JP2007516741A - 一体化パッケージ - Google Patents

Abstract

接着剤層に不可分に接着されたカバー層を含む接着物品の非接触適用のための層状物であって、該接着物品はトップ層とボトム層の間に配置され、且つトップ層はカバー層に近接して位置付けられ、ボトム層は接着剤層に近接して位置付けられ、該ボトム層は前記接着剤層の接着表面の第１端部分に取り外し可能に接着される剥離層を有し、前記接着剤層の接着表面の第２端部分は、トップ層に接着されるかまたはトップ層の一部から形成されるタブ部材の第１部分に取り外し可能に接着され、および該タブ部材の第２部分はトップ層上に位置付けられる層を形成する。

Description

本発明は、パッケージ中に組み込まれる接着物品に関し、該接着物品を囲む層は、接着物品をその環境から単離するためだけでなく、パッケージ開放用のグリップの一部として、および片手のみを用いて皮膚表面などの表面に接着物品を適用するための寸法安定性裏当て（backing）層としても用いることが可能である。

物品の接着性の低下を避けるために、接着剤層を触ることなく創傷ドレッシングなどの接着物品を適用することができることは望ましい。また、細菌を創傷中に運ぶことを避けるために、ドレッシングの表面を触ることなく患者の皮膚に滅菌接着創傷ドレッシングを適用することができることも望ましい。

更に、特に患者が患者の手の一方だけを使える身体箇所上に接着材を配置さねばならない場合、接着材を一方の手だけを用いて皮膚に適用することが可能であることは望ましい。

先行技術には創傷ドレッシングの取り扱いを容易にするためのいくつかの方法が開示されており、一つの方法は米国特許第５，１０６，６２９号に記載されている。この特許の物品は、３層：寸法安定性裏当て層、接着剤層および剥離層からなる。ドレッシングを適用する場合に、剥離層はそこに接着される拡張タブを用いることにより除去されて接着剤層を露出する。次に、創傷ドレッシングの残留層は、直接創傷と接触する接着剤層により創傷部位に適用される。一旦これらの層が所定の位置におさまると、寸法安定性裏当て部材は、好ましくはここに接着される拡張タブを用いて除去される。

ＷＯ第９７／４３９９１号に記載されている発明の目的は、創傷ドレッシングの容易な取り扱いを保証することである。創傷ドレッシングは主要部分およびハンドル部分を含み、主要部分はキャリヤー層、接着剤層および剥離層を含み、ハンドル部分はドレッシングを皮膚に適用する場合に「非接触」グリップとしての使用用に設計される１以上のタブ部材を含む。タブ部材およびドレッシングの主要部分は、少なくとも一つの共通層を有するが、しかし、すべての層を共通に持つわけではなく、ドレッシング適用後タブ部材を除去するために必要とされる力の減少をもたらす。

これら二つの文書は、いかに適用の間接着剤層に触ることなく創傷ドレッシングを取り扱うかを示しているが、しかし、それらは物品の包装を物品の非接触適用と組み合わせてはいない。更に、剥離層が接着剤表面を露出するために最初に除去されるので、また剥離層が放出しなければならない他の部分に接着されたままではないので、使用者は、接着物品が適用された後に集めて放出するための余分な部分を有する。

米国特許第５，８４０，０５２号には、また、カバー層が、カバー層を越えて延びる部分を有し、折り畳まれ、それにより接着剤層の一部を覆うと共に、それ自体の上に折り畳まれて、接着ドレッシングが皮膚に適用された後、支持層除去用のグリップ部分を形成する支持層に、取り外し可能に接着される接着ドレッシング（カバー層および接着剤層）が記載されている。支持層により覆われない接着剤層の一部は、接着ドレッシングの皮膚への適用前に除去される剥離層に取り外し可能に接着される。滅菌性であるかまたは環境から単離するために、この特許の物品は分離した密閉パッケージ中に配置されねばならない。本文書はいかに接着物品を環境から単離するかを教示していない。この物品は、また、接着物品の適用後に集めて放出しなければならない余分な部分の問題を有する。

