JP2007513169A - 自殺傾向を予防しまたは減少させるための、および自殺傾向に関連する大うつ病を治療するためのメマンチン - Google Patents

自殺傾向を予防しまたは減少させるための、および自殺傾向に関連する大うつ病を治療するためのメマンチン Download PDF

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Abstract

本発明は、非競合的NMDA受容体アンタゴニストであるメマンチンを使用する、大うつ病性障害(MDD)の治療、およびそれに伴う自殺傾向の予防に関する。

Description

本発明は、NMDA受容体アンタゴニストであるメマンチンを使用する、大うつ病性障害(MDD)の治療、およびそれに関連する自殺傾向の予防に関する。
大うつ病性障害(MDD)は、高い死亡率と関連している。精神障害に関する統計的診断基準第四版(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders IV) (DSM IV-Branden/Hill、1994年、ワシントンD.C.のAmerican Psychiatric Associationより出版)によると、重篤なMDDを有する個人の15%が自殺により死亡している。この率は、55歳以上の個人においてはほぼ4倍にまで増加する。MDDにおける自殺のリスクは、MDDの精神病的特質、自殺未遂の前歴、自殺の家族歴、または同時発生的な物質乱用を有する個人において特に高い。自殺未遂および自殺既遂は、剖検での脳脊髄液におけるセロトニン代謝物の減少と相関しているが、これがその他の抑うつ症状の重篤度と相関する程度は不明である(非特許文献1)。自殺念慮レベルの増加は、完全に無症候性の状態よりもむしろ、再発において持続性である軽度な抑うつ症状により特徴付けられる再発に対するリスクの増加と相関している(非特許文献2)。
大うつ病性障害は、何歳からでも発症し得て、平均発症は20代の半ばである。DSM-IV によると、女性は10〜25%の少なくとも1回のMDDエピソードを有する可能性を有し、それに対して男性は5〜12%の可能性を有する。MDDは、少なくとも2週間の抑うつ気分(depressed mood)、または活動における興味または喜びの喪失により特徴付けられ、そして食欲または体重、睡眠および精神運動活動における変化;意欲低下(decreased energy);無価値感(feelings of worthlessness)または罪業(guilt);思考(thinking)、集中(concentration)または決断(making decisions)の困難、または自殺思考の再発のような追加的症状を含む。MDDを有する個人はしばしば涙もろさ、興奮性、思い悩み、不安、過度の心労、恐怖および身体的苦痛の不満を有している。さらに、第一度生物学的近親者の間では1〜3倍共通であるという、MDDの家族パターンに関しての徴候が見られる。
MDDに付随して頻繁におこるその他の障害には、パニック障害、強迫性障害、神経性食欲不振、神経性大食症および境界性人格障害が含まれる。
<現在の治療>
米国における大うつ病性障害の治療の一次的な方法は、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRIs)の使用である。最近では、選択的ノルエピネフリン再取り込み阻害剤(NARIs)および二重(dual)SSRI/NARIs、すなわちSNRIsの使用が広く用いられている。セロトニンおよびノルエピネフリン両方の再取り込みを阻害する、3-クロロイミプラミンが、欧州およびカナダにおいては抗うつ薬として広く使用されている。抗うつ薬として現在関心が持たれ、または試験されているその他の化合物としては、フルボキサミン、シタロプラム、エスシタロプラム、ジメルジン、セルトラリン、ブプロピオンおよびノミフェンシンが挙げられる。フルボキサミンは、シナプス前ニューロンへのセロトニン再取り込みの強力かつ選択的な阻害によりセロトニン神経伝達を促進する。レボキセチンは、重篤なうつ病の治療において有用である可能性を有する選択的ノルエピネフリン再取り込み阻害剤である。ミルナシプランのようなその他の化合物は、5-HTおよびノルエピネフリン両方の再取り込みを遮断する。
これらの化合物の多くは、治療的なレベルで投与された場合に有害な副作用を有する。可能性のある副作用には、吐き気、頭痛、口渇、鎮静および振せんが含まれる。フルボキサミンのような選択的SSRIsでの治療の間に最も頻繁に起こる副作用は、6〜37%の発生率を有する(非特許文献3)吐き気、下痢/軟便、便秘のような胃腸障害、および性機能障害である。吐き気は、発生率という点で主要な副作用である。これらの副作用は、重篤度は軽度から中度であるけれども、一部の患者にはSSRIsおよびSNRIsでの治療を思いとどまらせるものである。
