JP2007523176A - シタロプラム、エスシタロプラム又はシタロプラム代謝物質を用いる片頭痛又は頭痛疾患の治療又は病気の予防法 - Google Patents

シタロプラム、エスシタロプラム又はシタロプラム代謝物質を用いる片頭痛又は頭痛疾患の治療又は病気の予防法 Download PDF

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Abstract

片頭痛若しくは片頭痛性頭痛又は他の頭痛疾患の病気の予防(prophylaxis)のための方法、又は片頭痛若しくは片頭痛性頭痛又は他の頭痛疾患を治療若しくは予防(prevent)する方法は、シタロプラム、エスシタロプラム、又はラセミ体の若しくは光学的に純粋なシタロプラム代謝物質、又は薬学的に許容可能なその塩、溶媒和物、多形体、若しくは水和物の治療的有効量を治療が必要な対象へ投与することを含む。

Description

発明の詳細な説明
《関連出願に対する相互参照》
本出願は、2004年2月17日に出願した、米国仮出願出願番号60/545,710に基づく優先権を主張するものであり、前記出願全体の内容が参照することによりここに含まれる。
発明の分野
本発明は、片頭痛又は頭痛疾患を治療又は予防(prevent)することに関する。
発明の背景
片頭痛は、成人人口のおよそ15%がかかる一般的な衰弱性機能障害である。2種の主要な型の片頭痛がある。片頭痛患者のうち85%に起こる前駆症状のない片頭痛、及び前駆症状のある片頭痛である。片頭痛に関連する他の症状は、吐き気、嘔吐、胃運動促進性変化及び低血圧症を含む。
片頭痛に対する現行の治療法は、一般に二つの部類の化合物を含む。第1部類は、麦角アルカロイド及び関連化合物、例えば酒石酸エルゴタミン、マレイン酸エルゴノビン、及びメシル酸エルゴロイド(例えば、ジヒドロエルゴコルニン、ジヒドロエルゴクリスチン、ジヒドロエルゴクリプチン、及びメシル酸ジヒドロエルゴタミン(DHE 45))であるが、末梢血管及び頭蓋血管の平滑筋に対する直接的刺激作用を有するαアドレナリン遮断薬として働き、中心血管運動神経中枢(centralvasomotor centers)の機能低下を引き起こすと考えられている。第2部類は、コハク酸スマトリプタン(IMITREXTMの名称でGlaxo Wellcomeにより頒布され、米国特許第4,816,470号明細書に記載されている)が代表的であり、5−HT受容体サブタイプに対して特異的なセロトニンアゴニストとして働くと考えられている。前記の化合物は、スマトリプタン特異性によるものではないけれども、セロトニンアゴニストとしてある程度の活性を有する。
これらの化合物はすべて重大な副作用を有しており、有効用量で監視下の投与を必要とする。すべて注射で投与される。麦角アルカロイドは筋肉内注射で、スマトリプタンは皮下注射で投与される。いずれかの静脈内注射は、結果として冠攣縮性狭心症になることがあり、その血管収縮特性のために、管理されていない高血圧症の患者に対してはすべて禁忌とされる。いずれかの型の化合物の投与を受ける患者は、高い頻度で吐き気、胸苦しさ及び他の副作用を訴える;スマトリプタンの望ましくない副作用としては、冠攣縮性狭心症、高血圧症及び狭心症を含む。観察されたスマトリプタン仲介による冠状動脈収縮は、5−HT受容体のサブタイプ5−HT1B(以前の5−HT1Dbeta)の刺激に起因することがあるのを、最近の証拠が示唆している(Kaumann,A.J.Circulation,1994,90:1141−1153)。
更に、患者の50〜70%が、従来の抗片頭痛薬投与を受けた後2時間以内に片頭痛症状軽減を経験し、30〜50%が、その後24時間以内に再び片頭痛症状を経験することが報告されている。これら後に起こる頭痛を典型的に「リバウンド性」「再発性」「反復性」又は「二次的」頭痛と呼ぶ。
片頭痛患者に様々な鎮痛剤もやはり投与されてきた。例えば、K.M.A.Welch(New Eng.J.Med.329:1476−1483(1993))は、以下の鎮痛剤投与が有用であると述べている:アスピリン、500〜650mg;アセトアミノフェン、500mg;ナプロキセンナトリウム、750〜825mg;トルフェナム酸、200〜400mg;及びイブプロフェン、200mg。しかしながら、これらの薬剤は症状の完全な軽減を与えるのに有効であることはまれであり、初期回復後、しばしば片頭痛症状が戻ってくる。片頭痛性頭痛とともに起こる問題はまた、他の型の頭痛においても同様に存在することがある。すべての場合、理想的な治療法は、最初の発作に関連する症状を軽減又は除去し、その後の反復の頻度を最小にするものであろう。
人口中の片頭痛発生率と現行の片頭痛治療方法の潜在的副作用傾向を考えると、片頭痛治療のための他の方法及び治療剤に対する必要性が引き続き存在する。
他の型の主要な頭痛疾患としては、緊張性頭痛、群発頭痛及びその他の型の頭痛を含む(国際頭痛学会:頭痛疾患、頭蓋神経痛及び顔面痛の分類及び診断基準)。頭痛疾患のための現存する治療法としては、例えば、非ステロイド性抗炎症薬、ステロイド剤、麻酔薬(narcotics)、β遮断薬、抗鬱薬、及び抗不安薬を含む。しかしながら、現存する治療法は真に有効ではないか、又は望ましくない副作用と関連する。従って、緊張性頭痛及び群発頭痛などの他の頭痛疾患の治療のための治療剤に対する必要性が存続している。
発明の要約
シタロプラム、エスシタロプラム、ラセミ体の及び光学的に純粋なシタロプラム代謝物質が、従来の治療における血管収縮性の副作用を引き起こすことなく、片頭痛若しくは他の頭痛疾患の病気の予防(prophylaxis)のために、又は片頭痛若しくは他の頭痛疾患を予防(prevent)及び/又は治療するのに有効であることが、今や思いがけなく見出された。従って、本発明は、シタロプラム、エスシタロプラム、又はラセミ体の若しくは光学的に純粋なシタロプラム代謝物質、又は薬学的に許容可能なその塩、溶媒和物、多形体、若しくは水和物を治療が必要な対象へ投与する、片頭痛を治療若しくは予防(prevent)する方法、又は片頭痛の病気の予防(prophylaxis)に関する。
本発明の別の実施態様は、緊張性頭痛を治療又は予防(prevent)する方法であって、シタロプラム、エスシタロプラム、又はラセミ体の若しくは光学的に純粋なシタロプラム代謝物質、又は薬学的に許容可能なその塩、溶媒和物、多形体、若しくは水和物の治療的有効量を、治療が必要な対象へ投与することを含む前記方法に関する。本発明の更なる実施態様は、群発頭痛を治療又は予防(prevent)する方法であって、シタロプラム、エスシタロプラム、又はラセミ体の若しくは光学的に純粋なシタロプラム代謝物質、又は薬学的に許容可能なその塩、溶媒和物、多形体、若しくは水和物の治療的有効量を治療が必要な対象へ投与することを含む、前記方法に関する。
本発明の更なる実施態様は、頭痛疾患関連の痛みを治療又は軽減する方法であって、シタロプラム、エスシタロプラム、又はラセミ体の若しくは光学的に純粋なシタロプラム代謝物質、又は薬学的に許容可能なその塩、溶媒和物、多形体、若しくは水和物の治療的有効量をそれが必要な対象へ投与することを含む、前記方法に関する。
本発明の詳細な説明
片頭痛又は片頭痛性頭痛は、しばしば頭部片側に鈍痛として始まり徐々にズキズキする拍動性の痛みにまで高まる痛みにより特徴付けられ、その痛みは頭部の両側、首の後ろ、又は顔面、目尻、若しくは副鼻洞(sinuses)にあることもある。この痛みは、正常な活動を混乱させることがあり、及び/又は日常活動により悪化することもある。他の症状としては、以下に限定されないが、吐き気又は嘔吐;光、音及び/又はにおい過敏症;鼻詰まり又は鼻水及び涙目;目まい;顔面痺れ感などの痺れ感;正常な思考や会話の混同又は不能;気分の変化;点々が見える(seeing spots);片頭痛の前駆症状;盲点(blind spots);点滅光(flashing lights);トンネル性視野(tunnel vision);及び便秘/下痢を挙げることができる。
群発頭痛(ヒスタミン頭痛、ヒスタミン性頭痛、レイダー症候群、又は蝶口蓋神経痛としても知られている)は、一連の長続きしない痛みの発作によりしばしば特徴付けられる血管性頭痛症候群である。群発頭痛は、通常数週間にわたり1日1回以上規則的に起こり、各回の頭痛は一般に持続時間が短く、通常数分〜2時間持続し、その後しばしば痛みの無い時間が続く、一群の頭痛である。群発頭痛は通常重度で片側性であり、痛みは一般にこめかみ、目、額、頬、及び/又は眼窩周囲部位に位置する。群発頭痛に罹う患者の半数までがやはり頭痛の痛みと同じ側の頭蓋底及び首部に圧痛を経験することもある。
群発頭痛の二つの型は、(1)発作の相が4〜16週間持続し、その後群発頭痛又は痛みの無い間欠期が6ヶ月〜数年続く急性型又は偶発性群発頭痛、及び(2)群発頭痛又は痛みの無い間欠期が12ヶ月中1週未満である慢性型、を含む。
