JP2008010306A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料電池スタックの要求負荷に応じて反応ガスを加湿制御する。
【解決手段】燃料電池システムは、反応ガスの供給を受けて発電する燃料電池スタックと、反応ガスを加湿するための複数の加湿モジュール(181,184)と、反応ガスが加湿モジュール(181,184)内を通過する総経路長又は通過断面積を変更するガス流制御手段(164,190)を備える。燃料電池システムは、反応ガスが加湿モジュール(181,184)内を通過する総経路長又は通過断面積を変更することにより、反応ガスがウェットガスから回収する水分量を調整することが可能となり、精密な加湿制御を実現できる。
【選択図】図2
【解決手段】燃料電池システムは、反応ガスの供給を受けて発電する燃料電池スタックと、反応ガスを加湿するための複数の加湿モジュール(181,184)と、反応ガスが加湿モジュール(181,184)内を通過する総経路長又は通過断面積を変更するガス流制御手段(164,190)を備える。燃料電池システムは、反応ガスが加湿モジュール(181,184)内を通過する総経路長又は通過断面積を変更することにより、反応ガスがウェットガスから回収する水分量を調整することが可能となり、精密な加湿制御を実現できる。
【選択図】図2
Description
本発明は反応ガスを適度に加湿して燃料電池スタックに供給する加湿装置を有する燃料電池システムに関する。
近年、環境問題に対する取り組みの一環として、低公害車の開発が進められており、その中の一つに燃料電池スタックを車載電源とする燃料電池車両がある。燃料電池スタックは、電解質膜の一方の面にアノード極を配置し、他方の面にカソード極を配置してなる膜−電極接合体に燃料ガス及び酸化ガスを供給することで電気化学反応を起こし、化学エネルギーを電気エネルギーに変換するエネルギー変換システムである。なかでも、固体高分子膜を電解質として用いる固体高分子電解質型燃料電池スタックは、低コストでコンパクト化が容易であり、しかも高い出力密度を有することから、車載電力源としての用途が期待されている。
燃料電池スタックでは、アノード極で発生した水素イオンは、水和状態となって電解質膜中をカソード極に向かって移動する。このため、電解質膜のアノード側表面付近では、水分が不足し、乾燥気味の状態となる。燃料電池スタックの発電を継続するには、アノード側へ水分を補給する必要がある。固体高分子電解質型燃料電池スタックに用いられる電解質膜は、適度な湿潤状態において良好な水素イオン導電性を有するが、含水率が低下すると、電解質膜の電気抵抗が過大となって、電解質膜としての機能を有しなくなる。
電解質膜への水分補給方法として、加湿装置を用いて反応ガスを加湿する方法が一般的である。例えば、特開2003−31245号公報には、燃料ガスを加湿するための第一の加湿器と、酸化ガスを加湿するための第二の加湿器とをカソードオフガス通路上に直列接続するとともに、燃料電池スタックのカソード極から第一の加湿器をバイパスして第二の加湿器に接続するバイパス通路を設け、バイパス通路を流れるカソードオフガスの流量を燃料電池スタックの要求負荷に応じて調整することにより、燃料電池スタックを加湿制御する加湿システムが開示されている。
特開2003−31245号公報
しかし、このような加湿システムでは、燃料電池スタックの要求負荷に応じて、加湿制御することが困難であるので、低温又は低負荷時には、加湿過多となり、膜−電極接合体への反応ガスの拡散が妨げられ、発電効率が低下する(フラッディング現象)。特に、膜−電極接合体が水分過多になると、低温始動時に燃料電池スタックが凍結する虞があり、始動性能が悪化する。一方、高温又は高負荷時には、加湿不足となり、電解質膜内の水素イオン導電性が低下し、発電効率が低下する(ドライアウト現象)。
そこで、本発明は燃料電池スタックの要求負荷に応じて反応ガスを加湿制御することを課題とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る燃料電池システムは、反応ガス(燃料ガス、酸化ガス)の供給を受けて発電する燃料電池スタックと、反応ガスを加湿するための複数の加湿モジュールと、反応ガスが加湿モジュール内を通過する総経路長又は通過断面積を変更するガス流制御手段と、を備える。燃料電池システムは、反応ガスが加湿モジュール内を通過する総経路長又は通過断面積を変更することにより、反応ガスがウェットガスから回収する水分量を調整することが可能となり、精密な加湿制御を実現できる。
