JP2008001709A - 寛容原性融合タンパク質による寛容性の誘発 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】個体への導入に好適なリンパ球様細胞又は造血細胞及び医薬として許容可能な賦形剤を含み、ここで、前記細胞はプロモーターに作用可能に連結された融合タンパク質をコードする核酸配列を含み、ここで、前記核酸配列はウイルスベクター又はその部分を含み、前記融合タンパク質は、以下の:(1)イムノグロブリン重鎖又は軽鎖;及び(2)前記抗原の少なくとも1つのエピトープを含むポリペプチドを含み、さらにここで、前記個体への前記組成物の導入により、前記個体において前記抗原に対する寛容性が誘発される、医薬組成物。
【選択図】なし
Description
本発明は、エピトープおよびそれらのエピトープを含有する抗原に対する寛容性を誘発しかつそれを維持する方法および組成物を提供する。これらの方法および組成物は、新規な寛容原性エピトープおよびこのようなエピトープを含有する抗原を同定するために有用である。これらの方法および組成物は、また、自己免疫またはアレルギー性免疫の応答に関連するエピトープおよび前記エピトープを含有する抗原を誘発しかつそれを維持するために有用である。
本発明は、抗原に対する寛容性を誘発および維持する組成物および方法を提供する。組成物は発現カセットおよびベクターを含んでなり、それらは造血細胞またはリンパ球様細胞において機能的な転写および翻訳調節領域に作用可能に連鎖された融合免疫グロブリンをコードする DNA配列を含んでなる。融合免疫グロブリンは、免疫グロブリン鎖の可変領域のN−末端に位置する少なくとも1つの異種エピトープを有する。ベクターは、好ましくは、造血細胞の中への発現カセットの安定な組込みを提供できるベクターである。本発明は、また、ベクターで形質転換された細胞を包含する。N−末端に異種エピトープを有する融合免疫グロブリンは、エピトープおよび/またはその抗原に対する寛容性の誘発を提供する医薬組成物において使用することができる。本発明は、また、新規な寛容原性抗原およびエピトープを同定する方法、ならびに抗原に対する寛容性を誘発および維持する方法を提供する。
本発明の発現カセットは、造血細胞またはリンパ球様細胞において機能的な転写および翻訳調節領域に作用可能に連鎖された融合免疫グロブリンをコードする DNA配列を含む。融合免疫グロブリンは、N−末端の可変領域に少なくとも1つの異種寛容原性エピトープを含む。発現カセットは、好ましくは、宿主細胞における発現カセットの安定な維持および発現を提供するベクターの中に組込まれる。宿主細胞が造血細胞である場合、ベクターは好ましくは造血細胞の染色体の中へのベクターの組込みを提供するベクターである。宿主細胞がリンパ球様細胞系である場合、ベクターが細胞の寿命にわたって発現カセットの安定な維持および発現を提供するかぎり、ベクターは非組込みベクター、例えば、プラスミドであることができる。本発明の発現カセットおよびベクターは、寛容原性因子として使用するための融合免疫グロブリンを提供するために、および/または抗原および/またはエピトープに対する寛容性の維持を提供するために有用である。
融合免疫グロブリンをコードする発現カセットを含有するベクターを使用して細胞を形質転換する。形質転換された細胞を新規な寛容原性エピトープを同定する方法において使用し、そして融合免疫グロブリンを生成する。形質転換された細胞を、また、動物の中に導入して、形質転換された細胞により発現された異種エピトープに対する寛容性を誘発および維持するか、または異種エピトープを含有する抗原に対する寛容性を誘発および維持することができる。
