JP2007536527A - 分子が固定化された基材を製造する方法および基材 - Google Patents
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Abstract
Description
本願は、共に2004年5月6日出願の米国仮特許出願第60/568767号および同第60/568879号の利益を主張するものであり、また2003年5月28日出願の米国仮特許出願第60/383564号の利益を主張する2004年5月28日出願の米国特許出願第10/447073号の一部係属出願であり、かつ、2001年7月13日出願の米国仮特許出願第60/305369号および2002年3月12日出願の米国仮特許出願第第60/363472号の優先権の利益を主張する2002年7月12日出願の米国特許出願第10/194138号の一部係属出願である。これらをすべて本明細書に援用する。
表面修飾は、マイクロアレイの生体分子検出技術においてバックグラウンドおよびスポット形態を制御するための重要な役割を果たす。オリゴヌクレオチドなどの生体分子を固定化するための、異なる種類の市販のシラン類(シリルアミンなど)、アルデヒド類、チオール類等を用いたいくつかの修飾が開発された。反応性シランで表面を被覆した後、次の課題は修飾された表面上に所要の生体分子を固定化することである。この表面への装荷は様々なシランによって常に変化し、同種のシランであったとしても、再現可能な結果を生じない場合がある。表面への装荷はアッセイの性能を決定するため、この分野では最適な表面への装荷の再現性が常に大きな課題であった。固定化のために単純な直鎖状分子を用いる場合であっても、表面上に最適に装荷することは達成が困難である。修飾されたガラス表面にDNAを結合させることは、遺伝子発現解析などのDNA診断産業における多数の用途のための中心的工程である。一般に、DNAは非共有結合、イオン相互作用、または多段階工程もしくは単純なカップリング反応を用いてガラス表面に結合させることが可能である。様々な種類のシリル化剤で修飾したガラス表面を用いたいくつかの方法が文献に報告されている。例えば、非特許文献1〜6を参照されたい。報告されているこれらの方法はすべて、高価な試薬および分析器具を使用するシリル化工程を必要とする。また、これらの方法は大きな労力を要し費用のかかる多段階の工程でもある。例えば、非特許文献7、8を参照されたい。これまでに報告されている方法は煩雑な合成と時間のかかる手順を伴っていた。例えば、非特許文献9、2001年6月28日公開のヒューバーら(Huber et al.)の特許文献1、2001年6月28日公開のヒューバーら(Huber et al.)の特許文献2、および2001年6月28日公開のヒューバーら(Huber et al.)の特許文献3を参照されたい。
Si(NCY)4;
(R1)(R2)(R3)Si−X−NCY i;
[(R1)(R2)(R3)Si−X−Z−CYNH]2−Si(NCY)2 vi;および
(R1)(R2)(R3)Si−X−Z−CYNH−Si(NCY)3 iv;
(式中、R1、R2およびR3は個別にC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル、フェニル、またはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールを表し、Xは直鎖または分岐鎖のC1〜C20アルキル、あるいはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールであって、酸素、窒素または硫黄を含む1つまたは複数のヘテロ原子によって任意選択で置換されており、Yは酸素または硫黄を表し、Zは酸素またはNHを表す。ただし、R1、R2またはR3の少なくとも1つはC1〜C6アルコキシを表す)
から成る群から選択されるイソシアネート化合物に接触させて、遊離イソシアネート基を含んだ表面を提供する工程と、から成る。
Si(NCY)4;
(R1)(R2)(R3)Si−X−NCY i;
[(R1)(R2)(R3)Si−X−Z−CYNH]2−Si(NCY)2 vi;および
(R1)(R2)(R3)Si−X−Z−CYNH−Si(NCY)3 iv;(式中、R1、R2およびR3は個別にC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル、フ
ェニル、またはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールを表し、Xは直鎖または分岐鎖のC1〜C20アルキル、あるいはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールであって、酸素、窒素または硫黄を含む1つまたは複数のヘテロ原子によって任意選択で置換されており、Yは酸素または硫黄を表し、Zは酸素またはNHを表す。ただし、R1、R2またはR3の少なくとも1つはC1〜C6アルコキシを表す)
から成る群から選択されるイソシアネート化合物に接触させて、遊離イソシアネート基を含んだ表面を提供する工程と、(c)遊離イソシアネート基を含む前記表面をスペーサー分子に接触させて、遊離アミノ基を含む表面を提供する工程と、(d)遊離アミノ基を含む前記表面をリンカー分子に接触させて、反応性遊離基を有する反応性表面を提供する工程と、から成る。
この実施形態の別の態様では、該方法は、工程(d)の後に、(e)標的分析物に特異的な少なくとも1種類の捕捉プローブに前記反応性表面を接触させて、捕捉プローブが固定化された表面を提供する工程と、(f)捕捉プローブが固定化された前記表面をキャッピング剤に接触させて、表面の、捕捉プローブが固定化されていない領域上に未反応で残存している遊離イソシアネート基をブロッキングし、かつキャッピング剤と接触しない表面に比べてナノ粒子の非特異的結合に起因するバックグラウンド・シグナルが実質的に低い基材を生産する工程とをさらに含む。
Si(NCY)4;
(R1)(R2)(R3)Si−X−NCY i;
[(R1)(R2)(R3)Si−X−Z−CYNH]2−Si(NCY)2 vi;および
(R1)(R2)(R3)Si−X−Z−CYNH−Si(NCY)3 iv;
(式中、R1、R2およびR3は個別にC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル、フェニル、またはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールを表し、Xは直鎖または分岐鎖のC1〜C20アルキル、あるいはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールであって、酸素、窒素または硫黄を含む1つまたは複数のヘテロ原子によって任意選択で置換されており、Yは酸素または硫黄を表し、Zは酸素またはNHを表す。ただし、R1、R2またはR3の少なくとも1つはC1〜C6アルコキシを表す)から成る群から選択されるイソシアネート化合物に接触させて、遊離イソシアネート基を含んだ表面を提供する工程と、(c)遊離イソシアネート基を含む前記表面を水に接触させて、遊離アミノ基を含む表面を提供する工程と、(d)
遊離アミノ基を含む前記表面をリンカー分子に接触させて、反応性遊離基を有する反応性表面を提供する工程と、から成る。
本発明のこの実施形態の別の態様では、該方法は、(i)標的分析物に特異的な少なくとも1種類の捕捉プローブに前記反応性表面を接触させて、捕捉プローブが固定化された表面を提供する工程と、(ii)捕捉プローブが固定化された前記表面をキャッピング剤に接触させて、表面の、捕捉プローブが固定化されていない領域上に未反応で残存している遊離イソシアネート基をブロッキングし、かつキャッピング剤と接触しない表面に比べてナノ粒子の非特異的結合に起因するバックグラウンド・シグナルが実質的に低い基材を生産する工程とをさらに含む。
Si(NCY)4;
(R1)(R2)(R3)Si−X−NCY i;
[(R1)(R2)(R3)Si−X−Z−CYNH]2−Si(NCY)2 vi;および
(R1)(R2)(R3)Si−X−Z−CYNH−Si(NCY)3 iv;(式中、R1、R2およびR3は個別にC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル、フェニル、またはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールを表し、Xは直鎖または分岐鎖のC1〜C20アルキル、あるいはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールであって、酸素、窒素または硫黄を含む1つまたは複数のヘテロ原子によって任意選択で置換されており、Yは酸素または硫黄を表し、Zは酸素またはNHを表す。ただし、R1、R2またはR3の少なくとも1つはC1〜C6アルコキシを表す)から成る群から選択されるイソシアネート化合物に接触させて、遊離イソシアネート基を含んだ表面を提供する工程と、(c)遊離イソシアネート基を含む前記表面をスペーサー分子に接触させて、遊離アミノ基を含む表面を提供する工程と、(d)遊離アミノ基を含む前記表面をリンカー分子に接触させて、反応性遊離基を有する反応性表面を提供する工程と、(e)標的分析物に特異的な少なくとも1種類の捕捉プローブに前記反応性表面を接触させて、捕捉プローブが固定化された表面を提供する工程と、(f)捕捉プローブが固定化された前記表面をキャッピング剤に接触させて、未反応で残存している遊離イソシアネート基をブロッキングし、かつキャッピング剤と接触しない表面に比べてナノ粒子の非特異的結合に起因するバックグラウンド・シグナルが実質的に低い基材を生産する工程と、から成る。
し得る少なくとも1つの第1の官能基と;後で別のスペーサー分子または捕捉プローブに結合させることが可能な架橋分子に結合するための少なくとも1つの第2の官能基と;負電荷を提供する少なくとも1つの任意選択の第3の官能基とを含む。第1および第2の官能基はいずれも、イソシアネートなどの反応性官能基と反応し得る任意の適切な求核基である。求核基の例には、−OH、−SH、−NHおよび−NH2が挙げられる。任意選択の第3の官能基にはカルボキシレート基が挙げられる。第1および第2の官能基は遊離アミノ基であることが好ましい。
本発明のさらに別の実施形態では、基材は前記捕捉プローブに結合することが可能な遊離アミノ基と、負に帯電したイオン基とから成るポリマー層を有する表面を含む。
本発明の別の実施形態では、標的分析物を検出するキットが提供される。該キットは上記基材および上記方法によって製造された基材のいずれかを含む。
数の標的分析物を検出する方法が提供される。該方法は、(a)本発明の方法のいずれか1つによって製造された基材であって、その表面に少なくとも1種類の捕捉プローブが固定化されており、各種類の捕捉プローブが標的分析物に特異的であることを特徴とする基材を提供する工程と、(b)標的分析物に特異的な検出体プローブとナノ粒子とを含んでなる少なくとも1種類の検出用プローブを提供する工程と、(c)捕捉プローブおよび検出体プローブが特異的標的分析物に結合するのに有効な条件下で、捕捉プローブ、検出用プローブおよび試料を接触させて、基材の表面上に固定化複合体を形成する工程と、(d)基材の表面を洗浄して、結合していないナノ粒子を除去する工程と、(e)前記標的分子の有無の指標としての前記複合体の有無を観察する工程と、から成る。
(R1)(R2)(R3)Si−X−NCY i
(式中、R1、R2およびR3は個別にC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル、フェニル、またはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールを表し、Xは直鎖または分岐鎖のC1〜C20アルキル、あるいはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールであって、酸素、窒素または硫黄を含む1つまたは複数のヘテロ原子によって任意選択で置換されており、Yは酸素または硫黄を表す。ただし、R1、R2またはR3の少なくとも1つはC1〜C6アルコキシを表す)を有する薬剤に接触させて、反応性中間体を形成させる工程と、(b)前記反応性中間体を前記表面と接触させて、前記表面上に前記分子を固定化する工程とから成る。
この実施形態の別の態様では、該表面は反応性中間体と反応する少なくとも1つの基を有する。基の代表例にはヒドロキシル基、アミノ基またはカルボキシレート基が挙げられる。薬剤の非限定的な例には、3−(イソシアナトプロピル)トリエトキシシランまたは3−(イソシアナトプロピル)ジメチルモノエトキシシランが挙げられる。
この実施形態の別の態様では、表面は反応性中間体と反応する少なくとも1つの基を有する。基の代表例にはヒドロキシル基、アミノ基またはカルボキシレート基が挙げられる。薬剤の非限定的な例には3−(イソシアナトプロピル)トリエトキシシランまたは3−(イソシアナトプロピル)ジメチルモノエトキシシランが挙げられる。
結合され得る。
本発明の別の実施形態では、修飾基材を製造するためのキットが提供される。該キットは、分子をシリル化するための任意の試薬と、任意の基材、洗浄工程および結合工程を含むアッセイを実行するための緩衝液を含み得る。
(a)前記分子を、式i:
(R1)(R2)(R3)Si−X−NCY i
(式中、R1、R2およびR3は個別にC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル、フェニル、またはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールを表し、Xは直鎖または分岐鎖のC1〜C20アルキル、あるいはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールであって、酸素、窒素または硫黄を含む1つまたは複数のヘテロ原子によって任意選択で置換されており、Yは酸素または硫黄を表す。ただし、R1、R2またはR3の少なくとも1つはC1〜C6アルコキシを表す)を有する薬剤に接触させて、反応性中間体を形成する工程と、
(b)前記反応性中間体を前記表面と接触させて、前記表面上に前記分子を固定化する工程とから成る。
本発明の別の実施形態では、表面上に分子を固定化する方法が提供され、該方法は、
(a)Si(NCY)4(式中、Yは酸素または硫黄を表す)を、式ii:
(R1)(R2)(R3)Si−X−Z ii
(式中、R1、R2およびR3は個別にC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル、フェニル、またはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールを表し、Xは直鎖または分岐鎖のC1〜C20アルキル、あるいはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールであって、酸素、窒素または硫黄を含む1つまたは複数のヘテロ原子によって任意選択で置換されており、Zはヒドロキシ基またはアミノ基を表す。ただし、R1、R2またはR3の少なくとも1つはC1〜C6アルコキシを表す)を有する薬剤に接触させて、第1の反応性中間体を形成する工程と、
(b)第1の反応性中間体を分子に接触させて、第2の反応性中間体を形成する工程と、
(c)前記第2の反応性中間体を前記表面に接触させて、前記表面上に前記分子を固定化する工程と、から成る。該方法により、表面上に分岐状のオリゴヌクレオチドなどの捕捉された分岐状分子の構造体を生成させることが可能となり、これは核酸などの標的分析物の検出を増強するのに有用である。
本発明の別の実施形態では、式iii:
(R1)(R2)(R3)Si−X−NHCYL−M iii
(式中、R1、R2およびR3は個別にC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル、フェニル、またはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールを表し、Xは直鎖または分岐鎖のC1〜C20アルキル、あるいはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールであって、酸素、窒素または硫黄を含
む1つまたは複数のヘテロ原子によって任意選択で置換されており、Yは酸素または硫黄を表し、Lはリンカー基を表し、Mは分子を表す。ただし、R1、R2またはR3の少なくとも1つはC1〜C6アルコキシを表す)を有する化合物が提供される。
(R1)(R2)(R3)Si−X−Z−CYNH−Si(NCY)3 iv
(式中、R1、R2およびR3は個別にC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル、フェニル、またはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールを表し、Xは直鎖または分岐鎖のC1〜C20アルキル、あるいはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールであって、酸素、窒素または硫黄を含む1つまたは複数のヘテロ原子によって任意選択で置換されており、Yは酸素または硫黄を表し、Zは酸素またはNHを表す。ただし、R1、R2またはR3の少なくとも1つはC1〜C6アルコキシを表す)を有する化合物が提供される。
(R1)(R2)(R3)Si−X−Z−CYNH−Si(NHCYL−M)3 v
(式中、R1、R2およびR3は個別にC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル、フェニル、またはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールを表し、Xは直鎖または分岐鎖のC1〜C20アルキル、あるいはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールであって、酸素、窒素または硫黄を含む1つまたは複数のヘテロ原子によって任意選択で置換されており、Yは酸素または硫黄を表し、Lはリンカー基を表し、Zは酸素またはNHを表し、Mは分子を表す。ただし、R1、R2またはR3の少なくとも1つはC1〜C6アルコキシを表す)を有する化合物が提供される。
