JP2007509564A - 双対残渣パイプライン型ad変換器 - Google Patents
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Abstract
双対残差パイプライン型AD変換器は、第1および第2の残差入力信号から1ビット以上のデジタルビットと、カスケード中の次のステージへ供給するための第1および第2の残差出力信号とを生成する、好ましくは平衡型である、カスケード型のスイッチドキャパシタ双対残差変換器ステージを備えている。好ましくは、第1および第2の残差入力信号は入力キャパシタを充電し、その電荷はその後に演算増幅器によって出力キャパシタへ転送される。スイッチドキャパシタアーキテクチャは演算増幅器のDCオフセット電圧の補償を可能にする。スイッチドキャパシタアーキテクチャは1.5ビット変換器ステージの実施もまた可能にする。
Description
本発明は、カスケード型の双対残渣(dual residue)変換器ステージを備え、前記変換器ステージのうちの第1のステージが、アナログ入力信号を受け取る手段と、前記アナログ入力信号から1ビット以上のデジタルビットを取り出す手段と、前記第1のステージのAD変換後に残る量子化誤差を表す第1および第2の残渣信号を発生する手段を備え、カスケード型の双対残渣変換器ステージの後続ステージのそれぞれが、カスケード中の前のステージによって発生された第1および第2の残渣信号を受け取る手段と、前記受け取られた第1および第2の残渣信号から1ビット以上のさらなるデジタルビットを取り出す手段を備え、カスケード中の最後の1ステージを除く前記後続ステージのそれぞれが当該ステージのAD変換後に残る量子化誤差を表す第1および第2の残渣信号を発生する手段を備えている、アナログ入力信号をデジタル入力信号に変換する双対残渣AD変換器に関する。このような双対残渣パイプライン型AD変換器は、Mangelsdorf外による論文「A Two Residue Architecture for Multistage ADC’s」, 1993 IEEE Internatioal Solid State Circuits Conference,1993年2月24日により知られている。
単一残渣パイプライン型AD変換器は、複数のカスケードされたステージを備え、その各ステージが希望の全デジタル語のビットの一部(k)だけを計算する。このため、ステージは、アナログ入力を少なくとも1個の基準電圧と比較し、この比較によって生じるkビットデジタル信号を出力するkビットAD変換器を含む。その後に、残渣信号が導出される。この導出は、AD変換器のkビットデジタル出力を、このkビット信号のアナログ表現を送り出すDA変換器へ供給し、アナログ入力とそのkビット信号のアナログ表現との差を発生することであると考えられる。この差は、量子化誤差、すなわち、デジタル語の次の(1または複数の)ビットを取得するためカスケード中の次のステージに供給される残渣である。このような単一残渣パイプライン型AD変換器の主要な欠点は、残渣信号が、カスケード中の次のステージに供給される前に、2kに非常に近い倍率で増幅されなければならないことである。これは次のステージのダイナミックレンジを最適に使用するためだけでなく、より重要なこととして、取得された(1個または複数の)基準電圧を、カスケード中のすべてのステージにおける残渣信号のデジタル化のため使用できるようにするためである。
この問題は、残渣が増幅されるだけでなく、同じ増幅率で基準レベルもまた増幅されることによって解決されるが、これについては、たとえば、米国特許第5,739,781号を参照せよ。その結果として、ステージ間の増幅のタスクだけが残渣信号をパイプラインの次のステージのダイナミックレンジに適応させるので、利得係数の値はもはや重要ではない。(1個または複数の)基準レベルを残渣信号と同時に増幅することと等価であるのは、2個の残渣信号を処理し増幅することである。これらの残渣信号の一方はアナログ入力信号とその入力信号より下にある最近傍の基準レベルとの間の差を表し、もう一方の残渣信号はアナログ入力信号とその入力信号より上にある最近傍の基準レベルとの間の差を表す。このようなAD変換器は「双対残渣パイプライン型AD変換器」として知られている。
従来技術の双対残渣パイプライン型AD変換器は、通常は抵抗分圧器と共に動作する。本発明は、従来技術の変換器よりも利点があり、削減された電力で動作する双対残渣パイプライン型AD変換器を提供し、本発明による双対残渣パイプライン型AD変換器は、したがって、双対残渣パイプライン型AD変換器のステージのそれぞれが、最後のステージを除いて、第1および第2の残渣信号の発生のためのスイッチドキャパシタ手段を備えていることを特徴とする。
単一残渣パイプライン型AD変換器におけるスイッチドキャパシタの使用は、それ自体が従来技術において周知であることが分かる。これらの従来技術の変換器において、ステージ間の利得は理想的には直線性の問題が生じないよう正確に2と等しくされるべきである。これらの変換器では、ステージ間の利得は種々のキャパシタのキャパシタ比によって決められるので、それらのステージにおける増幅素子として使用される演算増幅器の寄生容量に依存する。実際には、十分に正確でないステージ間の増幅率の問題は様々な方法で取り組まれている。一方法は、誤差を較正し、誤差の影響を補正するためにキャリブレーションの結果を使用することである。たとえば、「IEEE Journal of Solid State Circuits, Vol.33, No.12, 1998年12月, 1898−1903頁」には、初期パワーアップサイクルの間に、キャパシタ不整合と、有限の演算増幅器利得に起因する誤差とをキャリブレーションによって較正し、次に、補正がアナログパイプラインと同時に動作する双対デジタルパイプラインにおいて行われることが提案されている。「IEEE Journal of Solid State Circits, Vol.33, No.12, 1998年12月, 1920−1931頁」では、パイプラインステージが予め補正された追加ステージによって連続的に置き換えられ、次に、補正され、次に、それらの原位置に戻される。「2001 International Solid State Circuits Conference/Sesion 8, Digest of Technical Papers, 136−137頁,439−440頁」では、ステージのキャパシタは平均化することにより誤差を最小化するためシャッフルされる。「IEEE Journal of Solid State Circuits, Vol.36, No.12, 2001年12月, 1931−1936頁」には、コンポーネントの精度を高めるために、ダブルポリのようなより高度なテクノロジーを使用することが提案されている。明らかに、この後者のソリューションは、変換器をより高価にし、特に変換器が通常は標準的なプロセステクノロジーを用いて実施される大規模集積回路の一部であるときに適当でない。
