JP2008013039A - 船舶 - Google Patents

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Abstract

【課題】ツイン・スケグ・タイプのプロペラ推進の船舶において、プロペラ・ディスク面内の流れをより均一化でき、プロペラ作動に伴う船体振動の発生の低減、及び、プロペラキャビテーションの発生の低減を図ることができる船舶を提供する。
【解決手段】方形係数Cbが0.65以上0.90以下のツイン・スケグ・タイプの船舶1Aにおいて、船尾垂線APよりラン長さLrの25%〜30%前方の範囲内の少なくとも1つの断面船体形状X1において、シャフトセンタSCより外側の船体幅B1oは、シャフトセンタ高さdscの30%〜90%の高さ分だけ基線BLより上の水線位置d1mで局所的な最大値B1omを持つと共に、この水線位置d1mで、片舷の全船体幅B1mが満載喫水における船体幅の10%〜25%で内側の船体幅B1imよりも外側の船体幅B1omが大きくなるように構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、プロペラ位置における伴流分布を改善した、ツイン・スケグ・タイプのプロペラ推進の船舶に関する。
大型船舶などの2軸船においては、そのプロペラ軸を支持する方法が幾つかあるが、図12に示すような、プロペラ軸を船体の一部で包むようにしたツイン・スケグ・タイプ(ツイン・ゴンドラ・タイプ)の2軸プロペラ推進の船舶1Xが使用されることがある(例えば、特許文献1参照。)。
この船舶1Xにおいては、スケグ10の内側のトンネル部(トンネル状船底凹部)2を流れる流速が、トンネル部2の外側を流れる流速よりも速くなる傾向があり、そのため、プロペラディスク面内に流れ込む流れにおいて外側と内側の流速の差が大きくなって伴流分布が不均一になるという問題がある。その結果、プロペラを作動させたときに、プロペラの翼が異なる流速部分を繰り返し通過することになるため、プロペラ軸に振動が発生し、このプロペラ軸を支持する船体にも振動が伝播して、船体振動が誘発される場合がある。また、プロペラキャビテーションも発生し易くなるという問題もある。
なお、このプロペラ面における流れの均一化を図ったものとして、プロペラ軸の保護スリーブをその上方に位置する船尾部船体表面にフィレットで支持させるようにしたフィレット方式の2軸船ではあるが、プロペラ軸保護スリーブの下側部にプロペラ軸の突出位置よりも船首側まで延びるようにフィンを取り付けて、このフィンの前端部側を船体表面部の流線に沿う向きに張出す一方、後端部側を下向きに張り出した構造にして、船底からの流れをこのフィンで誘導して、プロペラ面に均一に流れ込ますようにした、多軸船の推進性能向上装置が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開平08−133172号公報 特開平10−167183号公報
本発明は、ツイン・スケグ・タイプのプロペラ推進の船舶において、プロペラ・ディスク面内の流れをより均一化でき、プロペラ作動に伴う船体振動の発生の低減、及び、プロペラキャビテーションの発生の低減を図ることができる船舶を提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明の船舶は、満載喫水における方形係数が0.65以上0.90以下のツイン・スケグ・タイプのプロペラ推進の船舶であって、船尾垂線よりラン長さの25%以上30%以下前方の範囲内の少なくとも1つの断面船体形状において、シャフトセンタより外側の船体幅が、シャフトセンタ高さの30%以上90%以下の高さ分だけ基線より上の水線位置で局所的な最大値を持つと共に、該局所的な最大値を持つ水線位置で、シャフトセンタを含む鉛直線により分けられる内外の船体幅に関して、内側の船体幅と外側の船体幅の合計が満載喫水における船体幅の10%以上25%以下で内側の船体幅よりも外側の船体幅が大きいことを特徴として構成される。
