JP2007535380A - X線デバイス焦点制御のためのシステム、方法、およびデバイス - Google Patents

X線デバイス焦点制御のためのシステム、方法、およびデバイス Download PDF

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Abstract

焦点Z軸位置決めの自動制御を実施するためのシステム、方法、およびデバイスが、ハウジング内部に配置されたX線管を有し、温度制御システムと熱的に接続するように構成されたX線デバイスと共に使用するために開示される。制御回路、および焦点とX線デバイスの基準点との間の距離を決定するために構成された位置感知デバイスとが、制御モジュールに結合される。位置感知デバイスは、焦点と基準点との間の相対距離に関する情報を制御モジュールに送信し、制御モジュールが、受信された情報を所定の所望の距離と比較する。受信された情報が、所望の距離から許容できないほど大きく異なる場合、制御モジュールは、対応する信号を制御回路に送信し、制御回路は、温度制御システムに、X線デバイスに関連付けられた伝熱パラメータに対する適切な変更を実施させる。

Description

本発明は、一般に、X線システム、デバイス、および関連構成要素に関する。より詳細には、本発明の例示実施形態は、Z軸焦点位置の自動制御を実施するためのシステム、方法、およびデバイスに関する。
高品質の放射線画像を一貫して生成できることが、診断ツールとしてのX線デバイスの有用性および有効性の重要な要素である。しかし、X線デバイスの構成および/または動作に関する様々な要因が、デバイスによって生成される放射線画像の質を著しく損なうように働くことがよくある。そのような要因として、とりわけ、X線デバイスの移動部分によって生じる振動と、高い動作温度および/または温度勾配によるX線デバイス構成要素の物理的変化の発生など様々な熱的に誘発される影響とが挙げられる。
X線デバイスが通常受ける比較的高い動作温度によってX線デバイス構成要素で生じる物理的な変化は、特に問題である。高い動作温度が、X線デバイス構成要素に大きな機械的応力および歪を課すだけでなく、その動作温度によって生じる伝熱が、構成要素を塑性的または弾性的に変形させる可能性がある。
X線デバイス構成要素の塑性変形は、差し迫った構成要素の故障の徴候である場合があるので問題であるが、高い熱条件の下でのX線デバイス構成の弾性変形も問題である。例えば、様々な構成要素および機械的な接合部が、熱サイクルの影響下で繰り返し弾性変形を受けるとき、構成要素間の接続が緩まる可能性があり、構成要素が外れるまたは分離することがある。
さらに、X線デバイス構成要素の弾性変形は、X線デバイスの性能に対して大きな関わりをもつ。特に問題となる1つの領域は、焦点位置および位置決めに対するX線デバイス構成要素の弾性変形の影響に関係する。以下に説明するように、デバイスによって生成される放射線画像の質は、主として焦点の信頼可能な一貫した位置決めに依存し、放射線画像の生成中の焦点の位置および位置決めに対する何らかの変化は、画像の質、それゆえX線デバイスの有効性を著しく損なうように作用する。
一般に、放射線画像の生成は、ターゲット表面に電子が衝突するときにX線が生成されるように、ある材料から構成されるターゲット表面を有する陽極またはターゲットに電子のビームを向けるために陰極または他の電子エミッタを使用することを含む。高品質画像を生成するために、電子ビームの電子は、ターゲットの表面上の特定の位置、または焦点に合焦される。
上で示唆したように、焦点の位置が変化するとき問題が生じる。焦点位置は、様々な形で変化する可能性がある。いくつかの場合には、焦点は、電子のビームに概して垂直な仮想X−Y平面内で移動することがある。しかし、焦点が検出器に対して所望のZ軸位置にある限り、そのようなX−Y平面移動は、特に懸念しなくてよいことがある。しかし、陽極アセンブリおよびハウジングなどX線デバイス構成要素の弾性変形に関連してしばしば生じるような焦点のZ軸位置の移動は、はるかに大きな問題である。
前述したことに関して、Z軸は、放出された電子がそれに沿って陰極から陽極のターゲット表面へ進む仮想軸を表す。したがって、Z軸は、X−Y平面に垂直である。焦点は、陽極のターゲット表面に対する陰極の位置決めの相対変化によるZ軸に沿った移動を受けやすい。焦点の位置のそのような変化の最も一般的な原因の1つは、陽極アセンブリおよび/またはX線デバイス・ハウジングの熱的に誘発される弾性変形である。
通常、陽極アセンブリは、陽極アセンブリを陰極に向かってZ軸に沿って伸長させる熱的に誘発される変形を受け、それにより陰極とターゲット表面との間の距離を減少し、焦点を、検出器に対するその意図された位置から実質的に移動させる。しかし、他のX線デバイス構成要素の弾性変形が、同様にZ軸焦点移動を生じることもある。いずれにせよ、焦点のZ軸移動は、放射線画像の質を著しく損なう。
焦点の熱的に誘発されるZ軸移動の問題を解決するために様々な試みが行われている。しかし、以下に説明するように、そのような試みは、様々な異なる理由により、効果的でなく、かつ/または望ましくないことが分かっている。
Z軸焦点移動の問題への1つの一般的な手法は、電子機械システムおよびデバイスを使用して、熱的に誘発された焦点移動を補償するようにX線管ユニットを物理的に移動することに関わる。理論上は、X線管ユニットの移動は、例えば焦点の位置の正味の変化が最小になるように陽極アセンブリの任意の移動を相殺する。しかし、この特定の手法は、実用上問題があることが分かっている。
例えば、そのような電子機械システムは、通常はかなり複雑であり、したがって関連するX線デバイスの全体の費用を大幅に増す。関連する問題は、システムの初期設置および試験が、長時間であり費用のかかる工程であることが多いことである。さらに、これらの電子機械システムは、様々な追加の構成要素を導入し、それゆえ潜在的な故障点の数を増やすので、そのようなシステムは、X線デバイスの全体の信頼性を下げる傾向がある。これに関連して、そのような電子機械システムは、通常は頻繁な保守を必要とし、適切な機能を保証するためにたびたび監視しなければならない。
Z軸焦点移動の問題を解決するための試みで使用されるさらに別の手法は、様々な温度で焦点位置データを収集するソフトウェア・アルゴリズムの使用を含み、収集された情報を使用して、陰極と陽極アセンブリとの間の最適な距離を決定する。より詳細には、「低温」管状態または周囲温度から、「高温」管状態または予想される定常状態動作温度までの範囲の温度にわたって放射線画像が生成される。範囲内の各異なる温度で、焦点の位置が決定される。次いで、収集された情報を使用して、最良の放射線画像が生成される焦点距離を決定することができる。次いで、通常のX線管動作温度で理想的な焦点距離が実現されるように、陰極および/または陽極アセンブリの低温位置が調節される。
しかし、この手法での大きな欠点は、放射線画像を生成するためにX線デバイスを「セットアップをせずに」使用することができないことである。逆に、最適な焦点位置を決定して画像生成を開始することができるまでにかなりのセットアップ時間および試験が必要とされる。そのようなセットアップ時間および試験は、X線デバイスの動作に関連する全体の費用を増やす。
さらに、そのような手法は、適切なフィードバックおよび/または補償機構をもたない。特に、X線管に関する収集された焦点位置データは、X線デバイスの最新に近い状態に基づいており、したがって、デバイスのならし運転期間中に生じることがあるZ軸焦点位置変化および/またはX線デバイスが老化したときに典型的に生じる焦点位置変化の補償を提供できない。したがって、放射線画像に対する漸進的な、時として検出されない放射線画像の劣化が長時間にわたって生じる可能性があり、画像の質の増分変化はわずかである場合があるが、そのような変化が、それらの画像の診断の価値を大きく損なう場合がある。
前述のことが示唆するように、X線デバイスは、X線デバイスが初めに使用されて以来生じる老化に関連する影響およびその他の影響を補償するために、ある時点で修正を必要とする。この修正は、デバイスの初期セットアップ時と同様に行われ、デバイスの老化および状態によっては、X線デバイスの寿命にわたって数回行う必要がある場合があり、それにより休止時間、およびデバイスを動作する全体のコストを増やす。
最後に、Z軸焦点移動の問題に対する別の手法は、受動補償機構を含む。より詳細には、この手法は、焦点の正味の熱的に誘発される移動が最小になるようにX線デバイスおよび関連構成要素を設計することによって、予想されるZ軸焦点移動を補償することを試みることを含む。しかし、Z軸焦点移動の問題を受動的に解決するこの試みは、実用上問題があることが分かっている。
例えば、X線デバイスを構成するいくつかの構成要素で生じる様々な熱的に誘発される影響を正確に予測することができるエンジニアリング・モデルを設計することは、多くの場合に困難である。さらに、全ての関連する変量を考慮することの不全、および/またはそのような変数を正確にモデル化することの不全が、エンジニアリング・モデルに関連して得られる結果の有用性を大きく損なう。したがって、動作温度でZ軸焦点浮動を最小にするために使用しなければならない構造の性質に関して何らかの有用な結論を引き出すことができるようになるまでに、相当な研究、エンジニアリング分析、および試行錯誤試験が必要な場合がある。
前述の受動補償手法に関わる別の問題は、適切なエンジニアリング・モデルが作成された場合でさえ、最小の焦点浮動を保証するのに必要とされるX線デバイス構造の構成および組立てにかなりの費用がかかる可能性があることである。同様に、いくつかのX線デバイスの物理的および寸法的な要件は、焦点移動補償に必要であるとエンジニアリング・モデルが示す構造の使用と単純に適合しない。
さらに、そのようなエンジニアリング・モデルに従って構成されたX線デバイスは、その寿命期間中のある時点でZ軸焦点浮動を受けやすくなる。これは、一部には、通常はモデルが新たなX線デバイスの特性に基づいており、デバイスが老化するときにX線デバイスに起こる物理的変化から生じるZ軸焦点浮動を補償するための機構を含まないことに起因する。
