JP2008000604A - Mr超伝導マグネットコイルを局所的に遮蔽するための方法及び装置 - Google Patents

Mr超伝導マグネットコイルを局所的に遮蔽するための方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】超伝導マグネット向けの局所傾斜遮蔽ループを提供する。
【解決手段】局所傾斜遮蔽のための方法及び装置は、超伝導マグネットコイル(70、72)に隣接して位置決めされた複数の弓形(92、94、110、112、116、118、136、138、154、156、164、166、170、172、182、184)を有する傾斜遮蔽ループ(75)を含む。この複数の弓形(92、94、110、112、116、118、136、138、154、156、164、166、170、172、182、184)は、磁場傾斜が発生させる傾斜磁場と磁気的に結合し、超伝導マグネットコイル(70、72)を局所的に遮蔽する。
【選択図】図2

Description

本発明は全般的には、超伝導マグネットシステムに関し、またさらに詳細には超伝導マグネット向けの局所傾斜遮蔽ループに関する。
MRシステムは一例として、超伝導マグネット、マグネットコイル支持構造及びヘリウム容器を備えたコールドマス(cold mass)を含む。ヘリウム容器内に包含された液体ヘリウムは、超伝導マグネットに対して冷却を提供すると共に、超伝導動作のために超伝導マグネットを低い温度に維持していることは当業者であれば理解されよう。この液体ヘリウムは、概ね及び/または実質的に4.2ケルビン(K)の液体ヘリウム温度に超伝導マグネットを維持している。熱的に分離させるために、この液体ヘリウムを包含するヘリウム容器は一例として、圧力容器を真空容器の内部に備えている。
MR超伝導マグネットは典型的には、撮像ボリュームの位置に均一のB磁場を発生させる1組の主コイル、マグネットのフリンジ磁場を制限する1組のバッキング(bucking)コイルなど幾つかのコイルを含む。これらのコイルはNbTiやNb3Sn導体などの超伝導体によって巻きつけられる。このマグネットはその導体が超伝導状態で動作するように液体ヘリウム温度(4.2K)まで冷却される。マグネットの熱負荷(環境からの輻射や伝導によって生じるものなど)は、「開放系」における液体ヘリウムのボイルオフによるか、「閉鎖系」における4Kクライオクーラによるかのいずれかによって除去される。このマグネットは典型的には、その熱負荷を最小限にするようにクライオスタットの内部に配置される(液体ヘリウムの交換の費用が多大であること、並びにクライオクーラの冷却能力が限られることのため)。MRシステムの傾斜コイルが発生させるAC磁場などのAC磁場にコイルを曝露させると、超伝導体内にAC損失が発生する。すなわち、超伝導コイルをAC磁場に曝露させると、導体温度上昇やクエンチを生じさせる可能性があるAC損失の原因となるヒステレシス損やうず電流がその内部に誘導される。AC損失はさらに、極低温システムに関する総熱負荷も増加させる。熱負荷が上昇すると追加的な冷媒極低温化能力が必要となり、これによって動作コストが上昇する。
超伝導マグネット内への傾斜AC磁場の貫通は、冷凍機システムによって超伝導マグネットの熱負荷の全体が除去できるように最小限にすべきである。同時に、磁場遮蔽の影響を画像ボリューム内で極めて小さくすべきであり、さもないと傾斜システムの性能が大きく損なわれることになる。超伝導マグネット内への傾斜AC磁場貫通を減少させるために大ボリュームの遮蔽傾斜を使用することは、傾斜システム性能に対して大きなマイナスの影響を及ぼす。
米国特許第6783059号
したがって、超伝導マグネット内への傾斜AC磁場貫通によって生じるAC損失を低下させ、撮像ボリューム内の傾斜性能に対する影響を最小限にするように構成した装置があることが望ましい。
本発明は、上述の欠点を克服した超伝導マグネット内への傾斜AC磁場の貫通を低下させるための方法及び装置を提供する。超伝導ワイヤはMRシステムの超伝導マグネットコイルの一部に沿って位置決めされる。超伝導ワイヤは、傾斜磁場と結合し、かつ超伝導マグネットコイルを局所的に遮蔽する。