例えば、燃料電池スタックの要求負荷が所定値以上の場合には、反応ガスを複数の加湿モジュール内を直列に通過させることで、反応ガスが複数の加湿モジュール内を通過する総経路長を単一の加湿モジュールの長さの整数倍に調整する。これにより、反応ガスが加湿される度合いを大きく調整できるので、高負荷要求に見合う多量の水分を燃料電池スタック内の電解質膜に補給できる。
また例えば、燃料電池スタックの要求負荷が所定値未満の場合には、反応ガスを複数の加湿モジュール内を並列に通過させることで、反応ガスが加湿モジュール内を通過する通過断面積を単一の加湿モジュールの断面積の整数倍に調整する。これにより、反応ガスが加湿される度合いを少なく調整できるので、低負荷要求に見合う少量の水分を燃料電池スタック内の電解質膜に補給できる。
本発明によれば、燃料電池スタックの要求負荷に応じて反応ガスを加湿制御することができる。
以下、各図を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1は本実施形態に係る燃料電池システム10のシステム構成を示す。燃料電池システム10は、多数のセルを積層してなるスタック構造からなる固体高分子電解質型の燃料電池スタック40を備えており、車載用電力発電システムとして機能する。燃料電池スタック40は、アノード極に水素ガス(燃料ガス)の供給を受けるともに、カソード極に酸素ガス(酸化ガス)の供給を受けて発電する。
図1は本実施形態に係る燃料電池システム10のシステム構成を示す。燃料電池システム10は、多数のセルを積層してなるスタック構造からなる固体高分子電解質型の燃料電池スタック40を備えており、車載用電力発電システムとして機能する。燃料電池スタック40は、アノード極に水素ガス(燃料ガス)の供給を受けるともに、カソード極に酸素ガス(酸化ガス)の供給を受けて発電する。
燃料電池スタック40では、アノード極において(1)式の酸化反応が生じ、カソード極において(2)式の還元反応が生じる。燃料電池スタック40全体としては(3)式の起電反応が生じる。
H2 → 2H++2e- …(1)
(1/2)O2+2H++2e- → H2O …(2)
H2+(1/2)O2 → H2O …(3)
(1/2)O2+2H++2e- → H2O …(2)
H2+(1/2)O2 → H2O …(3)
燃料電池システム10の酸素ガス配管系には、燃料電池スタック40に酸素ガスを供給するための供給配管11と、燃料電池スタック40から排出される酸素オフガスを外部に排気するための排出配管12とが配設されている。供給配管11には、フィルタ13を介して大気中の酸素ガスを取り込むコンプレッサ14と、コンプレッサ14により圧送される酸素ガスを加湿する加湿装置15とが配設されている。
加湿装置15は、大気から取り込まれた低湿潤の酸素ガス(ドライガス)と、燃料電池スタック40のカソード極から排気された高湿潤の酸素オフガス(ウェットガス)との間で水分交換を行う。(2)式に示すように、カソード極では、水分が生成されるので、カソード極から排出される酸素オフガスは、多量の水分を含有している。加湿装置15にて加湿された酸素ガスは、供給配管11を介して燃料電池スタック40に供給され、燃料電池スタック40の発電に供される。排出配管12は、酸素ガスの排出系に設けられた配管であり、加湿装置15と燃料電池スタック40との間に燃料電池スタック40内の酸素ガス圧を調整する背圧調整弁16が配設されている。排出配管12を流れる酸素オフガスは、背圧調整弁16を通って加湿装置15で水分交換に供された後、排ガスとしてシステム外の大気中に排気される。
尚、加湿装置15は、要求電力(要求負荷)に応じて、酸素ガスを適度に加湿するための制御機構を有している。加湿装置15の詳細構成については、後述する。
燃料電池システム10の水素ガス配管系には、高圧の水素ガスを貯蔵した水素供給源としての水素タンク21と、水素タンク21内に充填されている水素ガスを燃料電池スタック40に供給する供給配管22と、燃料電池スタック40から排出された水素オフガス(未反応の水素ガス)を供給配管22に還流させるための循環配管23と、循環配管23を流れる水素オフガスを供給配管22に圧送する水素ポンプ24と、循環配管23に分岐接続され、下流端が酸素系の排出配管12に接続された排出配管25とが配設されている。