<自殺>
自殺するリスクのある対象の抗うつ薬での治療は、前記対象が概してうつ病を患っているので有益であると考えられる。しかし、一定の臨床医および研究者は、有効性および疫学的研究のメタ分析(非特許文献4)に基づき、SSRIの前記対象への投与が自殺傾向(suicidality)の増加に連結していると信じている。SSRIsの抗うつ活性が発現する前の最初の2〜3週の反応期間(latency period)の間に、セロトニンを含む神経シナプスでの神経伝達物質濃度が増加すると考えられてきた。この神経伝達物質の増加により、不安および激越(agitation)(すなわち静座不能)またはより一般的に反応期間での被刺激性(irritability)の増加が生じ、これは自殺未遂のリスクを増加させる。約5%の患者(自殺患者ではなく、SSRIsによりうつ病の治療下にある患者)が、この期間の静座不能によりSSRIの試行から脱落したことが報告されている(非特許文献4)。
従って、自殺傾向を患う個人における自殺傾向を予防しまたは減少させるために、SSRIsとは異なる活性のメカニズム、およびSSRIsより活性の発現が速い治療用抗うつ病薬の同定および開発が、本技術分野において切望されている。
<NMDA受容体アンタゴニスト>
N-メチル-D-アスパラギン酸(NMDA)受容体は、アミノ酸であるグルタミン酸およびグリシン、および合成化合物NMDAに応答するシナプス後部のイオンチャネル型受容体である。NMDA受容体は、二価(Ca ++)および一価イオン(Na+、K+)の両方の、受容体チャネル(receptor associated channel)を通したシナプス後神経細胞への流れを調節する(非特許文献5;非特許文献6)。NMDA/グルタミン酸/アスパラギン酸結合部位に隣接するストリキニーネ非感受性のグリシン結合部位もまた存在する。グリシン部位アゴニストがチャネルの機能に必要であること、およびHA-966(3-アミノ-1-ヒドロキシピロリド-2-オン;メルク社)のような低い内活性パーシャルアゴニストが、十分なアゴニストの存在下で機能的NMDAアンタゴニストとしてふるまうことが示されている。
特許文献1には、NMDA部位の機能的なアンタゴニストであると考えられる1-アミノシクロプロパンカルボン酸(ACPC)を、そのストリキニーネ非感受性グリシン結合部位のパーシャルアゴニストとしての活性を通して、大うつ病、双極性障害、気分変調および季節性感情障害を含む気分障害の治療に使用する方法が記載されている。ここには、腹腔内投与されたACPCが、この機能的な拮抗作用を通して、動物モデルにおける臨床的に有効な抗うつ薬作用と似た作用を示すこともまた記載されている。しかしそれに引き続いて、実際にはACPCへの持続的な暴露はその保護効果を弱め、受容体のグルタミン酸への感受性を増加させること(非特許文献7)、およびACPCが実質的にはフルグリシンアゴニストであること(非特許文献8)が示された。
特許文献2には、セロトニン再取り込み部位およびNMDA受容体の両方において活性で(すなわち、両方の部位を阻害する)、うつ病、強迫性障害 (OCD)、睡眠障害、性機能障害および摂食障害のような種々のタイプの障害の治療に使用することができる新規化合物が記載されている。この特許文献によれば、セロトニン再取り込み部位における強力な活性が好ましく、そして一方、NMDA受容体における中程度の活性が好ましい。NMDA受容体における活性があまりに強力だと、PCP様の副作用の可能性があるのであまり好ましくない。
グルタミン酸およびNMDA受容体が抑うつ障害の病因に関連しているという証拠として、多くの前臨床の実験が報告されている(非特許文献9および非特許文献10)。NMDA受容体アンタゴニストは、うつ病の動物モデルにおいて抗うつ薬様の活性を示すことが示されている(非特許文献11)。適度の親和性を有し、非競合的N-メチル-D-アスパラギン酸(NMDA)受容体アンタゴニストであるメマンチンは、NMDA受容体イオンチャネルの開口チャネルの遮断によってグルタミン酸放出を減少させ、それにより興奮毒性による神経損傷を減少または予防する。参照されることにより全てが本明細書に組み込まれる、例えば特許文献3、4および5を参照されたい。メマンチンはまた、ドイツにおいてはパーキンソン病、痴呆および痙性の治療に広く使用されており、欧州連合では、中度に重篤なものから重篤なアルツハイマー病の治療に、そして米国では重篤なアルツハイマー病を和らげるのに承認されている。これは最近では、米国における有痛性糖尿病性神経障害を有する患者の臨床試験においてもまた評価されている。