受動補償手法に関わるさらなる動作上の問題は、動作温度にさらされるときのX線デバイスの応答に関する。特に、システムが所望の位置で安定する前に、焦点の位置は、基準点、または所望の焦点位置に関して正弦曲線状に振動する傾向がある。
さらに、X線デバイスに応じて反映される何らかのヒステリシスが存在する場合があり、したがって動作温度の変化と、それに対応する焦点位置の移動との間で時間のずれが生じることがある。他の場合には、ヒステリシスがX線デバイスの故障によって反映されて、動作条件の変化が生じた後に所望の焦点位置を完全に再確立する。いずれにせよ、動作条件の変化に対する遅く、かつ/または不完全な応答が、望ましくないZ軸焦点位置決めをもたらす。
当技術分野における前述およびその他の問題に鑑みて、様々な動作条件でZ軸焦点位置を自動的に制御する比較的低コストのシステム、方法、およびデバイスを提供することが有用となる。
一般に、本発明の実施形態は、焦点Z軸位置決めの自動制御を実施するためのシステム、方法、およびデバイスに関する。本発明の1つの例示実施形態では、ハウジング内部に配置され、二重流体温度制御システムの第1の流体回路によってハウジングを通って循環される液体冷却剤と熱的に接続するように構成されたX線管を含むX線デバイスが提供される。二重流体温度制御システムは、第1の流体回路と熱的に接続する第2の流体回路を含む。この例示実施形態では、第2の流体回路は、第1の流体回路の一部分にわたって空気の流れを向けるように構成された1つまたは複数のファンを備える。二重流体温度制御システムに関連付けられた制御回路、および陽極アセンブリと基準点との間の距離を決定するために構成された位置感知デバイスが、制御モジュールに結合される。
動作時、位置感知デバイスは、陽極アセンブリと基準点との相対距離に関する情報を制御モジュールに送信する。制御モジュールが、受信された情報を、検出器に対する焦点の所望の位置に対応する所定の距離と比較し、受信された情報が所定の距離から許容できないほど大きく異なる場合、制御モジュールは、対応する信号を制御回路に送信し、次いで制御回路が、二重流体熱交換システムに関連付けられる伝熱パラメータに対する適切な変化をもたらす。
このようにして、焦点のZ軸位置への熱的に誘発される変化を検出して、任意のそのような変化を自動的に補償するために適切な措置を取ることができる。より詳細には、X線デバイスに関連付けられる伝熱パラメータの自動調整が、様々な熱的条件にわたる焦点のZ軸位置の正確で信頼可能な制御を可能にする。
本発明の上述およびその他の利点および特徴が得られるように、添付図面に例示される本発明の特定の実施形態を参照しながら、上で簡潔に説明した本発明のより詳細な説明を行う。これらの図面が本発明の典型的な実施形態のみを示し、したがって本発明の範囲を限定するものとみなされるべきではないとの了解のもとで、添付図面の使用によって、追加の特異性および詳細と共に本発明を記述して説明する。
ここで、本発明の例示実施形態の様々な態様を説明するために図面を参照する。図面は、そのような例示実施形態の図式的かつ概略的な表現であり、したがって本発明の範囲を限定するものではなく、また図面は必ずしも一律の縮尺では描かれていないことを理解すべきである。
一般に、本発明の実施形態は、例えば開ループまたは閉ループ・フィードバック制御システムの使用によってX線デバイスの焦点のZ軸位置を制御するためのシステム、方法、およびデバイスに関わるが、本明細書における開示は、例えば、様々な他のシステムおよびデバイスの軸方向位置決めの制御を容易にすることに関連して採用することもできる。通常、陰極に対する焦点のZ軸位置は固定されているので、本発明の例示実施形態は、焦点のZ軸位置が陽極アセンブリのターゲット・トラックの上、またはその近くにあるように陰極と陽極アセンブリとを互いに対して位置決めすることに関わる。
以下でより詳細に説明するように、いくつかの実施態様は、例えば温度制御システムの効率など1つまたは複数の伝熱パラメータを調整し、それによって様々なX線デバイス構成要素の温度、それゆえそのような構成要素の熱膨張が制御されるようにすることによって、Z軸焦点位置の制御を提供する。このとき、構成要素の熱膨張の調節および/または制御は、陰極および陽極アセンブリの相対位置、それゆえ検出器または検出器アレイに対する焦点の位置の制御を提供する。焦点制御システムへの入力として様々な入力を使用することができ、その例として、X線デバイス入力電力およびZ軸測定情報が挙げられる。
同様に、Z軸焦点位置の制御を実施するように構成されたシステムで使用することができる計算された、かつ/または実験的に決定されたデータ点を提供する較正工程が開示される。また、較正工程および他の工程に関連して集められた情報は、X線デバイスのための取付構造の設計および設置の情報を与えるためにも使用される。
(I.例示的な動作環境)
ここで図1を見ると、例示的なX線デバイス100に関する詳細が提供されている。本発明の例示実施形態の様々な態様は、X線デバイスおよび関連構成要素の文脈で説明するが、本発明の範囲はそれに限定されない。逆に、本明細書の開示の態様のいくつかまたは全てを、様々な他の動作環境およびデバイスに関連して同様に採用することができる。したがって、本発明の範囲は、X線システム、デバイス、および構成要素にのみ限定されると解釈されるべきではない。例えば、本開示の態様は、対象に対して放射源が静止しているシステム、およびコンピュータ断層撮影(「CT」)システムなど対象に対して放射源が移動するシステムに適用可能である。
X線デバイス100は、陰極端部102Aおよび陽極端部102Bを概して画定するX線管ハウジング、または単に「ハウジング」102を含む。さらに、ハウジング102は、以下に説明する、陰極と陽極との間に高い電位を確立することができるように構成されかつ配置された一対の高電圧接続104を含む。さらに、ハウジング102は、冷却剤の流れを流体接続106の1つに向け、ハウジング102内部に配設された構成要素を冷却するようにハウジング102内部で循環させ、次いでもう一方の冷却接続106によって外部冷却システムに戻すことができるように構成されかつ配置された一対の流体接続106をさらに含む。図示される実施形態では、X線デバイス100はさらに、ガントリーまたは他の構造(例えば図2A参照)へのハウジング102の取付けを可能にするように、ハウジング102に取り付けられた一対のトラニオン108を含む。
さらに、X線管挿入機構200も提供され、X線デバイス100のハウジング102内部に配設される。一般に、X線管挿入機構200は、図示されるように実質的にZ軸に沿って位置合わせされるようにハウジング102内部で向きを定められる。図1にさらに示されているように、X線管挿入機構200は、ハウジング102内に含まれる挿入機構支持部110に固定される。この点に関して、様々な追加の挿入機構支持部(図示せず)を同様に提供することもできる。
ここで、より詳細にX線管挿入機構200を見ると、図示される実施形態は、窓202Aを画定する真空エンクロージャ202を含み、窓202Aを通して、X線管挿入機構200によって発生されたX線が方向付けられる。窓202Aは、ベリリウムまたは別の適切な材料からなる。回転陽極204が、真空エンクロージャ202内部に配設され、軸受アセンブリ206によって支持され、軸受アセンブリ206は、挿入支持部110に少なくとも間接的に接続するように構成されている。軸受アセンブリ206の周りに配設されたローター208が、陽極204に高速回転を与える働きをする。最後に、陰極210または他の電子エミッタが、陽極204のターゲット・トラック204Aに電子の流れを向けるように配置される。ターゲット・トラックは、タングステンまたは別の適切な材料から構成される。
一般に、陰極210およびターゲット・トラック204Aは、ターゲット・トラック204Aの表面に放出電子が衝突する点と定義される焦点が検出器または検出器アレイに対して所望の位置にあるように配置されることが望まれる。しかし、以下に説明するように、X線デバイスの検出器または検出器アレイに対する焦点の位置は、ある条件の下で変わることがある。
動作時、高電圧接続104によって陰極210と陽極204との間に確立される高い電位により、陰極210から放出された電子が陽極204のターゲット・トラック204Aに向けて急速に加速され、ターゲット・トラック204Aに衝突して、窓202Aを通してX線を放出させる。X線管挿入機構200の動作によって発生した熱は、冷却剤接続106を通って流れる冷却剤によって除去される。
(II.焦点移動)
前に説明したように、本発明の例示実施形態は、X線デバイス100によって例示されるようなデバイスの焦点のZ軸位置決めの制御に関わる。より詳細には、そのような例示実施形態は、X線デバイス100などX線デバイスの検出器または検出器アレイに対する焦点の位置決めに関わる。ここで図2Aを見ると、一方として、ハウジングに対する陽極の相対位置決めと、他方として、それに対応する、検出器アレイに対する焦点の位置との関係に関する詳細が提供されている。前に説明したように、X線デバイス100などのデバイスによって生成される放射線画像の質は、検出器または検出器アレイに対する焦点の位置によって決まる。
ここで、より詳細に図2Aを見ると、例示的なX線システムの概略図が、参照番号300で一般的に示されている。一般に、X線システム300は、X線管ハウジング302を含み、ハウジング302の内部に、陰極(図示せず)および陽極アセンブリ304が配設されている。X線管ハウジング302は、望まれる場合には対象308に対するX線管ハウジング302の位置を調整することができるようにガントリー306に直接または間接的に取り付けられる。対象308は、テーブル310上に配置され、陽極アセンブリ304の焦点から発するX線が対象308を通過して、複数の検出器312Aを含む検出器アレイ312によって検出されるように、テーブル310は配置される。
