本出願は、2004年3月3日に出願された第10/791,291号明細書の一部継続出願である。関連の主題は、「Midspan Patch Panel With Compensation Circuit For Data Terminal Equipment,Power Insertion And Data Collection」という名称のAbuGhazaleh等の米国特許出願第10/791,292号明細書にも開示されており、その主題は、参照により本明細書に組み込まれる。
電気通信技術とデータ通信技術とが収束し、ネットワークのシステム側と配線システムとの間の区別があいまいになることによって、構内配線の絶え間ない発展が促されている。ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)性能へのユーザの期待と依存とは、装置の追跡およびシステム管理をさらに含むための運転速度と信頼性とを超えた期待を生み出している。現在、こうした領域では、運転速度の改良案の影響のため、進歩が限られてきた。ハブとスイッチとは、論理アドレスとネットワーク・マップとを扱うため、資産場所および接続の管理は、配線システムを介して最適に取り組まれる。進歩の開発は、システムにアクセスしている接続されている装置の追加、削除、および/または移動を含むこうした装置の検出、接続されている装置への電力の供給など、発展するシステムのいくつかの特徴と要件とに対処する必要がある。
システムにアクセスしている装置の移動は、改良開発中のいくつかの問題点のうちの1つである。その主題が参照により本明細書に組み込まれる、2002年2月26日に発行されたBatolutti等の米国特許第6,350,148号明細書に記載されているように、多くの企業は、コンピュータ、電話、ファクシミリ装置などがプライベート・ネットワークを介して互いに通信でき、通信サービス・プロバイダを介して遠隔地と通信できるようにする専用の通信システムを有している。ほとんどの建物では、専用の通信システムは、建物全体にわたる個々のサービス・ポートに結合されている通信ケーブルを使用して、配線によって接続されている。専用のサービス・ポートからの配線は、一般に、建物全体にわたって延び、様々な通信ラインの相互接続に使用されるパッチング・システムで終わる。このパッチング・システムは、通常、配線室内に配置されており、ほとんどの場合、各通信ラインが終端されるいくつかのラックまたはパッチ・パネルを含む取付フレームに配置されている。パッチ・パネルは、RJ45通信コネクタ・ポートなどいくつかのポート・アセンブリを含んでおり、各通信ラインは、系統立てられてパッチ・パネルに終端される。
Batoluttiの特許に開示されているような装置の移動の問題点の一例には、従業員が会社のメイン・フレーム・コンピュータまたはコンピュータ・ネットワークとインターフェイスを取ることができるように、1人または複数人の従業員に各自のコンピュータ・ネットワーク・アクセス番号の交換を割り当てることがある。従業員または装置が移動されると、一般の配線室内のパッチ・コードが再割当され、紙またはコンピュータベースのログを使用して新しい位置が手動で記録される。しかし、技術者は、変更が行われるたびに配列ログを更新するのを怠ることが多い。これを訂正するためにパッチ・コードの手動の追跡が行われる必要があるが、こうした追跡は、時間がかかる可能性があり、それ以上のエラーを生み出しやすい。
接続されている装置の検出は、改良開発中のもう1つの問題であり、一般に、多くの用途におけるセキュリティの目的のために必要とされる。こうした検出の問題のいくつかの例の詳細は、1995年4月11日に発行されたCummings等の米国特許第5,406,260号に開示されており、その主題は、参照により本明細書に含まれる。セキュリティ・コードの保護されている機器の各部分への実際の物理的な取り付け、または取り外しできないタグの機器への取り付けを必要とする方法を含めて、電子機器の許可されていない取り外しを防ぐために、装置の検出の方法のいくつかが開発されてきた。しかし、これらの方法は、かなり高額な感知装置を必要とし、すべての場合においてそれほど実用的ではない。Cummingsの特許に開示されている装置検出方法で、アイソレーション電源は、各通信リンクに低電流DC電力信号を供給し、その後、通信リンクとリモート装置との間のDC抵抗終端を介して作り出された回路ループを監視するために使用されている。通信リンクからの装置の取り外しなど、通信リンクとリモート装置との間の何らかの中断は、回路ループを混乱させ、警報を作動させる。
回路ループ装置の検出のこの他の方法には、保護されている機器に物理的に結合されている電流ループの感知も含まれる。こうした1つの方法は、1987年3月31に発行されたCarll等の米国特許第4,654,640号に開示されており、その主題は、参照により本明細書に組み込まれる。Carllの特許は、直列抵抗器と、機器に接着結合された導体箔とを介してクローズド電流ループを形成するために接続されている1対の導体をそれぞれ含む、保護されている機器の個々の部分に接続されているいくつかの電子テザー(electronic tether)を含むデジタル信号PBX電話システムとともに使用する窃盗用警報システムを開示している。いったん組み立てられると、結果として得られた回路ループは、装置の取り外しの検出に使用されてもよいが、機器に接着されている導体箔は、検出なしに注意深く取り外され得る。