本発明の一態様による遮蔽コイル装置は、閉じた伝導経路を形成すると共に、MRシステムの第1の超伝導マグネットコイルの一部に沿って位置決めされた第1の方向の磁場傾斜(G、G、G)が発生させた傾斜磁場と磁気的に結合させ第1の超伝導マグネットコイルを局所的に遮蔽するように構成された複数の弓形を有する超伝導ワイヤを備える。
本発明の別の態様によるMRI装置は、偏向磁場を印加するために超伝導マグネットボアの周りに位置決めされた複数の傾斜コイルと、MR画像を収集させるRF信号をRFコイルアセンブリに送るようにパルスモジュールにより制御を受けているRF送受信器システム及びRFスイッチと、を有する磁気共鳴撮像システムを含んでおり、該超伝導マグネットは複数の超伝導マグネットコイルを備えている。本MRI装置はさらに、各超伝導マグネットコイルの近傍にルート設定されると共に磁場傾斜と結合するように構成させた第1の傾斜遮蔽ループを含んでおり、この磁場傾斜は、G磁場傾斜、G磁場傾斜及びG磁場傾斜のうちの1つを含んでいる。
本発明のさらに別の態様による方法は、超伝導マグネットコイルを形成する工程と、このコイルに隣接して第1の傾斜遮蔽コイルの第1の複数の弓形部分をルート設定する工程と、を含んでおり、該第1の複数の弓形部分は第1の磁場傾斜と結合するように構成されている。
本発明に関する別の様々な特徴及び利点は、以下の詳細な説明及び図面から明らかとなろう。
図面では、本発明を実施するために目下のところ企図される好ましい一実施形態を図示している。
図1を参照すると、本発明を組み込むことにより恩恵を受ける好ましい磁気共鳴撮像(MRI)システム10の主要な構成要素を表している。システム10の動作は、キーボードその他の入力デバイス13、制御パネル14及び表示画面16を含むオペレータコンソール12から制御を受けている。コンソール12は、オペレータが画像の作成及び表示画面16上への画像表示を制御できるようにする単独のコンピュータシステム20と、リンク18を介して連絡している。コンピュータシステム20は、バックプレーン20aを介して互いに連絡している多くのモジュールを含んでいる。これらのモジュールには、画像プロセッサモジュール22、CPUモジュール24、並びに当技術分野でフレームバッファとして知られている画像データアレイを記憶するためのメモリモジュール26が含まれる。コンピュータシステム20は、画像データ及びプログラムを記憶するためにディスク記憶装置28及びテープ駆動装置30とリンクしており、さらに高速シリアルリンク34を介して単独のシステム制御部32と連絡している。入力デバイス13は、マウス、ジョイスティック、キーボード、トラックボール、タッチ作動スクリーン、光学読取り棒、音声制御器、あるいは同様な任意の入力デバイスや同等の入力デバイスを含むことができ、また入力デバイス13は対話式幾何学指定のために使用することができる。
システム制御部32は、バックプレーン32aにより互いに接続させたモジュールの組を含んでいる。これらのモジュールには、CPUモジュール36や、シリアルリンク40を介してオペレータコンソール12に接続させたパルス発生器モジュール38が含まれる。システム制御部32は、実行すべきスキャンシーケンスを指示するオペレータからのコマンドをこのリンク40を介して受け取っている。パルス発生器モジュール38は、各システム構成要素を動作させて所望のスキャンシーケンスを実行させ、発生させるRFパルスのタイミング、強度及び形状、並びにデータ収集ウィンドウのタイミング及び長さを指示するデータを発生させている。パルス発生器モジュール38は、スキャン中に発生させる傾斜パルスのタイミング及び形状を指示するために1組の傾斜増幅器42と接続させている。パルス発生器モジュール38はさらに、生理学的収集制御器44から患者データを受け取ることができ、この生理学的収集制御器44は、患者に装着した電極からのECG信号など患者に接続した異なる多数のセンサからの信号を受け取っている。また最終的には、パルス発生器モジュール38はスキャン室インタフェース回路46と接続されており、スキャン室インタフェース回路46はさらに、患者及びマグネットシステムの状態に関連付けした様々なセンサからの信号を受け取っている。このスキャン室インタフェース回路46を介してさらに、患者位置決めシステム48が患者を所望のスキャン位置に移動させるコマンドを受け取っている。