一般に、各検出器312Aによって得られた情報は、完全なX線画像を生成するように収集される。より詳細には、図2Aで示唆されるように、所与の検出器312Aへの焦点の投射の性質は、検出器312Aに対する焦点の位置に応じて、検出器312Aごとに異なる。このようにすると、各検出器が、放射線画像の一部分を提供する。その後、これらの様々な焦点投射が組み合わされて、最終的な完成された放射線画像を生成する。前述のことによって示唆されるように、ひとまとまりの焦点投射が組み合わされたときに高品質画像を生成するために、検出器312Aへの特定の焦点投射は実質的に変わらないようにしなければならない。一般に、この帰結は、陽極304の正味のZ軸移動が最小にされることを保証することによって実現することができる。Z軸上の焦点位置は主に陽極304の位置によって決まるので、検出器アレイ312に対する焦点位置は、陽極304の位置を制御することによって制御することができる。
より詳細には、方向「A」として表される陽極アセンブリ304の熱的に誘発される移動と、方向「f」として表される、それに対応する焦点の熱的に誘発される移動とを制御しなければならず、またはそうでなければ補償を提供しなければならない。以下に説明するように、そのような補償は、例えば、方向「A」および「f」と逆の方向「H」でのX線管ハウジング302の対応する熱的に誘発される移動によって実現することができる。
図2Aの前述の説明から示唆されるように、検出器に対する焦点の位置決めに関して、したがって特定のデバイスによって生成することができる放射線画像の質に関して、実質的に一定の焦点位置を確立して維持することによって様々な所望の効果を実現することができる。以下にさらに詳細に説明するように、この帰結の実現を容易にするための1つの方法は、X線デバイスのハウジングのための適切な取付構造の選択および配置に関わる。
(III.熱ベースのハウジング設計および取付方式)
ここで図2Bを見ると、X線デバイスのハウジングのための例示的な取付方式に関する詳細が提供されている。示されているように、ハウジング152を含むX線デバイス150が提供され、ハウジング152内部に陽極アセンブリ154が配設されている。一般に、ハウジング152の長さは、図示されるようにZ軸に沿って配置される。ハウジングへの陽極アセンブリ取付点と焦点位置と間の距離に対応する距離「a」が定義される。以下にさらに詳細に説明する一対の取付具156Aおよび156Bが提供されて、ガントリーまたは他の構造(図示せず)にハウジング152を取り付ける働きをする。
X線デバイス150の動作中、ハウジング152の熱膨張は、符号「b」で表される矢印によって示されるように、+Z軸に沿って最大となる傾向がある。対照的に、陽極アセンブリ154は、符号「c」で表される矢印によって示される方向で、X線デバイス150の動作温度の影響下で−Z方向に伸びる、または熱的に膨張する傾向がある。陽極アセンブリ154の位置、それゆえ検出器に対する焦点の位置が動作条件の範囲中に比較的一定に保たれることを保証するために、ハウジング152に関して選択される幾何形状および材料は、+Z方向でのハウジング152の熱的に誘発される伸長が、−Z方向での陽極アセンブリ154の熱的に誘発される伸長を実質的に相殺するようなものでなければならない。
陽極アセンブリ154は陽極アセンブリ取付点でハウジング152に接合されるので、この効果は、ハウジング材料および幾何形状の適切な選択によって実現することができる。さらに、陽極アセンブリの温度は通常、ハウジング152の温度よりもはるかに高いので、少なくともいくつかの場合には、適切なハウジング材料を選択することによって陽極アセンブリの位置の変化を補償することが有用である。この相殺の実現は、適切な取付具156Aおよび156B、ならびに取付具の適切な位置の選択によってさらに容易にされる。
一般に、陽極アセンブリの熱的に誘発される伸長が、それに対応するX線デバイス・ハウジングの長さの変化を適切に補償する、またはその変化によって相殺されるように、以下の熱膨張関係が真でなければならない。
Σ(CTE)×(長さ)×(ΔT)=Σ(CTE)×(長さ)×(ΔT)
陽極 ハウジング
すなわち、所与の温度差に関して、陽極アセンブリ構成要素の線型熱膨張係数α(本明細書では略記「CTE」によって表すこともある)と陽極アセンブリの各構成要素のそれぞれに対応する長さとの積の合計が、ハウジング構成要素のCTEとハウジング構成要素に対応する長さとの積の合計と等しくなければならない。CTEは、温度変化1度あたりの構成要素の長さのパーセント変化を表す。例えば、アルミニウムは、約2.4×10−5(1/℃)のCTEを有する。
前述した熱的関係を使用して、陽極アセンブリの特定の熱膨張を補償するように、ハウジングの構成に関して適切なCTE、およびそれに対応する材料を選択することができる。例えば、とりわけアルミニウムが望ましいCTEを有するので、いくつかの実施態様では、アルミニウムまたはアルミニウム合金が主なハウジング材料として使用される。前述の関係が示唆するように、少なくともいくつかの場合には、陽極アセンブリの比較的大きなZ軸膨張にもかかわらず陽極アセンブリのZ軸熱膨張の補償をハウジングによって容易に実現することができるように、変化しない長さ「e」および/または比較的高いCTEを有するハウジング材料を選択することが有用である。寸法「a」、すなわち焦点から、陽極アセンブリがハウジングに取り付けられる点までの距離を調節することが困難である、または非現実的である場合に、これは特に当てはまる。
前述の関係が真である限り、−Z方向での陽極アセンブリ154の任意の熱的に誘発される伸長が、+Z方向でのハウジング152の熱的に誘発される伸長によって実質的に相殺されるので、検出器に対する焦点のZ軸位置は実質的に一定となる。以下の例は、この関係の作用を例示するものである。
陽極アセンブリが受ける温度差、すなわちΔTに関して、陽極アセンブリが−Z方向で0.02センチメートル(「cm」)だけ長くなると仮定する場合、ハウジングに関する(CTE)×(L)×(ΔT)が0.02cmに等しくなければならない。ハウジングに関して、(アルミニウムに対応する)2.5×10−5のハウジングCTEと、15.0cmの未加熱時の長さ、すなわち周囲温度長さとを仮定すると、+Z方向での0.02cmの相殺伸長を実現するためにハウジングに課さなければならないΔTは約53℃である。したがって、所望のZ軸焦点位置決めを維持するのに必要な補償を提供するために、ハウジングを約73℃の動作温度で維持しなければならない。
少なくともいくつかの例では、X線デバイスに課すことができる最大許容温度差および/または最大温度が規定されている。例えば、最大許容ハウジング温度が約85℃に設定されることがある。したがって、20℃の周囲温度を仮定すると、ハウジングに関する最大ΔTは約65℃となる。
前述の熱膨張関係に関して、通常のX線デバイス動作中に陽極アセンブリが受けるΔTは、多くの場合、X線デバイスのハウジングが受けるΔTよりも大きいことに留意すべきである。これは、ターゲット・トラックの表面に存在する比較的高いレベルの熱エネルギーに主に起因する。
さらに、2つの温度差の相互関係は、相対焦点位置の制御を容易にするための手段としてX線デバイス・ハウジング温度の調整を使用することにも関係がある。温度差のこの相互関係または相関は、必要に応じて強めることも弱めることもできる。したがって、いくつかの例示実施態様は、通常のX線デバイス動作中に陽極アセンブリが受けるΔTが、X線デバイスのハウジングが受けるΔTと密接には相関しないように設計され、それにより、ハウジングの熱膨張によって焦点位置決めを制御する方法に関連して実施されることがあるものなどX線デバイス・ハウジングの温度の変化が、陽極アセンブリの温度に対してほとんど、または全く影響を及ぼさないことがある。しかし、また別の場合には、通常のX線デバイス動作中に陽極アセンブリが受けるΔTとX線デバイスのハウジングが受けるΔTとの相関を強めることが望まれることもある。したがって、本発明の範囲は、任意の特定の実施態様に限定されない。
線形、非線形、またはそれら2つの組合せである場合がある、通常のX線デバイス動作中に陽極アセンブリが受けるΔTとX線デバイスのハウジングが受けるΔTとの間の相関の程度は、様々な方法で選択および/または変更することができる。例として、X線デバイスの構成要素の設計および構成、X線デバイス構成要素のための材料の選択、ならびにX線デバイス構成要素のサイズおよび/または幾何形状の選択によって、相関を指定および/または修正することができる。これらおよびその他の変量は、X線デバイス焦点制御を実施するためのシステム、方法、およびデバイスの設計および実施にかなりの許容範囲を与える。
前述の関係に関連して生じたX線デバイス設計の機能は、さらに、その関係から生成される情報を使用して、X線デバイスの要素のための適切な取付構造の選択および配置を補助することによって高めることができる。引き続き図2Bを見ながら、さらに図2Cも見ると、実質的に一定の焦点位置の維持を補助するために、陽極アセンブリの膨張に対する熱的に誘発される補償を容易にする1つの例示的なX線デバイス取付方式に関する詳細が提供される。
一般にX線デバイス取付方式に関して、通常は、定義された軸に沿ったいくつかの方向での熱的に誘発される移動および/または伸長を抑制し、または実質的に防止し、それと同時に、定義された軸に沿った他の方向での熱的に誘発される移動および/または伸長を許すことができることが望ましい。任意の所与の場合に採用される特定の構成は通常、関連する様々なX線デバイス構成要素のCTE、動作温度、X線デバイスへ入力される電力、X線デバイス構成要素の幾何形状、X線デバイス構成要素の位置決めおよび向き、ならびにX線デバイス・ガントリーなど関連構造の位置、向き、および幾何形状などの変量によって決まるが、これらの変量に限定されない。したがって、本発明の範囲は、本明細書で開示する取付けの例示的な構成およびタイプに限定されない。
ここで、図2Bおよび2Cに例示される例示的な構成を特に参照すると、一対の取付具156Aおよび156Bが提供され、それらは一般に、例えばガントリーなどの構造(図2A参照)にX線デバイス150を取り付ける働きをする。当然、特定の用途に応じて、追加の取付具を採用することも、より少数の取付具を採用することもできる。図示される実施態様では、X線デバイスは、上述した関係によって示唆される範囲で、+Z方向でのハウジング152の陽極端部152Bの熱的に誘発される移動を容易にして、または可能にして、それにより反対方向、すなわち−Z方向での陽極アセンブリ154の熱的に誘発される移動を実質的に相殺するように支持される。