第３の物品はＷＯ第９８／０００８０号に記載されている。この医薬品接着剤複合材料、例えばドレッシングは、パッケージと組み合わされる。包装物品は、包装材料の表面シート、キャリヤー材料、裏当て材料、粘着剤および剥離表面を有する包装材料の下側シーツを含む。キャリヤー材料は、好ましくは、ドレッシングの適用の間、全体的にまたは部分的にそれ自体の上への皺寄せまたは折り畳みから裏当てを防止するために、裏当て材料よりも実質的により堅くある。キャリヤー材料は、ヒートシール、接着剤、機械的結合、ワックス皮膜などのあらゆる適する方法により、裏当てに接着することができる。結合は安全でありなお取り外し可能である、すなわち、キャリヤーおよび裏当ては、裏当ての一体性または裏当て上の接着剤と患者の皮膚間の結合を破壊することなしに引き離すことができる。加えて、キャリヤーと裏当て間の結合は、裏当ての底面上の接着剤と剥離ライナーまたは包装表面間の結合よりも強くあることが好ましい。物品上の別の剥離ライナーを含むよりはむしろ医薬品接着剤複合材料を包装材料の下側シートに直接付着させることは、医薬品接着剤複合材料を調合する方法を簡略化する。剥離表面と下側シート間の結合力は、剥離表面と裏当ての底面上の接着剤間の結合力よりも大きい。

この文書は、いかに物品の包装を単一プロセス中に包含することが可能であるかを実証するが、しかし、用いられるプロセスは複雑であり、包装物品は適用することが難しくあることが可能である。

米国特許第５，５１１，６８９号には、物品を使用されるまで滅菌状態に保つことを可能とするいくつかの別々のプラスターまたは接着剤裏当て物品を有する紙が開示されている。開示された物品は、トップ層上に存在する接着剤によりトップ層に取り外し可能に接着され、また、トップ層をボトム層に付着させそれにより接着剤裏当て物品を囲い込むカバー層を有する接着剤を含む。この文書に開示されている物品は、従って、密閉パッケージの形態をとり、それは一方の手だけを用いる非接触適用に適する。この解決策は、カバー層とトップ層間の結合が接着物品と皮膚間の結合よりも弱くあることを必要とする。

ＷＯ第００／３０５８０号は、接着ドレッシング（接着剤層およびカバー層）を含む非接触適用用の接着ドレッシングなどの層状物に関し、トップ層とボトム層は互いに取り外し可能にシールされて、カバー層がトップ層に取り外し可能に接着され接着剤層が剥離層に接着される接着ドレッシングを含有するパッケージを形成する。用いられる場合に、パッケージのボトム層は剥離層と一緒に除去され、一方でトップ層はカバー層に接着したままで留ま、且つ接着ドレッシングを正確に皮膚に置くために用いられる。いかにキャリヤー層がトップ層に取り外し可能に接着されるかは記載されていない。

これらの物品の欠点は、層間の結合力の注意深い制御が、接着物品の変形および皺なしで皮膚に適用することが可能である物品を達成するために必要であることである。

米国特許第５，０９９，８３２号には、接着表面が、一端で折り畳まれた剥離ストリップに、および他端で別のストリップに取り外し可能に接着されるパッケージ中の接着ドレッシング（カバー層および接着剤層）が開示されている。接着ドレッシングのカバー層は支持体に裏表兼用で接着される。接着ドレッシングおよびパッケージは二つの別の単位であり、接着ドレッシングは、剥離ストリップが除去され、接着ドレッシングが皮膚に適用されることが可能である前に、パッケージから引き出されねばならない。本発明による一体化パッケージに較べて、この物品の使用は、接着物品が適用された後に物品のいくつかの追加の部分品を集め放出することを含む。

