JP2008006932A - 運転支援装置およびプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】障害物との接触を回避しやすくする支援装置を提供する。
【解決手段】通過領域内に障害物が位置している場合に、パワーステアリング装置100がステアリング110に付与するアシストトルクのうち、車両の進行方向を非回避操舵方向に向けるための操舵方向に対するアシストトルクが、通常の状態よりも小さくなるように設定変更される(s160)。これにより、車両の進行方向を障害物へ向けてしまうようなステアリング110の操舵は、上述した設定変更がなされないものと比べて、通常よりも大きな力で行わなければならない状態となる。その結果、車両の進行方向を障害物へ向けてしまうようなステアリング110の操舵が速やかに行われなくなるため、車両が障害物へ向かってしまうことを効果的に防止することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、運転者による車両の運転を支援する運転支援装置に関する。
従来から、車両におけるステアリングに対してアシストトルク(操舵力)を付加することにより、運転者に対するステアリングの操舵を補助するパワーステアリング装置が利用されている。
そして、近年では、このようなパワーステアリング装置によるアシストトルクを、障害物が存在する領域を回避するための操舵方向に対して大きくし、その操舵方向へのステアリングの操舵を速やかなものとすることで、その障害物の速やかな回避を実現するための技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−99955号公報(段落0022〜0025など)
しかし、上述した技術では、障害物を回避するための操舵方向に対するアシストトルクを増加させているが、その反対の操舵方向,つまり車両が障害物に向かうようなステアリングの操舵方向に対するアシストトルクはそのままである。そのため、その操舵方向に対するステアリングの操舵が、通常通りの力加減で実現されてしまう結果、車両が障害物に向かってしまうことを充分に防止することはできない。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、障害物との接触を回避しやすくするための技術を提供することである。
上記課題を解決するため請求項1に記載の運転支援装置では、まず、領域推定手段が、車両の走行状態に基づいて該車両が通過する通過領域を推定する。また、障害物検出手段が、車両の周辺領域に存在する障害物を検出する。続いて、障害物検出手段により検出された障害物が、前記通過領域内に位置している場合に、方向特定手段が、その通過領域における障害物の位置に基づいて、その障害物を回避するのに適した車両の進行方向である回避方向を特定する。
そして、前記障害物検出手段により検出された障害物が、前記通過領域内に位置している場合に、トルク変更手段が、車両におけるパワーステアリング装置がステアリングに付与するアシストトルクのうち、車両の進行方向を前記回避方向とするための操舵方向と反対の操舵方向に対するアシストトルクを、通常の状態において付与すべきアシストトルクよりも小さいアシストトルクに設定変更する。
このように構成された運転支援装置によれば、パワーステアリング装置がステアリングに付与するアシストトルクのうち、車両の進行方向を回避方向に向けるための操舵方向と反対の操舵方向,つまり進行方向を障害物に向けるための操舵方向に対するアシストトルクが、通常の状態よりも小さくなるように設定変更される。
これにより、車両の進行方向を障害物へ向けてしまうようなステアリングの操舵は、通常よりも大きな力で行わなければならない状態となる。よって、車両の進行方向を障害物へ向けてしまうようなステアリングの操舵が速やかに行われなくなるため、車両が障害物へ向かってしまうことを効果的に防止することができる結果、障害物との接触を回避しやすくすることができる。
なお、上述した領域推定手段は、車両の走行状態に基づいて車両が通過する通過領域を推定する手段であり、その通過領域を推定するための具体的な構成は特に限定されない。例えば、各種センサにより、ステアリングの操舵角,車両の進行方向,車速などを検出し、これら1以上の検出結果に基づいて車両が通過することとなる領域を特定し、これを通過領域として推定するように構成することが考えられる。
また、上述した方向特定手段は、通過領域における障害物の位置に基づいて、その障害物を回避するのに適した回避方向を特定する手段であり、その回避方向を特定するための具体的な構成は特に限定されない。例えば、車両の中心(前後方向に沿った中心線)が通過する線を基準に通過領域を左右に2等分し、左右どちらの領域に障害物が存在するかから回避方向として特定する、といった構成とすることが考えられる。
また、このトルク変更手段は、該当する操舵方向に対するアシストトルクを通常よりも小さいものに設定変更するだけでなく、併せて車両の進行方向を回避方向に向けるための操舵方向に対するアシストトルクを通常よりも大きいものに設定変更するように構成してもよい。
このためには、請求項2に記載のように、トルク変更手段を、前記パワーステアリング装置がステアリングに付与するアシストトルクのうち、車両の進行方向を前記回避方向とするための操舵方向に対するアシストトルクを、通常の状態において付与すべきアシストトルクよりも大きいアシストトルクに設定変更する、ように構成すればよい。
このように構成すれば、ステアリングに付加するアシストトルクのうち、車両の進行方向を回避方向に向けるための操舵方向に対するアシストトルクが、通常の状態におけるアシストトルクよりも大きくなるように設定変更される。
これにより、車両の進行方向を回避方向へ向けるようなステアリングの操舵は、アシストトルクが大きくなることで通常よりも小さな力で行えるようになる。その結果、車両の進行方向を回避方向へ向けるようなステアリングの操舵を速やかに行うことができるようになり、障害物の回避を早期に実現することができるようになる。
また、この構成において、トルク変更手段により設定変更されるアシストトルクのうち、回避方向に車両を進行させるための操舵方向に対するアシストトルクは、通常の状態よりも大きければ、どのような値のアシストトルクであってもよい。
ただ、車両が通過領域に位置する障害物を回避するまでに必要なステアリングの操舵量は、車両と障害物との位置関係や車両の走行状態などにより異なるため、これらに応じて設定変更すべきアシストトルクの大きさを変えられることが望ましい。
そこで、車両と障害物との位置関係に応じて設定変更すべきアシストトルクの大きさを変えられるようにするためには、例えば、請求項3に記載の運転支援装置のように構成することが考えられる。
この運転支援装置は、前記障害物検出手段により検出された障害物が、前記領域推定手段により推定された通過領域内に位置している場合に、操舵量算出手段が、該通過領域における障害物の位置に基づいて、その障害物を回避するのに必要なステアリングの操舵量を算出する。そして、トルク変更手段が、車両の進行方向を前記回避方向に向けるための操舵方向に対するアシストトルクを、前記操舵量算出手段により算出された操舵量の大きさに応じた大きさのアシストトルクに設定変更する、ように構成されている。
このように構成すれば、車両の進行方向を回避方向に向けるためのステアリングの操舵方向に対するアシストトルクを、車両が障害物を回避するために必要なステアリングの操舵量に応じて大きくすることができる。
これにより、車両の進行方向を回避方向へ向けるようなステアリングの操舵は、その必要とする操舵量が多いほど小さな力で速やかに行うことができるようになる。
車両の進行方向を回避方向へ向けるための操舵量が多ければ、当然、その操舵に必要な時間も大きくなるため、このように操舵量が多いほど小さな力で速やかにステアリングを操舵できるようになることは、その操舵量に拘わらず確実に障害物を回避するために好適である。
また、車両の走行状態に応じて設定変更すべきアシストトルクの大きさを変えられるようにするためには、例えば、請求項4に記載の運転支援装置のように構成することも考えられる。
この運転支援装置は、前記障害物検出手段により検出された障害物が、前記通過領域内に位置している場合に、到達時間算出手段が、該通過領域における障害物の位置および車両の速度に基づいて、その障害物に到達するまでの到達時間を算出する。そして、トルク変更手段が、車両の進行方向を前記回避方向に向けるための操舵方向に対するアシストトルクを、前記到達時間算出手段により算出された到達時間の短さに応じた大きさのアシストトルクに設定変更する、ように構成されている。
このように構成すれば、車両の進行方向を回避方向に向けるためのステアリングの操舵方向に対するアシストトルクを、車両が障害物に到達するまでの到達時間の短さに応じて大きくすることができる。
これにより、車両の進行方向を回避方向へ向けるようなステアリングの操舵は、車両が障害物に到達するまでの到達時間が短くなるほど小さな力で速やかに行うことができるようになる。
車両が障害物に到達するまでの到達時間が短ければ、当然、車両を回避方向へ向けるためにステアリングを操舵できる時間も短くなるため、このように到達時間が短いほど小さな力で速やかにステアリングを操舵できることは、その到達時間に拘わらず障害物を確実に回避するために好適である。
なお、この構成における到達時間算出手段は、車両が障害物に到達するまでの到達時間を算出する手段であり、例えば、車両が現時点における速度で通過領域を進行した場合に、その障害物に接触するまでに要する時間を算出する、といったものである。
また、上述したトルク変更手段は、障害物が通過領域内に位置している場合にアシストトルクの設定変更を行うものであるが、その設定変更は、障害物が通過領域内に位置する状態となった以降、一定時間の間だけ継続的に行われるように構成してもよい。
このためには、トルク変更手段を、例えば、請求項5に記載の運転支援装置のように、前記障害物検出手段により検出された障害物が、前記通過領域内に位置する状態となった以降、一定時間が経過するまで、車両の進行方向を前記回避方向に向けるための操舵方向と反対の操舵方向に対するアシストトルクを設定変更する、ように構成することが考えられる。
