JP2007519405A - バイオチップ型エレクトロポレーター、及び多重的なサイトでの単一細胞のエレクトロポレーションにおける使用 - Google Patents

バイオチップ型エレクトロポレーター、及び多重的なサイトでの単一細胞のエレクトロポレーションにおける使用 Download PDF

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    • C12M35/02Electrical or electromagnetic means, e.g. for electroporation or for cell fusion

Abstract

対象となる遺伝子材料又は生物学的分子を細胞に導入する技術は、実験的及び実用の目的の両方で非常に興味が持たれている方法であって、エレクトロポレーションが広く用いられているが、単一の接着性細胞のエレクトロポレーションは、未だ十分な技術であるとは言えない。本願では、種々の発達過程におけるエレクトロポレーション用の装置について述べる。この装置では、エレクトロポレーションを達成するように、培養中の接着性細胞に電気信号を駆動且つ印加し得る。また、本発明の装置を用いた単一の接着性細胞のエレクトロポレーション法についても、述べる。

Description

本発明は、基質に接着する種々の接着性細胞を発達の種々の段階で個々にエレクトロポレーションを行う方法及び装置に関する。
エレクトロポレーションは、対象となる遺伝子材料又は生物学的分子を細胞に導入するのに広く使用される技術である。電気信号の細胞への適用により、細胞などの膜に孔の開口を発生させ、細胞外溶液中の分子を細胞に侵入させることが可能となる。
これまで種々のエレクトロポレーション技術が確立されている。これらは、以下の2つのクラスに分類可能である:
(i)細胞集団のエレクトロポレーション用の技術
(ii)単一細胞のエレクトロポレーション用の技術
細胞集団のエレクトロポレーション
上記の第1のクラスの代表として最も頻繁に用いられる懸濁液中の細胞集団のエレクトロポレーションは、トリプシンなどの酵素を用いて培養基質から細胞を除去した後に、規定通り行われる。その後、細胞をエレクトロポレーション用媒体に懸濁し、通常2〜4mmの間隔で配置された2つの大型の金属電極間に高電圧(最大1000V又はそれ以上)を印加する。この細胞懸濁液は、その後、適当な培養チャンバーに移動され、ここで、細胞は、培養される下部の基質上に沈降し且つ接着するように、自由となる。
この技術は、種々の欠点を有する。
欠点のひとつとして、各細胞を横切る方向の実際の圧力低下を制御し得ないことである。電極に近接する細胞の多くは、上述の高電圧の印加の間に死滅し、その他の細胞は、電極間の電場における細胞の位置と、均一でない印加された電場の局所的な相違とに依存して、異なる程度でエレクトロポレーションが行われる。
この方法は、大容量の細胞集団に適用され得るのみである。
細胞は、接着基質から脱離されている必要があり、従って、細胞には、この工程でストレスがかかり、且つ障害を受ける。
単一細胞のエレクトロポレーション
単一細胞のエレクトロポレーション用の技術は、Rubinskyらによる特許文献1で開発されていた。
この技術は、シリコン製のマイクロチップに一体化された細胞の寸法のエレクトロポレーションチャンバーを使用する。この細胞は、最初にこのチャンバーに導入され、シリコン基板の開口部上に載置され、その後、エレクトロポレーションが行われ遺伝子構築物に対して透過性を発揮させる。
この技術には、以下のように幾つかの欠点がある。
システムの設定が複雑で、さらに、”単一細胞のエレクトロポレーター”の大型のアレイのマイクロチップへの一体化は、未だ達成されず、現代の技術状況をもってしても、非常に高価である。
細胞膜が基質に広範に接着され得ず、従って、接着を必要とする全ての細胞(多くの種類の細胞に典型的である)について、成長及び発達が不可能である。
細胞をマイクロチャンバー内に載置する必要があり、これは、非常に困難な技術であって、細胞培養に通常用いられるプロトコールからはかけ離れたものである。
上述のように、上述の欠点を克服し得るエレクトロポレーション装置が明らかに必要とされている。
米国特許第6,300,108号明細書
本願出願人は、上述の欠点の全てを解決するため、基質に接着する種々の細胞の個々のエレクトロポレーションを行う装置を見出した。
従って、本発明は、波形発生器と、マイクロ電極のアレイを有するバイオチップと、バイオチップの前もって選択された単一のマイクロ電極に信号の伝送を可能とする制御システムとを有するエレクトロポレーション用装置を提供することを目的とする。
