JP2008011541A - 原稿搬送装置 - Google Patents

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Takashi Ohama
貴志 大濱
Yoshinori Osakabe
吉記 刑部
Toshitaka Iwago
利隆 岩郷
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Abstract

【課題】 給紙トレイ部13の上方に位置する水平状の排紙トレイ部14へ原稿Dを排紙させるUターン状の原稿搬送経路を有する原稿読取装置の自動原稿搬送装置3の高さを低く、コンパクトにし、且つ構成を簡素化する。
【解決手段】 吸入ローラ15と分離ローラ16と大径の反転ローラ20とが、押圧板体10の上面に配置され、ガラス板6を挟んで反転ローラ20の下方に読取手段8を備える。ガラス板6の上方に給紙トレイ部13をほぼ水平状に配置し、吸入ローラ15及び分離ローラ16の上面にそれぞれ弾力的に当接する吸入ニップ片17と分離パッド18と、その上方の排紙補助ガイド板29の配置高さ位置を、大径の反転ローラ20の高さ内にてほぼ水平状に配置する。
【選択図】 図9

Description

本発明は、搬送される原稿の画像を読取位置で読み取る読取手段を有する画像読取装置に搭載される原稿搬送装置に関するものであって、特に、原稿を給紙部から前記読取位置を経て排紙部まで搬送する略Uターン形状の原稿搬送路が備えられる薄型の原稿搬送装置に関するものである。
一般的に、静止する原稿の画像記録面の読み取りだけでなく、搬送される原稿の画像記録面も読み取ることができる画像読取装置においては、それぞれの画像読取に対応して、静止原稿用と搬送原稿用の2種の透明板(ガラス板)が画像読取装置の本体の上面に設けられ、本体に対して開閉可能な蓋状カバー体で押えられている静止原稿をその透明板(フラットベッド)の下面に沿って移動するイメージスキャナ(画像読取手段)にて原稿の画像記録面を読み取る。他方、搬送される原稿を読み取る場合には、蓋状カバー体の上面に備えられた自動原稿搬送装置により、給紙トレイ上に堆積された複数の枚の原稿を1枚ずつ分離しながら静止原稿用透明板上に搬送し、この原稿用透明板の下方に静止された画像読取手段にて原稿の画像記録面を読み取った後、排紙トレイ部に排出するように構成されている。
その場合の原稿搬送路は、特許文献1に示すように、上部側に配置された原稿の給紙部から原稿読取位置を経て下方側に配置された排紙部に至る略Uターン形状の原稿搬送路を有するいわゆる上給紙方式の自動原稿搬送装置と、特許文献2に示すように、下部側に配置された原稿の給紙部から原稿読取位置を経て上方側に配置された排紙部に至る略Uターン形状の原稿搬送路を有するいわゆる下給紙方式の自動原稿搬送装置とに大別できる。
そして、特許文献1では、略Uターン形状の原稿搬送路における原稿読取位置よりも搬送上流側(装置本体の上側)に、ピックアップローラ、分離ローラ、第1及び第2の搬送ローラ対が配置され、原稿読取位置よりも搬送下流側には一対の排出ローラ対が配置されている。そして、ピックアップローラよりも搬送上流側には、ピックアップローラに向かって下向きに傾斜状に原稿載置トレイが配置され、その下方に原稿排出トレイが配置されている。他方、特許文献2では、静止原稿用透明板の上方にそれと平行状に原稿給送トレイが配置され、その搬送下流側にはピックアップローラと分離パッド、さらにその下流側には搬送ローラ対が配置され、搬送される原稿を読取る読取位置には、搬送方向の前後に密着ローラが、その搬送下流側には原稿を上向きにUターンさせる横向きU字状搬送経路が設けられ、U字状搬送経路の上側(排出側)に排出ローラ対が設けられていた。
特開2003−76074号公報(図1参照) 特開2003−335372号公報(図1参照)
特許文献1の構成によれば、原稿載置トレイより下方に原稿排出トレイが配置されているから、排出された原稿を取り出すために作業者の手が入り得る上下高さの大きい空間が原稿排出トレイと原稿載置トレイとの関に必要となり、原稿載置トレイの高さ位置が高くなって、自動原稿搬送装置が嵩張るという問題があった。
特許文献2の構成によれば、一対の密着ローラの高さ位置より高い位置に、ピックアップローラ、搬送ローラ対、排出ローラ対を設けているから、これらの対する駆動系を考慮すると、構造が複雑になり、やはり自動原稿搬送装置の背が高くなり、嵩張るという問題
があった。
本発明は、このような課題を解消し、下位置に給紙部を配置し、上位置に排紙部を有してUターン状の原稿搬送経路を有するものであって、構造が簡単で、且つ背の低いコンパクトな形態の原稿搬送装置を提供することを目的とし、また、原稿搬送経路における原稿の複数のニップ箇所の大部分をニップ解除できるようにして、紙ジャムに対して簡単に対応でき、且つ排出時の原稿の堆積順序を供給時と同じ正順にできる原稿搬送装置を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明における原稿搬送装置は、所定の搬送方向に搬送される原稿の画像を読取位置で読み取る読取手段を有する画像読取装置に搭載され、下側に配置された給紙トレイ部から前記読取位置を経て前記給紙トレイ部より上側に配置された排紙トレイ部まで原稿を搬送するために、第1の搬送方向と、この第1の搬送方向とは反対側の第2の搬送方向とからなる略Uターン形状の原稿搬送路が備えられる原稿搬送装置において、前記Uターン形状の原稿搬送路を構成する反転回転駆動部材の上下高さの範囲内には、前記給紙トレイ部に堆積状態にて載置された複数の原稿を吸入するための吸入手段と、この吸入手段で吸入された複数枚の原稿から1の原稿を分離して前記反転回転駆動部材の方向に搬送するための分離手段とを、前記第1の搬送方向に沿ってほぼ水平状の同じ高さ位置に配置し、前記吸入手段と前記分離手段と前記反転回転駆動部材との上方を覆うための開閉可能な蓋カバー体には、前記排紙トレイ部へ原稿を導く排出シュート部を設けものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の原稿搬送装置において、前記反転回転駆動部材は大径の反転ローラにて構成され、前記吸入手段及び前記分離手段は前記反転ローラの配置の高さ内に位置されているものである。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の原稿搬送装置において、前記反転ローラは、前記読取位置の上部に配置されて、前記原稿を読取位置へ搬送する動作と、前記原稿を読取位置から排出シュート部に排出する動作とを同時行うように構成されているものである。
請求項4に記載の発明は、請求項2または3に記載の原稿搬送装置において、前記読取位置より搬送下流側で反転ローラの周面に当接可能な従動ローラは、搬送方向に沿って少なくとも2つ設けられ、搬送最下流側に位置する従動ローラと反転ローラとの当接位置は、前記蓋カバー体が閉じた状態において、前記排出シュート部の最高高さ位置よりも低い位置に配置されているものである。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の原稿搬送装置において、前記吸入手段と分離手段とは、閉じた状態の前記蓋カバー体における排出シュート部の下方に配置されているものである。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の原稿搬送装置において、前記吸入手段は吸入ローラとその上側周面に弾力的に当接可能な吸入ニップ片にて構成され、前記分離手段は分離ローラとその上側周面に弾力的に当接可能な分離パッドにて構成され、前記吸入ローラと前記分離ローラとはその直径及び周速度を等しくなるように設定したものである。