供給配管22の上流側には、水素タンク21から放出される水素ガスの圧力を調整するレギュレータ27が介設され、レギュレータ27の下流側に循環配管23が接続されている。水素タンク21から供給配管22へ放出される水素ガスと、循環配管23を還流する水素オフガスは、供給配管22と循環配管23との接続点で合流し、混合ガスとなって燃料電池スタック40に供給される。循環配管23の水素ポンプ24の下流側には、燃料電池スタック40に還流する水素オフガスの逆流を抑制するための逆止め弁26が介設されている。
循環配管23の水素ポンプ24の上流側には、循環配管23を流れる水素オフガスから水分を分離させるための気液分離器30が介設されている。循環配管23を流れる流体には、燃料電池スタック40から排出される水素オフガスと、燃料電池スタック40での電気化学反応によって生成された生成水とが含まれている。気液分離器30は、この生成水たる水分を水素オフガスから分離する。気液分離器30で分離された水素オフガスは、水素ポンプ24によって、燃料電池スタック40に還流させられる一方、気液分離器30で分離された水分は、ドレイン弁31を介して流体配管32から酸素系の排出配管12に排出される。
流体配管32は、上流端が気液分離器30のドレイン弁31に接続され、下流端が酸素系の排出配管12に接続されており、気液分離器30で分離された水分を排出配管12に流入させる配管として機能する。排出配管25には、これを開閉するシャットバルブとして機能するパージ弁33が配設されている。パージ弁33が燃料電池システム10の稼動時に適宜開弁することで、水素オフガスに含まれている不純物が水素オフガスと共に排出配管25を通って酸素系の排出配管12に排出される。水素オフガスに含まれている不純物を排出配管25から排出することで、水素オフガス中の不純物濃度を下げるとともに燃料電池スタック40に循環供給される水素オフガス中の水素濃度を高めることができる。
燃料電池システム10の電力系には、燃料電池スタック40の発電電力又は車両制動時の回生エネルギーを蓄電するための二次電池(蓄電装置)42と、燃料電池スタック40の出力電圧を調整して燃料電池スタック40と二次電池42との電力供給分配を制御するDC/DCコンバータ41と、燃料電池スタック40又は二次電池42から供給される直流電力を交流電力に変換してトラクションモータ(車両走行モータ)44に供給するインバータ43とが配設されている。
燃料電池システム10の制御系には、燃料電池システム10全体を制御するためのコントローラ50が配設されている。コントローラ50は、中央処理装置(CPU)、記憶装置(ROM,RAM)、入出力インタフェース等を含むコントロールユニットである。コントローラ50は、燃料電池システム10内の各種機器類を制御することで、電池運転を制御する。例えば、コントローラ50は、アクセルセンサから出力されるアクセル開度、車速センサから出力される車速、各種車載負荷から要求される電力等の情報を受信し、燃料電池スタック40と二次電池42との電力配分を算出して、電池運転を制御する。車載負荷には、トラクションモータ44、車載補機類(加湿装置、エアコンプレッサ、水素ポンプ、及び冷却水循環ポンプ等)、車両走行に必要な装置(変速機、車輪制御装置、操舵装置、及び懸架装置等)に使用されるアクチュエータ、乗員空間内に配設される装置(空調装置、照明器具、及びオーディオ等)の電力負荷が含まれる。
次に、図2乃至図3を参照しながら、加湿装置15の内部構成及び加湿制御について説明を加える。
加湿装置15は、低湿潤酸素ガス(ドライガス)を取り込むためのポート151、高湿潤酸素オフガスから水分を受け取って加湿された高湿潤酸素ガスを排気するためのポート152、高湿潤酸素オフガス(ウェットガス)を取り込むためのポート153、低湿潤酸素ガスに水分を与えて減湿された低湿潤酸素オフガスを排気するためのポート154を備える。ポート151は、酸素ガス配管系の供給配管11を通じてコンプレッサ14に連通している。ポート152は、酸素ガス配管系の供給配管11を通じて燃料電池スタック40のカソード入口に連通している。ポート153は、酸素ガス配管系の排出配管12を通じて燃料電池スタック40のカソード出口に連通している。ポート154は、酸素ガス配管系の排出配管12を通じて外気に連通している。
