本発明の原理の実施形態を図3〜6に示す。図3には、容器10の概略的なデザインを示す。この容器は略円筒形であり、高強度の可撓性コーティング繊維から製造されることが好ましい。本発明の実施形態すべてに必要というわけではないが、いくつかの用途では、容器は光開始できるか、または観察できるように透明、例えば、高粘度材料であり得る。いずれにせよ、材料は強化されること、例えば、繊維によって強化された膜であることが好ましい。この容器は円筒の上面及び下面を形成する上部円盤510及び下部円盤520を有する。容器10は円盤510及び520に平行に円筒をさらに分割する隔壁500も有しており、この隔壁は容器を2つの部分、側壁530及び540をそれぞれ有する上部部分及び下部部分に分割している。この部分の体積は等しいか、または異なったものであってよい。円盤及び容器壁は、コーナー部に強力な接合を提供して亀裂を防ぐとともに強力な密閉を提供するために、接着剤、材料の重ね合わせ、熱または音波による溶接、あるいは隣接部分(成形部分)に一体化される材料を介してコーナー部301にて一体化されている。容器の体積は研究所から市販加工用のパイロット・プラントにまで容易に拡大することができ、最大で20,000L以上が実現可能である。
ハイブリッド容器10を開示した図7Dに示すように、円盤及び容器壁はクランプ・システムを用いて一体化することもでき、これにより隔壁及び円盤は固定される。一例が以下に記載の固定された加熱/冷却隔壁500である。示したように、隔壁500の上にはクランプ・ベース750が一体化して設けられている。クランプ・ベース750上にはクランプ・リング751及びクランプ・ボルト752が設けられている。上部壁530の一部分はクランプ・リング751とクランプ・ベース750との間で引っ張られている。クランプ・ボルト752は側壁530の材料をその中に固定するように締め付けられる。クランプ・システムは側壁530を隔壁500に効果的に固定するように隔壁500の外周全体に確実なクランプ力を提供し、材料または他の流体が容器10に流入するか、そこから出て行くのを妨げるように十分なクランプ力を提供する。同様のクランプ・システムを上部円盤510及び下部円盤520に使用してもよい。
上部円盤510及び下部円盤520は全般的に平坦なデザインである。円盤の各々は外側リング511、521、及び501を有し、それぞれ全般的に円盤の表面周囲のビードである。このような外側リングは繊維、プラスチック、金属、または他の材料で製造することができ、剛性または可撓性のいずれかであり得る。このリングは容器10を把持するため、または特定の円盤を固定するために使用され得る。可撓性繊維材料層512、502、及び522は、その外側リング内部の各円盤の中心にわたって存在する。可撓性繊維は円盤の中心部全体を含んでよいか、または円盤はそのような材料で囲繞されたプラスチックまたは金属から作られた剛性のあるコアを有してよい。円盤を金属またはプラスチックのみから製造して剛性のある円盤を形成してもよい。この説明のために、可撓性繊維の円盤を記載する。
容器及び円盤の各々の繊維は低抽出物と化学的に適合性のある繊維から形成され、動作温度範囲は幅広い。この繊維は圧力用途で使用されるために十分な材料強度を有していなければならない。高温用途のためには、繊維はPTTE(ポリテトラフルオロエチレン)で被覆されていることが好ましく、低温用途のためには、繊維はポリオレフィンで被覆されていることが好ましい。繊維材料と組み合わされたそのような被覆によって、可撓性を有することができると同時に、加熱された状態、冷温状態、及び/または圧力が加わった状態下で種々の化学物質を保持することが可能となる。本願明細書には特定の材料を概説するが、同様の性質を示す他の材料を用いてよい。容器を含んだ材料は焼却によって使い捨て可能であることが有利であるが、いくつかの場合には、特に、導管を中に形成するように、壁が金属、鋳造物で製造されているか、または機械加工されている場合には、隔壁は再使用可能であることが有利である。
図4には、混合容器10の内部チャンバ、すなわち上部チャンバ11及び下部チャンバ12を示している。穿孔領域400を有する隔壁500がチャンバを分割している。容器10があるレベル(典型的には、約半分)まで満たされると、気体(または気体の少なくとも殆ど)が押し出される。穿孔400によって材料は上部チャンバ11と下部チャンバ12との間を通ることができる。隔壁の総面積の比率で表される穿孔の開いた部分の面積は変動してよいが、例えば、典型的には約10〜90%または30〜75%、より典型的には40〜60%、及び好適には45〜50%、45%などである。当然ながら、好適な開いた部分の比率は材料の粘度及び処理される材料の感応性などの種々のパラメータに左右されることを理解すべきである。開いた部分の面積を好適な範囲より大きくまたは小さく変化させるように、穿孔の大きさ及び形状を変えることによって、そのような開いた部分の面積を改変することは本発明の範囲にある。また、図16に示したように、端部の口が広くなっている可撓性の薄壁状の管1601は、隔壁の事前組立て中に隔壁500の穿孔に挿入することができ、隔壁500に対して上下に動くことができる。この管1601は口が広くなった端部を曲げて、それを孔に押し込むだけで隔壁500の穿孔に容易に挿入できるように可撓性材料で製造され得る。隔壁500の孔よりも僅かに小さな径で管を製造することによって、管1601は隔壁500に対して動くことが可能となる。このような管1601を提供することによって、管は隔壁500の矢印1602方向の上昇運動中に隔壁500の孔を通って下方に移動し、容器10の底部をより効果的に浸食かつ洗浄するためにより長い時間の間、溶質を噴射孔1603に暴露することが可能となる。これは沈殿物または固体成分が容器10の底部に存在する場合に特に効果的である。