いったん発現カセットが細胞の中に導入されると、ベクター上に存在する選択可能なマーカー遺伝子の存在を検出することによって、形質転換された細胞を最初に選択することができる。形質転換された細胞が骨髄細胞またはリンパ球様細胞である場合、選択は使用することができない。次いで、形質転換された細胞を、融合免疫グロブリンをコードする発現カセットの存在および/または発現についてスクリーニングすることができる。形質転換された細胞は、1または2以上の技術、例えば、サザンブロット、ノザンブロット、逆転写PCR 、ウェスタンブロット、 ELISA、および免疫蛍光を使用して、発現カセットの存在についてスクリーニングすることができる。検出可能に標識された DNAプローブをサザンブロットおよび/またはノザンブロットにおいて使用できる。約50〜100 ヌクレオチドのプローブが高いストリンジェンシイの条件下にハイブリダイゼーションするように、プローブはエピトープまたは抗原の一部分をコードするヌクレオチド配列に対して十分に相補的である。逆転写PCR のためのプライマーは、以前に記載されたように、免疫グロブリン分子の可変重鎖および軽鎖をコードするcDNA配列を増幅するように設計することができる。
本発明は、また、薬学上許容される賦形剤の中に寛容原量の融合免疫グロブリンを含む医薬組成物を提供する。融合免疫グロブリンは、そのN−末端の可変領域上に少なくとも1つの異種寛容原性エピトープを有する。好ましくは、異種寛容原性エピトープを重鎖の第1のN−末端のフレームワーク領域に隣接した免疫グロブリンと組合わせる。融合免疫グロブリンを、寛容原性エピトープまたは前記エピトープを含有する抗原に対する寛容性を動物において誘発するために有効な量において、薬学上許容される賦形剤と組合わせる。医薬組成物を動物に投与して、寛容原性エピトープに対する寛容性を誘発および/または維持するために動物に投与することができる。1または2以上のエピトープに対する寛容性の誘発は、動物のアレルギーまたは自己免疫疾患の症状を最小とすることができる。
本発明は、また、寛容原性エピトープとして働くことができるエピトープを同定する方法を提供する。新規なエピトープの同定は、自己免疫性応答およびアレルギー性免疫応答の診断および治療において有用であることがある。1つの方法は、宿主細胞における転写および翻訳調節領域に作用可能に連鎖された融合免疫グロブリンをコードする DNA配列を含むベクターを準備する工程を包含する。融合免疫グロブリンはN−末端の可変領域に少なくとも1つの異種寛容原性エピトープを有する。エピトープは寛容性を誘発することができることが推測されるものであることができる。細胞は以前に記載されたようにベクターで安定に形質転換される。融合免疫グロブリンを発現する形質転換された細胞または単離された融合免疫グロブリンを、アレルギー性または自己免疫性動物からの免疫血清またはリンパ球と免疫反応する能力について分析する。自己免疫性またはアレルギー性の動物についての免疫血清またはリンパ球との反応性により同定された融合免疫グロブリンに対する寛容性の誘発は、当業者に知られているin vitroまたは in vivoにより評価することができる。例えば、免疫血清と反応しおよび/またはリンパ球の増殖を刺激することができる融合免疫グロブリンを動物に投与し、そして寛容性の誘発および維持を本明細書おいて記載するように評価することができる。
本発明は、また、動物においてエピトープに対する寛容性を誘発および維持する方法を提供する。1つの方法において、融合免疫グロブリンを含む医薬組成物を前述したように動物に投与する。他の方法おいて、融合免疫グロブリンを産生する形質転換された造血細胞またはリンパ球様細胞を動物の中に導入することによって、寛容性を動物において誘発および維持することができる。いかなる方法においても本発明を限定しないで、形質転換された細胞による invivoにおいて異種エピトープを有する融合免疫グロブリンの持続的産生は、融合免疫グロブリンの医薬組成物を使用するときと同様によく、またはそれよりよく、寛容性の維持を可能とすることができると信じられる。
融合免疫グロブリンp12−26組換え構築物の調製
バクテリオファージλcIタンパク質の残基12−26を含んでなるエピトープに対する寛容性を研究した。なぜなら、このエピトープはT細胞およびB細胞の両方により認識されることができ、そしてH−2d マウスにおけるこのタンパク質の主要な免疫優性エピトープであるからである。このエピトープはN−末端にそのエピトープを有するマウスIgG の融合タンパク質において発現された。同種IgG1は寛容原性担体であることが知られているので、融合タンパク質のために選択した。同種免疫グロブリン(特にIgG)は、B細胞のFcレセプターを架橋し、循環において持続する能力をもち、ならびに「固有の免疫原性」、すなわち、可溶性の形態で免疫応答を引き出す可能性、を欠如するので、効率よい寛容原性担体をつくるようである。λcIリプレッサータンパク質の12−26エピトープを含有する免疫グロブリンIgG の融合ポリペプチドをコードする DNA構築物は、プラスミドpSNR−1を修飾することによって得られた。(第1図参照。)