加湿装置15は、低湿潤酸素ガス(ドライガス)を取り込むためのポート151、高湿潤酸素オフガスから水分を受け取って加湿された高湿潤酸素ガスを排気するためのポート152、高湿潤酸素オフガス(ウェットガス)を取り込むためのポート153、低湿潤酸素ガスに水分を与えて減湿された低湿潤酸素オフガスを排気するためのポート154を備える。ポート151は、酸素ガス配管系の供給配管11を通じてコンプレッサ14に連通している。ポート152は、酸素ガス配管系の供給配管11を通じて燃料電池スタック40のカソード入口に連通している。ポート153は、酸素ガス配管系の排出配管12を通じて燃料電池スタック40のカソード出口に連通している。ポート154は、酸素ガス配管系の排出配管12を通じて外気に連通している。
加湿装置15の内部は、複数の隔壁161,162,163,164によって、複数の加湿室171,172,173,174,175に画設されている。それぞれの隔壁161,162,163は、ガス非透過性材質から構成されているので、隔壁161,162,163を通じての加湿室相互間のガス透過は遮断される。隔壁164は、スリット状のガス通過孔が形成された固定部材165と、スリット状のガス通過孔が形成された可動部材166とから成るスライド機構を有している。隔壁164は、スライドオープンすることで、ガス透過性隔壁となる一方、スライドクローズすることで、ガス非透過性隔壁となる。コントローラ50は、要求電力に応じて隔壁164のスライド機構を開閉制御する。
加湿装置15の内部には、複数の加湿モジュール181,184が並列に配設されている。それぞれの加湿モジュール181,184は、両端側が開口されてなる円筒状のハウジング形状をなしており、その内部に多数本の中空糸膜から成る中空糸膜束を収容している。加湿モジュール181の一端に開口されている入口181Aは、加湿室175に連通しており、ポート153から加湿室175に流入した酸素オフガスを加湿モジュール181内の中空糸膜束内側の中空通路に導入する。加湿モジュール184の一端に開口されている入口184Aについても同様である。隔壁163は、ガス非透過性材質から構成されているので、加湿室175から加湿室173又は加湿室174へのガス透過は遮断される。
一方、加湿モジュール181に開口されている出口181Bは、加湿室171に連通しており、加湿モジュール181内の中空糸膜束内側の中空通路を通過する酸素オフガスを加湿室171に導く。加湿モジュール184に開口されている出口184Bについても同様である。加湿室171に流れ出した酸素オフガスは、ポート154へ向かって流れる。隔壁161は、ガス非透過性材質から構成されているので、加湿室171から加湿室172へのガス透過は遮断される。
加湿モジュール181のハウジング側面には、加湿室173に連通する複数のガス通過孔182と、加湿室172に連通するガス通過孔183が穿孔されている。ガス通過孔182から加湿モジュール181内に導入された酸素ガスは、中空糸膜束の外側通路を流れて、ガス通過孔183から加湿室172に流出する。このとき、中空糸膜束内側の中空通路を流れる酸素オフガスに含まれる水分が毛管凝縮作用によって中空糸膜束の外表面に移動し、酸素ガスによって回収される。同様に、加湿モジュール184のハウジング側面には、加湿室174に連通する複数のガス通過孔185と、加湿室172に連通するガス通過孔186が穿孔されている。
尚、説明の便宜上、加湿装置15は、二つの加湿モジュール181,184を収容している場合を例示しているが、並列に配設された三つ以上の加湿モジュールを収容していてもよい。
バルブ190は、加湿室172とポート152との間のガス通路を開閉制御するとともに、加湿室174とポート152との間のガス通路を開閉制御する。
さて、上述の隔壁164及びバルブ190は、加湿装置15内の酸素ガス流を制御するガス流制御手段として機能する。ガス流制御手段は、燃料電池スタック40に要求される電力が所定値以上の場合には、酸素ガスが複数の加湿モジュール181及び184内を直列に通過するようにガス流を制御する一方、燃料電池スタック40に要求される電力が所定値未満の場合には、酸素ガスが複数の加湿モジュール181又は184内を並列に通過するようにガス流を制御する。
例えば、要求電力が大きく高負荷状態の場合には、図2に示すように、隔壁164のスライド機構は、スライドクローズとなり、バルブ190は、加湿室172とポート152との間のガス通路を閉弁するとともに、加湿室174とポート152との間のガス通路を開弁するように開閉制御される。
水分含有率の高い酸素オフガス(ウェットガス)は、ポート153から加湿室175に流入し、加湿モジュール181,184内の中空糸膜束内側の中空通路を流れ、加湿室171を通過してポート154へ向かって流れる。