上記でも参照されたBatoluttiの特許は、パッチ・パネル・コネクタ自体の検出のさらに別の方法を開示している。複数の機械センサが取り付けられているパッチ・パネルは、パネル上のコネクタ・ポートにおけるパッチ・コード・コネクタの有無を検出するよう働き、次いで、コネクタがコネクタ・ポートから取り外されたときなど、パッチ・パネル接続の変化を監視するために、複数のセンサに接続されているコンピュータ・コントローラが使用されてもよい。しかし、検出は、コネクタ・ポートのコネクタの単なる有無に限定される。
接続されている装置への電力の供給は、上述した装置の検出の側面をしばしば含み得る改良開発中のさらに別の問題点である。Ethernet技術を介した電力に見られるものなど、電力の付加によって、IP電話、無線LANアクセス・ポイント、および他の機器は、電力を受信できるようになるとともに、Ethernetトインフラストラクチャの変更の必要なく、既存のLAN配線を介してデータを受信することができる。こうした技術は、Ethernet給電機器と受電端末との設計を概説しているIEEE802.3afに記載されており、PoE(Power Over Ethernet)としても知られている。
また、リモート装置に電力を供給する様々な方法は、2001年4月17日発行のKatzenberg等の米国特許第6,218,930号にも開示されており、その主題は、参照により本明細書に組み込まれる。電力付加技術の一例では、電力付加ステップの前に初期検出ステップが使用される。外部電力を装置に付加する前に、低レベルの電流をネットワーク・インターフェイスに送り、リターン・パスの電圧降下を測定することによって、接続されている機器の自動検出が達成される。測定は、電圧降下なし、ある一定レベルの電圧降下、または様々なレベルの電圧降下を含む3つの状態を有し得る。Katzenbergの特許で開示されているように、電圧降下なしが検出された場合、リモート機器は、DC抵抗終端を含んでおらず、この機器は、リモート電力供給をサポートできないと識別される。ある一定の電圧レベルが検出されると、リモート機器は、「bob smith」終端などのDC抵抗終端を含んでおり、この機器も、リモート電力供給をサポートすることができないと識別される。様々な電圧レベルが検出された場合、この検出は、リモート機器におけるDC−DCスイッチング電源の存在を示し、この機器は、次いで供給されるリモート電力供給をサポートできるものと識別される。
装置の移動と検出とに対処する試み、および接続されている装置への電力の供給に対処する試みは、一般に、こうした解決策が作り出し得る通信性能の劣化を考慮していない。性能劣化を補正しようとする試みが行われた場合、解決策は、一般に、信号トレースの再配置と操作とに限定されている。こうした解決策の例は、1998年8月25に発行されたCoulombe等の米国特許第5,797,764号、および1997年9月30日に発行されたKlas等の米国特許第5,673,009号に開示されており、それぞれの主題は、参照により本明細書に組み込まれる。Coulombeの特許は、パッチ・パネル内でコネクタ・ブロックとジャック・アセンブリとを電気的に結合するプリント回路基板を開示している。基板上の各信号トレースには、漏話を低減させるのに十分なトレースの間の電磁接続のための、それぞれの信号トレースの上または下に配列される補正トレースが提供される。トレース操作もKlasの特許に開示されており、この特許では、隣接するトレースの再配置により漏話が取り除かれるプリント回路基板について説明している。同等および反対の信号源トレースが互いに隣接して配置され、累積的な漏話が取り除かれる。残念ながら、トレース操作は、カテゴリ3、5、5e、6および/またはそれ以上、および同等の性能レベルを提供するのに、あらゆる場合に十分ではない。
こうした解決策のさらに別の例は、2002年9月3日に発行されたMcCurdy等の米国特許第6,443,777号、および2002年10月15日に発行されたHashim等の米国特許第6,464,541号に開示されており、それぞれの主題は、参照により本明細書に組み込まれる。McCurdyの特許は、接続線の再配置と、容量結合のためのプリント配線板の追加とを含む通信コネクタ(すなわちモジュラ・ジャック)に組み込まれる誘導性および容量性の漏話補償技術を開示している。接続線は、適切なレベルの誘導補償結合を得るように設定された距離だけ離されており、接続線が移動されると、プラグ本体に配置されている1つまたは複数のプリント回路基板によって容量結合が提供される。こうしたプリント配線板の使用もHashim特許に開示されており、この特許では、2段階の漏話補償技術を開示している。第1の段階では、接続線の移動の際に容量結合用のプリント配線板が提供され、第2の段階では、いくつかの誘導ループと注意深く配置されたくし形トレース(comb trace)とを有するプリント配線板が提供される。McCurdyの特許とHashimの特許とは、コネクタ位置での漏話の低減に対処しているが、それぞれ、拡張機能の提供に関与する追加のアクティブ回路素子のためにもたらされ得る性能劣化を含めて、コネクタを超えて性能の劣化に対処していない。
本発明は、追加の拡張機能を提供しながらパッチ・パネルとして機能する電気装置を含む。こうした機能が提供される場合、本発明は、回路素子の配置と分離によって、および/または影響最小化または補償回路素子を設けて性能レベルを上げることによって追加の機能電子機器によってもたらされる悪影響を低減したり、取り除いたりするようにも働く。