より詳細には、例示的な取付具156Aは、ハウジング152の陰極端部152Aの近くに取り付けられた固定取付具として実装され、X、Y、およびZ軸に沿ったハウジング152の移動を実質的に抑制するように構成される。1つの代替実施態様では、取付具156Aは、少なくともZ軸に沿ったハウジング152の移動を実質的に抑制する。他方で、取付具156Bは、ハウジング152の陽極端部152Bの移動がXおよびY方向でのみ抑制されて、ハウジング152の陽極端部152BがZ軸に沿った両方向に自由に移動できるように構成されて配置される。取付具156Aおよび156Bのこの組合せおよび位置決めにより、+Z方向でのハウジング152の熱的に誘発される移動が、陽極アセンブリ154の−Z軸移動を補償するのに必要な程度で可能にされる。さらにまた、ローラー取付具156Bの使用は、X線デバイス150が冷えるときに−Z方向でのハウジング152の収縮も可能にする。
前述の例示実施態様は、Z軸焦点位置決めの熱ベース制御に主に関わっているが、本発明の範囲はそれに限定されない。むしろ本明細書での開示は、焦点のXおよび/またはY軸位置の熱ベース制御への適用にも同様に良く適している。さらに、本発明の実施形態は、焦点制御のみに限定されない。逆に、本明細書での開示は、X線デバイスなどのデバイス上にある、またはデバイスに関連付けられる任意の他の所望の点のX、Y、および/またはZ軸位置の熱ベース制御に容易に適用することができるが、これらには限定されない。
陽極アセンブリ154に対するハウジング152の取付け、材料、および構成に関する前述の考察を考慮に入れながら、ここで図2Dを見ると、X線デバイスの動作中にZ軸焦点位置変化を最小にするようにX線ハウジングのための取付構成を設計するための工程の1実施形態に関する詳細が提供されている。図2Dに示されるように、方法400は段階402で始まり、温度Tで、焦点位置など陽極アセンブリ上の一点と軸方向基準点との間の第1の軸方向距離が測定される。段階404で、第2の温度Tに関して工程が繰り返される。
次に、工程400は段階406に入り、陽極アセンブリ上の点の軸方向位置の変化が、段階402で測定された軸方向距離と段階404で測定された軸方向距離との差を取ることによって計算される。方法400の1つの例示実施態様では、温度Tは周囲温度、例えば20℃に対応し、温度Tは動作温度、例えば85℃に対応する。
したがって、温度TとTの間で測定される陽極アセンブリの所定の点のZ軸位置の変化が、−Z方向での、すなわち陰極に向かう陽極アセンブリ(本明細書で「ターゲット・アセンブリ」とも呼ぶ)のZ軸伸長を表す。本明細書の他の箇所で説明するように、その後、−Z方向でのこの軸方向変化を使用して、X線デバイス・ハウジングの様々な特性を決定することができ、それにより、陽極アセンブリの計算されたZ軸伸長を打ち消す、または相殺するようにハウジングを選択して実装することができる。
したがって、工程400は次いで段階408に進み、陽極アセンブリ上の点のZ軸位置の変化が、1つまたは複数のハウジング特性を決定するための基礎として使用される。例えば、陽極アセンブリの長さの全体の変化が分かっている場合、前述したように、その数値を、ハウジングのCTEにハウジングが受ける温度の変化を掛けた値に等しく設定して、ハウジングの長さを決定することができる。別法として、陽極アセンブリの長さの変化を、ハウジングの長さにハウジングが受ける温度の変化を掛けた値に等しく設定して、ハウジングに関する熱膨張係数、それゆえ所要の材料、または適切な材料のグループを決定することができる。
同様に、引き続き図2B〜2Dを参照すると、陽極アセンブリおよびX線管ハウジングに関する熱膨張係数に関連する温度差情報を、取付具156Aの位置を決定する際の補助として使用することができる。特に、陽極アセンブリに関する熱膨張係数、ならびに寸法「a」(図2Bおよび2C)、および陽極アセンブリが受ける温度差が分かっていると仮定すると、その情報は、ハウジングの熱膨張係数が分かっており、かつハウジングが受ける温度差も分かっている場合には、陽極アセンブリがハウジングに取り付けられる点に対する固定取付具156Aの位置「b」を決定するために使用することができる。この関係は以下のように要約することができる。
Σ(CTE)×(a)×(ΔT)=Σ(CTE)×(b)×(ΔT)
挿入機構 ハウジング
このとき、取付具156Bは、任意の適切な位置および/または場所に配置することができる。前に説明したように、取付具156Bは、いくつかの場合にはローラー取付具として実装することができる。
(IV.開ループ制御システム)
ここで図3Aおよび3Bを見ると、Z軸焦点位置決めの熱ベース制御に関連して採用することができるものなど例示的な開ループ制御システムに関する詳細が提供されている。一般に参照番号500で表される例示的な開ループ制御システムは、制御モジュール502および温度制御システム504、あるいはX線デバイスの1つまたは複数の構成要素の温度を制御するための任意の他の適切なシステムまたはデバイスを含む。
いくつかの実施態様では、温度制御システム504は、X線デバイスを通る冷却剤の流れを方向付けるための流体回路、流体ポンプ、ならびに関連する弁および器具(図示せず)を含む。また、温度制御システム504は、流体回路を通って流れる流体から少なくともいくらかの熱を除去するために、流体回路の一部にわたって空気の流れを向けるように構成された1つまたは複数のファンを含む。ファンは、それらの動作および性能を容易に制御することができるように適切な制御および電力回路に接続される。しかし、本発明の範囲は、温度制御システムの任意の特定のタイプまたは実施態様に限定されない。
本明細書で使用するとき、用語「流体」は、液体、気体、およびそれらの組合せを指すことに留意されたい。例えば、温度制御システム504のいくつかの実施態様は、温度制御システム504の動作の様々な段階中に、実質的に液相、気相、および/または液相/気相の組合せからなることがある冷媒を使用することができる。
制御モジュール502は、本明細書で開示する機能を実施することができる任意のプログラムされた、またはプログラム可能なデバイスであってよい。図3Aに示されるように、制御モジュール502は、入力ポートおよび出力ポートを含む。制御モジュール502の出力ポートは、温度制御システムの入力ポートと通信する。
より詳細には、制御モジュール502は、入力側で、X線デバイスに印加される入力電力に対応する信号を受信するように構成される。この入力信号はデジタルであってもアナログであってもよい。入力側で受信された入力電力信号の大きさまたは他のパラメータに基づいて、制御モジュール502は次いで、それに対応する制御信号を発生し、その制御信号が、制御モジュール502から出力され、温度制御システム504の入力制御ポートに向けられる。次いで、温度制御システム504に関連付けられた処理装置または他の適切なデバイス(図示せず)が、制御モジュール502からの制御信号を受信し、受信された制御信号に関連付けられた値に応じて、温度制御システム504に、X線デバイスに関連付けられた伝熱パラメータを調節させる。
前述した例示的な開ループ制御システムは、焦点位置の制御のための基礎としてX線デバイスへの測定された入力電力を使用するが、本発明の範囲はそれに限定されない。そうではなく、開ループ制御システム500と同等の機能を実施するのに効果的な様々な他の開ループ制御システムを採用することができる。例として、開ループ制御システムは、焦点位置制御のための基礎として入力電力以外のX線デバイス・パラメータを使用する他の実施形態で実装される。
1つのそのような実施形態では、開ループ制御システムは、そのような制御を実施するためにX線デバイスの熱モデルを使用する。この実施形態では、X線デバイスの熱的状態に関する情報が、例えば熱電対または同様のデバイスによって開ループ制御システムで受け取られ、次いで熱モデルと比較される。そのような熱的状態の情報は、例えば陽極および/またはハウジング温度を含む場合がある。比較の結果に応じて、次いで、1つまたは複数の伝熱パラメータに対して適切な変更が施される。この工程は、X線デバイスの挙動が、許容できるレベルの熱モデルへの対応に達するまで繰り返される。
一般に、このとき、直接または間接的に焦点位置と相関させることができる任意のX線デバイス・パラメータを、開ループ制御システムで採用することができる。したがって、本発明は、焦点位置決めの制御のための基礎として入力電力および熱モデルを使用することに限定されない。
ここで、開ループ制御システムの例示的な物理的実施態様を考察する。特に、図3Bを見ると、例示的な開ループ制御システム500Aが例示されており、システム500Aは、ルックアップ・テーブル503Aを有する制御モジュール502Aと、温度制御システム504Aとを含む。図3Bにさらに示されているように、温度制御システム504Aは、流体がX線デバイス506と通信するように構成され、X線デバイス506は、入力電力側で、電力計508、またはX線デバイス506に入力電力を示すための他の適切なデバイスを含む。
まず、より詳細に制御モジュール502Aを見ると、制御モジュール502Aは、例えば、処理装置、メモリ・デバイス、ならびに適切な入力および出力接続を含む。さらに、制御モジュール502Aは、本明細書で開示する機能を実施するのに適切なプログラミングおよび/または論理を含む。制御モジュール502Aの動作に関連して、ルックアップ・テーブル503Aが、制御モジュール502Aの一部として提供され、または制御モジュール502Aによってアクセス可能であり、様々な入力電力レベルのリストを含み、これらの入力電力レベルは、X線デバイス動作に関連してX線デバイス506によって使用される場合があり、またはその入力電力レベルをX線デバイス506が受ける可能性がある。さらに、ルックアップ・テーブル503Aは、例として、各入力電力レベルに対応する様々な伝熱補正因子を含む。一般に、伝熱補正因子は、特定の焦点位置に対応することが分かっている測定された入力電力値と、所望または最適な焦点位置に対応する所望の入力電力値との差または分散を表すパラメータ、係数、値、または他の指標を表す。