渦巻きを生じさせる別のデザインを図17、18、及び19に示している。図17に示すように、隔壁500には隔壁500に対して90°以外の角度を成している穿孔1701が設けられている。この隔壁の動作は隔壁500の下方への行程中には上部チャンバ内でかつ上方への行程中には底部チャンバ内で渦巻きが自動的に引き起こされるようなある角度で、流体を穿孔1701に通過させる。渦巻きが存在することにより、容器10内での反応物質、溶媒等の分散、及びその反応性を増大させる機会が著しく増強される。図18は隔壁500の反対端に印加される力1801、1802で隔壁500を傾けることによって渦巻きを誘起する別の方法を示している。傾ける間、スロッシングする混合物は周期的な傾斜の制御のために容器の内容物に与えられる。この周期的傾斜動作は隔壁500の2つの作動体を位相の配置外の45°〜90°で振動させるだけで行うことができる。
図19Aは矢印1901、1902で示したように容器10を揺動させることによって隔壁500の穿孔に容器10の内容物を通すためのさらに別の設計を示している。従来の揺動型のシステムは米国特許第6544788号に説明されており、参照によりその全体を本願明細書に組み入れた。
図19Bに示すように、本発明の一実施形態は例えば培地及び細胞で部分的に(10%〜80%)満たすことができるプラスチック・バッグ1910から構成される。チャンバの残りの部分は一般的に膨張され、ガスが充填されたヘッド・スペース1912を有し得る。細胞の代謝に必要な酸素は、滅菌用入口フィルタ1913(図示せず)を介して導入することのできる空気(または他の酸素を豊富に含んだガス)によって提供されるか、それ以外の場合には容器が密閉される前に導入される。廃棄空気は、(必要に応じて)廃棄フィルタ1913(図示せず)を介して、チャンバから放出される。このフィルタ1913は細胞を生物反応器からエアロゾルとして一切放出することのできないように確実にするために変形され得る。このフィルタを用いて、バッグが押圧された場合には、通気口1914を通る逆流によって結果として汚染が生じさせないようにすることもできる。バッグ1910は前後に、例えば枢動点1916にわたって動くことのできる揺動プラットフォーム1915に取り付けることができる。典型的な揺動速度は任意の角度で、典型的には水平から1〜25°、典型的には2〜15°、及び好適には水平から4〜10°で、5〜100回/分までの任意の速度、典型的には5〜75回/分、好適には10〜30回/分であり得る。
穿孔フィルタ1920は液面上に浮かぶことができる。このフィルタは本質的に中性の浮力を有するように構成されることが好ましい。フィルタ1920の下面は使用中に液中に沈む液体透過性の膜1921(図示せず)を含み得る。膜1921は細胞が膜を通ることができないような多孔性を有していることが好ましい。可撓性濾液管1922に吸引力を加えることによって、細胞を含まない濾液はフィルタ1920内に引き込まれ、生物反応器から除去される。可撓性管1922はフィルタ1920の唯一の取り付けポイントであるので、フィルタ1920は液面上で自由に動く。生物反応器の揺動が液面にわたってフィルタを前後に迅速に動かし得る。液面のフィルタ1920のこの迅速な接線方向の動きを用いて洗浄動作を働かせることができ、フィルタ1920が詰まらないように維持する。
灌流フィルタ1920は細胞を保持するに適した多孔性の材料から作られた濾過膜を含んでいることが好ましい。好適な実施形態では、濾過膜は平均細孔径が7μmの焼結多孔性ポリエチレン・シート(Porex T3)であり得る。この多孔性ポリエチレンは非常に滑らかな表面であるという利点を有し、細胞がフィルタ1920の表面に付着できないように帯電される。このポリプロピレン材料は容易に熱溶接することもできる。ナイロン及びポリエチレンなどの他の適した可塑物を用いることもできる。この濾過膜は非多孔性の上部層に熱溶接されることが好ましい。好適な実施形態では、この層は透明なポリエチレン・フィルムから製造される。濾液管を容易に取り付けられるように、hose barb portを上部層に取り付けることができる。ポリエチレン・メッシュをフィルタ1920内部に設置して、濾過膜が上部層に対して均一に吸引されるのを阻止し、流れを詰まらせることを防ぐことができる。フィルタ・アセンブリ1920全体を熱溶接シームによって密閉することができる。
フィルタ1920は生物反応器バッグ内に設置され、捕獲管1922は濾液を生物反応器から除去することができるように可撓性の管を用いて接続される。この管はフィルタ1920が液面上を自由に動くことができるように十分な可撓性があることが好ましい。フィルタ1920及び生物反応器バッグはガンマ線を用いてin situで滅菌することができる。このシステムは使用が非常に簡単である。バッグ1910は滅菌された成長促進栄養媒質で充填される。細胞を添加することができ、またバッグ1910を揺動プラットフォーム1915上に設置することができる。生物反応器は揺動、通気されて細胞の成長を促進する。一旦細胞密度が所望のレベル(典型的には、2〜400百万個/ml)に達すると、灌流操作が開始される。細胞を含まない濾液が灌流フィルタ20を介して引き出され、集められる。等しい量の供給物を添加して栄養物が提供される。この灌流操作は細胞を定常状態の操作にし、何週間もの間延長することができる。灌流操作は栄養物が低速で生物反応器に送られることを必要とする。同時に、容量を合理的に一定に維持し、かつ毒性のある代謝副産物を除去するために、液体は生物反応器から除去されなければならない。分泌された産物の場合、捕獲液は浄化されるべき産物を含んでいるかもしれない。灌流操作では、細胞が生物反応器から出ないようにすることが重要である。別の場合には、生物反応器の細胞濃度は細胞の洗い出しにより低下するであろう。実際には、死滅した細胞及び乾燥する細胞を除去するため及び低レベルの細胞の再成長を除去するために、少量の細胞の損失(<10%>は許容される。単一のフィルタ1920を示しているが、隔壁の一方の側に1つまたはフィルタの同一の側に多数といったように多数のフィルタが使用されてよい。