この構成により、従来のツイン・スケグ・タイプの船舶におけるスケグの外側において、船底から船体に沿って上昇してくる流れを、淀みが発生し易いプロペラの上部側に巻き込むことができ、このプロペラの外側の上部部分の流速を増加して、伴流分布を均一化して改善することができる。この伴流分布の改善により、プロペラ作動時の船体振動の発生の低減、及び、プロペラキャビテーションの発生の低減を図ることができる。
また、上記の船舶において、更に、船尾垂線より垂線間長の5%前方の断面船体形状において、シャフトセンタより外側の船体幅が、シャフトセンタ高さの40%以上100%以下の高さ分だけ基線より上の水線位置で局所的な最大値を持つと共に、該局所的な最大値を持つ水線位置での内側の船体幅と外側の船体幅の合計に対して、基線よりもシャフトセンタ高さの170%上の水線位置での内側の船体幅と外側の船体幅の合計が、0.0倍以上0.4倍以下となることを特徴として構成すると、この構成により、プロペラディスの直前の断面位置形状を、スケグの外側において、船底からの流れをプロペラの上部側に流れ込ませることができる形状にすることができるので、このプロペラ上部における流速をより増加することができ、伴流分布をより改善することができる。
また、上記の目的を達成するための本発明の船舶は、満載喫水における方形係数が0.65以上0.90以下のツイン・スケグ・タイプのプロペラ推進の船舶であって、2軸間のトンネル部の後方の船体の後端部に、該トンネル部内の流速を減速させる流速抑制部材を設けたことを特徴として構成される。
この構成によれば、2軸の間のトンネル部における流速を、流速抑制部材で減少させることができるので、スケグの外側の部分の比較的遅い流速にスケグの内側の部分の流速を近づけることができ、伴流分布を改善することができる。なお、この流速抑制部材は側面視で楔形状に形成された部材で構成することができ、別部材として船尾端に取り付けても良く、船体形状の一部として船尾端に一体的に形成してもよい。
更に、上記の目的を達成するための本発明の船舶は、上記のスケグの形状と上記の流速抑制部材との両方を備えた船舶として構成される。この併用した構成によれば、両方の相乗効果が生じ、著しく伴流分布を改善できる。
従って、上記の船舶によれば、伴流分布の不均一性を改善できるので、プロペラ作動時の船体振動の発生の低減、及び、プロペラキャビテーションの発生の低減を図ることができる。
次に、上記の構成における数値的な意味について説明する。上記の構成で、満載喫水における方形係数(Cb)の下限を0.65以上とするのは、方形係数が0.65未満の比較的痩せている船舶では、伴流分布の不均一性は大きな問題とならず、方形係数が0.65以上の比較的肥っている船舶で伴流分布の不均一性が問題となる上に、本発明の効果が大きいためである。この方形係数は、船体の水線下の容積のやせている度合を示す係数であり、船の排水容積と水線下の長さ・幅・平均喫水で表される直方体容積との比である。この方形係数は喫水によって多少変化するので、ここでは、満載喫水における方形係数とする。なお、方形係数の上限に関しては、理論的には1.0であるが、方形係数が1.0の船型は箱型となるので、自航する場合は殆ど使用されない。そのため、ここでは上限値を実用的な範囲の0.90とした。
また、ツイン・スケグ・タイプのプロペラ推進の船舶とするのは、ツイン・スケグ・タイプの場合には、2軸の間にトンネル部を有する構造となるため、2軸間のトンネル部の流れと外側の流れとがスケグにより分離されて、プロペラディスク面に流れ込むために、プロペラディスク面内における伴流分布の不均一性が大きくなるので、本発明の効果が大きいからである。一方、シャフトブラケットでプロペラ軸を支持する構造では、2軸間の流れと外側の流れとが分離されずにプロペラディスク面に流れ込むため、プロペラディスク面内における伴流分布の不均一性はそれほど大きくならない。