((R1)(R2)(R3)Si−X−Z−CYNH)2−Si(NCY)2 vi
(式中、R1、R2およびR3は個別にC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル、フェニル、またはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールを表し、Xは直鎖または分岐鎖のC1〜C20アルキル、あるいはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールであって、酸素、窒素または硫黄を含む1つまたは複数のヘテロ原子によって任意選択で置換されており、Yは酸素または硫黄を表し、Zは酸素またはNHを表す。ただし、R1、R2またはR3の少なくとも1つはC1〜C6アルコキシを表す)を有する化合物が提供される。
((R1)(R2)(R3)Si−X−Z−CYNH)2Si(NHCYL−M)2
vii
(式中、R1、R2およびR3は個別にC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル、フェニル、またはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールを表し、Lはリンカー基を表し、Xは直鎖または分岐鎖のC1〜C20アルキル、あるいはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールであって、酸素、窒素または硫黄を含む1つまたは複数のヘテロ原子によって任意選択で置換されており、Yは酸素または硫黄を表し、Zは酸素またはNHを表し、Mは分子を表す。ただし、
R1、R2またはR3の少なくとも1つはC1〜C6アルコキシを表す)を有する化合物が提供される。
本明細書で定義される「分子」という用語は、基材の表面上に固定化され得る、所望の特異的結合メンバーなどの任意の所望の物質を指す。本明細書で定義される「特異的結合メンバー」とは、対応結合対のいずれかのメンバーを意味する。本明細書で定義される「対応結合対」とは、一般にイオンの引力、水素結合、ファンデルワールス力、疎水性相互作用等の非共有結合性相互作用を介して相互に特異的に結合する、任意のリガンドと受容体との組み合わせである。例示的な対応結合対および相互作用は当技術分野では周知であり、例示であって限定するものではないが、抗体またはFabフラグメントとその抗原、ハプテンまたは抗原決定基との間の免疫学的相互作用;タンパク質(例えば、ホルモンまたは酵素)とその受容体(例えば、アビジンまたはストレプトアビジンおよびビオチン)との間の、あるいは糖質とレクチンとの間の生化学的相互作用;例えば金属とキレート剤との間の化学的相互作用;ならびに核酸の相補的な鎖の間の核酸塩基対合;ペプチド核酸類似体であって核酸または他のPNAと対応結合対を形成するものが挙げられる。したがって、分子は、抗原と抗体の特異的結合対、ビオチンとアビジンの結合対、糖質とレクチンの結合対、相補的ヌクレオチド配列、相補的ペプチド配列、エフェクタ分子および受容体分子、酵素補因子および酵素、ならびに酵素阻害剤および酵素から成る群から選択される特異的結合メンバーで有り得る。他の特異的結合メンバーには、限定するものではないが、DNA、RNA、ポリペプチド、抗体、抗原、糖質、タンパク質、ペプチド、アミノ酸、糖質、ホルモン、ステロイド、ビタミン、薬物、ウイルス、多糖類、脂質、リポ多糖類、糖タンパク質、リポタンパク質、核タンパク質、オリゴヌクレオチド、抗体、免疫グロブリン、アルブミン、ヘモグロビン、凝固因子、ペプチドホルモンおよびタンパク質ホルモン、非ペプチドホルモン、インターロイキン、インターフェロン、サイトカイン、腫瘍特異的抗原決定基を含んだペプチド、細胞、細胞表面分子、微生物、微生物の断片、一部、成分または微生物による産物、有機小分子、核酸およびオリゴヌクレオチド、これらの物質のいずれかの代謝産物、あるいはこれらの物質のいずれかに対する抗体が挙げられる。核酸およびオリゴヌクレオチドは、遺伝子、ウイルスRNAおよびDNA、細菌DNA、真菌DNA、哺乳類DNA、cDNA、mRNA、RNA断片およびDNA断片、オリゴヌクレオチド、合成オリゴヌクレオチド、修飾オリゴヌクレオチド、一本鎖核酸および二本鎖核酸、天然核酸および合成核酸、ならびにアプタマーを含む。抗体およびオリゴヌクレオチドの特異的結合メンバーの調製方法は当技術分野では周知である。分子が基材上に固定化され、標的分析物の捕捉プローブとして働いてもよい。分子はフルオロフォアまたはナノ粒子などの検出標識を含んでもよい。分子(M)は、シリル化剤と結合または反応して基材の表面を修飾するのに有用な反応性シリル化分子を形成することができる、少なくとも1つ以上の求核基、例えば、アミノ基、カルボキシレート基またはヒドロキシル基を有する。これらの求核基は基材の表面上でイソシアネート基および架橋分子などの反応性部分と反応することもできる。これらの求核基は分子上に既存のものであるか、または既知の化学的方法によって導入される。
質であり得る。1実施形態では、スペーサー分子は、先に表面に結合させた遊離イソシアネート基と反応し得る少なくとも1つの第1の官能基と、後で別のスペーサー分子または捕捉プローブに結合させることができる架橋分子に結合するための少なくとも1つの第2の官能基と、負電荷を提供する少なくとも1つの任意選択の第3の官能基を含む。第1および第2の官能基はいずれも、イソシアネートなどの反応性官能基と反応し得る任意の適切な求核基である。求核基の例には、−OH、−SH、−NH−およびNH2がある。任意選択の第3の官能基にはカルボキシレート基がある。第1および第2の官能基は遊離アミノ基であることが好ましい。スペーサー分子は、基材の表面上のイソシアネート基などの反応性部分またはリンカー分子と結合または反応することができる複数の1種類以上の求核基、例えば、アミノ基、カルボキシレート基またはヒドロキシル基を有する、ポリマー、糖質、抗生物質などの物質に関連し得る。
いてガラスおよびナイロンの表面を使用することである。Nature Genetics誌はマイクロアレイの実用性および限界について述べた特別補遺を発行した(Nature Genetics、第21巻第1号:p.1〜60(1999年))。本願にその全体を援用した米国特許第6807352号明細書に記載されたものなどの光学基材も興味深い。典型的には、固体支持体を使用するには、求核基と反応することができる「反応基」を含んだ本発明のシリル化分子と反応させるための、求核基が存在することが必要となる。適切な求核基または求核部分には、ヒドロキシル基、スルフヒドリル基およびアミノ基または本発明のシリル化分子と結合することのできる任意の部分が挙げられる。固体支持体の上に求核基または反応基を導入する化学的手法は当技術分野では周知であり、ナイロン(米国特許第5514785号)、ガラス(ロジャースら(Rodgers et
al.)Anal.Biochem.、23〜30頁(1999年))、アガロース(ハイスミスら(Highsmith et al.)、J.Biotechniques、第12巻:418〜423頁(1992年))およびポリスチレン(ゴシュら(Gosh et al.)Nuc.Acid Res.、第15巻:5353〜5372頁(1987年))を活性化するための手法が含まれる。好適な基材はガラスである。
(R1)(R2)(R3)Si−X−NCY i
(式中、R1、R2およびR3は個別にC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル、フェニル、またはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールを表し、Xは直鎖または分岐鎖のC1〜C20アルキル、あるいはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールであって、酸素、窒素または硫黄を含む1つまたは複数のヘテロ原子によって任意選択で置換されており、Yは酸素または硫黄を表す。ただし、R1、R2またはR3の少なくとも1つはC1〜C6アルコキシを表す)を有する薬剤に接触させて反応性中間体を形成する工程と、該反応性中間体を前記表面に接触させて、前記表面上に該分子を固定化する工程とから成る。
ればよい。一般に、この温度は約0℃〜約40℃、好適には約20℃〜約25℃である。十分な量の分子および薬剤が反応して反応性中間体を形成するまで、この反応をある時間の間攪拌する。該反応性中間体は式iiiによって定められた構造を有する。
本発明の別の実施形態では、基材表面上に分子を固定化する方法が提供され、該方法は、Si(NCY)4を、式ii:
(R1)(R2)(R3)Si−X−Z ii
(式中、R1、R2およびR3は個別にC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル、フェニル、またはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールを表し、Xは直鎖または分岐鎖のC1〜C20アルキル、あるいはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールであって、酸素、窒素または硫黄を含む1つまたは複数のヘテロ原子によって任意選択で置換されており、Yは酸素または硫黄を表し、Zはヒドロキシ基またはアミノ基を表す。ただし、R1、R2またはR3の少なくとも1つはC1〜C6アルコキシを表す)を有する薬剤に接触させて第1の反応性中間体を形成する工程と、該第1の反応性中間体を分子に接触させて、第2の反応性中間体を形成する工程と、該第2の反応性中間体を前記表面に接触させて、分子を前記表面上に固定化する工程とから成る。
(R1)(R2)(R3)Si−X−Z−CYNH−Si(NCY)3 iv;
(式中、R1、R2およびR3は個別にC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル、フェニル、またはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールを表し、Xは直鎖または分岐鎖のC1〜C20アルキル、あるいはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選
択される1つまたは複数の基で置換されたアリールであって、酸素、窒素または硫黄を含む1つまたは複数のヘテロ原子によって任意選択で置換されており、Yは酸素または硫黄を表し、Zは酸素またはNHを表す。ただし、R1、R2またはR3の少なくとも1つはC1〜C6アルコキシを表す)を有する第1の反応性中間体を形成する。
(R1)(R2)(R3)Si−X−Z−CYNH−Si(NHCYL−M)3
v
(式中、R1、R2およびR3は個別にC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル、フェニル、またはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールを表し、Xは直鎖または分岐鎖のC1〜C20アルキル、あるいはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールであって、酸素、窒素または硫黄を含む1つまたは複数のヘテロ原子によって任意選択で置換されており、Lはリンカー基を表し、Yは酸素または硫黄を表し、Zは酸素またはNHを表し、Mは分子を表す。ただし、R1、R2またはR3の少なくとも1つはC1〜C6アルコキシを表す)を有する第2の反応性中間体を形成する。リンカー基Lは、前記分子に元々存在するかまたは化学的に付加された、アミノ基、スルフヒドリル基、ヒドロキシ基、カルボキシレート基または任意の適切な部分などの求核剤であり得る。Lは−NH、−S−、−O−または−OOC−を表し得る。
この発明の別の態様では、Si(NCO)4またはSi(NCS)4と式iiの化合物との比が約1:2(等量/等量)の場合、式vi:
((R1)(R2)(R3)Si−X−Z−CYNH)2−Si(NCY)2 vi
(式中、R1、R2およびR3は個別にC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル、フェニル、またはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールを表し、Xは直鎖または分岐鎖のC1〜C20アルキル、あるいはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールであって、酸素、窒素または硫黄を含
む1つまたは複数のヘテロ原子によって任意選択で置換されており、Yは酸素または硫黄を表し、Zは酸素またはNHを表す。ただし、R1、R2またはR3の少なくとも1つはC1〜C6アルコキシを表す)を有する第1の反応性中間体が形成される。R1、R2およびR3がメトキシ基を表し、Xがフェニルを表し、Yが酸素を表し、ZがNH基を表すことが好ましい。
((R1)(R2)(R3)Si−X−Z−CYNH)2Si(NHCYL−M)2
vii
(式中、R1、R2およびR3は個別にC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル、フェニル、またはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールを表し、Lはリンカー基を表し、Xは直鎖または分岐鎖のC1〜C20アルキル、あるいはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールであって、酸素、窒素または硫黄を含む1つまたは複数のヘテロ原子によって任意選択で置換されており、Yは酸素または硫黄を表し、Zは酸素またはNHを表し、Mは分子を表す。ただし、R1、R2またはR3の少なくとも1つはC1〜C6アルコキシを表す)を有する第2の反応性中間体を生成する。リンカー基Lは、前記分子に元々存在するかまたは化学的に付加された、アミノ基、スルフヒドリル基、ヒドロキシ基、カルボキシレート基または任意の適切な部分などの求核剤であり得る。Lは−NH、−S−、−O−または−OOC−を表し得る。一般に、過剰な量の分子を用いて第1の反応性中間体と反応させる。実際には、一般に少なくとも3等量の分子と1等量の第1の反応性中間体とを用いる。
本発明の別の実施形態では、式iii:
(R1)(R2)(R3)Si−X−NHCYL−M iii
(式中、R1、R2およびR3は個別にC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル、フェニル、またはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールを表し、Lはリンカー基を表し、Xは直鎖または分岐鎖のC1〜C20アルキル、あるいはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールであって、酸素、窒素または硫黄を含む1つまたは複数のヘテロ原子によって任意選択で置換されており、Yは酸素または硫黄を表し、Mは分子を表す。ただし、R1、R2またはR3の少なくとも1つはC1〜C6アルコキシを表す)を有する化合物が提供される。リンカー基Lは、分子に元々存在するかまたは化学的に付加された、アミノ基、スルフヒドリル基、ヒドロキシ基、カルボキシレート基または任意の適切な部分などの求核剤であり得る。Lは−NH、−S−、−O−または−OOC−を表し得る。好適な実施形態では、R1、R2およびR3はアルコキシを表し、Lは−NH−を表し、Xはプロピルを表し、YはOを表す。該化合物は基材表面を所望の分子で修飾するのに有用である。
(R1)(R2)(R3)Si−X−Z−CYNH−Si(NCY)3 iv
(式中、R1、R2およびR3は個別にC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル、フェニル、またはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールを表し、Xは直鎖または分岐鎖のC1〜C20アルキル、あるいはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールであって、酸素、窒素または硫黄を含む1つまたは複数のヘテロ原子によって任意選択で置換されており、Yは酸素または硫黄を表し、Zは酸素またはNHを表す。ただし、R1、R2またはR3の少なくとも1つはC1〜C6アルコキシを表す)を有する化合物が提供される。好適な実施形態では、R1
、R2およびR3はエトキシまたはメトキシを表し、Xはベンジルを表し、Yは酸素を表し、ZはNHを表す。該化合物は分子を基材表面に結合させることができるように該分子を修飾するのに有用である。
(R1)(R2)(R3)Si−X−Z−CYNH−Si(NHCYL−M)3
v
(式中、R1、R2およびR3は個別にC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル、フェニル、またはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールを表し、Lはリンカー基を表し、Xは直鎖または分岐鎖のC1〜C20アルキル、あるいはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールであって、酸素、窒素または硫黄を含む1つまたは複数のヘテロ原子によって置換されており、Yは酸素または硫黄を表し、Zは酸素またはNHを表し、Mは分子を表す。ただし、R1、R2またはR3の少なくとも1つはC1〜C6アルコキシを表す)を有する化合物が提供される。リンカー基Lは、前記分子に元々存在するかまたは化学的に付加された、アミノ基、スルフヒドリル基、ヒドロキシ基、カルボキシレート基または任意の適切な部分などの求核剤であり得る。Lは−NH、−S−、−O−または−OOC−を表し得る。好適な実施形態では、R1、R2およびR3はエトキシまたはメトキシを表し、Xは3−フェニルまたは4−フェニルを表し、Yは酸素を表し、ZはNHを表す。該化合物は分子を基材表面に結合させることができるように該分子を修飾するのに有用である。
