JP2008001429A - 充填包装機の自動フィルム継ぎ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】確実に余剰フィルムを切り離すことができるフィルム継ぎ装置を提供すると共に、従来の手動フィルム継ぎ装置を設備した充填包装機に対しても自動化機能を追加構成することができるフィルム継ぎ装置を提供する。
【解決手段】本発明のフィルム継ぎ装置は、フィルム継ぎ動作の前に現用側フィルムF1の規定位置をフィルム継ぎ機構101において切断して明確な終端部分を作り、この終端部分に対して待機中の予備側フィルムF2の始端部分を張り合わせている。この結果、簡単な構成で確実なフィルム継ぎ動作ができる。また、フィルム継ぎ動作を司る駆動部材を2セット分設置して現用フィルムロールと予備フィルムロールの切り替えに合わせて、この駆動部材も切り替わるように制御する。この結果、ターレット機構の省略が可能になり、手動フィルム継ぎ装置を設備した充填包装機に対しても自動化機能を追加構成できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えばロール状に巻かれた原反ロールからフィルムを引き出しながら折りたたみ、ヒートシールを施して包装袋とした後に、内容物を投入して密封する充填包装機に用いるフィルム継ぎ装置に関し、特に走行中の現用フィルムの終端部分と待機中の予備フィルムの始端部分を確実に接続する自動フィルム継ぎ装置に関するものである。
従来のロールタイプ充填包装機は、原反ロール状の包装フィルムを繰り出し機構によって上方に引き出し、最上位置にあるガイドロールによって垂直下方に方向転換させ、折りたたみ機構によって幅方向に二つ折りにし、次いでこの二つ折り状態の包装フィルムを一対の縦シールロールに導いて縦シールを施している。この縦シールによって二つ折りされた包装フィルムは両端部が接合して円筒状になり、その後、この円筒状包装フィルムは、一対の第一横シールロールに導かれて横シールが施されて袋状になり、充填機構によって包装袋の内容物が投入された後、再び第一横シールロールによって包装袋の投入口に対して横シールが施されて封止状態となる。
次に、第一横シールロールによって横シールされた部分に対して、一対の第二横シールロールを用いて再度横シールを施してシール強度を増やした後、この連包状態の包装袋は、第一及び第二のカッター装置に導かれ、横シール中央付近に対して切り離し加工若しくはミシン目加工が施されて個別包装袋となる。
このような充填包装機において包装袋を形成しているフィルムは、ロール状に巻かれた原反から引き出して使用している。そして、この原反ロールの包装フィルムが消費されてなくなると、人手により充填包装機を停止して新しい原反ロールに取り換えて再び包装機を運転していた。この際、走行中の原反ロールのフィルムが全て引き出され、包装機に供給されるフィルムが空の状態になってしまうと、新しい原反ロールを再度セットして、フィルムの始端部を引き出し、複数のフィルム送りローラ、折り返し機構、シール機構やカッター機構の間にフィルムを引き廻して配設する煩雑な作業を繰り返して行わねばならないという問題があるため、フィルムが無くなる前に事前に機械を停止して新しい原反ロールと取り換えて再び機械を運転させていた。このため原反ロールの交換時は包装作業ができなくなり、包装の作業能率を低下させる原因となっていた。また最近のオートメーション化により物品の包装から計数、梱包、出荷までライン化している状況下において、充填包装機など機械の停止は全ラインの効率低下につながるという問題もあった。
そこで、特許文献1に記載されているように、走行中の原反ロールとは別に予備の原反ロールを予め包装機にセットしておき、この予備の原反ロールからフィルムの始端部を引き出してフィルム接続部に隣接して設けた保持部材により停止状態に支持して待機させ、前記走行中の原反ロールのフィルムが消費されてしまった時、それを検知して走行中のフィルムの終端部と待機中のフィルムの始端部とを前記フィルム接続部にてフィルム同士を接続させて、機械を停止させることなく連続してフィルムを供給するようにしたフィルム繰り出し装置が提案されている。
特開2005−335759号公報
特許文献1によるフィルム繰り出し装置においては、走行中原反ロールのフィルムと予備原反ロールのフィルムの接続手段として熱溶断シール装置を設け、走行中の原反ロールのフィルムが所定量消費されたことを検知すると、シール装置を作動して走行中のフィルムと待機中のフィルムとを互いに溶着させてフィルム接続を行うと同時に、消費された古い原反ロールの位置と溶着された新しい原反ロールの位置を回転させて切り換えるようにしているため、充填包装機を停止することなく予備の原反ロールへの切り換えを行うことができるというメリットがある。
しかしながら、従来のフィルム継ぎ装置は、走行中の原反ロールの終わりを検出すると、走行中のフィルムに対して溶断シール装置を用いて、先に予備のフィルム始端部分を接着し、走行中フィルムの余剰部分は押し込み又は引っ張り機構を用いて溶断シール部分から引き剥がしていた。このため溶断シール状況によっては確実に切り離せないケースが発生していた。
また、特許文献1によるフィルム継ぎ装置は、当初より充填包装機内にフィルム継ぎ装置全体が搭載された構成になっており、人手により充填包装機を停止して新しい原反ロールに取り換えて再び包装機を運転する手動フィルム継ぎ装置を設備した従来の充填包装機に対しては、この自動フィルム継ぎ機構を追加して搭載することができなかった。
