JP2008003316A - 感光性樹脂組成物、パターンの製造方法及び電子部品 - Google Patents
感光性樹脂組成物、パターンの製造方法及び電子部品 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2008003316A JP2008003316A JP2006172809A JP2006172809A JP2008003316A JP 2008003316 A JP2008003316 A JP 2008003316A JP 2006172809 A JP2006172809 A JP 2006172809A JP 2006172809 A JP2006172809 A JP 2006172809A JP 2008003316 A JP2008003316 A JP 2008003316A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- photosensitive resin
- resin composition
- formula
- structural unit
- general formula
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
- Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
- Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
- Materials For Photolithography (AREA)
Abstract
【解決手段】感光性樹脂組成物は、(a)一般式(I)で示される繰り返し単位を有するポリベンゾオキサゾール前駆体と、(b)感光剤と、及び(c)溶剤とを含有する。
【化1】
(式中、U又はVは2価の有機基を示し、U及びVの少なくとも一方が炭素数3〜20の脂環式環状構造を含む基であり、前記脂環式環状構造に含まれる2つの炭素と、これら2つの炭素にそれぞれ結合される前記ポリベンゾオキサゾール前駆体の主鎖上の元素とで形成される2つの結合における立体配置は、一般式(I)の繰り返し単位の総数に対して30%以上がアンチ形である。)
【選択図】 なし
Description
さらに、本発明は、良好な形状と特性のパターンを有し、さらには低温プロセスで硬化できることにより、デバイスへのダメージが避けられ、信頼性の高い電子部品を歩留まり良く提供するものである。
(式中、R1からR6は各々独立に水素又は炭素数1〜6のアルキル基であり、a、bは各々独立に1〜6の整数を表し、R1とR1に隣接する炭素との結合及びR4とR4に隣接する炭素との結合における立体配置は、前記一般式(I)の繰り返し単位の総数に対して30%以上がアンチ形である。)
(式中、R1からR6は各々独立に水素又は炭素数1〜6のアルキル基であり、a、bは各々独立に1〜6の整数を表し、R1とR1に隣接する炭素との結合及びR4とR4に隣接する炭素との結合における立体配置は、前記A構造単位の繰り返し単位の総数に対して30%以上がアンチ形である。)
さらに、本発明の電子部品は、良好な形状と接着性、耐熱性に優れたパターンを有し、さらには低温プロセスで硬化できることにより、デバイスへのダメージが避けられ、信頼性の高いものである。またデバイスへのダメージが少ないことから、歩留まりも高いという効果を奏する。
まず、本発明による感光性樹脂組成物について説明する。本発明による感光性樹脂組成物は、(a)一般式(I)で示される繰り返し単位を有するポリベンゾオキサゾール前駆体と、(b)感光剤と、及び(c)溶剤とを含有する。なお、(a)ポリベンゾオキサゾール前駆体の共重合体、(b)感光剤及び(c)溶剤を、場合によりそれぞれ単に(a)成分、(b)成分及び(c)成分とする。
以下、本発明による感光性樹脂組成物の各成分について説明する。
ポリベンゾオキサゾール前駆体は、通常、アルカリ水溶液で現像するので、アルカリ水溶液可溶性であることが好ましい。本発明においては、例えば、前記一般式(I)、(V)以外のポリベンゾオキサゾール前駆体の構造、ポリベンゾオキサゾール前駆体ではないポリアミドの構造、ポリベンゾオキサゾールの構造、ポリイミドやポリイミド前駆体(ポリアミド酸やポリアミド酸エステル)の構造を、前記一般式(I)、(V)のポリオキサゾール前駆体の構造と共に有していても良い。
例えば、下記一般式(VII)、(VIII) で表されるポリイミド前駆体であることが好ましい。
ここで、式中のjとlのモル分率は、j=80〜100モル%、l=20〜0モル%であることがより好ましい。
ここで、式中のjとkとlのモル分率は、j+k=80〜100モル%、l=20〜0モル%であることがより好ましい。
一般式(I)で表される繰り返し単位を有するポリベンゾオキサゾール前駆体は、次の一般式で示される。
ここで、一般式(I)の繰り返し単位の総数は、10〜1,000程度の範囲が好ましい。また、これら所望のアンチ形の割合を得るためには、例えば、立体配置がアンチ形かシン形かが既知な化合物を所定の割合(例えばモル%)で混合することで、容易に得られる。