パルス発生器モジュール38が発生させる傾斜波形は、G増幅器、G増幅器及びG増幅器を有する傾斜増幅器システム42に加えられる。各傾斜増幅器は、収集する信号の空間エンコードに使用する磁場傾斜を生成させるように全体を番号50で示す傾斜コイルアセンブリ内の物理的に対応する傾斜コイルを励起させている。傾斜コイルアセンブリ50は、偏向用マグネット54及び全身用RFコイル56を含むマグネットアセンブリ52の一部を形成している。システム制御部32内の送受信器モジュール58は、RF増幅器60により増幅を受けて送信/受信スイッチ62によりRFコイル56に結合されるようなパルスを発生させている。患者内の励起された原子核が放出して得られた信号は、同じRFコイル56により検知し、送信/受信スイッチ62を介して前置増幅器64に結合させることができる。増幅したMR信号は、送受信器58の受信器部分で復調され、フィルタ処理され、さらにディジタル化される。送信/受信スイッチ62は、パルス発生器モジュール38からの信号により制御し、送信モードではRF増幅器60をコイル56と電気的に接続させ、受信モードでは前置増幅器64をコイル56に接続させている。送信/受信スイッチ62によりさらに、送信モードと受信モードのいずれに関しても独立したRFコイル(例えば、表面コイル)を使用することが可能となる。
RFコイル56により取り込まれたMR信号は送受信器モジュール58によりディジタル化され、システム制御部32内のメモリモジュール66に転送される。未処理のk空間データのアレイをメモリモジュール66内に収集し終わると1回のスキャンが完了となる。この未処理のk空間データは、各画像を再構成させるように別々のk空間データアレイの形に配置し直しており、これらの各々は、データをフーリエ変換して画像データのアレイにするように動作するアレイプロセッサ68に入力される。この画像データはシリアルリンク34を介してコンピュータシステム20に送られ、コンピュータシステム20において画像データはディスク記憶装置28内などの記憶装置内に格納される。この画像データは、オペレータコンソール12から受け取ったコマンドに応じて、テープ駆動装置30上などの長期記憶内にアーカイブしたり、画像プロセッサ22によりさらに処理してオペレータコンソール12に伝達しディスプレイ16上に表示させたりすることができる。
傾斜コイルアセンブリ50は典型的には、3組のコイル(図示せず)を有する。各組の傾斜コイルは、x、y及びz方向のうちの1つの方向に傾斜磁場を生成させる。各傾斜磁場方向は一意の対称性を有する。すなわち、x方向に生成される傾斜磁場は、y方向及びz方向に生成される傾斜磁場が生成する対称性と異なる対称性を有している。y方向及びz方向の傾斜磁場方向のそれぞれは、x方向及びz方向とx方向及びy方向のそれぞれの傾斜磁場が生成する対称性と異なる対称性を有している。さらに、x、y及びz方向に生成される傾斜磁場の対称性は、偏向マグネット54が生成する均一磁場の対称性とも異なる対称性を有している。
図2〜9を参照すると、図1のMRシステム10などのMRシステム内に均一な静磁場を生成させるための超伝導コイル70、72の円筒状の対を表している。各超伝導コイル70、72の位置での傾斜磁場の方向は、超伝導コイル70、72の位置に応じて、大略アキシャル方向(B)、大略半径方向(B)、あるいはこれら両者の組み合わせ(Brz)とすることができる。傾斜磁場方向に基づいて、超伝導コイル70、72に沿って複数の弓形76を有する傾斜遮蔽ループ75が局所的に巻きつけられている。この傾斜磁場方向は、計測や計算によって決定されることがある。超伝導コイル70、72の位置に対してその傾斜磁場方向が既知となった後に、傾斜磁場方向が複数の弓形76の対間に形成される面と実質的に直角になるようにして、超伝導コイル70、72に沿って傾斜遮蔽ループ75を巻きつけることがある。