本発明は、上記従来のフィルム継ぎ装置における余剰フィルム引き剥がしの問題点並びに手動フィルム継ぎ装置を設備した従来の充填包装機に追加搭載する上での問題点に鑑み創作されたもので、確実に余剰フィルムを切り離すことができると共に、手動フィルム継ぎ装置を設備した従来の充填包装機に対しても自動化機能を付加構成することができるフィルム継ぎ装置を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1に係るフィルム継ぎ装置は、自動包装機に送り出している走行中の包装フィルムの終端部分に、待機中の包装フィルムの始端部分を接着する自動フィルム継ぎ装置であって、前記走行中の包装フィルムの近傍に、両包装フィルムを合掌状に接着させるシール手段と、待機中の包装フィルムの始端部分を仮止めさせるフィルム保持手段と、走行中の包装フィルムに対して新たな終端部分を決めてこの終端部分を切り離す終端切断手段とを配設し、前記自動包装機がフィルム継ぎを指示すると、フィルム継ぎ装置は、最初に、終端切断手段によって、走行中の包装フィルムに対して終端部分を形成して切断し、その後、シール手段によって、切り離されたフィルム終端部分に対して保持されていたフィルム始端部分を接着することを特徴としている。
また、本発明の請求項2に係るフィルム継ぎ装置は、自動包装機に送り出している走行中の包装フィルムの終端部分に、待機中の包装フィルムの始端部分を接着する自動フィルム継ぎ装置であって、前記走行中の包装フィルムの近傍に、両包装フィルムを合掌状に接着させるシール手段と、待機中の包装フィルムの始端部分を仮止めさせるフィルム保持手段と、走行中の包装フィルムに対して新たな終端部分を決めてこの終端部分を切り離す終端切断手段とを配設し、前記自動包装機がフィルム継ぎを指示すると、フィルム継ぎ装置は、最初に、走行中の包装フィルムを停止し、終端切断手段によって、停止した包装フィルムに対して終端部分を形成すると共に、形成された終端部分を切り離し、その後、シール手段によって、切り離された包装フィルムの終端部分と待機中の包装フィルムの始端部分を合掌状に溶着し、溶着された待機中の包装フィルムを自動包装機に送り出すために走行開始することを特徴としている。
本発明の請求項1及び請求項2に係るフィルム継ぎ装置によれば、確実に余剰フィルムを切り離すことができるフィルム継ぎ装置を提供できる。
また、本発明の請求項3に係るフィルム継ぎ装置は、自動包装機に送り出している走行中の包装フィルムの終端部分に、待機中の包装フィルムの始端部分を接着する自動フィルム継ぎ装置であって、前記自動包装機には、一方のフィルム繰り出し機構が搭載され、自動フィルム継ぎ装置には、他方のフィルム繰り出し機構と走行中並びに待機中両方の包装フィルムを溶着するフィルム継ぎ機構とが搭載され、前記自動包装機のフィルム繰り出し機構に対して、自動フィルム継ぎ装置のフィルム繰り出し機構とフィルム継ぎ機構とを隣接して付加接続することでフィルム継ぎ動作の自動化機能が付加構成されることを特徴としている。
本発明の請求項3に係るフィルム継ぎ装置によれば、手動フィルム継ぎ装置を設備した従来の充填包装機に対しても自動化機能を付加構成することができるフィルム継ぎ装置を提供できる。
また、本発明の請求項4に係る自動フィルム継ぎ装置のシール手段は、走行中の包装フィルムの終端部分と待機中の包装フィルムの始端部分を合掌状に溶着するためのフィルム接合機構と、これら二つのフィルム端部をフィルム接合機構に押し込むフィルム押し込み機構で構成され、このフィルム接合機構のフィルム挿入口の上側角部付近と下側角部付近には複数のガイド棒部材が設けられており、これらのガイド棒部材は、挿入される二つのフィルム端部が突っ張ることなく互いに分離空間を保有するように配置されていることを特徴としている。
本発明の請求項4に係るフィルム継ぎ装置によれば、二つのフィルム端部がフィルム接合機構の挿入口に押し込まれる際に発生するフィルム摩擦抵抗を抑えることができ、包装フィルムの材質やテンションの張り具合に左右されないフィルム継ぎ装置を提供できる。
以上説明したように、本発明に係る充填包装機におけるフィルム継ぎ装置によれば、確実に余剰フィルムを切り離すことができるフィルム継ぎ装置を提供できると共に、従来の手動フィルム継ぎ装置を設備した充填包装機に対しても自動化機能を追加構成することができるフィルム継ぎ装置を提供できるという優れた効果を奏し得る。
まず、図面を用いて、本発明にかかるロールタイプ自動包装機と自動フィルム継ぎ装置の全体構成について説明する。図1は、本発明にかかるロールタイプ自動包装機と自動フィルム継ぎ装置の正面図である。
図1に示すように、ロールタイプ自動包装機1(以下、自動包装機1と略す)の機台右側部にリールが設けられており、このリールには包装フィルムF1を巻回した原反ロールFXが脱着交換可能に保持される。また、包装フィルムF1は透明又は半透明な材料から構成され、例えば、PET等のベースフィルムとこのベースフィルムよりも融点の低いポリエチレン等のヒートシールフィルムから構成される。また、包装フィルムはベースフィルム、中間フィルム、ヒートシールフィルムの3層構造を有してもよい。なお、この原反ロールFXは現用側の原反ロールとして動作しており、この原反ロールFXの終わりが近付いている状態即ち、原反ロールFXに巻回された包装フィルムF1の終端が近付いている状態を表している。
原反ロールFXから送り出された包装フィルムF1は、自動包装機1の隣に併設された自動フィルム継ぎ装置100に送り込まれ、複数のフィルム送りローラを経由してフィルム継ぎ機構101に送られる。
一方、予備側原反ロールFYは、自動フィルム継ぎ装置100内に設けられたリールに脱着交換可能に保持されており、この予備側原反ロールFYから送り出された包装フィルムF2は、複数のフィルム送りローラを経由してフィルム継ぎ機構101に送り込まれている。
