図1は、本発明の一実施例の遊技機1の外観を示す斜視図である。遊技機1は、いわゆる「パチスロ機」である。この遊技機1は、コイン、メダル、遊技球又はトークン等の他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技する遊技機であるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
遊技機1の全体を形成している筐体4は、箱状のキャビネット60と、このキャビネット60を開閉する前面ドア2と、を備える。この前面ドア2正面の略中央には、縦長矩形の表示窓4L,4C,4Rが設けられる。表示窓4L,4C,4Rには、表示ラインとして、水平方向にトップライン8b、センターライン8c及びボトムライン8d、斜め方向にクロスアップライン8a及びクロスダウンライン8eが設けられている。
これらの表示ラインは、後述のBETスイッチ11を操作すること(以下「BET操作」という)、或いはメダル投入口22にメダルを投入することにより有効化される。表示ラインが有効化されたことは、後で説明するBETランプ9の点灯で表示される。
ここで、表示ライン8a〜8eは、役の成否に関わる。具体的には、所定の役に対応する図柄組合せを構成する図柄がいずれかの有効ライン(有効化された表示ライン)に対応する所定の位置に並んで停止表示されることにより、所定の役が成立することとなる。
前面ドア2の裏面には、複数のリール3L,3C,3Rが回転自在に横一列に設けられている。各リール3L,3C,3Rには、夫々の外周面に、遊技に必要な複数種類の図柄によって構成される識別情報としての図柄列が描かれており、各リール3L,3C,3Rの図柄は表示窓4L,4C,4Rを通して、遊技機1の外部から視認できるようになっている。また、各リール3L,3C,3Rは、定速回転(例えば80回転/分)で回転し、図柄列を変動表示する。
表示窓4L,4C,4Rの上方には、画像表示手段としての液晶表示部5a及びスピーカ9L,9Rが設けられる。液晶表示部5aは、表示窓4L,4C,4Rよりも大きな表示面を備え、画像表示による演出を行なう。また、スピーカ9L,9Rは、効果音や音声等の音による演出を行なう。
表示窓4L,4C,4Rの左側には、BETランプ9が設けられる。BETランプ9は、一のゲームを行なうためにメダルが3枚賭けられ、全て(5本)の表示ラインが有効化されたとき(全て(5本)の有効ラインが設定されたとき)に点灯する。
表示窓4L,4C,4Rの下方には、略水平面の台座部10が形成されている。この台座部10の水平面内のうち、右側にはメダル投入口22が設けられ、左側にはBETスイッチ11が設けられる。
BETスイッチ11は、1回のゲームに賭けることが可能な枚数のメダル、すなわち3枚のメダルが賭けられる。このBETスイッチ11を操作することで、前述のとおり、所定の表示ラインが有効化される。
台座部10の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払出しを押しボタン操作で切り換えるC/Pスイッチ14が設けられている。このC/Pスイッチ14の切り換えにより、正面下部のメダル払出口15からメダルが払出され、払出されたメダルはメダル受け部16に溜められる。C/Pスイッチ14の右側には、遊技者の回動操作により上記リールを回転させ、表示窓4L,4C,4R内での図柄の変動表示を開始するための開始操作手段としてのスタートレバー6が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。
台座部10の前面部の略中央には、遊技者の押下操作により3個のリール3L,3C,3Rの回転を夫々停止させるための停止操作手段としての停止ボタン7L,7C,7Rが設けられている。なお、実施例では、一のゲーム(単位遊技)は、基本的にスタートレバー6が操作されることにより開始し、全てのリール3L,3C,3Rが停止したときに終了する。
実施例では、全てのリールが回転しているときに行なわれるリールの停止操作(停止ボタンの操作)を「第1停止操作」、「第1停止操作」の後に行なわれる停止操作を「第2停止操作」、「第2停止操作」の後に行なわれる停止操作を「第3停止操作」という。
前面ドア2下部の正面には、メダルが払出されるメダル払出口15と、この払出されたメダルを貯留するメダル受け部16とが設けられている。また、前面ドア2下部の正面のうち、停止ボタン7L,7C,7Rとメダル受け部16とに上下を挟まれた面には、機種のモチーフに対応したデザインがあしらわれた腰部パネル20が取り付けられている。
図2は、遊技機1の電源ボックス24の外観を示す図である。この電源ボックス24は、前述した筐体4の内部に設けられ、遊技場の管理者が前述した前面ドア2を開くことにより視認できる。
電源ボックス24には、電源メインスイッチ25、リセットスイッチ26、設定用鍵型スイッチ27及び遊技不能解除スイッチ29が設けられている。
電源メインスイッチ25は、遊技機1に電源を入れるために設けられている。また、リセットスイッチ26は、遊技者の有利さの度合いを区別するための指標である設定値を選択するためなどに設けられている。また、設定用鍵型スイッチ27は、設定値の設定を開始又は決定するために設けられている。なお、本実施例では、設定値として設定1、設定4、設定6の3段階が設けられている。
ここで、遊技店の管理者が設定値を設定する動作について説明する。まず、遊技店の管理者は、遊技店が管理する設定キーを設定用鍵型スイッチ27に差し込み、右方向に回動させた状態(図中の「ON」の位置)で電源メインスイッチ25をONに入れる。すると、前述の液晶表示部5aに現在の設定値が表示される。そして、リセットスイッチ26を操作することにより、液晶表示部5aに表示された設定値が“1”、“4”、“6”の3段階で増減し、これにより、所望の設定値を選択することができる。所望の設定値を選択した後、設定用鍵型スイッチ27を左方向(図中の「OFF」の位置)に回動させ、設定キーを引き抜くことにより、選択した設定値が設定され、通常の遊技を開始できる状態となる。
また、遊技不能解除スイッチ29は、遊技機1での遊技不能状態を解除するために設けられている。実施例の遊技不能状態は、設定値が不正な方法により変更されたと判定された場合に発生される。
ここで、設定値は、当籤確率の調整やそれに伴うペイアウト率(遊技者に払出されるメダルの総数(総払出数)と遊技機に投入されたメダルの総数(総BET数)とから算出される値)の調整などに関わり、遊技者と遊技場側の利益に関わる重要な要素である。設定値には、当籤役に当籤する確率やそれに伴うペイアウト率などが対応して定められている。当籤確率やペイアウト率が高いほど、より多くのメダルを獲得することができる可能性が生じるので、遊技者にとっては有利となる。設定した設定値によって、当籤役に当籤する確率やペイアウト率を調整し、遊技者にとっての有利さの度合いを調整することとしている。本実施例では、設定1、設定4、設定6の間でのペイアウト率の平均値が100%になるように設定されている。これにより、特定の遊技機や複数の遊技機について機械割を一定期間や一定時間毎に変更しながら遊技を行なうときに、機械割の管理を容易化することができる。また、本実施例では、従来の遊技機のように6段階の設定値ではなく、3段階の設定値としているので、異なる抽籤確率間において、遊技価値の付与率を一定範囲に収束することができる場合があることから、遊技場の遊技価値の付与率の管理が容易になる場合がある。
また、遊技不能状態は、遊技機1にメダルを投入する操作やBETスイッチ11の操作或いは遊技を開始するためのスタートレバー6の操作等の遊技者による遊技操作が無効とされる状態である。これにより、メダルセンサ10SやBETスイッチ11やスタートスイッチ6Sからの入力が無効とされる。このため、遊技不能状態では、ゲームを行なうことができない。したがって、遊技者は、ゲームを強制的に中止させられる。
図3は、各リール3L,3C,3Rに表わされた複数種類の図柄が21個配列された図柄列を示している。各図柄には“0”〜“20”のコードナンバーが付され、データテーブルとして後に説明するROM32(図4)に格納(記憶)されている。各リール3L,3C,3R上には、“赤7(図柄91)”、“青7(図柄92)”、“白7(図柄93)”、“BAR(図柄94)”、“ドンちゃん(図柄95)”、“ベル(図柄96)”、“山(図柄97)”、“赤チェリー(図柄98)”、“桃チェリー(図柄99)”、及び“リプレイ(図柄100)”の図柄で構成される図柄列が表わされている。各リール3L,3C,3Rは、図柄列が図3の矢印方向に移動するように回転駆動される。
ここで、実施例の役には、BB1、BB2、桃チェリー、赤チェリー、山、ベル、リプレイ1、リプレイ2、リプレイ3、リプレイ4、リプレイ5、リプレイ6、リプレイ7、及び特殊役が設けられている。また、BB1、BB2は、第1種特別役物に係る役物連続作動装置であり、これらBB1及びBB2を総称して、以下「ビッグボーナス(BB)」という。また、桃チェリー、赤チェリー、山、ベル、リプレイ1〜7を総称して以下「小役」という。
役(役データ)は、基本的に、遊技者に付与される利益と図柄組合せとが対応付けられた制御情報であり、リール3L,3C,3Rの停止制御、遊技状態の切り換え(移行)、遊技価値の付与などに用いられる。
また、実施例の遊技状態には、基本的に、一般遊技状態、RB遊技状態、及びRT遊技状態がある。遊技状態は、基本的に、内部当籤役の決定に用いる内部抽籤テーブルの種類により区別できる。具体的には、遊技状態は、内部当籤する可能性のある役の種類、内部当籤する確率などにより区別できる。
一般遊技状態は、持越役のあるフラグ間(持越区間)と持越役のない非フラグ間(非持越区間)とで構成される。フラグ間では、ボーナスに内部当籤することがなく、非フラグ間では、ボーナスに内部当籤することがある。したがって、フラグ間と非フラグ間とは、基本的に、異なる遊技状態である。持越役は、対応する図柄組合せが有効ラインに沿って並ぶことが一又は複数のゲームにわたり許容(内部当籤役に応じて許容)される役である。
一般遊技状態は、いわゆる「出玉率」(遊技に賭けられた単位遊技価値に対して遊技者に付与される遊技価値)の期待値が1よりも小さい遊技状態である。
RB遊技状態は、基本的に、「第1種特別役物」が作動しているゲームにより構成される遊技状態である。
また、RB遊技状態は、RB作動中フラグのオン又はオフにより識別できる。RB作動中フラグは、遊技状態がRB遊技状態であるか否かを識別するための情報である。RB作動中フラグがオンに更新される条件は、RBが成立すること、又は後述のBB1作動中フラグ又は後述のBB2作動中フラグのいずれかがオンであることである。
また、RB作動中フラグがオフに更新される条件は、遊技可能回数が0となること、入賞可能回数が0となること、又はBB1作動中フラグかBB2作動中フラグのいずれかがオフに更新されることである。遊技可能回数は、RB遊技状態において行なうことが可能な単位遊技の回数である。入賞可能回数は、RB遊技状態において入賞できる回数である。
BB1作動中フラグは、BB1の成立により発生する有利な状態であるか否かを識別するための情報であり、BB1作動中フラグは、BB1の成立により発生する有利な状態であるか否かを識別するための情報である。これらBB1作動中フラグ及びBB2作動中フラグを総称して、以下「BB作動中フラグ」という。BB作動中フラグがオンに更新される条件は、BBが成立することである。BB作動中フラグがオフに更新される条件は、払出されたメダルの枚数が払出可能枚数を超えることである。払出可能枚数は、BB作動中フラグがオンに更新されてからBB1作動中フラグがオフに更新されるまでの遊技(ゲーム)において払出すことが可能なメダルの枚数である。
ここで、BB作動中フラグがオンに更新されてからオフに更新されるまでのBB作動中フラグとRB作動中フラグとの関係について説明する。BBが成立した場合に、BB作動中フラグがオンに更新される。このBB作動中フラグがオンに更新されたことを契機にRB作動中フラグがオンに更新される。そして、遊技可能回数が0となる、又は入賞可能回数が0となると、RB作動中フラグがオフに更新される。BB作動中フラグがオンであれば、再びRB作動中フラグがオンに更新される。
BB作動中フラグがオフに更新される条件を充足した場合に、BB作動中フラグがオフに更新されるが、このBB作動中フラグがオフに更新されたことを契機にRB作動中フラグがオフに更新される。したがって、BB作動中フラグがオンであるときは、RB作動中フラグがオンに更新される。すなわち、BB成立後は、BB作動中フラグがオフに更新されるまでRB遊技状態となる。
RT遊技状態は、一般遊技状態やRB遊技状態に比べ、リプレイ6、リプレイ7に内部当籤する確率が高い遊技状態であり、持越役のあるフラグ間(持越区間)と持越役のない非フラグ間(非持越区間)とで構成される。このRT遊技状態は、一般遊技状態やRB遊技状態に比べ、リプレイ6、リプレイ7に内部当籤する確率が高いRT1遊技状態と、このRT1遊技状態とほぼ同じ確率でリプレイ6、リプレイ7に内部当籤するRT2遊技状態と、これらRT1遊技状態やRT2遊技状態よりもさらにリプレイ6、リプレイ7に内部当籤する確率が高いRT1遊技状態と、により構成される。
RT遊技状態であるか否かは、後述のRT作動中フラグがオンであるか否かにより判別できる。より詳しくは、RT1遊技状態であるか否かは、後述のRT1作動中フラグがオンであるか否かにより判別でき、RT2遊技状態であるか否かは、後述のRT2作動中フラグがオンであるか否かにより判別できる。また、RT3遊技状態であるか否かは、後述のRT3作動中フラグがオンであるか否かにより判別できる。
RT1作動中フラグは、非フラグ間からフラグ間に移行することを条件に(内部当籤役としてBB1又はBB2のいずれかが含まれることを条件に)オンに更新され、RT遊技状態からRB遊技状態に移行することを条件に(表示役としてBB1又はBB2のいずれかが成立することを条件に)オフに更新される。RT2作動中フラグは、表示役としてリプレイ1〜リプレイ5のいずれかが成立することを条件にオンに更新され、基本的には2回の単位遊技が行なわれることを条件にオフに更新される。RT3作動中フラグは、BB(役物連続作動装置)の作動が終了することを条件にオンに更新され、基本的には711回の単位遊技が行なわれることを条件にオフに更新される。
図4は、遊技機1における遊技処理動作を制御する主制御回路71と、主制御回路71に電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)と、主制御回路71から送信される制御指令に基づいて液晶表示部5a、スピーカ9L,9R、LED類101及びランプ類102を制御する副制御回路72とを含む回路構成を示す。
主制御回路71は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、予め設定されたプログラム(後述の図47〜図65)にしたがって制御動作を行なうCPU31と、記憶手段であるROM32及びRAM33を含む。
CPU31には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路34及び分周器35と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器36及びサンプリング回路37とが接続されている。なお、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ30内で、すなわちCPU31の動作プログラム上で、乱数サンプリングを実行するように構成してもよい。その場合、乱数発生器36及びサンプリング回路37は省略可能であり、或いは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
マイクロコンピュータ30のROM32には、スタートレバー6を操作(スタート操作)する毎に行なわれる乱数サンプリングの判定に用いられる内部抽籤テーブル(後述の図7〜図11)、停止ボタンの操作に応じてリールの停止態様を決定するための停止テーブル群などが格納されている。また、副制御回路72へ送信するための各種制御指令(コマンド)等が格納されている。副制御回路72が主制御回路71へコマンド、情報等を入力することはなく、主制御回路71から副制御回路72への一方向で通信が行なわれる。RAM33には、種々の情報が格納され、後述の図22、図23、図25などに示す格納領域が設けられている。RAM33には、例えば、内部当籤役、後述の持越役などの情報等が格納される。
図4の回路において、マイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、BETランプ9と、メダルを収納し、ホッパー駆動回路41の命令により所定枚数のメダルを払出すホッパー(払出しのための駆動部を含む)40と、リール3L,3C,3Rを回転駆動するステッピングモータ49L,49C,49Rとがある。
さらに、ステッピングモータ49L,49C,49Rを駆動制御するモータ駆動回路39、ホッパー40を駆動制御するホッパー駆動回路41、及びBETランプ9を駆動制御するランプ駆動回路45がCPU31の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、夫々CPU31から出力される駆動指令などの制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
また、マイクロコンピュータ30が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、スタートスイッチ6S、停止スイッチ7LS,7CS,7RS、BETスイッチ11、C/Pスイッチ14、メダルセンサ22S、電源メインスイッチ25、リセットスイッチ26、設定用鍵型スイッチ27、遊技不能解除スイッチ29、リール位置検出回路50、払出完了信号回路51がある。
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6の操作を検出し、遊技開始指令信号(ゲームの開始を指令する信号)を出力する。メダルセンサ22Sは、メダル投入口22に投入されたメダルを検出する。停止スイッチ7LS,7CS,7RSは、対応する停止ボタン7L,7C,7Rの操作に応じて停止指令信号(図柄の変動の停止を指令する信号)を発生する。リール位置検出回路50は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各リール3L,3C,3Rの位置を検出するための信号をCPU31へ供給する。払出完了信号回路51は、メダル検出部40Sの計数値(ホッパー40から払出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達した時、メダル払出完了を検知するための信号を発生する。
電源メインスイッチ25は、遊技機1に電源を投入するためのスイッチである。なお、各アクチュエータ等へ電力を供給する電源回路については省略している。また、CPU31は、リセットスイッチ26からの信号に基づいて、選択された設定値を判別する。また、CPU31は、設定用鍵型スイッチ27からの信号に基づいて、設定値の変更処理が開始したことや終了したことを判別する。また、CPU31は、遊技不能解除スイッチ29からの信号に基づいて、遊技不能状態の解除操作が開始されたことなどを判別する。
図4の回路において、乱数発生器36は、一定の数値範囲(乱数範囲)に属する乱数を発生し、サンプリング回路37は、スタートレバー6が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数を使用することにより、例えばROM32内に格納されている確率抽籤テーブルなどに基づいて内部当籤役などが決定される。内部当籤役(内部当籤役データ)は、その内部当籤役に対応する停止制御の態様、或いは表示役などを介して、対応する図柄組合せと遊技者に付与される利益とが間接的に対応付けられているといえる。
リール3L,3C,3Rの回転が開始された後、ステッピングモータ49L,49C,49Rの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はRAM33の所定エリアに書き込まれる。リール3L,3C,3Rからは一回転毎にリセットパルスが得られ、これらのパルスはリール位置検出回路50を介してCPU31に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、RAM33で計数されている駆動パルスの計数値が“0”にクリアされる。これにより、RAM33内には、各リール3L,3C,3Rについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
上記のようなリール3L,3C,3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、図柄テーブル(図示せず)が、ROM32内に格納されている。この図柄テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各リール3L,3C,3Rの一定の回転ピッチ毎に順次付与されるコードナンバーと、夫々のコードナンバー毎に対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応づけられている。
さらに、ROM32内には、図柄組合せテーブル(図13)が格納されている。この図柄組合せテーブルでは、役の成立(入賞など)となる図柄の組合せと、入賞のメダル配当枚数と、その入賞(成立)を表わす入賞判定コード(成立判定コード)とが対応づけられている。上記の図柄組合せテーブルは、左のリール3L,中央のリール3C,右のリール3Rの停止制御時、及び全リール3L,3C,3Rの停止後の入賞確認(表示役の確認)を行なう場合に参照される。表示役(表示役データ)は、基本的に、有効ラインに沿って並ぶ図柄組合せに対応する役(成立役)である。遊技者には、表示役に対応する利益が付与される。
上記乱数サンプリングに基づく抽籤処理(内部抽籤処理など)により内部当籤役や停止用当籤役を決定した場合には、CPU31は、遊技者が停止ボタン7L,7C,7Rを操作したタイミングで停止スイッチ7LS,7CS,7RSから送られる操作信号、及び決定された停止テーブルに基づいて、リール3L,3C,3Rを停止制御する信号をモータ駆動回路39に送る。
当籤した役の入賞を示す停止態様(すなわち入賞態様)となれば、CPU31は、払出指令信号をホッパー駆動回路41に供給してホッパー40から所定個数のメダルの払出を行なう。その際、メダル検出部40Sは、ホッパー40から払出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達した時に、メダル払出完了信号がCPU31に入力される。これにより、CPU31は、ホッパー駆動回路41を介してホッパー40の駆動を停止し、メダル払出処理を終了する。
図5を参照して、図柄配置テーブルについて説明する。
図柄配置テーブルは、リール3L,3C,3Rの図柄位置(コードナンバー)に対応するリール外周面上に描かれた図柄の情報を備えている。図柄配置テーブルと、後述の図柄組合せテーブルとに基づいて、各有効ラインに沿って並ぶ図柄の組合せを把握することができる。
図6を参照して、内部抽籤テーブル決定テーブルについて説明する。
内部抽籤テーブル決定テーブルは、遊技状態に対応する内部抽籤テーブルの種別の情報及び抽籤回数の情報を備えている。ここで、遊技状態が一般遊技状態である場合には(内部抽籤テーブルが一般遊技状態用内部抽籤テーブルに切り換えられている場合には)、一般遊技状態用内部抽籤テーブル(後述の図7)が選択され、抽籤回数として13が決定される。抽籤回数は、内部当籤役を決定するために必要な処理をする回数である。ただし、遊技状態が一般遊技状態であっても、フラグ間である場合には、13と決定された抽籤回数が11に更新される。
また、遊技状態がRB遊技状態である場合には、RB遊技状態用内部抽籤テーブル(後述の図8)が選択され、抽籤回数として5が決定される。遊技状態がRT遊技状態である場合には、RT1遊技状態用内部抽籤テーブル(後述の図9)、RT2遊技状態用内部抽籤テーブル(後述の図10)、又はRT3遊技状態用内部抽籤テーブル(後述の図11)のいずれかが選択される。このとき、RT1遊技状態用内部抽籤テーブルが選択される場合には、抽籤回数として11が決定され、RT2遊技状態用内部抽籤テーブル又はRT3遊技状態用内部抽籤テーブルのいずれかが選択される場合には、抽籤回数として13が決定される。
図7〜図11を参照して、内部抽籤テーブルについて説明する。
内部抽籤テーブルは、基本的に遊技状態毎に設けられ、設定値の各々について当籤番号に対応する数値範囲の下限値及び上限値の情報を備えている。図7〜図11のテーブルでは、設定値が4である場合に対応する情報の説明を省略しているが、実際には、内部抽籤テーブルは、設定値が4である場合に対応する情報も備えている。また、後述の図12で説明するように、この当籤番号は役に対応しているので、内部抽籤テーブルは、予め定められた複数の役の各々に対応する数値範囲の上限値及び下限値の情報を有する。
図7は、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを示し、図8は、RB遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。また、図9は、RT1遊技状態用内部抽籤テーブルを示し、図10は、RT2遊技状態用内部抽籤テーブルを示し、図11は、RT3用内部抽籤テーブルを示す。
内部抽籤テーブルに基づく当籤番号の決定(抽籤)では、遊技状態毎に定められた抽籤回数と同じ当籤番号から降順に、当籤番号が0になるまで、乱数値が当籤番号に対応する下限値及び上限値により示される範囲内にあるか否かを判断する。乱数値が下限値及び上限値により示される範囲内にある場合、対応する当籤番号に当籤となる。また、当籤番号に対応する下限値及び上限値により示される範囲内にあるか否かを判断する回数は、図7の内部抽籤テーブル決定テーブルで定められた抽籤回数と同じである。
なお、当籤番号が0になるまで乱数値が一度も下限値及び上限値により示される範囲内になかった場合、当籤番号は0(ハズレ)となる。内部当籤役のハズレは、内部抽籤で遊技者の利益と対応付けられた役に当籤しなかったことを示す。また、実施例におけるハズレは、遊技価値と対応付けられた役ではない。また、内部当籤役としてのハズレに対応する図柄組合せは、予め設けられた複数の役に対応する図柄組合せとは別の任意の図柄組合せであるとも考えることができるが、実施例では、ハズレに対応する図柄組合せは設けられていないものとする。
