JP2007510161A - 分析物を検出するための半透性センサ - Google Patents

分析物を検出するための半透性センサ Download PDF

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Abstract

分析物を検出するためのセンサであって、ヒドロゲル、コア中に配置された蛍光試薬、コアを囲む半透性コーティング、ここでこの半透性コーティングは約4kDaから約18kDaの分子量及び1超の多分散性指数を有する多分散ポリマーを含む、及び半透性コーティングを囲む生体適合性コーティングを含んだコアを含むものが開示されている。

Description

本発明は、グルコースなどの分析物を検出するためのセンサを調製することに関する。
糖尿病患者を効果的に治療するためには、糖尿病患者個人におけるグルコース濃度の変化をモニタリングする必要がある。現在のところ、糖尿病患者は繰り返し指を刺して評価用の血液サンプルを得ることにより、彼らの状態をモニターしている。グルコースの自己モニタリングは不連続であり、且つ個人のグルコース濃度に関するリアルタイムの情報を提供してくれない。
in vivoでのグルコース濃度の検出が可能な試薬を含む移植型センサを含め、グルコース濃度の連続的なモニタリング用の様々なシステムが提案されてきた。しかし、宿主(host)内で適切に機能するセンサの能力に影響を与える多くの要素により、実用的な移植型センサを得るのは困難であった。宿主の免疫システムが、例えばセンサに対して攻撃をしかける可能性がある。その攻撃は、センサの周りにおける線維鞘の形成を引き起こす可能性がある。その線維鞘は、グルコースがセンサに入るのを邪魔し、そして妨げ、センサを本質的に無能にしてしまうかもしれない。宿主免疫システムの様々な成分は、もしその成分がセンサに入ることができる場合には、センサの試薬を攻撃する可能性もある。センサの透過性が高過ぎると、試薬がセンサから宿主へ漏出する可能性がある。それは宿主に害を及ぼす可能性があり、グルコースの検出に使用可能な試薬の量を激減させてしまう。さらに、センサの透過性が制限され過ぎていたり又はセンサ試薬の反応が宿主グルコース濃度の変化に対して遅すぎる場合には、センサにより与えられる情報は宿主の生理的状態を正確に描写しない。これらの困難を克服し、そして長時間の連続的なグルコースのモニタリングを提供するセンサが得られることが望ましいだろう。
概要
1つの側面において、本発明は、分析物を検出するためのセンサ、ヒドロゲルを含むコア(core)を含んだセンサ、コア中に配置された蛍光試薬、コアを囲む半透性コーティング、ここでこの半透性コーティングは約4kDaから約18kDaの分子量及び1超の多分散性指数を有する多分散ポリマーを含む、及び半透性コーティングを囲む生体適合性コーティングを特徴とする。いくつかの実施態様において、多分散ポリマーは約8kDaから約12kDaの分子量を有する。他の実施態様において、多分散ポリマーは約9kDaから約10kDaの分子量を有する。一つの実施態様において、多分散ポリマーは約9.4kDaの分子量を有する。いくつかの実施態様において、多分散ポリマーは1超から約1.5までの多分散性指数を有する。他の実施態様において、多分散ポリマーはポリリジンを含む。
一つの実施態様において、センサは1mm超の直径を有する。他の実施態様において、センサは少なくとも1.25mmの直径を有する。別の実施態様において、センサは少なくとも1.5mmの直径を有する。いくつかの実施態様において、センサは3mm以下の直径を有する。他の実施態様において、センサは2.5mm以下の直径を有する。
いくつかの実施態様において、分析物はグルコースを含む。
一つの実施態様において、センサは非放射性蛍光共鳴エネルギー転移に基づいて分析物を検出することが可能である。いくつかの実施態様において、蛍光試薬はエネルギーアクセプタ及びエネルギードナーを含む。他の実施態様において、蛍光試薬は、カルボシアニン色素、スルホン化アミノクマリン色素、スルホン化ローダミン色素、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。一つの実施態様において、蛍光試薬はグルコース結合タンパク質及びグリコシル化基質を含む。いくつかの実施態様において、グルコース結合タンパク質はコンカナバリンAを含み、そしてグリコシル化基質はヒト血清アルブミンを含む。別の実施態様において、蛍光試薬は、約581nmでの励起最大及び約596nmでの放射最大を有する第一のカルボシアニン色素、コンカナバリンA、約675nmでの励起最大及び約694nmでの放射最大を有する第二のカルボシアニン色素、及びヒト血清アルブミンを含む。他の実施態様において、コンカナバリンAに対する第一のカルボシアニンの比率は約0.1から約0.4である。いくつかの実施態様において、コンカナバリンAに対する第一のカルボシアニンの比率は0.2である。一つの実施態様において、ヒト血清アルブミンに対する第二のカルボシアニンの比率は約0.5から約0.9である。
いくつかの実施態様において、ヒト血清アルブミンはグリコシル化され、そしてヒト血清アルブミンに対するグルコースのモル比率は約7から約12である。
別の側面において、本発明は、水性アルギン酸組成物の液滴と少なくとも100mMのグループIIカチオンを含むイオン溶液とを接触させて架橋ゲルを含むコアを形成することを含む、センサの作製方法を特徴とする(水性アルギン酸組成物は、少なくとも1%重量/体積のアルギン酸を含み且つ約25℃で少なくとも1700センチポアズの粘度を有するストック組成物の倍数希釈を含む)。一つの実施態様において、イオンはバリウムイオン、カルシウムイオン又はそれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施態様において、そのアルギン酸組成物は約1%重量/体積から約10%重量/体積のアルギン酸を含む。他の実施態様において、そのアルギン酸組成物は約1%重量/体積から約3%重量/体積のアルギン酸を含む。
一つの実施態様において、ストック組成物は約25℃で約1700cpsから約2000cpsの粘度を有する。
他の実施態様において、そのイオン溶液は約100mMのカチオンから約300mMのカチオンを含む。
いくつかの実施態様において、その方法はさらに、1超の多分散性指数を有する多分散ポリマーを含む組成物でコアの表面を覆うことを含む。他の実施態様において、その方法はさらに、1超から約1.5までの多分散性指数を有する多分散ポリマーを含む組成物でコアの表面を覆うことを含む。別の実施態様において、その方法はさらに、表面を覆った多分散ポリマーの表面を生体適合性組成物で覆うことを含む。一つの実施態様において、その方法はさらに、蛍光試薬を含む組成物とコアを接触させることを含む。
いくつかの実施態様において、その水性アルギン酸組成物は、蛍光試薬を含む。一つの実施態様において、その蛍光試薬はエネルギードナー及びエネルギーアクセプタを含む。他の実施態様において、その蛍光試薬はグルコース結合タンパク質及びグルコシル化基質を含む。一つの実施態様において、グルコース結合タンパク質はコンカナバリンAを含み、そしてグリコシル化基質はヒト血清アルブミンを含む。いくつかの実施態様において、蛍光試薬は、カルボシアニン色素、スルホン化アミノクマリン色素、スルホン化ローダミン色素、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。他の実施態様において、蛍光試薬は、カルボシアニン色素、スルホン化アミノクマリン色素、スルホン化ローダミン色素、及びそれらの組み合わせからなる群を含む。別の実施態様において、コンカナバリンAに対する第一のカルボシアニンの比率は約0.1から約0.4である。他の実施態様において、コンカナバリンAに対する第一のカルボシアニンの比率は0.2である。いくつかの実施態様において、ヒト血清アルブミンに対する第二のカルボシアニンの比率は約0.5から約0.9である。一つの実施態様において、グルコース結合タンパク質はコンカナバリンAを含み、そしてグリコシル化基質はヒト血清アルブミンを含む。別の実施態様において、ヒト血清アルブミンはグリコシル化され、そしてヒト血清アルブミンに対するグルコースのモル比率は約7から約12である。
