JP2007509052A - ケモカイン受容体活性のモジュレーターとしての新規三環式スピロ誘導体 - Google Patents

ケモカイン受容体活性のモジュレーターとしての新規三環式スピロ誘導体 Download PDF

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Abstract

本発明は、式(I)(式中、m、R、n、R、q、X、Y、Z、R、R、R、R、R、R、tおよびRは、明細書記載の意味である)で示される化合物、それらの製造方法、それらを含む医薬組成物および治療におけるそれらの使用に関するものである。

Description

本発明は、新規化合物、それらの製造方法、それらを含む医薬組成物および治療におけるそれらの使用に関するものである。
ケモカインは、喘息およびアレルギー性疾患、並びに自己免疫疾患、例えば慢性関節リウマチおよびアテローム性動脈硬化を含む、様々な疾患および障害における免疫および炎症応答においてある重要な役割を演じる。分泌されるこれらの小分子は、保存された4個のシステインモチーフを特徴とする8〜14kDaタンパク質の増大しているスーパーファミリーである。ケモカインスーパーファミリーは、特徴的な構造モチーフ、Cys−X−Cys(C−X−C)およびCys−Cys(C−C)ファミリーを呈する2つの主要な群に分割され得る。これらは、システイン残基のNH−近接対間の単一アミノ酸挿入および配列類似性に基いて区別される。
C−X−Cケモカインには、好中球の幾つかの強力な化学誘引物質および活性化因子、例えばインターロイキン−8(IL−8)および好中球活性化ペプチド2(NAP−2)が含まれる。
C−Cケモカインは、好中球ではなく単球およびリンパ球の強力な化学誘引物質、例えばヒト単球走化性タンパク質1〜3(MCP−1、MCP−2およびMCP−3)、RANTES(ランテス、Regulated on Activation, Normal T Expressed and Secreted)、エオタキシンおよびマクロファージ炎症性タンパク質1αおよび1β(MIP−1αおよびMIP−1β)を含む。
ケモカインの作用は、Gプロテイン結合受容体のサブファミリーにより伝達されることが試験により立証されており、CCR1、CCR2、CCR2A、CCR2B、CCR3、CCR4、CCR5、CCR6、CCR7、CCR8、CCR9、CCR10、CXCR1、CXCR2、CXCR3およびCXCR4と称される受容体が挙げられる。これらの受容体をモジュレーションする薬剤は、例えば上記に挙げた障害および疾患の処置に有用であるため、これらの受容体は薬剤開発にとって優れた標的を表す。
従って、本発明によると、式(I):
Figure 2007509052
[式中、
mは、0、1、2、3または4であり、
各Rは、独立してハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cアルコキシまたはスルホンアミド(−SONH)を表し、
Xは、結合、−CH−、−O−または−C(O)−を表し、Yは、結合、−CH−、−O−または−C(O)−を表すか、またはXおよびYは、一緒になって基−CH=C(CH)−または−C(CH)=CH−を表し、
Zは、結合、−O−、−NH−または−CH−を表すが、ただし、いずれの場合にせよ、X、YおよびZのうち一つのみが結合を表し得、XおよびYが両方とも同時に−O−または−C(O)−を表すことはないものとし、
nは、0、1または2であり、
各Rは、独立してハロゲンまたはC−Cアルキルを表し、
qは0または1であり、
は、−NHC(O)R10、−C(O)NR1112または−COOR12aを表し、
、R、R、RおよびRは、各々独立して水素原子またはC−Cアルキル基を表し、
tは、0、1または2であり、
各Rは、独立してハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、カルボキシル、C−Cアルコキシ、C−Cアルコキシカルボニル、C−Cハロアルキル、または所望によりカルボキシルおよびC−Cアルコキシカルボニルから選択される少なくとも1個の置換基により置換されていてもよいC−Cアルキルを表し、
10は、基C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cシクロアルキル、アダマンチル、C−Cシクロアルケニル、フェニルまたは窒素、酸素および硫黄から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含む飽和または不飽和5−〜10員複素環系を表し、それらは各々、所望により独立してニトロ、ヒドロキシル、オキソ、ハロゲン、カルボキシル、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cアルキルチオ、C−Cアルキルカルボニル、C−Cアルコキシカルボニル、フェニルおよび−NHC(O)−R13から選択される1個またはそれ以上の置換基により置換され得るか、または
10は、基−NR1415または−O−R16を表し、
11およびR12は、各々独立して(i)水素原子、(ii)所望により窒素、酸素および硫黄から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含んでいてもよく、またさらに所望により架橋基を含んでいてもよい3−〜6−員飽和または不飽和環{該環は、所望によりハロゲン、ヒドロキシル、C−Cアルキル、C−CヒドロキシアルキルおよびC−Cハロアルキルから選択される少なくとも1個の置換基により置換されていてもよい}、(iii)所望によりハロゲン、アミノ(−NH)、ヒドロキシル、C−Cハロアルキル、カルボキシル、C−Cアルコキシ、C−Cアルコキシカルボニル、C−Cアルキルカルボニルアミノおよび所望により窒素、酸素および硫黄から選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含んでいてもよく、またさらに所望により架橋基を含んでいてもよい3−〜6員飽和または不飽和環{該環は、所望によりハロゲン、ヒドロキシル、オキソ(=O)、C−Cアルキル、C−CヒドロキシアルキルおよびC−Cハロアルキルから選択される少なくとも1個の置換基により置換されていてもよい}から選択される少なくとも1個の置換基により置換されていてもよいC−Cアルキル基、または(iv)C−Cアルキルスルホニルを表すか、または
11およびR12は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、所望によりさらに環窒素、酸素または硫黄原子を含んでいてもよく、また所望によりベンゼン環と縮合することにより8−〜11−員環系を形成していてもよい4−〜7−員飽和複素環{該複素環または環系は、所望によりハロゲン、ヒドロキシル、アミド(−CONH)、C−Cアルキル、C−Cヒドロキシアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cアルコキシカルボニル、C−Cハロアルキル、C−Cアルキルアミノ、ジ−C−Cアルキルアミノ、C−Cアルキルカルボニル、C−Cアルキルカルボニルアミノ、C−Cアルキルアミノカルボニル、ジ−C−Cアルキルアミノカルボニル、フェニル、ハロフェニル、フェニルカルボニル、フェニルカルボニルオキシおよびヒドロキシジフェニルメチルから選択される少なくとも1個の置換基により置換されていてもよい}を形成し、
12aは、水素原子またはC−Cアルキル基を表し、
13は、C−Cアルキル、アミノ(−NH)またはフェニル基を表し、
14およびR15は、各々独立して水素原子、または基C−Cアルキル、C−Cアルキルスルホニル、フェニルまたは窒素、酸素および硫黄から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含む飽和または不飽和5−〜10−員複素環系を表し、各基は所望によりR10に関する上記記載と同様に置換されていてもよいものとし、または
14およびR15は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、所望によりさらに環窒素、酸素または硫黄原子を含んでいてもよく、所望により少なくとも1個のヒドロキシルにより置換されていてもよい4−〜7−員飽和複素環を形成し、そして
16は、水素原子、または基C−Cアルキル、フェニルまたは窒素、酸素および硫黄から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含む飽和または不飽和5−〜10−員複素環系を表し、各基は所望によりR10に関する上記記載と同様に置換されていてもよいものとする]
で示される化合物またはその医薬上許容される塩または溶媒和物が提供される。
本明細書の記載においては、特記しない場合、アルキルまたはアルケニル置換基または置換基におけるアルキル部分は、直鎖または分枝状であり得る。ジ−アルキルアミノまたはジ−アルキルアミノカルボニル置換基におけるアルキル部分は、同一または異なり得る。ハロアルキルまたはハロフェニル置換基は、少なくとも1個のハロゲン原子、例えば1、2、3または4個のハロゲン原子を含む。ヒドロキシアルキル置換基は、1個またはそれ以上のヒドロキシル基を含み得るが、好ましくは1個または2個のヒドロキシル基を含む。Rにより置換された環において、Rは、(CH)の炭素原子を含む適切な環炭素原子に結合され得る。R11およびR12またはR14およびR15が4−〜7−員飽和複素環を表すとき、複素環は、2個以下の環ヘテロ原子:R11およびR12またはR14およびR15が結合されている窒素環原子および所望により一窒素、酸素または硫黄環原子を含むものと理解すべきである。R10(またはR14、R15またはR16)の定義において、飽和または不飽和5−〜10−員複素環系は、脂環式または芳香族特性を有し得るものとする。同様に、R11またはR12の定義において、所望により少なくとも1個の環ヘテロ原子を含んでいてもよい3−〜6−員飽和または不飽和環は、脂環式または芳香族特性を有し得る。不飽和環系は、部分的または完全に不飽和である。
本発明の一実施態様において、mは0または1である。
各Rは、独立してハロゲン(例、塩素、フッ素、臭素またはヨウ素)、シアノ、ヒドロキシル、C−C、好ましくはC−Cアルキル(例、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチルまたはn−ヘキシル)、C−C、好ましくはC−Cハロアルキル(例、トリフルオロメチル)、C−C、好ましくはC−Cアルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシまたはn−ブトキシ)またはスルホンアミドを表す。
本発明の一実施態様において、各Rは、独立してハロゲン、C−C、好ましくはC−CアルキルまたはC−C、好ましくはC−Cハロアルキルを表す。
別の実施態様において、各Rは、独立してフッ素、塩素、メチルまたはトリフルオロメチル、特に塩素を表す。
特定の興味の対象であるXおよびYの組合わせは、以下のうちの一つまたはそれ以上を含む:
Figure 2007509052
本発明の一実施態様において、XおよびYは下記に示された意味を有する:
Figure 2007509052
さらなる実施態様において、XおよびYは下記に示された意味を有する:
Figure 2007509052
本発明の実施態様において、Zは結合、−O−または−CH−を表す。
特定の興味の対象であるX、YおよびZの組合わせは、以下のうちの一つまたはそれ以上を含む:
Figure 2007509052
本発明の実施態様において、X、YおよびZは下記に示された意味を有する:
Figure 2007509052
本発明の別の実施態様において、X、YおよびZは、下記に示された意味を有する:
Figure 2007509052
各Rは、独立してハロゲン(例、塩素、フッ素、臭素またはヨウ素)またはC−C、好ましくはC−Cアルキル(例、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチルまたはn−ヘキシル)を表す。
本発明の一実施態様において、nは1であり、Rは、ハロゲン、特にフッ素を表す。
本発明の一実施態様において、Rは−NHC(O)R10を表す。
本発明の別の実施態様において、Rは−C(O)NR1112を表す。
、R、R、RおよびRは、各々独立して水素原子またはC−C、好ましくはC−Cアルキル基(例、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチルまたはn−ヘキシル)を表す。
本発明の一実施態様において、R、R、R、RおよびRは、各々独立して水素原子またはメチル基を表す。
本発明の別の実施態様において、R、R、RおよびRは、各々水素原子を表し、Rはメチル基を表す。
本発明の一実施態様において、R、R、R、RおよびRは、各々水素原子を表す。
本発明の一実施態様において、tは、0、1または2であり、特に0または1である。
