JP2007530401A - ゼオライトを用いて無機ハロゲン化物及びオキシハロゲン化物を精製する方法及び装置 - Google Patents

ゼオライトを用いて無機ハロゲン化物及びオキシハロゲン化物を精製する方法及び装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、無機ハロゲン化物及び/又はオキシハロゲン化物を精製するための、方法及び装置に関する。ある実施形態において、本発明の方法は、精製無機ハロゲン化物又はオキシハロゲン化物液を生成させるために、無機ハロゲン化物又はオキシハロゲン化物フィード液をゼオライトと接触させることを含む。ある実施形態において、ゼオライトは、水素型のY型ゼオライトである。別の態様において、本発明は、無機ハロゲン化物又はオキシハロゲン化物を精製するための装置を含む。装置は、a)液体注入口及び液体排出口を含む液体濾過ハウジングと;b)水素形態におけるY型ゼオライトと、を含む。分子性及び/又はイオン性不純物は、ゼオライトを含む濾過媒体を用いて、フィード液から除去することができる。好ましい実施形態において、分子性不純物及びイオン性不純物の両方を、ゼオライトを含む濾過媒体を用いて、フィード液から除去することができる。

Description

光ファイバー製造及び半導体デバイス製造を含む多くの産業において、例えば四塩化ケイ素(SiCl)、四塩化ゲルマニウム(GeCl)及びオキシ塩化リン(POCl)などの、無機ハロゲン化物及びオキシハロゲン化物は、特に関心が寄せられるものである。これらの物質中の不純物含有量は、最終製品の外観及び/又は性能に重大な影響を与えることが多い。
エレクトロニクス用のシリコン製造において使用されるSiCl中の不純物含有量は、単結晶シリコンウエハーの純度に影響を及ぼし、そのウエハーで形成される回路密度を制限する。多結晶シリコン伝導度を向上させるために半導体デバイス加工で使用されるPOCl中に金属不純物が存在すると、その多結晶シリコン層に欠陥が生じる可能性があり、その半導体デバイスの電気特性に有害な影響が及ぼされる。金属不純物が許容できないレベルで混入した半導体デバイスは、それらの超小型電子回路の電気的短絡の結果として、さらに動作不能になり得る。
光ファイバー製造において、光ファイバーを形成し、その特性(例えば、ガラス膨張係数、溶融粘度及び屈折率など)に影響を与えるために、SiCl、GeCl及びPOClなどの液体化合物が使用される。これらの液体化合物中の不純物の中には、光ファイバーを介した光透過率に対して有害であり得るものがある。酸素及び炭化水素を担う不純物は、光ファイバーを介した光透過率のロスを引き起こし得る。光ファイバー中の金属不純物は、ファイバー中のシグナルの減衰を増大させ、有効繊維長を短くし、それゆえ、増幅器の使用が必要となる。光ファイバー中の金属不純物はまた、非常に吸収性の高いエリアを生じさせる可能性があり、これは、ファイバーを介した光透過率に影響を与え得る。O−H結合を含有する分子不純物は、情報伝達のために使用される波長を妨害し、そのファイバーの帯域幅を狭め得る。その結果、通常、低下した性能を補うために、例えば余分の増幅器など、伝送装置にさらなる投資を行うことが必要となる。
上述の問題及び不純物が起こし得るその他の問題を回避するために、製造者らは、現在、高価な高純度グレードの無機ハロゲン化物及びオキシハロゲン化物化合物を使用している。さらに、高純度グレードの化合物は、例えば、それらの輸送、保管及び/又は最終製品製造者の設備での使用中に、不純物を再び取り込む可能性がある。この不純物源には、例えば、空気及び、保管及び/又は伝達装置からの不純物の浸出にその化合物が曝露されること、が含まれる。
ある一部の無機ハロゲン化物及びオキシハロゲン化物化合物を精製するための既存の方法には、気相精製が含まれる。しかし、気相精製では、一般に、化合物を気化させ、それらを気相に維持するために、比較的大きなエネルギー投入が必要となる。さらに、気相精製システムは、一般に、ユースポイントでの無機ハロゲン化物及びオキシハロゲン化物化合物の精製には適さない。例えば、無機ハロゲン化物又はオキシハロゲン化物化合物、例えばSiClを同伴ガス、例えばOとともに気化させた後、気相においてこの無機ハロゲン化物及びオキシハロゲン化物化合物の濃度を維持しなければならない。しかし、気化段階の下流に置かれた気相精製システムにより、ガス流において無機ハロゲン化物又はオキシハロゲン化物化合物の濃度が変化し得る。また、気相精製システムは、無機ハロゲン化物又はオキシハロゲン化物化合物の気化の後に置かれる場合、許容しがたい大きな圧力損失が起こる可能性がある。
本発明の要約
本発明は、無機ハロゲン化物及び/又はオキシハロゲン化物を精製するための方法及び装置に関する。ある実施形態において、本発明の方法は、精製無機ハロゲン化物又はオキシハロゲン化物液を生成させるために、無機ハロゲン化物又はオキシハロゲン化物フィード液をゼオライトと接触させることを含む。ある実施形態において、ゼオライトは、水素型のY型ゼオライトである。別の態様において、本発明は、無機ハロゲン化物又はオキシハロゲン化物液を精製するための装置を含む。この装置は、a)液体注入口及び液体排出口を含む液体濾過ハウジングと;b)水素型のY型ゼオライトと、を含有する。ある実施形態において、液体濾過ハウジングは、ペルフルオロアルコキシ(PFA)又はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)から構成される。
分子性及び/又はイオン性(例えば金属イオン)不純物は、ゼオライトを含む濾過媒体を用いて、無機ハロゲン化物又はオキシハロゲン化物フィード液から除去することができる。好ましい実施形態において、分子性及びイオン性不純物の両方を、ゼオライトを含む濾過媒体を用いて、フィード液から除去することができる。
いくつかの実施形態において、本発明で使用されるゼオライトは、酸性又はプロトン型であり、少なくとも約5の、シリカ/アルミナ比を有し、低濃度のアルカリ金属又はアルカリ土類金属を含有する。ある実施形態において、揮発性種を除去するために、このゼオライトを加熱し、次いで冷却し、その後、該ゼオライトを無機ハロゲン化物及び/又はオキシハロゲン化物フィード液と接触させる。
有利に、本発明の実施の結果、特に、それらのユースポイント又は製造ポイントにおいて、液体無機ハロゲン化物及び/又はオキシハロゲン化物が簡便かつ効率的に精製される。本明細書中に記載の方法を実施することにより、圧力の維持及び気化無機ハロゲン化物及びオキシハロゲン化物フィード流における濃縮などの、気相精製に伴う問題を回避することができる。
本発明の先述の、及び他の目的、特性及び長所は、様々な観点を通して同様の部分には同じ符号が付される添付の図面で説明されるように、次に挙げる本発明の好ましい実施形態のさらに具体的な記述から明らかとなろう。これらの図面は、必ずしも寸法上正確ではなく、代わりに、本発明の原則を強調して示す。
本発明の詳細な説明
本発明は、無機ハロゲン化物及び/又はオキシハロゲン化物を精製するための、方法及び装置に関する。ある実施形態において、本発明の方法は、精製無機ハロゲン化物又はオキシハロゲン化物液を生成させるために、無機ハロゲン化物又はオキシハロゲン化物フィード液をゼオライトと接触させることを含む。本発明は、ゼオライトを含む濾過媒体を用いて、分子性及び/又はイオン性(例えば金属イオン)不純物をフィード液から除去することができるという発見に基づく。好ましい実施形態において、ゼオライトを含む濾過媒体を用いて、分子性及びイオン性不純物の両方がフィード液から除去される。