このように構成すれば、障害物が通過領域内に位置している状態となった以降、一定時間の間だけ、継続的に設定変更を行うことができる。
この構成において、トルク変更手段が設定変更をする「一定時間」としては、あらかじめ定められた時間とすればよく、また、障害物が通過領域内に位置している時間としてもよい。
この後者のためには、例えば、請求項6に記載の運転支援装置のように構成することが考えられる。この運転支援装置において、トルク変更手段は、前記障害物検出手段により検出された障害物が、前記通過領域内に位置する状態となった以降、前記障害物検出手段により障害物が検出されなくなるまで,または,前記障害物検出手段により検出された障害物が前記通過領域内に位置しない状態となるまで、車両の進行方向を前記回避方向に向けるための操舵方向と反対の操舵方向に対するアシストトルクを設定変更する、ように構成されている。
このように構成すれば、障害物が通過領域内に位置している状態,つまり車両が障害物に接触しうる状態となっているときにのみ、トルク変更手段によるアシストトルクの設定変更が行われるようにすることができる。
そのため、こうして設定変更が行われた状態からステアリングが操舵され、障害物が通過領域内に位置しない状態,つまり車両が障害物に接触する恐れがなくなったときには、その設定変更を終了し、ステアリングに付与されるアシストトルクを通常のアシストトルクに戻すことができる。
ところで、上述したトルク変更手段は、上述した以外に、音声,警報音,表示などによる報知との組み合わせでアシストトルクの設定変更をするようにしてもよい。
このためには、請求項7に記載のように、前記障害物検出手段により検出された障害物が、前記通過領域内に位置する状態となった際に、その旨の報知を行う障害物報知指令手段を備え、トルク変更手段が、この障害物報知指令手段による報知が行われた後で、アシストトルクの設定変更を行う、ように構成するとよい。
このように構成すれば、障害物が存在するため、回避が必要であることを、運転者に認識させることができ、また、それに伴いアシストトルクの設定変更が行われることを、あらかじめ障害物報知指令手段による報知により運転者に認識させることができる。そのため、突然アシストトルクの設定変更が行われることによる違和感を運転者に与えることを防止することができる。
また、上述した障害物報知指令手段は、障害物が通過領域内に位置している状態となった際に報知を行うものであるが、その報知は、障害物が通過領域内に位置している状態となった以降、一定時間の間だけ継続的に行われるように構成すればよい。
このためには、障害物報知指令手段を、例えば、請求項8に記載のように、前記障害物検出手段により検出された障害物が、前記通過領域内に位置している状態となった際、一定時間が経過するまでの間、継続的に報知を行う、ように構成するとよい。
このように構成すれば、障害物が通過領域内に位置している状態となった以降、一定時間の間だけ、報知を継続させることができる。
この構成において、障害物報知指令手段が報知をする「一定時間」としては、あらかじめ定められた時間とすればよく、また、障害物が通過領域内に位置している時間としてもよい。
この後者のためには、例えば、請求項9に記載の運転支援装置のように構成することが考えられる。この運転支援装置において、障害物報知指令手段は、前記障害物検出手段により検出された障害物が、前記通過領域内に位置している状態となった以降、前記障害物検出手段により障害物が検出されなくなるまで,または,前記障害物検出手段により検出された障害物の位置が前記通過領域内にない状態となるまでの間、継続的に報知を行う、ように構成されている。
このように構成すれば、障害物が通過領域内に位置している状態,つまり車両が障害物に接触しうる状態となっているときにのみ、継続的に報知することができる。そのため、こうして設定変更が行われた状態からステアリングが操舵され、障害物が通過領域内に位置しない状態,つまり車両が障害物に接触する恐れがなくなったときには、その報知を終了することができる。
なお、上述した障害物報知指令手段による報知は、例えば、通過領域内に障害物が位置する旨のメッセージをスピーカ,表示部のいずれか一方または両方に出力させることで実現する構成とすることが考えられる。これらであれば、障害物が存在するため、回避が必要であること、そしてアシストトルクの設定変更が行われることを、視覚的または聴覚的に運転者に認識させることができる。
また、ステアリングトルクの変化で操舵すべき方向を通知する方法も有効である。このためには、例えば、請求項10に記載の運転支援装置のように構成するとよい。
この運転支援装置において、障害物報知指令手段は、車両におけるステアリングの操舵方向のうち、車両の進行方向を前記回避方向に向けるための操舵方向に対して、所定パターンでトルクを重畳的に付与すべき旨を、車両におけるパワーステアリング装置に指令することにより、該パワーステアリング装置を介して報知を行う、ように構成されている。
このように構成すれば、操舵すべき方向を、所定パターンで付与されるトルクによって運転者に認識させることができる。
また、上述した障害物報知指令手段による報知は、上述した出力部によるメッセージの出力,および,パワーステアリング装置による所定パターンでのトルクの付与,を同時に行うことで実現する構成とすることが考えられる。
このためには、障害物報知指令手段を、例えば、請求項11に記載のように、車両におけるステアリングの操舵方向のうち、車両の進行方向を前記回避方向に向けるための操舵方向に対して、所定パターンでトルクを重畳的に付与すべき旨を、車両におけるパワーステアリング装置に指令すると共に、出力部により障害物が前記通過領域内にある旨のメッセージを出力させることにより、パワーステアリング装置および出力部を介して報知を行う、ように構成するとよい。
このように構成すれば、障害物が存在するため、回避が必要であること、そしてアシストトルクの設定変更が行われることを、所定パターンで付与されるトルクと、出力部により出力されるメッセージと、によって運転者に認識させることができる。
また、上述したトルク変更手段により設定変更を行うか否かについては、運転者の操作を受けて決定するように構成してもよい。
具体的な例としては、例えば、運転者の操作を受けて、トルク変更手段によるアシストトルクの設定変更を行うか否かを決定する変更決定手段を備え、障害物検出手段により検出された障害物が、領域推定手段により推定された通過領域内に位置している場合、変更決定手段によりアシストトルクの設定変更をすべき旨が決定されていれば、トルク変更手段が、アシストトルクの設定変更を行う、といった構成とすることが考えられる。
この構成であれば、トルク変更手段による設定変更を行うか否かを運転者が選択できるようになる。
また、上述のようにパワーステアリング装置を介して報知を行う構成においては、例えば、車両の走行速度を検出する車速検出手段を備え、前記車速検出手段により検出された走行速度が所定のしきい値以上である場合、前記障害物報知指令手段が、前記パワーステアリング装置を介しての報知を行わず、出力部により障害物が通過領域内にある旨のメッセージを出力させることにより、該出力部を介して報知を行う、ように構成するとよい。
車両の走行速度がある速度大きくなっている状態では、僅かなステアリングの操作でも車両の進行方向が大きく変化してしまうようになるため、上述したようなパワーステアリング装置を介した報知時のトルクによって、車両の進行方向に意図しない変化を与えてしまう恐れがある。
そのため、上述の「所定のしきい値」として、そのような進行方向に大きな変化が与えられると想定される速度を設定しておけば、それ以上の速度となっている際には、ステアリング装置を介しての報知を行わないようにすることができる。これにより、車両の進行方向に意図しない変化を与えてしまうことを防止しつつ、メッセージによる報知を行うことで障害物が通過領域内にあることを運転者に知らせることができる。なお、上述のようにパワーステアリング装置を介して報知を行う構成において、障害物報知指令手段がパワーステアリング装置に対して指令する「所定パターンのトルク」とは、運転者に上記旨を認識させることができ、かつ、運転者によるステアリングの操舵を妨げることのない程度の大きさであれば、どのようなものであってもよい。具体的な例としては、パルス状のトルクが1回以上繰り返し付与されるようなパターンとすることが考えられる。
また、上述のように、パワーステアリング装置を介して報知を行う構成においては、他の方法による報知を併用するように構成してもよい。
具体的な構成として、例えば、請求項12に記載のように、前記障害物報知指令手段によりパワーステアリング装置を介しての報知が行われた以降、ステアリングが、車両の進行方向を前記回避方向に向けるための操舵方向へ操舵されたか否かを判定する操舵判定手段を備え、前記障害物報知指令手段は、前記パワーステアリング装置を介した報知の以後、所定の期間が経過するまでに、前記操舵判定手段によりステアリングが該当する操舵方向へ操舵されたと判定されない場合、出力部により障害物が通過領域内にある旨のメッセージを出力させることにより、該出力部を介して報知を行う、といった構成が考えられる。
このように構成すれば、パワーステアリング装置を介しての報知を行った後、所定の期間が経過しても適切なステアリングの操舵が行われない場合に、出力部による報知を行うことができる。これにより、運転者がパワーステアリング装置を介しての報知に気付かなかった場合であっても、出力部による報知によって、アシストトルクの設定変更が行われることを運転者に認識させることができる。
なお、この構成における出力部とは、例えば、音声によるメッセージを出力するスピーカや、画像によりメッセージを表示する表示部などのことであり、障害物報知指令手段は、これらに対してメッセージの出力を指令することとなる。
また、請求項13に記載のように、前記障害物報知指令手段は、出力手段を通じて障害物が通過領域にある旨のメッセージと、車両の進行方向を前記回避方向に向けるための操舵方向を報知した後、車両の進行方向を前記回避方向に向けるための操舵方向に対して、所定パターンでトルクを重畳的に付与すべき旨を、車両におけるパワーステアリング装置に指令する、といった構成も考えられる。
