JP2008002202A - 地中位置検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ボーリング等による地中掘削時にリアルタイムで精度よく地中の掘削先端位置を把握できる地中位置検出装置を提供する。
【解決手段】掘削機の掘削先端部に設置される発信器1の1次励磁コイル2から発信された磁気信号によって、受信器11の3台の3軸検出コイル12、13、14のそれぞれのX軸コイル、Y軸コイル、Z軸コイルに誘起電圧が誘起され、この誘起電圧に基づいて制御装置18が発信器1(掘削先端位置)を示す位置データを算出して表示装置17に表示するとともに、発信器1の温度センサ3、ピッチ角度センサ4、ロール角度センサ5のセンサ信号をセンサ用アンテナ15が受信し、制御装置18が検知温度、検知ピッチ角度、検知ロール角度を算出して表示装置17に表示する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、地中位置検出装置に関し、さらに詳しくは、ボーリング等による地中掘削時にリアルタイムで精度よく地中の掘削先端位置を把握できる地中位置検出装置に関するものである。
従来、ボーリングマシン等を用いて地中を掘削する際に掘削先端位置を検出する装置が種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1では、多重管の内側管内に先端に掘削ビットを有する掘削ロッドを挿入するとともにジャイロスコープを設け、掘削ロッドをボーリングマシンの回転伝達から遮断するクラッチを備えた装置が提案されている。この装置では、ジャイロスコープのロール角度が所定角度以上になった際にクラッチを操作して内側管に対する回転伝達を遮断状態にし、掘削により生じるジャイロスコープの回転方向位置の捩じれを修正して元の位置に戻すことを可能にしている。これによりジャイロスコープによる検出データには、捩じれによる誤差が含まれず、精度よく掘削先端位置を検出できるようにしている。
しかしながら、クラッチ操作やジャイロスコープの捩じれによる位置ずれを修正する工程が必要となるため、リアルタイムで掘削先端位置を把握するとができないという問題があった。また、捩じれが生じたジャイロスコープを正確に元の位置に戻すことは困難であるため、掘削先端位置の検出精度を向上するには限界があった。
特開2002−220986号公報
本発明の目的は、ボーリング等による地中掘削時にリアルタイムで精度よく地中の掘削先端位置を把握できる地中位置検出装置を提供することにある。
上記目的を達成するため本発明の地中位置検出装置は、掘削機の掘削先端部に設置される発信器と、該発信器から発信される信号を受信する受信器とを備えた地中位置検出装置であって、前記発信器が1軸励磁コイルを有する磁気信号発信部と、温度センサとからなり、前記受信器が前記磁気信号発信部からの磁気信号を検出する3台の3軸検出コイルと、前記温度センサからのセンサ信号を受信するセンサ用アンテナと、検出した磁気信号およびセンサ信号が入力される制御装置と、該制御装置により算出された磁気信号に基づく位置データおよびセンサ信号に基づく検知温度を表示する表示装置とからなることを特徴とするものである。
また、別の本発明の地中位置検出装置は、掘削機の掘削先端部に設置される発信器と、該発信器から発信される信号を受信する受信器とを備えた地中位置検出装置であって、前記掘削先端部の掘進距離を計測する掘進距離計を設け、前記発信器が1軸励磁コイルを有する磁気信号発信部と、温度センサとからなり、前記受信器が前記磁気信号発信部からの磁気信号を検出する2台以上の3軸検出コイルと、前記温度センサからのセンサ信号を受信するセンサ用アンテナと、検出した磁気信号およびセンサ信号と前記掘進距離計による距離検知信号が入力される制御装置と、該制御装置により算出された磁気信号および距離検知信号に基づく位置データおよびセンサ信号に基づく検知温度を表示する表示装置とからなることを特徴とするものである。