本発明によるパイプライン型AD変換器では、変換器の直線性は、もはや入力キャパシタと出力キャパシタとの間の比、すなわち、異種のキャパシタの比によって決まるのではなく、1ステージ内の利得係数のマッチング、すなわち、ステージ内の類似したキャパシタのマッチングだけによって決まる。この要件は、通常は、キャリブレーションの必要なく、または、より高価なICプロセステクノロジーを使用することなく、モノリシック集積回路テクノロジーにおいてそれなりに容易に満たされる。
スイッチドキャパシタアーキテクチャでは、1台以上のキャパシタが第1のクロックフェーズの間に入力端子に接続され、その後に、これらのキャパシタが第2のクロックフェーズの間に出力端子へ切り替えられる。本発明による双対残渣ジェネレータでは、残渣信号の利得が正確に2と等しくなることはもはや重要ではないが、2個の残渣信号の利得が互いに等しくなることが重要である。この相互の利得の等化を容易にするため、本発明によるAD変換器は、前記後続のステージのそれぞれが、最後の1ステージを除いて、前のステージによって発生された第1および第2の残渣信号をサンプリングフェーズの間に受け取る入力キャパシタと、前記入力キャパシタの電荷を第1および第2の出力キャパシタへトラッキングフェーズの間に転送するスイッチング手段と、前記第1および第2の出力キャパシタからそれぞれ第1および第2の残渣信号を発生する手段を備えることをさらに特徴とする。
本発明のパイプライン型AD変換器は、前記スイッチング手段が、第1のサブレンジモードでは、前記第1の受け取られた残渣信号からの電荷を約2の利得係数で前記第1の出力キャパシタへ転送し、前記第1および第2の受け取られた残渣信号の両方からの電荷を約1の利得係数で前記第2の出力キャパシタへ転送し、第2のサブレンジモードでは、前記第2の受け取られた残渣信号からの電荷を約2の利得係数で前記第2の出力キャパシタへ転送し、前記第1および第2の受け取られた残渣信号の両方からの電荷を約1の利得係数で前記第1の出力キャパシタへ転送するように構成されることをなおさらに特徴とする。この配置によれば、2個の入力残渣信号の両方から2個の出力残渣信号のそれぞれを組み立てる簡単かつ信頼性のある回路が提供される。
上記のように、カスケード中のステージのそれぞれは、AD変換器のデジタル出力語を構築するために役立つ1ビット以上のビットを取得するコンパレータ手段を備える。コンパレータの判定点は、特にカスケード中の先行ステージにおいて、および/または、AD変換器が、たとえば、12ビット以上の高精度デジタル出力信号を発生しなければならないときに非常に重要である。このような判定点は、コンパレータ内のオフセットのような不良によって簡単に乱される。このようなコンパレータ出力の乱れを防ぐため、重要な判定点が第3のサブレンジおよび部分的に重なり合う元のサブレンジによって効果的に置き換えられる、いわゆる1.5ビット変換器ステージを使用することが既に提案されている。本発明の別の目的は、1.5ビット変換器ステージのようなスイッチドキャパシタ実施を提供することであり、その結果、本発明によるAD変換器は、前記スイッチング手段が、前記第1のサブレンジモードと前記第2のサブレンジモードとの間に対称的に位置する第3のサブレンジモードにおいて、前記第1および第2の受け取られた残渣信号の両方からの電荷をそれぞれ約3/2および1/2の利得係数で前記第1の出力キャパシタへ転送し、前記第1および第2の受け取られた残渣信号の両方からの電荷をそれぞれ約1/2および3/2の利得係数で前記第2の出力キャパシタへ転送するようにさらに構成されることをさらに特徴とする。
本発明のさらなる態様は、各残渣信号の発生のため演算増幅器が設けられ、各出力キャパシタはトラッキングフェーズの間に前記演算増幅器の出力端子と反転入力端子との間に接続される。このような配置を用いると、すべての偶数ステージのトラッキングフェーズと同時にすべての奇数ステージのサンプリングステージが行われるので、高速AD変換器を作ることが可能である。演算増幅器は、あるステージの入力キャパシタから出力キャパシタへ電荷を転送するだけでなく、次のステージの(1台または複数の)入力キャパシタを同時に充電するためエネルギーを供給する。通常は、パイプライン型AD変換器において演算増幅器を使用する欠点は、演算増幅器が完全に安定し、(1台または複数の)入力キャパシタから出力キャパシタへの電荷転送を完了するために比較的長い期間を要求することである。これは変換器の変換速度を制限する。しかし、本発明による双対残渣スイッチドキャパシタ変換器では、変換器ステージがそれらの十分な利得に到達する必要がないので、不完全な充電が両方の残渣信号の出力キャパシタに関して類似しているならば、出力キャパシタが十分に充電される必要がない。このことは、変換直線性の実質的な損失の危険性なしに変換速度を増加させる可能性を与える。
入力キャパシタと出力キャパシタとの間の電荷の転送のため演算増幅器を使用する欠点は演算増幅器に生じるDCオフセットであり、その理由は、特に、実際には種々のオペアンプ入力に対するDCオフセットを相互に等しくさせることが不可能だからである。本発明のさらなる目的は演算増幅器のオフセット電圧を補償することであるので、本発明によるAD変換器は、各入力キャパシタの一方側がサンプリングフェーズとトラッキングフェーズの両方の間に前記反転入力端子に接続されること、および、各出力キャパシタが演算増幅器の反転入力でのオフセット電圧によってサンプリングフェーズの間に充電されることを特徴とする。