米国特許第5,086,072号明細書 国際公開第00/02551号パンフレット Asberg et al., Arch Gen Psychiatry. 1976; 33:1193-1197 Judd et al., Am J Psychiatry. 2000; 157:1501-1504 Leonard, Drugs 1992, 43 (Suppl. 2): 3-9 Healy, J. Psychiatry Neurosci 2003; 28(5): 337-7 Foster et al., Nature 1987; 329:395-396 Mayer et al., Trends in Pharmacol. Sci. 1990; 11:254-260 Fossom et al., Mol. Pharmacol. 1995; 48: 981-87 Nathum-Levy et al., Mol. Pharmacol. 1999; 56: 1207-18 Skolnick, Eur J Pharmacol. 1999; 375: 31-40 Skolnick et al., Pharmacopsychiatry. 1996; 29:1, 23-6 Rogoz et al., Neuropharmacology. 2002; 42(8):1024-30
本発明は、メマンチンを用いる大うつ病性障害(MDD)の治療方法を提供する。
本発明はまた、メマンチンを自殺傾向を患っている対象に投与することにより、自殺リスクを予防または減少する方法も提供する。
<図面の簡単な説明>
図1は、MDD患者におけるベースラインからの変化を示すための、モントゴメリー・アスベルグうつ評価尺度(MADRS)を用いたメマンチン、シタロプラムおよびエスシタロプラムでの治療の比較である。
図2は、MDD患者におけるベースラインからの変化を示すための、ハミルトンうつ評価尺度(HDRS)を用いたメマンチン、シタロプラムおよびエスシタロプラムでの治療の比較である。
図3は、治療時間の関数としてベースラインからのCGI-S変化を示すグラフである。
図4は、治療時間の関数としてCGI-I応答を示す棒グラフである。
本発明は、MDDを有する8人の患者における、メマンチンの非盲検、可変用量、12週の試験に基づいている。この試験は、大うつ病性障害の治療におけるメマンチンの安全性および有効性を評価するために計画された。意外なことに、MDDの治療における治療効果の早期発現(1週後)という結果が示された。このことは、メマンチンが大うつ病性障害を有するヒトであって、軽減の早期発現が示されるヒトの治療に特に有用であるということを示すだけでなく、それはまた、以下に説明されるような自殺傾向の治療のためのメマンチンの有用性も支持する。
<定義>
「メマンチン」は1-アミノ-3,5-ジメチルアダマンタン塩酸塩を表す。米国では、メマンチンの商標名はNamenda (R)であり、ドイツではAkatinolおよびAuxuraであり、欧州連合ではEbixaである。
「大うつ病性障害」または「MDD」は上述されており、参照することにより本明細書に組み込まれるDSM-IVにおける基準に従う。DSM-IVの基準は、うつ病を患っているような患者の診断に使用することができる。該語句は、IDC-10(世界保健機関)およびDSM-IV評価尺度において分類されるものを含む、MDDに関連する全ての疾患および状態もまた意図するものである。
本明細書において使用される「治療(treating)」という語句は、前記の語句が当てはまる障害または状態のうちの少なくとも1つの明らかな症状の徴候、または1つまたはそれ以上の前記障害または状態の症状を予防すること、またはその進行を逆転、軽減、阻害することを表す。本明細書において使用される「治療(treatment)」という語句は、「治療(treating)」が直前で定義されるように、治療の行為を表す。本発明において、「治療する(treat)」という語句は、MDDに関連する、または自殺傾向に関連する症状、行動または事象のうちの1つまたはそれ以上を軽減または排除すること(例えば、自殺念慮の減少)を意味する。
「予防」という語句は、疾患の発症の予防を表し、これは予防的に、疾患または不要な効果を生じる病的メカニズムを妨げることを意味する。本発明との関連において、このような病的メカニズムは、DSM-IV診断基準、HAM-D基準、MADRSまたはIDC-10基準を用いて同定されるような症状に限定されないようなMDDに関連する症状の予防手段となり得る。
「予防する」という語句はまた、対象における、MDDに関連するまたは自殺傾向に関連する行動または事象を防ぐためのメマンチンの予防的使用を意味する。MDDの家族パターンを有する対象のように、MDDを有するまたはMDDの進行のリスクを有する対象は、本技術分野における通常の診断上のまたは予後の試験により同定することができる。
