JP2008005189A - 圧電発振器 - Google Patents

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Abstract

【課題】特別な治具を用いることなく発振回路部の発振回路素子の接続が可能で生産性がよく、特に平面サイズの小型化が可能な圧電発振器を提供する。
【解決手段】下側リードフレーム31に、IC70と接続される下部リード33,34,35を形成し、これらの内側の一部を所定量ハーフエッチングすることにより形成される平面が略矩形のハーフエッチング部37を回路素子搭載部36とした。そして、回路素子搭載部36上に、絶縁体であるダイアタッチフィルム85によりIC70を接合した下側リードフレーム31上に、上側接続端子部57を有する上部リード54と支持用リード55が形成された上側リードフレーム51を、絶縁性接着剤88により接合した。このとき、上部リード54の上側接続端子部57を下側から絶縁性の支持体60で支持するように設置する構成とした。
【選択図】図2

Description

本発明は、圧電振動片と、この圧電振動片を発振させる発振回路素子とを備えた圧電発振器に関する。
モバイルコンピュータやICカードなどの小型の情報機器や、携帯電話に代表される小型の移動体通信機器などの分野で、これらの電気回路において一定の周波数信号を得るために、圧電発振器が広く使用されている。近年、圧電発振器を搭載する各種機器の小型化が進むのに伴い、圧電発振器の小型化、薄型化が強く要求されている。
従来、圧電発振器の構造において、圧電振動子と発振回路素子を備えた発振回路部をそれぞれ別のパッケージを用いて構成し、例えば、発振回路部の上に、圧電振動子を構成するパッケージを重ねて固定したものが知られている。
ところで、最近の情報機器や移動体通信機器の小型化の進展は著しく、これに伴って、搭載される圧電発振器への小型化、薄型化の要求はますます強くなってきている。特に、圧電発振器の平面サイズの小型化においては、例えば発振回路素子としてのICのサイズに極力近づけたいとのニーズが高まっている。また、圧電発振器の平面サイズを小型化するのに伴って、実装基板に接合するための外部端子を配設するスペースも小さくなるため、実装基板との接合面積が小さくなって接合強度が低下することが懸念される。
この課題を解決するため、上記のような構成の圧電共振器のより小型化、薄型化を図る構造として、例えば特許文献1に、複数のリードフレームにより発振回路部を形成し、圧電振動子と重ねて固定した構成が提案されている。
図7は、特許文献1の圧電発振器100の構成を説明するための縦断面図である。なお、図7では、説明の便宜上、圧電発振器100を樹脂パッケージとして形成するための封止樹脂170を二点鎖線で示し、また、一部のハッチングを省略している。
図7に示す圧電発振器100は、二枚のリードフレームを用いて形成された発振回路素子としてのIC160を備えた発振回路部(積層リードフレーム)150と、パッケージ容器120に圧電振動片112が収納された圧電振動子110とが重ねて接合されている。圧電振動子110は、凹部121が形成されたパッケージ容器120の凹底部分に設けられたマウント電極122に、導電性接着剤113により一端部が接合されて片持ち状態に支持された圧電振動片112を備えている。マウント電極122は、パッケージ容器120の底面に形成された外部電極124と、引き出し電極124aにより導通している。そして、パッケージ120の上面にはリッド128が接合され、圧電振動片112がパッケージ120内に気密に封止されている。
一方、発振回路部150の二枚のリードフレームのうち、下側リードフレーム140は、略中央部に形成されたダイパッド(回路素子搭載部)152と、ダイパッド152の両側に所定の隙間を設けて配設された複数のリード142が同一平面上に形成されている。リード142は、IC160側の一端部から水平に形成されたワイヤボンディング用の接続端子部(パッド)144を有し、接続端子部144の外側が下側に折り曲げられて、図7紙面を貫く手前方向へ傾斜する傾斜部145を形成し、さらに傾斜部145の外側が、図7紙面を貫く手前方向へ水平に折り曲げられて外部端子(実装端子)146が形成されている。ダイパッド152上には、上面側(能動面)に複数の接続パッド(図示せず)を有するIC160が固定されている。
また、上側のリードフレーム130は、外側の一端部からIC160の方向に水平に形成された圧電振動子110と接続される振動子接続部132を有し、この振動子接続部132の内側が下方に折り曲げられて傾斜部135が形成され、さらに傾斜部135からIC160側の他端部に向けて水平に折り曲げられて接続端子部(パッド)134が形成されている。そして、接続端子部134は、IC160上の対応する接続パッドとボンディングワイヤ162により接続されている。この上側リードフレーム130が、下側リードフレーム140の上に一定の間隔を有して配置され、発振回路部150を構成している。
上記のように形成された発振回路部150上に圧電振動子110が重ねて接合され、このとき、外部電極124と振動子接続部132とが半田125により接続される。そして、発振回路部150の外部端子146の主面とリッド128の上面とを露出させつつ、封止樹脂170により発振回路部150および圧電振動子110を樹脂封止することにより、圧電発振器100が形成されている。
特開2005−33755号公報
しかしながら、上述した圧電発振器100では、上側リードフレーム130の接続端子部134の下面が、樹脂封止前の段階では何にも支持されずに中空に浮いた状態となっているため、接続端子部134を支持するための専用の支持用治具を使用しないとワイヤボンディングができない。このため、圧電発振器の機種が異なるごとに専用の支持用治具を作製し、生産工程において治具交換などの段取りをする必要があり、生産性に悪影響を及ぼすという問題があった。
