JPH0670907A - 磁気共鳴装置及び方法 - Google Patents

磁気共鳴装置及び方法

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JPH0670907A
JPH0670907A JP5077780A JP7778093A JPH0670907A JP H0670907 A JPH0670907 A JP H0670907A JP 5077780 A JP5077780 A JP 5077780A JP 7778093 A JP7778093 A JP 7778093A JP H0670907 A JPH0670907 A JP H0670907A
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JP
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cold shield
bore
magnetic field
cylinder
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JP5077780A
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English (en)
Inventor
Gordon D Demeester
ディー.デメイスター ゴードン
Michael A Morich
エイ.モリッチ マイケル
John L Patrick
エル.パトリック ジョン
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Philips Nuclear Medicine Inc
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Picker International Inc
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R33/00Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
    • G01R33/20Arrangements or instruments for measuring magnetic variables involving magnetic resonance
    • G01R33/28Details of apparatus provided for in groups G01R33/44 - G01R33/64
    • G01R33/38Systems for generation, homogenisation or stabilisation of the main or gradient magnetic field
    • G01R33/385Systems for generation, homogenisation or stabilisation of the main or gradient magnetic field using gradient magnetic field coils

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 コールド・シールドを用いて渦磁場の大きさ
及び時定数を減少させる。 【構成】 試験領域12を、超伝導磁石構造体10のボ
ア内に規定し、RFコイル22及び勾配磁場コイル14
を、構造体10のボア内に配置する。超伝導磁石は、中
空の管状真空容器40を備え、複数の環状超伝導磁石5
6を含み、液体ヘリウム貯蔵容器60内に保持し、それ
らが超伝導温度以下に保持される。コールド・シールド
44と50は、超伝導磁石及び検査領域の間に管状部分
44a,50aを有し、これらは各々補強プラスチック
のような電気的絶縁材による円筒70を備えている。熱
伝導層72が各円筒上に規定され、エッチングによるス
ロットまたは抵抗部分74によって、多数の細長いセグ
メント80,92に分割されている。この細長いセグメ
ントは、銅またはアルミニウムのような熱伝導材で作ら
れており、導電性も有するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気共鳴装置及び方法
に関し、特に、超伝導磁石を用いた磁気共鳴装置及び方
法に関するものである。本発明は、磁気共鳴撮像装置に
おいて用いられる超伝導において特にその用途を見いだ
すものであり、ここではそれに特定して記載することと
する。しかしながら、本発明は、核磁気共鳴分光計(s