本発明は、1つまたは複数の拡張機能部品を、DIMMなどのモジュラ・プラグイン・ユニット、またはパッチ・パネル回路基板に直接配置される回路として、個別に、または組み合わせて含むことができる。以下でより詳しく説明するように、拡張機能部品は、安全のために、また電力要件を基準にして装置のタイプを決定するためにパッチ・パネル配線に取り付けられている装置を検出し、さらに、実行可能な場合、DC電力を取り付けられている装置に供給するために使用され得る。電力は、TIA568B.1〜6などの更新および他の開発標準を含めて、IEEE802.3afおよびTIA−568Bシリーズに概説されているものに似た技術によって提供され得る。
本発明のモジュラ機能によって、こうした部品は、任意の数の組み合わせで追加され、取り除かれて、上記で概説されたもの以外でさえ、幅広い所望の拡張機能をパッチ・パネルに提供するようにすることができる。例えば、ビルディング自動化システム、セキュリティ・システム、VoIPなど、IEEE802.3af以外の電力の付加を必要とする標準および用途がいくつかあり、上記のIEEE802.3afへの言及は、本発明の用途の一例として提示されている。また、本発明のモジュラ機能によって、TIAおよびIEEEに関連付けられるものなど、標準の開発を続けることができる。さらに、異なる機能を提供するために、個別モジュールが使用されてもよい。例えば、電力付加および資産管理機能のための個別モジュールが提供されてもよい。
しかし、拡張機能部品は、モジュラ・ユニットに制限されず、パッチ・パネルまたはパッチ・パネル・プリント回路基板に直接配置される固定式回路または回路部品も含むことができる。いずれの場合にも、また特に追加の機能回路部品がパッチ・パネル・プリント回路基板に直接配置されている場合、パッチ・パネルが所望の性能レベルを達成することになっている場合、部品は、補償を必要とする悪影響をもたらす可能性がある。こうした補償は、拡張機能部品と回路との分離および選択配置などの技術によって、およびアクティブ回路部品のパッチ・パネル・プリント回路基板への追加によって提供され得る。
図1は、本発明の一実施形態による、オプションの装置検出機能14、電力供給機能16、ポート・アセンブリ18、およびデータ管理機能20を含み得るデータ端末機器電力供給およびデータ収集パッチ・パネル回路12を示すブロック図10である。リモートに接続されているいくつかの装置22(a)から22(d)までをパッチ・パネル回路12に電気的に結合するよう働く通信リンク24を含めて、リモート装置ネットワーク22の一例も示されている。当業者には知られているように、パッチ・パネル回路は、一般に、こうした装置とネットワーク・ファイル・サーバまたはスイッチ26との間のリンクまたは接続として働く。
リモートに配置されている各装置22(a)から22(d)までは、広範にわたるリモート・ユーザのネットワークへのアクセスを提供するように、パッチ・パネル12を介してネットワーク26に接続されている。リモートに配置された装置22(a)から22(d)(例えばパーソナル・コンピュータなど)までは、リモートに配置されている各装置とネットワーク・ファイル・サーバ26など最終的な宛先との間に情報を伝える複数の送受信通信ラインを含むデータ通信リンク24を介してポート・アセンブリ18に接続された状態で示されている。
図1に示されている本発明の実施形態では、パッチ・パネル12は、例えば以下で詳細に説明されるように、装置検出機能14によって提供される電流ループ連続回路を使用して、リモートに配置されている各電子装置22(a)から22(d)までを監視するために使用され得る。装置検出機能14は、取外可能モジュラ式電子部品、またはパッチ・パネル回路12のパッチ・パネル・プリント回路基板に直接配置される固定式回路として設けられてもよい。いずれの場合でも、装置検出機能14は、データ通信リンク24を監視し、ネットワーク22における任意の装置の存在およびそこからの取り外しを検出するために使用され得る。しかし、この拡張機能の追加は、パッチ・パネル回路12の通信性能の有害な影響をもたらす可能性がある。
また、パッチ・パネル回路12は、例えばデータ通信リンク24を使用して、リモートに配置されている各電子装置22(a)から22(d)までの電力供給を提供するために使用されてもよい。通信リンク24によって、パッチ・パネル回路12の電力供給機能16は、以下で詳しく説明するように、機器に電力供給を提供することができる。装置の検出および電力供給に関するこれ以上の詳細は、上記で参照されたCummings等の米国特許第5,406,260号に開示されている。
図1のパッチ・パネル回路12は、リモート装置ネットワーク22、装置検出機能14、電力供給機能16、および含まれ得る任意の追加機能部品からのデータを監視し、制御し、収集するために設けられたデータ管理機能20をさらに含むことができる。情報は、リモート・アクセスされ、定期的にポーリングされ、またはシステム管理のためにネットワーク・サーバに提供され得る。装置検出機能14と同様に、電力供給機能16およびデータ管理機能20は、個別の取外可能モジュラ式電子部品(DIMMや類似の装置など)、またはパッチ・パネル・プリント回路基板に直接配置される固定式回路として提供されてもよく、また、パッチ・パネル回路12の通信性能に有害な影響をもたらす可能性もある。
図1のパッチ・パネル回路12は、アダプタ・パネル、いくつかのパッチ・ポート・アセンブリ、および1つまたは複数のプリント回路基板を含む通信ラックとして構築されてもよい。各パッチ・パネル・プリント回路基板は、アダプタ・パネルに機械的に取り付けられ、それによってパッチ・パネル電子部品および追加機能部品のプラットフォームまたは取付面を提供することができる。
