JP2008002741A - 冷凍装置 - Google Patents

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隆之 瀬戸口
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Abstract

【課題】冷媒回路と電装品箱を備えた冷凍装置において、電装品箱を確実に冷却する。
【解決手段】室内空調装置は、蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路と電装品箱(20)とを備えている。電装品箱(20)の下側には蓄熱ユニット(21)が接触して設けられている。蓄熱ユニット(21)は、容器本体(25)と、容器本体(25)内に連続的に充填される蓄熱材(22)と、冷却用配管(21a)とを備えている。蓄熱ユニット(21)は、容器本体(25)の略下半分が冷却層(24)に、略上半分が蓄熱層(23)に構成されている。冷却用配管(21a)は、冷媒回路において、圧縮機の吸入側に接続され、冷却層(24)を貫通している。蓄熱材(22)は、融点が、冷却用配管(21a)を流れる冷媒の温度より高く且つ電装品箱(20)の排熱温度より低く、周囲環境の露点温度より低いものが用いられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、冷媒回路を備えた冷凍装置に関し、特に、電装品箱の冷却対策に係るものである。
従来から、冷凍サイクルを行う冷媒回路を備えた冷凍装置は、インバータやコンバータなどの電装品を収納する電装品箱を備えている(例えば、特許文献1)。
特許文献1の空気調和機は、圧縮機と四路切換弁と室外熱交換器と膨張弁とが収納された室外機と、室内空調を行う室内熱交換器が収納された室内機とを備えている。上記冷凍装置では、室内機及び室外機内の機器が、冷媒配管により接続されて蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路を構成している。
上記空気調和機の室外機は、仕切板によって通気室と機械室とに区画されており、上記通気室には、上記室外熱交換器と該室外熱交換器に空気を送る送風ファンが設けられる一方、上記機械室には、圧縮機と該圧縮機などの機器の制御機器などの電装品が収納された電装品箱が配置されている。該電装品箱は、電装品を収納する箱本体の表面に放熱フィンを備え、該放熱フィンを通気室に突出させて配置される。このようにして、電装品箱は、空気の流通量が多い通気室に放熱フィンを配置することにより、内部の電装品により発生した排熱を放熱し、高温になりすぎることを防止している。
特開2005−69584号公報
しかしながら、上記特許文献1の空気調和機では、電装品箱の排熱を空気に放熱することにより該電装品箱を冷却しているために、この冷却能力が空気の温度や流量などに影響を受け、電装品箱の冷却における信頼性が十分でないという問題点があった。
そこで、電装品箱の冷却方法として、該電装品箱を冷媒回路を流れる冷媒によりを冷却する方法が考えられる。しかしながら、電装品箱内の電装品は冷却用配管の冷媒流れが停止している間にも作動している場合もあり、この場合、冷却用配管を流れる冷媒によって電装品箱を冷却できないという問題点があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、冷媒回路と電装品箱を備えた冷凍装置において、電装品箱を確実に冷却することを目的とする。
第1の発明は、冷凍サイクルを行う冷媒回路(4)と、電装品を収納する電装品箱(20)とを備えた冷凍装置であって、上記冷媒回路(4)の冷媒が流れ、上記電装品箱(20)を冷却する冷却用配管(21a)と、上記電装品箱(20)と冷却用配管(21a)との間に設けられ、蓄熱材(22)が充填されて上記冷却用配管(21a)を流れる冷媒の冷熱を蓄熱する蓄熱層(23)とを備えている。
この第1の発明では、上記冷却用配管(21a)を流れる冷媒の冷熱を上記蓄熱層(23)に蓄熱し、該蓄熱層(23)に蓄熱された冷媒の冷熱により、上記電装品箱(20)を冷却する。
第2の発明は、第1の発明において、上記蓄熱材(22)の融点は、上記冷却用配管(21a)を流れる冷媒の温度より高く且つ上記電装品箱(20)の排熱温度より低い温度に設定されている。
この第2の発明では、上記蓄熱材(22)は、上記冷却用配管(21a)の冷媒に冷熱を蓄熱して固化し、上記電装品箱(20)の排熱により加熱されて液化する。つまり、蓄熱材(22)は、冷却用配管(21a)の冷媒の冷熱の蓄熱と該蓄熱の電装品箱(20)の冷却への利用とを行う際に、固体と液体との間で相変化を行い、該蓄熱層(23)には液体の状態と固体の状態の蓄熱材(22)が共存する固液二相層(27)が形成される。
第3の発明は、第2の発明において、上記蓄熱材(22)の融点は、上記電装品箱(20)が設置される周囲環境の露点温度よりも高い温度に設定されている
この第3の発明では、蓄熱層(23)には液体の状態と固体の状態の蓄熱材(22)が共存する固液二相層(27)が形成され、該固液二相層(27)の温度は、上記蓄熱材(22)の融点の一定で保たれるので、周囲の露点温度より高くなる。これにより、蓄熱層(23)における固液二相層(27)及び固液二相層(27)より電装品箱(20)側は、周囲の露点温度より高くなり、結露が発生することがない。
第4の発明は、第2又は第3の発明において、上記蓄熱層(23)は、上記冷却用配管(21a)を流れる冷媒の冷熱による蓄熱材(22)の体積収縮により空隙(29)が形成されるように構成されている。
