JP2007523201A - タクロリムスを精製する方法 - Google Patents

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テバ ジョジセルジャール ザ−トケルエン ムケド レ−スベニュタ−ルシャシャ−グ
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Abstract

本発明は純粋なタクロリムス、及びタクロリムスを精製するための方法を提供する。当該方法においては、タクロリムスの充填用試料を湿潤吸着樹脂のベッドに並置し、充填用試料及びベッドをTHF、アセトニトリル、又はそれらの組み合わせ、水、及び任意で、少なくとも1つの追加の有機溶媒を含んで成る溶離剤を用いて溶出し、溶離剤の中間留分を回収し、そしてタクロリムスを回収し、不純物のレベルが減少するまでタクロリムスを更に結晶化及び再結晶化する。

Description

本発明は、純粋なタクロリムス、及び吸着樹脂を用いてマクロライド・タクロリムスを精製する方法に関する。
関連出願
本出願は、2004年12月22日付けで出願された米国特許仮出願第60/638,628号、及び2004年12月23日付けで出願された米国特許仮出願第60/638,815号の利益を主張するものである。その内容は、それらの全体が参照により本明細書中に組み込まれている。
マクロライドは、置換基として1又は複数のデオキシ糖を有する多員ラクトン環である。タクロリムス(FK 506)は、免疫抑制剤でもあるマクロライド抗生物質である。シクロスポリンよりも効力のあるタクロリムスは、T−リンパ球に対して選択的な阻害作用を有することが報告されている。
タクロリムスは典型的には発酵により得られる。典型的に、得られたタクロリムスは、様々な手段、例えば高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により検出することのできるいくつかの不純物を含む。医薬化合物における不純物の存在は望ましくなく、多くの管轄における保健機関、例えば米国の食品医薬品局は、薬剤中の不純物の許容されるレベルに関するガイドラインを確立してきた。任意の薬剤における、不純物のレベルを減少させる方法に関する必要性及び商業上の有用性は、自明である。
米国特許第4,894,366号、同第6,576,135号、同第6,881,341号及び同第6,492,513号は、タクロリムスの精製方法を開示する。
その発明者(Fujisawa)の錠剤は、PROGRAF(登録商標)の名前で市販されている。PROGRAF(登録商標)錠剤を分析し、いくつかの不純物を含むことが見出した。錠剤の不純物プロファイルを表1に要約する。
Figure 2007523201
従って、以前得られていたものより高い純度のタクロリムス、及びタクロリムスを精製するためのより効果的な方法に対する必要性が存在する。
発明の概要
1つの実施態様において、本発明は、HPLCで約0.50面積パーセント未満、好ましくは約0.16面積パーセント未満の全不純物含有量を有するタクロリムスを対象にする。
別の実施態様において、本発明は、HPLCで約0.06面積パーセント未満、好ましくは約0.02面積パーセント未満のアスコマイシンを有するタクロリムスを対象にする。
別の実施態様において、本発明は、HPLCで約0.07面積パーセント未満、好ましくは約0.05面積パーセント未満のジヒドロタクロリムスを有するタクロリムスを対象にする。
別の実施態様において、本発明は、HPLCで約0.02面積パーセント未満の不純物RRT1.19を有するタクロリムスを対象にする。
別の実施態様において、本発明は、HPLCで約0.12面積パーセント未満、好ましくは約0.02面積パーセント未満の不純物RRT0.60を有するタクロリムスを対象にする。
別の実施態様において、本発明は、HPLCで約0.12面積パーセント未満、好ましくは約0.02面積パーセント未満の不純物RRT0.83を有するタクロリムスを対象にする。
別の実施態様において、本発明は、HPLCで約0.08面積パーセント未満、好ましくは約0.02面積パーセント未満の不純物RRT1.45を有するタクロリムスを対象にする。
別の実施態様において、本発明は、HPLCで約0.06面積パーセント未満、好ましくは約0.02面積パーセント未満の任意の個々の不純物を有するタクロリムスを対象にする。
1つの実施態様において、本発明はタクロリムスを精製するための方法を提供する。本方法は、タクロリムスの充填用試料(loading charge)を調製すること、タクロリムスの充填用試料を吸着樹脂のベッドに充填すること、充填用試料及びベッドをTHF及び/又はアセトニトリル及び水を含む溶離剤で溶出すること(溶出物を得るために)、溶出物の主な画分を回収すること、主な画分からタクロリムスを回収すること、タクロリムスを結晶化すること、更にそれを再結晶化することを含んで成る。好ましくは、上記の方法で得たタクロリムスは、上記のようなレベルの不純物を有する。タクロリムスは、任意の起源からであることができる。
別の側面において、本発明は、上記の方法で調製したタクロリムスに関する。
発明の詳細な説明
本明細書中で用いる場合、「周囲温度」という用語は、約0℃〜約40℃、好ましくは約10℃〜約35℃の温度を指す。
本明細書中で用いる場合、「減圧」という用語は、約760mmHg未満の圧力を指す。
本明細書中で用いる場合、「貧溶媒(anti−solvent)」という用語は、周囲温度で通常液体である物質であって、その中ではタクロリムスがよくてもやや溶けにくい物質を指す。
本明細書中で用いる場合、「不純物」という用語は、保持時間を決定するのに用いられるクロマトグラフィー装置の少なくとも検出限界に関して、タクロリムスとは異なる保持時間を有する任意の化合物に関する。異なる保持時間は、例えば下記のHPLC法により測定することができる。
本明細書中で用いる場合、「不純物RRT1.19」という用語は、HPLCクロマトグラムにおいて、約1.19のRRTに現れる不純物に関する。この不純物はタクロリムスの異性体である。
本明細書中で用いる場合、「不純物RRT0.60」という用語は、HPLCクロマトグラムにおいて、約0.60のRRTに現れる不純物に関する。
本明細書中で用いる場合、「不純物RRT0.83」という用語は、HPLCクロマトグラムにおいて、約0.83のRRTに現れる不純物に関する。
本明細書中で用いる場合、「不純物RRT1.45」という用語は、HPLCクロマトグラムにおいて、約1.45のRRTに現れる不純物に関する。
本明細書中で用いる場合、アスコマイシン及びジヒドロタクロリムスという用語は、それぞれRRT0.95及びRRT1.25を指す。それらはタクロリムス中の不純物であり、HPLC分析(例えば、本明細書中の下記のもの)においてタクロリムスと関連して約0.95及び1.25の保持時間を有する。液体の混合物又は組み合わせとの関連で本明細書中で用いる場合、「容量パーセント(volume percent、percent−by−volume)」(vol−%)という用語は、以下のように計算した体積分率を指す(種Aについて例示):
vol−%A=WtA×ρA/(WtA×ρA+WtB×ρB
WtA及びWtBは、それぞれ種A及びBのグラム量であり、ρA及びρBは、それぞれ種A及びBの密度(g/ml)である。
1つの実施態様において、本発明は、HPLCで約0.50面積パーセント未満、好ましくは約0.16面積パーセント未満の全不純物含有量を有するタクロリムスを対象にする。
別の実施態様において、本発明は、HPLCで約0.06面積パーセント未満、好ましくは約0.02面積パーセント未満のアスコマイシンを有するタクロリムスを対象にする。
別の実施態様において、本発明は、HPLCで約0.07面積パーセント未満、好ましくは約0.05面積パーセント未満のジヒドロタクロリムスを有するタクロリムスを対象にする。
別の実施態様において、本発明は、HPLCで約0.02面積パーセント未満の不純物RRT1.19を有するタクロリムスを対象にする。
別の実施態様において、本発明は、HPLCで約0.12面積パーセント未満、好ましくは約0.02面積パーセント未満の不純物RRT0.60を有するタクロリムスを対象にする。
別の実施態様において、本発明は、HPLCで約0.12面積パーセント未満、好ましくは約0.02面積パーセント未満の不純物RRT0.83を有するタクロリムスを対象にする。
別の実施態様において、本発明は、HPLCで約0.08面積パーセント未満、好ましくは約0.02面積パーセント未満の不純物RRT1.45を有するタクロリムスを対象にする。
別の実施態様において、本発明は、HPLCで約0.06面積パーセント未満、好ましくは約0.02面積パーセント未満の任意の個々の不純物を有するタクロリムスを対象にする。
1つの実施態様において、本発明はタクロリムスを精製する(すなわち、タクロリムス中の不純物含有量を減少させる)ための方法を提供する。本方法は、タクロリムスの充填用試料を調製すること、タクロリムスの充填用試料を吸着樹脂のベッドに充填すること、溶出物を得るために充填用試料及びベッドをTHF及び/又はアセトニトリル及び水を含む溶離剤で溶出すること、溶出物の主な画分を収集すること、主な画分からタクロリムスを回収すること、タクロリムスを結晶化すること、更にそれを再結晶化することを含んで成る。好ましくは、上記の方法で得たタクロリムスは、上記のようなレベルの不純物を有する。タクロリムスは、任意の起源からであることができる。
本発明の実施においては、不純物の減少又は分離は主に、溶出物を得るための溶離剤を用いて、タクロリムスの充填用試料で充填した吸着樹脂のベッドを溶出することにより達成される。本発明の実施において有用な吸着樹脂は、当業界で良く知られており、好ましくは化学的に修飾されることのできる架橋された、非イオン性スチレン−ジビニルベンゼン材料である。アクリルタイプの吸着樹脂も知られている。吸着樹脂は、様々な化学種を吸収し、そして脱着することのできる表面を有する、高度に多孔質な構造を有する。この吸収及び脱着は、環境、例えば用いる溶媒により影響を受ける。極性溶媒(例えば、水)の存在下では、吸着樹脂は疎水性の挙動を示す。非極性溶媒が用いられる場合(例えば、炭化水素)、吸着樹脂はいくらか極性の挙動を示し得る。典型的には、吸着樹脂はマクロレティキュラー(macroreticular)構造を有し、少なくとも約300m2/gの表面積を有する。
本発明の実施において有用な吸着樹脂としては、例えば、Rohm and Haasから入手可能なAMBERLITE(登録商標)XAD樹脂;XAD4、XAD7HP、XAD16HP、XAD761、及びXAD1180が挙げられる。Mitsubishiから入手可能であるDiaion吸着樹脂も有用である;例えば、HP10、HP20、HP21、HP30、HP40、HP50、SP800、SP825、SP850、SP875、SP205、SP206、SP207、HP1MG及びHP2MG。AMBERLITE(登録商標)XAD1180は、本発明の実施における使用に対して好ましい吸着樹脂の例である。AMBERLITE(登録商標)XAD1180は、マクロレティキュラー架橋芳香族ポリマーである。それは、特許を受けたマクロレティキュラー構造(連続的なポリマー相及び連続的な細孔相の両方を含む)、高い表面積、及び表面の芳香族の性質から吸着特性を得た、非イオン性の疎水性架橋ポリマーである。表面積は500m2/g以上である。多孔率は、0.60ml/ml以上である。PDS0205A−Jan.98−1/2の製品データシートは、この樹脂について更なる情報を与える。
充填用試料は、有機溶媒又は水と混合した有機溶媒中でタクロリムスの溶液として、或いはタクロリムスを充填した充填部分すなわち吸着樹脂の充填部分に吸着したタクロリムスとして調製することができる。
吸着樹脂のベッド上に充填する前にタクロリムスの充填用試料を吸着樹脂の充填部分に吸着させる(置く)場合、この吸着は任意に水を含む有機溶媒中においてタクロリムスの溶液を調製すること、及び吸着樹脂の部分と水をその溶液と混合することを包含する。吸着樹脂は、ベッドを調製するのに用いるものと同一であることができ、又は異なる吸着樹脂であることができる。吸着樹脂の充填部分は、そのベッドの約33パーセント〜約50%の体積であることができる。吸着樹脂上でのタクロリムスの吸着が実質的に完了した後、充填用試料は残りの溶液から分離される。分離は濾過によることができる。充填用試料を生成するためにカラムを再循環する方法を用いる場合、カラムは簡単に再循環系から分離される。
充填用試料が充填又は置かれる溶液を調製するのに用いる有機溶媒は、好ましくは、テトラヒドロフラン(THF)、アセトン、アセトニトリル(ACN)、メタノール、エタノール、n−ブタノール、n−プロパノール、イソ−プロパノール、エステル(例えば、酢酸エチル)、及び双極子非プロトン性溶媒、例えばジメチルホルムアミド(DMF)から成る群から選択される。より好ましくは、有機溶媒はTHF,アセトン又はACNであり、そして最も好ましくは、THF及びACNである。
水の添加は、溶媒:水の比を減少させ、それにより吸着樹脂上のタクロリムスの吸着を増大させる。
タクロリムス溶液の充填用試料、吸着樹脂の充填部分、及び水の混合は、撹拌機(例えば、撹拌槽型反応器)を備えた任意の便利な容器中に存在することができる。
一例としては、タクロリムス溶液の充填用試料は約100g/lであることができ、水の体積は溶液の体積の少なくとも約5倍であることができる。吸着樹脂の充填部分のかさ体積は、溶液の体積とだいたい同じであることができる。吸着樹脂の充填部分におけるタクロリムスの吸着を得るために、決まりきった実験により比率を最適化することを、当業者は知っているだろう。
この実施態様の後の段階においては、タクロリムスを充填した充填部分を湿潤吸着樹脂で調製したベッドに並置する。ベッドは適切な容器の中に入れられる。好ましくは、ベッドはカラム、好ましくはまるい横断面のカラム内に入れられる。ベッドを調製するために、所望の量の吸着樹脂を、水又は水及び溶媒(例えば、THF又はACN)の混合物と混ぜる。
タクロリムス及び不純物の分離(それにより、タクロリムス中の不純物のレベルが減少し、純粋なタクロリムスが調製される)は、溶離剤を充填用試料に通し、その後それに並置し且つ流体連絡した吸着樹脂のベッドに通すことにより行う。任意で、溶離剤は、本方法の最初の段階でタクロリムスの溶解に使用する溶媒の群から選択される追加の有機溶媒を含んで成る。
充填用試料を有機溶媒、又は水と混合した有機溶媒中でタクロリムスの溶液として調製する場合、この溶液を湿潤吸着樹脂で調製したベッドに注入し、カラムをタクロリムス溶液の流れと接触させ、吸着樹脂の充填部分の内部や周囲を流れる溶液の流れに溶離剤を導入することにより、タクロリムスのサンプルを徐々に吸着樹脂の充填部分に吸着させる。
第一の溶出の後、そのベッドは第二のベッドと流体連絡して置かれ、それにより第一のベッドからの溶離剤は第二のベッドを通って溶出する。第一及び第二のベッドの溶出の後、第二のベッドは第一のベッドから分離することができ、好ましくは分離し(すなわち、流体連絡を壊し)、第二のベッドだけを通して溶出を継続する。任意で、溶離剤は約33〜37容量パーセントを有するTHFと水の混合物である。溶離剤画分は回収して水で希釈することができ、その後第三のベッド(カラム)に通すことができる。任意で、追加のカラムをこの系に接続することができ、より精製された産物を得るために追加の量の水で希釈する。好ましくは、吸着樹脂上でのタクロリムスの吸着を増大させるために、追加の量の水を最後のカラムに添加する。
溶離剤は、水及び有機溶媒、例えばTHF、can及びそれらの混合物を含む。好ましい溶離剤は、基本的には、約20容量パーセント〜約50容量パーセント、最も好ましくは約31容量パーセント〜約40容量パーセントのTHFを有する、THF及び水の混合物である。有機溶媒、例えばメタノール、アセトニトリル、アセトン、又はn−ブタノールを、THF/水の溶離剤とともに使用する場合、THFの含有量は38容量パーセント未満、好ましくは約4〜約38容量パーセントである。別の好ましい溶離剤は、約30容量パーセント〜約70容量パーセント、最も好ましくは約40容量パーセント〜約65容量パーセントのアセトニトリルを有する、アセトニトリルと水の混合物である。溶離剤がアセトニトリルと水の混合物である場合、溶離剤は約0.0005〜約0.003部のリン酸及び1部の溶離剤も含むことができる。
ベッドの総断面積(溶離剤の流れに対して垂直に測定)に依存する比率で、溶離剤を充填用試料及びそれに並置した吸着樹脂のベッドを通して溶出させる。好ましくは、流速(断面積に関する)は、約25cm/時未満、好ましくは約15cm/時未満である。溶出速度が低下すると時間は増大するが、分離効率は向上する。分離効率を増大させるための好ましい溶出速度は、約9cm/時〜約11cm/時である。
溶出画分の含有量及び組成は、任意の便利な手段により測定することができる。タクロリムス中の不純物、特にアスコマイシン及びジヒロドタクロリムスの検出及び定量化は、本明細書中の下記のHPLC法により実施することができる。
とりわけカラム充填並びに溶離剤の組成及び流速に依存して、最終的な単離産物がHPLCで約0.1面積パーセント以下のアスコマイシンを有するように、主な画分を回収する。
必要であれば、不純物から分離し、それにより減少したレベルの不純物を有するタクロリムスは、任意の便利な手段(例えば、抽出、凍結乾燥、蒸発、貧溶媒の添加)により溶出物から単離することができる。水、アルカン及びシクロアルカンは有用な貧溶媒であり、そして他のものは当業界で知られている。単離法は組み合わせることができる。例えば、貧溶媒は濃縮した溶離剤と混合することができる。
好ましい単離方法は、70℃以下、好ましくは60℃以下、好ましくは760mmHg以下の圧力で、初期の体積の約50パーセントまで主な画分を濃縮することを含み、それにより濃縮したタクロリムス画分が得られる。好ましくは、タクロリムスを安定化するための濃縮の前に、溶離剤1リットルあたり約1〜約10mlのリン酸を添加する。
任意で、濃縮した主な画分を保持時間の間、周囲温度で保持する。保持時間を用いる場合、好ましい保持時間は約1〜4日である。水不混和性溶媒、例えば酢酸エチル又はジクロロメタン、及び塩基、例えばアンモニア溶液を、濃縮したタクロリムス画分に添加し、そして水不混和性溶媒相を分離し濃縮する。pHが約9以下になるまで塩基を添加した。
不純物の更なる減少は、回収した産物をいくつかの追加の処理、例えば結晶化及び再結晶化にかけることにより達成することができる。
タクロリムスの油性残渣の結晶化は、タクロリムスの油性残渣を酢酸エチル及びシクロヘキサンに溶解すること、水を添加してタクロリムスの結晶化を誘導すること及び結晶化したタクロリムスを回収することを含んで成る。好ましくは、溶解段階の前に、油性残渣を酢酸エチルで希釈し、再び濃縮して油性残渣にする。好ましくは、水を滴下により添加する。典型的に、水:タクロリムスの比は、結晶化工程において、1kgのタクロリムスに対して0.015kg〜0.3kg水である。
タクロリムスの再結晶化は、酢酸エチルにタクロリムスを溶解すること、油性残渣を得るまで溶液を濃縮すること、酢酸エチルに油性残渣を溶解すること、この溶液にシクロヘキサンを添加すること、水を添加してタクロリムスの結晶化を誘導すること及び結晶化したタクロリムスを回収することを含んで成る。好ましくは、溶解及び濃縮段階を繰り返すことができる。好ましくは、色及び繊維を除去するためにこの溶液を木炭で処理する。濃度は上記の通りである。好ましくは、得られたタクロリムスを更に乾燥させる。
本発明の実施では、最後のクロマトグラフィー段階を連続した3つのカラムを用いて実施することで、アスコマイシン及びジヒドロタクロリムスが顕著に減少し、そして溶媒混合物への調節された水の添加及び調節された結晶化時間により不純物RRT1.19が顕著に減少した。
本発明の方法により達成したタクロリムスの精製は、本明細書中の下記のHPLC法により測定することができる。
具体的な実施態様においては、少なくとも不純物であるアスコマイシン及びジヒドロタクロリムスのレベルを減少させて、高純度のタクロリムスを調製する。他の不純物のレベルも減少させる。本方法は:吸着樹脂、特にマクロレティキュラー樹脂、例えばAMBERLITE(登録商標)XAD1180及びDiaionHP20の充填部分を用いて又は用いずに、タクロリムスの溶液を含んで成るタクロリムスの充填用試料を調製する段階;湿潤吸着樹脂、特にAMBERLITE(登録商標)XAD1180及びDiaionHP20(容器、特にカラムに入れることのできる)に充填用試料を充填する段階;溶離剤、すなわちテトラヒドロフラン(THF)及び水の混合物(約20容量パーセント〜約50容量パーセント、特に約31容量パーセント〜約40容量パーセントのTHF)、又はアセトニトリル(ACN)及び水の混合物(約30容量パーセント〜約70容量パーセント、最も特別には約40容量パーセント〜約65容量パーセントのアセトニトリル)で、充填部分及び吸着樹脂を溶出する段階;約60パーセント超、好ましくは約60パーセント〜約90パーセントの初期のタクロリムスを含む、少なくとも溶離剤の主な画分(中間留分)を回収する段階、(初期の純度に依存して)任意で、例えば主な画分を濃縮する(例えば、酸の存在下において減圧下で)ことにより、主な画分から不純物の減少したタクロリムスを単離する段階、及び任意で、そのようにして得た産物を回収する段階を含む。上記の通り、得られた産物を更に結晶化し、そして再結晶化する。
好ましくは、得られたタクロリムスは、HPLCで0.50面積パーセント未満、最も好ましくは0.16面積パーセント未満の全不純物含有量を有する。
好ましくは、得られたタクロリムスは、HPLCで約0.06面積パーセント未満、最も好ましくは約0.02面積パーセント未満のアスコマイシンを有する。
好ましくは、得られたタクロリムスは、HPLCで約0.07面積パーセント未満、最も好ましくは約0.05面積パーセント未満のジヒドロタクロリムスを有する。
好ましくは、得られたタクロリムスは、HPLCで約0.02面積パーセント未満の不純物RRT1.19を有する。
好ましくは、得られたタクロリムスは、HPLCで約0.12面積パーセント未満、最も好ましくは約0.02面積パーセント未満の不純物RRT0.60を有する。
好ましくは、得られたタクロリムスは、HPLCで約0.12面積パーセント未満、最も好ましくは約0.02面積パーセント未満の不純物RRT0.83を有する。
好ましくは、得られたタクロリムスは、HPLCで約0.08面積パーセント未満、最も好ましくは約0.02面積パーセント未満の不純物RRT1.45を有する。
好ましくは、得られたタクロリムスは、HPLCで約0.06面積パーセント未満、最も好ましくは約0.02面積パーセント未満の任意の個々の不純物を有する。
本発明は、上記の方法により得られるタクロリムスを提供する。
Figure 2007523201
グラジエントの表
Figure 2007523201
流速:2.3ml/分
検出波長:210nm
注入体積:20μl
サンプルの溶媒:アセトニトリル
カラムユニットの温度:60℃
測定時間:27分
タクロリムスの保持時間:約14分
検出限界:0.01面積パーセント未満
定量限界:0.02面積パーセント未満
不純物であるアスコマイシン(RRT0.95)、ジヒドロタクロリムス(RRT1.25)及び不純物であるRRT1.19の保持時間は、タクロリムスに関連しており、クロマトグラムの全ピークの面積に対する面積パーセントとして表されている。
現在入手可能な典型的なHPLC装置の検出限界及び定量限界は、それぞれ0.01面積パーセント未満及び0.02面積パーセント未満である。
下記の非制限的な実施例は、本発明の好ましい実施態様の単なる例示であり、本発明を制限するものと解釈されてはならず、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲により規定される。
実施例1
タクロリムスの出発材料を、クロマトグラフィー及びいくつかの結晶化段階により精製した。純度分析は、上記の「実施例に用いたクロマトグラフィー条件」に記載した分析HPLC法を用いて実施した。出発材料は、0.16面積パーセントのアスコマイシン、1.56面積パーセントの不純物RRT1.19、及び0.46面積パーセントのジヒドロタクロリムスを含んでいた。出発物質の試験は、95質量パーセントの純度を与えた。本発明の方法を用いた精製に従う場合、最終産物は、0.02面積パーセントのアスコマイシン、0.02面積パーセントの不純物RRT1.19、及び0.05面積パーセントのジヒドロタクロリムスを含んでいた。存在する他の任意の不純物の量は、0.02面積パーセント以下であり、本発明の方法で得られたタクロリムスの純度は99.84面積パーセントであった。
クロマトグラフィー段階
AMBERLITE(登録商標)XAD1180吸着樹脂をクロマトグラフィーに用いた。3つのクロマトグラフィーカラム(直径40cm、カラムの高さ1m、およそ100リットルの湿潤吸着樹脂)を調製した。3812g(ここで、3623gが活性物質であった)の量のタクロリムス出発材料を、30リットルのアセトンに溶解した。33リットルの量のAMBERLITE(登録商標)XAD1180樹脂をタクロリムス溶液に添加した。180リットルの量の水を、かき混ぜなから、タクロリムス溶液:樹脂混合物にゆっくりと添加した。水の添加が完了した時、吸着樹脂の充填用試料を濾過により回収した。
回収した充填用試料を、湿潤吸着樹脂のベッドの頂上の層として充填した。全樹脂体積は、およそ100リットルであった。およそ700リットルのテトラヒドロフラン/水(34vol−% THF)溶離剤を用いて、第一のカラム溶出を行った。第一の溶出の後、第二のカラムを第一のカラムに接続した。およそ1400リットルのTHF/水(34vol−% THF)溶離剤を用いて、溶出を継続して行った。第一のカラムを第二のカラムから外し、およそ1200リットルのTHF/水(34vol−% THF)溶離剤を用いて、溶出を継続して行った。それぞれ20リットルの体積を有する画分を回収した。0.5リットルの量の水を各画分と混合して、画分を希釈した。希釈画分を第三のカラムに通し、タクロリムスを第三のカラムの樹脂に吸着させた。およそ1800リットルのTHF/水(34vol−% THF)溶離剤を用いて、第三のカラムからタクロリムスを溶出した。それぞれ20リットルの体積を有する画分を回収し、いくつかの画分を上記の「実施例に用いたクロマトグラフィー条件」に記載したHPLC法を用いて分析した。
次に適切な画分を混合した。しかし、画分を混合する前に予備画分(例えば、適切な各画分から10ml)を混合し、HPLC分析により分析できることに注意すべきである。予備混合のHPLC分析の結果が、アスコマイシン濃度が0.02面積パーセント超であり、そして/或いはジヒドロタクロリムス濃度が0.04面積パーセント超である場合は、所望の高い純度を得るために混合した画分の番号を変えるべきである(画分の混合の間に所望の高い純度を得ることが、高い純度の最終生成物を提供するのであろうから)。
混合した主な画分(およそ500リットル)を、100mlの85パーセントリン酸とともに混合し、減圧下で約200リットルの体積まで濃縮した。濃縮物を周囲温度まで冷却し、50リットルの水、100リットルの酢酸エチル、及び200mlの濃縮アンモニア溶液を濃縮物に添加した。酢酸エチル相(およそ75リットル)を分離し、減圧下で油性残渣になるまで濃縮した。
主な画分の結晶化
油性残渣を10リットルの酢酸エチルを用いて希釈し、減圧下で再び濃縮して油性残渣とした。加熱温度はおよそ60℃であり、推測される沸点温度は20〜40℃であった。希釈−濃縮段階を2回繰り返した。
油性残渣の固形分を、減圧下で少量のサンプルの蒸発により確立し、油性残渣については1329gの固形分となった。油性残渣を酢酸エチルでおよそ2525gまで希釈し、7970mlのシクロヘキサンをこの溶液に添加した。温度循環器を用いて、温度を25℃に維持した。
10.6mlの量の溶液に、水を速やかに添加した。18.6mlの量の水をこの溶液に3時間添加し、結晶化を開始した。45分間の撹拌の後、結晶を濾過し、1600mlのシクロヘキサンで洗った。洗った結晶を70℃で12時間乾燥させ、1250gの多量の乾燥結晶を調製した。
再結晶化
1250gの量のタクロリムスを、7.5リットルの酢酸エチルに溶解した。この溶液を、減圧下で油性残渣になるまで濃縮した。溶解−濃縮段階を2回繰り返した。油性残渣を3750mlの酢酸エチルに溶解し、12.5gの木炭で処理した。木炭処理は、30℃で30分間実施した。懸濁液を濾過し、125mlの酢酸エチルで濾過ケーキを洗った。濾過した溶液を減圧下で濃縮し、2375gの酢酸エチルで希釈した。
6.25リットルの量のシクロヘキサンを、タクロリムス溶液に1.5時間添加した。27.5mlの量の水を2時間この溶液に添加した。246mlの量の水をこの溶液に2時間添加し、結晶化を開始した。
この懸濁液を8℃まで冷却し、1.25リットルの量のシクロヘキサンを8℃で1時間この懸濁液に添加した。次に懸濁液を、8℃で12時間撹拌した。結晶を濾過し、シクロヘキサンを用いて2回懸濁した。この懸濁に用いたシクロヘキサンの体積は、2.5リットルであった。
乾燥を減圧下において40℃で12時間実施し、そしておよそ25℃で24時間実施した。窒素注入を全乾燥工程の間使用した。
結晶化段階は、産物の不純物RRT1.19含有量を効果的に減少させる。最終産物の質量は1180gであった。得られたタクロリムスの純度は、HPLCにより99.84面積パーセント、すなわち:全不純物含有量がHPLCにより0.16面積パーセントであった。得られた最終産物:HPLCで0.02面積パーセントのアスコマイシン、HPLCで0.05面積パーセントのジヒドロタクロリムス及びHPLCで0.02面積パーセントの不純物RRT1.19、HPLCで0.02面積パーセントのRRT0.83、HPLCで0.02面積パーセント未満のRRT0.06、HPLCで0.02面積パーセント未満のRRT1.45、HPLCで0.02面積パーセントのRRT0.25及びHPLCで0.02面積パーセント未満の任意の個々の不純物。不純物プロファイルを表2に要約する。
Figure 2007523201
結晶化後に最終産物中の不純物RRT1.19の濃度が所望の濃度を超えている場合は、不純物を取り除くために1又は複数の追加の結晶化段階を実施することができる。

Claims (36)

  1. HPLCで約0.50面積パーセント未満の全不純物含有量を有するタクロリムス。
  2. HPLCで約0.16面積パーセント未満の全不純物含有量を有する、請求項1に記載のタクロリムス。
  3. HPLCで約0.06面積パーセント未満のアスコマイシンを有するタクロリムス。
  4. HPLCで約0.02面積パーセント未満のアスコマイシンを有する、請求項3に記載のタクロリムス。
  5. HPLCで約0.07面積パーセント未満のジヒドロタクロリムスを有するタクロリムス。
  6. HPLCで約0.05面積パーセント未満のジヒドロタクロリムスを有する、請求項5に記載のタクロリムス。
  7. HPLCで約0.02面積パーセント未満の不純物RRT1.19を有するタクロリムス。
  8. HPLCで約0.12面積パーセント未満の不純物RRT0.60を有するタクロリムス。
  9. HPLCで約0.02面積パーセント未満の不純物RRT0.60を有する、請求項8に記載のタクロリムス。
  10. HPLCで約0.12面積パーセント未満の不純物RRT0.83を有するタクロリムス。
  11. HPLCで約0.02面積パーセント未満の不純物RRT0.83を有する、請求項10に記載のタクロリムス。
  12. HPLCで約0.08面積パーセント未満の不純物RRT1.45を有するタクロリムス。
  13. HPLCで約0.02面積パーセント未満の不純物RRT1.45を有する、請求項12に記載のタクロリムス。
  14. HPLCで約0.06面積パーセント未満の任意の個々の不純物を有するタクロリムス。
  15. HPLCで約0.02面積パーセント未満の任意の個々の不純物を有する、請求項14に記載のタクロリムス。
  16. a)タクロリムスの充填用試料(loading charge)を調製すること;
    b)タクロリムスの充填用試料を吸着樹脂のベッド上に充填すること;
    c)充填用試料及びベッドをTHF、アセトニトリル、又はそれらの混合物、及び水を含んで成る溶離剤を用いて溶出し、溶出物を得ること;
    d)溶出物の主な画分を回収すること;
    e)主な画分からタクロリムスを回収すること;
    f)タクロリムスを結晶化すること;及び
    g)タクロリムスを再結晶化すること
    を含んで成る、タクロリムスを精製するための方法。
  17. 前記吸着樹脂がAMBERLITE(登録商標)XAD1180である、請求項16に記載の方法。
  18. 前記充填用試料が有機溶媒、又は水と混合した有機溶媒中のタクロリムスの溶液である、請求項16に記載の方法。
  19. 前記充填用試料が吸着樹脂の充填部分に吸着するタクロリムスである、請求項16に記載の方法。
  20. 前記吸着が有機溶媒中でタクロリムスの溶液を調製すること、当該溶液を吸着樹脂の部分及び水と混合すること、及び当該残りの溶液から吸着した充填用試料を分離することを含む、請求項19に記載の方法。
  21. 前記分離が濾過による、請求項20に記載の方法。
  22. 前記有機溶媒が、テトラヒドロフラン(THF)、アセトン、アセトニトリル(ACN)、メタノール、エタノール、n−ブタノール、n−プロパノール、イソ−プロパノール、エステル(例えば、酢酸エチル)、及び双極子非プロトン性溶媒、例えばジメチルホルムアミド(DMF)から成る群から選択される、請求項20に記載の方法。
  23. 前記有機溶媒がTHF、アセトン又はアセトニトリルである、請求項22に記載の方法。
  24. 段階c)の溶離剤が少なくとも1つの有機溶媒を含む、請求項16に記載の方法。
  25. 前記吸着樹脂のベッドがカラム内に入れられている、請求項16に記載の方法。
  26. 段階d)の前に前記ベッドが吸着樹脂の第二のベッドと流体連絡して置かれる、請求項16に記載の方法。
  27. 前記第二のベッドが第一のベッドから分離される、請求項26に記載の方法。
  28. 前記の系に追加の吸着樹脂のベッドを接続することを更に含んで成る、請求項26に記載の方法。
  29. 追加の量の水が最後のカラムに添加される、請求項28に記載の方法。
  30. 段階e)における単離が、リン酸の存在下で、約70℃以下の温度で、約760mmHg以下の圧力において主な画分を濃縮すること、水不混和性溶媒及び塩基を添加すること、水不混和性溶媒相を分離すること、及びそれを濃縮することを含む、請求項16に記載の方法。
  31. 前記水不混和性溶媒が酢酸エチル又はジクロロメタンである、請求項30に記載の方法。
  32. 前記塩基がアンモニア溶液である、請求項30に記載の方法。
  33. 段階f)における結晶化が、酢酸エチル及びシクロヘキサンにタクロリムスの油性残渣を溶解すること、水を添加してタクロリムスの結晶化を誘導すること、及び結晶化したタクロリムスを回収することを含んで成る、請求項16に記載の方法。
  34. 溶解段階の前に、油性残渣を酢酸エチルで希釈し、再び濃縮して油性残渣にする、請求項33に記載の方法。
  35. 段階g)における再結晶化が、酢酸エチルにタクロリムスを溶解すること、油性残渣を得るまで溶液を濃縮すること、酢酸エチルに油性残渣を溶解すること、シクロヘキサンを当該溶液に添加すること、水を添加してタクロリムスの結晶化を誘導すること、及びタクロリムスを再結晶化することを含んで成る、請求項16に記載の方法。
  36. 請求項16に記載の方法により得たタクロリムス。
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