本発明は、上記問題を解消するためになされたものであって、その目的は、特別な治具を用いることなく発振回路部の発振回路素子の接続が可能で生産性がよく、特に平面サイズの小型化が可能な圧電発振器を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、リードフレームに形成された複数のリードと発振回路素子とが接続されてなる発振回路部と、発振回路部に重ねて固定され、内部に圧電振動片が収容された圧電振動子とを備え、発振回路部と圧電振動子とを封止樹脂により一体に封止して形成された圧電発振器であって、発振回路部は、発振回路素子を搭載する回路素子搭載部と、発振回路素子に接続される下側接続端子部を有する複数の下部リードと、下部リードのいずれかの一部が封止樹脂から露出されることにより形成される外部端子とを備えた下側リードフレームと、下側リードフレームに絶縁体を介して重ねて固定され、圧電振動子と接続するための振動子接続部および発振回路素子と接続される上側接続端子部を有する複数の上部リードが設けられた上側リードフレームと、を含み、回路素子搭載部が、下側リードフレームの下部リードを含む領域に形成され、発振回路素子が回路素子搭載部上に絶縁体を介して接合され、回路素子搭載部が、下側リードフレームの複数のリードを含む領域に形成され、発振回路素子が回路素子搭載部上に絶縁体を介して接合され、上側リードフレームの複数の上部リードが、上側接続端子部を下方から支持するように設けられた絶縁性の支持体上に形成されていることを主旨とする。
この構成によれば、圧電発振器の発振回路部を構成する二つのリードフレームのうち、上側リードフレームの上部リードの上側接続端子部が、下方に設けられた絶縁物からなる支持体によって支持される。また、下側リードフレームの下側接続端子部は、下側リードフレーム自体の底部が圧電発振器の底部であるため、平坦な載置部分に載置された場合に該載置部分に支持される。これにより、発振回路素子と上側および下側接続端子部とをワイヤボンディングにより接続する際に、ワイヤボンダのキャピラリにより印加されるボンディング圧力や超音波振動などが各接続端子部に適切に伝わり、良好なボンディング性を得ることができる。特に、上側接続端子部については、従来のように、接続端子部(上側接続端子部)を支持するための専用の支持用治具を用いることなく、ワイヤボンディング接続を行なうことができる。従って、専用治具を作製し、これをワイヤボンダに取り付けてワイヤボンディングする必要がなくなるので、生産性のよい圧電発振器を提供することができる。
また、この構成によれば、下側リードフレームに形成される複数の下部リードを含む領域に、発振回路素子が固定される回路素子搭載部を形成し、この回路素子搭載部に絶縁性接着剤などの絶縁体を介して発振回路素子が接合される。これにより、従来のように、発振回路が形成された発振回路素子であるICが接合されるダイパッド(回路素子搭載部)の外側の同一平面に隙間を設けてリードが形成されたリードフレームを用いた場合に比して、発振回路素子の大きさにより近い小さな面積で発振回路部を形成することができる。
さらに、複数の下部リードのいずれかの一部を封止樹脂から露出させることにより外部端子が形成されているので、外部端子も平面視で発振回路素子と重なる位置に設けることができる。これにより、圧電発振器を発振回路素子の平面サイズに合わせて小型化した場合であっても、十分な大きさの外部端子を設けることが可能である。従って、実装基板との接合面積を十分確保でき、小型で且つ実装基板との接合強度に優れた圧電発振器を提供することができる。
本発明は、リードフレームに形成された複数のリードと発振回路素子とが接続されてなる発振回路部と、発振回路部に重ねて固定され、内部に圧電振動片が収容された圧電振動子とを備え、発振回路部と圧電振動子とを封止樹脂により一体に封止して形成された圧電発振器であって、発振回路部は、発振回路素子を搭載する回路素子搭載部と、発振回路素子に接続される下側接続端子部を有する複数の下部リードと、下部リードのいずれかの一部が封止樹脂から露出されることにより形成される外部端子とを備えた下側リードフレームと、下側リードフレームと絶縁体を介して重ねて固定され、圧電振動子を支持するための支持用リードと、圧電振動子と接続するための振動子接続部および発振回路素子と接続される上側接続端子部が設けられた複数の上部リードとを有する上側リードフレームと、を含み、回路素子搭載部が下側リードフレームの下部リードを含む領域に形成され、発振回路素子が回路素子搭載部上に絶縁体を介して接合され、上側リードフレームの上部リードが、上側接続端子部を下方から支持するように設けられた絶縁性の支持体上に形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、圧電発振器の発振回路部を構成する二つのリードフレームのうち、上側リードフレームの上部リードの上側接続端子部が、下方に設けられた絶縁物からなる支持体によって支持される。また、下側リードフレームの下側接続端子部は、下側リードフレーム自体の底部が圧電発振器の底部であるため、平坦な載置部分に載置された場合に該載置部分に支持される。これにより、発振回路素子と上側および下側接続端子部とをワイヤボンディングにより接続する際に、ワイヤボンダのキャピラリにより印加されるボンディング圧力や超音波振動などが各接続端子部に適切に伝わり、良好なボンディング性を得ることができる。特に、上側接続端子部については、従来のように、接続端子部(上側接続端子部)を支持するための専用の支持用治具を用いることなく、ワイヤボンディング接続を行なうことができる。従って、専用治具を作製し、これをワイヤボンダに取り付けてワイヤボンディングする必要がなくなるので、生産性のよい圧電発振器を提供することができる。