傾斜遮蔽ループ75は、複数の弓形76を形成するように超伝導コイル70、72に隣接して巻きつけられた単一の超伝導ワイヤまたはケーブルとすることが好ましい。傾斜遮蔽ループ75は、磁気リード結合を低減するようなバイファイラ型(bifilar)ルート設定78を含む。超伝導ジョイント79によって、傾斜遮蔽ループ75の第1の端部80を傾斜遮蔽ループ75の第2の端部81に接続させて閉じた超伝導ループを形成している。好ましい一実施形態では、その傾斜遮蔽ループ75は超伝導コイル70、72の対に隣接して巻きつけられている。しかしx及びy傾斜磁場方向では、各超伝導コイル70、72向けの閉じた超伝導ループを形成するように各超伝導コイル70、72がこれに隣接して巻きつけられた個別の傾斜遮蔽ループ75を有することがあることが企図される。別法として、複数の弓形76のそれぞれは超伝導ジョイント79の位置において直列に接続された個別の超伝導ワイヤを介して巻きつけられることがある。
超伝導コイル70、72及び傾斜遮蔽ループ75は、超伝導冷却システム(図示せず)を介して冷却される。傾斜遮蔽ループ75を超伝導冷却することによって、傾斜遮蔽ループ75を傾斜磁場G、G、及びGと実質的に同時に磁気的結合させることが可能となる。すなわち、傾斜遮蔽ループ75は傾斜磁場G、G及びGのうちの1つと同期して動作する。この方式により、傾斜磁場を発生させると、鎖交磁束を介して傾斜遮蔽ループ75内に同時に遮蔽電流及び遮蔽磁場が発生する。この遮蔽磁場は、超伝導コイル70、72内のAC磁場及びAC損失を大幅に低下させる。傾斜遮蔽ループ75はその対応する磁場傾斜と同じ対称性で巻きつけられているため、これによって発生する正味の磁束は別の磁場傾斜や偏向マグネット54による影響を受けない。
図2〜5は、超伝導コイル70、72のうちy傾斜Gが発生させた傾斜磁場に曝露される部分に沿って局所的に巻きつけられた、複数の弓形76の傾斜遮蔽ループ75を表している。超伝導コイル70、72のうちx傾斜Gが発生させた傾斜磁場に曝露される部分に沿って複数の弓形76を局所巻きつけることは、中心軸82の周りに90度回転されると図2〜5に示したのと同様となる。
図2〜3は、超伝導コイル70、72のうちy傾斜Gが発生させたBrz傾斜磁場方向86に曝露される部分に沿って複数の弓形76の傾斜遮蔽ループ75が局所巻きされていることを表している。各超伝導コイル70、72は、2対の弓形88、90を含む。各弓形対88、90は、超伝導コイル70、72の内径96と外径98のそれぞれの一部分に沿って円周方向に巻きつけられた弓形92、94を含む。図2に示すように、各超伝導コイル70、72は、閉じた傾斜遮蔽ループ75をこれに隣接して巻きつけた状態で有している。図3は、超伝導コイル70、72の対に隣接して巻きつけられた閉じた傾斜遮蔽ループ75を表している。
図4は、超伝導コイル70、72対のうちy傾斜Gが発生させたB傾斜磁場方向104に曝露される部分に沿って複数の弓形76の傾斜遮蔽ループ75が局所巻きされていることを表している。各超伝導コイル70、72は、2組の弓形106、108を含む。各弓形組106、108は、超伝導コイル70、72の内径114の一部分に沿って円周方向に巻きつけられた弓形110、112の対と、超伝導コイル70、72の外径120の一部分に沿って円周方向に巻きつけられた1対の弓形116、118と、を含む。
図5は、超伝導コイル70、72の対のうちy傾斜Gが発生させたB傾斜磁場方向130に曝露される部分に沿って複数の弓形76の傾斜遮蔽ループ75が局所巻きされていることを表している。各超伝導コイル70、72は、2組の弓形132、134を含む。各弓形組132、134は、超伝導コイル70、72の内径138と外径140のそれぞれの一部分に沿って円周方向に巻きつけられた2対の弓形136、138を含む。
図6〜8は、超伝導コイル70、72のうちz傾斜Gが発生させた傾斜磁場方向に曝露される部分に沿って局所的に巻きつけられた複数の弓形76の傾斜遮蔽ループ75を表している。
図6は、超伝導コイル70、72の対のうちz傾斜Gが発生させたBrz傾斜磁場方向152に曝露される部分に沿って複数の弓形76の傾斜遮蔽ループ75が局所巻きされていることを表している。各超伝導コイル70、72は、超伝導コイル70、72の内径158と外径160のそれぞれの一部分に沿って円周方向に巻きつけられた1対の弓形154、156を含む。