群発頭痛は女性よりも男性に一般的に見られ、通常成人期の中年に始まり、平均開始年齢は男性が30歳であり女性についてはそれより後年である。群発頭痛は常にとは限らないが典型的には片頭痛患者でもある患者に起こる。
緊張型又は緊張性頭痛は、最も一般的な頭痛疾患である。この型の頭痛疾患はよく理解されておらず、そして、普通の頭痛、筋収縮性頭痛、抑鬱性頭痛、心因性頭痛、及び本態性頭痛を含む他の多くの名称がこの型の頭痛疾患を指すものとして無制限に使用されてきた。一般に、緊張性頭痛は広汎性の通常軽度から中等度までの頭部の痛みを含み、更に首の後ろ、頭蓋底、又は両者に痛みを引き起こすこともある。緊張性頭痛に関連する痛みはしばしば頭のまわりにきつく巻かれた帯状のひもとして記述される。
緊張性頭痛は、30分から丸1週間又はもっと長く続くことがあり、時々又はほとんどいつも経験することがあり、一般に偶発性と慢性型とに分類される。偶発性及び慢性の緊張性頭痛は、時折発生する頭痛とほとんど毎日起こる頻繁な頭痛とに区別される。
偶発性緊張性頭痛は通常短時間であり、数分から数時間持続し、1ヶ月当たり15日間未満に起こる。偶発性緊張性頭痛を経験する患者の多くは、頭部の痛みに加えて頭皮及び首筋の圧痛を経験する。そして偶発性緊張性頭痛発作をますます頻繁に経験する患者は、慢性の緊張性頭痛に発展するという高い危険に瀕している。慢性の緊張性頭痛は、1ヶ月当たり15日間以上、少なくとも3ヶ月間起こり、時にはほとんど連続的に何年間も起こることがある。慢性の緊張性頭痛は男性よりも女性に2倍よく起こり、偶発型よりも一般的ではない。
シタロプラム、エスシタロプラム、及びラセミ体の若しくは光学的に純粋なシタロプラム代謝物質、又は薬学的に許容可能なその塩、溶媒和物、多形体、若しくは水和物が、従来の治療法よりも副作用が少なく又は小さいのに、片頭痛の病気の予防(prophylaxis)のための、又は片頭痛を予防(prevent)及び/又は治療するための優れた薬剤であることが今や分かった。従って、本発明は、片頭痛の病気の予防(prophylaxis)のための方法又は片頭痛を治療若しくは予防(prevent)する方法であって、シタロプラム、エスシタロプラム、又はラセミ体の若しくは光学的に純粋なシタロプラム代謝物質、又は薬学的に許容可能なその塩、溶媒和物、多形体、若しくは水和物をその治療が必要な対象へ投与する、前記方法に関する。
シタロプラム及びエスシタロプラムは、鬱病治療用に指示される選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)である。シタロプラム1は、(±)−1−(3−ジメチルアミノプロピル)−1−(4−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−カルボニトリルで示される二環式フタランの鏡像異性体対(pair)のラセミ混合物である。エスシタロプラム2は、S−(+)−1−(3−ジメチルアミノプロピル)−1−(4−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−カルボニトリルで示される純粋なS−鏡像異性体である。
Figure 2007523176
シタロプラム及びエスシタロプラムの製造方法は、例えば、米国特許第4,136,193号、第4,943,590号、及び第RE34,712号明細書を含む技術に記載されている。前記明細書のすべては、その全体を参照することによりここに含まれる。
ここに使用するラセミ化合物、アンビスケールミック(ambiscalemic)化合物及びスケールミック(scalemic)化合物つまり鏡像体的に純粋な化合物の図式的表現は、Maehr,J.Chem.Ed,62,114−120(1985)から選んでいる。この図式のもとで、楔形の実線及び破線は、キラルな元素の絶対配置を示し;波線は、それが表す結合が生み出す立体化学的意味合いを何も示さず;実線及び破線の太線は、ラセミ体の性格を示すほかは図示されている相対配置を示す幾何学的記述子であり;楔形の輪郭線及び点線又は破線は、不定の絶対配置の鏡像体的に純粋な化合物を示す。
ラセミ体のデスメチルシタロプラムは、反応工程式1に示すように、市販品として入手可能なフタリドを、2種のグリニャール試薬と、好ましくは順次に接触させ、その後、閉環を達成し、酸による加水分解、そして、それに続く還元的アミノ化工程を含む方法により合成することができる。好ましいグリニャール試薬は、臭化4−フルオロフェニルマグネシウム及び臭化エチルジオキソランマグネシウムである。特定の実施態様において、閉環を達成するために用いられる試薬は、メシルクロリドである。還元的アミノ化のための好ましい試薬は、メチルアミンとホウ水素化ナトリウムである。得られたアミンを、そのまま単離するか、あるいは、酸(例えば、L−酒石酸)と反応させて塩を形成するか又は金属と反応させて金属錯体を形成することができる。合成はまた、合成のいずれかの工程又は全工程を、固体支持体上で又はコンビナトリアル方式で実施するように行なうこともできる。
Figure 2007523176
鏡像体的に濃縮された(−)−デスメチルシタロプラム及び(+)−デスメチルシタロプラムの製造方法は、市販品として入手可能なフタリドを2種のグリニャール試薬と接触させることを含み、ここで、第2のグリニャール試薬は、(多くのリガンドをスクリーニングして、高eeを有するリガンドを得る)キラルリガンドを使用して、鏡像体的に濃縮された第三級アルコールを得る。閉環及びその後の反応は反応工程式2に示すとおりである。得られたアミンを、そのまま単離するか、あるいは、酸(例えば、L−酒石酸)と反応させて塩を形成するか又は金属と反応させて金属錯体を形成する。合成のいずれかの工程又は全工程を、固体支持体上で又はコンビナトリアル方式で実施することができる。
Figure 2007523176
鏡像体的に濃縮された(−)−デスメチルシタロプラム及び(+)−デスメチルシタロプラムの製造方法は、ラセミ体のケタール6のキラルカラムクロマトグラフィー分割を含む。或る実施態様において、反応工程式3に示すように、溶離液としてメタノールを用いるCHIRALCEL OD=カラムを使用し、対応する鏡像異性体(6a及び6b)を分割する。化合物6a及び6bのその後の反応は、上の反応工程式2と同様である。
Figure 2007523176
ラセミ体のジデスメチルシタロプラムの製造方法は、反応工程式4に示すように、アンモニア等価体を用いるアルデヒド7の還元的アミノ化、及び、それに続く水素化物による還元である。得られた生成物を塩として単離することができる。好ましいアンモニア等価体は、(−)−tert−ブチルスルフィンアミドであり、これをアルコキシチタニウム試薬の存在下にアルデヒド7と接触させる。好ましい還元剤はホウ水素化ナトリウムである。本発明の或る実施態様において、得られたアミンを、そのまま単離するか、あるいは、酸と反応させて塩を形成するか又は金属と反応させて金属錯体を形成する。或る実施態様において、塩の調製に使用する酸はL−酒石酸である。本発明の或る実施態様において、合成のいずれかの工程又は全工程を、固体支持体上で又はコンビナトリアル方式で実施する。
Figure 2007523176
鏡像体的に濃縮されたジデスメチルシタロプラムの製造方法は、反応工程式5に示すように、ラセミ体のジデスメチルシタロプラムを無水BOCで誘導体化し、そして、その後ラセミ体のBOC−ジデスメチルシタロプラムをカラムクロマトフラフィー分割することによる。その後のBOC−誘導体化鏡像異性体の酸性加水分解は、鏡像体的に濃縮されたジデスメチルシタロプラムを生じる。好ましい分離条件は、溶離液としてメタノールを用いるCHIRALCEL ODカラムである。
Figure 2007523176
鏡像的に濃縮されたシタロプラム代謝物質の多用途な製造方法は、反応工程式6に示すように、アルデヒド7を様々な試薬と接触させることを含む。
Figure 2007523176
デンマークの製薬会社H.Lundbeck A/Sは、シタロプラムとエスシタロプラムの両方を開発し、現在両者をそれぞれ、CIPRAMIL(登録商標)及びCIPRALEX(登録商標)として欧州市場に出している。米国においては、Forest LaboratoriesがLundbeckからライセンスを受けて、シタロプラムをCELEXA(登録商標)として、エスシタロプラムをLEXAPRO(登録商標)として供給している。CELEXA(登録商標)及びLEXAPRO(登録商標)は、10及び20mg錠剤で及び経口用液剤として入手可能であり;CELEXA(登録商標)は40mg錠剤でも入手可能である。
人間において、シタロプラムは、肝臓で立体選択的に代謝されて極性の代謝物質になる。一部はN−脱メチル化によりデスメチルシタロプラム(DCIT)及びジデスメチルシタロプラム(DDCIT)になり、脱アミノ化によりプロパン酸代謝物質(CIT−PROP)になり、そして、N−酸化によりCIT−N酸化物になる(Baumaim et al,1995)。