一般式(V)において、前記脂環式環状構造に含まれる2つの炭素と、これら2つの炭素にそれぞれ結合される前記ポリベンゾオキサゾール前駆体の主鎖上の元素とで形成される2つの結合における立体配置は、A構造単位の繰り返し単位の総数に対して30%以上がアンチ形であるのが好ましいが、好ましい範囲はその構造によって異なり、一般には、より好ましくは40%以上であり、さらに好ましくは50%以上である。また、これら所望のアンチ形の割合を得るためには、例えば立体配置がアンチ形かシン形かが既知な化合物を所定の割合(例えばモル%)で混合することで容易に得られる。
炭素数3〜20の脂環構造を含む基は、一般式(I)、(V)において、UとしてもVとして存在していても良い。脂環構造の骨格を含む基としては、一般式(II)、(III)で表される脂環構造であると、280℃の以下での脱水閉環率が高い点で優れるので好ましい。なお、以下の一般式(II)、(III)における「繰り返し単位」は、U又はVが一般式(I)に存在する場合には一般式(I)の繰り返し単位を示し、U又はVが一般式(V)に存在する場合には一般式(V)のA構造単位の繰り返し単位を示す。
(式中、R1からR6は各々独立に水素又は炭素数1〜6のアルキル基であり、a、bは各々独立に1〜6の整数を表し、R1とR1に隣接する炭素との結合及びR4とR4に隣接する炭素との結合における立体配置は、繰り返し単位の総数に対して30%以上がアンチ形である。)
本発明においてVとしては、前記の炭素数3〜20の脂環構造を含む基は、一般式(I)、(V)において、UとしてもVとして存在していても良い。脂環構造の骨格を含む基としては、一般式(II)、(III)で表される構造が、耐熱性、紫外及び可視光量域での高い透明性を有し、280℃の以下での脱水閉環率が高い点で優れる。
本発明の感光性樹脂組成物は、上記ポリベンゾオキサゾール前駆体とともに(b)成分である感光剤を含む。感光剤とは、光に反応して、その組成物から形成された膜の現像液に対する機能を有するものである。感光剤に特に制限はないが、光により酸又はラジカルを発生するものであることが好ましい。
本発明に使用される(c)成分である溶剤としては、γ−ブチロラクトン、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、酢酸ベンジル、n−ブチルアセテート、エトキシエチルプロピオネート、3−メチルメトキシプロピオネート、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホリルアミド、テトラメチレンスルホン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、ジエチルケトン、ジイソブチルケトン、メチルアミルケトン等が挙げられる。
これらの溶剤は単独で又は2種以上併用して用いることができる。また、使用する溶剤の量は特に制限はないが、一般に組成物中溶剤の割合が20〜90重量%となるように調整されることが好ましい。
本発明において、(d)成分として熱酸発生剤(熱潜在酸発生剤)を使用することができる。熱酸発生剤を使用すると、ポリベンゾオキサゾール前駆体のフェノール性水酸基含有ポリアミド構造が脱水反応を起こして環化する際の触媒として効率的に働くので好ましい。また、本発明の約280℃の以下での脱水閉環率が高い特定の樹脂と併用することにより、脱水環化反応をさらに低温化できるので、低温での硬化でも硬化後の膜の物性が、高温で硬化したものと遜色ない性能が得られる。
上記オニウム塩としては、例えば、ジフェニルヨードニウム塩のようなジアリールヨードニウム塩、ジ(t−ブチルフェニル)ヨードニウム塩のようなジ(アルキルアリール)ヨードニウム塩、トリメチルスルホニウム塩のようなトリアルキルスルホニウム塩、ジメチルフェニルスルホニウム塩のようなジアルキルモノアリールスルホニウム塩、ジフェニルメチルスルホニウム塩のようなジアリールモノアルキルヨードニウム塩等が好ましい。
これらは、分解開始温度が150〜250℃の範囲にあり、280℃以下でのポリベンゾオキサゾール前駆体の環化脱水反応に際して効率的に分解するためである。これに対してトリフェニルスルホニウム塩は、本発明の熱酸発生剤としては望ましくない。トリフェニルスルホニウム塩は熱安定性が高く、一般に分解温度が300℃を超えているため、280℃以下でのポリベンゾオキサゾール前駆体の環化脱水反応に際しては分解が起きず、環化脱水の触媒としては十分に働かないと考えられるためである。
本発明による感光性樹脂組成物において、上記(a)〜(d)成分に加えて、(1)溶解促進剤、(2)溶解阻害剤、(3)密着性付与剤、(4)界面活性剤又はレベリング剤などの成分を配合しても良い。
本発明においては、さらに(a)成分のアルカリ水溶液に対する溶解性を促進させる溶解促進剤、例えばフェノール性水酸基を有する化合物を含有させることができる。フェノール性水酸基を有する化合物は、加えることでアルカリ水溶液を用いて現像する際に露光部の溶解速度が増加し感度が上がり、また、パターン形成後の膜の硬化時に、膜の溶融を防ぐことができる。