各Rは、独立してハロゲン(例、塩素、フッ素、臭素またはヨウ素)、シアノ、ヒドロキシル、カルボキシル、C−C、好ましくはC−Cアルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシまたはn−ブトキシ)、C−C、好ましくはC−Cアルコキシカルボニル(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n−プロポキシカルボニルまたはn−ブトキシカルボニル)、C−C、好ましくはC−Cハロアルキル(例、トリフルオロメチル)、または所望によりカルボキシルおよびC−C、好ましくはC−Cアルコキシカルボニル(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n−プロポキシカルボニルまたはn−ブトキシカルボニル)から独立して選択される少なくとも1個の置換基(例、1、2または3個の置換基)により置換されていてもよいC−C、好ましくはC−Cアルキル(例、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチルまたはn−ヘキシル)を表す。
本発明の一実施態様において、各Rは、独立してハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、カルボキシル、C−C、好ましくはC−Cアルコキシ、C−C、好ましくはC−Cアルコキシカルボニル、C−C、好ましくはC−CハロアルキルまたはC−C、好ましくはC−Cアルキルを表す。
本発明の別の実施態様において、各Rは、独立してハロゲン、ヒドロキシル、カルボキシル、メチル、メトキシ、メトキシカルボニルまたはトリフルオロメチルを表す。
さらなる実施態様において、各Rは、独立してハロゲン(特にフッ素)またはヒドロキシルを表す。
は、好ましくは、下式:
Figure 2007509052
に示されている部分構造でアステリスクにより示されているとおり、酸素原子または基Rが結合している炭素原子に関してパラ位に位置する炭素原子に結合されている。
10は、基C−C、好ましくはC−Cアルキル基(例、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチルまたはn−ヘキシル)、C−C、好ましくはC−Cアルケニル、C−Cシクロアルキル(シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシル)、アダマンチル、C−Cシクロアルケニル、フェニルまたは窒素、酸素および硫黄から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子(例、独立して1、2、3または4個の環ヘテロ原子)を含む飽和または不飽和5−〜10員複素環系を表し得、それらは各々(すなわち、列挙された基および環系の各々)、所望により独立してニトロ、ヒドロキシル、オキソ、ハロゲン(例、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素)、カルボキシル、C−C、好ましくはC−Cアルキル(例、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチルまたはn−ヘキシル)、C−C、好ましくはC−Cアルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシまたはn−ブトキシ)、C−C、好ましくはC−Cアルキルチオ(例、メチルチオまたはエチルチオ)、C−C、好ましくはC−Cアルキルカルボニル(例、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、イソプロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニルまたはn−ヘキシルカルボニル)、C−C、好ましくはC−Cアルコキシカルボニル(例、メトキシカルボニルまたはエトキシカルボニル)、フェニルおよび−NHC(O)−R13から選択される1個またはそれ以上(例、1、2、3または4個)の置換基により置換され得る。
10における飽和または不飽和5−〜10−員複素環系は、単環式または多環式(例、二環式)であり得、それらの例としては、ピロリジニル、ピペリジニル、ピラゾリル、チアゾリジニル、チエニル、イソオキサゾリル、チアジアゾリル、ピロリル、フラニル、チアゾリル、インドリル、キノリニル、ベンズイミダゾリル、チアゾリル、テトラゾリル、ピリジニルおよびそれらの2つまたはそれ以上の組合わせが挙げられる。
本発明の一実施態様において、R10は、基C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、フェニルまたは窒素、酸素および硫黄から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含む飽和または不飽和5−〜6−員複素環系を表し、それらは各々(すなわち、列挙された基および環系の各々)、所望により独立してニトロ、ヒドロキシル、オキソ、ハロゲン、カルボキシル、C−C、好ましくはC−Cアルキル、C−C、好ましくはC−Cアルコキシ、C−C、好ましくはC−Cアルキルチオ、C−C、好ましくはC−Cアルキルカルボニル、C−C、好ましくはC−Cアルコキシカルボニル、フェニルおよび−NHC(O)−R13から選択される1、2、3または4個の置換基により置換され得る。
本発明の別の実施態様において、R10は、基C−Cアルキル、C−Cシクロアルキルまたはフェニルを表し、それらは各々、所望により独立してハロゲン、C−C、好ましくはC−CアルキルおよびC−C、好ましくはC−Cアルコキシから選択される1または2個の置換基により置換され得る。
本発明のさらに別の実施態様において、R10は、C−Cアルキル、シクロペンチルまたはフェニル、特にC−Cアルキルを表す。
別法として、R10は、基−NR1415または−O−R16を表し得る。
14およびR15は、各々独立して水素原子、または基C−C、好ましくはC−Cアルキル(例、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチルまたはn−ヘキシル)、C−C、好ましくはC−Cアルキルスルホニル(例、メチルスルホニル、エチルスルホニル、n−プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、n−ブチルスルホニル、イソブチルスルホニル、tert−ブチルスルホニル、n−ペンチルスルホニルまたはn−ヘキシルスルホニル)、フェニルまたは窒素、酸素および硫黄から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子(例、独立して1、2、3または4個の環ヘテロ原子)を含む飽和または不飽和5−〜10−員複素環系を表し、各基(すなわち、環系を含む列挙された基の各々)は、所望によりR10に関する上記記載と同様に置換されていてもよい(すなわち、所望により、独立してニトロ、ヒドロキシル、オキソ、ハロゲン(例、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素)、カルボキシル、基C−C、好ましくはC−Cアルキル(例、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチルまたはn−ヘキシル)、C−C、好ましくはC−Cアルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシまたはn−ブトキシ)、C−C、好ましくはC−Cアルキルチオ(例、メチルチオまたはエチルチオ)、C−C、好ましくはC−Cアルキルカルボニル(例、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、イソプロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニルまたはn−ヘキシルカルボニル)、C−C、好ましくはC−Cアルコキシカルボニル(例、メトキシカルボニルまたはエトキシカルボニル)、フェニルおよび−NHC(O)−R13から選択される1個またはそれ以上(例、1、2、3または4個)の置換基により置換されていてもよい)ものとし、
またはR14およびR15は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、所望によりさらに環窒素、酸素または硫黄原子を含んでいてもよく(例、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリノ、ピペラジニルまたはチオモルホリニル)、所望により少なくとも1個のヒドロキシル(例、1または2個のヒドロキシル)により置換されていてもよい4−〜7−員飽和複素環を形成する。
14またはR15において、飽和または不飽和5−〜10−員複素環系は、単環式または多環式(例、二環式)であり得、それらの例としては、ピロリジニル、ピペリジニル、ピラゾリル、チアゾリジニル、チエニル、イソオキサゾリル、チアジアゾリル、ピロリル、フラニル、チアゾリル、インドリル、キノリニル、ベンズイミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジニルおよびそれらの2つまたはそれ以上の組合わせがある。
本発明の一実施態様において、R14およびR15は、各々独立して水素原子、またはC−CアルキルまたはC−Cアルキルスルホニル基を表し、各基は、所望によりR10に関する上記記載と同様に置換されていてもよいものとし、またはR14およびR15は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、所望によりさらに環窒素、酸素または硫黄原子を含んでいてもよく、所望により少なくとも1個のヒドロキシルにより置換されていてもよい5−〜6−員飽和複素環を形成する。
さらなる実施態様において、R14およびR15は、各々独立して水素原子またはC−Cアルキルスルホニル基を表すか、またはR14およびR15は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、所望により少なくとも1個のヒドロキシルにより置換されていてもよい5−〜6−員飽和複素環を形成する。
さらなる実施態様において、R14およびR15は、各々独立して水素原子またはメチルスルホニル基を表すか、またはR14およびR15は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、所望により1個のヒドロキシル基により置換されていてもよいピロリジニルまたはピペリジニル環を形成する。
16は、水素原子、または基C−C、好ましくはC−Cアルキル(例、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチルまたはn−ヘキシル)、フェニルまたは窒素、酸素および硫黄から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子(例、独立して1、2、3または4個の環ヘテロ原子)を含む飽和または不飽和5−〜10−員複素環系を表し、各基(すなわち、環系を含む列挙された基の各々)は、所望によりR10に関する上記記載と同様に置換されていてもよい(すなわち、所望により、独立してニトロ、ヒドロキシル、オキソ、ハロゲン(例、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素)、カルボキシル、基C−C、好ましくはC−Cアルキル(例、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチルまたはn−ヘキシル)、C−C、好ましくはC−Cアルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシまたはn−ブトキシ)、C−C、好ましくはC−Cアルキルチオ(例、メチルチオまたはエチルチオ)、C−C、好ましくはC−Cアルキルカルボニル(例、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、イソプロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニルまたはn−ヘキシルカルボニル)、C−C、好ましくはC−Cアルコキシカルボニル(例、メトキシカルボニルまたはエトキシカルボニル)、フェニルおよび−NHC(O)−R13から選択される1個またはそれ以上(例、1、2、3または4個)の置換基により置換されていてもよい)ものとする。
16において、飽和または不飽和5−〜10−員複素環系は、単環式または多環式(例、二環式)であり得、それらの例としては、ピロリジニル、ピペリジニル、ピラゾリル、チアゾリジニル、チエニル、イソオキサゾリル、チアジアゾリル、ピロリル、フラニル、チアゾリル、インドリル、キノリニル、ベンズイミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジニルおよびそれらの2つまたはそれ以上の組合わせがある。