本発明による双対残渣パイプライン型AD変換器は、スイッチドキャパシタ手段が平衡型の第1および第2の残渣信号を受け取り、そこからカスケード中の次のステージに供給するための平衡型の第1および第2の残渣信号を発生するようにアレンジされることをさらに特徴とする。平衡型の双対残渣変換器ステージは、平衡型の演算増幅器と、不平衡型の2倍のキャパシタおよびスイッチとを必要とする。しかし、それは2倍の大きさの入力信号振幅を可能にさせ、その演算が基板障害、および、さらに高調波歪みによって受ける影響は少ない。
本発明は添付図面を参照して説明される。
図1のパイプライン型AD変換器はカスケード型の変換器ステージS1...SNを備え、その変換器ステージのそれぞれはデジタル出力語の1ビット(k=1)を出す。第1のステージS1は最上位ビットD1を出し、第2のステージS2は最上位から2番目のビットD2を出し、以下同様に続き、最後のステージSNは最下位ビットDNを出す。
ステージS1は、アナログ入力信号Iと、入力信号が変化する極端値を表す電圧R1およびR2とを受け取る。等しい抵抗器V1およびW1からなる分圧器はこれらの極端値の平均電圧Z(Z=(R1+R2)/2)を導出し、この電圧Zはさらに基準電圧として次のステージへ転送される。ステージS1は、入力信号Iが基準電圧Zと比較され、ビットD1を出すコンパレータG1をさらに備える。このビットは、入力信号IがZを上回るとき、すなわち、R1とR2との間の電圧レンジの上半分に入るときに1であり、ビットD1は、入力信号がZを下回るとき、すなわち、この電圧レンジの下半分に入るときに0である。最後に、ステージS1は残渣ジェネレータH1を含み、この残渣ジェネレータは入力信号I、ビットD1、および、基準電圧R1、R2、Zを受け取り、2個の残渣信号A1およびB1を生成する。この残渣ジェネレータの構造および動作は図2を参照して後述される。
2個の残渣信号A1およびB1は第2のステージS2に供給される。等しい抵抗器V2およびW2からなる分圧器は2個の残渣信号の平均値(A1+B1)/2を導出し、この平均値がコンパレータG2において基準電圧Zと比較される。このコンパレータは、この残渣信号の平均値(A1+B1)/2が基準Zを下回るときに0であり、この平均値が基準電圧Zを上回るときに1である第2のビットD2を生成する。残渣ジェネレータH2は2個の残渣信号A1およびB1と基準Zとを受け取り、次の残渣信号A2およびB2を生成する。残渣ジェネレータH2の構造および動作は図3を参照して後述される。
最後の1ステージを除くさらなるステージS3...SN−1は、ステージS2と構造および動作が同一であり、前記さらなるステージのそれぞれはデジタル出力語のさらなるビットと次のステージのための残渣信号とを生成する。
図2の双対残渣ジェネレータは演算増幅器J1を備え、出力キャパシタC’1が演算増幅器の出力と反転入力との間にフィードバック配置され、基準電圧Zがその非反転入力に接続される。入力キャパシタC1はスイッチを介して入力電圧Iおよび基準電圧R1およびZを受け取る。スイッチは参照番号が付けられていないが、それらのスイッチフェーズによって示されている。φによって示されたスイッチは、クロックサイクルのサンプリングフェーズの間に閉じ、クロックサイクルのトラッキングフェーズの間に開く。φによって示されたスイッチはトラッキングフェーズの間に閉じ、サンプリングフェーズの間に開く。φD 1 によって示されたスイッチは、トラッキングフェーズの間にビットD1が「0」であるときに限り閉じ、φD1によって示されたスイッチは、トラッキングフェーズの間にビットD1が「1」であるときに限り閉じる。よって、図1から分かるように、サンプリングフェーズφの間に、入力キャパシタC1は電圧I−Zまで装荷され、出力キャパシタC’1はこのフェーズの間に空にされる。トラッキングフェーズφの間に、ビットD1が「0」であるならば、入力キャパシタの左側極板は電圧R1に接続され、このキャパシタの右側極板は演算増幅器J1の反転入力に接続される。この反転入力はこの増幅器のフィードバック動作によって電圧Zに保たれる。その結果、サンプリングフェーズの最後に(I−Z)Cであった入力キャパシタの電荷は、トラッキングフェーズの間に(R1−Z)Cになる。差(I−R1)Xは出力キャパシタへ転送されるので、このキャパシタの両端間の出夏は(I−R1)C/C’になり、演算増幅器J1のA1出力の電圧はA1=Z+(I−R1)C/C’になる。ここで、Cは入力キャパシタC1およびその他の入力キャパシタの容量である。C’は出力キャパシタC’1およびその他の出力キャパシタの容量である。ビットD1が「1」であるならば、トラッキングフェーズの間に、電圧R1の代わりに電圧Vが入力キャパシタC1の左側極板に供給されることを除いて類似した動作が適用される。その結果、残渣信号A1は、A1=Z+(I−Z)C/C’になる。
双対残渣ジェネレータH1は、残渣信号B1の発生のため、第2の演算増幅器J2と、第2の出力キャパシタC’2と、第2の入力キャパシタC2とを備えた第2の枝路をさらに含む。この第2の枝路は、電圧R1およびZの代わりに、今度は電圧ZおよびR2がトラッキングフェーズの間にビットD1がそれぞれ「0」および「1」であるときに入力キャパシタC2に供給される第1の枝路と同一である。その結果、第2の残渣信号B1に対して、以下の式:
もしD1=0であるならば、B1=Z+(1−Z)C/C’
もしD1=1であるならば、B1=Z+(1−R2)C/C’
が成り立つ。
もしD1=0であるならば、B1=Z+(1−Z)C/C’
もしD1=1であるならば、B1=Z+(1−R2)C/C’
が成り立つ。
4個の上記の式が与えられると、入力信号Iおよび2個の残渣信号A1およびB1は図4aおよび4bの矢線図に表される。これらの図は、2個の残渣信号がレンジの下半分の入力信号値R1<I<Zとレンジの上半分の入力信号値Z<I<R2に対して同一であることを表す。これはパイプライン型変換器ステージにとり重要である。