この第4の発明において、蓄熱層(23)の空隙(29)とは、蓄熱層(23)において蓄熱材(22)が充填されていない空間である。そして、この蓄熱層(23)の空隙(29)は、少なくとも電装品箱(20)側の端部には蓄熱材(22)が配置された状態で形成され、電装品箱(20)は、該電装品箱(20)側の端部に配置される蓄熱材(22)によって冷却される。
この第4の発明では、上記蓄熱層(23)において、冷却用配管(21a)を流れる冷媒の冷却により蓄熱材(22)が液体から固体へと相変化し、この固体と液体との比容積差により空隙(29)が形成される。このように、冷却用配管(21a)の冷媒の温度が低くなると蓄熱層(23)内に空隙(29)が形成されるので、該空隙(29)が断熱層となって、蓄熱層(23)における空隙(29)より電装品箱(20)側の蓄熱材(22)には冷却用配管(21a)の冷媒の冷熱が伝達されなくなる。
第5の発明は、第1〜第4の何れかの発明において、上記蓄熱材(22)が充填されて上記冷却用配管(21a)が貫通する冷却層(24)を備え、上記冷却層(24)と蓄熱層(23)とは、一体に形成されて上記蓄熱材(22)が連続的に充填されている。
この第5の発明では、上記冷却層(24)にも蓄熱材(22)を充填することにより、蓄熱層(23)のみに充填するよりも蓄熱材(22)を多く充填する。また、冷却用配管(21a)を蓄熱材(22)が充填された冷却層(24)を貫通させて、冷却用配管(21a)と蓄熱材(22)との接触面積を大きくする。
第6の発明は、第1〜第5の何れかの発明において、上記蓄熱層(23)には、上記蓄熱材(22)がカプセル本体(31)に覆われた蓄熱材カプセル(30)が充填されている。
この第6の発明では、上記蓄熱層(23)の蓄熱材(22)は、カプセル本体(31)に覆われた状態で充填されている。なお、蓄熱層(23)は、該蓄熱材カプセル(30)を容器に充填してを形成してもよいし、蓄熱材カプセル(30)を容器に充填することなく単に電装品箱(20)と冷却用配管(21a)とによって挟持することによって形成してもよい。また、各蓄熱材カプセル(30)間の空間には、空気が存するようにしてもよいし、断熱材を充填するようにしてもよい。
第7の発明は、第6の発明において、上記蓄熱材カプセル(30)は、球状に形成されている。
この第7の発明では、球状の蓄熱材カプセル(30)を蓄熱層(23)に充填する。
第8の発明は、第6の発明において、上記蓄熱材カプセル(30)は、棒状に形成されている。
この第8の発明では、例えば、円筒状、直方体状などの棒状に形成された上記蓄熱材カプセル(30)を、蓄熱層(23)に配置する。
第9の発明は、第1〜第8の何れかの発明において、上記冷却用配管(21a)は、上記電装品箱(20)の下方に配置されている。
この第9の発明では、上記冷却用配管(21a)を流れる冷媒の冷熱により該冷却用配管(21a)の周囲が結露した場合、この結露水が下方に滴下されるので、上方の電装品箱(20)に結露水が付着することがない。
第10の発明は、第1〜第8の何れかの発明において、上記冷却用配管(21a)は、上記電装品箱(20)の上方に配置されている。
この第10の発明では、蓄熱層(23)の蓄熱材(22)は、電装品箱(20)側に固定する手段を設けることなく、重力により下方の電装品箱(20)側に確実に配置される。
第11の発明は、第1〜第8の何れかの発明において、上記冷却用配管(21a)と上記電装品箱(20)とは、横並びに配置されている。
この第11の発明では、上記冷却用配管(21a)を流れる冷媒の冷熱により該冷却用配管(21a)の周囲が結露した場合、この結露水が下方に滴下されるので、横に設置されている電装品箱(20)に結露水が付着することがない。
上記第1の発明によれば、上記冷却用配管(21a)を流れる冷媒の冷熱を上記蓄熱層(23)に蓄熱し、該蓄熱層(23)に蓄熱された冷媒の冷熱により、上記電装品箱(20)を冷却することができるので、上記冷却用配管(21a)に冷媒が流れているか否かに拘わらず、電装品箱(20)を確実に冷却することができる。これにより、電装品箱(20)内の電装品の信頼性を向上させることができる。
また、上記第2の発明によれば、上記蓄熱層(23)において、上記蓄熱材(22)が冷熱の蓄熱と利用とを行う際に、固体と液体との間で相変化するので、蓄熱材(22)は、潜熱を利用して冷熱を蓄熱することができる。これにより、蓄熱材(22)には、固液二相層(27)が形成され、該固液二相層(27)の温度を一定の蓄熱材(22)の融点に保持することができるので、電装品箱(20)を確実に冷却することができる。
また、上記第3の発明によれば、上記蓄熱材(22)の融点を周囲環境の露点温度より高くしたために、上記蓄熱層(23)に形成される固液二相層(27)の温度が融点に維持されて露点温度より高くなり、蓄熱層(23)における固液二相層(27)及び固液二相層(27)より電装品箱(20)側の部分には結露が発生することがない。これにより、電装品箱(20)に結露水が付着することがないので、該電装品箱(20)内の電装品の信頼性を向上させることができる。
また、上記第4の発明によれば、上記冷却用配管(21a)の冷媒の冷熱により、蓄熱層(23)の蓄熱材(22)が冷却され過ぎると、空隙(29)が形成されて冷却用配管(21 a)からの冷熱が電装品箱(20)側に伝わることを防止することができるので、蓄熱材(22)の固液の比容積差を利用した所謂サーモオフ機能を発揮させることができる。これにより、冷却用配管(21a)の周囲に結露が発生しても、蓄熱層(23)における空隙(29)より電装品箱(20)側には冷熱が伝わらず、結露が発生しないようにすることができる。また、蓄熱層(23)の電装品箱(20)側には、蓄熱材(22)が配置されているので、電装品箱(20)を確実に冷却することができる。このようにして、電装品箱(20)の冷却を確実に行うことができると共に、電装品箱(20)に結露水が付着することを防止することができるので、電装品箱(20)内の電装品の信頼性を確実に向上させることができる。