11およびR12は、各々独立して
(i)水素原子、
(ii)所望により窒素、酸素および硫黄から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子(例、独立して1、2、3または4個の環ヘテロ原子)を含んでいてもよく、またさらに所望により架橋基(例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、フェニル、ピロリル、イミダゾリル、ピリジニル、ピラジニル、ピリダジニル、テトラゾリル、ピリミジニル、チエニル、フラニル、テトラヒドロフラニルおよびそれらの2つまたはそれ以上の組合わせがある)を含んでいてもよい3−〜6−員飽和または不飽和環{該環は、所望によりハロゲン(例、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素)、ヒドロキシル、C−C、好ましくはC−Cアルキル(例、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、1,1−ジメチルプロピルまたはn−ヘキシル)、C−C好ましくはC−Cヒドロキシアルキル(例、−CHOH、−CHCHOH、−CHCHCHOHまたは−CH(OH)CH)およびC−C、好ましくはC−Cハロアルキル(例、トリフルオロメチル)から選択される少なくとも1個の置換基(例、独立して1、2または3個の置換基)により置換されていてもよい}、
(iii)所望によりハロゲン(例、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素)、アミノ(−NH)、ヒドロキシル、C−C、好ましくはC−Cハロアルキル(例、トリフルオロメチル)、カルボキシル、C−C、好ましくはC−Cアルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシまたはn−ブトキシ)、C−C、好ましくはC−Cアルコキシカルボニル(例、メトキシカルボニルまたはエトキシカルボニル)、C−C、好ましくはC−Cアルキルカルボニルアミノ(例、メチルカルボニルアミノまたはエチルカルボニルアミノ)および所望により窒素、酸素および硫黄から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子(例、独立して1、2、3または4個の環ヘテロ原子)を含んでいてもよく、またさらに所望により架橋基(例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、フェニル、ピロリル、イミダゾリル、ピリジニル、ピラジニル、ピリダジニル、テトラゾリル、ピリミジニル、チエニル、フラニル、テトラヒドロフラニルおよびそれらの2つまたはそれ以上の組合わせがある)を含んでいてもよい3−〜6員飽和または不飽和環{該環は、所望によりハロゲン(例、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素)、ヒドロキシル、オキソ(=O)、C−C、好ましくはC−Cアルキル(例、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチルまたはn−ヘキシル)、C−C、好ましくはC−Cヒドロキシアルキル(例、−CHOH、−CHCHOH、−CHCHCHOHまたは−CH(OH)CH)およびC−C、好ましくはC−Cハロアルキル(例、トリフルオロメチル)から選択される少なくとも1個の置換基(例、独立して1、2または3個の置換基)により置換されていてもよい}から選択される少なくとも1個の置換基(例、独立して1、2、3または4個の置換基)により置換されていてもよいC−Cアルキル基、または
(iv)C−C、好ましくはC−Cアルキルスルホニル(例、メチルスルホニルまたはエチルスルホニル)を表すか、または
11およびR12は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、所望によりさらに環窒素、酸素または硫黄原子を含んでいてもよく(例、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニルまたはチオモルホリニル)、また所望によりベンゼン環と縮合することにより8−〜11−員環系(例、ジヒドロイソキノリニルまたはジヒドロイソインドリル)を形成していてもよい4−〜7−員飽和複素環{該複素環または環系は、所望によりハロゲン(例、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素)、ヒドロキシル、アミド(−CONH)、C−C、好ましくはC−Cアルキル(例、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチルまたはn−ヘキシル)、C−C、好ましくはC−Cヒドロキシアルキル(例、−CHOH、−CHCHOH、−CHCHCHOHまたは−CH(OH)CH)、C−C、好ましくはC−Cアルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシまたはn−ブトキシ)、C−C、好ましくはC−Cアルコキシカルボニル(例、メトキシカルボニルまたはエトキシカルボニル)、C−C、好ましくはC−Cハロアルキル(例、トリフルオロメチル)、C−C、好ましくはC−Cアルキルアミノ(例、メチルアミノまたはエチルアミノ)、ジ−C−C、好ましくはC−Cアルキルアミノ(例、ジメチルアミノ)、C−C、好ましくはC−Cアルキルカルボニル(例、メチルカルボニルまたはエチルカルボニル)、C−C、好ましくはC−Cアルキルカルボニルアミノ(例、メチルカルボニルアミノまたはエチルカルボニルアミノ)、C−C、好ましくはC−Cアルキルアミノカルボニル(例、メチルアミノカルボニルまたはエチルアミノカルボニル)、ジ−C−C、好ましくはC−Cアルキルアミノカルボニル(例、ジメチルアミノカルボニル)、フェニル、ハロフェニル(例、フルオロフェニルまたはクロロフェニル)、フェニルカルボニル、フェニルカルボニルオキシおよびヒドロキシジフェニルメチルから選択される少なくとも1個の置換基(例、独立して1、2、3または4個の置換基)により置換されていてもよい}を形成する。
本発明の一実施態様において、R11および/またはR12は、所望により窒素、酸素および硫黄から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子(例、独立して1、2、3または4個の環ヘテロ原子)を含んでいてもよく、またさらに所望により架橋基を含んでいてもよい3−〜6−員飽和または不飽和環{該環は、所望によりヒドロキシル、C−C、好ましくはC−Cアルキル(例、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、1,1−ジメチルプロピルまたはn−ヘキシル)およびC−C好ましくはC−Cヒドロキシアルキル(例、−CHOH、−CHCHOH、−CHCHCHOHまたは−CH(OH)CH)から選択される少なくとも1個の置換基(例、独立して1、2または3個の置換基)により置換されていてもよい}を表す。
本発明のさらなる実施態様において、R11および/またはR12は、所望により少なくとも1個の環窒素原子を含んでいてもよく、さらに所望により架橋基(特に、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、フェニル、ピロリジニルおよびテトラゾリル)を含んでいてもよい3−〜6−員飽和または不飽和環{該環は、所望によりヒドロキシル、C−CアルキルおよびC−Cヒドロキシアルキルから選択される少なくとも1個の置換基(例、独立して1、2または3個の置換基)により置換されていてもよい}を表す。
本発明の一実施態様において、R11および/またはR12は、所望により、アミノ、ヒドロキシル、C−C、好ましくはC−Cアルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシまたはn−ブトキシ)、C−C、好ましくはC−Cアルコキシカルボニル(例、メトキシカルボニルまたはエトキシカルボニル)、C−C、好ましくはC−Cアルキルカルボニルアミノ(例、メチルカルボニルアミノまたはエチルカルボニルアミノ)および所望により窒素および酸素から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子(例、独立して1、2、3または4個の環ヘテロ原子)を含んでいてもよく、またさらに所望により架橋基を含んでいてもよい3−〜6員飽和または不飽和環{該環は、所望によりハロゲン(例、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素)、ヒドロキシル、オキソ、C−C、好ましくはC−Cアルキル(例、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチルまたはn−ヘキシル)、C−C、好ましくはC−Cヒドロキシアルキル(例、−CHOH、−CHCHOH、−CHCHCHOHまたは−CH(OH)CH)およびC−C、好ましくはC−Cハロアルキル(例、トリフルオロメチル)から選択される少なくとも1個の置換基(例、独立して1、2または3個の置換基)により置換されていてもよい}から選択される少なくとも1個の置換基(例、独立して1、2、3または4個の置換基)により置換されていてもよいC−Cアルキル基を表す。
本発明の別の実施態様では、R11および/またはR12は、所望により、アミノ、ヒドロキシル、C−Cアルコキシ、C−Cアルコキシカルボニル、C−Cアルキルカルボニルアミノおよび所望により窒素および酸素から選択される1または2個の環ヘテロ原子を含んでいてもよく、またさらに所望により架橋基(特に、シクロプロピル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、フェニルまたはテトラヒドロフラニル)を含んでいてもよい3−〜6員飽和または不飽和環{該環は、所望によりオキソ(例、2,5−ジオキソイミダゾリジニル環を形成する)およびC−Cアルキルから選択される少なくとも1個の置換基(例、独立して1、2または3個の置換基)により置換されていてもよい}から選択される少なくとも1個の置換基(例、独立して1、2、3または4個の置換基)により置換されていてもよいC−Cアルキル基を表す。
本発明の一実施態様において、R11およびR12は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、所望によりさらに環窒素、酸素または硫黄原子を含んでいてもよく(例、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニルまたはチオモルホリニル)、また所望によりベンゼン環と縮合することにより8−〜11−員環系(例、ジヒドロイソキノリニルまたはジヒドロイソインドリル)を形成していてもよい4−〜7−員飽和複素環{該複素環または環系は、所望によりハロゲン(例、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素)、ヒドロキシル、アミド、C−C、好ましくはC−Cアルキル(例、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチルまたはn−ヘキシル)、C−C、好ましくはC−Cヒドロキシアルキル(例、−CHOH、−CHCHOH、−CHCHCHOHまたは−CH(OH)CH)、C−C、好ましくはC−Cアルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシまたはn−ブトキシ)、C−C、好ましくはC−Cアルコキシカルボニル(例、メトキシカルボニルまたはエトキシカルボニル)、C−C、好ましくはC−Cハロアルキル(例、トリフルオロメチル)、ジ−C−C、好ましくはC−Cアルキルアミノ(例、ジメチルアミノ)、C−C、好ましくはC−Cアルキルカルボニルアミノ(例、メチルカルボニルアミノまたはエチルカルボニルアミノ)、ジ−C−C、好ましくはC−Cアルキルアミノカルボニル(例、ジメチルアミノカルボニル)、フェニル、ハロフェニル(例、フルオロフェニルまたはクロロフェニル)、フェニルカルボニルオキシおよびヒドロキシジフェニルメチルから選択される少なくとも1個の置換基(例、独立して1、2、3または4個の置換基)により置換されていてもよい}を形成する。
本発明の一実施態様において、R11およびR12は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、所望によりさらに環窒素、酸素または硫黄原子を含んでいてもよく、また所望によりベンゼン環と縮合することにより9−〜10−員環系を形成していてもよい5−〜6−員飽和複素環{該複素環または環系は、所望により独立してフッ素、ヒドロキシル、アミド、C−Cアルキル、C−Cヒドロキシアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cアルコキシカルボニル、C−Cハロアルキル、ジ−C−Cアルキルアミノ、C−Cアルキルカルボニルアミノ、ジ−C−Cアルキルアミノカルボニル、フェニル、クロロフェニル、フェニルカルボニルオキシおよびヒドロキシジフェニルメチルから選択される1または2個の置換基により置換されていてもよい}を形成する。