図1のパイプライン型変換器の第2のステージS2における残渣ジェネレータH2は第1のステージによって導出された信号A1およびB1から2個の残渣信号A2およびB2を計算しなければならない。図3に示されたこのジェネレータは、2本の枝路を有し、各枝路は、演算増幅器J3、J4と、フィードバック配置内の出力キャパシタC’3、C’4と、入力キャパシタC3−C4、C5−C6と、付随するスイッチとを備えている。図2の枝路とは異なり、図3の2本の枝路はそれぞれが2台の入力キャパシタを有する。第1の残渣信号A2の発生用の枝路は2台の入力キャパシタC3およびC4を有し、残渣信号B2の発生用の枝路は2台の入力キャパシタC5およびC6を有する。入力キャパシタC3はサンプリングフェーズの間に第1のステージの残渣信号A1を受け取る。入力キャパシタC4はサンプリングフェーズの間にビットD2が「0」であるならば残渣信号A1を受け取り、サンプリングフェーズの間にビットD2が「1」であるならば第2の残渣信号B1を受け取る。トラッキングフェーズの間にビットD2が「0」であるとき、2台の入力キャパシタC3およびC4のそれぞれは、電荷(A1−Z)Cを出力キャパシタC’3へ転送し、その結果、出力残渣は、A2=Z+2(A1−Z)C/C’である。これに対して、ビットD2が「1」であるならば、入力キャパシタC3はトラッキングフェーズの間に電荷(A1−Z)Cを出力キャパシタC’3へ転送し、入力キャパシタC4は電荷(B1−Z)Cをこの出力キャパシタC3へ転送し、その結果、出力残渣は、A2=Z+(A1−Z)C/C’+(B1−Z)C/C’である。
図3の双対残渣ジェネレータの第2の枝路は残渣B2の発生のため役立つ。この枝路は、フードバック配置に出力キャパシタC’4を備えた演算増幅器J4と、入力キャパシタC5およびC6と、付随するスイッチとを含む。この枝路は、この場合は入力キャパシタC5がサンプリングモードの間に残渣信号A1の代わりに残渣信号B1を受け取る点を除いてA2枝路と同一である。その結果、ビットD2が「ゼロ」であるとき、出力残渣は、B2=Z+(A1−Z)C/C’+(B1−Z)C/C’であり、ビットD2が「1」であるとき、この出力残渣は、B2=Z+2(B1−Z)C/C’である。
残渣A2およびB2に対する4個の式によって、入力信号の増加に伴うこれらの残渣の矢線図が描かれる。これは図4cに表されている。この場合も、D2=1であるとき入力残渣A1およびB1の上側部分に対する2個の発生された残渣信号A2およびB2のそれぞれは、D2=0であるとき入力残渣の下側部分に対する同じ信号と一致することが分かる。
変換器ステージS3...SN−1の双対残渣ジェネレータH3...HN−1はすべてが上記の双対残渣ジェネレータH2と同一である。当然ながら、入力残渣基準と出力残渣基準だけは相応に増加させなければならない。
図4bおよび4cのグラフから、双対残渣信号A2およびB2は双対残渣信号A1およびB1に対して倍率2で増幅されることが明らかである。これは変換器ステージのダイナミックレンジを最適利用するために行われる。この増幅は、図3の双対残渣ジェネレータでは2台の入力キャパシタの電荷が1台の単一出力キャパシタへ転送されることによって実現される。この結果、各出力キャパシタの容量値C’は各入力キャパシタの値Cとほぼ等しいことが仮定される。第1のステージS1の双対残渣ジェネレータの利得は、この場合、単一入力信号のダイナミックレンジが2個の出力残渣によって使用されなければならないので、(約)1であることに注意すべきである。
実際上、入力キャパシタと出力キャパシタの容量値を互いに正確に等しくさせることは不可能である。その理由は、演算増幅器およびスイッチの寄生容量が入力容量Cと出力容量C’に異なる影響を与えるからである。したがって、上記の式に現れる「増幅率」C/C’は、実際には正確な希望値をもたない。単一残渣変換器と違って、双対残渣ジェネレータは、コンパレータG1...GNによって行われる判定が不正確な増幅率C/C’によって影響されないので、このような増幅率の不正確さに対する感度が低い。このことは図4bの矢線図によって例証されている。第2のビットD2の発生の判定規準は(A1+B1)/2=Zにある。換言すれば、この点の一方側ではビットD2=0であり、反対側ではこのビットはD2=1である。比C/C’が増減するとき、図4bの矢線A1およびB1の勾配が増減する。同様に矢線A1とB1のちょうど間の破線矢印(A1+B1)/2の勾配は増減するが、この矢印とレベルZとの交点は変化しないままであり、その結果、コンパレータG2によって行われる判定は依然として正確である。変換器ステージの比C/C’の値が不正確であり、さらにあるステージの比C/C’がカスケード中の他のステージの比C/C’と異なることがある。依然として重要であることは、あるステージにおける入力容量の値Cが互いに十分に等しいこと、並びに、あるステージにおける出力容量の値C’が互いに十分に等しいことである。このことはモノリシック集積プロセスでは大きな問題ではなく、その理由は、集積回路テクノロジーでは、対応する機能を備えた素子は実質的に等しい値をもつ対応する構造が容易に与えられるからである。
図5の平衡双対残渣パイプライン型AD変換器は、N段のカスケードされたステージT1...TNを備え、そのうちの第1のステージは平衡入力信号I+、I−を受け取り、2個の平衡残渣信号A1+、A1−およびB1+、B1−を発生する双対残渣信号ジェネレータM1を含む。これらの2個の平衡残渣信号は、2個の平衡残渣信号A2+、A2−およびB2+、B2−を発生する双対残渣信号ジェネレータM2を備えている第2のステージT2に供給され、以下同様に続く。ステージT1...TNのそれぞれは、1ビットのデジタルビットD1...DNを導出するコンパレータK1...KNを有する。平衡変換器では、ビットは受信信号を互いに比較することによって簡単に獲得されるので、図1の分圧器V2、W2...VN、WNをなしで済ますことができる。コンパレータK1は入力信号I+およびI−を互いに比較し、I+<I−であるときに「0」であり、I+>I−であるときに「1」である第1のビットD1を生成する。コンパレータK2は残渣信号A1+およびB1−を互いに比較し、A1+<B1−であるときに「0」であり、A1+>A1−であるときに「1」である第2のビットD2を生成し、以下同様に続く。第1のステージT1だけが等しい抵抗器L1およびL2を含み、すべてのステージT1...TN−1で使用される基準レベルZを導出する。変換器ステージS2において、残渣信号A1+、A1−とB1+、B1−が異なるコモンモードオフセットΔA≠ΔBを有するとき、ビットD2の判定点はA1++ΔA=B1−+ΔB、すなわち、A1+−B1−=ΔB−ΔA≠0である。この誤差は、4個の残渣信号A1+、A1−、B1+およびB1−をコンパレータK2に供給し、ビットD2の決定点をA1+−A1−=B1−−B1+とすることによって避けられる。このとき、A1+およびA1−におけるコモンモードオフセットは相互に打ち消し合い、B1+およびB1−におけるオフセットも同様である。当然ながら、対応する方策がその他のコンパレータK3...KNのいずれにおいても施される。