「自殺」という語句は、自殺既遂を表す。
「自殺傾向」という語句は、自殺思考(suicidal thoughts)(「自殺念慮」)または自殺衝動(衝動調節の欠失)または自殺行動の発現、特に反復した発現により特徴付けられる、状態または障害を表す。自殺行動には、致命的な結果を伴う自傷(self-harm)行為(「自殺既遂」)または致命的な結果を伴わない自傷行為(「自殺未遂」)が含まれる。
「自殺念慮」という語句は、さらに具体的には自殺の思考または自分自身の命を終わらせるための行動をとるという思考を表す。自殺念慮には、思考に自殺をするための計画が含まれる場合、および思考に計画が含まれない場合の両方の場合における自殺思考の全てが含まれる。
本明細書における「治療的有効量」という語句は、MDDまたは自殺傾向または自殺念慮に関連する症状、行動または事象を改善するまたは予防するのに有効なメマンチンの量または用量を意味する。あるいは、治療的有効量はそれを必要とする個体において、MDDに関連する臨床的に重要な状態またはパラメーターを改善させるのに十分である。前記症状、行動または事象は上述され、そしてDSM-IVにおいて記載されている。
「約」および「およそ」という語句は、概して、測定の性質または精度を前提とした、測定される量に対する誤差または変動の許容される程度を意味するものである。典型的な誤差または変動の程度は、得られた値のまたは値の領域の20パーセント(%)以内、好ましくは10%以内、およびさらに好ましくは5%以内である。本明細書における数量は、特に記載しない限りおよそのものであり、これは、特に言及しない場合には、「約」または「およそ」の語句が推察されることを意味する。
<用量および投与>
メマンチン(NAMENDATM)は5または10 mgのフィルムコート錠における塩酸塩として、市販のものを利用することができる。しかし、本発明において、メマンチンの剤形は固体、半固体または液体の調合物でよい。半固体または液体形態にあるメマンチンの調合物は、活性成分が水性媒体に高い溶解性を有するものとして、本技術分野の技術の範囲内である。通常、活性物質、すなわちメマンチンは、注射用の調合物においては該調合物の0.1〜99重量%、特に0.5〜20重量%を構成し、経口投与に適した調合物においては0.5〜50重量%を構成する。
医薬調合物は、場合によりアジュバント、希釈剤、賦形剤および/または不活性キャリアーと併せて活性成分を含む。
経口で使用するための投薬単位(dosage units)の形態にあるメマンチンの医薬調合物を製造するために、メマンチン(および任意の追加化合物)は、固体賦形剤、例えばラクトース、サッカロース、ソルビトール、マンニトール、スターチ(例えばポテトスターチ、コーンスターチまたはアミロペクチン)、セルロース誘導体、結合剤、例えばゼラチンまたはポリビニルピロリドン、錠剤分解物質(例えばグリコールスターチナトリウム、架橋PVP、クロスカルメロースナトリウム)、および潤滑剤、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレングリコール、ワックス、パラフィン等と混合することができ、その後錠剤に圧縮される。被覆錠剤が必要な場合には、上述のように製造されたコア部分を、例えばアラビアゴム、ゼラチン、タルク、二酸化チタン等を含む濃縮した糖溶液で被覆することができる。あるいは、錠剤は当業者に公知のポリマーで被覆することができ、該ポリマーは、即時に揮発しやすい有機溶剤または有機溶剤の混合物に溶解される。異なる活性物質または異なる量の活性化合物を含む錠剤を容易に区別するために、これらの被覆物に染料を添加することができる。
ソフトゼラチンカプセルの調合物においては、活性物質を、例えば植物油またはポリエチレングリコールと混合することができる。ハードゼラチンカプセルは、錠剤のための上述の賦形剤、例えば、ラクトース、サッカロース、ソルビトール、マンニトール、スターチ(例えばポテトスターチ、コーンスターチまたはアミロペクチン)、セルロース誘導体またはゼラチンのいずれかを使用する、活性物質の顆粒を含むことができる。液体または半固体の薬物もまた、ハードゼラチンカプセルに充填することができる。
直腸での使用のための投薬単位は、液剤または懸濁剤でよく、または活性物質を中性脂質基剤(neutral fatty base)との混合物中に含む坐剤、または活性物質を植物油またはパラフィン油との混合物中に含む直腸用ゼラチンカプセルの形態で製造することができる。経口使用のための液体調合物は、シロップ剤または懸濁剤、例えば約0.2重量%〜約20重量%の本明細書において記載される活性物質を含み、残りが糖、およびエタノール、水、グリセロールおよびプロピレングリコールの混合物である液剤の形態でよい。場合により、前記液体調合物は、着色剤、香料添加剤、サッカリン、および増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース、またはその他の当業者に公知の賦形剤を含むことができる。