pectrometer)等のような渦磁界が望ましく
ない他の低温磁石においても応用されることは、理解さ
れよう。
【0002】
【従来の技術】磁気共鳴撮像(MRI)システムは、1
つの撮像領域に、3つの磁場を重ね合わせる。超伝導磁
石が一般的に用いられて、空間的に大きく、しかも時間
的及び空間的に一定の主磁場を発生する。この主磁場
は、B0磁場と呼ばれており、通常50cmの直径の撮
像領域において、0.5乃至2.0テスラである。第2
の磁場は、時間と共にへかし、空間符号化のための空間
線形勾配δBz/δx、δBz/δy、δBz/δzを
有しており、これらはB0磁場と整合されている。これ
らは、典型的に、+/−10mT/mの範囲にある。こ
れら2つの磁場の方向を横切って、NMR実験中の磁化
再配向のためにRF磁場を用いている。
【0003】従来のMRI磁石システムでは、1組のB
0磁場発生コイルが、直径50cmの撮像球体内で変動
が約10マイクロテスラのみとなるように、構成されて
いる。これらのコイルは、典型的に液体ヘリウムの温度
4.2゜K付近の温度で動作する超伝導体である。典型
的に、6個から11個の間の超伝導コイルが直列接続さ
れ、共通の液体ヘリウム容器内に浸せきされる。室温環
境からの磁石の熱利得を最少化するために、低温維持装
置(cryostat)が備えられる。低温維持装置
は、対流的熱移動(heat transfer)を除
去するための真空容器である。磁石は、4.2゜Kで大
気圧程度のの液体ヘリウム槽に浸せきされる。これら2
つの容器に間で、2つの冷間シールドが懸下(susp
ended)されている。一方は、冷凍及び/またはヘ
リウムガスの沸騰によって、10度−20度に冷却され
ている。他方は典型的に、77゜Kに冷却される。数枚
のアルミニウム化されたマイラ(aluminized
mylar)の層が、放射的熱移動を最少に抑えてい
る。77゜Kの冷間シールドは、それを60−70゜K
に冷却することができる液体窒素の沸騰または機械的な
冷却によって、維持されている。また、これら内部構造
内の懸下部材には、伝導的熱移動もある。これは、当然
設計によって最少化されている。このように、低温維持
装置の設計は、熱利得が最少となり、したがってヘリウ
ムの沸騰が最少となるように、最適化されている。
【0004】従来のMRIシステムは、まずRFコイル
で次に勾配磁場コイルで、そして最後に磁石の室温ボア
(boa)で、患者或は患者の一部を包囲している。一
般的に低温維持装置は熱移動に体して優れたバリアとな
るが、導電性材料を含んでいるために時間と共に変化す
る勾配磁場によって渦電流を発生することになる。これ
ら渦電流に起因する磁場は、かなり大きく補正を必要と
することもある。従来、これは電気的にプリエンファシ
スによって行なわれていた。しかしながら、最も効果的
な方法は、渦電流が発生してからそれらの補正を行なう
のではなく、最初に渦電流を発生させなくすることであ
る。これは、第1の半径の主コイル組及び第2の半径の
補助コイル組からなる自己シールド型勾配を用いて行な
われる。これらのコイルの設計は、ターナーら(Tur
ner et al)の米国特許第4896129号に
記載されているように、磁石冷間シールドの位置におい
て渦電流を最少化するようなものである。自己シールド
勾配の効率は、シールドコイル及び主コイルの半径によ
って大きく影響されるが、これは、撮像領域において、
コイルの外側の磁場を消失させるのに加えて、一方が他
方の磁場を部分的に消失させるからである。
【0005】超伝導磁石は一般的に、非シールド型、受
動シールド型、及び能動シールド型の3種類がある。非
シールド型磁石は、故意に、磁石外部の磁場を制御しな
いようにしてある。受動シールド型磁石は、磁石に近い
鉄で構成されており、磁場の空間的拡張を減少させるよ
うにしている。能動シールド型磁石は、内部及び外部コ
イル(自己シールド型勾配のように)で構成され、磁石
の外側の磁場を最少化したものである。能動及び受動シ
ールド効果を用いた混合磁石もある。これらの種類の磁
石は全て、患者の体内に望ましいレベルの均一性を達成
するために、シムセット(shimset)を必要とす
る。1組のギャレットコイルを構成して主磁場に付加物
を与え、主磁場をより均一にすることができる。このシ
ムセットのコイルのいくつかは、超伝導型或は抵抗型で
あり、自己シールド型勾配のシールドコイルが行なって
いるように、勾配コイルに結合することができる。これ
らの妨害(interaction)を除去し、かつコ
ストを低減するために、今日殆どのMRIシステムは、
受動(鉄)のみのシムセットを有している。このシムセ
ットは、勾配コイル付近の磁石の室温ボア内に配置され