本発明においては、さらに(a)成分のアルカリ水溶液に対する溶解性を阻害する化合物である溶解阻害剤を含有させることができる。具体的には、ジフェニルヨードニウムニトラート、ビス(p−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムニトラート、ジフェニルヨードニウムブロマイド、ジフェニルヨードニウムクロリド、ジフェニルヨードニウムヨーダイト等である。
本発明の感光性樹脂組成物は、硬化膜の基板との接着性を高めるために、有機シラン化合物、アルミキレート化合物等の密着性付与剤を含むことができる。
また、本発明の感光性樹脂組成物は、塗布性、例えばストリエーション(膜厚のムラ)を防いだり、現像性を向上させたりするために、適当な界面活性剤又はレベリング剤を添加することができる。
次に、本発明によるパターンの製造方法について説明する。本発明のパターンの製造方法は、上述した感光性樹脂組成物を支持基板上に塗布し乾燥する工程、前記乾燥工程により得られた感光性樹脂膜を所定のパターンに露光する工程、前記露光後の感光性樹脂膜を現像する工程、及び前記現像後の感光性樹脂膜を加熱処理する工程を経て、ポリベンゾオキサゾールのパターンとすることができる。以下、各工程について説明する。
まず、感光性樹脂組成物を支持基板上に塗布し乾燥する工程では、ガラス基板、半導体、金属酸化物絶縁体(例えばTiO2、SiO2等)、窒化ケイ素などの支持基板上に、この感光性樹脂組成物をスピンナーなどを用いて回転塗布後、ホットプレート、オーブンなどを用いて乾燥する。これにより、感光性樹脂組成物の被膜である感光性樹脂膜が得られる。
次に、露光工程では、支持基板上で被膜となった感光性樹脂膜に、マスクを介して紫外線、可視光線、放射線などの活性光線を照射することにより露光を行う。
現像工程では、活性光線が露光した感光性樹脂膜の露光部を現像液で除去することによりパターンが得られる。現像液としては、例えば、水酸化ナトリウム,水酸化カリウム,ケイ酸ナトリウム,アンモニア,エチルアミン,ジエチルアミン,トリエチルアミン,トリエタノールアミン,テトラメチルアンモニウムヒドロキシドなどのアルカリ水溶液が好ましいものとして挙げられる。これらの水溶液の塩基濃度は、0.1〜10重量%とされることが好ましい。さらに上記現像液にアルコール類や界面活性剤を添加して使用することもできる。これらはそれぞれ、現像液100重量部に対して、好ましくは0.01〜10重量部、より好ましくは0.1〜5重量部の範囲で配合することができる。
次いで、加熱処理工程では、得られたパターンに好ましくは120〜300℃の加熱処理をすることにより、オキサゾール環や他の官能基を有する耐熱性のポリオキサゾールのパターンになる。加熱処理工程はより望ましくは、160〜250℃である。また加熱処理は、窒素下で行う方が感光性樹脂膜の酸化を防ぐことができるので望ましい。この温度範囲では、環化脱水反応が効率的に起き、さらには基板やデバイスへのダメージが小さい。したがって、本発明のパターン製造方法を用いることによって、デバイスが歩留り良くできる。またプロセスの省エネルギー化につながる。
次に、本発明によるパターンの製造方法の一例として、半導体装置の製造工程を図面に基づいて説明する。図1〜図5は、多層配線構造を有する半導体装置の製造工程を説明する概略断面図であり、第1の工程から第5の工程へと一連の工程を表している。
なお、上記例において、層間絶縁膜を本発明の感光性樹脂組成物を用いて形成することも可能である。
次に、本発明による電子部品について説明する。本発明による電子部品は、上述した感光性樹脂組成物を用いて上記パターンの製造方法によって形成されるパターンを有する。ここで、電子部品としては、半導体装置や多層配線板、各種電子デバイス等を含む。特に、耐熱性の低いMRAM(磁気抵抗メモリ:Magnet Resistive Random Access Memory)が好ましいものとして挙げられる。
攪拌機、温度計を備えた0.5リットルのフラスコ中に、1,4−トランスシクロヘキサンジカルボン酸(アンチ形100モル%)15.50g、N−メチルピロリドン110gを仕込み、フラスコを5℃に冷却した後、塩化チオニル21.41gを滴下し、30分間反応させて、1,4−トランスジカルボン酸クロリドの溶液を得た。次いで、攪拌機、温度計を備えた0.5リットルのフラスコ中に、N−メチルピロリドン110gを仕込み、2,2'−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン29.67gを添加し、攪拌溶解した後、ピリジン14.24gを添加し、温度を0〜5℃に保ちながら、1,4−トランスジカルボン酸クロリドの溶液を30分間で滴下した後、30分間攪拌を続けた。溶液を3リットルの水に投入し、析出物を回収、純水で3回洗浄した後、減圧してポリヒドロキシアミド(ポリベンゾオキサゾール前駆体)を得た(以下、ポリマーIとする)。ポリマーIのGPC法標準ポリスチレン換算により求めた重量平均分子量は51,000、分散度は1.8であった。
