JP2007512235A - フィトフルエンの製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は式Iのフィトフルエンを調製するための方法に関する。この方法は、a)式IIのホスホニウム塩をウィッティヒ反応において式IIIのアルデヒドと縮合し、式IVのアセタールを得て、b)式IVの縮合生成物を酸触媒アセタール加水分解に付し、式Vのアルデヒドを得て、c)Vをさらなるウィッティヒ反応において式VIのホスホニウム塩と縮合しフィトフルエンを得る。ここで基R1、R2およびR7、ならびにX-およびY-は、本明細書中に提示された意味を有する。

Description

本発明は、式I:
Figure 2007512235
で表されるフィトフルエン(7,8,11,12,7’8’-ヘキサヒドロリコペン)を調製するための新規の方法に関する。
フィトフルエンは、酸素または紫外線により生じる損傷から皮膚を保護するために必要とされる因子である(特にWO 03/041678およびWO 00/13654に記載されている)。
カロテノイドであるリコペンの生合成における前駆体であるフィトフルエンは、実際に天然源から単離することができる。しかし、これら天然源の利用可能性は限定されており、フィトフルエンは他の生合成前駆体、例えばフィトエンまたはゼータ・カロテンなどと共に存在するために、天然源から純粋な因子を得ることがより困難である。
従って、一般的に好まれるストラテジーは、全化学合成である。フィトフルエンの合成上の難問は、その分子構造が非対称的であることである(C11-C12結合は飽和しており; C11’-C12結合はオレフィン性である)。
フィトフルエンを調製するための先行技術の方法は、以下のようなものである(J. Chem. Soc. C., 1966, 2154 f.; Proc. Chem. Soc. 1961, 261):
工業的に入手可能であるネロリドールVIIを、2段階でアルデヒドVIIIに変換する。次に、C11’-C12’二重結合を、VIIIとホスホネートIXとのウィッティヒ・ホルナー反応によって導入する。その後、エステルXをアルコールXIに還元し、そしてそれを二酸化マンガンを用いてアルデヒドVに再酸化する。
Figure 2007512235
最終段階において、Vを、ゲラニルリナロールから得ることができるホスホニウム塩VIとウィッティヒ縮合させ、フィトフルエンを得る。
Figure 2007512235
この合成方法の重大な欠点は、VIIからアルデヒドVへの転化が、極端に時間がかかり、かつ多くの段階を必要とすることである。アラネート還元(XからXI)および二酸化マンガン酸化(XIからV)の段階は、費用がかかり、LiAlH4の場合には、固体の取扱いに危険を伴う。さらに、ホスホネートIXは、工業的に入手することができず、さらなる2段階においてβ-メチルクロトン酸エステルから調製しなければならない(J. Chem. Soc. C., 1968, 1984 f.)。これらの欠点のため、この合成方法は、工業的にも経済的にも興味深いフィトフルエン合成経路ではない。
従って、本発明の目的は、上記先行技術の欠点を有さない、フィトフルエンを調製するための方法を提供することである。
この目的は、式I:
Figure 2007512235
で表されるフィトフルエンを調製するための方法であって、
a)式II:
Figure 2007512235
(式中、R1はアリールであり、かつX-は無機酸または有機酸のアニオン等価体(anion equivalent)である)
で表されるホスホニウム塩を、ウィッティヒ反応において、式III:
Figure 2007512235
で表されるアルデヒドと縮合し、式IV:
Figure 2007512235
(ここで置換基R2およびR3は、互いに独立してC1-C8-アルキルであるか、またはこれらが結合している酸素原子および炭素原子と一緒になって、以下の構造:
Figure 2007512235
(式中、R4およびR5、ならびにR6はそれぞれ互いに独立して水素またはC1-C4-アルキルでありうる)
で表される1,3-ジオキソラン環または1,3-ジオキサン環を形成していてもよい)
で表されるアセタールを得るステップ、
b)式IVの縮合生成物を酸触媒アセタール加水分解に付して式V:
Figure 2007512235
で表されるアルデヒドを得るステップ、ならびに
c)式Vで表されるアルデヒドを、さらなるウィッティヒ反応において、式VI:
Figure 2007512235
(式中、R7はアリールであり、かつY-は無機酸または有機酸のアニオン等価体である)
で表されるホスホニウム塩と縮合して、フィトフルエンを得るステップ
を含む方法によって達成された。