また、当籤番号から降順に、当籤番号が0になるまで当籤か否かを判断するとともに、複数の役の各々に対応する上限値及び下限値により規定される数値範囲が重複するように設定されていることから、内部当籤役として複数の役が決定されることがある。当籤した当籤番号、遊技状態、設定値、及び内部当籤役決定テーブル(後述の図12)に基づいて内部当籤役が決定される。
例えば、遊技状態が一般遊技状態、設定値が1であり、0〜65535の範囲から抽出した乱数値が9530である場合、当籤番号13に対応する数値範囲の情報は、下限値が“11050”で上限値が“11120”であるという数値範囲の情報なので、初めに、当籤番号13について乱数値R(9530)−下限値L(11050)を計算する。この計算結果は負である。したがって、乱数値が当籤番号に対応する数値範囲内(L≦R≦U)にないので、一般遊技状態で抽出した乱数値が9530である場合、当籤番号13に不当籤となる。
次に、当籤番号12に対応する数値範囲の情報に基づいて、乱数値R(9530)−下限値L(9467)を計算する。この計算結果は0以上になる。次に、乱数値R(9530)−上限値U(9537)を計算する。この計算結果は0以下になる。したがって、乱数値が当籤番号に対応する数値範囲内(L≦R≦U)にあるので、一般遊技状態で抽出した乱数値が9530である場合、当籤番号12に当籤となる。当籤番号12に当籤となる場合には、当籤番号に対応するBB2が内部当籤役となる。
このように、乱数値R(9530)−下限値Lの計算及び乱数値R(9530)−上限値Uの計算を、当籤番号が0となるまで繰り返すと、当籤番号2では当籤となり、他の当籤番号では不当籤となる。したがって、一般遊技状態で抽出した乱数値が9530である場合は、当籤番号2及び12で当籤となり、赤チェリー及びBB2が内部当籤役として決定される。
ここで、内部抽籤テーブルについてより詳細に検討する。図7を参照して設定値が1である場合と設定値が6である場合とについて検討すると、設定値が6である場合の当籤番号12、13に対応する幅(数値範囲)は、設定値が1である場合の当籤番号12、13に対応する幅(数値範囲)よりも広い。したがって、設定値が高い場合であるほど、BB1やBB2が内部当籤役として成立しやすいため、設定値が高い遊技機ほど遊技者にとって有利な遊技機であるといえる。また、図8〜図11のテーブルでも同様の構成をとっており、設定値が6である場合の当籤番号12、13に対応する幅(数値範囲)は、設定値が1である場合の当籤番号12、13に対応する幅(数値範囲)よりも広い。
また、図7を参照すると、当籤番号1に対応する数値範囲は、当籤番号2に対応する数値範囲の一部を含み、且つ当籤番号13に対応する数値範囲の一部を含む。したがって、桃チェリーが内部当籤役として決定されるとき、この桃チェリーに加え赤チェリー又はBB2のいずれかが内部当籤役として決定される場合がある。なお、図8〜図11のテーブルでも同様の構成をとっており、桃チェリーが内部当籤役として決定されるとき、この桃チェリーに加え赤チェリー又はBB2のいずれかが内部当籤役として決定される場合がある。
また、図7を参照すると、当籤番号2に対応する数値範囲は、当籤番号1に対応する数値範囲の一部を含み、且つ当籤番号12に対応する数値範囲の一部を含む。したがって、赤チェリーが内部当籤役として決定されるとき、この赤チェリーに加え桃チェリー又はBB1のいずれかが内部当籤役として決定される場合がある。なお、図8〜図11のテーブルでも同様の構成をとっており、赤チェリーが内部当籤役として決定されるとき、この赤チェリーに加え桃チェリー又はBB1のいずれかが内部当籤役として決定される場合がある。
また、図7を参照すると、当籤番号3に対応する数値範囲は、当籤番号12に対応する数値範囲の一部を含む。したがって、山が内部当籤役として決定されるとき、この山に加えBB1が内部当籤役として決定される場合がある。なお、図8〜図11のテーブルでも同様の構成をとっており、山が内部当籤役として決定されるとき、この山に加えBB1が内部当籤役として決定される場合がある。
また、図7を参照すると、当籤番号5〜9に対応する数値範囲は、全てが重複する数値範囲である。したがって、リプレイ1〜5のいずれかが内部当籤役として決定されるとき、残りのリプレイ1〜5も必ず内部当籤役として決定される。なお、図8〜図11のテーブルでも同様の構成をとっており、リプレイ1〜5のいずれかが内部当籤役として決定されるとき、残りのリプレイ1〜5も必ず内部当籤役として決定される。
また、図7を参照すると、当籤番号11に対応する数値範囲は、当籤番号10に対応する数値範囲の全部を含む。したがって、リプレイ6が内部当籤役として決定されるとき、リプレイ7が必ず内部当籤役として決定される。反対に、リプレイ7が内部当籤役として決定されるとき、リプレイ6が必ず内部当籤役として決定される場合がある。なお、図8〜図11のテーブルでも同様の構成をとっており、リプレイ6が内部当籤役として決定されるとき、リプレイ7が必ず内部当籤役として決定される一方で、リプレイ7が内部当籤役として決定されるとき、リプレイ6が必ず内部当籤役として決定される場合がある。
なお、フラグ間の場合には、抽籤回数が11に変更(後述の図51のステップS64)される。これにより、フラグ間では、当籤番号12、13に当籤する場合がない。したがって、フラグ間では、BB1又はBB2が内部当籤役として決定される場合はない。
また、一般遊技状態用内部抽籤テーブルと、RT遊技状態用内部抽籤テーブル(RT1遊技状態用内部抽籤テーブル、RT2遊技状態用内部抽籤テーブル、又はRT3遊技状態用内部抽籤テーブルのいずれか)とを比較すると、RT遊技状態用内部抽籤テーブルを使用するときは、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを使用するときに比べ、当籤番号10、11に対応する数値範囲が広い(すなわち、内部当籤役としてリプレイ6、7のいずれかに当籤する確率が高い)。したがって、RT遊技状態では、遊技者は、メダルを投入することなく単位遊技を進められるという利益を得ることができる。
特に、RT遊技状態用内部抽籤テーブルどうしを比較すると、RT3遊技状態用内部抽籤テーブルは、他のRT遊技状態用内部抽籤テーブルに比べ、当籤番号10、11に対応する数値範囲が広い。したがって、RT3遊技状態は、RT1遊技状態やRT2遊技状態よりもさらに有利な遊技状態であるといえる。
図12を参照して、内部当籤役決定テーブルについて説明する。
内部当籤役決定テーブルは、当籤番号に対応する内部当籤役の情報(データ)を備えている。内部当籤役のデータは2進数で表されている。当籤番号に対応して示されている内部当籤役1〜内部当籤役3は、夫々内部当籤役を識別するための情報であり、各々1バイトのデータである。特に、内部当籤役3は、持越役に関わる。
当籤番号が「0」の場合には、内部当籤役のデータとして「00000000」(内部当籤役1)、「00000000」(内部当籤役2)、及び「00000000」(内部当籤役3)が決定される。このデータに対応する内部当籤役は、ハズレである。当籤番号が「1」の場合には、内部当籤役のデータとして「01000000」(内部当籤役1)、「00000000」(内部当籤役2)、及び「00000000」(内部当籤役3)が決定される。このデータに対応する内部当籤役は、特殊役である。当籤番号が「2」の場合には、内部当籤役のデータとして「00000001」(内部当籤役1)、「00000000」(内部当籤役2)、及び「00000000」(内部当籤役3)が決定される。このデータに対応する内部当籤役は、桃チェリーである。
当籤番号が「3」の場合には、内部当籤役のデータとして「00000010」(内部当籤役1)、「00000000」(内部当籤役2)、及び「00000000」(内部当籤役3)が決定される。このデータに対応する内部当籤役は、赤チェリーである。当籤番号が「4」の場合には、内部当籤役のデータとして「00000100」(内部当籤役1)、「00000000」(内部当籤役2)、及び「00000000」(内部当籤役3)が決定される。このデータに対応する内部当籤役は、山である。当籤番号が「5」の場合には、内部当籤役のデータとして「00001000」(内部当籤役1)、「00000000」(内部当籤役2)、及び「00000000」(内部当籤役3)が決定される。このデータに対応する内部当籤役は、ベルである。
当籤番号が「6」の場合には、内部当籤役のデータとして「00000000」(内部当籤役1)、「00000001」(内部当籤役2)、及び「00000000」(内部当籤役3)が決定される。このデータに対応する内部当籤役は、リプレイ5である。当籤番号が「7」の場合には、内部当籤役のデータとして「00000000」(内部当籤役1)、「00000010」(内部当籤役2)、及び「00000000」(内部当籤役3)が決定される。このデータに対応する内部当籤役は、リプレイ4である。
当籤番号が「8」の場合には、内部当籤役のデータとして「00000000」(内部当籤役1)、「00000100」(内部当籤役2)、及び「00000000」(内部当籤役3)が決定される。このデータに対応する内部当籤役は、リプレイ3である。当籤番号が「9」の場合には、内部当籤役のデータとして「00000000」(内部当籤役1)、「00001000」(内部当籤役2)、及び「00000000」(内部当籤役3)が決定される。このデータに対応する内部当籤役は、リプレイ2である。当籤番号が「10」の場合には、内部当籤役のデータとして「00000000」(内部当籤役1)、「00010000」(内部当籤役2)、及び「00000000」(内部当籤役3)が決定される。このデータに対応する内部当籤役は、リプレイ1である。
当籤番号が「11」の場合には、内部当籤役のデータとして「00010000」(内部当籤役1)、「00000000」(内部当籤役2)、及び「00000000」(内部当籤役3)が決定される。このデータに対応する内部当籤役は、リプレイ7である。当籤番号が「12」の場合には、内部当籤役のデータとして「00100000」(内部当籤役1)、「00000000」(内部当籤役2)、及び「00000000」(内部当籤役3)が決定される。このデータに対応する内部当籤役は、リプレイ6である。
当籤番号が「13」の場合には、内部当籤役のデータとして「00000000」(内部当籤役1)、「00000000」(内部当籤役2)、及び「00000001」(内部当籤役3)が決定される。このデータに対応する内部当籤役は、BB2である。当籤番号が「14」の場合には、内部当籤役のデータとして「00000000」(内部当籤役1)、「00000000」(内部当籤役2)、及び「00000010」(内部当籤役3)が決定される。このデータに対応する内部当籤役は、BB1である。
図13を参照して、図柄組合せテーブルについて説明する。
図柄組合せテーブルは、一の有効ラインにより結ばれる3つの図柄停止位置の各々に停止表示された図柄の組合せに対応する表示役と、表示役に対応する投入枚数毎の払出枚数の情報を備えている。この図柄組合せテーブルは、全リール3L,3C,3Rが停止した後、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せに応じて払出枚数を決定する場合に参照される。
前述の当籤番号が1(桃チェリー)の場合、表示役が桃チェリーとなる場合がある。また、前述の当籤番号が2(赤チェリー)の場合、表示役が赤チェリーとなる場合がある。
5本の有効ラインのうち、センターライン8cに沿って“桃チェリー(中)−ANY−ANY”又は“赤チェリー(中)−ANY−ANY”が並ぶと表示役が中チェリーになる。“桃チェリー(中)”、“赤チェリー(中)”は、夫々左の表示窓4Lの中段に停止表示された“チェリー”を示す。表示役が中チェリーである場合、図柄組合せテーブルに従い、2枚のメダルが払出される。
5本の有効ラインのうち、センターラインを除く有効ラインに沿って“桃チェリー(角)−ANY−ANY”又は“赤チェリー(角)−ANY−ANY”が並ぶと表示役が角チェリーになる。“桃チェリー(角)”、“赤チェリー(角)”は、左の表示窓4Lの上段又は下段に停止表示された“チェリー”を示す。“ANY”は、任意の図柄を示す。ここで、表示役が角チェリーである場合、2本の有効ライン(トップライン8bとクロスダウンライン8e、又はボトムライン8dとクロスアップライン8a)で“チェリー(角)−ANY−ANY”の図柄組合せが成立している。したがって、表示役が中チェリーである場合、図柄組合せテーブルに従い、2枚の2倍である4枚のメダルが払出される。
ここで、表示役が中チェリーになるか角チェリーになるかは、基本的に遊技者が左の停止ボタン7Lを操作するときのタイミングによる。内部当籤役に対応する“チェリー”の図柄が左の表示窓4Lの中段の位置にあるタイミングで遊技者が左の停止ボタン7Lを操作した場合、表示役は中チェリーになる。このようなタイミングのことを「ビタ押し」という。他方、「ビタ押し」ではないタイミングであるが、内部当籤役に対応する“チェリー”の図柄が後述の最大滑りコマ数以下の位置にあるタイミングで遊技者が左の停止ボタン7Lを操作した場合、表示役は角チェリーになる。
なお、後に詳しく説明するが、表示役が中チェリーになるか角チェリーになるかは、赤チェリーや桃チェリーが単独で内部当籤役として決定されているか、赤チェリーや桃チェリーが他の役と重複して内部当籤役として決定されているかによっても異なる。赤チェリーや桃チェリーが単独で内部当籤役として決定される場合、角チェリーが表示役になりやすく、赤チェリーや桃チェリーが他の役と重複して内部当籤役として決定される場合、中チェリーが表示役になりやすい。
有効ラインに沿って“ベル−ベル−ベル”が並ぶと表示役がベルになり、8枚のメダルが払出される。有効ラインに沿って“山−山−山”が並ぶと表示役が山になり、6枚のメダルが払出される。
有効ラインに沿って“リプレイ−リプレイ−リプレイ”が並ぶと表示役がリプレイ7になり、メダルの自動投入が行なわれる。有効ラインに沿って“青7−BAR−青7”が並ぶと表示役がリプレイ6になり、メダルの自動投入が行なわれる。有効ラインに沿って“赤7−リプレイ−リプレイ”が並ぶと表示役がリプレイ5になり、メダルの自動投入が行なわれる。有効ラインに沿って“白7−リプレイ−リプレイ”が並ぶと表示役がリプレイ4になり、メダルの自動投入が行なわれる。
有効ラインに沿って“山−リプレイ−リプレイ”が並ぶと表示役がリプレイ3になり、メダルの自動投入が行なわれる。有効ラインに沿って“BAR−リプレイ−リプレイ”が並ぶと表示役がリプレイ2になり、メダルの自動投入が行なわれる。有効ラインに沿って“ドンちゃん−リプレイ−リプレイ”が並ぶと表示役がリプレイ1になり、メダルの自動投入が行なわれる。
有効ラインに沿って“青7−青7−青7”が並ぶと表示役がBB1になり、BB作動中フラグがオンになることにより遊技状態がRB遊技状態に移行する。有効ラインに沿って“ドンちゃん−ドンちゃん−ドンちゃん”が並ぶと表示役がBB2になり、BB作動中フラグがオンになることにより遊技状態がRB遊技状態に移行する。有効ラインに沿って“ドンちゃん−ベル−ベル”が並ぶと表示役が特殊役になり、15枚のメダルが払出される。
図14を参照して、ボーナス作動時テーブルについて説明する。
ボーナス作動時テーブルは、表示役毎に、後述の作動中フラグ、後述のボーナス終了枚数カウンタ、遊技可能枚数、及び入賞可能回数の情報を備えている。このボーナス作動時テーブルは、後述の図49のステップS33の処理及び後述の図64のステップS242、ステップS244の処理において参照される。
作動中フラグは、作動している遊技状態(現在の遊技状態)を識別するための情報である。実施例の作動中フラグには、RB遊技状態が作動しているか否かを識別するためのRB作動中フラグと、BB(役物連続作動装置)が作動しているか否かを識別するためのBB1作動中フラグ及びBB2作動中フラグとがある。また、図示は省略するが、RT1遊技状態が作動しているか否かを識別するためのRT1作動中フラグと、RT2遊技状態が作動しているか否かを識別するためのRT2作動中フラグと、RT3遊技状態が作動しているか否かを識別するためのRT3作動中フラグとがある。
遊技可能回数は、RB遊技状態において行なうことが可能な残りの単位遊技の回数(すなわち、遊技可能回数)である。入賞可能回数は、RB遊技状態において小役に対応する図柄の組合せが表示されることが可能な残りの単位遊技の回数(すなわち、入賞可能回数)である。
図15を参照して、停止テーブル決定テーブルについて説明する。
停止テーブル決定テーブルは、ストップ用セレクトカウンタの値0〜15の各々に対応する停止テーブルの情報を備えている。
ストップ用セレクトカウンタには、内部抽籤結果情報に対応する数値が格納される。例えば、内部抽籤結果情報がハズレに対応する情報である場合には、ストップ用セレクトカウンタに0が格納され、内部抽籤結果情報がベルに対応する情報である場合には、ストップ用セレクトカウンタに1が格納される。
また、停止テーブルは、リール3L,3C,3Rの停止制御の態様を規定する情報を備えている。具体的には、遊技者による停止ボタン7L,7C,7Rの操作タイミングに対応するリール3L,3C,3Rの停止態様の情報(例えば、図柄の停止位置の情報、滑りコマ数の情報など)を備えている。各停止テーブルは、基本的に、対応する内部当籤役を成立可能に構成されている。
この停止テーブル決定テーブルによれば、例えば、ストップ用セレクトカウンタの値が0である場合には、ハズレ用停止テーブルが停止テーブルとして決定され、ストップ用セレクトカウンタの値が1である場合には、ベル用停止テーブルが停止テーブルとして決定される。
図16〜図20を参照して、停止ボタン7L,7C,7Rの押圧操作に対応するリール3L,3C,3Rの停止制御を行なうときに用いられる停止テーブルについて説明する。
停止テーブルには、各リール3L,3C,3Rの停止開始位置に対応して滑りコマ数が規定されている。停止開始位置は、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられた停止ボタン7L,7C,7Rが押圧操作された場合に、センターライン8cに位置していた図柄(すなわち、図柄の中心がセンターライン8cの上方に位置し、その中心がセンターライン8cの位置に最も近い図柄)の位置(すなわち、停止操作が行なわれたときの図柄位置)である。
なお、実施例では、最大滑りコマ数を4としている。前述の図3を参照して説明すると、左のリール3Lの回転中において、コードナンバー「0」の「ベル(図柄96)」がセンターライン8cの位置に到達したときに、停止ボタン7Lが操作された場合、コードナンバー「4」の「白7(図柄93)」をセンターライン8cの位置に停止表示するように左のリール3Lを停止制御することができる。滑りコマ数は、停止ボタンが操作された後、リールが停止するまでの間に表示窓内を移動した図柄の数を示す(リールが停止するまでの間における図柄の移動量(移動距離)を示す)。また、滑りコマ数は、停止ボタンが操作されたとき、所定の入賞ラインに位置していた図柄の図柄位置と、実際にリールが停止したときに、その入賞ラインに停止した図柄の図柄位置との差の絶対値により表わされる。この滑りコマ数は、引込み数と称されることもある。
図16に戻る。停止テーブルは、内部当籤役毎に設けられている。図16の(1)は、BB2+赤チェリー用停止テーブルである。このテーブルは、BB2と赤チェリーとの両方が内部当籤役として決定された場合に用いられる。図16の(2)は、BB1+桃チェリー用停止テーブルである。このテーブルは、BB1と桃チェリーとの両方が内部当籤役として決定された場合に用いられる。
図17の(1)は、赤チェリー+桃チェリー用停止テーブルである。このテーブルは、赤チェリーと桃チェリーとの両方が内部当籤役として決定された場合に用いられる。図17の(2)は、赤チェリー用停止テーブルである。このテーブルは、BB1と桃チェリーとの両方が内部当籤役として決定された場合に用いられる。
図18の(1)は、リプレイ1〜5用停止テーブルAであり、図18の(2)は、リプレイ1〜5用停止テーブルBである。これらのテーブルは、リプレイ1〜5のいずれかが内部当籤役として決定された場合に用いられる。ここで、リプレイ1〜5のいずれかが内部当籤役として決定された場合、複数の停止テーブルが設けられているが、これらのテーブルは停止操作順序毎に設けられたものである。第1停止操作として左の停止ボタン7Lが操作された場合に対応するリプレイ1〜5用停止テーブルA(図18の(1))が用いられ、第1停止操作として右の停止ボタン7Rが操作された場合に対応するリプレイ1〜5用停止テーブルB(図18の(2))が用いられる。また、第1停止操作として中央の停止ボタン7Cが操作された場合に対応するリプレイ1〜5用停止テーブルC(図示せず)が用いられる。
図19の(1)は、リプレイ7用停止テーブルAであり、図19の(2)は、リプレイ7用停止テーブルBである。これらのテーブルは、リプレイ7が内部当籤役として決定された場合に用いられる。リプレイ7が内部当籤役として決定された場合においても、複数の停止テーブルが設けられているが、これらのテーブルは停止操作順序毎に設けられたものである。図20は、リプレイ6+7用停止テーブルである。このテーブルは、リプレイ6とリプレイ7との両方が内部当籤役として決定された場合に用いられる。
ここで、図16の(1)と、図17の(1)及び(2)とを参照して、赤チェリーを含む役が当籤役として決定されたときの、当籤役の種別と左のリール3Lの図柄停止位置との関係について説明する。
前述の図13を参照すると、左のリール3Lでは、赤チェリーに対応する図柄組合せを構成する図柄は“赤チェリー”である。そこで、前述の図3を参照すると、左のリール3Lでは、“赤チェリー”に対応するコードナンバーは「13」の一箇所である。前述したように、実施例では、最大滑りコマ数を「4」としているから、左のリール3Lでの停止開始位置が「9」〜「13」のいずれかである場合に、“赤チェリー”が左の表示窓4Lの中段の図柄停止位置に停止する可能性がある。また、左のリール3Lでの停止開始位置が「8」である場合、“赤チェリー”が左の表示窓4Lの中段の図柄停止位置に停止することはないが、上段の図柄停止位置に停止する可能性はある。また、左のリール3Lでの停止開始位置が「14」である場合、“赤チェリー”が左の表示窓4Lの中段の図柄停止位置に停止することはないが、下段の図柄停止位置に停止する可能性はある。したがって、停止開始位置が「8」〜「14」である場合について検討すれば、当籤役の種別と左のリール3Lの図柄停止位置との関係について説明することができる。
まず、図16の(1)を参照する。内部当籤役としてBB2と赤チェリーとの両方が決定された場合、左のリールでの停止開始位置「8」に対応する滑りコマ数は「0」である。そのため、左の表示窓4Lの図柄停止位置には、上段から順に“ドンちゃん”、“ドンちゃん”、“ドンちゃん”が停止する。したがって、左のリールでの停止開始位置が「8」である場合には、たとえ赤チェリーを含む役が内部当籤役として決定されていても、“赤チェリー”が左の表示窓4Lの図柄停止位置に停止することはない。
左のリールでの停止開始位置「9」に対応する滑りコマ数は「3」である。したがって、左のリールでの停止開始位置が「9」である場合には、“赤チェリー”が左の表示窓4Lの上段の図柄停止位置に停止する。同様に進めると、左のリールでの停止開始位置が「10」である場合には、“赤チェリー”が左の表示窓4Lの上段の図柄停止位置に停止し、左のリールでの停止開始位置が「11」〜「13」のいずれかである場合には、“赤チェリー”が左の表示窓4Lの中段の図柄停止位置に停止する。
左のリールでの停止開始位置が「14」である場合、左のリールでの停止開始位置「14」に対応する滑りコマ数は「4」である。そのため、左の表示窓4Lの図柄停止位置には、上段から順に“リプレイ”、“青7”、“山”が停止する。したがって、左のリールでの停止開始位置が「14」である場合には、たとえ赤チェリーを含む役が内部当籤役として決定されていても、“赤チェリー”が左の表示窓4Lの図柄停止位置に停止することはない。
以上より、内部当籤役としてBB2と赤チェリーとの両方が決定された場合、左の表示窓4Lの上段の図柄停止位置に停止させることのできる停止開始位置は2箇所であり、左の表示窓4Lの中段の図柄停止位置に停止させることのできる停止開始位置は3箇所である。したがって、内部当籤役としてBB2と赤チェリーとの両方が決定され、停止ボタン7Lを適切に操作した場合、“赤チェリー”は、左の表示窓4Lの中段の図柄停止位置に停止されやすい。
次に、図17の(1)を参照する。図16の(1)での説明と同様に進めると、左のリールでの停止開始位置が「8」である場合、左のリールでの停止開始位置「8」に対応する滑りコマ数は「1」である。そのため、左の表示窓4Lの図柄停止位置には、上段から順に“ベル”、“ドンちゃん”、“ドンちゃん”が停止する。したがって、左のリールでの停止開始位置が「8」である場合には、たとえ赤チェリーを含む役が内部当籤役として決定されていても、“赤チェリー”が左の表示窓4Lの図柄停止位置に停止することはない。
左のリールでの停止開始位置が「9」である場合には、“赤チェリー”が左の表示窓4Lの上段の図柄停止位置に停止し、左のリールでの停止開始位置が「10」〜「13」のいずれかである場合には、“赤チェリー”が左の表示窓4Lの中段の図柄停止位置に停止する。
左のリールでの停止開始位置が「14」である場合、左のリールでの停止開始位置「14」に対応する滑りコマ数は「4」である。そのため、左の表示窓4Lの図柄停止位置には、上段から順に“リプレイ”、“青7”、“山”が停止する。したがって、左のリールでの停止開始位置が「14」である場合には、たとえ赤チェリーを含む役が内部当籤役として決定されていても、“赤チェリー”が左の表示窓4Lの図柄停止位置に停止することはない。
以上より、内部当籤役として赤チェリーと桃チェリーとの両方が決定された場合、左の表示窓4Lの上段の図柄停止位置に停止させることのできる停止開始位置は1箇所であり、左の表示窓4Lの中段の図柄停止位置に停止させることのできる停止開始位置は4箇所である。したがって、内部当籤役として赤チェリーと桃チェリーとの両方が決定され、停止ボタン7Lを適切に操作した場合、“赤チェリー”は、左の表示窓4Lの中段の図柄停止位置に停止されやすい。