このように構成すれば、障害物が通過領域にある旨のメッセージ,および,車両の進行方向を前記回避方向に向けるための操舵方向を、出力手段(出力部)により報知することができ、その後、パワーステアリング装置を介しての報知を行うことができる。
また、上述した障害物報知指令手段は、請求項14に記載のように、前記障害物検出手段により検出された障害物が、前記通過領域内に位置する状態となった際に、その旨のメッセージを出力部に音声として出力させる,または,表示させることにより、該出力部を介して報知を行う、ように構成してもよい。
このように構成すれば、障害物が通過領域内に位置する状態となった旨を、警報用のメッセージを音声として出力または表示させえることで、報知を行うことができる。
また、上述のように、障害物報知手段による報知の後で設定変更を行う構成においては、例えば、請求項15に記載のように、トルク変更手段によるアシストトルクの設定変更を行うか否かを決定する変更決定手段を備え、障害物報知指令手段による報知が行われた以後、変更決定手段によりアシストトルクの設定変更を行うべき旨が決定された場合に、トルク変更手段が、アシストトルクの設定変更を行う、といった構成とすることが考えられる。
このように構成すれば、トルク変更手段による設定変更を行うか否かを、変更決定手段により決定することができる。なお、上述した各変更決定手段は、トルク変更手段によるアシストトルクの設定変更を行うべき旨,または,行わない旨を決定する手段である。
より具体的には、操作部に対して所定の操作が行われた際に、その操作が行われたことをもって、トルク変更手段によるアシストトルクの設定変更を行うべき旨,または,行わない旨を決定するように構成すればよい。
また、そのような操作を受けつけるのは、どのようなタイミングであってもよいが、例えば、障害物報知指令手段による報知が行われたときとすることが考えられ、この場合、障害物報知手段による報知が行われた後、トルク変更手段によるアシストトルクの設定変更を行うべき旨,または,行わない旨を、運転者が選択できるようになる。
また、上述したトルク変更手段によるアシストトルクの設定変更は、障害物が通過領域内に位置している場合、車両の状況に拘わらず行われるように構成すればよいが、その設定変更に適した状況の時にのみ行われるように構成してもよい。
アシストトルクの設定変更に適した状況としては、例えば、車両がある程度の低速で走行している状況が考えられる。このような状況は、狭い領域を通過したり、道路上の障害物を避けようとすべく走行速度を低くしている状況といえ、走行速度が低いが故に、車輪と道路との摩擦が大きくステアリングの操舵に大きな力が必要になる。そのため、車両がある程度の低速で走行している状況の時にのみ、アシストトルクの設定変更が行われるようにすることは、少なくとも、狭い領域を通過したり、道路上の障害物を避けたりする場合の運転を支援するのに好適といえる。
このためには、トルク変更手段によるアシストトルクの設定変更が、障害物報知指令手段による報知の後で行われる場合であれば、例えば、請求項16に記載のように、車両の走行速度を検出する車速検出手段を備え、該車速検出手段により検出された走行速度が所定のしきい値以下である場合、前記障害物報知指令手段による報知,および,前記トルク変更手段によるアシストトルクの設定変更が行われるのに対し、走行速度が所定のしきい値より大きい場合、前記障害物報知指令手段による報知のみが行われる、といった構成とすることが考えられる。
このように構成すれば、車両がある程度の低速で走行している場合の運転を支援することができる。また、車両がある程度の低速で走行している場合でなくても、障害物報知指令手段による報知が行われるため、その報知により障害物が通過領域に位置していることを運転者に認識させ、障害物を回避すべく適切な運転を促すことができる。
また、障害物報知手段による報知とは無関係に、車両の走行速度との関係だけで、トルク変更手段によるアシストトルクの設定変更を行うように構成してもよい。
このためには、例えば、車両の走行速度を検出する車速検出手段を備え、この車速検出手段により検出された走行速度が所定のしきい値以下である場合にのみ、トルク変更手段が、アシストトルクの設定変更を行う、ように構成すればよい。
このように構成すれば、車両がある程度の低速で走行している場合の運転を支援することができる。
また、このように、車両の走行速度との関係でトルク変更手段によるアシストトルクの設定変更を行う構成においては、例えば、請求項17に記載のように、車両の走行速度を検出する車速検出手段を備え、この車速検出手段により検出された走行速度が所定のしきい値以上である場合、障害物報知指令手段が、前記パワーステアリング装置を介しての報知を行わず、出力部により障害物が通過領域内にある旨のメッセージを出力させることにより、該出力部を介して報知を行う、ように構成してもよい。
車両の走行速度がある速度大きくなっている状態では、僅かなステアリングの操作でも車両の進行方向が大きく変化してしまうようになるため、上述したようなパワーステアリング装置を介した報知時のトルクによって、車両の進行方向に意図しない変化を与えてしまう恐れがある。そのため、上述の「所定のしきい値」として、そのような進行方向に大きな変化が与えられると想定される速度を設定しておけば、それ以上の速度となっている際には、ステアリング装置を介しての報知を行わないようにすることができる。これにより、車両の進行方向に意図しない変化を与えてしまうことを防止しつつ、メッセージによる報知を行うことで障害物が通過領域内にあることを運転者に知らせることができる。
このように構成すれば、車両がある程度の高速で走行している場合は、出力部を介しての報知を行うことができる。
また、上述した障害物検出手段は、車両の周辺領域に存在する障害物の位置を検出する手段であり、その具体的な構成については特に限定されない。例えば、それぞれ所定方向へ向けて光,音波または電磁波を出力し、その反射波を検出する複数のセンサ素子からなるセンサを備えている場合であれば、以下のように構成することが考えられる。
例えば、請求項18に記載のように、車両の周囲に設けられるものであって、それぞれ光,音波または電磁波を出力すると共に該出力した方向に存在する物体からの反射波を検出する複数のセンサ素子からなるセンサを備えており、前記障害物検出手段は、前記センサ素子から光,音波または電磁波を出力させ、反射波がそれぞれのセンサ素子で検出された場合における出力と検出との時間差に基づいて障害物までの距離を算出し、また、そのセンサ素子間の位相差に基づいて障害物の存在する方向を算出することにより、車両の周辺領域に存在する障害物の位置を検出する、といった構成である。
また、請求項19に記載のように、車両の周囲に設けられるものであって、それぞれ光,音波または電磁波を出力すると共に該出力した方向に存在する物体からの反射波を検出する複数のセンサ素子からなるセンサを備えており、前記障害物検出手段は、前記センサ素子から光,音波または電磁波を出力させ、反射波がそれぞれのセンサ素子で検出された場合における出力と検出との時間差に基づいて障害物までの距離を算出し、また、その反射波のセンサ素子での検出の時間差に基づいて障害物の存在する方向を算出することにより、車両の周辺領域に存在する障害物の位置を検出する、といった構成である。
また、上述した障害物検出手段により障害物の位置を検出するためには、それぞれ特定領域における物体の存在およびその物体までの距離を検出可能な複数のセンサを、該センサそれぞれの特定領域によって、車両周辺の所要検出範囲をカバーするように配置することが考えられる。
そして、障害物検出手段は、請求項20に記載のように、いずれかの前記センサが、障害物の存在およびそこまでの距離を検出した場合に、該検出結果,および,そのセンサが配置された位置に基づいて、車両の周辺領域に存在する障害物の位置を検出する、ように構成すればよい。
このように構成すれば、センサそれぞれの検出結果およびその位置により障害物の位置を検出することができる。
なお、上述したセンサ素子は、光,音波または電磁波を出力およびその反射波を検出することができればよく、その具体的な構成は特に限定されない。例えば、請求項21に記載のように、超音波を出力および検出するように構成されたものをセンサ素子として用いることが考えられ、この場合、超音波により、障害物の位置を検出することができる。
また、上述した障害物検出手段により障害物の位置を検出するためには、2つのセンサ素子を波長の半分以下の間隔で地面に対して水平に配置したセンサを、車両の周囲に備えることも考えられる。
そして、障害物検出手段は、請求項22に記載のように、前記センサ素子から超音波を出力させ、反射波がそれぞれのセンサ素子で検出された場合における出力と検出との時間差に基づいて障害物までの距離を算出し、また、そのセンサ素子間の位相差に基づいて障害物の存在する方向を算出することにより、車両の周辺領域に存在する障害物の位置を検出する、ように構成すればよい。
このように構成すれば、センサにおけるセンサ素子それぞれの検出結果およびその位相差に基づいて障害物の位置を検出することができる。
また、上述した障害物検出手段は、車両に、車両周辺の画像を撮影する画像撮影手段が備えられている場合であれば、次のように障害物を特定するように構成することが考えられる。
それは、請求項23に記載のように、車両周辺の画像を撮影する画像撮影手段により撮影された画像に基づいて、車両を上空から鳥瞰した鳥瞰図画像を生成し、該鳥瞰図画像に基づいて、該画像に含まれる障害物の位置を検出する、といった構成である。
このように構成すれば、鳥瞰図画像に基づいて障害物の位置を検出することができる。
また、請求項24に記載のプログラムは、請求項1から23のいずれかに記載の全ての手段として機能させるための処理手順をコンピュータシステムに実行させるためのプログラムである。
このようなプログラムにより制御されるコンピュータシステムは、請求項1から23のいずれかに記載の運転支援装置の一部を構成することができる。