請求項7に記載の発明は、請求項4乃至6のいずれかに記載の原稿搬送装置において、前記蓋カバー体は、前記反転ローラから離間し、且つ前記排出シュート部近傍位置に設けられた回動軸を中心に回動可能であって、前記蓋カバー体を閉じたときには、前記吸入ニ
ップ片が吸入ローラに、前記分離パッドが前記分離ローラに、また前記読取位置より搬送下流側で前記従動ローラが前記反転ローラにそれぞれ弾力的に押圧されると共に、当該カバー部材が開いたときには、前記吸入ニップ片が吸入ローラから、前記分離パッドが前記分離ローラから、また前記従動ローラが前記反転ローラから、それぞれ離間するように構成されているものである。
請求項8に記載の発明は、請求項2乃至7のいずれかに記載の原稿搬送装置において、前記読取位置より搬送上流側に配置された従動ローラは、原稿搬送装置の本体側に設けた移動可能なフレームに設けられ、該フレームはばね手段により付勢されて前記従動ローラが反転ローラに押圧されているものである。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の原稿搬送装置において、前記読取位置より搬送上流側に配置された従動ローラを前記反転ローラから強制的に離間させるための強制離間手段を備えたものである。
請求項10に記載の発明は、請求項2乃至9のいずれかに記載の原稿搬送装置において、前記搬送最下流側に位置する従動ローラと前記排出シュート部との間には、前記搬送最下流側の従動ローラと反転ローラとの当接位置より前記原稿を上方に案内するための案内部材を備えたものである。
請求項11に記載の発明は、請求項9または10に記載の原稿搬送装置において、前記搬送最下流側の従動ローラと反転ローラとの当接位置より前記原稿を持ち上げるための弾性支持片をさらに備えたものである。
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の原稿搬送装置において、前記弾性支持片はその側断面がほぼL字型に形成され、前記弾性支持片の基端部を前記反転ローラの左右両側方に配置される被嵌部材に固定し、前記弾性支持片のほぼL字型から下向きに延伸する傾き自由端部は、前記被嵌部材に穿設されたスリット孔に挿入されているものである。
請求項13に記載の発明は、請求項12に記載の原稿搬送装置において、前記蓋カバー体の内面には、原稿の搬送方向と直交する方向に適宜間隔でリブが形成され、前記弾性支持片は前記リブの配置箇所の間に配置されているものである。
請求項14に記載の発明は、請求項9乃至13のいずれかに記載の原稿搬送装置において、前記搬送最下流側の従動ローラと反転ローラとの当接位置より前記原稿を掻上げるための掻き出しローラをさらに備えたものである。
請求項15に記載の発明は、請求項10に記載の原稿搬送装置において、前記排出シュート部の少なくとも一部の上方に、庇状上部案内部材をさらに備えたものである。
請求項16に記載の発明は、請求項2乃至15のいずれかに記載の原稿搬送装置において、前記反転ローラの下方に配設され、前記第1の搬送方向に搬送される原稿がその画像記録面を下向きにして部分的に露出される露出開口部と、該露出開口部から部分的に露出される原稿の画像記録面が摺動する第1の透明板部材と、該第1の透明板部材の下方に位置して前記原稿の画像記録面を読取る第1の読取手段とを備えたものである。
請求項17に記載の発明は、請求項14に記載の原稿搬送装置において、前記露出開口部で部分的に露出される原稿に平面部を形成するために、前記反転ローラの周面から一時的に原稿を離間させるようにする第1の押圧部材を設けたものである。
請求項18に記載の発明は、請求項16に記載の原稿搬送装置において、前記第1の押圧部材は、前記反転ローラを挟んで、原稿の搬送方向と直交する原稿の幅方向の両側に配置され、前記第1の透明板部材と対面する部位が略平板状に形成されているものである。
請求項19に記載の発明は、請求項18に記載の原稿搬送装置において、前記第1の押圧部材の少なくとも一部は、前記反転ローラの支持軸に吊支されているものである。
請求項20に記載の発明は、請求項17乃至19のいずれかに記載の原稿搬送装置において、原稿をその画像記録面を下向きにして静止載置可能な第2の透明板部材と、この第2の透明板部材上に静止載置された原稿を上から押えるための第2の押圧部材と、前記第2の押圧部材の上部を覆うカバー体と、前記第2の透明板部材の下方を移動して原稿の画像記録面を読取る第2の画像読取手段とをさらに備えたものである。
請求項21に記載の発明は、請求項20に記載の原稿搬送装置において、前記第1の押圧部材と第2の押圧部材とは一体的に形成されているものである。
請求項22に記載の発明は、請求項18または21に記載の原稿搬送装置において、前記カバー体の上面には、原稿を堆積させて載置する給紙トレイ部が形成され、該給紙トレイ部のうち第1の搬送方向の下流側部位には、その上方に、読取後の原稿を堆積させる排出トレイ部が形成され、前記給紙トレイ部のうち第1の搬送方向の上流側部位は読取後の原稿を堆積させる積載部と兼用されているものである。
請求項23に記載の発明は、請求項20乃至22のいずれかに記載の原稿搬送装置において、前記カバー体には、前記給紙トレイ部のうち最後部に原稿ストッパー体が設けられているものである。
請求項24に記載の発明は、請求項23に記載の原稿搬送装置において、前記原稿ストッパー体は、前記給紙トレイ部の最後部に収納可能に設けられているものである。
請求項1に記載の発明によれば、下位置にある給紙トレイ部に堆積状態にて載置された複数枚の原稿から1枚の原稿を分離して、その原稿を第1の搬送方向(読取位置に近づく方向)に搬送して上向きUターン状の反転回転駆動部材の下面の読取位置で画像記録面を読み取った後、その原稿は画像記録面を上向きにして前記給紙トレイ部より上方に配置された排紙トレイ部に排出される。
そして、本発明では、反転回転駆動部材の上下高さの範囲内には、前記給紙トレイ部に堆積状態にて載置された複数の原稿を吸入するための吸入手段と、この吸入手段で吸入された複数枚の原稿から1の原稿を分離して前記反転回転駆動部材の方向に搬送するための分離手段とを、前記第1の搬送方向に沿ってほぼ水平状の同じ高さ位置に配置してあるから、吸入手段、分離手段の高さ位置を反転回転駆動部材の背丈より低くして高さ方向に嵩張るのを防止できる。また、カバー体には、前記排紙トレイ部へ原稿を導く排出シュート部を設けものであるから、この排出シュート部をほぼ水平状に形成して、同じくほぼ水平状の排紙トレイ部に原稿を排出するので、給紙トレイ部から排紙トレイ部までの高さも低くでき、全体として、高さの小さいコンパクトな原稿搬送装置を提供することができるという効果を奏する。