合成例1で使用した1,4−トランスシクロヘキサンジカルボン酸をシス体及びトランス体の1:1(シン形50モル%:アンチ形50モル%)の混合物の1,4−シクロヘキサンジカルボン酸に置き換えた以外は、合成例1と同様の条件にて合成を行った。得られたポリヒドロキシアミド(以下、ポリマーIIとする)の標準ポリスチレン換算により求めた重量平均分子量は36,300、分散度は1.8であった。
合成例2で使用したシス体及びトランス体の1:1の混合物の1,4−シクロヘキサンジカルボン酸の42mol%を4,4'−ジフェニルエーテルジカルボン酸に置き換えた以外は、合成例1と同様の条件にて合成を行った。得られたポリヒドロキシアミド(以下、ポリマーIIIとする)の標準ポリスチレン換算により求めた重量平均分子量は34,200、分散度は2.1であった。
合成例1で使用した1,4−トランスシクロヘキサンジカルボン酸の42mol%を4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸に置き換えた以外は、合成例1と同様の条件にて合成を行った。得られたポリヒドロキシアミド(以下、ポリマーIVとする)の標準ポリスチレン換算により求めた重量平均分子量は41,600、分散度は2.4であった。
合成例1で使用した1,4−トランスシクロヘキサンジカルボン酸を立体配置異性体の混合物であるヘキサフルオロプロピル−4,4’−ジシクロヘキシルプロピルジカルボン酸に置き換えた以外は、合成例1と同様の条件にて合成を行った。得られたポリヒドロキシアミド(以下、ポリマーVとする)の標準ポリスチレン換算により求めた重量平均分子量は28,400、分散度は1.9であった。
合成例1で使用した1,4−トランスシクロヘキサンジカルボン酸を4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸に置き換えた以外は、合成例1と同様の条件にて合成を行った。得られたポリヒドロキシアミド(以下、ポリマーVIとする)の標準ポリスチレン換算により求めた重量平均分子量は17,900、分散度は1.5であった。
合成例1で使用した2,2’−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンを2,2’−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホンに置き換えた以外置き換えた以外は合成例1と同様の条件にて合成を行った。得られたポリヒドロキシアミド(以下、ポリマーVIIとする)の標準ポリスチレン換算により求めた重量平均分子量は21,600、分散度は1.6であった。
合成例1で使用した1,4−トランスシクロヘキサンジカルボン酸をイソフタル酸に置き換えた以外は合成例1と同様の条件にて合成を行った。得られたポリヒドロキシアミド(以下、ポリマーVIIIとする)の標準ポリスチレン換算により求めた重量平均分子量は13,700、分散度は1.5であった。
合成例1で使用した1,4−トランスシクロヘキサンジカルボン酸を市販品のシス体及びトランス体の3:1(シン形75モル%:アンチ形25モル%)の混合物の1,4−シクロヘキサンジカルボン酸に置き換えた以外は、合成例1と同様の条件にて合成を行った。得られたポリヒドロキシアミド(以下、ポリマーVIVとする)の標準ポリスチレン換算により求めた重量平均分子量は38,900、分散度は1.7であった。
測定装置;検出器 株式会社日立製作所社製L4000 UV
ポンプ:株式会社日立製作所社製L6000
株式会社島津製作所社製C−R4A Chromatopac
測定条件:カラム Gelpack GL−S300MDT−5 x2本
溶離液:THF/DMF=1/1 (容積比)
LiBr(0.03mol/l)、H3PO4(0.06mol/l)
流速:1.0ml/min、検出器:UV270nm
ポリマー0.5mgに対して溶媒[THF/DMF=1/1(容積比)]1mlの溶液を用いて測定した。
合成例1〜9で得られたポリベンゾオキサゾール前駆体10.0gをN−メチルピロリドン15gに溶解した樹脂溶液をシリコンウエハ上にスピンコートして、120℃で3分間乾燥し、膜厚12μmの塗膜(A)を得た。この塗膜をイナートガスオーブン中、窒素雰囲気下、150℃で30分加熱した後、さらに200℃で1時間又は350℃で1時間加熱して硬化膜(200℃で加熱した硬化膜(B)、350℃で加熱した硬化膜(C))を得た。これらの塗膜(A)及び硬化膜(B)、(C)の赤外吸収スペクトルを測定し、1540cm-1付近のC−N伸縮振動に起因するピークの吸光度を求めた。赤外吸収スペクトルの測定は、測定装置としてFTIR‐8300(株式会社島津製作所製)を使用した。塗膜(A)の脱水閉環率を0%、硬化膜(C)の脱水閉環率を100%として、次の式から硬化膜(B)の脱水閉環率を算出した。
(感光特性評価)
前記(a)成分であるポリベンゾオキサゾール前駆体100重量部に対し、(b)、(c)成分及びその他の添加成分を表2に示した所定量にて配合し、感光性樹脂組成物の溶液を得た。
5%重量減少温度に関しては、320℃で硬化したときよりも200℃で硬化したときの方が、若干低い値となったが、比較例に比べて300℃以上と高い値であった。