Figure 2007523176

シタロプラムの生物変換は、(インビトロで)特定のヒト肝シトクロム酵素P4504Aと、P4502C19と、最小限度で、P4502D6とへ帰されている(Willets,1999)。シタロプラムもその代謝物質デスメチルシタロプラムも、これらの又は他のシトクロムP450酵素(P4501A2、P4502C9、P4502E1)の活性を軽度より多く阻害することはない。様々な神経伝達物質(例えば、アセチルコリン、ヒスタミン、ノルエピネフリン、及びドーパミン)のための受容体、酵素(例えば、モノアミンオキシダーゼ)、及び他の再取り込み部位(ドーパミン及びノルエピネフリン)に対するシタロプラムの親和性が無視し得ることは、その相対的安全性と許容性、並びに抗鬱薬を処方する医師の間に高まっている人気の説明となると考えられている(Willets,1999)。更に、P450酵素に対するシタロプラムの作用が無視し得ることは、他の基質との薬物・薬物相互作用の観点で薬物の安全性に寄与している。
デスメチルシタロプラム及びジデスメチルシタロプラムの製造、及びその光学的に純粋な各々の鏡像異性体の単離は、下記実施例の項において示される。全部で3種のシタロプラム代謝物質の合成法は、WO03/040121に記載され、その全体が参照することによりここに含まれる。
用語「病気の予防(prophylaxis)」、「治療又は予防(prevent)する方法」、「治療する方法」、及び「予防(prevent)する方法」は、片頭痛及び/又は他の頭痛との関連で使用する場合、諸症状及び/又はそれと関連する諸影響からの改善、予防(prevention)又は軽減を意味する。
ここに使用する用語「片頭痛」としては、無制限に、片頭痛、片頭痛性頭痛、前駆症状のない片頭痛、及び前駆症状のある片頭痛を挙げることができる。
ここに使用する用語「緊張性頭痛」としては、無制限に、緊張性頭痛、緊張型頭痛、普通の頭痛、筋収縮性頭痛、抑鬱性頭痛、心因性頭痛、及び本態性頭痛を挙げることができる。緊張性頭痛としては、首の後ろ及び/又は頭蓋底に痛みのある又は痛みのない、広汎性の通常軽度から中等度までの頭部の痛みにより特徴付けられる頭痛疾患を挙げることができる。
ここに使用する用語「慢性の緊張性頭痛」は、全日数の半分以上にわたり持続又は発生する緊張性頭痛を意味する。通常、慢性の緊張性頭痛は、1ヶ月うちの大部分の日数に起こり、連続して数ヶ月間以上起こるものである。
ここに使用する用語「偶発性の緊張性頭痛」は、全日数の半分未満に起こる緊張性頭痛を意味する。通常、偶発性の緊張性頭痛に対しては、各症状発現に関連する痛みは比較的短時間で、数分から数時間持続する。
ここに使用する用語「群発頭痛」としては、無制限に、群発頭痛、ヒスタミン頭痛、ヒスタミン性頭痛、レイダー症候群、及び蝶口蓋神経痛を挙げることができる。群発頭痛は、一連の長続きしない痛みの発作、及び通常数週間以上の期間にわたり1日1回以上規則的に起こる一群の頭痛によりしばしば特徴付けられる。
ここに使用する用語「頭痛疾患」としては、無制限に、片頭痛、緊張性頭痛、群発頭痛、及びその他の型の頭痛を挙げることができる。
ここに使用する用語「痛み」としては、無制限に、急性の痛み、慢性の痛み、体因性の痛み、及び神経障害性の痛みを挙げることができる。
ここに使用する用語「シタロプラム代謝物質」は、無制限に、デスメチルシタロプラム、ジデスメチルシタロプラム、及びシタロプラムプロパン酸を含み、そのラセミ体又は光学的に純粋な鏡像異性体、及び薬学的に許容可能なその塩、溶媒和物、又は水和物を含む。或る実施態様において、シタロプラム代謝物質は、(±)−デスメチルシタロプラム、光学的に純粋な(−)−デスメチルシタロプラム、もしくは光学的に純粋な(+)−デスメチルシタロプラム、又は薬学的に許容可能なその塩、溶媒和物、多形体、若しくは水和物である。その他の実施態様において、シタロプラム代謝物質は、(±)−ジデスメチルシタロプラム、光学的に純粋な(−)−ジデスメチルシタロプラム、若しくは光学的に純粋な(+)−ジデスメチルシタロプラム、又は薬学的に許容可能なその塩、溶媒和物、多形体、若しくは水和物である。
ここに使用する用語「光学的に純粋な」は、本発明の方法に使用する化合物及び組成物が非特定の鏡像異性体に対して著しく大きい割合の特定の鏡像異性体を含むことを意味する。例えば、光学的に純粋な(−)−デスメチルシタロプラムは、(+)−鏡像異性体に対して著しく大きい割合の(−)−鏡像異性体を含む。好ましい実施態様において、光学的に純粋な代謝物質を含む組成物は、少なくとも90重量%の特定の鏡像異性体と10重量%以下の非特定の鏡像異性体を含む。より好ましくは、前記組成物は、少なくとも95重量%の特定の鏡像異性体と5重量%以下の非特定の鏡像異性体を含む。更により好ましくは、前記組成物は、少なくとも99重量%の特定の鏡像異性体と1重量%以下の非特定の鏡像異性体を含む。これらのパーセンテージは、シタロプラム代謝物質全量に基づいている。
本発明の方法に使用する医薬組成物は、シタロプラム、エスシタロプラム、又はラセミ体の若しくは光学的に純粋なシタロプラム代謝物質、又は薬学的に許容可能なその塩、溶媒和物、多形体、若しくは水和物の治療的有効量を含む。薬学的に許容可能な担体も含むことがある。他の治療的成分も含むことができる。薬学的に許容可能な塩という用語は、無機酸及び有機酸を含む薬学的に許容可能な非毒性の酸から調製される塩を指す。シタロプラム、エスシタロプラム、又はラセミ体の若しくは光学的に純粋なシタロプラム代謝物質と共に薬学的に許容可能な塩を形成する酸としては、例えば、酢酸、ベンゼンスルホン酸(ベシレート)、安息香酸、ショウノウスルホン酸、クエン酸、エテンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、粘液酸、硝酸、シュウ酸、パモン酸、パントテン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸及びp−トルエンスルホン酸を挙げることができる。
シタロプラム、エスシタロプラム、又はラセミ体の若しくは光学的に純粋なシタロプラム代謝物質、又は薬学的に許容可能なその塩、溶媒和物、多形体、若しくは水和物を含む組成物は便利に、単位用量形態で提供することができ、そして、薬学技術でよく知られているどの方法でも調製することができる。好ましい単位用量製剤は、活性成分又は薬学的に許容可能なその塩、溶媒和物、多形体、若しくは水和物の有効用量又はその適切な分割用量を含む製剤である。予防的(prophylactic)又は治療的用量の大きさは、通常、治療されるべき病態の性質及び重症度並びに投与経路で変化する。用量及び恐らく投与頻度も、個々の患者の年齢、体重及び応答性でも変化するであろう。一般に、全日用量は、単一又は分割用量で、約0.5mg/日〜約500mg/日の範囲にあり、好ましくは約1mg/日〜約250mg/日、より好ましくは約5mg/日〜約100mg/日の範囲にある。更に、子供、65歳を超える患者、及び腎機能や肝機能に障害のある患者は、最初に低用量投与を受け、個々の応答性及び血液濃度に基づき漸増させることを推奨することができる。当業者には明らかであろうが、いくつかの場合にはこれらの範囲外の用量を用いることが必要となることがある。更に、臨床医又は治療医は、個々の患者の応答性に関連して、如何にそしていつ治療を中断し、調整し又は終了すべきかを知っていることが注意される。
シタロプラム、エスシタロプラム、又はラセミ体の若しくは光学的に純粋なシタロプラム代謝物質の有効用量を対象に与えるのに適した任意の投与経路を用いることができる。活性成分の実際の投薬レベルは、患者に毒性がなく、特定の患者、組成物及び投与形態に対して望ましい治療的応答を達成するのに有効な活性成分量を得るように変えることもある。選択される投薬レベルは、用いる化合物又はその塩、溶媒和物、多形体若しくは水和物の活性、投与経路、投与時間、用いる特定の化合物の排泄速度、治療期間、用いる特定の組成物と組み合わせて使用される他の薬物、化合物及び/又は物質、治療される患者の年齢、性、体重、病態、一般的健康及び前の病歴、及び医療分野でよく知られている同様の因子を含む多様な因子によって決まるであろう。当業者である医師又は獣医は必要な医薬組成物の有効量を容易に決定し処方することができる。例えば、医師又は獣医であれば、シタロプラム、エスシタロプラム、ラセミ体の又は光学的に純粋なシタロプラム代謝物質の用量を、望ましい治療効果を達成するために必要な用量よりも低いレベルで開始して、必要な効果を達成するまで次第に用量を増加することができる。