本発明は、固形基板上に配設された適切な絶縁層上に備えられたマイクロ電極のアレイと;このマイクロ電極をスイッチングシステムに電気的に接続する手段と;固形基板上のマイクロ電極のアレイに含まれる絶縁層で形成された表面上にマイクロ電極のアレイに接触して細胞が成長且つ接着し得る細胞培養チャンバーとを有するバイオチップを提供することをさらなる目的とする。
本発明は、上述の装置を使用して細胞のエレクトロポレーションを行う方法を提供することをさらなる目的とし、この方法は、少なくとも単一の細胞にエレクトロポレーションを行う方法を行うステップを有し、同様にしてエレクトロポレーションされた細胞が得られる。
これら及びその他の目的と同様に、本発明の特徴及び利点は、以下に開示する詳細な説明により、より良好に理解されるであろう。
本発明の特徴は、示すことを目的とし限定することを目的とするものではない以下の記載及び好適実施例から、明らかとなろう。
本発明は、電気的な波形発生器と、マイクロ電極のアレイを有するバイオチップと、バイオチップの前もって選択された単一のマイクロ電極に信号を伝送し得る制御システムとを有する装置によって、現存する技術の欠点を克服することを可能とするものである。
好ましくは、この制御システムは、波形発生器における種々の波形信号を設計し且つスイッチングシステムを用いてマイクロ電極を選択し得る、ソフトウェアプログラムを装備したパーソナルコンピュータからなる。
本発明による装置については、図1に概略的に示しており、パーソナルコンピュータ10と、スイッチングシステム11と、信号発生器12と、バイオチップ13とについて示している。
パーソナルコンピュータ10には、操作者がエレクトロポレーションの工程を完全に制御し得、且つバイオチップに伝送されるべき波形の形状及びタイミングをプログラムし得るソフトウェアプログラムが装備されている。
本発明による装置に使用される電気的な波形発生器12は、市場で簡単に入手可能な一般的な装置であり;スイッチングシステム11は、当業者により容易に設計され実行され得る。
バイオチップ13は、マイクロ電極のアレイと、適当な絶縁層と、スイッチングシステムにマイクロ電極を電気的に接続する手段と、細胞培養チャンバーとを有しており、絶縁層は、固形基板上に配置されており、細胞培養チャンバーでは、細胞がマイクロ電極のアレイと接触して成長し且つ固形基板上のマイクロ電極アレイを有する上述の絶縁層で形成された表面上に接着しており、これらについて、下記の好適実施例において、詳細に述べる。
本発明によるバイオチップのレイアウトについて、本発明による好適実施例のひとつとして、図2のa)及びb)に示し、これらの図を参照して、以下に述べる。なお、この2つの図を通じて、同一又は対応する部品に同様の参照符号を付す。
図2のa)において、バイオチップは、誘電支持体21上に配設されており、中央に配置された開口部26を有する細胞培養チャンバー24を有し、その基礎の表面は、絶縁層で形成されており、固形基板27上に、エレクトロポレーションが行われる細胞に寸法適合したマイクロ電極のアレイを有している。マイクロ電極20のアレイは、固形基板27上に配設された絶縁層上に一体化され、固形基板27上には、開口部26を設けた細胞培養チャンバー24が配置されており、開口部26の下部は、細胞培養チャンバー24の上部表面であって、ここで、細胞は、マイクロ電極のアレイ上で成長し、且つこのマイクロ電極のアレイに接触する。このマイクロ電極のアレイは、導電性導線28を介して、電気的に導電パッド29に接続され、さらに、開口部26を取り囲む細胞培養チャンバー24の外側部で覆われたワイヤボンディング23を介して、外部平行コネクタ22の対に電気的に接続されている。
バイオチップ13は、図1に示すように、コネクタ22にプラグ接続されたケーブルなどの適当な接続手段を介して、スイッチングシステム11に電気的に接続される。
本発明の好適実施例において、誘電支持体21は、ベトロナイト(vetronite;ポリ塩化ビフェニル)製である。ガラス、セラミックなどその他の等価な材料を排除するものではない。
本発明の好適実施例において、バイオチップ13の固形基板は、例えばシリコン基板などの半導体基板からなり、例えば方形などの適当な形状を有し、好ましくは約10mmの適当な横方向の寸法を有し、好ましくはSiO2などの絶縁層で覆われる。シリコンは、斯かる装置用の唯一可能な基板ではなく、例えば、ガラスやその他の透過性基板も同様に使用し得る。しかしながら、シリコンは、マイクロエレクトロニクス工業に由来する十分に強化され反復可能な技術であるという利点を有し、これにより、各デバイスのパラメーターの正確な制御が可能となる。