特定の不純物を完全に除去することは、達成できないか、又は検出が不可能であるため、「精製」、「精製する」、「除去する」、「除去すること」及び「除去」などの用語は、本明細書中で使用する場合、不純物のかなりの割合又は検出可能な部分がフィード液から除去されることを意味するものとする。除去される、不純物のかなりの割合又は検出可能な部分は、特定の不純物及び加工条件に依存する。例えば、無機ハロゲン化物又はオキシハロゲン化物液の不純物濃度を、10億(10)(ppb)あたり約10、8、6、4、2部未満又は1部未満に低下させることができる。いくつかの実施形態において、無機ハロゲン化物又はオキシハロゲン化物液の不純物濃度を、検出限界以下に低下させることができる。
ある実施形態において、本発明の方法により除去される分子性不純物は、C−H、Si−H、Si−OH、O−H、C−Cl及びC−Oからなる群から選択される化学結合を含有するものなどの、脂肪族炭化水素及び化合物を含み得る。
さらに、液体無機ハロゲン化物及び/又はオキシハロゲン化物中の分子性不純物濃度を実質的に低下させる一方、本明細書中に記載の精製方法で使用されるゼオライトは、金属イオン不純物などの金属不純物を除去することができる。いくつかの実施形態において、本方法の実施により、これらに限定されないが、アルミニウム、アンチモン、バリウム、カルシウム、クロム、コバルト、銅、鉄、マグネシウム、マンガン、ニッケル、カリウム、ナトリウム、ストロンチウム、スズ及び亜鉛などの金属濃度が低下する。精製液体無機ハロゲン化物及びオキシハロゲン化物を生成させるために、これらの金属の多くの濃度を低下させることができる。
本発明のプロセス及び装置の長所の1つは、分子性及びイオン性不純物の両方を、液体無機ハロゲン化物及びオキシハロゲン化物から効率的に除去できることである。ある実施形態において、1段階で、無機ハロゲン化物又はオキシハロゲン化物フィード液から分子性及び金属不純物を除去する。別の長所は、無機ハロゲン化物及びオキシハロゲン化物の既存の精製プロセス又は液体無機ハロゲン化物及びオキシハロゲン化物を使用する工業プロセスに、本発明のプロセス及び装置を容易に組み込むことができることである。
ハロゲン化物及びオキシハロゲン化物を、それらのユースポイントで精製することができ、したがって、最終製品の製造コストを抑えることができる。例えば、製造者らは、通常安価な、純度グレードが低い、液体ハロゲン化物及びオキシハロゲン化物を購入することができる。また、有利に、本発明の実施により、ユースポイントで適用する場合、ハロゲン化物及びオキシハロゲン化物中の不純物濃度をより一貫したレベルに低下させることができ、したがって、不純物濃度のばらつきを減少させることができる。不純物濃度のばらつきは、例えば、ハロゲン化物及びオキシハロゲン化物製造プロセスでのばらつき、又は、既に精製されている、ハロゲン化物又はオキシハロゲン化物液の不純物の無作為な再取り込みにより生じ得る。ユースポイントで精製を行えば、精製ポイントと製造プロセスでの使用との間の、時間的及び/又は空間的距離が短くなることにより、不純物源への化合物の曝露を抑えることができる。ユースポイントでの精製を用いて不純物源への液体の曝露を抑えることなどにより、精製液体無機ハロゲン化物及びオキシハロゲン化物の一貫性を向上させて、より再現性のある特性を有する最終製品を製造することができる。
本発明の実施により、従来の気相精製スキームよりも、無機ハロゲン化物及びオキシハロゲン化物の精製に対して必要なエネルギーを減少させることができる。例えば、本明細書中に記載の本発明プロセスは、基本的に、エネルギー受動的プロセスであり得、関心のある化合物を精製するために殆ど又は全くエネルギーを必要としない(何らかの必要なポンプエネルギーを除く。)。したがって、本発明は、室温で実施することができる。本発明は、液体としての無機ハロゲン化物及びオキシハロゲン化物の精製のための方法及び装置を含む。多くの工業的プロセスが、ユースポイント気相精製が非実用的であるように設計されているため、液体組成物からの不純物除去を必要としており、したがって、本発明は、無機ハロゲン化物及びオキシハロゲン化物のユースポイント精製を促進する。
本発明を実施するために適切なゼオライトには、合成ゼオライト及び天然及び合成ゼオライト両方の修飾変形物が含まれる。液体の、ハロゲン化物及びオキシハロゲン化物を精製するために特に効果的なゼオライトには、シリカ/アルミナのモル比が高いもの及び/又はアルカリ金属又はアルカリ土類金属濃度が低いものが含まれる。
例えば、本発明の実施での使用に特に適切なゼオライトには、少なくとも約5の、シリカ/アルミナのモル比(SiO/Al)を有する、ゼオライトが含まれる。いくつかの実施形態において、本ゼオライトは、少なくとも約10、20、40又は少なくとも80の、シリカ/アルミナのモル比を有する。例えば、本ゼオライトは、5.1の、アルミナ/シリカのモル比を有するCBV400又は80の、アルミナ/シリカのモル比を有するCBV780であり得る。ゼオライト CBV400及びCBV780は、Zeolyst International(Valley Forge,PA)から得ることができる。アルミナ/シリカの適切なモル比を有するゼオライトは、市販品を購入するか、あるいは、当業者にとって公知の技術を使用して調製することができる。例えば、選択したゼオライトの、シリカ/アルミナのモル比を、例えばそのゼオライトの構造骨格からアルミニウムを除去することにより、上昇させることができる。ゼオライトの構造骨格からアルミニウムを除去するための方法は、当技術分野で公知であり、例えば、化学的処理及び水熱処理を含み得る。
ゼオライトは、精製された、ハロゲン化物又はオキシハロゲン化物への、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の実質的な混入が防がれるような、アルカリ金属又はアルカリ土類金属濃度を有することが好ましい。例えば、本ゼオライトのアルカリ金属又はアルカリ土類金属濃度は、約3、2、1、0.1重量%未満又は0.05重量%未満 アルカリ金属又はアルカリ土類金属であり得る。アルカリ金属又はアルカリ土類金属には、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、ベリリウム(Be)、マグネシウム(Mg)及びカルシウム(Ca)が含まれる。いくつかの実施形態において、下記でさらに考察するが、無機ハロゲン化物及び/又はオキシハロゲン化物液は、ゼオライトとの接触後に、アルカリ金属又はアルカリ土類金属濃度を含有し得、例えばシリカゲルなどの別の濾過媒体を介してその液中のアルカリ金属又はアルカリ土類金属濃度を低下させるようにすることができる。
精製無機ハロゲン化物又はオキシハロゲン化物への、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の「実質的な混入」には、適切な製造プロセス、例えば半導体デバイス又は光ファイバー製造におけるハロゲン化物又はオキシハロゲン化物の使用に対して許容しがたいアルカリ金属又はアルカリ土類金属の濃度が含まれる。