ミノ基のほか負に荷電した部分を提供する官能基から成るとよい。適切なスペーサー分子の例はポリマーである。ポリマーの例には、限定するものではないが、ポリ(ダイマー酸コアルキルポリアミン)−95、ポリ(ダイマー酸コアルキルポリアミン)−140、ポリ(アリルアミン)、およびジアミン末端ポリ(m−キシレンジアミン−エピクロロヒドリン、トリス(2−アミノエチルアミン)および第0世代PAMAMデンドリマーが挙げられる。好適なポリマーは、負に荷電した官能基(その一例はカルボン酸)も含んだものである。好適なポリマーの例として、ポリ(ダイマー酸コアルキルポリアミン)−95およびポリ(ダイマー酸コアルキルポリアミン)−140がある。他の適切なスペーサーには炭水化物ポリマー、およびネオマイシンなどの抗生物質がある。
一般的なプロトコルを提供する。
Si(NCY)4;
(R1)(R2)(R3)Si−X−NCY i;
[(R1)(R2)(R3)Si−X−Z−CYNH]2−Si(NCY)2 vi;および
(R1)(R2)(R3)Si−X−Z−CYNH−Si(NCY)3 iv;(式中、R1、R2およびR3は個別にC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル、フェニル、またはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールを表し、Xは直鎖または分岐鎖のC1〜C20アルキル、あるいはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールであって、酸素、窒素または硫黄を含む1つまたは複数のヘテロ原子によって任意選択で置換されており、Yは酸素または硫黄を表し、Zは酸素またはNHを表す。ただし、R1、R2またはR3の少なくとも1つはC1〜C6アルコキシを表す)から成る群から選択されるイソシアネート化合物に接触させて、遊離イソシアネート基を含む表面を提供工程と、から成る。本発明の別の実施形態では、標的分析物の検出に使用される基材を製造する方法が提供される。該方法は、(a)表面を有する基材を提供する工程と、(b)前記表面を、
Si(NCY)4;
(R1)(R2)(R3)Si−X−NCY i;
[(R1)(R2)(R3)Si−X−Z−CYNH]2−Si(NCY)2 vi;および
(R1)(R2)(R3)Si−X−Z−CYNH−Si(NCY)3 iv;
(式中、R1、R2およびR3は個別にC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル、フェニル、またはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールを表し、Xは直鎖または分岐鎖のC1〜C20アルキル、あるいはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールであって、酸素、窒素または硫黄を含む1つまたは複数のヘテロ原子によって任意選択で置換されており、Yは酸素または硫黄を表し、Zは酸素またはNHを表す。ただし、R1、R2またはR3の少なくとも1つはC1〜C6アルコキシを表す)から成る群から選択されるイソシアネート化合物に接触させて、遊離イソシアネート基を含む表面を提供する工程と、(c)遊離イソシアネート基を含む前記表面をスペーサー分子に接触させて、遊離アミノ基を含む表面を提供する工程と、(d)遊離アミノ基を含む前記表面をリンカー分子に接触させて、反応性遊離基を有する反応性表面を提供する工程と、から成る。
この実施形態の別の態様では、該方法は工程(d)の後に、(e)標的分析物に特異的な少なくとも1種類の捕捉プローブに前記反応性表面を接触させて、捕捉プローブが固定化された表面を提供する工程と、(f)捕捉プローブが固定化された前記表面をキャッピング剤に接触させて、表面の、捕捉プローブが固定化されていない領域上に未反応で残存
している遊離イソシアネート基をブロッキングし、かつキャッピング剤と接触しない表面に比べてナノ粒子の非特異的結合に起因するバックグラウンド・シグナルが実質的に低い基材を生産する工程とをさらに含む。
Si(NCY)4;
(R1)(R2)(R3)Si−X−NCY i;
[(R1)(R2)(R3)Si−X−Z−CYNH]2−Si(NCY)2 vi;および
(R1)(R2)(R3)Si−X−Z−CYNH−Si(NCY)3 iv;(式中、R1、R2およびR3は個別にC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル、フェニル、またはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールを表し、Xは直鎖または分岐鎖のC1〜C20アルキル、あるいはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールであって、酸素、窒素または硫黄を含む1つまたは複数のヘテロ原子によって任意選択で置換されており、Yは酸素または硫黄を表し、Zは酸素またはNHを表す。ただし、R1、R2またはR3の少なくとも1つはC1〜C6アルコキシを表す)から成る群から選択されるイソシアネート化合物に接触させて、遊離イソシアネート基を含む表面を提供する工程と、(c)遊離イソシアネート基を含む前記表面を水に接触させて、遊離アミノ基を含む表面を提供する工程と、(d)遊離アミノ基を含む前記表面をリンカー分子に接触させて、反応性遊離基を有する反応性表面を提供する工程と、から成る。
本発明のこの実施形態の別の態様では、該方法は、(i)標的分析物に特異的な少なくとも1種類の捕捉プローブに前記反応性表面を接触させて、捕捉プローブが固定化された表面を提供する工程と、(ii)捕捉プローブが固定化された前記表面をキャッピング剤に接触させて、表面の、捕捉プローブが固定化されていない領域上に未反応で残存している遊離イソシアネート基をブロッキングし、かつキャッピング剤と接触しない表面に比べてナノ粒子の非特異的結合に起因するバックグラウンド・シグナルが実質的に低い基材を生産する工程とをさらに含む。
Si(NCY)4;
(R1)(R2)(R3)Si−X−NCY i;
[(R1)(R2)(R3)Si−X−Z−CYNH]2−Si(NCY)2 vi;および
(R1)(R2)(R3)Si−X−Z−CYNH−Si(NCY)3 iv;(式中、R1、R2およびR3は個別にC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル、フェニル、またはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールを表し、Xは直鎖または分岐鎖のC1〜C20アルキル、あるいはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールであって、酸素、窒素または硫黄を含む1つまたは複数のヘテロ原子によって任意選択で置換されており、Yは酸素または硫黄を表し、Zは酸素またはNHを表す。ただし、R1、R2またはR3の少なくとも1つはC1〜C6アルコキシを表す)から成る群から選択されるイソシアネート化合物に接触させて、遊離イソシアネート基を含む表面を提供する工程と、(c)遊離イソシアネート基を含む前記表面をスペーサー分子に接触させて、遊離アミノ基を含む表面を提供する工程と、(d)遊離アミノ基を含む前記表面をリンカー分子に接触させて、反応性遊離基を有する反応性表面を提供する工程と、(e)標的分析物に特異的な少なくとも1種類の捕捉プローブに前記反応性表面を接触させて、捕捉プローブが固定化された表面を提供する工程と、(f)捕捉プローブが固定化された前記表面をキャッピング剤に接触させて、未反応で残存している遊離イソシアネート基をブロッキングし、かつキャッピング剤と接触しない表面に比べてナノ粒子の非特異的結合に起因するバックグラウンド・シグナルが実質的に低い基材を生産する工程と、から成る。
ンが挙げられる。限定するものではないが、代表例にはグリシンがある。
本発明の別の実施形態では、標的分析物を検出するためのキットが提供される。該キットは上記基材および上記方法によって製造された基材のうちいずれかを含む。
スルフィド・リンカーを介してナノ粒子に結合させる。スルフィド基でオリゴヌクレオチドを官能化する方法およびナノ粒子に付着させる方法は、例えば、米国特許出願公開第2003/0143598A1号および同第2002/0155442A1号明細書に記載されており、それらの全体を本明細書に援用する。オリゴヌクレオチドをナノ粒子に結合させるための好適なスルフィド・リンカーはエピアンドロステロン・リンカーである。このオリゴヌクレオチドの3’末端をさらに修飾して3’末端修飾オリゴヌクレオチドを形成し、次いで該3’末端修飾オリゴヌクレオチドをナノ粒子表面と接触させる。修飾オリゴヌクレオチドが結合したナノ粒子を次にアルデヒドで修飾された基材表面に接触させると、結果として基材表面上にナノ粒子が固定化されることになる。
て、該オリゴヌクレオチドの少なくとも一部分がナノ粒子と結合していない末端に遊離アミン基を有するナノ粒子とを提供する工程と、(b)前記ナノ粒子を、式i:
(R1)(R2)(R3)Si−X−NCY i
(式中、R1、R2およびR3は個別にC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル、フェニル、またはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールを表し、Xは直鎖または分岐鎖のC1〜C20アルキル、あるいはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールであって、酸素、窒素または硫黄を含む1つまたは複数のヘテロ原子によって任意選択で置換されており、Yは酸素または硫黄を表す。ただし、R1、R2またはR3の少なくとも1つはC1〜C6アルコキシを表す)を有する薬剤に接触させて、反応性中間体を形成する工程と、(b)前記反応性中間体を前記表面と接触させて、前記表面上に前記分子を固定化する工程とから成る。
and Colloids」(VCH,ヴァインハイム(Weinheim)、1994年);ハヤト、エム.エイ.(Hayat,M.A.)編「Colloidal Gold:Principles,Methods,and Applications」(米国サンディエゴ州所在のアカデミック・プレス(Academic Press)、1991年);マサート、アール.(Massart,R.)、IEEE Taransactions On Magnetics、第17巻、p.1247、1981年;アーマディ、ティ.エス.ら(Ahmadi.T.S.et al.)、Science、第272巻、p.1924、1996年;ヘングレイン、エイ(Henglein,A.et al.)ら、J.Phys.Chem.第99巻、p.14129、1995年;カーティス、エイ.シー.ら(Curtis,A.C.et al.)、Angew.Chem.Int.Ed.Engl.、第27巻、p.1530、1988年を参照のこと。蛍光物質または燐光物質を含浸させたシリカ・ナノ粒子を製造する方法も当技術分野では周知である(タン(Tan)および共同研究者、PNAS、2004年、第101巻、p.15027〜15032を参照されたい)。
Solar Energy」、ペリツェッティ(Pelizetti)とスキアヴェロ(Schiavello)編、1991年、p.251;ワン(Wang)とヘロン(Herron)、J.Phys.Chem.、第95巻、p.525、1991年;オルシャフスキーら(Olshavsky et al.)ら、J.Am.Chem.Soc.、第112巻、p.9438、1990年;ウシダら(Ushida et al.)、J.Phys.Chem.、第95巻、p.5382、1992年を参照されたい。
al.)、J.Am.Chem.Soc、第109巻、p.2358、1987年(金上のジスルフィド);アラーラ(Allara)とヌッツォ(Nuzzo)、Langmuir、第1巻、p.45、1985年(アルミニウム上のカルボン酸);アラーラ(Allara)とトンプキンス(Tompkins)、J.Colloid.Interface Sci.、第49巻、p.410〜421、1974年(銅上のカルボン酸);アイラー(Iler)、「The Chemistry of Silica」、第6章、ワイリー(Wiley)社、1979年(シリカ上のカルボン酸);ティモンズ(Timmons)とジスマン(Zisman)、J.Phys.Chem.、第69巻、p.984〜990、1965年(白金上のカルボン酸);ソリアガ(Soriaga)とハッバード(Hubbard)、J.Am.Chem.Soc.、第104巻、p.393
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この実施形態の別の態様では、該表面は反応性中間体と反応する少なくとも1つの基を有する。基の代表例にはヒドロキシル基、アミノ基またはカルボキシレート基が挙げられる。薬剤の非限定的な例には、3−(イソシアナトプロピル)トリエトキシシランまたは3−(イソシアナトプロピル)ジメチルモノエトキシシランが挙げられる。
この実施形態の別の態様では、表面は反応性中間体と反応する少なくとも1つの基を有する。基の代表例にはヒドロキシル基、アミノ基またはカルボキシレート基が挙げられる。薬剤の非限定的な例には3−(イソシアナトプロピル)トリエトキシシランまたは3−(イソシアナトプロピル)ジメチルモノエトキシシランが挙げられる。
本発明の別の実施形態では、修飾基材を製造するためのキットが提供される。該キットは分子をシリル化するための任意選択の試薬および任意選択の基材、洗浄工程と結合工程とを含むアッセイを実行するための緩衝液を含み得る。
本発明をさらに以下の実施例によって実証する。該実施例は例示として提供されるものであって、本発明をどのように制限することも意図していない。これらの実施例において、百分率はすべて、固体については重量%、液体については体積%であり、特に注記のない限り、温度はすべて摂氏温度である。
この実施例は、シリル化された単一の分子またはシリル化された樹枝状分子の手順により、例えば、3’または5’シリル化DNAなどの分子を、事前洗浄したガラスなどの表面に直接共有結合させるための一般的な手順を提供する。
図1に示すように、事前洗浄したガラス表面に3’−アミノまたは5’−アミノDNA分子を結合させる方法が示されている。DNA合成装置を用いたDNA合成の標準的プロトコルに従って、3’−アミン結合DNAを合成する。固体支持体上で合成された該3’アミン修飾DNAを、スクシニル・リンカーを介して固体支持体に結合させる。合成後、固体支持体に結合しているDNAを、アンモニア水を用いることによって遊離させると、その結果3’末端に遊離アミン基を含んだDNA鎖が生成された。該粗製物を、酢酸トリエチルアンモニウム(TEAA)緩衝液およびアセトニトリルを用いてHPLCで精製した。ジメトキシトリチル(DMT)基は、トリフルオロ酢酸を用いてカラム上で除去した。
分枝化が生じてしまう。結合試験において偽陽性の結果をもたらす恐れがあるので、スポットの分枝化は望ましくない。
図5に示すように、ガラス表面に5’−アミノまたは3’−アミノDNA分子を結合させる方法が示されている。乾燥アセトニトリル中の1等量のシリルアミンに1.2等量のテトライソシアネートを滴加し、該反応混合物を室温で10分間攪拌して化合物3を形成させた。5’−アミンまたは’3’−アミン結合オリゴヌクレオチドを合成し、従来の手順によってアンモニア水を用いて脱保護した。HPLC精製後、遊離の5’−アミンまたは3’−アミンオリゴヌクレオチドを1:10のDMSO/エタノール(体積比)混合物中にて化合物3で処理した。10分後、修飾されたオリゴヌクレオチドを減圧蒸発させ、DMSOまたはDMF媒体中で未修飾のガラス表面上にスポットした。
この実施例は、実施例1に記載のように製造したDNAプレートが、核酸標的を検出するためのサンドイッチ・ハイブリダイゼーション・アッセイに有用であることを示す。
金コロイド(直径13nm)は、フレンス(Frens)、Nature Phys.Sci.、第241巻、p.20(1973年)およびグレーバー(Grabar)、Anal.Chem.、第67巻、p.735(1995年)に記載のように、HAuCl4をクエン酸塩で還元することによって調製した。簡潔に述べれば、すべてのガラス器具を王水(HCl:HNO3=3:1)で洗浄し、Nanopure(登録商標)H2Oで濯ぎ、次いで使用前にオーブンで乾燥した。HAuCl4およびクエン酸ナトリウムはアルドリッチケミカルカンパニー社(Aldrich Chemical Company)から購入した。HAuCl4水溶液(1mM、500mL)を攪拌しながら還流した。次いで、38.8mMのクエン酸ナトリウム(50mL)を迅速に添加した。該溶液の色が淡黄色から赤紫色に変わり、還流を15分間続けた。室温まで冷却後、この赤色の溶液をミクロンセパレーションズインコーポレイテッド社(Micron Separations Inc.)の1ミクロンフィルタで濾過した。ヒューレット・パッカード(Hewlett Packard)8452Aダイオード・アレイ分光光度計を用いたUV−Vis分光分析および日立(Hitachi)8100透過型電子顕微鏡を用いた透過型電子顕微鏡解析(TEM)によって、Auコロイドを特徴付けした。直径13nmの金粒子は、10〜35ヌクレオチドの範囲の標的およびプローブオリゴヌクレオチド配列により凝集すると、可視的に色が変化する。
ミリジーン(Milligene)のExpedite(商標)DNA合成装置を用いて、シングル・カラム・モードでホスホロアミダイト法によって、1マイクロモルのスケールでオリゴヌクレオチドを合成した。エクスタイン、エフ.(Eckstein,F.)編、「Oligonucleotides and Analogues:A Practical Approach」(IRL Press,オックスフォード(Oxford)、1991年)。溶液はすべてミリジーン社(Milligene)から購入した(DNA合成等級)。平均的な結合効率は98〜99.8%で変化し、最後のジメトキシトリチル(DMT)保護基は、合成装置上で、オリゴヌクレオチドから切断して最終的なエピアンドロステロン結合を行った。捕捉鎖は手順に基づいてDMTを用いて合成し、HPLC系で精製した。