本発明の好適な灌流制御システムを図19Bに示す。生物反応器は典型的には、重量センサ1931を備えたフックから懸架することのできる送り容器1932から栄養分を供給される。送り速度は送りポンプ1933によって制御することができる。この送りポンプ1933はコントローラ1950によって断続的に操作することができ、入口1930を介して供給物を生物反応器に圧送する。コントローラ1950は、送り容器1932の重量の減少によって測定されるように供給物の予め設定した重量が生物反応器に送り込まれるまで送りポンプ1933を作動状態にしておくことができる。次に、捕獲ポンプ1934が作動され得る。このポンプ1934を用いて灌流フィルタ1920を介して濾液を吸引し、これも典型的には送り容器1932と同じフックから懸架された収集容器1935に収集して材料を圧送することができる。コントローラ1950は典型的には、フックにおいて測定される正味の重量減少がゼロになるまで、すなわち容器1935に添加される材料の質量が容器1932から除去された材料の質量と等しくなるまで、このポンプ1934を作動させる。これによって、除去された捕獲の量は生物反応器に添加された供給物と確実に等しくなる。次に、このサイクルは反復され得る。このサイクルの頻度は所望の全体的灌流量になるように調節することができる。添加された供給物及び除去された捕獲物の累積量は重量センサ1931のサイクルから容易に算出することができる。この単純な機構によって、送り速度及び捕獲が完全に制御される。価値のある細胞を失わないようにポンプまたはフィルタの障害を警告するように、アラームをプログラムすることができる。
本発明の典型的な隔壁500のより詳細な図を図5に示している。隔壁の外側リング501の内側には繊維502の略平坦なピースが位置している。容器の内部チャンバと相互に働く隔壁500のこの部分は、穿孔領域を形成する一続きの穿孔または孔504を有する。各孔504は材料を濾過するように設計されていないが、フロー・パターンを形成し、かつ材料が隔壁500を通過するときに隔壁を用いた混合及び他のプロセスを容易にする乱れを発生させることが意図される。(隔壁の速度と共に)形状、大きさ、及びエッジの性質を改変(例えば、細胞に対しては低く、強力な混合を必要とする化学物質には高く)して、流体の剪断性を変えることができる。
容器10の混合操作を図6A,6B,及び6Cに示す。全般的に、混合される材料1は上部円盤510内に位置する入口管570を介して容器10内に導入される。容器10は容器を曲げることができるようにその全容量の約半分まで充填される。材料1を容器10に導入後、入口管570は閉鎖される。ほとんどの操作の場合、次に吸引管550を介して吸引力が容器に10に印加されて余分な空気を除去し、容器内の材料1の高さに対して上部円盤510を引き下げる。空気を除去することで、隔壁500を上部壁510及び下部壁520の各々に対して移動させる容器側壁の皺の行程長が生まれる。この空気の除去は混合プロセス中にガスが同伴されるのを防ぐ。しかし、いくつかの操作は過剰な空気及び他のガスを容器10内に残すことができる。例えば、いくつかの反応は空気または酸素が存在しないことを必要とするが故、充填中及び次の混合または容器10の他の使用中の両方において(窒素、希ガスまたは不活性ガスなどの)不活性雰囲気を容器10内に作ることができる。
一実施形態では、混合動作は図6A及び6Bに示したような2つの部分間の隔壁500の動きを含む。第1の位置では、隔壁500は上部円盤にほぼ接触するまで引っ張られて、材料1のほぼすべてを容器10の下部チャンバ内に入れることができる。その結果、下部壁540はぴんと張られて材料1の塊を保持する。そのようなものを図6Aに示す。混合動作中にこの位置にある容器10の略図を図6Cに示しており、容器10はガスが部分的に除去された状態で、材料1で半分満たされており、隔壁500が上方に引っ張られるにつれて上部壁530が皺になっている間、下部壁540はぴんと張った状態になる。この動作は180°離間して位置し、かつ隔壁500の周縁部に接続されたピストン2020.2021によってなど、手動、空気圧、液圧、磁力または他の任意の電気機械的システムなどの任意の手段を用いて生成され得る。
図20の実施形態では、上部円盤510及び下部円盤520は反応プレートであり、隔壁500は中心の駆動アクチュエータ(ピストン2020及び2021として示した)に取り付けられている。ここでは、可撓性容器10は反応プレート510及び520のほかに駆動アクチュエータプレートにも取り付けられている。種々の図に示したように、このようなプレートの各々はデッドマンによって容器10の材料に固定されてよい。別の場合には、隔壁500は剛性のある固い接続部を介して容器に接続されてよい。プレートを個々に絞り、広げられるようにするために、反応プレート510及び520は別個の動作をしてよい。さらに、別個に起動される駆動機構上に隔壁500を設置することによって、より大きな可撓性が得られて、反応プレート510及び520の一方または両方に圧力を印加することが可能となる。このようなさらなる可撓性は、種々の処理パラメータ、例えば、力、可動域、温度、及び吸引/圧力を適用することを含む。さらに、容器を容易に充填または空にすることができるように充填/放出管2025が含まれてよい。2本の充填/放出管をそれぞれ上部及び底部に備えた容器10を示しているが、種々の管2025の数及び場所を変えることは本発明の範囲にある。例えば、管2025は任意の組み合わせで容器の側面に設置されてよい。1軸、2軸、または3軸すべてに容器を回転させるように、付加的な機構が設けられてよい。機械的アクチュエータは容器の内容物とは分離されてよいので、CIP/SIPを必要としない。最終的に、機械的アクチュエータは混合、反応、及び濾過などの任意の数の機能を達成するようにプログラムされてよい。