米国特許第５，３９７，２９７号には閉鎖パッケージ中のバンドエイドが開示されており、そこでは、接着表面が、同時に剥離ストリップを除去し接着剤表面の大部分を露出しながら、パッケージからバンドエイドを引き出すことを可能とする折り畳まれた剥離ストリップに取り外し可能に取り付けられる。パッケージの小部分および剥離表面はバンドエイドの一端をなお覆い、バンドエイドの非接触適用を可能とする。

しかし、バンドエイドの裏での弾性特性なしの堅い支持体の欠如は、バンドエイドを皮膚に適用することを難しくし、たとえバンドエイドがうまく皮膚に適用されるとしても、それは容易に引き伸ばされ、一般的に、接着剤が皮膚上に快適に配置されるまでに、皮膚からのバンドエイドの除去およびその再貼付をもたらすことが可能である。更に、この物品の使用は、本発明の一体化パッケージに較べて物品の多くの追加部分品を集め放出することを含む。接着物品の再貼付は、また、接着物品の接着性を相当に弱め、創傷中に細菌を導入する危険性を増大させることが知られている。

上述の文書はいずれも、本発明によるタブ部材を有するパッケージ中に一体化される接着物品の形態をとる層状物を記載していない。更に、本発明によるパッケージの構築により、カバー層は、接着剤層の小部分がトップ層に取り付けられるタブ部材に接着されるので、トップ層に取り付けられる必要はない。

本発明により、カバー層からのトップ層の分離は、一旦接着ドレッシングがそれ用に意図された表面に適用されてしまうと容易に達成される。

本発明は、一旦接着物品が適用されてしまうと、使用者が彼の手の中に既に有する物品一点の放出を含むだけである。

加えて、タブ部材は、パッケージの開放、同時にドレッシングの接着表面の露出、および寸法安定性裏当て層としてのトップ層を用いる皮膚上への接着物品の設置用のグリップの一部として有用である。この最後の態様は、小面積または極薄接着物品を有する接着物品が表面に適用されねばならない場合に特に重要である。

発明の概要
本発明の目的は、層状物、特に、接着表面との接触を避け、同時に接着物品の伸びおよび皺寄せを避けるやり方で表面、適する皮膚または創傷に適用することが可能である創傷ドレッシングなどの滅菌接着物品を含有する一体化パッケージを提供することである。更なる利点は、接着物品が片手のみを使って適用することが可能であることである。

従って、本発明は、接着剤層に不可分に接着されたカバー層を含む接着物品の非接触適用用の層状物に関し、該接着物品はトップ層とボトム層の間に配置され、且つトップ層はカバー層に近接して位置付けられ、ボトム層は接着剤層に近接して位置付けられ、該ボトム層は前記接着剤層の接着表面の第１端部分に取り外し可能に接着される剥離層を有し、前記接着剤層の接着表面の第２端部分は、トップ層に接着されるかまたはトップ層の一部から形成されるタブ部材の第１部分に取り外し可能に接着され、および該タブ部材の第２部分はトップ層上またはそれに近接して位置付けられる層を形成する。適して、タブ部材はトップ層とボトム層の間に位置付けられる層を形成し、接着物品の接着剤表面の第２部分と部分的に重なる。

本発明は、また、本発明の層状物の接着物品の生物表面への適用のための方法に関する。

本発明は図面を参照しながら更に詳細に開示される。

本発明の詳細な説明
本明細書において用いられる用語「固定される」または「接着される」は、「取り外し可能に接着される」または「不可分に接着される」ことを意味する。

本明細書において用いられる「取り外し可能に接着される」は、二つの層が、含まれる層を永久的に変形するかまたは損傷することなしに分離することが可能であることを意味する。

本明細書において用いられる表現「不可分に接着される」は、層が両方の層を無傷のまま保持しながら分離することができないことを意味する。

本発明により、トップ層およびボトム層は、適して溶接によりまたは接着剤の使用により、少なくともタブ部材の位置の反対側のそれらのエッジで互いに固定することが可能であり、好ましくは固定される。本発明の好ましい態様により、トップ層およびボトム層は、トップ層の反対端にあるタブ部材の位置に反対側のそれらのエッジで、適して溶接により互いに不可分に接着される別個のシートから作製される。