請求項2に記載の発明によれば、前記反転回転駆動部材は大径の反転ローラにて構成されているから、この1つの回転駆動する反転ローラにて上向きUターン搬送経路を形成す
ることが容易にでき、構造が簡単になる。
請求項3に記載の発明によれば、前記反転ローラは、前記読取位置の上部に配置されて、前記原稿を読取位置へ搬送する動作と、前記原稿を読取位置から排出シュート部に排出する動作とを同時行うように構成されているものであるから、排紙側に別の駆動する排紙ローラ対を設ける必要がなく、構造が一層簡単になる。
請求項4に記載の発明によれば、前記読取位置より搬送下流側で反転ローラの周面に当接可能な従動ローラは、搬送方向に沿って少なくとも2つ設けられ、搬送最下流側に位置する従動ローラと反転ローラとの当接位置は、前記蓋カバー体が閉じた状態において、前記排出シュート部の最高高さ位置よりも低い位置に配置されているものである。この構成によっても高さの小さいコンパクトな原稿搬送装置を提供することができるという効果を奏する。
請求項5に記載の発明によれば、前記吸入手段と分離手段とは、閉じた状態の前記蓋カバー体における排出シュート部の下方に配置されているものであるから、給紙トレイ部と排紙トレイ部とを排出シュート部にて上下に区画することが簡単にできる。
請求項6に記載の発明によれば、前記吸入手段は吸入ローラとその上側周面に弾力的に当接可能な吸入ニップ片にて構成されているので、給紙トレイ部をほぼ水平状に形成して堆積される原稿がほぼ水平状に配置されていても、吸入ローラと吸入ニップ片との協働作用にて堆積された原稿の最下層側を先にして順次分離手段側に搬送させることができる。そして、前記分離手段は分離ローラとその上側周面に弾力的に当接可能な分離パッドにて構成されているから、ここで、原稿を捌いて1枚ずつ順に反転ローラ方向に搬送できる。前記吸入ローラと前記分離ローラとはその直径及び周速度を等しくなるように設定したものであるから、吸入ローラと分離ローラとを近接配置させて、前記搬送作用を確実にできるのである。
請求項7に記載の発明によれば、前記蓋カバー体は、前記反転ローラから離間し、且つ前記排出シュート部近傍位置に設けられた回動軸を中心に回動可能であって、前記蓋カバー体を閉じたときには、前記吸入ニップ片が吸入ローラに、前記分離パッドが前記分離ローラに、また前記読取位置より搬送下流側で前記従動ローラが前記反転ローラにそれぞれ弾力的に押圧されると共に、当該カバー部材が開いたときには、前記吸入ニップ片が吸入ローラから、前記分離パッドが前記分離ローラから、また前記従動ローラが前記反転ローラから、それぞれ離間するように構成されているものである。従って、前記蓋カバー体を開閉させるだけで、各当接部の形成と解除とを簡単に達成させることができ、詰まった紙を簡単に除去できるという効果を奏する。
請求項8に記載の発明によれば、前記読取位置より搬送上流側に配置された従動ローラは、原稿搬送装置の本体側に設けた移動可能なフレームに設けられ、該フレームはばね手段により付勢されて前記従動ローラが反転ローラに押圧されているものである。従って、ばね手段の付勢力に抗して移動できる従動ローラと反転ローラとの当接部(ニップ部)で挟まれていた原稿は前記付勢力にかかわらず簡単に抜き出すことができる。
請求項9に記載の発明によれば、前記読取位置より搬送上流側に配置された従動ローラを前記反転ローラから強制的に離間させるための強制離間手段を備えたものであるから、作業者が指またはドライバー等の工具で強制離間手段を操作することで、従動ローラを反転ローラの周面から離間させられるから、原稿を軽い力で抜き出せて、簡単に紙ジャムを解除できる。
請求項10に記載の発明によれば、前記搬送最下流側に位置する従動ローラと前記排出シュート部との間には、前記搬送最下流側の従動ローラと反転ローラとの当接位置より前記原稿を上方に案内するための案内部材を備えたものである。反転ローラの上側にて、第2搬送方向、つまり読取後の原稿がUターンされて排出シュート部ひいては排紙トレイ部に排出されるとき、各原稿の画像記録面が上向きであり、且つ前記搬送最下流側の従動ローラと反転ローラとの当接位置より前記原稿を上方に案内するための案内部材を備えたものであるから、前記従動ローラと反転ローラとの当接位置から離れた原稿は排出シュート部に向かって上方に移動するので、先に排出されて排出シュート部上に堆積されている原稿の下面側に後続する原稿の先端が近づいて排出シュート部上に誘い込まれるように搬送でき、排出された原稿の堆積順序は給紙トレイ部に載置した状態と同じにでき、排出された原稿の堆積順序を正順にすることを確実にできるという効果を奏する。
請求項11に記載の発明によれば、前記搬送最下流側の従動ローラと反転ローラとの当接位置より前記原稿を持ち上げるための弾性支持片をさらに備えたものであるから、当接位置から開放された原稿は弾性支持片に載り、原稿の重さにより弾性支持片は若干下向きに撓む。この状態で弾性支持片自体の弾性力で持ち上げられた原稿の自由端部はほぼ水平状態のまま、排出シュート部上に向かって排出できる。従って、先に排出されて排出シュート部上に堆積されている原稿の下面側に後続する原稿の先端が近づいて排出シュート部上に誘い込まれるから、排出された原稿の堆積順序を正順にすることを一層確実にできるのである。
請求項12に記載の発明によれば、弾性支持片はその側断面がほぼL字型に形成され、弾性支持片の基端部を反転ローラの左右両側方に配置される被嵌部材の外周に固定し、弾性支持片のほぼL字型から下向きに延伸する傾いた自由端部は、被嵌部材に穿設されたスリット孔に挿入されているので、原稿が載って弾性支持片が弾性により下向きに撓むとき、その自由端部の位置がスリット孔に沿って上下に移動するので、弾性支持片の変形方向が規制されて、先行する原稿の下面に後続の原稿の先端が近づく作用を一層確実にできる。
請求項13に記載の発明によれば、前記蓋カバー体の内面には、原稿の搬送方向と直交する方向に適宜間隔でリブが形成され、前記弾性支持片は前記リブの配置箇所の間に配置したから、前記弾性支持片の上下動範囲を大きくでき、排出される原稿に対する弾性支持片による持ち上げ作用を一層確実に与えることができる。
請求項14に記載の発明によれば、前記搬送最下流側の従動ローラと反転ローラとの当接位置より前記原稿を掻上げるための掻き出しローラをさらに備えたものである。この構成によっても、当接位置から開放された原稿は積極的に掻上げられて、先に排出されて排出シュート部上に堆積されている原稿の下面側に後続する原稿の先端が近づいて排出シュート部上に誘い込まれるから、排出された原稿の堆積順序を正順にすることを一層確実にできるのである。
請求項15に記載の発明によれば、前記排出シュート部の少なくとも一部の上方に、庇状上部案内部材をさらに備えたものであるから、先に排出されて排出シュート部上に堆積されている原稿の搬送上流側が庇状上部案内部材の下面に規制されて排出シュート部とほぼ平行の堆積状態を保持できるから、その下面側に後続する原稿の先端が円滑に誘導され易くなる。従って、排出された原稿の堆積順序を正順序にした状態で多数枚を堆積できるのである。
請求項16に記載の発明によれば、前記反転ローラの下方に配設され、前記第1の搬送方向に搬送される原稿がその画像記録面を下向きにして部分的に露出される露出開口部と