なお、上述したプログラムは、コンピュータシステムによる処理に適した命令の順番付けられた列からなるものであって、各種記録媒体や通信回線を介して運転支援装置や、これを利用するユーザに提供されるものである。
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
(1)全体構成
運転支援装置1は、車両に搭載される装置であって、パワーステアリング装置100を介してステアリング110にアシストトルクを付与するための周知の処理(アシストトルク付与処理)を実施する電子制御装置(以降、「ECU」という)10、ユーザインタフェース(U/I)20、車両の周囲に存在する物体の有無を検出するための物体センサ200、車両の走行状態を検出するための状態センサ300、車両周辺の画像を撮影する車載カメラ400などで構成される。
これらのうち、ECU10は、内蔵するメモリに記憶されたプログラムに従って、上述したアシストトルク付与処理の他、後述するアシストトルク変更処理を実行するように構成されている。
また、ユーザインタフェース20は、運転者を含むユーザにより操作される操作部22、各種情報を表示する表示部24、音声を入力するマイク,音声を出力するスピーカ,警告音を出力するブザーを備えた音声処理部26などからなり、本実施形態においては、周知のナビゲーション装置またはオーディオ装置の一部分として構成されている。
また、物体センサ200は、車両の前方に間隔を空けて複数のものが配置されており(図2参照)、それぞれが超音波を発射すると共にその発射した方向に存在する物体からの反射波を検出するように構成されたものである。
また、状態センサ300は、例えば、車両の走行速度を検出する車速センサ,ステアリングの操舵角を検出するステアリングセンサ,変速機の切替状態(シフト位置)を検出するシフト位置センサなどのことである。
なお、本実施形態においては、物体の有無および車両の走行状態を、物体センサ200および状態センサ300から直接取得するように構成されているが、この走行状態については、ネットワーク(CAN)を介して間接的に取得するように構成してもよい。
(2)アシストトルク変更処理
以下に、ECU10により実行されるアシストトルク変更処理の処理手順を説明する。このアシストトルク変更処理は、ECU10のメモリに記憶されたプログラムの種類(プログラムその1〜その8)によりその処理内容が一部異なるため、そのプログラムの種類毎に順次説明する。
なお、このアシストトルク変更処理は、アシストトルク付与処理が起動された際に並行して起動され、このアシストトルク付与処理が行われている間、繰り返し実行される。
(2−1)プログラムその1
以下に、プログラムその1に従ってECU10が実行するアシストトルク変更処理の処理手順を図3に基づいて説明する。
このアシストトルク変更処理が起動されると、まず、状態センサ300(における車速センサ)からの検出結果に基づいて、車両の走行速度がチェックされ(s110)、その走行速度が所定のしきい値(例えば、20km/h)未満になるまで待機状態となる(s110:NO)。
その後、走行速度が所定のしきい値未満となったら(s110:YES)、各センサからの検出結果に基づいて、車両の周囲に存在する障害物の位置が検出される(s120)。ここでは、各物体センサ200が超音波を発射し、その反射波を受信する。その後、各物体センサ200それぞれが反射波を受信するまでの時間差に基づいて障害物までの距離が特定され、各物体センサ200を構成するセンサ素子の位相差に基づいて障害物の存在する方向が特定され、こうして、物体センサ200毎に障害物の位置が検出される。
ここで、例えば、物体センサ200の正面から真っ直ぐ反射波が受信される場合を基準(角度0°)とすると、障害物の存在する方向は、式「θ=sin-1(Δφ×λ/2πd)」で表される角度θ°の方向となる。この式において「λ」は発射する超音波の波長,「d」は物体センサ200を構成するセンサ素子A,B間の距離(図4参照),「Δφ」はセンサ素子A,Bそれぞれが受信した反射波の位相差である。
次に、状態センサ300からの検出結果に基づいて、車両が通過する通過領域が推定される(s130)。ここでは、ステアリングセンサにより検出される操舵角,車速センサにより検出される走行速度に基づいて、現時点における操舵角のままで車両が所定時間(例えば、10秒)にわたって走行した場合に通過することとなる領域が特定され、これが通過領域として推定される。
次に、s120にて検出された障害物の位置がs130にて推定された通過領域内にあるか否かがチェックされ(s140)、通過領域内にあると判定された場合(s140:YES)、通過領域内に障害物がある旨のメッセージによる報知が開始される(s142)。ここでは、ユーザインタフェース20に対して上記旨の報知を行うべき旨が指令され、この指令を受けたユーザインタフェース20が、上記旨のメッセージの表示部24による表示,および,上記旨のメッセージのスピーカ(音声処理部26)による出力(または上記旨を示す警報音のブザーによる出力),のうちいずれか一方または両方を行うことで、メッセージによる報知が開始される。
次に、s130にて推定された通過領域内にある障害物を回避するのに適した車両の進行方向(以降、「回避方向」という)が特定される(s150)。このs150では、車両の進行方向に沿って通過領域を左右に2等分した場合における各領域のうち、障害物が位置していない領域(右または左の領域;両方をまたぐ場合はランダムに決定したいずれかの領域)に向かう方向であって、その障害物に車両が接触することなく通過できる方向が、回避方向として特定される。
次に、パワーステアリング装置100に対して、ステアリング110に付与すべきアシストトルクのうち、所定の操舵方向に対するアシストトルクを、通常の状態において付与すべきアシストトルクよりも小さいアシストトルクに設定変更すべき旨が指令される(s160)。ここでは、ステアリング110の操舵方向(左または右)のうち、車両の進行方向をs150にて特定された回避方向に向けるための操舵方向(以降、「回避操舵方向」という)と反対の操舵方向(以降、「非回避操舵方向」という)に対するアシストトルクを、通常の状態において付与すべきものよりも小さいものに設定変更すべき旨が指令される。
この指令を受けたパワーステアリング装置100は、以降、再度の設定変更が指令されるまで、非回避操舵方向に対して通常の状態よりも小さいアシストトルクを付与するようになる。具体的にいうと、パワーステアリング装置100は、ステアリングに付与するアシストトルクを決定する際に参照するデータテーブルを、通常よりも付与されるアシストトルクが小さくなるように設定されたデータテーブルに変更し、これにより、アシストトルクの設定変更が実現される。
また、上述したs140で、障害物の位置が通過領域内にないと判定された場合(s140:NO)、s142にて開始された報知が終了する(s162)。ここでは、ユーザインタフェース20に対して報知を終了すべき旨が指令され、この指令を受けたユーザインタフェース20が、表示部24によるメッセージの表示および音声処理部26によるメッセージ(または警報音)の出力を終了することで、s142にて開始された報知が終了する。
次に、パワーステアリング装置100に対し、ステアリング110に付与すべきアシストトルクを、通常の状態において付与すべきアシストトルクに設定変更し直すべき旨が指令される(s170)。ここでは、ステアリング110に付与すべきアシストトルクを、通常の状態において付与すべきものに戻すべき旨が、パワーステアリング装置100に対して指令される。この指令を受けたパワーステアリング装置100は、上述したs160にてアシストトルクの設定変更が指令されている場合であれば、ステアリング110に付与するアシストトルクを通常の状態におけるものに戻す。
こうして、s160またはs170を終えた後、プロセスがs110へ戻る。
このアシストトルク変更処理において、例えば、s160にて、ステアリング110における左の操舵方向に対するアシストトルクが、通常の状態において付与すべきものよりも小さいものに設定変更されると、左の操舵方向については、右の操舵方向よりも、車両の進行方向を変更させる(タイヤを転舵させる)のに必要なトルクとアシストトルクとの差が大きくなる(図5(a)の(4)参照)。これにより、障害物の存在している領域側である左の操舵方向に対するステアリング110の操舵は、直ちに通常よりも大きな力を必要とする状態になる(図5(b)参照)。
また、例えば、通行領域に障害物がない状態から車両の進行方向を右に向ける(右方向にステアリングを操舵する)過程で通過領域に障害物が現れるような場合には、ステアリング110を右の操舵方向に操舵していく最中に、直前までにs160による設定変更が行われていない状態から、s120〜s160を経て設定変更が行われることとなる。この場合、ステアリング110における右の操舵方向に対するアシストトルクは、通過領域に現れた障害物が通過領域から外れるまでの間、s160にてアシストトルクが通常よりも小さいものに設定変更される。そうすると、車両の進行方向を変更させるのに必要なトルクとアシストトルクとの差が大きくなり(図6(a)の(4)参照)、障害物の存在している範囲内におけるステアリング110の操舵は、直ちに通常よりも大きな力を必要とする状態になる(図6(b)参照)。
(2−2)プログラムその2
以下に、プログラムその2に従ってECU10が実行するアシストトルク変更処理の処理手順を、図7に基づいて説明する。
このアシストトルク変更処理では、プログラムその1と同様に、s110〜s150が行われた後、車両がs120にて検出された位置にある障害物に接触しないようにするために必要なステアリング110の操舵量が算出される(s210)。ここでは、仮想的な操舵量を設定した場合における車両の仮想的な通過領域を算出し、その仮想的な通過領域にs120にて検出された障害物が位置しないようになるまで、仮想的な操舵量を変更(増加)させつつ、仮想的な通過領域の算出が繰り返される。その結果、最終的に仮想的な通過領域が算出されたときの仮想的な操舵量が、障害物に接触しないようにするために必要なステアリング110の操舵量として算出されることとなる。