ある実施形態において、本発明を実施するために使用されるゼオライトには、例えばNaO形態におけるナトリウムなど、アルカリ金属又はアルカリ土類金属が含まれ、それは、液体製品への実質的なアルカリ金属又はアルカリ土類金属混入を防ぎ、及び/又は、それは、液体フィードからのアルカリ金属又はアルカリ土類金属除去を促進する。例えば、本ゼオライトが含有する、アルカリ金属又はアルカリ土類金属含有化合物は、約5、4、3、2、1、0.1重量%未満又は約0.05重量%未満であり得、例えば、本ゼオライトが含有する酸化ナトリウム(NaO)は、約2、1、0.1重量%未満又は約0.05重量%未満のNaOなど、約3重量%未満である。適切なアルカリ金属又はアルカリ土類金属含有量を有するゼオライトは、市販品として購入できるか、又はあるいは、当業者にとって公知の技術を用いて調製することができる。ある実施形態において、選択したゼオライトのアルカリ金属又はアルカリ土類金属含有量(例えばナトリウム)は、例えば、適切な溶液を用いたイオン交換により低下させることができる。適切なイオン交換溶液は、当業者にとって公知である。
本発明における使用に適切なゼオライトの例には、これらに限定されないが、フォージャサイト、ゼオライトY(「タイプY」又は「Y型」ゼオライト)及び超安定化Yゼオライト(「USY」)が含まれる。ある実施形態において、本発明を実施するために使用されるゼオライトは、水素又はプロトン型である。好ましい実施形態において、本ゼオライトは、Y型ゼオライト、例えば水素型のY型ゼオライトである。ある実施形態において、NHを除去するために、及び本発明での使用に適切な水素型のゼオライトを形成するために、NH 含有ゼオライトを加熱することができる。
適切なゼオライトの孔径は、様々であり得る。ある実施形態において、本ゼオライトは、例えば約22から約28オングストローム、約24から約26オングストローム、又は約24から約25オングストロームなどの、約20から約30オングストロームの平均孔径を有する。
適切なゼオライトの具体的な例には、これらに限定されないが、CBV400、CBV600、CBV720、CBV760、CBV780及びCBV901が含まれ、これらは全て、Zeolyst International(Valley Forge,PA)から市販されている。これらのゼオライトは、全て、水素型、Y型ゼオライトであり、660から780m/グラムのBrunauer−Emmett−Teller(BET)表面積を有し、5.1から80の、SiO/Alモル比を有し、0.03から2.8重量%NaOを有し、24.24から24.50オングストロームの単位セルサイズを有する。
本発明を実施するためのゼオライトは、好ましくは、水素(つまり、プロトン又は酸性)型である。水素型のゼオライトは、当業者にとって公知のあらゆる様々な技術を用いて製造することができる。例えば、アンモニウム陽イオン型のゼオライト、例えばCBV300、CBV500及びCBV512(730から925m/グラムのBET表面積を有し、5.1から12の、SiO/Alモル比を有し、0.05から2.8重量%NaOを有し、24.35から24.68オングストロームの単位セルサイズを有する、アンモニウム型、Y型ゼオライト)は、Zeolyst Internationalから市販されており、十分にアンモニアを除去するために加熱し、冷却し、本発明を実施するために使用することができる。水素形態ゼオライトはまた、ゼオライトイオン交換を用いて製造することができる。
予想外に、本発明において使用されるゼオライトは、高温での予熱又はその他の比較的複雑な前処置段階を必要としない。例えば、本発明において使用されるゼオライトは、フィード液をゼオライトと接触させる前に、約500℃、600℃、約700℃以上など、約400℃以上の温度に加熱する必要がない。ある好ましい実施形態において、本発明で用いられるゼオライトは、実質的に揮発性種不含である。揮発性種を除去するために、本ゼオライトを不活性雰囲気下で加熱することができる。例えば、精製窒素下で、そこに含有される揮発性種(例えば大気(例えばN、O、CO及び/又はHO)など。)を除去するのに十分な時間にわたり、約100℃から約200℃、例えば少なくとも約150℃に、本ゼオライトを加熱することができる。例えば、そこに含有される揮発性種を除去するために、精製窒素下で、少なくとも約150℃に、少なくとも約3、4、5又は少なくとも約6時間にわたり、本ゼオライトを加熱することができる。好ましくは、次に、フィード液に接触させる前に、例えば室温もしくは周囲温度又は室温もしくは周囲温度付近に本ゼオライトを冷却する。しかし、本発明の方法は、場合によっては、(1)例えば、本ゼオライトの温度が約150℃以下であり得るなど、本ゼオライトを個別に冷却せずに、フィード液を本ゼオライトに接触させること;又は(2)本ゼオライトをフィード液と接触させる前に、例えば約150℃など、本ゼオライトを高温に維持すること、のいずれかを含み得る。ある実施形態において、本ゼオライトをハロゲン化物又はオキシハロゲン化物フィード液に接触させるまで、例えば密封容器又は濾過カートリッジなどの非混入環境で本ゼオライトを保管する。
本ゼオライトを用いた精製効率は、ある程度、ゼオライト粒子のサイズから影響を受け得る。ゼオライト粒子のサイズを小さくすることにより効率が上昇する。例えば、上述のゼオライトの加熱の前に、ゼオライト粒子のサイズを小さくすることができる。ゼオライトの粒子サイズを小さくすることにより、単位時間あたり、より多量のフィード液をゼオライト粒子に接触させることができると考えられる。ゼオライト粒子のサイズを小さくするための方法は、当業者にとって公知であり、これらに限定されないが、ミル粉砕、篩過及び研削が含まれる。例えば、ゼオライト粒子のサイズを小さくするために、Quaker City Grinding Mill ModelF−4(Straub Co.,a division of Clinton Separators,Inc.;Philadelphia,PA)などの粉砕機を使用することができる。ある実施形態において、本発明のゼオライトは、実質的に均一な粒子サイズである。例えば、本ゼオライトは、例えばふるい分級を用いて大きさを分類することができる。ある実施形態において、本ゼオライト粒子の最小サイズは、約90ミクロンより大きく、例えば、本ゼオライト粒子は、約90から約180ミクロン(例えば、約90から約180ミクロンのCBV780粒子)である。最小サイズが約400ミクロンより大きい、例えば約425ミクロンのゼオライト粒子(例えば、約425ミクロンのCBV40粒子)でもまた、液体の、無機ハロゲン化物及びオキシハロゲン化物を効率的に精製することができる。代替的な実施形態において、様々な粒子サイズを有するゼオライトの混合物を使用する。
ある態様において、本発明は、無機ハロゲン化物及び/又はオキシハロゲン化物の精製のための、装置及び方法に関する。ある実施形態において、本フィード液は、実質的に全て、ごく微量の不純物を有する、無機ハロゲン化物及び/又はオキシハロゲン化物である。
ある態様において、本発明は、半導体デバイスの製造において使用する化合物を精製するための、装置及び方法に関する。別の態様において、本発明は、光ファイバーの製造において使用する化合物を精製するための、装置及び方法を含む。例えば、本明細書中に記載の装置及び方法は、1又は複数の化合物(例えば、これらに限定されないが、四塩化ケイ素(SiCl)、四塩化ゲルマニウム(GeCl)及びオキシ塩化リン(POCl))を含むフィード液を精製するために使用することができる。