そして、フィルム継ぎ機構101は、現用側原反ロールFXの終端部分が検出されていない状態ではフィルム継ぎ動作は駆動されておらず、現用側包装フィルムF1は、このフィルム継ぎ機構101を通過してフィルム送りローラ105に送り出されている。また、予備側原反ロールFYから送り出された包装フィルムF2は、フィルム継ぎ機構101内のフィルム保持部材に仮止めされて送り出し停止状態となっている。
次に、現用側原反ロールFXの終端部分が検出された状態になると、フィルム継ぎ機構101はフィルム継ぎ動作を開始し、現用側包装フィルムF1の終端部分に予備側包装フィルムF2の始端部分が張り合わされる。この結果、現用側包装フィルムはF1からF2に切り換えられ、包装フィルムF2は、このフィルム継ぎ機構101を通過してフィルム送りローラ105に送り出されることになる。
フィルム送りローラ105を通過した包装フィルムF3は、フィルム継ぎ装置側繰り出し機構102を経由して手繰り機構(アキュムレート機構)103に送られる。このフィルム継ぎ装置側繰り出し機構102と手繰り機構(アキュムレート機構)103は、フィルム継ぎ動作を実施する間だけフィルム繰り出し動作を停止しても自動包装機1の包装袋作成過程に影響を与えないようにするためのもので、概ね次のように動く。
(1)手繰り機構(アキュムレート機構)103において、事前に自動包装機1へ繰り出す包装フィルムを互いに離間した複数のフィルム送りローラ間に引き回すように配設して余裕を持たせておく。
(2)フィルム継ぎ動作を実施するためにフィルム継ぎ装置側繰り出し機構102の動作が停止すると、手繰り機構(アキュムレート機構)103は、この離間した複数のフィルム送りローラ間を徐々に縮めるながら引き回された余裕フィルムを自動包装機1に送り出す。この間にフィルム継ぎ動作を完了させる。
(3)フィルム継ぎ動作が完了すると、フィルム継ぎ装置側繰り出し機構102は、予備側フィルムを現用側フィルムとして引き出すように動き始める。
(4)動き始めたフィルム継ぎ装置側繰り出し機構102の繰り出し量は、自動包装機1が必要としているフィルム量と、手繰り機構(アキュムレート機構)103がフィルム繰り出し停止時に消費した余裕フィルム量を補充する分の合計値で動作し、手繰り機構(アキュムレート機構)103の余裕フィルム量が規定値に達すると通常のフィルム繰り出し量に戻る。
手繰り機構(アキュムレート機構)103を通過した包装フィルムは、エンコーダ機構104に送られてフィルム送り量を正確に計測され、その後自動包装機1に戻って包装フィルムを上方に引き出す包装機側繰り出し機構2に送られる。
包装機側繰り出し機構2から引き出された包装フィルムは、一旦最上位置に引き上げられ後に垂直下方に方向転換させるガイドロール3を通過し、垂直下方に流れる包装フィルムを幅方向に二つ折りする折りたたみ機構4と内容物を投入する充填機構5を経由して二つ折りされた包装フィルムの両端部を挟み込んで縦シールを施す一対の縦シールロール6に送られる。
その後、縦シールされた包装フィルムを横断する方向に挟み込んで最初に横シールを施す第一横シール機構7と、第一横シールロールによって横シールされた部分に対して、再度挟み込んでシール強度を増やすようにした一対の横シールロールで構成された第二横シール機構8を経由して連包状態の包装袋となった包装フィルムは、第一カッター装置9と第二カッター装置10に導かれ、横シール中央付近に対して切り離し加工若しくはミシン目加工が施されて個別包装袋になる。なお、符号11は切り離された個別包装袋を受け取って搬送する滑り台であり、符号12及び13は自動包装機1を操作するための操作ボックスである。
図2は、本発明にかかる自動フィルム継ぎ装置100のフィルム継ぎ機構101の一部断面を含む正面図である。図2に示すように、フィルム継ぎ機構101には、現用側包装フィルム若しくは予備側包装フィルムが通過する通路160と通路161が想定されており、この通路に添って各種部材が構成されている。なお、今回の説明においては、図1に示すように、便宜上通路160に流れる包装フィルムを現用側とし、通路161に流れる包装フィルムを予備側とする。そして、この二つの通路160、161に流れる包装フィルムの役割は、フィルム継ぎ動作が行われる度に現用側と予備側とで切り替わるようになる。
通路160には、左側フィルム押え部材110があり、現用側包装フィルムF1を中央の固定部材162に一時的に押え付けるエアーシリンダ112と、このエアーシリンダ112の先端に設けた押え板114で構成されている。
この上には、左側フィルムカッター部材120があり、包装フィルムF1を切断するカッター用エアーシリンダ124と、このこのエアーシリンダ124の先端に設けたカッター刃122で構成されている。
通路161には、右側フィルム押え部材111があり、予備側包装フィルムF2を中央の固定部材162に一時的に押え付けるエアーシリンダ113と、このエアーシリンダ113の先端に設けた押え板115で構成されている。
この上には、右側フィルムカッター部材121があり、包装フィルムF2を切断するカッター用エアーシリンダ125と、このこのエアーシリンダ125の先端に設けたカッター刃123で構成されている。
フィルム継ぎ機構101の中央付近には、フィルム接合機構130があり、このフィルム接合機構130に押し込まれた現用側フィルムの終端部分と予備側フィルムの始端部分を合掌状に溶着させる下側ヒートシール部材136、137と、上側ヒートシール部材138、139と、下側ヒートシール部材136、137を上側ヒートシール部材138、139の方に押圧するシールシリンダ131と、このフィルム接合機構130に押し込まれた現用側フィルムの終端部分と予備側フィルムの始端部分に対してヒートシールが終了するまでフィルムを保持している上側吸着部材135と下側吸着部材134と、ヒートシール終了後に余剰部分を切り離す余剰カッター用エアーシリンダ132とこのエアーシリンダ132の先端に設けた余剰カッター刃133で構成されている。なお、上側吸着部材135と下側吸着部材134には、フィルム接触面に小さな穴が多数開いており、この穴を通してエアーを吸入するように構成されている。