いくつかの例示実施態様では、伝熱補正因子は、例えば、X線デバイスに供給される電力を変えて、次いで、焦点位置決めやX線デバイス構成要素の熱的伸長などのX線デバイス・パラメータに対する入力電力レベルおよび/または入力電力レベル間の変化の影響を観察して記録することによって経験的に得られる。決定に関するさらなる詳細、および伝熱補正因子の使用は、本明細書の他の場所で開示する。
温度制御システム504Aの動作に関連して使用されるとき、伝熱補正因子は、X線デバイス506への入力電力に応じて温度制御システム504Aの動作を進めるために使用される。温度制御システム504Aに関連して以下にさらに詳細に説明するように、伝熱補正因子は、様々な異なる方法で温度制御システム504Aの動作に影響を及ぼすことができる。さらに、ルックアップ・テーブル503Aを生成するための工程に関する詳細は、図3Cの論述に関連して以下に提供する。
ここで、温度制御システム504Aを見ると、例示されている実施形態は、それぞれ供給および返却ライン510Aおよび510BによってX線デバイスと流体が通信するように構成された流体回路を含み、これらのラインは一般に、X線デバイス506への冷却された流体の伝達、およびX線デバイス506からの加熱された流体の除去、ならびに温度制御システム504Aへの加熱された流体の返却を可能にする。さらに、温度制御システム504Aは、複数の電子的に操作されるファン512を含み、これらのファンは、X線デバイス506から温度制御システム504Aへ戻る流体を冷却するための主要な手段として、またはいくつかの場合には補助手段として働く。
したがって、X線デバイス506に関する所望の冷却効果は、例えば、ファン512の1つまたは複数への電流を調整し、それによって温度制御システム504Aの効率を調節することによって実現することができる。前に示唆したように、このようにして温度制御システム504Aの効率を制御するための1つの方法は、伝熱補正因子の使用によるものである。より詳細には、ルックアップ・テーブル503Aに提供される情報に従って制御モジュール502Aによって発生される制御信号は、効率など、温度制御システム504Aに関連付けられる伝熱パラメータが、ファン512の1つまたは複数への電力を制御することによって調節されるようにする。
したがって、図3Aおよび3Bに示される例示的なシステムは、X線デバイス506の温度の制御に関連してX線デバイス506からの出力が使用されないという意味で開ループである。むしろ、X線デバイス506の温度の制御は、X線デバイス506への入力電力の大きさに基づいており、この大きさが、上述したように、温度制御システム504Aの効率、それゆえX線デバイス506の温度を制御するための基礎として使用される。
このようにして、X線デバイス506への入力電力とX線デバイス506の温度との関係を好都合に使用することができる。図3Cに関連して以下にさらに詳細に説明するように、X線デバイス506の温度はさらに、X線デバイス506の焦点の相対Z軸位置に重要な役割を果たす。
したがって、図3Aおよび3Bに集約して例示される実施態様では、X線デバイス506への入力電力と、温度制御システム504Aの冷却効率または他の性能パラメータとに基づいてZ軸焦点位置決めを制御するためのシステムが提供される。温度制御システム504Aの動作に関して、温度制御システム504Aの効率に加えて様々な他の伝熱パラメータを調節して、X線デバイス506に対する所望の冷却効果を実現することができる。
例として、本発明のいくつかの実施形態は、X線デバイス506の温度を変えるための方法として、温度制御システム504AとX線デバイス506との間の冷却剤の流量の調整を提供する。この手法は、伝熱が質量流量によって決まるという見解に基づいており、したがって、全ての他の変量が保たれる場合、冷却剤質量流量の相対的な増加が、X線デバイス506からの伝熱の増加、およびそれに従ってX線デバイス506の温度の低下をもたらす。同様に、冷却剤の質量流量の減少は、X線デバイス506の温度の上昇をもたらす。
本発明の別の関連実施形態では、温度制御システム504Aの全体の冷却剤質量流量が比較的一定に保たれる。この実施態様では、X線デバイス温度の制御は、所定量の冷却剤をX線デバイスを迂回させて温度制御システム504Aに戻す迂回ラインによって実現される。したがって、X線デバイスの温度は、X線デバイスを迂回する冷却剤の量を変えることによって容易に調節することができる。
引き続き図3Bを見ると、1つの例示的な迂回構成に関する詳細が提供されている。特に、迂回ライン514が、図示されるように供給および返却ライン510Aおよび510Bの間に接続される。隔離弁516が提供され、これは、望まれる場合には迂回ライン514を締めるために使用することができる。流量制御デバイス518が隔離弁516の下流に配置されて、迂回ラインを通過する冷却剤の量を調整する働きをする。
電磁弁または任意の他の適切なデバイスとして実装することができる流量制御デバイス518は、制御モジュール502Aからの温度制御システム512で受信される制御信号に応答して、温度制御システム512によって制御される。他の場合には、制御モジュール502Aによって流量制御デバイス518を直接制御することが望ましいこともある。
さらに、迂回ライン514は、流量制御デバイス518および隔離弁516の下流にチェック弁520または同等のデバイスを含む。一般に、チェック弁520は、迂回ライン514および/または供給ライン510A内へ戻る冷却剤の逆流を防止する。
図3Cに示される迂回構成は単に例示的なものであり、本発明の範囲を何ら限定することは意図されていないことに留意すべきである。そうではなく、任意の他の迂回構成、または同等の機能の他のシステムもしくはデバイスを同様に採用することができる。
ここで図3Cおよび3Dを見ると、図3Aおよび3Bに図示されるものなど例示的なシステムに関連して実施される工程に関するさらなる詳細が提供されている。まず、特に図3Cを見ると、図3Bに関連して上述したルックアップ・テーブル503Aなどルックアップ・テーブル用のデータを生成するための例示的な工程600が示されている。
工程の段階602で、X線デバイスへの入力電力レベルが1〜「n」の入力電力レベルの範囲にわたって変えられ、X線デバイス・ハウジング温度および陽極アセンブリ・ハウジング温度が、各異なる入力電力レベルで測定される。工程の段階604で、各異なるX線デバイス・ハウジング温度に関して、X線デバイス・ハウジングの対応する相対熱膨張について決定がなされる。この決定は、様々な方法で行うことができる。
例えば、この決定は、別の温度で観察されたハウジングの長さに対するハウジングの長さの変化を単に測定することによって経験的に行うことができる。別法として、本明細書の他の場所で開示した関係を使用して、ハウジングの熱膨張係数およびX線デバイス・ハウジングがさらされた温度に基づいて、ハウジングの長さを計算することができる。また、特定のハウジング温度でのハウジングの対応する相対熱膨張を決定するために、様々な他の方法を採用することもできる。
同様に、段階606で、陽極アセンブリの対応する相対熱膨張が、各異なる陽極アセンブリ温度で決定される。次いで、段階608で、各異なる入力電力レベルまたは温度に関して、Z軸焦点位置が、陽極アセンブリとX線デバイス・ハウジングの対応する相対熱膨張に基づいて決定される。
特に、検出器に対する焦点のZ軸位置は、陽極アセンブリの熱膨張に応じて変化する。したがって、様々な異なる温度それぞれでの陽極アセンブリおよびX線デバイス・ハウジングの相対熱膨張を知ることによって、検出器に対する焦点のZ軸位置を容易に導出することができる。
本明細書で説明するように、検出器に対するZ軸焦点位置は、動作条件の範囲にわたって実質的に一定であるべきである。さらに、陽極アセンブリおよびハウジングの幾何形状および構成により、通常は、焦点がそのように配置される単一の温度または比較的狭い温度範囲が存在する。したがって、所望の範囲外の温度または熱膨張については、ある範囲の動作温度および入力電力にわたって焦点が所望の位置にあるように補正がなされなければならない。
したがって、工程600の段階610は、適当な補正因子を決定することに関わる。より詳細には、段階610は、各計算されたZ軸焦点位置に関して、計算されたZ軸焦点位置と所望のZ軸焦点位置との差に対応する伝熱補正因子を決定することを含む。この補正因子は、少なくともいくつかの実施形態では、陽極アセンブリおよびX線デバイス・ハウジングの幾何形状および構成を考慮に入れる。以下の例は、この考えをさらに例示するものである。
例えば、温度Tで、陽極アセンブリ膨張により、検出器に対して−Z方向にZ軸焦点位置が移動されたことが確認された場合、陽極アセンブリのそのような移動は、X線デバイス・ハウジングの熱膨張が陰極に向かう陽極アセンブリの動きに逆行する、またはその動きを打ち消すようにX線デバイス・ハウジングを加熱することによって補償しなければならない。すなわち、検出器に対して焦点が適切に位置決めされることを保証するために、X線デバイス・ハウジングの温度を上昇しなければならない。X線デバイス・ハウジングを加熱しなければならない具体的な程度は、伝熱補正因子によって指定または示唆される。
同じことが、Z軸焦点位置が検出器に対して+Z方向に移動されていることが確認された場合にも同様に当てはまる。この場合、X線デバイス・ハウジングに対する熱負荷の減少が、X線デバイス・ハウジングを−Z方向で収縮させて、焦点の+Z移動を補償する。前の例と同様に、適切な伝熱補正因子が、この帰結を実現するためにX線デバイス・ハウジングから除去しなければならない熱の量を指定または示唆する。このようにして、焦点の相対Z軸位置を制御するために、経験的に決定された、または計算された伝熱補正因子を、例えば図3Aおよび3Bに例示されるシステムなどのシステムへの入力として使用することができる。
工程600の段階612で、対応する伝熱補正因子に関連付けて記憶された各入力電力レベルを含むルックアップ・テーブルが生成される。したがって、図3Aおよび3Bに例示されるシステムなどのシステムが特定の入力電力レベルを検出するとき、ルックアップ・テーブルにアクセスすることができ、焦点の所望の相対Z軸移動を実施することができるようにX線デバイスの温度に適切な変化を施すことができる。この工程に関するさらなる詳細は、図3Dの論述に関連して以下に提供する。ルックアップ・テーブルの生成の後、工程は段階614で終了する。