また、上記第5の発明によれば、上記冷却層(24)にも、蓄熱材(22)を充填したために、蓄熱層(23)のみに充填するよりも蓄熱材(22)を多く充填することができると共に、冷却用配管(21a)を冷却層(24)に貫通させたために、冷却用配管(21a)と蓄熱材(22)との接触面積を大きくすることができる。これにより、冷却用配管(21a)を流れる冷媒の冷熱をより確実により多くの蓄熱材(22)に蓄熱することができる。
また、上記第6の発明によれば、上記蓄熱層(23)の蓄熱材(22)をカプセル本体(31)に覆われた蓄熱材カプセル(30)の状態で充填するので、例えば、液体や固体の蓄熱材(22)をそのままの形で用いるよりも、取り扱いが容易である。
また、蓄熱材カプセル(30)間に空気や断熱材を介在させることにより、冷却用配管(21a)の冷熱を各カプセル(30)内の蓄熱材(22)に蓄熱させたり、蓄熱を停止したりすることを適宜行うことができる。
また、上記第7及び第8の発明によれば、上記電装品箱(20)、冷却用配管(21a)及び用いる蓄熱材(22)に応じて、球状や棒状などの適切な形状の蓄熱材カプセル(30)を用いることができる。
また、上記第9の発明によれば、上記冷却用配管(21a)を流れる冷媒の冷熱により該冷却用配管(21a)の周囲が結露しても、この結露水は下方に滴下されるので、上方の電装品箱(20)に結露水が付着することがない。これにより、電装品箱(20)内の電装品に水分が付着することがないので、該電装品の信頼性を向上させることができる。
また、上記第10の発明によれば、蓄熱層(23)の蓄熱材(22)を重力により確実に電装品箱(20)側に配置させることができるので、該電装品箱(20)を確実に冷却することができることから、電装品箱(20)内の電装品の信頼性を向上させることができる。
また、上記第11の発明によれば、上記冷却用配管(21a)を流れる冷媒の冷熱により該冷却用配管(21a)の周囲が結露しても、この結露水が下方に滴下されるので、冷却用配管(21a)と横並びに配置された電装品箱(20)に結露水が付着することがなく、電装品箱(20)内の電装品に水分が付着することがない。これにより、電装品箱(20)内の電装品の信頼性を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
《発明の実施形態1》
本発明の実施形態1は、図1に示すように、室内の空調を行う室内空調装置(1)であって、室内ユニット(2)と室外ユニット(3)とを備えている。上記室内ユニット(2)は室内に設置される一方、上記室外ユニット(3)は屋外に設置されている。
上記室内ユニット(2)は、室内熱交換器(11)を備えている。上記室内熱交換器(11)は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器であって、冷媒と室内空気との間で熱交換を行うものである。また、上記室内ユニット(2)には、室内熱交換器(11)に室内空気を送るための室内ファン(13)とを備えている。
上記室外ユニット(3)は、圧縮機(6)と四路切換弁(7)と室外熱交換器(8)と膨張弁(10)とレシーバー(9)とを備えている。上記圧縮機(6)は、例えば、スクロール圧縮機であって、インバータを介して電力が供給され、該インバータの出力周波数を変化させて圧縮機モータの回転速度を変更することにより、容量可変に構成されている。上記四路切換弁(7)は、図1に示す実線状態と破線状態とに冷媒流路を切り換えることにより、冷房運転と暖房運転とを切り換えるものである。上記膨張弁(10)は、開動調整自在な電子膨張弁に構成されている。上記室外熱交換器(8)は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器であって、冷媒と室外空気との間で熱交換を行うものである。また、上記室外ユニット(3)には、室外熱交換器(8)の近傍に室外空気を取り込むための室外ファン(12)が設けられ、さらに、本発明の特徴として、後述する電装品箱(20)と蓄熱ユニット(21)と冷却用配管(21a)とが設けられている。
上記室内空調装置(1)では、室外ユニット(3)の上記圧縮機(6)と四路切換弁(7)と室外熱交換器(8)とレシーバー(9)と、室内ユニット(2)の室内熱交換器(11)とが冷媒配管(5)によってこの順に接続されて蒸気圧縮式冷凍サイクルの冷媒回路(4)を構成している。
次に、本発明の特徴である電装品箱(20)と蓄熱ユニット(21)と冷却用配管(21a)との構成を説明する。
上記電装品箱(20)は、図2に示すように、扁平な直方体状の箱形に形成され、内部に図示しないインバータなどの電装品が収納されている。上記電装品箱(20)内の電装品は、室外ユニット(3)内の圧縮機(6)、四路切換弁(7)、膨張弁(10)及び室外ファン(12)などの機器と図示しない配線などにより電気的に接続されている。
上記蓄熱ユニット(21)は、容器本体(25)と蓄熱材(22)とを備えている。
上記容器本体(25)は、上記電装品箱(20)の底面と略同じ形状の底面を有する中空の直方体状に形成され、上面が上記電装品箱(20)の下面に接触している。また、容器本体(25)の内部には、蓄熱材(22)が充填されている。