次に、隔壁は下部円盤520に向かって下方に引っ張られる。この動作中、上部壁530及び下部壁540は共に皺になろう。隔壁が引っ張られるとき、材料1は穿孔領域400の穴540を通過し始め、容器10の上部チャンバに流入し始める。孔540は材料1の迅速な流れを発生し、これにより材料1の成分は混合され、次に材料1は上部チャンバに注入されて材料に乱流を発生し、さらにこれによって成分の混合が容易になる。一旦隔壁500が下部円盤520付近まで完全に引き下げられると、材料1のほぼすべては上部チャンバに入る。この状態を図6Bに示す。
次に、混合プロセスは上部円盤510に向かって隔壁を上方に引っ張ることによって継続されるが、これは上記とは逆の動作であり、結果として再び図6Aに示した状態になる。この隔壁500の上下方向の運動の多様な動作を含んだ完全な混同動作を行うことによって、材料1の成分は完全に混合されるであろう。混合プロセス終了後、材料を容器10内に保存するか、または別の場所に放出することができる。
さらなる実施形態では、隔壁500は容器10内にある材料1を加熱または冷却する誘導加熱/冷却源として使用することができる。図7A及び7Bでは、温度管703が隔壁500の繊維の中間層を通っている。管703は隔壁500内に延びる単純な溝状の孔であってよい。管703は上部隔壁層705と下部隔壁層706との間において隔壁500全体にわたって形成されたチャンバであってもよい。次に、バッフル704が隔壁500の外側部分に接続されて温度管703を2つのチャネルまたはチャンバ、すなわち上部チャネル708及び下部チャネル709に分割しているが、接続孔707において上部及び下部チャネルは通じている。隔壁500の外側繊維リング505では、温度流体入口管701は隔壁に接続され、温度管703の一方のチャネルと連通しており、温度流体出口管702は温度管の他方のチャネルに接続されている。温度流体入口管701に導入される流体は上部チャネル708に沿って温度管703を通り、接続孔707を降りて温度管を通って下部チャネル709まで移動し、温度流体出口管702から出て行く。このような管は図7Bに示したように隔壁500内に流体回路を形成している。熱い流体が回路に送られると、この流体は隔壁500を加熱し、隔壁500はその熱を容器10の材料1内に伝達する。冷たい液体が回路に送られる場合も同様である。この誘導加熱/冷却操作は単独で行われてよいが、より効果的なプロセスを提供するように、上記に概説した容器10の混合動作とともに行われることが好ましい。誘導加熱/冷却プロセスは混合操作と同時に行われてもよい。
上記の溝型加熱システムの別の実施形態として、隔壁500はその内部チャンバ全体にわたって延在する図7C及び7Dに示した加熱/冷却システムを有してよい。このような設計では、隔壁500は他の実施形態の可撓性材料の代わりに、1対の平行な剛性のあるプレート730及び740を含む。剛性のあるプレート730と740との間には、隔壁上部チャンバ731及び隔壁下部チャンバ741を剛性のあるプレート間に形成するバッフル・プレート720が走っている。加熱または冷却プロセスでは、流体は温度流体入口管701を介して隔壁500に入り、隔壁上部チャンバ731に流入する。流体は流体の温度を容器10の材料内に放散させる隔壁上部チャンバ731全体に広がる。次に、流体は中心通路710を通って隔壁下部チャンバ741に入り、そこで再び流体は、流体の温度を容器10の材料1の内または外にさらに放散させる隔壁下部チャンバ全体に広がる。次に、流体は、流体がリサイクルされかつ隔壁を介して再循環され得る温度流体出口管702を通って隔壁500を出て行く。このプロセスは混合または他のプロセスを実行しながら完了することもできる。プレート730及び/又は740は金属、プラスチック、セラミック、複合材料、または同様の材料から形成することができる。
上記の伝導加温プロセスのさらに別の実施形態として、図8に示したような1対の反応プレート900及び910は、例えば上部円盤510及び下部円盤520に対して容器10に取り付けることができ、例えば、混合または操作中にマイクロ波加熱を提供し得る。反応プレート900及び910は、容器の上面または底面を介して容器10のチャンバ内の材料1を加熱するのに用いることのできるマイクロ波放出器がその中に組み込まれてよいか、またはそこに取り付けられてよい。隔壁の誘導加熱は金属製の隔壁を使用して達成することもできる。
図8は材料を含むことのできる壊れ易いバッグ890をさらに示している。壊れ易いバッグ890を利用することによって、その材料を隔壁及び他の材料から分離して保持することができる。バッグ890を壊すだけで、そこに含まれた材料が放出される。このような破壊は(絞りなどの)物理的圧力、化学的、熱、または他の任意の手段によって達成されてよい。このような壊れ易いバッグ890は本願明細書に記載の任意の実施形態において利用されてよい。同じく、隔壁500はバッグ890と同じ目的を本質的に達成する膜などの壊れ易い要素を備えてよい。膜が壊れると、容器の内容物は互いに、かつ隔壁と接触することができる。このような膜はバッグ890と同様に、またはそれとは異なって破壊されてよい。
別の実施形態では、容器10は発酵装置などの生物反応として操作されてよい。図9A及び9Bに示したように、この装置は隔壁500に相互接続され容器10の内部チャンバに連通している付加的な送り管800及び810を有する。送り管800及び810は隔壁505の外側繊維リング505において内部送り管801及び811に通じて、続いて送り孔802及び812を介して容器10の内部チャンバにそれぞれ通じている。材料が内部チャンバから送り管の外に逆流しないようにする一方向弁が、送り孔802及び812において、またはその近傍で内部送り管801及び802の内、または送り管800及び810内にも存在する。このような特徴は、容器10の混合、反応、または加熱操作中に材料、化学物質、またはガスをチャンバ内に添加する能力を提供する。
