JP2008002129A - 折板屋根材の断熱材支持構造 - Google Patents

折板屋根材の断熱材支持構造 Download PDF

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Abstract

【課題】接着材を使用することなく折板屋根材の内側に断熱材を簡単に取り付けることができ、施工性に優れた折板屋根材の断熱材の支持構造を提供する。
【解決手段】幅方向に複数の山部2〜4を有し各山部の頂部に長手方向に沿って母屋に立設されたタイトフレームに固定されるはぜ部2c〜4cが形成された折板屋根材1の内側に断熱材8を取り付けて押さえピン11により支持する折板屋根材の断熱材支持構造であって、押さえピンは断熱材を下方から貫通し基端部に断熱材の下面を支持する支持部12bが形成された支持部材12と、支持部材の上端部に設けられ先端部が略矢尻状をなしはぜ部3cに下方から挿入されて逸脱不能に係止される係止部材13とからなり、断熱材を折板屋根材に支持する構成としている。
【選択図】図1

Description

本発明は、折板屋根材の内側に断熱材を取り付けて支持する折板屋根材の断熱材支持構造に関する。
折板(折版)屋根材は、低コストで大きな屋根面積を葺くことができるために郊外の大型店舗等の建造物に多く採用されている。この折板屋根材は、金属板により形成されているために内側裏面に結露防止、室内で発生する音の反射防止、更には夏の直射日光による室内の高温、冬の寒さによる室内の低温に対処するべく断熱効果を得るために断熱材を取り付ける必要がある。
折板屋根材の内側(裏面)に断熱材を取り付ける方法として、帯状の支持部材で折板の裏面に接着している断熱材を室内側から支持する構造(例えば、特許文献1参照)、両端にはぜ部を有する金属折板と金属折板の屋内側に裏張りした断熱材と金属折板のはぜ部を屋内側に露出させないガスケット部材とを備えて断熱折板屋根材を形成した構造(例えば、特許文献2参照)、或いは折版屋根板の裏面の凹凸形状に合致する凹凸表面を持つ形の断熱ボードを予め成形加工し、この固形状の成形品たる断熱ボードの凹凸表面側を折版屋根板の裏面に張設した構造(例えば、特許文献3参照)等種々のものが提案されている。
特開平6−294183号公報(3−4頁、図1) 特開2000−145043号公報(3−5頁、図1) 実用新案登録第2546578号公報(4頁、第1図)
しかしながら、折板屋根材の内側に断熱材を裏張り(接着)する構造においては熱や結露等による経年変化に起因して剥がれる可能性がある。また、帯状の支持部材で折板の裏面に接着している断熱材を室内側から支持する構造や、折版屋根板の裏面の凹凸形状に合致する凹凸表面を持つ形の断熱ボードを予め成形加工し、この断熱ボードの凹凸表面側を折版屋根板の裏面に張設する構造は、組付性が悪く手間が掛かる等の問題がある。
本発明の目的は、接着材を使用することなく折板屋根材の内側に断熱材を簡単に取り付けることができ、施工性に優れた折板屋根材の断熱材の支持構造を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明に係る折板屋根材の断熱材支持構造は、幅方向に複数の山部を有し各山部の頂部に長手方向に沿って母屋に立設されたタイトフレームに固定されるはぜ部が形成された折板屋根材の内側に断熱材を取り付けて押さえピンにより支持する折板屋根材の断熱材支持構造であって、前記押さえピンは前記断熱材を下方から貫通し基端部に前記断熱材の下面を支持する支持部が形成された支持部材と、該支持部材の上端部に設けられ先端部が略矢尻状をなし前記はぜ部に下方から挿入されて逸脱不能に係止される係止部材とからなり、前記断熱材を前記折板屋根材に支持することを特徴としている。