次に、図17の(2)を参照する。図16の(1)及び図17の(1)での説明と同様に進めると、左のリールでの停止開始位置が「8」である場合、左のリールでの停止開始位置「8」に対応する滑りコマ数は「1」である。そのため、左の表示窓4Lの図柄停止位置には、上段から順に“ベル”、“ドンちゃん”、“ドンちゃん”が停止する。したがって、左のリールでの停止開始位置が「8」である場合には、たとえ赤チェリーが内部当籤役として決定されていても、“赤チェリー”が左の表示窓4Lの図柄停止位置に停止することはない。
左のリールでの停止開始位置が「9」〜「12」のいずれかである場合には、“赤チェリー”が左の表示窓4Lの上段の図柄停止位置に停止し、左のリールでの停止開始位置が「13」である場合には、“赤チェリー”が左の表示窓4Lの中段の図柄停止位置に停止する。
左のリールでの停止開始位置が「14」である場合、左のリールでの停止開始位置「14」に対応する滑りコマ数は「4」である。そのため、左の表示窓4Lの図柄停止位置には、上段から順に“リプレイ”、“青7”、“山”が停止する。したがって、左のリールでの停止開始位置が「14」である場合には、たとえ赤チェリーが内部当籤役として決定されていても、“赤チェリー”が左の表示窓4Lの図柄停止位置に停止することはない。
以上より、内部当籤役として赤チェリーが単独で決定された場合、左の表示窓4Lの上段の図柄停止位置に停止させることのできる停止開始位置は4箇所であり、左の表示窓4Lの中段の図柄停止位置に停止させることのできる停止開始位置は1箇所である。したがって、内部当籤役として赤チェリーが単独で決定され、停止ボタン7Lを適切に操作した場合、“赤チェリー”は、左の表示窓4Lの上段の図柄停止位置に停止されやすい。
このように、実施例では、赤チェリーと赤チェリー以外の役との両方が当籤役として決定されたときと、赤チェリーが単独で当籤役として決定されたときとで、異なる停止テーブルを使用し、それぞれ異なる滑りコマ数を設定している。これにより、赤チェリーと赤チェリー以外の役との両方が当籤役として決定されたときの停止テーブルが使用される場合には、主制御回路71は、左の表示窓4Lの中段の図柄停止位置に“チェリー”が停止されるようにリール3L,3C,3Rの回転の停止制御を行なうことができる。また、他方で、赤チェリーが単独で当籤役として決定されたときの停止テーブルが使用される場合には、主制御回路71は、左の表示窓4Lの上段の図柄停止位置に“赤チェリー”が停止されるようにリール3L,3C,3Rの回転の停止制御を行なうことができる。
図21を参照して、検索順序テーブルについて説明する。
検索順序テーブルには、停止テーブルから抽出された滑りコマ数又は「滑りコマ数(検索順序)」と検索順序とに対応する滑りコマ数が規定されている。ここで、停止テーブルから抽出される滑りコマ数及び「滑りコマ数(検索順序)」を、以下「仮滑りコマ数」という。検索順序は、最大滑りコマ数の範囲内で表示窓4L,4C,4Rに表示される図柄のうちどの図柄が表示可能か否かを判別するための順序である。実施例では、最大滑りコマ数が「4」であるので、センターライン8cに沿って表示され得る図柄の数が「5」となり、これらの図柄のうちどの図柄がセンターライン8cに沿って表示可能か否かを判別するための順序(検索順序)として「1」〜「5」を採用している。
すなわち、検索順序テーブルは、「1」〜「5」という予め定められた数値の範囲の中から、滑りコマ数として適用か否かを検索していく順序を規定したものであり、検索順序とはその順序を示すものである。
例えば、仮滑りコマ数が「0」である場合には、検索順序「1」に対応する滑りコマ数「0」、検索順序「2」に対応する滑りコマ数「2」、検索順序「3」に対応する滑りコマ数「4」、検索順序「4」に対応する滑りコマ数「1」、検索順序「5」に対応する滑りコマ数「3」の順に、滑りコマ数に対応する図柄(すなわち、停止開始位置に対応する図柄から滑りコマ数分移動した図柄)がセンターライン8cに沿って表示可能か否かを判別することになる。
ここで、実施例の検索順序テーブルでは、停止テーブルから抽出される滑りコマ数の検索順序が最も上位になるように検索順序が規定されている(言い換えれば、停止テーブルから抽出される滑りコマ数の検索順序が最も上位となる検索順序が決定される)ことから、停止テーブルから抽出される滑りコマ数は他の滑りコマ数よりも優先的に検索が行なわれるようになっている。したがって、停止テーブルの開発の際に意図された図柄の表示を優先させることが可能となる。
図22の(1)〜(6)を参照して、内部当籤役1、内部当籤役2、内部当籤役3、持越役、作動中フラグ、及び遊技状態の格納領域(記憶領域)について説明する。これらの格納領域は、主制御回路71と副制御回路72との両方に設けられている。
図22の(1)は、内部当籤役1格納領域を示す。ビット0は、ベルに対応する格納領域である。ビット1は、山に対応する格納領域である。ビット2は、赤チェリーに対応する格納領域である。ビット3は、桃チェリーに対応する格納領域である。ビット4は、リプレイ7に対応する格納領域である。ビット5は、リプレイ6に対応する格納領域である。ビット6は、特殊役に対応する格納領域である。ビット7は、未使用の格納領域である。
図22の(2)は、内部当籤役2格納領域を示す。ビット0は、リプレイ5に対応する格納領域である。ビット1は、リプレイ4に対応する格納領域である。ビット2は、リプレイ3に対応する格納領域である。ビット3は、リプレイ2に対応する格納領域である。ビット4は、リプレイ1に対応する格納領域である。ビット5〜ビット7は、未使用の格納領域である。
図22の(3)は、内部当籤役3格納領域を示す。ビット0は、BB1に対応する格納領域である。ビット1は、BB2に対応する格納領域である。ビット2〜ビット7は、未使用の格納領域である。
図22の(4)は、持越役格納領域を示す。ビット0は、BB1に対応する格納領域である。ビット1は、BB2に対応する格納領域である。ビット2〜ビット7は、未使用の格納領域である。すなわち、持越役がある場合(フラグ間である場合)には、持越役格納領域のBB1又はBB2に対応する格納領域に1が格納される。
図22の(5)は、作動中フラグ格納領域を示す。ビット0は、RB作動中フラグに対応する格納領域である。ビット1は、BB1作動中フラグに対応する格納領域である。ビット2は、BB2作動中フラグに対応する格納領域である。ビット3は、RT1作動中フラグに対応する格納領域である。ビット4は、RT2作動中フラグに対応する格納領域である。ビット5は、RT3作動中フラグに対応する格納領域である。ビット6及びビット7は、未使用の格納領域である。
図22の(6)は、遊技状態格納領域を示す。ビット0は、一般遊技状態に対応する格納領域である。ビット1は、RB遊技状態に対応する格納領域である。ビット2は、RT遊技状態に対応する格納領域である。ビット3〜ビット7は、未使用の格納領域である。
図23を参照して、図柄格納領域について説明する。
図柄格納領域には、表示窓4L,4C,4Rにより表示される各リール3L,3C,3Rの図柄の種別を示すデータが格納される。本実施例では、有効ラインとしてトップライン8b、センターライン8c、ボトムライン8d、クロスアップライン8a、及びクロスダウンライン8eの5種類を設けているため、これらの有効ラインに表示される図柄の種別を示すデータが格納される。例えば、トップライン8bであれば、各表示窓4L,4C,4R内の上段に対応する図柄の種別が図柄格納領域に格納されることとなる。そして、図柄格納領域に格納されるデータと前述の図柄組合せテーブルとに基づいて表示役等の決定が行なわれる。
図24を参照して、優先順位テーブルについて説明する。
優先順位テーブルは、内部当籤役に対応する図柄の組合せの引込みの優先順位に対応する、引込みデータ及び優先引込みステータスの情報を備えている。実施例では、引込み優先順位テーブルには、リプレイ1〜7に対して最も高い優先順位、BB1及びBB2に対してリプレイ1〜7に対応する優先順位に次いで高い優先順位が規定されている。そして、BB1及びBB2に次いで特殊役、特殊役に次いでベル及び山が規定され、赤チェリー及び桃チェリーに対して最も低い優先順位が規定されている。
「引込み」とは、基本的に、最大滑りコマ数以下という条件で、引込み対象図柄を有効ライン上の図柄停止位置で表示するように、停止制御の対象であるリール3L,3C,3R(すなわち、停止操作が行なわれた停止ボタン7L,7C,7Rに対応するリール3L,3C,3R)を停止させることをいう。このとき、引込み対象図柄とは、内部当籤役に対応する図柄組合せを構成する図柄をいう。
より詳しく説明すると、停止操作が第1停止操作である場合、上段、中段、下段の3つの図柄停止位置のうちいずれかの図柄停止位置に引込み対象図柄を停止させることを「引込み」という。停止操作が第2停止操作である場合、第3停止操作である場合についても同様である。
引込みデータは、前述の内部当籤役格納領域と同様の内容となっている。具体的には、優先順位「1」に対応する引込みデータは、内部当籤役1が「00110000」であり、内部当籤役2が「00011111」であり、内部当籤役3が「00000000」であり、リプレイ1〜7に対応する。優先順位「2」に対応する引込みデータは、内部当籤役1が「00000000」であり、内部当籤役2が「00000000」であり、内部当籤役3が「00000011」であり、BB1、BB2に対応する。
優先順位「3」に対応する引込みデータは、内部当籤役1が「01000000」であり、内部当籤役2が「00000000」であり、内部当籤役3が「00000000」であり、特殊役に対応する。優先順位「4」に対応する引込みデータは、内部当籤役1が「00000011」であり、内部当籤役2が「00000000」であり、内部当籤役3が「00000000」であり、ベル、山に対応する。優先順位「5」に対応する引込みデータは、内部当籤役1が「00001100」であり、内部当籤役2が「00000000」であり、内部当籤役3が「00000000」であり、赤チェリー、桃チェリーに対応する。
優先引込みステータスは、基本的に、引込みの優先順位を識別するための情報である。引込みデータは、引込みの優先順位に対応する内部当籤役を識別するための情報であり、引込みの優先順位の夫々に対応して設けられる。
図25を参照して、表示役予想格納領域について説明する。
表示役予想格納領域は、表示役予想格納領域1、表示役予想格納領域2、及び表示役予想格納領域3により構成される(なお、この対応関係については、後述の図26を参照して詳細に説明する)。
各表示役予想格納領域は、当該表示役予想格納領域に対応するリール3L,3C,3Rの図柄位置の夫々について、当該図柄位置に対応する図柄がセンターライン8cの位置で表示された場合に、各表示ライン8a〜8eに沿って表示される図柄の組合せに対応する表示役のデータとして優先引込みステータスを格納する。なお、内部当籤役がハズレである場合に、第3停止操作時に有効ラインに沿って表示される可能性のある図柄の組合せに対応する表示役がベルである場合には、優先引込みステータスのデータは、「10000000」となる。このビット7に格納される「1」は、当該図柄位置でリール3L,3C,3Rの回転が停止することが禁止されていること(すなわち、停止禁止)を示す。
ここで、実施例の遊技機1は、リール3L,3C,3Rの回転を停止する制御を行なう前に、各リール3L,3C,3Rの回転が停止した後に決定される可能性のある表示役の予想を行ない、各リール3L,3C,3Rの図柄表示領域の夫々について予想(決定)された表示役の情報が表示役予想格納領域に格納される。
図26に示すリールと表示役予想格納領域との対応表を参照して、回転しているリール3L,3C,3Rの夫々と表示役予想格納領域との対応関係について説明する。
全てのリール3L,3C,3Rが回転している場合には、表示役予想格納領域1は左のリール3Lに対応し、表示役予想格納領域2は中央のリール3Cに対応し、表示役予想格納領域3は右のリール3Rに対応する。左のリール3L及び中央のリール3Cのみが回転している場合には、表示役予想格納領域1は左のリール3Lに対応し、表示役予想格納領域2は中央のリール3Cに対応する。このとき、表示役予想格納領域3は未使用である。すなわち、表示役予想格納領域は、対応するリール3L,3C,3Rがない場合には未使用となる。
左のリール3L及び右のリール3Rのみが回転している場合には、表示役予想格納領域1は左のリール3Lに対応し、表示役予想格納領域2は右のリール3Rに対応する。中央のリール3C及び右のリール3Rのみが回転している場合には、表示役予想格納領域1は中央のリール3Cに対応し、表示役予想格納領域2は右のリール3Rに対応する。左のリール3Lのみが回転している場合には、表示役予想格納領域1は左のリール3Lに対応する。中央のリール3Cのみが回転している場合には、表示役予想格納領域1は中央のリール3Cに対応する。右のリール3Rのみが回転している場合には、表示役予想格納領域1は右のリール3Rに対応する。
図27に示す副制御回路72のブロック図を参照して、副制御回路72の構成について説明する。
副制御回路72は、画像制御回路(gSub)72aと、音・ランプ制御回路(mSub)72bとから構成されている。この画像制御回路(gSub)72a又は音・ランプ制御回路(mSub)72bは、主制御回路71を構成する回路基板とは各々別の回路基板上に構成されている。
主制御回路71と画像制御回路(gSub)72aとの間の通信は、主制御回路71から画像制御回路(gSub)72aへの一方向で行なわれ、画像制御回路(gSub)72aが主制御回路71へコマンド、情報等を入力することはない。また、画像制御回路(gSub)72aと音・ランプ制御回路(mSub)72bとの間の通信は、画像制御回路(gSub)72aから音・ランプ制御回路(mSub)72bへの一方向で行なわれ、音・ランプ制御回路(mSub)72bが画像制御回路(gSub)72aへコマンド、情報等を入力することはない。
画像制御回路(gSub)72aは、画像制御マイコン81、シリアルポート82、プログラムROM83、ワークRAM84、カレンダIC85、画像制御IC86、制御RAM87、画像ROM(CROM(キャラクタROM))88及びビデオRAM89で構成される。
画像制御マイコン81は、CPU、割込コントローラ、入出力ポート(シリアルポートは図示)を備えている。画像制御マイコン81に備えられたCPUは、主制御回路71から送信されたコマンドに基づき、プログラムROM83内に格納された制御プログラムにしたがって各種の処理を行なう。なお、画像制御回路(gSub)72aは、クロックパルス発生回路、分周器、乱数発生器及びサンプリング回路を備えていないが、画像制御マイコン81の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成されている。
シリアルポート82は、主制御回路71から送信されるコマンド等を受信する。プログラムROM83は、画像制御マイコン81で実行する制御プログラム(後述の図66〜図76)、後述の各種テーブル(後述の図28〜図46)等を格納する。
ワークRAM84は、画像制御マイコン81が前述した制御プログラムを実行する場合の、作業用の一時記憶手段として構成される。ワークRAM84には、種々の情報が格納される。例えば、後述の、演出識別子、フレーム識別子などの情報が格納される。
カレンダIC85は、日付データを記憶する。画像制御マイコン81には、操作部17が接続されている。実施例では、この操作部17を遊技場の従業員等が操作することにより日付の設定等が行なわれるようになっている。画像制御マイコン81は、操作部17から送信される入力信号に基づいて設定された日付情報をカレンダIC85に記憶する。カレンダIC85に記憶された日付情報はバックアップされることとなる。
また、前述のワークRAM84とカレンダIC85は、バックアップ対象となっている。つまり、画像制御マイコン81に供給される電源が遮断された場合であっても、電源が供給され続け、記憶された情報等の消去が防止される。
画像制御IC86は、画像制御マイコン81により決定された演出内容(前述の報知態様演出など)に応じた画像を生成し、液晶表示部5aに出力する(後述の図78、図80〜図86)。
制御RAM87は、画像制御IC86の中に含まれている。画像制御マイコン81は、この制御RAM87に対して情報等の書き込みや読み出しを行なう。また、制御RAM87には、画像制御IC86のレジスタと、スプライト属性テーブルと、カラーパレットテーブルと、が展開されている。画像制御マイコン81は、画像制御IC86のレジスタと、スプライト属性テーブルとを所定のタイミング毎に更新する。
画像制御IC86には、液晶表示部5aと、画像ROM88と、ビデオRAM89とが接続されている。なお、画像ROM88が画像制御マイコン81に接続された構成であってもよい。この場合、3次元画像データなど大量の画像データを処理する場合に有効な構成となる場合がある。画像ROM88は、画像を生成するための画像データ、ドットデータ等を格納する。ビデオRAM89は、画像制御IC86で画像を生成する場合の一時記憶手段として構成される。また、画像制御IC86は、ビデオRAM89のデータを液晶表示部5aに転送終了する毎に画像制御マイコン81に信号を送信する。
また、画像制御回路(gSub)72aでは、画像制御マイコン81が、音・ランプの演出の制御も行なうこととなっている。画像制御マイコン81は、決定された演出に基づいて、音・ランプの種類及び出力タイミングを決定する。そして、画像制御マイコン81は、所定のタイミング毎に、音・ランプ制御回路(mSub)72bにシリアルポート82を介してコマンドを送信する。音・ランプ制御回路(mSub)72bでは、主に、画像制御回路(gSub)72aから送信されたコマンドに応じて、音・ランプの出力のみを行なうこととなる(後述する音量調節制御を除く)。
音・ランプ制御回路(mSub)72bは、音・ランプ制御マイコン111、シリアルポート112、プログラムROM113、ワークRAM114、音源IC115、パワーアンプ116、音源ROM117で構成される。
音・ランプ制御マイコン111は、CPU、割込コントローラ、入出力ポート(シリアルポートは図示)を備えている。音・ランプ制御マイコン111に備えられたCPUは、画像制御回路(gSub)72aから送信されたコマンドに基づき、プログラムROM113内に格納された制御プログラムにしたがって音・ランプの出力処理を行なう。また、音・ランプ制御マイコン111には、LED類101及びランプ類102が接続されている。音・ランプ制御マイコン111は、画像制御回路(gSub)72aから所定のタイミングで送信されるコマンドに応じて、このLED類101及びランプ類102に出力信号を送信する。これにより、LED類101及びランプ類102が演出に応じた所定の態様で発光することとなる。
シリアルポート112は、画像制御回路(gSub)72aから送信されるコマンド等を受信する。プログラムROM113は、音・ランプ制御マイコン111で実行する制御プログラム等を格納する。ワークRAM114は、音・ランプ制御マイコン111が前述した制御プログラムを実行する場合の、作業用の一時記憶手段として構成される。
音源IC115は、画像制御回路(gSub)72aから送信されたコマンドに基づいて音源を生成し、パワーアンプ116に出力する。パワーアンプ116は増幅器であり、このパワーアンプ116にはスピーカ9L,9Rが接続されている。パワーアンプ116は、音源IC115から出力された音源を増幅し、増幅した音源をスピーカ9L,9Rから出力させる。音源ROM117は、音源を生成するための音源データ(フレーズ等)等を格納する。
また、音・ランプ制御マイコン111には、音量調節部103が接続されている。音量調節部103は、遊技場の従業員等により操作可能となっており、スピーカ9L,9Rから出力される音量の調節が行なわれる。音・ランプ制御マイコン111は、音量調節部103から送信される入力信号に基づいて、スピーカ9L,9Rから出力される音を入力された音量に調節する制御を行なう。
図28を参照して、副制御回路72のジャンプテーブルについて説明する。
ジャンプテーブルは、主制御回路71により送信されたコマンド(情報あるいは指令)を受信した場合に、受信したコマンドの種類に応じて行う処理の情報を備えている。具体的には、主制御回路71により送信されるコマンドの「識別子」に対応して実行する13種類の処理の情報が格納されている。主制御回路71は、“4バイト”〜“8バイト”で構成されるデータ(情報)を一のコマンドとして副制御回路72へ送信するが、「先頭データ」は、その“1バイト目”のデータを示す。
初期化コマンドを受信した場合の識別子は01Hであり、この識別子「01H」に対応する処理は、初期化コマンド処理である。初期化コマンド処理は、ワークRAM84などを初期化する処理である。デモ表示コマンドを受信した場合の識別子は02Hであり、この識別子「02H」に対応する処理は、デモ表示コマンド処理である。デモ表示コマンド処理は、遊技機が客待ちの状況であることを報知する画像をパネル表示部2aに表示する処理である。
遊技メダル投入コマンドを受信した場合の識別子は03Hであり、この識別子「03H」に対応する処理は、遊技メダル投入コマンド処理である。遊技メダル投入コマンド処理は、「BET操作」を契機として行なわれる処理である。遊技開始コマンドを受信した場合の識別子は04Hであり、この識別子「04H」に対応する処理は、遊技開始コマンド処理である。遊技開始コマンド処理は、スタートレバー6が操作されることを契機として行なわれる処理である。
回胴停止コマンドを受信した場合の識別子は05Hであり、この識別子「05H」に対応する処理は、回胴停止コマンド処理である。回胴停止コマンド処理は、いずれかの停止ボタン7L,7C,7Rが操作されたことを契機として行なわれる処理である。全回胴停止コマンドを受信した場合の識別子は06Hであり、この識別子「06H」に対応する処理は、全回胴停止コマンド処理である。全回胴停止コマンド処理は、第3停止操作が行なわれることを契機として行なわれる処理である。
表示役成立コマンドを受信した場合の識別子は07Hであり、この識別子「07H」に対応する処理は、表示役成立コマンド処理である。表示役成立コマンド処理は、表示役の成否などに基づいて行なわれる処理である。払出終了コマンドを受信した場合の識別子は08Hであり、この識別子「08H」に対応する処理は、払出終了コマンド処理である。払出終了コマンド処理は、メダルの払出に基づいて行なわれる処理である。
遊技状態変更コマンドを受信した場合の識別子は09Hであり、この識別子「09H」に対応する処理は、遊技状態変更コマンド処理である。遊技状態変更処理は、例えば、ボーナスの入賞を契機として、遊技状態の情報をRB遊技状態を示すものに変更するための処理である。BB終了時遊技動作コマンドを受信した場合の識別子は0AHであり、この識別子「0AH」に対応する処理は、BB終了時遊技動作コマンド処理である。BB終了時遊技動作コマンド処理は、ボーナスの終了時において、遊技状態の情報を一般遊技状態を示すものに変更するための処理である。
エラーコマンドを受信した場合の識別子は0BHであり、この識別子「0BH」に対応する処理は、エラーコマンド処理である。エラーコマンド処理は、ホッパー40内のメダルが空になるなどの不具合が生じた場合に、その不具合を報知する画像を液晶表示部5aに表示するための処理である。
演出指示要求コマンドを受信した場合の識別子は0CHであり、この識別子「0CH」に対応する処理は、演出指示要求コマンド処理である。演出指示要求コマンド処理は、液晶表示部5aやLED類101、ランプ類102、スピーカ9L,9Rなどで画像表示や光、音による演出を実行するための処理である。特賞作動タイミングコマンドを受信した場合の識別子は0DHであり、この識別子「0DH」に対応する処理は、特賞作動タイミングコマンド処理である。特賞作動タイミングコマンド処理は、特賞が作動するタイミングの報知を実行するための処理である。
図29及び図30を参照して、内部モード移行抽籤テーブルについて説明する。
この内部モード移行抽籤テーブルは、遊技状態が一般遊技状態である場合とRT遊技状態である場合とについて設けられ、これらの遊技状態では単位遊技毎に参照される。また、内部モード移行抽籤テーブルは、現在の内部モード及び内部当籤役の夫々について移行識別子(識別情報)に対応する抽籤値の情報を備えている。図29は、遊技状態が一般遊技状態である場合に単位遊技毎に参照される一般遊技状態用内部モード移行抽籤テーブルであり、図30は、遊技状態がRT遊技状態である場合に単位遊技毎に参照されるRT遊技状態用内部モード移行抽籤テーブルである。
内部モードには、低確率モードと高確率モードとの2種類があり、移行識別子には、「移行せず」と「移行する」との2種類がある。内部モードは、後述のステージ移行抽籤テーブル(図31)やBB作動中設定推測演出テーブル決定テーブル(図32)を参照する際に使用する情報である。この内部モードが高確率モードである場合には、低確率モードである場合に比べ、BBが内部当籤役として決定されていることを示唆する演出や設定値が6であることを示唆する演出が行なわれやすくなる。また、移行識別子は、内部モードを移行させるか否かを直接規定する情報であり、現在の内部モードが「移行せず」である場合には、内部モードが移行することはない。これに対し、現在の内部モードが「移行する」である場合には、現在の内部モードが低確率モードのときは、内部モードが高確率モードに移行し、現在の内部モードが高確率モードのときは、内部モードが低確率モードに移行する。
抽籤値は、抽出した乱数値から減算する値である。乱数値から抽籤値を減算し、その減算した値が負である場合、その抽籤値に対応する識別情報が当籤識別情報として選択される。そのため、抽籤値は、互いに重複することのない数値範囲の情報であるといえる。
例えば、遊技状態が一般遊技状態、現在の内部モードが低確率モード、内部当籤役が赤チェリーであり、抽出した乱数値が“30000”である場合、初めに、この“30000”から移行識別子「移行せず」に対応する抽籤値“28672”を減算する。減算した値は、“1328”である(正の値である)。次に、この“1328”から移行識別子「移行する」に対応する抽籤値“4096”を減算する。減算した値は、負となる。したがって、「移行する」の移行識別子(識別情報)が当籤識別情報として選択される。