本発明の前者の地中位置検出装置によれば、掘削機の掘削先端部に設置される発信器の磁気信号発信部の1次励磁コイルから発信された磁気信号を受信器の3台の3軸検出コイルにより検出するので、発信器および受信器の3軸検出コイルの姿勢(配置、向き)に関わらず磁気信号を検出することができる。したがって、この検出した磁気信号に基づいて制御装置が算出した掘削先端位置を示す位置データを表示装置に表示することにより、掘削時にリアルタイムで精度よく掘削先端位置を把握することができる。
また、発信器の温度センサのセンサ信号をセンサ用アンテナが受信して制御装置に入力することにより温度センサによる検知温度を算出し、この検知温度を表示装置に表示することにより発信器の内部温度を把握することができる。これにより、高温になる地中温度によって発信器の構成部品(電気回路など)が故障することを未然に防止することができる。
本発明の後者の地中位置検出装置によれば、掘削機の掘削先端部に設置される発信器の磁気信号発信部の1次励磁コイルから発信された磁気信号を受信器の2台以上の3軸検出コイルにより検出し、かつ掘削先端部の掘進距離を掘進距離計により計測するので、検出した磁気信号に基づいて制御装置が算出した掘削先端位置を示す位置データを、掘進距離計による距離検知信号に基づいて補正することができる。したがって、3軸検出コイルを2台にした場合など、検出された磁気信号に基づく位置データでは精度の向上に限界がある場合であっても、正確に掘削先端位置を表示装置に表示することができ、掘削時にリアルタイムで精度よく掘削先端位置を把握することができる。
また、前者の地中位置検出装置と同じく、高温になる地中温度によって発信器の構成部品(電気回路など)が故障することを未然に防止することができる。
以下、本発明の地中位置検出装置について図に示した実施形態に基づいて説明する。
図1〜3に例示するように、本発明の地中位置検出装置は、地中側に配置される発信器1と地上側に配置される受信器11とにより構成されている。尚、図1〜3ではX軸、Y軸、Z軸を矢印で示している。発信器1は、掘削先端部に設置され、例えば、ボーリングマシン等の掘削機10から送り出される掘削ロッド8の先端部にある掘削ヘッド7に内設される。
この発信器1は、ケーシング1aの内部に磁気信号発信部を構成する1軸励磁コイル2と、温度センサ3、ピッチ角度センサ4およびロール角度センサ5のセンサ類と、バッテリ6とを備えている。ケーシング1aは防水仕様になっており、内部の構成部品が外部環境から保護されている。また、1軸励磁コイル2はセラミック外装により保護されている。
発信器1は、このバッテリ6の電力によって図示しない発振回路や増幅回路を用いて1軸励磁コイル2を所定時間、所定間隔で励磁して所定周波数の磁気信号を発信する。磁気信号は、無変調であっても変調したものでもよい。磁気信号発信部として機能すれば1軸励磁コイル2以外の構成にしてもよい。1軸励磁コイル2にした場合は、中空筒状体の掘削ヘッド7および掘削ロッド8に対して無駄なスペースを占有することがなく、発信器1をコンパクトにすることができる。また、発信器1はバッテリ6の電力によって、温度センサ3、ピッチ角度センサ4、ロール角度センサ5によるセンサ信号を所定時間、所定間隔で発信する。
受信器11は、1軸励磁コイル2が発信する磁気信号を検出する同仕様の3台の3軸検出コイル12、13、14と、温度センサ3、ピッチ角度センサ4およびロール角度センサ5が発信したセンサ信号を受信するセンサ用アンテナ15を有している。これら3軸検出コイル12、13、14とセンサ用アンテナ15は通信制御部16に接続されている。また、通信制御部16には表示装置17と制御装置18とが接続されている。