他の実施態様において、蛍光試薬は、約578nmでの励起最大及び約603nmでの放射最大を有する第一の色素、コンカナバリンA、約650nmでの励起最大及び約665nmでの放射最大を有する第二の色素、並びにヒト血清アルブミンを含む。
いくつかの実施態様において、そのセンサは、pH7.4の10mM HEPES/0.15M 食塩水中において37℃で2週間保存した場合、1モル%未満の蛍光試薬の漏出を示す。
別の側面において、本発明は、分析物を検出するためのセンサ、ポリマーマトリクスを含むコアを含んだセンサ、コア中に配置された蛍光試薬、コアを囲む半透性コーティング、ここでこの半透性コーティングは多分散ポリマーから成る、及び半透性コーティングを囲む生体適合性コーティング、を特徴とする。そのセンサは、pH7.4の10mM HEPES/0.15M 食塩水中において37℃で2週間保存した場合、1モル%未満の蛍光試薬の漏出を示す。
本発明は、グルコースなどの分析物を検出するのに有用な、移植可能、外植可能なセンサを特徴とする。センサは、移植及び外植可能であるために十分硬く、そして通常の一日の中で身体が遭遇する様々な力に破裂せずに直面するために十分変形可能であり、触診可能であるために十分大きい。センサは、宿主がセンサの周りに鞘(sheath)を形成するのを誘導するために十分大きくもある。ここで形成された鞘は、センサを適所に保持するために十分厚く、且つ生理学的に有用な速度で対象の分析物がセンサに拡散しそしてセンサから出て行くことを可能とするために十分薄い。センサは、生理学的に有用な速度で分析物がセンサに拡散しそしてセンサから出て行くことを可能とするために十分小さい。センサは、少なくとも6ヶ月間、又はさらに少なくとも12ヶ月間宿主内で安定であるために十分機械的に頑丈であり、且つ少なくとも6ヶ月間、又はさらに少なくとも12ヶ月間センサの適切な機能にとって有害な線維化反応を引き出さないようにするために十分生体適合可能である。センサは、生理学的に適切な速度で分析物がセンサに拡散しそしてセンサから出て行くことを可能とするために十分透過性があり、且つ試薬がセンサ内に留まるように十分不透過性であり(すなわち、センサは試薬漏出をしないか又は本質的に試薬漏出をしない)、且つIgGはセンサへの到達が妨げられそして本質的に阻止される。
好ましい実施態様についての下記の説明及び特許請求の範囲から、その他の特徴及び利点が明らかになる。
用語の解説
本発明に関して、これらの用語は下記の意味を有する:
ここで使用される「蛍光因子(fluorophore)」という用語は、エネルギーを吸収し、そしてその後光を放射する分子を指す。
ここで使用される「分析物−アナログ」という用語は、少なくとも幾つかの結合特性を分析物のそれと共有する物質であり、従って両者に結合するリガンドが存在するものを指す。しかし、分析物−アナログと分析物とは互いに結合しない。分析物−アナログは、分析物の誘導体、例えば、分析物の結合特性の少なくともいくつかに影響を与えることのない官能性化学基を分析物上に導入することにより調製された化合物であってよい。誘導体の別の例は、分析物のより低い分子量の異形であり、それは分析物の結合特性の少なくとも幾つかを維持する。誘導体の別の例は、分析物又は分析物の多重コピー(multiple copies)のキャリアタンパク質との共有結合体である。
ここで使用される「生体適合性」という用語は、宿主の免疫システムにとって許容できることを指す。すなわち、最小の免疫反応を誘発し且つ宿主に対して無毒であることを指す。
ここで使用される「蛍光」という用語は、特定の波長の放射による励起に応答して放射された放射線を指す。この用語は、短期の(ナノ秒の範囲)及び長期の励起状態寿命の両方を含み、後者はリン光と呼ばれることがある。
ここで使用される「蛍光試薬」という用語は、検出される分析物の存在において蛍光挙動(例えば、強度、放射励起状態の寿命、スペクトル、又は励起スペクトル)が変化する成分を指す。
ここで使用される放射最大又は励起最大への言及は、水中で得られる値に関する。
詳細な説明
センサは、ポリマーマトリクス及びポリマーマトリクス中に配置した試薬を含むコア、コアを囲む多分散ポリマーを含む半透性コーティング、並びに半透性コーティングを囲む生体適合性コーティングを含む。センサは、分析物が関係する生理的状態についての有意義な情報を提供する速度で、分析物がセンサに拡散しそしてセンサから出て行くことを可能とするのと同時に、試薬を保持するように構築されている。センサはin vivo、in vitro又はそれらの組み合わせでの使用に適するように構築することができ、そして例えば体液(例えば、血液、血漿、血清、皮下液、及び腹水)などを含む様々な液体中で分析物を検出するのに使用することができる。次に、センサの試薬を励起しそしてセンサにより放射される放射線を検出することにより、分析物を検出(及び、任意に定量化)する。
好ましいセンサは、皮下移植した際に触知可能とするために十分大きく(すなわち、その後の外移植の際に容易に位置決定ができるように)、そしてセンサの周りに鞘を形成するように宿主を誘導するために十分大きい。その鞘は宿主において適所にセンサを保持(例えば、固定)するように機能する。好ましくは、鞘は、生理学的に適切な速度で分析物がセンサに拡散しそしてセンサから出て行くことを可能とするために十分薄さである。
生理学的に適切な速度で分析物がセンサに拡散しそしてセンサから出て行くことを可能とするためにセンサは十分小さくもあり、そしてセンサ内の試薬は生理学的に適切な速度で生理学的条件の変化に反応する。任意の形のセンサに対して、分析物がセンサ中に拡散する特性時間は、センサの中心とその表面地点との間の平均距離に関して表すことができる。この距離をxとし、分析物の拡散係数をDとした場合、分析物がセンサを通り拡散するための特性時間(t)は、t=x2/6Dとして表すことができる。
好ましいセンサは球体であり、且つ直径は1mm超、少なくとも1.25mm超、少なくとも1.5mm超、3mm以下、又はさらに2.5mm以下である。
有用なセンサ、例えば球形、円筒形、楕円形、卵形、及び円盤形などを含む様々な形を有する。センサは、一般的なポリマーマトリクスに囲まれた、多くのコア、すなわち多くのポリマーマトリクスを含むように構築することができる。
好ましくは、センサは、光散乱特性のない水の屈折率と実質的に同一で且つ水性環境で実質的に透明である屈折率を有する。
好ましくは、センサは、宿主への移植及び宿主からの外移植を可能とするために十分な機械的強度(例えば、硬さ)を有し、そして通常の一日の中で宿主が直面する力を吸収するために十分変形可能である。好ましくは、センサは、破砕することなく又はその完全性が喪失されることなく、例えば少なくとも6ヶ月、又はさらには少なくとも12ヶ月といった長期間の間、宿主内で移植されたままであることを可能とするために十分な機械的強度を示す。
センサの機械的強度は、ポリマーマトリクス、半透性コーティング、生体適合性コーティング及びそれらの組み合わせによって得ることができる。保護キャリア(carrier)又はケーシング(casing)の存在によって、センサに機械的強度を与えることもできる。そのようなケーシングとしては、例えば金属製のメッシュエンベロープ(mesh envelope)(例えば、チタン、白金、金及びそれらの組み合わせ)が挙げられる。ポリマーマトリクスの形成に使用される架橋可能な成分の濃度及びポリマーマトリクスの架橋の度合いを変えることにより、ポリマーマトリクスの機械的強度を変化させることができる。好ましくは、完全に水和された場合に最終のマトリクスが、少なくとも50容量%、90容量%、92容量%、95容量%、98容量%又はさらに99容量%の水となるように、架橋可能組成物からポリマーマトリクスを調製する。