いずれにしても、透過性基板が好適であって、細胞の観察に倒立顕微鏡を用いることが可能となる。
固形基板27で覆われて固形基板に一体化された大型の寸法を有する2つの電極25(約1mm2)は、基底規準(ground reference)として作用する。また、この電極を接地電位規準として、エレクトロポレーション電流及びワイヤ用のコールド端子(cold terminal)として作用させることも可能である。
エレクトロポレーションを行われる細胞に寸法適合性を有し固形基板を覆う絶縁層に含まれるマイクロ電極20のアレイにおいて、各マイクロ電極は、個々に駆動されてもよく、スイッチングシステム11へと個々に接続することで互いに分離されて駆動されてもよく、これにより、エレクトロポレーション工程を非常に正確で時間通りの制御が可能となる。
図2のb)は、20個のマイクロ電極20のレイアウトについて、示しており(実寸とは異なる)、各マイクロ電極20は、20μm×20μmの活動領域(active area)(つまり、細胞に信号を伝送する領域)を有する。このレイアウトは、刺激部位の数と、マイクロ電極の数と、マイクロ電極の外部供給に必要なバイオチップの電極間の内部接続の数との間で、相対的に良好なバランスを提供する。エレクトロポレーションを行う細胞の種類によって、マイクロ電極の数と密度を大きくしてもよい。
バイオチップ上への細胞の接着を補助するため、バイオチップの細胞培養チャンバー24の開口部26の表面は、細胞培養を開始する前に、接着分子(例えばポリ−L−リジン)でコートされる。細胞膜と、細胞培養チャンバーの開口部26に含まれる固形基板27で覆われた半導体基板との間の数十nmの距離で良好な細胞接着を可能とする基板のコーティングに、多くの異なる接着分子を使用してもよい。
マイクロ電極は、細胞の寸法に適合する限り、異なる形状と寸法とを有していてもよく、通常は、平坦か、表面上に細胞膜が良好に接着し得るように設計され、(通常は、細胞膜の全体の少なくとも10%以上が電極に接触する)、その寸法は、1μm〜50μmである。この電極は、細胞に必要なAC/DCの電流/電圧信号を伝送し得る生物適合性の導電性材料製である。
導電性のマイクロ電極は、生物適合性の金属及び合金から選択される材料製であって、単層又は多層であってもよい。
本発明の装置のバイオチップに使用する導電性のマイクロ電極の好適実施例を、図3に示す。このマイクロ電極は、SiO2製の絶縁層32で覆われたシリコン製の基板31上に実現される。マイクロ電極及びその接続導線38は、2つの窒化チタン層(TiN)33でアルミニウム層34を挟み、金層37で覆った構造を有する。この解決法は、Alの低い電気抵抗に対するTiNの高い熱収支と生体適合性とを組み合わせた種々の利点を有する。マイクロ電極は、SiO2製の絶縁層35で分離される。細胞に直接曝露されないバイオチップの一部(マイクロ電極を接続する接続導線38を有する)は、窒化シリコン層(Si34)36で覆われ、マイクロ電極の活性部位のみを曝露した状態とする。この目的のため、異なる材料(SiO2や有機ポリマーなど)を使用してもよい。
本発明の他の実施例において、容量型のマイクロ電極は、マイクロ電極自体の活性部位を覆うように、薄い絶縁材料を導入することにより、実現される。図6に関し、マイクロ電極は、導電層61(金属若しくは半導体若しくは上述のTiN/Al/TiNのサンドイッチ構造若しくはその他の等価な材料又はこれらの材料の組み合わせで出来たものであってもよい)と、容量カップリングを介して細胞にエレクトロポレーションを行うのを管理する薄い絶縁層64(典型的には、25nm未満の厚み)とを用いて、絶縁基板60上に実現される。マイクロ電極は、絶縁材料62で分離されており、非曝露領域において保護層63で覆われている。
本発明によるバイオチップのマイクロ電極のさらなる実施例によると、マイクロ電極は、より高い電極密度を実現するため、金属酸化物半導体(MOS)技術を用いて、実現されてもよく、これらのそれぞれは、半導体メモリセルの技術と同様の方法で解決されてもよい。