1台の3軸検出コイル12は、互いに直交するX軸コイル12a、Y軸コイル12bおよびZ軸コイル12cにより構成されている。他の2台の3軸検出コイル13、14も同様にそれぞれ互いに直交するX軸コイル13a、14a、Y軸コイル13b、14b、およびZ軸コイル13c、14cにより構成されている。
3軸検出コイル12が1軸励磁コイル2により発信された磁気信号を検出すると、そのX軸コイル12a、Y軸コイル12b、Z軸コイル12cにそれぞれ誘起電圧Eu1、Ev1、Ew1が誘起される。これら誘起電圧Eu1、Ev1、Ew1が3軸検出コイル12より検出された磁気信号として通信制御部16に入力される。この磁気信号は通信制御部16により制御装置18に送信される。制御装置18では、この入力された誘起電圧Eu1、Ev1、Ew1に基づいて3軸検出コイル12による受信電圧Er1をEr1=(Eu12+Ev12+Ew121/2を演算することにより算出する。
同様に、別の3軸検出コイル13のX軸コイル13a、Y軸コイル13b、Z軸コイル13cでは、誘起電圧Eu2、Ev2、Ew2が誘起され、これらが3軸検出コイル13により検出された磁気信号として通信制御部16を通じて制御装置18に入力される。制御装置18では、この誘起電圧Eu2、Ev2、Ew2に基づいて3軸検出コイル13による受信電圧Er2をEr2=(Eu22+Ev22+Ew221/2を演算することにより算出する。
同じく、もう1台の3軸検出コイル14のX軸コイル14a、Y軸コイル14b、Z軸コイル14cでは、誘起電圧Eu3、Ev3、Ew3が誘起され、これらが3軸検出コイル14により検出された磁気信号として通信制御部16を通じて制御装置18に入力される。制御装置18では、この誘起電圧Eu3、Ev3、Ew3に基づいて3軸検出コイル14による受信電圧Er3をEr3=(Eu32+Ev32+Ew321/2を演算することにより算出する。
1軸励磁コイル2とそれぞれの3軸検出コイル12、13、14との間の距離の変化によるそれぞれの3軸検出コイル12、13、14により検出される磁気信号強度(受信電圧Er1、Er2、Er3)の変化の関係を予め把握しておけば、3台の3軸検出コイル12、13、14によって1軸励磁コイル2の発信した磁気信号を検出することで、1軸励磁コイル2とそれぞれの3軸検出コイル12、13、14との距離L1、L2、L3を算出することができる。これにより、3台の3軸検出コイル12、13、14のそれぞれの配置座標P1、P2、P3が既知であれば、配置座標P1から距離L1、配置座標P2から距離L2および配置座標P3から距離L3を満たす座標Pが1軸励磁コイル2の位置、即ち、発信器1の位置となる。したがって、発信器1の座標Pを算出する上記の演算を制御装置18によって行なうことにより、地中掘削時にリアルタイムで掘削先端位置を3次元で検出することができる。
また、1軸励磁コイル2の発信する磁気信号は、それぞれの3軸検出コイル12、13、14において、互いに直交するX軸コイル、Y軸コイルおよびZ軸コイルにより検出されるので、それぞれの3軸検出コイル12、13、14と1軸励磁コイル2との位置関係がどのような状態であっても、受信磁気信号強度にヌル点が存在しない。そのため、地中の掘削先端部に設置された発信器1がどのような姿勢であっても発信器1の位置、即ち、掘削先端部位置を安定して精度よく検出することができる。
表示装置18には、掘削先端位置を示す位置データとして、例えば、それぞれの3軸検出コイル12、13、14が検出した磁気信号、即ち、上記した9つの誘起電圧Eu1〜Ew3の数値、3つの受信電圧Er1〜Er3の数値等が表示される。また、これらの数値データに基づいて制御装置18の演算により算出された発信器1(掘削先端位置)の座標Pや座標Pの移動軌跡が図示表示される。