折板屋根材の内側(下側)に断熱材を当接させて配置し、断熱材の下面から押さえピンの支持部材を挿通して上端部に設けられている略矢尻状の係止部材を折板屋根材の山部頂部に形成されているはぜ部に挿入して係止する。この状態において支持部材の基端部に形成されている支持部が断熱材の下面に当接している。これにより、折板屋根材の内側に断熱材を支持する。断熱材は、押さえピンにより折板屋根材に支持することができるために施工現場で簡単に組み付けることができ、搬送性、作業性が向上する。
また、本発明の請求項2に記載の折板屋根材の断熱材支持構造は、請求項1に記載の折板屋根材の断熱材支持構造において、前記係止部材は板面の両側に上部から斜め下方に拡開するように前記はぜ部の長手方向に沿って複数の係止爪が形成され、前記はぜ部の内側面に係止されることを特徴としている。
係止部材は、板面の両側に上部から斜め下方に開口するように形成された係止爪により折板屋根材のはぜ部の内側面に係止されることで抜けが防止され、折板屋根材の内側に断熱材を確実に支持することが可能である。
また、本発明の請求項3に記載の折板屋根材の断熱材支持構造は、請求項1又は請求項2に記載の折板屋根材の断熱材支持構造において、前記係止部材はばね性を有する金属板の両側に上部から斜め下方に拡開するように前記はぜ部の長手方向に沿って交互に切り起こして複数の係止爪が形成され、前記はぜ部の内側面に係止されることを特徴としている。
係止部材は、ばね性を有する金属板の両側に上部から斜め下方に拡開するように前記はぜ部の長手方向に沿って交互に切り起こして複数の係止爪が形成されていることにより、はぜ部へ挿入する際に係止爪がばね力に抗して内側に押し込められ、はぜ部に挿入した後係止部が元の形状に復帰してはぜ部の内側面に係止される。これにより、はぜ部に係止部材を容易に挿入することができかつはぜ部から抜け出すことが防止される。
また、本発明の請求項4に記載の折板屋根材の断熱材支持構造は、請求項1乃至請求項3の何れかに記載の折板屋根材の断熱材支持構造において、前記支持部材は樹脂部材により形成されていることを特徴としている。
金属板により形成された折板屋根材のはぜ部に挿入係止された係止部材は、はぜ部から熱が伝達される。特に係止部材が金属部材で形成されている場合はぜ部と略同じ温度となり、夏は熱くなり冬は冷たくなる。支持部材は、樹脂部材で形成されていることで断熱性を有しており、係止部材と断熱材とを熱的に遮断する。これにより、押さえピンに起因する断熱効果の低下が阻止される。
また、本発明の請求項5に記載の折板屋根材の断熱材支持構造は、請求項1乃至請求項4に記載の折板屋根材の断熱材支持構造において、前記折板屋根材は3つの山部を有し、両側の2つの山部がそれぞれはぜ部の下部から切り欠かれて山部の片側半分をなす形状とされ、隣り合う折板屋根材のはぜ部同士が重ね合わされて山部を形成して接続可能とされ、前記断熱材は中央の山部のはぜ部に前記押さえピンにより支持されることを特徴としている。
中央の山部の両側に2つの半山部が形成され各山部の頂部にはぜ部が形成された折板屋根材の中央の山部のはぜ部に押さえピンの係止部材を係止させて断熱材を支持することで、折板屋根材に断熱材を容易に支持することができ、組付性が向上する。断熱材が取り付けられた折板屋根材は、隣り合う半山部のはぜ部が重なり合うように配置されて接続され1つの山部を形成する。このようにして順次折板屋根材が施工される。
また、本発明の請求項6に記載の折板屋根材の断熱材支持構造は、請求項5に記載の折板屋根材の断熱材支持構造において、前記折板屋根材の中央の山部のはぜ部は下側が長手方向に沿って僅かに開口する略円筒形状をなし、両側の山部のはぜ部は円筒の外側略下半分が切り欠かれた形状をなしていることを特徴としている。
折板屋根材の中央の山部の頂部に形成されたはぜ部は、下側に僅かに開口する略円筒形状をなしていることで下方から押さえピンの係止部材を挿入し、係止爪を内側面の下部に係止させる。これにより、はぜ部に係止部材を安定して係止することができる。断熱材が取り付けられた折板屋根材は、隣り合う半山部の円筒の外側略下半分が切り欠かれた形状をなしているはぜ部が重なり合うように配置されて接続されて中央部のはぜ部と同様の略円筒形状をなすはぜ部が形成されると共に1つの山部を形成する。このようにして順次折板屋根材が施工される。