ある実施形態において、製造プロセス(例えば、半導体製造プロセス、光ファイバー製造プロセス又は、精製無機ハロゲン化物及び/又はオキシハロゲン化物を必要とする何らかのプロセス)に導入する前に、無機ハロゲン化物及び/又はオキシハロゲン化物を精製することができる。例えば、大規模の化学製造プロセスにより、無機ハロゲン化物及び/又はオキシハロゲン化物を精製することができ、次に、包装又は、製品製造プロセスにおけるその後の使用のために保管することができる。ある実施形態において、液体無機ハロゲン化物及び/又はオキシハロゲン化物をユースポイントで精製することができる。例えば、半導体デバイス又は光ファイバー製造プロセスにおいて、その製造プロセスでの液体無機ハロゲン化物及び/又はオキシハロゲン化物の使用直前に、液体無機ハロゲン化物及び/又はオキシハロゲン化物の精製のための装置又は方法を用いることができる。ある実施形態において、製造プロセスに導入する前に、液体無機ハロゲン化物及び/又はオキシハロゲン化物を少なくともある程度精製することができ、次いで、該製造プロセスでの使用直前にさらに精製することができる。
バッチ、連続及び/又は半連続工程において、本明細書中に記載の方法を使用して、液体無機ハロゲン化物及び/又はオキシハロゲン化物を精製することができる。いくつかの実施形態において、バッチ工程でゼオライト上に無機ハロゲン化物及び/又はオキシハロゲン化物を保持することにより、この液体無機ハロゲン化物及び/又はオキシハロゲン化物を精製することができる。他の実施形態において、例えば液体を装置に導入し、精製された液体を徐々にその装置から引き出すといったフロースルー装置を用いることにより、液体無機ハロゲン化物及び/又はオキシハロゲン化物を精製することができる。例えば、製品(例えば光ファイバー)の製造のためのプロセスは、その製造プロセスの一体部分として、液体無機ハロゲン化物及び/又はオキシハロゲン化物を精製するためのフロースルー装置を含むことができる。当業者は、何らかの特定のプロセスに対してフロースルー装置の位置を決定することができる。例えば、フロースルー装置はバブラーの前又は何らかの保管、保存又は輸送容器の前に置くことができる。有利に、本発明の実施の結果、そのユースポイント又はその製造ポイントでの液体無機ハロゲン化物及び/又はオキシハロゲン化物の精製が簡便かつ効率的になる。
無機ハロゲン化物及びオキシハロゲン化物へのアルカリ金属又はアルカリ土類金属(例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ベリリウム、マグネシウム及び/又はカルシウムなど)の混入は、無機ハロゲン化物又はオキシハロゲン化物を用いる一部の用途に対して有害であり得る。例えば、半導体デバイスのシリコン層の内部又は接触面にナトリウムが存在すると、そのデバイスの電気的特性が低下する可能性がある。
フィード液をシリカゲル及びゼオライトの両方に接触させることにより、精製液体中のアルカリ金属又はアルカリ土類金属(例えば、ナトリウム)濃度を最小化するか、又は実質的に除去することができる。ある実施形態において、シリカゲル及び、次いでゼオライトを用いて、又はゼオライト及び、次いでシリカゲルを用いて、のいずれかで、本液体を連続的に精製する。例えば、ある方法において、無機ハロゲン化物又はオキシハロゲン化物を含む液体をゼオライトに接触させ、そのゼオライトから取り出し、シリカゲルに接触させ、次いで、そのシリカゲルから取り出す。このような連続精製は、連続的、半連続的又はバッチ工程であり得る。別の実施形態において、シリカゲルとゼオライトとの混合物に接触させることにより本液体を精製する。
いくつかの実施形態において、アルカリ金属又はアルカリ土類金属が低濃度であるゼオライトを用いることにより、フィード液からの、ナトリウムなど、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の効率的な除去を行うことができる。例えば、本ゼオライトのNaO含量は、約0.1重量%未満又は約0.05重量%未満であり得る。
ある態様において、本発明は、無機ハロゲン化物又はオキシハロゲン化物を精製するための装置を含む。この装置は、a)液体注入口及び液体排出口を含む液体濾過ハウジングと;b)Y型ゼオライト、例えば水素型のY型ゼオライトと、を含有する。ある実施形態において、この装置は、a)液体注入口及び液体排出口を含む液体濾過ハウジングと;b)水素型のゼオライト、例えば水素型のY型ゼオライトと、を含む。この装置は、液体濾過ハウジング中に濾過媒体を保持するために、濾過媒体保持手段、例えばゼオライト保持装置をさらに含有し得る。いくつかの実施形態において、この濾過媒体保持手段は、フィルター又はスクリーンを含む。好ましくは、この液体濾過ハウジング及びこの濾過媒体保持手段は、無機ハロゲン化物又はオキシハロゲン化物液体を汚染しにくい耐薬品性材料から構成される。例えば、この液体濾過ハウジング及びこの濾過媒体保持手段は、ペルフルオロアルコキシ(PFA)又はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)から構成され得る。別の実施形態において、この液体濾過ハウジングは、ステンレス鋼から構成され得る(例えば、この液体濾過ハウジングがステンレス鋼から構成され、本濾過媒体保持手段がPFA又はPTFEから構成され得る。)。ある実施形態において、本装置は、ゼオライト濾過媒体を含有する交換式の液体濾過ハウジング(例えば濾過カートリッジ)を含む。例えば、本装置は、濾過媒体のための、使い捨て液体濾過ハウジング(例えば濾過カートリッジ)を含み得る。ある実施形態において、本装置は、上述のように揮発性種を除去するために処理したゼオライトを含む。好ましくは、本装置の貯蔵期間は、少なくとも約3ヶ月から少なくとも約6ヶ月である。いくつかの実施形態において、本装置に含有されるゼオライトは、上述のように揮発性種を除去することにより再生することができる。例えば、無機ハロゲン化物又はオキシハロゲン化物を精製するための、本装置の最初の使用前又は1又は複数回の使用後に揮発性種を除去することにより、本装置に含有されるゼオライトを再生することができる。
図1は、本明細書中に記載の、液体無機ハロゲン化物及び/又はオキシハロゲン化物の精製を実施するのに適切な装置のある例の説明である。精製装置10は、カバー14及び16を有する液体濾過ハウジング12を含む。液体濾過ハウジング12は、含まれるカバー14及び16とともに、本装置中に液体及び濾過媒体18を含有するために機能し、例えば、濾過媒体18又はハロゲン化物及びオキシハロゲン化物の大気への曝露を防ぐか、又は最小限に抑えることにより、その液体の汚染防御を補助する。
媒体保持手段20及び22は、本装置中での濾過媒体18保持を助けるように機能する。ある実施形態において、この媒体保持手段は、約50ミクロン未満(例えば約40、30、20ミクロン未満又は約10ミクロン未満)のメッシュサイズのフィルターである。いくつかの実施形態において、この媒体保持手段は、多孔性のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)及び/又はHEPA型フィルターである。