また、上記の構成によれば、発振回路素子の上面に、上側リードフレームに形成された圧電振動子支持部が絶縁体を介して固定され、さらに、支持用リードが、圧電振動子を底面側から支持する構造が形成される。
これにより、圧電発振器が、発振回路素子上に固定された支持用リードに支持されているので、従来のように、圧電振動子の支持部が発振回路素子載置領域の外側に設けられ、圧電振動子の中央部が封止樹脂により支持されている構造に比して、発振回路部による圧電振動子の支持構造がより強固に補強される。これにより、例えば、封止樹脂を注入する際の耐性などが向上し、圧電発振器製造の歩留り向上に寄与することができる。また、リードフレームの材料である金属からなる圧電振動子支持部が、発振回路素子と圧電振動子との間に接触するように設けられるので、発振回路素子と圧電振動子との熱伝導が良好に確保される。これにより、例えば、温度補償素子(温度センサ)が形成された発振回路素子を用いた場合に、発振回路素子と圧電振動子との温度差が軽減し、周波数ずれなどの温度補償エラーが抑えられ、優れた温度補償機能を備えた圧電発振器を提供することができる。
以下、本発明を具体化した実施の形態について図面に従って説明する。
図1は、第1の実施形態に係る圧電発振器1を分解した状態の斜視図を示す。なお、説明の便宜上、圧電振動子10の上側に接合されるリッド19と、圧電発振器1を封止する封止樹脂90は図示を省略している。図2は、図1のA−A線断面図であり、説明の便宜上封止樹脂90は断面線を省略し、その外形部分を想像線(二点鎖線)で示している。図3は、圧電振動子10の平面図であり、説明の便宜上、上部を覆うリッド19は搭載位置を想像線(二点鎖線)で示して図示を省略している。図4は、発振回路部20の平面図であり、一部の部分について点(ドット)のハッチングを付しているが、これは、理解の便宜のため後述するハーフエッチング部を示して付したもので、切断面を示したものではない。
図1および図2に示すように、圧電発振器1は、パッケージ容器11内に圧電振動片12が接合されて封止された圧電振動子10を備えている。また、圧電発振器1は、発振回路が形成された発振回路素子としてのIC(集積回路素子)70が搭載された下側リードフレーム31と、振動子接続部56と支持用リード55とを有する上側リードフレーム51とが重ねて接合されてなる発振回路部20を備えている。圧電発振器1は、発振回路部20上に、圧電振動子10が重ねて接合され、封止樹脂90により一体に樹脂封止された樹脂パッケージとして形成されている。
(圧電振動子)
圧電振動子10は、図2および図3に示すように、凹部が形成されたパッケージ容器11と、パッケージ容器11の凹部に収容される圧電振動片12と、パッケージ容器11の上面に接合されるリッド19とを有している。
凹部の凹底部分には一対のマウント電極15が設置されていて、パッケージ容器11の底面部分に形成された外部電極17と、図示しないスルーホールにより導通されている。なお、マウント電極15と外部電極17とを、パッケージ容器11の側面に形成した側面電極を介して導通させる構成としてもよい。
圧電振動片12は、図3に示すように、矩形平板状のATカット水晶等の圧電材料の両主面に、対向電極としてそれぞれ形成された励振電極13を有している。励振電極13は、それぞれ一端部分から引き出されて、圧電振動片12の端部に形成された一対の接続電極14に接続されている。この各接続電極14と、対応するマウント電極15とを位置決めし、それぞれに接触するように導電性接着剤16を塗布して固化させることによって接続電極14とマウント電極が接続され、圧電振動子10がパッケージ容器11内に片持ち支持された状態で接合されている。これにより、パッケージ容器11の外部電極17から圧電振動片12の励振電極13に対して通電することが可能となる。なお、圧電振動片12は、各励振電極13からそれぞれ引き出される一対の接続電極14を圧電振動片12の長手方向の両端部にそれぞれ設けて、両持ち支持にて接合する構成とすることも可能である。また、パッケージ容器11内部に実装するのは、ATカット圧電振動片に限らず、音叉型圧電振動片やSAWチップであってもよい。
パッケージ容器11の上面には、シームリング18を介して金属からなる平板状のリッド19を溶接することにより接合し、パッケージ容器11内部を不活性ガス雰囲気または真空雰囲気に気密封止する。なお、ガラス製のリッドを用いてパッケージ容器11内部を気密封止する構成としてもよく、この場合には、低融点ガラスを介してリッドをパッケージ容器11上に仮止めし、低融点ガラスを溶融させて接合する。
(発振回路部)
次に、発振回路部20の構造を説明する。
発振回路部20は、図1および図2に示すように、IC70が搭載された下側リードフレーム31および下側リードフレーム31と底面を同じくして設けられた支持体60と、振動子接続部56と支持用リード55とを有する上側リードフレーム51とが重ねて接合されて構成されている。ここでは、まず、下側リードフレーム31および上側リードフレーム51のそれぞれの構造について、図面に従って詳細に説明する。
下側リードフレーム31と上側リードフレーム51のそれぞれは、一枚の合金からなるシート状のリードフレームに複数連設されるように形成される。そして、このシート状のリードフレームにより圧電発振器1の一連の製造工程を経て複数個の圧電発振器1を形成したのち、各個片の圧電発振器1に切断されるものである。