ている。
【0006】より具体的には、従来より患者用ボア及び
真空室の外径に沿って配置される第1の即ち高温冷間シ
ールドは、液体窒素によって約77゜Kに冷却される。
例えば、円筒型液体窒素容器を、超伝導磁石の外側周囲
の、真空室内部に備える。この容器は、熱的にボア周囲
のシリンダ及び縁部の円盤と接続しており、窒素容器が
伝導によって冷却されるようになっている。しかしなが
ら、この液体窒素による冷却は、一般的に機械的冷凍に
代えられている。機械的冷凍装置は、真空室の内計に隣
接して配置された銅またはアルミニウムのシリンダ、及
び真空室の外径に隣接して配置された別の銅またはアル
ミニウムのシリンダと、熱的に接続されている。機械的
冷凍では、これらのシリンダを、約60−70゜Kに冷
却し、2つのシリンダは円盤によって各端部と熱的に連
係されている。
【0007】熱の移動を減少させるために、第2の即ち
内側のコールド・シールドは通常第1のコールド・シー
ルドと液体ヘリウム容器との間に置かれる。第2のコー
ルド・シールドには、超伝導マグネットの内径と第1の
コールド・シールドの内側のシリンダとの間に置かれた
第1の銅またはアルミニウムのシリンダ、および超伝導
マグネットの外径と第1のコールド・シールドの外側の
シリンダとの間にある第2の銅またはアルミニウムのシ
リンダとから成る。このシリンダは反対の端で円板によ
り熱的に連結される。第2の冷凍シールドは、熱伝導性
のある金属ストラップのようなものによって約20゜K
に冷却する冷凍装置の第2のステージと熱的に連結され
ている。さらに、これらのシリンダは幾層もの超絶縁体
によって内側と外側が囲まれている。
【0008】勾配磁場コイルは、ボアの中の画像領域に
を横切る磁場勾配を選択的に発生させるために低温維持
装置の内壁から離れたボア内に置かれる。通常は、勾配
磁場は短時間与えられるが、これは磁場勾配パルスと呼
ぶほうがより適切であるほど短い時間である。勾配磁場
パルスは、特に上昇端と下降端においてそれを取り囲む
電気的導伝構造物に電位を発生させ、それが渦電流を引
き起こす。即ち、渦電流はマグネットの型板、シム・コ
イル、液体ヘリウム槽、コールド・シールド、といった
ようなものの中に発生する。これらの温度で得られる非
常に低い抵抗のもとでは、渦電流は磁気共鳴手順の反復
時間を超える時間にわたって存続することがあり得る。
発生した渦電流は非常に複雑で、周波数や温度、電気的
導伝性のある構造体の厚さといったようなものによって
変化するのである。発生した渦電流は、マグネットのボ
アの中の画像領域の中に渦磁場を発生させる。この渦磁
場は、品質の良い高解像度の磁気共鳴像に寄与する正確
な磁場を破壊するのである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】渦磁場を補償するため
の一つの技術は、プリエンファシスである。初期のプリ
エンファシスのキャリブレーションの間、渦磁場による
分担が決定され、勾配磁場を発生させる電流パルスがそ
れに従って調整される。より明確に述べるならば、発生
した勾配磁場と渦磁場との合計が画像領域の中に望みど
おりの磁場を生みだすように、勾配磁場を発生させるた
めに用いられる電流が調整されるのである。例えば、1
988年8月2日発行のホランドとシュタウバーの「プ
ログラム可能な渦電流の修正」というタイトルの米国特
許第4,761,612号、および1987年10月2
7日発行のホランドの「磁性共鳴像における渦電流を補
償する方法と装置」というタイトルの米国特許第4,7
03,275号を参照していただきたい。プリエンファ
シスは効果があるが、複雑な勾配磁場を完全に修正する
訳ではない。発生した渦磁場は非常に複雑なので直線的
な勾配の使用では必ずしも完全に補償することはできな
い。
【0010】渦磁場を減少させる一つの技術は、超伝導
マグネットの暖かいボアの内側に自己シールド勾配コイ
ルを取付けることである。この自己シールド勾配コイル
には勾配コイルとそのまわりを取り囲む能動型シールド
・コイルがある。シールド・コイルは、渦電流、ゆえに
渦磁場を取り込むのを防ぐためにコールド・シールドの
位置で勾配磁場を無効にするように設計されている。し
かしながら、シールド・コイルは一般に主勾配コイルの
直径の約1.3倍の直径を必要とする。これによって、
勾配コイルの中の利用可能なボアのサイズが小さくなる
か、より大きくてより高価な超伝導マグネットが必要に
なるかのいずれかとなる。医療診断の像作製のために、
ボアの最小のサイズは一般に人間の胴の大きさによって
決められているので、有用なボア・サイズを小さくする
ことは望ましくないことなのである。