本発明の別の実施態様では、R11およびR12は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ジヒドロイソキノリニルおよびジヒドロイソインドリルから選択される複素環または環系{該複素環または環系は、所望によりフッ素、ヒドロキシル、アミド、メチル、ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、メトキシ、メトキシカルボニル、トリフルオロメチル、ジメチルアミノ、メチルカルボニルアミノ、ジメチルアミノカルボニル、フェニル、クロロフェニル、フェニルカルボニルオキシおよびヒドロキシジフェニルメチルから独立して選択される1または2個の置換基により置換されていてもよい}を形成する。
12aは、水素原子またはC−C、好ましくはC−Cアルキル(例、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチルまたはn−ヘキシル)基を表す。
本発明の一実施態様では、R12aは、水素原子またはメチル基を表す。
13は、C−C、好ましくはC−Cアルキル基(例、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチルまたはn−ヘキシル)、アミノまたはフェニル基を表す。
本発明の一実施態様では、
mは1であり;
はハロゲンを表し、
Xは、結合、−CH−または−O−を表し、Yは、結合、−CH−または−O−を表し、Zは、−CH−または−O−を表すが、ただし、X、YおよびZは互いに異なるものとし;
nは0であり;
qは1であり;
は、−NHC(O)R10または−C(O)NR1112を表し;
、R、R、RおよびRは、各々水素またはメチルを表し;
tは0または1であり、
はハロゲンまたはヒドロキシルを表し、
10はメチルを表し、そして
11およびR12は、各々独立して水素またはメチルを表す。
本発明化合物の例には以下のもがある:
2−({(2S)−3−[(5−クロロ−3H−スピロ[1−ベンゾフラン−2,1'−シクロヘキサン]−4'−イル)アミノ]−2−ヒドロキシプロピル}オキシ)−4−ヒドロキシ−N−メチルベンズアミド;
N−2−({(2S)−3−[5−クロロ−3H−スピロ[1−ベンゾフラン−2,1'−シクロヘキサン]−4'−イル)アミノ]−2−ヒドロキシプロピル}オキシ)−4−フルオロフェニル]アセトアミド;
2−({(2S)−3−[(5−クロロ−3H−スピロ[1−ベンゾフラン−2,1'−シクロヘキサン]−4'−イル)アミノ]−2−ヒドロキシプロピル}オキシ)−N−メチルベンズアミド;
N−[2−({(2S)−3−[(5−クロロ−3H−スピロ[1−ベンゾフラン−2,1'−シクロヘキサン]−4'−イル)アミノ]−2−ヒドロキシプロピル}オキシ)−4−ヒドロキシフェニル]アセトアミド;
N−2−({(2S)−3−[(5−クロロ−3H−スピロ[1−ベンゾフラン−2,1'−シクロヘキサン]−4'−イル)アミノ]−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル}オキシ)−4−ヒドロキシフェニル]アセトアミド(トリフルオロアセテート);
およびそのいずれか一つの医薬上許容される塩および溶媒和物。
さらに本発明は、上記の式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩または溶媒和物の製造方法であって、
(a) 式(II):
Figure 2007509052
[式中、m、R、n、R、q、X、YおよびZは、式(I)の場合と同じ意味を有する]
で示される化合物を、式(III):
Figure 2007509052
[式中、R、R、R、R、R、R、tおよびRは、式(I)の場合と同じ意味を有する]
で示される化合物と反応させること、または
(b) 適切な塩基の存在下、式(IV):
Figure 2007509052
[式中、m、R、n、R、q、X、Y、Z、R、R、R、RおよびRは、式(I)の場合と同じ意味を有する]
で示される化合物を、式(V):
Figure 2007509052
[式中、R、tおよびRは、式(I)の場合と同じ意味を有する]
で示される化合物と反応させること、または
(c) Rが−NHC(O)R10を表すとき、式(VI):
Figure 2007509052
[式中、m、R、n、R、q、X、Y、Z、R、R、R、R、R、tおよびRは、式(I)の場合と同じ意味を有する]
で示される化合物を、式(VII):
Figure 2007509052
[式中、Lは脱離基(例、ヒドロキシル基またはハロゲン原子、例えば塩素)を表し、R10は式(I)の場合と同じ意味を有する]
で示される化合物と反応させること、または
(d) Rが−C(O)NR1112を表すとき、式(VIII):
Figure 2007509052
[式中、Lは脱離基(例、ヒドロキシル基またはハロゲン原子、例えば塩素)を表し、m、R、n、R、q、X、Y、Z、R、R、R、R、R、tおよびRは、式(I)の場合と同じ意味を有する]
で示される化合物を、式(IX)、NHR1112
[式中、R11およびR12は式(I)の場合と同じ意味を有する]
で示される化合物と反応させること、または
(e) Rが−NHC(O)R10を表し、R10が、−NR1415を表し、R14およびR15が、両方とも水素を表すとき、上記(c)記載の式(VI)で示される化合物をシアン化カリウムと反応させること、
そして所望により(a)、(b)、(c)、(d)または(e)の後、医薬上許容される塩または溶媒和物を形成させること
を含む方法を提供する。
本発明方法は、好都合には溶媒、例えば有機溶媒、例えばアルコール(例、メタノールまたはエタノール)、炭化水素(例、トルエン)またはテトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリジノンまたはアセトニトリル中、例えば0℃またはそれより高い温度、例えば0、5、10、15または20℃〜100、110または120℃の範囲の温度で実施され得る。
式(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)、(VII)、(VIII)および(IX)で示される化合物は、市販されているか、文献で公知であるか、または公知技術を用いて製造され得る。
当業者であれば、本発明の製法において、試薬におけるある種の官能基、例えばヒドロキシルまたはアミノ基が保護基により保護される必要があり得ることは、容易に理解できるはずである。すなわち、式(I)で示される化合物の製造については、適切な段階での、1個またはそれ以上の保護基の除去が含まれ得る。
官能基の保護および脱保護は、J.W.F.McOmie 編、プレナム・プレス(1973)、“Protective Groups in Organic Chemistry”および“Protective Groups in Organic Synthesis”、第3版、T.W.GreeneおよびP.G.M.Wuts、ワイリー−インターサイエンス(1999)に記載されている。
上記式(I)の化合物は、その医薬上許容される塩または溶媒和物、好ましくは酸付加塩、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、酢酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、しゅう酸塩、メタンスルホン酸塩またはp−トルエンスルホン酸塩に変換され得る。
式(I)の化合物は、立体異性体形態で存在し得る。本発明は、式(I)で示される化合物の幾何および光学異性体(アトロプ異性体を含む)およびラセミ混合物を含むそれらの混合物全ての使用を包含するものとする。互変異性体およびその混合物の使用もまた、本発明の一部を形成する。鏡像体に関する純粋形態は特に望ましい。
式(I)の化合物は、医薬として、特にケモカイン受容体(特にMIP−1αケモカイン受容体)活性のモジュレーターとしての活性を有し、自己免疫、炎症、増殖性および過増殖性疾患並びに免疫介在性疾患、例えば移植臓器または組織の拒絶および後天性免疫不全症候群(エイズ、AIDS)の処置で使用され得る。
これらの状態の例としては以下のものがある:
(1)(気道) 慢性閉塞性肺疾患(COPD)例えば不可逆性COPDを含む気道疾患、喘息、例えば気管支、アレルギー性、内因性、外因性および塵埃喘息、特に慢性または難治性喘息(例、遅発型喘息および気道過敏症)、気管支炎、急性、アレルギー性、萎縮性鼻炎および慢性鼻炎、例えば乾酪性鼻炎、肥厚性鼻炎、化膿性鼻炎、乾燥性鼻炎および薬物性鼻炎、膜性鼻炎、例えばクループ性、線維素性および偽膜性鼻炎および腺病性鼻炎、神経性鼻炎(枯草熱)および血管神経性鼻炎を含む季節性鼻炎、サルコイドーシス、農夫肺および関連疾患、肺線維症および特発性間質性肺炎;
(2)(骨および関節) 慢性関節リウマチ、血清反応陰性脊椎関節症(強直性脊椎炎、乾癬性関節炎およびライター病を含む)、ベーチェット病、およびシェーグレン症候群および全身性硬化症;
(3)(皮膚) 乾癬、アトピー性皮膚炎、接触皮膚炎および他の湿疹性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、扁平苔癬、天疱瘡、類天疱瘡、表皮水疱症、蕁麻疹、血管浮腫、血管炎、紅斑、好酸球増加症、ブドウ膜炎、円形脱毛および春季結膜炎;
(4)(胃腸管) セリアック病、直腸炎、好酸球性胃腸炎、肥満細胞症、クローン病、潰瘍性大腸炎、胃腸管から遠位での影響を有する食物関連アレルギー、例えば片頭痛、鼻炎および湿疹;
(5)(他の組織および全身性疾患) 多発性硬化症、アテローム性動脈硬化、後天性免疫不全症候群(エイズ、AIDS)、エリテマトーデス、全身エリテマトーデス、橋本甲状腺炎、重症筋無力症、I型糖尿病、ネフローゼ症候群、好酸球性筋膜炎、高IgE症候群、らい腫型ハンセン病、セザリー症候群および特発性血小板減少性紫斑病;
(6)(同種移植拒絶反応) 例えば腎臓、心臓、肝臓、肺、骨髄、皮膚および角膜移植後の急性および慢性拒絶反応;および慢性移植片対宿主病;
(7) 癌、特に非小細胞肺癌(NSCLC)および扁平上皮肉腫;
(8) 新脈管形成がケモカインレベルの上昇に伴う病気;および
(9) 嚢胞性線維症、卒中、心臓、脳、末梢下肢および敗血症における再灌流損傷。
すなわち、本発明は、治療での使用について前述したように、式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩または溶媒和物を提供する。
さらなる態様において、本発明は、治療で使用される医薬の製造で前述したように、式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩または溶媒和物の使用に関するものである。
本明細書において、「治療」の語はまた、特記しない場合「予防」を含むものとする。「治療の」および「治療上で」の語もこれに準ずるものとみなすべきである。
本発明はまた、前述したように、処置を必要とする患者に、式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩または溶媒和物の治療有効量を投与することを含む、炎症性疾患の処置方法を提供する。
さらに本発明は、前述したように、処置を必要とする患者に、式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩または溶媒和物の治療有効量を投与することを含む、気道疾患の処置方法を提供する。
上述の治療用途について、投与される用量は、勿論、使用される化合物、投与方法、所望の処置および適応疾患により変化する。式(I)の化合物の一日用量は、0.001mg/kg〜30mg/kgの範囲であり得る。
式(I)で示される化合物およびその医薬上許容される塩および溶媒和物は、それらだけで使用され得るが、一般的には、式(I)の化合物/塩/溶媒和物(有効成分)が医薬上許容されるアジュバント、希釈剤または担体と共に含まれる医薬組成物の形態で投与される。投与方法によって、医薬組成物は、重量によるパーセンテージが全て組成物全体に基くものとして、好ましくは0.05〜99%w(重量パーセント)、さらに好ましくは0.05〜80%w、さらに好ましくは0.10〜70%w、およびさらに好ましくは0.10〜50%wの割合で有効成分を含有する。
本発明はまた、医薬上許容されるアジュバント、希釈剤または担体と共に、前記の通り、式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩または溶媒和物を含む医薬組成物を提供する。