一般に、シタロプラム、エスシタロプラム、又はラセミ体の若しくは光学的に純粋なシタロプラム代謝物質の適切な日用量は、治療効果を生じるのに有効な最低用量である化合物の量であろう。前記有効用量は、一般に前記因子によって決まるものである。一般に、患者に対するシタロプラム又はエスシタロプラムの静脈内、脳室内及び皮下用量は、1日当たり体重1キログラムにつき約0.0001〜約100mgの範囲であろう。必要に応じて、有効日用量は、1日に適当な間隔で別々に2、3、4、5、6回又はそれ以上の回のサブ用量で、場合により、単位投与形態で、投与してもよい。当業者である医師又は獣医は全期間の治療体制を容易に決定することができる。
ここに使用する句「治療的有効量」又は「予防的(prophylactically)有効量」は、任意の薬物療法にも適用される合理的なベネフィット/リスク比率で、動物における少なくとも細胞の亜母集団においてある程度の望ましい治療的、予防的(preventive)、又は予防的(prophylactic)効果を与え、そして、それにより治療した細胞におけるその経路の生物学的影響を遮断するのに有効な、化合物、物質、又は組成物の量を意味する。
ここに使用する用語「対象」又は「患者」は、動物、好ましくは哺乳動物、最も好ましくは人間を指す。
適切な投与経路としては、経口投与、鼻腔投与(例えばスプレー)、直腸投与、膣内投与、非経口投与、脳槽内投与、頬側・舌下を含む局所投与(例えば、散剤、軟膏剤、又はドロップ)を挙げることができる。「非経口投与」は、経腸投与及び局所投与以外の投与形態であり、通常は注射による投与形態を指し、そして、無制限に、静脈内、筋肉内、動脈内、鞘内、嚢内、眼窩内、心臓内、皮内、腹腔内、気管経由、皮下、表皮下、関節内、被膜下、くも膜下、髄腔内、及び胸骨内の注射並びに注入を含む。選択した投与経路にかかわらず、シタロプラム、エスシタロプラム、又はラセミ体の若しくは光学的に純粋なシタロプラム代謝物質を含む組成物は、下記のような薬学的に許容可能な投与形態に製剤化してもよく、又は当業者に知られている他の従来方法、例えばRemington’s Pharmaceutical Sciences(Remington’s Pharmaceutical Sciences.Mack Publishing Company,Easton,Pa.,USA 1985)に記載される方法により製剤化することがある。
経口投与に適した本発明の製剤は、各々活性成分として本発明の化合物の所定量を含む、カプセル(硬質及び軟質ゼラチンカプセルを含む)、カプレット、カシェ剤、丸剤、錠剤、トローチ剤(味付け基剤、通常スクロース及びアカシア又はトラガカント、を使用)、散剤、顆粒剤の形態であることができるか、あるいは、水性液体若しくは非水性液体中の液剤若しくは懸濁剤として、又は水中油型若しくは油中水型液体乳剤として、又はエリキシル剤若しくはシロップ剤として、又は香錠(ゼラチンとグリセリン、又はスクロースとアカシアなどの不活性基剤を使用)として及び/又はうがい薬としてあることができる。本発明の化合物はまた巨丸剤、舐剤又はパスタ剤として投与することもある。
経口投与用固体剤形(カプセル、カプレット、錠剤、丸剤、糖衣錠、散剤、顆粒剤)において、活性成分は、クエン酸ナトリウム又は第二リン酸カルシウムなどの1種以上の薬学的に許容可能な担体、及び/又は以下のいずれかと混合される:(1)充填剤又は増量剤、例えば、デンプン類、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、及び/又はケイ酸;(2)結合剤、例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギネート類、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロース及び/又はアカシア;(3)保湿剤、例えば、グリセロール;(4)崩壊剤、例えば、寒天、炭酸カルシウム、馬鈴薯又はタピオカデンプン、アルギン酸、特定のケイ酸塩、及び炭酸ナトリウム;(5)溶解遅延剤、例えば、パラフィン;(6)吸収促進剤、例えば、第四級アンモニウム化合物;(7)湿潤剤、例えば、セチルアルコール及びグリセロールモノステアレート;(8)吸収剤、例えば、カオリン及びベントナイト粘土;(9)滑沢剤、例えば、タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、及びそれらの混合物;及び(10)着色剤。カプセル、錠剤及び丸剤の場合には、医薬組成物は更に緩衝化剤を含むことがある。類似の型の固体組成物は、ラクトース又は乳糖及び高分子量ポリエチレングリコールのような賦形剤を用いて、軟質及び硬質充填ゼラチンカプセルにおける充填剤として、採用されることがある。
錠剤は、場合により、1種以上の副成分とともに、圧縮又は成形により製造することができる。圧縮錠剤は、結合剤(例えば、ゼラチン又はヒドロキシプロピルメチルセルロース)、滑沢剤、不活性希釈剤、保存剤、崩壊剤(例えば、グリコール酸デンプンナトリウム又は架橋したカルボキシメチルセルロースナトリウム)、界面活性剤又は分散剤を用いて調整することがある。成形錠剤は、不活性の液体希釈剤で湿らせた粉末状コンパウンド混合物を適当な機械で成形することにより製造することがある。
本発明の方法で使用する錠剤及び他の固体剤形(例えば糖衣錠、カプセル、丸剤及び顆粒剤)は、場合により、印をつけてもよく、又は、コーティング及び外皮(例えば腸溶性コーティング及び医薬製剤化技術でよく知られている他のコーティング)と共に調整することもできる。例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを様々な割合で用いて望ましい放出プロフィール、他のポリマーマトリックス、リポソーム及び/又はミクロスフェアを与えることによって、前記の錠剤及び他の固体剤形を、その中の活性成分に徐放性又は制御放出性を与えるように製剤化することがある。例えば、細菌保持フィルターを通して濾過したり、使用直前に滅菌水又は何か他の滅菌注射媒体に溶解することのできる滅菌固体組成物形態にある滅菌剤を組み込んだりすることによって、前記の錠剤及び他の固体剤形は滅菌することがある。これらの組成物はまた任意に乳白剤を含むこともあり、そして、胃腸管内の特定の場所でのみ又はその場所で優先的に、場合により、遅延様式で、活性成分を放出する組成物であることもある。使用できる包埋組成物の例は、ポリマー物質及びワックスを含むことができる。活性成分は、適切な場合に、1種以上の上記賦形剤を有するマイクロカプセル形態であることもできる。
本発明の化合物の経口投与用液体剤形としては、薬学的に許容可能な乳剤、マイクロエマルジョン、液剤、懸濁剤、シロップ剤、及びエリキシル剤を挙げることができる。活性成分に加えて、液体剤形は、技術的に普通に用いる不活性希釈剤(例えば、水又は他の溶媒)と、例えばエチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、油類(特に綿実油、落花生油、トウモロコシ油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油及びゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフリルアルコール、ポリエチレングリコール及びソルビタン脂肪酸エステル、及びそれらの混合物の可溶化剤並びに乳化剤とを含むことができる。不活性希釈剤のほかに、経口組成物は、補助剤(例えば、湿潤剤、乳化剤や懸濁化剤、甘味剤、香味剤、着色剤、香料及び保存剤)を含むこともできる。活性化合物に加えて懸濁剤は、懸濁化剤(例えば、エトキシル化したイソステアリルアルコール、ポリエチレンソルビトール及びソルビタンエステル)、微結晶セルロース、アルミニウムメタヒドロキシド、ベントナイト、寒天及びトラガカント、及びそれらの混合物を含むことがある。
直腸又は膣投与用製剤は、座薬として提供することもできる。前記座薬は、本発明の1種以上の化合物を、例えば、カカオ脂、ポリエチレングリコール、座薬ワックス又はサリチレートを含む適切な刺激性のない賦形剤又は担体1種以上と混合することにより調製することがあり、そして、室温で固体であるが体温では液体であるので、従って、直腸や膣腔で融解して活性成分を放出するものである。膣投与に適している製剤としては、ペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル剤、パスタ剤;技術的に適切であると知られているような担体を含む発泡剤又はスプレー製剤も挙げることができる。