【0011】本発明は、コールド・シールドの支援によ
り渦磁場の大きさ及び時定数を減少させる、新しく改良
したコールド・シールド構造を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、磁気共
鳴装置が提供され、この磁気共鳴装置は、検査領域周囲
に配した無線周波数コイルと、前記検査領域に隣接して
設けた勾配コイル構造体と、前記勾配コイル構造体に勾
配磁場パルスを発生させると共に、前記無線周波数コイ
ルに無線パルスを射出させる手段と、前記検査領域を取
り囲み、前記無線周波数コイル及び前記勾配コイル構造
体を受け入れるボアを規定する超伝導磁石構造体とを有
し、該超伝導磁石構造体は、前記ボアに沿って内側壁を
有する円筒形真空容器と、前記真空容器内に設けられた
少なくとも1つの環状超伝導磁石と、前記環状超伝導磁
石を取り囲み、かつ前記超伝導磁石をその超伝導温度以
下に保持する媒体を含む低温槽であって、前記真空容器
内に空間をおいて収容されている前記低温槽と、前記低
温槽と前記真空容器の内側壁との間に設けられた少なく
とも1つのコールド・シールドとから成り、前記コール
ド・シールドは、円筒と前記円筒規定手段に沿って配置
された多数の熱伝導セグメントとを規定する手段と、前
記コールド・シールドのセグメントを冷却手段に接続す
る手段とを備えていることを特徴とする。
【0013】本発明による1つの特定の装置において、
前記超伝導磁石構造体は、第1及び第2の前記コールド
・シールドを備えており、前記第2のコールド・シール
ドは、前記第1のコールド・シールド及び前記低温槽と
の間に配置されている。
【0014】本発明による装置において、前記冷却手段
の各々は、機械式冷凍またはヘリウムの沸騰によって冷
却する冷凍手段を備えている。
【0015】本発明による装置では、前記各コールド・
シールド円筒規定手段は、誘電体材の円筒を備えてお
り、前記多数の伝導性セグメントは前記円筒によって支
持されている。このような構成において、伝導性セグメ
ントは、細長い金属セグメントを適切に備えている。前
記伝導性セグメントは、全体的に前記ボアの長手方向軸
に平行に延びている。前記セグメントは、前記誘電体円
筒(70)の外表面または内表面上の金属性フォイルに
よって、適切に規定されている。
【0016】また、本発明は、磁気共鳴装置において渦
電流を減少させる方法も提供する。この磁気共鳴装置
は、内部ボアを規定する内側壁と、無線周波数コイルと
勾配コイル構造体とを有する円筒形真空容器と、前記勾
配コイル構造体に勾配磁場パルスを発生させると共に、
前記無線周波数コイルに無線パルスを射出させる手段
と、前記真空容器内に設けられた少なくとも1つの環状
超伝導磁石と、前記環状超伝導磁石を取り囲み、かつ前
記超伝導磁石をその超伝導温度以下に保持する媒体を含
む低温槽と、前記真空容器内に空間をおいて収容されて
いる前記低温槽と、前記低温槽と前記真空容器の内側壁
との間に設けられた少なくとも1つのコールド・シール
ドであって、前記コールド・シールドは、金属表面を支
持する円筒型表面を規定するものであり、及び、前記コ
ールド・シールドの金属表面を冷却手段と接続する手段
とを備えた磁気共鳴装置であり、前記方法は、前記コー
ルド・シールド金属表面を多数の細長い領域に分割し、
誘導渦電流ループが実質的に相殺磁場を発生するように
前記細長い領域を配置し、誘導渦電流の経路を延長させ
て、抵抗を増加させ、前記誘導渦電流をより急速に減衰
させることを特徴とする。
【0017】本発明の1つの利点は、コールド・シール
ドからの渦電流が寄与する振幅を減少させることであ
る。
【0018】本発明の別の利点は、誘導されたいかなる
渦電流の時定数をも、減少させることである。即ち、い
かなる誘導された渦電流でも、急速に減衰するのであ
る。
【0019】本発明の別の利点は、プレエンファシスの
補正を簡単にしたことである。
【0020】
【実施例】本発明に基づく1つの磁気共鳴装置及び方法
を例として添付の図面を参照して説明する。
【0021】第1図は、装置には検査領域12を通して
実質的に均一な磁場を縦方向に生成する超伝導の主磁場
コイル構造体10を含むことを示している。勾配磁場生
成手段は検査領域12と交わる勾配磁場を選択的に生成
する。勾配磁場生成手段には検査領域12のいずれかの
側に対称的に配置された勾配磁場コイル14がある。勾
配磁場制御手段16は、望みどおりの磁場パルスが生成
されるように、電流パルス発生器18が勾配磁場コイル
に適切な特性をもつ電流パルスを当てるように制御す
る。
【0022】共鳴励磁および操作手段には、検査領域1
2に置かれている、選択された双極子の共鳴を誘起する