ここで図3Dを見ると、図3Cに関連して上述したものなどルックアップ・テーブルに記憶された情報を使用するための工程700に関する詳細が提供されている。工程700は、様々な異なる制御システムに関連して使用するのに適しており、制御システムの例は図3Aおよび3Bに示されている。工程の段階702で、X線デバイスへの入力電力に関する情報が受信される。そのような情報は、デジタルまたはアナログ信号の形態を取ることができ、ワット読取値など入力電力を直接反映していてもよく、あるいは別法として、X線デバイスへの入力電力に比例する、または他の形で入力電力を示す信号の形態を取ることができる。段階704で、受信された入力電力情報に対応する伝熱補正因子が識別される。少なくともいくつかの実施形態では、伝熱補正因子の識別は、様々な入力電力レベルおよびそれに対応する伝熱補正因子を含むルックアップ・テーブルにアクセスすることによって行われる。
適切な伝熱補正因子が、受信された入力電力情報と相関されると、次いで、その伝熱補正因子に基づいて制御信号が生成される。本明細書で開示するシステムに関連して生成および使用される他の信号と同様に、制御信号は、デジタルまたはアナログ信号であってよく、一般に、本明細書で開示する温度制御システムなどのシステムによって実施されるX線デバイスの温度の変化を反映する。
例として、制御信号は、所望の温度変化が施される速度、および所望の最終温度などを指定することができる。通常、制御信号は、焦点がターゲット表面に対してZ軸上で最適に位置決めされることを保証するのに必要な程度までX線デバイスの温度を修正するための温度制御システムへの命令を具現化する。しかし、Z軸焦点位置を最適とは言えない位置に変える、またはZ軸焦点を最適とは言えない位置に保つことが望まれる場合に、他の制御信号を生成することもできる。
いずれにせよ、次いで、生成された制御信号が冷却システムに伝送され、次いで、冷却システムは、必要に応じてX線デバイスの温度を調節する処置を実施する。上述したように、そのような処置は、冷却システムの冷却剤の質量流量を変えること、および/または冷却システムの冷却効率を修正することを含む場合があるが、それらに限定されない。さらに他の例示実施態様では、非線形冷却を提供するように所定の温度で温度制御システム・ファンを順次に活動化する1つまたは複数の熱スイッチが採用される。
(V.閉ループ制御システム)
ここで図4Aを見ると、相対Z軸焦点位置を監視および調節する際に使用するための例示的な閉ループ制御システムの態様が提供されている。一般に、例示されるシステムの動作は、Z軸焦点位置の直接の測定に基づいており、したがって本明細書では能動システムとも呼ぶことがある。対照的に、陽極アセンブリの熱的な移動が予測値または計算値に基づいている場合、そのように動作するシステムを本明細書では受動システムと呼ぶことがある。
閉ループ制御システム800の例示実施形態は、Z軸位置センサ802または同等のデバイスを含み、センサ802は、ガントリーまたは他の構造に取り付けて、例えばX線デバイス804の基準位置に対する陽極アセンブリの位置の距離を測定するように構成して配置することができる。位置センサ802の出力は、誤差検出器806の入力と接続される。より詳細には、測定位置信号POSMEASが、位置センサ802によって生成され、誤差検出器806に伝送される。
さらに、誤差検出器806は、基準位置信号POSREFまたは他の入力を受信するための別の入力を備えて構成されており、この信号を、次いで、位置センサ802によって生成された測定位置入力と比較することができる。それに対応して、誤差検出器806は、補正位置信号POSCORRを制御モジュール808へ提供するように構成された出力接続を含む。
次いで、制御モジュール808が、受信されたPOSCORR信号を処理し、対応する制御信号を生成し、その信号が温度制御システム810の入力に宛てられる。次いで、温度制御システム810は、受信された制御信号に適合するように、必要に応じて1つまたは複数の伝熱パラメータを調節して、X線デバイス804の温度を修正することができる。前述したように、そのような調節は、例えば温度制御システム810のファンへの電流を制御することによって、かつ/または温度制御システム810に関連付けられる冷却剤質量流量を調整することによって温度制御システムの効率を調節することを含めた、しかしそれに限定されない様々な方法で達成することができる。
本発明の他の実施形態の場合と同様に、制御モジュール808は、Z軸焦点位置に関する位置センサ802または他のセンサから受信される入力に関わらず、X線デバイス804の温度が何らかの所定点を超えて上昇することを制御モジュール802が許さないようにプログラムされる。このようにすると、制御モジュール808は、様々な事前定義された安全制約範囲内で動作すると共に、X線デバイス804の温度への所望の修正も提供する。少なくとも1つの例示実施態様では、この高温制御機能は、X線デバイス・ハウジング内に入れられた冷却油に接して配置された熱センサまたは熱電対によって実施される。
いくつかの場合には、X線デバイス804の実際の温度は、周囲温度など所定の基準点からのX線デバイス・ハウジングの温度の変化ほど注目すべきものではない。この場合には、熱センサまたは熱電対は、X線デバイス804と周囲温度など所定の基準点との温度差を感知して、それに関する出力を提供する差動デバイスである。
ここで図4Bを見ると、図4Aに例示される閉ループ制御システム800の例示的な物理的実施態様に関する詳細が提供されている。図4Bに示されるように、閉ループ制御システム800Aは、X線デバイス804A内部の様々な構成要素の位置決めを監視して報告するように一般に構成された位置センサ802Aを含む。位置センサ802Aは、制御モジュール808Aと通信するように構成され、制御モジュール808Aは、温度制御システム810Aと通信するように構成される。
より詳細に図4Bに示されるように、トランスデューサまたは任意の他の適切なデバイスとして実装することができる例示的な位置センサ802Aは、X線デバイス804Aの様々な構成要素の相対位置決めに関する情報を収集または感知して位置センサ802Aに伝送することができるように配置されて構成された1つまたは複数のピックアップまたはワイヤ1および2を含む。例として、ピックアップ1および3、または同等のシステムもしくはデバイスが、検出器または検出器アレイに対する焦点のZ軸位置を報告する。
代替実施形態では、ピックアップ1および2は、ターゲット・トラック上の焦点の位置など陽極アセンブリ上の所定点と、ガントリー(図示せず)上の所定点との間の相対Z軸距離を集約して報告する。焦点の位置は通常、陽極アセンブリの他の部分に対して大幅には変化しないので、焦点位置変化は、基準点に対する陽極アセンブリの他の部分の測定から導出することもできる。
したがって、1つまたは複数の位置センサ802Aに接続するピックアップの適切な組を選択して実装することによって、X線デバイスの様々な構成要素または部分の位置決めに関するデータを収集することができ、Z軸に沿った焦点の相対位置および/または移動をそこから直接決定する、または導出することができる。
図4Cの説明に関連してより特定の詳細を以下に提供するが、図4Bに例示されるシステムの動作は、一般に、様々なタイプのX線デバイス構成要素および/または焦点位置決め情報を収集することを含み、その情報が、次いで制御モジュール808Aに伝送される。次いで、制御モジュール808Aは、適切な論理、ルックアップ・テーブル、または他の適切なシステム、ソフトフェア、もしくはデバイスを使用して、対応する制御信号またはコマンドを生成し、それが温度制御システム810Aに伝送される。
温度制御システム810Aに伝送された制御信号は、温度制御システム810Aに、X線デバイス804Aに関する1つまたは複数の熱効果を実施させる。例示的な熱効果は、X線デバイス804Aおよび/またはその部分の加熱および冷却を含む。
そのような熱効果の実施は、例えば、温度制御システム810Aの効率の調整など、X線デバイス804Aに関する1つまたは複数の伝熱パラメータの調節を含むが、それに限定されない。この調整によって、X線デバイス804Aの温度に影響を及ぼし、または温度制御システム810Aと関連付けられた冷却剤質量流量および/または冷却剤迂回流量を変化させて、X線デバイス804Aに対する所望の熱効果を実施する。一般に、このような方法での温度制御システム810Aの制御、それゆえ、その結果生じるX線デバイスまたはその部分の温度は、閉ループ制御システム800Aが、X線デバイス804Aの温度を調節することによってZ軸焦点位置を直接または間接的に制御するための工程への入力として位置センサ802Aによって収集された情報を使用することができるようにする。
最後に図4Cを見ると、焦点Z軸位置の熱ベース制御のためのシステムへの入力としてX線デバイス構成要素位置データを使用するための例示的な工程900に関する情報が提供されている。段階902で、通常はX線デバイスの事前定義された基準点に対する陽極アセンブリの選択点のZ軸位置が測定される。例として、陽極アセンブリの選択点は、焦点が配置される陽極アセンブリのターゲット・トラック上の点である。
段階904で、基準点に対する陽極アセンブリの選択点の測定された軸方向位置が、基準点に対する陽極アセンブリの選択点の所定の軸方向位置と比較される。したがって、段階904は、もしあれば、所望の状態または条件に対する実際の状態または条件の偏差の度合の決定を含む。
決定点906で、基準点に対する陽極アセンブリの選択点の測定された軸方向位置が、所望の軸方向位置からの許容できる範囲または偏差内にあるか否かに関する判定が行われる。測定された軸方向位置が許容範囲内にある場合、工程は段階902に戻る。他方で、測定された軸方向位置が許容範囲内にない場合、工程は段階908に進み、X線デバイスに関連付けられた1つまたは複数の伝熱パラメータがそれに従って調節される。