また、本発明の請求項7に記載の折板屋根材の断熱材支持構造は、両端にはぜ部を有する折板屋根材の内側に断熱材を取り付けて支持する折板屋根材の断熱支持構造であって、前記断熱材は収納袋に断熱部材が収納された略マット状をなし、前記折板屋根材の内側に取り付けられて両側部に形成された耳部がそれぞれ前記はぜ部に貼着固定されていることを特徴としている。
折板屋根材の内側に略マット状をなす断熱材を取り付けてその両側の耳部を折板屋根材の両端のはぜ部に貼着して固定し、折板屋根材の内側を包むようにして断熱する。断熱材は、折板屋根材を形成したときに取り付けることが可能であり、施工性を向上することができる。
また、本発明の請求項8に記載の折板屋根材の断熱材支持構造は、請求項7に記載の折板屋根材の断熱材支持構造において、前記断熱材は、ポリエチレンフィルムで形成され一側面に通気用の小孔が多数形成された収納袋にグラスウール部材が収納されて形成されていることを特徴としている。
断熱材は、ポリエチレンフィルムで形成した収納袋にグラスウール部材を収納して形成することで軽量化が図られる。また、収納袋の一側面に通気用の小孔が多数形成されていることで折板屋根材を重ねたときに自重により内部の空気が押し出されて薄くなり、容積が小さくなり嵩張ることなく保管や搬送、施工作業等が容易である。
本発明によると、押さえピンにより折板屋根材の内側に支持することにより接着材を全く使用することなく折板屋根材の内側に断熱材を簡単に取り付けることができ、施工性に優れると共に熱や結露等による経年変化に起因して剥がれることがない。また、押さえピンにより折板屋根材の内側に断熱材を支持することができるために施工現場で簡単に組み付けることができ、搬送性、作業性が向上する。
また、係止部材は、板面の両側に上部から斜め下方に開口するように形成された係止爪により折板屋根材のはぜ部の内側面に係止されることで抜けが防止され、折板屋根材の内側に断熱材を強固に支持することが可能である。
また、支持部材を樹脂部材で形成することで係止部材と断熱材とを熱的に遮断することができ、押さえピンに起因する断熱効果の低下を阻止することが可能となる。
また、係止部材は、ばね性を有する金属板の両側に上部から斜め下方に拡開するように前記はぜ部の長手方向に沿って交互に切り起こして複数の係止爪が形成されていることで、はぜ部への挿入が容易となりかつはぜ部に挿入した後係止部がはぜ部の内側面に係止されることにより、組付性の向上が図られると共にはぜ部からの抜けが防止される。
また、押さえピンは、構造が簡単でありコストの低減が図られると共に取付作業性の向上が図られて工事費を抑えることが可能となり、経済性にも優れている。
また、折板屋根材の内側に略マット状の断熱材を取り付けて両側の耳部を折板屋根材の両端のはぜ部に貼着固定することで折板屋根材を製造したときに断熱材を取り付けることが可能となり、施工現場における作業性の向上が図られる。また、折板屋根材を重ねた際に断熱材の内部の空気が通気用の小孔から押し出されて薄く潰れて容積が小さくなるために多数重ねることが可能であり、保管や搬送、施工作業の向上等が図られる。
以下、本発明の第1の実施形態に係る折板屋根材の断熱材支持構造について図面に基づいて説明する。図1は、折板屋根材1の内側(裏面)に断熱材8を取り付けて支持した状態の断面図を示し、折板屋根材1の内側に断熱材8が押さえピン11により支持されている。折板屋根材1は、複数例えば3つの山部2,3,4からなり、中央の山部3は、左右両側に対称に傾斜する傾斜面3a,3bを有し、左右両側の山部2,4は、それぞれ外側半分が切り欠かれて内側半分の傾斜面2b,4aを有する形状とされ、各頂部には全長に亘りはぜ部2c,3c,4cが形成されている。
この折板屋根材1は、左側の山部2の中心から右側の山部4の中心まで所定の幅(例えば、60cm程度)を有し、所定の長さ(例えば、12m程度)を有する長尺ものとされている。尚、左右の山部2,4は、それぞれ一側半分が欠けた半山部の形状をなしているが山部として説明する。