トーソー・バイオセップ(Tosoh Biosep)のAmberchrom(登録商標)MD−G CG−300Sカラム(10×118mm、粒径35μm)を装備したアジレント(Agilent)1100シリーズのシステムにより、0.03MのEt3NH+OAc−緩衝液(TEAA)(pH7)を用いて95%CH3CN/5%TEAAの1%/分の勾配で逆相HPLCを実施した。流速は1mL/分、260nmでのUV検出とした。結合した最終DMTをそのHPLCカラム上で1〜3%トリフルオロ酢酸およびTEAA緩衝液を用いて脱保護した。DMTが切断されたオリゴヌクレオチドを含んだ緩衝液を収集および蒸発させた後、ほぼ蒸発乾燥させた。オリゴヌクレオチドの量を260nmの吸光度によって決定し、逆相HPLCによって最終的な純度を評価した。
(d)オリゴヌクレオチドの金ナノ粒子への付着
実施例に使用したプローブ:(3’−act tta aca ata g−a20−Epi−5’および3’−t taa cac tcg c−a20−Epi−5’)(配列番号1)を以下のように結合させた。これらのプローブはM13標的配列の検出用に設計されたものである。
ストック緩衝溶液:ハイブリダイゼーション緩衝液用に、以下のストック溶液を用いた:3.0 NaCl、0.3Mのクエン酸ナトリウム、10mMのMgCl2、4.0mMのNaH2PO4および0.005%SDS。
この第V因子の標的配列を検出用に実施例2〜6において使用した。プローブが捕捉鎖の試験プレートを直接標的とするように実施例1においてはM13プローブを用いたが、ここでは標的の検出を実施しなかった。しかし、実施例2〜5から、第V因子プローブおよびM13プローブの存在下で第V因子の標的検出を行った。ここでは、M13プローブは対照の役割を果たすものとした。プレート番号5では、1つのプレート上で第V因子の野生型およびミスマッチの検出など異なる組み合わせのアッセイを実施した。プレート番号6の各ウェルは、使用した標的およびプローブにより明確に規定された。
5’gacatcgcctctgggctaataggactacttctaatctgtaagagcagatccctggacaggcaaggaatacaggtattttgtccttgaagtaacctttcag3’(配列番号4)
プローブ配列:
プローブFV(13D):5’−epi−a20−tattcctcgcc3’(配列番号5)
プローブFV(26D):5’−epi−a20−attccttgcct3’(配列番号6)
第V因子標的検出用の捕捉鎖:
5’−tcc tga tga aga tta gac att ctc gtc−NH−CO−NH−Si−(OEt)3−3’(配列番号7)
ストック緩衝溶液:ハイブリダイゼーション緩衝液については、次のストック溶液を用いた:3.0 NaCl、0.3Mのクエン酸ナトリウム、10mMのMgCl2、4.0mMのNaH2P04および0.005%SDS。
この実施例では、プローブが捕捉鎖を直接標的とするようにして、検出アッセイを実施
した。実施例1(方法番号1)に記載のようにプレート番号1〜3を製造した。プレート2および3では、プローブ(図6)は捕捉鎖に45分以内に明確にハイブリダイズした。捕捉鎖にハイブリダイズした金コロイドナノ粒子は銀増幅前でもはっきりと見えた。プレート1(図6)では、特異性を示すための異なるプローブを使用してアッセイを進めた。銀染色後、シグナルは銀増幅の後でもガラス表面上には見られなかった。この実験は本発明に従って製造されたDNAチップの特異性を証明した。
5’−tga aat tgt tat c−NH−CO−NH−Si−(OEt)3−3’(配列番号8)
プレート番号2〜3で使用したプローブ:
3’−act tta aca ata g−a20−Epi−5’(配列番号9)。
この実施例では、シリル化した2種類の異なる捕捉鎖を直接プレート上にスポットし、検出した。実施例1に記載のように該プレートを製造した(方法番号1)。真中の列には常に、上下の列に他の捕捉鎖がある陽性対照の捕捉鎖があるものとした。ここでは、野生型、変異型およびヘテロ接合の試料を検出に用いた。上記アッセイ条件を用いて、すべての試料について適切な場所にシグナルが見出された。図7を参照されたい。
5’−tga aat tgt tat c−NH−CO−NH−Si−(OEt)3−3’(配列番号10)
陽性対照について使用したプローブ:
3’−act tta aca ata g−a20−Epi−5’(配列番号11)
b)標的の検出に用いたプローブ:
プローブFV13D(野生型標的用のプローブ):5’−Epi−a20−tattcctcgcc3’(配列番号12)
プローブFV26D(変異型標的用のプローブ):5’−Epi−a20−attccttgcct3’(配列番号13)
第V因子標的検出用の捕捉鎖配列:
5’−tcc tga tga aga tta gac att ctc gtc−NH−CO−NH−Si−(OEt)3−3’
野生型第V因子の標的配列:
5’gacatcgcctctgggctaataggactacttctaatctgtaagagcagatccctggacaggcaaggaatacaggtattttgtccttgaagtaacctttcag3’(配列番号13)
変異型第V因子の標的配列:
gtaggactacttctaatctgtaagagcagatccctggacaggtaaggaatacaggtattttgtccttgaagtaacctttcag−3’(配列番号14)。
ウェル1:ヘテロ接合型− プローブ26Dを使用。
ウェル2:ヘテロ接合型− プローブ13Dを使用。
ウェル4:対照− プローブ13Dを使用。陽性対照のみが現れるはずである。
ウェル5:変異型標的− 変異型プローブ26D+陽性対照プローブを使用。
ウェル7:ヘテロ接合型− プローブ26Dを使用。
ウェル8:ヘテロ接合型− プローブ13Dを使用。
ウェル10:野生型標的− 野生型プローブ13Dを使用。
この実施例では、MTHFRの100merの合成標的と208塩基対のPCR産物(10nM〜50nM)を検出アッセイに用いた。実施例1(方法番号1)に記載のようにプレートを製造した。M13標的およびMTHFRの18merプローブを用いて片方のウェルを対照として用いたところ、銀シグナルの増幅後でも銀の痕跡すら見られなかった。プレート番号1(図8)に示すように、融点を超えるとハイブリダイズしないことを示すために70℃で実験を行った(MTHFR標的および18merプローブ)。この結果から、プローブには特異性があり、高温ではプローブはシリルオリゴを結合させた基材に非特異的に結合していないことがわかる。
100merの合成標的:
5’−aag cac ttg aag gag aag gtg tct gcg gga gcc gat ttc atc atc acg cag ctt ttc ttt gag gct gac aca ttc ttc cgc ttt gtg aag gca tgc acc ga−3’(配列番号14)
3枚のプレートすべてに使用した18merのプローブ配列:
3’−ctg tgt aag aag gcg ttt−A20−Epi−5’(配列番号15)
PCR産物:208塩基対
典型的な実験手順(プレート番号2)では、30μlの希釈した緩衝液(1.3MのNaCl、130mMのクエン酸ナトリウム、4.38mMのMgCl2、1.82mMのリン酸ナトリウム、0.003%SDS)に、10μlの18merプローブ(10nM)および2μlの100merの合成標的(10μM)、8μlの水を混合し、アレイ化したガラス・チップ上を浸し、室温にて1.5時間ハイブリダイズさせた。プローブの終濃度は2nM、標的濃度は400pM、緩衝液の濃度は0.78MのNaCl、70mMのクエン酸ナトリウム、2.64mMのMgCl2、1.1mMのリン酸ナトリウム、0.01%となった。この後、0.75Mの塩化ナトリウム、75mMのクエン酸、0.05%Tweenの緩衝液で洗浄し、次いで0.5Mの硝酸ナトリウム緩衝液で再度洗浄した。このプレートを、銀A+銀B(1mL+1mL=計2mL)(米国ミズーリ州セントルイス63178所在のシグマ社から市販されている銀増幅キット、カタログ番号:S5020およびS5145)で4分間処理し、ナノピュア水で洗浄した。最終的に、プレートを画像システムに曝して上記のようにデータを収集した。プレート番号2を用いた実施例3では、ウェル番号:21、4、5、8は対照であり、対照はM13の合成標的およびMTHFRの18merプローブ(5’−tat gct tcc ggc tcg tat gtt gtg tgg aat tgt gag cgg ata aca att tca−3’)(配列番号17)から成るものとした。
第V因子の99merの変異型第V因子標的は、以下の配列:
5’gtaggactacttctaatctgtaagagcagatccctggacaggtaaggaatacaggtattttgtccttgaagtaacctttcag−3’)(配列番号18)
を有するものとした。
この実施例および以下の実施例7では、同一の捕捉鎖をプレート上にアレイ化した。この実験の目的は、同じオリゴマーをスライド上の異なる場所にスポッティングしたときの、銀増幅後のスポットの強度の差を見出すことにあった。スライド上の2つの第V因子4Gオリゴマー捕捉鎖の中間に陽性対照をスポッティングした。この結果を図9に示す。
5’tcc tga tga aga tta gac att ctc gtc−NH
−CO−NH−Si−(OEt)3−3’(配列番号19)
であった。
5’tga aat tgt tat c−NH−CO−NH−Si−(OEt)3−3’(配列番号20)
であった。
gtaggactacttctaatctgtaagagcagatccctggacaggcaaggaatacaggtattttgtccttgaagtaacctttcag−3’)(配列番号21)
を有していた。
gtaggactacttctaatctgtaagagcagatccctggacaggtaaggaatacaggtattttgtccttgaagtaacctttcag−3’)(配列番号22)
を有し、使用したプローブは、以下の配列:
プローブFV13D:5’−Epi−a20−tattcctcgcc3’(配列番号23)
プローブFV26D:5’−Epi−a20−attccttgcct3’(配列番号24)
を有していた。
5’−tcc tga tga aga tta gac att ctc gtc−NH−CO−NH−Si−(OEt)3−3’(配列番号25)
陽性対照配列は:
5’−tga aat tgt tat c−NH2−3’(配列番号26)
であり、陽性対照について用いたプローブは:
3’−act tta aca ata g−a20−Epi−5’(配列番号27)
であった。
ウェル1、6、8および9は、陽性対照プローブのみを標的および緩衝液とともに有する。
ウェル4、7および10は、標的プローブのみを標的および緩衝液とともに有し、ここには陽性対照のプローブおよび標的は存在しなかった。
これらの結果(図9)から、プローブは標的検出に特異性を有し、標的が存在しない場合には非特異的なバックグラウンド・ノイズは認められなかったことがわかる。
この実施例では、捕捉鎖のパターンはすべて実施例6に記載のものと同じである。また、実施例6に記載したのと同じ実験条件および濃度を用い、52℃でアッセイを実施した。野生型および変異型の標的は実施例6で提供されている。結果を図10に示す。ウェルは以下のように特定した:
ウェル1:実施例4に示した同じ緩衝液条件において捕捉鎖を直接探査する陽性対照プローブ。
ウェル5:プローブ13Dおよび第V因子の変異型PCR標的、ならびにハイブリダイゼーション緩衝液。
ウェル7:野生型の第V因子標的、プローブ(26D)、陽性対照プローブおよびハイブリダイゼーション緩衝液。
ウェル9:野生型の第V因子標的、プローブ13(D)、陽性対照プローブおよびハイブリダイゼーション緩衝液。
プローブFV13D:5’−Epi−a20−tattcctcgcc−3’(配列番号29)
プローブFV26D:5’−Epi−a20−attccttgcct−3’(配列番号30)
これらの結果(図10)から、プローブは標的と特異的に反応し、プローブを異なる標
的と混合してもプローブと標的との間に交差ハイブリダイゼーションは観察されなかったことがわかる。
ポリマー被覆基材を製造し、該ポリマー被覆表面上にアミン修飾DNAをプリントするための標準プロトコルは次の通りである。
スライドガラス:
Gold seal(登録商標)製品、カタログ番号:3011
フィッシャーサイエンティフィック社(Fisher Scientific)、カタログ番号:12−544−1
シラン:
3−(トリエトキシシリル)プロピルイソシアネート、シグマアルドリッチ社(Sigma−Aldrich)、カタログ番号:41336−4
m−アミノフェニルトリメトキシシラン、ゲレスト社(Gelest)、カタログ番号:SIA0599.0
テトライソシアナトシラン、ゲレスト社、カタログ番号:SIT125.0
ポリマー:
ポリ(ダイマー酸コアルキルポリアミン)−140、シグマアルドリッチ社、カタログ番号:191043
ポリ(ダイマー酸コアルキルポリアミン)−90、シグマアルドリッチ社、カタログ番号:191019
ネオマイシン、シグマアルドリッチ社、カタログ番号:N1142
ポリ(アリルアミン)、シグマアルドリッチ社、カタログ番号:479144
ポリ(m−キシリレンジアミン−エピクロロヒドリン)、ジアミン末端、シグマアルドリッチ社、カタログ番号:456888
トリス(2−アミノメチルアミン)、シグマアルドリッチ社、カタログ番号:22563−0
第7世代Panamデンドリマー、シグマアルドリッチ社、カタログ番号:53672−5
リンカー:
エチレングリコールビス(スクシンイミジルスクシネート)EGS、ピアース社(Pierce)、カタログ番号:21565
スベリン酸スクシンイミジル、(DSS)、ピアース社、カタログ番号:21555
1,6ジイソシアナトヘキサン、シグマアルドリッチ社、カタログ番号:D124
70−2
グルタル酸ジアルデヒド、シグマアルドリッチ社、カタログ番号:34085−5
スライドガラスの洗浄:
すべてのスライドガラスを最初にNaOH(5%水溶液)に室温で30分間浸漬し、水で洗浄してpH7にした。次いで、これらを5%HClに室温で30分間浸漬し、再度水で1回洗浄した。最後に、スライドガラスを5%HCl中の3%H2O2で室温にて3時間処理し、(pH7になるまで)水で3回洗浄し、エチルアルコールで3回洗浄し、遠心して乾燥させた。この後、この空気乾燥させたスライドガラスをオーブンで120℃にて一晩硬化させた。
1.96(0.01M)のテトライソシアナトシランおよび2.13g(0.01M)のm−アミノフェニルトリメトキシシランを混合し、室温で20分間攪拌した。200mLのエチルアルコールを該混合物に添加し、室温でさらに60分間攪拌した(図11を参照)。
4.09gの2−トリメトキシシラン−6−(トリイソシアナトシランウレア)ベンゼン(0.01M)(1)のエタノール溶液200mLを用いて、軽く攪拌しながら25枚のスライドガラスを室温で2時間処理した。2時間の反応後、浴槽からスライドガラスを取り出し、エタノールで3回洗浄し、さらに乾燥させることなく次の工程に用いた(図11を参照)。
1.5gのポリ(ダイマー酸コポリアミン)−95(2)(米国ミズーリ州セントルイス所在のアルドリッチ・ケミカル(Aldrich Chemicals)から購入)をピリジン/ジクロロメタン混合物(150mL;5:1)に添加し、室温で1.5時間攪拌した。シリル化したスライドガラスをこの溶液に入れ、室温で4.5時間放置した。次いで、以下の順序でスライドガラスを洗浄した(図11を参照)。
・ピリジンで2回(5分間)
・ジクロロメタンで2回(各5分間ずつ)
・エタノールで3回(各5分間ずつ)。
EGS架橋剤
a)工程3で製造したスライドガラスを、エチレングリコールビス−スクシンイミジルスクシネート(3−EGS)の20mM溶液(50mlのDMSOに0.456g)を用いて、室温で4時間処理した。次いで、処理したスライドガラスをエタノール:DMSO混合物(9:1)で1回、エタノールで3回洗浄し、乾燥させた。図11は分岐状のシランによる被覆の化学式を示している:分岐状のシランを表面被覆に用いて標的検出の感度を増大させた。実際、この分岐状シランは標的検出の再現性に役立つとともに、感度を上げるのにもある程度役立った。図12は、ガラス表面上のポリマー被覆のモデル画像であり、ポリマーがガラス表面上で角度を為して位置しておりDNAのプリントに最適であることがわかる。
b)工程3で製造したスライドガラスを、1,6−ジイソシアナトヘキサン(3−C6)の26mM溶液(100mlのDMSOに0.436g)を用いて、室温で4時間処理した。次いで、処理したスライドガラスをエタノール:DMSO(9:1)混合物で1回
、エタノールで3回洗浄し、乾燥させた。架橋剤を添加後、3’アミン修飾DNAのアレイを形成し、湿潤チャンバ内に12時間放置した。アレイ形成したこのスライドガラスを、アッセイを進める前に洗浄し、乾燥させた。
分岐状表面を製造するための表面被覆として種々のポリマーおよびリンカーを評価した。図13は代表的なポリマーおよびリンカーならびに使用順序を示す概略図である。これら全てのポリマーのうちで、ポリ(ダイマー酸コアルキルポリアミン)−95が金ナノ粒子プローブを用いた標的DNAの検出において良好な結果を生み、かつバックグラウンド・ノイズが最小限の再現可能な結果をもたらした。デンドリマー、トリス(2−アミノメチルアミン)、ポリ(アリルアミン)などのアミンが豊富な化合物で被覆された表面は、金ナノ粒子プローブを用いたとき、ポリ(ダイマー酸コアルキルポリアミン)−95で被覆された表面に比べて少し高いバックグラウンドを示した。どのような作用理論にも拘束されるものではないが、金ナノ粒子が表面上の未反応のアミンと結合していると考えられる。アミンが豊富なデンドリマー表面上へのCY3標識オリゴヌクレオチドのプリントを用いると、高いバックグラウンドが観察された。
1.オリゴ溶液の調製−FV43H+Cy3(75ナノモル+60ピコモル)
2.カルテシアン(Cartesian)のアレイヤーを用いて、スライド1枚あたり計
960スポットをスポッティングした。
3.該スライドをチャンバ内で18時間水和させた。
4.次いで、該スライドを乾燥させ、走査し、また洗浄・走査し、解析した。
5.次の量のDNA:
a.FV43H=GGCGAGGAATA−(peg)3−NH2(75ナノモル)+
b.CY3オリゴ=Cy3−TCATCATCA−(スペーサー18)−NH2(60ピコモル)
を用いてオリゴ混合物を調製した。
6.基材全域に溶液を分配し、基材を水和させてオリゴ混合物を基材に結合させた。
7.次いで、基材を乾燥させ、0.2%SDS、MilliQ(登録商標)水で順に洗浄した。