図2と図3とは、本発明の一実施形態による取付パネルを示す第1の角度と第2の角度とからの斜視図である。図2は、パネル30の前面を示しており、一連のポート開口部32の間にパネル面から延びる一連のケーブル管理機構34が固定されている。ケーブル管理機構の間に、各ポート開口部に隣接して一連の穴38が設けられている。図3は、パネル30の裏面を示しており、パネル面から延びる一連の取付機構36が固定されている。図2と図3とに示されたパネルの各特徴は、アセンブル済みパッチ・パネル・プリント回路基板および部品との関連で以下により詳しく記載されている。
上述したように、パネル30は、一連のケーブル管理機構、ポート開口部、穴、および取付機構を含んでおり、図4、図5、および図6に示すように、その上にパッチ・パネル・プリント回路基板および関連の部品がアセンブルされ、取り付けられてもよい。図4、図5、および図6は、本発明によるパッチ・パネル回路12のアセンブル済み通信ラックを示す側面図である。図4から図6までに示されているように、アダプタ・パネル30の前面は、一連のポート開口部32に隣接して機械的に取り付けられている一連のケーブル管理機構34を含んでおり、パッチ・パネル回路12に関連付けられている様々なケーブルの支持、制御、および保護を提供するために使用され得る。示された例では、ケーブル管理機構は、ケーブル挿入のために設けられる少なくとも1つのアクセス穴を備える密閉された周縁を有する輪として構築されてもよい。図4から図6までのケーブル管理機構は、一例として示されており、本発明のさらに別のバージョンで、用途によって必要に応じて、異なる構成で構築されてもよい。アダプタ・パネル30は、アダプタ・パネル30の前面と裏面との間に一連の穴38も含んでおり、以下でより詳しく説明されるように、ケ―ブル・ルーティングおよびモジュラ・プラグの取付に使用する面の間のアクセスを可能にする。
アダプタ・パネル30の裏面は、アダプタ・パネルの裏面から延びる一連の取付ポスト36を介して機械的に取り付けられている1つまたは複数のプリント回路基板40を含み得る。取付ポストは、プリント回路基板または回路モジュールに配置されている1つまたは複数の取付穴を介してねじ付きコネクタを受けるために、ねじ付きの内径を有するように構築されてもよい。1つまたは複数の取付ポスト36は、取り付けられたプリント回路基板の接地面とアダプタ・パネルとの間の電気接地接続として使用されてもよい。本発明のさらに別のバージョンでは、取付ポスト36の代わりに、当業者に知られているように、各端部にスナップ・フィットまたは類似の機構を有する1つまたは複数のプラスチック支持部が使用されてもよい。
上述された各取付機構は、図4から図6までに示されているように、1つまたは複数のプリント回路基板を、信号ルーティングおよび拡張機能の部品が配置され得るアダプタ・パネル30の裏面に固定するために使用されてもよい。
図4では、パッチ・パネル・プリント回路基板40がアダプタ・パネル30の裏面に平行に取り付けられている状態で示されており、それによって、装置検出機能14、電力供給機能16、データ管理機能20など、追加機能部品および/またはモジュールの露出されたアクセス可能な取付面を提供している。追加機能部品および/またはモジュールは、プリント回路基板40上に直接配置されたり、DIMMまたは類似の装置(図示せず)、図5に示されているような平行モジュラ・プリント回路基板、または図6に示されている垂直モジュラ・プリント回路基板を含めて、モジュールとして電気的に結合されたりしてもよい。図5には、追加機能または追加機能オプション基板48がパッチ・パネル・プリント回路基板40の面に平行に取り付けられている状態で示されており、図6には、追加機能プリント回路基板50がパッチ・パネル・プリント回路基板40に垂直に取り付けられている状態で示されており、それぞれ直接モジュラまたはフレキシブル接続45を使用して、各プリント回路基板40、48、および50を電気的に結合する。
パッチ・ポート・アセンブリ44などのいくつかの結合装置も、アダプタ・パネルの前面に沿ってルーティングされる様々な配線とインターフェイスを取るために、プリント回路基板40の面に配置されてもよい。ポート開口部32を介してプリント回路基板40の面とアダプタ・パネル30の前面との間に延びるように示されている結合装置は、プリント回路基板40、48、または50への直接アクセスを必要とすることなく、ケーブル管理機構34を介してルーティングされる配線を終端させ、以下でより詳しく説明されるように、IDC(insulation displacement connector)とモジュラRJ45コネクタとの間の電気回路を提供するために使用されてもよい。
図4を参照すると、プリント回路基板40は、拡張機能回路に必要な電子回路46を、パッチ・パネル・プリント回路基板40の表面領域に直接収容することができ、または図5と図6とに示されるように、拡張機能部品は、モジュラ式でもよく、任意の数の組み合わせでプリント回路基板40と結合されてもよい。図4から図6までのこれらの拡張機能回路、部品46、48、および50はそれぞれ、使用可能な任意の数の追加の拡張機能に加えて、図1の装置検出、電力供給、および管理機能を含むことができる。各拡張機能回路は、パッチ・パネル12全体またはパッチ・パネル・プリント回路基板40を交換することなく、また追加の再配線費用を被ることなく、所望のレベルの所望の機能に従って追加され、アップグレードされ、取り外され、または交換されてもよい。例えば、上述したように、電力付加および資産管理の機能など、様々な機能を提供するための個別モジュールが使用されてもよい。
