JP2007503475A - 破骨細胞形成阻害剤およびその使用方法 - Google Patents

破骨細胞形成阻害剤およびその使用方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、破骨細胞または破骨細胞の前駆体を、ジフェルロイルメタン、ググルステロン、1'-アセトキシチャビコール、またはそれらの類似体などの化合物の薬理学的有効量と接触させる段階を含む、核因子κB活性化受容体リガンド(RANKL)によって誘導される破骨細胞発達を低下させるまたは抑制する方法を提供する。

Description

発明の分野
本発明は一般に、破骨細胞形成の分子生物学に関する。より具体的には、本発明は破骨細胞形成阻害剤およびその使用に関する。
連邦政府資金の説明
本発明は一部、国防総省米国陸軍乳癌研究プログラム助成金(第BC010610号)、国立衛生研究所によるPO1助成金(第CA91844号)、および国立衛生研究所によるP50頭頸部SPORE助成金で得られた資金を用いてなされたものである。よって、連邦政府は本研究において一定の権利を有する。
関連出願の相互参照
本特許出願は、2003年8月26日に提出され、現在は放棄されている米国仮特許出願第60/497,841号の優先権を主張する。
関連技術の説明
核因子kB(NF-kB)とは、5つのタンパク質、すなわちc-Rel、Rel A(p65)、Rel B、NF-kB1(p50およびp105)、およびNF-kB2(p52)を意味する。NF-kBは、IkBと呼ばれる阻害剤のファミリーによって調節を受ける。不活性状態では、NF-kBは、p50、p65、およびIkBaサブユニットからなるヘテロ三量体として細胞質に存在する。活性化シグナルに応答して、IkBaサブユニットは、32位および36位のセリン残基がリン酸化され、21位および22位のリジン残基がユビキチン化されることで、プロテオソーム経路を介して分解され、その結果p50-p65ヘテロ二量体上に核局在化シグナルが露出する。次いで、p65がリン酸化を受け、核移行して特定のDNA配列に結合し、遺伝子転写が起こる。
NF-kBのp65サブユニットは、C末端内に少なくとも2つの強力なトランス活性化ドメイン(TAD)を有し(TA1 30アミノ酸;TA2 90アミノ酸)、活性化に際してリン酸化を受けることが示されている。リン酸化部位およびp65リン酸化に関与するキナーゼには、議論の余地が残されている。例えば、プロテインキナーゼAによるSer 276でのリン酸化、カゼインキナーゼIIによるSer 529でのリン酸化、IKK-bによるSer 536でのリン酸化、およびPKC-eによるセリン471でのリン酸化が実証されている。さらに、グリコーゲン合成酵素キナーゼ-3bおよびCa2+/カルモジュリン依存性プロテインキナーゼIVによるp65-TADのリン酸化もまた実証されている。
NF-kBは、その産物が炎症、ウイルス複製、発癌、抗アポトーシス、浸潤、および転移に関与する多くの遺伝子の発現を調節することが示されている。これらには、抗アポトーシス遺伝子、接着分子、ケモカイン、炎症性サイトカイン、および細胞周期調節遺伝子が含まれる。したがって、NF-kB活性化を抑制し得る薬剤は、炎症、アポトーシス、および発癌を含む種々の疾患を治療できる可能性を有する(Garg and Aggarwal, 2002;Karin and Lin, 2002;Zingarelli et al., 2003;Rosak et al., 2002)。
破骨細胞は、単球/マクロファージファミリーの単核前駆体が融合して形成される多核細胞であり、主要な骨吸収細胞である(Teitelbaum、2000)。マクロファージの破骨細胞へのインビトロ成熟には、間質細胞またはその骨芽細胞子孫の存在が必要である(Udagawa et al., 1990)。ここ数年の広範な研究から、これらの補助細胞がマクロファージコロニー刺激因子(MCSF)および核因子κB(NF-κB)活性化受容体(RANK)リガンド(RANKL)を発現すること、ならびにこれらが破骨細胞形成を促進するのに必要かつ十分であることが示された。マクロファージコロニー刺激因子およびRANKLに加えて、TNFおよびIL-1βを含むいくつかの他の炎症性サイトカインも、おそらくはそれぞれRANKLおよびmCSFの骨芽細胞調節を介して破骨細胞形成に関与している。破骨細胞形成に及ぼす副甲状腺ホルモンおよびリポ多糖の影響もまた、RANKLの発現を介して媒介される。