注射による非経口での使用のための液剤は、活性物質の水溶性の薬学的に許容される塩の、好ましくは約0.5重量%〜約10重量%の濃度における水溶液において製造することができる。これらの液剤は、安定化剤および/または緩衝剤もまた含むことができ、都合よくは種々の投薬単位アンプルにおいて提供される。
ヒトの治療上の処置における、活性化合物、すなわちメマンチンの適当な1日用量は、経口的投与においては体重1 kgあたり約0.01〜10 mgであり、そして非経口投与においては体重1 kgあたり約0.001〜10 mgである。
好ましい実施態様において、メマンチンは、1日あたり約5 mg〜約100 mg、好ましくは1日あたり約20 mg〜約40 mgの範囲内で投与される。
治療期間は、短期間、例えば数週間(例えば10〜14週間)でよく、または担当医がさらなる投与が不要であると考えるまでの長期間であってもよい。
本発明を詳細な実施例によってさらに説明する。しかし、この実施例の用途は説明上のものであり、これにより本発明を何ら限定するものではない。同様に、本発明は本明細書に記載される特に好ましい実施態様に限定されない。当業者にとって、本明細書に基づいて本発明の多くの修正および変更ができることは明らかであり、それは本発明の要旨を変更しないで行うことができる。従って、本発明は、特許請求の範囲に含まれるものと同等の全範囲に沿って、記載された特許請求の範囲の語句によってのみ限定される。
実施例1:大うつ病性障害に関連する症状および行動におけるメマンチンの有効性発現の評価
今回の試験は、大うつ病性障害(MDD)を有する患者における、メマンチンの有効性および安全性の初期評価を提供するために計画された、単一施設、非盲検、可変用量、12週の試験である。抑うつ性の総体的症状における治療の有効性を評価するための一次的な有効性評価はモントゴメリーうつ評価尺度(MADRS)であった。二次的な有効性評価には、ハミルトンうつ評価尺度(HAM-D)、臨床全般印象−重症度(Clinical Global Impressions - Severity Scale)(CGI-S)、臨床全般印象−改善尺度(Clinical Global Impressions - Improvement Scale)(CGI-I)、患者による全般評価(Patient Global Evaluation)(PGE)およびクオリティー・オブ・ライフ尺度(QOL)が含まれた。
<方法>
(試験計画)
試験は、単一施設、非盲検、可変用量の12週試験として計画された。メマンチンは、20 mg/日(10 mgを1日2回)で投与され(4週間かけて漸増(titrated))、そして必要な場合には最大で40 mg/日(20 mgを1日2回)まで増量される(4週目以後に10 mg/日単位で漸増)。
(参加基準)
参加のための基準は以下のとおりである:(i)検診における18〜80歳の男性または女性の外来患者;(ii)DSM-IVと一致するMDDの診断;(iii)22以上のモントゴメリー・アスベルグうつ評価尺度(MADRS)スコア;および4以上のCGI重症度スコア。全ての患者において、自殺未遂の経験がなく、自殺するリスクがあるとは診断されなかった。
(エンドポイント)
一次エンドポイントはモントゴメリー・アスベルグうつ評価尺度(MADRS)における改善であった。二次エンドポイントは、ハミルトンうつ評価尺度(HAM-D)、臨床全般印象−重症度(CGI-S)、臨床全般印象−改善尺度(CGI-I)、患者による全般評価(PGE)およびクオリティー・オブ・ライフ尺度(QOL)における改善であった。
(MADRS)
MADRSは、自己記入式(MADRS-S)かまたは面接者が実施する、大人におけるうつ病症状の評価のどちらかである。MADRSは、抑うつ性の総体的症状の10領域:顕性の悲しみ(apparent sadness)、報告された悲しみ(reported sadness)、内面的な緊張(inner tension)、睡眠減少、食欲低下、集中困難、倦怠(lassitude)、感情の消失(inability to feel)、悲観的思考、および自殺思考、を評価する。それぞれの領域は7点尺度(0〜6)で評価される。
MADRSは、ベースライン時、および1、2、3、4、6、8、10および12週に、それぞれの試験参加者に実施された。
(HAM-D)