好ましくは、ポリマーマトリクスはヒドロゲルである。ヒドロゲルはアルギン酸などの架橋可能組成物から形成することができる。有用な架橋可能アルギン酸組成物は、室温(すなわち、約22℃から約25℃)で、少なくとも1700センチポアズ(cps)、又はさらに1700cpsから約2000cpsの粘度を有するアルギン酸の原液から調製され、それを使用前に1:1に希釈して、水中で少なくとも1%重量/体積(w/v)、約1%w/vから約10%w/v、又はさらに約1%w/vから約3w/vのアルギン酸を含む架橋可能組成物を形成する。
好ましくは、少なくとも100mM(ミリモル)、約100mMから約300mM、又はさらに約100mMから約150mMのイオンを含む濃厚なイオン溶液中にアルギン酸組成物を滴下することにより、アルギン酸を架橋する。有用なイオンとしては、例えばカルシウムイオン、バリウムイオン、マグネシウムイオン、及びそれらの組み合わせを含むグループIIカチオンが挙げられる。
好ましいアルギン酸ゲルは、例えば交互MGブロックで、互いに結合した1,4−結合の(D−マンヌロン酸)(M)及び(−1−グルコロニック(glucoronic)酸)(G)のブロックを含むアルギン酸から得る。好ましいアルギン酸は高いGブロック含有量を含み、例えば少なくとも約60%のGブロックを含む。アルギン酸組成物中のGブロックの割合が増加すると、得られるゲルマトリクスの孔(pore)の大きさ及び強度が増加する。高いMブロック含有量を有するアルギン酸ゲルは、高いGブロック含有量を有するゲルと比較して免疫原性がより高くなるようである。
他の適切なゲルは、センサの所望の形状を維持するのに十分な強度を有するコアの形成が可能な任意のゲルを含む。有用なヒドロゲルの例としては、カラギーナン、ガム(例えば、キサンタンガム)、アガロース、寒天、コラーゲン、ゼラチン、キトサン、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、及びそれらの組み合わせが挙げられる。その他の有用なポリマーマトリクスとしては、例えばポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、及びそれらの組み合わせが挙げられる。
ポリマーマトリクスを形成するための適切な方法としては、例えば、ゲル形成組成物へ水を加えること、架橋可能組成物を架橋剤にさらすこと、ゲル形成組成物の温度を変化(例えば、加熱)させること、ゲル形成組成物を放射線にさらすこと、及びそれらの組み合わせが挙げられる。センサの構成要素の完全性が保持されるように、ポリマーマトリクスを形成するための条件を選択する。組成物中の架橋可能成分の濃度、架橋剤の濃度、架橋プロセスの環境条件(例えば、温度、pH、塩度及び放射線)、連鎖移動剤の添加、開始剤の添加、及びそれらの組み合わせを変化させることにより、ポリマーマトリクスの架橋度を変えることができる。
或いは、コアは水溶液を含むことができる。その場合、半透性膜が選択され、センサを移植及び外移植に適合させるためにセンサに対して十分な硬さを提供する。
コアは、例えば球形、偏球形、長球形、円筒形及び円板形などを含む様々な形からなることができる。好ましくは、コアは球形ビーズの形態である。コアを形成するために、微小球形ビーズの任意の適切な作製方法を使用することができ、例えば乳化、エレクトロスプレー、点滴、ローリージェット(Raleigh jet)(例えば、空気ジェット)、及び鋳造などが挙げられる。円筒形及び円盤形コアの有用な作製方法としては、例えば、後に切断が続く押し出し(extrusion)、及び鋳造が挙げられる。
ポリマーマトリクスの多孔率(porosity)は、ポリマーマトリクスを通る成分の移動に影響を与え、そしていくつかの方法で変化させることができる。例えば、ポリマーマトリクスの形成に使用する組成物中の架橋可能成分の濃度を変えること、架橋可能材料の平均分子量を変えること、架橋可能成分の分子量分散度を変えること、架橋可能成分の組成を変えること、他の架橋可能成分で架橋可能成分をドーピング(doping)すること、異なる架橋剤を使用すること、架橋可能成分の水酸化の程度を変えること及びそれらの組み合わせが挙げられる。それから生成されるゲルを変化させるためにアルギン酸に加えることができる成分としては、例えばゼラチン及びコラーゲンが挙げられる。他の適切な架橋剤としては、例えばバリウムイオン、カルシウムイオンと同じバランス(valance)を有する他のイオン、タンパク質架橋剤(例えば、コンカナバリンAなどのレクチンなど)、光誘起架橋剤、化学架橋剤(例えば、グルタルアルデヒドなど)、及びそれらの組み合わせが挙げられる。多孔率を変えるため、チャージ(charge)を加えることもでき又はゲルマトリクスから差し引くこともできる。アルギン酸の多孔率を変化させるための様々な有用なメカニズムが説明されている。例えば、Thu,B.J.の「Alginate polycation microcapsules: A study of some molecular and functional properties relevant to their use as a bioartificial pancreas」(Norwegian University of Science and Technology, 35ページ−46ページ (August 1996))という表題の論文で、アルギン酸中のGブロックに対するMブロックの比率を変えることが含まれている。
ヒドロゲルの形成に使用する架橋可能組成物の温度は、得られるゲルマトリクスの孔の大きさに影響を与えることができる。例えば、架橋可能組成物の温度の上昇はヒドロゲルの縮小を生じさせることになり、それによりヒドロゲルの多孔率を減少させることができる。
好ましくは、コアのポリマーマトリクスは水の屈折率と実質的に同じ屈折率を有し、センサの試薬を励起するために使用する波長範囲において蛍光を発せず、そして光散乱特性がない。
好ましくは、センサの外側表面は光散乱を最小にし、そして好ましくは光散乱をなくすために、十分滑らかである。対物レンズの倍率が0.8Xから0.5Xで、接眼レンズの倍率が10で、そして合計倍率が8Xから50Xで照らされた透過光線リング(ring)の下で作動する立体解剖顕微鏡(stereo dissecting microscope)でセンサを見ることにより、センサ表面の滑らかさを判断する。滑らかなセンサを形成する1つの有用な方法は、架橋可能組成物の液滴を高濃縮の架橋剤に加え、そして架橋可能組成物を急速に架橋させてヒドロゲルコアを形成させることにより、滑らかなコアを形成することを含み、好ましくは振動を最小にする条件(例えば、振動絶縁)で行う。架橋アルギン酸に適した有用な濃縮架橋剤組成物としては、上記の架橋可能組成物及びイオン架橋溶液が挙げられ、その記載についてはここに盛り込まれている。