図29と図30とを比較すると、現在の内部モードが低確率モードであり、内部当籤役がハズレである場合に「移行する」の移行識別子が当籤識別情報として選択される確率が、一般遊技状態の場合よりもRT遊技状態である場合の方が高い。したがって、遊技状態がRT遊技状態である場合は、一般遊技状態である場合に比べ、内部モードとして高確率モードが選択されやすい。
このような内部モード移行抽籤テーブルを設けることにより、次のことがいえる。内部モード移行抽籤テーブルは、単位遊技毎に参照されるので、高確率モードへの切り換えは、常に行なわれる可能性がある。したがって、遊技状態に関らず、毎回の単位遊技で高確率モードに切り換えられる期待感を持ちながら遊技を進めることができるので、長時間でも飽きずに遊技を楽しむことができる。特に、遊技状態がRT遊技状態である場合は、一般遊技状態である場合に比べ、内部モードとして高確率モードが選択されるという期待感を高めることができる。
図31を参照して、ステージ移行抽籤テーブルについて説明する。
このステージ移行抽籤テーブルは、遊技状態及び内部モードの夫々に対して設けられ、ステージについての抽籤値の情報を備えている。ステージには、リヤカーステージ、軽トラステージ、船ステージの3種類がある。ステージは、液晶表示部5aに表示させる演出データを規定する情報であり、ステージがリヤカーステージである場合、液晶表示部5aにリヤカーの画像が表示される。また、ステージが軽トラステージである場合、液晶表示部5aに軽トラックの画像が表示され、ステージが船ステージである場合、液晶表示部5aに船の画像が表示される。
例えば、遊技状態が非フラグ間であり、内部モードが低確率モードであるとき、現在のステージがリヤカーステージである場合には、16128/32768(約49%)の確率でリヤカーステージが選択され、16512/32768(約50%)の確率で軽トラステージが選択され、128/32768(約1%)の確率で船ステージが選択される。現在のステージが軽トラステージである場合には、16384/32768(約50%)の確率でリヤカーステージが選択され、15360/32768(約47%)の確率で軽トラステージが選択され、1024/32768(約3%)の確率で船ステージが選択される。現在のステージが船ステージである場合には、0/32768(約0%)の確率でリヤカーステージが選択され、30720/32768(約94%)の確率で軽トラステージが選択され、2048/32768(約6%)の確率で船ステージが選択される。
これに対し、遊技状態がフラグ間であり、内部モードが高確率モードであるとき、現在のステージがリヤカーステージである場合には、1000/32768(約3%)の確率でリヤカーステージが選択され、23576/32768(約72%)の確率で軽トラステージが選択され、8192/32768(約25%)の確率で船ステージが選択される。現在のステージが軽トラステージである場合には、1024/32768(約3%)の確率でリヤカーステージが選択され、10000/32768(約31%)の確率で軽トラステージが選択され、21744/32768(約66%)の確率で船ステージが選択される。現在のステージが船ステージである場合には、0/32768(約0%)の確率でリヤカーステージが選択され、2768/32768(約8%)の確率で軽トラステージが選択され、30000/32768(約92%)の確率で船ステージが選択される。
このようなステージ移行抽籤テーブルを設けることにより、遊技者は、液晶表示部5aに表示される画像の種類に応じて遊技状態や内部モードに対する期待度を変化させることができる。例えば、液晶表示部5aに軽トラの画像や船の画像が表示されることにより、遊技状態がフラグ間であるという期待感や、内部モードが高確率モードであるという期待感を持つことができる。
特に、船の画像が液晶表示部5aに表示された場合に、再び船の画像が液晶表示部5aに表示される場合は、遊技状態がフラグ間であり、内部モードが高確率モードであることをほぼ確信することができる。したがって、船の画像そのものへの魅力を高めることができ、遊技の興趣が向上する。
また、いったん船の画像が液晶表示部5aに表示された後、軽トラの画像が液晶表示部5aに表示される場合は、遊技状態がフラグ間であるか、内部モードが高確率モードであるかのいずれかに対して期待することができる。実施例のステージ移行抽籤テーブルは、従来のように遊技状態のみに対してステージについての抽籤値の情報を備えるテーブルや、内部モードのみに対してステージについての抽籤値の情報を備えるテーブルとは異なる。したがって、遊技状態がフラグ間であることへの期待感による楽しみや内部モードが高確率モードであることへの期待感による楽しみを遊技者に提供するだけではなく、液晶表示部5aでの画像表示が、遊技状態がフラグ間であることに基づいて行なわれているのか、内部モードが高確率モードであることに基づいて行なわれているのかを予測する、従来にはない楽しみも提供することができる。
図32を参照して、BB作動中設定推測演出テーブル決定テーブルについて説明する。
実施例では、BBが作動し、遊技状態がRB遊技状態になったとき、遊技機の設定値を推測させるための画像演出が行なわれるように設定されている。BB作動中設定推測演出テーブル決定テーブルは、この画像演出を決定するための設定推測演出テーブルを決定するために設けられたテーブルである。そのため、BB作動中設定推測演出テーブル決定テーブルは、内部モードの夫々について設定推測演出テーブルの種別に対応する抽籤値の情報を備えている。
設定推測演出テーブルには、設定推測演出テーブルAと設定推測演出テーブルBとの2種類があり、実施例では、内部モードが低確率モードである場合には、32768/32768(100%)の確率で設定推測演出テーブルAが選択される。これに対し、内部モードが高確率モードである場合には、32768/32768(100%)の確率で設定推測演出テーブルBが選択される。
実施例では、内部モードの種別と選択される設定推測演出テーブルの種別とが一対一で対応しているが、これに限られるものではない。すなわち、設定推測演出テーブルAに対応する抽籤値と設定推測演出テーブルBに対応する抽籤値との両方を0以外にしてもよい。これにより、内部モードが低確率モードである場合でも、設定推測演出テーブルBが選択される場合がある。また、内部モードが高確率モードである場合でも、設定推測演出テーブルAが選択される場合がある。
また、内部モードの種別と選択される設定推測演出テーブルの種別とが一対一で対応しているため、BB作動中設定推測演出テーブル決定テーブルを設けずに、画像制御マイコン81の処理動作のみで決定させてもよい。すなわち、後述の図74のステップS344の処理を「内部モードの種別を判別し、低確率モードである場合には、設定推測演出テーブルAを設定推測演出テーブルとして決定し、高確率モードである場合には、設定推測演出テーブルBを設定推測演出テーブルとして決定する」としてもよい。
図33及び図34を参照して、設定推測演出テーブルについて説明する。
この設定推測演出テーブルは、設定値の夫々について、演出データに対応する抽籤値の情報を備えている。図33は、設定値推測演出テーブルAであり、図34は、設定値推測演出テーブルBである。
演出データには、演出なしと、花火1と、花火2と、花火3(プレミアム花火)との4種類がある。例えば、演出データが花火3(プレミアム花火)である場合、BBが作動するときには、後述の図84のパターン1に示すように、大量の花火を打ち上げる様子の画像が表示される。他方、演出データが演出なしである場合、BBが作動するときであっても、後述の図84のパターン2に示すように、単にBBであることを示唆する画像が表示されるに過ぎない。
まず、図33について検討する。設定値が設定1である場合には、1638/32768(約5%)の確率で花火3(プレミアム花火)が選択され、8191/32768(約25%)の確率で花火2が選択される。また、9830/32768(約30%)の確率で花火1が選択され、13109/32768(約40%)の確率で演出なしが選択される。
これに対し、設定値が設定6である場合には、1967/32768(約6%)の確率で花火3(プレミアム花火)が選択され、10267/32768(約31%)の確率で花火2が選択される。また、10267/32768(約31%)の確率で花火1が選択され、10267/32768(約31%)の確率で演出なしが選択される。
次に、図34について検討する。設定値が設定1である場合には、1638/32768(約5%)の確率で花火3(プレミアム花火)が選択され、10376/32768(約32%)の確率で花火2が選択される。また、10376/32768(約32%)の確率で花火1が選択され、10376/32768(約32%)の確率で演出なしが選択される。
これに対し、設定値が設定6である場合には、3277/32768(約10%)の確率で花火3(プレミアム花火)が選択され、13378/32768(約41%)の確率で花火2が選択される。また、5000/32768(約15%)の確率で花火1が選択され、11113/32768(約34%)の確率で演出なしが選択される。
このような設定推測演出テーブルを設けることにより、遊技者は、BBを作動させたときに、プレミアム花火による演出が行なわれるか否かにより、実際の設定値を予測することができる。特に、プレミアム花火による演出が行なわれる場合には、BBの作動が終了した場合に再びBBが作動する期待感を高めることができ、遊技の興趣が向上する。
また、設定推測演出テーブルAが参照される場合には、設定推測演出テーブルBが参照される場合に比べ、実際の設定値が6である場合であってもプレミアム花火による演出が行なわれづらい。そのため、遊技者は、設定推測演出テーブルBが参照される方が好ましい。ここで、前述の図32によれば、内部モードが高確率モードである場合には設定推測演出テーブルBが選択され、内部モードが低確率モードである場合に設定推測演出テーブルAが選択される。したがって、内部モードを高確率モードにする魅力が高まるので、遊技の興趣が向上する。
図35を参照して、演出モード移行抽籤テーブルについて説明する。
この演出モード移行抽籤テーブルは、遊技状態が非フラグ間である場合とフラグ間である場合とについて演出モード番号に対応する抽籤値の情報を備えている。演出モード番号には、0,1,2,3,・・・と複数設けられており、これらの演出モード番号の夫々は、演出モードに対応している。演出モードは、液晶表示部5aに表示させるための演出分類に関連する情報である。副制御回路72は、演出モード移行抽籤テーブルを参照することで、これら複数の演出モードのうちいずれかの演出モードを滞在モードとして決定する。そして、決定した滞在モードの種類によって、参照する演出選択テーブル(例えば、後述の図36〜図44など)の種類が異なる。
演出モード番号が0である場合には、滞在モードとしてモード0が決定される。この場合は、通常の演出が行なわれ、演出モードに基づく演出が行なわれることはない。演出モード番号が1である場合には、滞在モードとしてモード1が決定される。このモード1に対応する演出は、打ち上げ花火による演出を除く演出である。演出モード番号が2である場合には、滞在モードとしてモード2が決定される。このモード2に対応する演出は、ナイアガラ花火による演出を除く演出である。演出モード番号が3〜10である場合についても同様である。
なお、図35によれば、どの演出モード番号についても、遊技状態の種類に関らず抽籤値が同じである。しかしながら、抽籤値を同じにする必要はなく、遊技状態の種類によって抽籤値を変えるようにしてもよい。
図36〜図44を参照して、演出選択テーブルについて説明する。
この演出選択テーブルは、演出モード、遊技状態、及び内部当籤役の夫々に対して設けられ、演出番号についての抽籤値の情報を備えている。演出番号は、演出分類に対応し、演出分類は、液晶表示部5aで表示される演出の内容と直接的又は間接的に対応している。図36〜図43では、滞在モードとしてモード1が決定された場合のモード1用演出選択テーブルについて説明し、図44では、滞在モードとしてモード4が決定された場合のモード4用演出選択テーブルについて説明するが、これらのモードとは別のモードに対応する演出選択テーブルも夫々設けられている。
図36及び図37は、大分類としてのモード1用演出選択テーブルである。これらのテーブルを参照して決定される演出番号に基づいて、次に参照するモード1用演出選択テーブルの種別が決定される。
図38〜図40は、中分類としてのモード1用演出選択テーブルである。より詳しくは、図38は、図36及び図37に示す演出選択テーブルを参照して決定された演出番号が1である場合に参照されるテーブルであり、図39は、図36及び図37に示す演出選択テーブルを参照して決定された演出番号が2又は3である場合に参照されるテーブルである。図40は、図36及び図37に示す演出選択テーブルを参照して決定された演出番号が4である場合に参照されるテーブルである。
図41〜図43は、小分類としてのモード1用演出選択テーブルである。より詳しくは、図41は、図38に示す演出選択テーブルを参照して決定された演出番号が1−1である場合に参照されるテーブルであり、図42は、図39に示す演出選択テーブルを参照して決定された演出番号が3−1又は3−2である場合に参照されるテーブルである。図43は、図40に示す演出選択テーブルを参照して決定された演出番号が4−1又は4−5のいずれかである場合に参照されるテーブルである。これら図41〜図43に示す、小分類としてのモード1用演出選択テーブルを参照して決定される演出番号に基づいて、液晶表示部5aで表示される演出の内容が直接的に決定される。
図44は、中分類又は小分類としてのモード4用演出選択テーブルである。より詳しくは、図44の(1)は、滞在モードとしてモード4が決定されている場合の演出番号が5である場合に参照されるテーブルであり、図44の(2)は、滞在モードとしてモード4が決定されている場合の演出番号が5−1である場合に参照されるテーブルである。
まず、図36及び図37について説明する。大分類では、内部当籤役に基づいて大まかな演出分類が決定される。
演出番号として1が決定される場合には、主人公キャラクタ(ドンちゃん)が射的を行なう演出が液晶表示部5aで行なわれる。演出番号として2が決定される場合には、花火の製作による演出が液晶表示部5aで行なわれる。演出番号として3が決定される場合には、複数のキャラクタが会話する演出が液晶表示部5aで行なわれる。
演出番号として4が決定される場合には、主人公キャラクタに女性キャラクタ(葉月)や親方キャラクタ(親方)が同行したり離脱したりする演出が液晶表示部5aで行なわれる。演出番号として5が決定される場合には、滞在モードを示唆する演出、すなわち演出モード移行抽籤テーブル(図35)を参照して決定された演出モードの種別を示唆する演出が液晶表示部5aで行なわれる。この滞在モードを示唆する演出は、後述のミッション表示をしないときに限り行なわれる可能性があり、ミッション表示をするときには、行なわれない。
演出番号として6が決定される場合には、主人公キャラクタが金魚すくいを楽しむ演出が液晶表示部5aで行なわれる。演出番号として7が決定される場合には、打ち上げ花火による演出が液晶表示部5aで行なわれる。前述の図35を参照すると、この演出番号「7」に対応する演出分類は、モード1に対応する演出モード名称と一致する。
演出番号として8が決定される場合には、ナイアガラ花火による演出が液晶表示部5aで行なわれる。前述の図35を参照すると、この演出番号「8」に対応する演出分類は、モード2に対応する演出モード名称と一致する。演出番号として9が決定される場合には、水中花火による演出が液晶表示部5aで行なわれる。前述の図35を参照すると、この演出番号「9」に対応する演出分類は、モード3に対応する演出モード名称と一致する。
演出番号として10が決定される場合には、花火対決による演出が液晶表示部5aで行なわれる。前述の図35を参照すると、この演出番号「10」に対応する演出分類は、モード4に対応する演出モード名称と一致する。演出番号として11が決定される場合には、主人公キャラクタが葉月(女性キャラクタ)に会うための演出が液晶表示部5aで行なわれる。前述の図35を参照すると、この演出番号「11」に対応する演出分類は、モード5に対応する演出モード名称と一致する。
演出番号として12が決定される場合には、主人公キャラクタが親方(親方キャラクタ)に会うための演出が液晶表示部5aで行なわれる。前述の図35を参照すると、この演出番号「12」に対応する演出分類は、モード6に対応する演出モード名称と一致する。演出番号として13が決定される場合には、夜空で回転花火(ねずみ花火)を打ち上げる演出が液晶表示部5aで行なわれる。前述の図35を参照すると、この演出番号「11」に対応する演出分類は、モード7に対応する演出モード名称と一致する。
演出番号として14が決定される場合には、夜空でしだれ柳の花火を打ち上げる演出が液晶表示部5aで行なわれる。前述の図35を参照すると、この演出番号「14」に対応する演出分類は、モード8に対応する演出モード名称と一致する。演出番号として15が決定される場合には、夜空で花火を三回連続で打ち上げる演出が液晶表示部5aで行なわれる。前述の図35を参照すると、この演出番号「15」に対応する演出分類は、モード9に対応する演出モード名称と一致する。
演出番号として16が決定される場合には、夜空で花火を三回連続で打ち上げ、打ち上げた花火によってV字が描かれる演出が液晶表示部5aで行なわれる。前述の図35を参照すると、この演出番号「16」に対応する演出分類は、モード10に対応する演出モード名称と一致する。演出番号として17が決定される場合には、液晶表示部5aでの演出が行なわれない。
ここで、図36及び図37は、滞在モードとしてモード1が決定された場合に参照されるが、このモード1に対応する演出番号「5」の抽籤値は、内部当籤役の種類に関わらず0である。したがって、滞在モードとしてモード1が決定されている場合には、滞在モードを示唆する演出が行なわれることはない。また、図示は省略するが、滞在モードとしてモード2又は3のいずれかが決定される場合についても、モード1に対応する演出番号「5」の抽籤値は、内部当籤役の種類に関わらず0である。これに対し、滞在モードとしてモード4〜10のいずれかが決定される場合には、演出番号「5」の抽籤値は、0でない場合がある。したがって、滞在モードとしてモード4〜10のいずれかが決定される場合には、滞在モードを示唆する演出が行なわれる場合がある。
また、モード1に対応する演出番号「7」の抽籤値は、内部当籤役の種類に関わらず基本的に0である(遊技状態がフラグ間である場合には、0でない場合がある)。一方で、モード1とは別のモードに対応する演出番号「8」〜「16」に対応する抽籤値は、内部当籤役の種類によっては0以外の場合がある。
また、内部当籤役として赤チェリーが決定されている場合を例にすると、モード1とは別のモードに対応する演出番号「8」〜「16」の抽籤値は、基本的に同じ数値になるように割り振られている。また、内部当籤役として他の役が決定されている場合についても同様である。
遊技者にとってみれば、滞在モードとして決定された演出モードの種類に関らず、この演出モードに対応する演出とは別の演出を楽しむことができる場合がある。したがって、単に演出モードと演出とが一対一で対応する場合に比べ、多様な演出を楽しむことができ、遊技の興趣が向上する。特に、実施例では、滞在モードとして決定された内部モードとは別のモードに対応する演出番号の抽籤値が、基本的に等しくなるように設定されている。これにより、夫々の演出が等しい割合で行なわれるので、特定の演出ばかりが行なわれる場合に比べ遊技が単調になりにくく、結果として長時間にわたって遊技を楽しむことができる。
また、遊技状態が非フラグ間である場合、滞在モードに対応する演出番号の抽籤値が常に0であり、遊技状態がフラグ間である場合、滞在モードに対応する演出番号の抽籤値が0でない場合もある。したがって、滞在モードに対応する演出が液晶表示部5aで行なわれることにより、遊技者は、遊技状態がフラグ間であることを推測でき、遊技の興趣が向上する。
次に、図38〜図40について説明する。中分類では、大分類で決定された演出分類に基づいて、より詳細な演出分類が決定される。
図38は、大分類として決定された演出番号が1(演出分類が「射的」)である場合に参照される。
演出番号として1−1が決定される場合には、いわゆる小役告知型演出が液晶表示部5aで行なわれる。演出番号として1−2が決定される場合には、キャラクタ1人による連続演出が液晶表示部5aで行なわれる。実施例では、連続演出は5ゲームにわたって行なわれるものとして説明するが、これに限られるものではない。また、演出番号として1−3が決定される場合には、キャラクタ2人による連続演出が液晶表示部5aで行なわれる。
図39は、大分類として決定された演出番号が2又は3である場合に対応する。特に、図39の(4)は、大分類として決定された演出番号が2(演出分類が「花火の製作」)である場合に参照される。そして、図39の(5)は、大分類として決定された演出番号が3(演出分類が「会話演出」)である場合に参照される。
図39の(4)を参照する。演出番号として2−1が決定される場合には、主人公キャラクタによる花火の製作が成功する演出が液晶表示部5aで行なわれる。演出番号として2−2が決定される場合には、主人公キャラクタによる花火の製作が失敗する演出が液晶表示部5aで行なわれる。
図39の(5)を参照する。演出番号として3−1が決定される場合には、主人公キャラクタ(ドンちゃん)と女性キャラクタ(葉月)とが会話する第1の演出が液晶表示部5aで行なわれる。演出番号として3−1が決定される場合には、主人公キャラクタ(ドンちゃん)と女性キャラクタ(葉月)とが会話する第2の演出が液晶表示部5aで行なわれる。
図40は、大分類として決定された演出番号が4(演出分類が「葉月親方同行離脱」)である場合に対応する。この図40の(6)に示すテーブルは、複数のキャラクタから滞在キャラクタを決定するためのテーブルである。実施例では、滞在キャラクタとは、液晶表示部5aに表示させるためのキャラクタをいう。また、図40の(6)に示すテーブルは、遊技状態が非フラグ間である場合に参照される(6−1)に示すテーブルと、遊技状態がフラグ間である場合に参照される(6−2)に示すテーブルと、を含んで構成される。
図40の(6−1)を参照する。演出番号として4−1が決定される場合には、滞在キャラクタとして女性キャラクタ(葉月)が決定される。このとき、液晶表示部5aでは、主人公キャラクタに加え、女性キャラクタ(葉月)が表示され、滞在する演出が行なわれる。演出番号として4−2が決定される場合には、滞在キャラクタとして親方キャラクタ(親方)が決定される。このとき、液晶表示部5aでは、主人公キャラクタに加え、親方キャラクタ(親方)が表示され、滞在する演出が行なわれる。
演出番号として4−3が決定される場合には、女性キャラクタ(葉月)が主人公キャラクタから離脱する演出が液晶表示部5aで行なわれる。演出番号として4−4が決定される場合には、親方キャラクタ(親方)が主人公キャラクタから離脱する演出が液晶表示部5aで行なわれる。
図40の(6−2)を参照する。演出番号として4−5が決定される場合には、滞在キャラクタとして女性キャラクタ(葉月)が決定される。このとき、液晶表示部5aでは、主人公キャラクタに加え、女性キャラクタ(葉月)が表示され、滞在する演出が行なわれる。演出番号として4−6が決定される場合には、滞在キャラクタとして親方キャラクタ(親方)が決定される。このとき、液晶表示部5aでは、主人公キャラクタに加え、親方キャラクタ(親方)が表示され、滞在する演出が行なわれる。
演出番号として4−7が決定される場合には、女性キャラクタ(葉月)が主人公キャラクタから離脱する演出が液晶表示部5aで行なわれる。演出番号として4−8が決定される場合には、親方キャラクタ(親方)が主人公キャラクタから離脱する演出が液晶表示部5aで行なわれる。
ここで、図40の(6)に示すテーブルは、滞在キャラクタが選択される確率が夫々異なるように対応付けられた演出選択テーブルであるといえる。このような演出選択テーブルを用いて、滞在する演出を行なうキャラクタの種類や離脱する演出を行なうキャラクタの種類を決定することで、液晶表示部5aに表示されるキャラクタの種類や人数が無作為(ランダム)になるため、液晶表示部5aでの演出を多様にすることができる。具体的には、主人公キャラクタと女性キャラクタと親方キャラクタとの3人を同時に数ゲーム間表示させることや、主人公キャラクタと、女性キャラクタ又は親方キャラクタのいずれかと、の2人を同時に表示させることや、主人公キャラクタのみを単独で表示させることができるので、多様な遊技性を無作為に作り出すことができる。
また、抽籤値は、遊技状態や内部当籤役によって異なるように設定されているので、液晶表示部5aで演出されるキャラクタの種類や人数によって遊技状態や内部当籤役を推測することができる。そのため、演出自体の魅力が高まる。
なお、実施例では、主人公キャラクタが常に表示されるようにしているが、これに限られるものではなく、例えば、「主人公滞在」や「主人公去る」という演出分類を加えてもこれにより、液晶表示部5aに表示されるキャラクタの人数が0になる場合もあり得るため、演出をより多様にすることができる。また、滞在キャラクタとして選択され得るキャラクタの数は、複数であればいくつでもよい。
次に、図41〜図43について説明する。小分類では、中分類で決定された演出分類に基づいてさらに詳細な演出分類が決定される。
図41は、中分類として決定された演出番号が1−1(演出分類が「射的、小役告知型演出」)である場合に参照される。
小役告知型演出は、内部当籤役が小役であることを遊技者に告知することにより遊技の興趣を高めるようにした演出である。実施例の小役告知型演出では、表示対象である主人公キャラクタが着ているハッピの色により内部当籤役を告知したり、遊技状態を告知したりしている。実施例では、1人のキャラクタによる小役告知型演出について説明するが、これに限られるものではなく、複数のキャラクタによる小役告知型演出であってもよい。
演出番号として1−1−1が決定される場合には、主人公キャラクタが白色のハッピを着用する様子が液晶表示部5aで表示される。演出番号として1−1−2が決定される場合には、主人公キャラクタが赤色のハッピを着用する様子が液晶表示部5aで表示される。赤色のハッピは、赤チェリーに対応する。演出番号として1−1−3が決定される場合には、主人公キャラクタが桃色のハッピを着用する様子が液晶表示部5aで表示される。桃色のハッピは、桃チェリーに対応する。そのため、図41に示すテーブルは、予め定められた複数の識別情報のうち、いずれかの識別情報を当籤役識別情報として決定する当籤役識別情報決定情報であるといえる。そして、複数の識別情報は、赤チェリーに対応する第1識別情報(赤色のハッピに対応する識別情報)と、桃チェリーに対応する第2識別情報(桃色のハッピに対応する識別情報)と、これら第1識別情報及び第2識別情報とは別の識別情報(白色のハッピに対応する識別情報)と、を含むといえる。