HAM-D基準は1、2、4、8および12週に評価された。HAM-Dは、抑うつ気分、うつ病の植物症状および認知症状、および合併する不安症状を評価する24項目の尺度である。これにより、睡眠過剰、食欲増加および集中/優柔不断を除いて、最新のDSM-IVうつ症状における評価が得られる。HAM-Dを解析するいくつかの方法が存在する。1つの解析においては、最初の17項目を5点(0〜4)または3点(0〜2)尺度で評価する。一般的に、5点尺度の項目は、0 = 問題なし;1 = 疑わしい〜軽度;2 = 軽度〜中度;3 = 中度〜重度;4 = 非常に重度、の評価を使用する。4の評価は通常、極度の症状のためにに残してある。3点尺度の項目は、0 = 問題なし;1 = 予想されるまたは軽度;2 = 明確の評価を使用した。第2の解析では、最初の21項目を評価するために同一の尺度を使用し、第3の解析では、全ての24項目を評価するために該尺度を使用する。3つ全ての解析が、今回の試験において使用され、結果において統計的に使用された。
薬剤(すなわちメマンチン)に対する応答は、HAM-D 24スコアの50%減少 として定義され、一方、寛解はHAM-D全スコアの7以下への減少として定義された。
(DSM-IV)
DSM-IV診断基準は、1週目および試験の最後にもう一度測定される。DSM-IVチェックリストは、MDD に関する以下のような9基準からなる:a)1日のほとんどでの、自覚できるまたは他人により認められる抑うつ気分;b)1日のほとんどでの、全てのまたはほとんど全ての活動における、興味または楽しみの著しい減少(主観的または客観的);c)著しい体重減少または体重増加(1月に5%以上)、またはほとんど毎日の、食欲低下または増加;d)ほとんど毎日の、睡眠障害または睡眠過剰;e)ほとんど毎日の、精神運動激越または精神運動遅滞(他人により観察されるものとして);f)ほとんど毎日の疲労または意欲喪失;g)ほとんど毎日の無価値感、または過剰なまたは不適当な罪業;h)ほとんど毎日の思考力または集中力の低下、または決定力低下(indecisiveness)(主観的または客観的);およびi)希死年慮(thoughts of death)の再発、特定の計画のない自殺念慮の再発、または自殺未遂、または自殺の特定の計画。
(CGI-IおよびCGI-S)
臨床全般印象改善尺度(CGI-I)のスコアが、ベースラインおよび通院(visits)8および12回目において参加者により評価された。これは、その患者の変化に対する患者による印象を評価する。臨床全般印象重症度(CGI-S)は、ベースラインおよび通院8および12回目において、臨床医により評価された。これは、ベースラインからの機能および障害に関する情報ならびに症状の軽減を含む、全体の応答に対する医師による印象を評価する。
(サブセット解析)
さらに、HAM-Dおよび/またはMADRSおよび/またはDSM-IVチェックリストにおけるいくつかの項目を、変化の指標(measures)としていくつかの項目の組み合わせで検討した。
組み合わせHAM-D項目は、項目2 (罪業)、3 (自殺)、9 (激越)、19 (離人症(depersonalization)および現実感消失(derealization))および21 (強迫性症状)の組み合わせであった。この組み合わせはECDEU認知障害因子として表され、認知障害の指標である。
認知におけるメマンチンの効果をさらに評価するために、HAM-D項目8(遅滞)の組み合わせはMADRS項目6(集中)と合わせた。
評価されるその他のHAM-D組み合わせは、ベックうつ病基準(Bech Melancholia criteria)として表される項目1(抑うつ気分)、2(罪業)、7(仕事と活動)、8(遅滞および集中)、10(精神的不安)および13(激越);ECDEU不安因子基準(anxiety factor criteria)として知られる項目10、11(身体的不安)、12(消化器系の身体症状)、13、15(心気症)および17(病識);精神運動遅滞の基準としての項目1、7、8および14;および不眠の基準としての項目4〜6(不眠−初期、中期および後期)であった。
(統計)
有効性解析は、ラスト・オブザベーション・キャリード・フォワード(last observation carried forward) (LOCF) 法およびオブザーブド・ケース(observed cases)(OC)法の両方を用いて、包括解析集団(ITT population)に基づいて行った。それぞれのパラメーターに関しては、実測値及び通院によるベースラインからの変化に対する記述統計値を表した。カテゴリ変数に関しては、度数分布を表した。
(患者のデモグラフィックスおよびベースラインの特性)