センサのコアは、分析物の存在を検出することができる試薬も含む。好ましくは、その試薬はポリマーマトリクス中で移動可能である。センサの試薬は1成分超を含むことができる。試薬は、例えば体液(例えば、血液及び間質液など)などの液体中での分析物の検出に適している。有用な試薬としては、例えばエネルギー吸収試薬(例えば、光吸収試薬及び音吸収試薬)、x−Ray試薬、スピン共鳴試薬、核磁気共鳴試薬、及びそれらの組み合わせが挙げられる。いくつかの実施態様において、試薬は十分な結合価を示し、それにより試薬が集まり、結合が起きている間、又はそうでなければ、結合が起きていない間に試薬により放射されるシグナルを増強させる。試薬の凝集は、試薬をセンサ中に保持するのにも役立つ。すなわち、試薬が半透性コーティングを通ってセンサから出て行かない。好ましくは、試薬は多価であり、例えば分析物に結合することのできる少なくとも2つの結合部位を含む。非放射性蛍光エネルギー転移に基づいた試薬の場合、下記でより詳細に論じているように、試薬は分析物−アナログ及び分析物−アナログに結合可能なリガンドを含むことができる。好ましくは、分析物−アナログはリガンドに対する少なくとも2つの結合部位を含む。好ましい試薬は少なくとも2つの結合価、2から15の結合価、又は更に3から10の結合価を有する。
検出器とセンサの間に配置される皮膚及び体の他の成分が、試薬により放射されるシグナルを妨害しないように、試薬が選択される。好ましい試薬は皮膚を透過する範囲内の波長の光シグナルを放射し、好ましくは、試薬は600nmから1100nmの範囲で放射する。
試薬の有用なクラスとしては蛍光試薬が挙げられる。すなわち、蛍光因子又は蛍光でラベルした化合物を含む試薬である。蛍光試薬は分析物に可逆的に結合することができ、そして試薬の蛍光挙動は分析物結合が起こった時に変化する。
分析物の存在に関連する蛍光の変化は、いくつかの方法で測定することができる。これらの変化は、蛍光因子(又は蛍光因子でラベルした成分)の励起状態寿命の変化、又は蛍光因子(又は蛍光因子でラベルした成分)により放射された蛍光強度の変化を含む。そのような変化には、蛍光因子(又は蛍光因子でラベルした成分)の励起スペクトル又は発光スペクトルの変化も含まれる。励起スペクトル又は発光スペクトルの変化は順々に、(a)放射ピークの出現又は消失、(b)2又は複数の放射波長で観察されるシグナルの比率、(c)励起ピークの出現又は消失、(d)2又は複数の励起波長で観察されるシグナルの比率又は(e)蛍光偏光の変化を測定することにより測定できる。
試薬は非放射性蛍光共鳴エネルギー転移(FRET)を示すように選択することができ、それは特異的結合対のメンバーの間における結合の発生及び程度を判断するのに用いることができる。
FRETの基本的要素
FRETは一般に、2つの蛍光因子の間、すなわち一方はエネルギードナー(D)と他方はエネルギーアクセプタ(A)との間のエネルギーの非放射性転移を伴う。任意の適切に選択されたドナー−アクセプタ対を使用することができるが、但し、ドナーの発光がアクセプタの励起スペクトルとオーバラップし、両メンバーが1つの波長で光エネルギーを吸収し、異なる波長の光エネルギーを放射することができることを条件とする。
或いは、ドナー及びアクセプタは双方とも光エネルギーを吸収することができるが、しかしそれらのうち一方しか光エネルギーを放射しない。例えば、一方の分子(ドナー)は蛍光性であってよく、他方(アクセプタ)は非蛍光性であってよい。(蛍光性)ドナーを励起するのに使用する波長ではアクセプタは通常励起されないドナー−アクセプタ対を使用することも可能であるが、しかし、非放射性FRETはアクセプタ励起を引き起こさない。
励起波長は、それが主にドナー分子のみを励起するように選択することができる。「主に」という用語の使用は、映り込み(bleedthrough)現象により若干のアクセプタ励起もあり得ることを表す。従って、ここで用いられているように、ドナー又はアクセプタの「励起」は、ドナー又はアクセプタを主に励起する励起波長を指す。下記の励起、非放射性蛍光共鳴エネルギー転移は、2つの放射波長での蛍光シグナルの比率を測定することにより判断され、その一方はドナー放射によるもので、他方はアクセプタ放射によるものである。励起の場合には、アクセプタ励起がドナー放射シグナルにわずかに寄与し、逆の場合も同様である、蛍光シグナルの「ブリーディング(bleeding)」が若干起こり得る。従って、シグナルがドナー放射又はアクセプタ放射「による」ものとして言及されている場合はいつでも、シグナルが主にドナー放射又はアクセプタ放射によることを意味している。
或いは、励起は、それが1番目の波長でドナーを励起しそして2番目の波長でアクセプタを励起するように、選択されることができる。すなわち、それぞれ異なった波長での2つの別個の励起事象が用いられる。この場合、ドナー励起後のアクセプタによる蛍光シグナルの比率及びアクセプタ励起後のアクセプタによる蛍光シグナルの比率を測定することにより、非放射性蛍光エネルギー転移を判断する。
ドナー寿命の減少、ドナー蛍光強度の消失、又はアクセプタ蛍光強度の増大があるかを評価することによってもFRETを測定できる;後者の2つは異なる波長での励起に応答する波長で測定する(上記の比率測定とは対照的であり、それは2つの別個の波長における放射比率の測定又は2つの別個の波長での励起に起因する波長の放射比率の測定のどちらかを伴う)。
ドナー及びアクセプタはここでは「対」として言及されているが、その対の2つの「メンバー」は同じ物質であり得る。一般的に、その2つのメンバーは異なるものとなる(例えば、Cy3.5及びCy5.5)。1つの分子(例えば、Cy3.5又はCy5.5)が、ドナーとしてもアクセプタとしても役目を果たすことが可能であり、この場合、エネルギー転移は、蛍光の偏光解消を測定することにより判断される。
FRETを基礎とするグルコースの検出が可能なセンサのための特に有用な試薬としては、タンパク質に対する色素の比率が約0.1から約0.4、又はさらに約0.2でコンカナバリンA(例えば、組み換えコンカナバリンA)に結合したCy5.5を含むアクセプタ、及びタンパク質に対する色素の比率が約0.5から約0.9で且つタンパク質に対するグルコースの比率が約7から約12でヒト血清アルブミンに結合したCy3.5を含むドナーが挙げられる。製造業者、Amersham BioSciences(ウェールズ カージフ)により報告されている通り、Cy3.5は581nmでの励起最大及び596nmでの放射最大を有するカルボシアニン色素である。製造業者、Amersham BioSciencesにより報告されている通り、Cy5.5は675nmでの励起最大及び694nmでの放射最大を有するカルボシアニン色素である。
別の有用な試薬としては、コンカナバリンA(例えば、組み換えコンカナバリンA)と結合したALEXA568を含むドナー及びヒト血清アルブミンと結合したALEXA647を含むアクセプタが挙げられる。製造業者、Molecular Probes(オレゴン州、ユージーン)により報告されている通り、ALEXA568は約578nmでの励起最大及び約603nmでの放射最大を有する。製造業者、Molecular Probesにより報告されている通り、ALEXA647は約650nmでの励起最大及び約665nmでの放射最大を有する。
ドナー/アクセプタ対の他の例としては、NBD N−(7−ニトロベンズ−2−オキサ−1,3−ジアゾル−4−イル)とローダミンとの対、NBD又はフルオロセインとエオシン又はエリトロシンとの対、ダンシルとローダミンとの対、及びアクリジン・オレンジとローダミンとの対がある。ここで用いられているように、フルオロセインという用語は、様々な関連化合物及びそれらの誘導体を含む化合物のクラスを指す。同様に、ここで用いられているように、ローダミンという用語は、様々な関連化合物及びそれらの誘導体を含む化合物のクラスを指す。