図7は、超伝導コイル70、72の対のうちz傾斜Gが発生させたB傾斜磁場方向162に曝露される部分に沿って複数の弓形76の傾斜遮蔽ループ75が局所巻きされていることを表している。各超伝導コイル70、72は、超伝導コイル70、72の内径168の一部分に沿って円周方向に巻きつけられた1対の弓形164、166と、超伝導コイル70、72の外径174の一部分に沿って円周方向に巻きつけられた1対の弓形170、172と、を含む。
図8は、超伝導コイル70、72の対のうちz傾斜Gが発生させたB傾斜磁場方向180に曝露される部分に沿って複数の弓形76の傾斜遮蔽ループ75が局所巻きされていることを表している。各超伝導コイル70、72は、超伝導コイル70、72の内径186と外径188のそれぞれの一部分に沿って円周方向に巻きつけられた2対の弓形182、184を含む。
超伝導コイル70、72をx、y及びz方向のそれぞれの磁場傾斜から局所的に遮蔽するために、超伝導コイル70、72の対は、図9に示すようにして複数の傾斜遮蔽ループ190、192、194をその周りに巻きつけて有している。超伝導コイル70、72に作用する傾斜磁場の方向は、G、G、G磁場傾斜のそれぞれに関して独立に決定されることが好ましい。超伝導コイル70、72のそれぞれに作用する傾斜磁場方向が決定されると、各傾斜磁場に関する傾斜磁場方向に対応するようにして超伝導コイル70、72の対の周りに各傾斜遮蔽ループ190、192、194を上述のようにして巻きつけることがある。図9に示すように、この複数の傾斜遮蔽ループ190、192、194は、G、G、G磁場傾斜のそれぞれが発生させたBrz傾斜磁場方向から超伝導コイル70、72の対を局所的に遮蔽する。
MRシステムの偏向マグネットの超伝導マグネットコイルの周りに複数の傾斜遮蔽ループを上述した方式で巻きつけることによって、超伝導マグネットコイルに対する局所性の遮蔽用磁場が生成される。超伝導マグネットコイルを局所遮蔽することによって、撮像ボリューム内の傾斜遮蔽磁場の影響が低減される。このため、収集する信号の空間エンコードに使用される傾斜磁場に対する傾斜遮蔽磁場の影響が低減され、また傾斜システム性能が向上することがある。
したがって、遮蔽コイル装置を開示しており、該遮蔽コイル装置は、閉じた伝導経路を形成すると共に、MRシステムの第1の超伝導マグネットコイルの一部に沿って位置決めされた、第1の方向の磁場傾斜(G、G、G)が発生させた傾斜磁場と磁気的に結合させ第1の超伝導マグネットコイルを局所的に遮蔽するように構成された複数の弓形を有する超伝導ワイヤを備える。
さらにMRI装置を提示しており、該MRI装置は、偏向磁場を印加するために超伝導マグネットボアの周りに位置決めされた複数の傾斜コイルと、MR画像を収集させるRF信号をRFコイルアセンブリに送るようにパルスモジュールにより制御を受けているRF送受信器システム及びRFスイッチと、を有する磁気共鳴撮像システムを含んでおり、該超伝導マグネットは複数の超伝導マグネットコイルを備えている。本MRI装置はさらに、各超伝導マグネットコイルの近傍にルート設定されると共に磁場傾斜と結合するように構成させた第1の傾斜遮蔽ループを含んでおり、この磁場傾斜は、G磁場傾斜、G磁場傾斜及びG磁場傾斜のうちの1つを含んでいる。
本発明はまた、超伝導マグネットコイルを形成する工程と、このコイルに隣接して第1の傾斜遮蔽コイルの第1の複数の弓形部分をルート設定する工程と、を含む方法であって、該第1の複数の弓形部分は第1の磁場傾斜と結合するように構成されている方法の形で具現化される。
本発明を好ましい実施形態に関して記載してきたが、明示的に記述した以外に等価、代替及び修正が可能であり、これらも添付の特許請求の範囲の域内にあることを理解されたい。また、図面の符号に対応する特許請求の範囲中の符号は、単に本願発明の理解をより容易にするために用いられているものであり、本願発明の範囲を狭める意図で用いられたものではない。そして、本願の特許請求の範囲に記載した事項は、明細書に組み込まれ、明細書の記載事項の一部となる。