8.次いで、GenePix(登録商標)4100Aスキャナを用いて400PMT、40μmの分解能で基材を走査した。
9.走査した画像を保存し、GenePix(登録商標)Pro4ソフトウェアを用いてグリッド表示した。
10.データを収集し、MS(登録商標)Excelで整理した。
11.シグナル強度がより高いことは、存在しているCy3タグが多い、故に結合能力が高いことと合致する。
この実施例は、本発明のポリマー被覆基材を用いたPCR産物の検出を示す。ナノ粒子系プローブを用いたワンステップ・ハイブリダイゼーション・アッセイを用いた。
FV99PCR産物
CTGAAAGGTTACTTCAAGGACAAAATACCTGTATTCCTCGCCTGTCCAGGGATCTGCTCTTACAGATTAGAAGTAGTCCTATTAGCCCAGAGGCGATGTC
捕捉体:
野生型第V因子捕捉体:FV43H−5’−GGC GAG GAA TA−(スペーサー18)3−NH2−3’
変異型第V因子捕捉体:FV44H−5’−AGG CAA GGA AT−(スペーサー18)3−NH2−3’
陽性対照捕捉体:PHA2H−5’−TGA AAT TGT TAT C−(スペーサー18)3−NH2−3’
第V因子プローブ:FV45Q−5’Epi−AAA AAA AAA AAA AAA−(スペーサー18)1−CT TCT AAT CTG TAA GAG CAG 3’
陽性対照プローブ:PHA1D−5’Epi−AAA AAA AAA AAA AAA AAA AAG ATA ACA ATT TCA−3’。
実験手順:修飾スライドを実験直前に0.2%SDSおよび水で洗浄した。洗浄後、すべてのスライドを室温で遠心して乾燥させた。各ウェルに異なる濃度の標的を用いて感度を試験した(それぞれ180nM、1.8nM、180pMおよび18pM)。典型的には、35μlのハイブリダイゼーション緩衝液(2×SSC、0.2 Tween)、5μlの水、5μlの標的、10μlのコロイドを各ウェルについて混合し、97℃で加熱し、室温で3分間冷却した。次いで、ピペットを用いてスライド上の個々のウェルに一定分量を移した。40℃で120分間のハイブリダイゼーション後、スライドを5MのNaNO3で洗浄し、室温にて4分間、銀で増幅した。次いで、水で2回洗浄し、スライドを遠心して乾燥させた。スライドをVERIGENE(商標)(ナノスフェアー(Nanosphere)画像化システム)で画像化し、この画像をワード・ファイルに転送した。画像から、ポリ(ダイマー酸コアルキルアミン)−95で被覆したスライドを用いて18pMの標的を検出できることが認められた。
置し、5MのNaNO3溶液で室温にて洗浄し、銀溶液を用いて4分間増幅した。ポリマーで被覆したスライド(a)およびCodelink(b)スライドガラスは共に、ハイブリダイゼーションの点では同様の結果を示した。
FVゲノムWT−5’−TGG ACA GGC GAG GAA TAC AGG TAT−NH2−3’
FVゲノムMut−5’−CTG GAC AGG CAA GGA ATA CAG
GTA TT−NH2−3’
使用した検出プローブ
FV Epi Pro46−5’epi−CCA CAG AAA ATG ATG CCC AGT GCT TAA CAA GAC CAT ACT ACA GTG A 3’
スライドG1〜G3についての実験手順:修飾スライドを実験直前に0.2%SDSおよび水で洗浄した。洗浄後、すべてのスライドを室温で遠心して乾燥させた。典型的には、35μlのハイブリダイゼーション緩衝液(2×SSC、0.2 Tween)、5μlのホルムアミド、5mlのゲノム標的(4mg/ml)、2mlの塩化マグネシウム(24.5mM)、10mlのコロイドを各ウェルについて混合し、97℃で加熱し、室温で5分間冷却した。対照はすべて、標的DNAの代わりに水を用いて調製した。次いで、ピペットを用いてスライド上の個々のウェルに一定分量を移した。40℃で120分間のハイブリダイゼーション後、スライドを5MのNaNO3で洗浄し、市販の銀増幅溶液を用いて室温で4分間増幅した。次いで、処理したスライドを水で2回洗浄し、スライドを遠心して乾燥させた。スライドをVERIGENE(ナノスフェアー画像化システム)で画像化し、この画像をMS(登録商標)ワード・ファイルに転送した。「T」と記された場合、そのウェルでは標的が用いられ、「C」と記された場合は対照が用いられた。
スライドG4:ゲノムDNAの第V因子(5μg/μl試料)の検出であり、計20μ
gの試料をアッセイに用いた。アッセイを47℃および47℃以上で実施した。写真に見られるように、標的が変異型捕捉体に非常に弱く結合した図16(m)の温度を参照されたい。
グレンリサーチ社(Glen Research)の3’アミン支持体を用いて、expedite(登録商標)遺伝子合成装置で3’アミン結合オリゴヌクレオチドを合成した。合成終了時、脱トリチル化工程を用いずに5’末端エピアンドロステロン(「epi」)ジスルフィドホスホロアミダイトを3’アミンオリゴヌクレオチドに結合させた。合
成完了後、オリゴヌクレオチドが結合した固体支持体を乾燥させ、55℃のアンモニア溶液中に一晩置いた。18時間の脱保護の後、チューブ内への窒素流を用いてアンモニアを溶液からチューブに取り除いた。次いでこれを濾過し、pH7のリン酸緩衝液の条件下で逆相カラムを用いてHPLCで精製した。精製後、3’−アミンおよび5’−エピジスルフィド結合オリゴヌクレオチドをUV−VIS分光分析によって定量した。3’−アミンおよび5’−エピジスルフィドオリゴヌクレオチドをクエン酸修飾金ナノ粒子に装荷し、暗所にて室温で24時間放置した(1mL当たり4μMの修飾オリゴヌクレオチドを装荷)。本明細書にその全体を援用する、J.Am.Chem.Soc.、第120巻、p.1959〜1964;Bioconjugate Chemistry、第11巻、第2号、p.289〜291を参照されたい。次いで、塩の添加を開始し、6時間かけて0.5Mまで上昇させ、その塩条件で暗所にて室温で計40時間放置した。40時間後、3’アミン結合金ナノ粒子を濾過し、プラスチック製チューブを用いて遠心分離した。次いで、該試料を水で洗浄し、0.1MのNaCl、10nMのリン酸、0.01%アジドのpH7の緩衝液に再懸濁させた。得られたDNA修飾金ナノ粒子プローブを0.1MのNaCl、10mMのリン酸および0.01%アジ化ナトリウムのpH7の緩衝液中に保存した。
グレンリサーチ社から入手した3’−アミン支持体材料を用いて、expedite(登録商標)遺伝子合成装置で3’−アミン結合ヌクレオチドを合成した。合成の終了時、脱トリチル化工程を用いずに5’末端エピジスルフィドホスホロアミダイトを3’−アミンオリゴヌクレオチドに結合させた。合成完了後、オリゴヌクレオチドが結合した該固体支持体を乾燥させ、55℃のアンモニア溶液中に一晩置いた。18時間の脱保護後、チューブ内への窒素流を用いてアンモニアをすべて溶液から取り除いた。次いでこれを濾過し、pH7のリン酸緩衝液の条件下で逆相カラムを用いてHPLCで精製した。精製後、3’−アミンおよび5’−エピアンドロステロンジスルフィド結合オリゴヌクレオチドをUV分光分析によって定量した。精製した「3’アミン−5’エピアンドロステロン」オリゴヌクレオチドをEtOH/DMSO混合物中の3−イソシアナトプロピルトリエトキシシランを用いて室温で処理し、3’シリル結合および5’−エピジスルフィドオリゴヌクレオチドを得た。1時間後、該反応混合物を蒸発乾固させた。
3’シリル結合DNAで修飾された金ナノ粒子および3’−アミンで修飾された金ナノ粒子(DSP)を二成分系の一部としてスライド上にアレイ化した。成分Aには、プロー
ブ保存緩衝液(10mMのリン酸ナトリウム(pH7)中の100mM塩化ナトリウム)中に最終濃度×2のDSPを含めた。成分Bには、2×テレケム(Telechem)のマイクロスポッティングプラス緩衝液(カタログ番号:MSP、テレケム・インターナショナル(TeleChem International))を含めた。アレイ作製に用いたガラス基材のスライドは、ノアブ・バイオディスカバリー(Noab BioDiscoveries)社から入手したノアブ(Noab)ハイドロゲルアルデヒド活性化スライド(カタログ番号UAS0005HA)であった。
この実施例では、いくつかの別の基材を製造および評価した。使用した試薬および条件を以下に記載する。
スライドガラスを、周囲温度の4種の別個の溶液に浸漬することによって洗浄および調製した後、各々の洗浄の後に水で3回濯いだ。まず、スライドを5%(重量/容量)の水酸化ナトリウム水溶液に30分間入れた。次いで、該スライドを5%(容量/容量)の塩
酸溶液で30分間洗浄し、続いて3%過酸化水素:5%(容量/容量)塩酸溶液(H2O2:HCl)で30分間洗浄した。水で濯いだ後、該スライドをエタノールで3回濯ぎ、スライド遠心分離器を用いて遠心して乾燥させた。空気乾燥させた後、該スライドを120℃のオーブンに一晩入れた。
プラスチック製スライドを、周囲温度の4種の別個の溶液に浸漬することによって洗浄および調製した後、各洗浄の後に水で3回濯いだ。まず、該スライドをエタノール溶液で30分間洗浄し、続いて5%(重量/容量)の重炭酸ナトリウム水溶液中で30分間洗浄した。次いで、該スライドを5%(容量/容量)の塩酸溶液で30分間洗浄し、続いて3%過酸化水素:5%(容量/容量)塩酸溶液(H2O2:HCl)で30分間洗浄した。水で濯いだ後、該スライドをエタノールで3回濯ぎ、スライド遠心分離器を用いて遠心して乾燥させた。空気乾燥させた後、該スライドをデシケータに入れた。プラスチックは、ポリカーボネート(Lexan(登録商標)、Plexiglass(登録商標))、ポリフェノール(Backlite(登録商標))、および多環式ノルボルネンである。
テトライソシアナトシラン(2)(6.6692g、0.034モル)およびm−アミノフェニルトリメトキシシラン(3)(7.2954g、0.0342モル)を混合し、室温で20分間攪拌した。該溶液に乾燥エタノール(850mL)を添加し、室温でさらに45分間攪拌して(4)を得た。(4)を溶液のままにしておき、スライドに添加した。
0.04Mの(4){(2−トリメトキシシラン−6−トリイソシアナトシランウレア)ベンゼン}250mLを用いて、軽く掻き混ぜながらスライドガラス(25)を周囲温度で2時間処理した。次いで、該スライドガラスを取り出し、エタノールで3回洗浄し、スライド遠心分離器を用いて遠心して乾燥させ、(5a)を得た。該基材(5a)をデシケータでさらに一晩減圧乾燥させた。
0.04Mの(4){(2−トリメトキシシラン−6−トリイソシアナトシランウレア)ベンゼン}300mLをそれぞれ用いて、2個の容器に入れたプラスチック製スライド(65)を、軽く掻き混ぜながら周囲温度で2時間処理した。次いで、該スライドを取り出し、エタノールで3回洗浄し、スライド遠心分離器を用いて遠心して乾燥させ、(5b)を得た。該基材(5b)をデシケータでさらに一晩減圧乾燥させた。
3,3’−ジアミノベンジジンテトラヒドロクロリド二水和物(8.9g,0.0225モル)およびトリエチルアミン(11.84g、0.117モル)(TEA)を834mLのエタノールに添加し、室温で1時間攪拌し、濾過した。25枚のシリル化スライドガラスを周囲温度の250mLのDAB溶液に3時間入れ、次いでエタノールで5分間にわたって3回洗浄し、続いてスライド遠心分離器を用いて遠心して乾燥させ、6aを製造した。2つの容器中の65枚のプラスチック製スライドを各々300mLおよび250mLのジアミノベンジジン(DAB)溶液で周囲条件にて3時間処理した。該プラスチック製スライドをエタノール(3回)で5分間各々洗浄し、続いてスライド遠心分離器を用いて遠心して乾燥させ、6bを得た。
スライド(5b)を、130mLの水/エタノール混合物(1:1)を用いて、軽く掻き混ぜながら周囲温度で2時間処理した。該スライドを取り出し、エタノール(2×100mL)で洗浄し、周囲温度にてデシケータで減圧乾燥させて6cを得た。
グリシン(6.38g、0.085モル)を850mLの水に添加し、周囲温度で15分間攪拌して0.1Mグリシン溶液を作製した。25枚のスライドガラス(6a)およびプラスチック製スライド(6b)を、周囲温度の前記0.1Mグリシン溶液中に、軽く掻き混ぜながら2時間置いた。該スライドを水(2回)で5分間洗浄し、続いてエタノール(3回)で各々5分間洗浄し、スライド遠心分離器を用いて遠心して乾燥させ、7a(ガラス)および7b(プラスチック)を得た。
0.2624g(0.00146モル)のトリレン−2,6−ジイソシアネートに、850mLの乾燥ヘキサンを添加し、周囲条件下で15分間攪拌した。24枚のスライドガラス(7a)を250mLのトリレンジイソシアネート溶液中に入れ、64枚のプラスチック製スライド(7b)はそれぞれ300mLおよび250mLの2つの別個の容器中で、周囲温度で4時間放置した。該スライドをヘキサン(3回)で洗浄し、スライド遠心分離器を用いて遠心して乾燥させ、8a(ガラス)および8b(プラスチック)を得た。注意:類似の工程においては、トリレン−2,6−ジイソシアネートを1,4−フェニレンジイソシアネートに代えた。
1,4−フェニレンジイソシアネート(0.095g、0.000594M)を250mLのジメチルホルムアミド(DMF)(0.0024mol/L溶液)に添加し、室温で15分間攪拌した。該ジイソシアネート溶液に25枚のスライドガラス(7a)を入れ、室温で3時間放置した。終了後、スライドをDMFで1回、エタノール(各5分ずつ)洗浄し、スライド遠心分離器を用いて遠心して乾燥させ、8cを得た。
ポリ(ダイマー酸コポリアミン)−95(3.0g)を、225mLのピリジンおよび35mLのジクロロメタンの混合物に添加し、周囲温度で1.5時間攪拌した。周囲温度で軽く掻き混ぜながら24枚のスライドガラス(8a)をポリマー溶液で4時間処理した。次いで、該スライドをピリジンで5分間(2×250mL)、ジクロロメタンで5分間(1×250mL)、エタノールで5分間(1×250mL)、ジイソプロピルエチルアミン:エタノール:水の溶液(5:127:127mL比)で2時間、その後エタノールで5分間(3×250mL)洗浄した。スライドをスライド遠心分離器で遠心して乾燥させ、9aを得た。
3,3’−ジアミノベンジジンテトラヒドロクロリド二水和物(1.07g、0.0027モル)およびトリエチルアミン(TEA)(1.4207g、0.014モル)を270mLのエタノールに添加し、周囲温度で1時間攪拌し、濾過した。15枚のプラスチ
ック製スライド(8b)を溶液に入れ、軽く掻き混ぜながら温度で4時間放置した。次いで、該スライドをエタノールで3回(各5分ずつ)洗浄し、スライド遠心分離器を用いて遠心して乾燥させ、9bを得た。
PAMAM(0.58mL)の20%メタノール溶液を150mLのエタノールに添加し、周囲温度で30分間攪拌した。5枚のスライドをこの溶液に入れ、軽く掻き混ぜながら4時間処理した。次いで、スライドをエタノールで3回(各5分ずつ)洗浄し、スライド遠心分離器を用いて遠心して乾燥させ、9cを得た。
PoXyl(4.19g、0.00624モル)を520mLのエタノールに添加し、室温で20分間攪拌した。44枚のプラスチック製スライドをこの溶液に入れた。軽く掻き混ぜながらスライドを4時間処理した。次いで、スライドをエタノールで3回(各5分ずつ)洗浄し、スライド遠心分離器を用いて遠心して乾燥させ、9dを得た。一晩減圧乾燥させた。
ポリプロピレンイミンオクタアミン(0.60g、0.000775M、MW=773.31g/モル)を125mLのエタノールに添加し、周囲温度で30分間攪拌した。8枚のシリル化スライド(5b)をポリアミン溶液と周囲温度で2時間反応させた。該スライドをエタノールで3回(3×100mL、各5分ずつ)洗浄し、スライド遠心分離器を用いて遠心して乾燥させた。
ポリ(ダイマー酸コポリアミン)−95(3.0g)を、225mLのピリジンおよび35mLのジクロロメタンの混合物に添加し、周囲温度で1.5時間攪拌した。該P95溶液中に25枚のスライド(8c)を3時間入れた。次いで、スライドをピリジン(2回、各々5分ずつ)、ジクロロメタン(5分)、エタノール(5分)、トリエチルアミン:エタノール溶液(5mL:225mL)で2時間洗浄し、最後にエタノール(3回、各5分ずつ)で濯いだ。該スライドを、スライド遠心分離器を用いて遠心して乾燥させ、9fを得た。
ポリ(ダイマー酸コポリアミン)−95(1.5g)を150mLのピリジン/ジクロロメタン混合物(5:1)に添加し、周囲温度で1.5時間攪拌した。該P95溶液にスライド(5a)を入れ、室温で4.5時間放置した。次いで、スライドをピリジン(各5分間)、ジクロロメタン(2×5分間)、エタノール(3×5分間)で洗浄した。該スライドを、スライド遠心分離器を用いて遠心して乾燥させ、9gを得た。
ヘキサメチレンジイソシアネート(DCH)22.891g(0.1361モル)を208mLのヘキサンに添加し、周囲条件で15分間攪拌した。15枚のスライド(9a)を、軽く掻き混ぜながらDCH溶液で5時間処理した。該スライドをヘキサン(2×25
0mL)およびエタノール(2×250mL)で洗浄した。スライドを、スライド遠心分離器を用いて遠心して乾燥させ、デシケータ内で保存して10aを得た。
クエン酸トリエチル(4.421g、0.016モル)および3.48mLのジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)を228mLのエタノールに添加し、室温で15分間攪拌した。14枚のスライドガラス9aを、軽く掻き混ぜながらクエン酸溶液で5時間処理した。該スライドをエタノール(3×250mL)で洗浄し、スライド遠心分離器を用いて遠心して乾燥させた。
9a〜9dのプラスチックおよびガラスの組み合わせから、62枚のプラスチック製および23枚のガラス製スライド用に、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(HMDI)の溶液を調製した。HMDI(77.64g、0.296モル)および1050mLのヘキサン(0.26モル/L)を組み合わせ、室温で15分間攪拌した。2つの容器に入った62枚のプラスチック製スライドを、300mLおよび250mLのHMDI溶液で処理し、別個の容器に入った23枚のガラス製スライドを250mlのHMDI溶液で周囲温度にて6時間処理した。該スライドをヘキサンで3回、エタノールで1回洗浄し、スライド遠心分離器を用いて遠心して乾燥させ、10e(ガラス)、10f、10h、10g(プラスチック)を得た。
