JP2008006337A - 排気ガス浄化用触媒 - Google Patents

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Abstract

【課題】CeとZrとを含有する中空状複酸化物粒子が担体上の触媒層に含まれている排気ガス浄化用触媒の耐熱性を高める。
【解決手段】Ce−Zr系中空状複酸化物粒子のCeO/ZrO質量比を50/50以上とするとともに、該中空状複酸化物粒子における立方晶の質量分率を74%以上82%以下とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、排気ガス浄化用触媒に関する。
自動車の排気ガス中のHC(炭化水素)、CO(一酸化炭素)及びNOx(窒素酸化物)を同時に浄化する三元触媒に関し、担体上の触媒層にCeとZrとを含有する中空状複酸化物粒子を含ませることは知られている(特許文献1参照)。その中空状複酸化物粒子は、中空殻を構成する一次粒子の結晶格子又は原子間に触媒金属としてRhが配置されたものである。このような中空状複酸化物粒子は、中実の塊状粒子に比べて、その中空殻表面に露出する一次粒子が多くなるととともに、排気ガスが殻壁を拡散して通り抜け易くなることから、排気ガスとRhとが接触し易くなり、排気ガス浄化性能の向上に有利に働く。この特許文献1では、噴霧熱分解法によって中空状複酸化物粒子を製造すること、その際に原料溶液を噴霧する加熱炉の温度を1000℃とすること、また、中空状複酸化物粒子のCeO/ZrO質量比を22/68とすることが開示されている。
特開2005−334791号公報
上記中空状複酸化物粒子では中空状になっているから、それら粒子が多数集合した状態になっても、その一次粒子同士の接触が少なく、シンタリングを生じ難い、すなわち、耐熱性が高いということができる。しかし、それでも、例えば1000℃を越えるような高温雰囲気に晒されると、結晶子(ないしは一次粒子)の粗大化を招き、中空構造の維持が困難になる。その際に、当該中空状粒子に担持されている触媒金属がシンタリングし、或いは中空殻表面に露出していた触媒金属が粗大化した粒子の内部に埋没し、触媒の排気ガス浄化性能が低下する。
本発明は、このような中空状複酸化物粒子の構造破壊を抑制することができるようにして、触媒の耐熱性の向上を図ることを課題とする。
本発明は、中空状複酸化物粒子を構成する立方晶を所定の割合にすることによって、上記課題を解決するようにした。
すなわち、本発明は、CeとZrとを含有する中空状複酸化物粒子が担体上の触媒層に含まれている排気ガス浄化用触媒において、
上記複酸化物は、CeO/ZrO質量比が50/50以上、すなわち、CeO/(CeO+ZrO)比が50質量%以上であって、立方晶を含む複数種の結晶相が混在し、該複数種の結晶相中の立方晶の質量分率が74%以上82%以下であることを特徴とする。
上記中空状複酸化物粒子の立方晶の質量分率が上述の如き範囲になると、触媒が長時間にわたって高温雰囲気下におかれても、排気ガス浄化性能の低下が少なくなる。つまり、触媒の耐熱性が高くなる。そのことは、中空状複酸化物粒子の構造破壊が抑制されていることを意味する。その理由は定かではないが、複酸化物粒子を構成する立方晶以外の結晶相が立体障害となって、多量に存在する立方晶結晶子の粗大化を抑制すると考えられるところ、当該質量分率によってその立体障害としての働きが顕著になっていると推測される。
上記CeとZrとを含有する複酸化物においては、立方晶以外の結晶相として正方晶を生じ易い。この場合は、この正方晶が上記立方晶の粗大化を妨げる立体障害として働くことになる。
ところで、CeOが立方晶を作ることは知られているが、CeとZrとを含有する複酸化物においては、必ずしもCeO/ZrO質量比が大きくなるほど立方晶の上記質量分率が大きくなるというものではない。後述の実施例で明らかになるが、CeO/ZrO質量比が65/35であっても、その質量比が75/25のものよりも立方晶の上記質量分率が大きくなるケースがある。本発明者は、実験研究の結果、上記CeO/ZrO質量比を70/30以上80/20以下(CeO/(CeO+ZrO)比を70質量%以上80質量%以下)としたときに、立方晶の上記質量分率を上述の如き範囲にすることにより耐熱性の高い触媒が得られることを見いだした。但し、CeO/ZrO質量比が50/50未満になると、立方晶の生成に不利になる。