本発明の別の態様により、トップ層およびボトム層は、それ自体の上に折り畳まれた一つのシートから作製されて、トップ層上のタブ部材の位置に反対側の位置にあるエッジを形成する。

本発明の更なる態様により、ボトム層およびトップ層の両方は、接着物品の面積よりも大きくある表面積を有する。

本発明のこの態様により、ボトム層およびトップ層は接着物品の面積よりも大きい表面積を有す、且つトップ層およびボトム層、ならびにトップ層およびタブ部材は互いに取り外し可能にシールされ、それにより接着物品を含有するシールパッケージを形成することが可能である。本発明のこの態様により、滅菌パッケージ中の滅菌接着物品は提供することが可能である。

本明細書において用いられる用語「シールされる」は、層が取り外し可能であるかおよび／または互いに不可分に接着され、接着物品を環境から単離するシール材を形成することを意味する。取り外し可能にシールされる、はシール材が破られることが可能であり、層は層を損傷することなく分離することが可能であることを意味する。それは、ボトム層およびトップ層が、例えばタブ部材の位置に反対側のエッジで互いに固定するかまたは接着する（不可分に接着することを含めて）ことができないことを意味するものではない。

接着物品周りのシールは、ヒートシール、コンタクト接着剤、粘着性材料、機械的結合などを含むあらゆる適する手段により提供することが可能である。シール機構には無関係に、それが用いられる滅菌プロセス、例えば、ガンマ線照射、エチレン・オキシド、などと適合することは好ましい。

本発明の一つの態様において、ボトム層上の剥離層の周辺に位置するボトム層の面は、取り外し可能にトップ層に接着される接着剤層により覆われ、適してボトム層はトップ層に取り外し可能にシールされる。

本発明の第２態様により、接着物品のカバー層の周辺に位置するトップ層の面、および所望によりタブ部材の一部は、取り外し可能にボトム層の周辺部分に接着される接着剤層により覆われ、適してトップ層はボトム層に取り外し可能にシールされる。

本発明の第３態様により、ボトム層上の剥離層の周辺に位置するボトム層の面は、粘着層およびトップ層の表面により覆われ、ボトム層に面するタブ部材は本質的にボトム層表面上の粘着層の鏡像を形成する粘着層により覆われ、且つ該粘着層はトップ層を取り外し可能にボトム層に接着する。好ましくは、トップ層およびボトム層は、粘着層により互いに取り外し可能にシールされる。

本発明により、接着物品の接着表面の第１端部分は、ボトム層上の剥離層に取り外し可能に接着され、接着物品の接着表面の第２端部分は、タブ部材に取り外し可能に接着される。

この文脈において、用語「端部分」は接着剤層の一端での接着表面のより小さなまたはより大きな部分を意味する。従って、端部分は接着剤層の５０％を超える接着表面を含むことが可能であるか、または、それは接着剤層の５０％未満の接着表面を含むことが可能である。

好ましくは、接着物品の接着剤表面の５０％を超える端部分は、ボトム層上に位置する剥離層に取り外し可能に接着され、接着物品の接着表面の５０％未満の端部分は、タブ部材に取り外し可能に接着され、更に好ましくは、接着物品の接着表面の８５％を超える端部分は、ボトム層上に位置する剥離層に取り外し可能に接着され、接着物品の接着表面の１５％未満の他の端部分は、タブ部材に取り外し可能に接着される。

本発明の一つの態様により、タブ部材はトップ層に固定される別の層である。好ましくは、タブ部材はトップ層のエッジでまたはトップ層のエッジに近接してでトップ層に固定される。タブ部材をトップ層に接着するための一つの方法は、溶接によるものである。