この生物反応のプロセスは媒質の事前混合、加熱、及び冷却と共に開始され、これは容器10または類似する他の容器内で行われてよい。次に、正確な割合の媒質及びシードが上記方法により容器10に導入される。次に、ガスheadが容器10のチャンバ内にあることが望ましい場合には、例えば、必要に応じてガスheadを好気性反応のために導入するかまたは除去するか、嫌気性の場合にはheadを除去することが決定される。ガスheadが望ましくない場合、ガスheadは上記方法により容器10から除去される。次に、上記方法及び装置を用いて必要に応じて材料1すべてを混合、冷却、加熱し、必要に応じて継続する。
次に、任意にはガスを含んだ組成溶液が必要に応じて、送り管800を介して、内部送り管801及び送り孔802を通してチャンバ内に添加される。このような溶液は隔壁500内で、あるいは隔壁に導入する前に計量することができる。このようなプロセスによって、最小の攪拌で効果的に導入及び混合を行うことが可能となる。適切な地点において、送り管810、内部送り管811、及び送り孔812を介してリシング溶液をチャンバ内に転嫁することもできる。このような溶液は隔壁を通してまたは外部で、任意には個々の送り管を通して計量することもできる。このプロセスの後、計量された溶液を容器10内に保存するか、または別の場所に放出することができる。
別の実施形態では、容器10は材料1の成分用の反応器として働く。上記のように、容器10は1対の反応プレート900及び910を備えている。このようなプレートは容器10用の熱源を提供することに加え、図8に示したように相互に対して移動して容器10に対して圧力を提供する。この圧力は容器10を効果的に絞って化学反応の促進を容易にするとともに、さらに混合を発生させることができる。
このプロセスは上記方法により、かつ図8、9A及び9Bに示したように、触媒と共に分離または事前混合された粉末、溶媒等を容器10のチャンバに添加することによって開始される。必要に応じて、また上記に示したように、ガスheadは吸引管550を介して除去されてよい。必要に応じて、ガスheadを保持することもできる。一旦このような成分が添加され、容器10が密閉されると、反応プレート900及び910は圧力を印加し始め、容器を絞り始める。送り孔802及び812を介して導入することによって、触媒が添加されてよい。混合操作中に材料1に接触するように中心隔壁上で捕獲されてもよい。特にシステムが金属製の場合には、触媒は隔壁の穿孔に沿って導入されてもよい。成分は触媒と共に特定のプロセスまたは所望の材料に必要な所定の圧力にされる。さらに、材料は隔壁500またはマイクロ波あるいは反応器900及び910に関連する他のヒータのいずれかを用いて、上記方法で加熱または冷却されてよい。混合プロセスは反応プロセスを容易にする圧力を用いて同時に実行されてもよい。反応プロセス終了後、材料を容器10内に保存するか、または別の場所に放出することもできる。
さらなる実施形態では、容器10の中にはミクロ/限外濾過システムを組み込むことができる。図10A、10B、及び10Cに示したように、隔壁は複数のフィルタ領域及び混合領域を有することができる。容器10のチャンバ内では、隔壁500の繊維は種々のフィルタ領域を有し、各領域内では隔壁500はその外面上に、材料を濾過する微細孔コーティング(フィルタ)1070、該コーティングの下の繊維構造体1055、及び濾過された材料の取り込み及び移動を可能にする、このような層内のスペーサ繊維層1080を有する。容器10の外部では、外側繊維リング505の領域において、隔壁500は、濾過された材料が隔壁500の外部から漏れるのを防ぐ、繊維構造体1060で強化された非多孔性密封層、及び濾過された材料を取り込みかつ移動させる別のスペーサ繊維層1080を有する。スペーサ繊維層1080は粒子を容器10の外側に移動させる輸送管を効果的に提供する。
濾過管1030はスペーサ繊維層1080に通じており、微細孔コーティング1070を通して材料1から粒子をスペーサ繊維層1080内に引き込むとともに、吸引源の中を通すようにシステムを介して吸引力を提供する吸引源1000にさらに接続されている。次に、吸引源1000は濾過した粒子1020を濾液容器1010内に堆積させる。76,000(11psi)〜90,000Pa(13psi)の吸引力は精密濾過のために概ね十分な吸引力を提供するが、用途に応じて他の吸引力を用いてよい。
効果的な濾過操作のために、混合プロセスがフィルタに吸引力を加えながら使用されてよい。混合プロセスは乱流状態を発生させ、容器10の材料1全体にわたり粒子の均一なレベルを保持するとともにより大きな粒子が微細孔に詰まるのを防ぐ上記に概説したような再循環機能を実行する。材料1の粒子が混合操作中に動いている隔壁500に接近すると、吸引力がその粒子を材料から吸引システムに引き込むであろう。別の場合には、微細孔の圧力低下は、上記の反応プレート900及び910を用いて容器10を絞ることにより容器10の材料1に圧力を印加することによって達成され得る。
この濾過システムの別の実施形態として、図13Aに示したように、容器10の中には隔壁500に加えてフィルタ隔壁1300が組み込まれてよい。上記特徴を有する隔壁とは異なり、フィルタ隔壁1300の中には所定の材料を濾過するミクロフィルタ1310が設けられている。フィルタ隔壁1300は図13B及び13Cに示したように隔壁500と下部円盤520との間に位置していることが好ましいが、他の場所でも可能である。