図4について、MOSFET(金属酸化物半導体型電解効果トランジスタ)のアレイは、従来のマイクロエレクトロニクス技術を用いて、つまり、p型の基板40に、それぞれトランジスタのドレインとソースとを構築する2つのn-ドープ領域41、42を埋め込むことにより、シリコン基板40上に実現される。これらのMOSFETのゲート43は、n+ドープポリシリコンに実現され、行(ワード線)における全ての装置に共通するものである。列における全ての装置のドレイン41は、金属接触プラグ(通常はタングステンで実現される)と、金属ライン44(ビット線)とを用いて、共に接続される。この金属は、絶縁酸化物45で取り囲まれている。このトランジスタのソース42は、金属(通常タングステン)プラグ46を介して活性を有するマイクロ電極として作用する薄い金層47に接続される。曝露されていないバイオチップの一部は、保護層48で覆われてもよい。
p型領域をn型領域で、nをドープしたものをpでドープすることにより、一体化の点で上述に類似したn型MOSFETの代わりにp型MOSFETを実現することも可能である。
この技術に関して、2つのマイクロ電極間の最小距離は、1μmとしてもよく、これにより、単一の細胞に、高い空間分解能でエレクトロポレーションを行うことが可能となる。
図5において、上述のマイクロ電極の概略について、示す。マイクロ電極50は、MOSFETのソース51に接続され、そのドレイン52は、ワード線53に接続され、ゲート54は、ビット線55に接続される。もしMOSFETのゲートが閾値電圧VTHよりも高い電圧VGに保たれ、ドレインがVDに保たれ、ソースが開放されたままの場合、後者の端子の電圧は、VD−VTHである。この機構は、アレイの位置を規定するワード線53及びビット線55の電圧を制御することにより、選択されたMOSFETのソース51に接続されたマイクロ電極50の電圧を制御するのに、使用されてもよい。
本発明によるエレクトロポレーション用の装置は、特定の接着分子を必要とせず、細胞の播種、位置取り及び培養の手段に依存しない。
本発明による装置は、以下の利点を有するエレクトロポレーションの実行を可能とする:
接着細胞に対するエレクトロポレーション
同様の培養における複数の異なる単一細胞に対するエレクトロポレーション
各標的細胞用に任意に選択されたタイミングでのエレクトロポレーション
個々の細胞/マイクロ電極の電気的接続性を介して細胞膜を横切って展開する電圧を制御することによる、各標的細胞毎に制御したエレクトロポレーションの頻度(ポア数、寸法及び期間)
異なるマイクロ電極を覆うのに十分大きな細胞の場合、異なるマイクロ電極を使用した同様の細胞についての異なる部位におけるエレクトロポレーション
その特徴故、本発明による方法は、細胞膜に対して不透過性の分子の高い出力でのスクリーニングにも極めて有用である。薬物、遺伝的構築物、及びタンパク質は、同様のバイオチップ上の複数の単一細胞について、個別に検討されてもよい。異なる分子の送達のタイミング及び組み合わせは、各標的細胞について、設定され得る。
本発明による方法は、基礎研究(例えば、遺伝子機能のスクリーニングなど)と同様に、新規薬物の”発見”のフェーズにおいても、使用され得る。実験的な収量の実質的な増加と、実験コストの減少とが、期待されている。良好な効率と、細胞のエレクトロポレーションの制御とに起因して、トランスフェクトされた細胞からの薬物の”製造”フェーズにおいても、且つ遺伝子治療においても、この技術が有用となることは、排除されていない。
上述の装置を用いて達成され得るエレクトロポレーションの方法は、実質的に以下のステップからなる。つまり:
接着状態に到達した後に細胞を培養するステップと;
上述の細胞の少なくともひとつの単一細胞にエレクトロポレーションを施される少なくともひとつの化合物を培地に添加するステップと;
少なくともひとつの単一細胞を選択し、選択された単一細胞が接着している少なくともひとつのマイクロ電極を選択するステップと;
少なくともひとつの単一細胞にエレクトロポレーションを施される少なくともひとつの化合物をエレクトロポレーションするのに適当で、且つ選択された単一細胞が接着している少なくともひとつのマイクロ電極に電気信号を駆動するのに適当な、少なくともひとつの電気信号を発生させるステップと;
からなる。
以下、本発明による装置を用いた上述の方法を実行した4つの実験について、以下の例に述べる。
(例1)
オリゴヌクレオチドを用いたCos−7細胞のトランスフェクション
この実験の目的は、二本鎖のDNAオリゴヌクレオチドを用いた、個々の標的細胞へのトランスフェクションである。
蛍光ラベルで標識したオリゴヌクレオチドを用い、エレクトロポレーション後の標的細胞への導入を、細胞内の蛍光により、その後検出した。
従来の培地を用いて、Cos−7細胞を培養して保持した。培養2日後、トリプシンで細胞をはがし、培地に再懸濁し、本発明によるバイオチップ細胞培養チャンバー上に、チップ表面の約35,000細胞/cm2の密度で、載置した。