ために、適切な周波数スペクトルをもつ無線周波数パル
スを発生させるための無線周波数送信機がある。無線周
波数送信機は、検査領域を取り囲み主磁場マグネット1
0の内側に置かれた無線周波数アンテナ22と接続され
る。RFコイル22は関心のある領域に無線周波数パル
スを送信し、そこから放射する無線周波数共鳴信号を受
信する。受信コイルは分離させてもよい。受信した磁性
共鳴信号は無線周波数受信機24に送られる。復調され
て受信した無線周波数信号は、アレイプロセッサまたは
他の手段26によってディジタル化され磁性共鳴画像に
復元される。復元された画像はメモリ28に格納され
る。画像はビデオ・モニタ30に表示することができ、
以後の処理をする場合にはディスクといったようなもの
に格納することもできる。
【0023】超電導マグネット構造体10には真空容器
40があり、この中に内側の円筒形の室温ボア40a、
この構造体の外径の周りの外壁40b、および円環状の
端壁40cおよび40dがある。筒状の真空容器40を
最初に排気するための口が設けられている。
【0024】第1のコールド・シールド44には、真空
容器のボア壁40aに隣接しマグネットの内側のボアの
中にある内側の円筒形のシールド構造体44a、および
真空タンクの外径の壁に隣接した外側の円筒形の構造体
44bとがある。第1のコールド・シールド44にはさ
らに円環状の端壁シールド構造体44cおよび44dが
あることが望ましい。第1のコールド・シールドの内側
および外側の円筒は、好適実施例では、それぞれ、銅や
アルミニウムやダイヤモンドや他のセラミック・フィル
ム等のような熱伝導のよいものでコーティングされた、
ガラス強化プラスチックの円筒といった絶縁性の成型材
で作られている。熱伝導のよいコーティングに導電性が
ある場合には、電気的な導通を減らすために縦方向に分
離物を複数個入れる。第1のコールド・シールドは、銅
やアルミニウムや他の熱伝導の高い物質の編み片などの
多数の熱伝導物46によって、約60゜K−70゜Kに
冷却される第1のヒートシンク48に連結される。
【0025】第2のコールド・シールド50には、シー
ルド構造体44aの中の第1のコールド・シールドに隣
接して置かれた内側の円筒状のシールド構造体50a、
および第1のコールド・シールドの外側の円筒形シール
ド構造体44bに隣接して置かれた外側の円筒形シール
ド構造体がある。円環状の端壁50cおよび50dが熱
の封じ込めを完成することが望ましい。第2のコールド
・シールドは第1のコールド・シールドに類似させて作
られる。第2のコールド・シールド50は熱伝導ケーブ
ルまたは他の手段52により約20゜Kまたはそれ以下
に冷却される第2のヒートシンク54と連結している。
【0026】ヘリウム作業ガスは、離れた場所で機械的
手段によって圧縮されることが望ましい。ヘリウムは第
1および第2のヒートシンクがその中にある冷却ヘッド
に送られる。圧縮されたヘリウムは二段階のプロセスで
膨張し、ヒートシンクから熱を奪う。
【0027】誘電性成型材58に取付けられた複数の超
伝導の円環状のマグネット・コイル56は、第2のコー
ルド・シールド50の内側にある低温槽60の中に置か
れる。低温槽60は真空容器40の残りの部分から密閉
されているが、これはヘリウムが真空領域に逃げこまな
いように、液体ヘリウムの中に浸された超伝導マグネッ
トを支持するためである。ヘリウム容器60の温度を約
4.2゜Kに保つためにヘリウムは蒸発するので、ヘリ
ウム・ポート62により、低温槽60が液体ヘリウムで
満たされた状態を保つようにすることができる。ヘリウ
ムの回収および再循環装置(図示せず)をヘリウム・ポ
ート62に連結して気化したヘリウムを回収し液体に再
凝縮してヘリウム槽60に補充することは任意である。
断熱材の層64−これにはよくアルミニウム・マイラが
使われる−が真空容器の壁と第1のコールド・シールド
との間、第1と第2のコールド・シールドとの間、およ
び第2のコールド・シールドとヘリウム槽との間に置か
れる。
【0028】超伝導主磁場遮蔽コイル構造体66を、超
伝導主磁石56の外部周囲の、ヘリウムベッセル内に取
り付け、それと電気的に直列とする。遮蔽コイルは、ボ
ア外部に、主磁石56が発生した磁場とは反対の磁場を
発生する。好ましくは、超伝導コイル56及び66は、
相互作用を行ない、ボア内に強力かつ均一な磁場を発生
し、低温維持装置外部の磁場を大幅に減少させるように
する。同様に、超伝導勾配磁場遮蔽コイル68を、主超
伝導磁石内部の、ヘリウムベッセル内に取り付け、勾配
磁場からのそれらを遮蔽することもできる。この主磁石
及び半径方向でその上にある構造を勾配磁場から遮るこ
とによって、勾配磁場が遮蔽構造内に渦電流を誘導する