8人の患者のうち7人が女性であった。平均年齢は42歳であった(範囲:22〜71歳)。全ての患者がコーカソイドであった。全ての患者が抗うつ薬で予め治療を受けていた。8人の患者のうち7人が再発性うつ病を有していた。大うつ病性障害の期間は2〜43年の範囲である。ベースラインにおいて、平均MADRSスコアは32であり、平均HAM-Dスコアは30であった。これらのスコアは、重篤なうつ病を有する集団であることを示す。
(薬物治療)
8人全ての患者は最初5 mg/日を与えられ、そして3週間かけて20 mg/日の最小用量まで漸増される。治療応答が不十分な患者(CGI-Iスコアが2より大きい)は最大40 mg/日に増加することができる(2人の患者において、それぞれ30 mg/日および40 mg/日)。1人の患者は8週目以後に30 mg/日に漸増し、2人の患者は10週目以後に40 mg/日に漸増した。平均治療期間は82日であり(範囲:57〜86日)、平均の1日用量は18.1 mg/日であった。
試験に登録された8人全ての患者が試験投薬を受け、有効性の一次評価項目であるMADRSのベースライン後有効性評価を少なくとも1回受けた。8人のうち7人の患者が試験を完了した。 1人の患者(#19005)は、8週目以後(57日)に続行が中止された。
(安全性)
安全性は、試験の過程全体を通してバイタルサインおよび自発的に報告された有害事象を観察することにより評価した。
(結果)
ベースラインから12週目までのメマンチン治療における有意な改善を、LOCF法およびOC法の両方を用いて、有効性の一次評価項目および全ての二次評価項目により観察した(以下の表1参照)。
Figure 2007513169
12週目において、ベースラインからエンドポイントまでの平均変化はMADRSで約18.5であり、HAM-Dで約17.8であり、62.5% の患者がCGI-I応答者として基準に合致した。
さらに、LOCF解析によるエンドポイントでのMADRSおよびHAM-D(17、21および24項目版)における、およそ18点の大きさの減少は、実績のあるSSRIであるエスシタロプラム(Burke et al., J Clin Psychiatry. 2002; 63 (4): 331-6)への8週間の薬物暴露において期待されるよりも大きい。さらに、それぞれの患者における完全な最大用量に達成する前(すなわち4週目までに)でさえ、多くの治療効果が現れたことから、著しく早期の効果発現が示唆された。
解析のために選択されたHAM-Dの特定の項目(項目1、2、3および7)はまた、メマンチン投与により良好な変化を示した。
図1は、MEM-MD-09 (今回の試験)および先に行われた試験であるSCT-MD-01試験での、治療群による、通院によっての(8週を通しての)MADRSにおけるベースラインからの変化を表す。SCT-MD-01試験は、外来患者において、10 mg/日のシタロプラムおよび20 mg/日のエスシタロプラムを、プラセボとおよび40 mg/日のシタロプラムと比較する8週の固定用量試験である。該試験用量におけるエスシタロプラムおよびシタロプラムは、MDDを有する患者において用いられる確立された治療方法である。
図2は、MEM-MD-09およびSCT-MD-01試験での、治療群による、通院によっての(8週を通しての)HAM-Dにおけるベースラインからの変化を表す。
8週目の終わりまでに、7人の患者のうち5人がMADRSおよびHAM-Dによって測定した場合に治療に応答しており(応答者をベースラインから50%の改善として定義)、7人の患者のうち6人が、CGI-Iにより測定した場合に「非常によく改善」または「よく改善」とみなされた。特に際立っているのは、最初の評価(1週)ですでに顕著である、軽減の早期発現である。これは、シタロプラム、およびSSRIのうちで最も早期の発現を有すると考えられているエスシタロプラムで測定されるよりも早期なものである。
自殺念慮または自殺行動の早期の軽減は、このような患者集団においては特に望ましいので、この短い反応期間により、メマンチンは自殺傾向に特に適した治療であるといえる。さらに、メマンチンはこの特徴により、比較的長い反応期間のために、およびいくつかのSSRIsが自殺傾向または自殺行動の一因となり得るという報告のために、医師が抗うつ薬を処方したがらない自殺傾向および大うつ病の両方に苦しむ患者に特に適した治療であるといえる。その非SSRI作用様式と一体となったメマンチンの早期発現は、本技術分野において認められる需要を満たすものである。
(DSM-IVチェクリスト)
全てのDSM-IVカテゴリーにおいて総体的症状の程度の減少が見られ、食欲および激越/遅滞のカテゴリーでは全ての患者における症状の完全寛解が見られた。
(CGI-IおよびCGI-S)