図6は図5のAD変換器の第1の平衡残渣ジェネレータM1の内容を表す。このジェネレータは、平衡残渣信号A1+、A1−の発生のための1本と、平衡残渣信号B1+、B1−の発生のための1本の2本の枝路を含む。第1の枝路は、A1+残渣信号用の1出力と、A1−残渣信号用の1出力と、2入力とをもつ平衡演算増幅器J5を備えている。2台の出力キャパシタC’5およびC’6が、演算増幅器の各出力とそれぞれの反転入力との間のフィードバック配置に接続される。入力キャパシタC7およびC8はトラッキングフェーズφの間に演算増幅器の前記入力に接続されるように構成される。スイッチは、クロックパルスサイクルのサンプリングフェーズφの間に供給された入力信号I+およびI−からそれぞれ入力キャパシタC7およびC8を充電し、トラッキングフェーズφの間にその電荷をそれぞれ出力キャパシタC’5およびC’6へ転送するため設けられる。図6において、スイッチは参照番号が付けられていないが、それらは、図2および3で行われたのと全く同様に、開放フェーズと閉鎖フェーズに関する表示が与えられている。
平衡演算増幅器J6と、出力キャパシタC’7およびC’8と、入力キャパシタC9およびC10と、付随するスイッチとを備えた図6のジェネレータの第2の枝路は、第1の枝路と構造が等しいが、異なる入力電圧で動作する。図6の平衡双対残渣ジェネレータは、以下の式:
もしD1=0(I+<I−)であるならば、
A1+=Z+(I+−R1)C/C”
A1−=Z+(I−−R2)C/C”
B1+=Z+(I+−Z)C/C”
B1−=Z+(I−−Z)C/C”
もしD1=1(I+>I−)であるならば、
A1+=Z+(I+−Z)C/C”
A1−=Z+(I−−Z)C/C”
B1+=Z+(I+−R2)C/C”
B1−=Z+(I−−R1)C/C”
に従って2個の平衡残渣信号A1+、A1−とB1+、B1−を発生する。
もしD1=0(I+<I−)であるならば、
A1+=Z+(I+−R1)C/C”
A1−=Z+(I−−R2)C/C”
B1+=Z+(I+−Z)C/C”
B1−=Z+(I−−Z)C/C”
もしD1=1(I+>I−)であるならば、
A1+=Z+(I+−Z)C/C”
A1−=Z+(I−−Z)C/C”
B1+=Z+(I+−R2)C/C”
B1−=Z+(I−−R1)C/C”
に従って2個の平衡残渣信号A1+、A1−とB1+、B1−を発生する。
図7は図5の変換器の平衡双対残渣ジェネレータM2の典型的な概略図を表す。2台の平衡差動増幅器J7およびJ8と、フィードバック配置においてそれらに接続された4台の出力キャパシタC’9、C’10、C’11およびC’12は図6を参照して説明された動作と類似した動作を有する。この配置は、8台の入力キャパシタ2C11、C12、2C13、C14、2C15、C16、2C17およびC18を備えている。コンデンサC12、C14、C16およびC18は理想的には等しい値Cを有し、キャパシタ2C11、2C13、2C15および2C17は理想的には2倍の値2Cを有する。クロックサイクルのサンプリングフェーズの間の入力キャパシタの充電、および、クロックサイクルのトラッキングフェーズの間の入力キャパシタから出力キャパシタへの電荷転送は、開放フェーズおよび閉鎖フェーズが図2、3および6と同じように示されているスイッチを介して実行される。
動作中、サンプリングフェーズの間に出力キャパシタC’9は空にされ、入力キャパシタ2C11は電荷(A1+−Z)2Cで装荷される。トラッキングフェーズの間にビットD2=0であるとき、この電荷は出力キャパシタC’9へ転送されるので、このキャパシタの両端間の電圧は(A1+−Z)2C/C’と等しくなり、出力信号A2+はA2+=Z+(A1+−Z)2C/C’と等しくなるであろう。D2=1であるとき、入力キャパシタ2C11の電荷は使用されないまま保たれる。サンプリングフェーズの間に、入力キャパシタC12は(A1+−Z)Cで充電される。トラッキングフェーズの間にD2=0であるとき、この電荷は矢印1で示された接続を介して出力キャパシタC’11へ転送され、D2=1であるとき、この電荷は出力キャパシタC’9へ転送される。同時に、D2=1であるとき、出力キャパシタC’9は、矢印3によって示された接続を介して、入力キャパシタC16から電荷(B1+−Z)Cを受け取る。その結果、D2=1であるとき、出力残渣A2+=Z+(A1+−Z)C/C’+(B1+−Z)C/C’である。図7の残渣ジェネレータのその他の素子は同様に動作するので、このジェネレータの全体的な結果は以下の式:
D2=0
A2+=Z+(A1+−Z)2C/C’
A2−=Z+(A1−−Z)2C/C’
B2+=Z+(B1+−Z)C/C’+(A1+−Z)C/C’
B2−=Z+(B1−−Z)C/C’+(A1−−Z)C/C’
D2=1
A2+=Z+(A1+−Z)C/C’+(B1+−Z)C/C’
A2−=Z+(A1−−Z)C/C’+(B1−−Z)C/C’
B2+=Z+(B1+−Z)2C/C’
B2−=Z+(B1−−Z)2C/C’
によって表される。
D2=0
A2+=Z+(A1+−Z)2C/C’
A2−=Z+(A1−−Z)2C/C’
B2+=Z+(B1+−Z)C/C’+(A1+−Z)C/C’
B2−=Z+(B1−−Z)C/C’+(A1−−Z)C/C’
D2=1
A2+=Z+(A1+−Z)C/C’+(B1+−Z)C/C’
A2−=Z+(A1−−Z)C/C’+(B1−−Z)C/C’
B2+=Z+(B1+−Z)2C/C’
B2−=Z+(B1−−Z)2C/C’
によって表される。