鎖式アセタールの場合において、R2およびR3について言及できるアルキル基は、直鎖状もしくは分枝状C1-C8-アルキル鎖であり、例えばメチル、エチル、n-プロピル、1-メチルエチル、n-ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルエチル、n-ペンチル、1-メチルブチル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、2,2-ジメチルプロピル、1-エチルプロピル、n-ヘキシル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、1-メチルペンチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、4-メチルペンチル、1,1-ジメチルブチル、1,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル、3,3-ジメチルブチル、1-エチルブチル、2-エチルブチル、1,1,2-トリメチルプロピル、1,2,2-トリメチルプロピル、1-エチル-1-メチルプロピル、1-エチル-2-メチルプロピル、n-ヘプチルおよびn-オクチルである。
R2およびR3について好ましいアルキル基は、メチル、エチル、n-プロピルおよび1-メチルエチル、とりわけ好ましくは、メチルおよびエチルである。
R4〜R6について言及できるアルキル基は、直鎖状もしくは分枝状C1-C4-アルキル鎖であり、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、1-メチルエチル、n-ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピルおよび1,1-ジメチルエチルである。
R4〜R6について好ましい基は、水素およびメチルである。
R1およびR7について用語アリールとは、ホスホニウム塩で存在する通常のアリール基を意味し、例えば、フェニル、トルエン、ナフチルであり、これらは各場合置換されていてもよく、好ましくはフェニルである。
基X-およびY-は、無機酸または有機酸、好ましくは強無機酸または強有機酸のアニオン等価体である。
強酸という用語には、ハロゲン化水素酸(特に塩酸および臭化水素酸)、硫酸、リン酸、スルホン酸、ならびに比肩できる解離度をもつ他の無機酸または有機酸が含まれる。この関連において強有機酸は、C1-C6-アルカン酸、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、およびカプロン酸も意味する。
記載しておくべき特に好ましいアニオンは、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、ギ酸、酢酸、およびスルホン酸からなる群から選択される酸のアニオンである。特に好ましいのは、Cl-、Br-、CnH2n+1-SO3 -(式中 nは1〜4である)、Ph-SO3 -、p-Tol-SO3 -、またはCF3-SO3 -である。
本発明方法の第1ステップa)は、以下の一般式IIで表されるホスホニウム塩と一般式IIIで表されるC5-アセタールアルデヒドとのオレフィン化反応を含む:
Figure 2007512235
(式中、置換基は、上記に示した意味を有する)。
ネロリドールVIIが出発化合物として用いられ、それ自体公知の方法で(J. Chem. Soc. C., 1966, 2154 f.)、式IIで表されるホスホニウム塩に変換することができる。この方法は、X-がブロミドである場合について記載されているが、X-は他の強酸のアニオン、例えば、塩化物イオン、硫酸水素イオンまたはスルホン酸イオンなどであってもよい。
ホスホニウム塩IIとアルデヒドIIIとのウィッティヒ縮合による式IVのC20アセタールの生成は、これらの反応の典型的な条件下で行う(Carotenoids,Vol. 2, “Synthesis”, p. 79 ff.; BirkhauuserVerlag, 1996、およびそれに引用される文献を参照のこと)。
IIとIIIとの縮合は、例えば不活性有機溶媒中にて、例えば、非環式または環式エーテル(ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルtert-ブチルエーテル、1,4-ジオキサンもしくはTHFなど)、ハロゲン化炭化水素(ジクロロメタン、クロロホルムなど)、芳香族炭化水素(トルエン、キシレンもしくはベンゼンなど)または極性溶媒(ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドもしくはアセトニトリルなど)中にて行うことができる。好ましい溶媒は、ジエチルエーテル、トルエン、THFおよびDMSOまたはそれらの混合物である。