、該露出開口部から部分的に露出される原稿の画像記録面が摺動する第1の透明板部材と、該第1の透明板部材の下方に位置して前記原稿の画像記録面を読取る第1の読取手段とを備えたものである。
このように構成すれば、反転ローラに沿わせて搬送される原稿はその画像記録面が下向きになった状態で露出開口部における第1の透明板部材に擦れながら移動するので、第1の透明板部材の下方の読取手段にて確実に画像を読み取れる。
請求項17に記載の発明によれば、前記露出開口部で部分的に露出される原稿に平面部を形成するために、前記反転ローラの周面から一時的に原稿を離間させるようにする第1の押圧部材を設けたものである。第1の押圧部材で原稿を第1の透明板部材と平行状の平面的に展開できるから、読取手段により読取られる画像に歪みが生じず、正確な画像読取が行えるという効果を奏する。
請求項18に記載の発明によれば、前記第1の押圧部材は、前記反転ローラを挟んで、原稿の搬送方向と直交する原稿の幅方向の両側に配置され、前記第1の透明板部材と対面する部位が略平板状に形成されているものである。このように構成すれば、反転ローラの原稿の幅方向の寸法を大きくすることなく、反転ローラを挟む両側の第1の押圧部材により、画像読取領域において原稿の幅方向の全体にわたってほぼ均一に平面部を形成することができて、原稿の幅方向の画像を正確に読取ることができる。
請求項19に記載の発明によれば、前記第1の押圧部材の少なくとも一部は、前記反転ローラの支持軸に吊支されているものであるから、第1の押圧部材の下面が前記第2の回転駆動部材の周面から一時的に原稿を離間させるようにする取付け位置を正確に設定できるのである。
請求項20に記載の発明によれば、原稿をその画像記録面を下向きにして静止載置可能な第2の透明板部材と、この第2の透明板部材上に静止載置された原稿を上から押えるための第2の押圧部材と、前記第2の押圧部材の上部を覆うカバー体と、前記第2の透明板部材の下方を移動して原稿の画像記録面を読取る第2の画像読取手段とをさらに備えたものである。この構成によれば、複数枚の原稿を搬送させて画像読取する装置に原稿を静止させて画像読取する装置を付加させて、画像読取の機能を充実させることができる。
請求項21に記載の発明によれば、前記第1の押圧部材と第2の押圧部材とは一体的に形成されているものであるから、原稿を静止させて画像読取するものと、複数枚の原稿を搬送させて画像読取するものとを纏めて1つの装置に組み立てることが至極簡単にできる。
請求項22に記載の発明によれば、前記カバー体の上面には、原稿を堆積させて載置する給紙トレイ部が形成され、該給紙トレイ部のうち第1の搬送方向の下流側部位には、その上方に、読取後の原稿を堆積させる排出トレイ部が形成され、前記給紙トレイ部のうち第1の搬送方向の上流側部位は読取後の原稿を堆積させる積載部と兼用されているものであるから、原稿を堆積させる箇所の高さ寸法を小さくできて装置をコンパクトにできるという効果を奏する。
請求項23に記載の発明によれば、前記カバー体には、前記給紙トレイ部のうち最後部に原稿ストッパー体が設けられているものであるから、給紙トレイ部より上方の排紙トレイ部に排出された原稿の先端が給紙トレイ部の最後部から滑り落ちないようにでき、排出された原稿の堆積順序を正順序にした状態を確実に保持できるという効果を奏する。
請求項24に記載の発明によれば、前記原稿ストッパー体は、前記給紙トレイ部の最後部に収納可能に設けられているものであるから、読取機能の不使用時や画像記録装置の梱包時に給紙トレイ部の外や上面側に原稿ストッパー体がはみ出さずコンパクトになるという効果を奏する。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面に基づいて説明する。図1は本発明の画像読取装置を備えた多機能装置の斜視図、図2は平面図、図3は原稿搬送装置(ADF)における原稿搬送経路を覆うカバー部材としての搬送部カバー体を開いた(開放した)状態の斜視図、図4は搬送部カバー体を大きく開いた状態の平面図、図5(a)は画像読取装置の図2のVa−Va線矢視断面図、図5(b)は画像読取装置の図2のVb−Vb線矢視断面図、図6は図5(a )の要部拡大断面図、図7は画像読取位置での原稿をガラス板に押圧する押圧部材及び従動ローラを押圧・離間させる手段の箇所を示す拡大断面図、図8は搬送部カバー体を開放した状態の拡大平面図、図9は図8のIX−IX線矢視拡大断面図、図10は駆動系を示す図、図11は反転ローラ及び押圧部材等の箇所を示す拡大斜視図、図12は静止原稿を押圧する押圧板等の斜視図、図13は他の実施形態を示す拡大断面図である。
本発明の実施形態は、ファクシミリ機能、スキャナ機能、複写機能及びプリンタ機能を備えた多機能装置1における画像読取装置2とその原稿搬送装置3に適用したものである。
図1及び図2に示すように、多機能装置1の本体ケース4の上面には、その前寄り部位に、ファクシミリ機能、スキャナ機能、複写機能を実行するためのテンキーや各種作業を指令するためのボタンキー、指令内容表示やエラー表示等を行う液晶パネルなどを備えた操作パネル部5が配置されている。操作パネル部5の後方には、スキャナ機能を実行するための画像読取装置2とそれに搭載される原稿搬送装置3とが配置されている。図5(a)及び図5(b)に示すように、画像読取装置2におけるケース2a上には静止原稿載置用及び搬送原稿用の透明板部材として兼用されるガラス板6が配置されている。従って、ガラス板6は請求項にいう第1の透明部材及び第2の透明部材を兼用する。ガラス板6の下方には、原稿の画像記録面を読取るためのライン形の読取手段8(例えば、密着形イメージセンサ:CIS(Contact Image Sensor)等)を備えている。図1のX方向に沿った直線状のガイド軸9に載置されて往復移動可能なライン形の読取手段8は図1のY方向に直線的に長く形成されている。
画像読取装置2におけるケース2aはその一側端部(実施形態では、図1及び図2の左側端)側で本体ケース4に水平に設けられた枢軸7(図5(a)及び図5(a)参照)を中心に上下回動可能に装着されている。
画像読取装置2に対して原稿を搬送する原稿搬送装置3(自動原稿供給装置(ADFともいう)は、ガラス板6上に画像記録面を当接させて載置する静止原稿を押圧する押圧板体10(請求項でいう第2の押圧板部材に相当)の上部に設けられる。合成樹脂製の押圧板体10はその後端(操作パネル部5と反対側)の蝶番10a(図2及び図4で一方のみ示す)を介してケース2aに対して上下回動可能に装着されている。なお、この押圧板体10の下面には、スポンジ及び白板等からなる押え体(図示せず)を貼り付けても良い。
図5(a)、図5(b)、図6及び図7に示すように、ガラス板6の左端部に読取手段8を静止させた位置であって、ガラス板6の上面に接着されたY方向に長い案内片11を挟んで左側の領域が後述するように第1の搬送方向に搬送される原稿Dの画像記録面を下向きにして部分的に露出される露出開口部36となり、CISの検出位置の上方が搬送原
稿の読取位置Reとなる。ガラス板6の上面に接着されたY方向に長い案内片11を挟んで右側の領域が静止原稿の読取領域となる。読取手段8は請求項にいう第1及び第2の読取手段を兼用するものである。