一つの態様において、タブ部材は、適してタブ部材上に存在する接着剤の使用により、トップ層に取り外し可能に接着される。

別の態様において、タブ部材は溶接などにより不可分にトップ層に接着される。

この文脈において、タブ部材は、トップ層に面するその全体第２表面（すなわち、接着物品に取り外し可能でなく接着されるタブ部材の部分）、またはその小さな部分により、取り外し可能におよび／または不可分にトップ層に接着することが可能である。

本発明により、タブ部材は、また、部分的に不可分にトップ層に接着す、且つ部分的に取り外し可能にトップ層に接着することが可能である。

本発明の特定態様により、前記タブ部材の第１部分は前記タブ部材の第２部分よりも小さな面積を有する。

本発明の好ましい態様により、ボトム層と組み合わせたタブ部材およびトップ層は、トップ層およびボトム層を引き離し、接着物品の接着表面を露出するためのグリップとして用いるように設計される。更に、トップ層と組み合わせたタブ部材は、物品の接着表面に触ることなく接着物品を適用するためのグリップとして用いるように設計される。一つの態様において、タブ部材は、片手の指先の使用により取り扱うことができる十分に大きな表面積を有する。

適して、タブ部材は３６ｍｍ³〜４００ｍｍ³間、好ましくは３６ｍｍ³〜４００ｍｍ³間、更に好ましくは６４ｍｍ³〜４００ｍｍ³間の面積を有する。

あるいは、タブ部材は、トップ層の一部を一度それ自体の上に折り畳んで接着物品の接着表面の第２部分ならびにトップ層の一部を覆うことにより形成することが可能である。

タブ部材は、前記接着剤層の前記第２部分に取り外し可能に接着される剥離層を担持してもよい単層である。

適して、タブ部材上の剥離層は接着物品の接着表面の前記第２端部分の面積に対応する面積を有するか、または、それは接着物品の接着表面の第２端部分の面積よりもわずかに大きくある面積を有する。タブ部材の表面の残りは、所望により、上述のようにタブ部材に面するトップ層の表面に接着することが可能である。

タブ部材上の剥離層は、タブ部材に不可分に接着される。

同様に、ボトム層上に位置する剥離層は、ボトム層に不可分に接着される。

適して、接着物品は接着創傷ドレッシングである。

本発明は、また、接着物品の表面への非接触適用のための方法に関し、該方法において、上述のような層状物が与えられ；接着表面はタブ部材とトップ層により形成されるグリップ周りを片手で握り、ボトム層により形成されるグリップをもう一方の手で握り、タブ部材の位置に反対側のエッジで互いに接着されるボトム層およびトップ層を残しながらトップ層とボトム層を引き離すことにより露出され；片手を用いて接着物品を表面に適用し、それが表面上に配置される際に寸法安定性層としてトップ層を用いて接着物品を支持し、接着物品がそこに接着物品の位配置さら離れる方向に適用された表面に沿ってタブ部材とトップ層により形成されるグリップを引くことによりタブ部材から接着物品の第２部分を引き離す。

好ましい態様の説明
本発明は、今、本発明の好ましい態様を示す図面を参照してより詳細に説明される。

図１は、その本質的に平らな平面層を示す本発明の層状物の縦断面図である。図は、接着剤層４に取り外し可能に接着されるボトム層１、およびカバー層６に面するトップ層、およびタブ部材３の位置を示す。図上に示されるものは、また、トップ層２とタブ部材３の間に配置される接着剤層４の一部、および剥離層５により部分的に覆われるタブ部材３に面する接着剤層４の接着表面の位置である。

図２は本質的に図１と同じ図面であるが、しかし、トップ層およびボトム層が互いにシールされ閉鎖パッケージを形成する本発明の態様を示す。ボトム層の部分８はトップ層２およびタブ部材３に取り外し可能に接着されシールされるが、部分９において、ボトム層はタブ部材３にもトップ層にも接着されないが、しかし、タブ部材はトップ層に取り外し可能に接着されるかおよび／またはシールされ、それによりボトム層１およびトップ層２を引き離すために用いられるためのグリップを形成する。