図5は、下側リードフレーム31が複数形成されたリードフレーム30を説明するものであり、図5(a)が平面図、(b)は同図(a)のB−B線断面図である。また、図6は、上側リードフレーム51が複数形成されたリードフレーム50を説明するものであり、図6(a)は平面図、(b)は、同図(a)のC−C線断面図である。なお、図5と図6では、リードフレーム30またはリードフレーム50に形成されたそれぞれ一つの下側リードフレーム31または上側リードフレーム51の形成された部分を図示しており、下側リードフレーム31または上側リードフレーム51各個片の外形をそれぞれ想像線(二点鎖線)で示している。また、図5,6では、一部の部分について点(ドット)のハッチングを付しているが、これは、ハーフエッチング部を説明する便宜のために付したもので、切断面を示したものではない。
図5に示すリードフレーム30は、シート状の合金素材にエッチング加工やプレス加工加工が施されることにより画定されて形成された複数のリードと、この複数のリードの一部にハーフエッチング加工が施されて形成されたハーフエッチング部を有する下側リードフレーム31が、枠部32によって連設されて複数形成されている。なお、リードフレーム30に通常用いられる合金素材には、例えば、42アロイ等のFe(鉄)合金、あるいはCu−Sn,Sn−Zn,Cu−Ni等のCu(銅)合金、あるいはこれらに第三の元素を添加した三元合金等がある。
リードフレーム30の略矩形の下側リードフレーム31形成領域には、枠部32の一方の対辺の略中央部を横断する開口部分T1と、他方の対辺を横断し略中央部で開口部分T1と交錯する二つの開口部分T2,T3とにより、枠部32を基部として画定されて三対の下部リード33,34,35が形成されている。本実施形態では、下部下部リード33,34,35のそれぞれは、圧電振動片12の一対の励振電極13、IC70の接続パッドの一つである接地電極と周波数調整回路の電極のそれぞれと接続されるものとして説明するが、これに限らず、リード毎に割り振る機能は別途設定してもよく、また、所望の他の機能に供するリードを増設することもできる。
また、下側リードフレーム31形成領域の略中央部分、即ち、下部リード33,34,35の一部を平面視で略矩形状にハーフエッチング加工することにより回路素子搭載部36が形成されている。つまり、各下部リード33,34,35の枠部32と反対側の端部側にハーフエッチング部37が形成され、各リードには、ハーフエッチング部37と段差部が形成される。下部リード33,34,35のそれぞれの段差部の上面側の一部は、後述するIC70とワイヤボンディングにより接続される下側接続端子部33a,34a,35aとなっている。
なお、本実施形態では、回路素子搭載部36のリード37側の平面形状をIC70の少なくとも三辺の外形に所定の寸法が加えられた大きさに形成している。ここでいう所定の寸法とは、回路素子搭載部36にIC70を搭載する際に、回路素子搭載部36のリード37側の三辺をIC70の位置決め基準として使用でき、且つ作業性を損なわない程度のクリアランスとなる寸法を指している。
また、下部リード33,34,35のそれぞれの底面側は、後述する封止樹脂90により樹脂封止されて樹脂パッケージを形成した際に、樹脂パッケージから少なくとも一部が封止樹脂外部に露出されて三対の外部端子40,41,42を形成する。本実施形態では、ICに温度補償回路が付加されている例を示し、外部端子40,41は実装基板に接続される外部端子、外部端子42は、圧電発振器1の温度による周波数変化を補正するときに使用する調整用の外部端子として説明する。なお、外部端子42は、入力電圧によって周波数を変化させる機能がICに付与された場合に、その変化感度を調整したりする特性調整および/または圧電振動子10と発振回路部20の各接続部分の導通確認をするための特性検査用の外部端子にする構成としてもよい。ここでいう特性検査とは、樹脂封止後におけるIC70の動作確認など、圧電発振器としての特性検査などをいう。なお、各外部端子に付与される機能や端子数は本実施形態に示した例の限りでない。
図6に示すリードフレーム50は、シート状の合金素材にエッチング加工やプレス加工、またはハーフエッチング加工を施すことにより形成される複数のリードを有する上側リードフレーム51が、枠部52によって連設されて複数形成されている。リードフレーム50の上側リードフレーム51形成領域の略中央には、枠部52の一辺側の内側を基端部とした支持用リード55が形成されている。支持用リード55は、IC70が搭載された下側リードフレーム31と重ねて接合される際に、平面視でIC70の略中央部に重なり且つIC70の複数の接続パッド71(図1参照)のそれぞれと重ならない位置に設けられている。さらに、支持用リード55のIC70との対向面側(下面側)には、ハーフエッチング部58が形成されている。ハーフエッチング部58は、下側リードフレーム31と接合される際に、支持用リード55の下面側が下側リードフレーム31に載置されたIC70の上面に接する高さとなるようにハーフエッチングされて形成されている。
支持用リード55に対向する枠部52の二辺の各コーナー部には、一対の上部リード54が形成されている。上部リード54の上面側には、圧電振動子10の外部電極17が接続される振動子接続部56を有している。また、上部リード54の他辺側の中央部側の端部から上側リードフレーム51形成領域の内側に向けて所定量ハーフエッチングされ、ハーフエッチング部59が形成されている。このハーフエッチング部59の上面は、後述するIC70とワイヤボンディングにより接続される上側接続端子部57となっている。すなわち、ハーフエッチング部59を形成する際の所定のハーフエッチング量とは、IC70とボンディングされたときのボンディングワイヤの最大高さよりも大きい量とする。