そして、この吸入力により現用側フィルムの終端部分と予備側フィルムの始端部分を保持している。また、上側ヒートシール部材138と下側ヒートシール部材136内には、発熱素子であるヒータが内包されており、上側ヒートシール部材139と下側ヒートシール部材137内には、発熱素子であるヒータと温度検知素子である熱電対が内包されている。
このフィルム接合機構130の右側には、フィルム押し込み機構140があり、現用側フィルムの終端部分と予備側フィルムの始端部分をフィルム接合機構130内に送り込む押し込み用エアーシリンダ142と、この押し込み用エアーシリンダの先端に設けた押し込み板141とで構成されている。
フィルム接合機構130とフィルム押し込み機構140の上には、事前に予備側フィルムを仮止めするための左側仮止め機構150と、右側仮止め機構151があり、左側仮止め機構150には仮止めレバー152が圧縮バネ154によって取り付け板156に押し付けられている。同じく右側仮止め機構151には仮止めレバー153が圧縮バネ155によって取り付け板157に押し付けられている。
図3乃至図8は、本発明にかかる自動フィルム継ぎ装置100のフィルム継ぎ機構101の動作について説明した概略図である。これらの図では主に動作に関する説明のために代表的な部材のみを表示しているが、下記動作説明の構成部材については、図3乃至図8と共に図1、図2も参照して記載している。
図3は、フィルム継ぎ準備の状態を表したフィルム継ぎ機構101の動作説明概略図である。図3に示すように、自動包装機1のリールに脱着交換可能に保持されている現用側原反ロールFXは、自動包装機1の動作に合わせて必要量の包装フィルムF1が引き出されて走行しており、左側押え板114や左側カッター刃122はOFF状態(引き込まれた状態)、フィルム接合機構130やフィルム押し込み機構140もOFF状態(フィルム接合/フィルム押し込み動作OFF状態)になっている。また、この原反ロールFXは包装フィルムの終端が近付いている状態になっている。
一方、自動フィルム継ぎ装置100のリールに脱着交換可能に保持されている予備側原反ロールFYは、停止状態になっており、引き出された包装フィルムF2の始端部分は、右側仮止め機構151の仮止めレバー153により保持されている。同様に、右側押え板115や右側カッター刃123はOFF状態(引き込まれた状態)になっている。
即ち、現用側包装フィルムF1は通路160を走行して自動包装機1に送り込まれており、予備側包装フィルムF2は、フィルム継ぎ機構101内に保持されてフィルム継ぎ動作に備えている。
図4は、現用側原反ロールのフィルムが終了した状態を表したフィルム継ぎ機構101の動作説明概略図である。図4に示すように、自動包装機1のリールに脱着交換可能に保持されている現用側原反ロールのフィルム終端部分が検出されると、フィルム継ぎ装置側繰り出し機構102が停止して包装フィルムF1の走行が止まる。同時に左側フィルム押え部材110のエアーシリンダ112がON駆動されて押え板114が包装フィルムF1を固定し、右側フィルム押え部材111のエアーシリンダ113がON駆動されて押え板115が包装フィルムF2を固定する。即ち、上記に記載したフィルム継ぎ動作を指示する信号は、自動包装機1が現用側原反ロールのフィルム終端部分を検出した信号を受信したことにより作成していたが、原反ロールの途中でフィルム継ぎを指示する場合は、自動包装機1の操作ボックスに設けたフィルム継ぎボタンの押下を受信したことにより作成している。
図5は、現用側原反ロールのフィルム終端部分がカットされた状態を表したフィルム継ぎ機構101の動作説明概略図である。図5に示すように、現用側フィルムF1及び予備側フィルムF2が押え板114及び押え板115によって押えられた状態のまま左側フィルムカッター部材120のカッター用エアーシリンダ124がON駆動されてカッター刃122が現用側フィルムF1を切断する。この結果現用側包装フィルムF1の規定された位置に確実に終端部分が形成される。
図6は、フィルム押し込み機構140によって現用側フィルムの終端部分と予備側フィルムの始端部分がフィルム接合機構130に押し込まれている状態を表したフィルム継ぎ機構101の動作説明概略図である。図6に示すように、カッター刃122によって切断された現用側フィルムF1の終端部分と仮止めレバー153によって保持された予備側フィルムF2の始端部分は、フィルム押し込み機構140の押し込み板141によってフィルム接合機構130内に押し込まれる。同時に、左側フィルムカッター部材120のカッター用エアーシリンダ124をOFF駆動してカッター刃122を元に戻し、フィルム接合機構130の上側吸着部材135と下側吸着部材134をON駆動(バキュームON駆動)して現用側フィルムF1の終端部分と予備側フィルムF2の始端部分を保持する。