のを防止することができる。
【0029】更に図1を参照しつつ、図2及び図3を参
照すると、コールド・シールドの各々は、非鉄性電気絶
縁内側コア70と、このコアの一方または両面に高熱伝
導表面被覆72とを有する層状構造で構成されている。
本体磁石全体では、コールド・シールドは、長さ1−2
メートルで、約1メートル及び1.5メートルの直径を
有する。好適実施例では、熱伝導外側層(複数)72は
銅かアルミニウムであり、これも電気導電性を備えてい
る。好適実施例をより具体的に説明すると、コールド・
シールドは、回路基板用材料から作られており、内側コ
ア70はガラスで補強したポリマー材、そして熱伝導被
覆72は約1−2ミリの厚さの銅またはアルミニウムの
層である。また、コア70にはガラスよりも熱伝導率が
高いカーボンファイバまたはファイバを含んだものを選
択してもよい。
【0030】電気導電性外側層72は、外側層を複数の
部分に分割するための電気絶縁手段の配列74を備えて
いる。好適実施例では、この電気絶縁手段は、長手方向
のギャップであり、これは従来のエッチング過程で規定
されるものである。好ましくは、約4ミリ幅の帯状体を
2ミリのギャップで隔離する。しかしながら、銅または
アルミニウムを化学的に反応させ化学的に処理して導電
性を減少させるような、他の技法も考えられる。例え
ば、アルミニウムの細い帯状体を酸化させて比較的電気
的に絶縁性のある酸化アルミニウムを得るようにしても
よい。同様に、比較的電気的に絶縁性のある粒子を、導
電性層72の前もって規定した経路内に埋め込んでもよ
い。別の選択肢として、ダイアモンド、カーボン等のよ
うな熱伝導性があり、電気的には抵抗性を呈するセラミ
ック材料の帯状態を、金属性帯状態の代りに用いてもよ
い。前記層の分割は、各セグメントが、それぞれの冷凍
手段とコールド・シールドを接続する帯状体46、52
の1つと熱的に連通するようにしてある。
【0031】図4を参照して、電気絶縁手段は、導電層
を多数の細長い帯状体80に分割する。磁性勾配パルス
に応答して、各帯状体は渦電流82を保持する。電気絶
縁手段74の各側で反対方向に流れる渦電流が、打ち消
す効果を生じるので、渦電流全体は実質的に電流ループ
84となる。実際、電気的分割を行なわないと、ループ
84と同様の渦電流が発生するであろう。しかしなが
ら、渦電流82の合計の経路長は、ほぼセグメント80
の数だけ倍増した長さとなる。逆の言い方をすれば、経
路長82に沿った電気抵抗全体は、経路セグメント80
の数だけ、経路長84の電気抵抗を倍増したものとな
る。したがって、電流82の合計の振幅は、セグメント
数の逆だけ、単一電流ループ84の振幅より小さいもの
となる。
【0032】フィンガー即ちセグメント間には容量性及
び誘導性結合があることも、認められよう。したがっ
て、渦電流及び結果的に生じる渦磁場は、金属の抵抗だ
けでなく、誘導性及び容量性リアクタンスによっても、
減衰されるのである。図2、5及び6を参照すると、種
々の導電セグメントパターンが見られる。好ましくは、
これらのセグメントを、磁石の中央軸に平行に延在させ
る。これは、勾配磁場Gx、Gy及びGzからの渦電流
を、ほぼz方向に制限するものである。中央ボアと平行
なz方向、即ちB0磁場に平行に流れる渦電流によって
発生した渦磁場は、磁性共鳴現象(magnetic
resonance experment)に対する影
響を最少にする。z方向のコールド・シールドに素って
流れる渦電流は、z方向の磁性成分を発生することがで
きず、撮像過程におけるいかなる影響も最少にする。
【0033】図2を参照すると、効果的なパターンの1
つが櫛状パターンとして示されている。即ち、一連の共
通アークセグメント90が1つの縁の一部分に沿って延
長している。各アークセグメントは、多数のフィンガー
92と相互接続されている。アークセグメントは、ギャ
ップ或は他の電気絶縁体74によって電気的に分離され
ている。
【0034】図5を参照すると、別の効果的なパターン
が、インターリーブ状櫛形状で示されている。即ち、ア
ークセグメント90’及び90”が、コールド・シール
ドの対向する縁に沿って、規定されている。別のフィン
ガー92’及び92”が、セグメント90’及び90”
と、それぞれ接続されている。熱伝導帯状体4、52の
一方が、各アークセグメントと相互接続されている。
【0035】図6を参照すると、対向端で相互接続され
た複数のセグメントが、S状パターンを規定するように
した別のパターンが示されている。
【0036】更に別の代替案として、アークセグメント
及び長手方向導体部分を、電気的に非伝導的で熱的に伝
導的な材料、例えばダイアモンドで、分割することもで