上記排気ガス浄化用触媒は、自動車エンジンの排気ガス中のHC、CO及びNOxを浄化する三元触媒として、或いは自動車エンジンのリーン燃焼運転時にその排気ガス(酸素過剰雰囲気)中のNOxを吸収しエンジンの空燃比が理論空燃比又はリッチ側に変化したときにその吸収したNOxを還元浄化するリーンNOx触媒として好適に用いることができる。
以上のように、本発明によれば、CeとZrとを含有する中空状複酸化物粒子が触媒層に含まれている排気ガス浄化用触媒に関し、上記複酸化物のCeO/ZrO質量比を50/50以上として、立方晶の質量分率を74%以上82%以下としたから、触媒が長時間にわたって高温雰囲気下におかれても、排気ガス浄化性能の低下が少なくなり、触媒の耐熱性向上に有利になる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
本発明の実施形態に係る排気ガス浄化用触媒は、自動車エンジンの排気ガス中のHC、CO及びNOxを浄化する三元触媒や、エンジンのリーン燃焼運転時にその排気ガス(酸素過剰雰囲気)中のNOxを吸収しエンジンの空燃比が理論空燃比又はリッチ側に変化したときにその吸収したNOxを還元浄化するリーンNOx触媒とすることに適したものであって、触媒層がコージェライト等の無機多孔質によって形成されたハニカム形状等の担体上に形成されている。触媒層は次に説明する酸素吸蔵材として働く中空状複酸化物粒子及び触媒金属を含有する。
上記複酸化物は、Ce及びZrを金属元素として含有するCe−Zr系複酸化物である。そのCeO/ZrO質量比は50/50以上であって、立方晶と正方晶とが混在し、該複酸化物における立方晶の質量分率は74%以上82%以下である。この複酸化物は中空の略球状の殻及びその破片のいずれかの形態になって上記触媒層に含まれる。
<三元触媒に関する実施例及び比較例>
−触媒調製法−
上記中空状複酸化物粒子は噴霧熱分解法によって調製することができる。すなわち、オキシ硝酸ジルコニウム、硝酸セリウム及び硫酸マグネシウムの各所定量を水に溶解させることにより、上記複酸化物の原料溶液を調製する。ここで、硫酸マグネシウムは、中空状複合酸化物粒子を製造する際の結晶子のシンタリングを抑制する、結晶子同士の接触点を減らしつつ中空構造に導く、という作用を有するものとして、各種添加化合物の中から選定されたものであり、その添加量、濃度等は適宜決定することができる。次いで、上記原料溶液を、空気をキャリアガスとして噴霧することにより、液滴化させて加熱炉に供給する。加熱炉の炉室温度は1000℃を超え且つ1150℃以下が好ましく、より好ましいのは1010℃以上1100℃以下である。加熱炉を出た粒子はバグフィルターによって捕集し、これを水洗後、乾燥させることにより、当該中空状複酸化物粒子を得ることができる。
上記中空状複酸化物粒子に触媒貴金属としてRhを担持する。その担持には減圧脱気法を採用した。即ち、上記中空状複酸化物粒子、貴金属溶液(硝酸ロジウム溶液)及び水の所定量を容器に入れて攪拌することにより懸濁液とし、この懸濁液を攪拌しながら、容器内圧力を20kPaに減圧・脱気しつつ70〜80℃に加熱することにより、水分を蒸発させる。しかる後、Rhを担持した中空状複酸化物粒子を500℃×2時間の条件で焼成する。
次に得られた中空状複酸化物粒子とγ−アルミナ粉末とを混合してこれにZrOバインダ及び水を加えてスラリーを調製し、このスラリーを例えばコージェライト製のハニカム担体にコーティングし、乾燥工程、500℃×2時間の焼成工程を経て三元触媒を得る。
ハニカム担体1L当たりの中空状複酸化物粒子担持量は93g以上116g以下が好ましい。その担持量が少なすぎると、充分な量の貴金属を高分散に担持することが難しくなり、また、その担持量が多すぎると、ハニカム担体の目詰まりを生じ易くなるからである。また、ハニカム担体1L当たりのγ−アルミナ粉末の担持量は43g以上51g以下が好ましい。γ−アルミナ粉末は、触媒が高温に加熱されたときの中空状複酸化物粒子の粒成長を抑制する働きがあり、その担持量が少なすぎると、当該粒成長の抑制効果が充分に得られず、また、その担持量が多すぎると、ハニカム担体の目詰まりを生じ易くなるからである。
−実施例1−5及び比較例1,2に係る触媒−