このような縮合に慣用の全ての塩基、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、または水酸化リチウムのようなアルカリ金属水酸化物;水素化ナトリウムまたは水素化カリウムのようなアルカリ金属水素化物を塩基として用いることができる。
好適な塩基はさらに、有機リチウム化合物、例えば、n-ブチルリチウム、ter-ブチルリチウム、フェニルリチウム、アルカリ金属アミド(リチウム、カリウムもしくはナトリウムアミドなど)、リチウムジイソプロピルアミドまたは他のアルカリ金属ヘキサメチルジシラジドである。本発明のウィッティヒ反応に好ましく用いられる塩基は、ナトリウムまたはカリウムヘキサメチルジシラジド、n-ブチルリチウムおよびカリウムまたはナトリウムアミドである。
用いられる塩基の量は、通常、用いたホスホニウム塩IIの1モルにつき、0.8〜5モル、好ましくは、1〜3モルの範囲である。
X-がハロゲン化物アニオンである場合、潜在の塩基としてオキシランを有利に用いることも可能である(Chem. Ber. 1974, 107, 2050を参照のこと)。
これらのウィッティヒ反応に好ましく用いられる塩基は、ヘキサン中の有機リチウム化合物またはアルカリ金属アルコレートの対応するアルコールまたはオキシラン、特にエポキシブタン中の溶液であり、さらなる溶媒は含まないか、あるいは上記溶媒の一種または低級アルカノールと混合される。
方法のステップa)の好ましい実施形態は、ホスホニウム塩として式IIa:
Figure 2007512235
で表されるブロミドを用い、アルデヒドとして式IIIa:
Figure 2007512235
(式中、置換基R4およびR5は、互いに独立して水素および/またはメチル、好ましくはそれぞれの場合に共に水素またはメチル、とりわけ好ましくは、共にメチルである)
で表される化合物を用いることを含む。
ホスホニウム塩IIは、それ自体公知の方法でネロリドールVIIから調製できる(J. Chem. Soc. C., 1966, 2154 f.)。この方法は、X-がブロミドである場合について記載されているが、X-は他の強酸のアニオン、例えば、塩化物イオン、硫酸水素イオンまたはスルホン酸イオンなどであってもよい。
III型のアルデヒドは、工業用のポリエン合成のためのビルディング・ブロックとして知られている(“Carotenoids”,Vol. 2., “Synthesis”, p. 125 f.; BirkhaeuserVerlag, 1996、およびそれらに引用されている文献)。
本発明方法のステップb)において、IVまたはIVa中のアセタール基は、アルデヒド官能基Vに加水分解される。
好ましくは、酸触媒アセタール開裂のための当業者に公知である全ての条件が、原則的に本発明において好適であり、例えば、希釈した鉱酸、例えば、硫酸を用いる。アセタール官能基の加水分解をクエン酸を用いて触媒することが特に好適であることが判明している。クエン酸は、便宜上、式IVまたはIVaの化合物に基づいて、5〜50モル%、好ましくは20〜30モル%の量で用いられる。加水分解は好ましくは、水性媒体中で、とりわけ水とC1-C4アルカノールのような水混和性有機溶媒(メタノール、エタノールまたはイソプロパノールなど)、好ましくは、エタノールとの混合物中で、好適には、0℃〜溶媒の沸点、好ましくは、25℃〜55℃の温度にて行う。
本方法の最終ステップにおいて、本方法にて得られたアルデヒドVを、それ自体公知の方法で(J. Chem. Soc. C., 1966, 2154 f.)、ホスホニウム塩VIと反応させてフィトフルエンを得る。この反応は、ウィッティヒ反応の典型的な条件下で行う。これに関しては、最初に詳細に述べられている。
好ましく用いられるホスホニウム塩VIは、
式VIa:
Figure 2007512235
で表されるゲラニルゲラニルトリフェニル-ホスホニウムブロミドである。
本発明はまた、式V:
Figure 2007512235
で表されるC20アルデヒドを調製するための方法にも関する。
この方法は、
a)式II:
Figure 2007512235
(式中、R1はアリールであり、かつX-は無機酸または有機酸のアニオン等価体である)
で表されるホスホニウム塩を、ウィッティヒ反応にて、式III:
Figure 2007512235
で表されるアルデヒドと縮合し、式IV:
Figure 2007512235
(ここで、置換基R2およびR3は、互いに独立してC1-C8-アルキルであるか、またはこれらが結合している酸素原子および炭素原子と一緒になって、以下の構造:
Figure 2007512235
(式中、R4およびR5、ならびにR6は、それぞれ互いに独立して、水素またはC1-C4-アルキルでありうる)