そして、このs210の後、パワーステアリング装置100に対して、アシストトルクを設定変更すべき旨が指令される(s160)。ここでは、プログラムその1と同様に、非回避操舵方向に対するアシストトルクを小さいものに設定変更すべき旨が、パワーステアリング装置100に対して指令される。そのうえ、このs160では、回避操舵方向に対するアシストトルクを、通常の状態において付与すべきアシストトルク以上で、かつ、s210にて算出された操舵量に応じた大きさに設定変更すべき旨が、パワーステアリング装置100に対して指令される。
この指令を受けたパワーステアリング装置100は、以降、再度の設定変更が指令されるまで、非回避操舵方向に対して通常よりも小さいアシストトルクを付与するようになり、また、回避操舵方向に対して通常よりも大きいアシストトルクを付与するようになる。このとき、回避操舵方向に対するアシストトルクは、s210にて算出された操舵量が大きいほど大きなものとなり、その操舵方向に対するステアリング110の操舵が少ない力で速やかに実現できるようになる(図8(a),(b)参照)。
また、ここでは、非回避操舵方向に対し、上述したプログラム1よりもさらに付与されるアシストトルクを小さくなるようにし、これにより、回避操舵方向に対して大きな操舵量が必要な場合に、間違って非回避操舵方向に操舵しにくくなるようにしてもよい。
(2−3)プログラムその3
以下に、プログラムその3に従ってECU10が実行するアシストトルク変更処理の処理手順を、図9に基づいて説明する。
このアシストトルク変更処理では、プログラムその1と同様に、s110〜s150が行われた後、車両がs120にて検出された位置にある障害物に到達するまでの到達時間が算出される(s220)。ここでは、車両が、s130にて推定された通過領域を、現時点において車速センサにより検出される走行速度で走行した場合に、s120にて検出された障害物の位置に到達する(障害物に接触する)までの時間が算出される。
このs220の後、パワーステアリング装置100に対して、アシストトルクを設定変更すべき旨が指令される(s160)。ここでは、プログラムその1と同様に、非回避操舵方向に対するアシストトルクを小さいものに設定変更すべき旨が、パワーステアリング装置100に対して指令される。そのうえ、このs160では、回避操舵方向に対するアシストトルクを、通常の状態において付与すべきアシストトルク以上で、かつ、s220にて算出された到達時間の短さに応じたものに設定変更すべき旨が、パワーステアリング装置100に対して指令される。
この指令を受けたパワーステアリング装置100は、以降、再度の設定変更が指令されるまで、非回避操舵方向に対して通常よりも小さいアシストトルクを付与するようになり、また、回避操舵方向に対して通常よりも大きいアシストトルクを付与するようになる。このとき、回避操舵方向に対するアシストトルクは、s220にて算出された到達時間が短いほど大きなものとなり、その操舵方向に対するステアリング110の操舵が少ない力で速やかに実現できるようになる(図8(a),(b)参照)。
また、ここでは、非回避操舵方向に対して付与されるアシストトルクを到達時間に応じて小さくなるようにし、これにより、回避操舵方向に対して素早い操舵が必要な場合に、間違って非回避操舵方向に操舵しにくくなるようにしてもよい。
(2−4)プログラムその4
以下に、プログラムその4に従ってECU10が実行するアシストトルク変更処理の処理手順を、図10に基づいて説明する。
このアシストトルク変更処理では、プログラムその1と同様に、s110〜s140が行われた後、このs140で「YES」と判定された場合に、s150が行われてからs142が行われる。また、s140で「NO」と判定された場合には、s162が行われることなく、s170へ移行する。
そして、s142では、パワーステアリング装置100に対して、所定パターンでトルクを重畳的に付与すべき旨が指令され、この指令を受けたパワーステアリング装置100が、所定パターンによるトルクをステアリング110に付与することで、通過領域内に障害物がある旨の運転者への通知が実現される。
このとき、ステアリング110に対して付与されるトルクは、車両の進行方向をs150にて特定された回避方向とするための操舵方向(回避操舵方向)に対するトルクであって、運転者によるステアリング110の操舵を妨げることのない程度の大きさで、一定時間(例えば、0.5秒)にわたって付与される。具体的な例としては、図11に示すように、パルス状のトルクを1回付与する(図11(a)参照),パルス状のトルクを2回以上繰り返し付与する(図11(b)参照),といったトルクのパターンである。なお、パルス状のトルクを2回以上繰り返し付与する場合には、それぞれのトルクについてその大きさを徐々に大きくしたり(図11(c)参照)、付与する時間を異ならせたり(図11(d)参照)といったパターンとしてもよい。
(2−5)プログラムその5
以下に、プログラムその5に従ってECU10が実行するアシストトルク変更処理の処理手順を、図12に基づいて説明する。
このアシストトルク変更処理では、プログラムその4と同様に、s110〜s142が行われた後、s142にてステアリングによる操舵方向の通知が行われた以降、所定時間(例えば、1秒)が経過するまでに、ステアリング110の操舵が行われたか否かがチェックされる(s230)。ここでは、ステアリングセンサからの検出結果に基づいて、車両の進行方向をs150にて特定された回避方向とするための操舵方向(回避操舵方向)にステアリング110が操舵されたか否かがチェックされる。
このs230で、ステアリング110の操舵が行われないと判定された場合(s230:NO)、通過領域内に障害物があり、操舵が必要である旨のメッセージによる報知が開始され(s144)、その後、プロセスがs142へ戻ってトルクによる報知が再度行われる。このs144では、図3のs142と同様、ユーザインタフェース20を介しての報知が開始される。
また、上述したs230で、ステアリング110の操舵が行われたと判定された場合(s230:YES)、図3のs162と同様、s144にて開始された報知が終了された後(s240)、プロセスがs160へ移行する。なお、このs240では、s144にて報知が開始されていなければ、何らの処理も行われない。
(2−6)プログラムその6
以下に、プログラムその6に従ってECU10が実行するアシストトルク変更処理の処理手順を、図13に基づいて説明する。
このアシストトルク変更処理では、プログラムその1と同様に、s110〜s142が行われた後、アシストトルクの設定変更が許可されているか否かがチェックされる(s250)。本実施形態においては、ユーザインタフェース20の操作部22により、本アシストトルク変更処理においてアシストトルクの設定変更を許可すべきか否かをあらかじめ設定し、その内容をECU10のメモリに記憶することができるように構成されている。そのため、このs250では、そのメモリに記憶された設定内容に基づいて、アシストトルクの設定変更が許可されているか否かがチェックされる。
このs250で、アシストトルクの設定変更が許可されていないと判定された場合(s250:NO)、プロセスがs110へ戻る。
一方、s250で、アシストトルクの設定変更が許可されていると判定された場合(s250:YES)、プロセスがs150に移行する。
(2−7)プログラムその7
以下に、プログラムその7に従ってECU10が実行するアシストトルク変更処理の処理手順を、図14に基づいて説明する。
このアシストトルク変更処理では、プログラムその1と同様に、s110〜s142が行われる。このとき、s142では、通過領域内に障害物がある旨の報知だけでなく、アシストトルクの設定変更を許可するか否かを指定すべき旨の報知が併せて行われる。
この報知が行われた以降、運転者は、ユーザインタフェース20の操作部22により、アシストトルクの設定変更を許可する,許可しない,のいずれかを選択するための操作を行うことができる。
こうして、s142による報知が行われた以降、ユーザインタフェース20の操作部22により、アシストトルクの設定変更を許可する,許可しない,のいずれかを選択するための操作が行われるまで待機状態となる(s260:NO)。
その後、アシストトルクの設定変更を許可する,許可しない,のいずれかを選択するための操作が行われたら(s260:YES)、その操作により選択された内容がチェックされる(s270)。
このs270で、アシストトルクの設定変更を許可しない旨の操作が行われた場合であれば(s270:NO)、プロセスがs110へ移行する。
一方、s270で、アシストトルクの設定変更を許可する旨の操作が行われた場合であれば(s270:YES)、プロセスがs150へ移行する。
(2−8)プログラムその8
以下に、プログラムその8に従ってECU10が実行するアシストトルク変更処理の処理手順を、図15に基づいて説明する。
このアシストトルク変更処理では、プログラムその1におけるs110が行われることなく、同プログラムと同様のs120〜s142が行われる。
そして、s142による報知の後、上記s110と同様に、車両の走行速度がチェックされ(s280)、その走行速度が所定のしきい値未満でなければ(s280:NO)、プロセスがs120へ戻る一方、しきい値未満であれば(s280:YES)、プロセスがs150へ移行する。
(3)作用,効果
このように構成された運転支援装置1によれば、通過領域内に障害物が位置している場合に、ステアリング110に付与されるアシストトルクのうち、車両の進行方向を非回避操舵方向に向けるための操舵方向に対するアシストトルクが、通常の状態よりも小さくなるように設定変更される(アシストトルク変更処理におけるs160)。
これにより、車両の進行方向を障害物へ向けてしまうようなステアリング110の操舵は、上述した設定変更がなされないものと比べて、通常よりも大きな力で行わなければならない状態となる。よって、車両の進行方向を障害物へ向けてしまうようなステアリング110の操舵が速やかに行われなくなるため、車両が障害物へ向かってしまうことを効果的に防止することができる。結果、障害物との接触を回避しやすくすることができる。