本発明の第1実施形態に係る原稿搬送装置3は、図1〜図7に示すように、押圧板体10の上方の略全体を覆う上カバー12の上面に形成される給紙トレイ部13と、この給紙トレイ部13より上側に配置され、且つ給紙トレイ部13よりもX方向の長さの短い排紙トレイ部14とに隣接するように配置されている。原稿搬送装置3は、給紙トレイ部13の一側部(X方向の一端部)に位置する読取位置Re(図5(a)及び図6参照)まで原稿Dを搬送する第1の搬送方向と、読取位置Reから排紙トレイ部14まで原稿Dを搬送する第2の搬送方向とからなる略Uターン形状の原稿搬送路が備えられている。他方、上カバー12の上面側に突出する一対の原稿ガイド13aの上面に排紙トレイ部14が一体的に設けられている。そして、周知の連動機構13b(図5(a)、図5(b)参照)により、一方の原稿ガイド13aを手で動かすと、一対の原稿ガイド13aが同時にY方向に移動して原稿DのY方向の幅寸法に応じて広狭調節可能となるように構成されている。このように、排紙トレイ部14のX方向の長さが短いから、給紙トレイ部13の他端部寄り部位(原稿搬送路が配置されている側から最も離れた反対側)は、読取後に排出された原稿Dを堆積させる積載部と兼用することになる。このように、給紙トレイ部13のうち第1の搬送方向の上流側部位は読取後の原稿Dを堆積させる積載部と兼用されているものであるから、原稿Dを堆積させる箇所の高さ寸法を小さくできて装置をコンパクトにできるという効果を奏する。そして、上カバー12(給紙トレイ部13)の他端部(最後部)には、排出された原稿Dの先端が給紙トレイ部13の最後部から滑り落ちないようにするための原稿ストッパー体34が設けられている。その場合、上カバー12の最後部には、原稿ストッパー体34が嵌まり得る上方開放状の凹所35を形成し、該凹所35内で原稿ストッパー体34の基部を上流側回動可能に枢着する等して折り畳み可能等の収納可能とする構成を採用すると、多機能装置1の不使用時や梱包時に給紙トレイ部13(本体ケース4)外や上面側に原稿ストッパー体34がはみ出さずコンパクトになるという効果を奏する。
原稿搬送装置3には、給紙トレイ部13に堆積状態にて載置された複数枚の原稿Dから1枚の原稿を分離して第1の搬送方向(読取位置Reに近づく方向)に搬送するための第1の回転駆動部材と、これに弾力的に当接可能な第1の当接部材とからなる分離・搬送手段と、該分離・搬送手段によって搬送されてきた原稿を読取位置Reから第2の搬送方向に反転してさらに搬送するために第2の回転駆動部材とこの第2の回転駆動部材に弾力的に当接可能な第2の当接部材からなる反転搬送手段と、反転搬送手段から離間し、且つ給紙トレイ部13よりも排紙トレイ部14に近い位置に設けられた回動軸を中心に回動可能であって、第1及び第2の当接部材のうち少なくとも第2の当接部材が配置されると共に、原稿の少なくとも一部の搬送経路を開放可能なカバー部材とを備える。
第1実施形態では、図5〜図7及び図9等に示すように、第1の回転駆動部材としての2つの回転駆動ローラ(搬送上流側に吸入ローラ15、下流側に分離ローラ16)と第2の回転駆動部材としての大径の反転ローラ20とが、押圧板体10の上面であって、原稿Dの搬送方向と直交する方向(原稿Dの横幅方向)の略中央部位に配置されている(図12参照)。反転ローラ20を支持する駆動軸28の回転中心線は平面視において読取位置Reの軸線と重なることで、反転ローラ20の周面のうちの下端面は読取手段8による読取面と対向することになる。
吸入ローラ15及び分離ローラ16の上面にそれぞれ弾力的に当接可能な第1の当接部材としてのパッド状部材(吸入ローラ15に対して吸入ニップ片17、分離ローラ16に対して分離パッド18)と、反転ローラ20に弾力的に当接可能な複数の第2の当接部材
である自由回転可能な従動ローラのうち第2ピンチローラ22及び第3ピンチローラ23とが、カバー部材としての側断面略L字状の蓋カバー体19の内面に配置されている(図3及び図9参照)。なお、図5(a)、図5(b)〜図7及び図9には、後述する庇状上部案内部材52は記載されていない。
第2ピンチローラ22及び第3ピンチローラ23は、側断面略L状の金属板製のバネ片27に両端にそれぞれ軸支持され、そのバネ片27の中途部が蓋カバー体19の内面に固着されている。分離ローラ16よりも搬送下流側に配置されて反転ローラ20に当接可能な従動ローラの第1ピンチローラ21は、押圧板体10の上面にてX方向に移動可能に配置された金属製等のフレーム24に装着されいる。フレーム24の後端を反転ローラ20に向かって弾力的に押圧するための付勢(ばね)手段である圧縮コイルばね25の後端は支持片26に支持されている(図6及び図7参照)。
蓋カバー体19には、第3ピンチローラ23よりも搬送下流側に、排出シュート部としての原稿Dの幅方向に沿って長手の排紙補助ガイド板29が設けられている。この排紙補助ガイド板29の前端部29a(搬送上流側)は反転ローラ20の上面より下位置にあるように傾斜状に形成されており、排紙補助ガイド板29の前端縁と蓋カバー体19における上部屋根19aの搬送下流側の端縁19bとの間が搬送される原稿Dの排出口となる。この排紙補助ガイド板29の上面の搬送下流側の水平部29bは、同じく水平状態の排紙トレイ部14の上面の搬送上流側に続くように略同じ高さ位置に設けられている。吸入ニップ片17、分離パッド18は、蓋カバー体19における排紙補助ガイド板29の下面側でそれぞれ基端側(上端側)を中心にして上下回動可能であり、吸入ニップ片17は押圧手段である圧縮コイルばね30を介して吸入ローラ15に、分離パッド18は押圧手段である板バネ31を介して分離ローラ16の上面に、それぞれ押圧付勢されている。吸入ニップ片17と吸入ローラ15との間に給紙トレイ部13に堆積された原稿Dが吸い込まれるように構成しているので、排紙補助ガイド板29の下面側は給紙トレイ部13からの原稿Dの吸入シュート部32に相当する。
そして、蓋カバー体19は、排紙補助ガイド板29の下面側であって、吸入ニップ片17の基部近傍(分離搬送手段に近い位置、反転ローラ20から遠い側)の両側部から突出する回動軸(図示せず)を中心にして上下回動可能に構成されている。従って、図6及び図9に示すように、カバー部材を閉じたときには、吸入ニップ片17は吸入ローラ15の上面に、分離パッド18は分離ローラ16の上面に、第2ピンチローラ22及び第3ピンチローラ23は反転ローラ20の反転側周面にそれぞれ弾力的に押圧される。蓋カバー体19を上向きに開き回動すると、第2ピンチローラ22及び第3ピンチローラ23が反転ローラ20から大きく離間で、蓋カバー体19を略120度(図9参照)大きく回動すれば、吸入ニップ片17及び分離パッド18も、吸入ローラ15及び分離ローラ16からそれぞれ大きく離間でき、これらの当接部(ニップ部)で挟まれていた原稿Dを簡単に除去することができ、紙ジャムを解除できるのである。押圧手段であるコイルばね25の付勢力に抗して移動できる第1ピンチローラ21と反転ローラ20との当接部(ニップ部)で挟まれていた原稿Dは前記付勢力にかかわらず抜き出すことができる。
なお、図7に示すように、コイルばね25の後端を支持している支持片26をX方向に移動可能とし、且つ支持片26から突出している把手部26aを、上カバー体12に穿設された長孔33に臨ませておく等の構成の強制離間手段を採用することにより、作業者が指またはドライバー等の工具で把手部26aと共に支持片26を動かし、コイルばね25の付勢力に抗して第1ピンチローラ21を反転ローラ20の周面から離間させると、原稿Dを軽い力で抜き出せるから、簡単に紙ジャムを解除できる。