5′CTG GAG GAC GCG CGG CGG CTG AAG GCG ATA TAC GAG AAG AAG AAG 3′
3′GAC CTC CTG CGC GCC GCC GAC TTC CGC TAT ATG CTC TTC TTC CCT 5′
この断片によりコードされる対応するアミノ酸配列は、下記の通りである:
Leu-Glu-Asp-Ala-Arg-Arg-Leu-Lys-Ala-Ile-Tyr-Glu-Lys-Lys-Lys
(配列NO:2)
5′TGATCTACTG CAGCTGGAGG ACGCGCGGCG G 3′
プライマーOS−2はPstI部位のコーディング配列に対して相補的であり、そしてVHの第1フレームワーク領域の最初の5アミノ酸および12−26配列の最後の6アミノ酸のコーディング配列に対して相補的である。OS−2の配列(配列NO:4)は下記の通りである:
5′CGACCTCCTG CAGTTGGACC TGCTTCTTCT TCTCGTATAT 3′
PCR 法の82bpの産物、すなわち、修飾された12−26配列は、標準的方法を使用して高篩アガロースにより単離された。
CAG GTC CAA CTG CAG CTG GAG GAC GCG CGG CGG CTG AAG GCG
L E D A R R L K A
ATA TAC GAG AAG AAG AAG CAG GTC CAA CTG CAG
I Y E K K K
融合免疫グロブリンp12−26組換え構築物の発現
VH/12−26融合およびIgG1のCH1−3の両方のコーディング配列を含有する組換えプラスミドを宿主細胞の中に導入し、そして融合タンパク質の発現を検出した。形質転換および発現の検出を、Current Protocols in Molecular Biology、前掲、に記載されているように、標準的方法により実施した。
マウスにおける12−26IgG 融合タンパク質による寛容性の誘発
生理食塩水中の、または不完全フロインドアジュバント(IFA) 中に乳化された12−26ペプチドの高い投与量で静脈内的または腹腔内的に動物を前処置すると、完全フロインドアジュバント(CFA) 中のペプチドで引き続いて免疫化したとき、Tヘルパー細胞の寛容性を誘発することができる。Scherer et al., Symp. on Quant. Biol. , Cold Spring Harbor, NY, 54:497 (1989)。12−26エピトープに対する寛容性の誘発はT細胞増殖アッセイにおいて確証された。しかしながら、ペプチドで処置した動物はB細胞のレベルにおいて寛容性ではない。すなわち、12−26フラジェリン(「担体エピトープ」を提供する)で対抗したとき、応答は減少しなかった(下記を参照)。これは、ペプチドの対抗による減少がB細胞ではなく、T細胞の寛容性であったことを示す。
12−26IgG1融合タンパク質をコードする DNA配列を含有するレトロウイルスのベクターの構築
Kang et al., Proc. Natl. Acad. Sci., 87:9803 (1990) に記載されているように、ネズミモロニーロウイルスの構築物が調製された。
VH5′プライマー(配列NO:6):
5′TGG ACT AAG TCG ACA CCA TGG GAT GCA GC
pep3′プライマー(配列NO:7):
5′GGC AAC AGA AGC TTT CAC TTC TTC TTC TCG TAT 3′
1つのこのようなcDNAは、リーダー配列をコードする DNA配列および可変重鎖遺伝子からの12−26エピトープおよび後続する停止コドンを含む。停止コドンは12−26(プライマー中)の最後のアミノ酸をコードする DNA配列の末端において PCRプライマーの中に設計してペプチドミニ遺伝子を構築した。