1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(13.08g)および75mLの乾燥エタノールを周囲温度で共に混合した。その後5枚のスライド(6c)を垂直型スライド染色ディッシュに入れ、軽く掻き混ぜながらDCH溶液で4時間処理した。該スライドをエタノール(3×50mL)で洗浄し、遠心して乾燥させた。
クエン酸トリエチル(27.6g)およびトリエチルアミン(3.03g)を75mLのエタノールに添加し、15分間攪拌した。(6c)のスライド5枚を、軽く掻き混ぜながらクエン酸溶液で周囲温度にて24時間処理した。該スライドをエタノールで3回(3×50mL)洗浄し、スライド遠心分離器を用いて遠心して乾燥させた。
1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(DCH)(10.01g、0.060M)を120mLの乾燥エタノールに添加し、周囲温度で完全に混合した。8枚のスライド(9e)を掻き混ぜながらDCH溶液で周囲温度にて5時間処理した。該スライドをエタノールで3回(3×100mL)洗浄し、スライド遠心分離器を用いて遠心して乾燥させた。
110mLのEtOH中の1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(9.9mLのエタノール中に10.1g)の0.5M溶液10mLが入った垂直型スライド染色ディッシ
ュに4枚のスライド(9f)を入れた。スライドをジイソシアネートで周囲温度にて5時間処理した。スライドを取り出し、エタノールで3回洗浄し、スライド遠心分離器を用いて遠心して乾燥させ、10Lを得た。
61mLのジメチルホルムアミド(DMF)中の4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(HMDI)(9.18g/8.6mL(0.035M)の0.50M溶液70mLが入った垂直型スライド染色ディッシュ中に、4枚のスライド(9f)を周囲温度で5時間置いた。スライドを取り出し、DMFで3回洗浄し、スライド遠心分離器を用いて遠心して乾燥させ、10mを得た。
70mLのジメチルホルムアミド(DMF)中の4,4’−メチレンジフェニルジイソシアネート(MDI)(8.76g、0.035モル)の0.50M溶液70mLが入った垂直型スライド染色ディッシュ中に、4枚のスライド(9f)を周囲温度で5時間置いた。スライドを取り出し、DMFで3回洗浄し、スライド遠心分離器を用いて遠心して乾燥させ、10nを得た。
101mLのエタノール中のクエン酸トリエチル(T)(16.58g、0.006モル)の0.50M溶液120mLおよびのトリエチルアミン(TEA)(3.33g、0.034M)が入った垂直型スライド染色ディッシュ中に、4枚のスライド(9f)を入れた。スライドを室温で24時間放置し、エタノールで3回洗浄し、スライド遠心分離器を用いて遠心して乾燥させ、10oを得た。
クエン酸トリエチル(7.425g、0.027モル)、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(1.35g、0.008モル)およびトリエチルアミン(0.97g、0.010モル)のエタノール溶液61mLが入った垂直型スライド染色ディッシュ中に、3枚のスライド(9f)を周囲温度で5時間置いた。スライドを取り出し、エタノールで3回洗浄し、スライド遠心分離器を用いて遠心して乾燥させ、10pを得た。
クエン酸トリエチル(7.425g、0.027モル)、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(HMDI)(2.10g、0.008モル)およびトリエチルアミン(0.97g、0.010モル)のジメチルホルムアミド(DMF)溶液60mLが入った垂直型スライド染色ディッシュ中に、3枚のスライド(9f)を周囲温度で5時間置いた。スライドを取り出し、DMFで3回洗浄し、スライド遠心分離器を用いて遠心して乾燥させ、10qを得た。
クエン酸トリエチル(7.425g、0.027モル)、4,4’−メチレンジフェニルジイソシアネート(MDI)(2.0g、0.008モル)およびトリエチルアミン(0.97g、0.010モル)のジメチルホルムアミド(DMF)溶液62mLが入った垂直型スライド染色ディッシュ中に、3枚のスライド(9f)を周囲温度で5時間置いた
。スライドを取り出し、DMFで3回洗浄し、スライド遠心分離器を用いて遠心して乾燥させ、10rを得た。
スライド9fを、20mM(DMSO50mL中0.456g)のエチレングリコールビス−スクシンイミジルスクシネート(3−EGS)DMSO溶液を用いて室温で4時間処理した。次いで、処理したスライドをエタノール:DMSO混合物(9:1)で1回、エタノールで3回洗浄し、乾燥させた。
スライド9fを、26mM(100mLのDMSO中0.436g)の1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート溶液を用いて周囲温度で4時間処理した。次いで、処理したスライドをエタノール:DMSO(9:1)混合物で1回、エタノールで3回洗浄し、乾燥させた。
ピン式または非接触式アレイ化システムを用いて、アミン修飾オリゴヌクレオチド捕捉体をアレイ化した。捕捉オリゴヌクレオチドを水溶液に溶解して、(濃度0.001%〜0.1%の)ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、pH=7.2の300mMリン酸緩衝液および/またはホルムアミドを用いて、ある濃度範囲(40mM〜400mM)に調製した。いくつかの異なる種類の捕捉オリゴヌクレオチド配列を、10〜100塩基長の5’または3’アミノ修飾配列を用いて調製した。該オリゴヌクレオチドは末端に3’−アミノ修飾リンカー結合していてもよい。
10枚のスライドを、70mLの水に溶解したグリシン0.525gの溶液に入れ、軽く掻き混ぜながら周囲条件で2時間放置した。スライドをSDS(0.2%)溶液で洗浄し、水で3回洗浄した。スライドを、スライド遠心分離器を用いて2分間乾燥させた。
アレイ化したスライドをアッセイ実施前に0.2%SDSで洗浄した。ハイブリダイゼーション緩衝液(10×SSC;0.1%Tween、ホルムアミド濃度は18〜70%)を用いて、ウェル1つ当たり50Lの反応容量を調製した。ナノ粒子プローブ(1nM)および濃度1μg/1μlのゲノム標的をハイブリダイゼーション混合物に用いた。該ハイブリダイゼーション混合物を97℃で5分間加熱し、周囲温度で5分間冷却し、次いでウェルに移した。スライドを湿潤条件下で40℃〜41℃に保ってハイブリダイゼーションし、次いで緩衝液(0.5MのNaNO3、0.01%Tween)で洗浄した。次いで、表面上のナノ粒子を銀増強試薬(シグマアルドリッチ社)に5分間曝露し、Verigene(登録商標)検出器(ナノスフェアー社)を用いて画像化してデータ分析に供した。オリゴヌクレオチドを備えたナノ粒子プローブの開発については別途記載されている。(スルフィド基でオリゴヌクレオチドを官能化し、ナノ粒子へ結合させる方法については、例えば、米国特許出願第2003/0143598A1号および同第2002/0155442A1号に記載されている。前記文献は各々その全体を本明細書に援用する。オリゴヌクレオチドをナノ粒子に結合させる好適なスルフィド・リンカーはエピアンドロステロン・リンカーである。その全体を本明細書に援用する2001年1月12日出願の国際特許出願第PCT/US01/01190号を参照されたい。)。
T=野生型ゲノムDNA標的を特異的プローブおよびハイブリダイゼーション緩衝液とともに用いた。陽性対照プローブおよび他の標的は使用しなかった。
C=ハイブリダイゼーション緩衝液と混合したゲノム・プローブを使用し、いかなる標的も陽性対照プローブも使用しなかった。
+veC=ハイブリダイゼーション緩衝液中の陽性対照プローブを使用し、いかなる標的も他のプローブも使用しなかった。
M=これらのウェルには、変異型ゲノム標的をハイブリダイゼーション緩衝液および特異的プローブと共に用いた。陽性対照プローブまたは他の標的は使用しなかった。
Het=これらのウェルには、ヘテロ接合型ゲノム標的をハイブリダイゼーション緩衝液および特異的プローブと共に用いた。陽性対照プローブまたは他の標的は使用しなかった。
工程1:アレイ化したスライドをアッセイ実施直前に0.2%SDSで洗浄した。ハイブリダイゼーション緩衝液(10×SSC;0.1%Tween、ホルムアミド濃度は18〜70%)を用いて、ウェル1つ当たり総量50μLの反応容量を調製し、ゲノムDNA標的の濃度は102〜107コピー/μLの範囲で変化させた。ハイブリダイゼーション混合物を95℃で4分間変性させ、周囲温度で3分間冷却した後、個々のウェルに移した。湿潤条件下で、ハイブリダイゼーションするためにスライドを40℃で2時間インキュベートした。
T=野生型ゲノムDNA標的を特異的プローブおよびハイブリダイゼーション緩衝液とともに用いた。陽性対照プローブおよび他の標的は使用しなかった。
C=ハイブリダイゼーション緩衝液と混合したゲノム・プローブを使用し、いかなる標的も陽性対照プローブも使用しなかった。
+veC=ハイブリダイゼーション緩衝液中の陽性対照プローブを使用し、いかなる標的も他のプローブも使用しなかった。
M=これらのウェルには、変異型ゲノム標的をハイブリダイゼーション緩衝液および特異的プローブと共に用いた。陽性対照プローブまたは他の標的は使用しなかった。
Het=これらのウェルには、ヘテロ接合型ゲノム標的をハイブリダイゼーション緩衝液および特異的プローブと共に用いた。陽性対照プローブまたは他の標的は使用しなかった。
NaOH−水酸化ナトリウム;ペレット;フィッシャーサイエンティフィック社(Fisher Scientific)
HCl−塩酸、35〜38%;フィッシャーサイエンティフィック社
H2O2−過酸化水素、30%;フィッシャーサイエンティフィック社
EtOH−エチルアルコール、200度数、ACS/USP等級;ファルムコ・インコーポレイテッド(Pharmco,Inc.)
NaHCO3−重炭酸ナトリウム;フィッシャーサイエンティフィック社
Si(NCO)4−テトライソシアナトシラン;ゲレスト・インコーポレイテッド(Gelest,Inc)
m−アミノフェニルトリメトキシラン、ゲレスト社
DAB−3,3’−ジアミノベンジジンテトラヒドロクロリド二水和物
TEA−トリメチルアミン;フィッシャーサイエンティフィック社
GLY−グリシン、シグマアルドリッチ社(Sigma−Aldrich)
TDIC−トリレン−2,6−ジイソシアネート、アルドリッチ社(Aldrich)
Hxn−ヘキサン、フィッシャーサイエンティフィック社
PDIC−1,4−フェニレンジイソシアネート、アルドリッチ社
P95−ポリ(ダイマー酸コポリアミン)−95、シグマアルドリッチ社
ピリジン−シグマアルドリッチ社
DCM−ジクロロメタン、フィッシャーサイエンティフィック社
DiPEA−ジシソプロピルエチルアミン、アルドリッチ社
第0世代PAMAMデンドリマー、シグマアルドリッチ社
PoXyl−ポリ(m−キシリレンジアミン−エピクロロヒドリン)、ジアミン末端、アルドリッチ社
DAB−Am−8−ポリプロピレンイミンオクタアミンデンドリマー、第2.0世代、アルドリッチ社
DCH−ヘキサメチレンジイソシアネート、シグマアルドリッチ社
T−クエン酸トリエチル、シグマアルドリッチ社
HMDI−−4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、アルドリッチ社
MDI−4,4’−メチレンジフェニルジイソシアネート、アルドリッチ社
3−EGS−エチレングリコールビス−スクシンイミジルスクシネート、ピアース社(Pierce)
DMSO−ジメチルスルホキシド、アルドリッチ社
SDS−硫酸ドデシルナトリウム、20%溶液、フィッシャーサイエンティフィック社
ホルムアミド、シグマアルドリッチ社、フィッシャーサイエンティフィック社
20×SSC緩衝液、インビトロジェン社(Invitrogen)、フィッシャーサイエンティフィック社
Tween20−ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、シグマアルドリッチ社NaNO3−硝酸ナトリウム、シグマアルドリッチ社
銀増強溶液A、シグマアルドリッチ社
銀増強溶液B、シグマアルドリッチ社
装置および材料
タイマー:フィッシャーサイエンティフィック社のTraceable(登録商標)タイマー、カタログ番号#06−662−55、較正有効期限06/05、#320808935
遠心分離機:テレケム・インターナショナル(Telechem Int’l)、マイクロアレイ高速遠心分離機、カタログ番号#MHC110V
サーミックス(Thermix)スターラー:フィッシャーサイエンティフィック社、カタログ番号#14−493−120S、120S型
水銀温度計:フィッシャーサイエンティフィック社、カタログ番号#103606、−10℃〜+350℃、1℃、シリアル番号2121
濾紙:ワットマン・インターナショナル社(Whatman Int,Ltd.)、カタログ番号#1202−320
Claims (135)
- 表面上に分子を固定化する方法であって、
(a)分子を、式i:
(R1)(R2)(R3)Si−X−NCY i
(式中、R1、R2およびR3は個別にC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル、フェニル、またはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールを表し、Xは直鎖または分岐鎖のC1〜C20アルキル、あるいはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールであって、酸素、窒素または硫黄を含む1つまたは複数のヘテロ原子によって任意選択で置換されており、Yは酸素または硫黄を表す。ただし、R1、R2またはR3の少なくとも1つはC1〜C6アルコキシを表す)
を有する薬剤に接触させて、反応性中間体を形成する工程と、
(b)該反応性中間体を前記表面と接触させて、前記表面上に該分子を固定化する工程と
から成る方法。 - 前記表面はガラス表面である請求項1に記載の方法。
- 前記表面は前記反応性中間体と反応する少なくとも1つの基を有する請求項1に記載の方法。
- 前記基はヒドロキシル基またはアミノ基からなる請求項3に記載の方法。
- 前記薬剤は3−(イソシアナトプロピル)トリエトキシシランである請求項1に記載の方法。
- 前記分子はプローブからなる請求項1に記載の方法。
- 前記プローブは、タンパク質、ペプチド、核酸、ペプチド核酸、アミノ酸、連結された核酸、ヌクレオシド三リン酸、糖質、脂質、脂質結合タンパク質、アプタマー、ウイルス、細胞断片、または細胞全体からなる請求項6に記載の方法。
- 前記脂質結合タンパク質はGタンパク質結合受容体からなる請求項7に記載の方法。
- 前記プローブは抗体、抗原、受容体、またはリガンドからなる請求項6に記載の方法。
- ガラス表面上に分子を固定化する方法であって、
(a)分子を、式i:
(R1)(R2)(R3)Si−X−NCY i
(式中、R1、R2およびR3は個別にC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル、フェニル、またはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールを表し、Xは直鎖または分岐鎖のC1〜C20アルキル、あるいはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールであって、酸素、窒素または硫黄を含む1つまたは複数のヘテロ原子によって任意選択で置換されており、Yは酸素または硫黄を表す。ただし、R1、R2またはR3の少なくとも1つはC1〜C6アルコキシを表す)
を有する薬剤に接触させて形成する工程と、
(b)該反応性中間体を該ガラス表面に接触させて、前記表面上に分子を固定化する工程と
から成る方法。 - 前記分子はプローブである請求項10に記載の方法。
- 前記プローブはタンパク質、ペプチド、核酸、ペプチド核酸、アミノ酸、連結された核酸、ヌクレオシド三リン酸、糖質、脂質、脂質結合タンパク質、アプタマー、ウイルス、細胞断片、または細胞全体からなる請求項11に記載の方法。
- 前記脂質結合タンパク質はGタンパク質結合受容体からなる請求項12に記載の方法。
- 前記プローブは抗体、抗原、受容体、またはリガンドからなる請求項11に記載の方法。
- 表面上に分子を固定化する方法であって、
(a)Si(NCY)4(式中、Yは酸素または硫黄を表す)を、式ii:
(R1)(R2)(R3)Si−X−Z ii
(式中、R1、R2およびR3は個別にC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル、フェニル、またはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールを表し、Xは直鎖または分岐鎖のC1〜C20アルキル、あるいはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールであって、酸素、窒素または硫黄を含む1つまたは複数のヘテロ原子によって任意選択で置換されており、Zはヒドロキシ基またはアミノ基を表す。ただし、R1、R2またはR3の少なくとも1つはC1〜C6アルコキシを表す)
を有する薬剤に接触させて、第1の反応性中間体を形成する工程と、
(b)該第1の反応性中間体を分子に接触させて、第2の反応性中間体を形成する工程と、
(c)該第2の反応性中間体を前記表面に接触させて、前記表面上に該分子を固定化する工程と
から成る方法。 - 前記表面はガラス表面である請求項15に記載の方法。
- 前記表面は前記反応性中間体と反応する少なくとも1つの基を有する請求項15に記載の方法。
- 前記基はヒドロキシル基またはアミノ基からなる請求項17に記載の方法。
- 前記薬剤は4−アミノフェニルトリメトキシシラン、4−アミノフェニルトリエトキシシラン、3−アミノフェニルトリメトキシシラン、3−アミノフェニルトリエトキシシラン、またはこれらの混合物である請求項15に記載の方法。
- 前記薬剤およびテトライソシアナトシランが4:1のモル比で存在する請求項19に記載の方法。
- 前記分子および前記第1の反応性中間体が3:1のモル比で存在する請求項15に記載の方法。