さらに本発明は、前記の通り、式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩または溶媒和物を医薬上許容されるアジュバント、希釈剤または担体と混合する工程を含む、本発明医薬組成物の製造方法を提供する。
医薬組成物は、例えばクリーム、溶液、懸濁液、ヘプタフルオロアルカンエーロゾルおよび乾燥粉末製剤の形態で(例、皮膚または肺および/または気道に)局所的に、または例えば錠剤、カプセル剤、シロップ、散剤または顆粒の形態で経口投与により、または溶液または懸濁液の形態で非経口投与により、または皮下投与により、または坐剤形態で直腸投与により、または経皮経路により全身投与され得る。
以下、実施例を挙げて、本発明をさらに説明するが、H NMRスペクトルは、バリアン・ユニティー・イノーヴァ(Varian Unity Inova)400で記録されたものである。クロロホルム−d(δ7.27ppm)、アセトン−d2.05ppm)、DMSO−d2.50ppm)、またはメタノール−d4.87ppm)の中央溶媒ピークを内部標準として使用した。低解像能マススペクトルおよび正確な質量測定結果は、APCI/ESIイオン化チャンバーを備えたヒューレット−パッカード1100LC−MSシステムで記録された。溶媒および市販試薬は全て、実験用の等級であり、容認されている要領で使用された。化合物に使用されている命名法は、ACD/IUPAC Name Proが適用された。実施例で使用されている略語または用語は以下の意味を有する:
THF:テトラヒドロフラン
NHCl:塩化アンモニウム
NaSO:硫酸ナトリウム
NaH:水素化ナトリウム
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド
O:水
CFCOH:トリフルオロ酢酸
CO:炭酸カリウム
CHCl:ジクロロメタン
NHOH:水酸化アンモニウム
CHCN:アセトニトリル
psi:重量ポンド毎平方インチ
CsCO:炭酸セシウム
HCl:塩酸
NaHCO:炭酸水素ナトリウム
EtN:トリエチルアミン
DMAP:4−ジメチルアミノピリジン
NaOEt:ナトリウムエトキシド
中間体化合物:(5−クロロ−3H−スピロ[1−ベンゾフラン−2,1'−シクロヘキサン]−4'−イル)アミン
Figure 2007509052
工程I
tert−ブチル[4−(5−クロロ−2−フルオロベンジル)−4−ヒドロキシシクロヘキシル]カルバメート
ジエチルエーテル(4ml)中のマグネシウム片(283.6mg、11.67mmol)の懸濁液に、窒素雰囲気下、一片のヨウ素、次いで0.3mlの2−(ブロモメチル)−4−クロロ−1−フルオロベンゼンを加えた。高強度の高ヒートガンを適用することにより、反応を開始させ、次いでジエチルエーテル(4.5ml)中の2−(ブロモメチル)−4−クロロ−1−フルオロベンゼン(2.61g、11.67mmol)を、緩やかな還流が維持される速度でゆっくりと加えた。滴下完了後、反応混合物を3時間還流させ、室温に冷却し、ジエチルエーテル(9ml)およびTHF(9ml)中のtert−ブチル(4−オキソシクロヘキシル)カルバメート(2.49g、11.67mmol)の溶液を激しく攪拌しながらゆっくりと加えた。滴下完了後、反応混合物を室温で3時間放置した。NHCl水溶液(20ml)を加え、混合物を室温で一晩攪拌し、酢酸エチルで抽出し、HOで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。残さをシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(石油ベンゼン中0〜30%の酢酸エチル)で精製することにより、副題化合物(1.4g)を得た。
工程II
(5−クロロ−3H−スピロ[1−ベンゾフラン−2,1'−シクロヘキサン]−4'−イル)アミン
トルエン(21ml)中tert−ブチル[4−(5−クロロ−2−フルオロベンジル)−4−ヒドロキシシクロヘキシル]カルバメート(1.4g、3.91mmol)およびNaH(55%、511mg、11.73mmol)の混合物を、110℃で5分間加熱した。DMF(7ml)を加え、混合物を110℃で30分間攪拌した後、室温に放冷した。反応混合物を酢酸エチルおよびHO間に分配した。有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。残さHPLC(HO、0.1%CFCOH中10〜45%アセトニトリル)で精製することにより、対応するトリフルオロ酢酸塩を得、これを遊離塩基に変換して標記化合物(60mg)を得た。
1H-NMR (CD3OD, 400 MHz): δ 7.15 (s, 1H), 7.06 (dd, J = 2.1, 8.5 Hz, 1H); 6.65 (d, J = 8.5, Hz, 1H); 3.27 (m, 1H); 3.11 (s, 2H); 2.15-2.05 (m, 2H); 2.00-1.91 (m, 2H); 1.90-1.80 (m, 2H); 1.75-1.56 (m, 2H)。
APCI-MS: m/z 238(MH+)。
実施例1
2−({(2S)−3−[(5−クロロ−3H−スピロ[1−ベンゾフラン−2,1'−シクロヘキサン]−4'−イル)アミノ]−2−ヒドロキシプロピル}オキシ)−4−ヒドロキシ−N−メチルベンズアミド
Figure 2007509052
工程I
2−ヒドロキシ−4−[(4−メトキシベンジル)オキシ]安息香酸メチル
アセトン(40ml)中の2,4−ジヒドロキシ安息香酸メチル(3.36g、20.0mmol)、p−メトキシベンジルクロリド(3.29g、21.0mmol)およびKCO(2.9g、21.0mmol)の混合物を、一晩還流させ、室温に冷却し、濾過し、真空中で濃縮した。残さを酢酸エチルに溶かし、HOで洗浄した。有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。残さをメタノールから結晶化することにより、副題化合物(2.5g)を得た。
1H-NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 7.76 (d, J = 8.9 Hz, 1H); 7.39 (m, 2H); 6.94 (m, 2H); 6.55 (d, J = 2.5 Hz, 1H); 6.52 (dd, J = 2.5, 8.9 Hz, 1H); 5.00 (s, 2H); 3.99 (s, 3H); 3.84 (s, 3H)。
参考文献: V. Percec, D. Tomazos J. Mater. Chem.1993、 3, 643−650。
工程II
2−ヒドロキシ−4−[(4−メトキシベンジル)オキシ]−N−メチルベンズアミド
メタノール(15ml)中の2−ヒドロキシ−4[(4−メトキシベンジル)オキシ]安息香酸メチル(500mg、1.73mmol)の懸濁液に、0℃の40%メチルアミン水溶液(3ml)を加え、反応混合物を室温で週末にわたって攪拌した。揮発性物質を真空除去することにより、副題化合物(500mg)を得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.60 (m, 1H); 7.70 (d, J = 8.8 Hz, 1H); 7.38-7.33 (m, 2H); 6.96-6.91 (m, 2H); 6.49 (dd, J = 2.6, 8.8 Hz, 1H); 6.42 (d, J = 2.6 Hz, 1H); 5.00 (s, 2H); 3.75 (s, 3H); 2.77 (d, J = 4.6 Hz, 3H)。
APCI-MS: m/z 288(MH+)。
工程III
4−[(4−メトキシベンジル)オキシ]−N−メチル−2−[(2S)−オキシラン−2−イルメトキシ]ベンズアミド
DMF(4ml)中(2S)−オキシラン−2−イルメチル・3−ニトロベンゼンスルホネート(151mg、0.584mmol)、2−ヒドロキシ−4−[(4−メトキシベンジル)オキシ]−N−メチルベンズアミド(168mg、0.584mmol)およびCsCO(228mg、0.7mmol)の混合物を、室温で一晩攪拌した。反応混合物を酢酸エチルおよびHO間に分配した。有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。残さをシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(石油ベンゼン中0〜90%の酢酸エチル)で精製することにより、副題化合物(150mg)を得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 7.90 (m, 1H); 7.75 (d, J = 8.7 Hz, 1H); 7.35 (d, J = 8.6 Hz, 2H); 6.96-6.91 (m, 2H); 6.74 (d, J = 2.3 Hz, 1H); 6.69 (dd, J = 2.3, 8.7 Hz, 1H); 5.12 (s, 2H); 4.48 (dd, J = 2.5, 11.5 Hz, 1H); 4.02 (dd, J = 6.0, 11.5 Hz, 1H); 3.75 (s, 3H); 3.42 (m, 1H); 2.86 (t, J = 4.9 Hz, 1H); 2.79 (d, J = 4.7 Hz, 3H); 2.73 (dd, J = 2.7, 5.0 Hz, 1H)。
APCI-MS: m/z 344(MH+)。
工程IV
2−({(2S)−3−[(5−クロロ−3H−スピロ[1−ベンゾフラン−2,1'−シクロヘキサン]−4'−イル)アミノ]−2−ヒドロキシプロピル}オキシ)−4−[(4−メトキシベンジル)オキシ]−N−メチルベンズアミド
エタノール(2ml)中(5−クロロ−3H−スピロ[1−ベンゾフラン−2,1'−シクロヘキサン]−4'−イル)アミン(25mg、0.105mmol)および4−[(4−メトキシベンジル)オキシ]−N−メチル−2−[(2S)−オキシラン−2−イルメトキシ]ベンズアミド(36.3mg、0.105mmol)の混合物を、80℃で一晩攪拌した。揮発性物質を真空中で除去し、残さをシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(CHCl、0.2%NHOH中0〜2%のメタノール)で精製することにより、副題化合物(15mg)を得た。
APCI−MS:m/z581(MH)。
工程V
2−({(2S)−3−[(5−クロロ−3H−スピロ[1−ベンゾフラン−2,1'−シクロヘキサン]−4'−イル)アミノ]−2−ヒドロキシプロピル}オキシ)−4−ヒドロキシ−N−メチルベンズアミド
2−({(2S)−3−[(5−クロロ−3H−スピロ[1−ベンゾフラン−2,1'−シクロヘキサン]−4'−イル)アミノ]−2−ヒドロキシプロピル}オキシ)−4−[(4−メトキシベンジル)オキシ]−N−メチルベンズアミド(15mg、0.026mmol)を、20分間室温でCHCl(3ml)中10%のCFCOHにより処理した。揮発性物質を真空中で除去し、残さを、HPLC(HO、0.2%NHOH中10〜50%のCHCN)で精製することにより、標記化合物(6mg)を得た。
1H-NMR (CD3OD, 400 MHz): δ 7.79 (d, J = 8.6 Hz, 1H); 7.13 (m, 1H); 7.02 (dd, J = 2.3, 8.5 Hz, 1H); 6.61 (d, J = 8.5 Hz, 1H); 6.51 (d, J = 2.2 Hz, 1H); 6.47 (dd, J = 2.2, 8.6 Hz, 1H); 4.21-4.04 (m, 3H); 3.07 (s, 2H); 2.92 (s, 3H); 2.87 (dd, J = 4.3, 12.2 Hz, 1H); 2.77 (dd, J = 7.5, 12.2 Hz, 1H); 2.69 (m, 1H); 2.01 (m, 2H); 1.90 (m, 2H); 1.78 (m, 2H); 1.39 (m, 2H)。
APCI-MS: m/z 461(MH+)。
実施例2
N−2−({(2S)−3−[5−クロロ−3H−スピロ[1−ベンゾフラン−2,1'−シクロヘキサン]−4'−イル)アミノ]−2−ヒドロキシプロピル}オキシ)−4−フルオロフェニル]アセトアミド
Figure 2007509052
工程I
N−(4−フルオロ−2−ヒドロキシフェニル)アセトアミド
メタノール中5−フルオロ−2−ニトロフェノール(5g、31.8mmol)、無水酢酸(4.86g、47.7mmol)および白金・炭素(5%、200mg)から成る混合物を、35psiで3時間水素化した。触媒を濾過し、残さをシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製することにより、副題化合物(4.7g)を得た。
1H-NMR (CD3OD, 300 MHz): δ 7.56-7.51 (m, 1H); 6.61-6.50 (m, 2H); 2.15 (s, 3H).