図３は、トップ層２およびボトム層１が引き離され、接着剤層４の接着表面が露出された後の本発明の層状物を示す。トップ層２およびボトム層１は、タブ部材位置の反対側のエッジで互いに不可分にまたは取り外し可能に接着される。図はタブ部材３上の剥離層５の位置を示す。トップ層２の表面に面するタブ部材３の表面は、互いに接着することが可能であるか、または可能でない。

図４は、また、トップ層２およびボトム層１が引き離され、接着剤層４の接着表面が露出された後の本発明の層状物を示す。トップ層２およびボトム層１は、タブ部材位置の反対側のエッジで互いに不可分にまたは取り外し可能に接着される。図は、カバー層１０の表面がトップ層２には接着しないが、しかし、グリップとして役立つタブ部材３のみに接着することを示す。図は、また、タブ部材３がトップ層２のエッジにのみ接着することを示す。図は、また、タブ部材３上の剥離層５の位置を示し、面６はボトム層１上の可能な剥離層の位置を示し、１１はボトム層１上の可能な接着剤層または粘着層の位置を示す。

図５は、いかにトップ層およびボトム層を引き離すか、および、接着物品を片方の手だけを用いて、且つ接着剤層の皮膚への塗布の間寸法安定性支持体としてトップ層を用いて皮膚に適用することが可能であるかを示す。

図６はタブ部材用の各種形状を示す。しかし、図は、タブ部材の形状について、示される形状に限定されるものと見なされることは可能でない。

図７は、トップ層２、第１および第２剥離層それぞれ２１６および２１８、タブ部材３およびボトム層１を含む本発明の一体化パッケージ中の剥離層および溶接部分の位置付けを示す。トップ層２は溶接部分２２４および２２６でタブ部材３に、溶接部分２２８でボトム層１に固定される。ボトム層３は溶接部分２３０でタブ部材３に固定することが可能である。

図８は、その適用の間の図７に示される一体化パッケージの相対的配置を示す。ボトム層１は溶接２３０を破ることによりタブ部材３から引き離され、剥離層２１８は接着剤層４から引き剥がされている。カバー層６はトップ層２から部分的に引き剥がされていて、カバー層をトップ層２に固定するための接着剤（示されていない）は所望により提供される。一旦接着剤４が塗布部位に塗布されてしまうと、剥離層２１６は接着剤から引き剥がされる。二つの別個のシートを設置するために切断されるかまたは穴あけされる材料の連続シートから作製することが可能である剥離層２１６および２１８は、例えば、シリコン被覆ＰＥＴＰシートから作製することが可能である。トップ層２、タブ部材３およびボトム層１は、例えば、プラスチック材料のホイルから作製することが可能である。

材料および方法
本発明の層状物中の種々の層用に用いられる材料は、物品における特定用途に適するあらゆる材料であることが可能である。一部の材料は以下に記載されるが、しかし、これらの材料は限定するものとは見なされるべきでない。

適して、接着剤層は、水を吸収することができる粒子またはポリマーを所望により含有するエラストマー系粘着剤材料である。あるいは、接着剤層は、所望により薬理学的活性物質を担持する吸収性材料の吸収パッド（ガーゼ、発泡体または親水コロイド）を担持することが可能である。

接着剤層は、アクリル、シリコン、またはポリイソブチレン接着剤などのあらゆる数の公知の市販されている医薬グレードの接着剤から選択することが可能であり、薬物（抗生物質、抗菌剤、鎮痛剤）および水吸収剤（親水コロイド）などの種々の作用物質と混合することが可能である。

薬学的活性物質は、また、接着剤層の表面上に置くことが可能である。

カバー層は、接着ドレッシング上の薄膜として有用であるあらゆる公知の材料から作製することが可能である。適する材料には、ポリウレタン、例えばポリエステルまたはポリエーテル・ポリウレタン、またはエラストマー系ポリエーテル・ポリエステルフィルム、ポリエーテル・ポリアミドまたは親水性ポリウレタンが挙げられる。