少なくともいくつかの例で、段階908での伝熱パラメータのそのような調節は、様々な伝熱パラメータ値を軸方向位置の許容範囲からの特定の偏差と相関させるルックアップ・テーブルへのアクセスを含む。いずれにせよ、次いで、工程900は段階902に戻り、軸方向位置が再び測定される。工程900は、条件または動作パラメータが命じることがあるとき、定期的に、または実質的に連続的に繰り返すことができる。さらに、本明細書で開示する他の方法および工程を用いる場合と同様に、ヒステリシスの考慮および他の特徴が方法900に組み込まれることがあり、それにより例えば、軸方向位置の変化に応じたX線デバイスの温度の変化は、突発的にではなく徐々に実施される。当然、特定のX線デバイスおよび/または関連構成要素の動作条件および特定の構成が、様々な他の特徴の使用を示唆する場合もある。
最後に、制御システム800Aなどの制御システムの少なくともいくつかの実施形態は、例えば様々なX線デバイス構成要素の軸方向位置が温度および入力電力などX線デバイス・パラメータに関係するとき、そのような位置に関するデータを収集するように構成される。次いで、収集されたデータは、適切な計算システムにダウンロードされて、例えば構成要素の軸方向位置とX線デバイス温度との関係の傾向を特定することができる。他の場合には、そのような分析は、X線デバイスによって行うことができる。例えば、X線デバイス温度と焦点位置との関係に関して時間にわたって変化が生じていることを知ることによって、X線デバイスの寿命および状態、ならびに焦点位置決めに対する老化および摩耗の影響などの問題に関する分析を行うことができる。
さらに、そのような傾向データを、X線デバイスの進行中の動作の監視および制御に使用することができる。例えば、そのような傾向データを使用して、入力電力またはX線デバイス温度などのパラメータと焦点位置との変化した関係をルックアップ・テーブルが反映するように、ルックアップ・テーブルを修正することができる。
(VI.計算環境、ハードウェアおよびソフトウェア)
少なくともいくつかの場合に、本明細書で開示する機能のいくつかまたは全てを、コンピュータ・ハードウェアおよびソフトウェアの様々な組合せに関連して実施することができる。計算環境および関連構成要素に関して、本発明の少なくともいくつかの実施形態は、クライアント・サーバ動作環境に接続して使用するように適合された専用または汎用コンピュータに関連して実施することができる。また、本発明の範囲内の実施形態は、記憶されたコンピュータ実行可能命令または電子コンテンツ構造を保持または所有するためのコンピュータ可読媒体を含み、これらの用語は、任意のそのような媒体または命令を網羅するように定義される。
例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROM、または他の光学ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置、または他の磁気記憶デバイス、あるいは、コンピュータ実行可能命令または電子コンテンツ構造の形態で所望のプログラム・コードを保持または記憶するために使用することができ、かつ汎用もしくは専用コンピュータまたはその他の計算デバイスによってアクセスすることができる任意の他の媒体からなる場合がある。
ネットワークまたは別の通信接続(有線、無線、または有線と無線の組合せ)を介してコンピュータまたは計算デバイスに情報が転送または提供されるとき、コンピュータまたは計算デバイスは適宜、その接続をコンピュータ可読媒体としてとらえる。したがって、任意のそのような接続は適宜、コンピュータ可読媒体と呼ばれる。また、上述したものの組合せも、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。コンピュータ実行可能命令は、例えば、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、X線デバイスおよび/またはX線デバイス制御システムに関連付けられた処理デバイス、制御装置、もしくは制御モジュールなどの専用処理デバイス、あるいは他の計算デバイスに、何らかの機能または機能の組を行わせる命令および内容を含む。
必要とはされないが、本明細書では、本発明の態様を、ネットワーク環境内のコンピュータによって実行されるプログラム・モジュールなどコンピュータ実行可能命令の一般的な文脈で説明した。一般に、プログラム・モジュールは、特定のタスクを行う、または特定の概念的なコンテンツ・タイプを実施するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、およびコンテンツ構造を含む。コンピュータ実行可能命令、関連するコンテンツ構造、およびプログラム・モジュールは、本明細書で開示する方法の態様を実行するためのプログラム・コードの例を表す。
説明した実施形態は、全ての点で、例示としてのみ考察されるべきであり、限定的なものではない。したがって、本発明の範囲は、前述の説明によってではなく、添付の特許請求の範囲によって示される。特許請求の範囲の均等な意味および範囲に入る全ての変更が、特許請求の範囲の範囲内に含まれる。
ハウジング内のX線管挿入機構の構成を示すX線デバイスの断面切欠図。 陰極と陽極との間の距離と、検出器に対する焦点の位置との関係を例示する図。 Z軸焦点移動を最小にするための例示的なX線デバイス取付方式を例示する概略図。 ハウジング内のX線管挿入機構の構成を示し、例示的な取付方式の態様を例示するX線デバイスの部分切欠図。 X線ハウジング取付具のタイプおよび位置を決定するのに有用な情報を得るための例示的な方法を示す流れ図。 Z軸焦点位置制御のための基礎としてX線デバイス入力電力を使用する例示的な受動開ループ制御システムの概略図。 図3Aに例示されるシステムの例示的な物理的実施態様の概略図。 図3Bに例示されるものなど受動開ループ制御システムを較正するための例示的な方法を示す流れ図。 図3Bに例示されるシステムに関連して実施することができるものなど、Z軸焦点位置制御に関する例示的な方法を示す流れ図。 X線デバイスZ軸焦点位置を監視して補正する例示的な受動閉ループ制御システムの概略図。 図4Aに例示されるシステムの例示的な物理的実施態様の概略図。 図4Bに例示されるシステムに関連して実施することができるものなど、Z軸焦点位置制御のための例示的な方法を示す流れ図。

Claims (50)

  1. ターゲット・トラックを有する陽極アセンブリと、陰極とを有するX線管挿入機構が内部に配設されたハウジングを含むX線デバイスのための構造取付具の相対位置を決定するための方法であって、
    第1の温度で、該陽極アセンブリ上の所定点と軸方向基準点との間の第1の軸方向距離を測定すること、
    第2の温度で、該陽極アセンブリ上の該所定点と該軸方向基準点との間の第2の軸方向距離を測定すること、
    該第1の温度と該第2の温度との差に対応する該陽極アセンブリの該所定点の軸方向位置の変化を計算すること、
    該第1の温度に関して、該温度差と、該陽極の該所定点の軸方向位置の変化と、該ハウジングの熱膨張係数とに基づいて、該ハウジングの長さを計算すること、
    該計算されたハウジング長さに少なくとも一部分に基づいて、該陽極が該陰極ハウジングに取り付けられる位置に対する少なくとも1つの構造取付具の位置を決定すること
    を備える方法。
  2. 前記陽極アセンブリ上の前記所定点が焦点を含み、前記軸方向基準点が、検出器の近くの点を含む請求項1に記載の方法。
  3. 前記陽極アセンブリの前記所定点の軸方向位置の変化を計算することが、前記陽極アセンブリの前記所定点のZ軸位置の変化を計算することを含む請求項1に記載の方法。
  4. 前記陽極が前記ハウジングに取り付けられる位置に対する前記少なくとも1つの構造取付具位置の決定が、式
    Σ(CTE)×(a)×(ΔT)=Σ(CTE)×(b)×(ΔT)
    挿入機構 ハウジング
    を使用することによって行われ、ここで、
    「a」は、前記陽極アセンブリの前記所定点の前記位置と、前記陽極が前記ハウジングに取り付けられる前記位置との間の距離であり、
    「b」は、前記少なくとも1つの構造取付具位置と、前記陽極が前記ハウジングに取り付けられる前記位置との間の距離である
    請求項1に記載の方法。
  5. 前記第1の温度が周囲温度であり、前記第2の温度が、前記X線デバイスの動作温度である請求項1に記載の方法。
  6. 前記第1および第2の温度の少なくとも一方に関して、検出器の近くの点に対する焦点のZ軸位置を決定することを更に備える請求項1に記載の方法。
  7. 陰極および陽極を有し、温度制御システムと熱的に接続するX線デバイスにおいて焦点Z軸位置決めを制御するための方法であって、
    所定の基準点に対する該陽極の一部分のZ軸位置を測定すること、
    該陽極の該一部分の該測定されたZ軸位置を、該陽極の該一部分の所望のZ軸位置と比較すること、
    該陽極の該一部分の該測定されたZ軸位置が該陽極の該部分の該所望のZ軸位置の許容範囲内にない場合に、該基準点に対する該陽極の該一部分の該測定されたZ軸位置が該陽極の該一部分の該所望のZ軸位置の許容範囲内に入るまで、該X線デバイスに関連付けられた伝熱パラメータを調節すること
    を備える方法。
  8. 前記伝熱パラメータが、前記温度制御システムに関連付けられた温度制御システム伝熱効率、冷却剤迂回流量、および冷却剤質量流量の1つを備える請求項7に記載の方法。
  9. 前記所定の基準点が、検出器に対する位置が比較的一定である点であり、前記伝熱パラメータの調節が、前記検出器に対する位置が比較的一定である前記点から前記陽極の前記一部分が許容できないほど離れていることを前記陽極の前記一部分の前記測定されたZ軸位置が示す場合に、前記X線デバイスの少なくとも一部分の温度の相対的な上昇をもたらす請求項7に記載の方法。
  10. 前記伝熱パラメータの前記調節が、前記検出器に対する位置が比較的一定である前記点から前記陽極の前記一部分が許容できないほど離れていることを前記陽極の前記一部分の前記測定されたZ軸位置が示す場合に、前記X線デバイスのハウジングの温度の相対的な上昇をもたらす請求項9に記載の方法。