APCI-MS: m/z 170(MH+)。
工程II
N−{4−フルオロ−2−[(2S)−オキシラン−2−イルメトキシ]フェニル}アセトアミド
DMF(15ml)中のN−(4−フルオロ−2−ヒドロキシフェニル)アセトアミド(1.69g、10.0mmol)、(2S)−オキシラン・2−イルメチル−3−ニトロベンゼンスルホネート(2.59g、10.0mmol)およびCsCO(4.87g、15.0mmol)から成る混合物を、室温で2時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチルおよびHO間に分配した。有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。残さをシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製することにより、副題化合物(1.35g)を得た。
1H-NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.33-8.29 (m, 1H); 7.71 (br. s, 1H); 6.74-6.66 (m, 2H); 4.39-4.36 (m, 1H); 3.95-3.90 (m, 1H); 3.41-3.39 (m, 1H); 2.99-2.97 (m, 1H); 2.80 (m, 1H)。APCI-MS: m/z 226(MH+)。
工程III
N−2−({(2S)−3−[5−クロロ−3H−スピロ[1−ベンゾフラン−2,1'−シクロヘキサン]−4'−イル)アミノ]−2−ヒドロキシプロピル}オキシ)−4−フルオロフェニル]アセトアミド
エタノール(1.5ml)中の(5−クロロ−3H−スピロ[1−ベンゾフラン−2,1'−シクロヘキサン]−4'−イル)アミン(11.6mg、0.049mmol)およびN−{4−フルオロ−2−[(2S)−オキシラン−2−イルメトキシ]フェニル}アセトアミド(11mg、0.049mmol)から成る混合物を、80℃で一晩攪拌した。揮発性物質を真空中で除去し、残さを、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(CHCl、0.2%NHOH中0〜1.5%のメタノール)で精製することにより、標記化合物(10mg)を得た。
1H-NMR (CD3OD, 400 MHz): δ 7.87 (dd, J = 6.2, 8.9 Hz, 1H); 7.13 (m, 1H); 7.05 (dd, J = 2.3, 8.5 Hz, 1H); 6.86 (dd, J = 2.7, 10.5 Hz, 1H); 6.71-6.64 (m, 1H); 6.61 (d, J = 8.5 Hz, 1H); 4.14-4.07 (m, 2H); 3.99 (dd, J = 7.1, 10.6 Hz, 1H); 3.08 (s, 2H); 2.89 (dd, J = 4.0, 12.0 Hz, 1H); 2.77 (dd, J = 7.6, 12.0 Hz, 1H); 2.69 (m, 1H); 2.17 (s, 3H); 2.04 (m, 2H); 1.90 (m, 2H); 1.78 (m, 2H); 1.40 (m, 2H)。
APCI-MS: m/z 463(MH+)。
実施例3
2−({(2S)−3−[(5−クロロ−3H−スピロ[1−ベンゾフラン−2,1'−シクロヘキサン]−4'−イル)アミノ]−2−ヒドロキシプロピル}オキシ)−N−メチルベンズアミド
Figure 2007509052
工程I
2−ヒドロキシ−N−メチルベンズアミド
メタノール(10ml)中のサリチル酸メチル(5.16ml、40mmol)の溶液を、0℃で40%メチルアミン水溶液(18.1ml、210mmol)に滴下した。滴下完了後、反応混合物を室温で一晩攪拌した。揮発性物質を真空中で除去し、副題化合物(5.48g)を得た。
1H-NMR (CD3OD, 400 MHz): δ 7.70 (dd, J = 1.5, 7.9 Hz, 1H); 7.38-7.32 (m, 2H); 6.90-6.83 (m, 2H); 2.85 (s, 3H)。
工程II
N−メチル−2−[(2S)−オキシラン−2−イルメトキシ]ベンズアミド
DMF(6ml)中(2S)−オキシラン−2−イルメチル−3−ニトロベンゼンスルホネート(388.5mg、1.50mmol)、2−ヒドロキシ−N−メチルベンズアミド(226.5mg、1.50mmol)およびCsCO(586mg、1.80mmol)の混合物を、室温で一晩攪拌した。反応混合物を酢酸エチルおよびHO間に分配した。有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。残さをシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(石油ベンゼン中0〜50%の酢酸エチル)で精製することにより、副題化合物(284mg)を得た。
1H-NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.39 (m, 1H); 7.90 (br.s, 1H); 7.06-6.98 (m, 2H); 6.95-6.89 (m, 1H); 4.38 (dd, J = 2.5, 11.4 Hz, 1H); 3.98 (dd, J = 6.0, 11.4 Hz, 1H); 3.40 (m, 1H); 2.97 (t, J = 5.0 Hz, 1H); 2.81 (dd, J = 2.7, 4.8 Hz, 1H); 2.21 (s, 3H)。
APCI-MS: m/z 208(MH+)。
工程III
2−({(2S)−3−[(5−クロロ−3H−スピロ[1−ベンゾフラン−2,1'−シクロヘキサン]−4'−イル)アミノ]−2−ヒドロキシプロピル}オキシ)−N−メチルベンズアミド
エタノール(1.5ml)中(5−クロロ−3H−スピロ[1−ベンゾフラン−2,1'−シクロヘキサン]−4'−イル)アミン(14mg、0.059mmol)およびN−メチル−2−[(2S)−オキシラン−2−イルメトキシ]ベンズアミド(12.2mg、0.059mmol)の混合物を、80℃で一晩攪拌した。揮発性物質を真空中で除去し、残さを、HPLC(HO、0.2%NHOH中10〜50%のCHCN)で精製することにより、標記化合物(5mg)を得た。
1H-NMR (CD3OD, 400 MHz): δ 7.86 (dd, J = 1.7, 7.7 Hz, 1H); 7.50-7.45 (m, 1H); 7.15 (m, 2H); 7.10-7.05 (m, 1H); 7.03 (dd, J = 2.2, 8.5 Hz, 1H); 6.61 (d, J = 8.5 Hz, 1H); 4.24 (m, 1H); 4.15 (m, 2H); 3.07 (s, 2H); 2.95 (s, 3H); 2.89 (m, 1H); 2.80 (m, 1H); 2.69 (m, 1H); 2.02 (m, 2H); 1.90 (m, 2H); 1.75 (m, 2H); 1.39 (m, 2H)。
APCI-MS: m/z 445(MH+)。
実施例4
N−[2−({(2S)−3−[(5−クロロ−3H−スピロ[1−ベンゾフラン−2,1'−シクロヘキサン]−4'−イル)アミノ]−2−ヒドロキシプロピル}オキシ)−4−ヒドロキシフェニル]アセトアミド
Figure 2007509052
工程I
(1Z)−1−(2,4−ジヒドロキシフェニル)エタノンオキシム
1−(2,4−ジヒドロキシフェニル)エタノン(4.5g、29.6mmol)を、ピリジン(17ml)に溶かした。ヒドロキシルアミン塩酸塩(2.1g、29.6mmol)を10分間かけて少分量で加えた。反応混合物を室温で一晩攪拌した。反応混合物を、酢酸エチルおよびHO間に分配した。有機層をHO、0.2MのHClで洗浄し、次いで濃縮した。油状残さを水で処理し、蒸発させて白色半固体残さを得、これをトルエンで処理し、蒸発させることにより、白色固体として副題化合物(4.8g)を与えた。
APCI−MS:m/z168(MH)。
工程II
2−メチル−1,3−ベンゾオキサゾール−6−オール
アセトニトリル(65ml)およびジメチルアセトアミド(11ml)中の(1Z)−1−(2,4−ジヒドロキシフェニル)エタノンオキシム(9.7g、57.7mmol)の冷却(5℃)溶液に、オキシ塩化リン(5.6ml、60.3mmol)を滴下した。滴下中、温度が10℃を越えないようにした。室温で1時間攪拌後、黄色スラリーを、NaHCO水溶液および氷の混合物中に注いだ。生成した沈澱物を濾過し、乾燥することにより、副題化合物(6.3g)を得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 7.40 (d, 1H); 6.98 (s, 1H); 6.89 (d, 1H); 2.45 (s, 3H)。
APCI-MS: m/z 150(MH+)。
工程III
2−メチル−1,3−ベンゾオキサゾール−6−イルアセテート
THF(150ml)中のメチル−1,3−ベンゾオキサゾール−6−オール(7.1g、47.8mmol)のスラリーを、10℃に冷却し、EtN(5.8ml、81.3mmol)を一度で加え、次いでアセチルクロリド(11.3ml、81.6mmol)を少分量で加えた。滴下完了後、反応混合物を室温で一晩攪拌した。反応混合物を酢酸エチルおよび水間に分配した。有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、濃縮することにより、副題化合物(8.2g)を得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 7.65 (d, 1H); 7.47 (s, 1H); 7.15 (d, 1H); 2.60 (s, 3H); 2.24 (s, 3H)。
工程IV
4−(アセチルアミノ)−3−ヒドロキシフェニルアセテート
THF(100ml)中の2−メチル−1,3−ベンゾオキサゾール−6−イルアセテート(5.05g、28.8mmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸/水(4ml/10ml)の混合物を加えた。反応混合物を室温で16時間攪拌し、次いで飽和NaHCO水溶液(150ml)を加えた。混合物を酢酸エチル(150ml)で抽出し、NaSOで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮することにより、副題化合物(4.0g)を得た。
工程V
4−(アセチルアミノ)−3−[(2S)−オキシラン−2−イルメトキシ]フェニルアセテート
1−メチル−ピロリジノン(10ml)中の4−(アセチルアミノ)−3−ヒドロキシフェニルアセテート(669mg、3.2mmol)、(2S)−オキシラン−2−イルメチル−3−ニトロベンゼンスルホネート(748mg、2.9mmol)およびCsCO(1.05g、3.2mmol)の溶液を室温で一晩攪拌した。反応混合物を酢酸エチルおよび水間に分配した。有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、濃縮することにより、黄色油状物を得、これをメタノール/ジエチルエーテルに懸濁した。沈澱物を濾過し、乾燥することにより、副題化合物(296mg)を得た。
1H-NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.40 (d, 1H); 7.80 (s, 1H); 6.78 (m, 2H); 4.39 (m, 1H); 3.92 (m, 1H); 3.40 (m, 1H); 2.98 (t, 1H); 2.80 (m, 1H); 2.25 (s, 3H); 2.20 (s, 3H)。
工程VI
N−[2−({(2S)−3−[(5−クロロ−3H−スピロ[1−ベンゾフラン−2,1'−シクロヘキサン]−4'−イル)アミノ]−2−ヒドロキシプロピル}オキシ)−4−ヒドロキシフェニル]アセトアミド
エタノール(1.5ml)中(5−クロロ−3H−スピロ[1−ベンゾフラン−2,1'−シクロヘキサン]−4'−イル)アミン(14mg、0.06mmol)および4−(アセチルアミノ)−3−[(2S)−オキシラン−2−イルメトキシ]フェニルアセテート(16mg、0.06mmol)の混合物を、80℃で週末にかけて攪拌した。揮発性物質を真空中で除去し、残さをシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(CHCl、0.2%NHOH中0〜3.5%のメタノール)で精製することにより、標記化合物(15mg)を得た。
1H-NMR (CD3OD, 400 MHz): δ 7.53 (d, J = 8.6 Hz, 1H); 7.13 (m, 1H); 7.03 (dd, J = 2.3, 8.5 Hz, 1H); 6.61 (d, J = 8.5 Hz, 1H); 6.47 (d, J = 2.5 Hz, 1H); 6.36 (dd, J = 2.5, 8.6 Hz, 1H); 4.11-4.04 (m, 1H); 4.02 (dd, J = 4.0, 9.8 Hz, 1H); 3.95 (dd, J = 6.0, 9.8 Hz, 1H); 3.08 (s, 2H); 2.89 (dd, J = 4.2, 12.2 Hz, 1H); 2.75 (dd, J = 8.1, 12.2 Hz, 1H); 2.68 (m, 1H); 2.11 (s, 3H); 2.02 (m, 2H); 1.90 (m, 2H); 1.78 (m, 2H); 1.39 (m, 2H).