好ましくは、センサは、400nmから800nm、532nm、635nm、645nm、655nm、660nm、又はさらに670nmの波長で励起することができ、且つ600nmから1100nm又は600nmから700nmの波長で放射することができる試薬を含む。蛍光因子を含む色素の有用なクラスとしては、例えばカルボシアニン色素、アミノクマリン及びローダミンのスルホン化形態、並びにそれらの組み合わせが挙げられる。これらの色素のいくつかに関する化学についてはさらに議論されており、例えばPanchuk−Voloshina, Nataliya 他の「Alexa Dyes, a Series of New Fluorescent Dyes that Yield Exceptionally Bright, Photostable Conjugates」(The Journal of Histochemistry and Cytochemistry, 第47(9)巻 1179−1188 (1999))である。商業的に入手可能であり有用な蛍光因子を含有する色素、それらの製造業者、及びそれらの対応するおおよその放射最大については、下記の表1で説明する。
Figure 2007510161
エネルギードナー及びエネルギーアクセプタの有用な対については、下記の表2で説明する。
Figure 2007510161
FRETの概念を図1に示す。ドナーの吸光及び発光(それぞれ、A(D)、及びE(D)で示す)並びに、アクセプタの吸光及び発光(それぞれ、A(A)、及びE(A)で示す)を、図1Aにグラフとして示す。ドナーの発光スペクトルとアクセプタの吸光スペクトルとの間のオーバラップ領域(重なり積分)は重要である。励起が波長Iで起こる場合、ドナーによって波長IIで光が放射されることになるが、しかし、アクセプタによって波長IIIで光が放射されることはない。なぜならば、アクセプタは波長Iで光を吸収することはないからである。
発生する非放射性転移プロセスを図1Bに示す。D分子はフォトンを吸収し、そのフォトンの電場ベクトルをEで示す。Dの励起状態は、一方の側に正電荷を、他方の側に負電荷を有する双極子として示されている。アクセプタ分子(A)がDに十分に近接している(例えば、典型的に100オングストローム未満)場合、Aには対向電荷双極子が誘導される(Aは励起状態にされる)。双極子誘導性のこの双極子間相互作用は、ドナー−アクセプタ分子間距離の6乗に反比例して低下する。
古典的には、部分エネルギー転移が起こり得る。しかし、これはFRETにおいては起こらず、それは全か無かの量子力学的事象である。すなわち、ドナーはそのエネルギーの一部をアクセプタに与えることはできない。エネルギーの全てが転移されなければならず、エネルギーレベル(すなわちスペクトル)がオーバラップする場合にだけエネルギー転移が起こり得る。Aがその励起状態から退くと、放射光は入射光に対して回転又は偏光解消される。その結果、FRETはIIにおいて蛍光強度の減少(すなわちドナー発光の減少)として、IIIにおいて蛍光強度の出現(すなわち増感発光の増加)として、及び入射光に対する蛍光の偏光解消として現れる。
FRETの最終顕在化は、励起状態寿命においてである。蛍光は平衡プロセスと見なすことができる。この平衡プロセスにおいて、分子がその励起状態に留まる時間の長さは、入射光によって分子がこの状態にさせられる速度と、分子をこの状態から追い出す速度の和との間の競合の結果である(蛍光プロセス及び非放射性プロセス)。更なる非放射性プロセスであるFRETが加えられると(他の全ては不変のままにする)、減衰が有利となる。これは、IIにおけるドナーの寿命が短くなることを意味する。
励起スペクトルと発光スペクトルとがオーバラップする2つの蛍光因子が十分に近接している場合、ドナー分子の励起状態エネルギーは、共鳴双極子誘導性の双極子間相互作用により、隣接するアクセプタ蛍光因子に転移される。FRETにおいては、ドナーを励起するがアクセプタ分子を直接的に励起しない波長で、試料又は混合物が照射される。次に、試料を2つの波長、すなわちドナー放射の波長及びアクセプタ放射の波長でモニターする。
ドナーとアクセプタとが十分に近接していない場合には、FRETは起こらずドナー波長でのみ放射が起こる。ドナーとアクセプタとが十分に近接している場合には、FRETが起こる。この相互作用の結果、ドナー寿命の減少、ドナー蛍光の消失、アクセプタ蛍光強度の増大、及び蛍光強度の偏光解消が起こる。エネルギー転移の効率Etは、ドナー分子とアクセプタ分子との間隔Rが増大するのに伴って、急激に減少する。分離されたドナー−アクセプタ対の場合、エネルギー転移の効率は以下のように表される:
Figure 2007510161
上記式中、Rはドナーとアクセプタとの間隔であり、R0は、半転移に対応する距離である。R0は、ドナー発光スペクトルとアクセプタ励起スペクトルとの重なり積分、屈折率、ドナーの量子収量、並びに、ドナー発光モーメント及びアクセプタ吸光モーメントの配向に依存する値である。Forster, T., Z Naturforsch 4A, 321−327(1949); Forster, T., Disc. Faraday So. 27.7−17(1959)。
FRETは1/R6に依存するため、FRETは分子間距離に極度に依存し、「分光学的ルーラー(spectroscopic ruler)」と呼ばれてきた(Stryer, L.,及びHaugland, R.P., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 98:719(1967))。例えばこの技術は、タンパク質及び核酸を含む種々のポリマー中の内在的及び外来的な蛍光因子の双方に対して、ドナーとアクセプタとの間隔を測定するのに有用であった。Cardullo他は、2つのオリゴデオキシヌクレオチドのハイブリダイゼーションを、FRETを用いてモニターできることを実証した(Cardullo, R他、Proc. Natl. Acad. Sci., 85:8790−8794 (1988))。
分析物検出のためのFRETの使用の概念
一般的に、分析物検出のために2つの方法のうちの一方でFRETを用いる。第1の方法は、検出される分析物に対するアナログ並びにアナログ及び分析物双方に結合可能なリガンドが、その一方がドナー蛍光因子で、他方がアクセプタ蛍光因子でラベルされる競合アッセイである。従って、アナログはドナーで、リガンドはアクセプタでラベルすることができ、或いは、アナログはアクセプタで、リガンドはドナーでラベルすることができる。ラベルされた試薬が分析物と接触すると、分析物はリガンドに結合したアナログと置き換わる。リガンド及びアナログはもはやFRETが起こるほど十分に互いに近接していないので、FRETによる蛍光シグナルは減少する;この減少は分析物の濃度と相関がある(その相関は、事前の較正段階において確立することができる)。
蛍光試薬の再利用を可能とするために、分析物とリガンドの間の結合は生理学的条件下で可逆的であるべきである。同様に、分析物−リガンド結合及びアナログ−リガンド結合に関連する平衡結合定数は、分析物がアナログに置き換われるほどのものであるべきである。すなわち、アナログ−リガンド結合は分析物がアナログに置き換われないほど強くあるべきではない。
好ましくは、センサはセンサの試薬により引き起こされる内部フィルター効果(inner filter effect)を受けない。最小の内部フィルター効果の要件は、センサの化学的性質の特性に依存して異なる結果を有する。試薬が蛍光因子を含む場合は、放射光の顕著な再吸収が起こるほど蛍光試薬濃度が十分に高い時に、内部フィルター効果が起こり得る。分析物結合における蛍光の直接的変化により試薬が機能する場合及び分析物の結合定数が所望の測定範囲にある場合は、十分な蛍光シグナルを保持したまま、センサ内の蛍光試薬の濃度を低下させることにより内部フィルター効果の最小化を達成することができる。蛍光性分析物アナログと蛍光性分析物結合物質の間のFRETにより試薬が機能する場合、分析物の親和性が所望の濃度範囲で低下するが、分析物と分析物結合試薬の間の相互作用よりかなり高い親和性で互いに相互作用する試薬を選択することによって内部フィルター効果を最小にすることができる。任意の競合蛍光アッセイを用いて同様のアプローチを使用することができる。米国特許第5,342,789号で説明されているセンサの化学的性質は、例えば試薬間でマイクロモルの親和性を有するが、ミリモラー範囲での親和性でグルコースを検出する。