板状の排紙トレイ部14の下面と給紙トレイ部13との間には読取るべき原稿Dをその
画像記録面を下向きにして堆積して載置できるものである。排紙トレイ部14の水平状の下面と給紙トレイ部13の上面との距離H2に対して、排紙トレイ部14の吸入ローラ15に近い先端側14aが低くなるように傾斜形成させて、給紙口の高さ寸法H3とし、H3<H2に設定することにより(図6参照)、堆積させた原稿Dを吸入ローラ15と吸入ニップ片17との間への導入作用を円滑に行えるようにしている。また、吸入ローラ15と吸入ニップ片17とによる吸入手段を設けることにより、水平状の給紙トレイ部13に堆積させた原稿Dを、分離ローラ16と分離パッド18とによる分離手段箇所に確実に届けることができる。この作用を確実にするため、吸入ローラ15と分離ローラ16との直径及び周速度が等しく設定されている。
図3、図7、図11及び図12に示すように、反転ローラ20を挟んで左右両外側(原稿Dの幅方向)の下面側には、読取位置Reを含む露出開口部36で原稿Dの画像記録面をガラス板6の表面に隙間なく押し付けるための第1の押圧部材40を配置する。この第1の押圧部材40は平板状で大判の押圧板体10(第2の押圧部材)と一体的に成形(合成樹脂の射出成形)されている。その場合、図12に示すように、第1の押圧部材40の基部(原稿Dの幅方向の端縁寄り部位)は押圧板体10の側部に設けられた反転ローラ20の駆動軸28の軸支部42の近傍に一体的に連結されている。そして、一方の軸支部42の外側には、駆動軸28、吸入ローラ15及び分離ローラ16にそれぞれ回転駆動力を伝達するための伝動ギヤ機構43及び駆動モータ44が収納できる伝動部ケース45が設けられている(図1〜図4、図10及び図12参照)。
各第1の押圧部材40は下向き凸の略半円弧状のシェル状に形成されており、反転ローラ20の左右両側に近い側には上向きの弾性フック体41が一体的に形成され、この各弾性フック体41が反転ローラ20の駆動軸28に被嵌して吊支されている。これにより、第1の押圧部材40の下面ののガラス板6に対する高さ位置を簡単な構成で確保することができる。
各第1の押圧部材40の下面のうち露出開口部36の領域に対応する範囲ではガラス板6の表面とほぼ平行状であって且つ反転ローラ20の外周(下面)よりガラス板6の表面に若干近づくように形成されている。これにより、反転ローラ20の外周に沿って搬送された原稿Dは一時的に反転ローラ20の下面から離間させられて、原稿Dの画像記録面はガラス板6の表面に隙間なく押し付けられて読取手段8により正確な画像を読取ることができる。この場合、第1の押圧部材40は、反転ローラ20を挟んで、原稿Dの搬送方向と直交する原稿Dの幅方向の両側に配置され、ガラス板6と対面する部位が略平板状に形成されているものであるから、反転ローラ20の原稿Dの幅方向の寸法を大きくすることなく、反転ローラ20を挟む両側の第1の押圧部材40により、画像読取領域において原稿Dの幅方向の全体にわたってほぼ均一に平面部を形成することができて、当該原稿Dの幅方向の画像を正確に読取ることができる。
また、第1の押圧部材40の下面(読取位置Reを含む範囲)に白色のテープを添付または塗料を塗布することにより、読取手段8での基準となる色度、輝度の検出を実行できるようにする。
次に、反転ローラ20の上側にて、第2搬送方向、つまり読取後の原稿DがUターンされて排出シュート部としての排紙補助ガイド板29ひいては排紙トレイ部14に排出されるとき、各原稿Dの画像記録面が上向きであり、且つ先行して排出された原稿Dの下方に次の原稿Dが確実に排出されるようにする(排出された原稿Dの堆積順序を正順にする)ための構成について説明する。
その第1の実施形態の手段は、蓋カバー体19を閉じた状態において、搬送最下流側の
第3ピンチローラ23と反転ローラ20の周面のうちの上側とのニップ部(当接部)の高さ位置は、排紙補助ガイド板29の前端部29a(搬送上流側)より高い位置にあり、且つ排紙補助ガイド板29の水平部29b(搬送下流側)の上面の高さ位置より低い位置にあるように設定されている(図6、図7及び図13参照)。
このように構成すれば、給紙トレイ部13で堆積され、且つ画像記録面が下向きの原稿Dはその最下層の第1枚目から順に分離ローラ16と分離パッド18との間で分離搬送され、第1ピンチローラ21と反転ローラ20の下側周面との当接部を経て露出開口部36で、第1押圧部材40にてガラス板6の表面に画像記録面が摺接されながら搬送されする。露出開口部36の読取位置Reでその下方の読取手段8にて原稿Dの画像が読み取られた後、原稿Dは第2ピンチローラ及び第3ピンチローラと反転ローラ20の周面での当接且つ搬送にて、蓋カバー体19の上部屋根19aの搬送下流側の端縁19bの下方の排出口から排紙される。そして、原稿Dの画像記録面が上向きの状態で排紙補助ガイド板29及び排紙トレイ部14の上面に載せられる。その場合、第3ピンチローラ23と反転ローラ20との当接高さ位置が排紙補助ガイド板29の前端部29a(搬送上流側)より高い位置にあり、且つ排紙補助ガイド板29の水平部29b(搬送下流側)の上面の高さ位置より低い位置にあるので、先に排出されて排紙補助ガイド板29上に堆積されている原稿Dの下面側に後続する原稿Dの先端が近づいて排紙補助ガイド板29上に誘い込まれるので、排出された原稿Dの堆積順序は給紙トレイ部13に載置した状態と同じになり、後で作業者が原稿Dの堆積順序を変更する必要がなくなる。
上記のような作用をさらに確実にするための第2の実施形態は、図3、図4、図6、図7及び図13に示すように、反転ローラ20を挟んで左右両外側の上側には、原稿Dの幅方向に延びるように、断面ほぼ半割り筒状の一対の被嵌部材46を配置する。この各被嵌部材46は各第1の押圧部材40の上端に連設され、従って、駆動軸28を上方から被嵌した形態であり、図示しない係合手段で各被嵌部材46と各第1の押圧部材40とを連結している。各被嵌部材46における外周面には、第3ピンチローラ23と反転ローラ20との当接位置に相当する箇所から搬送下流側に斜め上方に延び、排出シュートである排紙補助ガイド板29の始端側に近接する多数本のリブ状の案内部材47が駆動軸28の延びる方向に沿って適宜間隔で一体的に形成されている。この各案内部材47の最上端部47aは、第3ピンチローラ23と反転ローラ20との当接位置の高さ位置よりも高い位置になるように形成されている。この構成によれば、第3ピンチローラ23と反転ローラ20との当接位置から開放された原稿Dは傾斜状の案内部材47に沿って上方に最上端部47aまで案内されるが、この最上端部47aは排紙補助ガイド板29の水平部29bより低い位置にあるので、先に排出されて排紙補助ガイド板29上に堆積されている原稿Dの下面側に後続する原稿Dの先端が近づいて排紙補助ガイド板29上に誘い込まれるように搬送でき、排出された原稿Dの堆積順序は給紙トレイ部13に載置した状態と同じにできるのである。