本発明の組み込みにより恩恵が受けられるMR撮像システムのブロック概要図である。 本発明による、y傾斜Gが発生させたBrz磁場に曝露される超伝導マグネットコイル対のそれぞれに対する局所傾斜遮蔽ループの斜視図である。 本発明による、y傾斜Gが発生させたBrz磁場に曝露される超伝導マグネットコイル対に対する局所傾斜遮蔽ループの斜視図である。 本発明による、y傾斜Gが発生させたB磁場に曝露される超伝導マグネットコイル対に対する局所傾斜遮蔽ループの斜視図である。 本発明による、y傾斜Gが発生させたB磁場に曝露される超伝導マグネットコイル対に対する局所傾斜遮蔽ループの斜視図である。 本発明による、z傾斜Gが発生させたBrz磁場に曝露される超伝導マグネットコイル対に対する局所傾斜遮蔽ループの斜視図である。 本発明による、z傾斜Gが発生させたBrz磁場に曝露される超伝導マグネットコイル対に対する局所傾斜遮蔽ループの斜視図である。 本発明による、z傾斜Gが発生させたBrz磁場に曝露される超伝導マグネットコイル対に対する局所傾斜遮蔽ループの斜視図である。 本発明による、x傾斜G、y傾斜G及びz傾斜Gが発生させたBrz磁場に曝露される超伝導マグネットコイル対に対する1組の局所傾斜遮蔽ループの斜視図である。
符号の説明
10 磁気共鳴撮像(MRI)システム
12 オペレータコンソール
13 キーボードまたは別の入力デバイス
14 制御パネル
16 表示画面
18 リンク
20 単独のコンピュータシステム
20a バックプレーン
22 画像プロセッサモジュール
24 CPUモジュール
26 メモリモジュール
28 ディスク記憶装置
30 テープ駆動装置
32 単独のシステム制御部
32a バックプレーン
34 高速シリアルリンク
36 CPUモジュール
38 パルス発生器モジュール
40 シリアルリンク
42 傾斜増幅器組
44 生理学的収集制御器
46 スキャン室インタフェース回路
48 患者位置決めシステム
50 傾斜コイルアセンブリ
52 マグネットアセンブリ
54 偏向用マグネット
56 全身用RFコイル
58 送受信器モジュール
60 RF増幅器
62 送信/受信スイッチ
64 前置増幅器
66 メモリモジュール
68 アレイプロセッサ
70 超伝導コイル
72 超伝導コイル
75 傾斜遮蔽ループ
76 複数の弓形
78 バイファイラ型ルート設定
79 超伝導ジョイント
80 第1の端部
81 第2の端部
82 中心軸
86 Brz傾斜磁場方向
88 弓形対
90 弓形対
92 弓形
94 弓形
96 内径
98 外径
104 B傾斜磁場方向
106 弓形の組
108 弓形の組
110 弓形
112 弓形
114 内径
116 弓形
118 弓形
120 外径
130 B傾斜磁場方向
132 弓形の組
134 弓形の組
136 弓形
138 弓形
139 内径
140 外径
152 Brz傾斜磁場方向
154 弓形
156 弓形
158 内径
160 外径
162 B傾斜磁場方向
164 弓形
166 弓形
168 内径
170 弓形
172 弓形
174 外径
180 B傾斜磁場方向
182 弓形
184 弓形
186 内径
188 外径
190 複数の傾斜遮蔽ループ
192 複数の傾斜遮蔽ループ
194 複数の傾斜遮蔽ループ

Claims (10)

  1. 閉じた伝導経路を形成すると共に、MRシステム(10)の第1の超伝導マグネットコイル(70)の一部に沿って位置決めされた第1の方向の磁場傾斜(G、G、G)が発生させた傾斜磁場と磁気的に結合させ第1の超伝導マグネットコイル(70)を局所的に遮蔽するように構成された複数の弓形(92、94、110、112、116、118、136、138、154、156、164、166、170、172、182、184)を有する超伝導ワイヤ(75)を備える遮蔽コイル装置。
  2. 前記複数の弓形(92、94、110、112、116、118、136、138、154、156、164、166、170、172、182、184)のうちに第1の超伝導マグネットコイル(70)の外径(98、120、140、160、174、188)の近傍で円周方向にルート設定された第1の弓形(94、118、138、156、172、184)をさらに備える請求項1に記載の遮蔽コイル装置。