載置前、チップの表面を注意深く洗浄し、リンスし、乾燥し、且つ紫外光で滅菌した。このバイオチップを、その後、20μg/mLの水溶液で2時間吸着させることにより、ポリ−L−リジンでコートし、乾燥した。細胞を、37℃、5%CO2で、インキュベートした。
87〜113塩基で、各鎖に蛍光色素(NED又はFAMのいずれか)でラベルした残基を有する二本鎖DNAオリゴヌクレオチドを、その後合成した。このオリゴヌクレオチドを、合成中、水に溶解して、終濃度約40ng/μLとした。エレクトロポレーションの前に、このオリゴヌクレオチドの溶液を、1:1で、2×HBSに希釈した。培地を除いた後、60μLのオリゴヌクレオチド溶液を、エレクトロポレーションの前に、細胞培養チャンバーに適用した。
顕微鏡観察により、単一のマイクロ電極に接触して増殖する個々の細胞を確認した。単一細胞に接触するマイクロ電極のひとつを制御システムにより選択した後、適当なエレクトロポレーション信号を伝送し、各標的細胞について、同様の動作を繰り返した。
パーソナルコンピュータで駆動される波形発生器は、本発明によるバイオチップに伝送される電気信号を発生する。この信号は、50Ωの同軸ケーブルを介して、この信号を本発明によるバイオチップの前もって選択された単一の電極に伝送し得るスイッチングシステムに送られる。外部平行コネクタは、プリント回路を介して、バイオチップに接続される。この基底規準は、前のスイッチグラウンド(switch ground)を培養細胞が載置されている電解溶液に浸漬されたAg/AgClに接続することで、作製される。
エレクトロポレーション信号の波形を、図7に示す。500msの時間間隔で繰り返される25方形波の5つの波(1msの継続時間、10μsの昇降時間)は、Cos−7細胞のトランスフェクションを成功させるのに適切であることが見出された。
エレクトロポレーションを行った後、細胞を標準的な生理的溶液で洗浄し、蛍光顕微鏡で観察した。蛍光の存在により、各標的細胞のトランスフェクションが成功していることを検出した。細胞生存は、トランスフェクションの24時間後の細胞形態の観察により、モニターした。
標的細胞の約80%のトランスフェクションが成功し、6〜10Vの振幅と、1〜10μsの昇降時間とで、良好な細胞生存率(50〜80%)が達成された。
細胞内部の蛍光強度から判断したトランスフェクションの程度は、振幅に直接関連しており、昇降時間に逆行的に関連した。逆に、細胞生存は、電圧の振幅で減少し、昇降時間で増加した。波形間の時間間隔は、重要であって、500msよりも大きな時間間隔では、トランスフェクションは起こらなかった。500ms未満の時間間隔では、細胞生存は、実質的に減少した。最も良好なトランスフェクション率と細胞生存率を得るための最も良好な妥協案として、9Vのパルスと、10μsの昇降時間とを通常用いた。
(例2)
本発明による方法を用いて行った他の実験において、その目的は、DNAプラスミドベクターを用いた、個々の標的細胞へのトランスフェクションである。
個々のCos−7細胞なる標的細胞に、本発明による装置を用いて、GFP(緑色蛍光タンパク質;Green Fluorescent Protein)をコードするプラスミドベクターをトランスフェクトした。細胞質におけるGFPの合成は、蛍光顕微鏡で観察し、首尾よくトランスフェクトが成功したことを示した。
プラスミドベクターのトランスフェクトは、遺伝子の機能解析をするのに多くの実験室で通常使用される技術である。
Cos−7細胞は、上述の実験と同様のものである。
GFPをコードする遺伝子を有する5kBのDNAプラスミドベクターを用いた。増幅及び精製の後、このDNAを、水で50μg/mLに溶解した。エレクトロポレーションの前に、このDNA溶液を、2×HBSで1:1で希釈した。培地を除いた後、エレクトロポレーションの前に、約60μLのDNA溶液(25μg/mL)を、細胞培養チャンバーに適用した。
上述の実験と同様に、標的細胞を選択した。使用したエレクトロポレーション信号の波形は、波形毎のパルス数を50と増加させたことを除いては、上述の実験と同様とした。48時間後、トランスフェクションを施された標的細胞は、GFPを発現する2つの細胞に分裂する複製終期へと進行した。細胞質における典型的なGFP発現パターンは、両方の細胞で観察可能である。この2つの細胞は、細胞の複製及び細胞の本質的な運動性ゆえ、親細胞単独で最初に覆われていたマイクロ電極から若干移動した。
(例3)
ラット海馬ニューロンの蛍光物によるエレクトロポレーション