試薬は多くの方法でコア内に組み入れることができる。1つの方法に従えば、コアを形成する前に架橋可能組成物へ試薬を添加する。別の方法に従えば、試薬を含む組成物中にコアを置き、そして試薬をコアへ浸透させる。
センサの半透性コーティングは、様々なポリマーから調製される多孔性ポリマーコーティングであり、例えばヘテロポリマー、ホモポリマー及びそれらの混合物が含まれる。コーティングの透過性により、分析物の生理学的に適切な変化の測定が可能なセンサに、対象の分析物が流入及び流出し、センサ内の試薬がセンサ内にとどまり(すなわち、宿主が試薬にさらされない)、対象の分析物が試薬と接触することができ、そして所定の分子量の化合物がセンサに入るのを阻害され、好ましくは妨げられる。半透性コーティングを調製するポリマーのタイプ及び分子量、並びにコーティングの厚さは、所望の透過性を与えるように選択される。好ましくは、センサは、37℃において2週間後に5モル%未満、1モル%未満、0.5モル%未満、又はさらに0.2モル%未満の蛍光試薬の漏出を示す。
好ましくは、半透性コーティングは、約4キロダルトン(kDa)から約18kDa、約8kDaから約12kDa、又はさらに約9kDaから約10kDaの重量平均分子量を有する多分散ポリマーから調製される。好ましい多分散ポリマーは、1超、1.0超から約1.5まで、又はさらに約1.1から1.4の多分散性指数Mn/Mw(dI)を有する。
有用なポリマーの例としては、ポリアミノ酸(例えば、ポリリジン及びポリオルニチン)、ポリヌクレオチド、及びそれらの組み合わせが挙げられる。好ましいポリマーとしては、例えば19アミノ酸から60アミノ酸、38アミノ酸から約60アミノ酸、又はさらに約43アミノ酸から約48アミノ酸の長さを有するポリアミノ酸が挙げられる。適切な多分散ポリアミノ酸はSigma Chemical Company(ミズーリ州、セントルイス)から入手可能である。
半透性コーティングは、異なる分子量の単分散ポリマーの混合物を含むことができる。理論により拘束されるものではないが、本発明者は、低分子量ポリマーはコアの表面上のより小さな領域及びより高い分子量ポリマーの間の空間を満たしていると推測する。
半透性コーティングは、それぞれの層が同じポリマー組成物又は異なるポリマー組成物から調製される多層を含むことができる。例えば、半透性コーティングは、多分散ポリマー、単分散ポリマー、及びそれらの組み合わせから成る1又は複数の層を含むことができる。有用な単分散ポリマーは単分散ポリアミノ酸を含み、例えば33残基、47残基及び60残基を有するポリ−L−リジン単分散ホモポリマーが挙げられる。
いくつかの場合において、多層がセンサに適用されたが、個々の層は個別に識別することはできない。
好ましくは、半透性コーティングはIgG及び補体(例えば、補体C1q)を排除する。好ましくは、半透性コーティングは100kDa超、60kDa超、又はさらに30kDa超の分子量を有する分子をセンサに入れさせない。
半透性コーティングの組成物は、コアの体積を減少させるように選択することができる。比較的低い分子量の多分散ポリアミノ酸を含むコーティング組成物(例えば、ポリリジン又はポリオルニチン)は、それを適用するゲルコアの体積を顕著に減少させることができる。多くの場合、体積の減少は少なくとも約50%、少なくとも60%、又はさらに少なくとも70%である。好ましくは、ポリアミノ酸の分子量は、約30,000Da以下、約15kDa以下、約10kDa以下、約8kDa以下、約7kDa以下、約5kDa以下、約4kDa以下、約3kDa以下、又はさらに約1.5kDa以下である。
3kDa、7kDa、9.6kDa、又はさらに12kDaの分子量を有する多分散ポリリジンは、コーティングの適用されるコアの直径の顕著な減少(いくつかの場合にといては、およそ30%)を生じさせることができる。
低分子量のポリアミノ酸も、優れた選択透過性特性を有するコーティングを形成し、そして「削られた(pruned)」又は銃眼模様の表面、すなわち比較的複雑又は粗い表面を作り出すことができる。そのような削られた表面は、線維化反応を誘導することができる。削られた表面にアルギン酸を適用することにより、センサの外側に比較的滑らかな表面を提供することができ、それは線維化を阻害しそして光散乱効果を減少させる。図2は、20Xの合計倍率で照らされた透過光線リングの下で作動する立体解剖顕微鏡(Carl Ziess Inc.,Thornwood, New York)で観察した、銃眼模様のポリリジンで表面を覆った14アルギン酸コア12を囲むアルギン酸コーティング16を含むセンサ10を説明する。
センサの外側表面は、生理学的に適切な速度で対象の分析物がセンサに拡散しそしてセンサから出て行くのを弱め又は阻害することとなる宿主の免疫システムによる線維化反応を誘導しないように、十分に生体適合性があり、同時に宿主内でセンサの位置を保持するためのセンサの周りの鞘を宿主に形成させるために、十分に非生体適合性がある。適切な生体適合性コーティング組成物は、コアのポリマーマトリクスに関して上記の(及びここに盛り込まれた)架橋可能組成物を含み、例えばヒドロゲル(例えば、アルギン酸及びアガロース)が挙げられる。
生体適合性コーティングを提供する有用な方法については、例えば米国特許第6,126,936号で説明されている。
好ましくは、センサは、センサを完全に包むような十分厚い生体適合性コーティングの層で覆われる。好ましくは、外側の生体適合性コーティングは、少なくとも1ミクロン(μm)、約1μmから約25μm、又はさらに約5μmから約20μmの厚さを有する。
好ましくは、外側のコーティングは、分析物がセンサに拡散しそしてセンサから出て行くのを妨げ又は防ぐこととなる宿主による線維化反応を誘導させないようにするため、十分滑らかである。線維化反応についての議論は、「MICROREACTOR AND METHOD OF DETERMINING A MICROREACTOR SUITABLE FOR A PREDETERMINED MAMMAL」という表題の、2002年3月11日に出願された米国特許出願第10/095,503号において見いだすことができる。
センサは、例えば炭水化物(例えば、グルコース、フルクトース、及びそれらの誘導体)を含む様々な分析物の検出に適合するように構築することができる。ここで使用されているように、「炭水化物」は、糖、でんぷん及びセルロースを含む、炭素、水素、及び酸素から構成される任意の有機化合物の群を指す。他の適切な分析物としては、糖タンパク質(例えば、グリコヘモグロビン、チログロブリン、グリコシル化アルブミン、グリコシル化アルブミン、及びグリコシル化アポリポタンパク質)、グリコペプチド、及び糖脂質(例えば、スフィゴミエリン及びガングリオシド GM2)が挙げられる。
適切な分析物の別の群はイオンを含む。これらのイオンは無機イオン又は有機イオンであることができる。例としては、カルシウム、ナトリウム、塩素、マグネシウム、カリウム、重炭酸、リン酸、炭酸、クエン酸、酢酸、コリン及びそれらの組み合わせが挙げられる。センサはタンパク質及びペプチド(後者は前者の低い分子量の異形である)の検出に対しても有用である;多くの生理学的状態は、血液及び他の体液中においてタンパク質の発現レベルを変化させることが知られている。酵素(例えば、LDH、SGOT、SGTTなどの細胞死に関連する酵素、並びに酸ホファターゼ及びアルカリホファターゼ)、ヒト絨毛性ゴナドトロピンなどの妊娠に関連するホルモン、リポタンパク質(例えば、高密度、低密度、及び極低密度リポタンパク質)、並びに抗体(例えば、AIDSなどの自己免疫疾患、重症筋無力症、及び狼瘡(lupus)に対する抗体)はこの群に含まれる。抗体及びハプテンも適切な分析物である。