排出された原稿Dの堆積順序を正順にするための第3の実施形態は、図13に示すように、搬送最下流側の第3ピンチローラ23と反転ローラ20との当接位置より原稿Dを持ち上げるための弾性支持片49を備える。この弾性支持片49は、厚さ0.2mm〜1mm程度のPET(ポリエチレンテレフタレート)等の腰の強い合成樹脂製の弾性板材からなり、断面ほぼL型に屈曲形成されているものである。そして、被嵌部材46の外周面のうち原稿Dの幅方向の適宜位置の凹み部46aには、第3ピンチローラ23と反転ローラ20との当接位置の高さ位置の近傍にて弾性支持片49の基端部が接着剤等にて固定されている。この弾性支持片49は搬送下流側に向かって高い位置(排紙補助ガイド板29の水平部29bより高い位置)にあるように配置し、その最上縁49aから下向きに屈曲して延伸された自由端部49bは、被嵌部材46に穿設された溝(スリット)孔50に挿入されているように配置する。この構成によれば、第3ピンチローラ23と反転ローラ20との
当接位置から開放された原稿Dは弾性支持片49に載るが、原稿Dの重さにより弾性支持片49は若干下向きに撓む。この状態で弾性支持片49自体の弾性力で持ち上げられた原稿Dの自由端部はほぼ水平状態のまま、排紙補助ガイド板29上に向かって排出できる。従って、先に排出されて排紙補助ガイド板29の水平部29b上に堆積されている原稿Dの下面側に後続する原稿Dの先端が近づいて排紙補助ガイド板29上に誘い込まれるように搬送でき、排出された原稿Dの堆積順序は給紙トレイ部13に載置した状態と同じにできるのである。
このように、弾性支持片49はその側断面がほぼL字型に形成され、弾性支持片49の基端部を反転ローラ20の左右両側方に配置される被嵌部材46の外周に固定し、弾性支持片49のほぼL字型から下向きに延伸する傾いた自由端部49bは、被嵌部材46に穿設されたスリット孔50に挿入されているので、原稿Dが載って弾性支持片49が弾性により下向きに撓むとき、その自由端部49bの位置がスリット孔50に沿って上下に移動するので、弾性支持片49の変形方向が規制されて、先行する原稿Dの下面に後続の原稿Dの先端が近づく作用を一層確実にできる。
さらに、蓋カバー体19の内面には、X方向に沿って搬送下流側の端縁19bにまで延びる長手のリブ19cがY方向に適宜間隔にて一体的に形成されている(図3、図4、図7、図9、図10、図13及び図14参照)。これら適宜位置の複数のリブ19cの間に、弾性支持片49が配置されるように構成すれば(図14参照)、最上縁49aの上下動範囲を大きくできて、排出される原稿Dに対する弾性支持片49による持ち上げ作用を一層確実に与えることができる。
排出された原稿Dの堆積順序を正順にするための第4の実施形態は、同じく図13に示すように、搬送最下流側の第3ピンチローラ23とほぼ同じ高さ位置に設けた掻き出しローラ51によるものであって、円筒形ローラの外周に円周方向に適宜間隔で突起が設けられた形態や断面拍車型のローラもしくは厚みの薄い板状の拍車であって良く、これら複数の掻き出しローラ51を被嵌部材46の外周面または反転ローラ20の外周面と対峙さて配置する。被嵌部材46の外周面と対峙させるときは掻き出しローラ51を積極的に回転駆動させることが望ましい。これらの構成によれば、掻き出しローラ51の回転により、第3ピンチローラ23と反転ローラ20との当接位置から開放された原稿Dの先端部は積極的に掻き上げられることになり、原稿Dの先端部が下向きにカールしている場合に、排紙補助ガイド板29の傾斜状の前端部29aに原稿Dの先端部が突き当たって水平部29b側に円滑に誘導できない状態を無くすることができ、排出された原稿Dの堆積順序は給紙トレイ部13に載置した状態と同じにできるのである。
排出された原稿Dの堆積順序を正順にするための第5の実施形態は、排出シュート部である排紙補助ガイド板29の上方の少なくとも一部、好ましくは、傾斜状の前端部29aから水平部29bの前半部までにわたって、ほぼ水平な庇状上部案内部材52を備えるものである(図1及び図13参照)。このように構成すれば、先に排出されて排紙補助ガイド板29上に堆積されている原稿Dの搬送上流側が庇状上部案内部材52の下面に規制されて水平部29bとほぼ平行の堆積状態を保持できるから、その下面側に後続する原稿Dの先端が円滑に誘導され易くなる。排出された原稿Dの堆積順序を給紙トレイ部13に載置した状態と同じにして多数枚を堆積できるのである。
なお、蓋カバー体19における上部屋根19aの搬送下流側の端縁19bの近傍に、庇状上部案内部材52の基部を枢軸53を介して上下回動可能に取付けすることにより、蓋カバー体19を大きく開いた状態では庇状上部案内部材52の自由端縁が排紙トレイ部14または給紙トレイ部13の上面に当接して、蓋カバー体19の開き回動姿勢を保持できるようにすることもできる。
なお、これら第1の実施形態に加えて、第2実施形態から第5実施形態の構成を適宜組み合わせて採用することが好ましい。
また、被嵌部材46の外周面はほぼ円弧状であるから、反転ローラ20に摺接しない原稿Dの幅方向のカールした状態の両端部側が、駆動軸28に巻き込まれることなく、被嵌部材46の外周面に沿って円滑に排出口方向に誘導できるのである。
本発明では、第2の回転駆動部材として反転ローラ20に代えて、無端ベルトを用いることができることはいうまでもない。
本発明の原稿搬送装置を備えた多機能装置の斜視図である。 同じく平面図である。 原稿搬送装置における蓋カバー体を開放した状態を示す斜視図である。 同じく平面図である。 (a)は図2のVa-Va 線矢視断面図、(b)は図4のVb-Vb 線矢視断面図である。 図5(a)の左側部位の拡大断面図である。 図6をさらに拡大した要部断面図である。 蓋カバー体を開いた部分の平面図である。 図8のIX−IX線矢視拡大断面図である。 動力伝達部の側面図である。 第1ピンチローラの押圧手段を示す斜視図である。 第1押圧部材及び第2押圧部材を示す斜視図である。 第2実施形態〜第5実施形態を示す要部拡大側断面図である。 図13のXIV −XIV 線矢視断面図である。
符号の説明
1 多機能装置
2 原稿搬送装置
3 原稿搬送装置
4 本体ケース
5 操作パネル部
6 第1及び該2の透明板部材を兼用するガラス板
8 読取手段
10 第2押圧部材としての押圧板体
12 上カバー
13 給紙トレイ部
14 排紙トレイ部
15 吸入ローラ
16 分離ローラ
17 吸入ニップ片
18 分離パッド
19 蓋カバー体
20 反転ローラ
21 第1ピンチローラ
22 第2ピンチローラ
23 第3ピンチローラ
24 フレーム
25 コイルばね
26 支持片
27 バネ片
28 駆動軸
29 排出シュートとしての排紙補助ガイド板
30 圧縮コイルばね
31 板バネ
32 吸入シュート部
34 原稿ストッパー体
36 露出開口部
40 第1の押圧部材
41 弾性フック体
46 被嵌部材
47 案内部材
49 弾性支持片
50 掻き出しローラ

Claims (24)

  1. 所定の搬送方向に搬送される原稿の画像を読取位置で読み取る読取手段を有する画像読取装置に搭載され、下側に配置された給紙トレイ部から前記読取位置を経て前記給紙トレイ部より上側に配置された排紙トレイ部まで原稿を搬送するために、第1の搬送方向と、この第1の搬送方向とは反対側の第2の搬送方向とからなる略Uターン形状の原稿搬送路が備えられる原稿搬送装置において、