一方、水分含有率の低い酸素ガス(ドライガス)は、ポート151から加湿室173へ流入する。このとき、隔壁164のスライド機構は、スライドクローズしているので、加湿室173と加湿室174との間のガス透過は遮断される。加湿室173へ流入した酸素ガスは、ガス通過孔182から加湿モジュール181内の中空糸膜束の外側通路を流れ、水分含有率の高い酸素オフガスから水分を回収しつつ、ガス通過孔183から加湿室172へ流出する。このとき、バルブ190は、加湿室172とポート152との間のガス通路を閉弁するように開閉制御されているので、加湿室172からポート152へのガス移動は遮断される。加湿室172に流入した酸素ガスは、ガス通過孔186から加湿モジュール184内の中空糸膜束の外側通路を流れ、水分含有率の高い酸素オフガスから水分を回収しつつ、ガス通過孔185から加湿室174へ流出する。加湿室174に流出した酸素ガスは、加湿モジュール181,184内を通過する過程で回収した多量の水分を含んだ状態で、ポート152へ向かって流れる。
かくして、高負荷時には、酸素ガスは、複数の加湿モジュール181及び184内を直列に通過することにより、酸素オフガスから多量の水分を回収した状態で燃料電池スタック40に供給される。
尚、酸素ガスが複数の加湿モジュール181及び184内を直列に通過するようにガス流を制御するということは、酸素ガスが加湿モジュール内を通過する総経路長をLの整数倍とし、通過断面積をSにするということでもある(但し、単一の加湿モジュール内を通過する反応ガスの経路長をLとし、通過断面積をSとする。)。
一方、要求電力が小さく低負荷状態の場合には、図3に示すように、隔壁164のスライド機構は、スライドオープンとなり、バルブ190は、加湿室172とポート152との間のガス通路を開弁するとともに、加湿室174とポート152との間のガス通路を閉弁するように開閉制御される。
水分含有率の高い酸素オフガス(ウェットガス)は、ポート153から加湿室175に流入し、加湿モジュール181,184内の中空糸膜束内側の中空通路を流れ、加湿室171を通過してポート154へ向かって流れる。
一方、水分含有率の低い酸素ガス(ドライガス)は、ポート151から加湿室173へ流入する。このとき、隔壁164のスライド機構は、スライドオープンしているので、加湿室173と加湿室174との間のガス透過が可能となる。加湿室173へ流入した酸素ガスの一部は、ガス通過孔182から加湿モジュール181内の中空糸膜束の外側通路を流れ、水分含有率の高い酸素オフガスから水分を回収しつつ、ガス通過孔183から加湿室172へ流出する。加湿室173へ流入した酸素ガスの残りの一部は、隔壁164を透過して加湿室173から加湿室174へ移動し、更にガス通過孔185から加湿モジュール184内の中空糸膜束の外側通路を流れ、水分含有率の高い酸素オフガスから水分を回収しつつ、ガス通過孔186から加湿室172へ流出する。このとき、バルブ190は、加湿室174とポート152との間のガス通路を閉弁するように開閉制御されているので、加湿室174からポート152へのガス移動は遮断される。ガス通過孔183又はガス通過孔186から加湿室172に流入した酸素ガスは、ポート152へ向かって流れる。
かくして、低負荷時には、酸素ガスは、複数の加湿モジュール181又は184内を並列に通過することにより、酸素オフガスから少量の水分を回収した状態で燃料電池スタック40に供給される。
尚、酸素ガスが複数の複数の加湿モジュール181又は184内を並列に通過するということは、酸素ガスが加湿モジュール内を通過する総経路長をLとし、通過断面積をSの整数倍にするということでもある(但し、単一の加湿モジュール内を通過する反応ガスの経路長をLとし、通過断面積をSとする。)。
本実施形態によれば、燃料電池システム10は、反応ガスが加湿モジュール181,184内を通過する総経路長又は通過断面積を変更することにより、反応ガスがウェットガスから回収する水分量を調整することが可能となり、精密な加湿制御を実現できる。
例えば、燃料電池スタック40の要求負荷が所定値以上の場合には、反応ガスを複数の加湿モジュール181,184内を直列に通過させることで、反応ガスが複数の加湿モジュール181,184内を通過する総経路長を単一の加湿モジュールの長さの整数倍に調整する。これにより、反応ガスが加湿される度合いを大きく調できるので、高負荷要求に見合う多量の水分を燃料電池スタック40内の電解質膜に補給できる。