APCI-MS: m/z 461(MH+)。
実施例5
N−2−({(2S)−3−[(5−クロロ−3H−スピロ[1−ベンゾフラン−2,1'−シクロヘキサン]−4'−イル)アミノ]−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル}オキシ)−4−ヒドロキシフェニル]アセトアミド(トリフルオロアセテート)
Figure 2007509052
工程1
2−メチル−1,3−ベンゾオキサゾール−6−イルベンゾエート
ジクロロメタン(50ml)中の2−メチル−1,3−ベンゾオキサゾール−6−オール(2.99g、20mmol)の攪拌溶液に、トリエチルアミン(4.05g、5.58ml、40mmol)を加えた。ジクロロメタン(20ml)中のベンゾイルクロリド(3.09g、2.56ml、22mmol)の溶液を、約10分間にわたって滴下した。反応混合物を室温で2.5時間攪拌し、次いで水(2×50ml)で洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮することにより、無色固体(5.05g、20mmol、定量的)として副題化合物を得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.22 (m, 2H), 7.66 (m, 2H), 7.53 (m, 2H), 7.40 (d, 1H), 7.16 (dd, 1H), 2.65 (s, 3H).
APCI-MS: m/z 254 [MH+]。
工程II
4−(アセチルアミノ)−3−ヒドロキシフェニルベンゾエート
THF(100ml)中の2−メチル−1,3−ベンゾオキサゾール−6−イルベンゾエート(5.05g、20mmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸/水(4ml/10ml)の混合物を加えた。反応混合物を室温で16時間攪拌し、次いで飽和NaHCO水溶液(150ml)を加えた。混合物を酢酸エチル(150ml)で抽出し、NaSOで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮することにより、副題化合物を得た。
1H-NMR (400 MHz, アセトン-d6): δ 9.76 (br.s, 1H), 9.32 (br.s, 1H), 8.15 (m, 2H), 7.71 (m, 1H), 7.60 (m, 2H), 7.47 (d, 1H), 6.85 (m, 1H), 6.75 (m, 1H), 2.20 (s, 3H)。
APCI-MS: m/z 272 [MH+]。
工程III
[(2S)−2−メチルオキシラニル]メチル 3−ニトロベンゼンスルホネート
オーブン乾燥1000ml三頚フラスコに、粉末状活性化分子ふるい(8.0g、4Å)およびCHCl(440ml)を加え、D−(−)−酒石酸ジイソプロピル(4ml、14.2mmol)および2−メチル−2−プロペン−1−オール(20ml、240mmol)を加え、混合物を−20℃に冷却した。チタンテトライソプロポキシド(3.5ml、11.9mmol)を数ミリリットルのCHClと共に加え、混合物を−20℃で30分間攪拌した。温度を−20℃に維持しながら、クメンヒドロキシペルオキシド(75ml、430mmol)を1.5時間にわたって滴下した。混合物をこの温度で一晩攪拌した。温度を−20℃に維持しながら、トリメチルホスファイト(40ml、340mmol)を5時間にわたって滴下した。トリエチルアミン(50ml、360mmol)およびDMAP(3.48g、28.5mmol)を加え、次いでCHCl(400ml)中の3−ニトロベンゼンスルホニルクロリド(47g、212mmol)の溶液を加えた。温度を−10℃に上昇させ、混合物をこの温度で一晩攪拌した。外付けの冷却容器を除去後、反応混合物をセライトで濾過した。有機相を10%酒石酸(500ml)、飽和NaHCO(300ml)およびブライン(300ml)で洗浄した。有機層をMgSOで乾燥し、真空中で濃縮することにより、黄色油状物150gを得た。粗物質をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘプタン中0〜50%の酢酸エチル)で精製することにより、副題化合物(48.8g)を得た。
1H-NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.79-8.75 (m, 1H); 8.52 (ddd, J = 1.1, 2.3, 8.3 Hz, 1H); 8.25 (ddd, J = 1.1, 1.8, 7.8 Hz, 1H); 7.81 (t, J = 8.5 Hz, 1H); 4.28 (d, J = 11.3 Hz, 1H); 4.05 (d, J = 11.3 Hz, 1H); 2.73 (d, J = 4.4 Hz, 1H); 2.67 (d, J = 4.4 Hz, 1H); 1.56 (s, 3H)。
工程IV
4−(アセチルアミノ)−3−{[(2S)−2−メチルオキシラン−2−イル]メトキシ}フェニルベンゾエート
1−メチルピロリジン−2−オン(35ml)中の4−(アセチルアミノ)−3−ヒドロキシフェニルベンゾエート(2.71g、10mmol)、[(2S)−2−メチルオキシラン−2−イル]メチル 3−ニトロベンゼンスルホネート(2.73g、10mmol)およびCsCO(3.57g、11mmol)の混合物を、室温で一晩攪拌した。反応混合物を酢酸エチルおよび水間に分配した。有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。残さをシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン)で精製することにより、無色固体(1.31g、3.9mmol、39%)として副題化合物を得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.41 (d, 1H), 8.18 (m, 2H), 7.91 (br.s, 1H), 7.63 (m, 1H), 7.50 (m, 2H), 6.83 (m, 1H), 4.15 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 4.03 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 3.99 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 2.92 (d, J = 4.6 Hz, 1H), 2.78 (d, J = 4.6 Hz, 1H), 2.22 (s, 3H), 1.48 (s, 3H).
APCI-MS: m/z 342 [MH+]。
工程V
N−2−({(2S)−3−[(5−クロロ−3H−スピロ[1−ベンゾフラン−2,1'−シクロヘキサン]−4'−イル)アミノ]−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル}オキシ)−4−ヒドロキシフェニル]アセトアミド(トリフルオロアセテート)
エタノール(1.5ml)中の5−クロロ−3H−スピロ[1−ベンゾフラン−2,1'−シクロヘキサン]−4'−アミン(20mg、0.084mmol)および4−(アセチルアミノ)−3−{[(2S)−2−メチルオキシラン−2−イル]メトキシ}フェニルベンゾエート(29mg、0.084mmol)の混合物を一晩80℃で攪拌し、2滴の濃NaOEtを加え、混合物を室温で4時間攪拌した。揮発性物質を真空中で除去し、残さをHPLC(水、0.1%CFCOH中10〜80%のアセトニトリル)で精製することにより、標記化合物(20mg)を得た。
1H-NMR (400 MHz, CD3OD): δ 7.19-7.13 (m, 2H); 7.08-7.03 (m, 1H); 6.67-6.62 (m, 1H); 6.50 (m, 1H); 6.43-6.39 (m, 1H); 3.90 (m, 2H); 3.38-3.00 (m, 5H); 2.20 (m, 2H); 2.23 (s, 3H); 2.22-1.90 (m, 2H); 1.82 (m, 2H); 1.68 (m, 2H); 1.42 (s, 3H).