好ましくは、液体及び濾過媒体18に曝露される、カバー14及び16を含む、液体濾過ハウジング12の表面及び媒体保持手段20及び22は、化学的に安定である物質から構成され、温度耐性であり、その液体へ望ましくない不純物を浸出させない。例えば、ある実施形態において、液体及び濾過媒体18に曝露される、カバー14及び16を含む、液体濾過ハウジング12の表面及び媒体保持手段20及び22は、ペルフルオロアルコキシ(PFA)又はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)から構成される。別の実施形態において、カバー14及び16を含む、液体濾過ハウジング12及び/又は媒体保持手段20及び22は、完全に、ペルフルオロアルコキシ(PFA)又はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)から構成される。例えば、本液体濾過ハウジングは、Mykrolis Corporation(Billerica,MA)から市販されているCHEMGARDTM In−line Housingであり得る。別の実施形態において、カバー14及び16を含む、液体濾過ハウジング12は、ステンレス鋼で構成される。
濾過媒体18は、上述のようにゼオライトを含む。例えば、本ゼオライトは、CBV400又はCBV780などの、Y型の水素型ゼオライトであり得る。ゼオライトに加えて、濾過媒体18はまた、1又は複数のさらなる材料を含み得、例えば、濾過媒体18はまた、シリカゲル、さらなるゼオライト及び/又は濾過物質(例えばグラスファイバー)を含有し得る。例えば、いくつかの実施形態において、濾過媒体18は、これらに限定されないが、約60:40、70:30、80:20、90:10及び約95:5などの、ゼオライト/シリカゲルの重量比で、ゼオライト及びシリカゲルを含み得る。
カバー14及び16は、液体ポート20及び22をそれぞれ含有する。液体ポート20及び22は、精製されている液体に対する、注入口又は排出口のいずれかとして機能することができる。例示するように、カバー14は、液体注入口として機能する液体ポート20を含有し、カバー16は、液体排出口として機能する液体ポート22を含有する。好ましい実施形態において、液体ポート20及び22は、例えば、ペルフルオロアルコキシ(PFA)又はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などの、化学的に安定で、温度耐性であり、本液体に望ましくない不純物を浸出させない材料から構成される。好ましい実施形態において、液体導管連結部(例示されていない。)は、液体ポート20及び22に対して作られ、ここで、この液体導管はまた、液体の実質的汚染を防ぐ物質から構成される。
パージ28は、カバー14及び16を含む液体濾過ハウジング12;媒体保持手段20及び22の表面;及び濾過媒体18から、精製された液体の残留物を除去するために使用することができる。パージ28は、当業者にとって識別可能な様々なプロセスのニーズに対する装置のパージにおいて使用することができる。例えば、本装置のパージは、定期的なメンテナンスとして、又は精製装置10の交換のための準備において残留液を除去するために、行うことができる。本装置をパージするために使用することができる物質の例には、O、N、Ar及び超清浄ドライエア(XCDA(R);Mykrolis Corporation;Billerica,MA)が含まれる。
通気孔30は、精製装置10から、1又は複数種の気体を除去するために機能し得る。例えば、通気孔30は、精製装置10の操作起動中に、送り込まれた液体で置き換えられる気体を放出するために使用することができる。通気孔30から、例えばガス洗浄器など、適切な気体排出調節装置に導かれる。
ある実施形態において、図1において例示しないが、カバー14及び16を含む液体濾過ハウジング12は、パージ28及び通気孔30が存在せず、液体ポート20及び22のみを含有する。例えば、ある実施形態において、カバー14及び16を含む液体濾過ハウジング10は、ステンレス鋼から構成され、1個の液体注入口及び1個の液体排出口(液体ポート20及び22)のみを含有する。
本装置の操作例において、無機ハロゲン化物及び/又はオキシハロゲン化物を含有するフィード液流24を、液体ポート20を介して精製装置10に導入する。次に、この無機ハロゲン化物及び/又はオキシハロゲン化物は、濾過媒体18を介して精製装置10の反対側に移動する。次いで、精製無機ハロゲン化物及び/又はオキシハロゲン化物を含有する精製された液体流26は、液体ポート22を介して精製装置から出る。ある実施形態において、精製装置10は、約21℃から約23℃など、例えば室温といった周囲温度で操作することができる。例えば、フィード液流24は、約21℃から約23℃など、例えば室温といった周囲温度で、精製装置10に導入することができる。いくつかの実施形態において、精製装置10は、例えば約7bar未満などの圧力で操作することができる。例えば、精製装置10は、6、5、4、3bar未満、約2bar未満又は大気圧付近で操作することができる。
精製装置10は、流入及び/又は排出流速を変化させることにより、バッチ、半連続又は連続精製プロセスに対して使用することができる。例えば、本装置は、液体ポート22を閉じることによりバッチモードで操作することができ;液体ポート20を介して本装置にフィード液流24を満たし;一時、濾過媒体18にその液体を置き;次いで、液体ポート22を開くことにより、精製された液流26を引き出す。あるいは、例えば、連続的にフィード液流24を液体ポート20を介して導入し、精製された液流26を連続的に液体ポート22を介して引き出すことにより、連続的フロースルー様式において本装置を操作することができる。
特定量のフィード液精製に対するゼオライトの必要量は、その液体中の不純物濃度;必要な製品純度;選択したゼオライトの特性を含む濾過媒体の組成;及び温度、圧力及び濾過媒体を介した流体の流速などの加工条件といった要因に依存して変化する。当業者は、必要以上の実験を行うことなく、ゼオライトの必要量、温度、圧力、濾過媒体を介した液体の流速及び濾過媒体の交換頻度などの特定の操作パラメーターを決定することができる。いくつかの実施形態において、本ゼオライトは、上述のように揮発性種を除去することにより再生することができる。例えば、本ゼオライトは、無機ハロゲン化物又はオキシハロゲン化物を精製するために使用した後に再生することができる。
ここで、以下の非限定例を参照して本発明を説明する。
(実施例1A)
以下の実施例は、Zeolyst International(Valley Forge,PA)から得られる特別なゼオライトCBV400を用いた、液体四塩化ケイ素(SiCl)からの不純物の除去を説明する。
CBV400は、プロトン型、Y型ゼオライトであり、730m/グラムのBrunauer−Emmett−Teller(BET)表面積を有し、5.1の、SiO/Alモル比を有し、2.8重量%NaOを有する。このゼオライトを、Quaker City Grinding Mill ModelF−4(Straub Co.,a division of Clinton Separators,Inc.;Philadelphia,PA)を用いてサイズを小さくし、425ミクロンより大きいゼオライト粒子を得るために篩過により大きさを分級した。次に、精製窒素ガス下で、サイズ分級済みCBV400を約150℃で約6時間乾燥させた。この窒素ガスを液体窒素バルクデュワーフラスコから供給し、MYKROLIS(R)不活性ガス精製装置モデル番号WPGV202TI(MYKROLIS(R)は、Mykrolis Corporation;Billerica,MAの商標である。)を用いて精製した。