一方、燃料電池スタック40の要求負荷が所定値未満の場合には、反応ガスを複数の加湿モジュール181,184内を並列に通過させることで、反応ガスが加湿モジュール181,184内を通過する通過断面積を単一の加湿モジュールの断面積の整数倍に調整する。これにより、反応ガスが加湿される度合いを少なく調整できるので、低負荷要求に見合う少量の水分を燃料電池スタック40内の電解質膜に補給できる。
尚、上記の説明では、要求負荷を高負荷と低負荷の二段階に分けて加湿制御する例を示したが、要求負荷に応じてアナログ的に加湿制御してもよい。例えば、コントローラ50は、要求負荷に応じて隔壁164のスライド開度量を0%〜100%の範囲内でリニアに調整するとともに、加湿室172からポート152に流れるガス流と、加湿室174からポート175に流れるガス流をそれぞれ0%〜100%の範囲内でリニアに調整する。すると、ポート151から加湿室173に流入した反応ガスの一部は、複数の加湿モジュール181,184を直列に通過することにより、多量の水分を含んだ状態で加湿され、反応ガスの残りの一部は、複数の加湿モジュール181,184を並列に通過することにより、少量の水分を含んだ状態で加湿される。複数の加湿モジュール181,184をそれぞれ直列に通過する反応ガスの量と、並列に通過する反応ガスの量は、隔壁164のスライド開度量とバルブ190の弁開度を調整することにより、制御できる。
本実施形態では、酸化ガスを加湿する例を示したが、燃料ガスを加湿する場合、又は燃料ガスと酸化ガスを両方とも加湿する場合にも本実施形態を適用できる。また、本実施形態では、燃料電池システム10を車載電源システムとして用いる利用形態を例示したが、燃料電池システム10の利用形態はこの例に限られるものではない。例えば、燃料電池システム10を定置用コージェネレーション(熱電併給)システムに組み入れても良い。コージェネレーションシステムは、商用又は家庭用の何れでもよい。
10…燃料電池システム
15…加湿装置
40…燃料電池スタック
161〜164…隔壁
171〜175…加湿室
181,184…加湿モジュール
190…バルブ
15…加湿装置
40…燃料電池スタック
161〜164…隔壁
171〜175…加湿室
181,184…加湿モジュール
190…バルブ
Claims (4)
- 反応ガスの供給を受けて発電する燃料電池スタックと、
前記反応ガスを加湿するための複数の加湿モジュールと、
前記反応ガスが前記加湿モジュール内を通過する総経路長又は通過断面積を変更するガス流制御手段と、
を備える燃料電池システム。 - 請求項1に記載の燃料電池システムであって、
前記ガス流制御手段は、前記反応ガスが前記複数の加湿モジュール内を直列又は並列に通過するように制御する、燃料電池システム。 - 請求項2に記載の燃料電池システムであって、
前記ガス流制御手段は、要求負荷が所定値以上の場合に前記反応ガスが前記加湿モジュール内を直列に通過する制御し、要求負荷が所定値未満の場合前記反応ガスが前記加湿モジュール内を並列に通過するように制御する、燃料電池システム。 - 燃料電池スタックに供給される反応ガスを加湿するための複数の加湿モジュールと、
前記反応ガスが前記加湿モジュール内を通過する総経路長又は通過断面積を変更するガス流制御手段と、
を備える加湿装置。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US10658688B2 (en) | 2017-08-30 | 2020-05-19 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Humidifier and fuel cell system having the same |
WO2023036573A1 (de) * | 2021-09-07 | 2023-03-16 | FutureE GmbH | Ein an brennstoffzellensystemleistungen adaptierbarer stackanschlussblock sowie ein dazugehöriges brennstoffzellensystem und ein entsprechendes verfahren |
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2006
- 2006-06-29 JP JP2006179534A patent/JP2008010306A/ja active Pending
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