局所又は経皮投与用剤形としては、散剤、スプレー、軟膏剤、パスタ剤、クリーム、ローション剤、ゲル剤、液剤、貼布剤及び吸入剤を挙げることができる。活性化合物は、滅菌条件下に薬学的に許容可能な担体と混合することもあり、そして、必要とされることのある任意の保存剤、緩衝剤、又は噴射剤と混合することがある。軟膏剤、パスタ剤、クリーム及びゲル剤は、活性化合物に加えて、賦形剤(例えば、動物性及び植物性の脂、油、ワックス、パラフィン、デンプン、トラガカント、セルロース代謝物質、ポリエチレングリコール、シリコーン、ベントナイト、ケイ酸、タルク及び酸化亜鉛、又はそれらの混合物)を含むこともある。散剤及びスプレーは、本発明の化合物に加えて、賦形剤(例えば、ラクトース、タルク、ケイ酸、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム及びポリアミド粉末、又はこれらの物質の混合物)を含むことができる。スプレーは更に、クロロフルオロ炭化水素及び揮発性の無置換の炭化水素(ブタン及びプロパン)の通例の噴射剤を含むことができる。
経皮貼布剤は、本発明の化合物の体への制御送達を与えるという付加的利点を有する。前記剤形は、組成物を適当な媒体に溶解又は分散することにより製造できる。皮膚を横切る組成物の流れを増すために吸収促進剤も使用することができる。そのような流れの速度は、速度制御膜を備えるか又は化合物をポリマーマトリックスやゲルに分散するかいずれかにより制御することができる。眼科製剤、眼軟膏剤、散剤、液剤も本発明の範囲内にあると考えられる。
再充填可能な又は生分解性の装置を使用することもできる。様々な徐放性のポリマー装置が、タンパク質の生物薬剤を含む薬物の制御送達のために、近年開発されインビボで試験されている。生分解性ポリマーも非分解性ポリマーも含む多様な生体適合性ポリマー(ヒドロゲルを含む)を、特定の標的部位での薬物の持続的放出のためのインプラントを形成するために使用できる。
非経口投与用に適した医薬組成物は、1種以上の薬学的に許容可能な滅菌等張水性液剤若しくは非水性液剤、分散剤、懸濁剤若しくは乳剤、又は、使用直前に滅菌注射液剤か、若しくは、分散剤かへもどすことのある滅菌散剤を含み、前記医薬組成物は、抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤、及び製剤を所期の受容者の血液と等張にする溶質、又は懸濁化剤若しくは増粘剤を含むことがある。
或る場合には、薬物の効果を延ばすために、皮下又は筋肉内注射から薬物の吸収を遅くすることが望ましい。これは、水溶性の低い結晶性又は無定形の物質の液体分散剤の使用により達成することもある。薬物の吸収速度は、溶解速度によって決まり、溶解速度は、次に、結晶サイズ及び結晶形によって決まることがある。代わりに、非経口投与した薬物形体の遅延吸収は、薬物を油状物ベヒクルに溶解又は懸濁することにより達成される。
蓄積注射製剤は、体組織と適合するリポソーム又はマイクロエマルジョン中に薬物を捕捉することにより、又は、生分解性ポリマー(例えば、ポリラクチド−ポリグリコリド)中に主題化合物のマイクロカプセルマトリックスを形成することにより調製される。薬物のポリマーに対する割合と、使用される特定のポリマーの性質とに応じて、薬物放出速度を制御することができる。他の生分解性ポリマーの例としては、ポリ(オルトエステル)及びポリ(アンヒドリド)を挙げることができる。
句「薬学的に許容可能な」は、合理的なベネフィット/リスク比率に見合って、過度の毒性、刺激性、アレルギー反応、又は他の問題や合併症なしで、健全な医学的判断の範囲内で人間及び動物の組織と接触して使用するのに適しているような化合物、物質、組成物、及び/又は剤形を指すべくここに用いる。
選択した媒体における活性成分の最適濃度は、医薬品化学者によく知られている手順に従い、実験的に決定することができる。ここに使用する「生物学的に許容可能な媒体」は、医薬製剤の望ましい投与経路のために適切であることのある任意の及びすべての溶媒、分散媒体を含む。医薬的に活性な物質のための前記媒体の使用は、技術的に公知である。任意の従来の媒体又は剤(agent)が、シタロプラム又はエスシタロプラムの活性と不適合である範囲以外では、本発明の医薬製剤におけるその使用が考えられる。他のタンパク質を含めて、適当なベヒクルとその製剤は、例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciencesに記載されている。これらのベヒクルはまた、注射可能な「蓄積製剤(deposit formulation)」も含む。
湿潤剤、乳化剤及び滑沢剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウムやステアリン酸マグネシウム)、並びに着色剤、放出剤、コーティング剤、甘味・香味・香料剤、保存剤及び抗酸化剤は、製剤中にも存在することができる。薬学的に許容可能な抗酸化剤の例としては、以下のものを挙げることができる:(1)水溶性抗酸化剤、例えば、アスコルビン酸、塩酸システイン、重硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム;(2)油溶性抗酸化剤、例えば、アスコルビン酸パルミテート、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、レシチン、没食子酸プロピル、α−トコフェロール、並びに(3)金属キレート化剤、例えば、クエン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ソルビトール、酒石酸、及びリン酸。
本発明は今や一般的に記載されているので、以下の実施例を参照して、より容易に理解されるであろう。実施例はただ本発明の特定の様相及び実施態様の説明の目的のためだけに含まれるものであり、本発明を限定することを意味しない。
《実施例1. 4−[3−[1,3]−ジオキソラン−2−イル−1−(4−フルオロフェニル)−1−ヒドロキシプロピル]−3−ヒドロキシメチルベンゾニトリルの合成:》
1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソベンゾフラン−5−カルボニトリル5(15g)/THF(50mL,無水)懸濁液に、5〜10℃でアルゴン下に、臭化4−フルオロフェニルマグネシウム/エチルエーテル(50ml,2m)を添加した。反応混合物を室温まで加温し、5時間撹拌した。その時点で、2−(2−ブロモエチル)−1,3−ジオキソラン(25g)からMg粉末/THFを用いて調製した第2のグリニャール試薬を室温で添加した。反応混合物を室温で14時間撹拌した。反応混合物を次に0℃で塩化アンモニウム水溶液を用いてクエンチした。有機相を分離し、水(50mL)で洗浄し、濃縮して、粗生成物を得た。それをフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン1:1)により精製して、17gの表題生成物5を得た。HNMR(CDC1,δ):8 1.54−1.66(m,1H),1.75−1.88(m,1H),2.18−2.30(m,1H),2.36−2.47(m,1H),356(broad s,1H),3.80−4.00(m,4H),4.10−4.17(d,J=8Hz,1H),4.22−4.30(d,J=8HZ,1H),4.86(t,J=3Hz,1H),5.50(broad s,1H),6.8−7.10(m,2H),7.16−7.26(m,2H),7.50−7.70(m,3H).13CNMR(CDC1,δ):8 27.2,35.8,63.1,64.9,77.8,103.4,111.4,114.7,115.0,118.3,127.1,127.6,127.3,131.1,134.7,141.1,149.7,159.9,163.2.
《実施例2. 1−(2−[1,3]−ジオキソラン−2−イル−エチル)−1−(4−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロ−イソベンゾフラン−5−カルボニトリルの合成:》
4−[3−[1,3]−ジオキソラン−2−イル−1−(4−フルオロフェニル)−1−ヒドロキシプロピル−]3−ヒドロキシメチルベンゾニトリル(15g)を、室温でジクロロメタン(150mL)に溶解した後、トリエチルアミン(25mL)を添加した。反応混合物を5〜10℃まで冷却し、5分間撹拌した後、メタンスルホニルクロリド(8.4g)を添加した。反応混合物を室温まで加温し、10分間撹拌した。10〜20℃に維持しながら、それを2%NaOH(100mL)でクエンチした。有機相を分離し、水に溶解し、濃縮して、19.2gの粗生成物を得た。HNMR(CDC1,δ):1.42−1.57(m,1H),1.63−1.76(m,1H),2.20−2.38(m,2H),3.78−3.96(m,4H),4.84(t,J=3Hz,1H),5.18(m,2H),7.00(m,2H),7.38−7.50(m,4H),7.60(m,1H).CHIRALCEL OD=カラムにより、溶離液としてメタノールを用いて、生成物をその鏡像異性体に分離した。鏡像異性体6a,6.67min;鏡像異性体6b,8.30min.