トップ層およびボトム層、およびタブ部材は、他の形状もまた可能であるが、適して長方形、楕円または円形シートである。適して、トップ層および／またはボトム層は、シリコン処理された紙またはプラスチックホイルから作製される。適して、ボトム層表面の一部のみがシリコン層を担持する。適して、タブ部材は形状およびサイズにおいてトップ層の端部分に対応する。

接着物品は、他の形状もまた可能であるが、適して楕円、円形または長方形形状である。図６を参照すること。

トップ層をボトム層に接着するための接着剤層は、この目的のために有用なあらゆる従来型の接着剤であることが可能である。

トップ層およびボトム層上に存在する粘着層は、通常圧力および熱を通して活性化される場合に結合を形成する粘着材料から一般的に選択される。適する粘着材料は米国特許第２，５２９，０６０号に記載されている。

トップ層をボトム層に接着するかおよび／またはシールするための他の方法も、また、本発明により包含される。

本発明の層状物を製造するための方法は、技術上あらゆる適する方法であり、好ましくは以下に記載される方法である。

従って、本発明の層状物は、
ａ）トップ層を提供し、
ｂ）所望により別の接着物品の形態において、その２層が不可分に互いに固定されるカバー層および接着剤層を含む接着物品のカバー層をトップ層上に置き、
ｃ）ボトム層の上部上に剥離層およびタブ部材を有するボトム層を接着物品の接着表面に接着し、
ｄ）物品をトップ層に接着されたままの個別部分にダイカットし、
ｅ）トップ層を接着物品の周辺周りでボトム層にシールすることにより、所望により物品を単離すること、
を含む方法により製造することが可能である。

本発明の層状物は、こうした層状物の調製用の従来型の装置を用いて製造することが可能である。本発明の利点は、工程の間に用いられるトップペーパーの量が、製造の初めから終わりまで同じトップペーパーが用いられるので減少することが可能であることである。これは通常の便宜よさではない。また、製造工程において、同時に作業を進めることはより簡単である。

図１は、本発明の層状物およびその本質的に平らな平面層の縦断面図である。 図２は、本質的に図１と同じ図面であるが、しかし上およびボトム層が互いにシールされ閉鎖パッケージを形成する本発明の態様を示す。 図３は、トップ層２およびボトム層１が引き離され、接着剤層４の接着表面が露出された後の本発明の層状物を示す。 図４も、トップ層２およびボトム層１が引き離され、接着剤層４の接着表面が、しかし別の角度から、露出された後の本発明の層状物を示す。 図５は、いかにトップ層およびボトム層を引き離すことが可能であるか、およびカバー層に不可分に接着された接着剤層を、片方の手だけを用いて、且つ接着物品の皮膚への適用の間支持体としてトップ層を用いて皮膚に適用することが可能であるかを示す。 図６は、タブ部材の各種形状を示す。 図７は、本発明の層状物における剥離層および溶接部分の位置付けを示す。 図８は、本発明の層状物における剥離層および溶接（welding）部分の位置付けを示す。

Claims (20)