この図41に示すテーブルによると、内部当籤役が赤チェリー+桃チェリーである場合には、演出番号として1−1−1が必ず決定され、他の演出番号が決定されることはない。このように、遊技状態が非フラグ間である場合に小役告知型演出が行なわれるときは、スタート操作時において、主人公キャラクタが、内部当籤役に対応する色の服を着た様子が必ず表示される。
遊技者にとってみれば、主人公キャラクタが着ている服の色の様子と、第1停止操作或いは第2停止操作におけるリールの停止態様(滑りコマ数を含む)とに基づいて内部当籤役を予想して遊技を楽しむことができる。また、第3停止操作により全てのリールが停止したとき、遊技者は、その予測が正しかったことを知ることができる。
一方で、図示は省略するが、遊技状態がフラグ間である場合に小役告知型演出が行なわれるときは、スタート操作時において、主人公キャラクタが内部当籤役に対応しない色のハッピを着た様子が表示される場合がある。
遊技者にとってみれば、第3停止操作時の表示窓4L,4C,4Rにおける図柄の停止態様が、主人公キャラクタのハッピの色のいずれにも対応しない場合にはフラグ間であることを把握することができる。そのため、遊技者は、主人公キャラクタのハッピの色に注目して遊技を楽しむことができる。
また、実施例では、小役告知のための識別情報として、赤チェリーに対応する第1識別情報と、桃チェリーに対応する第2識別情報と、これら赤チェリー及び桃チェリーの重複当籤に対応し、第1識別情報及び第2識別情報とは別の識別情報と、を設けているといえる。このような構成を設けることで、複数の役が当籤役として重複して決定され、これら複数の役のうち一の役に対応する図柄組合せが有効ライン上に停止表示された場合であっても、実際には複数の役が当籤役として重複して決定されていたことを遊技者に報知することができる。また、小役告知演出にしたがって、複数の役のうち一の役に対応する図柄組合せを有効ライン上に停止表示させようとしたときに、結果として停止表示させることができなかった場合でも、遊技者は、フラグ間であるとの誤解を持たずに次の遊技に進むことができる。したがって、小役告知演出の信頼度が高まるので、安心して遊技を楽しむことができる。
図42について説明する。図42の(8)は、中分類として決定された演出番号が3−1(演出分類が「会話演出、ドンちゃん+葉月演出1」)である場合に参照され、図42の(9)は、中分類として決定された演出番号が3−2(演出分類が「会話演出、ドンちゃん+葉月演出2」)である場合に参照される。図42の(8)に示すテーブルが参照される場合、内部モードは必ず低確率モードであり、図42の(9)に示すテーブルが参照される場合、内部モードは必ず高確率モードである。
演出番号として3−1−1又は3−2−1が決定される場合には、女性キャラクタと主人公キャラクタとの間で、セリフ1に基づく会話を行なう様子が液晶表示部5aで表示される。演出番号として3−1−2又は3−2−2が決定される場合には、女性キャラクタと主人公キャラクタとの間で、セリフ2に基づく会話を行なう様子が液晶表示部5aで表示される。
演出番号として3−1−3又は3−2−3が決定される場合には、女性キャラクタと主人公キャラクタとの間で、セリフ3に基づく会話を行なう様子が液晶表示部5aで表示される。演出番号として3−1−4又は3−2−4が決定される場合には、女性キャラクタと主人公キャラクタとの間で、セリフ4に基づく会話を行なう様子が液晶表示部5aで表示される。演出番号として3−1−5又は3−2−5が決定される場合には、女性キャラクタと主人公キャラクタとの間で、セリフ5に基づく会話を行なう様子が液晶表示部5aで表示される。
実施例では、内部モードが高確率モードである場合には、内部モードが低確率モードである場合に比べ、セリフ4やセリフ5に対応する抽籤値が大きい。これに対し、内部モードが低確率モードである場合には、内部モードが低確率モードである場合に比べ、セリフ1やセリフ2に対応する抽籤値が大きい。遊技者にとってみれば、液晶表示部5aに「セリフ1」や「セリフ2」に対応するセリフが表示される場合には、内部モードが低確率モードであると予測することができる。他方、液晶表示部5aに「セリフ4」や「セリフ5」に対応するセリフが表示される場合には、内部モードが高確率モードであると予測することができる。
図43について説明する。図43の(10)は、中分類として決定された演出番号が4−1(演出分類が「会話演出、葉月滞在」)である場合に参照され、図43の(11)は、中分類として決定された演出番号が4−5(演出分類が「会話演出、葉月滞在」)である場合に参照される。
演出番号として4−1−1又は4−5−4が決定される場合には、既に中分類で滞在キャラクタとして決定された女性キャラクタ(葉月)が第1停止操作時に加わる演出が行なわれる。演出番号として4−1−2又は4−5−5が決定される場合には、既に中分類で滞在キャラクタとして決定された女性キャラクタ(葉月)が第2停止操作時に加わる演出が行なわれる。演出番号として4−1−3又は4−5−6が決定される場合には、既に中分類で滞在キャラクタとして決定された女性キャラクタ(葉月)が第3停止操作時に加わる演出が行なわれる。
このように、図43の(10)及び(11)に示すテーブルは、滞在キャラクタが液晶表示部5aに表示されるタイミングが夫々異なるように設定された演出選択テーブルであるといえる。したがって、滞在する演出や離脱する演出を行なうタイミングを無作為(ランダム)にすることができるため、液晶表示部5aでの演出を多様にすることができる。
また、抽籤値は、遊技状態や内部当籤役によって異なるように設定されているので、液晶表示部5aで演出されるキャラクタの種類や人数だけでなく、表示されるタイミングや表示されなくなるタイミングからも遊技状態や内部当籤役を推測することができる。そのため、演出自体の魅力が高まる。
次に、図44について説明する。図44は、滞在モードとして決定された演出モードがモード4であり、大分類として決定された演出番号が5(演出分類が「滞在モード示唆」)である場合に参照される。
図44の(1)は、滞在モードとして決定された演出モードを示唆する演出を行なうために参照されるテーブルである。演出番号として5−1が決定される場合には、演出モード4であることを示唆する演出を行なうものと決定される。また、演出番号として5−2が決定される場合には、演出モード5であることを示唆する演出を行なうものと決定される。演出番号が5−3以降である場合は、図示及び説明を省略する。
図44の(2)は、中分類として決定された演出番号が5−1(演出分類が「滞在モード示唆、演出モード4」)である場合に参照される。演出番号として5−1−1が決定される場合には、滞在モードが演出モード4であることを示唆するためのセリフとしてセリフ101が決定され、演出番号として5−1−2が決定される場合には、セリフとしてセリフ102が決定される。演出番号が5−1−3以降である場合は、図示及び説明を省略する。
このようなテーブルを設けることで、遊技者は、滞在モードとして決定された演出モードの種類を、セリフから推測できる。したがって、スロットマシンによる遊技を楽しみながらにして、滞在モードを推測するという楽しみも得ることができ、遊技の興趣が向上する。
図45を参照して、ミッション表示抽籤テーブルについて説明する。このミッション表示抽籤テーブルは、前述の演出モード移行抽籤テーブル(図35)を参照した際に演出モード番号として0以外の番号が決定された場合に使用される。
ミッション表示抽籤テーブルは、ミッション表示識別子についての抽籤値の情報を備えている。ミッション表示識別子は、液晶表示部5aでミッション表示を行なうか否かを直接規定する情報であり、ミッション表示識別子には、「ミッション表示する」と「ミッション表示しない」との2種類がある。
実施例では、滞在モードとしてモード1〜モード3のいずれかが決定されている場合には、32768/32768(100%)の確率で「ミッション表示する」が選択される。これに対し、滞在モードとしてモード4〜モード10のいずれかが決定されている場合には、32768/32768(100%)の確率で「ミッション表示しない」が選択される。
ミッション表示識別子として「ミッション表示する」が選択された場合、演出モード移行抽籤テーブル(図35)を参照した際に決定された演出モードに対応する表示が液晶表示部5aで行なわれる。例えば、演出モードがモード1(打ち上げ花火)であり、ミッション表示識別子として「ミッション表示する」が選択された場合、液晶表示部5aには、「花火大会用の打ち上げ花火を完成させよ!」と表示される。
実施例では、滞在モードの種別と選択されるミッション表示識別子の種別とが一対一で対応しているが、これに限られるものではない。すなわち、ミッション表示識別子「ミッション表示する」に対応する抽籤値とミッション表示識別子「ミッション表示しない」に対応する抽籤値との両方を0以外にしてもよい。これにより、内部モードがモード4〜モード10である場合でも、「ミッション表示する」が選択される場合がある。また、内部モードがモード1〜モード3である場合でも、「ミッション表示しない」が選択される場合がある。
また、滞在モードの種別と選択されるミッション表示識別子の種別とが一対一で対応しているため、ミッション表示抽籤テーブルを設けずに、画像制御マイコン81の処理動作のみで決定させてもよい。すなわち、後述の図73のステップS336の処理を「滞在モードの種別を判別し、モード1〜モード3である場合には、ミッション表示識別子として「ミッション表示する」を決定し、モード1〜モード3である場合には、「ミッション表示しない」を決定する」としてもよい。
図46を参照して、ミッション表示遊技数決定テーブルについて説明する。このミッション表示遊技数決定テーブルは、前述のミッション表示抽籤テーブル(図45)を参照した際にミッション表示識別子として「ミッション表示する」が選択された場合に使用される。
ミッション表示遊技数決定テーブルは、ミッション表示遊技数についての抽籤値の情報を備えている。ミッション表示遊技数は、液晶表示部5aでミッション表示を行なう単位遊技の回数を直接規定する情報であり、実施例では、10、20、及び30の3種類がある。
実施例では、ミッション表示遊技数として「10」が選択される確率は16384/32768(約50%)であり、「20」が選択される確率は12288/32768(約38%)である。また、「30」が選択される確率は4096/32768(約12%)である。
図47及び図48に示すメインフローチャートを参照して、主制御回路71の制御動作について説明する。
初めに、CPU31は、ゲーム開始時(遊技開始時)の初期化を行なう(ステップS1)。具体的には、RAM33の記憶内容の初期化、通信データの初期化等を行なう。続いてゲーム終了時のRAM33の所定の記憶内容を消去し(ステップS2)、ステップS3に移る。具体的には、前回のゲームに使用されたRAM33の書き込み可能エリアのデータの消去、RAM33の書き込みエリアへの次のゲームに必要なパラメータの書き込み、次のゲームのシーケンスプログラムの開始アドレスの指定等を行なう。
ステップS3では、後述の図49を参照して説明するボーナス作動チェック処理を行ない、ステップS4に移る。この処理では、BB作動中フラグがオンである場合には、RB遊技状態が終了しても続けてRB遊技状態となるようにRB作動中フラグをオンに更新する処理を行なう。ステップS4では、後述の図50を参照して説明するメダル投入・スタートチェック処理を行ない、ステップS5に移る。この処理では、スタートスイッチ6S、メダルセンサ22S、又はBETスイッチ11からの入力に基づいて、BET数の更新などの処理を行なう。
ステップS5では、抽籤用の乱数を抽出し、ステップS6に移る。この処理で抽出した乱数は、後に説明する内部抽籤処理において使用される。ステップS6では、遊技状態監視処理を行ない、ステップS7に移る。この遊技状態監視処理では、遊技状態移行条件が満たされているか否かを判別し、遊技状態移行条件が満たされていると判別される場合には遊技状態を移行し、遊技状態移行条件が満たされていると判別されない場合には現在の遊技状態を維持する。
ステップS7では、後に図51及び図52を参照して説明する内部抽籤処理を行ない、ステップS8に移る。ステップS8では、後に図54を参照して説明するRT遊技数カウンタ更新処理を行ない、ステップS9に移る。ステップS9では、スタートコマンドを副制御回路72に送信し、ステップS10に移る。このスタートコマンドには、遊技状態、及び内部当籤役などの情報が含まれる。
ステップS10では、後に図55を参照して説明する回胴停止初期設定処理を行ない、ステップS11に移る。ステップS11では、前回のゲームが開始してから“4.1秒”経過しているか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS13に移り、NOのときは、ステップS12に移る。
ステップS12では、ゲーム開始待ち時間消化の処理(ウェイト処理)を行ない、ステップS13に移る。具体的には、前回のゲームが開始してから所定時間(例えば、所定秒(“4.1秒”など))経過するまでの間、遊技者のゲームを開始する操作に基づく入力を無効にする処理を行なう。
ステップS13では、ゲーム監視用タイマをセットし、ステップS14に移る。このゲーム監視用タイマには、遊技者の停止ボタン7L,7C,7Rの停止操作によらずに自動的にリール3L,3C,3Rを停止させるための自動停止タイマが含まれる。ステップS14では、全リールの回転開始を要求し、ステップS15に移る。
ステップS15では、リール停止許可コマンドを副制御回路72に送信し、ステップS16に移る。ステップS16では、後に図60を参照して説明する停止制御処理を行ない、図48のステップS17に移る。
図48のステップS17では、後に図57を参照して説明する表示役検索処理を行ない、ステップS18に移る。表示役検索処理は、表示窓4L,4C,4Rの図柄の停止態様に基づいて表示役(成立役)を識別するためのフラグをセットする処理である。ステップS18では、エラーチェック処理を行ない、ステップS19に移る。ステップS19では、成立した表示役の情報を含む表示役成立コマンドを副制御回路72に送信し、ステップS20に移る。
ステップS20では、メダル払出処理を行ない、ステップS21に移る。ステップS21では、払出枚数に基づいてボーナス終了カウンタを更新し、ステップS22に移る。この処理では、ボーナス終了枚数カウンタが1以上であることを条件に、このボーナス終了枚数カウンタから払出枚数に応じた値を減算する処理が行なわれる。
ステップS22では、メダル払出終了コマンドを副制御回路72に送信し、ステップS23に移る。ステップS23では、RB作動中フラグ又はBB作動中フラグのいずれかがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS24に移り、NOのときは、ステップS25に移る。RB作動中フラグは、RB遊技状態であるか否かを識別するための情報であり、RB遊技状態であるときにオンであり、RB遊技状態でないときにオフである。BB作動中フラグは、BBが作動しているか否かを識別するための情報であり、作動しているときにオンであり、作動していないときにオフである。
ステップS24では、後に図63を参照して説明するボーナス終了チェック処理を行ない、図47のステップS2に移る。ボーナス終了チェック処理では、RB遊技状態におけるゲーム回数(遊技回数)が遊技可能回数(例えば、8回)を超えたか否か、RB遊技状態における役の成立回数が入賞可能回数(例えば、8回)を超えたか否か、及びボーナス終了枚数が0以下になったか否かを判別し、少なくとも一つの条件を満たすと判別した場合には、ボーナスを終了させる。
ステップS25では、後に図64を参照して説明するボーナス作動チェック処理を行ない、図47のステップS2に移る。ボーナス作動チェック処理では、表示役がBB1又はBB2のいずれかであれば遊技状態をRB遊技状態に移行する。
図49を参照して、ボーナス作動監視処理について説明する。
初めに、CPU31は、BB1作動中フラグ又はBB2作動中フラグのいずれか(BB作動中フラグ)がオンであるか否かを判別する(ステップS31)。この判別がYESのときは、ステップS32に移り、NOのときは、図47のステップS4に移る。ステップS32では、RB作動中フラグがオンか否かを判別する。この判別がYESのときは、図47のステップS4に移り、NOのときは、ステップS33に移る。
ステップS33では、ボーナス作動時テーブル(図14)に基づいてRB作動時処理を行ない、図47のステップS4に移る。具体的には、RB作動中フラグをオンに更新し、遊技可能回数及び入賞可能回数をRAM33に格納する。ステップS31〜ステップS33では、BB1作動中フラグ又はBB2作動中フラグのいずれか(BB作動中フラグ)がオンである場合には、RB遊技状態が終了したときにRB作動中フラグをオンに更新して、RB遊技状態が再び開始するように処理が行なわれている。
図50を参照して、メダル投入・スタートチェック処理について説明する。
初めに、CPU31は、自動投入カウンタが0か否か、すなわち、前回のゲームでリプレイが成立したか否かを判別する(ステップS41)。この判別がYESのときは、ステップS43に移り、NOのときは、ステップS42に移る。自動投入カウンタは、表示役がリプレイのとき、自動投入するメダルの枚数を計数するカウンタである。ステップS42では、自動投入処理を行ない、ステップS43に移る。自動投入処理では、自動投入カウンタに基づいて投入枚数(投入枚数カウンタ)を3に更新する処理を行なう。投入枚数カウンタは、投入されたメダルの枚数を計数するカウンタである。
ステップS43では、メダルセンサ22S、BETスイッチ11からの入力があったか否かのチェックを行ない、ステップS44に移る。ステップS44では、メダルが投入されたか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS45に移り、NOのときは、ステップS43に移る。メダルが投入されたか否かは、メダルセンサ22S又はBETスイッチ11からの信号をCPU31が検出したか否かで判別される。
ステップS45では、メダル投入枚数カウンタが3であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS49に移り、NOのときは、ステップS46に移る。ステップS46では、投入枚数カウンタの更新を行ない、ステップS47に移る。この処理では、メダルの投入枚数やBETスイッチ11の押下操作に基づいて、これらに対応する数値を投入枚数カウンタに加算する処理を行なう。
ステップS47では、BETコマンドを副制御回路72に送信する処理を行ない、ステップS50に移る。ステップS48では、BET数に応じた数の有効ラインを有効化する処理を行ない、ステップS48に移る。この処理では、5本の有効ラインを有効化する処理を行なう。ステップS49では、クレジットカウンタを更新する処理を行ない、ステップS50に移る。
ステップS50では、スタートスイッチがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS51に移り、NOのときは、ステップS44に移る。ステップS51では、メダル投入枚数カウンタが3であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、図47のステップS5に移り、NOのときは、ステップS44に移る。
図51及び図52を参照して、内部抽籤処理について説明する。
初めに、CPU31は、内部抽籤テーブル決定テーブル(図6)を参照し、遊技状態に応じた内部抽籤テーブル(図7〜図11)の種別及び抽籤回数を決定し(ステップS61)、ステップS62に移る。ステップS62では、後に図53を参照して説明する内部抽籤テーブル変更処理を行ない、ステップS63に移る。ステップS63では、持越役格納領域に格納されたデータ(情報)が0であるか否か(持越役の有無)を判別する。この判別がYESのときは、ステップS65に移り、NOのときは、ステップS64に移る。ここで、ステップS63の判別がNOとなる場合は、フラグ間の場合であり、YESとなる場合は、非フラグ間の場合である。ステップS64では、抽籤回数を11に変更(更新)し、ステップS65に移る。
ステップS65では、抽籤回数と同じ値を当籤番号としてセットし、ステップS66に移る。これにより、一般遊技状態(非フラグ間)の場合には“13”、RB遊技状態の場合には“5”、RT1遊技状態(非フラグ間)の場合には“11”、RT2遊技状態(非フラグ間)又はRT3遊技状態(非フラグ間)の場合には“13”、一般遊技状態(フラグ間)、RT1遊技状態(フラグ間)、RT2遊技状態(フラグ間)、又はRT3遊技状態(フラグ間)の場合には“11”が当籤番号としてセットされることになる。
ステップS66では、ステップS61で決定された内部抽籤テーブルを参照し、格納されている乱数値と当籤番号及び格納されている設定に応じた下限値(L)及び上限値(U)とを比較する。ステップS67では、格納されている乱数値が下限値以上且つ上限値以下であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS68に移り、NOのときは、図52のステップS72に移る。
ステップS68では、遊技状態が一般遊技状態又はRT遊技状態のいずれかであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS69に移り、NOのときは、ステップS70に移る。ステップS69では、当籤番号に1を加算し、ステップS70に移る。
ステップS70では、内部当籤役決定テーブル(図12)を参照し、当籤番号に基づいて内部当籤役及び格納領域種別を決定し、ステップS71に移る。ステップS71では、格納領域種別に基づいて内部当籤役格納領域のアドレスをCPU31のレジスタにセットし、セットしたアドレスをRAM33に格納し、図52のステップS72に移る。
図52のステップS72では、抽籤回数を1減算し、ステップS73に移る。ステップS73では、抽籤回数が0か否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS74に移り、NOのときは、図51のステップS65に移る。
ステップS74では、内部当籤役3格納領域と持越役格納領域との論理和を持越役格納領域に格納し、ステップS75に移る。これにより、持越役を持越役格納領域に格納することができる。ステップS75では、内部当籤役3格納領域と持越役格納領域との論理和を内部当籤役3格納領域に格納し、ステップS76に移る。
ステップS76では、ボーナスに内部当籤しているか否か、具体的には内部当籤役3格納領域が0以外であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS77に移り、NOのときは、図47のステップS8に移る。ステップS77では、RT1作動中フラグをオンに更新し、ステップS78に移る。
ステップS78では、RT2作動中フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS79に移り、NOのときは、ステップS80に移る。ステップS79では、RT2作動中フラグをオフに更新し、図47のステップS8に移る。
ステップS80では、RT3作動中フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS81に移り、NOのときは、図47のステップS8に移る。ステップS81では、RT3作動中フラグをオフに更新し、ステップS82に移る。ステップS82では、RT遊技数カウンタを0に更新し、図47のステップS8に移る。
図53を参照して、内部抽籤テーブル変更処理について説明する。
初めに、CPU31は、RT1作動中フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS91)。この判別がYESのときは、ステップS92に移り、NOのときは、ステップS93に移る。ステップS92では、内部抽籤テーブルをRT1遊技状態用内部抽籤テーブル(図9)に変更し、図51のステップS63に移る。
ステップS93では、RT2作動中フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS94に移り、NOのときは、ステップS95に移る。ステップS94では、内部抽籤テーブルをRT2遊技状態用内部抽籤テーブル(図10)に変更し、図51のステップS63に移る。
ステップS95では、RT3作動中フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS96に移り、NOのときは、図51のステップS63に移る。ステップS96では、内部抽籤テーブルをRT2遊技状態用内部抽籤テーブル(図11)に変更し、図51のステップS63に移る。
図54を参照して、RT遊技数カウンタ更新処理について説明する。
初めに、CPU31は、RT遊技数カウンタが1以上であるか否かを判別する(ステップS101)。この判別がYESのときは、ステップS102に移り、NOのときは、ステップS103に移る。ステップS102では、RT遊技数カウンタを1減算し、図47のステップS9に移る。ステップS103では、RT遊技数カウンタを0に更新し、ステップS104に移る。
ステップS104では、RT2作動中フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS105に移り、NOのときは、ステップS106に移る。ステップS105では、RT2作動中フラグをオフに更新し、ステップS106に移る。
ステップS106では、RT3作動中フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS107に移り、NOのときは、図47のステップS9に移る。ステップS105では、RT3作動中フラグをオフに更新し、図47のステップS9に移る。
図55を参照して、回胴停止初期設定処理について説明する。