また、断面船体形状の位置に関しては、船底からの流れが、船尾垂線よりラン長さ(船尾側の平行部の終端位置から船尾垂線までの長さ)の25%以上30%以下前方の範囲内で、船底から上部側に流れ込み始めるので、この範囲内の断面位置(第1の断面位置)の船体形状が重要となる。25%未満であると、既に船底からの流れに淀みが生じていたり、船底からの渦の巻き込みを利用したプロペラ上部側の加速効果が薄れ、30%を越えていると船底からの流れが少ないため、この形状にする効果が少なくなる。そのため、この第1の断面船体形状を規定する位置をこの範囲内とする。
この第1の断面位置において、その断面船体形状が、シャフトセンタより外側の船体幅が、基線よりシャフトセンタ高さの30%以上90%以下、上の水線位置(第1の水線位置)で、局所的な最大値を持つことにより、外側の断面船体形状は、上部側が開かない形状となり、下側から上側に行くに連れて膨らみ、局所的な最大値部分で大きく膨らんだ後、そのままか再度小さくなる形状、即ち、鉛直な形状(ここでは、首部を持つ形状という)になるか、外側上部が窪んで上部に括れ部を持つ形状かになる。そのため、船体から流れ込んで来る水流をプロペラ上部に導くことができる。シャフトセンタ高さの30%未満であると、下脹れすぎてプロペラディスク面内における伴流分布の不均一性が増し、また、90%を越えると上部方向に拡大するV字形状に近づき、流れを上部に導く効果が薄れる。
また、この外側の船体幅が局所的な最大値を持つ水線位置(第1の水線位置)でシャフトセンタラインを含む鉛直線により分けられる内外の船体幅に関して、内側の船体幅よりも外側の船体幅が大きく構成することで、淀みが発生し易い部分に船底からの流れをプロペラの上流側に流れ込ませることができるので、淀みの発生を抑制することができる。
更に、この第1の水線位置で、内側の船体幅と外側の船体幅の合計が、満載喫水における船体幅の10%以上25%以下であるように構成することにより、淀み発生抑制効果と抵抗増加のバランスを巧く取ることができる。10%未満であると淀み発生抑制効果が少なく、また、25%を越えると抵抗増加が大きくなり過ぎる。従って、10%以上25%以下が良い。
また、第2の断面船体形状を規定する第2の断面位置として、プロペラディスク面の直前となる、船尾垂線より垂線間長の5%前方の位置を選んでいる。この第2の断面位置において、シャフトセンタより外側の船体幅が、基線よりシャフトセンタ高さの40%以上100%以下、上の水線位置(第2の水線位置)で局所的な最大値を持つことに加えて、この第2の水線位置での内側の船体幅と外側の船体幅の合計に対して、基線よりもシャフトセンタ高さの170%上の水線位置(第3の水線位置)での内側の船体幅と外側の船体幅の合計が、0.0倍以上0.4倍以下となる上部括れ部を持つように構成すると、外側の断面船体形状は、下側から上側に行くに連れて膨らみ、局所的な最大値部分で大きく膨らんだ後、再度小さくなる形状、即ち、外側上部が窪んで上部くびれ部となる。そのため、船底から流れ込んで来る水流を船体に沿ってプロペラ上部に効率的に導くことができる。第2の水線位置が、シャフトセンタ高さの40%未満であると、下脹れ過ぎてプロペラディスク面内における伴流分布の不均一性が増し、また、100%を越えると上部方向に拡大するV字形状に近づき、流れをプロペラ上部に導く効果が薄れる。また、船体幅の比が0.4倍を越えると括れ部の括れ具合が少なく導入効果が薄れる。なお、プロペラ上部前方の船尾端が、船尾垂線より5%Lpp(垂線間長)以上前にある場合には、この比が0.0となるので、0.0倍を下限としている。つまり、船尾垂線より垂線間長の5%前方の位置よりも更に前方にプロペラ上部前の船尾端がある場合も含んでいる。