次に、上記に説明した構成の下側リードフレーム31と上側リードフレーム51を用いて形成される発振回路部20の構成について説明する。
図2および図4に示すように、下側リードフレーム31の回路素子搭載部36上には、絶縁体であるダイアタッチフィルム(Die attach film)85を介して、発振回路を有するIC70が接合されている。IC70内部には、前記発振回路と共に、必要に応じて温度補償回路や周波数調整用回路などが設けられ、IC70の上面(能動面)には、接地用のGND接続パッドを含む複数の接続パッド71が配設され、ここに発振出力等の信号が引き出されている。
下側リードフレーム31の一対のリード33の間(図5に示す開口部T1)には、IC70の上面高さと同じ厚みを有したシリコン(Si)からなる支持体60が備えられている。なお、支持体60の材質はシリコン(Si)に限らず、後述するワイヤボンディングの負荷に対応できる固さと絶縁性を有していればよく、例えば、絶縁性樹脂などを用いてもよい。
そして、下側リードフレーム31上には、絶縁性接着剤86,87により上側リードフレーム51が接合されている。絶縁性接着剤86は、下側リードフレーム31のリード33の上面と上側リードフレーム51の上部リード54との接合面とを接合するのに供していて、上部リード54の上側接続端子部57は支持体60により下側から支持されている。また、絶縁性接着剤87は、IC70の上面(能動面)と、上側リードフレーム51の支持用リード55との各接合面を接合するのに供している。
下側リードフレーム31の下部リード33,34,35の各下側接続端子部33a,34a,35aと、上側リードフレーム51の上部リード54の上側接続端子部57とにはボンディングワイヤ80の一端が接続され、ボンディングワイヤの他端はそれぞれ対応するIC70の各接続パッド71に接続されている。
(圧電発振器)
上記のように形成された発振回路部20の上面に有する振動子接続部56と、圧電振動子10の外部電極17とは、図2に示すように、半田95により接続されている。また、発振回路部20の支持用リード55の上面と圧電振動子10の底面とが、絶縁性接着剤88により接合されている。そして、接合された発振回路部20と圧電振動子10とは、リッド19の上面と外部端子40,41,42とを外部に露出した状態で、封止樹脂90により樹脂封止され、樹脂パッケージとしての圧電発振器1が形成されている。
次に、圧電発振器1の製造方法について説明する。なお、圧電振動子10の形成方法は従来方法と同様であるため説明を省略し、ここでは、下側リードフレーム31および上側リードフレーム51により発振回路部20を形成する方法と、この発振回路部20と圧電振動子10とを接合して圧電発振器1を形成する方法を説明する。
本発明に係る圧電発振器1の製造は、下側リードフレーム31が複数形成されたリードフレーム30と、上側リードフレーム51が複数形成されたリードフレーム50を用いて、多数個一括して行なわれた後、個片の圧電発振器1に切り出す方法がとられる。
まず、図5に示すリードフレーム30の複数の下側リードフレーム31のそれぞれの回路素子搭載部36上に、図2に示すように、絶縁体としてのダイアタッチフィルム( Die attach film)85によってIC70を接着固定する。なお、IC70を固定する方法は、ダイアタッチフィルム85を用いる方法に限らず、IC70と回路素子搭載部36とを絶縁された状態で接合できればよく、例えば、絶縁性の接着剤(ダイアタッチ剤)を用いる方法や、回路素子搭載部36上に予め絶縁膜を形成してから接着剤により接合する方法などを利用することも可能である。
次に、図5(a)に示すリードフレーム30に形成された複数の下側リードフレーム31それぞれの、一対のリード33の間に形成された開口部T1に、支持体60を位置決めして配置する。支持体60の位置は、リードフレーム30の上に接合されるリードフレーム50に形成された複数の上側リードフレーム51それぞれに形成された上部リード54の上側接続端子部57と重なる位置に合わせる。この状態で、リードフレーム30の上に、絶縁性接着剤86,87により、図6に示す複数の上側リードフレーム51が複数形成されたリードフレーム50を位置合わせして接合する。絶縁性接着剤86は、リードフレーム30とリードフレーム50とのそれぞれのすべての接合面どうしが接触しないように塗布して固化されることにより、リードフレーム30とリードフレーム50とが絶縁される。本実施形態では、リードフレーム30とともに支持体60も絶縁性接着剤86により接合しているが、支持体60は絶縁体であるシリコンで形成されているのでリードフレーム50との間に絶縁性接着剤を塗布しなくてもよい。また、絶縁性接着剤87は、IC70の上面(能動面)と上側リードフレーム51の支持用リード55の接合面どうしが接触しないように塗布して固化させる。
なお、リードフレーム30とリードフレーム50との接合は、絶縁性接着剤86,87により接着する方法に限らず、各リードフレーム30,50に形成された下側リードフレーム31と上側リードフレーム51との接合面どうしが接触しても導通しないように接合できれば他の方法をとってもよい。例えば、下側リードフレーム31と上側リードフレーム51の少なくともいずれか一方の接合面にソルダーレジスト等の絶縁膜を形成し、接着剤により固定する方法などを用いることができる。
次に、図4に示すように、ワイヤボンディング法により、IC70の複数の接続パッド71と、対応する下部リード33,34,35のそれぞれの下側接続端子部33a,34a,35aおよび上部リード54の上側接続端子部54とをボンディングワイヤ80により接続する。
次に、上記のように形成された発振回路部20の上に、図2に示すように、圧電振動子10を重ねて接合する。具体的には、発振回路部20の上面の振動子接続部56に所定量のペースト状の半田95を塗布してから、振動子接続部56と、圧電振動子10の外部電極17とを位置合わせすると同時に、発振回路部20の支持用リード55と圧電振動子10の底面とを、非導電性の絶縁性接着材88により接合する。そして、ペースト状の半田95を加熱して溶解させ、振動子接続部56と外部電極17とを半田接合する。なお、本実施形態では、振動子接続部56と外部電極17との接合に、耐湿性に有利な半田95を用いて半田接合したが、本発明にあってはこれに限らず、例えば導電性接着剤等を用いて接続することも可能である。
なお、圧電振動子10と発振回路部20とを接合する前に、圧電振動子10の圧電振動片12の周波数調整および発振回路部20のIC70の動作確認を行なう。これにより、良品の圧電振動子10および良品のIC70を備えた発振回路部20とを組み合わせて圧電発振器1を形成することができる。一方、従来のパッケージ容器内にまずICを実装し、その上方に圧電振動片を実装する従来タイプの圧電発振器では、圧電振動片を実装した後の周波数調整段階で圧電振動片の不良が発見されることがあり、この場合、不良品の圧電振動片とともに良品のICも破棄することになる。これに対し、本実施形態では、上述したように良品のICを破棄することがないので、製造コストを削減することができる。
次に、接合された発振回路部20と圧電振動子10とを封止樹脂90で樹脂封止して樹脂パッケージを形成する。具体的には、圧電振動子10を接合した発振回路部20をトランスファモールド型のキャビティ内部に固定し、熱硬化性の封止樹脂90を射出成型することにより、キャビティ内の発振回路部20と圧電振動子10とに封止樹脂90が充填されて一体型の樹脂パッケージである圧電発振器1を形成する。なお、トランスファモールド型のキャビティ内に圧電振動子10を接合した発振回路部20を固定するときに、リッド19の上面と、外部端子40,41とをトランスファモールド型のキャビティ内に密着させる。これにより、射出成型後の圧電発振器1の圧電振動子10のリッド19は、その上面が樹脂パッケージの上面に露出し、外部端子40,41のそれぞれの主面が圧電発振器1の底面側に露出する。射出成型時の樹脂の射出圧力などにより、外部端子40,41の露出面に封止樹脂90が付着した場合には、研磨剤入りの液体や水などを吹き付ける方法や、レーザ照射、あるいは薬品を塗布する方法などにより、付着した不要な封止樹脂90を除去する。
樹脂成型後の圧電発振器1は、必要に応じて、樹脂パッケージから露出している外部端子40,41に半田めっきを施す。このとき、樹脂パッケージから露出しているリッド19の上面が半田めっきで被覆されないように、リッド19の上面をめっきレジスト等のマスク材でマスクしてめっきを行ない、めっき後にマスク材を除去する。なお、外部端子40に施すめっきは半田めっきに限らず、圧電発振器1を実装基板に半田実装する際の半田付け性を確保できれば、例えば金(Au)などの他のめっき金属を用いてもよい。
次に、圧電発振器1の特性調整を行なう。本実施形態では、圧電発振器1の樹脂パッケージから露出されている特性調整用の外部端子42を用いて、IC70に内蔵された温度補償回路の感度調整を行なう。まず、リードフレーム30,50に形成された各圧電振動子1の樹脂パッケージから露出しているリード34の枠部32側の基部に切り込みを入れて、枠部32とリード34とを電気的に切り離す。そして、外部端子42に、プローブピンを介して温度補償回路の感度調整データの書き込み装置を接続し、この書き込み装置によりIC70に温度補償回路の感度調整データを書き込む。
なお、外部端子42を用いて周波数調整などの他の電気的特性の調整や、圧電振動子10と発振回路部20の各接続部分の導通確認などの圧電発振器1の電気的特性の検査を行なう構成とすることも可能である。また、圧電発振器1の電気的特性の調整、検査は、次の圧電発振器1の個片化後に行なう構成としてもよい。
以上説明した工程を経て、二枚のリードフレーム30,50に多数個一括して製造された圧電発振器1は、図5および図6にそれぞれ示す各リードフレーム30,50の上側および下側リードフレーム51,31の外形位置に沿って切断することにより、個片の圧電発振器1が得られる。
以下、上記の実施形態の効果を記載する。
(1)上記実施形態では、圧電発振器1の発振回路部20を構成する二つの上側および下側リードフレーム31,51のうち、上側リードフレーム31に形成された上部リード54の上側接続端子部57が、下方に設けられた支持体60によって支持される。また、下側リードフレーム31に形成された複数のリード31〜33それぞれの下側接続端子部31a〜33aは、下側リードフレーム31自体の底部が圧電発振器1の底部であるため、平坦な載置部分に載置された場合に該載置部分に支持される。これにより、各下側接続端子部31a〜33aおよび上側接続端子部57と、対応するIC70の各接続パッド71とをワイヤボンディングにより接続する際に、ワイヤボンダのキャピラリにより印加されるボンディング圧力や超音波振動などが各接続端子部に適切に伝わり、良好なボンディング性を得ることができる。特に、上側接続端子部57については、従来のように、接続端子部(上側接続端子部)を支持するための専用の支持用治具を用いることなく、ワイヤボンディング接続を行なうことができる。従って、専用治具を作製し、これをワイヤボンダに取り付けてワイヤボンディングする必要がなくなるので、生産性のよい圧電発振器1を提供することができる。
(2)上記実施形態では、下側リードフレーム31には、ボンディングワイヤ80によりIC70と接続するための各下部リード33,34,35を形成し、この内側の一部を略矩形の平面形状にて所定量ハーフエッチングすることにより形成されるハーフエッチング部37を回路素子搭載部36とした。そして、回路素子搭載部36上に、絶縁体としてのダイアタッチフィルム85によりIC70を接合する構成とした。この構成によれば、上述の特許文献1に示されたように、ダイパッドとリードとを同一平面に所定の隙間を空けて形成したリードフレームを用いた場合に比して、小さな面積で発振回路部を形成することができ、また、リードを縦方向にフォーミングする必要がないため、薄型化が可能となる。従って、圧電発振器1の平面サイズの小型化および薄型化に寄与することができる。
また、回路素子搭載部36の平面形状は、IC70の外形よりも所定量大きく形成する構成としたので、IC70の位置決めが容易となって作業性が向上し、IC70の搭載位置のずれを抑制することができる。
さらに、ハーフエッチング部37により形成された回路素子搭載部36の外側上面の段差部に下側接続端子部33a,34a,35aが形成されている。これにより、ハーフエッチング部37の側壁に隔てられて、ダイアタッチフィルム85が下側接続端子部33a,34a,35a上にはみ出すのを抑えることができる。なお、IC70の接合に、例えば液状のダイボンディング剤を使用した場合には、ハーフエッチング部37の側壁によってダイボンディング剤が濡れ広がり難くなるので、下側接続端子部33a,34a,35aが汚染されることによるボンディング不良を回避する効果を顕著に奏する。
(3)また、上記実施形態では、一部をハーフエッチングすることにより回路素子搭載部36が形成されている各下部リード33,34,35のそれぞれの底面側を封止樹脂90から露出させて、外部端子40,41,42を形成した。これにより、平面視でIC70と重なる位置に外部端子40,41,42を配設することができるので、IC70の平面サイズに近い小型の圧電発振器1であっても、十分な大きさの外部端子40,41、42を形成することが可能である。従って、実装基板との接合面積を十分に確保できるので、小型で且つ実装基板との接合強度に優れた圧電発振器1を提供することができる。
(4)上記実施形態では、上側リードフレーム51の枠部52の一辺側の各コーナー部に一対の上部リード54を形成し、この上部リード54の上面の略中央部分を、圧電振動子10と半田95により接続するための振動子接続部56とした。そして、上部リード54の一部を所定量ハーフエッチングしたハーフエッチング部59を形成し、このハーフエッチング部59上面を上側接続端子部57として、対応するIC70の接続パッド71とボンディングワイヤ80により接続する構成とした。
この構成によれば、リード53の振動子接続部56と上側接続端子部57とが、ハーフエッチング部59により、それぞれ異なる面に画定されて形成される。これにより、振動子接続部56に圧電振動子10を半田95により接続する際に、溶融した半田95が上側接続端子部57に濡れ広がるのを抑えることができる。従って、上側接続端子部57のボンディング部分に半田95が濡れ広がることによる接続オープン不良などの接続不良を抑制することができる。
(5)上記実施形態では、IC70の上面(能動面)に、上側リードフレーム51に形成された支持用リード55が絶縁性接着剤87により固定され、さらに、支持用リード55が、圧電振動子10の底面に絶縁性接着剤88を介して支持される構成とした。また、上側リードフレーム51に形成される支持用リード55のIC70と接合される側の面(下面側)は、下側リードフレーム31の上面から突出するIC70の上面高さに合うようにハーフエッチングする構成とした。
この構成によれば、IC70に支持された支持用リード55により、さらに圧電発振器1が支持されているので、特許文献1に示された圧電発振器が圧電振動子の支持部をIC固定領域の外に設け、圧電振動子が封止樹脂により支持されている構造に比して、より強固に補強される。これにより、例えば、封止樹脂90を注入する際の耐性などが向上し、圧電発振器1製造の歩留り向上に寄与することができる。また、金属からなる支持用リード55が、IC70と圧電振動子10との間に接触するように設けられているので、IC70と圧電振動子10との熱伝導が良好に確保される。これにより、温度補償素子(温度センサ)が形成されたIC70を用いた場合に、IC70と圧電振動子10との温度差が軽減し、周波数ずれなどの温度補償エラーが抑えられ、優れた温度補償機能を備えた圧電発振器を提供することができる。
また、上側リードフレーム51に形成された振動子指示用リード55の下面側を、下側リードフレーム31と接合したときのIC70上面高さに合うようにハーフエッチングすることにより、発振回路部20の薄型化に効果を奏する。これにより、圧電発振器1のより薄型化に寄与することができる。
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、以下の変形例を実施することもできる。
(変形例1)
上記実施形態の圧電発振器1では、IC70が接合された下側リードフレーム31上に上側リードフレーム51を接合する際に、上部リード54の上側接続端子部57を下方から支持する位置に支持体60を位置合わせして設ける製造方法を説明したが、これに限らない。
例えば、上部リード54の上側接続端子部57の反対側の面に、予め支持体60が貼り付けられた上側リードフレーム51が複数連設されたリードフレーム50を用意しておき、これを、IC70が接合された下側リードフレーム31が複数連設されたリードフレーム30上に接合するようにしてもよい。
この構成によれば、IC70が接合されたリードフレーム30とリードフレーム50とを接合する際の、支持体60の位置決め手段が不要となるので、効率的に圧電発振器1を製造することが可能になる。
(変形例2)
上記実施形態の圧電発振器1では、上側リードフレーム51の支持用リード55のIC70との対面側を、下側リードフレーム31に載置したIC70の高さに合わせてハーフエッチングする構成としたが、これに限らない。例えば、支持用リード55はハーフエッチング加工せずに、下側リードフレーム31に載置されたIC70の上面高さに合わせた厚みの支持体60を用いて発振回路部20を形成する構成としてもよい。
この構成によれば、支持用リード55のIC70との対面側をハーフエッチングしないので、圧電発振器1の製造工程を簡略化することができる。
(変形例3)
上記実施形態の圧電発振器1では、下側リードフレーム31に形成された周波数調整用端子の一端部をボンディングワイヤ80によりIC70の周波数調整用の接続パッド71と接続し、他端部を樹脂パッケージの底面に露出させて周波数調整用外部端子として利用したが、これに限らない。
例えば、周波数調整用外部端子の樹脂パッケージからの露出部分を樹脂パッケージの側面側に設けてもよい。または、上側リードフレーム51に周波数調整用リードを形成して、一端部をIC70と接続し、他端部を樹脂パッケージの側面側から露出してもよい。さらに、上記のいずれの変形例においても、樹脂パッケージから露出させる周波数調整用外部端子を、樹脂パッケージから所定量突出させて利用することもできる。
これらの構成によれば、周波数調整用外部端子が樹脂パッケージの側面側に設けられるので、周波数調整を行なう際に、周波数調整用データ書き込み装置に接続されたプローブピンを接触させ易く、周波数調整工程の作業性が向上する。
本発明の実施形態に係る圧電発振器を説明する分解斜視図。 図1のA−A線断面図。 本発明の実施形態に係る圧電振動子の平面図。 本発明の実施形態に係る発振回路部の平面図。 (a)は、本発明の実施形態に係る下側リードフレームを形成するリードフレームの平面図、(b)は、(a)のB−B線断面図。 (a)は、本発明の実施形態に係る上側リードフレームを形成するリードフレームの平面図、(b)は、(a)のC−C線断面図。 圧電発振器の従来例を示す縦断面図。
符号の説明
1…圧電発振器、10…圧電振動子、11…パッケージ容器、12…圧電振動片、13…励振電極、14…接続電極、15…マウント電極、16…導電性接着剤、17…外部電極、19…リッド、20…発振回路部、30,50…リードフレーム、31…下側リードフレーム、32,52…枠部、33〜35…下部リード、33a〜35a…下側接続端子部、33b…支持部、36…回路素子搭載部、37,58,59…ハーフエッチング部、40〜42…外部端子、54…上部リード、55…支持用リード、56…振動子接続部、57…上側接続端子部、60…支持体、70…IC、71…接続パッド、80…ボンディングワイヤ、85…絶縁体としてのダイアタッチフィルム、86〜88…絶縁体としての絶縁性接着材、90…封止樹脂、95…半田。

Claims (2)

  1. リードフレームに形成された複数のリードと発振回路素子とが接続されてなる発振回路部と、前記発振回路部に重ねて固定され、内部に圧電振動片が収容された圧電振動子とを備え、前記発振回路部と前記圧電振動子とを封止樹脂により一体に封止して形成された圧電発振器であって、
    前記発振回路部は、
    前記発振回路素子を搭載する回路素子搭載部と、前記発振回路素子に接続される下側接続端子部を有する複数の下部リードと、前記下部リードのいずれかの一部が前記封止樹脂から露出されることにより形成される外部端子とを備えた下側リードフレームと、
    前記下側リードフレームに絶縁体を介して重ねて固定され、前記圧電振動子と接続するための振動子接続部および前記発振回路素子と接続される上側接続端子部を有する複数の上部リードが設けられた上側リードフレームと、を含み、
    前記回路素子搭載部が、前記下側リードフレームの前記下部リードを含む領域に形成され、前記発振回路素子が前記回路素子搭載部上に絶縁体を介して接合され、前記上側リードフレームの複数の前記上部リードが、前記上側接続端子部を下方から支持するように設けられた絶縁性の支持体上に形成されていることを特徴とする圧電発振器。
  2. リードフレームに形成された複数のリードと発振回路素子とが接続されてなる発振回路部と、前記発振回路部に重ねて固定され、内部に圧電振動片が収容された圧電振動子とを備え、前記発振回路部と前記圧電振動子とを封止樹脂により一体に封止して形成された圧電発振器であって、
    前記発振回路部は、
    前記発振回路素子を搭載する回路素子搭載部と、前記発振回路素子に接続される下側接続端子部を有する複数の下部リードと、前記下部リードのいずれかの一部が前記封止樹脂から露出されることにより形成される外部端子とを備えた下側リードフレームと、
    前記下側リードフレームと絶縁体を介して重ねて固定され、前記圧電振動子を支持するための支持用リードと、前記圧電振動子と接続するための振動子接続部および前記発振回路素子と接続される上側接続端子部が設けられた上部リードとを有する上側リードフレームと、を含み、
    前記回路素子搭載部が前記下側リードフレームの前記下部リードを含む領域に形成され、前記発振回路素子が前記回路素子搭載部上に絶縁体を介して接合され、前記上側リードフレームの前記上部リードが、前記上側接続端子部を下方から支持するように設けられた絶縁性の支持体上に形成されていることを特徴とする圧電発振器。
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