フィルタ隔壁1300を用いた好適な濾過のプロセスは、図13Bに示したようにフィルタ隔壁1300が下部円盤520に隣接するまでそれを下げることによって開始される。次に、混合、加熱/冷却、反応、及び/または発酵などの本願明細書に記載した他のプロセスを実行してよい。このようなプロセスの後、隔壁500を混合モードで操作することができ、他方では、隔壁510が静止している間に、例えばフィルタ隔壁1300が隔壁500に近接するまで及び両隔壁が上部円盤510に隣接するまで引っ張り上げられるまでフィルタ隔壁1300が次に引っ張り上げられる。これによって、材料1350をミクロフィルタ1310に通過させる圧力が生成されて、保持された材料1356をフィルタ隔壁1300の上に残し、残った材料1355を下に残す。濾過中に隔壁500の混合操作を継続すれば、効果的な濾過に必要な乱流状態が生まれる。
本発明の別の実施形態では、容器10を用いてスラリー1150を濾塊内に急送することができる。図11A〜11Eに示したように、容器10は可撓性繊維層1110及びスラリー1150から濾塊を濾過するか、または洗浄剤から濾塊を濾過する手段を提供する濾塊繊維フィルタ1120を有している。さらに、容器10は引裂きビード1131の付いた絶縁フィルムを有する。この絶縁フィルムは混合、加熱/冷却、反応及び/または発酵を可能にして、濾塊フィルタ1120に干渉することなく、またスラリー管1100から出ることなく、容器10のチャンバ内にスラリーを生成する。
側壁530に沿ってbag out sleeve1140が設けられているので、ユーザは容器10のチャンバ内まで到達することができ、かつ引裂きビード1131を引っ張って、スペーサ繊維層1110の表面及び濾塊繊維フィルタ1120から絶縁フィルム1130を取り外すことができる。
容器10を用いて濾塊を生成するプロセスを図11B及び11Cに示す。まず、スラリーは上記に概説したプロセスを用いて容器10のチャンバ内で生成されるか、または入口管570(図6A)を介してチャンバ内に置かれ、吸引管550(図6A)を介してガスheadが吸引されてよい。隔壁500は下方に移動されて下部円盤520と接触する。次に、絶縁フィルム1130がbag out sleeve1140を用いて引裂きビード1131を引っ張ることによって取り外されてスラリー1150を濾過できるようになる。
スラリー1150から濾塊を急送するために、隔壁500及び下部円盤520は上部円盤510に向かって、かつそれ対して上方に移動される。このような動きによりスラリーは、濾塊微粒子が通るのを防ぎ、かつスラリー放出物がスラリー管1100を介して容器10のチャンバから出ることができるようにする濾塊フィルタ1120に入れられる。このスラリー放出物は放出収集器1101内に集められる。図11Cに示したように、下部円盤520及び隔壁500は可能なすべてのスラリー放出物がここから除去されて濾塊1155を形成するまで上方へ動き続ける。
急送工程の後、さらなる処理を行う前に濾塊を洗浄することが望ましい。このようなプロセスでは、隔壁500及び下部円盤520を上部円盤510から離して下方に引き下げると同時に、洗浄溶液が洗浄装置1102からスラリー管1100を介して容器10のチャンバに注入される。この時点でチャンバの中には濾塊粒子及び洗浄溶液が入っているであろう。次に混合操作を行って濾塊粒子及び洗浄溶液を完全に洗浄し、洗浄スラリー1151へと混合することができる。加熱または他のプロセスを実行してもよい。
一旦濾塊粒子が完全に洗浄されると、洗浄溶液は隔壁500及び下部円盤520を上部円盤510に向かって引っ張り上げることによってチャンバから除去される。この洗浄溶液は濾塊粒子を濾過する濾塊フィルタ1120を通される。次に、洗浄溶液は放出コントローラ1101内に集められる。洗浄溶液が完全に除去されると、洗浄された濾塊1155が容器10のチャンバ内に形成される。
濾塊1155を形成後、下部円盤520は上部円盤510から最も離れたその下部位置まで引っ込められる。上部円盤エリアを振動させると、濾塊1155は下部円盤520に隣接する容器10の底部に落下するであろう。このプロセスの後、濾塊を容器10内に保存するか、または別の場所に放出することができる。
濾塊1155を形成するプロセスまたは容器10に濾塊を導入した後、図12A〜12Dに示したように、そこに組み込まれたワイヤ・グリッド及び/または繊維グリッドを有する付加的な乾燥用隔壁1220と共に上記に概説した容器のコンポーネントを用いて濾塊を乾燥させるために容器が用いられてもよい。付加的な隔壁を用いてよいが、その特徴は容器10に使用される隔壁500内に組み込まれてよい。分かり易いように、付加的な隔壁を使用するか、または乾燥用隔壁1220を使用するかのいずれにせよ、図12B〜12Dは乾燥用隔壁1220のみを示している。
乾燥は乾燥用の2つの別個のシステムを用いて完了することができる。まず、反応プレート900は上部円盤510または下部円盤520の下方に隣接して位置してよい。図においては下部円盤520の下に反応プレート900を示している。上記のように、反応プレート900の中には、容器10のチャンバ内に位置する濾塊1155を加熱するのに用いることのできるマイクロ波ヒータが組み込まれている。さらに、ガスがガス管1210を介して容器10内に導入されて濾塊1155と相互に作用し、次に湿気を多く含んだガスがガス出口間1220を介して容器10を出る。
濾塊1155を乾燥させるプロセスを図12B〜12Dに示す。濾塊1155は先に開示された任意の手段により容器10内に導入さされるか、または濾塊が上に開示したプロセスによって形成される。図12Bに示したように、乾燥用隔壁1220は下部円盤520に隣接して設置され、これは共に上部円盤510から引き離される。次に、マイクロ波加熱が反応プレート900によって濾塊1155に加えられる。別の場合には、加熱されたガスをガス管1210を介して導入し、濾塊1155を通過させることもでき、これはガス出口管1220から出て行く。所定時間の後、図12Cに示したように、乾燥用隔壁1220は下部円盤520から離されて上部円盤510まで引き上げられて、濾塊1155が乾燥用隔壁を移動することが可能となる。第2の所定時間の後、次に容器10が図12Cに示したように回転される。再度所定時間の後、乾燥用隔壁が今度は上部円盤510から離されて下部円盤520に向かって引き下げられる。再度所定時間の後、容器10が再び回転されて図12Bに示した方向に戻る。このプロセスを必要に応じて繰り返して濾塊1155を乾燥させてよい。このプロセスの後、乾燥された濾塊を容器10内に保存するか、または別の場所に放出することができる。