第2のステージの入力残渣信号と出力残渣信号との間のこれらの関係は、図4eおよび4fの矢線図で示されている。D2=1に対し発生された残渣信号はD2=0に対し発生された残渣信号と同一である。この特性はさらなる変換器ステージにおいて繰り返される。ビットD3がその値を変化させる信号レベルを決定するA2+矢印とB2−矢印の交差は、厳密にレンジD2=0とレンジD2=1の中間に位置し、この交差は残渣信号A2+とB2の勾配が変化するときに同じ位置にとどまることにさらに注意すべきである。このことは、ビット発生がステージの利得、すなわち、そのステージの入力容量と出力容量の比に依存しないことを意味する。これに反して、2本の矢印の勾配は互いにできる限り等しくなるべきであり、このことは、そのステージの入力容量が互いにできる限り等しくなるべきであることを意味し、同じことがそのステージの出力容量について成り立つ。
図3の残渣ジェネレータにおいて、ビットD2はサンプリングフェーズで閉じられるスイッチ(φD2,φD 2 )を制御する。これは、コンパレータG2の判定がステージG2のサンプリングフェーズの前に行われるべきこと、すなわち、このステージは、比較フェーズとサンプリングフェーズとトラッキングフェーズの3個のクロックフェーズをもたなければならないことを示す。対照的に、図7の配置は、入力容量の増加を犠牲にして、トラッキングフェーズの間に閉じるD2制御型スイッチ(φD2,φD 2 )だけを有する。このことは、コンパレータ判定がサンプリングフェーズにおいて行われ、その結果、AD変換器の変換レートが高くなることを意味する。
図8の配置は第1の残渣出力信号A2+、A2−および第2の残渣出力信号B2+、B2−をそれぞれに発生するための平衡演算増幅器J9およびJ10を備えている。それぞれはトラッキングフェーズφの間に閉じられるスイッチを介して接続される4台の出力キャパシタC’13、C’14、C’15およびC’16が増幅器出力端子と対応する反転増幅器入力との間のフィードバック配置に設けられる。さらなるスイッチが設けられ、サンプリングフェーズφの間に各増幅器出力を対応する反転増幅器入力に直接的に接続し、出力キャパシタを基準電圧Zまで放電させる。
演算増幅器J9およびJ10の入力端子のそれぞれは3台の入力キャパシタの一方側に接続され、入力キャパシタの反対側はサンプリングフェーズφの間に入力残渣信号を受け取る。たとえば、増幅器J9の上側入力端子は、サンプリングフェーズの間に入力残渣信号A1+を受け取る第1の入力キャパシタ2C19と、このフェーズの間に同様に入力残渣信号A1+を受け取る第2の入力キャパシタC20と、このフェーズの間に入力残渣信号B1+を受け取る第3の入力キャパシタC21とに接続される。それらの入力キャパシタの前記反対側は、トラッキングフェーズφの間に基準電圧Zを受け取るが、キャパシタ2C19はビットD2=0であるとき、キャパシタC20およびC21はD2=1であるときに受け取る。同様に、3台の入力キャパシタ2C22、C23およびC24がJ9の下側入力端子に入力するように構成され、3台の入力キャパシタ2C25、C26およびC27が増幅器J10の上側端子に入力し、3台の入力キャパシタ2C28、C29およびC30がJ10の下側端子に入力する。キャパシタ2C19、2C22、2C25および2C28の参照名は、これらのキャパシタが値Cを有するその他の入力キャパシタに対して2倍の容量値2Cを有することを示す。
図8において、増幅器J9の上側入力端子に現れるDCオフセットは値ΔVをもつオフセットソースによって示される。このオフセットはオペアンプの外側に示されているが、このオフセットはオペアンプに内在するので、オフセット電圧源の左側端子は増幅器の実際の入力端子であることが明らかである。
図8の配置を図7の配置と比較すると、サンプリングフェーズの間に、入力キャパシタの右側は、図7の場合のように基準電圧Zに接続されないが、オペアンプの入力端子の仮想的な基準に接続されることが分かる。この端子のオフセットΔVのため、この仮想的な基準は値Z+ΔVを有する。その上、出力キャパシタC’13は、サンプリングフェーズの間に完全に放電される代わりに、この場合には、一方側で仮想的な基準電圧Z+ΔΔVともう一方側で基準電圧との間に接続されるので、出力キャパシタはオフセット電圧−ΔVで「装荷」される。
動作中、サンプリングフェーズφの間に、入力キャパシタ2C19は入力残渣信号A1+と仮想的な基準Z+ΔVとの間に接続されるので、このキャパシタの電荷は{A1+−(Z+ΔV)}2Cである。トラッキングフェーズの間にD2=0であるとき、このキャパシタンスはZとZ+ΔVとの間に接続されるので、その電荷は{Z−(Z+ΔV)}2Cである。それらの間の差、すなわち、電荷(A1+−Z)2Cはトラッキングフェーズの間に出力キャパシタC’13へ転送される。サンプリングフェーズの間に電荷−ΔVC’で装荷されるこの出力キャパシタは入力キャパシタから電荷(A1+−Z)2Cを受け取るので、結果として生じる電荷は(A1+−Z)2C−ΔVC’である。この電荷によって、出力キャパシタC’の両端間に電圧(A1+−Z)2C/C’−ΔVが生じ、C’13の左側は仮想的な基準Z+ΔVに接続されたままであるので、このキャパシタの右側での出力電圧A2+は、A2+=Z+(A1+−Z)2C/C’と等しい。オフセット電圧ΔVは出力信号中で完全に打ち消され、この出力残渣の式は図7の配置における式と同じである。この結果が得られる理由は、図8の配置では、入力容量がサンプリングフェーズの間とトラッキングフェーズの間の両方で演算増幅器のオフセットで乱された入力に接続されるので、入力キャパシタから出力キャパシタへ転送される電荷がオフセットを含まないからである。その上、サンプリングフェーズの間に、出力キャパシタはオフセット電圧によって充電されるので、出力キャパシタを介して出力端子に加えられるオフセットはこのキャパシタの両端間のオフセットによって打ち消される。