トランスフェクションされた骨髄細胞を有するマウスの調製
12−26エピトープをコードするウイルスのベクターMBAE12−26でトランスフェクションされた骨髄細胞を有するマウス(第7図)を調製した。Balb/cマウスからの骨髄子孫を、 Chambers et al.,Proc. Natl. Acad. Sci., 89:1026 (1992) に記載されているように、MBAE12−26ベクターで感染させた。骨髄の収穫前に、骨髄ドナーのBalb/cマウスを 150mg/kgの5−フルオロウラシルで3〜4日間静脈内処置した。分画した骨髄細胞を氷上に保持し、次いで完全 RPM1+15%FC5および10単位/mlのIL−3中で洗浄した。次いで、骨髄細胞を約80%のコンフルエント層の照射(2000ラド)したψ−2パッケージング系統と同時培養した。付着性ψ−2ウイルス産生系統との同時培養を37℃において48時間下記のようにして実施した:
下記の成分を含有する10mlの培地中の5×106 骨髄細胞/6ウェル:
− 15% FCS
− 6μg/mlのポリブレン
− 100単位/mlのIL−6
− 200単位/mlのIL−3
5 -TGATCTACTG CAGCTGGAGG ACGCGCGGCG G-3′
Current Protocols 、前掲、に記載されているように、標準的条件下にハイブリダイゼーションを実施した。12−26エピトープの発現を示した12−26プローブへの末梢血細胞において検出された断片のハイブリダイゼーションは、投与後2週において細胞の中で起こった。
Claims (27)
- 抗原に対する寛容性を誘発するための医薬組成物であって、個体への導入に好適なリンパ球様細胞又は造血細胞及び医薬として許容可能な賦形剤を含み、ここで、前記細胞はプロモーターに作用可能に連結された融合タンパク質をコードする核酸配列を含み、ここで、前記核酸配列はウイルスベクター又はその部分を含み、前記融合タンパク質は、以下の:(1)イムノグロブリン重鎖又は軽鎖;及び(2)前記抗原の少なくとも1つのエピトープを含むポリペプチドを含み、そしてここで、前記個体への導入によって、前記組成物が前記抗原に対する寛容性を前記個体において誘発する、前記医薬組成物。
- 前記ウイルスベクターが、以下の:レトロウイルスベクター及びバキュロウイルスベクターから成る群から選ばれる、請求項1に記載の医薬組成物。
- 前記核酸配列の2以上のコピーが存在する、請求項1に記載の医薬組成物。
- 前記イムノグロブリンがIgGである、請求項1に記載の医薬組成物。
- 前記融合タンパク質が、前記重鎖のN-末端可変領域を含み、かつ該N-末端可変領域の第1フレームワーク領域に隣接して挿入された前記ポリペプチドを有する、請求項1に記載の医薬組成物。
- 前記細胞が前記個体と同系である、請求項1に記載の医薬組成物。
- 前記細胞が骨髄細胞である、請求項1に記載の医薬組成物。
- 前記細胞がB細胞である、請求項1に記載の医薬組成物。
- 請求項1に記載の組成物を対象に投与することを含む、前記対象において抗原に対する寛容性を誘発する方法。
- 請求項9に記載の方法であって、ここで、前記融合タンパク質がλCIリプレッサータンパク質のアミノ酸12〜26のアミノ酸配列を含む寛容原性エピトープを含み、さらにここで、該寛容原性エピトープが、可変重鎖のN-末端の第1フレームワーク領域に挿入される、前記方法。
- 前記ベクターがレトロウイルスベクターである、請求項10に記載の方法。
- 前記形質転換された造血細胞を前記動物中に導入する前に、該動物を十分に照射して、内因性の造血細胞を破壊することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
- 寛容原性エピトープを同定するための方法であって、以下のステップ:
(a)造血細胞又はリンパ球様細胞中で安定に維持されることのできるベクターを提供し、ここで、該ベクターは、該造血細胞又はリンパ球様細胞中で機能的な転写及び翻訳制御領域に作用可能に連結された融合イムノグロブリンをコードするDNA配列を含み、さらにここで、該融合イムノグロブリンは、少なくとも1つの異種性エピトープをN−末端可変領域に含み;