また、上記プログラムその2,その3によりアシストトルク変更処理(図7,図9)を実行する構成においては、ステアリング110に付加するアシストトルクのうち、回避操舵方向に対するアシストトルクが、通常の状態におけるアシストトルクよりも大きくなるように設定変更される(図7,図9のs160)。これにより、車両を回避方向へ向けるようなステアリング110の操舵は、アシストトルクが大きくなることで通常よりも小さな力で行われるようになる。その結果、車両の進行方向を回避方向へ向けるようなステアリング110の操舵を速やかに行うことができるようになり、障害物の回避を早期に実現することができるようになる。また、この場合に非回避操舵方向に対するアシストトルクを、通常より小さくなるように設定変更される。これにより、素早く回避する必要がある場合に、非回避操舵方向に操舵しにくくし、障害物との接触を避けることができる。
また、上記プログラムその2によりアシストトルク変更処理(図7)を実行する構成では、車両の進行方向を回避方向に向けるための操舵方向に対するアシストトルクを、車両が障害物を回避するために必要なステアリング110の操舵量に応じて大きくすることができる。また、非回避操舵方向は操舵量に応じてアシストトルクを小さくすることができる。
これにより、車両の進行方向を回避方向へ向けるようなステアリング110の操舵は、その必要とする操舵量が多いほど小さな力で速やかに行うことができるようになる。また、非接触方向についてもアシストトルクをより小さくすることで、非回避方向へより操舵しにくくすることができる。
車両の進行方向へ向けるための操舵量が多ければ、当然、その操舵に必要な時間も大きくなるため、このように操舵量が多いほど小さな力で速やかにステアリング110を操舵できるようになることは、その操舵量に拘わらず障害物の回避を早期に実現するために好適である。
また、上記プログラムその3によりアシストトルク変更処理(図9)を実行する構成では、車両の進行方向を回避方向に向けるための操舵方向に対するアシストトルクを、車両が障害物に到達するまでの到達時間の短さに応じて大きくすることができる。また、非回避操舵方向は到達時間の短さに応じてアシストトルクを小さくすることができる。
これにより、車両の進行方向を回避方向へ向けるようなステアリング110の操舵は、車両が障害物に到達するまでの到達時間が短くなるほど小さな力で速やかに行うことができるようになる。また、非接触方向についてもアシストトルクをより小さくすることで、非回避方向へより操舵しにくくすることができる。
車両が障害物に到達するまでの到達時間が短ければ、当然、車両を回避方向へ向けるためにステアリング110を操舵できる時間も短くなるため、このように到達時間が短いほど小さな力で速やかにステアリング110を操舵できることは、その到達時間に拘わらず障害物の回避を早期に実現するために好適である。
また、上記実施形態において、アシストトルクの設定変更は、アシストトルク変更処理が繰り返し実行される中で、通過領域内に障害物が表れてからこの障害物が通過領域内にない状態となるまでの期間中、継続的に行われた状態となる(アシストトルク変更処理のs160,s170)。
これは、障害物が通過領域内に位置している状態,つまり車両が障害物に接触しうる状態となっているときにのみ、アシストトルクの設定変更が行われることを示している。そのため、こうして設定変更が行われた状態からステアリング110が操舵され、障害物が通過領域内に位置しない状態,つまり車両が障害物に接触する恐れがなくなったときには、その設定変更を終了し、ステアリング110に付与されるアシストトルクを通常のアシストトルクに戻すことができる。
また、上記実施形態においては、障害物が通過領域内に位置しているといった条件が満たされた際、その旨が報知されたうえで、アシストトルクの設定変更が行われる(アシストトルク変更処理のs142)。これにより、アシストトルクの設定変更が行われることを、あらかじめ報知により運転者に認識させることができるため、突然アシストトルクの設定変更が行われることによる違和感を運転者に与えることを防止することができる。
また、上記実施形態において、アシストトルクの設定変更に先立って行われるメッセージによる報知は、アシストトルク変更処理が繰り返し実行される中で、通過領域内に障害物が表れてからこの障害物が通過領域内にない状態となるまでの期間中、継続的に行われた状態となる(同処理s142,s162)。
これは、障害物が通過領域内に位置している状態,つまり車両が障害物に接触しうる状態となっているときにのみ、報知が行われることを示している。そのため、こうして報知が開始されてからステアリング110が操舵され、障害物が通過領域内に位置しない状態,つまり車両が障害物に接触する恐れがなくなったときには、その報知を終了することができる。
また、上記プログラムその4によりアシストトルク変更処理(図10)を実行する構成では、ステアリング110の操舵方向のうち、回避操舵方向に対して所定パターンでトルクを重畳的に付与することにより、パワーステアリング装置100を介して通過領域内に障害物がある旨が運転者に通知される。これにより、通過領域内に障害物があるために操舵が必要であることを、所定パターンで付与されるトルクによって運転者に認識させることができる。
また、上記プログラムその5によりアシストトルク変更処理(図12)を実行する構成では、パワーステアリング装置100を介しての報知を行った後、所定の時間が経過しても適切なステアリング110の操舵が行われない場合に(図12のs230で「NO」)、メッセージによる報知を行う(同図s144)。これにより、運転者がパワーステアリング装置100を介しての通知に気付かなかった場合であっても、メッセージによる報知によって、アシストトルクの設定変更が行われることを、運転者に視覚的および聴覚的に認識させることができる。また、これにより、不必要に聴覚的な報知が行われないようにすることで、同乗者への不快感を緩和できる。
また、上記プログラムその6によりアシストトルク変更処理(図13)を実行する構成では、アシストトルクの設定変更を行うか否かを、運転者がユーザインタフェース20の操作部22によりあらかじめ選択することができる(同図s250)。
また、上記プログラムその7によりアシストトルク変更処理(図14)を実行する構成では、通過領域に障害物がある旨の報知後、アシストトルクの設定変更を行うか否かを、運転者がユーザインタフェース20の操作部22により選択することができる(同図s260,s270)。
また、上記実施形態では、車両の走行速度が所定のしきい値未満である場合に、アシストトルクの設定変更が行われる(アシストトルク変更処理のs110で「YES」)。
これは、ある程度の低速で車両が走行している場合の運転を支援することを意図したものである。車両がある程度の低速で走行している状況では、狭い領域を通過したり、道路上の障害物を避けようとすべく走行速度を低くしている状況といえ、走行速度が低いが故に、車輪と道路との摩擦が大きくステアリング110の操舵に大きな力が必要になる。このような状況は、アシストトルクの設定変更に適した状況といえる。
そのため、車両がある程度の低速で走行している状況の時にのみ、アシストトルクの設定変更が行われる上記実施形態であれば、狭い領域を通過したり、道路上の障害物を避けたりする場合の運転を適切に支援することができる。
また、上記プログラムその8によりアシストトルク変更処理(図15)を実行する構成では、車両の走行速度に拘わらず、通過領域に障害物がある旨についての報知が行われる。そのため、車両がある程度の低速で走行している場合でなくても、その報知により障害物が通過領域に位置していることを運転者に認識させ、障害物を回避すべく適切な運転を促すことができる。
また、上記実施形態においては、物体センサ200それぞれにより反射波が受信される時間差および位相差に基づいて障害物の位置を、超音波を用いて検出することができる。
(4)変形例
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態をとり得ることはいうまでもない。
例えば、上記実施形態においては、上述した物体センサ200が、車両の前方に間隔を空けて配置された構成となっているものを例示した。しかし、これら物体センサ200は、車両の前方だけでなく、車両の後方や側方に間隔を空けて配置してもよい。
また、上記実施形態においては、上述した物体センサ200が間隔を空けて配置されている構成となっているものを例示した。ただ、複数の物体センサ200の配置については、どのような配置であってもよい。
また、上記実施形態においては、物体センサ200が、それぞれ超音波を出力および検出可能な複数のセンサ素子により構成されたものを例示した。しかし、この物体センサ200におけるセンサ素子としては、超音波以外の音波や、光または電磁波を出力および検出可能なものを採用してもよい。
また、上記実施形態において、アシストトルクの設定変更は、障害物が通過領域内に位置しているといった条件が満たされた際に、報知を行うことなく直ちに行われるものとしてもよい。この場合、アシストトルク変更処理のs142を行うことなく、s160へ移行するように構成すればよい。
また、上記実施形態においては、アシストトルクの設定変更に先立って行われるメッセージによる報知が、障害物が通過領域内にない状態となるまで継続して行われるように構成されているものを例示した。しかし、このメッセージによる報知は、あらかじめ定められた一定時間にわたって継続的に行われるように構成してもよい。このためには、アシストトルク変更処理において、s142にて開始される報知を一定時間が経過した後に終了するものとして開始し、s162を行わないようにすればよい。
また、上記実施形態のうち、上記プログラムその4によりアシストトルク変更処理(図10)を実行する構成では、ステアリング110を介した通知を、メッセージによる報知(音声及び警報)と同時に行うように構成してもよい。このためには、図10のs142にて、パワーステアリング装置100に対してトルクを重畳的に付与すべき旨を指令すると共に、ユーザインタフェース20に対してメッセージを出力すべき旨を指令するように構成すればよい。