3番目の実験として、本発明による装置を用いて蛍光物によるラット海馬ニューロンのエレクトロポレーションを行った。
妊娠18日目のウィスターラットの海馬からニューロンを採取した(Banker及びCowan、1977年)。グリア細胞を取り除くため、2回、プレプレート(preplate)し、10容量%の胎仔ウシ血清(Gibco社製、カタログ番号10106078)、及び10%ペニシリン(同、カタログ番号15140114)を含有する、glutamax I(Gibco社製、カタログ番号61965026)含有DMEMに懸濁した(Brewerら、1993年;Vassanelli及びFromherz、1998年)。終濃度は、350,000細胞/mLであった。
バイオチップの表面を、1%の液体の洗剤溶液で、注意深く拭き、ミリQ水(Millipore社、Bedford、MA)でリンスし、乾燥し、紫外光で滅菌した。20μg/mLの水性溶液で1時間吸着させることにより、ポリ−L−リジン(300,000よりも大きい分子量、Sigma社製、Heidelberg、ドイツ)でこのバイオチップをコートし、乾燥した。350μLの細胞懸濁液を細胞培養チャンバーに適用した。5%の胎仔ウシ血清を含有する、glutamax I(Gibco社製、カタログ番号31415029)含有LeibovitzL−15培地(100μL)を添加した。細胞密度は、100,000cm2以下であった。このバイオチップを37℃、10%CO2で、2時間保持した。その後、培地を除去し、細胞を、2容量%B27培地(Gibco社製、カタログ番号17504036)及び1容量%glutamax I(Gibco社製、カタログ番号35050038)を含有する450μLのNeurobasal培地(Gibco社製、カタログ番号21103049)なる血清不含培地で、4〜7日間培養した(Brewerら、1993年;Evansら、1998年;Vassanelli及びFromherz、1998年)。培養状態で、最小6日から最大12日間ニューロンを培養状態に保持して、エレクトロポレーションを行った。
蛍光物質を、標準的な生理的溶液(10μM)に溶解し、エレクトロポレーションの直前に細胞培養チャンバーに適用した。細胞を生理的溶液で2回洗浄した後、細胞を、蛍光顕微鏡下で観察した。
単一のラット海馬ニューロンのエレクトロポレーションは、三角形の形状の電圧波形にてマイクロ電極を印加することにより、行われ、各三角形の波形は、4Vの振幅と、上昇時間と下降時間とが同じ1msなる単一の三角形の形状の継続時間とを有する(図8参照)。
記すべきことに、Cos−7細胞や多くの他の細胞株とは異なり、ニューロンは、興奮性細胞であって、エレクトロポレーション中の電気的活動の望ましくない刺激は、制限されるべきである。本実施例では、(i)波形毎のパルス数を減少させることにより(Cos−7細胞で用いた25又は50パルスに代えて10パルス)、(ii)波形間の間隔を増加させることにより(500msに代えて、5s)、及び(iii)三角形の波形の電圧を用いることにより、上述の望ましくない刺激を減少させた。
(例4)
エレクトロポレーション中の細胞の電気生理学的活動(Cos−7細胞、ラット海馬ニューロン)
標的細胞をパッチクランプ型電極に接触させた。全細胞の配置を構築した後、細胞内ポテンシャルをモニターした。対応するマイクロ電極に適当なエレクトロポレーション信号を印加することにより、細胞内電圧が一時的に0mVにまで上昇した(この細胞のポテンシャルは、約−70mVと、負の値である)。エレクトロポレーションによるポアの形成と、接地された外部電解質との連続的で電気的な導通とに起因して、この一時的な電圧上昇は、緩徐に低下し、細胞は、1〜2分以内に、静止電位に完全に戻った。これは、ポアの再封鎖に必要な時間と同様のものである。外部電解質から細胞内への蛍光物質(小型蛍光色素)の侵入により、ポアの形成を観察した。
本発明による装置で行う、適当なエレクトロポレーション信号を有するエレクトロポレーションは、細胞損傷を示す種々の電気生理学的な兆候を起こすことなく、全体的なパッチクランプの記録セッション(通常20〜30分)の間、繰り返され得る。
期待されるように、エレクトロポレーションにより誘導される一時的な細胞内電圧の振幅、及び静止電位に戻る時間は、印加するエレクトロポレーション信号に依存して、種々変更された。
本願で述べた結果が示すのは、本発明による装置及び装置により、種々の化合物を用いた、異なる種々の細胞における効果的な個別のエレクトロポレーションが可能となることであって、本発明の目的を満たすものである。さらなる実施、又は適用と同様に、さらなる実施例は、本発明の範囲内に包含されるものと考慮されるべきものである。