初めに、CPU31は、RAM33に格納されている内部抽籤結果情報をレジスタにセットし(ステップS111)、ステップS112に移る。ステップS112では、内部当たりフラグに応じた内部抽籤結果情報をセットし、ステップS113に移る。ステップS113では、内部抽籤結果情報に対応する数値をストップ用セレクトカウンタに格納し、ステップS114に移る。
このステップS113の処理では、例えば、内部抽籤結果情報がハズレに対応する情報である場合には、ストップ用セレクトカウンタに0を格納し、内部抽籤結果情報がベルに対応する情報である場合には、ストップ用セレクトカウンタに1を格納する。
ステップS114では、停止テーブル決定テーブル(図15)を参照して、格納されたストップ用セレクトカウンタに応じた停止テーブルをセットし、ステップS115に移る。ステップS115では、処理実行回数として3をセットし、ステップS116に移る。ステップS116では、後に図56を参照して説明する表示役予想格納処理を行ない、図47のステップS11に移る。
図56を参照して、表示役予想格納処理について説明する。この処理は、リール3L,3C,3Rの回転を停止する制御を行なう前に、各リール3L,3C,3Rの図柄位置の夫々について、当該図柄位置でリール3L,3C,3Rの回転が停止した場合に表示される図柄の組合せに対応する表示役の予想を行なうために行なわれる。
初めに、CPU31は、回胴停止初期決定処理にてセットされた処理実行回数の3を表示役検索回数としてセットし(ステップS121)、ステップS122に移る。ステップS122では、表示役予想格納領域1の先頭アドレスをセットし、ステップS123に移る。ステップS123では、CPU31の所定の記憶領域に図柄位置として「0」をセットし、ステップS124に移る。
ステップS124では、表示役検索回数に基づいて回転中のリール3L,3C,3Rを右側から検索し、検索対象リールとして決定し、ステップS125に移る。具体的には、表示役検索回数分、回転しているリール3L,3C,3Rを右側から検索し、最後に検索されたリール3L,3C,3Rを検索対象リールとして決定する。すなわち、回転しているリール3L,3C,3Rのうち、より左側に位置するリール3L,3C,3Rが検索対象リールとして決定される。例えば、表示役検索回数が「3」の場合には、右のリール3R、中央のリール3C、及び左のリール3Lの順番で各リール3L,3C,3Rの検索が行なわれ、左のリール3Lが検索対象リールとして決定される。
ステップS125では、検索対象リールと図柄位置とに基づいて、図柄格納領域を更新し、ステップS126に移る。例えば、図柄位置が「0」で検索対象リールが停止していると仮定して、当該検索対象リールに対応する図柄表示領域の夫々について、当該図柄表示領域に位置する図柄の種別に対応する識別子を図柄格納領域に格納する。すなわち、図柄位置は「1」ずつ加算され(後述のステップS128)、図柄位置が「21」に更新されるまでこの処理が行なわれるので(後述のステップS129)、検索対象リールに対応する図柄表示領域に位置する図柄の種別に対応する識別子が図柄位置「0」〜「20」の各々の図柄格納領域に格納される。
ステップS126では、後に図57を参照して説明する表示役検索処理を行ない、ステップS127に移る。この処理では、3つの図柄格納領域に格納される図柄の組合せに基づいて、表示役の決定、又は図柄位置毎に表示役の予想が行なわれる。
ステップS127では、後に図58及び図59を参照して説明する表示役予想ステータス取得処理を行ない、ステップS128に移る。この処理では、基本的に、ステップS126で予想された表示役に基づいて図柄位置毎に優先引込みステータスが決定され、この結果が表示役予想格納領域に格納される。
ステップS128では、表示役格納領域をクリアし、図柄位置の値を「1」加算し、ステップS129に移る。ステップS129では、図柄位置の値が「21」であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS130に移り、NOのときは、ステップS124に移る。
ステップS130では、残りの表示役予想格納領域に表示役予想格納領域の先頭番地から4図柄分を複写し、ステップS131に移る。ステップS131では、表示役格納領域をクリアし、RAM33に格納された表示役検索回数を「1」減算し、ステップS132に移る。
ステップS132では、表示役検索回数が0であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、参照された処理に応じて、次の処理を行なう。すなわち、CPU31は、回胴停止初期設定処理において、表示役予想格納処理が参照された場合には、続いて、図47のステップS11の処理を行ない、停止制御処理(後述の図60)において、表示役予想格納処理が参照された場合には、続いて、図60のステップS181の処理を行なう。他方、ステップS132での判別がNOのときは、ステップS133に移る。ステップS133では、表示役予想を表示役予想格納領域に格納し、表示役予想格納領域及び図柄位置を更新し、ステップS123に移る。
表示役予想格納領域の更新は、次のようにして行なう。CPU31は、表示役予想格納領域1のアドレスがセットされている場合には、表示役予想格納領域2の先頭アドレスをセットし、表示役予想格納領域2のアドレスがセットされている場合には、表示役予想格納領域3のアドレスをセットする。そして、CPU31は、図柄格納領域に格納される全ての識別子を「11111111」に更新する。
また、図柄位置の更新は、次のようにして行なう。CPU31は、停止制御位置に基づいて図柄格納領域を更新する。すなわち、停止制御処理(後述の図60)において、表示役予想格納処理が参照された場合(すなわち、停止操作が行なわれた後に表示役予想格納処理が行なわれた場合)には、停止制御位置が決定されている。そこで、CPU31は、この停止制御位置に基づいて図柄格納領域を更新する。具体的には、CPU31は、後述の図62のステップS214の処理において決定された停止制御位置でリールの回転が停止する場合を仮定して、この場合に、当該リールの各図柄表示領域に位置する図柄の種別に対応する識別子を図柄格納領域に格納する。このようにすることで、図柄格納領域に格納されるデータは、決定された停止制御位置でリール3L,3C,3Rの回転が停止した場合に表示される図柄の組合せを示すものとなる。停止制御位置は、停止操作が行なわれたリール3L,3C,3Rが停止したときの図柄位置である。
図57を参照して、表示役検索処理について説明する。この処理は、図柄格納領域及び図柄組合せテーブルに基づいて表示役の予想又は表示役の決定をするために行なわれる。
初めに、CPU31は、図柄格納領域の先頭アドレスをセットし、有効ラインカウンタを取得し(ステップS141)、ステップS142に移る。この処理では、有効ラインカウンタの初期値として3がセットされる。ステップS142では、図柄組合せテーブル(図13)の先頭アドレスを取得し、ステップS143に移る。図柄組合せテーブルの先頭アドレスがセットされた場合には、CPU31は、表示役がベルに対応する図柄の組合せ(すなわち、図柄の組合せを構成する図柄の種別に対応する識別子)、及び払出枚数のデータを参照することができる。また、CPU31は、図柄組合せテーブルのアドレスを更新することにより(後述のステップS148)、山、赤チェリー、桃チェリー、リプレイ7、リプレイ6、リプレイ5、リプレイ4、リプレイ3、リプレイ2、リプレイ1、BB1、BB2、及び特殊役の順に各々のデータを参照することができる。
ステップS143では、3つの図柄格納領域に格納されている図柄の組合せと比較し、ステップS144に移る。ステップS144では、回転中の識別子が格納された図柄格納領域を除いて一致しているか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS149に移り、NOのときは、ステップS145に移る。
ステップS145では、表示役を決定し、その表示役のデータと表示役格納領域に格納されるデータとの論理和を表示役格納領域に格納し、ステップS146に移る。具体的には、CPU31は、ステップS143の処理で比較が行なわれた図柄格納領域の3つの図柄の組合せの情報に基づいて、図柄組合せテーブルを参照して当該図柄の組合せに対応する表示役を決定し、当該表示役のデータと表示役格納領域に格納されたデータとの論理和を表示役格納領域に格納する。
ステップS146では、表示役検索回数が「0」であるか否かを判別する。この判別がYESときは、ステップS147に移り、NOのときは、ステップS149に移る。ステップS147では、表示役に基づいて払出枚数を決定し、払出枚数カウンタを更新し、ステップS148に移る。具体的には、ステップS145で決定された表示役に対応する払出枚数の値を払出枚数カウンタに格納する。払出枚数カウンタは、図48のステップS20のメダル払出処理によって払出されるメダルの枚数を計数するためのカウンタである。
ステップS148では、図柄組合せテーブルのアドレスを更新し、ステップS149に移る。ステップS149では、更新したアドレスに対応するデータがエンドコードであるか否か(すなわち、エンドコードを検出したか否か)を判別する。この判別がYESのときは、ステップS150に移り、NOのときは、ステップS143に移る。
ステップS150では、有効ラインカウンタの値が0であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、参照された処理に応じて、次の処理を行なう。すなわち、CPU31は、図48のステップS17の処理において、表示役検索処理が行なわれた場合には、続いて、図48のステップS18の処理を行ない、表示役予想格納処理(図56)において、表示役検索処理が参照された場合には、続いて、図56のステップS127の処理を行なう。他方、ステップS150での判別がNOのときは、ステップS151に移る。ステップS151では、有効ラインカウンタの値を1減算し、図柄格納領域のアドレスを更新し、続いて、ステップS142の処理を行なう。
このように、CPU31は、エンドコードを検出することにより、現在の有効ラインカウンタの値に対応する表示ラインに応じる3つの図柄格納領域に格納されている図柄の組合せと図柄組合せテーブルに格納される全ての図柄の組合せとの比較(ステップS143)を行なったと判別し、次の有効ラインカウンタの値に対応する表示ラインに応じる3つの図柄格納領域に格納されている図柄の組合せと図柄組合せテーブルに格納される全ての図柄の組合せとの比較を行なう。そして、CPU31は、全ての有効ラインで上記比較を行ったと判別すると、この表示役検索処理を終了する。
図58及び図59を参照して、表示役予想ステータス取得処理について説明する。この処理は、優先引込みステータスを取得するために行なわれる。
初めに、CPU31は、内部当籤フラグ及び表示役データを取得し(ステップS161)、ステップS162に移る。ステップS162では、内部当籤役と表示役との排他的論理和をとり、その結果と表示役の論理積をとり、ステップS163に移る。ここで、内部当籤役格納領域に格納されたデータと表示役格納領域に格納されたデータとの排他的論理和を計算し、その演算結果と表示役格納領域に格納されたデータとの論理積をとることにより、表示役格納領域に格納されたデータにより識別される表示役(予想した表示役)が内部当籤役に含まれるか否かが判別できる。すなわち、上記論理積の結果に「1」が格納されるビットに対応する表示役は、内部当籤役に含まれていないことを示す。このように、内部当籤役によって許容されない表示役を識別できる。
ステップS163では、検索対象リール番号をセットし、ステップS164に移る。ステップS164では、検索対象リールが左のリール3L且つ予想した表示役にチェリー(赤チェリー又は桃チェリーのいずれか)が含まれるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS166に移り、NOのときは、ステップS165に移る。ステップS165では、チェリーの内部当籤フラグ(赤チェリーの内部当籤フラグ及び桃チェリーの内部当籤フラグ)をクリアにし、ステップS166に移る。
ステップS166では、リプレイ(リプレイ1〜7)及びボーナス(BB1、BB2)に係るビットがオンで且つ表示役に含まれるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS167に移り、NOのときは、ステップS168に移る。ステップS167では、払出しに係る内部当籤役のビットがオンで且つ表示役に含まれるか否かを判別する。この判別がYESのときは、図59のステップS171に移り、NOのときは、ステップS169に移る。
ステップS168では、ステップS165の処理でチェリーの内部当籤フラグがクリアにされたか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS170に移り、NOのときは、ステップS169に移る。ステップS169では、停止操作が第2停止操作後であるか否かを判別する。この判別は、押圧操作が有効なストップボタンの個数が「1」であるか否かを判別することにより行なわれる。この判別がYESのときは、ステップS170に移り、NOのときは、図59のステップS171に移る。
ステップS170では、優先引込みステータスとして、「80H」を決定し、図59のステップS178に移る。「80H」は、16進数で表わされたものであるが、2進数では「10000000」で表される。この「10000000」が優先引込みステータスとして決定されると、優先引込みステータスは停止禁止を示す「10000000」となる。このステータスにより、第3停止操作では、基本的に、内部当籤役に含まれない予想した表示役に対応する図柄の組合せが有効ラインに沿って表示されないようにしている。ただし、予想した表示役がチェリー(赤チェリー又は桃チェリー)の場合は、左のリール3Lに対応する停止操作で、内部当籤役に含まれないチェリー(赤チェリー又は桃チェリー)に対応する図柄の組合せが有効ラインに沿って表示されないようにしている。
図59のステップS171では、優先順位テーブル(図24)をセットし、ステップS172に移る。ステップS172では、チェック回数として「5」をセットし、優先順位の初期値として「1」をセットし、ステップS173に移る。チェック回数は、現在の図柄位置に対応する優先引込みステータスを取得するために優先順位テーブルに規定された引込みデータを参照する回数である。
ステップS173では、優先順位テーブル(図24)に基づいて、現在の優先順位に応じた引込みデータと、内部当籤役と、表示役との論理積をとり、ステップS174に移る。ステップS174では、ステップS173の処理による演算結果が「0」であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS176に移り、NOのときは、ステップS175に移る。ステップS175では、現在の優先順位に応じた優先引込みステータスを取得し、既に取得されている優先引込みステータスとの論理和をとり、ステップS176に移る。
ここで、ステップS174の処理でNOと判別される場合には(優先順位に対応する引込みデータと、内部当籤役格納領域に格納されるデータと、表示役格納領域に格納されるデータとの論理積の演算結果が「0」ではない場合には)、表示役格納領域に格納されるデータに対応する表示役のうちいずれかが、内部当籤役格納領域に格納されるデータに対応する内部当籤役及び引込みデータに対応する内部当籤役に含まれることが判明する。
ステップS176では、チェック回数を「1」減算し、優先順位を「1」加算し、ステップS177に移る。ステップS177では、チェック回数が「0」であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS178に移り、NOのときは、ステップS173に移る。ステップS178では、現在の図柄位置に対応する表示役予想格納領域に優先引込みステータスを格納し、図56のステップS128に移る。
このように、優先順位テーブルに基づいて優先引込みステータスを決定する表示役予想ステータス取得処理では、優先順位「1」から昇順に、全ての優先順位について、優先順位に対応する引込みデータと、内部当籤役格納領域に格納されるデータと、表示役格納領域に格納されるデータとの論理積の演算結果が「0」であるか否かの判別が行なわれる。この演算結果が「0」ではないと判別された場合には、現在の優先順位に対応する優先引込みステータスを取得し、既に取得されている優先引込みステータスとの論理和をとる処理が行なわれる。
図60を参照して、停止制御処理について説明する。この処理は、内部当籤役や遊技者による停止操作のタイミング等に基づいてリール3L,3C,3Rの回転を停止させるために行なわれる。
初めに、CPU31は、有効なストップボタンがオンされたか否か、すなわち回転しているリール3L,3C,3Rに対応する停止ボタン7L,7C,7Rが押圧操作されたか否かを判別する(ステップS181)。具体的には、押圧操作が行なわれた停止ボタン7L,7C,7Rに対応する有効停止ボタンフラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESの場合には、ステップS182に移り、NOの場合には、ステップS186に移る。
ここで、有効停止ボタンフラグは、操作された停止ボタン7L,7C,7Rに対応するリール3L,3C,3Rが回転しているか否かを識別するための情報であり、停止ボタン7L,7C,7Rの各々に対応して3つ設けられる。操作された停止ボタン7L,7C,7Rに対応するリール3L,3C,3Rが回転している場合には、当該停止ボタン7L,7C,7Rに対応する有効停止ボタンフラグはオンである。また、操作された停止ボタン7L,7C,7Rに対応するリール3L,3C,3Rが回転していない場合には、当該停止ボタン7L,7C,7Rに対応する有効停止ボタンフラグはオフである。有効停止ボタンフラグがオフに更新されることにより、一旦押圧操作が行なわれた停止ボタン7L,7C,7Rの押圧操作が以後、無効なものとなる。
ステップS182では、自動停止タイマが0であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS183に移り、NOのときは、ステップS181に移る。ステップS183では、より右側の回転中のリールの情報をセットし、ステップS184に移る。この情報により、例えば、複数のリールが回転中の場合、右側のリールから自動停止する。
ステップS184では、第3停止操作であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS185に移り、NOのときは、ステップS186に移る。ステップS185では、自動第3停止処理を行ない、ステップS186に移る。
ステップS186では、図柄カウンタとストップボタンの種別に基づいて、停止テーブルから滑りコマ数を抽出し、ステップS187に移る。図柄カウンタは、リール3L,3C,3Rが回転している場合に、回転するリール3L,3C,3Rの図柄位置を特定するためのカウンタである。すなわち、図柄カウンタの値に対応する図柄位置に基づいて、センターライン8cに位置している図柄のコードナンバーを識別できる。すなわち、停止ボタン7L,7C,7Rが操作されたときの図柄カウンタと停止開始位置とは等価となるので、CPU31は、停止ボタン7L,7C,7Rに対応するリール3L,3C,3Rと停止開始位置とから滑りコマ数を抽出する。
ステップS187では、後に図61を参照して説明する優先引込み制御処理を行ない、ステップS188に移る。この処理では、滑りコマ数と図柄カウンタとに基づいて停止予定位置が決定される。ステップS188では、リール停止コマンド(回胴停止コマンド)を副制御回路72に送信し、ステップS189に移る。リール停止コマンドは、優先引込み制御処理(後述の図61)において決定された停止予定位置及び滑りコマ数等の情報を含む。
ステップS189では、決定された滑りコマ数分、停止操作された停止ボタン7L,7C,7Rに対応するリール3L,3C,3Rが回転するのを待ち、ステップS190に移る。ステップS190では、リールの回転停止を要求し、ステップS191に移る。
ステップS191では、押圧操作が有効なストップボタンが有るか否かを判別する。具体的には、3つの有効停止ボタンフラグのうちいずれかがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS192に移り、NOのときは、図48のステップS17に移る。ステップS192では、図56を参照して説明する表示役予想格納処理を行ない、ステップS181に移る。
図61及び図62を参照して、優先引込み制御処理について説明する。この処理は、予想した表示役等に基づいて停止予定位置を決定するために行なわれる。
初めに、CPU31は、押圧操作されたストップボタンに応じて表示役予想格納領域を選択し(ステップS201)、ステップS202に移る。具体的には、押圧操作が行なわれた停止ボタン7L,7C,7Rに対応するリール3L,3C,3Rに対応する表示役予想格納領域を選択する。
ステップS202では、図柄カウンタに対応する表示役予想格納領域からチェック回数分の優先引込みステータスを選択し、ステップS203に移る。ステップS203では、「停止禁止」を除いて最も高い優先引込みステータスを検索し、表示役予想データとして決定し、ステップS204に移る。これらステップS202及びステップS203の処理では、例えば、CPU31は、表示役予想格納領域のうち停止操作が行なわれたときの図柄位置が「0」(すなわち、図柄カウンタが「0」)に対応する領域に格納される優先引込みステータスから図柄位置「4」に対応する領域に格納される優先引込みステータスまでを比較して、「停止禁止」を除いて最も高い優先引込みステータスを検索して表示役予想データとして決定する。
ステップS204では、検索順序テーブル(図21)をセットし、検索順序の初期値として「1」をセットし、ステップS205に移る。ステップS205では、停止テーブルから抽出された滑りコマ数(図60のステップS186)に基づいて、現在の検索順序に応じた滑りコマ数を取得し、ステップS206に移る。
ステップS206では、図柄カウンタに対応する表示役予想格納領域のアドレスを滑りコマ数分加算し、優先引込みステータスを取得し、ステップS207に移る。ステップS207では、ステップS206の処理で取得した優先引込みステータスが停止禁止であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS211に移り、NOのときは、ステップS208に移る。
ステップS208では、ステップS206の処理で取得された優先引込みステータスが表示役予想データと同一であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、図62のステップS214に移り、NOのときは、ステップS209に移る。
ステップS209では、滑りコマ数の退避が行なわれているか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS211に移り、NOのときは、ステップS210に移る。ステップS210では、滑りコマ数の退避を行ない、ステップS211に移る。ステップS211では、チェック回数を「1」減算し、検索順序を「1」加算し、図62のステップS212に移る。
図62のステップS212では、チェック回数が「0」であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS213に移り、NOのときは、図61のステップS205に移る。ステップS213では、退避した滑りコマ数を復帰し、ステップS214に移る。ステップS214では、滑りコマ数と図柄カウンタとに基づいて停止制御位置を決定し、図60のステップS188に移る。この処理では、決定されている滑りコマ数分リール3L,3C,3Rが回転したときの図柄位置を停止制御位置として決定する。
図63を参照して、ボーナス終了チェック処理について説明する。
初めに、CPU31は、RB作動中フラグがオンか否かを判別する(ステップS221)。この判別がYESのときは、ステップS222に移り、NOのときは、ステップS228に移る。ステップS222では、遊技可能回数カウンタを1減算し、ステップS223に移る。
ステップS223では、入賞が成立したか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS224に移り、NOのときは、ステップS225に移る。ステップS224では、入賞可能回数カウンタを1減算し、ステップS225に移る。
ステップS225では、遊技可能回数カウンタが0であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS227に移り、NOのときは、ステップS226に移る。ステップS226では、入賞可能回数カウンタが0であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS227に移り、NOのときは、ステップS228に移る。
ステップS227では、RB終了時処理を行ない、ステップS228に移る。具体的には、RB作動中フラグのクリア、入賞可能回数及び遊技可能回数のクリアなどを行なう。ステップS228では、払出可能枚数カウンタが1以上であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、図47のステップS3に移り、NOのときは、ステップS229に移る。
ステップS229では、BB終了時処理を行ない、ステップS230に移る。具体的には、払出可能枚数カウンタのクリアなどを行なう。ステップS230では、BB作動中フラグ(BB1作動中フラグ、BB2作動中フラグ)をオフにし、ステップS231に移る。ステップS231では、RB作動中フラグをオフにし、ステップS232に移る。ステップS232では、RT3作動中フラグをオンにし、ステップS233に移る。ステップS233では、RT遊技数カウンタに711をセットし、図47のステップS3に移る。
図64を参照して、ボーナス作動チェック処理について説明する。
初めに、CPU31は、表示役がBB1であるか否かを判別する(ステップS241)。この判別がYESのときは、ステップS242に移り、NOのときは、ステップS243に移る。ステップS242では、ボーナス作動時テーブル(図14)に基づいてBB1作動時処理を行ない、ステップS245に移る。BB1作動時処理では、BB1作動中フラグをオンに更新し、ボーナス終了枚数カウンタに465をセットする。