プリント回路基板40の拡張機能回路は、図4から図6までにパッチ・ポート・アセンブル44の反対側に配置された状態で示されているが、本発明の別の実施形態では、プリント回路基板40の拡張機能回路は、パッチ・ポ―ト・アセンブリ44と同じ側に配置されてもよく、さらに、図12を参照して以下でより詳しく示され、説明されるように、追加の穴を通ってアダプタ・パネル30の前面にさらに延びてもよい。次いで、保守、アップグレード、交換のために拡張機能回路(電子モジュールなど)にアクセスできるように、開閉するための面または蓋が設けられてもよい。
いったん組み立てられると、パッチ・パネル・プリント回路基板40は、例えばPD/ユーザ端のIDCと、スイッチ端のRJ45コネクタなどのシールドなしツイスト・ペア・ケーブルを使用する任意の標準インターフェイス・タイプとの間の通信回路を設けるために使用されてもよい。構築されているように、本発明は、ケーブル管理およびアクティブ回路の上下に配列されている通信回路間のケーブル管理およびアクティブ回路のためのスペースを有し、密度が維持されるようにユニット当たり1個から120個のポートを含む、3Uパネルを含むことができる。
当業者には知られているように、拡張機能回路46、48、および50に必要な電子回路は、一般に、いくつかの量のアクティブ回路を含む。これらの回路がプラグイン・モジュール(DIMMや類似の装置など)として設けられている、またはプリント回路基板40上に配置されている場合、関与するアクティブ回路素子のために、ある程度のパッチ・パネル性能劣化がもたらされる可能性がある。しかし、本発明のプリント回路基板40は、この劣化を補償するように構成されており、カテゴリ3、5、5e、6および/またはそれ以上(6eや7など)および必要に応じて同等の性能レベルを提供する。具体的には、本発明は、こうした性能劣化の影響を極めて最低限に抑えるためのいくつかの技術を有するパッチ・パネル回路を含む。
本発明とともに使用される第1の補償技術は、パッチ・パネル・プリント回路基板設計と層の分離とを介して達成される。図7に示されているように、本発明は、従来の通信信号など(Ethernet信号など)信号層をアクティブ回路から分離するために、プリント回路基板40を配列済み多層パネル(ordered multi−layered)として構築する。図7は、本発明による、パッチ・パネル・プリント回路基板40の個々の層の図を示す層状パッチ・パネル・プリント回路基板アセンブリの平面図である。
パッチ・パネル回路12のアクティブ回路は、一般に、任意の検出回路、演算増幅器、およびパッチ・パネル・ネットワークでの論理演算および電力供給に必要な他の部品を含む。こうした回路に関するこれ以上の詳細は、上記で参照されたCummings等の米国特許第5,406,260号に開示されている。本発明では、機能論理回路を含むこのアクティブ回路は、プラグイン・モジュール(DIMMや類似の装置)、または次いで以下で説明するように残りの層から分離されるプリント回路基板40の1つまたは複数の層への直接配置を介して配置される。
図7に示した例では、パッチ・パネル12のプリント回路基板パネル40は、少なくとも8つの層から構築され、部品、機能、および信号トレースとがそこで分離される層52から66までを含んでおり、さらに、本発明の一実施形態によってIDCとRJ45コネクタとの間に電気回路を設ける。図7の多層パッチ・パネルでは、信号層は、第1の2つ以上の層を占め、その下に隔離を提供する接地層と電力層とがある。残りの1つまたは複数の層は、接地および/または電力面によって隔離された層における配置によって信号や通信回路から分離されるアクティブ回路の部品およびルーティングを含む。プリント回路基板40の層の構成の一例が下記の表1で定義されている。
組み合わせられると、プリント回路基板40の層は、現場配線をシステム配線および拡張機能とインターフェイス接続する電気回路を提供する。その際、プリント回路基板40の各層の回路の関与について次のように説明することができる。
層52上で、通信回路53は、それぞれ信号搬送トレースと補償回路とを備えており、ユーザ端とスイッチ端との間の通信を提供するために使用される。また、第2の補償技術に関して以下でより詳しく説明されるように、一連の補償回路素子68は、信号層のスパンに配置される。層52と54との間には、いくつかのプリプレグ層のうちの第1のものがある。
第1のプリプレグ層の下に、ルーティング層54(Ethernet信号トレース層)が含まれ、次いでいくつかのコア層または従来の隔離シートのうちの第1のものが設けられ、有限数の信号搬送トレースを備える通信回路を提供する。第1のコア層の下には第2のプリプレグ層によって分離される電気接地面である層56と層58とがあり、次いで第2のコア層が続く。第2のコア層の下に、第3のプリプレグ層によって分離される電圧面層60と62とがあり、次いで第3のコア層が続く。第3のコア層の下に、アクティブ回路2次ルーティング65を含む層64があり、次いで第4のプリプレグ層が続く。第4のプリプレグ層の下に、アクティブ部品67、アクティブ回路の1次ルーティング、およびIDC接続を含む層66がある。
層64と層66とに配置されている、またはそれらに結合されている拡張機能のアクティブ回路は、所望の性能レベルを提供するために補正されるべきパッチ・パネル性能劣化を通信層にもたらす可能性がある。上述したように、このアクティブ回路65と67とは、一般に、検出回路、演算増幅器、並びに論理演算および上記で参照されたCummings等の米国特許第5,406,260号に開示されているような可視接続指示ライトおよび電力供給回路などの提供された追加機能に必要な他の部品を含む。図7に示されているような層の分離は、雑音の干渉を取り除き、通信層をアクティブ回路層上で動作している回路素子から遮断することによって、層52と54の通信回路、およびアクティブ回路層64と66の性能の向上を提供する。