- 前記第1の反応性中間体が、式iv:
(R1)(R2)(R3)Si−X−Z−CYNH−Si(NCY)3 iv
(式中、R1、R2およびR3は個別にC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル、フェニル、またはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールを表し、Xは直鎖または分岐鎖のC1〜C20アルキル、あるいはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールであって、酸素、窒素または硫黄を含む1つまたは複数のヘテロ原子によって置換されており、Yは酸素または硫黄を表し、Zは酸素またはNHを表す。ただし、R1、R2またはR3の少なくとも1つはC1〜C6アルコキシを表す)
を有する請求項15に記載の方法。 - R1、R2およびR3はメトキシを表し、Xはフェニルを表し、Yは酸素を表し、ZはNHを表す請求項22に記載の方法。
- 前記第2の反応成中間体が、式v:
(R1)(R2)(R3)Si−X−Z−CYNH−Si(NHCYL−M)3
v
(式中、R1、R2およびR3は個別にC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル、フェニル、またはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールを表し、Lはリンカー基を表し、Xは直鎖または分岐鎖のC1〜C20アルキル、あるいはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールであって、酸素、窒素または硫黄を含む1つまたは複数のヘテロ原子によって任意選択で置換されており、Yは酸素または硫黄を表し、Zは酸素またはNHを表し、Mは分子を表す。ただし、R1、R2またはR3の少なくとも1つはC1〜C6アルコキシを表す)
を有する請求項22に記載の方法。 - Lは前記分子からの求核基を表す請求項24に記載の方法。
- 前記求核基は−NH、−S−、−O−または−OOC−を含む請求項25に記載の方法。
- 前記第1の反応性中間体が、式vi:
[(R1)(R2)(R3)Si−X−Z−CYNH]2−Si(NCY)2 vi
(式中、R1、R2およびR3は個別にC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル、フェニル、またはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールを表し、Xは直鎖または分岐鎖のC1〜C20アルキル、あるいはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールであって、酸素、窒素または硫黄を含む1つまたは複数のヘテロ原子によって任意選択で置換されており、Yは酸素または硫黄を表し、Zは酸素またはNHを表す。ただし、R1、R2またはR3の少なくとも1つはC1〜C6アルコキシを表す)
を有する請求項15に記載の方法。 - R1、R2およびR3はメトキシを表し、Xはフェニルを表し、Yは酸素を表し、ZはNHを表す請求項27に記載の方法。
- 前記第2の反応性中間体が、式vii:
[(R1)(R2)(R3)Si−X−Z−CYNH]2Si(NHCYL−M)2
vii
(式中、R1、R2およびR3は個別にC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル、フェニル、またはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールを表し、Lはリンカー基を表し、Xは直鎖または分岐鎖のC1〜C20アルキル、あるいはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールであって、酸素、窒素または硫黄を含む1つまたは複数のヘテロ原子によって任意選択で置換されており、Yは酸素または硫黄を表し、Zは酸素またはNHを表し、Mは分子を表す。ただし、R1、R2またはR3の少なくとも1つはC1〜C6アルコキシを表す)
を有する請求項27に記載の方法。 - Lは前記分子からの求核基を表す請求項29に記載の方法。
- 前記求核基は−NH、−S−、−O−または−OOC−を含む請求項30に記載の方法。
- 前記分子はプローブからなる請求項15に記載の方法。
- 前記プローブは、タンパク質、ペプチド、核酸、ペプチド核酸、アミノ酸、連結された核酸、ヌクレオシド三リン酸、糖質、脂質、脂質結合タンパク質、アプタマー、ウイルス、細胞断片、または細胞全体からなる請求項32に記載の方法。
- 前記脂質結合タンパク質はGタンパク質結合受容体からなる請求項33に記載の方法。
- 前記プローブは抗体、抗原、受容体、またはリガンドからなる請求項32に記載の方法。
- ガラス表面上に分子を固定化する方法であって、
(a)Si(NCY)4(式中、Yは酸素または硫黄を表す)を、式ii:
(R1)(R2)(R3)Si−X−Z ii
(式中、R1、R2およびR3は個別にC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル、フェニル、またはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールを表し、Xは直鎖または分岐鎖のC1〜C20アルキル、あるいはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールであって、酸素、窒素または硫黄を含む1つまたは複数のヘテロ原子によって任意選択で置換されており、Zはヒドロキシ基またはアミノ基を表す。ただし、R1、R2またはR3の少なくとも1つはC1〜C6アルコキシを表す)
を有する薬剤に接触させて、第1の反応性中間体を形成する工程と、
(b)該第1の反応性中間体を分子に接触させて、第2の反応性中間体を形成する工程と、
(c)該第2の反応性中間体を前記表面に接触させて、前記表面上に該分子を固定化する工程と
から成る方法。 - 前記表面はガラス表面である請求項36に記載の方法。
- 前記表面は前記反応性中間体と反応する少なくとも1つの基を有する請求項36に記載の方法。
- 前記基はヒドロキシル基またはアミノ基からなる請求項38に記載の方法。
- 前記薬剤は4−アミノフェニルトリメトキシシラン、4−アミノフェニルトリメトキシシラン、3−アミノフェニルトリエトキシシラン、3−アミノフェニルトリエトキシシラン、またはこれらの混合物である請求項36に記載の方法。
- 前記薬剤およびテトライソシアナトシランが1:1のモル比で存在する請求項36に記載の方法。
- 前記分子および前記第1の反応性中間体が3:1のモル比で存在する請求項36に記載の方法。
- 前記第1の反応性中間体が、式iv:
(R1)(R2)(R3)Si−X−Z−CYNH−Si(NCY)3 iv
(式中、R1、R2およびR3は個別にC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル、フェニル、またはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールを表し、Xは直鎖または分岐鎖のC1〜C20アルキル、あるいはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールであって、酸素、窒素または硫黄を含む1つまたは複数のヘテロ原子によって任意選択で置換されており、Yは酸素または硫黄を表し、Zは酸素またはNHを表す。ただし、R1、R2またはR3の少なくとも1つはC1〜C6アルコキシを表す)
を有する請求項36に記載の方法。 - R1、R2およびR3はメトキシを表し、Xはフェニルを表し、Yは酸素を表し、ZはNHを表す請求項43に記載の方法。
- 前記第2の反応成中間体が、式v:
(R1)(R2)(R3)Si−X−Z−CYNH−Si(NHCYL−M)3
v
(式中、R1、R2およびR3は個別にC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル、フェニル、またはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールを表し、Lはリンカー基を表し、Xは直鎖または分岐鎖のC1〜C20アルキル、あるいはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールであって、酸素、窒素または硫黄を含む1つまたは複数のヘテロ原子によって任意選択で置換されており、Yは酸素または硫黄を表し、Zは酸素またはNHを表し、Mは分子を表す。ただし、R1、R2またはR3の少なくとも1つはC1〜C6アルコキシを表す)
を有する請求項43に記載の方法。 - Lは前記分子からの求核基を表す請求項45に記載の方法。
- 前記求核基は−NH、−S−、−O−または−OOC−からなる請求項46に記載の方法。
- 前記第1の反応性中間体が、式vi:
[(R1)(R2)(R3)Si−X−Z−CYNH]2−Si(NCY)2 vi
(式中、R1、R2およびR3は個別にC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル、フ
ェニル、またはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールを表し、Xは直鎖または分岐鎖のC1〜C20アルキル、あるいはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールであって、酸素、窒素または硫黄を含む1つまたは複数のヘテロ原子によって任意選択で置換されており、Yは酸素または硫黄を表し、Zは酸素またはNHを表す。ただし、R1、R2またはR3の少なくとも1つはC1〜C6アルコキシを表す)
を有する請求項36に記載の方法。 - R1、R2およびR3はメトキシを表し、Xはフェニルを表し、Yは酸素を表し、ZはNHを表す請求項48に記載の方法。
- 前記第2の反応性中間体が、式vii:
[(R1)(R2)(R3)Si−X−Z−CYNH]2Si(NHCYL−M)2
vii
(式中、R1、R2およびR3は個別にC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル、フェニル、またはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールを表し、Lはリンカー基を表し、Xは直鎖または分岐鎖のC1〜C20アルキル、あるいはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールであって、酸素、窒素または硫黄を含む1つまたは複数のヘテロ原子によって任意選択で置換されており、Yは酸素または硫黄を表し、Zは酸素またはNHを表し、Mは分子を表す。ただし、R1、R2またはR3の少なくとも1つはC1〜C6アルコキシを表す)
を有する請求項48に記載の方法。 - Lは前記分子からの求核基を表す請求項50に記載の方法。
- 前記求核基は−NH、−S−、−O−または−OOC−からなる請求項51に記載の方法。
- 前記分子はプローブからなる請求項36に記載の方法。
- 前記プローブは、タンパク質、ペプチド、核酸、ペプチド核酸、アミノ酸、連結された核酸、ヌクレオシド三リン酸、糖質、脂質、脂質結合タンパク質、アプタマー、ウイルス、細胞断片、または細胞全体からなる請求項53に記載の方法。
- 前記脂質結合タンパク質はGタンパク質結合受容体からなる請求項54に記載の方法。
- 前記プローブは抗体、抗原、受容体、またはリガンドからなる請求項36に記載の方法。
- 分子が固定化された表面を含んでなるデバイスであって、前記表面は請求項1、10、15、または36のいずれか1項に記載の方法によって製造されることを特徴とするデバイス。
- 前記表面はガラス表面である請求項57に記載のデバイス。
- 前記分子はプローブである請求項57に記載のデバイス。
- 前記プローブは、タンパク質、ペプチド、核酸、ペプチド核酸、連結された核酸、アミ
ノ酸、ヌクレオシド三リン酸、糖質、脂質、脂質結合タンパク質、アプタマー、ウイルス、細胞断片、または細胞全体からなる請求項59に記載のデバイス。 - 前記脂質結合タンパク質はGタンパク質結合受容体からなる請求項60に記載のデバイス。
- 前記プローブは抗体、抗原、受容体、またはリガンドからなる請求項59に記載のデバイス。
- 前記プローブはアミノ基およびヒドロキシル基のうち少なくともいずれか一方を1つまたは複数含むように誘導体化されている、請求項62に記載のデバイス。
- 式iii:
(R1)(R2)(R3)Si−X−NHCYL−M iii
(式中、R1、R2およびR3は個別にC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル、フェニル、またはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールを表し、Lはリンカー基を表し、Xは直鎖または分岐鎖のC1〜C20アルキル、あるいはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールであって、酸素、窒素または硫黄を含む1つまたは複数のヘテロ原子によって置換されており、Yは酸素または硫黄を表し、Mは分子を表す。ただし、R1、R2またはR3の少なくとも1つはC1〜C6アルコキシを表す)
を有する化合物。 - Lは前記分子からの求核基を表す請求項64に記載の化合物。
- 前記求核基は−NH、−S−、−O−または−OOC−からなる請求項65に記載の化合物。
- 前記プローブは、タンパク質、ペプチド、核酸、ペプチド核酸、アミノ酸、連結された核酸、ヌクレオシド三リン酸、糖質、脂質、脂質結合タンパク質、アプタマー、ウイルス、細胞断片、または細胞全体からなる請求項64に記載の化合物。
- 前記脂質結合タンパク質はGタンパク質結合受容体からなる請求項67に記載の化合物。
- 前記分子は抗体、抗原、受容体、またはリガンドからなる請求項64に記載の化合物。
- 式iv:
(R1)(R2)(R3)Si−X−Z−CYNH−Si(NCY)3 iv
(式中、R1、R2およびR3は個別にC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル、フェニル、またはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールを表し、Xは直鎖または分岐鎖のC1〜C20アルキル、あるいはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールであって、酸素、窒素または硫黄を含む1つまたは複数のヘテロ原子によって置換されており、Yは酸素または硫黄を表し、Zは酸素またはNHを表す。ただし、R1、R2またはR3の少なくとも1つはC1〜C6アルコキシを表す)
を有する化合物。 - R1、R2およびR3はメトキシを表し、Xはフェニルを表し、Yは酸素を表し、ZはNHを表す請求項70に記載の化合物。
- 式v:
(R1)(R2)(R3)Si−X−Z−CYNH−Si(NHCYL−M)3
v
(式中、R1、R2およびR3は個別にC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル、フェニル、またはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールを表し、Lはリンカー基を表し、Xは直鎖または分岐鎖のC1〜C20アルキル、あるいはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールであって、酸素、窒素または硫黄を含む1つまたは複数のヘテロ原子によって任意選択で置換されており、Yは酸素または硫黄を表し、Zは酸素またはNHを表し、Mは分子を表す。ただし、R1、R2またはR3の少なくとも1つはC1〜C6アルコキシを表す)
を有する化合物。 - Lは前記分子からの求核基を表す請求項72に記載の化合物。
- 前記求核基は−NH、−S−、−O−または−OOC−からなる請求項73に記載の化合物。
- 前記分子は、タンパク質、ペプチド、核酸、ペプチド核酸、アミノ酸、連結された核酸、ヌクレオシド三リン酸、糖質、脂質、脂質結合タンパク質、アプタマー、ウイルス、細胞断片、または細胞全体からなる請求項72に記載の化合物。
- 前記脂質結合タンパク質はGタンパク質結合受容体からなる請求項72に記載の化合物。
- 前記分子は抗体、抗原、受容体、またはリガンドからなる請求項72に記載の化合物。
- 式vi:
[(R1)(R2)(R3)Si−X−Z−CYNH]2−Si(NCY)2 vi
(式中、R1、R2およびR3は個別にC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル、フェニル、またはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールを表し、Xは直鎖または分岐鎖のC1〜C20アルキル、あるいはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールであって、酸素、窒素または硫黄を含む1つまたは複数のヘテロ原子によって任意選択で置換されており、Yは酸素または硫黄を表し、Zは酸素またはNHを表す。ただし、R1、R2またはR3の少なくとも1つはC1〜C6アルコキシを表す)
を有する化合物。 - R1、R2およびR3はメトキシを表し、Xはフェニルを表し、Yは酸素を表し、ZはNHを表す請求項78に記載の化合物。
- 式vii:
[(R1)(R2)(R3)Si−X−Z−CYNH]2Si(NHCYL−M)2
vii
(式中、R1、R2およびR3は個別にC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル、フ
ェニル、またはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールを表し、Lはリンカー基を表し、Xは直鎖または分岐鎖のC1〜C20アルキル、あるいはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールであって、酸素、窒素または硫黄を含む1つまたは複数のヘテロ原子によって任意選択で置換されており、Yは酸素または硫黄を表し、Zは酸素またはNHを表し、Mは分子を表す。ただし、R1、R2またはR3の少なくとも1つはC1〜C6アルコキシを表す)