材料、濾塊等を除去するために、容器10は上部円盤510または下部円盤520のいずれかから、好適には下部円盤520からの除去を可能にする放出シュートを備えている。下部円盤520上に位置する放出シュートの主要コンポーネントを図14A及び14Bに示している。略円形または他の2次元形状を有する引裂きパネル1421が下部円盤520上に位置している。周縁部のコード1422が引裂きパネル1421を囲繞し、下部円盤520と引裂きパネル1421との間で緩衝部を形成している。引裂きビード1420を引っ張ると、下部円盤520の表面からコード1422及びパネル147が引っ張られる。折り畳まれた状態の放出バッグ1410は引裂きパネル1421全体を覆い、また下部円盤520に取り付けられている。固定部分1400及びその上に位置するカバー1401を適所に保持するループ1401を備えたバッグ・カバーが放出バッグ1410全体を覆い、また下部円盤520に取り付けられている。カバー1401はパネルであってよいか、または放出バッグ1410を平坦な方向に保持するストラップであってよい。ループ1402はカバーがパネルの場合にはカバー1401を囲繞し、カバーを取り外せるように起動される。ループ1402はベケット型のループであってよいが、カバー1401が単にストラップの場合には、ループ1402は単純に接続手段であってもよい。ループ1402はカバー1401及びバッグ・カバー1400の残部に隣接する。
容器10内から材料を除去するプロセスはループ1402を起動してカバー1401を取り外すことから始まる。次に、図14Bに示したように、ループは下部円盤520から垂れ下がる。カバー1401を取り外すことにより放出バッグ1410に接近することができる。一旦放出バッグ1410が完全に広げられると、bag out sleeve1411は放出バッグ1410からさらに広げられる。ユーザはbag out sleeve1411を放出バッグ1410内に押し込んで、手を伸ばして引裂きビード1420を取る。引裂きビード1420を引っ張ることにより、コード1422及び故に引裂きパネル1421を下部円盤520から除去する。次に、図14Bに示したように、引裂きビード1420、コード1422、及び引裂きパネル1421を下部円盤520から引き離してbag out sleeve1411に入れる。次にこのプロセスは容器10内の材料を放出バッグ1410に露出させる。次に、材料は放出バッグ1410内に直接流れ込むことができるか、または容器10を十分に練りこんですべての材料を除去することができる。次に、材料を運搬または保存するために放出バッグ1410を容器10から取り出すことができる。放出バッグ1410の底部は必要に応じて装置の別の部分への接続口を有してもよい。
図2の典型的な化学プロセスに示した単位操作の各々は容器10内で別個に行うことができるが、本発明によれば、単一の容器で多数の単位操作を行うことができる。したがって、図22に示したように、図2のプロセスは点線で示した次の5つのサブプロセスまたはモジュールに分割されている:1.生物反応器モジュール、2.精密濾過モジュール、3.溶解後の精密濾過モジュール、4.限外濾過モジュール、及び5.分離モジュール。
図23A〜23Eに示したように、生物反応器モジュールは一連の隔壁2001、2002、2003、2004、2005等を含み、これは各々、取り外し可能な絶縁フィルム2012、2013、2014、2015等によって形成された先のチャンバから別個に封入された体積内にある。単位操作を変える、すなわち、混合操作から濾過操作に変更しようとするときに、絶縁フィルムが破壊されて、混合された成分がさらなる隔壁、例えば2003によって接触できるように、引裂きビードがそのような絶縁フィルム内に組み込まれている。図23B〜23Eに示したように、段階的な単位操作が単一の容器2013内ですべて実行されるように、種々の隔壁及び他の絶縁フィルムを提供することによって他の単位操作を達成することができる。
図23A〜23Eは本発明のある実施形態の典型的な操作を示している。この操作は好適な操作として説明しているが、本発明はこの操作の説明に限定されるべきではない。図23Aを参照すると、媒質またはシードが上部を介して生物反応器内に投入され、隔壁2001に対して隔壁2003を動かすことによってガス状ヘッドが除去される。隔壁2002を通して、内容物がpH緩衝液中で、攪拌、加熱、同伴、または測定(酸素含有量など)される。排出される二酸化炭素が生物反応器の上部から放出される。生物反応器の上部から補充媒質を添加して、例えば反応器内の体積中で成長できるように、隔壁2001から隔壁2003を引き離すことができる。
生物反応器をその最小の構成から変形するために、絶縁フィルム2013は隔壁2003を露出するように好適にはbag out sleeve(図示せず)を通して除去する。これによって隔壁2003は底部隔壁からマイクロフィルタに変えられる。この後、bag out sleeveが熱密閉され、絶縁フィルム2012を廃棄することができる。
図23Aに記載した工程に続く典型的な精密濾過工程を図23Bに示している。ダイアフィルトレーション緩衝液を隔壁2002を通して添加する。隔壁2002を垂直方向に動かすと、内容物が乱流によって混合される。隔壁2003(ここではマイクロフィルタ隔壁)が隔壁2001に対して移動されて、隔壁2003にわたって圧力差(ΔP)が発生して濾液を空隙Bに入れる。濃縮液は隔壁2003及び2002を隔壁2001内に破壊することによって空隙Aから除去される。絶縁フィルム2015をbag out sleeve2125から引き出して、隔壁2005を底部隔壁から別のマイクロフィルタ隔壁に変える。この後、bag out sleeveが熱密閉され、絶縁フィルム2015を廃棄することができる。