図8では、オペアンプJ9の上側入力端子のオフセット電圧だけが示されていることに注意すべきである。同様に、そのほかのオペアンプ入力端子もオフセットを有し、それらのオフセットは通常互いに値が異なる。これらのオフセットのそれぞれはキャパシタ2C19およびC’13を参照して説明したようなスイッチド入力および出力キャパシタの同様の配置において打ち消される。図7の配置において、入力キャパシタC12、C14、C16およびC18のそれぞれは2個の残渣出力信号の発生に役立つことがさらに分かる。たとえば、入力キャパシタC12は出力残渣A2+およびB2+の発生に役立つ。図8の配置では、入力キャパシタの同様の兼用によって、一方のオペアンプの入力端子のオフセットがもう一方のオペアンプの入力端子のオフセットを打ち消さなければならない。オフセットは通常等しくないので、このような入力キャパシタの兼用は図8の配置に適用できない。
図9はいわゆる1.5ビット変換器ステージで使用するための平衡残渣ジェネレータを示す。1.5ビットパイプラインアーキテクチャのための残渣ジェネレータはそれ自体、T.B.ChoとP.R.Grayによる論文「A 10b, 20Msample/s, 35mW Pipline A/D Converter」, IEEE Journal of Solid State Circuits, Vol.30, No.3, 1995年3月, 166−172頁から知られている。図9の残渣ジェネレータは、第1の入力レンジでは0,0であり、第2の入力レンジでは1,0であり、第1の入力レンジと第2の入力レンジの間に対称的に位置する第3の入力レンジでは0,1であるDおよびEの2ビットを供給するコンパレータと共に動作することが想定されている。図9のジェネレータは、演算増幅器J11と2台の出力キャパシタ2C’17および2C’18を備えた、平衡残渣信号A2+、A2−のための出力回路を含み、この出力回路は図7の配置の出力回路と動作が同じである。この配置は、入力残渣信号A1+の蓄積のための3台の入力キャパシタ4C31、3C32および2C33と、入力残渣信号B1+の蓄積のための2台の入力キャパシタC34および2C35と、入力残渣信号A1−の蓄積のための3台の入力キャパシタ4C36、3C37および2C38と、入力残渣信号B1−の蓄積のための2台の入力キャパシタC39および2C40とを有する。図7の場合と同様に、これらの参照名の先頭文字はこれらのキャパシタの容量値を示す。4C31および4C36の容量は4Cと等しく、3C32および3C37の値は3Cと等しく、2C33、2C35、2C38および2C40の値は2Cと等しく、C34およびC39の値はCと等しい。サンプリングモードの間に閉じ、トラッキングモードの間に開くφで示されたスイッチは、サンプリングモードφの間に、入力キャパシタを信号A1+−Z、B1+−Z、A1−−ZおよびB1−−Zで充電し、出力キャパシタを放電するために役立つ。サンプリングモードの間に開き、トラッキングモードの間に閉じられるφで示されたスイッチは、トラッキングモードの間に入力キャパシタの電荷を出力キャパシタへ転送するために役立つ。
入力キャパシタから出力キャパシタへの電荷の転送に役立つスイッチφは、トラッキングモードの間にそれらが閉じられるレンジモードを示す参照名D、E、DおよびEを有する。参照名φDEをもつスイッチは、トラッキングフェーズの間にD=0かつE=0であるときに閉じられ、この場合、電荷転送が入力キャパシタ4C31および4C36からそれぞれ出力キャパシタ2C’17および2C’18に行われる。同様に、φEによって参照されるスイッチ3C32、C34、3C37およびC39は、トラッキングフェーズの間にE=1であるときに閉じられ、φDEによって参照されるスイッチ2C33、2C35、2C38および2C40はトラッキングフェーズの間にD=1かつE=0であるときに閉じられる。
第2の平衡出力残渣信号B2+、B2−の残渣ジェネレータの一部分は図9に示されていないが、表示AとBが入れ替えられること、および、参照名DおよびDが入れ替えられることを除いて、この図に描かれた部分と同一である。この配置における電荷転送から得られる式は:
D=0かつE=0に対し、
A2+=Z+(A1+−Z)4C/2C’
A2−=Z+(A1−−Z)4C/2C’
B2+=Z+(B1+−Z)2C/2C’+(A1+−Z)2C/2C’
B2−=Z+(B1−−Z)2C/2C’+(A1−−Z)2C/2C’
E=1に対し、
A2+=Z+(A1+−Z)3C/2C’+(B1+−Z)C/2C’
A2−=Z+(A1−−Z)3C/2C’+(B1−−Z)C/2C’
B2+=Z+(B1+−Z)3C/2C’+(A1+−Z)C/2C’
B2−=Z+(B1−−Z)3C/2C’+(A1−−Z)C/2C’
D=1かつE=0に対し、
A2+=Z+(A1+−Z)2C/2C’+(B1+−Z)2C/2C’
A2−=Z+(A1−−Z)2C/2C’+(B1−−Z)2C/2C’
B2+=Z+(B1+−Z)4C/2C’
B2−=Z+(B1−−Z)4C/2C’
である。
D=0かつE=0に対し、
A2+=Z+(A1+−Z)4C/2C’
A2−=Z+(A1−−Z)4C/2C’
B2+=Z+(B1+−Z)2C/2C’+(A1+−Z)2C/2C’
B2−=Z+(B1−−Z)2C/2C’+(A1−−Z)2C/2C’
E=1に対し、
A2+=Z+(A1+−Z)3C/2C’+(B1+−Z)C/2C’
A2−=Z+(A1−−Z)3C/2C’+(B1−−Z)C/2C’
B2+=Z+(B1+−Z)3C/2C’+(A1+−Z)C/2C’
B2−=Z+(B1−−Z)3C/2C’+(A1−−Z)C/2C’
D=1かつE=0に対し、
A2+=Z+(A1+−Z)2C/2C’+(B1+−Z)2C/2C’
A2−=Z+(A1−−Z)2C/2C’+(B1−−Z)2C/2C’
B2+=Z+(B1+−Z)4C/2C’
B2−=Z+(B1−−Z)4C/2C’
である。
図9の1.5ビットアーキテクチャの動作は図10の矢線図に示されている。入力キャパシタ3C32、C34、3C37およびC39の導入は、図7に示されているように元の第1のレンジと第2のレンジとの間に第3のレンジ(E=1)を作成した。
図5のコンパレータK2において決定される重要な判定点、すなわち、A1+=B1−である点が、たとえば、コンパレータのDCオフセットによって乱されるとき、レンジE=1でなければ、発生されたビットだけでなく、カスケード中の後続のステージのため発生された残渣信号が乱される。この第3のレンジ(E=1)の導入は、前記重要な判定点を2個の重要でない判定点、すなわち、第3のレンジの2個の境界によって置き換える。図9を参照して説明した配置は、このレンジにおいて、乱れていない平衡残渣出力信号を発生する。デジタルプロセッサ(図示しない)において、このステージのEビット、および、後続のステージによって発生されたビットは、発生されていないDビットを置き換える新しいビットを計算するために使用される。