本発明では、アクティブ回路層は、複数の電気接地層、コア層、およびプリプレグ層によって通信回路層から分離される。電圧面層60および62は、アクティブ回路に隣接して配置され、電気接地面56と58とは、一般にこうした接地面からあまり雑音が生じないため、通信回路層に隣接して配置される。結合層56、58、60、および62は、通信層とアクティブ回路層との間に従来見られるより大きい分離距離を提供することによって、さらに性能の向上に貢献する。さらに、第2の補償技術に関連して以下でより詳しく説明されるように、拡張機能電子機器が追加され、または取り外されるとき、パッチ・パネル回路基板40の性能レベルをさらに向上させるために、いくつかの補償回路素子68が層52と54とに配置されてもよい。
本発明によって使用される第2の補償技術は、パッチ・パネル・プリント回路基板上に補償回路素子を設けることによって達成される。本発明のプリント回路基板40の補償回路素子は、図10と図11とにより明確に示されており、追加の回路素子に関する機能は図8、図9、および図11に示されている。図8は、通信回路を、装置検出および電力機能の挿入のために信号層上の個別の入出力回路に分割するように設けられているものなど、追加の機能部品の一例を示す図面80である。図9は、パッチ・パネル・プリント回路基板上の図8の回路を示すレイアウト図であり、図10は、本発明の一実施形態による、図8の回路とともに使用する補償回路素子を示すレイアウト図である。図11は、第2の補償技術による、パッチ・パネル・プリント回路基板40上のある位置にある、図10の補償回路素子と図9の回路とを示すレイアウト図である。
図8には、追加の機能の提供とともに使用するいくつかの部品を含むパッチ・パネル・プリント回路基板40の部分的な電気図を示す図面80が示されている。さらに、拡張機能電子機器への結合点も示されている。図8に示されるように、パッチ・パネル・プリント回路基板40の図面80は、いくつかの固定式アクティブ部品、信号経路、およびブリッジ回路72を含んでおり、これらは、装置とネットワーク・システムとの間の多導体リンクを介してパッチ・パネルに装置検出と電力供給とを提供する任意の数の拡張機能部品の信号ルーティングおよび結合点に使用され得る。装置とパッチ・パネル回路基板40によって提供されるネットワーク・システムとの間の多導体リンクの一例は、図1の装置22(a)から22(d)までの装置やサーバまたはスイッチなどの間に情報を伝えるために、ライン82−1から82−8までなどの複数の送受信通信ラインまたは信号トレースを含む。
図8に示されている例では、通信ライン82−1から82−8までは、パッチ・パネル・プリント回路基板40の第1の層と第2の層52と54とに沿ってパッチ・パネルを介してルーティングされ、PD/ユーザ端84のIDC、およびスイッチ端86のRJ45コネクタなど、ツイスト・ペア・ケーブルを使用する任意の標準インターフェイス・タイプで終端させることができる。ツイスト・ペア・ケーブルは、一般に、シールドなしツイスト・ペア(UTP)、シールドあり(STP)、遮蔽ツイスト・ペア(ScTP)やフォイル・ツイスト・ペア(FTP)として知られているSTPのバリエーションから成っている。RJ45コネクタは、以下でより詳しく説明されるように、一連のDC阻止容量によりIDC端子から独立するようになる。RJ45 DCループは、スイッチ/サーバ/アクティブ・ネットワーク機器側を表し、IDC DCループは、端子機器/電力装置側を表す。
拡張機能を提供する部品がプリント回路基板40に配置されている場合、部品は、多層プリント回路基板40の層64と66とに配置されているアクティブ回路の一部を備える。図8に示されるように、拡張機能部品は、信号トレースと結合されてもよく、したがっていくつかの回路部品は、通信とアクティブ回路層とをブリッジする。
図8で、電力供給モジュール(DIMMや類似の装置など)や電子機器(図示せず)は、図面80のリード線87と結合されてもよく、その際、電力は、差動伝送リンク対82−4および82−5、および対82−7および82−8に供給されてもよい。リモート電力は、それぞれ中央タップ付き変換器(center−tapped transformer)91および92を使用して供給され、各導体対の2つのピンの間に接続され、DC電力を伝送リンクに結合されているリモート装置に供給することができる。しかし、各対での信号の流れは、こうした電力供給によって中断されず、それによって、ギガビットEthernetなど、4つすべての導体対を必要とするアプリケーションの操作が可能になる。
検出モジュール(DIMMや類似の装置など)や電子機器(図示せず)によって提供された機能論理も、回路のリード線88と多導体リンクとに結合されてもよい。導体対に対して行われる検出および電力供給は、IEEE802.3af、およびTIA−568B.1〜6など更新を含むTIA−568Bで定義されているものなどの技術を介して実施される。この対応によって、検出は、導体対による電流ループ連続回路を介して、ネットワークに任意の装置が存在したり、ネットワークから任意の装置が取り外されたりしたことを検出するときなど、検出モジュールまたは電子機器によって達成され得る。導体82−1、82−2、82−3、および82−4を使用して、検出モジュールは、ケーブル設備の端部の装置の存在を確立することができ、これらの導体対の使用によって、一般に10Base−Tおよび100Base−Tの用途で「信号対」と呼ばれるそれらの対のみ使用する装置の検出が可能になる。