で表される1,3-ジオキソラン環または1,3-ジオキサン環を形成していてもよい)
で表されるアセタールを得るステップ、
b)式IVで表される縮合生成物を酸触媒アセタール加水分解に付し、式Vで表されるアルデヒドを得るステップ
を含む。
方法のステップa)およびb)の詳細は、はじめに既に行った説明中に見出せる。
本発明はさらに、一般式IV:
Figure 2007512235
(式中、置換基R2およびR3は、互いに独立してC1-C8-アルキルであるか、またはこれらが結合している酸素原子および炭素原子と一緒になって上記の構造(式中、R4およびR5、ならびにR6は、それぞれ互いに独立して水素またはC1-C4-アルキルでありうる)で表される1,3-ジオキソラン環または1,3-ジオキサン環を形成していてもよい)で表されるアセタールに関する。
置換基R2〜R6のさらに詳細な説明については、最初に行った説明を参照することができる。
式IVa:
Figure 2007512235
で表されるアセタールが好ましい。
本発明の方法は、以下の実施例によって、より詳細に説明される。
実施例1
a.アセタールIVaの調製
30.12 g (55 mmol)のファルネシルトリフェニルホスホニウムブロミドIIa (X-はブロミド)を、1000 mlのジエチルエーテルに懸濁した。0℃〜+5℃において、ヘキサンに加えたn-ブチルリチウムの15%濃度溶液31.0 g (= 66.5 mmolのブチルリチウム)を、30分間かけて注入した。得られた暗赤色の溶液を、0℃〜+5℃にて30分間撹拌し、次に、この温度で、100 mlのジエチルエーテルに加えた9.43 g (51 mmol)のアルデヒドIIIa (R4およびR5はメチル)の溶液を滴下で加えた。
0℃〜+5℃にて1時間、撹拌した後、200 mlの氷冷水を滴下で加えた。上層の有機相を分離し、各回200 mlの氷冷水を用いて2回洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水させ、ロータリーエバポレーターで濃縮した。粗製生成物を、シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(溶離液:シクロヘキサン/メチル tert-ブチルエーテル = 4:1)により精製した。19.0 gのアセタールIVaを、粘稠な黄色油状物として得た。この油状物は、この形態で直接アセタール開裂に用いた。
b.アルデヒドVの調製
実施例1a)で得られた19.0 gのアセタールIVaを、200 mlのエタノールに溶解した。次に、48 mlの水に対して2.9 g (13.7 mmol)のクエン酸を溶解した溶液を加えた。そしてこの混合物を、1時間、還流下加熱した。この反応混合物を、550 mlのヘキサンおよび220 mlの酢酸エチルを用いて希釈し、そして各回40 mlの飽和炭酸水素ナトリウム溶液を用いて2回、40 mlの飽和食塩水を用いて1回洗浄した。合わせた水相を、各回80 mlの1/1ヘキサン/酢酸エチル混合物を用いて2回再抽出した。
2つの有機相を合わせて、40 mlの飽和食塩水で洗浄し、第1の有機相と共に硫酸ナトリウムで脱水した。この溶媒を、50℃にて、20 mbarまで下げてロータリーエバポレーターで留去した。
蒸発後の残渣を、シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(溶離液:シクロヘキサン/酢酸エチル = 20/1)により精製した。
13.4 gのアルデヒドVを得た。これは、用いたアルデヒドIIIaに基づく理論値の92%の収率に相当する。
c.フィトフルエンの調製
26.2 g (42.5 mmol)のゲラニルゲラニルトリフェニルホスホニウムブロミドVI (Xはブロミド)を、770 mlのジエチルエーテルに懸濁した。0℃〜+5℃にて、n-ヘキサンに加えたn-ブチルリチウムの15%濃度溶液21.7 g(=50.8 mmolのブチルリチウム)を注入した。得られた暗赤色溶液を、0℃〜+5℃にて30分間、撹拌した。次に、11.1 g (38.8 mmol)のアルデヒドVの溶液を、30分間かけて滴下で加え、そしてこの混合物を、0℃〜+5℃にて1時間撹拌した。次に、この混合物を、150 mlの氷冷水を滴下で加えることによって加水分解した。上層の有機相を分離し、各回150 mlの氷冷水で2回洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、そして50℃にて、20 mbarまで下げてロータリーエバポレーターで濃縮した。
粗製生成物を、シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(溶離液:シクロヘキサン)により精製した。14.9 gのフィトフルエン (E/Zアイソマー混合物)を、黄色油状物として得た(収率:理論値の70.7%)。