  3. 前記複数の弓形(92、94、110、112、116、118、136、138、154、156、164、166、170、172、182、184)のうちに第1の超伝導マグネットコイル(70)の内径(96、114、139、158、168、186)の近傍で円周方向にルート設定された第2の弓形(92、110、136、154、166、182)をさらに備える請求項2に記載の遮蔽コイル装置。
  4. 第1の弓形(94、156)と第2の弓形(92、154)の間に規定された面がBrz傾斜磁場方向(86、152)と実質的に直角である、請求項3に記載の遮蔽コイル装置。
  5. 前記複数の弓形(92、94、110、112、116、118、136、138、154、156、164、166、170、172、182、184)のうちに第1の超伝導マグネットコイル(70)の外径(98、120、140、160、174、188)の近傍で円周方向にルート設定された第3の弓形(116、138、170、184)と、
    前記複数の弓形(92、94、110、112、116、118、136、138、154、156、164、166、170、172、182、184)のうちに第1の超伝導マグネットコイル(70)の内径(96、114、139、158、168、186)の近傍で円周方向にルート設定された第4の弓形(112、136、164、182)と、
    をさらに備える請求項3に記載の遮蔽コイル装置。
  6. 前記複数の弓形(92、94、110、112、116、118、136、138、154、156、164、166、170、172、182、184)のうちに第1の超伝導マグネットコイル(70)の外径の近傍で円周方向にルート設定された第5の弓形(94、116、138、156、170、184)と、
    前記複数の弓形(92、94、110、112、116、118、136、138、154、156、164、166、170、172、182、184)のうちに第1の超伝導マグネットコイル(70)の外径の近傍で円周方向にルート設定された第6の弓形(92、110、136、154、166、182)と、
    前記複数の弓形(92、94、110、112、116、118、136、138、154、156、164、166、170、172、182、184)のうちに第1の超伝導マグネットコイル(70)の内径の近傍で円周方向にルート設定された第7の弓形(118、138、172、184)と、
    前記複数の弓形(92、94、110、112、116、118、136、138、154、156、164、166、170、172、182、184)のうちに第1の超伝導マグネットコイル(70)の内径の近傍で円周方向にルート設定された第8の弓形(112、136、164、182)と、
    をさらに備える請求項5に記載の遮蔽コイル装置。
  7. 第1の弓形(118、172)と第3の弓形(116、170)の間に規定された面がB傾斜磁場方向(104、162)と実質的に直角である、請求項5に記載の遮蔽コイル装置。
  8. 第1の弓形(118、138、156、172、184)と第4の弓形(112、136、164、182)の間に規定された面がB傾斜磁場方向(130、180)と実質的に直角である、請求項5に記載の遮蔽コイル装置。
  9. 前記超伝導ワイヤ(75)の第1の端部(80)をその第2の端部(81)と接続するように構成された超伝導ジョイント(79)をさらに備える請求項1に記載の遮蔽コイル装置。
  10. 前記超伝導ワイヤ(75)は、MRシステム(10)の第2の超伝導マグネットコイル(72)の一部に沿って位置決めされた、第1の方向の磁場傾斜(G、G、G)が発生させた傾斜磁場と磁気的に結合させ第2の超伝導マグネットコイル(72)を局所的に遮蔽するように構成された第2の複数の弓形(92、94、110、112、116、118、136、138、154、156、164、166、170、172、182、184)を有している、請求項1に記載の遮蔽コイル装置。
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