図8に示されるように、いくつかの固定式アクティブ部品、信号ルート、およびブリッジ回路72は、上述された拡張機能部品のルーティングや結合点に使用される。こうした拡張機能モジュールまたは電子機器が回路と結合される場合、通信回路の電気的特徴および性能が一般に低減される。性能劣化は、上述された第1の補償技術を使用して、設計と層化とを介して最低限に抑えられることができるが、以下でより詳しく説明されるように、第2の補償技術を使用して補償回路素子を介して最低限に抑えることもできる。
したがって、本発明の一実施形態による第2の補償技術は、一連の補償回路素子を設け、上述された拡張機能アクティブ回路電子機器を基準にしてプリント回路基板40上にそれぞれ配置することを含む。図8に示されるように、アクティブ回路72は中央タップ付き変換器91と92と、回路を個別の入出力セグメントに分割するために信号層のスパン内のパッチ・パネル・プリント回路基板に配置されている一連のDC阻止容量101から108までとを含む。阻止容量は、DC信号を阻止し、端子または装置側をサーバ側から分離するために使用される。阻止容量の使用によって、サーバ側に電力を送ることなく、DC電力を端子側のみに送ることが可能になる。その際、回路は、パネルのケーブル終端セクションとモジュラ・プラグ接続とに個別のDCループを提供する。その結果、DCの連続性は、IDCとRJ45端子との間に得られ得るが、ACとRFとの連続性は依然として維持される。
適切な阻止容量・サイズの選択は、通信回路の性能に最低限の影響を確実にするために重要である。回路に見られる容量値の一例が以下の表2に定義されている。
プリント回路基板40のアクティブ回路素子72は、通信回路へのDC挿入パスを形成する中央タップ付き変換器91と92とも含む。これらの変換器は、アクティブ回路と通信回路とをブリッジし、DC電流が通過できるようにするが、一般に同じ導体対を介して動作している差分信号のより高い周波数性能には影響を与えない。容量101から108までと同様、変換器91および92も、パッチ・パネル回路基板40の性能レベルへの最低限の影響を確実にするように、パッチ・パネル・プリント回路基板上で選択され、そこに配置される。
しかし、選択とは関係なく、層64と66とに配置されている拡張機能のアクティブ回路72は、依然として、通信層におけるパッチ・パネルの性能劣化をもたらし得る。こうした影響を最低限に抑えるために、一連の補償回路素子が信号層のスパンに配置され、ある程度の誘導結合も信号層に提供される。図8と図9とにより明確に示されているように、アクティブ回路72は、パッチ・パネル・プリント回路基板40の層64と66との上に配置され、一部分、74と表示されている点に配置されている容量101から108で構成される。図9は、パッチ・パネル・プリント回路基板層の面の一部分の少なくとも1層を示しており、容量101から108がその上に直列に設けられており、回路トレースが層64と層66とに延び、76の表示で示されている。図9に示されている配置は一例として示されているにすぎず、用途によって必要に応じて本発明のさらに別のバージョンでこれ以外の配置が提供されてもよい。
図10において、一連の補償回路素子がパッチ・パネル・プリント回路基板40の信号層52と54とのスパンに配置されている状態で示されている。図10は、パッチ・パネル・プリント回路基板層の面の一部分の少なくとも別の層を示しており、その上に78と表示されている点で示される補償回路素子が設けられている。これらの補償回路素子は、誘導素子、容量素子、およびリアクタンス素子を含み、層64と66とに配置されたアクティブ回路素子の悪影響を補償するよう働く。当業者にはわかるように、プリント回路基板トレースは、一般に、フォイルまたは銅張フォイル材料で構築されており、同じまたは異なる層の隣接するトレースとの容量結合および誘導結合を確立する。一般にこうしたトレースには、容量結合および誘導結合を最低限に抑えるために、トレース幅の約3倍の間隙が設けられるが、こうした寄生的な影響の有益な使用は、代替の配置によって得られ得る。図10に示されている例では、プリント回路基板40の少なくとも1つの層上に補償回路素子がインターデジタルくし形トレース(interdigital comb trace)として構築されているが、それぞれ(すなわち誘導素子、容量素子、およびリアクタンス素子)必要に応じて任意の層に設けられてもよい。例えば、誘導結合は、信号トレースを含む層上に設けられる。
図10に示されるように、こうした一連のトレースが、78と表示されている点で示される補償回路素子に設けられる。図10に示される例では、一連のトレースは、信号層52と54との上に設けられ、パッチ・パネル・プリント回路基板の層64と66との上の74および76と表示されている点で示される容量とコンデンサ・トレースとを基準にして配置される。図10に示されている例で、素子68の配置は、一例として提供されているにすぎず、アクティブ回路層での容量の異なる配置が与えられた場合、必要に応じて再構成されてもよい。
図11に、本発明の一実施形態による完成済みのアセンブリの一例が示されており、図9の層64と66との上の容量とコンデンサ・トレースとの間の配置、および図10の信号層52と54との上の補償回路素子が示されている。具体的には、信号層上の補償回路素子(すなわち容量、任意の誘導結合または他の補償方法)は、結合または補償のために通信回路のトレースの間に配置される。この結合/補償は、回路への均衡(すなわち反射減衰量およびインピーダンス)を復元し、近端漏話(NEXT)、遠端漏話(FEXT)などを含めて、不均衡に起因する任意の雑音を低減または相殺する。こうした構成では、補償回路素子の有益な寄生的影響が使用されて、拡張機能電子機器が追加されたとき、パッチ・パネル回路基板40の性能レベルをさらに向上させることができる。