RANKLは細胞表面受容体RANKと相互作用するTNFスーパーファミリーのメンバーであり(Darnay & Aggarwal, 1999)、RANKはTNF受容体関連因子(TRAF)-1、2、3、5、および6を補充する(Darnay et al., 1998;Wong et al., 1998)。受容体欠失解析により、RANKによるTRAF6およびNF-κB誘導キナーゼ(NIK)の順次的補充がNF-κB活性化をもたらし、TRAF2の補充がJNK活性化をもたらすことが示された(Darnay et al., 1999;Lee et al., 1997)。
RANKが破骨細胞形成を媒介し得ることは、Hsuら(Hsu et al., 1999)によって初めて実証された。RANK、RANKL、およびTRAF6のさらなる遺伝子欠失解析により、これらの遺伝子が破骨細胞形成の正の調節因子であることが示され(Kong et al., 1999;Li et al., 2000;Lomaga et al., 1999)、一方、RANKLのおとり受容体であるオステオプロテジェリン(OPG)がこの過程の負の調節因子であることが見い出された(Bucay et al., 1998;Lacey et al., 1998)。遺伝子欠失解析から、破骨細胞形成におけるマクロファージコロニー刺激因子、c-fms(マクロファージコロニー刺激因子受容体)、およびSrcの重要な役割もまた示唆された(Dai et al., 2002;Tiffee et al., 1999;Xing et al., 2001)。
RANKLはNF-κB、JNK、p42/p44 MAPK、およびP38 MAPKを活性化することが知られているが(Darnay et al., 1999;Lee et al., 1997;Matsumoto et al., 2000;Zhang et al., 2001)、いかにしてこのサイトカインが破骨細胞形成を媒介するかは十分に理解されていない。さらに、RANKLシグナル伝達を抑制し得る薬剤は、破骨細胞形成によって誘発される骨減少を抑制し得る。クルクミンが、種々の炎症性刺激によって誘発されるNF-κB活性化を抑制し(Kumar et al., 1998、Bharti, 2003 #4;Singh & Aggarwal, 1995)、NF-κB活性化に必要とされるIKKの活性化を抑制することが示され(Jobin et al., 1999;Pan et al., 2000;Plummer et al., 1999)、さらに1日当たり8 gでもヒトにおいて安全であることが認められたため(Cheng et al., 2001)、RANKL誘導性NF-κB活性化および破骨細胞前駆細胞における破骨細胞形成に及ぼすクルクミンの影響について調べた。
先行技術では、RANKLがIκBキナーゼ(IKK)の活性化ならびにIκBαのリン酸化および分解を介してNF-κB活性化を誘導すること、ならびにクルクミンがRANKL誘導性NF-κB活性化および破骨細胞形成を抑制することの実証が不足していた。本発明は、当技術分野における長年にわたるこの必要性および要望を実現させるものである。
発明の概要