図7は、現用側フィルムの終端部分と予備側フィルムの始端部分に対してフィルム継ぎ動作が実施されている状態を表したフィルム継ぎ機構101の動作説明概略図である。図7に示すように、フィルム接合機構130内に押し込まれた押し込み板141を抜き取るためにフィルム押し込み機構140の押し込み用エアーシリンダ142をOFF駆動する。この時、上側吸着部材135と下側吸着部材134が現用側フィルムF1の終端部分と予備側フィルムF2の始端部分を保持しているため、この二つのフィルム端部はフィルム接合機構130内に押し込まれたままの状態を維持している。この状態のままで右側(予備側)フィルム押え部材111のエアーシリンダ113をOFF駆動して押え板115を開放すると共に、フィルム接合機構130内のシールシリンダ131をON駆動して下側ヒートシール部材136、137を上側ヒートシール部材138、139の方に押圧する。この押圧駆動によって挟み込んだ現用側フィルムF1の終端部分と予備側フィルムF2の始端部分がヒートシールされる。この結果、現用側フィルムF1の終端部分と予備側フィルムF2の始端部分は溶着され、その後、余剰カッター用エアーシリンダ132をON駆動してヒートシール部分の中央付近を余剰カッター刃133でカットする。
図8は、フィルム継ぎ動作が終了して予備側フィルムF2が現用側フィルムとして送り込まれる状態を表したフィルム継ぎ機構101の動作説明概略図である。図8に示すように、フィルム継ぎ動作が終了すると、フィルム接合機構130内のシールシリンダ131がOFF駆動されて下側ヒートシール部材136、137と上側ヒートシール部材138、139の押圧が開放され、同時に、余剰カッター用エアーシリンダ132がOFF駆動されて余剰カッター刃133が元に戻る。そして、溶着完了した現用側フィルムF1の終端部分と予備側フィルムF2の始端部分におけるフィルム挟み込みが開放されてこれらのフィルムはフリー状態になり、その後、フィルム継ぎ装置側繰り出し機構102を駆動し、溶着(接続)されたフィルムF1とフィルムF2の繰り出し動作を再開する。
この結果、接続されたフィルムF1とフィルムF2は、フィルム接合機構130内から引き出されて通路161上を走行するようになり、図4から図7までの間停止していた原反ロールからのフィルム引き出し動作が再開される。なお、この原反ロールからのフィルム引き出し動作が停止している間(即ち、フィルム継ぎ動作が行われる間)の自動包装機1への包装フィルム供給は、手繰り機構(アキュムレート機構)103に蓄積された余裕フィルムを繰り出すことで対応している。
最後に、フィルム接合機構130の上側吸着部材135と下側吸着部材134をOFF駆動(バキュームOFF駆動)し、左側フィルム押え部材110のエアーシリンダ112をOFF駆動して、余剰カッター刃133でカットされた余剰シール端部とカッター刃122でカットされた現用側フィルムF1の余剰端部をフィルム継ぎ機構101より取り外して破棄する。
なお、図3乃至図8において説明した実施例では、自動包装機1側のリールに現用側原反ロールFXが搭載され、自動フィルム継ぎ装置100側のリールに予備側原反ロールFYが搭載されたケースで説明したが、自動フィルム継ぎ装置100側の原反ロールが現用側になり、自動包装機1側の原反ロールが予備側になるケースも考えられる。この場合は、図3乃至図8において説明した各部材の左右反対側に設置されている対応部材を動作させてフィルム継ぎ動作が実施されるものとする。
即ち、図3と同じフィルム継ぎ準備の状態においては、自動包装機1側の予備原反ロールから引き出されたフィルム始端部分は、左側仮止め機構150の仮止めレバー152により保持されるように動作し、図5と同じ現用側原反ロールのフィルム終端部分をカットした状態においては、右側フィルムカッター部材121のカッター用エアーシリンダ125がON駆動されてカッター刃123が現用側フィルムを切断し、その後、カッター用エアーシリンダ125をOFF駆動してカッター刃123を元に戻すように動作し、図7と同じ現用側フィルムの終端部分と予備側フィルムの始端部分に対してフィルム継ぎ動作を実施している状態においては、左側(予備側)フィルム押え部材110のエアーシリンダ112をOFF駆動して押え板114を開放し、最後に、右側フィルム押え部材111のエアーシリンダ113をOFF駆動して押え板115を開放するように動作する。
このように、本発明のフィルム継ぎ装置は、フィルム継ぎ時に発生する現用側フィルムの余剰部分を確実に切り離すために、フィルム継ぎ動作の前に現用側フィルムの規定位置を切断して明確な終端部分を作り、この終端部分に対して待機中の予備側フィルムの始端部分を張り合わせている。また、手動フィルム継ぎ装置を設備した従来の充填包装機に隣接して自動フィルム継ぎ機構を追加搭載するために、従来の充填包装機に搭載されているフィルム繰り出し機構を再利用すると共に、自動フィルム継ぎ機構内にフィルム継ぎ動作を司る駆動部材を2セット分設置して現用フィルムロールと予備フィルムロールが切り替わったら、これに合わせて駆動部材も切り替わるように制御して走行中の現用フィルムロールと待機中の予備フィルムロールを入れ換えるターレット機構を省略している。即ち、本発明のフィルム継ぎ装置は、最初に、現用側のフィルムに対して規定の位置に新たな終端部分を構成し、次に、この終端部分に予備側のフィルム始端部分を溶着することにより、簡単な構成で確実なフィルム継ぎ動作ができる自動フィルム継ぎ装置を提供できる共に、従来の手動フィルム継ぎ装置を設備した充填包装機に対しても自動化機能を追加構成することが可能となるフィルム継ぎ装置を提供できる。
一方、上記現用側フィルムの新規の終端部分と予めセットされていた予備側のフィルム始端部分を合掌状にフィルム継ぎする際に、これらのフィルム端部をフィルム押し込み機構がフィルム接合機構内に押し込むように動作するが、この時に、重ね合わせた二つのフィルム端部がフィルム接合機構の挿入口上側角部及び下側角部付近で互いに突っ張り合って大きなフィルム摩擦抵抗が発生することがある。このような現象は、包装フィルムの材質やテンションの張り具合等によって大きく左右されるが、このような事態に対応するための工夫について、下記図9乃至図12を用いて説明する。