センサ用アンテナ15は、温度センサ3、ピッチ角度センサ4およびロール角度センサ5によるセンサ信号を受信し、これらセンサ信号は通信制御部16に入力される。このセンサ信号は通信制御部16により制御装置18に送信される。制御装置18では、この入力されたセンサ信号に基づいて発信器1の内部温度を示す検知温度、発信器1の検知ピッチ角度および検知ロール角度を演算して算出する。検知温度、検知ピッチ角度、検知ロール角度は、それぞれ表示装置17に表示される。
検知温度、検知ピッチ角度、検知ロール角度を表示装置17に表示する際には、数値データだけでなく、これらの数値データに基づいて制御装置18の演算により算出された加工データを表示することもできる。例えば、検知温度の変化軌跡や、検知ピッチ角度を掘削ヘッド7の側面形状図を検知ピッチ角度に合わせて上下に傾斜させて図示したり、検知ロール角度を時計表示のように検知ロール角度に合わせて矢印で図示表示することもできる。
この地中位置検出装置を用いた掘削工程を以下に説明する。ボーリングにより先導削孔工、拡孔工等を開始するに際し、3台の3軸検出コイル12、13、14を地上に間隔をあけて配置し、その位置を既知の配置データとして制御装置18に予め入力しておく。また、ボーリング開始地点などを基点として定め、基点での受信電圧Er1、Er2、Er3をキャリブレーションしておく。
その後、掘削機10を油圧ユニット10a等により稼動させ、受信器1を内設した掘削ヘッド7を先端部に取付けた掘削ロッド8を順次送り出す。掘削ヘッド7まわりから掘削流体を噴出させながら、掘削ヘッド7を掘削ロッド8の軸心まわりに回転させたり、掘削ヘッド7の向きを変えることにより、進行方向を定めて掘削ヘッド7を地中で掘削方向に推進させる。
ここで、所定間隔で表示装置17に制御装置18により算出された上記した位置データが表示されるので、オペレータは地中掘削時にリアルタイムで掘削先端位置を精度よく把握でき、この位置データに基づいて所定の掘削ルートになるように掘削ヘッド7の進行方向を決定して掘削を進めることが可能となる。
また、検知ピッチ角度および検知ロール角度が表示装置17に表示されるので、発信器1の向き、即ち、掘削ヘッド7の向きを把握することができ、掘削進行方向が目標どおりになるように容易にステアリング操作を行なうことができる。
このように、この地中位置検出装置を用いることにより所定の掘削ルートどおりに容易に掘削ヘッド7を誘導することができ、高精度の先導削孔工、拡孔工等を行なうことが可能となる。
また、検知温度が表示装置17に表示されるので、発信器1を構成する電気回路やセンサ類等が高温となる地中温度により故障や破損等することを未然に防ぐことができる。例えば、発信器1の内部温度の上限温度を50℃〜60℃程度として、検知温度がこの上限温度に達した場合には、掘削を中断して掘削ヘッド7まわりの噴出流体によって発信器1が十分冷却されるまで待機することにより発信器1を保護することができる。
この上限温度を予め制御装置18に入力しておき、温度センサ3による検知温度がこの上限温度に達した際に、異常を知らせる警告手段を設けることが好ましい。例えば、この警告手段を表示装置17に異常表示をする構成にし、或いは警報を発する構成とする。
実施形態では、検出した磁気信号および受信したセンサ信号に基づいて演算を行なう制御装置18を独立別個に設けているが、通信制御部16と統合して一体化した構成にしてもよい。また、通信制御部16と表示装置17とを一体化、或いは通信制御部16、表示装置17および制御装置18とを一体化した構成にしてもよい。また、この実施形態では3台の3軸検出コイル12、13、14を用いているが、4台以上用いることもでき、台数を増やすことにより掘削先端位置を一層精度よく安定して検出することが可能になる。