中央の山部3のはぜ部3cは、真下に僅かな幅のスリット状の開口部3dを有する略円筒形状をなし、両側の山部2,4のはぜ部2c,4cは、それぞれ円筒の外側かつ下側部を切り取った略1/4程度開口する開口部2d,4dを有する形状とされている。また、山部2,3,4の間の谷部5,6は、これらの山部の傾斜面2bと3a、3bと4aの下端部と僅かな段差5a,6aをなしかつ平坦な平面をなしている。これらの段差5a,6aは、断熱部材8とのずれを防止するためのものである。かかる形状の折板屋根材1は、耐銹性に優れた例えばガルバリウム鋼板で形成されている。
断熱材8は、折板屋根材1と同じ幅を有し、所定の長さ(例えば、1.2m程度)を有する厚板(例えば、8cm程度)をなし、上面8aの各谷部5,6と対応する位置にこれらと嵌合する凹部8b,8cが形成されている。凹部8b、及び凹部8cの各開口部は、両側の山部2,3の対応する傾斜面2b,3a及び山部3,4の対応する傾斜面3b,4aの下部と当接可能な傾斜面とされかつ両側部が段差5a,6aと係合可能とされている。
これにより、断熱材8は、図示のように折板屋根材1の山部2,3,4及び谷部5,6に嵌合して密着かつずれることなく取り付けることが可能となる。断熱材8は、山部2〜4と対応する上部(山部)が切り取られて略平板形状をなしていることによる断熱効果への影響はなく、むしろ搬送する際に密に重ねることができ、搬送効率の向上が図られて好ましい。
断熱材8は、中央の山部3のはぜ部3cの真下に開口する開口部3dと対応する所定の位置に押さえピン11を挿通するための挿通孔8dが形成されており、下面8eの挿通孔8dの周縁部が窪んで凹部8fが形成されて押さえピン11の支持部材12の垂直部12aを収容可能とされている。この挿通孔8dは、長手方向に少なくとも1個形成されている。尚、挿通孔8dは、長手方向に沿って複数形成しても良い。
また、断熱材8は、一側の側面8gの中央部から下側半分の側面8g’が内側に所定寸法d(例えば、5mm程度)だけテーパ状に入り込むテーパ面をなして形成され、他側の側面8hの中央部から下側半分の側面8h’が外側に前記所定寸法dだけテーパ状に突き出るテーパ面をなして形成されている。これにより、左右の隣り合う断熱材8の対向する側面8g,8h同士を当接係止させて相互に支え合うようにしている。この断熱材8は、例えば発泡ポリスチレンにより一体に形成されている。
押さえピン11は、支持部材12とこの支持部材12の先端(上端)に設けられた係止部材13とからなる。図2に示すように支持部材12は、垂直部12aがはぜ部3cの長手方向に沿って幅広い平板状をなし、垂直部12aの基端部(下端部)に全幅に亘り支持部12bが図3に示すように両側に水平(直角)に張り出した略逆T字形状をなしている。この支持部材12は、例えば断熱効果を有する樹脂部材により形成されている。尚、支持部材12は、樹脂部材に限るものではなく、金属部材で形成しても良い。
係止部材13は、支持部材12の幅と同じ又は僅かに幅広いばね性を有する金属板(板バネ部材)により形成されており、その板面に幅方向に沿って複数例えば3つの係止爪13a,13b,13cが上部近傍から斜め下方(支持部材12側)に向けて両側にかつはぜ部3cの長手方向に沿って交互に切り起こし成形により形成されて延出している。
例えば図2に示す左右両側の2つの係止爪13aと13cは、図3に示すように一側(図中左側)に斜め下方に向かって切り起こされ、図2に示す中央の係止爪13bは、図3に示すように他側(図中右側)に斜め下方に向かって切り起こされて側面から見て略矢尻状に形成されている。係止部材13としてばね性を有する金属板を使用することにより、板厚が薄くかつ強固な係止爪を有する軽量な係止部材を形成することが可能である。また、経年変化等に起因する耐久性も優れている。