(b)動物由来の造血細胞又はリンパ球様細胞の集団を前記ベクターで安定に形質転換して、形質転換細胞集団を形成し;
(c)前記形質転換細胞を動物に導入し;そして
(d)前記動物が上記異種性エピトープに対して寛容性であるかを決定することによって、該異種性エピトープが新規寛容原であるかを同定する、
を含む、前記方法。 - 寛容原性エピトープを同定するための方法であって、以下のステップ:
(a)宿主細胞中で安定に維持されることのできるベクターを提供し、ここで、該ベクターは、前記宿主細胞中で機能的な転写及び翻訳制御領域に作用可能に連結された融合イムノグロブリンをコードするDNA配列を含み、さらにここで、該融合イムノグロブリンは、少なくとも1つの異種性エピトープを前記イムノグロブリンのN−末端可変領域において有し;
(b)宿主細胞集団を前記ベクターで安定に形質転換して、形質転換細胞集団を形成し、前記融合イムノグロブリンを産生させ;そして
(c)前記異種性エピトープが自己免疫性応答又はアレルギー性免疫応答に関連するかを決定することによって、前記融合イムノグロブリン上の前記異種性エピトープが寛容原性エピトープであるかを同定する、
を含む、前記方法。 - 前記宿主細胞が、E.コリである、請求項14に記載の方法。
- 前記ベクターが、ファージミドベクターである、請求項14に記載の方法。
- 前記宿主細胞がJ558L細胞である、請求項14に記載の方法。
- 前記融合イムノグロブリン上の前記異種性エピトープが寛容原性エピトープであるかを同定する前記ステップが、前記融合イムノグロブリンが自己免疫性又はアレルギー性の動物からの免疫血清と免疫反応するかを決定することを含む、請求項14に記載の方法。
- 前記融合イムノグロブリン上の前記異種性エピトープが寛容原性エピトープであるかを同定する前記ステップが、前記融合イムノグロブリンが自己免疫性又はアレルギー性の動物からのリンパ球様細胞の増殖を刺激するかを決定することを含む、請求項14に記載の方法。
- 前記融合イムノグロブリンが動物において前記エピトープに対する寛容性を誘発するかを決定することによって、前記異種性エピトープが寛容原性エピトープであることを確認することをさらに含む、請求項14に記載の方法。
- 対象に投与することを含む、該対象において寛容性を誘発する方法。
- 対象において抗原に対する寛容性を誘発するための方法であって、プロモーターに作用可能に連結された融合タンパク質をコードする核酸配列を前記対象に投与することを含み、ここで、前記核酸配列がウイルスベクター又はその部分を含み、前記融合タンパク質が、以下の:(1)イムノグロブリン重鎖又は軽鎖;及び(2)前記抗原の少なくとも1つのエピトープを含むポリペプチドを含み、そしてここで、前記対象への導入によって、前記組成物が前記抗原に対する寛容性を前記対象において誘発する、前記方法。
- 請求項22に記載の方法であって、ここで、前記融合タンパク質がλCIリプレッサータンパク質のアミノ酸12〜26のアミノ酸配列を含む寛容原性エピトープを含み、さらにここで、該寛容原性エピトープが、可変重鎖のN-末端の第1フレームワーク領域に挿入される、前記方法。
- 前記ベクターがレトロウイルスベクターである、請求項23に記載の方法。
- 対象において抗原に対する寛容性を誘発するための方法であって、該対象に融合タンパク質を含む組成物を投与することを含み、ここで、該融合タンパク質は以下の:(1)イムノグロブリン重鎖又は軽鎖;及び(2)前記抗原の少なくとも1つのエピトープを含むポリペプチドを含み、さらにここで、前記対象への導入によって、前記組成物が前記抗原に対する寛容性を前記対象において誘発する、前記方法。
- 前記イムノグロブリン軽鎖又は重鎖が、IgGアイソタイプである、請求項25に記載の方法。
- 請求項26に記載の方法であって、ここで、前記融合タンパク質がλCIリプレッサータンパク質のアミノ酸12〜26のアミノ酸配列を含む寛容原性エピトープを有し、さらにここで、該寛容原性エピトープが、可変重鎖のN-末端の第1フレームワーク領域に挿入される、前記方法。
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