上述のように調製したCBV400 10ミリリットルを、ペルフルオロアルコキシ(PFA)栓付きの50ミリリットルのビュレットに入れた。適所にCBV400を保持するために、PYREX(R)(Corning Inc.,Corning,NYの商標)グラスウールを使用した。次に、SiCl(99.998%、Sigma−Aldrich Co.,St.Louis,MOより入手。)25ミリリットルを、ビュレットに添加し、2分間から3分間静置した。次に、SiCl 数ミリリットルをこのビュレットから取り、試料瓶(ChemTrace Inc.,Fremont,CA)をリンスするために使用し、次いで廃棄した。次に、SiCl 20ミリリットルをこのビュレットから取り、サンプル瓶に入れた。後述するその後の微量金属分析のためにこの試料を保存した。
次に、SiCl さらに25ミリリットルをビュレットに添加し、2分から3分間静置した。次に、SiCl 数ミリリットルをこのビュレットから取り出し、I−CHEMブランドの試料瓶(Nalga Nunc International,Rochester,NY)を二重にリンスするために使用し、次いで廃棄した。SiCl 20ミリリットルをこのビュレットから取り、I−CHEM瓶に入れた。後述するその後のフーリエ変換赤外(FT−IR)分光分析のためにこの試料を保存した。
上述の両ケースにおいて、ゼオライトベッドを介したSiClの流速は、約1ミリリットル/秒であった。
(実施例1B)
この実施例は、ゼオライトCBV400を用いた液体SiClからの分子性不純物除去の効率を調べるための、フーリエ変換赤外(FT−IR)分光分析の使用を説明する。
SiCl試料のスペクトルを測定するために、Nicolet Magna 560FT−IR分光計(Thermo Nicolet Corp.,Madison,WI)を使用した。Wilmad(division of SP Industries Inc.,Buena,NJ)から入手した空の100ミリメートル石英セルのバックグラウンドスペクトルを測定し、SiCl試料スペクトルのバックグラウンドとして使用するために保存した。次に、この石英セルをグローブボックスに移した。SiCl(99.998%、Sigma−Aldrichより入手。)のある程度の量を大型瓶から取り出し、移動用シリンジ及び石英セルをリンスするために使用した。次に、さらなるSiClをこの大型瓶から取り出し、石英セルに満たし、蓋をした。次いで、SiClを満たした石英セルをグローブボックスから取り出し、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)グレードのイソプロピルアルコール(IPA)でリンスし、キムワイプを用いて乾燥させた。FT−IR分光計の、窒素をパージしたキャビティにこの石英セルを素早く置いた。このセルキャビティをおよそ3分間パージした。0.5cm−1解像度でSiCl対照試料スペクトル(64スキャン平均)を取り、図2に示す。
次に、実施例1Aで述べたようにして得たゼオライト精製SiClのスペクトルをFT−IR分光法を用いて測定した。シリンジ及び石英セルをリンスするためにゼオライト精製SiClを使用したこと以外は対照試料に対して上述したものと同じ手法を用いて、ゼオライト精製SiClの試料を石英セルに添加した。
図3は、CBV400ゼオライト精製SiClとSiCl対照試料とのFT−IRスペクトルの差異を示す。差スペクトルにおけるネガティブピークから、不純物の除去が示される。SiClのゼオライト精製により、O−H含有不純物に起因する3663cm−1におけるピークが低下した。3000cm−1の左に対して示されるピークの低下(C−Hが広がる領域に起因する、2960cm−1及び2929cm−1及び;H−Clの伸びに起因する2855cm−1におけるもの。)は、CBV400ゼオライトが、脂肪族炭化水素などのC−H結合及びHClを含有する不純物を除去する能力を有することを示す。SiClのゼオライト精製により、また、Si−Hの伸びに起因する2295cm−1でのピークが低下し、溶解二酸化炭素(CO)に起因する2337cm−1でのピークが上昇した。
(実施例1C)
この実施例は、ゼオライトCBV400を用いた、液体SiClからの金属除去の効率を調べるための、誘導結合プラズマ質量分析法(ICP−MS)の使用を説明する。
実施例1Aで述べるようにして生成させたゼオライト精製SiCl及び対照SiClの金属含量の分析は、ChemTrace Inc.(Fremont,CA)が行った。
SiCl試料の金属分析に対する結果を表1に示す。CBV400を用いて液体SiClを精製することにより、1.6から6.6部/10億(10)(ppb)の上昇が観察されたナトリウム以外の全金属において、濃度が低下したか、又は維持された。
Figure 2007530401
CBV400は、液体SiClから効率的に分子性及び金属不純物を除去した。ナトリウム濃度において見られた増加は、CBV400ゼオライト中の酸化ナトリウム含有量が比較的高いことによるものと考えられる。
(実施例2A)
次の実施例は、Zeolyst International(Valley Forge,PA)から入手した特別なゼオライトCBV780を使用した、液体四塩化ケイ素からの不純物除去を説明する。
CBV780は、780m/グラムのBET表面積を有し、80のSiO/Alモル比を有し、0.03重量%NaOを有する、プロトン型のY型ゼオライトである。Quaker City Grinding Mill Model F−4を用いたサイズ縮小及び篩過によるサイズ分級後、CBV780の粒子サイズは、約90ミクロンから約180ミクロンとなった。次に、精製窒素ガス下で、このCBV780を約150℃で約6時間乾燥させた。この窒素ガスを液体窒素バルクデュワーフラスコから供給し、MYKROLIS(R)不活性ガス精製装置モデル番号WPGV202TIを用いて精製した。
上述のように調製したCBV780 25ミリリットルを、ペルフルオロアルコキシ(PFA)栓付きの50ミリリットルビュレットに入れた。適切な位置にCBV 780を保持するために、PYREX(R)グラスウールを使用した。次に、SiCl(99.998%、Sigma−Aldrich Co.,St.Louis,MOより入手。)をこのビュレットに添加し、ゼオライトベッドを介して作用させた。ゼオライトベッドを通したSiClの流速は、およそ0.4ミリリットル/分であった。
SiCl 25ミリリットルをこのビュレットから取り、後述するその後のFT−IR分析のために、Wilmadから入手した100mm 石英FT−IRセルをリンスして満たすために使用した。次に、SiCl さらに25ミリリットルをこのビュレットから取り、I−CHEMブランドの既に清浄にした試料瓶を二重リンスし、満たすために使用した。後述するその後の微量金属分析のためにこの試料を保存した。
(実施例2B)