さらに、センサはステロイド(例えば、コレステロール、エストロゲン、及びそれらの誘導体)などの分析物を検出することができる。センサは、テオフィリン及びクレアチニンなどの物質の検出及びモニタリングに対しても有用である。
センサは、殺虫剤及び薬を検出及びモニターするために使用することもできる。ここで使用されているように、「薬」は、体内に摂取され、吸入され、吸収され又は別の方法で組み入れられた時に生理学的反応を引き起こす材料を指す。アルコール、治療薬剤(例えば、シクロホファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、エトポシド、シスプラチン、及びカルボプラチンなどの化学療法薬)、麻薬(例えば、コカイン及びヘロイン)及び向精神薬(例えば、LSD)は、この群に含まれる。
センサは、ポリヌクレオチド(例えば、DNA及びRNA)の検出及びモニターに使用することもできる。センサは、例えば細胞溶解の尺度として全長DNAレベルのアッセイに使用することができる。或いは、センサは特異的配列(例えば、HIV RNA)の発現をアッセイするのに使用することができる。
センサは、in vivo又はin situで使用することができる。in vivoでの適用の場合、センサは、皮膚の中、皮膚の上、又は皮膚の下、器官の中又は血管(例えば、静脈又は動脈)の中に置くことができる。
センサを励起し(例えば、移植されたセンサを直接的に又は経皮的に励起する)、そしてセンサにより放射された蛍光シグナルを検出する(例えば、移植されたセンサにより放射された蛍光を直接的に又は経皮的に検出する)ことにより、分析物を検出することができる。
下記の実施例により本発明を説明する。
試験手順
本実施例で使用される試験手順には次のようなものがある。
蛍光漏出測定方法
センサを調製し、そして各センサ中に存在する蛍光試薬の量を計算する。センサを、過剰のpH7.4の10mM HEPES/0.15M生理食塩水中に置き、そしてセンサの表面上の残留物を取り除くため37℃で一晩インキュベートする。センサから上清を取り除き、そして上清の蛍光放射スペクトルをModel QM−1 PTI Quantum Master Spectrofluorimeter(ニュージャージー州, サウスブラウンズウィック,PTI Quantum Master)を用いて測定する。試薬の蛍光因子の励起最大の付近で上清を励起し、そして蛍光因子の放射最大を含む波長範囲で放射を測定することにより、放射スペクトルを測定する。複数の異なる蛍光因子が蛍光試薬の中に存在する場合は、その前段階をそれぞれの異なる蛍光因子に対して繰り返す。次に、センサを追加の過剰な体積の新たなHEPES/生理食塩水中に置き、そしてセンサを37℃で一晩インキュベートして、その後HEPES/生理食塩水を取り除いた。
蛍光色素の100%の漏出が起きた場合に、その結果生じる上清の濃度が10-10(蛍光因子のモル数/上清のmL)となるような十分な体積のHEPES/生理食塩水とともに、十分な数(N)のセンサを試験管中に置く。多くの同様の試験管を用意し、その試験用の十分な数のサンプルを提供する。測定を3回行う、すなわち各時点で3つの異なる試験管からアリコート(aliquot)をとる。
HEPES/生理食塩水のサンプルアリコートである100μLサンプルを3つの試験管から取り除き、3つの各サンプルに対して蛍光測定を行う。これらのサンプルは時間0を意味する。次に、所望の時間、残りのサンプルを37℃でインキュベートする。各時点で、サンプルアリコートを3つの試験管から取り除き、各アリコートについて上記のように蛍光測定を行う。蛍光が検出されれば、次にそのサンプルを遊離蛍光色素の濾過及び蛍光試薬の保持が可能なフィルター(10 kDa MW 遮断 Centricon フィルター(Amicon,WR Graceの部門))を用いて濾過し、そして溶離液の蛍光を測定して遊離色素の量を決定する。
(上清の蛍光強度−溶離液の蛍光強度)/(HEPES/生理食塩水の体積mL当たりのセンサの数(N)に相当する溶液色素混合液の蛍光強度)を計算することにより、ラベルしたタンパク質の漏出パーセントを決定する。
蛍光試薬を含むマイクロスフェアビーズの調製
pH7.4の10mM HEPES/0.15Mの生理食塩水中のCy3.5 HSA(ヒト血清アルブミン、分子量66,430 g/mol)及びCy5.5−ConA(コンカナバリンA、分子量104,000 g/mol)のある体積の溶液を、HEPES/0.15Mの食塩水中の殺菌した3%アルギン酸の等容積に加える。その溶液を5分間ロッカー(rocker)上で混合する。次に、その混合液を遠心分離機にかけ、そして14ゲージのカテーテルを備えた注射器に引き入れる。サンプルから気泡を取り除く。14ゲージのカテーテルを取り除き、24ゲージのカテーテルと交換する。次に、シリンジのプランジャをゆっくりと押して、25mlのHEPES/食塩水及び1.5%(w/v)の無水塩化カルシウムを含む試験管にアルギン酸を滴下する。そのビーズを20分間浸す。
次に、ビーズをHEPES/食塩水及び2mMの塩化カルシウムで4回すすぎ、そしてHEPES/食塩水中で保存する。
比較例1
37℃まで加熱したHEPES/生理食塩水の緩衝原液中で33ペプチド残基を有する1%単分散ポリリジンから0.2%単分散ポリリジン(Boehringer Mannheim)コーティング溶液(HEPES/食塩水中の)を調製する。第一のコーティング溶液の体積は、表面を覆ったマイクロスフェアビーズの体積の15倍である。2番目のコーティング溶液の体積は、表面を覆ったマイクロスフェアビーズの体積の10倍である。双方の溶液を滅菌濾過し、そして37℃で保持する。
第一の蛍光試薬化合物であるCy3.5 HSA(ヒト血清アルブミン、分子量66,430 g/mol)及び第二の蛍光性化合物であるCy5.5−ConA(コンカナバリンA、分子量104,000 g/mol)を含むマイクロスフェアセンサビーズを、37℃で5分間ロッカー上で、マイクロスフェアビーズの体積の15倍の体積のポリリジンコーティング溶液を用いて表面を覆った。ビーズを取り除き、そしてHEPES/食塩水で3回すすぐ。次に、遮光しながらHEPES/食塩水中において60分間室温でビーズをインキュベートする。60分後、HEPES/食塩水をビーズから取り除く。第二の体積のポリリジンコーティング溶液をマイクロスフェアビーズに加える。第二の体積のポリリジンコーティング溶液は、マイクロスフェアビーズの体積の10倍であり、そしてポリリジンコーティング溶液中で37℃において5分間ロッカー上でビーズをインキュベートする。次に、ビーズを取り除き、そしてHEPES/食塩水で3回すすぐ。
比較例2
ポリリジンで表面を覆ったマイクロスフェアビーズを比較例1の記載の通りに調製するが、比較例2のポリリジンは47ペプチド残基を有していた。
比較例3
ポリリジンで表面を覆ったマイクロスフェアビーズを比較例1の記載の通りに調製するが、比較例2のポリリジンは60ペプチド残基を有していた。
実施例1
pH7.4で2mM塩化カルシウムを有するHEPES/食塩水の原液中の1%多分散ポリリジンから、0.2%多分散ポリリジン(Sigma Chemical Company)コーティング溶液(HEPES/食塩水中の)を調製する。0.2%の多分散ポリリジン組成物を37℃まで加熱する。多分散ポリリジンは、11,200 Daの重量平均分子量、9800 Daの数平均分子量及び1.14の多分散性指数を有していた。
Cy3.5 HSA(ヒト血清アルブミン、分子量66,430 g/mol)及びCy5.5−ConA(コンカナバリンA、分子量104,000 g/mol)を含むアルギン酸マイクロスフェアビーズを、ビーズの体積の15倍超の体積のポリリジンコーティング溶液中に置き、そしてビーズをポリリジンコーティング溶液中で37℃において15分間ロッカー上でインキュベートする。次に、ビーズをポリリジン溶液から取り除き、HEPES/食塩水及び2mM塩化カルシウムで3回すすぐ。