上記蓄熱ユニット(21)は、上側の略半分が蓄熱層(23)を構成し、下側の略半分が冷却層(24)を構成している。このようにして、上記蓄熱層(23)と冷却層(24)は、一体に形成されて上記蓄熱材(22)が連続的に充填されている。なお、図2には、本発明の説明のために、蓄熱層(23)と冷却層(24)とを区画する仮想線を図示したが、実際には、蓄熱層(23)と冷却層(24)との間には境界が設けられていない。
上記冷却用配管(2 1a)は、上記冷却層(24)を貫通している。具体的に、上記冷却用配管(21a)は、図1及び図2に示すように、2つのU字型の配管を接続すること形成され、上記冷却層(24)内を水平方向に広がるように配置されている。また、上記冷却用配管(21a)は、図1に示すように、上記冷媒回路(4)において、四路切換弁(7)と圧縮機(6)の吸入側との間に接続されて該圧縮機(6)に吸入される冷媒が流れるように構成されている。
上記蓄熱材(22)としては、例えば、硫酸ナトリウム10水和物を用いることができる。硫酸ナトリウム10水和物は、融点が31℃であるが、この融点は、上記冷却用配管(21a)を流れる冷媒の温度より高く且つ上記電装品箱(20)の排熱温度より低く、さらに、該電装品箱(20)が設置される周囲環境の露点温度よりも低い温度である。なお、上記蓄熱材(22)の種類は特に限定されず、例えば、エリスリトール、トレイトール及びキシリトールなどの糖アルコールを用いてもよいし、酢酸ナトリウム3水和物、塩化カルシウム6水和物、チオ硫酸ナトリウム5水和物などの無機水和塩を用いてもよいし、パラフィンなどの有機化合物などを用いてもよい。また、蓄熱材(22)は、上述したように冷却用配管(21a)の冷媒の温度、電装品箱(20)の排熱温度及び周囲環境の露点温度を基準にして適宜選択して用いることが好ましい。
−運転動作−
次に、上記室内空調装置(1)の運転動作を説明する。上記室内空調装置(1)は、四路切換弁(7)を図1に示す実線状態と破線状態とに冷媒流路を切り換えることにより、冷房運転と暖房運転とを行う。
冷房運転では、四路切換弁(7)は図1の実線状態となり、上記圧縮機(6)及び各ファン(12,13)が駆動し、上記膨張弁(10)が適宜開度調整され、冷媒は、図1の実線矢印に示す方向に循環する。
室外ユニット(3)において、圧縮機(6)から吐出した冷媒は、四路切換弁(7)を介して室外熱交換器(8)を流れ、室外ファン(12)によって室外ユニット(3)内に取り込まれた室外空気に放熱して凝縮液化する。液化した冷媒は、レシーバー(9)を流れた後、膨張弁(10)で膨張し、室内ユニット(2)に導入される。
室内ユニット(2)では、冷媒は、室内熱交換器(11)を流れ、室内ファン(13)によって室内ユニット(2)内に取り込まれた室内空気から吸熱して蒸発する。これにより、室内空気は冷却され、室内ユニット(2)から室内へと送られ、室内の冷房が行われる。その後、蒸発した冷媒は、室外ユニット(3)に導入され、四路切換弁(7)を介して冷却用配管(21a)を流れ冷媒の冷熱を蓄熱ユニット(21)の蓄熱材(22)に供給した後、圧縮機(6)に吸入されて圧縮される。
一方、暖房運転では、四路切換弁(7)は図1の破線状態となり、上記圧縮機(6)及び各ファン(12,13)が駆動し、上記膨張弁(10)が適宜開度調整され、冷媒は、図1の実線矢印に示す方向に循環する。
室外ユニット(3)において、圧縮機(6)から吐出した冷媒は、四路切換弁(7)を介して室内熱交換器(11)を流れ、室内ファン(13)によって室内ユニット(2)内に取り込まれた室内空気に放熱して凝縮液化する。これにより、室内空気は加熱され、室内ユニット(2)から室内へと送られ、室内の暖房が行われる。その後、液化した冷媒は、室外ユニット(3)導入される。
室外ユニット(3)では、液冷媒が、上記膨張弁(10)で膨張した後、レシーバー(9)を介して室外熱交換器(8)を流れる。室外熱交換器(8)では、冷媒は、室外ファン(1 2)によって取り込まれた室外空気から吸熱して蒸発する。蒸発した冷媒は、四路切換弁(7)を介して冷却用配管(21a)を流れ冷媒の冷熱を蓄熱ユニット(21)の蓄熱材(22)に供給した後、圧縮機(6)に吸入されて圧縮される。
(電装品箱の冷却動作)
次に、上記電装品箱(20)の冷却動作について、図3に基づいて説明する。
上述したように、冷却用配管(21a)は、冷房運転時には、室内熱交換器(11)で蒸発した低温の冷媒が流れ、暖房運転時には、室外熱交換器(8)で蒸発した低温の冷媒が流れる。該冷却用配管(2 1a)を流れる冷媒の温度は、運転条件や外気条件によって異なるが、例えば、5℃となっている。
一方、電装品箱(20)は内部の電装品の熱が発生し、高温となっている。該電装品箱(20)から発生する排熱の温度は、例えば、80℃となっている。
また、上記電装品箱(20)及び蓄熱ユニット(21)が設置される周囲環境の露点温度の基準を、例えば25℃とする。なお、この露点温度の基準は、例えば1年間のうち、電装品箱(20)が配置される周囲環境において最も高い露点温度を用いる。
そして、上述したように、上記蓄熱材(22)の融点は、上記冷却用配管(21a)を流れる冷媒の温度より高く、上記電装品箱(20)の排熱温度より低く、周囲環境の露点温度より高い31℃である。
図3(a)に示すように、冷却用配管(21a)に冷媒が流れると、上記蓄熱ユニット(21)の蓄熱材(22)は、液体から固体へ変化し、潜熱を利用することにより冷媒の冷熱を蓄熱する。
具体的に、上記蓄熱ユニット(21)の冷却層(24)では、蓄熱材(22)が冷却されて固体となる。一方、蓄熱ユニット(21)の蓄熱層(23)では、下端部に、蓄熱材(22)が冷却用配管(21a)の冷熱により固化してなる固体層(28)が形成される。また、蓄熱層(23)では、電装品箱(20)に蓄熱した冷熱を供給する(上記電装品箱(20)の排熱を受け取る)ことにより、上端部に蓄熱材(22)が液化してなる液体層(26)が形成されている。このようにして、上記蓄熱層(23)では、上端部に液体層(26)が形成され、下端部に冷却層(24)から連続する固体層(28)が形成され、この液体層(26)及び固体層(28)との間に、液体と固体とが共存する固液二相層(27)が形成されている。