1. 接着剤層に不可分に接着されたカバー層を含む、接着物品（adhesive article）の非接触適用（application）のための層状物（layered product）であって；
   該接着物品はトップ層とボトム層の間に配置され、且つ該トップ層はカバー層に近接して位置付けられ、該ボトム層は接着剤層に近接して位置付けられ、ボトム層は前記接着剤層の接着表面の第１端部分に取り外し可能に接着される剥離層を有するものであり、且つ、
   該接着剤層の接着表面の第２端部分が、トップ層に接着されるかまたはトップ層の一部から形成されるタブ部材の第１部分に取り外し可能に接着され、且つ該タブ部材の第２部分がトップ層上に位置付けられる層を形成することを特徴とする層状物。
2. トップ層およびボトム層が、少なくともタブ部材の位置の反対側のエッジで互いに固定される請求項１に記載の層状物。
3. ボトム層およびトップ層が接着物品の面積よりも大きい表面積を有し、トップ層およびボトム層、ならびにタブ部材およびトップ層が互いに取り外し可能にシールまたは接着され、それにより接着物品を含有するパッケージを形成する請求項１〜２のいずれかに記載の層状物。
4. タブ部材が、トップ層に固定される別の部材である請求項１〜３のいずれかに記載の層状物。
5. 前記タブ部材の第１部分が、前記タブ部材の第２部分よりも小さな面積を有する請求項１〜４のいずれかに記載の層状物。
6. ボトム層と組み合わせたタブ部材およびトップ層が、トップ層およびボトム層を引き離し、接着物品の接着表面を露出するための非接触グリップとして用いられるように設計される請求項１〜５に記載の層状物。
7. タブ部材が、物品の前記接着表面の前記第２部分に取り外し可能に接着される剥離層を担持してもよい単層である請求項１〜６のいずれかに記載の層状物。
8. ボトム層上の剥離層に対して周辺に（peripherally）位置付けられるボトム層の一部（an area）が、トップ層に取り外し可能に接着される接着剤層により覆われる請求項１〜７のいずれかに記載の層状物。
9. 接着物品のカバー層に対して周辺に位置付けられるトップ層の一部、および所望によりタブ部材の一部が、ボトム層に取り外し可能に接着される接着剤層により覆われる請求項１〜７のいずれかに記載の層状物。
10. ボトム層上の剥離層に対して周辺に位置付けられるボトム層の一部が、粘着層により覆われ、ボトム層に面するタブ部材およびトップ層の表面が、ボトム表面上の粘着層の鏡像を本質的に形成する粘着層により覆われ、該粘着層がトップ層をボトム層に取り外し可能に接着する請求項１〜７のいずれかに記載の層状物。
11. 接着物品の５０％を超える接着表面がボトム層上に位置する剥離層に取り外し可能に接着され、接着物品の５０％未満の接着表面エリアがタブ部材に取り外し可能に接着されることを特徴とする請求項１〜１０のいずれかに記載の層状物。
12. 接着物品の８５％を超える接着表面がボトム層上に位置する剥離層に取り外し可能に接着され、接着物品の１５％未満の接着表面エリアがタブ部材に取り外し可能に接着されることを特徴とする請求項１１のいずれかに記載の層状物。
13. タブ部材が３６ｍｍ³〜４００ｍｍ³間、好ましくは６４ｍｍ³〜４００ｍｍ³間の面積を有する請求項１に記載の層状物。
14. タブ部材が、トップ層を一度それ自体の上に折り畳む（folding）ことにより形成される請求項１に記載の層状物。
15. タブ部材が、トップ層の１または複数のエッジで、またはトップ層の１または複数のエッジに近接して、トップ層に固定される別の部材である請求項１〜１４に記載の層状物。
16. タブ部材が、トップ層に取り外し可能に接着される別の部材である請求項１５に記載の層状物。
17. タブ部材が、トップ層に不可分に接着される別の部材である請求項１５に記載の層状物。
18. タブ部材が、トップ層に面するタブ部材の全体表面にわたりトップ層に取り外し可能に接着される請求項１〜１４のいずれかに記載の層状物。
19. タブ部材が、トップ層に面するタブ部材の全体表面にわたりトップ層に不可分に接着される請求項１〜１４のいずれかに記載の層状物。
20. 請求項１〜１９のいずれかに記載の層状物が与えられ；タブ部材とトップ層により形成されるグリップ周りを片手で握り、ボトム層により形成されるグリップをもう一方の手で握り、タブ部材の位置に反対側のエッジで互いに接着されるボトム層およびトップ層を残しながらトップ層とボトム層を引き離すことにより、接着表面が露出され；片手のみを用いて接着物品を表面に適用し、それが表面上に配置される際に寸法安定性層としてトップ層を用いて接着物品を支持し；および接着物品がそこに適用された表面に沿ってタブ部材とトップ層により形成されるグリップを引くことによりタブ部材から接着物品の接着表面の第２部分を引き離すことを特徴とする、接着物品の表面への非接触適用のための方法。

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