《実施例3. 1−(4−フルオロフェニル)−1−(3−オキソプロピル)−1,3−ジヒドロ−イソベンゾフラン−5−カルボニトリル(7)の合成:》
1−(2−[1,3]−ジオキソラン−2−イル−エチル)−l−(4−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロ−イソベンゾフラン−5−カルボニトリル(6g)を、アセトン(100mL)及びHC1水溶液(5N,30mL)の混合物に溶解した。反応混合物を室温で60時間撹拌し、濃縮して、アセトンを除去した。水溶液を酢酸エチル(40mL)で抽出し、濃縮して、粗製油状物を得た。それをアセトン(80mL)及びHC1水溶液(5N,25mL)に溶解し、3時間撹拌し、濃縮して、アセトンを除去した。水溶液を酢酸エチル(40mL)で抽出し水で洗浄し、濃縮して、純粋な生成物7(5.6g)を得た。HNMR(CDC1,δ):2.22−2.64(M,4H),5.14(s,2H),6.94−7.06(m,2H),7.40−7.63(m,5H),9.70(s,1H).
《実施例4. 2−メチル−プロパン−2−スルフィン酸[3−[5−シアノ−l−(4−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロ−イソベンゾフラン−1−イル]−プロピル]−アミド(8)の合成:》
1−(4−フルオロフェニル)−1−(3−オキソプロピル)−1,3−ジヒドロ−イソベンゾフラン−5−カルボニトリル(3.0g)をTHF(20mL)に溶解した後、(−)−tert−ブチルスルフィンアミド(1.5g)、及びTi(OEt)(20mL,Aldrich)/EtOHを添加した。反応混合物を室温で10分間撹拌し、55℃で1時間撹拌した。反応混合物を5〜10℃まで冷却し、ブライン(50mL)、及びEtOAc(150mL)を添加した。反応混合物を室温で10分間撹拌し、濾過した。濾液中のEtOAc層を分離し、ブラインで洗浄し、濃縮して、粗製油状物を得た。それをTHF(20ml)に溶解し、5〜10℃まで冷却し、NaBH4(1.6g)/メタノール(10mL)を添加した。反応混合物を14時間撹拌し、5〜10℃で水を用いてクエンチし、EtOAc(100mL)で抽出した。抽出液をブラインで洗浄し、濃縮して、粗生成物(3.5g)を得た。それを、EtOAcとヘキサン(8:2)を用いるシリカゲルカラムを通過させて、純粋な生成物(2.5g)を可能なジアステレオマーの混合物として得た。HNMR(CDC1,δ):1.19(s,9H),1.40−1.60(m,2H),2.10−2.30(m,2H),3.05−3.30(m,3H),5.17(m,2H).7.00(m,2H),7.40−7.60(m,5H).13CNMR(CDC1,δ):22.4,25.6,38.1,45.4,55.4,71.1,90.7,111.6,115.1,115.4,118.4,122.6,125.1,126.5,126.6,131.8,139.1,140.1,149.0,160.2,163.5.
《実施例5. 3−5−シアノ−l−(4−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロ−イソベンゾフラン−1−イル−プロピルアミン(ジデスメチルシタロプラム)の合成:》
2−メチル−プロパン−2−スルフィン酸[3−[5−シアノ−l−(4−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロ−イソベンゾフラン−1−イル]−プロピル]−アミド(2.0g)を室温でメタノール(35mL)に溶解した後、HCl(10%,20mL)を添加した。反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を濃縮してメタノールを除去し、TBME(100mL)、水(50mL)、及び炭酸カリウム水溶液を添加して塩基性とした。有機相を分離し、水(20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮して、油状物(1.3g)を遊離塩基として得た。HNMR(CDC1,δ):1.23(broad s,2H),1.21.30−1.43(m,2H),2.08−2.25(m,2H),2.63−70(t,J=7Hz,2H),5.10−5.20(m,2H).7.00(m,2H),7.38−7.60(m,5H).
《実施例6. BOC−ジデスメチルシタロプラム(10)の合成:》
3(3.3g)/ジクロロメタン(40mL)溶液に、室温でトリエチルアミン(10mL)を添加した後、無水BOC(5.0g)を添加した。反応混合物を1時間撹拌した。反応混合物を次に濃縮して残渣を得て、残渣をフラッシュシリカゲルカラム(EtOAc:ヘキサン3:7)を通過させて、3.5生成物を得た。HNMR(CDC1,δ):1.30−1.50(m,2H),1.41(s,9H),2.06−2.28(m,2H),3.15(m,2H),4.54(s,11−1),5.10−5.21(m,2H),7.00−7.06(m,2H),7.30−7.42(m,3H),7.50(s,1H),7.60(d,J=8Hz,1H).ラセミ体の生成物10をCHIRALCEL ODカラム(ヘキサン:エタノール90:10)により分離して、化合物10a(>99%ee,7.20min)及び化合物10b(>99%ee,8.4min)を得た。
《実施例7. (+)−ジデスメチルシタロプラムの合成:》
化合物10a(1.3g)をTFA(10mL)に溶解した。それを室温で1時間撹拌し、濃縮して残渣を得た。残渣に水(15mL)及びEtOAc(30mL)及び炭酸カリウム水溶液を添加して塩基性とした。有機相を分離し、水、ブラインで洗浄し、濃縮して、生成物(0.96g,>95%)を得た。
(+)−DDCIT.[α]=+5.5°(C=1,メタノール).(−)−DDCITは同様に化合物l0bから製造した。それらのHNMRスペクトルはラセミ体と同じである。
《実施例8. ジデスメチルシタロプラムL−酒石酸塩(11)の合成:》
ジデスメチルシタロプラム遊離塩基(1.3g)/メタノール(20mL)溶液に、L−酒石酸(0.6g)/水(5mL)溶液を添加した。反応混合物を30分間撹拌し、濃縮して、白色固体(1.8g)を得た。HNMR(DMSO−d,δ):1.26−1.60(M,2H),2.24−2.30(m,2H),2.70−2.80(M,2H),4.03(s,2H),5.10−5.25(M,2H),7.15−7.20(TM,2H),7.58−7.64(M,2H),7.73−7.81(M,3H),7.0−7.9(broad,4H).13CNMR(DMSO−d,5):23.0,17.8,72.7,91.1,111.3,115.8,116.0,119.5,123.9,126.4,127.6,127.7,132.8,140.6,140.9,149.7,160.4,163.7,175.4.M+296.9.
《実施例9. 1−(4−フルオロフェニル)−1−(3−メチルアミノ−プロピル)−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−カルボニトリル)(デスメチルシタロプラム)の合成:》
1−(4−フルオロフェニル)−1−(3−オキソプロピル)−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−カルボニトリル(3.0g)をメチルアミン水溶液(10mL,40%)に溶解した。反応混合物を室温で2時間撹拌した。それを、tert−ブチルメチルエーテル(50mL)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、濃縮して、粗製の対応するイミンを得た。それをメタノール(30mL)に溶解し、ホウ水素化ナトリウム(2g)とともに、10〜20℃で30分間処理した。反応混合物を次に、塩化アンモニウム水溶液(50mL)を用いてクエンチし、5NHC1で酸性にした。反応混合物を10分間撹拌した後、炭酸カリウムを添加して塩基性(pH>9.5)にした。この反応混合物を次に、酢酸エチル(2x100mL)で抽出した。抽出液を合わせて、水、ブラインで洗浄し、濃縮して、粗生成物を得た。それを、フラッシュクロマトグラフィー(EtOAc:MeOH:EtN=8:1:1)で精製して、1.4gの表題生成物を遊離塩基として得た。HNMR(CDC1,δ):1.30−1.66(m,2H),2.10−2.30(m,2H),2.35(s,3H),2.53−2.60(m,2H),5.10−5.25(m,2H),6.94−7.05(m,2H),7.40−7:62(m,5H).HNMR(CDC1,δ):23.9,35.9,38.8,51.4,71.2,90.9,111.5,115.0,115.3,118.5,122.7,125.1,126.6,126.7,131.7,139.4,140.2,149.2,160.2,163.5.M+310.9.(+)−デスメチルシタロプラムは、鏡像体的に純粋な6aから同様にして製造した。[α]=+6.0°(c=2,メタノール).(−)−デスメチルシタロプラムは、鏡像異性体6bから製造した。[α]=−5.3°(c=2,メタノール).