図9は、本発明にかかる自動フィルム継ぎ装置100における他のフィルム継ぎ機構201の一部断面を含む正面図である。図9に示すように、フィルム継ぎ機構201には、現用側包装フィルム若しくは予備側包装フィルムが通過する通路160と通路161が想定されており、この通路に添って各種部材が構成されている。なお、今回の説明は前例(図2を用いた説明)と同じように、図9に示すように、便宜上通路160に流れる包装フィルムを現用側とし、通路161に流れる包装フィルムを予備側とする。そして、この二つの通路160、161に流れる包装フィルムの役割は、フィルム継ぎ動作が行われる度に現用側と予備側とで切り替わるようになる。
通路160には、左側フィルム押え部材110があり、現用側包装フィルムF1を中央の固定部材162に一時的に押え付けるエアーシリンダ112と、このエアーシリンダ112の先端に設けた押え板114で構成されている。
この上には、左側フィルムカッター部材120があり、包装フィルムF1を切断するカッター用エアーシリンダ124と、このこのエアーシリンダ124の先端に設けたカッター刃122で構成されている。
通路161には、右側フィルム押え部材111があり、予備側包装フィルムF2を中央の固定部材162に一時的に押え付けるエアーシリンダ113と、このエアーシリンダ113の先端に設けた押え板115で構成されている。
この上には、右側フィルムカッター部材121があり、包装フィルムF2を切断するカッター用エアーシリンダ125と、このこのエアーシリンダ125の先端に設けたカッター刃123で構成されている。
フィルム継ぎ機構201の中央付近には、フィルム接合機構130があり、このフィルム接合機構130に押し込まれた現用側フィルムの終端部分と予備側フィルムの始端部分を合掌状に溶着させる下側ヒートシール部材136、137と、上側ヒートシール部材138、139と、下側ヒートシール部材136、137を上側ヒートシール部材138、139の方に押圧するシールシリンダ131と、このフィルム接合機構130に押し込まれた現用側フィルムの終端部分と予備側フィルムの始端部分に対してヒートシールが終了するまでフィルムを保持している上側吸着部材135と下側吸着部材134と、ヒートシール終了後に余剰部分を切り離す余剰カッター用エアーシリンダ132とこのエアーシリンダ132の先端に設けた余剰カッター刃133で構成されている。なお、上側吸着部材135と下側吸着部材134には、フィルム接触面に小さな穴が多数開いており、この穴を通してエアーを吸入するように構成されている。
そして、この吸入力により現用側フィルムの終端部分と予備側フィルムの始端部分を保持している。また、上側ヒートシール部材138と下側ヒートシール部材136内には、発熱素子であるヒータが内包されており、上側ヒートシール部材139と下側ヒートシール部材137内には、発熱素子であるヒータと温度検知素子である熱電対が内包されている。
このフィルム接合機構130の右側には、フィルム押し込み機構140があり、現用側フィルムの終端部分と予備側フィルムの始端部分をフィルム接合機構130内に送り込む押し込み用エアーシリンダ142と、この押し込み用エアーシリンダの先端に設けた押し込み板141とで構成されている。
フィルム接合機構130とフィルム押し込み機構140の間には、フィルム押し込み機構140がフィルム接合機構130内に現用側フィルムの終端部分と予備側フィルムの始端部分を押し込む際に、これら二つのフィルム端部が互いに突っ張ることなく分離空間を保有するように配置されたフィルムガイド棒部材170乃至174がある。
また、フィルム接合機構130によって、合掌状に溶着された現用側フィルムの終端部分と予備側フィルムの始端部分に対して冷却用のエアーを放出するエアー筒180が設置されている。
フィルム接合機構130とフィルム押し込み機構140の上には、事前に予備側フィルムを仮止めするための左側仮止め機構150と、右側仮止め機構151があり、左側仮止め機構150には仮止めレバー252が圧縮バネ154によって取り付け板256に押し付けられている。同じく右側仮止め機構151には仮止めレバー253が圧縮バネ155によって取り付け板257に押し付けられている。
そして、左側仮止め機構150の仮止めレバー252に係止されている予備側フィルムを開放するために、エアーシリンダ258が取り付け板256に設置されている。同じく右側仮止め機構151の仮止めレバー253に係止されている予備側フィルムを開放するために、エアーシリンダ259が取り付け板257に設置されている。
図10乃至図12は、本発明にかかる自動フィルム継ぎ装置100における他のフィルム継ぎ機構201の動作について説明した概略図である。これらの図では主に動作に関する説明のために代表的な部材のみを表示しているが、下記動作説明の構成部材については、図10乃至図12と共に図1、図9も参照して記載している。
なお、今回の説明におけるフィルム継ぎ準備動作及びフィルム終了動作は、前例(図3乃至図8を用いた動作説明)の図3及び図4と同じであるため、省略しており、図5(フィルム終端カット)に対応する動作として図10、図6(現用/予備フィルム押し込み)に対応する動作として図12を用いて説明している。また、図11は、前例(図3乃至図8を用いた動作説明)における図5と図6の間に対応する動作として説明している。そして、今回の説明におけるフィルム継ぎ動作及びフィルム継ぎ終了動作は、前例(図3乃至図8を用いた動作説明)の図7及び図8と同じであるため、省略している。