を有する化合物。 - Lは前記分子からの求核基を表す請求項80に記載の化合物。
- 前記求核基は−NH、−S−、−O−または−OOC−からなる請求項81に記載の化合物。
- 式i:
(R1)(R2)(R3)Si−X−NCY i
(式中、R1、R2およびR3は個別にC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル、フェニル、またはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールを表し、Xは直鎖または分岐鎖のC1〜C20アルキル、あるいはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールであって、酸素、窒素または硫黄を含む1つまたは複数のヘテロ原子によって任意選択で置換されており、Yは酸素または硫黄を表す。ただし、R1、R2またはR3の少なくとも1つはC1〜C6アルコキシを表す)
の化合物を含んだ容器と、
任意選択の基材と
から成るキット。 - Si(NCY)4(式中、Yは酸素または硫黄を表す)を含んだ第1の容器と、
式ii:
(R1)(R2)(R3)Si−X−Z ii
(式中、R1、R2およびR3は個別にC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル、フェニル、またはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールを表し、Xは直鎖または分岐鎖のC1〜C20アルキル、あるいはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールであって、酸素、窒素または硫黄を含む1つまたは複数のヘテロ原子によって任意選択で置換されており、Zはヒドロキシ基またはアミノ基を表す。ただし、R1、R2またはR3の少なくとも1つはC1〜C6アルコキシを表す)
を有する薬剤を含んだ第2の容器と、
任意選択の基材と
から成るキット。 - 式iv:
(R1)(R2)(R3)Si−X−Z−CYNH−Si(NCY)3 iv
(式中、R1、R2およびR3は個別にC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル、フェニル、またはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールを表し、Xは直鎖または分岐鎖のC1〜C20アルキル、あるいはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールであって、酸素、窒素または硫黄を含
む1つまたは複数のヘテロ原子によって任意選択で置換されており、Yは酸素または硫黄を表し、Zは酸素またはNHを表す。ただし、R1、R2またはR3の少なくとも1つはC1〜C6アルコキシを表す)
を有する化合物を含んだ容器と
任意選択の基材と
から成るキット。 - 式vi:
[(R1)(R2)(R3)Si−X−Z−CYNH]2−Si(NCY)2 vi
(式中、R1、R2およびR3は個別にC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル、フェニル、またはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールを表し、Xは直鎖または分岐鎖のC1〜C20アルキル、あるいはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールであって、酸素、窒素または硫黄を含む1つまたは複数のヘテロ原子によって任意選択で置換されており、Yは酸素または硫黄を表し、Zは酸素またはNHを表す。ただし、R1、R2またはR3の少なくとも1つはC1〜C6アルコキシを表す)
を有する化合物を含んだ容器と、
任意選択の基材と
から成るキット。 - R1、R2およびR3はメトキシを表し、Xはフェニルを表し、Yは酸素を表し、ZはNHを表す請求項86に記載のキット。
- 式vii:
[(R1)(R2)(R3)Si−X−Z−CYNH]2Si(NHCYL−M)2
vii
(式中、R1、R2およびR3は個別にC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル、フェニル、またはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールを表し、Lはリンカー基を表し、Xは直鎖または分岐鎖のC1〜C20アルキル、あるいはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールであって、酸素、窒素または硫黄を含む1つまたは複数のヘテロ原子によって任意選択で置換されており、Yは酸素または硫黄を表し、Zは酸素またはNHを表し、Mは分子を表す。ただし、R1、R2またはR3の少なくとも1つはC1〜C6アルコキシを表す)
を有する化合物を含んだキット。 - Lは前記分子からの求核基を表す請求項88に記載の化合物。
- 前記求核基は−NH、−S−、−O−または−OOC−を表す請求項89に記載の化合物。
- 標的分析物の検出に使用するための基材を製造する方法であって、
(a)表面を有する基材を提供する工程と、
(b)前記表面を、
Si(NCY)4;
(R1)(R2)(R3)Si−X−NCY i;
[(R1)(R2)(R3)Si−X−Z−CYNH]2−Si(NCY)2 vi;および
(R1)(R2)(R3)Si−X−Z−CYNH−Si(NCY)3 iv;(式中、R1、R2およびR3は個別にC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル、フェニル、またはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールを表し、Xは直鎖または分岐鎖のC1〜C20アルキル、あるいはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールであって、酸素、窒素または硫黄を含む1つまたは複数のヘテロ原子によって任意選択で置換されており、Yは酸素または硫黄を表し、Zは酸素またはNHを表す。ただし、R1、R2またはR3の少なくとも1つはC1〜C6アルコキシを表す)
から成る群から選択されるイソシアネート化合物に接触させて、遊離イソシアネート基を含んだ表面を提供する工程と
から成る方法。 - 工程(b)の後に、
(c)遊離イソシアネート基を含む前記表面をスペーサー分子に接触させて、遊離アミノ基を含む表面を提供する工程と、
(d)遊離アミノ基を含む前記表面をリンカー分子に接触させて、反応性遊離基を有する反応性表面を提供する工程と
をさらに含む請求項91に記載の方法。 - 工程(c)および工程(d)を1回または複数回繰り返す工程をさらに含む請求項92に記載の方法。
- 工程(d)の後に、
(e)前記反応性表面を、標的分析物に特異的な少なくとも1種類の捕捉プローブに接触させて、捕捉プローブが固定化された表面を提供する工程と、
(e)捕捉プローブが固定化された前記表面をキャッピング剤に接触させて、表面の、捕捉プローブが固定化されていない領域上に未反応で残存している遊離イソシアネート基をブロッキングし、かつキャッピング剤と接触しない表面に比べてナノ粒子の非特異的結合に起因するバックグラウンド・シグナルが実質的に低い基材を生産する工程と
をさらに含む請求項92または93に記載の方法。 - (c)遊離イソシアネート基を含む前記表面を水に接触させて、遊離アミノ基を含む表面を提供する工程と、
(d)遊離アミノ基を含む前記表面をリンカー分子に接触させて、反応性遊離基を有する反応性表面を提供する工程と
をさらに含む請求項91に記載の方法。 - 工程(d)の後に、
(e)遊離イソシアネート基を含む前記表面をスペーサー分子に接触させて、遊離アミノ基を含む表面を提供する工程と、
(f)遊離アミノ基を含む前記表面をリンカー分子に接触させて、反応性遊離基を有する反応性表面を提供する工程と
をさらに含む請求項95に記載の方法。 - 工程(e)および工程(f)を1回または複数回繰り返す工程をさらに含む請求項96に記載の方法。
- (i)標的分析物に特異的な少なくとも1種類の捕捉プローブに前記反応性表面を接触させて、捕捉プローブが固定化された表面を提供する工程と、
(ii)捕捉プローブが固定化された前記表面をキャッピング剤に接触させて、表面の、捕捉プローブが固定化されていない領域上に未反応で残存している遊離イソシアネート基をブロッキングし、かつキャッピング剤と接触しない表面に比べてナノ粒子の非特異的結合に起因するバックグラウンド・シグナルが実質的に低い基材を生産する工程と
をさらに含む請求項95、96または97に記載の方法。 - 前記ジシリルイソシアネート化合物は、2−トリメトキシシラン−6−トリイソシアナトシランウレアベンゼン、3−(トリエトキシシリル)プロピルイソシアネート、およびテトライソシアナトシランから成る群から選択される請求項91に記載の方法。
- 前記スペーサー分子は、イソシアネート基と反応し得る少なくとも2つの官能基を有する、請求項91に記載の方法。
- 前記スペーサー分子は、ポリマー、糖質または抗生物質である、請求項100に記載の方法。
- 前記スペーサー分子は、ポリ(ダイマー酸コアルキルポリアミン)−95、ポリ(ダイマー酸コアルキルポリアミン)−140、ポリ(アリルアミン)、ポリ(m−キシレンジアミン−エピクロロヒドリンジアミン末端、トリス(2−アミノメチルアミン)、および第0世代PAMAMデンドリマー、ネオマイシン、および3,3’−ジアミノベンジジンから成る群から選択される、請求項100に記載の方法。
- 前記キャッピング剤は、アミノ酸、タンパク質、糖質、カルボン酸、チオール、アルコールおよびアミンから成る群から選択される、請求項94または98のいずれか1項に記載の方法。
- 前記キャッピング剤はグリシンである請求項103に記載の方法。
- 前記イソシアネート化合物は、フェニレン1,4−ジイソシアネート、トリレン−2,6−ジイソシアネート、トリレン−α,4−ジイソシアネート、およびイソホロンジイソシアネートから成る群から選択される、請求項91に記載の方法。
- 前記リンカー分子は、エチレングリコールビス(スクシンイミジルスクシネート)、スベリン酸ジスクシンイミジル、1,6−ジイソシアナトヘキサン、メチレンビス−(4−シクロヘキシルイソシアネート)、グルタルジアルデヒド、メチレン−p−フェニルジイソシアネート、およびクエン酸トリエチルから成る群から選択される、請求項91に記載の方法。
- 前記捕捉プローブは核酸である、請求項94または98のいずれか1項に記載の方法。
- 各々特定の標的分析物に特異的な2種類以上の捕捉プローブを、第2の反応性部分を有する前記表面に接触させる、請求項94または98のいずれか1項に記載の方法。
- 前記捕捉プローブを、前記基材の表面上の別個の所定領域にアレイ化する、請求項94または98のいずれか1項に記載の方法。
- 標的分析物の検出に使用するための基材を製造する方法であって、
(a)表面を有する基材を提供する工程と、
(b)前記表面を、
Si(NCY)4;
(R1)(R2)(R3)Si−X−NCY i;
[(R1)(R2)(R3)Si−X−Z−CYNH]2−Si(NCY)2 vi;および
(R1)(R2)(R3)Si−X−Z−CYNH−Si(NCY)3 iv;(式中、R1、R2およびR3は個別にC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル、フェニル、またはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールを表し、Xは直鎖または分岐鎖のC1〜C20アルキル、あるいはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールであって、酸素、窒素または硫黄を含む1つまたは複数のヘテロ原子によって任意選択で置換されており、Yは酸素または硫黄を表し、Zは酸素またはNHを表す。ただし、R1、R2またはR3の少なくとも1つはC1〜C6アルコキシを表す)
から成る群から選択されるイソシアネート化合物に接触させて、遊離イソシアネート基を含む表面を提供する工程と、
(c)遊離イソシアネート基を含む前記表面をスペーサー分子に接触させて、遊離アミノ基を含む表面を提供する工程と、
(d)遊離アミノ基を含む前記表面をリンカー分子に接触させて、反応性遊離基を有する反応性表面を提供する工程と、
(e)前記反応性表面を標的分析物に特異的な少なくとも1種類の捕捉プローブに接触させて、捕捉プローブが固定化された表面を提供する工程と、
(f)捕捉プローブが固定化された前記表面をキャッピング剤に接触させて、未反応で残存している遊離イソシアネート基をブロッキングし、かつキャッピング剤と接触しない表面に比べてナノ粒子の非特異的結合に起因するバックグラウンド・シグナルが実質的に低い基材を生産する工程と
から成る方法。 - 前記基材は前記イソシアネート化合物と反応する少なくとも1つの基を有する、請求項91または110のいずれか1項に記載の方法。
- 前記基はヒドロキシル基、アミノ基、またはカルボキシレート基からなる請求項111に記載の方法。
- 1つまたは複数の標的分析物の検出に使用するための基材であって、請求項94、98または110のいずれか1項に記載の方法にしたがって製造された、捕捉プローブが結合した表面を含んでなる基材。
- 前記捕捉プローブに結合することのできる遊離アミン基と、負に荷電したイオン基とを含んでなるポリマー層を有する表面を備えた基材。
- 前記表面は、可視光または蛍光を用いて画像化するときに、前記ポリマー層を有していない基材に比べてバックグラウンド・シグナルが実質的に低減されたバックグラウンド・シグナルを生じる、請求項114に記載の基材。
- 前記基材は約25〜75°の水接触角を有する請求項113に記載の基材。
- 前記基材は約1.400〜1.900の屈折率を有する請求項116に記載の基材。
- 請求項22、23、25または25のいずれか1項に記載の基材を含んでなる、1つまたは複数の標的分析物を検出するためのキット。
- 試料中の、少なくとも2つの結合部位を有する1つまたは複数の標的分析物を検出する方法であって、
(a)請求項91または110のいずれか1項に記載の基材であって、その表面に少なくとも1種類の捕捉プローブが固定化されており、各種類の捕捉プローブが標的分析物に特異的であることを特徴とする基材を提供する工程と、
(b)標的分析物に特異的な検出体プローブとナノ粒子とを含んでなる少なくとも1種類の検出用プローブを提供する工程と、
(c)捕捉プローブおよび検出体プローブが特異的標的分析物に結合するのに有効な条件下で、捕捉プローブ、検出用プローブおよび試料を接触させて、基材の表面上に固定化複合体を形成する工程と、
(d)基材の表面を洗浄して、結合していないナノ粒子を除去する工程と、
(e)前記標的分子の有無の指標としての前記複合体の有無を観察する工程と
から成る方法。 - 表面上にナノ粒子を固定化する方法であって、
(a)表面を有する基材と、オリゴヌクレオチドが結合したナノ粒子であって、該オリゴヌクレオチドの少なくとも一部分がナノ粒子と結合していない末端に遊離アミン基を有することを特徴とするナノ粒子とを提供する工程と、
(b)該ナノ粒子を、式i:
(R1)(R2)(R3)Si−X−NCY i
(式中、R1、R2およびR3は個別にC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル、フェニル、またはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールを表し、Xは直鎖または分岐鎖のC1〜C20アルキル、あるいはC1〜C6アルキルおよびC1〜C6アルコキシから成る群から選択される1つまたは複数の基で置換されたアリールであって、酸素、窒素または硫黄を含む1つまたは複数のヘテロ原子によって任意選択で置換されており、Yは酸素または硫黄を表す。ただし、R1、R2またはR3の少なくとも1つはC1〜C6アルコキシを表す)
を有する薬剤に接触させて、反応性中間体を形成する工程と、
(b)該反応性中間体を前記表面と接触させて、前記表面上に該分子を固定化する工程と
から成る方法。 - 前記表面はガラス表面である請求項120に記載の方法。
- 前記表面は前記反応性中間体と反応する少なくとも1つの基を有する請求項120に記載の方法。
- 前記基はヒドロキシ基、アミノ基またはカルボキシレート基からなる請求項122に記載の方法。
- 前記薬剤は、3−(イソシアナトプロピル)トリエトキシシランまたは3−(イソシアナトプロピル)ジメチルモノエトキシシランからなる請求項120に記載の方法。
- 前記オリゴヌクレオチドは官能性部分を介してナノ粒子と結合している請求項120に記載の方法。
- 前記官能性部分は、チオ酸、アルキルチオール基またはジスルフィド基からなる請求項125に記載の方法。
- 前記ジスルフィド基はエピアンドロステロンジスルフィドである請求項126に記載の方法。
- 表面上にナノ粒子を固定化する方法であって、
(a)アミン基と反応する反応性部分を含む表面を有する基材と、オリゴヌクレオチドが結合したナノ粒子であって、該オリゴヌクレオチドの少なくとも一部分がナノ粒子と結合していない末端にアミン基を有することを特徴とするナノ粒子とを提供する工程と、
(b)前記反応性部分を該ナノ粒子に接触させて、前記表面上に該ナノ粒子を固定化する工程と
から成る方法。 - 前記表面はガラス表面である請求項128に記載の方法。
- 前記反応性部分はイソシアネート類、無水物類、ハロゲン化アシル類またはアルデヒド類からなる請求項128に記載の方法。
- 前記オリゴヌクレオチドは官能性部分を介してナノ粒子と結合している請求項128に記載の方法。
- 前記官能性部分はチオ酸、アルキルチオール基またはジスルフィド基からなる請求項131に記載の方法。
- 前記ジスルフィド基はエピアンドロステロンジスルフィドである請求項132に記載の方法。
- 請求項91または110のいずれか1項に記載の方法によって製造された基材。
- 請求項132に記載の基材を含んでなるキット。
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