図2に示すように係止部材13は、その長さLが円筒形状をなすはぜ部3cの内径よりも十分に長く設定され、高さHがはぜ部3cの内径よりも僅かに高く設定されている。図3に示すように係止爪13a,13b,13cの長さは、はぜ部3cの半径よりも長く形成され、左側の係止爪13a,13cの下端(先端)13a’,13c’と右側の係止爪13bの下端(先端)13b’間の幅Wがはぜ部3cの内径程度或いは内径よりも僅かに狭く設定されている。
そして、係止部材13の上端13dがはぜ部3cの内面の頂部に当接したときに係止爪13a,13b,13cの各下端13a’,13b’,13c’がはぜ部3cの中心よりも下方位置の内面にばね性を有して当接可能とされている。この係止部材13は、基端部(下端部)13eが支持部材12の上端面に形成されたスリット12cに嵌合されて固定されている。
従って、図1に示すように断熱材8の挿通孔8dは、長さが係止部材13の長さよりも僅かに長くかつ平板状の支持部材12の板厚よりも僅かに幅広の例えばスリット状に形成されている。挿通孔8dの幅は、係止部材13を挿通させる際に係止爪13a〜13cをばね性に抗して内側に押し込むことができるため支持部材12の板厚よりも僅かに幅広であれば良い。
尚、押さえピン11は、支持部材12と係止部材13とを金属部材により一体に形成しても良く、或いは弾性を有する樹脂部材により一体に形成しても良い。押さえピン11を樹脂部材により一体に形成した場合には係止部材の板面の両側に全長に亘り長い係止爪を形成することが可能であり、係止力の向上を図ることが可能である。
以下に押さえピン11により断熱材8を折板屋根材1の内側(裏面)に取り付けて支持する場合について説明する。図1に示すように折板屋根材1の内側に断熱材8を配置して上面8aの各凹部8b,8cに折板屋根材11の谷部5,6を嵌合する。次に、断熱材8の挿通孔8dに押さえピン11の係止部材13、支持部材12を挿入する。このとき係止部材13の係止爪13a〜13cは、挿通孔8dの内面によりばね力に抗して内側に押し込められて当該内面を摺動しながら挿入される。
押さえピン11が押し込められるに伴い係止部材13及び支持部材12の上部が挿通孔8dを貫通し、係止部材13の各係止爪13a〜13cがばね性により元の形状に復帰する。押さえピン11が更に押し込められると図4に示すように係止部材13の上端13dがはぜ部3cのスリット状に開口している開口部3dから中に入り込む。そして、押さえピン11が押し込められるに伴い係止爪13a〜13cが開口部3dの両側部によりばね性に抗して内側に押し込められて当該開口部3dを挿通する。
そして、図5に示すように係止部材13の上端13dがはぜ部3cの内面頂部に突き当たり当接したときに押さえピン11の挿入が停止される。この状態において係止部材13の一側の係止爪13a,13cの下端13a’,13c’がはぜ部3cの対応する側の内面にばね性を有して当接係止され、他側の係止爪13bの下端13b’がはぜ部3cの対応する側の内面にばね性を有して当接係止される。即ち、係止部材13は、円筒形状のはぜ部3cの内面に上端13dと斜め下方に両側に延出する係止爪13a,13cの下端13a’,13c’と係止爪13bの下端13b’との三辺で係止されて上下左右にずれることなく支持される。
そして、図1に示すように支持部材12の支持部12bが断熱材8の挿通孔8dの周縁部に形成された凹部8fに収容されその上面が凹部8fの下面に当接する。この状態において断熱材8の凹部8b,8cが折板屋根材1の谷部5,6の内側面(裏面)に当接する。
押さえピン11は、図2に示すように係止部材13の長さLが略円筒形状をなすはぜ部3cの内径よりも十分に長く形成されていることによりはぜ部3c内で長手方向に対する回転が防止される。更に図5に示すように係止部材13の上端13dがはぜ部3cの内側面の頂部に当接し、係止爪13a,13b,13cが長手方向に沿って板面の両側に交互に張り出し、下端部13a’,13b’,13c’がはぜ部3cの中心よりも下方位置においてはぜ部3cの内側面にばね性を有して突っ張るように当接し、係止爪13a〜13cの長さがはぜ部3cの半径よりも長く形成されかつ上部近傍から斜め下方に向かって外側に開くように形成されていることで、下方への力が作用した場合でもずれたり反り返ることが防止されてはぜ部3cから外れる(抜け出る)ことが防止される。これにより、押さえピン11が折板屋根材1のはぜ部3cから外れることが防止され断熱材8を確実に固定して支持することができる。