    前記Uターン形状の原稿搬送路を構成する反転回転駆動部材の上下高さの範囲内には、前記給紙トレイ部に堆積状態にて載置された複数の原稿を吸入するための吸入手段と、この吸入手段で吸入された複数枚の原稿から1の原稿を分離して前記反転回転駆動部材の方向に搬送するための分離手段とを、前記第1の搬送方向に沿ってほぼ水平状の同じ高さ位置に配置し、
    前記吸入手段と前記分離手段と前記反転回転駆動部材との上方を覆うための開閉可能な蓋カバー体には、前記排紙トレイ部へ原稿を導く排出シュート部を設けたことを特徴とする原稿搬送装置。
  2. 前記反転回転駆動部材は大径の反転ローラにて構成され、
    前記吸入手段及び前記分離手段は前記反転ローラの配置の高さ内に位置されていることを特徴とする請求項1に記載の原稿搬送装置。
  3. 前記反転ローラは、前記読取位置の上部に配置されて、前記原稿を読取位置へ搬送する動作と、前記原稿を読取位置から排出シュート部に排出する動作とを同時行うように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の原稿搬送装置。
  4. 前記読取位置より搬送下流側で反転ローラの周面に当接可能な従動ローラは、搬送方向に沿って少なくとも2つ設けられ、搬送最下流側に位置する従動ローラと反転ローラとの当接位置は、前記蓋カバー体が閉じた状態において、前記排出シュート部の最高高さ位置よりも低い位置に配置されていることを特徴とする請求項2または3に記載の原稿搬送装置。
  5. 前記吸入手段と分離手段とは、閉じた状態の前記蓋カバー体における排出シュート部の下方に配置されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の原稿搬送装置。
  6. 前記吸入手段は吸入ローラとその上側周面に弾力的に当接可能な吸入ニップ片にて構成され、
    前記分離手段は分離ローラとその上側周面に弾力的に当接可能な分離パッドにて構成され、
    前記吸入ローラと前記分離ローラとはその直径及び周速度を等しくなるように設定したことを特徴とする請求項5に記載の原稿搬送装置。
  7. 前記蓋カバー体は、前記反転ローラから離間し、且つ前記排出シュート部近傍位置に設けられた回動軸を中心に回動可能であって、
    前記蓋カバー体を閉じたときには、前記吸入ニップ片が吸入ローラに、前記分離パッドが前記分離ローラに、また前記読取位置より搬送下流側で前記従動ローラが前記反転ローラにそれぞれ弾力的に押圧されると共に、当該カバー部材が開いたときには、前記吸入ニップ片が吸入ローラから、前記分離パッドが前記分離ローラから、また前記従動ローラが前記反転ローラから、それぞれ離間するように構成されていることを特徴とする請求項4乃至6のいずれかに記載の原稿搬送装置。
  8. 前記読取位置より搬送上流側に配置された従動ローラは、原稿搬送装置の本体側に設けた移動可能なフレームに設けられ、該フレームはばね手段により付勢されて前記従動ローラが反転ローラに押圧されていることを特徴とする請求項2乃至7のいずれかに記載の原稿搬送装置。
  9. 前記読取位置より搬送上流側に配置された従動ローラを前記反転ローラから強制的に離間させるための強制離間手段を備えたことを特徴とする請求項8に記載の原稿搬送装置。
  10. 前記搬送最下流側に位置する従動ローラと前記排出シュート部との間には、前記搬送最下流側の従動ローラと反転ローラとの当接位置より前記原稿を上方に案内するための案内部材を備えたことを特徴とする請求項2乃至9のいずれかに記載の原稿搬送装置。
  11. 前記搬送最下流側の従動ローラと反転ローラとの当接位置より前記原稿を持ち上げるための弾性支持片をさらに備えたことを特徴とする請求項9または10に記載の原稿搬送装置。
  12. 前記弾性支持片はその側断面がほぼL字型に形成され、前記弾性支持片の基端部を前記反転ローラの左右両側方に配置される被嵌部材に固定し、前記弾性支持片のほぼL字型から下向きに延伸する傾き自由端部は、前記被嵌部材に穿設されたスリット孔に挿入されていることを特徴とする請求項11に記載の原稿搬送装置。
  13. 前記蓋カバー体の内面には、原稿の搬送方向と直交する方向に適宜間隔でリブが形成され、前記弾性支持片は前記リブの配置箇所の間に配置されていることを特徴とする請求項12に記載の原稿搬送装置。
  14. 前記搬送最下流側の従動ローラと反転ローラとの当接位置より前記原稿を掻上げるための掻き出しローラをさらに備えたことを特徴とする請求項9乃至13のいずれかに記載の原稿搬送装置。
  15. 前記排出シュート部の少なくとも一部の上方に、庇状上部案内部材をさらに備えたことを特徴とする請求項10に記載の原稿搬送装置。
  16. 前記反転ローラの下方に配設され、前記第1の搬送方向に搬送される原稿がその画像記録面を下向きにして部分的に露出される露出開口部と、
    該露出開口部から部分的に露出される原稿の画像記録面が摺動する第1の透明板部材と、
    該第1の透明板部材の下方に位置して前記原稿の画像記録面を読取る第1の読取手段とを備えたことを特徴とする請求項2乃至15のいずれかに記載の原稿搬送装置。
  17. 前記露出開口部で部分的に露出される原稿に平面部を形成するために、前記反転ローラの周面から一時的に原稿を離間させるようにする第1の押圧部材を設けたことを特徴とする請求項14に記載の原稿搬送装置。
  18. 前記第1の押圧部材は、前記反転ローラを挟んで、原稿の搬送方向と直交する原稿の幅方向の両側に配置され、前記第1の透明板部材と対面する部位が略平板状に形成されていることを特徴とする請求項16に記載の原稿搬送装置。
  19. 前記第1の押圧部材の少なくとも一部は、前記反転ローラの支持軸に吊支されていることを特徴とする請求項18に記載の原稿搬送装置。
  20. 原稿をその画像記録面を下向きにして静止載置可能な第2の透明板部材と、
    この第2の透明板部材上に静止載置された原稿を上から押えるための第2の押圧部材と、
    前記第2の押圧部材の上部を覆うカバー体と、
    前記第2の透明板部材の下方を移動して原稿の画像記録面を読取る第2の画像読取手段とをさらに備えたことを特徴とする請求項17乃至19のいずれかに記載の原稿搬送装置。
  21. 前記第1の押圧部材と第2の押圧部材とは一体的に形成されていることを特徴とする請求項20に記載の原稿搬送装置。
  22. 前記カバー体の上面には、原稿を堆積させて載置する給紙トレイ部が形成され、
    該給紙トレイ部のうち第1の搬送方向の下流側部位には、その上方に、読取後の原稿を堆積させる排出トレイ部が形成され、前記給紙トレイ部のうち第1の搬送方向の上流側部位は読取後の原稿を堆積させる積載部と兼用されていることを特徴とする請求項18または21に記載の原稿搬送装置。
  23. 前記カバー体には、前記給紙トレイ部のうち最後部に原稿ストッパー体が設けられていることを特徴とする請求項20乃至22のいずれかに記載の原稿搬送装置。
  24. 前記原稿ストッパー体は、前記給紙トレイ部の最後部に収納可能に設けられていることを特徴とする請求項23に記載の原稿搬送装置。
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