したがって、上記に記載されたプリント回路基板層の分離に加えて、本発明は、基板40上に配置された、またはそれと結合された追加された拡張機能電子機器72の影響を補償するために、パッチ・パネル・プリント回路基板40上の補償回路68の誘導素子、容量素子、およびリアクタンス素子をさらに含み、信号パスへのその影響を最低限に抑えることができる。残りの影響は、高いインピーダンス接続および阻止技術を使用して最低限に抑えられる。具体的には、本発明に結合されている拡張機能アクティブ回路は、2つの方法でハードウェア信号パスを接続する配線とインターフェイスを取る。まず、通信回路を「傍受」する高インピーダンス接続を介する、または「阻止」、またはネットワークのスパン内に配置されている一連の装置を介するものである。また、高インピーダンス接続は、信号パスの性能に対する拡張機能電子機器の影響を最低限に抑える。さらに、表2に示されているような阻止容量値の選択は、部品がもたらし得る反射減衰量や減衰量への影響を最低限に抑える。
図12に示されている本発明のさらに別の実施形態では、図4から図6までに示されている実施形態の構成が変更され得る。図12は、本発明の別の実施形態によるデータ端末機器電力供給およびデータ収集パッチ・パネルの分解立体図である。
図12に示されているように、パッチ・パネルは、裏蓋132、プリント回路基板アセンブリ140、複数のパッチ・ポート・アセンブル144、複数の取付機構136、アダプタ・パネル130、およびオーバーレイ131、および蓋138を含む。それぞれの機能は、図4から図6までの対応する部品のものと実質的に同じであり、したがってその詳細な説明は省略される。回路基板アセンブリ140と結合される2つの個別モジュール、すなわち拡張機能回路151と152とがさらに示されている。
図4から図6までの実施形態で示されるように、プリント回路基板40の拡張機能回路は、パッチ・ポート・アセンブリ44の反対側に配置されている。図12に示されている本発明の実施形態では、プリント回路基板140の拡張機能回路151と152とは、パッチ・ポート・アセンブリ144の同じ側に配置されてもよく、追加の穴160を通ってアダプタ・パネル130の前面に延びてもよい。しかし、これは考え得る拡張機能回路の配置の一例にすぎず、本発明のさらに別の用途は、90度コネクタ(図示せず)を組み込むものなど、任意の数の拡張機能回路の配置構成を含み得る。
次いで、保守、アップグレード、交換のために個別の拡張機能回路151および152(資産管理、電力供給、または他の任意の所望のPCBアセンブリなど)へのアクセスを可能にするために、開閉する取外式の面または蓋138が設けられてもよい。示された実施形態例では、取外可能拡張機能回路に容易にアクセスできることによって、出来合いの回路またはカスタム回路を様々な組み合わせで使用して、拡張機能を提供することができる。それぞれ個別の取外可能なモジュールとして設けることによって、この実施形態は、電力供給、資産管理、両方、またはいずれもなし、を含めて、いくつかの機能オプションのいずれかを有するように構成および再構成されてもよい。こうした構成によって、さらに、従来のパッチ・パネルのものと実質的に同じ取り付けと外観とが可能になる。
本発明は、すべてまたは一部的の機能を備える単一ユニットとして構成されてもよく、または図4から図6までに示されているような追加機能オプション基板およびコネクタを含む複合ユニットとして構成されてもよい。本発明は、ユニット当たり1個から120個のポートを含み、現在使用可能なレベルであるユニット当たり24個から48個のポートを超え、モジュラ・コネクタの接続ポイントを提供する単一ポート装置またはマルチポート装置とすることができる。パッチ・パネル・プリント回路基板は、約3つのラック・ユニット(すなわち3U、または約3×1.75インチ)を占めるようにサイズ設定され、ケーブル管理は同じパッチ・パネルの一部とすることができるため、最終パネルでのポートの密度を維持する。構築されているように、本発明は、ケーブル管理およびアクティブ回路の上下に配列されている通信回路間のケーブル管理およびアクティブ回路のためのスペースを有し、密度が維持されるように複数のポートを含む、3Uパネルを含むことができる。本発明は、出力として少なくとも1つのモジュラ・コネクタ、一般にモジュラ・プラグとインターフェイスを取るRJ45コネクタも提供する。上記の組み合わせによって、ケーブル管理およびアクティブ回路を3Uパネル・サイズに含めるパッチ・パネルの構築が可能になり、具体的には、少なくとも48個のポートおよび関連のケーブル管理を3Uパネル・サイズで得ることができる。
上記の本発明は、少なくともカテゴリ3、5、5e、6および/またはそれ以上(例えば6eや7など)および必要に応じて同等の性能レベルが可能である通信ハードウェアを提供し、また、IEEE802.3およびTIA−568B送信要件で定義されているカテゴリ送信性能も維持する。本発明は、ケーブル設備に配線によって接続されてもよく、したがって、データ管理機能を介して取り付けられている装置の位置についての情報を収集し、提供するために使用されてもよい。これは、特にVoIPネットワーク上にいるとき、呼び出し側の位置の決定が重要である緊急911の用途などのサービスに特に重要であり得る。
本発明を例示するために、一実施形態が選択されたが、添付の特許請求の範囲で定義されている本発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更と変形とがそれに加えられてもよいことを当業者であれば理解されよう。