  11. 前記所定の基準点が、検出器に対する位置が比較的一定である点であり、前記伝熱パラメータの調節が、前記検出器に対する位置が比較的一定である前記点から前記陽極の前記一部分が許容できないほど離れていることを前記陽極の前記一部分の前記測定されたZ軸位置が示す場合に、前記X線デバイスの少なくとも一部分の温度の相対的な減少をもたらす請求項7に記載の方法。
  12. 前記伝熱パラメータの前記調節が、前記検出器に対する位置が比較的一定である前記点から前記陽極の前記一部分が許容できないほど離れていることを前記陽極の前記一部分の前記測定されたZ軸位置が示す場合に、前記X線デバイスのハウジングの温度の相対的な減少をもたらす請求項11に記載の方法。
  13. 前記X線デバイスの焦点の相対Z軸位置が、前記X線デバイスに関連付けられた前記伝熱パラメータに対する調節によって調節される請求項7に記載の方法。
  14. 前記検出器に対する前記焦点のZ軸位置が、前記X線デバイスに関連付けられた前記伝熱パラメータに対する調節によって調節される請求項13に記載の方法。
  15. 前記X線デバイスに関連付けられた伝熱パラメータを調節することが、前記温度制御システムの性能を修正することを含む請求項7に記載の方法。
  16. 前記X線デバイスの少なくとも1つの要素の幾何形状が、前記X線デバイスに関連付けられた伝熱パラメータの調節によって修正される請求項7に記載の方法。
  17. 前記X線デバイスの前記少なくとも1つの要素が、X線デバイス・ハウジングを含む請求項7に記載の方法。
  18. Z軸位置測定データ、X線デバイス温度データ、伝熱パラメータ・データ、およびX線デバイス幾何形状修正データの少なくとも1つを収集することを更に備える請求項7に記載の方法。
  19. 陰極および陽極アセンブリが内部に実質的に配設されたハウジングを含むX線デバイスの焦点の相対軸方向位置決めを制御するためのシステムであって、
    該X線デバイスと通信する温度制御システムと、
    該X線デバイスの一部分と基準点との間の軸方向距離の決定を容易にするように配置されかつ構成されたセンサと、
    該位置感知デバイスおよび該温度制御システムと少なくとも間接的に通信するように構成された制御モジュールと
    を備えるシステム。
  20. 前記温度制御システムが、
    前記X線デバイスと熱的に接続する冷却剤回路と、
    前記冷却剤回路の少なくとも一部分と熱的に接続するように空気の流れを向けるように構成された少なくとも1つのファンと
    を備える請求項19に記載のシステム。
  21. 前記少なくとも1つのファンが、前記制御モジュールから信号を受信するように構成されかつ配置された請求項20に記載のシステム。
  22. 前記冷却剤回路が、前記X線デバイスの前記ハウジングと熱的に接続する請求項20に記載のシステム。
  23. 前記冷却剤回路が迂回路を含む請求項20に記載のシステム。
  24. 前記制御モジュールが、前記センサによって得られる位置データに関係する信号を受信するように構成されている請求項19に記載のシステム。
  25. 前記温度制御システムが、前記制御モジュールから信号を受信するように構成されている請求項19に記載のシステム。
  26. 前記センサが、前記X線デバイスの前記一部分と前記基準点との間のZ軸距離の決定を容易にするように配置されかつ構成された請求項19に記載のシステム。
  27. 前記X線デバイスの前記一部分が、前記陽極アセンブリ上の焦点位置を含み、前記基準点が、検出器に関連付けられた点を含み、前記センサが、前記焦点と前記検出器に関連付けられた前記点との間のZ軸距離の決定を容易にするように構成されている請求項19に記載のシステム。
  28. 前記位置センサから信号を受信し、前記制御モジュールに信号を送信するように構成されて配置された誤差検出器を更に備える請求項19に記載のシステム。
  29. 前記誤差検出器がまた、前記X線デバイスの一部分の基準位置に関する情報にアクセスするように構成されている請求項28に記載のシステム。
  30. 陰極および陽極アセンブリが内部に実質的に配設されたハウジングを含むX線デバイスにおける相対Z軸焦点位置の開ループ制御のための方法を実施するためのコンピュータ・プログラム製品であって、
    該X線デバイスの熱的状態に関係する情報を受信すること、
    該受信された情報に対応する伝熱補正因子を得ること、
    必要な場合には、該受信された情報が、該X線デバイスの焦点の所望の相対Z軸位置と適合するまで、該X線デバイスに関連付けられた伝熱パラメータを調節すること
    を備える方法を行うためのコンピュータ実行可能命令を保持するコンピュータ可読媒体
    を備えるコンピュータ・プログラム製品。
  31. 前記受信された情報が、前記X線デバイスに供給される電力の量を示す請求項30に記載のコンピュータ・プログラム製品。
  32. 前記受信された情報が、前記X線デバイスへの入力電力に関し、前記伝熱補正因子を得ることが、複数の入力電力レベルを含むルックアップ・テーブルにアクセスすることを含み、該複数の入力電力レベルのそれぞれが、該ルックアップ・テーブル内で、対応する伝熱補正因子および前記焦点のZ軸位置に関連付けられている請求項30に記載のコンピュータ・プログラム製品。
  33. 前記伝熱パラメータの各調節が、前記X線デバイスへの入力電力の量と、伝熱補正因子と、前記焦点のZ軸位置との特定の組合せに対応する請求項30に記載のコンピュータ・プログラム製品。
  34. 伝熱パラメータを調節することが、前記X線デバイスの少なくとも一部分の温度の変化を少なくとも間接的にもたらし、それに対応する変化が、前記X線デバイスの前記焦点の相対Z軸位置に対して施される請求項30に記載のコンピュータ・プログラム製品。
  35. 伝熱パラメータを調節することが、前記X線デバイスの少なくとも一部分の幾何形状の変化を少なくとも間接的にもたらす請求項30に記載のコンピュータ・プログラム製品。
  36. 前記X線デバイスへの入力電力、前記X線デバイスの前記焦点の相対Z軸位置、X線デバイス温度、およびX線デバイス幾何形状の少なくとも1つに関するデータを収集することを更に備える請求項30に記載のコンピュータ・プログラム製品。
  37. ターゲット・トラックを有する陰極と、陽極アセンブリとが内部に実質的に配設されたハウジングを含むX線デバイスに関連して使用するのに適した開ループZ軸焦点制御システムのための較正データを生成するための方法であって、
    1〜「n」の入力電力レベルの範囲内の各入力電力レベルに関して、ハウジング温度および陽極アセンブリ温度を測定すること、
    各ハウジング温度に関して、該ハウジングの対応する相対熱膨張を決定すること、
    各陽極アセンブリ温度に関して、該陽極アセンブリの対応する相対熱膨張を決定すること、
    該ハウジングの該対応する相対熱膨張および該陽極アセンブリの該相対熱膨張に基づいて、各入力電力レベルに関してZ軸焦点位置を決定すること、
    各Z軸焦点位置に関して、該計算されたZ軸焦点位置と所望のZ軸焦点位置との差に対応する伝熱補正因子を決定すること、
    少なくとも該対応する伝熱補正因子に関連付けて各入力電力レベルが記憶されるように構成されたルックアップ・テーブルを生成すること
    を備える方法。
  38. 前記ハウジングの対応する相対熱膨張を決定することが、特定の入力電力レベルに対応する温度での前記ハウジングの寸法と、基準温度での前記ハウジングのZ軸寸法との間のZ軸に沿った差を決定することを含む請求項37に記載の方法。
  39. 前記陽極アセンブリの対応する相対熱膨張を決定することが、特定の入力電力レベルに対応する温度での前記陽極アセンブリの寸法と、基準温度での前記陽極アセンブリのZ軸寸法との間のZ軸に沿った差を決定することを含む請求項37に記載の方法。
  40. 前記ルックアップ・テーブルが、各入力電力レベルおよび関連する伝熱補正因子に対応するZ軸焦点位置を更に備えるように構成された請求項37に記載の方法。
  41. Z軸焦点位置を決定することが、検出器に関連付けられた点に対するZ軸焦点位置を決定することを含む請求項37に記載の方法。
  42. 前記所望のZ軸焦点位置が、検出器に対して決定される請求項37に記載の方法。
  43. 前記所望のZ軸焦点位置が、前記X線デバイスに関連付けられたガントリーに対して決定される請求項37に記載の方法。
  44. 前記X線デバイスへの入力電力、前記X線デバイスの前記焦点の相対Z軸位置、X線デバイス温度、ハウジング幾何形状、および陽極アセンブリ幾何形状の少なくとも1つに関するデータを収集することを更に備える請求項37に記載の方法。
  45. ハウジングと、
    該ハウジング内部に配設され、互いに離間して配置された陰極と陽極アセンブリとを含むX線管挿入機構と、
    該ハウジングに取り付けられ、X、Y、およびZ軸に沿った該ハウジングの第1の部分の移動を実質的に抑制するように構成された第1のハウジング取付具と、
    該ハウジングに取り付けられ、該ハウジングの第2の部分が少なくとも該Z軸に沿って実質的に自由に移動できるように構成された第2のハウジング取付具と
    を備えるX線デバイス。
  46. 前記第2のハウジング取付具がローラー取付具を含む請求項45に記載のX線デバイス。
  47. 前記第1および第2のハウジング取付具の少なくとも一方が、ガントリーに少なくとも間接的に接続するように構成されている請求項45に記載のX線デバイス。
  48. 前記第2のハウジング取付具が、前記陽極アセンブリが前記ハウジングに取り付けられる点の近くに配置されている請求項45に記載のX線デバイス。
  49. 前記X線デバイスの焦点が、前記第1および第2のハウジング取付具の間にあるZ軸位置に位置決めされている請求項45に記載のX線デバイス。
  50. 前記第2のハウジング取付具が、前記XおよびY軸に沿った前記ハウジングの前記第2の部分の移動を実質的に抑制する請求項45に記載のX線デバイス。
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