本発明の船舶によれば、ツイン・スケグ・タイプのプロペラ推進の船舶において、プロペラ・ディスク面内の流れをより均一化でき、プロペラ作動に伴う船体振動の発生の低減、及び、プロペラキャビテーションの発生の低減を図ることができる。
以下、図面を参照して本発明に係る船舶の実施の形態について説明する。本発明の対象となる船舶は、伴流分布が不均一になり易い、満載喫水(Load Water Line)LWLにおける方形係数(Cb)が0.65以上0.90以下のシャフトブラケットを有しない、2軸のプロペラ推進の船舶、所謂、ツイン・スケグ・タイプの船舶である。
図1に示すように、第1の実施の形態の船舶1Aは、スケグ10の形状が、下脹れで、基線BLより上で膨らみ部11を持ち、その上部が広がらない形状の部分(以下首部と言うことにする)を有して形成されるか、好ましくは、上部が括れた形状部分(以下括れ部と言うことにする)を有して形成される。この首部又は括れ部12によって船底からの流れを図1の矢印Fで示すように、図2及び図3に示すプロペラ3の外側上部部分に導き、この外側上部部分の流速を速めることにより、プロペラディスク面Xp内における伴流分布の均一化を図る。
このスケグ10の下膨れ形状は、図2及び図3に示す、船尾垂線APよりラン長さLrの25%以上30%以下前方の範囲内の少なくとも1つの断面船体形状(第1の断面船体形状)X1は、次のような特徴を持つ形状に形成される。なお、図2のLppは船尾垂線APと船首垂線FPの距離である垂線間長を示し、Lrは平行部Lpの終わる位置Peから船尾垂線APまでの距離であるラン長さを示し、Leは平行部Lpが始まる位置Psから船首垂線FPまでの距離であるエントランス長さを示す。
第1の特徴は、図4に示すように、第1の断面船体形状X1において、シャフトセンタSCより外側の船体幅B1oが、シャフトセンタ高さdscの30%以上90%以下の高さ分だけ、基線BLより上の第1の水線位置d1mで局所的な最大値B1omを持つように形成される。つまり、d1m=0.3×dsc〜0.9×dscとなる。この構成により、船底から船体に沿って上昇してくる流れに対して、局所的な最大値B1omを持たせて膨らみ部11を設けて、即ち、船体を張り出して渦流れを生成し、この膨らみ部11の上部の括れ部(あるいは首部)12で船底からの渦流れをプロペラ3の上部側に導くことができる。
また、第2の特徴は、図4に示すように、シャフトセンタSCを含む鉛直線SCLにより分けられる内外の船体幅B1o,B1iに関して、外側の船体幅B1oが局所的な最大値B1omを持つ第1の水線位置d1mでは、内側の船体幅B1imと外側の船体幅B1omの合計B1m(=B1im+B1om)が、満載喫水線LWLにおける船体幅Bの10%以上25%以下に形成されると共に、内側の船体幅B1imよりも外側の船体幅B1omが大きく形成される。つまり、B1m=0.10×B〜0.25×Bで、かつ、B1om>B1imとされる。これにより、スケグ10による抵抗増加を抑制しつつ、スケグ10の周囲の流れをプロペラ3の上部部分に効率よく導くことができるようになる。
更に、好ましくは、このスケグ10の下膨れ形状は、図3に示す、船尾垂線APより垂線間長Lppの5%前方の断面船体形状(第2の断面船体形状)X2は、図5に示すように、シャフトセンタSCより外側の船体幅B2oが、シャフトセンタ高さdscの40%以上100%以下の高さ分だけ基線BLより上の第2の水線位置d2mで局所的な最大値B2omを持つように形成される。つまり、d2m=0.4×dsc〜1.0×dscとなる。この構成により、船底から船体に沿って上昇してくる流れに対して、淀みが発生し易い部分に局所的な最大値B2omを持たせて膨らみ部11を設けて、即ち、船体を張り出して、船底からの流れをプロペラ上部側に導くことができる。