ステップS243では、表示役がBB2であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS244に移り、NOのときは、ステップS248に移る。ステップS244では、ボーナス作動時テーブル(図14)に基づいてBB2作動時処理を行ない、ステップS245に移る。BB2作動時処理では、BB2作動中フラグをオンに更新し、ボーナス終了枚数カウンタに465をセットする。
ステップS245では、持越役格納領域をクリアし、ステップS246に移る。ステップS246では、RT1作動中フラグをオフに更新し、ステップS247に移る。ステップS247では、ボーナス開始コマンドを副制御回路72に送信し、図47のステップS3に移る。
ステップS248では、表示役がリプレイ1〜リプレイ5のいずれかであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS249に移り、NOのときは、図47のステップS3に移る。ステップS249では、RT2作動中フラグをオンに更新し、ステップS250に移る。ステップS250では、RT遊技数カウンタに2をセットし、図47のステップS3に移る。
図65を参照して、メインCPU(CPU31)の制御による割込処理について説明する。この定期割込処理は、1.1173ms毎に行なわれる。
初めに、CPU31は、入力ポートチェック処理を行ない(ステップS251)、ステップS252に移る。具体的には、スタートレバー6の押下によるスタートスイッチ6Sからの入力等の有無を確認する。ステップS252では、通信データ送信処理を行ない、ステップS253に移る。
ステップS253では、リール制御処理を行ない、ステップS254に移る。具体的には、制御対象のリールを示す情報をリール識別子として設定し、そのリールの駆動を制御する。ステップS254では、7SEG駆動処理を行ない、ステップS255に移る。ステップS255では、ランプ駆動処理を行ない、ステップS256に移る。ステップS256では、タイマ管理処理を行ない、定期割込処理を終了する。
図66〜図76に示すフローチャートを参照して、副制御回路72の制御動作について説明する。
図66を参照して、サブ制御処理について説明する。
初めに電源が投入され、リセット端子に電圧が印加されることにより、画像制御マイコン81は、リセット割込を発生させ、その割込の発生に基づいて、プログラムROM83に記憶されたサブ制御処理を順次行なうように構成されている。
初めに、画像制御マイコン81は、入力監視処理を行ない(ステップS261)、ステップS262に移る。この処理では、コマンドバッファ(主制御回路71から送信されたコマンドを格納する記憶領域)にデータがあるか否かを判別することにより、コマンドを受信したか否かを判別する。ステップS262では、後に図67を参照して説明するコマンド入力処理を行ない、ステップS263に移る。
ステップS263では、音・ランプ制御回路(mSub)72bへコマンドを出力するためのコマンド出力処理を行ない、ステップS264に移る。ステップS264では、後に図76を参照して説明する画像描画処理を行ない、ステップS265に移る。ステップS265では、VDPカウンタが2以上であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS266に移り、NOのときは、ステップS261に移る。
ステップS266では、VDPカウンタに0をセットし、ステップS267に移る。ステップS267では、画像制御ICにバンク切替コマンドを送信し、この画像制御ICに対して画像データ領域の入れ替えを行なわせ、ステップS261に移る。
図67を参照して、コマンド入力処理について説明する。
初めに、画像制御マイコン81は、未処理コマンドがあるか否かを判別する(ステップS271)。この判別がYESのときは、ステップS272に移り、NOのときは、図66のステップS263に移る。ステップS272では、遊技データ格納アドレスをセットし、ステップS273に移る。
ステップS273では、後に図68を参照して説明するコマンドの種類に応じたジャンプ処理を行ない、ステップS274に移る。具体的には、ジャンプテーブル(図28)に基づいて、受信したコマンドの先頭データに対応するジャンプ先の処理を行ない、ステップS274に移る。ステップS274では、未処理コマンドを処理済みにセットし、図66のステップS263に移る。
図68を参照して、コマンドの種類に応じたジャンプ処理について説明する。
初めに、画像制御マイコン81は、未処理コマンドがあるか否かを判別する(ステップS281)。この判別がYESのときは、ステップS282に移り、NOのときは、図67のステップS274に移る。ステップS282では、未処理コマンドの識別子が04Hであるか、すなわち未処理コマンドが遊技開始コマンドであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS283に移り、NOのときは、ステップS284に移る。
ステップS283では、後に図69を参照して説明する遊技開始コマンド処理を行ない、図67のステップS274に移る。ステップS284では、受信したコマンドに応じた処理を行ない、図67のステップS274に移る。
図69を参照して、遊技開始コマンド処理について説明する。遊技開始コマンド処理は、主制御回路71から遊技開始コマンドを受信したことを契機として実行される。
初めに、画像制御マイコン81は、RT遊技数カウンタが1以上であるか否かを判別する(ステップS291)。この判別がYESのときは、ステップS292に移り、NOのときは、ステップS293に移る。ステップS292では、後に図70を参照して説明するRT遊技中ステージ移行抽籤処理を行ない、ステップS293に移る。
ステップS293では、後に図71及び図72を参照して説明する演出関連処理を行ない、ステップS294に移る。ステップS294では、ボーナス内部当籤遊技であるか否かを判別する。具体的には、非フラグ間の遊技で内部当籤役としてBB1又はBB2のいずれかが決定されたか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS295に移り、NOのときは、ステップS296に移る。
ステップS295では、後に図74を参照して説明する設定推測演出テーブル決定処理を行ない、図67のステップS274に移る。ステップS296では、フラグ間であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、図67のステップS274に移り、NOのときは、ステップS297に移る。ステップS297では、後に図75を参照して説明する内部モード移行抽籤処理を行ない、図67のステップS274に移る。
図70を参照して、RT遊技中ステージ移行抽籤処理について説明する。
初めに、画像制御マイコン81は、内部モードをセットし(ステップS301)、ステップS302に移る。ここでセットされる内部モードは、後に説明する内部モード移行抽籤処理により決定され、ワークRAM114に格納された内部モードである。ステップS302では、遊技状態及びセットされた内部モードに応じたステージ移行抽籤テーブル(図31)に従い、ステージを決定し、図69のステップS293に移る。
図71及び図72を参照して、演出関連処理について説明する。
初めに、画像制御マイコン81は、ミッション表示遊技数カウンタをセットし(ステップS311)、ステップS312に移る。ここでセットされるミッション表示遊技数カウンタは、後に説明する演出モード移行抽籤処理により決定され、ワークRAM114に格納されたミッション表示遊技数である。
ステップS312では、ミッション表示遊技数カウンタが1以上であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS313に移り、NOのときは、ステップS314に移る。このステップS312の処理は、後述の図73のステップS338の処理によりミッション表示遊技数カウンタの値が決定されることを条件に、演出選択テーブルを参照して決定された演出モードに基づく液晶表示部5aの制御からミッション表示識別子「ミッション表示する」に基づく前記演出手段の制御に切り換え、この切り換えが行なわれてから決定された回数の単位遊技が行なわれることを条件に、ミッション表示識別子「ミッション表示する」に基づく前記演出手段の制御から演出選択テーブルを参照して決定された演出モードに基づく液晶表示部5aの制御に切り換える処理であるといえる。
ステップS313では、ミッション表示遊技数カウンタを1減算し、図72のステップS319に移る。ステップS314では、BB作動中フラグがオンであるか否かを判別する。具体的には、BB1作動中フラグ又はBB2作動中フラグのいずれかがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS315に移り、NOのときは、ステップS316に移る。ステップS315では、設定推測演出テーブル決定処理(後述の図74)で決定された設定推測演出テーブルに従い、設定値に基づく演出データを決定し、図72のステップS319に移る。
ステップS316では、現在の演出モードをセットし、ステップS317に移る。ステップS317では、後に図73を参照して説明する演出モード移行抽籤処理を行ない、ステップS318に移る。ステップS318では、図36〜図44に例示する演出選択テーブルに従い、遊技状態、成立フラグ、同行キャラクタ、演出モードなどに基づいて演出データを決定し、図72のステップS319に移る。この処理は、遊技状態、成立フラグ、同行キャラクタ、演出モードなどにより演出選択テーブルを切り換え、切り換えられた演出選択テーブルに基づいて、乱数抽籤により抽出された乱数値を含む数値範囲に対応する演出番号を、スタートコマンドの受信に応じて液晶表示部5aで演出する演出番号として決定する処理であるといえる。
ステップS319では、連続演出実行中フラグが退避されているか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS320に移り、NOのときは、図69のステップS294に移る。ステップS320では、連続演出最後の遊技であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS321に移り、NOのときは、ステップS322に移る。
ステップS322では、内部当籤役がハズレ以外であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS323に移り、NOのときは、図69のステップS294に移る。ステップS323では、連続演出データに関する演出番号であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS324に移り、NOのときは、図69のステップS294に移る。
ステップS324では、図示しない演出書き換え用テーブルをセットし、次遊技の遊技演出を書き換え、ステップS325に移る。ステップS325では、連続演出実行中フラグを退避し、図69のステップS294に移る。
図73を参照して、演出モード移行抽籤処理について説明する。
初めに、画像制御マイコン81は、プログラムROM83に格納された演出モード移行抽籤テーブル(図35)をレジスタにセットし(ステップS331)、ステップS332に移る。ステップS332では、演出モード移行抽籤テーブルを参照し、遊技状態に基づいて演出モードの抽籤を行ない、ステップS333に移る。
ステップS333では、ステップS332の処理で当籤した演出モードが0以外であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS334に移り、NOのときは、図71のステップS318に移る。ステップS334では、当籤した演出モードに更新し、ステップS335に移る。
ステップS335では、プログラムROM83に格納されたミッション表示抽籤テーブル(図45)をレジスタにセットし、ステップS336に移る。ステップS336では、ミッション表示抽籤テーブルを参照し、ミッション表示識別子の抽籤を行ない、ステップS337に移る。
ステップS337では、当籤したミッション表示識別子が「ミッション表示する」であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS338に移り、NOのときは、図71のステップS318に移る。ステップS338では、ミッション表示遊技数決定テーブル(図46)に従い、ミッション表示遊技数を抽籤し、ワークRAM84に格納し、図71のステップS318に移る。
図74を参照して、設定推測演出テーブル決定処理について説明する。
初めに、画像制御マイコン81は、プログラムROM83に格納されたBB作動中設定推測演出テーブル決定テーブル(図32)をレジスタにセットし(ステップS341)、ステップS342に移る。ステップS342では、ミッション表示遊技数カウンタが1以上であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS343に移り、NOのときは、ステップS344に移る。
ステップS343では、セットされた内部モードに関らず、高確率モードに基づき、BB作動中設定推測演出テーブル決定テーブル(図32)を参照して設定推測演出テーブルを決定し、図67のステップS274に移る。ステップS344では、セットされた内部モードに基づき、BB作動中設定推測演出テーブル決定テーブル(図32)を参照して設定推測演出テーブルを決定し、図67のステップS274に移る。
図75を参照して、内部モード移行抽籤処理について説明する。
初めに、画像制御マイコン81は、副制御回路72に設けられた遊技状態格納領域を参照し(ステップS351)、ステップS352に移る。ステップS352では、遊技状態格納領域のビット0がオンであるか否かを判別する。これにより、一般遊技状態であるか否かを判別することができる。ステップS352での判別がYESのときは、ステップS353に移り、NOのときは、ステップS354に移る。
ステップS353では、一般遊技状態用内部モード移行抽籤テーブル(図29)に従い、内部モード及び内部当籤役に基づき移行識別子の抽籤を行ない、ステップS354に移る。ステップS354では、遊技状態格納領域のビット2がオンであるか否かを判別する。これにより、RT遊技状態であるか否かを判別することができる。ステップS354での判別がYESのときは、ステップS355に移り、NOのときは、ステップS356に移る。
ステップS355では、RT遊技状態用内部モード移行抽籤テーブル(図30)に従い、内部モード及び内部当籤役に基づき移行識別子の抽籤を行ない、ステップS356に移る。ステップS356では、当籤した移行識別子が「移行する」であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS357に移り、NOのときは、図67のステップS274に移る。ステップS357では、現在の内部モードから当籤した内部モードへの更新を行ない、図67のステップS274に移る。
図76を参照して、画像描画処理について説明する。
初めに、画像制御マイコン81は、前述の遊技開始コマンド処理(図69)にて決定された各種演出データを取得し(ステップS361)、ステップS362に移る。ステップS362では、取得した各種演出データをVDPに送信し、液晶表示部5aに遊技演出画面を表示し、図66のステップS265に移る。
図77〜図86を参照して、本実施例の遊技機1の動作例について説明する。図77〜図78は動作例1を示し、図79は動作例2を示す。図80及び図81は動作例3を示し、図82及び図83は動作例4を示す。図84及び図85は動作例5を示し、図86は動作例6を示す。
まず、図77〜図78を参照して動作例1について説明する。この動作例1は、赤チェリーと桃チェリーとの両方が内部当籤役として決定されたときに、第1停止操作として左の停止ボタン7Lの押圧操作が図柄位置「10」で行なわれ(すなわち、左のリール3Lに対応する停止開始位置が「10」であり)、第2停止操作として中央の停止ボタン7Cの押圧操作が図柄位置「8」で行なわれ(すなわち、中央のリール3Cに対応する停止開始位置が「8」であり)、第3停止操作として右の停止ボタン7Rの押圧操作が図柄位置「0」で行なわれた(すなわち、右のリール3Rに対応する停止開始位置が「0」である)場合の動作例である。図77は、この場合に表示役予想格納領域に格納されるデータ(すなわち、優先引込みステータス)の変遷を示し、図78は、この場合の表示窓4L,4L,4Rと液晶表示部5aとの表示例を示す。
図77を参照して、回胴停止初期設定処理(図55)及び優先引込み制御処理(図61、図62)の動作について説明する。
まず、内部抽籤処理において赤チェリーと桃チェリーとの両方が内部当籤役として決定されていることから、赤チェリー+桃チェリー用停止テーブル(図17の(1))が決定され、赤チェリー+桃チェリー用停止テーブルの先頭アドレスが格納される。また、全図柄格納領域に回転中の識別子が格納される。
次いで、表示役予想格納処理(図56)、表示役検索処理(図57)及び表示役予想ステータス取得処理(図58、図59)において、全てのリール3L,3C,3Rの図柄位置「0」〜図柄位置「20」までの全ての図柄位置について優先引込みステータスの決定が順次行なわれる。この結果、図77の(1)に示すように、各図柄位置に応じた優先引込みステータスが表示役格納領域に格納される。図77の(1)では、表示役予想格納領域1は左のリール3Lに対応し、表示役予想格納領域2は中央のリール3Cに対応し、表示役予想格納領域3は右のリール3Rに対応する。
(第1停止操作 停止制御処理)
まず、図柄カウンタが「10」のときに左の停止ボタン7Lが押圧操作されたため、赤チェリー+桃チェリー用停止テーブル(図17の(1))から滑りコマ数「3」が抽出される。その後、優先引込み制御処理(図61)において、第1停止操作が左の停止ボタン7Lの押圧操作であることから、図77の(1)に示す表示役予想格納領域1が選択される。次に、最大可能滑りコマ数である「5」がチェック回数としてセットされる。そして、図柄カウンタ「10」に対応するアドレスからアドレス順に、前記チェック回数分の優先引込みステータスが取得されて、「停止禁止(すなわち、80H)」を除いて最も高い優先引込みステータスが検索される。ここでは、図柄位置「13」の「00000001」が最も高い優先引込みステータスであり、表示役予想データとして決定される。
次に、検索順序テーブル(図21)と赤チェリー+桃チェリー用停止テーブル(図17)から抽出された滑りコマ数「3」とに基づいて、現在の検索順序に応じた滑りコマ数が取得される。図柄カウンタ「10」に対応する表示役予想格納領域1のアドレスから、検索順序テーブルに基づいて取得された検索順序「1」の滑りコマ数(ここでは、滑りコマ数「3」)先のアドレス(すなわち、図柄位置「13」)に格納されている優先引込みステータスが取得される。ここで取得された優先引込みステータスと表示役予想データとは、夫々同一であることから、滑りコマ数として「3」が決定され、停止制御位置「13」が決定される。そして、停止制御位置「13」に基づいて、左のリール3Lの回転が停止されると、図78の(2)(A)に示すように、左の表示窓4Lには、上段に“BAR”が表示され、中段に“赤チェリー”が表示され、下段に“白7”が表示される。
(第1停止操作後 表示役予想格納処理)
押圧操作が有効な停止ボタンに対応する中央のリール3C及び右のリール3Rについて、前述した優先引込みステータスの決定等が行なわれる。その結果、図77の(2)に示すように、各図柄位置に応じた優先引込みステータスが表示役予想格納領域に格納される。図77の(2)では、表示役予想格納領域1は中央のリール3Cに対応し、表示役予想格納領域2は右のリール3Rに対応する。
(第2停止操作 停止制御処理)
中央のリール3Cの停止開始位置が「8」であることから、赤チェリー+桃チェリー用停止テーブル(図17)から滑りコマ数「2」が抽出され、表示役予想格納領域1が選択される。そして、検索順序テーブル(図21)が参照され、この滑りコマ数「2」に基づいた検索順序にて、適切な滑りコマ数が検索された結果、「4」が滑りコマ数として決定され(検索順序「2」に対応)、停止制御位置「12」が決定される。そして、停止制御位置「12」に基づいて、中央のリール3Cの回転が停止されると、図78の(2)(A)に示すように、中央の表示窓4Cには、上段に“ベル”が表示され、中段に“リプレイ”が表示され、下段に“ベル”が表示される。
(第2停止操作後 表示役予想格納処理)
押圧操作が有効なストップボタンに対応する右のリール3Rについて、前述したような優先引込みステータスの決定等が行なわれる。その結果、図77の(3)に示すように、各図柄位置に応じた優先引込みステータスが表示役予想格納領域に格納される。
(第3停止操作 停止制御処理)
右のリール3Rの停止開始位置が「0」であることから、赤チェリー+桃チェリー用停止テーブル(図17)から滑りコマ数「1」が抽出され、表示役予想格納領域1が選択される。そして、検索順序テーブル(図21)が参照され、この滑りコマ数「1」に基づいた検索順序にて、適切な滑りコマ数が検索された結果、「4」が滑りコマ数として決定され(検索順序「5」に対応)、停止制御位置「4」が決定される。そして、停止制御位置「4」に基づいて、右のリール3Rの回転が停止されると、図78の(2)(A)に示すように、中央の表示窓4Cには、上段に“ベル”が表示され、中段に“山”が表示され、下段に“リプレイ”が表示される。
以上のような処理を経ることで、停止ボタン7L,7C,7Rの操作に応じて、複数の表示窓4L,4C,4Rの夫々に予め定めた複数の図柄停止位置のうち少なくとも一の図柄停止位置と内部当籤役決定テーブルを参照して決定された当籤役に対応する図柄との間隔が最大滑りコマ数以下であるか否かを判別し、この判別に基づいて滑りコマ数を決定し、決定された滑りコマ数に基づいて当籤役に対応する図柄を図柄停止位置に停止させることができる。
次に、図78を参照して、表示窓4L,4C,4R及び液晶表示部5aの表示例について説明する。
図78の表示例は、内部当籤役、停止操作順序、及び停止開始位置は図77の説明をする際に述べた条件と同じ条件であり、遊技状態、演出モード、演出分類が夫々非フラグ間、モード1、1−1−1である場合の表示例である。
図78の(1)は、スタート操作後の表示例を示す。より詳しくは、図78の(1)(A)は、スタート操作後の表示窓4L,4C,4Rの表示例を示し、図78の(1)(B)は、スタート操作後の液晶表示部5aの表示例を示す。
図78の(1)(A)の表示例では、夫々のリール3L,3C,3Rが回転する様子が示されている。図78の(1)(B)の表示例では、主人公キャラクタ201(ドンちゃん)が射的をする様子が示されている。主人公キャラクタのハッピの色は白である。白色のハッピは、複数の役が同時に当籤している場合に対応する。
図78の(2)は、第3停止操作後の表示例を示す。より詳しくは、図78の(2)(A)は、第3停止操作後の表示窓4L,4C,4Rの表示例を示し、図78の(2)(B)は、第3停止操作後の液晶表示部5aの表示例を示す。
図78の(2)(A)の表示例では、前述のセンターライン8cに沿って“赤チェリー−ANY−ANY”が並び、赤チェリーが成立している。図78の(2)(B)の表示例では、主人公キャラクタ201(ドンちゃん)による射的が命中し、親方キャラクタ203(親方)が射的の命中を祝福する様子が示されている。
ここで、小役告知型演出を行なう従来の遊技機は、役に対応する乱数範囲が重複する箇所を持たない単一の小役のみを報知する構成である。したがって、役に対応する乱数範囲が複数種類の役の間で一部又は全部を重複する遊技機では、一度の単位遊技で複数種類の役が重複して当籤したことを報知することができない。特に、赤チェリーと桃チェリーとが重複して当籤しうる構成の遊技機であって、赤チェリーに対応する図柄組合せを構成する“赤チェリー”と、桃チェリーに対応する図柄組合せを構成する“桃チェリー”との間隔が最大滑りコマ数を超える間隔で配置された構成の遊技機では、複数種類の役が重複して当籤し、桃チェリーに対応する報知を行なったとき、遊技者の停止操作のタイミングによっては、桃チェリーを引込むことができずに赤チェリーが引込まれる場合がある。このような場合、報知に対応する桃チェリーとは別の図柄組合せを構成する図柄である“赤チェリー”が有効ライン上に停止表示されていることから、BBやRBが当籤役として決定されているのではないか、という誤解を遊技者に与える可能性がある。
そこで、実施例では、赤チェリーを示唆する赤色のハッピに対応する識別情報と、桃チェリーを示唆する桃色のハッピに対応する識別情報と、これら2つの識別情報とは別の白色のハッピに対応する識別情報と、を設けている。そして、副制御回路は、赤チェリーと桃チェリーと重複して当籤したときには、白色のハッピに対応する識別情報を当籤役識別情報として決定する。これにより、一度の単位遊技で複数種類の役が重複して当籤したことを報知することができる。また、報知後に“桃チェリー”を停止表示させようとしたにも関わらず、結果として“赤チェリー”が停止表示された場合であっても、遊技者は、実際には桃チェリーにも当籤していたことを把握できる。したがって、遊技者は、BBやRBが当籤役として決定されているのではないか、という誤解を持つことがなく、安心して遊技を楽しむことができる。
また、前述の図41を参照すると、白色のハッピに対応する識別情報は、チェリー+BB(赤チェリー+BB2又は桃チェリー+BB1のいずれか)が当籤役として決定された場合にも参照されることがある。したがって、白色のハッピに対応する識別情報に基づく演出が行なわれる場合には、赤チェリーに対応する図柄組合せや桃チェリーに対応する図柄組合せが有効ライン上に停止表示された場合であっても、BB1又はBB2のいずれかが当籤役として決定されていることがある。遊技者にとってみれば、白色のハッピに対応する識別情報に基づく演出が行なわれる場合には、赤チェリーに対応する図柄組合せや桃チェリーに対応する図柄組合せが表示部に停止表示されるか否かに関わらず、特定役が当籤役として決定されていることに期待しながら遊技を進めることができ、遊技の興趣が向上する。