この状態において、蓄熱ユニット(21)の蓄熱材(22)が、上記冷却用配管(21a)の冷熱を蓄熱すると、冷却層(24)及び蓄熱層(23)の固体層(28)が周囲環境の露点温度より低くなることがある。その場合、容器本体(25)では、冷却層(24)及び固体層(28)に対応した下側の部分の外表面に結露が発生する。一方、蓄熱層(23)の固液二相層(27)は、固体と液体とが共存して蓄熱材(22)の融点31℃に維持されており、固液二相層(27)の上方の液体層(26)は、蓄熱材(22)の融点31℃以上の温度となっているので、周囲環境の露点温度より高いことから、固液二相層(27)及び液体層(26)に対応した容器本体(25)の外表面には結露が発生することがない。これにより、電装品箱には、結露水が付着することがない。
そして、蓄熱層(23)では、冷却用配管(21a)の冷媒の冷熱がさらに蓄熱されると、図3(b)に示すように、固液二相層(27)の下側が徐々に固化し、蓄熱層(23)の固体層(28)が徐々に大きくなり、さらに、該固液二相層(27)は、蓄熱層(23)の上端部まで達して液体層(26)がなくなる。そして、蓄熱層(23)では、蓄熱材(22)が液体から固体へと変化したことにより、固体と液体との比容積により蓄熱層(23)の固体層(28)には、クラック状の割れ目が生じて空隙(29)が形成される。
このように、蓄熱層(23)は、冷媒の冷熱の蓄熱量が多くなっても、冷熱が先ず固体層(28)及び冷却層(24)の冷却と固液二相層(27)の潜熱変化に利用され、蓄熱層(23)の上部は、固液二相層(27)が形成されて蓄熱材(22)の融点の温度に維持されるので、露点温度以下となることがない。そして、蓄熱層(23)の固体層(26)には、空隙(29)が形成されるので、該空隙(29)が空気断熱層としての機能を発揮し、冷却用配管(21a)の冷媒の冷熱が、蓄熱層(23)における空隙(29)より電装品箱(20)側には伝達されなくなり、所謂サーモオフ機能が発揮される。これにより、蓄熱層(23)における空隙(29)より電装品箱(20)側の部分はさらに冷却されることがなく、固液二相層(27)が維持されることから、電装品箱(20)に結露水が付着することがない。
そして、この状態において、電装品箱(20)は、蓄熱層(23)における空隙(29)より上側に配置される蓄熱材(22)から冷熱を得て冷却される。このように、蓄熱ユニット(21)の蓄熱材(22)が電装品箱(20)に冷熱を供給すると(電装品箱(20)の排熱を受け取ると)、図3(a)に示すように、再び蓄熱ユニット(21)の蓄熱層(23)では、液体層(26)が形成され、固液二相層(27)の幅が大きくなり、固体層(28)の蓄熱材(22)の温度が上昇して体積膨張し、空隙(29)がなくなる。これにより、蓄熱ユニット(21)は、再び、冷却用配管(21a)の冷熱を容器本体(25)内の蓄熱材(22)全体で蓄熱する。
−実施形態1の効果−
上記室内空調装置(1)は、上記冷却用配管(21a)を流れる冷媒の冷熱を蓄熱ユニット(21)の蓄熱材(22)に蓄熱することができるので、上記冷却用配管(21a)の冷媒が流れているか否かに拘わらず、電装品箱(20)を確実に冷却することができる。
また、上記蓄熱ユニット(21)に充填する蓄熱材(22)として、硫酸ナトリウム10水和物を用い、冷却用配管(21a)の冷媒の冷熱の蓄熱と蓄熱した冷熱の電装品箱(20)の冷却への利用とを行う際に、固体と液体との間で相変化を行うようにしたために、蓄熱材(22)には、固液二相層(27)が形成され、該固液二相層(27)の温度を一定の蓄熱材(22)の融点に保持することができるので、電装品箱を確実に冷却することができる。また、蓄熱材(22)の潜熱を利用して冷熱を蓄熱することができるので、蓄熱量を大きくすることができる。
また、このような構成により、蓄熱層(23)には、固液二相層(27)が形成される一方、蓄熱材(22)の融点を周囲環境の露点温度よりも高くしたために、容器本体(25)の蓄熱層(23)の固体層(28)及び冷却層(24)に対応した下部に結露が発生しても、容器本体(25)の固液二相層(27)と液体層(26)に対応した部分には結露が発生することがない。そして、蓄熱層(23)が冷媒の冷熱をさらに蓄熱しても、固液二相層(27)は、固液の比容積差を利用した所謂サーモオフ機能により維持され、該固液二相層(27)には結露が発生することがないことから、電装品箱(20)に結露水が付着することがない。
また、上記室内空調装置(1)では、電装品箱(20)の下方に蓄熱ユニット(21)が設けられているので、上記蓄熱層(23)の固体層(28)や冷却層(24)に結露水が発生しても、この結露水は下方に滴下されて上方の電装品箱(20)に結露水が付着することがない。
以上のようにして、電装品箱(20)を確実に冷却することができると共に、電装品箱(20)に結露水が付着することを防止することができるので、電装品箱(20)に収納された電装品の信頼性を向上させることができる。
−実施形態1の変形例1−
本実施形態は、上記実施形態1が、冷却用配管(21a)を単に筒型の配管を折り曲げて構成した状態で冷却層(24)に配置したことに代わり、図4に示すように、冷却用配管(21a)に複数のフィン(34)を取り付けた状態で冷却層(24)に配置したものである。