図23Cはこの実施形態では図23Bに示した精密濾過工程に続く別の精密濾過工程を示している。溶解緩衝液が実際には混合隔壁である隔壁2004を介して添加される。混合のための乱流は隔壁2004を垂直方向に相対的に動かすことによってもたらされる。この後、隔壁2005が隔壁2001に対して動かされて隔壁2005にわたってΔPを発生し、濾液を空隙Cに送り込む。濃縮液は隔壁2005及び2004を隔壁2003、2002、及び2001内に折り畳むことによって空隙Bから除去される。絶縁フィルム2017はbag out sleeve2117を通して引っ張り出され、底部隔壁から限外濾過隔壁内に隔壁2007を移す。この後、bag out sleeveが熱密閉され、絶縁フィルム2017を廃棄することができる。
図23Dはこの実施形態では図23Cに示した精密濾過工程に続く限外濾過工程を示している。混合のための乱流は隔壁2006を垂直方向に動かすことによって生成される。隔壁2007を隔壁2001に対して動かすことによって隔壁2007にわたってΔPが発生され、濾液を空隙Dに送り込む。濃縮液は隔壁2007及び2006を隔壁2005、2004、2003、2002、及び2001内に折り畳むことによって空隙Cから除去される。絶縁フィルム2018はbag out sleeve2028を通して引っ張り出され、底部隔壁から分離隔壁内に隔壁2008を移す。この後、bag out sleeveが熱密閉され、絶縁フィルム2018を廃棄することができる。
図23Eはこの実施形態では図23Dに示した限外濾過工程に続く分離工程を示している。隔壁2007は吸着が完了するまで、ゆっくりと垂直方向に動かされる。隔壁2009を隔壁2001に対して折り畳むことによって、吸収されていない材料の大半が除去される。隔壁2008を介して溶媒を添加して、所望の製品を脱着するのに必要な濃度の少し下の濃度にする。溶媒及び廃棄物は隔壁2008を介して除去される。次に、隔壁2008を介して再度溶媒を添加して所望の製品を脱着するレベルにする。この後、溶媒及び所望の製品は隔壁2008を介してシステムの外に流れ出る。
さらに、折り畳むことのできる可撓性及び/または使い捨て可能な配管によって、容器を平行に設置することができる。種々の容器間の流れは、計量された量の溶液を適した容器に投入できるように、例えば蠕動ポンプによって制御することができる。例えば、図23Bの精密濾過システムは可撓性配管を介して、入口側のダイアフィルトレーション緩衝液容器及び出口側の濃縮液用の格納容器に接続することができる。このようなシステムは放出された廃棄物のほか処理の結果得られた製品の格納を可能にするだけでなく、投入、処理、放出、サンプリング、検出、及び保存を完全に含むことも可能にする。
本発明は、従来は分離される材料の疎水性誘引の僅かな差に基づいて行われていた固相抽出などの科学的分離に用いることもできる。小さな吸着剤粒子が可動中心隔壁内の床に含まれる。隔壁を垂直方向に動かせば、材料を通して隔壁を動かすことによって再循環が達成される。固相抽出を実行する好適なプロセスは次のようなものである:(1)分離する材料を容器に投入する、(2)容器の上部隔壁を液体の高さまで折り畳むことによってガス容量を除去する、及び(3)分離が完了するまで材料を通して隔壁をゆっくりと上昇、下降させる。このようなシステムによって、材料はサイクル当たり2回吸着剤床を移動する。この後、工程は図23Eに示した分離工程に続く。このシステムによって、体積の特徴が変わることで、システムをより少ない溶媒で稼動することができる。
本発明を用いて粉末混合操作を行うこともできる。好適な実施形態によれば、粉末が上部隔壁を介して添加される前に、中心隔壁は最初は容器の底部にある。空気流を用いて容器の底部及び隔壁の両方から流動床が形成され、これにより空気が先端部から濾過される。一旦床が流動化されると、隔壁を垂直方向に動かして内容物を混合または混和することができる。
特定の設計及び構造について本発明を詳細に記載し、説明してきたがそのような説明は、それが例示及び例証に過ぎないことが明白に理解されるべきであり、限定するものと解釈されるべきではない。本発明の範囲にある上記例示の他の変形が当業者によりなされてよい。上記開示では、容器10をこの開示では円筒形として示したが、他の種々の形状及び構成が本発明の教示を用いて可能である。例えば、円筒形状の容器を使用する代わりに、容器は図15A〜15Cに示したような他の形状を取ってよく、この場合容器の側壁にテーパーを形成して上記に概説したプロセスの効果を変えることができる。使用される形状は、必要とされるプロセスの性質を有して選択されるべきである。図15Dには、長方形の箱形のデザインを有する容器のさらなる変形例を示している。三角形の箱形、六角形の箱形、他の多角形の箱形及び構成などの、他の3次元デザインがさらに可能である。図21に示したように、容器10の底部の形状は混合の速度に影響を及ぼすが、底部が平坦または皿形のものよりも半球形が好ましい。さらに、混合の程度を上げるためにスタティック・ミキサが穿孔400内に設置されてよい。
さらに、容器は本願明細書に示し、開示した蛇腹型の構造を必ずしも有する必要はなく、図15E及び15Fに示したように、むしろより旋回式の構造体であってよい。そのような構造では、上部円盤、下部円盤、及び隔壁はすべて旋回軸の周囲に旋回される。
この説明から、上記以外の実施形態は本発明の精神及び範囲にあることが明白であるべきである。最後に、構成に起因して、限られた回数であれば容器を再使用することができる。さらに、上記説明は液体を用いたものであるが、任意の流体または流体の組み合わせがいずれかのチャンバで使用されてよい。