このように構成すれば、アシストトルクの設定変更が行われることを、所定パターンで重畳的に付与されるトルクと、出力部により出力されるメッセージと、によって運転者に認識させることができる。
特に、この構成においては、所定パターンで重畳的に付与されるトルクと、出力部により出力されるメッセージと、を同期させることが望ましい。ここで、メッセージによる報知が警告音の出力により実現される場合を例に説明すると、図16に示すように、トルクが付与されるタイミングと、警告音が出力されるタイミングと、を一致させるべく指令がなされるように構成すればよい。
また、上記実施形態においては、アシストトルクの設定変更を行うか否かを運転者が選択するための構成として、ユーザインタフェース20の操作部22に対する操作を行う構成を例示した。しかし、このアシストトルクの設定変更を行うか否かについての選択をするための操作部としては、上記操作部22とは別のものを、運転者が操作しやすい位置に配置することが望ましい。例えば、このような別の操作部28は、図17に示すように、ステアリング110に配置することが考えられる。
この構成であれば、運転者は、大きく姿勢を変えることなく、アシストトルクの設定変更を行うか否かについての選択を行うことができるため、その選択を行うために脇見をしてしまったり、運転が疎かになってしまったりということを防止することができる。
また、上記実施形態においては、上述した物体センサ200により検出される反射波の時間差や位相差によって、障害物の位置を検出するように構成されたものを例示した。しかし、この物体センサ200により障害物の位置を検出するための構成としては、次のような構成とすることも考えられる。
それは、物体センサ200それぞれを、特定領域における障害物の存在およびそこまでの距離を検出可能なものとし、これらを、センサそれぞれの特定領域によって、車両周辺の所要検出範囲をカバーするように配置しておき、障害物の存在およびそこまでの距離を検出した物体センサ200が設けられた位置と、その検出結果と、により障害物の位置を検出するように構成する、といった構成である。
このように構成すれば、物体センサ200それぞれの検出結果およびその位置により障害物の位置を検出することができる。
また、上記実施形態においては、アシストトルク変更処理のs120で、物体センサ200が反射波を検出するまでの時間差に基づいて障害物までの距離が特定され、位相差に基づいて障害物の存在する方向が特定されるように構成されたものを例示した。
しかし、このs120では、物体センサ200が反射波を検出するまでの時間差に基づいて、障害物までの距離,および,障害物の存在する方向が特定されるように構成してもよい。
この場合、例えば、2つの隣接するセンサ素子A,B(図4参照)を参照し、センサ素子の正面から真っ直ぐ反射波が受信される場合を基準(角度0°)とすると、障害物の存在する方向は、式「θ=sin-1(Δt×C/d)」で表される角度θ°の方向として特定される。なお、この式において「Δt」は時間差,「C」は超音波の伝搬速度,「d」は物体センサ200を構成するセンサ素子A,B間の距離である。
また、上記実施形態において、障害物までの距離を特定するためには、図18に記載のように、2つのセンサ素子A,Bを波長λの半分以下の間隔で地面に対して水平に配置した(図18参照)物体センサ200を、車両の周囲に設けたうえで、次の方法により障害物までの距離,および,障害物の存在する方向が特定されるように構成してもよい。
それは、センサ素子A,Bから超音波を出力させ、反射波がそれぞれのセンサ素子A,Bで検出された場合における出力と検出との時間差に基づいて障害物までの距離を算出し、また、そのセンサ素子A,B間の位相差Δφに基づいて障害物の存在する方向θを式「θ=sin-1(Δφ/π)」で算出することにより、車両の周辺領域に存在する障害物の位置を検出する、といった方法である。なお、この式におけるθとは、センサ素子A,Bの正面から真っ直ぐ反射波が受信される場合を基準(角度0°)とした場合の角度である(図4参照)。
また、アシストトルク変更処理のs120により障害物を検出するためには、上述した構成だけでなく、次のような構成を採用することもできる。それは、車載カメラ400により撮影された画像を、車両を上空から鳥瞰した鳥瞰図画像に変換し、この鳥瞰図画像に対して周知の画像処理を施すことにより、この画像に含まれる障害物の位置を検出する、といった構成である。
また、このように車載カメラ400により撮影された画像に基づいて障害物の位置を検出する場合には、鳥瞰図画像に基づく障害物の検出以外に、次のような構成により障害物を検出することが考えられる。それは、複数の車載カメラ400を、間隔を空けて配置しておき、これらにより撮影される画像に基づいて周知の3次元計測(いわゆるステレオビジョン)に基づいて3次元の情報に生成し、この情報から障害物の位置を検出する、といった構成である。
また、上記実施形態においては、通過領域に障害物が現れて以降、その障害物が通過領域にない状態となるまでの間、継続的にアシストトルクが変更されるように構成されたものを例示した。しかし、通過領域に障害物が現れて以降、一定時間だけ、アシストトルクが変更されるように構成してもよい。
このためには、例えば、アシストトルク変更処理において、s160にてアシストトルクを一定時間だけ設定変更すべき旨をパワーステアリング装置100に指令することとし、その後、s170が行われることなく、プロセスがs110へ戻るように構成すればよい。
このように構成したとして、例えば、車両の進行方向を右に向ける過程で通過領域に障害物が現れるような場合には、ステアリング110を右の操舵方向(非回避操舵方向)に操舵していく途中で、s160による一定時間にわたるアシストトルクの変更が行われることとなる。このとき、ステアリング110に対しては、通過領域に障害物が現れた際に、一定時間だけ車両の進行方向を変更させるのに必要なトルクとの差が大きくなる(図19(a)の(4)参照)。これにより、ステアリング110は、一時的に非回避操舵方向に対する操舵が重くなる(図19(b)参照)。
(5)本発明との対応関係
以上説明した実施形態において、車載カメラ400は、本発明における画像撮影手段であり、ユーザインタフェース20は、本発明における出力部である。
また、アシストトルク変更処理のs130は本発明における領域推定手段であり、同処理s120は本発明における障害物検出手段であり、同処理s150は本発明における方向特定手段であり、同処理s160,s170は本発明におけるトルク変更手段であり、同処理s210は本発明における操舵量算出手段であり、同処理s220は本発明における到達時間算出手段であり、同処理s142,s144,s162,s240は本発明における障害物報知指令手段であり、同処理s230は本発明における操作判定手段であり、同処理s260,s270は本発明における変更決定手段であり、同処理s110は本発明における車速検出手段である。
運転支援装置の全体構成を示すブロック図 複数のセンサ素子の取り付け状態を示す図 アシストトルク変更処理を示すフローチャート(プログラムその1) センサ素子により反射波が受信される様子を示す図 ステアリングの操舵角とトルクとの関係(a),ステアリングの操舵角と操舵に必要なトルクとの関係(b)を示すグラフ(プログラムその1の場合;1/2) ステアリングの操舵角とトルクとの関係(a),ステアリングの操舵角と操舵に必要なトルクとの関係(b)を示すグラフ(プログラムその1の場合;2/2) アシストトルク変更処理を示すフローチャート(プログラムその2) ステアリングの操舵角とトルクとの関係(a),ステアリングの操舵角と操舵に必要なトルクとの関係(b)を示すグラフ(プログラムその2の場合) アシストトルク変更処理を示すフローチャート(プログラムその3) アシストトルク変更処理を示すフローチャート(プログラムその4) ステアリングに重畳的に付与するトルクのパターンを示す図 アシストトルク変更処理を示すフローチャート(プログラムその5) アシストトルク変更処理を示すフローチャート(プログラムその6) アシストトルク変更処理を示すフローチャート(プログラムその7) アシストトルク変更処理を示すフローチャート(プログラムその8) ステアリングに重畳的に付与するトルクのパターンと、報知のための警告音のパターンとを示す図 別の実施形態においてステアリングに操作部が設けられた状態を示す図 別の実施形態においてセンサ及びセンサ素子の状態を示す図 別の実施形態においてステアリングの操舵角とトルクとの関係(a),ステアリングの操舵角と操舵に必要なトルクとの関係(b)を示すグラフ
符号の説明
1…運転支援装置、20…ユーザインタフェース、22…操作部、24…表示部、26…音声処理部、100…パワーステアリング装置、110…ステアリング、200…物体センサ、300…状態センサ、400…車載カメラ。

Claims (24)

  1. 車両の走行状態に基づいて該車両が通過する通過領域を推定する領域推定手段と、
    車両の周辺領域に存在する障害物を検出する障害物検出手段と、
    該障害物検出手段により検出された障害物が、前記通過領域内に位置している場合に、該通過領域における障害物の位置に基づいて、その障害物を回避するのに適した車両の進行方向である回避方向を特定する方向特定手段と、
    前記障害物検出手段により検出された障害物が、前記通過領域内に位置している場合に、車両におけるパワーステアリング装置がステアリングに付与するアシストトルクのうち、車両の進行方向を前記回避方向とするための操舵方向と反対の操舵方向に対するアシストトルクを、通常の状態において付与すべきアシストトルクよりも小さいアシストトルクに設定変更するトルク変更手段と、を備えている
    ことを特徴とする運転支援装置。
  2. 前記トルク変更手段は、前記パワーステアリング装置がステアリングに付与するアシストトルクのうち、車両の進行方向を前記回避方向とするための操舵方向に対するアシストトルクを、通常の状態において付与すべきアシストトルクよりも大きいアシストトルクに設定変更する