具体的に、本実施形態では、図4に示すように、上記蓄熱ユニット(21)の冷却層(24)に、冷却用配管(21a)とフィン(34)とを備えるフィン・アンド・チューブ熱交換器(35)が設けられている。冷却用配管(21a)は、冷却層(24)内に導入されて上下方向に4つに分岐し、分岐した配管が、図4における手前側から奥側に向かって5往復して再び合流し冷却層(24)から導出されている。そして、上記各フィン(34)は、冷却層(24)と略同じ高さに形成された横長の長方形状に形成され、上記冷却用配管(21a)と直交するように、図4における手前側から奥側に向かって所定間隔毎に配置されている。なお、冷却用配管(21a)及びフィン(34)の具体的な構成は、例示であって特に限定されない。
本実施形態では、上記冷却用配管(21a)にフィン(34)を取り付けたために、冷却用配管(21a)を流れる冷媒と蓄熱ユニット(21)内の蓄熱材(22)との熱交換量が大きくなる。これにより、蓄熱ユニット(21)の蓄熱材(22)が冷熱を蓄熱する効率が向上する。
その他の構成、作用及び効果は実施形態1と同じである。
−実施形態1の変形例2−
本実施形態は、上記実施形態1が、冷却用配管(21a)を冷媒回路(4)の圧縮機(6)の吸入側に設けたことに代わり、図5に示すように、膨張弁(10)と並列に設けたものである。
具体的に、本実施形態の冷却用配管(21a)は、一端が第1キャピラリーチューブ(37)を介して膨張弁(10)とレシーバー(9)との間の冷媒配管(5)に接続され、他端が第2キャピラリーチューブ(38)を介してが膨張弁(10)と室内熱交換器(11)との間の冷媒配管(5)に接続されている。
冷房運転時には、四路切換弁(7)が図5の実線状態となり、冷媒が図5の実線矢印に示す方向に循環する。
室外ユニット(3)において、圧縮機(6)から吐出下冷媒は、室外熱交換器(8)を流れて室外空気に放熱して凝縮液化する。液化した冷媒は、レシーバー(9)を流れた後、その一部が、膨張弁(10)で膨張し、残りの一部が第1キャピラリーチューブ(37)で減圧されて温度低下する。この温度低下した冷媒は、冷却用配管(21a)を流れ、これにより、蓄熱ユニット(21)内の蓄熱材(22)に冷熱が蓄熱される。そして、冷却用配管(21a)を流れた冷媒は、第2キャピラリーチューブ(38)でさらに減圧されて、膨張弁(10)を流れた冷媒と合流して室内ユニット(2)に導入される。
室内ユニット(2)では、室内熱交換器(11)で冷媒は、室内空気から吸熱して蒸発し、室内の冷房を行う。そして、蒸発した冷媒は、室外ユニット(3)に導入されて四路切換弁(7)を介して圧縮機(6)に吸入され、圧縮される。
一方、暖房運転時には、四路切換弁(7)が図5の破線状態となり、冷媒が図5の破線矢印に示す方向に循環する。
室外ユニット(3)において、圧縮機(6)から吐出下冷媒は、室内ユニット(2)に導入され、室内熱交換器(11)を流れて室内空気に放熱して凝縮液化し、室内の暖房を行う。液化した冷媒は、室外ユニット(3)に導入され、その一部が、膨張弁(10)で膨張し、残りの一部が第2キャピラリーチューブ(38)で減圧されて温度低下する。この温度低下した冷媒は、冷却用配管(21a)を流れ、これにより、蓄熱ユニット(21)内の蓄熱材(22)に冷熱が蓄熱される。そして、冷却用配管(21a)を流れた冷媒は、第1キャピラリーチューブ(37)でさらに減圧されて、膨張弁(10)を流れた冷媒と合流する。その後、冷媒は、レシーバー(9)を介して室外熱交換器(8)を流れ、室外空気から吸熱して蒸発し、四路切換弁(7)を介して圧縮機(6)に吸入され、圧縮される。
本実施形態においても、上記実施形態1と同様に、冷却用配管(21a)を流れる冷媒の冷熱を蓄熱ユニット(21)の蓄熱材(22)に蓄熱することができるので、電装品箱(20)の冷却を行うことができる、
なお、各キャピラリーチューブ(37,38)の代わりに、例えば、開度調整自在な膨張弁をもうけるようにしてもよい。その場合、室内の空調負荷と蓄熱ユニット(21)の蓄熱要求などに応じて、膨張弁の開度制御を適宜行うようにしてもよい。
その他の構成、作用及び効果は実施形態1と同じである。
《発明の実施形態2》
本実施形態は、上記実施形態1が、蓄熱層(23)を蓄熱材(22)が充填された蓄熱ユニット(21)の上側の略半分としたことに代わり、図6に示すように、蓄熱層(23)を電装品箱(20)と冷却用配管(21a)を覆う冷媒ジャケット(40)とによって複数の蓄熱材カプセル(30)を挟持することにより構成するようにしたものである。
具体的に、本実施形態では、図6(a)に示すように、電装品箱(20)が、実施形態1と同様に扁平な直方体状に形成されている。また、上記冷却用配管(21a)は、実施形態1と同様に、2つのU字型の配管を接続すること形成されており、冷媒ジャケット(40)に収納されている。冷媒ジャケット(40)は、例えば、アルミなどの金属を上記電装品箱(20)と底面が略同じ大きさの扁平な直方体の箱型に形成したものである。なお、冷却用配管(21a)は、冷媒ジャケット(40)に収納することなく、そのままの状態(剥きだしの状態で)用いてもよいし、実施形態1の変形例1のように、冷却用配管(21a)にフィンを取り付けて用いてもよい。
蓄熱層(23)は、電装品箱(20)と冷却用配管(21a)の冷媒ジャケット(40)とが複数の蓄熱材カプセル(30)を挟持することにより構成されている。つまり、蓄熱層(23)では、上記蓄熱材カプセル(30)が、複数重なりあって、上端側の蓄熱材カプセル(30a)が上記電装品箱(20)に接し、下端側の蓄熱材カプセル(30b)が上記冷媒ジャケット(40)に接している。