次に、図79を参照して動作例2について説明する。この動作例2は、第1停止操作として左の停止ボタン7Lの押圧操作が図柄位置「11」で行なわれ(すなわち、左のリール3Lに対応する停止開始位置が「11」であり)、第2停止操作として中央の停止ボタン7Cの押圧操作が図柄位置「8」で行なわれ(すなわち、中央のリール3Cに対応する停止開始位置が「8」であり)、第3停止操作として右の停止ボタン7Rの押圧操作が図柄位置「0」で行なわれた(すなわち、右のリール3Rに対応する停止開始位置が「0」である)場合の動作例である。
図79の(1)は、内部当籤役としてBB2と赤チェリーとの両方が決定された場合の表示例である。前述の図16の(1)を参照すると、左のリール3Lの停止開始位置「11」に対応する滑りコマ数は「2」である。ここで、前述の図3を参照すると、コードナンバー「13」に対応する図柄は“赤チェリー”である。したがって、この表示例では、“赤チェリー”が左の表示窓4Lの中段の図柄停止位置で停止している。
図79の(2)は、内部当籤役として赤チェリーと桃チェリーとの両方が決定された場合の表示例である。前述の図16の(1)を参照すると、左のリール3Lの停止開始位置「11」に対応する滑りコマ数は「2」である。ここで、前述の図3を参照すると、コードナンバー「13」に対応する図柄は“赤チェリー”である。したがって、この表示例では、“赤チェリー”が左の表示窓4Lの中段の図柄停止位置で停止している。
図79の(3)は、内部当籤役として赤チェリーが単独で決定された場合の表示例である。前述の図16の(1)を参照すると、左のリール3Lの停止開始位置「11」に対応する滑りコマ数は「1」である。ここで、前述の図3を参照すると、コードナンバー「12」に対応する図柄は“白7”であり、コードナンバー「13」に対応する“赤チェリー”は、その上にある。したがって、この表示例では、“赤チェリー”が左の表示窓4Lの上段の図柄停止位置で停止している。
このように、実施例では、赤チェリーと赤チェリー以外の役との両方が決定される場合と、赤チェリーのみが決定される場合とで、異なる停止テーブルを決定し、これに基づいてリール3L,3C,3Rの回転の停止制御を行なう。したがって、図79の(1)〜(3)に示すように、同一の図柄組合せ(ここでは、赤チェリーに対応する図柄組合せ)が表示窓4L,4C,4Rで表示される場合であっても、この図柄組合せが表示される有効ラインを異ならせることができるので、遊技者を飽きさせないようにすることができるとともに、停止テーブルを決定するための専用の抽籤を行なう必要がなくなるので、制御系の負担を軽減させることができる。
また、単にBB2と赤チェリーとが重複して当籤する場合だけでなく、赤チェリーと桃チェリーとが重複して当籤する場合にも、中央の図柄停止位置に“赤チェリー(図柄98)”が停止する制御が行なわれる。そのため、遊技者は、左の表示窓4Lに“赤チェリー(図柄98)”が停止することにより、BB2に当籤していることへの期待感を持つことができる。また、BB2が当籤したときにだけ中央の図柄停止位置に“赤チェリー(図柄98)”が停止する制御が行なわれる場合に比べ、中央の図柄停止位置に“赤チェリー(図柄98)”が停止する機会が増えるため、BB2に当籤していることに期待できる機会が増える。また、遊技者には、中央の図柄停止位置に“赤チェリー(図柄98)”が停止した場合に、このことがBB2と赤チェリーとが重複して当籤したことを契機として起こったのか、赤チェリーと桃チェリーとが重複して当籤したことを契機として起こったのかが分からないので、一つの事象から複数の当籤役の推測が可能である。以上より、BB2に当籤していることへの期待感や当籤役の種類を推測させるという遊技性を与えることが可能な遊技機を提供することができる。
次に、図80及び図81を参照して動作例3について説明する。この動作例3は、遊技状態が非フラグ間、内部当籤役がハズレである場合の動作例である。
副制御回路72は、遊技状態に関わらず、スタートレバー6の操作に応じて演出モード移行抽籤テーブル(図35)を参照し、乱数抽籤により決定された演出モードを滞在モードとして決定する。そして、副制御回路72は、決定した滞在モードに対応する演出選択テーブルA(大分類)に基づいて演出分類を決定し、決定した演出分類に基づいて液晶表示部5aを制御する。このとき、演出モード移行抽籤テーブルは、複数の特別演出の夫々に対応して設けられたモード1〜モード10の夫々に対応し、互いにほぼ等しい抽籤値で構成される数値情報と、これらモード1〜モード10に対応する抽籤値の合計よりも大きい数値で構成され、通常演出に対応して設けられたモード0に対応する数値情報と、を含む。また、演出選択テーブルは、複数の演出モードのうち、演出選択テーブルに対応する対応演出モード(例えば、演出選択テーブルがモード1用演出選択テーブルである場合には、モード1)に対応して設けられた対応演出分類(例えば、対応演出モードがモード1である場合には、演出分類7)に対応し、ほぼ0の数値で構成される数値情報(抽籤値の情報)と、対応演出モードとは別の非対応演出モード(例えば、対応演出モードがモード1である場合には、モード2〜10など)に対応して設けられた非対応演出分類(例えば、非対応演出モードがモード2〜10である場合には、演出分類8〜15など)に対応する数値情報(抽籤値の情報)と、を含む。このとき、副制御回路72は、決定した滞在モードの種類を示唆する制御を行なう場合がある。
また、副制御回路72は、特別演出モードとして設けられたモード1〜モード10のいずれかが滞在モードとして決定されることを条件に、ミッション表示識別子「ミッション表示する」と「ミッション表示しない」とのうち、いずれかのミッション表示識別子を当籤識別子として決定し、ミッション表示識別子「ミッション表示する」が当籤識別子として決定されることを条件に、ミッション表示に基づく演出であって、滞在モードの種類を示唆する演出の回数を決定する。そして、副制御回路72は、決定した回数の間、ミッション表示に基づいて液晶表示部5aの制御を行なう。このとき、主制御回路71がBB1又はBB2のいずれかを当籤役として決定する場合には、副制御回路72は、先に決定した回数のミッション表示が行なわれていなくても、ミッション表示とは別のモード1〜モード10に基づく演出の制御を行なう。
図80は、このような制御が行なわれたときの各パターンの内容を示す図である。図81は、図80に示す各パターンの場合における表示例である。まず、図80を参照すると、パターン1は、演出モードがモード4であり、演出番号が7である場合に対応する。言い換えると、複数の演出モードのうちモード4が滞在モードとして決定され、このモード4とは別のモード1に対応して設けられた非対応演出分類の一つである「打ち上げ花火」が演出分類として決定された場合に対応する。パターン2は、演出モードがモード4であり、演出番号が5−1−1である場合に対応する。言い換えると、複数の演出モードのうちモード4が滞在モードとして決定され、この滞在モードを示唆する演出を行なうための演出分類が決定された場合に対応する。パターン3は、演出モードがモード1であり、ミッション表示識別子が「ミッション表示する」である場合に対応する。
次に、図81を参照すると、パターン1に示す一表示例では、主人公キャラクタ201(ドンちゃん)と親方キャラクタ202(親方)と女性キャラクタ203(葉月)との3人が表示され、主人公キャラクタ201が花火を製作し、この製作を親方キャラクタ202及び女性キャラクタ203が見守る様子が示されている。つまり、滞在モードとして決定された演出モードはモード4(花火対決(田吾作に会え))であるにも関わらず、このモード4とは別の演出モード(モード1)に対応する演出が示されている。
遊技者にとってみれば、一の演出モードに限られない多様な演出を、遊技状態などとは無関係に楽しむことができ、遊技の興趣が向上する。また、滞在モードとして決定された演出モードとは別の演出モードに対応する演出分類に基づくさらに多様な演出を楽しむことができ、遊技の興趣が向上する。また、このような演出が繰り返されることにより、滞在モードの種類を消去法で予測できる楽しみが得られる。したがって、遊技結果の態様と関連付けた遊技演出ではなく、常に演出状態に多様性を持たせることにより遊技に対する期待感を向上させることができる。
パターン2に示す一表示例では、主人公キャラクタ201と女性キャラクタ203とが散歩し、主人公キャラクタ201が女性キャラクタ203に話しかける様子が示されている。このとき、吹き出しには、「田吾作に勝ちてえなぁ」とあり、この吹き出しが、滞在モードとしてモード4が決定されていることを示唆する演出であることが分かる。
パターン3に示す一表示例では、「指令! 花火大会用の打ち上げ花火を20ゲーム以内に完成させよ!」というミッションが表示され、このミッションを主人公キャラクタ201(ドンちゃん)が眺める様子が示されている。また、主人公キャラクタ201の上方には、「残り 20ゲーム」という文字が表示されている。
遊技者にとってみれば、副制御回路72によりミッション表示識別子「ミッション表示する」が当籤識別子として決定される場合には、主人公キャラクタ201の上方に表示される回数の単位遊技が行なわれる間、ミッション表示に基づく演出であって、滞在モードの種類を示唆する演出を楽しむことができる。また、ミッション表示が行なわれている間は、演出モードに基づく演出よりも頻繁に演出が行なわれるので、さらに多様な演出を楽しむことができ、遊技の興趣が向上する。また、一連のストーリーとしての演出を提供しやすくなるので、このような演出が提供される場合には、遊技を行ないながら一連のストーリーを楽しむことができる。また、BB1又はBB2が内部当籤役として決定された場合には、副制御回路72が主人公キャラクタ201の上方に表示される回数が0でないにも関わらず(主人公キャラクタ201の上方に表示される回数の単位遊技が行なわれていないにも関わらず)、演出モードに基づく演出に戻すようにすることで、遊技者は、ミッション表示が行なわれる回数から特定の役が当籤役であるか否かを把握でき、遊技の興趣が向上する。
次に、図82及び図83を参照して動作例4について説明する。この動作例4は、葉月親方同行離脱演出を行なうときの動作例である。
副制御回路72は、前述の図40に示す演出選択テーブルを参照し、複数のキャラクタ情報(「葉月滞在」、「親方滞在」「葉月去る」「親方去る」など)のうち、当籤役に対応する抽籤値に基づいて一のキャラクタ情報を決定し、決定したキャラクタ情報に基づいて演出の制御を行なう。ここで、演出選択テーブルは、女性キャラクタ(葉月)の表示に対応して設けられた「葉月滞在」に対応し、当籤役ごとに夫々異なる第1数値情報と、親方キャラクタ(親方)の表示に対応して設けられた「親方滞在」に対応し、当籤役ごとに夫々異なる第2数値情報と、女性キャラクタ(葉月)の非表示に対応して設けられた「葉月去る」に対応し、当籤役ごとに夫々異なる第3数値情報と、親方キャラクタ(親方)の非表示に対応して設けられた「親方去る」に対応し、当籤役ごとに夫々異なる第4数値情報と、を含む。
また、プログラムROM83は、複数のタイミング情報(「第1停止で葉月加わる」「第2停止で葉月加わる」「第3停止で葉月加わる」など)の夫々に対応する抽籤値の情報を含み、主制御回路71により決定される当籤役の各々に対応して設けられた、前述の図43に示した演出選択テーブルを格納する。そして、副制御回路72は、主制御回路71、により当籤役が決定されることに応じて、この当籤役に対応する演出選択テーブルに基づいて複数のタイミング情報から一のタイミング情報を決定する。
このとき、演出選択テーブルは、第1停止操作に対応して設けられた「第1停止で葉月加わる」に対応し、前記当籤役ごとに夫々異なる数値情報と、第2停止操作に対応して設けられた「第2停止で葉月加わる」に対応し、前記当籤役ごとに夫々異なる数値情報と、第3停止操作に対応して設けられた「第3停止で葉月加わる」に対応し、前記当籤役ごとに夫々異なる数値情報と、を含む。
図82は、このような制御が行なわれたときの各パターンの内容を示す図である。図83は、図82に示す各パターンの場合における表示例である。まず、図82を参照すると、パターン1は、遊技状態が非フラグ間、内部当籤役が山、演出モードがモード1(打ち上げ花火)であり、演出分類が4−1−1(葉月親方同行離脱、葉月滞在、第1停止操作で葉月加わる)である場合に対応する。パターン2は、遊技状態がフラグ間、内部当籤役が山+BB1、演出モードがモード1(打ち上げ花火)であり、演出分類が4−5−6(葉月親方同行離脱、葉月滞在、第3停止操作で葉月加わる)である場合に対応する。
次に、図83を参照して、表示例について説明する。パターン1とパターン2との夫々について、(1)はスタート操作後の一表示例であり、(2)は第1停止操作後の一表示例である。(3)は第3停止操作後の一表示例である。
パターン1の(1)に示す一表示例では、主人公キャラクタ201(ドンちゃん)のみが表示され、この主人公キャラクタ201が川原で散歩する様子が示されている。パターン1の(2)に示す一表示例では、女性キャラクタ203(葉月)が主人公キャラクタ201に加わる様子が示されている。このとき、女性キャラクタ203は、「あ〜ら、ドンちゃんひさしぶり〜!」と話しかけている。パターン1の(3)に示す一表示例では、主人公キャラクタ201と女性キャラクタ203(葉月)とが仲良く散歩する様子が示されている。
パターン2の(1)に示す一表示例では、主人公キャラクタ201(ドンちゃん)のみが表示され、この主人公キャラクタ201が川原で散歩する様子が示されている。パターン2の(2)に示す一表示例は、パターン2の(1)に示す一表示例と同様である。パターン2の(3)に示す一表示例は、女性キャラクタ203(葉月)が主人公キャラクタ201に加わる様子が示されている。このとき、女性キャラクタ203は、「あ〜ら、ドンちゃんひさしぶり〜!」と話しかけている。
遊技者にとってみれば、表示するキャラクタの種類や非表示にするキャラクタの種類を決定することで、液晶表示部5aで表示させるキャラクタの種類や人数が無作為(ランダム)になるため、液晶表示部5aでの演出を多様にすることができる。具体的には、主人公キャラクタ201に加え、親方キャラクタ202と女性キャラクタ203との3人を同時に数ゲーム間表示させることや、主人公キャラクタ201と親方キャラクタ202又は女性キャラクタ203のいずれかとの2人を表示させることや、主人公キャラクタ201のみを表示させることができるので、多様な遊技性を無作為に作り出すことができる。また、抽籤値は、当籤役ごとに夫々異なるように設定されているので、液晶表示部5aで演出されるキャラクタの種類や人数によって遊技状態や内部当籤役を推測することができる。そのため、演出自体の魅力が高まる。
また、実施例では、キャラクタを表示する演出や非表示する演出を行なうタイミングを無作為(ランダム)にすることもできるため、液晶表示部5aでの演出をより多様にすることができる。また、抽籤値は、内部当籤役ごとに異なるように設定されているので、液晶表示部5aで演出されるキャラクタの種類や人数だけでなく、表示されるタイミングや表示されなくなるタイミングからも内部当籤役を推測することができる。そのため、演出自体の魅力が高まる。
次に、図84及び図85を参照して動作例5について説明する。
副制御回路72は、スタートレバー6が操作され、遊技状態が一般遊技状態であることを条件に、予め定めた複数の内部モード(低確率モード、高確率モード)のうちいずれかの内部モードを決定し、決定した内部モードに基づいて、予め定めた設定推測演出決定テーブルA、Bのうちいずれかの設定推測演出決定テーブルを決定する。そして、副制御回路72は、決定した設定推測演出決定テーブルと主制御回路71により設定された設定値とに基づいて、予め定めた複数の演出データ(演出なし、花火1、花火2、花火3(プレミアム花火))のうちいずれかの演出データを決定する。そして、副制御回路72は、主制御回路71により遊技状態が特別遊技状態に移行される場合に、演出データ決定手段により決定された演出データに基づいて液晶表示部5aを制御する。
図84及び図85は、このような制御が行なわれたときの表示例である。図84のパターン1は、ボーナス内部当籤遊技時の内部モードが高確率モードであり、設定値が設定6で、演出データが花火3(プレミアム花火)である場合の一表示例である。図84のパターン2は、ボーナス内部当籤遊技時の内部モードが高確率モードであり、設定値が設定1で、演出データが演出なしである場合の一表示例である。図85のパターン3は、ボーナス内部当籤遊技時の内部モードが低確率モードであり、設定値が設定6で、演出データが演出なしである場合の一表示例である。
図84のパターン1に示す一表示例では、主人公キャラクタ201が多数の花火を打ち上げ、親方キャラクタ202が喜ぶ様子が示されている。また、主人公キャラクタ201の右方では、花火に見とれる女性キャラクタ203の様子が示されている。そして、主人公キャラクタ201の上方には、遊技状態を示唆する「BB中!」という文字が示されている。
図84のパターン2に示す一表示例は、主人公キャラクタ201が花火を打ち上げ、この花火を親方キャラクタ202と女性キャラクタ203とが眺める様子が示されている。このとき、主人公キャラクタ201の上方には、遊技状態を示唆する「BB中!」という文字が示されている。図85のパターン3に示す一表示例は、図84のパターン2に示す一表示例と同様である。
遊技者は、遊技状態が特別遊技状態である場合には、設定値に基づいて決定された演出を受けることができる。この演出を行なうための演出データは、副制御回路72により決定された設定推測演出決定テーブルの種別によっても変わるが、設定推測演出決定テーブルを決定するための判断要素である内部モードは、遊技状態が一般遊技状態である場合には、開始操作信号が出力される毎に決定される。言い換えると、内部モードは、遊技状態が一般遊技状態である場合には、単位遊技毎に変更される可能性がある。そのため、一般遊技状態である場合の演出を多様にすることができるとともに、遊技状態が特別遊技状態である場合の設定値に基づく演出も多様にすることができる。したがって、特別遊技状態である場合の演出に変化を与えることができ、遊技の興趣が向上する。
また、実施例では、設定推測演出テーブルBが決定され、設定6が設定されている場合には、設定推測演出テーブルBが決定される。遊技者にとってみれば、「花火3(プレミアム花火)」に基づく演出、すなわちパターン1のような演出が行なわれることで、設定値が設定6であることを予測しながら遊技を進めることができる。
また、実施例では、内部モードとして高確率モードが決定される場合には、設定推測演出テーブルAに比べプレミアム花火による演出が行なわれやすい設定推測演出テーブルBを設定推測演出決定テーブルとして必ず決定する。このようにすることで、実際の設定値を把握しやすくなるので、高確率モードそのものの魅力を高めることができる。したがって、これにより、演出モードを高確率モードに変更させるという楽しみが一般遊技状態で得られるので、特別遊技状態での演出を多様にするだけでなく、一般遊技状態である場合の演出を多様にすることができる。
また、実施例では、前述の図81のパターン3で示したようなミッション表示が行なわれるときも、設定推測演出テーブルBを設定推測演出決定テーブルとして必ず決定する。したがって、実際の設定値が把握する機会が増え、遊技の興趣が向上する。
次に、図86を参照して動作例6について説明する。
副制御回路72は、スタートレバー6が操作され、遊技状態が一般遊技状態であることを条件に、予め定めた複数の内部モード(低確率モード、高確率モード)のうちいずれかの内部モードを決定し、決定した内部モードを報知するように液晶表示部5aを制御する。
図86は、このような制御が行なわれたときの表示例である。図86のパターン1は、内部モードが低確率モードで演出番号が3−1−1(会話演出、ドンちゃん+葉月演出1、セリフ1)である場合の一表示例である。図86のパターン2は、内部モードが高確率モードで演出番号が3−2−5(会話演出、ドンちゃん+葉月演出2、セリフ5)である場合の一表示例である。
図86のパターン1に示す一表示例では、主人公キャラクタ201と女性キャラクタ203とが散歩し、女性キャラクタ203が主人公キャラクタ201に話しかける様子が示されている。このとき、吹き出しには、「今日もいい天気だね!」とあり、2人のキャラクタの会話が単なる日常会話であることが分かる。
図86のパターン2に示す一表示例では、主人公キャラクタ201と女性キャラクタ203とがお弁当を食べながら、楽しく会話する様子が示されている。主人公キャラクタ201は、女性キャラクタ203が作ったお弁当を食べながら、「美味しい!」と話しかけている。この様子から、2人のキャラクタの会話が単なる日常会話とは異なることが分かる。
ここで、前述の図84及び図85を参照して説明したとおり、遊技者は、遊技状態が特別遊技状態である場合には、設定値に基づいて決定された演出を受けることができる。この演出を行なうための演出データは、設定推測演出決定テーブルの種別によっても変わるが、この種別は、一般遊技状態のときに単位遊技毎に決定される内部モードに基づいて決められる。図86に示す演出では、キャラクタ同士の会話の雰囲気や楽しさから、この内部モードの種別を把握することができる。したがって、特別遊技状態になったときに設定値に基づく演出を受けることができるか否かの可能性を、演出を介して把握することができ、一般遊技状態での演出を多様にできることに加え、特別遊技状態である場合の設定値に基づく演出も多様にできる。したがって、特別遊技状態である場合の演出に変化を与えることができ、遊技の興趣が向上する。
以上、実施例について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。
実施例では、フラグ間である場合には、対応服による演出が行なわれる場合と非対応服による演出が行なわれる場合との両方があり得るようにしているが、これに限られるものではない。例えば、フラグ間である場合には、非対応服による演出のみが行なわれるようにしてもよい。これにより、フラグ間で赤チェリーと桃チェリーとの両方が内部当籤役として決定された場合、BB1又はBB2が当籤役として持ち越されているにも関らず、赤色のハッピに基づくデータや桃色のハッピに基づくデータによる演出が行なわれたためにBB1やBB2が当籤役として持ち越されていることを把握できないという事態を回避することができる。そのため、BB1やBB2による利益を得るまでの単位遊技の回数を減らすことができる場合がある。
実施例では、遊技機1は、第1種特別役物(レギュラーボーナスゲーム、RB)と、この第1種特別役物を連続して作動させる第1種役物連続作動装置(ビッグボーナス、BB)と、を備えるようにしたが、第2種特別役物(チャレンジゲーム、CG、及び/又は、シングルチャレンジゲーム、SCG)及びこの第2種特別役物を連続して作動させる第2種役物連続作動装置(チャレンジボーナス、CB)を備えることもできる。
また、第2種役物連続装置を備えるようにした場合、第1種役物連続作動装置に係る役(BB)と赤チェリーとが重複して当籤する場合と、第2種役物連続作動装置に係る役(CB)と赤チェリーとが重複して当籤する場合と、において、中段の図柄停止位置に“赤チェリー(図柄98)”が停止する制御が行なわれるようにし、赤チェリーのみが当籤する場合に上段の図柄停止位置に“赤チェリー(図柄98)”が停止する制御が行なわれるようにすることが考えられる。このようにすることで、赤チェリーが中段の図柄停止位置に停止表示される場合には、いずれかのボーナスが成立することへの期待感を持つことができるので、遊技の興趣が向上する。
実施例では、ミッション表示についての具体的な説明を省略しているが、予め定めた複数のミッション表示用演出分類を含むミッション表示用演出選択テーブル(図示せず)を格納する当籤分類決定情報格納手段としてのプログラムROM83と、ミッション表示抽籤テーブルを参照して副制御回路72によりミッション表示識別子「ミッション表示する」が当籤識別子として決定されることを条件に、複数のミッション表示用演出分類のうちいずれかのミッション表示用演出分類をミッション表示用演出分類として決定する当籤分類決定手段としての副制御回路72と、を備え、ミッション表示用演出選択テーブルは、内部抽籤テーブルを参照して主制御回路71により決定された当籤役に対応するミッション表示用演出分類と、内部抽籤テーブルを参照して主制御回路71により決定された当籤役に対応しないミッション表示用演出分類と、を含み、画像制御マイコン81は、副制御回路72により決定されたミッション表示用演出分類に基づいて液晶表示装置5aを制御するようにしてもよい。このようにすることで、前述の図36〜図44で例示した演出選択テーブルを参照して行なわれる演出よりも多い頻度で主制御回路71により決定された当籤役に対応する演出が行なわれる。したがって、ミッション表示識別子に基づく演出が行なわれる場合の遊技に対する期待感を高めることができ、遊技の興趣が向上する。
実施例では、副制御回路72は、BBが当籤役として決定される場合には、連続演出(3人)に対応する特定識別情報を他の識別情報よりも高い確率で当籤識別情報として決定し、複数の小役のいずれかが当籤役として決定される場合には、決定された小役に対応する小役識別情報を他の識別情報よりも高い確率で当籤識別情報として決定するようにしているが、これに限られるものではない。例えば、副制御回路72は、BBが当籤役として決定される場合には、連続演出(3人)に対応する特定識別情報を当籤識別情報として決定し、複数の小役のいずれかが当籤役として決定される場合には、決定された小役に対応する小役識別情報を当籤識別情報として決定するようにしてもよい。このようにすることで、BBが当籤役として決定されているか否か、いずれかの小役が当籤役として決定されているか否かに基づき、識別情報が一義的に決定されるので、液晶表示部5aでの演出内容がRB遊技状態への移行可能性(BBが作動する可能性)や小役当籤の確定的な判断材料となる。したがって、初心者でも安心して遊技を楽しむことができる。
実施例では、役に対応する乱数範囲(数値範囲)は連続した値としているが、これに限られるものではない。例えば、数値範囲は、連続しない複数の値を含むものとしてもよい。
実施例では、停止テーブル及びプログラムによる制御(コントロール制御)を併用して停止制御を行なっているが、これに限られるものではない。すなわち、ROM32の容量及びCPU31のパフォーマンスを考慮して、適宜採用することが好適である。
さらに、本実施例のような遊技機1の他、パチンコ遊技機、パチロット等の他の遊技機にも本発明を適用できる。さらに、上述の遊技機1での動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。