このように接着材を全く使用することなく折板屋根材1の内側に断熱材8を簡単に取り付けることができる。従って、施工性に優れると共に熱や結露等による経年変化に起因して剥がれることがない。また、支持部材12が樹脂部材で形成されていることではぜ部3cから金属部材で形成された係止部材13に伝達された熱が遮断されて断熱効果が得られる。更に折板屋根材1への断熱材8の取付作業は、施工現場で容易に行うことができるため折板屋根材1及び断熱材8の施工現場への搬送が容易である。
このようにして断熱材8が取り付けられた折板屋根材1は、図6に示すように折板屋根材1を載置するために当該折板屋根材1の長手方向を横切るように前後方向に所定の間隔で配置された母屋15に載置される。そして、母屋15の上面15aに所定の間隔(はぜ部2c,3c,4cの間隔例えば30cm)で基端部16aが固定されて垂設されたタイトフレーム16の上端に形成された係止部16bが断熱材8の挿通孔8iを挿通して当該折板屋根材1のはぜ部2c,3c,4c内に挿入されて内側から固定される。そして、押さえピン11は、前記所定の間隔で配置された各母屋15に垂設されてはぜ部3cを固定するタイトフレーム16の間に配置されている。
左右の隣り合う折板屋根材1は、両側のはぜ部2c,4cが重ね合わされてカシメ固定される。尚、はぜ部2c,4cも図示しないタイトフレームにより母屋15に固定される。即ち、図6に示す折板屋根材1の左側のはぜ部2cが左側に隣接配置されている図示しない折板屋根材の右側のはぜ部(はぜ部4cに相当)の上側に被せられて母屋15上に載置される。
そして、断熱材8の左側面8gのテーパ状をなす側面8g’が前記左側に配置されている折板屋根材の断熱材の右側面のテーパ状をなす側面(側面8hのテーパ状をなす側面8h’に相当)に重なって当接する。そして、前記左側に配置されている折板屋根材の右側の半山をなす傾斜面(傾斜面4aに相当)と折板屋根材1の左側の半山をなす傾斜面2bとにより山部3と同様の山形をなす山部が形成される。
同様にして折板屋根材1の右側のはぜ部4cが右側に配置される図示しない折板屋根材の左側のはぜ部(はぜ部2cに相当)に被せられ、当該折板屋根材の断熱材の左側面のテーパ状をなす側面(側面8gのテーパ状をなす側面8g’に相当)が折板屋根材1の断熱材8の右側面8hのテーパ状をなす側面8h’に重なって当接する。折板屋根材1の左側の半山形をなす傾斜面4aと前記右側に配置される折板屋根材の左側の半山形をなす傾斜面(傾斜面2bに相当)とにより山部3と同様の山部が形成される。尚、左右の重なり合うはぜ部2c,4cも前記タイトフレームにより固定される。そして、これらの重なり合うはぜ部2c,4cをカシメ機により中央のはぜ部3cと同様の略円筒形状にカシメ固定する。これにより折板屋根材の施工が終了する。
図7は、本発明の第2の実施形態に係る折板屋根材の断熱材支持構造を示す。折板屋根材21は、左右両側の2つの山部22,23とこれらの山部22と23とに挟まれた1つの谷部24からなる。左右両側の山部22,23は、それぞれ外側半分が切り欠かれて内側半分の傾斜面22b,23aを有する形状とされ、各頂部には全長に亘りはぜ部22c,23cが形成されている。そして、折板屋根材21の裏面(内側面)に前面に亘り結露防止用の断熱材25が裏張りされている。この断熱材25としては例えばポリエチレンフォームがある。
尚、左右の山部22,23は、それぞれ外側(一側)半分が欠けた半山形状をなしているが山部として説明する。また、はぜ部22c,23cは、図1に示すはぜ部2c,4cと略同様に形成されている。