《実施例10. デスメチルシタロプラムL−酒石酸塩(12)の合成:》
デスメチルシタロプラム(1.2g)/メタノール(15ML)溶液に、L−酒石酸(0.58g)/水(2mL)溶液を添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌した。
次に溶媒を除去して、最終の塩を得た。HNMR(DMSO−d,δ)1.26−1.60(m,2H),2.24−2.30(m,2H),2.35(s,3H),2.70−280(m,2H),4.03(s,2H),5.10−5.25(m,2H),7.15−7.20(tm,2H),7.58−7.64(m,2H),7.73−7.81(m,3H),7.0−7.9(broad,4H).13CNMR(DMSO−d,δ):21.4,33.0,37.8,48.8,71.9,72.8,91.1,111.3,115.8,116.0,119.5,123.9,126.4,127.7,132.8,140.6,140.8,149.6,159.8,163.0,175.5;M+310.9
《実施例11. バインディングデータ及びインビトロの結果》
<材料と方法>
[バインディングアッセイ:]
アッセイは、以下の一般的手順を用いて行なった:
Figure 2007523176
実験条件を下に要約する:
Figure 2007523176
インキュベーションに続いて、真空下にガラス繊維フィルター(GF/B,Packard又はFiltermat A,Wallace)を通して、膜(the membranes)を速やかに濾過した。次にフィルターを、セル・ハーベスター(Packard又はTomtec)を使用して氷冷緩衝液で数回洗浄した。
結合した放射能を、液体シンチレーション・カクテル(Microscint 0,Packard)又は固体シンチラント(MeltiLex B/HS,Wallace)を用いて、シンチレーション・カウンター(Topcount,Packard又はBetaplate,Wallace)で測定した。
<モノアミン取り込みアッセイ>
化合物を、以下の一般的手順を用いて、ノルエピネフリン(NE)、ドーパミン(DA)及びセロトニン(5−HT)に対する取り込みアッセイにおいて評価した。
Figure 2007523176
実験条件を下に要約する:
Figure 2007523176
放射能を、液体シンチレーション・カクテル(Microscint 0,Packard)を用いて、シンチレーション・カウンター(Topcount,Packard)で測定した。
<結果の解析及び表示>
バインディングアッセイに対して、受容体への特異的ラジオリガンド結合は、全結合と過剰の非標識リガンド存在下に測定される非特異的結合との差として定義される。結果は、対照値のパーセントとして及び/又は試験化合物存在下に得られる対照値のパーセント阻害として表示する。
IC50値(対照値の最大の半分の阻害を引き起こす濃度)及びヒル係数(nH)は、阻害曲線の非線形回帰分析により決定された。これらのパラメーターは、ヒルの式の曲線適合によって得た。バインディングアッセイに対して、阻害定数(K)を、Cheng Prusoffの式(K= IC50/(1+L/K)、ここで、L=アッセイにおけるラジオリガンド濃度、及びK=ラジオリガンドの受容体に対する親和性)から計算した。参照化合物に対して得たIC50値は、得られた履歴平均値±0.5対数単位の一般に認められた限界内にある。
最初の研究は、セロトニン(5−HT)、ノルエピネフリン(NE)及びドーパミン(DA)について、CNS受容体及び神経伝達物質取り込み部位のいくつかへの、放射能標識したリガンドの特異的結合を阻害する能力に対して、ラセミ体型のシタロプラム、デスメチルシタロプラム、及びジデスメチルシタロプラムを比較した。バインディング研究から肯定的な結果を得たなら、次に、ラット脳シナプトソーム中へのモノアミン取り込みの機能的アッセイにおいて更に評価した。化合物は、最初に、バインディングアッセイにおいて3又は4濃度のどちらかで、及び機能的モノアミンアッセイにおいて7又は8濃度のどちらかで試験した。ヒトモノアミン輸送体バインディングアッセイにおいては、化合物は更に7濃度で試験して、完全な競合曲線を得た。各測定を2回繰り返した。結果を表1に示す。
Figure 2007523176
上に示した結果に加えて、3試験品はすべて、1μMで試験したとき、以下の受容体において特異的結合を<25%だけ阻害した:ドーパミン-1(D1)、D2、D4.4、5−HT1A、5−HT2A、及び5−HT2C。1μMで、シタロプラム、デスメチルシタロプラム及びジデスメチルシタロプラムは、非選択的ムスカリン受容体に対する[3H]−QNB結合をそれぞれ33%、20%及び12%だけ阻害した。
このようにしてラセミ体のシタロプラム及びラセミ体型のそのモノ及びジデスメチル代謝物質は、いくつかのドーパミン又は5−HT受容体に対するDA、NE取り込み又はリガンド結合に影響することなく、5−HT輸送体の結合を選択的に阻害する。
ラセミ体のシタロプラム、(R)(−)−及び(S)(+)−デスメチルシタロプラム、並びに(R)(−)−及び(S)(+)−ジデスメチルシタロプラムを比較した別のインビトロ研究は、上と同じバインディングアッセイにおいて比較した。化合物は、完全な競合曲線を得るために、各アッセイにおいて10濃度で試験した。各測定は2回繰り返して行なった。各実験において、それぞれの参照化合物は、この実験を有効にする目的で阻害曲線を得るのに最低8濃度で2回くり返して試験した。結果を表2に示す。
Figure 2007523176
(R)(−)−及び(S)(+)−デスメチルシタロプラムは、ラット脳由来の5−HT輸送体及びヒトの5−HT輸送体の両方に対する[H]−パロキセチンの特異的結合を阻害した。ラット脳においては(S)異性体がその反対物よりもおよそ10倍高い親和性を有するように見え、ヒト型に対しては2倍大きい親和性を有するように見えた。(R)(−)−及び(S)(+)−ジデスメチルシタロプラムは、シタロプラム及びモノ−デスメチルシタロプラムに比較して、5−HT輸送体に対する親和性は低いが、それでもなお、この輸送体に対する強い選択的な親和性を保持していた。デスメチルシタロプラムの二つの鏡像異性体は、ラット脳の5−HT輸送体に対して匹敵する親和性を有するのに対して、(S)−ジデスメチルシタロプラム鏡像異性体は、ヒトの5−HT輸送体に対して16倍高い親和性を示した。すべての形体のデスメチル及びジデスメチルシタロプラムは、NE及びDA輸送体、並びに非選択的ムスカリン受容体に対して低い親和性を有した。従って、デスメチルもジデスメチルシタロプラムも、この輸送体に対して、親化合物シタロプラムに匹敵するか又はそれを超える強い5−HT輸送体阻害活性及び選択性を保持している。
上の研究は、ラセミ体のシタロプラム及びそのデスメチル及びジデスメチル型の鏡像異性体を受容体バインディングアッセイにおいて比較した。機能的取り込みアッセイも行った。その場合、ラセミ体のシタロプラム、(R)−及び(S)−デスメチルシタロプラム、並びに(R)−及び(S)−ジデスメチルシタロプラムを、ラット脳シナプトソーム中への放射能標識した5−HT、NE及びDAの取り込みを阻害する能力について比較した。同じ化合物をまた、それぞれヒト組換え体MDCK及びCHO細胞におけるNE及びDA輸送体に対する[3H]−ニソキセチン及び[3H]−GBR12935の特異的結合を阻害する能力について試験した。後者の二つのアッセイは、上記の研究からの追跡調査を表す。それはヒトの5−HT輸送体に対する同じ試験品の特異的結合を調査した。各アッセイにおいて、化合物は、完全な競合曲線を得るために10濃度で試験した。各測定は2回くり返して行なった。各実験において、それぞれの参照化合物は、この実験を有効にする目的で阻害曲線を得るのに最低8濃度で2回くり返して試験した。結果を表3に示す。
Figure 2007523176
ラセミ体のシタロプラム及び(S)−デスメチルシタロプラムは、両方とも、それぞれIC50値2.2及び5.8nMを有する、[3H]−5−HT取り込みの強力な阻害剤であった。(R)−デスメチルシタロプラムは、[3H]−5−HT取り込み阻害において、(S)−デスメチルシタロプラムのおよそ1/20の強さであった。第2のメチル基の除去は、およそ70倍の強度低下という結果になった。しかしジデスメチルシタロプラムの二つの立体異性体は、5−HT取り込み阻害において、大きくは異ならなかった。シタロプラム及びすべてのその代謝物質は、[3H]−NE及び[3H]−DA取り込みについて、対照群よりもはるかに弱かった。これらの結果は、それぞれヒトのNE及びDA輸送体に対する[3H]−ニソキセチン及び[3H]−GBR−12935の特異的結合への無視し得る効果とよく相関関係があった。
結論として、シタロプラム及びその代謝物質は、DA及びNEに対して、機能的5−HT取り込み阻害及び5−HT輸送体への特異的結合について選択的であった。全体として、これらの機能的取り込み及び受容体バインディングの研究は、文献の教示に反して、シタロプラムの代謝物質が、5−HT再取り込み輸送体への強い選択的阻害特性を保持することを明らかに示している。