APCI-MS: m/z 475 [MH+]。
THP−1走化性検定法
緒論
この検定法では、ヒト単球セルラインTHP−1においてMIP−1αケモカインが発する走化性応答を測定する。標準濃度のMIP−1αケモカインに対する走化性応答を低下させる能力により、化合物を評価する。
方法
THP−1細胞の培養
細胞を冷凍アリコートから37℃で急速解凍し、抗生物質不含有でグルタマックスおよび10%熱不活化胎児牛血清を補ったRPMI−1640培地(RPMI+10%HIFCS)5mlを含む25cmのフラスコに再懸濁する。3日目に培地を廃棄して新鮮な培地と交換する。
抗生物質不含有で10%熱不活化胎児牛血清およびグルタマックスを補ったRPMI−1640培地でTHP−1細胞を常用手順により培養する。細胞の最適な生長は、それらを3日毎に継代すること、および最小継代培養密度が4×10細胞/mlであることを必要とする。
走化性検定法
細胞をフラスコから取出し、RPMI+10%HIFCS+グルタマックス中での遠心分離により洗浄する。次いで、細胞を、新鮮な培地(RPMI+10%HIFCS+グルタマックス)中において2×10細胞/mlで再懸濁し、そこにカルセイン−AM(5μlのストック溶液を1mlにして5×10−6Mの最終濃度を達成する)を加える。緩やかに混合後、細胞をCOインキュベーター中において37℃で30分間インキュベーションする。次いで、細胞を培地により50mlに希釈し、400×gでの遠心分離により2回洗浄する。次いで、標識細胞を1×10細胞/mlの細胞濃度で再懸濁し、加湿COインキュベーター中において37℃で30分間等量のMIP−1αアンタゴニスト(10−10M〜10−6M最終濃度)とインキュベーションする。
8μmフィルターを使用したニューロプローブ96ウェル化学走性プレート(カタログ番号101−8)を用いて化学走性を行わせる。様々な濃度のアンタゴニストまたは賦形剤を補った30ミリリットルの化学誘引物質を、トリプリケイトでプレートの下方ウェルに加える。次いで、フィルターを注意深く上部に配備し、次いで対応する濃度のアンタゴニストまたは賦形剤と予めインキュベーションしておいた細胞25μlをフィルターの表面に加える。次いで、プレートを、加湿COインキュベーター中において37℃で2時間インキュベーションする。次いで、表面に残存している細胞を吸着により取り除き、プレート全体を10分間2000rpmで遠心分離する。次いで、フィルターを除去し、下方のウェルに移動した細胞を、カルセイン−AM染色細胞の蛍光により定量する。次いで、細胞移動を、試薬ブランクの控除後に蛍光単位で表し、蛍光値を既知数の標識細胞の場合と比較することにより、値を移動%に標準化する。移動細胞の数を賦形剤と比較するとき、アンタゴニストの効果を、阻害%として計算する。

Claims (18)

  1. 式(I):
    Figure 2007509052
    [式中、
    mは、0、1、2、3または4であり、
    各Rは、独立してハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cアルコキシまたはスルホンアミドを表し、
    Xは、結合、−CH−、−O−または−C(O)−を表し、Yは、結合、−CH−、−O−または−C(O)−を表すか、またはXおよびYは、一緒になって基−CH=C(CH)−または−C(CH)=CH−を表し、
    Zは、結合、−O−、−NH−または−CH−を表すが、ただし、いずれの場合にせよ、X、YおよびZのうち一つのみが結合を表し得、XおよびYが両方とも同時に−O−または−C(O)−を表すことはないものとし、
    nは、0、1または2であり、
    各Rは、独立してハロゲンまたはC−Cアルキルを表し、
    qは0または1であり、
    は、−NHC(O)R10、−C(O)NR1112または−COOR12aを表し、
    、R、R、RおよびRは、各々独立して水素原子またはC−Cアルキル基を表し、
    tは、0、1または2であり、
    各Rは、独立してハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、カルボキシル、C−Cアルコキシ、C−Cアルコキシカルボニル、C−Cハロアルキル、または所望によりカルボキシルおよびC−Cアルコキシカルボニルから選択される少なくとも1個の置換基により置換されていてもよいC−Cアルキルを表し、
    10は、基C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cシクロアルキル、アダマンチル、C−Cシクロアルケニル、フェニルまたは窒素、酸素および硫黄から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含む飽和または不飽和5−〜10員複素環系を表し、それらは各々、所望により独立してニトロ、ヒドロキシル、オキソ、ハロゲン、カルボキシル、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cアルキルチオ、C−Cアルキルカルボニル、C−Cアルコキシカルボニル、フェニルおよび−NHC(O)−R13から選択される1個またはそれ以上の置換基により置換され得るか、または
    10は、基−NR1415または−O−R16を表し、
    11およびR12は、各々独立して(i)水素原子、(ii)所望により窒素、酸素および硫黄から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含んでいてもよく、またさらに所望により架橋基を含んでいてもよい3−〜6−員飽和または不飽和環{該環は、所望によりハロゲン、ヒドロキシル、C−Cアルキル、C−CヒドロキシアルキルおよびC−Cハロアルキルから選択される少なくとも1個の置換基により置換されていてもよい}、(iii)所望によりハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、C−Cハロアルキル、カルボキシル、C−Cアルコキシ、C−Cアルコキシカルボニル、C−Cアルキルカルボニルアミノおよび所望により窒素、酸素および硫黄から選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含んでいてもよく、またさらに所望により架橋基を含んでいてもよい3−〜6員飽和または不飽和環{該環は、所望によりハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、C−Cアルキル、C−CヒドロキシアルキルおよびC−Cハロアルキルから選択される少なくとも1個の置換基により置換されていてもよい}から選択される少なくとも1個の置換基により置換されていてもよいC−Cアルキル基、または(iv)C−Cアルキルスルホニルを表すか、または
    11およびR12は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、所望によりさらに環窒素、酸素または硫黄原子を含んでいてもよく、また所望によりベンゼン環と縮合することにより8−〜11−員環系を形成していてもよい4−〜7−員飽和複素環{該複素環または環系は、所望によりハロゲン、ヒドロキシル、アミド、C−Cアルキル、C−Cヒドロキシアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cアルコキシカルボニル、C−Cハロアルキル、C−Cアルキルアミノ、ジ−C−Cアルキルアミノ、C−Cアルキルカルボニル、C−Cアルキルカルボニルアミノ、C−Cアルキルアミノカルボニル、ジ−C−Cアルキルアミノカルボニル、フェニル、ハロフェニル、フェニルカルボニル、フェニルカルボニルオキシおよびヒドロキシジフェニルメチルから選択される少なくとも1個の置換基により置換されていてもよい}を形成し、
    12aは、水素原子またはC−Cアルキル基を表し、
    13は、C−Cアルキル、アミノまたはフェニル基を表し、
    14およびR15は、各々独立して水素原子、または基C−Cアルキル、C−Cアルキルスルホニル、フェニルまたは窒素、酸素および硫黄から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含む飽和または不飽和5−〜10−員複素環系を表し、各基は所望によりR10に関する上記記載と同様に置換されていてもよいものとし、または
    14およびR15は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、所望によりさらに環窒素、酸素または硫黄原子を含んでいてもよく、所望により少なくとも1個のヒドロキシルにより置換されていてもよい4−〜7−員飽和複素環を形成し、そして
    16は、水素原子、または基C−Cアルキル、フェニルまたは窒素、酸素および硫黄から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含む飽和または不飽和5−〜10−員複素環系を表し、各基は所望によりR10に関する上記記載と同様に置換されていてもよいものとする]
    で示される化合物またはその医薬上許容される塩または溶媒和物。
  2. XおよびYが、下表:
    Figure 2007509052
    に示された意味を有する、請求項1記載の化合物。
  3. Zが−O−または−CH−を表す、請求項1または請求項2記載の化合物。
  4. qが1である、請求項1〜3のいずれか1項記載の化合物。
  5. が、−NHC(O)R10または−C(O)NR1112を表す、請求項1〜4のいずれか1項記載の化合物。
  6. tが1であり、RがRに関してパラ位に位置する、請求項1〜5のいずれか1項記載の化合物。
  7. 2−({(2S)−3−[(5−クロロ−3H−スピロ[1−ベンゾフラン−2,1'−シクロヘキサン]−4'−イル)アミノ]−2−ヒドロキシプロピル}オキシ)−4−ヒドロキシ−N−メチルベンズアミド;
    N−2−({(2S)−3−[5−クロロ−3H−スピロ[1−ベンゾフラン−2,1'−シクロヘキサン]−4'−イル)アミノ]−2−ヒドロキシプロピル}オキシ)−4−フルオロフェニル]アセトアミド;
    2−({(2S)−3−[(5−クロロ−3H−スピロ[1−ベンゾフラン−2,1'−シクロヘキサン]−4'−イル)アミノ]−2−ヒドロキシプロピル}オキシ)−N−メチルベンズアミド;
    N−[2−({(2S)−3−[(5−クロロ−3H−スピロ[1−ベンゾフラン−2,1'−シクロヘキサン]−4'−イル)アミノ]−2−ヒドロキシプロピル}オキシ)−4−ヒドロキシフェニル]アセトアミド;
    N−2−({(2S)−3−[(5−クロロ−3H−スピロ[1−ベンゾフラン−2,1'−シクロヘキサン]−4'−イル)アミノ]−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル}オキシ)−4−ヒドロキシフェニル]アセトアミド(トリフルオロアセテート);
    およびそのいずれか一つの医薬上許容される塩および溶媒和物
    から選択される、請求項1記載の化合物。
  8. 請求項1記載の式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩または溶媒和物の製造方法であって、
    (a) 式(II):
    Figure 2007509052
    [式中、m、R、n、R、q、X、YおよびZは、式(I)の場合と同じ意味を有する]
    で示される化合物を、式(III):
    Figure 2007509052
    [式中、R、R、R、R、R、R、tおよびRは、式(I)の場合と同じ意味を有する]
    で示される化合物と反応させること、または
    (b) 適切な塩基の存在下、式(IV):
    Figure 2007509052
    [式中、m、R、n、R、q、X、Y、Z、R、R、R、RおよびRは、式(I)の場合と同じ意味を有する]
    で示される化合物を、式(V):
    Figure 2007509052
    [式中、R、tおよびRは、式(I)の場合と同じ意味を有する]
    で示される化合物と反応させること、または
    (c) Rが−NHC(O)R10を表すとき、式(VI):
    Figure 2007509052
    [式中、m、R、n、R、q、X、Y、Z、R、R、R、R、R、tおよびRは、式(I)の場合と同じ意味を有する]
    で示される化合物を、式(VII):
    Figure 2007509052
    [式中、Lは脱離基を表し、R10は式(I)の場合と同じ意味を有する]
    で示される化合物と反応させること、または
    (d) Rが−C(O)NR1112を表すとき、式(VIII):
    Figure 2007509052
    [式中、Lは脱離基を表し、m、R、n、R、q、X、Y、Z、R、R、R、R、R、tおよびRは、式(I)の場合と同じ意味を有する]
    で示される化合物を、式(IX):NHR1112
    [式中、R11およびR12は式(I)の場合と同じ意味を有する]
    で示される化合物と反応させること、または
    (e) Rが−NHC(O)R10を表し、R10が、−NR1415を表し、R14およびR15が、両方とも水素を表すとき、上記(c)記載の式(VI)で示される化合物をシアン化カリウムと反応させること、
    そして所望により(a)、(b)、(c)、(d)または(e)の後、医薬上許容される塩または溶媒和物を形成させること
    を含む方法。
  9. 医薬上許容されるアジュバント、希釈剤または担体と共に、請求項1〜7のいずれか1項記載の式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩または溶媒和物を含む医薬組成物。
  10. 請求項1〜7のいずれか1項記載の式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩または溶媒和物を医薬上許容されるアジュバント、希釈剤または担体と混合することを含む、請求項9記載の医薬組成物の製造方法。
  11. 治療で使用される請求項1〜7のいずれか1項記載の式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩または溶媒和物。
  12. ケモカイン受容体活性のモジュレーションが有益である人体の疾患または状態の処置を目的とする医薬の製造における請求項1〜7のいずれか1項記載の式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩または溶媒和物の使用。
  13. 慢性関節リウマチの処置で使用される医薬の製造における、請求項1〜7のいずれか1項記載の式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩または溶媒和物の使用。
  14. 慢性閉塞性肺疾患の処置で使用される医薬の製造における、請求項1〜7のいずれか1項記載の式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩または溶媒和物の使用。
  15. 喘息の処置で使用される医薬の製造における、請求項1〜7のいずれか1項記載の式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩または溶媒和物の使用。
  16. 多発性硬化症の処置で使用される医薬の製造における、請求項1〜7のいずれか1項記載の式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩または溶媒和物の使用。
  17. 処置を必要とする患者に請求項1〜7のいずれか1項記載の式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩または溶媒和物の治療有効量を投与することを含む、炎症性疾患の処置方法。
  18. 処置を必要とする患者に請求項1〜7のいずれか1項記載の式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩または溶媒和物の治療有効量を投与することを含む、気道疾患の処置方法。
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