断熱材31は、図8の断面図に示すように樹脂フィルム、例えばポリエチレンフィルムで形成された収納袋(ケース)32に断熱部材としてのグラスウール部材33が収納されて略長方体をなすマット状に形成されている。この断熱材31は、長さが折板屋根材21の長さと略同じ長さとされ、横幅が図7に示すように折板屋根材21の内側(下側)全体を覆い、厚さが50mm〜100mm程度とされている。
そして、収納袋32の上面32aには通気用の小孔32cが多数形成されている。また、下面32bの両側部32dは、長手方向の全長に亘り側方に張り出して形成されており、取付用の耳部(以下「耳部32d」という)とされている。尚、断熱材31の厚さは、仕様に応じて適宜の厚さに設定すれば良い。また、断熱部材は、グラスウールの他に例えばロックウールがある。
そして、図7に示すように断熱材31の収納袋32の上面32aを折板屋根材21に裏張りされている断熱部材25側に向けて配置し、両側の耳部32dを折板屋根材21のはぜ部22c,23cの下部(垂直部)22c’,23c’に接着材により貼着して固定する。この状態においてマット状をなす断熱材31は、中央の谷部24を包みコンで垂れ下がる。この断熱材31は、折板屋根材21を製造したときに取り付けられる。これにより、施工現場における断熱材31の取付作業を無くすことができ作業性の向上が図られる。
断熱材31は、グラスウール部材33をポリエチレンフィルムで形成された収納袋32に収納して形成されていることで軽量化が図られる。また、断熱材31は、折板屋根材21を重ねたときにその重みで通気用の多数の小孔32cから内部の空気が押し出されて薄く潰されて容積が小さくなり、保管や搬送が容易である。また、重みが外されると通気用の小孔32cから空気が入り込んで膨らみ断熱効果が得られる。
図7に示すように断熱材31を取り付けた折板屋根材21を図示しない梁に載置し、左側のはぜ部22cの所定箇所を図示しないタイトフレームの上端に形成された係止部で覆うようにして固定する。次いで、当該折板屋根材21の図中左側に配置した図示しない折板屋根材の右側のはぜ部(はぜ部23cに相当)を、前記折板屋根材21の左側のはぜ部22c及び前記タイトフレームに被せて装着し、これらを一体にカシメて固定する。このようにして順次折板屋根材21を施工する。
隣り合う折板屋根材21の断熱材31は、前記カシメにより各両側の耳部32dがそれぞれ対向するはぜ部22cの下部(垂直部)22c’とはぜ部23cの下部(垂直部)23c’とに挟まれて密着固定される。従って、断熱材31の耳部32dは、はぜ部22c,23cの下部22c’,23c’に接着材とカシメによる挟み力とにより折板屋根材21に固定されて支持される。また、隣り合う断熱材31は、両側の耳部32d近傍の上部が当接して隙間が塞がれる。これにより、折板屋根材21の断熱効果が確保される。
本発明の第1の実施形態に係る折板屋根材の内側に断熱材を取り付けて支持した状態の断面図である。 図1に示した折板屋根材に断熱材を支持するための押さえピンの正面図である。 図2に示した押さえピンの側面図である。 図1に示した断熱材に押さえピンを挿通してその先端の係止部材を折板屋根材のはぜ部に挿入する状態の説明図である。 図4に示した押さえピンの係止部材をはぜ部に挿入して係止した状態の説明図である。 図1に示した折板屋根材を使用して屋根を葺く場合の説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る折板屋根材の内側に断熱材を取り付けた状態の端面図である。 図7に示した断熱材の断面図である。
符号の説明
1 折板屋根材
2,3,4 山部
2b,3a,3b,4a 傾斜面
2c,3c,4c はぜ部
2d,3d,4d 開口部
5,6 谷部
5a,6a 段差
8 断熱材
8a 上面
8b,8c 凹部
8d,8i 挿通孔
8e 下面
8f 凹部
8g,8h 側面
8g’,8h’ 側面(テーパ面)