この実施例は、ゼオライトCBV780を用いた、液体SiClからの分子性不純物除去の効率を調べるための、フーリエ変換赤外(FT−IR)分光分析の使用を説明する。
実施例2Aで述べるようにして生成されたゼオライト精製SiClの試料をシリンジ及び石英セルのリンスのために、及びその後の測定のために使用したこと以外は実施例1Bで述べたものと同様の手法を用いて、SiCl FT−IRスペクトルを測定した。
図4は、CBV780ゼオライト精製SiCl対SiCl対照試料の、FT−IRスペクトルの差異を示す。差スペクトルにおけるネガティブピークから、不純物除去が示される。SiClのゼオライト精製により、3663cm−1、2960cm−1、2929cm−1、2855cm−1及び2295cm−1におけるピークが低下し、このことから、CBV780を用いた精製により、O−H、C−H、H−Cl及びSi−H結合を含有する不純物が減少したことが示される。溶解COに起因する2337cm−1のピークは、このゼオライトを用いたSiClの精製後に上昇した。
(実施例2C)
この実施例は、ゼオライトCBV780を用いた、液体SiClからの金属除去の効率を調べるための、誘導結合プラズマ質量分析法(ICP−MS)の使用を説明する。
実施例2Aで述べるようにして生成させたゼオライト精製SiCl及び対照SiCl試料の金属含量の分析は、ChemTrace Inc.(Fremont,CA)が行った。
SiCl試料の金属分析に対する結果を上記の表1に示す。CBV780を用いて液体SiClを精製することにより、0.69から0.81部/10億(10)(ppb)の上昇が観察されたカリウム以外の全金属において、濃度低下が示された。
CBV780を用いた精製により、液体SiClから金属不純物が効率的に除去されたが、カリウム濃度が僅かに上昇することが示された。ナトリウム濃度の低下は、少なくとも一部は、CBV780ゼオライトの酸化ナトリウム含有量が低いことによるものと考えられる。
(実施例3A)
次の実施例は、Sigma−Aldrich Co.(St.Louis,MO)より入手したシリカゲル(Davisil 38、60−100メッシュ、99+−%)を用いた、液体四塩化ケイ素からの不純物除去を説明する。
シリカゲル 10ミリリットルを、ペルフルオロアルコキシ(PFA)栓付きの50ミリリットルのビュレットに入れた。適所にシリカゲルを保持するために、PYREX(R)(Corning Inc.,Corning,NYの商標)グラスウールを使用した。次に、SiCl(99.998%、Sigma−Aldrich Co.,St.Louis,MOより入手。)25ミリリットルを、ビュレットに添加し、2分から3分間静置した。次に、SiCl 数ミリリットルをこのビュレットから取り、試料瓶(ChemTrace Inc.,Fremont,CA)をリンスするために使用し、次いで廃棄した。次に、SiCl 20ミリリットルをこのビュレットから取り、同じ瓶に入れた。後述するその後の微量金属分析のためにこの試料を保存した。
次に、SiCl さらに25ミリリットルをビュレットに添加し、2分から3分間静置した。次に、SiCl 数ミリリットルをこのビュレットから取り、I−CHEMブランドの試料瓶(Nalga Nunc International,Rochester,NY)をリンスするために使用し、次いで廃棄した。次に、SiCl 20ミリリットルをこのビュレットから取り、I−CHEM瓶に入れた。後述するその後のフーリエ変換赤外(FT−IR)分光分析のためにこの試料を保存した。
上述の両ケースにおいて、ゼオライトベッドを通したSiClの流速は、約0.5ミリリットル/秒であった。
(実施例3B)
この実施例は、シリカゲルを用いた、液体SiClからの分子性不純物除去の効率を調べるための、フーリエ変換赤外(FT−IR)分光分析の使用を説明する。
実施例3Aで述べるようにして生成されたシリカゲル精製SiClの試料をシリンジ及び石英セルのリンスのために、及びその後の測定のために使用すること以外は実施例1Bで述べたものと同様の手法を用いて、SiCl FT−IRスペクトルを測定した。
図5は、シリカゲル精製SiCl対SiCl対照試料の、FT−IRスペクトルの差異を示す。差スペクトルにおけるネガティブピークから、不純物除去が示される。図3及び4と比較して、3663cm−1、2960cm−1、2929cm−1、2855cm−1及び2295cm−1におけるピーク低下が小さいことから、SiClのシリカゲル精製によるO−H、C−H、H−Cl及びSi−H結合を含有する不純物の濃度低下は、ゼオライト CBV400及びCBV780を用いた精製よりも効率が低いことが示される。SiClとシリカゲルとの間の接触時間が、実施例1AにおけるSiClとゼオライトとの接触時間よりも長いにもかかわらず、3663cm−1、2960cm−1、2929cm−1、2855cm−1及び2295cm−1におけるピークの低下は、CBV400ゼオライトを用いた精製により得られたものほど大きくなかった。さらに、3663cm−1、2960cm−1、2929cm−1、2855cm−1及び2295cm−1におけるピークの低下は、実施例2Aに記載のCBV780ゼオライトを用いた精製により得られたものほど大きくなかった。
(実施例3C)
この実施例は、シリカゲルを用いた、液体SiClからの金属除去の効率を調べるための、誘導結合プラズマ質量分析法(ICP−MS)の使用を説明する。
実施例3Aで述べたようにして生成させたシリカゲル精製SiCl及び対照SiCl試料の金属含量の分析は、ChemTrace Inc.(Fremont,CA)が行った。
SiCl試料の金属分析の結果は上記の表1で示す。シリカゲル処理SiClは、上述のように、ゼオライト CBV400及びCBV780を用いて得られたものと金属不純物の減少が同程度であるか、それよりもすぐれていることが示された。しかし、ホウ素及びモリブデンは、それぞれ、0.17ppb及び0.11ppbで検出され、一方、対照試料ではこれらの不純物はいずれも検出されなかった。
実施例3Bで考察するように、シリカゲルは、CBV400及びCBV780ゼオライトほどは分子性不純物を除去しなかった。アルミニウム、カルシウム及びカリウムを除去する、シリカゲルの立証された能力から、例えば四塩化ケイ素などの無機ハロゲン化物及び/又はオキシハロゲン化物を精製するために、例えばCBV400及び/又はCBV780などのゼオライトとともにシリカゲルを使用し得る。
その好ましい実施形態を参照して本発明を具体的に示し、説明してきたが、添付の特許請求の範囲により包含される本発明の精神から逸脱することなく、本発明において、形態及び細部での様々な変更がなされうることを当業者は理解するであろう。
図1は、本発明の方法を実施するのに適切な装置の概略図である。 図2は、液体SiClの対照試料のFT−IRスペクトルである。 図3は、ゼオライトCBV 400を液体無機ハロゲン化物に接触させることによる精製の前後での液体SiClのFT−IRスペクトルの差異を示す。 図4は、ゼオライトCBV 780を液体無機ハロゲン化物に接触させることによる精製の前後での液体SiClのFT−IRスペクトルの差異を示す。 図5は、シリカゲルを液体無機ハロゲン化物に接触させることによる精製の前後での液体SiClのFT−IRスペクトルの差異を示す。

Claims (51)