装置の概略図を示す。 本発明によるバイオチップを示しており、b)は、平面図であり、図2のa)は、断面図である。 本発明による導電性のマイクロ電極の断面を示す。 本発明によるMOSFET型の導電性のマイクロ電極のアレイについての平面図及び概略図を示す。 本発明によるMOSFET型の導電性のマイクロ電極のアレイについての概略図を示す。 本発明による容量性のマイクロ電極の断面図を示す。 エレクトロポレーションの駆動信号に係る特定の波形を示す。時間や増幅などのパラメーター値は、実験の記述の項に示す。 エレクトロポレーションの駆動信号に係る特定の波形を示す。時間や増幅などのパラメーター値は、実験の記述の項に示す。
符号の説明
10 パーソナルコンピュータ
11 スイッチングシステム
12 波形発生器
13 バイオチップ
20 マイクロ電極
21 誘電支持体
22 コネクタ
23 ワイヤボンディング
24 細胞培養チャンバー
25 電極
26 開口部
27 固形基板
28 導電性導線
29 導電パッド
31 基板
32 絶縁層
33 窒化チタン層
34 アルミニウム層
35 絶縁層
36 窒化シリコン層
37 金層
38 接続導線
40 基板
41 n-ドープ領域
42 n-ドープ領域
43 ゲート
44 金属ライン
45 絶縁酸化物
46 プラグ
47 金層
48 保護層
50 マイクロ電極
51 ソース
52 ドレイン
53 ワード線
54 ゲート
55 ビット線
60 絶縁基板
61 導電層
62 絶縁材料
63 保護層
64 絶縁層

Claims (25)

  1. 波形発生器と、マイクロ電極のアレイを有するバイオチップと、該バイオチップの前もって選択された単一のマイクロ電極に信号を伝送し得る制御システムとを有することを特徴とするエレクトロポレーション用の装置。
  2. 前記制御システムは、種々の波形信号を設計し得るソフトウェアプログラムを装備したパーソナルコンピュータと、前記波形発生器の出力を制御するスイッチングシステムとからなることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  3. 前記バイオチップは、エレクトロポレーションを施されるべき細胞に寸法適合し得るマイクロ電極のアレイを有し、
    該マイクロ電極のそれぞれは、互いに分離して駆動され、エレクトロポレーションの工程を非常に正確に規定通りの制御を可能とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の装置。
  4. 固形基板上に配設された適当な絶縁層上に備えられたマイクロ電極のアレイと;
    前記マイクロ電極をスイッチングシステムに電気的に接続する手段と;
    前記固形基板上の前記のマイクロ電極のアレイを含む前記絶縁層で形成された表面上に前記のマイクロ電極のアレイと接触して細胞が成長し且つ接着し得る細胞培養チャンバーと;
    を有することを特徴とするバイオチップ。
  5. エレクトロポレーションを施されるべき細胞に寸法適合し得る個々に駆動するマイクロ電極(20)のアレイを有する、絶縁層(27)で覆われた固形基板としての半導体基板を有し、
    誘電材料製の支持体(21)上に開口部(26)を有する細胞培養チャンバー(24)を取り付けた、
    バイオチップであって、
    前記マイクロ電極(20)は、導電性導線(28)を介して、電気的に接続された導電パッド(29)に電気的に接続され、前記開口部(26)を取り囲む前記細胞培養チャンバー(24)の外側部で覆われたワイヤボンディング(23)を介して外部平行コネクタ(22)の対に電気的に接続され、
    前記の開口部(26)を有する細胞培養チャンバー(24)は、絶縁層(27)で覆われた前記半導体基板の上部上に配設され、両者は、前記誘電支持体(21)上に付着されていることを特徴とする請求項4に記載のバイオチップ。
  6. 絶縁層(27)で覆われた前記半導体基板に一体化され、基底規準として作用する、2つのさらなる電極(25)を有することを特徴とする請求項5に記載のバイオチップ。
  7. 絶縁層(27)で覆われた前記半導体基板は、好ましくはSiO2製の絶縁層で覆われたシリコン基板であることを特徴とする請求項5に記載のバイオチップ。
  8. 前記固形基板は、透過性を有することを特徴とする請求項4又は5に記載のバイオチップ。
  9. 前記誘電支持体は、塩化ビフェニル、ガラス又はセラミックであることを特徴とする請求項5に記載のバイオチップ。