11 押さえピン
12 支持部材
12a 垂直部
12b 支持部
12c スリット
13 係止部材
13a,13b,13c 係止爪
13a’,13b’,13c’ 下端
13d 上端
13e 基端部
15 母屋
15a 上面
16 タイトフレーム
16a 基端部
16b 係止部
L 係止部材の長さ
H 係止部材の高さ
W 係止部材の係止爪の幅
21 折板屋根材
22,23 山部
22c,23c はぜ部
22b,23a 傾斜面
22c’,23c’ はぜ部の下部(垂直部)
24 谷部
25 断熱部材
31 断熱材
32 収納袋
32a 上面
32b 下面
32c 小孔
32d 耳部(側部)
33 グラスウール部材(断熱部材)

Claims (8)

  1. 幅方向に複数の山部を有し各山部の頂部に長手方向に沿って母屋に立設されたタイトフレームに固定されるはぜ部が形成された折板屋根材の内側に断熱材を取り付けて押さえピンにより支持する折板屋根材の断熱材支持構造であって、
    前記押さえピンは前記断熱材を下方から貫通し基端部に前記断熱材の下面を支持する支持部が形成された支持部材と、該支持部材の上端部に設けられ先端部が略矢尻状をなし前記はぜ部に下方から挿入されて逸脱不能に係止される係止部材とからなり、前記断熱材を前記折板屋根材に支持することを特徴とする折板屋根材の断熱材支持構造。
  2. 前記係止部材は板面の両側に上部から斜め下方に拡開するように前記はぜ部の長手方向に沿って複数の係止爪が形成され、前記はぜ部の内側面に係止されることを特徴とする、請求項1に記載の折板屋根材の断熱材支持構造。
  3. 前記係止部材はばね性を有する金属板の両側に上部から斜め下方に拡開するように前記はぜ部の長手方向に沿って交互に切り起こして複数の係止爪が形成され、前記はぜ部の内側面に係止されることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の折板屋根材の断熱材支持構造。
  4. 前記支持部材は樹脂部材により形成されていることを特徴とする、請求項1乃至請求項3の何れかに記載の折板屋根材の断熱材支持構造。
  5. 前記折板屋根材は3つの山部を有し、両側の2つの山部がそれぞれはぜ部の下部から切り欠かれて山部の片側半分をなす形状とされ、隣り合う折板屋根材のはぜ部同士が重ね合わされて山部を形成して接続可能とされ、前記断熱材は中央の山部のはぜ部に前記押さえピンにより支持されることを特徴とする、請求項1乃至請求項4の何れかに記載の折板屋根材の断熱材支持構造。
  6. 前記折板屋根材の中央の山部のはぜ部は下側が長手方向に沿って僅かに開口する略円筒形状をなし、両側の山部のはぜ部は円筒の外側略下半分が切り欠かれた形状をなしていることを特徴とする、請求項5に記載の折板屋根材の断熱材支持構造。
  7. 両端にはぜ部を有する折板屋根材の内側に断熱材を取り付けて支持する折板屋根材の断熱支持構造であって、
    前記断熱材は収納袋に断熱部材が収納された略マット状をなし、前記折板屋根材の内側に取り付けられて両側部に形成された耳部がそれぞれ前記はぜ部に貼着固定されていることを特徴とする折板屋根材の断熱材支持構造。
  8. 前記断熱材は、ポリエチレンフィルムで形成され一側面に通気用の小孔が多数形成された収納袋にグラスウール部材が収納されて形成されていることを特徴とする、請求項7に記載の折板屋根材の断熱材支持構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101831991A (zh) * 2010-04-28 2010-09-15 河海大学 一种闭口薄壁型钢-保温芯材-薄面板复合节能屋面板
JP2016145495A (ja) * 2015-02-09 2016-08-12 株式会社 近藤機械製作所 内貼り断熱工法およびその工法に使用するピン止め用キャップ

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