Claims (8)

  1. 式I:
    Figure 2007512235
    で表されるフィトフルエンを調製するための方法であって、
    a)式II:
    Figure 2007512235
    (式中R1はアリールであり、かつX-は無機酸または有機酸のアニオン等価体である)
    で表されるホスホニウム塩を、ウィッティヒ反応において、式III:
    Figure 2007512235
    で表されるアルデヒドと縮合し、式IV:
    Figure 2007512235
    (ここで置換基R2およびR3は、互いに独立してC1-C8-アルキルであるか、またはこれらが結合している酸素原子および炭素原子と一緒になって、以下の構造:
    Figure 2007512235
    (式中R4およびR5、ならびにR6はそれぞれ互いに独立して水素またはC1-C4-アルキルでありうる)
    で表される1,3-ジオキソラン環または1,3-ジオキサン環を形成していてもよい)
    で表されるアセタールを得るステップ、
    b)式IVの縮合生成物を酸触媒アセタール加水分解に付し、式V:
    Figure 2007512235
    で表されるアルデヒドを得るステップ、ならびに
    c)式Vで表されるアルデヒドを、さらなるウィッティヒ反応において、式VI:
    Figure 2007512235
    (式中、R7はアリールであり、かつY-は無機酸または有機酸のアニオン等価体である)
    で表されるホスホニウム塩と縮合し、フィトフルエンを得るステップ
    を含む、上記方法。
  2. ステップa)において、式IIのホスホニウム塩を、以下の式IIIaで表されるアルデヒドと反応させて以下の式IVaで表されるアセタールを得る、請求項1に記載の方法。
    Figure 2007512235
  3. ホスホニウム塩IIおよびVIのX-およびY-が互いに独立して、ハロゲン化水素酸、硫酸、リン酸、ギ酸、酢酸、およびスルホン酸からなる群から選択される酸のアニオン等価体である、請求項1または2に記載の方法。
  4. X-およびY-が、Cl-、Br-、CnH2n+1-SO3 -(式中nは1〜4である)、Ph-SO3 -、p-Tol-SO3 -またはCF3-SO3 -である、請求項3に記載の方法。
  5. 上記ステップb)におけるアセタールIVの加水分解を、酸触媒としてのクエン酸の存在下で行う、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 式V:
    Figure 2007512235
    で表されるC20アルデヒドを調製するための方法であって、
    a)式II:
    Figure 2007512235
    (式中、R1はアリールであり、かつX-は無機酸または有機酸のアニオン等価体である)
    で表されるホスホニウム塩を、ウィッティヒ反応において、式III:
    Figure 2007512235
    で表されるアルデヒドと縮合し、式IV:
    Figure 2007512235
    (ここで置換基R2およびR3は、互いに独立してC1-C8-アルキルであるか、またはこれらが結合している酸素原子および炭素原子と一緒になって、以下の構造:
    Figure 2007512235
    (式中、置換基R4およびR5、ならびにR6は互いに独立して水素またはC1-C4-アルキルでありうる)
    で表される1,3-ジオキソラン環または1,3-ジオキサン環を形成していてもよい)
    で表されるアセタールを得るステップ、
    b)式IVで表される縮合生成物を酸触媒アセタール加水分解に付し、式Vで表されるアルデヒドを得るステップ
    を含む、上記方法。
  7. 一般式IV:
    Figure 2007512235
    (式中、置換基R2およびR3は、互いに独立してC1-C8-アルキルであるか、またはこれらが結合している酸素原子および炭素原子と一緒になって、以下の構造:
    Figure 2007512235
    (式中、R4およびR5、ならびにR6は互いに独立して水素またはC1-C4-アルキルでありうる)
    で表される1,3-ジオキソラン環または1,3-ジオキサン環を形成していてもよい)
    で表される、アセタール。
  8. 式IVa:
    Figure 2007512235
    で表されるアセタール。
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