  10. 前記アレイの各マイクロ電極(20)は、細胞膜の全体の少なくとも10%の表面を有する寸法であり、好ましくは、半径が1μm以上50μm以下であることを特徴とする請求項5に記載のバイオチップ。
  11. 前記マイクロ電極は、導電型又は容量型であることを特徴とする請求項4乃至10のいずれか一項に記載のバイオチップ。
  12. 好ましくはSiO2製の絶縁層(32)で覆われたシリコン基板(31)上に得られる導電性のマイクロ電極からなるマイクロ電極であって、
    当該マイクロ電極、及び接続導線(38)は、2つの窒化チタン層(TiN)(33)とアルミニウム層(34)との挟まれた構造からなり、活性表面上に金層(37)で覆われていることを特徴とする請求項11に記載のマイクロ電極。
  13. 当該マイクロ電極は、金属酸化物半導体(MOS)技術を用いて実現されていることを特徴とする請求項11に記載のマイクロ電極。
  14. 2つのn-ドープ領域であるドレイン(41)、及びソース(42)が従来のマイクロエレクトロニクス技術で埋め込まれ、且つ行(ワード線)において全ての装置に共通な、シリコン製のp型の基板(40)からなるマイクロ電極であって、
    これらの電極のゲート(43)は、nドープポリシリコンで実現され、
    列において全ての装置のドレイン(41)は、金属接触プラグ及び金属ライン(44)を用いて接続され、
    トランジスタのソース(42)は、金属プラグ(46)(通常はタングステン)を介して活性電極として作用する金層(47)に接続されていることを特徴とする請求項13に記載のマイクロ電極。
  15. 絶縁基板(60)と、金属(61)と、薄い絶縁層(64)とから得られる容量型のマイクロ電極からなるバイオチップであって、
    当該マイクロ電極は、絶縁材料(62)で分離され、且つ保護層(63)により非曝露領域において覆われていることを特徴とする請求項11に記載のマイクロ電極。
  16. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の装置を用いることを特徴とするエレクトロポレーション方法。
  17. 少なくとも単一の接着性細胞にエレクトロポレーションを施すことを特徴とする請求項16に記載の方法。
  18. 前記装置は、請求項4乃至10のいずれか一項に記載のバイオチップを有することを特徴とする請求項17に記載の方法。
  19. 前記バイオチップは、請求項11乃至15のいずれか一項に記載のマイクロ電極を有することを特徴とする請求項16乃至18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 前記波形発生器は、種々の振幅及び継続時間のパルスの波形を前記の電極に伝送することを特徴とする請求項16乃至19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 前記波形発生器は、500msの時間間隔で25パルス(1msの継続時間)の波形を前記マイクロ電極に伝送することを特徴とする請求項16乃至20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 前記の電極に、1つの波形と他の波形とが5sの間隔で、10パルスからなる三角形の電圧波形を印加することを特徴とする請求項16乃至20のいずれか一項に記載の方法。
  23. 接着状態に到達した後に細胞を培養するステップと;
    前記細胞の少なくともひとつの単一細胞にエレクトロポレーションを施される少なくともひとつの化合物を培地に添加するステップと;
    少なくともひとつの単一細胞を選択し、選択された単一細胞が接着している少なくともひとつのマイクロ電極を選択するステップと、
    少なくともひとつの単一細胞にエレクトロポレーションを施される少なくともひとつの化合物をエレクトロポレーションするのに適当で、且つ選択された単一細胞が接着している少なくともひとつのマイクロ電極に電気信号を駆動するのに適当な、少なくともひとつの電気信号を発生させるステップと;
    を有することを特徴とする請求項16乃至22のいずれか一項に記載の方法。
  24. 請求項16乃至23のいずれか一項に記載の方法で得られることを特徴とするエレクトロポレーションを施された細胞。
  25. エレクトロポレーションの対象物は、薬物、遺伝子構築物及びタンパク質であることを特徴とする請求項24に記載のエレクトロポレーションを施された細胞。
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