《実施例12. インビボ効力の評価》
片頭痛治療における治療剤の価値は動物モデルを用いて評価することもできる。次のモデルを含めて、様々なモデルが片頭痛治療を予測するものとして技術的に公知である。任意のモデルの予測値が、そのモデルが基づく作用機序により作用する治療剤に限定されることがあり、そして、異なって作用する治療剤の評価には有用でないことがあることに注意すべきである。そのような場合は、別のモデルをさがすべきである。
<電気的刺激により惹起される硬膜層における神経性の血漿管外遊出>
Harlan Sprague−Dawleyラット(225〜325g)又はCharles River Laboratoriesのモルモット(225〜325g)をペントバルビタールナトリウム(それぞれ65mg/kg又は45mg/kg、腹腔内投与)で麻酔し、ラット用は−3.5mm又はモルモット用は−4.0mmに設置した切歯棒(incisor bar)を有する定位固定フレーム(David Kopf Instruments)の中に置く。正中矢状頭皮切開に続いて、頭蓋を通して2対の両側性の穴をドリルで開ける(ラット用は後部に6mm、側面に2.0及び4.0mm;モルモット用は後部に4mm、側面に3.2及び5.2mm−−すべての座標は冠矢交差点(bregma)を参照する)。先端以外は絶縁したステンレス鋼製刺激電極対を両側脳半球の穴を通して硬膜から9mm(ラット)又は10.5mm(モルモット)の深さまで沈める。
大腿静脈を露出させ試験化合物の投与用量を静脈内に(1ml/kg)注射する。およそ7分後、50mg/kg用量の蛍光染料エバンスブルーも静脈内に注射する。エバンスブルーは血中タンパク質と錯体をつくり、タンパク質管外遊出のマーカーとして機能した。試験化合物の注射後正確に10分後、左側三叉神経節を、定電圧/定電流で電流の強さ1.0mA(5Hz、4msec持続)で3分間刺激する。
刺激15分後、動物を屠殺し、20ml生理食塩水で除血する。硬膜採取を容易にするため頭蓋骨上端を除去する。膜試料を両側脳半球から取り出し、水で洗浄し、顕微鏡のスライドグラス上に平らに拡げる。乾燥したら、組織を70%グリセロール/水溶液のカバースリップで覆う。
回折格子モノクロメーターと分光光度計を備えた蛍光顕微鏡を用いて、各組織試料中のエバンスブルーの量を定める。およそ535nmの励起波長を使用し、600nmで発光強度を測定する。顕微鏡はモーター駆動ステージを備え、パーソナルコンピューターと連動する。これにより各硬膜試料上25点(500μm歩み)での蛍光測定と一体となったステージのコンピューター制御運動を容易にした。測定値の平均値と標準偏差をコンピューターにより決定する。
三叉神経節の電気的刺激により惹起される硬膜の管外遊出は、同側性効果(即ち、それは三叉神経節が刺激された側の硬膜上にのみ起こる)である。これにより硬膜の他の側の刺激されない半分は対照として用いることが可能となる。刺激しない側と比較して刺激した側の硬膜における管外遊出量の割合を計算する。生理食塩水対照は、ラットでおよそ2.0及びモルモットで1.8の割合を生じた。対照的に、刺激した側の硬膜における管外遊出を防ぐ化合物は、およそ1.0の割合を有するであろう。用量反応曲線を発生させ、管外遊出を50%阻害した用量(ID50)を見積もる。

Claims (29)

  1. 片頭痛を治療又は予防する方法であって、シタロプラム、若しくはエスシタロプラム、又は薬学的に許容可能なその塩、溶媒和物、多形体、若しくは水和物の治療的有効量をそれが必要な対象へ投与することを含む、前記方法。
  2. 片頭痛が、前駆症状のない又は前駆症状のある片頭痛である、請求項1に記載の方法。
  3. 緊張性頭痛を治療又は予防する方法であって、シタロプラム、若しくはエスシタロプラム、又は薬学的に許容可能なその塩、溶媒和物、多形体、若しくは水和物の治療的有効量をそれが必要な対象へ投与することを含む、前記方法。
  4. 緊張性頭痛が、慢性の緊張性頭痛である、請求項3に記載の方法。
  5. 緊張性頭痛が、偶発性緊張性頭痛である、請求項3に記載の方法。
  6. 群発頭痛を治療又は予防する方法であって、シタロプラム、若しくはエスシタロプラム、又は薬学的に許容可能なその塩、溶媒和物、多形体、若しくは水和物の治療的有効量をそれが必要な対象へ投与することを含む、前記方法。
  7. 頭痛疾患関連の痛みを治療又は軽減する方法であって、シタロプラム、若しくはエスシタロプラム、又は薬学的に許容可能なその塩、溶媒和物、多形体、若しくは水和物の治療的有効量をそれが必要な対象へ投与することを含む、前記方法。
  8. 頭痛疾患が、片頭痛、緊張性頭痛、又は群発頭痛である、請求項7に記載の方法。
  9. シタロプラム、又は薬学的に許容可能なその塩、溶媒和物、多形体、若しくは水和物の治療的有効量を投与する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. エスシタロプラム、又は薬学的に許容可能なその塩、溶媒和物、多形体、若しくは水和物の治療的有効量を投与する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  11. 片頭痛を治療又は予防する方法であって、ラセミ体の若しくは光学的に純粋なシタロプラム代謝物質、又は薬学的に許容可能なその塩、溶媒和物、多形体、若しくは水和物の治療的有効量をそれが必要な対象へ投与することを含む、前記方法。
  12. 緊張性頭痛を治療又は予防する方法であって、ラセミ体の若しくは光学的に純粋なシタロプラム代謝物質、又は薬学的に許容可能なその塩、溶媒和物、多形体、若しくは水和物の治療的有効量をそれが必要な対象へ投与することを含む、前記方法。
  13. 緊張性頭痛が、慢性の緊張性頭痛である、請求項12に記載の方法。
  14. 緊張性頭痛が、偶発性頭痛である、請求項12に記載の方法。
  15. 群発頭痛を治療又は予防する方法であって、ラセミ体の若しくは光学的に純粋なシタロプラム代謝物質、又は薬学的に許容可能なその塩、溶媒和物、多形体、若しくは水和物の治療的有効量をそれが必要な対象へ投与することを含む、前記方法。
  16. 頭痛疾患関連の痛みを治療又は軽減する方法であって、前記方法がラセミ体の若しくは光学的に純粋なシタロプラム代謝物質、又は薬学的に許容可能なその塩、溶媒和物、多形体、若しくは水和物の治療的有効量をそれが必要な対象へ投与することを含む方法。
  17. 頭痛疾患が、片頭痛、緊張性頭痛、又は群発頭痛である、請求項16に記載の方法。
  18. シタロプラム代謝物質が、デスメチルシタロプラム、ジデスメチルシタロプラム、若しくはシタロプラムプロパン酸、又は薬学的に許容可能なその塩、溶媒和物、多形体、若しくは水和物である、請求項11〜17のいずれか一項に記載の方法。
  19. シタロプラム代謝物質が、(±)−デスメチルシタロプラム、光学的に純粋な(+)−デスメチルシタロプラム、若しくは光学的に純粋な(−)−デスメチルシタロプラム、又は薬学的に許容可能なその塩、溶媒和物、多形体、若しくは水和物である、請求項11〜17のいずれか一項に記載の方法。
  20. シタロプラム代謝物質が、(±)−ジデスメチルシタロプラム、光学的に純粋な(+)−ジデスメチルシタロプラム、若しくは光学的に純粋な(−)−ジデスメチルシタロプラム、又は薬学的に許容可能なその塩、溶媒和物、多形体、若しくは水和物である、請求項11〜17のいずれか一項に記載の方法。
  21. 治療的有効量が、約0.5mg/日〜約500mg/日の範囲にある、請求項1〜20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 治療的有効量が、約1mg/日〜約250mg/日の範囲にある、請求項1〜20のいずれか一項に記載の方法。
  23. 治療的有効量が、約5mg/日〜約100mg/日の範囲にある、請求項1〜20のいずれか一項に記載の方法。
  24. 治療的有効量が、経口的に投与される、請求項1〜20のいずれか一項に記載の方法。
  25. 治療的有効量が、カプセル又は錠剤の形態で投与される、請求項24に記載の方法。
  26. 治療的有効量が、非経口的に投与される、請求項1〜20のいずれか一項に記載の方法。
  27. 片頭痛の病気の予防のための方法であって、シタロプラム、若しくはエスシタロプラム、又は薬学的に許容可能なその塩、溶媒和物、多形体、若しくは水和物の予防的有効量をそれが必要な対象へ投与することを含む、前記方法。
  28. 片頭痛の病気の予防のための方法であって、ラセミ体の若しくは光学的に純粋なシタロプラム代謝物質、又は薬学的に許容可能なその塩、溶媒和物、多形体、若しくは水和物の予防的有効量をそれが必要な対象へ投与することを含む、前記方法。
  29. 対象が人間である請求項1〜28のいずれか一項に記載の方法。
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