図10は、現用側原反ロールのフィルム終端部分がカットされた状態を表したフィルム継ぎ機構201の動作説明概略図である。図10に示すように、引き出された予備側包装フィルムF2の始端部分は、押し込み板141の左側と、フィルムガイド棒部材173とフィルムガイド棒部材174の右側を通って右側仮止め機構151の仮止めレバー253により保持されている。そして、現用側フィルムF1及び予備側フィルムF2が押え板114及び押え板115によって押えられた状態のまま左側フィルムカッター部材120のカッター用エアーシリンダ124がON駆動されてカッター刃122が現用側フィルムF1を切断する。この結果現用側包装フィルムF1の規定された位置に確実に終端部分が形成される。なお、予備側包装フィルムF2が左側仮止め機構150の仮止めレバー252により保持されているケースにおいては、包装フィルムF2の始端部分は通路160を経由してフィルムガイド棒部材173とフィルムガイド棒部材172の左側と、フィルムガイド棒部材171とフィルムガイド棒部材170の右側を通ることになる。即ち、フィルム継ぎ動作を行っていない時の現用側フィルム及び予備側フィルムは、図中のフィルムガイド棒部材170乃至174に接触することなく流れるように配置されている。
図11は、フィルム押し込み機構140によって現用側フィルムの終端部分と予備側フィルムの始端部分がフィルム接合機構130に押し込まれている途中の状態を表したフィルム継ぎ機構201の動作説明概略図である。図11に示すように、フィルム押し込み機構140の押し込み板141がフィルム押し込み動作を開始すると、自動フィルム継ぎ装置100はエアーシリンダ259をON駆動にして仮止めレバー253を開け、係止している予備側フィルムの始端部分を開放する。
そして、図に示すように、押し込み板141によって現用側フィルムF1と予備側フィルムF2がフィルム接合機構130に押し込まれているように動作しているが、その際、現用側フィルムF1はフィルムガイド棒部材172に導かれ、予備側フィルム始端部分はフィルムガイド棒部材174に導かれている。また、カッター刃122によって切断された現用側フィルムF1の終端部分はフィルムガイド棒部材171に導かれ、予備側フィルムF2はフィルムガイド棒部材173に導かれている。
このように、フィルムガイド棒部材172とフィルムガイド棒部材174は、現用側フィルムF1と予備側フィルム始端部分の間に離間空間を保有するように配置されており、フィルムガイド棒部材171とフィルムガイド棒部材173は、現用側フィルムF1の終端部分と予備側フィルムF2の間に離間空間を保有するように配置されている。
図12は、フィルム押し込み機構140によって現用側フィルムの終端部分と予備側フィルムの始端部分がフィルム接合機構130に押し込まれて完了した状態を表したフィルム継ぎ機構201の動作説明概略図である。図12に示すように、現用側フィルムF1の終端部分と予備側フィルムF2の始端部分は、フィルム押し込み機構140の押し込み板141によってフィルム接合機構130内に押し込まれており、封筒貼り状態の二枚のフィルム端部に対して、一方のフィルム端部の面を入れ換えて互いのフィルムシーラント層が合掌状に向き合うようになっている。同時に、左側フィルムカッター部材120のカッター用エアーシリンダ124をOFF駆動してカッター刃122を元に戻し、フィルム接合機構130の上側吸着部材135と下側吸着部材134をON駆動(バキュームON駆動)して現用側フィルムF1の終端部分と予備側フィルムF2の始端部分を保持している。
このように、上記フィルム接合機構の挿入口上側角部と挿入口下側角部付近には五つのガイド棒部材が設けられており、これらのガイド棒部材は、現用側包装フィルムと予備側包装フィルムの二つのフィルム端部が突っ張ることなく互いに分離空間を保有するように配置され、この結果、二つのフィルム端部がフィルム接合機構の挿入口に押し込まれる際に発生するフィルム摩擦抵抗を抑えることができる。
また、前例(図3乃至図8を用いた動作説明)と同じように、本発明のフィルム継ぎ装置は、フィルム継ぎ時に発生する現用側フィルムの余剰部分を確実に切り離すために、フィルム継ぎ動作の前に現用側フィルムの規定位置を切断して明確な終端部分を作り、この終端部分に対して待機中の予備側フィルムの始端部分を張り合わせている。また、手動フィルム継ぎ装置を設備した従来の充填包装機に隣接して自動フィルム継ぎ機構を追加搭載するために、従来の充填包装機に搭載されているフィルム繰り出し機構を再利用すると共に、自動フィルム継ぎ機構内にフィルム継ぎ動作を司る駆動部材を2セット分設置して現用フィルムロールと予備フィルムロールが切り替わったら、これに合わせて駆動部材も切り替わるように制御して走行中の現用フィルムロールと待機中の予備フィルムロールを入れ換えるターレット機構を省略している。即ち、本発明のフィルム継ぎ装置は、最初に、現用側のフィルムに対して規定の位置に新たな終端部分を構成し、次に、この終端部分に予備側のフィルム始端部分を溶着することにより、簡単な構成で確実なフィルム継ぎ動作ができる自動フィルム継ぎ装置を提供できる共に、従来の手動フィルム継ぎ装置を設備した充填包装機に対しても自動化機能を追加構成することが可能となるフィルム継ぎ装置を提供できる。
なお、本発明の実施の形態は本発明を具現化するための一例を示したものであり、特許請求の範囲における発明特定事項とそれぞれ対応関係を有するが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形を施すことができる。
例えば、図2におけるフィルム継ぎ機構101のフィルム接合機構130の配設位置をできるだけ正面視左側にして、このフィルム接合機構130内に押し込められた現用側フィルム終端部分と予備側フィルム始端部分に施すヒートシール位置をできるだけ最端部になるように構成する。このように構成した結果、余剰シール端部が最小状態になり、この余剰シール端部を切り離して破棄する必要がなくなる。即ち、フィルム接合機構130内に配設されている余剰カッター用エアーシリンダ132や余剰カッター刃133等の部材並びに駆動制御が不要となり、構成の単純化並びにコスト削減が図れる。