以上のように、本発明の感光性樹脂組成物は、さらに低温硬化プロセスで用いても耐熱性に優れ、良好な形状のパターンが得られるため、電子部品、特に低温硬化が要求されるMRAMなどの製造に適している。
2 保護膜
3 第1導体層
4 層間絶縁膜層
5 感光樹脂層
6A、6B、6C 窓
7 第2導体層
8 表面保護膜層
Claims (14)
- 前記(a)成分の一般式(I)におけるU及びVの少なくとも一方が、以下に示す一般式(II)又は(III)で表されることを特徴とする請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
(式中、R1からR6は各々独立に水素又は炭素数1〜6のアルキル基であり、a、bは各々独立に1〜6の整数を表し、R1とR1に隣接する炭素との結合及びR4とR4に隣接する炭素との結合における立体配置は、前記一般式(I)の繰り返し単位の総数に対して30%以上がアンチ形である。)
- (a)一般式(V)で示されるA構造単位とB構造単位とを有してなるポリベンゾオキサゾール前駆体の共重合体と、(b)感光剤と、及び(c)溶剤とを含有してなることを特徴とする感光性樹脂組成物。
- 前記(a)成分の一般式(V)におけるU又はVの少なくとも一方が、一般式(II)又は(III)で表されることを特徴とする請求項4に記載の感光性樹脂組成物。
(式中、R1からR6は各々独立に水素又は炭素数1〜6のアルキル基であり、a、bは各々独立に1〜6の整数を表し、R1とR1に隣接する炭素との結合及びR4とR4に隣接する炭素との結合における立体配置は、前記A構造単位の繰り返し単位の総数に対して30%以上がアンチ形である。)
- 前記(b)成分が、光により酸又はラジカルを発生する感光剤であることを特徴とする請求項1から請求項6のうち、いずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
- さらに(d)成分として加熱により酸を発生する熱酸発生剤を含むことを特徴とする請求項1から請求項7のうち、いずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
- 請求項1から請求項8のうち、いずれか1項に記載の感光性樹脂組成物を用い、そのポリベンゾオキサゾール前駆体を脱水閉環して形成されることを特徴とするポリベンゾオキサゾール膜。
- 請求項1から請求項8のうち、いずれか1項に記載の感光性樹脂組成物を支持基板上に塗布し乾燥する工程と、前記乾燥により得られた感光性樹脂膜を所定のパターンに露光する工程と、前記露光後の感光性樹脂膜をアルカリ水溶液を用いて現像する工程と、前記現像後の感光性樹脂膜を加熱処理する工程とを含むことを特徴とするパターンの製造方法。
- 前記現像後の感光性樹脂膜を加熱処理する工程において、その加熱工程が周波数を変化させながらパルス状にマイクロ波を照射することを特徴とする請求項10に記載のパターンの製造方法。
- 前記現像後の感光性樹脂膜を加熱処理する工程において、その加熱処理温度が280℃以下であることを特徴とする請求項10又は11に記載のパターンの製造方法。
- 請求項10から請求項12のうち、いずれか1項に記載のパターンの製造方法により得られるパターンの層を、層間絶縁膜層及び/又は表面保護膜層として有することを特徴とする電子部品。
- 前記電子部品が、磁気抵抗メモリであることを特徴とする請求項13に記載の電子部品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006172809A JP4793126B2 (ja) | 2006-06-22 | 2006-06-22 | 感光性樹脂組成物、パターンの製造方法及び電子部品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006172809A JP4793126B2 (ja) | 2006-06-22 | 2006-06-22 | 感光性樹脂組成物、パターンの製造方法及び電子部品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008003316A true JP2008003316A (ja) | 2008-01-10 |
JP4793126B2 JP4793126B2 (ja) | 2011-10-12 |
Family
ID=39007755
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006172809A Active JP4793126B2 (ja) | 2006-06-22 | 2006-06-22 | 感光性樹脂組成物、パターンの製造方法及び電子部品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4793126B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008102890A1 (ja) * | 2007-02-19 | 2008-08-28 | Sumitomo Bakelite Co., Ltd. | 感光性樹脂組成物、硬化膜、保護膜、絶縁膜およびそれを用いた半導体装置、表示体装置 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002327060A (ja) * | 2001-05-07 | 2002-11-15 | Central Glass Co Ltd | ポリベンズオキサゾールおよびその製造方法 |