上記蓄熱材カプセル(30)は、球状に形成されたカプセル本体(31)と該カプセル本体(31)に充填された蓄熱材(22)とを備えている。上記各蓄熱材カプセル(30)は、上端部が図示しない糸により上記電装品箱(20)の下面と接続されている。また、上記各蓄熱材カプセル(30)は、互いに部分的に接触する一方、各蓄熱材カプセル(30)の間には空気が充満した隙間が形成されている。
ここで、本実施形態においても、実施形態1と同様に、電装品箱(20)から発生する排熱の温度は、例えば80℃であり、周囲環境の露点温度は、例えば25℃であり、冷却用配管(21a)の冷媒の温度は、例えば5℃であるとする。本実施形態においても、蓄熱材(22)には、融点が電装品箱(20)の排熱温度より低く、冷却用配管(21a)の冷媒温度より高く、周囲の露点温度より高いものを用いることが好ましく、具体的には、例えば、硫酸ナトリウム10水和物を用いることができる。なお、蓄熱材(22)に用いる物質は、特に限定されない。また、上記カプセル本体(31)は、内部の蓄熱材(22)の膨張収縮に追随して変形自在に構成されている。
このような構成により、冷却用配管(21a)に冷媒が流れると、蓄熱層(23)の各蓄熱材カプセル(30)が冷媒の冷熱を蓄熱し、上記電装品箱(20)が蓄熱材カプセル(30)に蓄熱された冷熱により冷却される。そして、複数重なり合う蓄熱材カプセル(30a)において、カプセル本体(31)内の蓄熱材(22)が固液二相となる蓄熱材カプセル(30)の層が形成されるので、電装品箱(20)を確実に冷却することができると共に、冷媒ジャケット(40)に結露が発生しても、蓄熱層(23)における電装品箱(20)側の蓄熱材カプセル(30a)に結露が発生することがない。
そして、この状態において、蓄熱層(23)が冷却用配管(21 a)の冷媒の冷熱をさらに蓄熱すると、図6(b)のように、蓄熱層(23)では、下端側の蓄熱材カプセル(30b)が、内部の蓄熱材(22)が液体から固体へ変化し体積収縮するために収縮し、冷媒ジャケット(40)と上記蓄熱材カプセル(30b)との接点がなくなり空隙(29)が形成される。このように空隙(29)が形成されることにより、該空隙(29)が空気断熱層としての機能を発揮し、蓄熱材カプセル(30)が冷却用配管(21a)の冷媒の冷熱によりさらに冷却されることがない。これにより、蓄熱材カプセル(30)の表面に結露が発生することがない。これにより、電装品箱(20)に結露水が付着することがない。
そして、このように上記蓄熱材カプセル(30b)と上記冷媒ジャケット(40)とが接触していない状態で、上記蓄熱材カプセル(30)が電装品箱(20)の排熱を吸熱すると、図6(c)に示すように、上記蓄熱材カプセル(30)は、内部の蓄熱材(22)の加熱による体積膨張により膨張する。これにより、再び下端側の蓄熱材カプセル(30b)が上記冷媒ジャケット(40)に接触し、冷却用配管(21a)を流れる冷媒の冷熱を蓄熱する。
本実施形態では、蓄熱層(23)を、蓄熱材カプセル(30)を充填することにより構成したために、実施形態1のように、蓄熱材(22)を充填するための容器(25)を設ける必要がなく、単に冷媒ジャケット(40)と電装品箱(20)との間に蓄熱材カプセル(30)を挟持すればよいので、構成が簡素である。また、上記蓄熱材カプセル(30)を容器(25)に充填した場合であっても、液体や固体の蓄熱材(22)を容器(25)に直接充填するよりも取り扱いが容易である。
なお、蓄熱材カプセル(30)間には空気でなく断熱材を介在させてもよい。その場合、空隙(29)に断熱材が配置されて、断熱層としての機能を発揮する。
その他の構成、作用及び効果は実施形態1と同じである。
−実施形態2の変形例−
本実施形態は、上記実施形態2が、蓄熱材カプセル(30)を球状に形成したことに代わり、図7に示すように、棒状に形成するようにしたものである。
具体的に、図7(a)に示すように、本実施形態の蓄熱材カプセル(30)は、図7(a)において横方向に長い棒状に形成されている。蓄熱層(23)では、棒状の蓄熱材カプセル(30)が、図7(a)における手前側から奥側に向かう前後方向に配列されると共に、上下方向に重なるように配置されている。
このような構成により、冷却用配管(21a)に冷媒が流れると、上記各蓄熱材カプセル(30)の蓄熱材(22)が、冷媒の冷熱を蓄熱し、上記電装品箱(20)が蓄熱材カプセル(30)の蓄熱材(22)に蓄熱された冷熱により冷却される。
そして、この状態において、蓄熱層(23)が冷却用配管(21a)の冷媒の冷熱をさらに蓄熱すると、図7(b)のように、蓄熱層(23)では、蓄熱材カプセル(30b)が下側に配置されるものから順に徐々に体積収縮し、下端側の蓄熱材カプセル(30b)と冷媒ジャケット(40)との接点がなくなる。これにより、上記蓄熱材カプセル(30)が露点温度以下に冷却されることがないので、蓄熱材カプセル(30)の表面に結露が発生することがないことから、電装品箱(20)に結露水が付着することがない。
そして、このように上記蓄熱材カプセル(30b)と上記冷媒ジャケット(40)とが接触していない状態で、上記蓄熱材カプセル(30)が電装品箱(20)の排熱を吸熱すると、図7(c)に示すように、電装品箱(20)側の蓄熱材カプセル(30a)から下側に配置される蓄熱材カプセル(30b)へと順次体積膨張し、蓄熱層(23)の蓄熱材カプセル(30)は、再び上記冷媒ジャケット(40)に接触して冷媒の冷熱の蓄熱を行う。
その他の構成、作用及び効果は、実施形態2と同じである。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