上記調製法によって実施例1−5及び比較例1,2に係る触媒を調製した。まず、実施例1−3及び比較例1,2の各触媒は、中空状複合酸化物粒子を調製するときの上記加熱炉の炉室温度を互いに異なる温度にしたものであり、他の調製条件は同じである。すなわち、炉室温度を、比較例1は950℃、比較例2は1000℃(特許文献1と同じ炉室温度)、実施例1は1025℃、実施例2は1050℃、実施例3は1100℃とした。また、実施例1−3及び比較例1,2の各触媒はいずれも、中空状複酸化物粒子のCeO/ZrO質量比は75/25であり、ハニカム担体1L当たりの中空状複酸化物粒子の担持量は103g/L、同じくγ−アルミナ粉末の担持量は47g/L、同じくRh担持量は約0.13g/Lであり、ハニカム担体は1平方インチ(約6.54cm)当たりのセル数400、相隣るセルを隔てる壁厚4ミル(約0.10mm)のものである。
実施例4,5に係る触媒は、上記炉室温度はいずれも1050℃とし、CeO/ZrO質量比を、実施例4では65/35とし、実施例5では85/15としたものであり、他は上記実施例1−3及び比較例1,2と同じ条件で調製した。
−物性評価−
上記実施例1−5及び比較例1,2の各触媒の中空状複酸化物粒子について、1000℃の大気雰囲気に24時間保持するエージングを行なった後、X線回折装置によりXRDパターンを求めた。そして、解析プログラムRIETAN-2000を用いて、それらXRDパターンのリートベルト解析を行なうことにより、各々の立方晶(及び正方晶)の質量分率、それら立方晶及び正方晶各々におけるCe及びZr各元素の占有率を求めた。結果を表1及び表2に示す。表1は、CeO/ZrO質量比が同じく75/25であって炉室温度が相異なる実施例1,3及び比較例1,2の中空状複酸化物粒子に関するものであり、表2は、炉室温度が同じく1050℃であってCeO/ZrO質量比が相異なる実施例2,4,5の中空状複酸化物粒子に関するものである。
Figure 2008006337
Figure 2008006337
表1によれば、炉室温度が高くなるほど、立方晶の質量分率が小さくなり、また、立方晶及び正方晶各々におけるCeの占有率が大きくなっている。表2によれば、CeO/ZrO質量比が75/25の実施例2では、その質量比が65/35の実施例4及び85/15の実施例5よりも、立方晶の質量分率が小さくなっている。また、CeO/ZrO質量比が大きくなるほど、立方晶及び正方晶各々におけるCeの占有率が大きくなっている。
−排気ガス浄化性能評価−
上記実施例1−5及び比較例1,2の各触媒について、1000℃の大気雰囲気に24時間保持するエージングを行なった後、モデルガス流通反応装置及び排気ガス分析装置を用いて排気ガス浄化性能を調べた。すなわち、空燃比リッチのモデルガス(温度600℃)を空間速度SV=120000h−1で20分間流す前処理を行なった後、浄化性能評価用モデルガスを用いて、HC、CO及びNOxの浄化に関するライトオフ温度T50及び高温浄化率C500を測定した。T50は、触媒に流入するモデルガス温度を常温から漸次上昇させていき、浄化率が50%に達したときの触媒入口のガス温度である。C500は触媒入口ガス温度が500℃のときの浄化率である。浄化性能評価用モデルガスは、A/F=14.7±0.9とした。すなわち、A/F=14.7のメインストリームガスを定常的に流しつつ、所定量の変動用ガスを1Hzでパルス状に添加することにより、A/Fを±0.9の振幅で強制的に振動させた。浄化性能評価用モデルガスの組成は表3のとおりである。また、触媒入口ガス温度は100℃から500℃まで昇温速度で30℃/分で上昇させた。空間速度SVは60000h−1とした。
Figure 2008006337
T50の結果を図1乃至図3に示し、C500の結果を図4乃至図6に示す。まず、図1乃至図3(T50)をみると、中空状複酸化物粒子における立方晶の質量分率によってT50が変化することがわかる。同図によれば、炉室温度1050℃の実施例2(立方晶の質量分率=77.1%)のときに、T50が最も低くなり、それよりも当該質量分率が大きくなるとき及び小さくなるときのいずれもT50が高くなっている。また、図4乃至図6(C500)をみると、立方晶の質量分率によってC500が変化しており、炉室温度1050℃の実施例2(立方晶の質量分率=77.1%)でC500が最も高く、その質量分率が大きくなるほどC500が低下している。