本発明にかかるロールタイプ自動包装機と自動フィルム継ぎ装置の正面図である。 本発明にかかる自動フィルム継ぎ装置100のフィルム継ぎ機構101の一部断面を含む正面図である。 フィルム継ぎ準備の状態を表したフィルム継ぎ機構101の動作説明概略図である。 現用側原反ロールのフィルムが終了した状態を表したフィルム継ぎ機構101の動作説明概略図である。 現用側原反ロールのフィルム終端部分がカットされた状態を表したフィルム継ぎ機構101の動作説明概略図である。 フィルム押し込み機構140によって現用側フィルムの終端部分と予備側フィルムの始端部分がフィルム接合機構130に押し込まれている状態を表したフィルム継ぎ機構101の動作説明概略図である。 現用側フィルムの終端部分と予備側フィルムの始端部分に対してフィルム継ぎ動作が実施されている状態を表したフィルム継ぎ機構101の動作説明概略図である。 フィルム継ぎ動作が終了して予備側フィルムF2が現用側フィルムとして送り込まれる状態を表したフィルム継ぎ機構101の動作説明概略図である。 本発明にかかる自動フィルム継ぎ装置100における他のフィルム継ぎ機構201の一部断面を含む正面図である。 現用側原反ロールのフィルム終端部分がカットされた状態を表したフィルム継ぎ機構201の動作説明概略図である。 フィルム押し込み機構140によって現用側フィルムの終端部分と予備側フィルムの始端部分がフィルム接合機構130に押し込まれている途中の状態を表したフィルム継ぎ機構201の動作説明概略図である。 フィルム押し込み機構140によって現用側フィルムの終端部分と予備側フィルムの始端部分がフィルム接合機構130に押し込まれて完了した状態を表したフィルム継ぎ機構201の動作説明概略図である。
符号の説明
1 ロールタイプ自動包装機
2 包装機側繰り出し機構
3 ガイドロール
4 折りたたみ機構
5 充填機構
6 縦シールロール
7 第一横シール機構
8 第二横シール機構
9 第一カッター装置
10 第二カッター装置
11 滑り台
12、13 操作ボックス
100 自動フィルム継ぎ装置
101、201 フィルム継ぎ機構
102 フィルム継ぎ装置側繰り出し機構
103 手繰り機構(アキュムレート機構)
104 エンコーダ機構
105 フィルム送りローラ
110 左側フィルム押え部材
111 右側フィルム押え部材
120 左側フィルムカッター部材
121 右側フィルムカッター部材
130 フィルム接合機構
140 フィルム押し込み機構
150 左側仮止め機構
151 右側仮止め機構
160、161 通路

Claims (4)

  1. 自動包装機に送り出している走行中の包装フィルムの終端部分に、待機中の包装フィルムの始端部分を接着する自動フィルム継ぎ装置であって、
    前記走行中の包装フィルムの近傍に、両包装フィルムを合掌状に接着させるシール手段と、待機中の包装フィルムの始端部分を仮止めさせるフィルム保持手段と、走行中の包装フィルムに対して新たな終端部分を決めてこの終端部分を切り離す終端切断手段とを配設し、
    前記自動包装機がフィルム継ぎを指示すると、フィルム継ぎ装置は、最初に、終端切断手段によって、走行中の包装フィルムに対して終端部分を形成して切断し、その後、シール手段によって、切り離されたフィルム終端部分に対して保持されていたフィルム始端部分を接着することを特徴とするフィルム継ぎ装置。
  2. 自動包装機に送り出している走行中の包装フィルムの終端部分に、待機中の包装フィルムの始端部分を接着する自動フィルム継ぎ装置であって、
    前記走行中の包装フィルムの近傍に、両包装フィルムを合掌状に接着させるシール手段と、待機中の包装フィルムの始端部分を仮止めさせるフィルム保持手段と、走行中の包装フィルムに対して新たな終端部分を決めてこの終端部分を切り離す終端切断手段とを配設し、
    前記自動包装機がフィルム継ぎを指示すると、フィルム継ぎ装置は、最初に、走行中の包装フィルムを停止し、終端切断手段によって、停止した包装フィルムに対して終端部分を形成すると共に、形成された終端部分を切り離し、その後、シール手段によって、切り離された包装フィルムの終端部分と待機中の包装フィルムの始端部分を合掌状に溶着し、溶着された待機中の包装フィルムを自動包装機に送り出すために走行開始することを特徴とするフィルム継ぎ装置。
  3. 自動包装機に送り出している走行中の包装フィルムの終端部分に、待機中の包装フィルムの始端部分を接着する自動フィルム継ぎ装置であって、
    前記自動包装機には、一方のフィルム繰り出し機構が搭載され、自動フィルム継ぎ装置には、他方のフィルム繰り出し機構と走行中並びに待機中両方の包装フィルムを溶着するフィルム継ぎ機構とが搭載され、
    前記自動包装機のフィルム繰り出し機構に対して、自動フィルム継ぎ装置のフィルム繰り出し機構とフィルム継ぎ機構とを隣接して付加接続することでフィルム継ぎ動作の自動化機能が付加構成されることを特徴とするフィルム継ぎ装置。
  4. 前記自動フィルム継ぎ装置のシール手段は、走行中の包装フィルムの終端部分と待機中の包装フィルムの始端部分を合掌状に溶着するためのフィルム接合機構と、これら二つのフィルム端部をフィルム接合機構に押し込むフィルム押し込み機構で構成され、このフィルム接合機構のフィルム挿入口の上側角部付近と下側角部付近には複数のガイド棒部材が設けられており、これらのガイド棒部材は、挿入される二つのフィルム端部が突っ張ることなく互いに分離空間を保有するように配置されていることを特徴とする請求項1と請求項2に記載のフィルム継ぎ装置。
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