  1. フィード液をゼオライトに接触させて精製無機ハロゲン化物又はオキシハロゲン化物液を生成することを含む、無機ハロゲン化物又はオキシハロゲン化物フィード液を精製する方法。
  2. ゼオライトが、水素型のY型ゼオライトである、請求項1に記載の方法。
  3. ゼオライトが、少なくとも約5の、シリカ/アルミナ比を有する、請求項1に記載の方法。
  4. ゼオライトが、精製無機ハロゲン化物又はオキシハロゲン化物液へのアルカリ金属又はアルカリ土類金属による混入が実質的に防がれるような濃度の、アルカリ金属又はアルカリ土類金属を含有する、請求項1に記載の方法。
  5. ゼオライトが、約3重量%未満のNaOを含有する、請求項1に記載の方法。
  6. ゼオライトが、約0.05重量%未満のNaOを含有する、請求項5に記載の方法。
  7. ゼオライトが、約90ミクロンを超える大きさのゼオライト粒子を含む、請求項1に記載の方法。
  8. ゼオライトが、約400ミクロンを超える大きさのゼオライト粒子を含む、請求項7に記載の方法。
  9. ゼオライトが、少なくとも約5の、シリカ/アルミナ比を有する、請求項1に記載の方法。
  10. ゼオライトが、少なくとも約80の、シリカ/アルミナ比を有する、請求項9に記載の方法。
  11. ゼオライトが、約20から約30オングストロームの平均孔径を有する、請求項1に記載の方法。
  12. ゼオライトが、約24から約26オングストロームの平均孔径を有する、請求項11に記載の方法。
  13. ゼオライトが、水素型のY型ゼオライトであり、約5.1のSiO/Alモル比を有し、約2.8のNaO重量%を有し、約24.5オングストロームの単位セルサイズを有し、約730m/グラムのBET表面積を有する、請求項1に記載の方法。
  14. ゼオライトが、水素型のY型ゼオライトであり、約80のSiO/Alモル比を有し、約0.03のNaO重量%を有し、約24.2オングストロームの単位セルサイズを有し、約780m/グラムのBET表面積を有する、請求項1に記載の方法。
  15. ゼオライトが、不活性雰囲気下で加熱され、その中に存在する揮発性種が除去されている、請求項1に記載の方法。
  16. ゼオライトが、不活性雰囲気下で、少なくとも約150℃の温度まで加熱されている、請求項15に記載の方法。
  17. 無機ハロゲン化物又はオキシハロゲン化物が、SiCl、GeCl及びPOClからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  18. 金属不純物が、フィード液から除去される、請求項1に記載の方法。
  19. 金属不純物が金属イオンである、請求項18に記載の方法。
  20. 金属不純物が、アルミニウム、アンチモン、バリウム、カルシウム、クロム、コバルト、銅、鉄、マグネシウム、マンガン、ニッケル、カリウム、ナトリウム、ストロンチウム、スズ及び亜鉛からなる群から選択される、請求項18に記載の方法。
  21. 分子性不純物が、フィード液から除去される、請求項1に記載の方法。
  22. 分子性不純物が、C−H、Si−H、Si−OH、O−H、C−O及びH−Clからなる群から選択される化学結合を含有する、請求項21に記載の方法。
  23. 金属不純物及び分子性不純物の両方が、フィード液から除去される、請求項1に記載の方法。
  24. フィード液をシリカゲルに接触させる段階をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  25. フィード液が、少なくとも1つのゼオライト及びシリカゲルの混合物と接触させられる、請求項1に記載の方法。
  26. フィード液が、2以上のゼオライトの混合物と接触させられる、請求項1に記載の方法。
  27. フィード液が、連続工程においてゼオライトと接触させられる、請求項1に記載の方法。
  28. ゼオライトが、使い捨て液体濾過ハウジング中に含有される、請求項1に記載の方法。
  29. a)液体注入口及び液体排出口を含む液体濾過ハウジング、及び
    b)水素型のY型ゼオライト
    を含む、無機ハロゲン化物又はオキシハロゲン化物フィード液を精製する装置。
  30. ゼオライト保持装置をさらに含む、請求項29に記載の装置。
  31. 液体濾過ハウジングが、無機ハロゲン化物又はオキシハロゲン化物液を汚染しにくい耐薬品性材料から構成される、請求項29に記載の装置。
  32. ゼオライトが、少なくとも約5の、シリカ/アルミナ比を有する、請求項29に記載の装置。
  33. ゼオライトが、精製無機ハロゲン化物又はオキシハロゲン化物液への、アルカリ金属又はアルカリ土類金属による混入が実質的に防がれるような濃度の、アルカリ金属又はアルカリ土類金属を含有する、請求項29に記載の装置。
  34. ゼオライトが、約3重量%未満のNaOを含有する、請求項29に記載の装置。
  35. ゼオライトが、約0.05重量%未満のNaOを含有する、請求項34に記載の装置。
  36. ゼオライトが、約90ミクロンを超える大きさのゼオライト粒子を含む、請求項29に記載の装置。
  37. ゼオライトが、約400ミクロンを超える大きさのゼオライト粒子を含む、請求項36に記載の装置。
  38. ゼオライトが、少なくとも約5の、シリカ/アルミナ比を有する、請求項29に記載の装置。
  39. ゼオライトが、少なくとも約80の、シリカ/アルミナ比を有する、請求項38に記載の装置。
  40. ゼオライトが、約20から約30オングストロームの平均孔径を有する、請求項29に記載の装置。
  41. ゼオライトが、約24から約26オングストロームの平均孔径を有する、請求項40に記載の装置。
  42. ゼオライトが、約5.1の、SiO/Alモル比を有し、約2.8のNaO重量%を有し、約24.5オングストロームの単位セルサイズを有し、及び約730m/グラムのBET表面積を有する、請求項29に記載の装置。
  43. ゼオライトが、約80の、SiO/Alモル比を有し、約0.03のNaO重量%を有し、約24.2オングストロームの単位セルサイズを有し、及び約780m/グラムのBET表面積を有する、請求項29に記載の装置。
  44. ゼオライトが、実質的に揮発性種不含である、請求項29に記載の装置。
  45. ゼオライトが、不活性雰囲気下で加熱され、その中に存在する揮発性種が除去されている、請求項29に記載の装置。
  46. ゼオライトが、不活性雰囲気下で、少なくとも約150℃の温度まで加熱されている、請求項45に記載の装置。
  47. 液体濾過ハウジングが使い捨てである、請求項29に記載の装置。
  48. 液体濾過ハウジングが、ペルフルオロアルコキシ(PFA)から構成される、請求項29に記載の装置。
  49. 液体濾過ハウジングが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)から構成される、請求項29に記載の装置。
  50. 液体濾過ハウジングを製造プロセスに連結する液体導管をさらに含む、請求項29に記載の装置。
  51. 液体導管が、ペルフルオロアルコキシ(PFA)又はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)から構成される、請求項50に記載の装置。
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