以上から、上記立方晶の質量分率を炉室温度1000℃の比較例2よりも小さい82%以下とすることにより、そして、当該質量分率を74%以上とすることにより、触媒の耐熱性が向上し、エージング後でも優れた低温活性及び高温活性が得られることがわかる。
図7は、上記実施例1−3及び比較例1,2のHC浄化に関するT50の結果を、中空状複酸化物粒子における立方晶中のCe占有率との関係でグラフ化したものである。同図によれば、立方晶中のCe占有率が75mol%以上83mol%以下であるときに、耐熱性が高くなる、つまりエージング後も良好な低温活性を示すということができる。これは、表1に示したように、立方晶中のCe占有率が75mol%未満(比較例1及び比較例2)の場合、立方晶に対する正方晶の割合、すなわち、立方晶と正方晶との合計に対する正方晶の分率が小さく、正方晶が立体障害となって立方晶結晶子の粗大化を抑制する効果が小さくなるが、立方晶中のCe占有率が75mol%以上83mol%以下(実施例1〜3)では、正方晶の上記分率が増加するため、該正方晶が立体障害となって立方晶結晶子の粗大化を抑制する効果が大きくなったものと推察する。
図8は炉室温度を1050℃としてCeO/ZrO質量比を変化させた、表2に示す実施例2,4,5のT50の結果に基いて、CeO/(CeO+ZrO)比とT50との関係をグラフ化したものである。同図から、CeO/(CeO+ZrO)比を70質量%以上80質量%以下にすると、すなわち、CeO/ZrO質量比を70/30以上80/20以下にすると、耐熱性が高くなる、つまりエージング後も良好な低温活性を示すということができる。
<リーンNOx触媒に関する実施例及び比較例>
−触媒調製法−
Ce−Zr系の中空状複酸化物粒子(貴金属担持なし)、γ−アルミナ粉末、貴金属溶液(ジニトロジアミン白金硝酸溶液及び硝酸ロジウム溶液)、NOx吸蔵材(酢酸バリウム、酢酸ストロンチウム)及び水の各所定量を容器に入れ攪拌しながら、100℃まで加熱することにより、水分を蒸発させる。得られた乾固物を粉砕して粉末状にし、これを500℃の温度に2時間加熱保持する焼成を行なうことにより、上記中空状複酸化物粒子及びγ−アルミナ粉末をサポート材として、これに貴金属及びNOx吸蔵材が担持された触媒粉末を得る。
次に上記触媒粉末を塩基性Zrバインダ及び水と混合してスラリーとし、このスラリーにハニカム担体を浸漬して引き上げ、余分なスラリーをエアブローで吹き飛ばす。次いで、コート層を乾燥させた後、500℃の温度に2時間加熱保持する焼成を行なうことにより、リーンNOx触媒を得る。
ハニカム担体1L当たりの中空状複酸化物粒子担持量は30g以上200g以下が好ましく、同じくγ−アルミナ粉末の担持量は30g以上200g以下が好ましい。これらは貴金属(Pt,Rh)及びNOx吸蔵材(Ba,Sr)のサポート材となるものであり、各々の担持量が少なすぎると、充分な量の貴金属及びNOx吸蔵材を高分散に担持することが難しくなり、また、その担持量が多すぎると、ハニカム担体の目詰まりを生じ易くなるからである。
ハニカム担体1L当たりのPt担持量は0.05g以上20g以下が好ましく、同じくRh担持量は0.05g以上20g以下が好ましい。これらはNOの浄化(酸化還元)に働くところ、その担持量が少なすぎると、NOの酸化還元反応が充分に行なわれず、また、その担持量が多すぎても、凝集を起こし易くなるだけで、浄化性能の向上にはあまり働かず、かえってコスト高になるからである。
ハニカム担体1L当たりのBa担持量は5g以上60g以下が好ましく、同じくSr担持量は5g以上60g以下が好ましい。これらはNOxを吸蔵するところ、その担持量が少なすぎると、NOxの吸蔵が不十分になり、また、その担持量が多すぎても、凝集を起こし易くなるだけで、NOx吸蔵量はそれほど増大せず、かえってコスト高になるからである。
−実施例A,B,E,F,G及び比較例C,Dに係る触媒−
上記調製法によって実施例A,B,E,F,G及び比較例C,Dに係る触媒を調製した。これら触媒では、その中空状複酸化物粒子として、上記<三元触媒に関する実施例及び比較例>で説明した炉室温度又はCeO/ZrO質量比が相異なるものを採用した。
すなわち、表4に示すように、実施例A,B,E及び比較例C,Dの中空状複酸化物粒子はいずれも、CeO/ZrO質量比が75/25であり、炉室温度が、実施例Aは1025℃のもの、実施例Bは1050℃のもの、実施例Eは1100℃のもの、比較例Cは950℃のもの、比較例Dは1000℃のものである。実施例Fの中空状複酸化物粒子は、CeO/ZrO質量比65/35で炉室温度1050℃のものであり、実施例Gの中空状複酸化物粒子は、CeO/ZrO質量比85/15で炉室温度1050℃のものである。
ハニカム担体1L当たりの中空状複酸化物粒子の担持量は80g/L、γ−アルミナ担持量は80g/L、Pt担持量は3.5g/L、Rh担持量は0.3g/L、Ba担持量は35g/L、Sr担持量5g/Lである。
Figure 2008006337
−排気ガス浄化性能評価−
上記実施例A,B,E,F,G及び比較例C,Dの各触媒について、750℃の大気雰囲気に24時間保持するエージングを行なった後、モデルガス流通反応装置及び排気ガス分析装置を用いてリーンNOx浄化性能を調べた。すなわち、A/Fリーンのモデル排気ガスを60秒間流し、次にガス組成をA/Fリッチのモデル排気ガスに切り換えてこれを60秒間流す、というサイクルを数回繰り返した後、ガス組成をA/FリッチからA/Fリーンに切り換えた時点から60秒間のNOx浄化率(リーンNOx浄化率)を測定した。触媒入口ガス温度は250℃とした。A/Fリーンのモデル排気ガス及びA/Fリッチのモデル排気ガスの組成は表5に示すとおりである。
Figure 2008006337
図9は上記実施例A,B,E及び比較例C,Dの各触媒のリーンNOx浄化率を示す。実施例A,B,Eは比較例C,DよりもリーンNOx浄化率が高くなっている。従って、リーンNOx触媒の場合も、上記中空状複酸化物粒子の立方晶の質量分率を74%以上82%以下にすることが好ましい。特に75%以上82%以下に、さらには76%以上82%以下にすることが好ましい。
図10は炉室温度を1050℃としてCeO/ZrO質量比を変化させた実施例B,F,Gの評価結果に基いて、CeO/(CeO+ZrO)比とリーンNOx浄化率との関係をグラフ化したものである。同図から、CeO/(CeO+ZrO)比を70質量%以上80質量%以下にすると、すなわち、CeO/ZrO質量比を70/30以上80/20以下にすると、耐熱性が高くなる、つまりエージング後も良好なリーンNOx浄化性能を示すということができる。
三元触媒における中空状複酸化物粒子の立方晶質量分率とHC浄化に関するライトオフ温度との関係を示すグラフ図である。 三元触媒における中空状複酸化物粒子の立方晶質量分率とCO浄化に関するライトオフ温度との関係を示すグラフ図である。 三元触媒における中空状複酸化物粒子の立方晶質量分率とNOx浄化に関するライトオフ温度との関係を示すグラフ図である。 三元触媒における中空状複酸化物粒子の立方晶質量分率とHC浄化率との関係を示すグラフ図である。 三元触媒における中空状複酸化物粒子の立方晶質量分率とCO浄化率との関係を示すグラフ図である。 三元触媒における中空状複酸化物粒子の立方晶質量分率とNOx浄化率との関係を示すグラフ図である。 三元触媒における中空状複酸化物粒子の立方晶中のCe元素占有率とHC浄化に関するライトオフ温度との関係を示すグラフ図である。 三元触媒における中空状複酸化物粒子のCeO質量比とHC浄化に関するライトオフ温度との関係を示すグラフ図である。 リーンNOx触媒における中空状複酸化物粒子の立方晶質量分率とリーンNOx浄化率との関係を示すグラフ図である。 リーンNOx触媒における中空状複酸化物粒子のCeO質量比とリー
符号の説明
なし

Claims (4)

  1. CeとZrとを含有する中空状複酸化物粒子が担体上の触媒層に含まれている排気ガス浄化用触媒において、
    上記複酸化物は、CeO/ZrO質量比が50/50以上であって、立方晶を含む複数種の結晶相が混在し、該複数種の結晶相中の立方晶の質量分率が74%以上82%以下であることを特徴とする排気ガス浄化用触媒。
  2. 請求項1において、
    上記複酸化物は、上記立方晶の他に正方晶を含むことを特徴とする排気ガス浄化用触媒。
  3. 請求項1又は請求項2において、
    上記CeO/ZrO質量比が70/30以上80/20以下であることを特徴とする排気ガス浄化用触媒。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一において、
    自動車の排気ガスを浄化する三元触媒又はリーンNOx触媒として用いられることを特徴とする排気ガス浄化用触媒。
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