別の実施形態を図4〜6に例示する。この実施形態は、掘削機10に取り付ける掘進距離計9を有し、また、3軸検出コイル13、14の台数が2台になっていることが先の実施形態との相違点であり、その他の構成については同様なので相違点に関して以下、説明する。
掘進距離計9は、掘削ロッド8の地中への押し込み量を計測することで掘削先端部(掘削ヘッド7)の掘進距離を計測するものである。掘進距離計9による距離検知信号は、無線または有線で受信器11の通信制御部16を介して或いは直接、制御装置18に入力され、制御装置18により掘進距離が算出される。掘進距離計9は掘削先端部の掘進距離が計測できるものであれば特に限定されないが、例えば、ワイヤ先端部を掘削ロッド8に取り付け、掘削ロッド8の押し込みに伴うワイヤ繰出し量をエンコーダで検知するワイヤ式ストロークセンサなどを用いることができる。
この実施形態では、発信器1の1軸励磁コイル2の発信する磁気信号は、2台の3軸検出コイル12、13において、それぞれ互いに直交するX軸コイル12a、Y軸コイル12bおよびZ軸コイル12c、X軸コイル13a、Y軸コイル13bおよびZ軸コイル13cにより検出される。コイル12a、12b、12cに誘起された誘起電圧Eu1、Ev1、Ew1は、3軸検出コイル12より検出された磁気信号として制御装置18に入力される。1軸励磁コイル2とそれぞれのコイル12a、12b、12cとの間の距離の変化による誘起電圧Eu1、Ev1、Ew1の変化の関係を予め把握しておけば、既知である3軸検出コイル12の配置座標P1からの1軸励磁コイル2(発信器1)のX、Y、Z方向の距離Lx1、Ly1、Lz1を算出することができる。
同様に、コイル13a、13b、13cに誘起された誘起電圧Eu2、Ev2、Ew2は、3軸検出コイル13より検出された磁気信号として制御装置18に入力される。そして、既知である3軸検出コイル13の配置座標P2からの1軸励磁コイル2(発信器1)のX、Y、Z方向の距離Lx2、Ly2、Lz2を算出することができる。
したがって、配置座標P1からX方向の距離Lx1であり、かつ配置座標P2からX方向の距離Lx2である座標が1軸励磁コイル2(発信器1)のX座標となる。Y座標についても同様に、配置座標P1からY方向の距離Ly1であり、かつ配置座標P2からY方向の距離Ly2である座標が1軸励磁コイル2(発信器1)のY座標となり、配置座標P1からZ方向の距離Lz1であり、かつ配置座標P2からZ方向の距離Lz2である座標が1軸励磁コイル2(発信器1)のZ座標となる。このように、2台の3軸検出コイル12、13の6つの誘起電圧Eu1、Ev1、Ew1、Eu2、Ev2、Ew2に基づいて1軸励磁コイル2(発信器1)の3次元座標P、即ち、掘削先端位置を検出するようにしている。
しかしながら、2台の3軸検出コイル12、13だけでは外部環境の影響等によって、検出される磁気信号に誤差が生じたり、磁気信号が検知しにくくなる場合があり、掘削先端位置を高精度で検出するには限界があり、信頼性も低くなる。そこで、この実施形態では掘進距離計9の計測した掘進距離に基づいて、磁気信号に基づいて算出された位置データ(座標P)を補正するようにしている。これにより、3軸検出コイル12、13を2台にした場合であっても、掘削先端位置を示す位置データを精度よく検知することができる。この補正した位置データを表示装置17に表示することによりオペレータは地中掘削時にリアルタイムで掘削先端位置を精度よく把握できる。