それと共に、この第2の断面船体形状X2は、第2の水線位置d2mでの内側の船体幅B2imと外側の船体幅B2omの合計B2m(=B2im+B2om)に対して、基線BLよりもシャフトセンタ高さdscの170%上の第3の水線位置d2n(=1.7×dsc)での内側の船体幅B2inと外側の船体幅B2onの合計B2n(=B2in+B2on)が、0.0倍以上0.4倍以下となるように形成される。つまり、B2n=0.0×B2m〜0.4×B2mとされる。この構成により、膨らみ部11の上部の括れ部12により船底からの流れをより効率よくプロペラ3の上部側に導くことができる。
上記の構成の船舶1Aによれば、船底からの流れをプロペラ3の上部側に導いて、プロペラ3の外側の上部部分の流速を増加することができるので、伴流分布を均一化でき、プロペラ作動時の船体振動の発生の低減、及び、プロペラキャビテーションの発生の低減を図ることができる。
次に、第2の実施の形態について説明する。図6〜図8に示すように、この第2の実施の形態の船舶1Bは、2軸間のトンネル部2の後方の船体の後端部に、流速抑制部材20を取り付けて構成する。
この流速抑制部材20は、その流体抵抗によりトンネル部2内の流れを邪魔して、プロペラディスク面Xp内におけるシャフトセンタSCより内側の流速を減速させる部材であればよいが、この流速抑制部材20は抵抗増加の少ない方が良く、好ましくは、図7に示すような側面視で楔形状をした部材で形成し、船長方向の長さL1を垂線間長Lppの0.01倍以上0.03倍以下とし、船底との間の角度αを3度以上15度以下とする。つまり、L1=0.01×Lpp〜0.03×Lppで、かつ、α=3°〜15°とする。この範囲の大きさにすると流速低減効果と抵抗増加のバランスが取れる。また、船舶1Bの幅方向には、図8に示すようにトンネル部2の全幅に設けても良く、抵抗増加を少なくすることを考慮して、中央部分を省いて、2つに分離して設けてもよい。
なお、この流速抑制部材20は、抵抗が少なく、トンネル部2内の流れを減速できるものであれば良いので、側面視で楔形状をした部材以外のものでも良く、例えば、格子状の部材や船体から出したフィンや衝立のようなものなどでも良い。
上記の構成の船舶1Bによれば、2軸の間のトンネル部2における流速を流速抑制部材20で減少させることができるので、スケグ10の外側の部分の比較的遅い流速にスケグ10の内側の部分の流速を近づけることができ、伴流分布を改善することができる。そして、この伴流分布の改善により、プロペラ作動時の船体振動の発生の低減、及び、プロペラキャビテーションの発生の低減を図ることができる。
次に、第3の実施の形態について説明する。図9〜図11に示すように、この第3の実施の形態の船舶1Cは、第1の実施の形態の船舶1Aの構成に加えて、更に、2軸間のトンネル部2の後方の船体の後端部に流速抑制部材20を取り付けて構成する。
この流速抑制部材20は、第2の実施の形態と同様に、好ましくは、図7に示すような側面視で楔形状をした形状に形成し、船長方向の長さL1を垂線間長Lppの0.01倍以上0.03倍以下とし、船底との間の角度αを3度以上15度以下とする。つまり、L1=0.01×Lpp〜0.03×Lppで、かつ、α=3°〜15°とする。また、船舶1Cの幅方向には、図9に示すようにトンネル部2の全幅に設けても良く、抵抗増加を少なくすることを考慮して、中央部分を省いて、2つに分離して設けてもよい。
上記の構成の船舶1Cによれば、第1の実施の形態の船舶1Aにおけるスケグ10の形状による伴流分布の改善効果に加えて、第2の実施の形態の船舶1Bにおける流速抑制部材20による伴流分布の改善効果を奏することができ、この相乗効果により、伴流分布を著しく改善できる。