きる。小さなダイアモンドまたは他の熱導電性セラミッ
クセグメントを挿入して、アークセグメントを互いに分
割することにより、周辺縁部の熱伝導率を保持しつつ、
導電性をなくすことができる。同様に、セラミックの挿
入によって、アークセグメントを長手方向セグメントに
接続することができる。
【0037】これらセグメントのための更に別のパター
ンも考えられる。エッチングによる薄膜材料ではなく、
セグメントを、比較的厚いワイヤ、ビーム等で規定する
こともできる。更に、対角線に沿って設けたセグメン
ト、特に、内側及び外側表面上にて対向する体格線に沿
ったセグメントも、有利な結果を得るものである。フォ
ーマ(former)70の外側に導電沿うを規定する
のではなく、導電性部分をフォーマ内部に規定すること
もできる。例えば、ポリマー性シリンダ70を、対角線
状に巻回した銅またはアルミニウムの撚り糸、金属及び
セラミックファイバの混合物によって、補強することが
できる。更に別の代替案として、コールド・シールド
を、伝導性及び非伝導性材料の多数の内部層を有する回
路基板材料によって、規定してもよい。
【0038】以上、本発明を好適実施例を参照して説明
した。先の詳細な説明を読み理解すれば、変更及び改造
が、他の者にも思い浮かぶことは、明らかであろう。し
たがって、本発明は、添付の特許請求の範囲またはその
同等物の範疇に入る、そのような変更、改造等も全て含
むものであると、解釈する。
【図面の簡単な説明】
【図1】磁気共鳴撮像装置の低温維持装置及び超伝導主
磁石の種々の内部層を通った部分的縦断面図。
【図2】本発明のコールド・シールドの1つを表した
図。
【図3】図2のコールド・シールドを通った断面図。
【図4】誘導された渦電流を示す、コールド・シールド
の一部の拡大図。
【図5】図2の熱遮蔽をエッチングするためのパターン
の代替案を示す図。
【図6】コールド・シールドのためエッチングパターン
の別の代替案を示す図。
【符号の説明】
12 試験領域 10 超伝導磁石構造体 22 RFコイル 14 勾配磁場コイル 40 真空容器 56 環状超伝導磁石 60 液体ヘリウム貯蔵容器 44 第1のコールド・シールド 50 第2のコールド・シールド 70 円筒 72 熱伝導層 80、92 セグメント 82 渦電流
フロントページの続き (72)発明者 マイケル エイ.モリッチ アメリカ合衆国 オハイオ州 44060,メ ントー,ジェリミイ アヴェニュ 7580 (72)発明者 ジョン エル.パトリック アメリカ合衆国 オハイオ州 44022,シ ャグリン フォールズ,スタフォード ロ ード 9495

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】検査領域(12)周囲に配した無線周波数
    コイル(22)と、 前記検査領域(12)に隣接して設けた勾配コイル構造
    体(14)と、 前記勾配コイル構造体(14)に勾配磁場パルスを発生
    させると共に、前記無線周波数コイル(22)に無線パ
    ルスを射出させる手段(14、16)と、 前記検査領域(12)を取り囲み、前記無線周波数コイ
    ル(22)及び前記勾配コイル構造体(14)を受け入
    れるボアを規定する超伝導磁石構造体(10)であっ
    て、該超伝導磁石構造体(10)は、 前記ボアに沿って内側壁(40a)を有する円筒形真空
    容器(40)と、前記真空容器(40)内に設けられた
    少なくとも1つの環状超伝導磁石(56)と、前記環状
    超伝導磁石(56)を取り囲み、かつ前記超伝導磁石
    (56)をその超伝導温度以下に保持する媒体を含む低
    温槽(60)であって、前記真空容器(40)内に空間
    をおいて収容されている前記低温槽(60)と、前記低
    温槽(60)と前記真空容器の内側壁(40a)との間
    に設けられた少なくとも1つのコールド・シールド(4
    4または50)とから成り、 前記コールド・シールド(44または50)は、円筒と
    前記円筒規定手段(70)に沿って配置された多数の熱
    伝導セグメント(80または92)とを規定する手段
    (70)と、前記コールド・シールド(44または5
    0)のセグメント(80または92)を冷却手段(48
    または54)に接続する手段(46または52)とを備
    えていることを特徴とする、磁気共鳴装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の装置において、前記超伝導
    磁石構造体(10)は、第1(44)及び第2(50)