12週後には、1人を除く全ての患者において、CGI-Iを用いて測定した場合に全般的な改善の印象が見られた(図3)。同様に、12週間の試験の間で顕著な移行が見られた;中度〜重度の症状として位置付けられていた患者が「軽度のうつ」または「うつでない」に改善した(1人の患者を除いて−図4)。
サブセット
(認知障害)
認知機能の直接の測定は含まれないが、前記変化の結果であり得る症状を評価した。HAM-D項目8(遅滞および集中)、MADRS項目6(集中困難)およびDSM-IV基準「h」(思考力または集中力の低下)に関するそれぞれ独立した指標が、12週間の治療期間の間に改善した。
同様に、認知の指標としてのHAM-D ECDEU組み合わせにおけるそれぞれの指標は、12週間を超えるメマンチン治療により改善した。しかし、該変化は抑うつ気分の改善に続くものであり、認知それ自体における改善ではない可能性がある。
(憂うつ、不安、精神運動遅滞および不眠)
これらの基準に特異的な全てのHAM-D項目の組み合わせにおいて、ベースラインから12週目での改善が示された。
(自殺)
8回の通院を通じて、HAM-Dの項目3のスコアにおける着実な改善が示された。1人の患者がこの期間の間に試験を終え、この項目における最大の改善を強調している。このことはさらに、自殺傾向の治療にメマンチンが適していることを支持する。
(食欲)
食欲に関する2つの項目、HAM-D 12およびMADRSの項目5両方における全体のスコアが、DSM-IV基準リストからの食欲項目「c」におけるように、ベースラインからの減少を示した。
(安全性および有害事象)
20〜40 mg/日のメマンチンは安全であり、よく許容された。死亡、重篤な有害事象または有害事象による中止は報告されなかった。治療下で発現した有害事象(TEAE)を有する患者の発生を以下の表2に表す。臨床検査パラメーター、バイタルサインまたはECG値に関する安全性の検出事項はなかった。
Figure 2007513169
(結論)
この試験により、4つの異なる尺度それぞれによって、メマンチン治療でのMDDの総体的症状における有意な改善が示され、それは治療後1週間の最初の評価で観察され、試験期間中継続する。改善が、MADRS、HAM-DおよびCGIを含む全ての一次的なおよび二次的な有効性パラメーターを通して一貫して観察されるので、この結果は確実なものである。さらに、4週間の漸増期間完了前に効果の早期発現が生じ、そしてメマンチンの抗うつ効果が、その他の実績ある抗うつ薬、特にシタロプラムおよびエスシタロプラムに関して報告されるよりもかなり早期に現れる。
要約すると、この試験より得られる結論は、20〜40 mg/日の用量におけるメマンチンが安全でよく許容され、実績ある抗うつ薬であるシタロプラムおよびエスシタロプラムと比べて、全般的な治療的応答の大きなおよび早期の発現を示すことである。特に、軽減が早期に発現するために、および作用が非SSRIメカニズムであるために、メマンチンは自殺傾向を患っている対象、および自殺傾向または自殺念慮でも苦しむ患者における大うつ病の投与に特に適している、と結論付けることができる。さらに今回のデータは、早期に効果的な治療を必要とする大うつ病性障害のその他の場合において、少なくとも初期治療としてメマンチンを使用することを支持するものである。
図1は、MDD患者におけるベースラインからの変化を示すための、モントゴメリー・アスベルグうつ評価尺度(MADRS)を用いたメマンチン、シタロプラムおよびエスシタロプラムでの治療の比較を示す。 図2は、MDD患者におけるベースラインからの変化を示すための、ハミルトンうつ評価尺度(HDRS)を用いたメマンチン、シタロプラムおよびエスシタロプラムでの治療の比較を示す。 図3は、治療時間の関数としてベースラインからのCGI-S変化を示すグラフである。 図4は、治療時間の関数としてCGI-I応答を示す棒グラフである。

Claims (8)

  1. 有効量のメマンチンおよび薬学的に許容されるキャリアーを、それを必要とする個体に投与することを含む、自殺傾向の予防または減少方法。
  2. メマンチンが約5〜約100 mg/日の範囲で投与される、請求項1記載の方法。
  3. メマンチンが約20〜約40 mg/日の範囲で投与される、請求項2記載の方法。
  4. 自殺傾向が自殺念慮である、請求項1記載の方法。
  5. 自殺傾向が自殺行動である、請求項1記載の方法。
  6. 自殺行動が自殺未遂を含む、請求項5記載の方法。
  7. 自殺傾向が自殺衝動を含む、請求項1記載の方法。
  8. 自殺傾向が大うつ病性障害に付随して起こる、請求項1記載の方法。
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