そして、上記の構成の船舶1A,1B,1Cによれば、2軸のツイン・スケグ・タイプのプロペラ推進の船舶において、プロペラ・ディスク面内の流れをより均一化でき、プロペラ作動に伴う船体振動の発生の低減、及び、プロペラキャビテーションの発生の低減を図ることができる。
第1の実施の形態の船舶の船体後部を示す正面形状図である。 第1の実施の形態の船舶の断面位置を示す図である。 図2の船体後部の部分拡大図である。 図1の船舶の第1位置の断面船体形状を示す片舷の正面形状図である。 図1の船舶の第2位置の断面船体形状を示す片舷の正面形状図である。 第2の実施の形態の船舶の船体後部を示す部分側面形状図である。 図6の流速抑制部材を示す部分拡大図である。 第2の実施の形態の船舶の船体後部を示す正面形状図である。 第3の実施の形態の船舶の船体後部を示す正面形状図である。 図9の船舶の第1位置の断面船体形状を示す片舷の正面形状図である。 図9の船舶の第2位置の断面船体形状を示す片舷の正面形状図である。 従来技術におけるツイン・スケグ・タイプの船舶の船体後部を示す正面形状図である。
符号の説明
1A,1B,1C,1X 船舶
2 トンネル部
3 プロペラ
10 スケグ
11 膨らみ部
12 括れ部
20 流速抑制部材
AP 船尾垂線
B 満載喫水における船体幅
BL 基線(ベースライン)
B1i,B2i シャフトセンタの内側の船体幅
B1m,B2m 片舷の船体幅
B1o,B2o シャフトセンタの外側の船体幅
B1om,B2om 局所的な最大値
CL センタライン
d1m 第1の水線位置
d2m 第2の水線位置
d2n 第3の水線位置
dsc シャフトセンタ高さ
FP 船首垂線
L1 流速抑制部材の船長方向の長さ
Lpp 垂線間長
Lr ラン長さ
LWL 満載喫水線
SC シャフトセンタ
SCL シャフトセンタを含む鉛直線
X1 第1の断面船体形状
X2 第2の断面船体形状
Xa 船尾端の断面船体形状
Xp プロペラディスク面
α 流速抑制部材の船底との間の角度

Claims (5)

  1. 満載喫水における方形係数が0.65以上0.90以下のツイン・スケグ・タイプのプロペラ推進の船舶であって、 船尾垂線よりラン長さの25%以上30%以下前方の範囲内の少なくとも1つの断面船体形状において、
    シャフトセンタより外側の船体幅が、シャフトセンタ高さの30%以上90%以下の高さ分だけ基線より上の水線位置で局所的な最大値を持つと共に、該局所的な最大値を持つ水線位置で、シャフトセンタを含む鉛直線により分けられる内外の船体幅に関して、内側の船体幅と外側の船体幅の合計が満載喫水における船体幅の10%以上25%以下で内側の船体幅よりも外側の船体幅が大きいことを特徴とする船舶。
  2. 船尾垂線より垂線間長の5%前方の断面船体形状において、シャフトセンタより外側の船体幅が、シャフトセンタ高さの40%以上100%以下の高さ分だけ基線より上の水線位置で局所的な最大値を持つと共に、該局所的な最大値を持つ水線位置での内側の船体幅と外側の船体幅の合計に対して、基線よりもシャフトセンタ高さの170%上の水線位置での内側の船体幅と外側の船体幅の合計が、0.0倍以上0.4倍以下となることを特徴とする請求項1記載の船舶。
  3. 満載喫水における方形係数が0.65以上0.90以下のツイン・スケグ・タイプのプロペラ推進の船舶であって、2軸間のトンネル部の後方の船体の後端部に、該トンネル部内の流速を減速させる流速抑制部材を設けたことを特徴とする船舶。
  4. 2軸間のトンネル部の後方の船体の後端部に、該トンネル部内の流速を減速させる流速抑制部材を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の船舶。
  5. 前記流速抑制部材を側面視で楔形状をした部材で形成したことを特徴とする請求項3又は4記載の船舶。
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