    の前記コールド・シールドを備えており、前記第2のコ
    ールド・シールド(50)は、前記第1のコールド・シ
    ールド(44)及び前記低温槽(60)との間に配置さ
    れていることを特徴とする、磁気共鳴装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の装置において、前
    記冷却手段(46、52)の各々は、機械式冷凍または
    ヘリウムの沸騰によって冷却する冷凍手段(48、5
    4)を備えていることを特徴とする、磁気共鳴装置。
  4. 【請求項4】請求項1、2または3記載の装置におい
    て、前記各コールド・シールド円筒規定手段(70)
    は、誘電体材の円筒を備えており、前記多数の伝導性セ
    グメント(80または92)は前記円筒によって支持さ
    れていることを特徴とする、磁気共鳴装置。
  5. 【請求項5】請求項4記載の装置において、前記伝導性
    セグメント(80または92)は、全体的に前記ボアの
    長手方向軸に平行に延びていることを特徴とする、磁気
    共鳴装置。
  6. 【請求項6】請求項5記載の装置において、前記金属セ
    グメント(80または92)は、全体的に前記ボアの長
    手方向軸に沿って延びていることを特徴とする、磁気共
    鳴装置。
  7. 【請求項7】請求項6記載の装置において、前記セグメ
    ント(80または92)は、前記誘電体円筒(70)の
    外表面または内表面上の金属性フォイルによって規定さ
    れていることを特徴とする、磁気共鳴装置。
  8. 【請求項8】請求項6または7記載の装置であって、複
    数で別個の前記セグメント(92)は、前記円筒(7
    0)の一端に隣接して相互接続されており、更に前記円
    筒の一端全体の回りの導電路を遮断する電気絶縁手段
    (74)を備えていることを特徴とする、磁気共鳴装
    置。
  9. 【請求項9】請求項1、2、3、4、5、6、7、8の
    いずれか1項に記載の装置であって、更に、前記ボア内
    で受け取った磁気共鳴信号から画像表現を再生する再生
    手段(26)を備えていることを特徴とする、磁気共鳴
    装置。
  10. 【請求項10】内部ボアを規定する内側壁(40a)
    と、無線周波数コイル(22)と勾配コイル構造体(1
    4)とを有する円筒形真空容器(40)と、前記勾配コ
    イル構造体(14)に勾配磁場パルスを発生させると共
    に、前記無線周波数コイル(22)に無線パルスを射出
    させる手段(16、18)と、前記真空容器(40)内
    に設けられた少なくとも1つの環状超伝導磁石(56)
    と、前記環状超伝導磁石(56)を取り囲み、かつ前記
    超伝導磁石(56)をその超伝導温度以下に保持する媒
    体を含む低温槽(60)と、前記真空容器(40)内に
    空間をおいて収容されている前記低温槽(60)と、前
    記低温槽(60)と前記真空容器の内側壁(40a)と
    の間に設けられた少なくとも1つのコールド・シールド
    (44または50)であって、前記コールド・シールド
    (44または50)は、金属表面(72)を支持する円
    筒型表面を規定するものであり、及び、前記コールド・
    シールド(44または50)の金属表面(72)を冷却
    手段(48、54)と接続する手段(46または52)
    とを備えた磁気共鳴装置において、渦磁場による劣化を
    減少する方法であって、 前記コールド・シールド金属表面(72)を多数の細長
    い領域(80または92)に分割し、誘導渦電流ループ
    (82)が実質的に相殺磁場を発生するように前記細長
    い領域(80または92)を配置し、誘導渦電流の経路
    を延長させて、抵抗を増加させ、前記誘導渦電流をより
    急速に減衰させることを特徴とする、方法。
  11. 【請求項11】請求項10記載の方法において、前記分
    割ステップは、金属層をエッチングして、そこに電気的
    に絶縁する不連続部を規定することによって、細長い領
    域(80、92)を規定することを特徴とする、方法。
  12. 【請求項12】請求項10または11記載の方法におい
    て、前記分割ステップにおいて、前記金属を分割して、
    前記細長い領域(80、92)が前記ボアの中央軸に実
    質的に平行に延びるようにしたことを特徴とする、方
    法。
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