    ことを特徴とする請求項1に記載の運転支援装置。
  3. 前記障害物検出手段により検出された障害物が、前記領域推定手段により推定された通過領域内に位置している場合に、該通過領域における障害物の位置に基づいて、その障害物を回避するのに必要なステアリングの操舵量を算出する操舵量算出手段を備えており、
    前記トルク変更手段は、車両の進行方向を前記回避方向に向けるための操舵方向に対するアシストトルクを、前記操舵量算出手段により算出された操舵量の大きさに応じた大きさのアシストトルクに設定変更する
    ことを特徴とする請求項2に記載の運転支援装置。
  4. 前記障害物検出手段により検出された障害物が、前記通過領域内に位置している場合に、該通過領域における障害物の位置および車両の速度に基づいて、その障害物に到達するまでの到達時間を算出する到達時間算出手段を備えており、
    前記トルク変更手段は、車両の進行方向を前記回避方向に向けるための操舵方向に対するアシストトルクを、前記到達時間算出手段により算出された到達時間の短さに応じた大きさのアシストトルクに設定変更する
    ことを特徴とする請求項2に記載の運転支援装置。
  5. 前記トルク変更手段は、前記障害物検出手段により検出された障害物が、前記通過領域内に位置する状態となった以降、一定時間が経過するまで、車両の進行方向を前記回避方向に向けるための操舵方向と反対の操舵方向に対するアシストトルクを設定変更する
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の運転支援装置。
  6. 前記トルク変更手段は、前記障害物検出手段により検出された障害物が、前記通過領域内に位置する状態となった以降、前記障害物検出手段により障害物が検出されなくなるまで,または,前記障害物検出手段により検出された障害物が前記通過領域内に位置しない状態となるまで、車両の進行方向を前記回避方向に向けるための操舵方向と反対の操舵方向に対するアシストトルクを設定変更する
    ことを特徴とする請求項5に記載の運転支援装置。
  7. 前記障害物検出手段により検出された障害物が、前記通過領域内に位置する状態となった際に、その旨の報知を行う障害物報知指令手段を備えており、
    前記トルク変更手段は、前記障害物報知指令手段による報知が行われた後で、アシストトルクの設定変更を行う
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の運転支援装置。
  8. 前記障害物報知指令手段は、前記障害物検出手段により検出された障害物が、前記通過領域内に位置している状態となった際、一定時間が経過するまでの間、継続的に報知を行う
    ことを特徴とする請求項7に記載の運転支援装置。
  9. 前記障害物報知指令手段は、前記障害物検出手段により検出された障害物が、前記通過領域内に位置している状態となった以降、前記障害物検出手段により障害物が検出されなくなるまで,または,前記障害物検出手段により検出された障害物の位置が前記通過領域内にない状態となるまでの間、継続的に報知を行う
    ことを特徴とする請求項7に記載の運転支援装置。
  10. 前記障害物報知指令手段は、車両におけるステアリングの操舵方向のうち、車両の進行方向を前記回避方向に向けるための操舵方向に対して、所定パターンでトルクを重畳的に付与すべき旨を、車両におけるパワーステアリング装置に指令することにより、該パワーステアリング装置を介して報知を行う
    ことを特徴とする請求項7から9のいずれかに記載の運転支援装置。
  11. 前記障害物報知指令手段は、車両におけるステアリングの操舵方向のうち、車両の進行方向を前記回避方向に向けるための操舵方向に対して、所定パターンでトルクを重畳的に付与すべき旨を、車両におけるパワーステアリング装置に指令すると共に、出力部により障害物が前記通過領域内にある旨のメッセージを出力させることにより、パワーステアリング装置および出力部を介して報知を行う
    ことを特徴とする請求項7から10のいずれかに記載の運転支援装置。
  12. 前記障害物報知指令手段によりパワーステアリング装置を介しての報知が行われた以降、ステアリングが、車両の進行方向を前記回避方向に向けるための操舵方向へ操舵されたか否かを判定する操舵判定手段を備えており、
    前記障害物報知指令手段は、前記パワーステアリング装置を介した報知の以後、所定の期間が経過するまでに、前記操舵判定手段によりステアリングが該当する操舵方向へ操舵されたと判定されない場合、出力部により障害物が通過領域内にある旨のメッセージを出力させることにより、該出力部を介して報知を行う
    ことを特徴とする請求項7から10に記載の運転支援装置。
  13. 前記障害物報知指令手段は、出力手段を通じて障害物が通過領域にある旨のメッセージと、車両の進行方向を前記回避方向に向けるための操舵方向を報知した後、車両の進行方向を前記回避方向に向けるための操舵方向に対して、所定パターンでトルクを重畳的に付与すべき旨を、車両におけるパワーステアリング装置に指令する
    ことを特徴とする請求項7から10のいずれかに記載の運転支援装置。
  14. 前記障害物報知指令手段は、前記障害物検出手段により検出された障害物が、前記通過領域内に位置する状態となった際に、その旨のメッセージを出力部に音声として出力させる,または,表示させることにより、該出力部を介して報知を行う
    ことを特徴とする請求項7から9のいずれかに記載の運転支援装置。
  15. 前記トルク変更手段によるアシストトルクの設定変更を行うか否かを決定する変更決定手段を備えており、
    前記トルク変更手段は、前記障害物報知指令手段による報知が行われた以後、前記変更決定手段によりアシストトルクの設定変更を行うべき旨が決定された場合に、アシストトルクの設定変更を行う、ように構成されている
    ことを特徴とする請求項7から14のいずれかに記載の運転支援装置。
  16. 車両の走行速度を検出する車速検出手段を備えており、
    該車速検出手段により検出された走行速度が所定のしきい値以下である場合、前記障害物報知指令手段による報知,および,前記トルク変更手段によるアシストトルクの設定変更が行われるのに対し、走行速度が所定のしきい値より大きい場合、前記障害物報知指令手段による報知のみが行われる、ように構成されている
    ことを特徴とする請求項7から15のいずれかに記載の運転支援装置。
  17. 車両の走行速度を検出する車速検出手段を備えており、
    前記障害物報知指令手段は、前記車速検出手段により検出された走行速度が所定のしきい値以上である場合、前記パワーステアリング装置を介しての報知を行わず、出力部により障害物が通過領域内にある旨のメッセージを出力させることにより、該出力部を介して報知を行う
    ことを特徴とする請求項7から16のいずれかに記載の運転支援装置。
  18. 車両の周囲に設けられるものであって、それぞれ光,音波または電磁波を出力すると共に該出力した方向に存在する物体からの反射波を検出する複数のセンサ素子からなるセンサを備えており、
    前記障害物検出手段は、前記センサ素子から光,音波または電磁波を出力させ、反射波がそれぞれのセンサ素子で検出された場合における出力と検出との時間差に基づいて障害物までの距離を算出し、また、そのセンサ素子間の位相差に基づいて障害物の存在する方向を算出することにより、車両の周辺領域に存在する障害物の位置を検出する
    ことを特徴とする請求項1から17のいずれかに記載の運転支援装置。
  19. 車両の周囲に設けられるものであって、それぞれ光,音波または電磁波を出力すると共に該出力した方向に存在する物体からの反射波を検出する複数のセンサ素子からなるセンサを備えており、
    前記障害物検出手段は、前記センサ素子から光,音波または電磁波を出力させ、反射波がそれぞれのセンサ素子で検出された場合における出力と検出との時間差に基づいて障害物までの距離を算出し、また、その反射波のセンサ素子での検出の時間差に基づいて障害物の存在する方向を算出することにより、車両の周辺領域に存在する障害物の位置を検出する
    ことを特徴とする請求項1から17のいずれかに記載の運転支援装置。
  20. 車両の周囲に設けられるものであって、それぞれ特定領域における物体の存在およびその物体までの距離を検出可能な複数のセンサが、該センサそれぞれの特定領域によって、車両周辺の所要検出範囲をカバーするように配置されており、
    前記障害物検出手段は、いずれかの前記センサが、障害物の存在およびそこまでの距離を検出した場合に、該検出結果,および,そのセンサが配置された位置に基づいて、車両の周辺領域に存在する障害物の位置を検出する
    ことを特徴とする請求項1から17のいずれかに記載の運転支援装置。
  21. 前記センサ素子それぞれは、超音波を出力および検出するように構成されている
    ことを特徴とする請求項18から20のいずれかに記載の運転支援装置。
  22. 2つのセンサ素子を波長の半分以下の間隔で地面に対して水平に配置したセンサを、車両の周囲に備えており、
    前記障害物検出手段は、前記センサ素子から超音波を出力させ、反射波がそれぞれのセンサ素子で検出された場合における出力と検出との時間差に基づいて障害物までの距離を算出し、また、そのセンサ素子間の位相差に基づいて障害物の存在する方向を算出することにより、車両の周辺領域に存在する障害物の位置を検出する
    ことを特徴とする請求項1から17のいずれかに記載の運転支援装置。
  23. 前記障害物検出手段は、車両周辺の画像を撮影する画像撮影手段により撮影された画像に基づいて、車両を上空から鳥瞰した鳥瞰図画像を生成し、該鳥瞰図画像に基づいて、該画像に含まれる障害物の位置を検出する
    ことを特徴とする請求項1から17のいずれかに記載の運転支援装置。
  24. 請求項1から23のいずれかに記載の全ての手段として機能させるための処理手順をコンピュータシステムに実行させるためのプログラム。
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