本願のために図面に記載された変換器ステージは、すべて1ステージ当たり1ビットずつ生成することを対象としている。本発明は、1ステージ当たり2ビット以上を生成するステージをさらに対象とする。たとえば、変換器の第1のステージに2ビットを生成させ、他のステージをすべて単一ビットとすることはかなり実現可能である。2ビットの第1のステージでは、少なくとも3個の基準電圧のための分圧器が必要とされ、スイッチドキャパシタ残渣ジェネレータのスイッチは発生された両方のビットによって制御されなければならない。このような構造の利点は、より大きい利得が第1のステージにおいて実現され、これが変換器のノイズ挙動を改善することである。
S1〜SN 変換器ステージ
V1〜VN 抵抗器
W1〜WN 抵抗器
H1〜H2 残渣ジェネレータ
C1〜C18 入力キャパシタ
C’1〜C’12 出力キャパシタ
J1〜J8 演算増幅器
V1〜VN 抵抗器
W1〜WN 抵抗器
H1〜H2 残渣ジェネレータ
C1〜C18 入力キャパシタ
C’1〜C’12 出力キャパシタ
J1〜J8 演算増幅器
Claims (7)
- カスケード型の双対残差変換器ステージ(S1...SN)を備え、
前記変換器ステージのうちの第1のステージ(S1)が、アナログ入力信号(I)を受け取る手段と、前記アナログ入力信号から1ビット以上のデジタルビット(D1)を取り出す手段(G1)と、前記第1のステージのAD変換後に残る量子化誤差を表す第1および第2の残差信号(A1,B1)を発生する手段(H1)とを備え、
前記カスケード型の双対残差変換器ステージの後続ステージ(S2...SN)のそれぞれが、カスケード中の前のステージによって発生された第1および第2の残差信号(A1...AN−1,B1...BN−1)を受け取る手段と、前記受け取られた第1および第2の残差信号から1ビット以上のさらなるデジタルビット(D2...DN)を取り出す手段(G1...GN)を備え、カスケード中の最後の1ステージを除く前記後続ステージのそれぞれが当該ステージのAD変換後に残る量子化誤差を表す第1および第2の残差信号(A2...AN−1,B2...BN−1)を発生する手段(H1...HN−1)を備えた、
アナログ入力信号をデジタル出力信号に変換する双対残差パイプライン型AD変換器であって、
前記最後の1ステージを除く前記ステージ(S2...SN)のそれぞれが、前記第1および第2の残差信号(A1...AN−1,B1...BN−1)の発生のためのスイッチドキャパシタ手段を備える、双対残差パイプライン型AD変換器。 - 前記最後の1ステージを除く前記後続のステージのそれぞれが、前記前のステージによって発生された前記第1および第2の残差信号をサンプリングフェーズの間に受け取る入力キャパシタ(C3...C6)と、前記入力キャパシタの電荷を第1および第2の出力キャパシタ(C’3,C’4)へトラッキングフェーズの間に転送するスイッチング手段(φ)と、前記第1および第2の出力キャパシタ(C’3,C’4)からそれぞれ第1および第2の残差信号(A2,B2)を発生する手段とを備える、請求項1に記載の双対残差パイプライン型AD変換器。
- 前記スイッチング手段(φ)が、第1のサブレンジモード(D2=0)では、前記第1の受け取られた残差信号(A1)からの電荷を約2の利得係数で前記第1の出力キャパシタ(C’3)へ転送し、前記第1の受け取られた残差信号(A1)および前記第2の受け取られた残差信号(B1)の両方からの電荷を約1の利得係数で前記第2の出力キャパシタ(C’4)へ転送し、第2のサブレンジモード(D2=1)では、前記第2の受け取られた残差信号(B1)からの電荷を約2の利得係数で前記第2の出力キャパシタ(C’4)へ転送し、前記第1の受け取られた残差信号(A1)および前記第2の受け取られた残差信号(B1)の両方からの電荷を約1の利得係数で前記第1の出力キャパシタ(C’3)へ転送するようにアレンジされた、請求項2に記載の双対残差パイプライン型AD変換器。
- 前記スイッチング手段が、前記第1のサブレンジモードと前記第2のサブレンジモードとの間に対称的に位置する第3のサブレンジモード(E=1)において、前記第1の受け取られた残差信号(A1+,A1−)および前記第2の受け取られた残差信号(B1+,B1−)の両方からの電荷をそれぞれ約3/2および1/2の利得係数で前記第1の出力キャパシタ(2C’17)へ転送し、前記第1の受け取られた残差信号(A1+,A1−)および前記第2の受け取られた残差信号(B1+,B1−)の両方からの電荷をそれぞれ約1/2および3/2の利得係数で前記第2の出力キャパシタ(2C’18)へ転送するようにさらにアレンジされた、請求項3に記載の双対残差パイプライン型AD変換器。
- 各残差信号(A2,B2)の発生のため演算増幅器(J3,J4)が設けられ、各出力キャパシタ(C’3,C’4)は前記トラッキングフェーズ(φ)の間に前記演算増幅器の出力端子と反転入力端子との間に接続される、請求項2に記載の双対残差パイプライン型AD変換器。
- 各入力キャパシタ(2C19...C30)の一方側が前記サンプリングフェーズ(φ)と前記トラッキングフェーズ(φ)の両方の間に前記反転入力端子に接続され、各出力キャパシタ(C’13...C’16)が前記演算増幅器(J9,J10)の前記反転入力でのオフセット電圧によって前記サンプリングフェーズの間に充電される、請求項5に記載の双対残差パイプライン型AD変換器。
- 前記スイッチドキャパシタ手段が平衡型の第1および第2の残差信号(A1+,A1−,B1+,B1−)を受け取り、そこから前記カスケード中の次のステージに供給するための平衡型の第1および第2の残差信号(A2+,A2−,B2+,B2−)を発生するようにアレンジされた、請求項1から6のいずれか一項に記載の双対残差パイプライン型AD変換器。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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