上記実施形態1では、蓄熱ユニット(21)の容器本体(25)に蓄熱材(22)を直接充填したが、上記容器本体(25)に、実施形態2の蓄熱材カプセル(30)を充填していもよい。つまり、冷却用配管(21a)が貫通する冷却層(24)にも蓄熱材カプセル(30)が配置されるようにしてもよい。また、蓄熱ユニット(21)に蓄熱材カプセル(30)を充填する場合、容器本体(25)をい用いることなく、該蓄熱材カプセル(30)を電装品箱(20)に糸で固定するようにしてもよい。
また、上記実施形態1では、蓄熱層(23)と冷却層(24)とを一体に形成したが、蓄熱層(23)と冷却層(24)とを別体に構成してもよい。
また、上記各実施形態では、電装品箱(20)を上方に冷却用配管(21a)を下方に配置したが、電装品箱(20)を冷却用配管(21a)の下方に設置してもよい。これにより、蓄熱材(22)が重力により下方の上記電装品箱(20)側に確実に配置されるので、上記電装品箱(20)を確実に冷却することができる。また、その場合、冷却用配管(21a)の周囲に発生した結露水が上記電装品箱(20)に付着しないようにするために、冷却用配管(21a)の周囲に発生する結露水を受けるドレンパンを設置するようにしてもよい。また、上記電装品箱(20)と上記冷却用配管(21a)とを横並びに設置してもよい。横並びにした場合であっても、冷却用配管(21a)の周囲に発生した結露水は下方に滴下するので、結露水が横に配置される電装品箱(20)に付着することを防止することができる。
また、上記実施形態1では、蓄熱材(22)が冷熱の蓄熱及び電装品箱(20)の冷却において、固体と液体との相変化を行うものであったが、相変化を行わないものを用いてもよい。
また、上記各実施形態の冷凍装置は、室内空調装置(1)であったが、たとえば、冷蔵庫内や冷凍庫内を冷却する冷凍装置であってもよい。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、冷凍サイクルを行う冷媒回路と電装品箱とを備えた冷凍装置について有用である。
実施形態1の室内空調装置の冷媒回路を示す配管系統図である。 実施形態1の電装品箱と冷却用配管と蓄熱ユニットとの構成を示す概略斜視図である。 実施形態1の電装品箱と冷却用配管と蓄熱ユニットとの構成を示す概略斜視図であり、(a)が蓄熱ユニットに冷却用配管の冷媒の冷熱を蓄熱する際の蓄熱材の状態を示す図であり、(b)が蓄熱ユニットの蓄熱材が過度に冷却されて空隙が形成される状態を示す図である。 実施形態1の変形例1の電装品箱と冷却用配管と蓄熱層との構成を示す概略斜視図である。 実施形態1の変形例2の室内空調装置の冷媒回路を示す配管系統図である。 実施形態2の電装品箱と冷却用配管と蓄熱層との構成を示す側面図である。 実施形態2の変形例の電装品箱と冷却用配管と蓄熱層との構成を示す側面図である。
符号の説明
1 冷凍装置(室内空調装置)
4 冷媒回路
20 電装品箱
21a 冷却用配管
22 蓄熱材
23 蓄熱層
24 冷却層
28 空隙
30 蓄熱材カプセル
31 カプセル本体

Claims (11)

  1. 冷凍サイクルを行う冷媒回路(4)と、電装品を収納する電装品箱(20)とを備えた冷凍装置であって、
    上記冷媒回路(4)の冷媒が流れ、上記電装品箱(20)を冷却する冷却用配管(21a)と、
    上記電装品箱(20)と冷却用配管(21a)との間に設けられ、蓄熱材(22)が充填されて上記冷却用配管(21a)を流れる冷媒の冷熱を蓄熱する蓄熱層(23)とを備えている
    ことを特徴とする冷凍装置。
  2. 請求項1において、
    上記蓄熱材(22)の融点は、上記冷却用配管(21a)を流れる冷媒の温度より高く且つ上記電装品箱(20)の排熱温度より低い温度に設定されている
    ことを特徴とする冷凍装置。
  3. 請求項2において、
    上記蓄熱材(22)の融点は、上記電装品箱(20)が設置される周囲環境の露点温度よりも高い温度に設定されている
    ことを特徴とする冷凍装置。
  4. 請求項2又は3の何れか1項において、
    上記蓄熱層(23)は、上記冷却用配管(21a)を流れる冷媒の冷熱による蓄熱材(22)の体積収縮により空隙(29)が形成されるように構成されている
    ことを特徴とする冷凍装置。
  5. 請求項1〜4の何れか1項において、
    上記蓄熱材(22)が充填されて上記冷却用配管(21a)が貫通する冷却層(24)を備え、
    上記冷却層(24)と蓄熱層(23)とは、一体に形成されて上記蓄熱材(22)が連続的に充填されている
    ことを特徴とする冷凍装置。
  6. 請求項1〜5の何れか1項において、
    上記蓄熱層(23)には、上記蓄熱材(22)がカプセル本体(31)に覆われた蓄熱材カプセル(30)が充填されている
    ことを特徴とする冷凍装置。
  7. 請求項6において、
    上記蓄熱材カプセル(30)は、球状に形成されている
    ことを特徴とする冷凍装置。
  8. 請求項6において、
    上記蓄熱材カプセル(30)は、棒状に形成されている
    ことを特徴とする冷凍装置。
  9. 請求項1〜8の何れか1項において、
    上記冷却用配管(21a)は、上記電装品箱(20)の下方に配置されている
    ことを特徴とする冷凍装置。
  10. 請求項1〜8の何れか1項において、
    上記冷却用配管(21a)は、上記電装品箱(2 0)の上方に配置されている
    ことを特徴とする冷凍装置。
  11. 請求項1〜8の何れか1項において、
    上記冷却用配管(21a)と上記電装品箱(20)とは、横並びに配置されている
    ことを特徴とする冷凍装置。
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