-
2006
- 2006-06-22 JP JP2006172809A patent/JP4793126B2/ja active Active
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002327060A (ja) * | 2001-05-07 | 2002-11-15 | Central Glass Co Ltd | ポリベンズオキサゾールおよびその製造方法 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008102890A1 (ja) * | 2007-02-19 | 2008-08-28 | Sumitomo Bakelite Co., Ltd. | 感光性樹脂組成物、硬化膜、保護膜、絶縁膜およびそれを用いた半導体装置、表示体装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4793126B2 (ja) | 2011-10-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4639956B2 (ja) | 感光性樹脂組成物、パターンの製造方法及び電子部品 | |
JP5115635B2 (ja) | ポジ型感光性樹脂組成物、パターンの製造方法及び電子部品 | |
JP4682764B2 (ja) | ポジ型感光性樹脂組成物、パターン形成方法及び電子部品 | |
JP5386781B2 (ja) | 感光性樹脂組成物、該樹脂組成物を用いたパターン硬化膜の製造方法及び電子部品 | |
JP5434588B2 (ja) | 感光性樹脂組成物、該樹脂組成物を用いたパターン硬化膜の製造方法及び電子部品 | |
JP5621887B2 (ja) | ポジ型感光性樹脂組成物、パターンの製造方法及び電子部品 | |
JP4918968B2 (ja) | ポジ型感光性樹脂組成物、パターンの製造方法及び電子部品 | |
JP4923656B2 (ja) | ネガ型感光性樹脂組成物、パターンの製造方法及び電子部品 | |
JP2007213032A (ja) | ポジ型感光性樹脂組成物、パターン形成方法及び電子部品 | |
JP4742995B2 (ja) | 感光性樹脂組成物、パターンの製造方法及び電子部品 | |
JP5387750B2 (ja) | 感光性樹脂組成物、該樹脂組成物を用いたパターン硬化膜の製造方法及び電子部品 | |
JP4840014B2 (ja) | ポジ型感光性樹脂組成物、パターン硬化膜の製造方法および電子部品 | |
JP2006178059A (ja) | ネガ型感光性樹脂組成物、パターンの製造方法及び電子部品 | |
JP4793126B2 (ja) | 感光性樹脂組成物、パターンの製造方法及び電子部品 | |
JP5110145B2 (ja) | ポジ型感光性樹脂組成物、パターン形成方法及び電子部品 | |
JP5029747B2 (ja) | 感光性樹脂組成物、パターンの製造方法及び電子部品 | |
JP5029385B2 (ja) | ポジ型感光性樹脂前駆体組成物、パターン硬化膜の製造方法及び電子部品 | |
JP5741641B2 (ja) | 感光性樹脂組成物、該樹脂組成物を用いたパターン硬化膜の製造方法及び電子部品 | |
JP5110144B2 (ja) | ポジ型感光性樹脂組成物、パターン形成方法及び電子部品 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090115 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20101227 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110118 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110317 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20110628 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20110711 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4793126 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140805 Year of fee payment: 3 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |