JPH11211709A - 有機化合物の精製方法及びカラムクロマト分離精製装置 - Google Patents

有機化合物の精製方法及びカラムクロマト分離精製装置

Info

Publication number
JPH11211709A
JPH11211709A JP10022773A JP2277398A JPH11211709A JP H11211709 A JPH11211709 A JP H11211709A JP 10022773 A JP10022773 A JP 10022773A JP 2277398 A JP2277398 A JP 2277398A JP H11211709 A JPH11211709 A JP H11211709A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
organic compound
organic
purifying
polar
organic solvent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10022773A
Other languages
English (en)
Inventor
Toyoaki Masukawa
豊明 増川
Shigeru Honda
滋 本多
Hiroshi Sakai
寛 酒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Chemical Co Ltd
Original Assignee
Konica Minolta Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Chemical Co Ltd filed Critical Konica Minolta Chemical Co Ltd
Priority to JP10022773A priority Critical patent/JPH11211709A/ja
Publication of JPH11211709A publication Critical patent/JPH11211709A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Treatment Of Liquids With Adsorbents In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】順相系である為分離精製しようとする有機化合
物をこれの溶解しやすい有機溶剤で吸着担体に添着し、
実用的に充分な濃度で吸着添加でき、又、これを非極性
移動相である有機溶剤で効率よく展開分離でき、シャー
プな分離が得られ、又、カラム中で溶解度不足の為析出
してしまうという欠点もなく、逆相系に比べて充分高効
率な、有機化合物、特に写真感光材料用有機化合物の精
製法及びカラムクロマト分離精製装置を提供することを
課題とする。 【解決手段】有機化合物と易揮発性有機溶剤との溶液を
溶解度パラメーター12以下の値をもつ非極性有機溶剤
を移動相として、極性固定相担体を用い液体クロマトグ
ラフィーで展開することを特徴とする有機化合物の精製
方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は有機化合物、特に写
真感光材料用有機化合物を収率よく、高純度で精製でき
る方法及びカラムクロマト分離精製装置に関する。更に
詳しくは、有機化合物、特に写真感光材料用有機化合物
を易揮発性有機溶剤と混合し有機溶剤を展開液としてシ
リカ系の担体を固定相とする液体クロマトグラフィーで
展開し精製することで高純度で且つ収率よく目的とする
有機化合物を得る方法及びカラムクロマト分離精製装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】有機化合物の精製方法としては一般に液
体の場合、蒸留や、固体、粉体、結晶のような場合には
再結晶、再沈澱の方法等がとられる。しかしながらこれ
らの方法、例えば、蒸留については沸点による分離であ
る為、沸点が近い場合や共沸化合物がある場合等、精製
度をあげることが難しく、又、再結晶や再沈澱は温度差
や溶媒種の違いによる有機化合物の溶解度の違いを利用
している為に、有用な有機化合物を収率よく回収できる
とは限らない。一般には濾液中に必要な有機化合物がか
なり逃げ出しているのが現状であり、更に収率のよい精
製法が望まれている。又、目的とする有機化合物の結晶
性が悪かったり、融点が低く、又室温では飴状であった
りして再結晶や再沈澱での精製が効かない場合には、そ
れが蒸留による精製も効かない高沸点化合物の時等は、
精製をあきらめざるを得ない。
【0003】従って、有機化合物の再結晶や再沈澱等に
たよらない収率のよい精製法が望まれており、カラムク
ロマトグラフィーを用いた精製法が幾つか知られてい
る。カラムクロマトグラフィーは実験室では有機化合物
その他の化合物で広く用いられている方法であるが、製
造、生産という大量の有機化合物を取り扱い精製する方
法としては大きな制約がある。
【0004】有機化合物のカラムクロマトグラフィーを
用いた精製方法としては、例えば実開平5−4012号
に記載されているようなカラムクロマト装置や、公表特
許5−509405号、特開平7−24208号、同7
−68101号等が知られている。しかしながらこれら
は、例えば、特開平7−24208号、同7−6810
1号のいずれも糖類の分離を非極性の固定相を主体と
し、所謂極性の有機溶剤乃至水、又その他混合系展開溶
剤を用いた、いわゆる逆相系で分離精製する方法であ
り、又、公表特許5−509405号も逆相系での組織
プラスミノーゲン活性因子等生体組織培養細胞抽出画分
を分離精製する方法であり、やはり逆相での分離精製方
法。又、実開平5−4012号は写真感光材料用有機化
合物の分離方法ではあるが、やはり逆相系での分離方法
となっている。
【0005】従って、これらの方法にては、分離精製し
ようとする化合物をカラムへ吸着させ展開する時、先
ず、この化合物をカラムに添着する溶剤に対する溶解度
が充分でない、また、添着後も、展開液そのものへの有
機化合物への溶解度が充分でなくカラム中で析出したり
して、効率よい分離精製を考えた時に非常な不都合を生
じる。又、逆相による分離は一般に特に写真用化合物の
様に吸着活性な基を部分構造としてもつ化合物のような
場合には順相(本発明の系)に比べ特に展開液中の有機
化合物濃度が高くなってきた場合、分離が充分ではな
く、得られる化合物の純度の低下を引き起こしてしま
う。又、展開濃度がどうしても低くなる為、分離に長時
間を要し分離精製条件としては充分なものになっていな
い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題
は、従来の方法である逆相系での液体クロマトグラフィ
ーによる分離精製方法の上記欠点を改良することであ
る。すなわち、順相系である為分離精製しようとする有
機化合物をこれの溶解しやすい有機溶剤で吸着担体に添
着し、実用的に充分な濃度で吸着添加でき、又、これを
非極性移動相である有機溶剤で効率よく展開分離でき、
シャープな分離が得られ、又、カラム中で溶解度不足の
為析出してしまうという欠点もなく、逆相系に比べて充
分高効率な、有機化合物、特に写真感光材料用有機化合
物の精製法及びカラムクロマト分離精製装置を提供する
ことを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は、 1.有機化合物と易揮発性有機溶剤との溶液を溶解度パ
ラメーター12以下の値をもつ非極性有機溶剤を移動相
として、極性固定相担体を用い液体クロマトグラフィー
で展開することを特徴とする有機化合物の精製方法、 2.固定相担体がシリカであってその平均細孔径が30
〜150Åであることを特徴とする前記1に記載の有機
化合物の精製方法、 3.移動相が実質的に溶解度パラメーターが12以下で
ある非極性有機溶剤からなることを特徴とする前記1又
は2に記載の有機化合物の精製方法、 4.有機化合物が分配率で2以上である写真感光材料用
有機化合物であることを特徴とする前記1〜3のいずれ
かに記載の有機化合物の精製方法、 5.有機化合物を固定相担体に吸着させる為の供給手
段、これを展開させる為の展開液の供給手段、及び上記
展開液中の成分の濃度検出手段を有し、分離した成分を
取り出す為の取り出し口を設けたことを特徴とするカラ
ムクロマト分離精製装置、 6.前記1〜4のいずれかに記載の有機化合物の精製方
法を実施するための前記5に記載のカラムクロマト分離
精製装置、の各々によって達成される。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の液体クロマトグラフィー
分離精製方法及びカラムクロマト分離精製装置は、極性
固定相担体と非極性移動相で構成される。
【0009】すなわち、本発明は、有機化合物と易揮発
性有機溶剤との溶液を非極性移動相として、極性固定相
担体を用い液体クロマトグラフィーで展開することを特
徴とする有機化合物の精製方法である。
【0010】非極性移動相は有機溶剤それも分離、精製
しようとする有機化合物に対し充分な親和性をもった溶
剤が好ましく、個々には分離しようとする有機化合物の
構造や量によって決まるが、該有機化合物に対し充分な
溶解能をもつものが好ましい。これらの有機溶剤は溶媒
ポケットブック(昭和42年11月25日発行)、有機
合成化学協会編、オーム社頁11〜13に記載の溶解度
パラメーターによって記述できる。
【0011】本発明に有効に使用できる非極性の有機溶
剤とは溶解パラメーターで12以下の値をもつものであ
り、好ましいのは、11以下、更に好ましいのは10以
下の溶剤である。これらの代表例としてはn−ヘプタ
ン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、ベンゼ
ン、エチルアセテート、アセトン、クロロフォルム等が
あげられる。これらの溶剤は単独又は必要に応じて2種
乃至複数種混合して、移動層(展開液)として用いられ
る。
【0012】又、本発明において移動相が実質的に溶解
度パラメーターで12以下の溶剤から選ばれる溶剤から
なるという意味は、良好な分離を得る為に上記溶剤を主
体としてこのほかに上記溶解度パラメーターで12以上
の極性有機溶剤を一部、好ましくは20%以下の範囲で
混合したり、分離の改良の為のさまざまな添加剤、例え
ば、アミン類や4級塩化合物、低級カルボン酸類等を混
合してもよいということであり、この例としては例え
ば、ヘキサン、トルエン等にアルコールを10%程度混
合したり、又、塩基性化合物のシリカゲルとの相互作用
の為分離が不十分なときに例えば酢酸、或いはトリエチ
ルアミンを3%以下の量、好ましくは1%以下の量で混
合し展開したりすることを含んでいる。
【0013】又、非極性移動相溶剤や分離をより改善す
る為に所謂グラジェント溶出分離を行ってもよく、本発
明の技術的範囲内である。不純物を十分に溶出分離した
後、吸着が強く溶出の遅い目的物を溶剤の極性を高めて
溶出させることができる。
【0014】本発明は上記極性の固定相担体に非極性移
動相として上記有機溶剤を用いて分離精製を行うが、極
性の固定相としては例えばシリカ類、ゼオライト類、セ
ルロース系吸着剤等があり、これらが有利に用いられる
が、そのうちシリカ系吸着剤が最も好ましい。部分的に
修飾されていても本発明の実施に必要な極性を保ってい
る限り基本的には使用可能である。
【0015】本発明に用いられるシリカは所謂シリカゲ
ルといわれる多孔質シリカゲルで、吸着剤としてはクロ
マトグラフィー用に一般的に使用されるものをさす。一
般的には水ガラス水溶液を塩酸等の酸で中和し沈澱析出
させ、これを水洗乾燥し加熱により活性化し粒状、粉末
状としたもので吸着剤として一般的に使われるものであ
る。
【0016】本発明に用いられる固定相担体としてのシ
リカゲルは平均細孔径が30〜150Åの範囲であるも
のが好ましく、更に好ましいのは40〜100Åの範囲
にあるものである。
【0017】本発明に用いられる、固定相担体としての
シリカゲルは好ましくは粒径が50μm以上2000μ
m以下の範囲であり、更に好ましいのは100μm〜5
00μmの範囲にあるものである。平均細孔径が大きい
と、又、余り粒径が大きいと比表面積が減り目的とする
有機化合物の分離に充分な吸着ができなくなり分離が悪
化する。又、平均細孔径が小さいか、粒径が小さいと表
面積が大きく吸着面積が大きくなる。又、余り小粒径の
ものを使用した時は装置の圧損が大きくなり装置設計上
無理が生じることとなり、又、充分に圧力をかけないと
流量が小さくなる結果、分離にかかる時間が増大し、分
離の効率が非常に悪化するという結果を招く。装置の大
きさや精製する有機化合物の総量、不純物の量等、又、
装置パフォーマンスを考えて選択すべきである。好まし
いパフォーマンスを得る最適な範囲の流速は上記固定相
を用い、線速度で10mm/min〜200mm/mi
nの範囲が好ましい。
【0018】本発明に用いられる代表的なシリカとして
は例えば関東化学社製シリカゲル60(粒径100μm
〜210μm、細孔径65Å)、シリカゲル100(粒
径150μm〜250μm、細孔径100Å)等、市販
のものが挙げられ、又、ワコーゲルC−200(粒径5
0μm、細孔径60Å)等のシリカが固定相担体として
有利に使用できる。
【0019】又、分離する有機化合物をカラムに添着す
る為の該化合物を溶解分散する溶剤としては上記移動相
と同様の溶剤が用いられるが、該化合物を充分な濃度で
溶解するものが用いられ、0.1%以上の溶解度をもつ
ものが好ましく、より好ましいのは1%以上、更に好ま
しくは10%以上の溶解度をもつものが望ましく、単独
或いは2種以上の混合溶媒であってもよい。又、この添
着用の溶媒は該化合物の展開に用いる移動相の非極性溶
剤よりも極性が同じか或いはやや弱い極性をもつことが
好ましい。例えば本発明の方法によれば有機化合物をト
ルエンに溶解し、固定相に添着し、その後トルエン乃至
トルエンに溶解度パラメーターでトルエンより大きな値
をもつ溶剤を混合し分離した方が有利である。逆の選択
をすると、添着時にピークが広がってしまいその後の分
離限界に不利となる。
【0020】本発明の方法により分離精製できる有機化
合物としては分配率が高く有機溶媒に親和性が大きい有
機化合物であり、一般有機化合物、色素、染料、又、更
に写真材料用有機化合物であって分配率2以上の値をも
つ有機化合物は有利に精製できる。この範囲中最も好ま
しいのは分配率(logPo/w)で3以上の化合物で
あり、中でも好ましいのは4以上の化合物である。この
レベルの化合物は上記非極性有機溶剤に充分な親和性を
もち本発明の実施に充分好適な化合物群を構成する。
【0021】分配率とはオクタノールと水との分配率を
表し以下の式で定義できる。 logPo/w Po/w=So/Sw So:25℃でn−オクタノール中での該有機化合物の
溶解度 Sw:25℃で純水中での該有機化合物の溶解度 これら分配率を測定する方法としてはフラスコ振とう法
又は、HPLCによる計算法いずれの方法を用いてもよ
い。以上の方法はそれぞれOECDガイドライン107
分配係数(n−オクタノール/水):フラスコ振とう法
(1995年7月27日採択)、ガイドライン117分
配係数(n−オクタノール/水)(高速クロマトグラフ
ィー法)1989年3月30日採択に記載されている。
【0022】この範囲に入る代表的な化合物の例を挙げ
るが本発明はこれに限定されない。
【0023】
【化1】
【0024】
【化2】
【0025】本発明は上記有機化合物を非極性有機溶剤
に溶解し極性固定相担体に吸着させ同様の有機溶剤から
なる非極性移動相で展開することを特徴とするものであ
るが、従って、該有機化合物と有機溶剤を混合し溶解し
た精製前溶液とこれを固定相に吸着添加する為の原料供
給口及びこれを添加する為のポンプ手段と移動相展開液
を供給する為の供給口と、これを定速乃至プログラムに
従ってプログラムされたように供給ポンプ及び流量制御
手段、分離する有機化合物の濃度を検出する手段と、こ
れと連動していてもよく連動していなくてもよいが、こ
の分離する有機化合物を排出する排出口を備えたカラム
クロマト分離精製装置(以下、単に装置という。)を用
いて実施できる。図1に本発明に係わる装置の一実施例
を示す。
【0026】図1において、1は恒温装置、2は移動相
タンク、3は移動相供給用高圧ポンプ、4は試料溶液、
5は試料導入用高圧ポンプ、6は試料導入用高圧バル
ブ、7はカラム、8は検出器(示差屈折計)、9は記録
計、10はヒーター、11は回収タンク又はドレインを
示す。
【0027】本発明の装置は有機化合物の分離に好適な
方法、装置の好ましい一態様を示したものであって、こ
れに限定されるものではない。例えば、本発明におい
て、実開平5−4012号のように複数のカラムを並列
に処理させてもよいし、特開平7−24208号のよう
に所謂疑似移動相方式のカラム分離方法と組み合わせ実
施してもよい。
【0028】本発明の方法を用いると短時間に、有機化
合物、特に写真感光材料用有機化合物を高純度で且つ収
率よく分離精製できる。写真感光材料用化合物は長い工
程で作られる為に純度よく且つ収率よく精製できること
が望まれ、且つ、写真構成層中にジブチルフタレートや
オクチルフタレート、トリクレジルフォスフェート等の
高沸点の有機溶剤と高濃度で混合したのち、微少な分散
油滴としてゼラチン又は他の水性媒体中に分散され添加
されるのでその形態で長くアモルファスな状態を保ち結
晶化しないことが望まれる為、製造という観点から見る
と結晶性が悪く再結晶による精製のし難い(再結収率が
悪い、純度が上がり難い)性質を有している。上記のよ
うな再結晶によらない精製法が望まれるゆえんである。
本発明方法により、例えば結晶性が悪く、再結によって
は収率が上がらない、純度の向上がそれほど上がらな
い、又は基本的に常温では液体或いは飴状であり再結晶
による精製ができないもの等の場合、特に有効な精製法
が提供される。
【0029】
【実施例】次に実施例を示して本発明を更に具体的に説
明するが、これにより本発明はなんら制限されるもので
はない。
【0030】実施例1 シアンカプラーAの酢酸エチル反応混合物溶液中の減感
作用をもった物質Bを除去する(B物質1%;対A物
質)。先ずカプラーAの反応混合物を減圧で濃縮して酢
酸エチルを除いた。固定相すなわちシリカゲルとしてワ
コーゲルC−200を70φ×1000mmのステンレ
スカラムに詰め、移動相としてトルエンを高圧ポンプで
250ml/min.で流してカラムを平衡化した。次
にAのトルエン溶液150ml(50%)を移動相25
0ml/min.でサンプルロード用ポンプ、高圧バル
ブを介してカラムに導入し、同速度で移動相を流し、示
差屈折計でモニタリングしながら溶離を行った。その結
果、減感作用をもったB物質が移動相を3.4リットル
流出させた部分に排出され除去された。精製されたカプ
ラーは4.4リットル〜14リットル流出させた部分に
溶出し分離タンクに回収された。シアンカプラーの回収
率は98%であった。
【0031】比較例1 同様のサンプルを酢酸エチルで試料調製した後、逆相系
固定相として、日本ウォーターズリミテッド製、PRE
P−PAK用C−18を使用しメタノール水溶液で分離
を行ったところ、この方法では、試料濃度が低濃度での
添加である為処理効率が低く、分離に時間を要した。又
この方法ではカラム内での試料析出や又は試料帯の分散
が起こり分離を悪化させた。
【0032】本発明では、移動相及び試料調製を溶解度
パラメーター12以下の溶剤を使用することで、高い試
料濃度でのカラム内導入が可能で、しかも高濃度である
為の析出などもなく、単位操作毎の処理効率が高く、且
つ高純度で製品を得ることが可能である。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、順相系である為分離精
製しようとする有機化合物をこれの溶解しやすい有機溶
剤で吸着担体に添着し、実用的に充分な濃度で吸着添加
でき、又、これを非極性移動相である有機溶剤で効率よ
く展開分離でき、シャープな分離が得られ、又、カラム
中で溶解度不足の為析出してしまうという欠点もなく、
逆相系に比べて充分高効率な、有機化合物、特に写真感
光材料用有機化合物の精製法及びカラムクロマト分離精
製装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカラムクロマト分離精製装置の一
実施例を示す概略説明図。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機化合物と易揮発性有機溶剤との溶液を
    溶解度パラメーター12以下の値をもつ非極性有機溶剤
    を移動相として、極性固定相担体を用い液体クロマトグ
    ラフィーで展開することを特徴とする有機化合物の精製
    方法。
  2. 【請求項2】固定相担体がシリカであってその平均細孔
    径が30〜150Åであることを特徴とする請求項1に
    記載の有機化合物の精製方法。
  3. 【請求項3】移動相が実質的に溶解度パラメーターが1
    2以下である非極性有機溶剤からなることを特徴とする
    請求項1又は2に記載の有機化合物の精製方法。
  4. 【請求項4】有機化合物が分配率で2以上である写真感
    光材料用有機化合物であることを特徴とする請求項1〜
    3のいずれかに記載の有機化合物の精製方法。
  5. 【請求項5】有機化合物を固定相担体に吸着させる為の
    供給手段、これを展開させる為の展開液の供給手段、及
    び上記展開液中の成分の濃度検出手段を有し、分離した
    成分を取り出す為の取り出し口を設けたことを特徴とす
    るカラムクロマト分離精製装置。
  6. 【請求項6】請求項1〜4のいずれかに記載の有機化合
    物の精製方法を実施するための請求項5に記載のカラム
    クロマト分離精製装置。
JP10022773A 1998-01-20 1998-01-20 有機化合物の精製方法及びカラムクロマト分離精製装置 Pending JPH11211709A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10022773A JPH11211709A (ja) 1998-01-20 1998-01-20 有機化合物の精製方法及びカラムクロマト分離精製装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10022773A JPH11211709A (ja) 1998-01-20 1998-01-20 有機化合物の精製方法及びカラムクロマト分離精製装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11211709A true JPH11211709A (ja) 1999-08-06

Family

ID=12091996

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10022773A Pending JPH11211709A (ja) 1998-01-20 1998-01-20 有機化合物の精製方法及びカラムクロマト分離精製装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11211709A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1065196B1 (en) Process of selectively separating and purifying eicosapentaenoic and docosahexaenoic acids or their esters
EP1885488B1 (en) Regeneration of a chromatography matrix
CN101087796A (zh) 纯化他克莫司的方法
CA2586700A1 (en) Method of purifying tacrolimus
EP1558622B1 (en) Method of purifying macrolides
US20080023046A1 (en) Apparatus for the separation of a resin from a reaction mixture
US5071560A (en) Process for purifying phenylalanine
Gailliot Initial extraction and product capture
JP4314337B2 (ja) ミルベマイシン類及びアベルメクチン類の精製法
JPH11211709A (ja) 有機化合物の精製方法及びカラムクロマト分離精製装置
US4910336A (en) Process for separating phenylalanine from salts
US6649755B1 (en) Process for preparing acarbose with high purity
US5928515A (en) Adsorptive separation of 3-hydroxytetrahydrofuran enantiomers
US5180670A (en) Method for purification of mitomycin C
Hill et al. Frontal chromatographic techniques in preparative chromatography
JP3634929B2 (ja) 高速液体クロマトグラフィー用充填剤の製造法
JP3963531B2 (ja) 光学異性体分離用カラム充填剤の製造法
JP2006288303A (ja) リボフラビン配糖体の精製方法および分析方法
RU2049792C1 (ru) Способ выделения стероидных веществ из культуральной жидкости
CA1303061C (en) Separation of citric acid from fermentation broth with a non-zeolite polymeric adsorbent
GB1564489A (en) Process for the purification of steroids
CN105131053B (zh) 一种黄霉素a组分的分离纯化方法
JPS61148190A (ja) シヨ糖モノ脂肪酸エステルの精製法
JPS63253049A (ja) トリグリセライドの精製法
JP2001278892A (ja) エリスロマイシンfの分離、除去方法