制御装置18では掘削先端位置を検出するために以下のように演算することもできる。誘起電圧Eu1、Ev1、Ew1に基づいて既知の配置座標P1にある3軸検出コイル12による受信電圧Er1をEr1=(Eu12+Ev12+Ew121/2を演算して算出する。同様に、誘起電圧Eu2、Ev2、Ew2に基づいて、既知の配置座標P2にある3軸検出コイル13による受信電圧Er2をEr2=(Eu22+Ev22+Ew221/2を演算して算出する。予め把握している1軸励磁コイル2とそれぞれの3軸検出コイル12、13との間の距離の変化によるそれぞれの3軸検出コイル12、13により検出される磁気信号強度(受信電圧Er1、Er2)の変化の関係から、1軸励磁コイル2とそれぞれの3軸検出コイル12、13との距離L1、L2を算出する。次いで、配置座標P1から距離L1、かつ配置座標P2から距離L2、かつ掘進距離計9の計測した掘進距離にある位置を1軸励磁コイル2(発信器1)の3次元座標P、即ち、掘削先端位置として算出する。
尚、この実施形態では、2台の3軸検出コイル13、14を配置しているが、3台以上配置するように構成してもよい。
本発明の地中位置検出装置は、実施形態で例示した掘削工だけでなく、埋設管引込工等にも適用することができる。
本発明の地中位置検出装置の実施形態の全体概要を例示する説明図である。 図1の平面図である。 図1の地中位置検出装置の構成を例示する説明図である。 別の実施形態の全体概要を例示する説明図である。 図4の平面図である。 図4の地中位置検出装置の構成を例示する説明図である。
符号の説明
1 発信器 1a ケーシング
2 1軸励磁コイル
3 温度センサ
4 ピッチ角度センサ
5 ロール角度センサ
6 バッテリ
7 掘削ヘッド
8 掘削ロッド
9 掘進距離計
10 掘削機 10a 油圧ユニット
11 受信器
12 3軸検出コイル
12a X軸コイル 12b Y軸コイル 12c Z軸コイル
13 3軸検出コイル
13a X軸コイル 13b Y軸コイル 13c Z軸コイル
14 3軸検出コイル
14a X軸コイル 14b Y軸コイル 14c Z軸コイル
15 センサ用アンテナ
16 通信制御部
17 表示装置
18 制御装置

Claims (4)

  1. 掘削機の掘削先端部に設置される発信器と、該発信器から発信される信号を受信する受信器とを備えた地中位置検出装置であって、前記発信器が1軸励磁コイルを有する磁気信号発信部と、温度センサとからなり、前記受信器が前記磁気信号発信部からの磁気信号を検出する3台の3軸検出コイルと、前記温度センサからのセンサ信号を受信するセンサ用アンテナと、検出した磁気信号およびセンサ信号が入力される制御装置と、該制御装置により算出された磁気信号に基づく位置データおよびセンサ信号に基づく検知温度を表示する表示装置とからなる地中位置検出装置。
  2. 掘削機の掘削先端部に設置される発信器と、該発信器から発信される信号を受信する受信器とを備えた地中位置検出装置であって、前記掘削先端部の掘進距離を計測する掘進距離計を設け、前記発信器が1軸励磁コイルを有する磁気信号発信部と、温度センサとからなり、前記受信器が前記磁気信号発信部からの磁気信号を検出する2台以上の3軸検出コイルと、前記温度センサからのセンサ信号を受信するセンサ用アンテナと、検出した磁気信号およびセンサ信号と前記掘進距離計による距離検知信号が入力される制御装置と、該制御装置により算出された磁気信号および距離検知信号に基づく位置データおよびセンサ信号に基づく検知温度を表示する表示装置とからなる地中位置検出装置。
  3. 前記発信器にピッチ角度センサと、ロール角度センサとを設け、前記受信器のセンサ用アンテナが受信した該ピッチ角度センサおよびロール角度センサからのセンサ信号に基づいて前記制御装置により算出された検知ピッチ角度および検知ロール角度を前記表示装置に表示するように構成した請求項1または2に記載の地中位置検出装置。
  4. 前記検知温度が前記制御装置に予め入力された上限温度に達した時に異常を知らせる警告手段を設けた請求項1〜3のいずれかに記載の地中位置検出装置。
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