次に、遮光をしながら、HEPES/食塩水中において60分間室温でビーズをインキュベートする。60分後、HEPES/食塩水をビーズから取り除き、第二の体積のポリリジンコーティング溶液(ビーズの体積の10倍)をビーズに加え、そしてポリリジン溶液中で37℃において15分間ロッカー上でビーズをインキュベートする。
次に、表面を覆ったビーズを取り除き、HEPES/食塩水で3回すすぐ。
次に、表面を覆ったビーズを滅菌試験管中のHEPES/食塩水において4℃で一晩保存する。
次に、表面を覆ったビーズを1.5%UPのアルギン酸溶液でさらに表面を覆い、そしてpH7.2のHEPES及び1.5%塩化カルシウムの溶液中に10分間置く。
実施例1及び比較例のポリリジンで表面を覆ったビーズの各組について、漏出パーセントアッセイを実施する。ビーズを37℃で3日間保存し、HEPES/食塩水で毎日すすぐ。3日間のすすぎ期間の後、上記の蛍光漏出測定方法に従って、ビーズの蛍光成分であるCy5.5及びCy3.5の漏出を50日間定期的に測定する。特に、実施例1及び比較例のビーズ中に存在する蛍光試薬の量を計算した。多く(180)のビーズを30mLのHEPES/食塩水中に置き、そして37℃で一晩インキュベートして、ビーズ表面の残留物を取り除く。ビーズから上清を取り除き、上清の蛍光放射を測定した。次に、ビーズを20mLの新たなHEPES/食塩水中に置き、37℃で一晩インキュベートして、その後HEPES/食塩水を取り除く。
570nmで上清を励起し、そして575nmから625nmの範囲での放射を測定することにより、発光スペクトルを得る。660nmで上清を励起し、そして670nmから725nmの範囲での放射を測定することにより、第二のスペクトルを得る。
次に、2mLのHEPES/食塩水を有する18個の各試験管中にビーズを置く。HEPES/食塩水の100μLのサンプルアリコートを3つの試験管から取り除き、3つの各サンプルに対して蛍光測定を行う。これらのサンプルは時間0を意味する。残りのサンプルを37℃で継続してインキュベートした。所望の時点において、サンプルアリコートを3つの試験管から取り除き、そして蛍光測定を行う。蛍光が検出されれば、次にそのサンプルを遊離蛍光色素の濾過及び蛍光試薬の保持が可能な10 kDa MW 遮断 Centricon フィルター (Amicon,WR Graceの部門)を用いて濾過する。溶離液の蛍光を測定し遊離色素の量を決定する。
結果を図3においてプロットする。ここで、四角はCy3.5の漏出パーセントを表し、丸はCy5.5の漏出パーセントを表す。
比較例1−3及び実施例1に従って調製したビーズに関して、14日目におけるCy3.5の漏出量を、図4において棒グラフにより示す。
他の実施態様は特許請求の範囲内にある。
ドナー分子及びアクセプタ分子の吸光スペクトル及び発光スペクトルをグラフで示したものである。 非放射性エネルギー転移についての説明である。 銃眼模様のポリリジンで表面を覆ったアルギン酸コアを囲む、アルギン酸コーティングを含むセンサのカラー写真である。20Xの倍率で、立体解剖顕微鏡の対物レンズを通して撮影した。 実施例1で得た漏出データのプロットである。 比較例1−3及び実施例1のビーズに対する、14日目でのCy3.5の漏出を説明する棒グラフである。

Claims (21)

  1. 分析物を検出するためのセンサであって:
    ヒドロゲルを含んで成るコア;
    コア中に配置された蛍光試薬;
    コアを囲む半透性コーティング、ここで当該半透性コーティングは約4kDaから約18kDaの重量平均分子量及び1超の多分散性指数を有する多分散ポリマーを含んで成る;及び
    半透性コーティングを囲む生体適合性コーティング、
    を含んで成るセンサ。
  2. 前記生体適合性コーティングが約1μmから約25μmの厚さを有している、請求項1に記載のセンサ。
  3. 前記蛍光試薬がコア中で移動可能である、請求項1に記載のセンサ。
  4. 前記多分散ポリマーがポリリジンを含んで成る、請求項1に記載のセンサ。
  5. 前記センサが1mm超の直径を有している、請求項1に記載のセンサ。
  6. 前記センサが少なくとも1.25mmの直径を有している、請求項1に記載のセンサ。
  7. 前記分析物がグルコースを含んで成る、請求項1に記載のセンサ。
  8. 前記センサが非放射性蛍光共鳴エネルギー転移に基づいた分析物の検出が可能である、請求項1に記載のセンサ。
  9. 前記蛍光試薬がカルボシアニン色素、スルホン化アミノクマリン色素、スルホン化ローダミン色素、及びそれらの組み合わせから成る群から選択される、請求項1に記載のセンサ。
  10. 前記蛍光試薬がグルコース結合タンパク質及びグリコシル化基質を含んで成る、請求項1に記載のセンサ。
  11. 前記グルコース結合タンパク質がコンカナバリンAを含んで成り、且つ前記基質がヒト血清アルブミンを含んで成る、請求項10に記載のセンサ。
  12. 前記蛍光試薬が、約581nmでの励起最大及び約596nmでの放射最大を有する第一のカルボシアニン色素、コンカナバリンA、約675nmでの励起最大及び約694nmでの放射最大を有する第二のカルボシアニン色素、及びヒト血清アルブミンを含んで成る、請求項1に記載のセンサ。
  13. 前記グルコース結合タンパク質が組み換えコンカナバリンAを含んで成る、請求項11に記載のセンサ。
  14. 前記第一のカルボシアニン色素のコンカナバリンAに対するモル比率が約0.1から約0.4である、請求項12に記載のセンサ。
  15. 前記第二のカルボシアニン色素のヒト血清アルブミンに対するモル比率が約0.5から約0.9である、請求項12に記載のセンサ。
  16. 前記ヒト血清アルブミンがグリコシル化されている、請求項12に記載のセンサ。
  17. 前記蛍光試薬が、約578nmでの励起最大及び約603nmでの放射最大を有する第一の色素、コンカナバリンA、約650nmでの励起最大及び約665nmでの放射最大を有する第二の色素、及びヒト血清アルブミンを含んで成る、請求項1に記載のセンサ。
  18. 蛍光試薬を含むコアを含んで成るセンサの作製方法であって、
    第一の水性アルギン酸組成物の液滴とグループIIカチオンを含んで成るイオン溶液とを接触させて、架橋ゲルコアを形成すること、ここで当該第一の水性アルギン酸組成物は水、アルギン酸、及び任意に蛍光試薬を含んで成る、
    を含んで成る方法であって、さらに少なくとも、
    コアと蛍光試薬とを接触させること、及び
    コアと1超の多分散性指数を有する多分散ポリマーを含んで成る組成物とを接触させること、
    の1つを含んでなる方法。
  19. 前記多分散ポリマーがコア上にコーティングを形成し、前記方法が生体適合性組成物で多分散ポリマーコーティングの表面を覆うことをさらに含んで成る、請求項18に記載の方法。
  20. 前記センサが、pH7.4の10mM HEPES/0.15M 食塩水中において37℃で2週間保存した場合に、1モル%未満の蛍光試薬の漏出を示す、請求項1に記載のセンサ。
  21. 分析物を検出するためのセンサであって:
    ポリマーマトリクスを含んで成るコア;
    コア中に配置された蛍光試薬;
    コアを囲む半透性コーティング、ここで当該半透性コーティングは多分散ポリマーを含んで成る;及び
    半透性コーティングを囲む生体適合性コーティング、
    pH7.4の10mM HEPES/0.15M 食塩水中において37℃で2週間保存した場合に、1モル%未満の蛍光試薬の漏出を示すセンサ、
    を含んで成るセンサ。
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