多くの研究により、炎症性サイトカインが破骨細胞形成において主要な役割を果たし、癌および他の疾患と結びつくことの多い骨吸収をもたらすことが示されている。遺伝子欠失研究から、NF-κB活性化受容体リガンド(RANKL)が破骨細胞形成の重要なメディエーターの1つであることが示されている。いかにしてRANKLが破骨細胞形成を媒介するかは十分に理解されていないが、RANKLシグナル伝達を抑制する薬剤は破骨細胞形成を抑制する可能性を有する。本発明は、ウコンに由来する色素であるクルクミン(ジフェルロイルメタン)が、マウス単球細胞株であるRAW264.7細胞においてRANKLシグナル伝達および破骨細胞形成を抑制する能力について実証した。この細胞をRANKLで処理するとNF-κBが活性化され、細胞をクルクミンにあらかじめ曝露しておくとRANKL誘導性NF-κB活性化は完全に抑制された。クルクミンは、IκBαキナーゼの活性化およびIκBαリン酸化からIκBα分解に通じる経路を阻害した。RANKLはこの単球細胞において破骨細胞形成を誘導し、クルクミンはRANKL誘導性破骨細胞形成を抑制した。クルクミンはRANKLと共に添加した場合に最大限に破骨細胞形成を抑制し、RANKLの2日後に添加した場合に抑制は最小限であった。また、ドミナントネガティブ型のIκBαを安定にトランスフェクションした細胞においてRANKLはNF-κBを活性化することができず、同時に破骨細胞形成を誘導することができないことから、クルクミンがNF-κBの抑制を介してRANKL誘導性破骨細胞形成を抑制するかどうかが独立して確認された。したがって、これらの結果全体から、RANKLはNF-κBの活性化を介して破骨細胞形成を誘導し、クルクミンでの処理はRANKLによって誘導されるNF-κB活性化および破骨細胞形成の両方を抑制することが示される。
さらに、本発明は、ググルステロンおよび1'-アセトキシチャビコールが、NF-κBの抑制を介してRANKL誘導性破骨細胞形成を抑制することも実証した。本発明はまた、ググルステロンまたは1'-アセトキシチャビコールにより細胞を前処理することで、RANKL誘導性NF-κB活性化が抑制されることも実証する。本発明はさらに、ググルステロンがRANKL誘導性IKK活性化を抑制する能力、および1'-アセトキシチャビコールがRANKL誘導性のIκBα分解およびリン酸化を抑制する能力についても実証した。さらに、ググルステロンおよび1'-アセトキシチャビコールのいずれも、共に添加した場合にのみRANKL誘導性破骨細胞形成を抑制した。
さらに本発明はまた、頭頸部扁平上皮癌および乳腺腺癌などの腫瘍細胞が、RANKLの発現を介して破骨細胞形成を誘導する能力について実証した。ググルステロンおよび1'-アセトキシチャビコールは、乳腺腺癌によって誘導される破骨細胞形成を抑制した。さらに本発明は、MCF-7細胞の表面上におけるRANKおよびRANKLの発現を実証した。これらの知見から、腫瘍細胞はRANKLの発現を介して破骨細胞形成を誘導し、この誘導はググルステロンおよび1'-アセトキシチャビコールおよびググルステロンによって抑制されることが示される。
1つの態様において、本発明は、破骨細胞または破骨細胞の前駆体を、ジフェルロイルメタン、ググルステロン、1'-アセトキシチャビコール、またはそれらの類似体を含む化合物の薬理学的有効量と接触させる段階を含む、核因子κB活性化受容体リガンド(RANKL)によって誘導される破骨細胞発達を低下させるまたは抑制する方法を提供する。
別の態様において、本発明は、ジフェルロイルメタン、ググルステロン、1'-アセトキシチャビコール、またはそれらの類似体を含む化合物の薬理学的有効量を個体に投与する段階を含む、そのような処置を必要とする個体において破骨細胞の形成を抑制する方法を提供する。
さらに別の態様において、本発明は、ジフェルロイルメタン、ググルステロン、1'-アセトキシチャビコール、またはそれらの類似体を含む化合物の薬理学的有効量を個体に投与する段階を含む、そのような処置を必要とする個体において溶骨活性および骨減少を低下させる方法を提供する。
本発明の他のおよびさらなる局面、特徴、および利点は、以下に記載する本発明の現時点で好ましい態様の説明から明らかになると考えられる。これらの態様は、開示の目的で提供するものである。
発明の詳細な説明
本明細書では以下の略語が使用され得る:NF-κB、核因子-κB:RANKL、核因子κB活性化受容体リガンド;MCSF、マクロファージコロニー刺激因子;OPG、オステオプロテジェリン;IL、インターロイキン;IFN、インターフェロン;TRAF、TNF受容体関連因子;IKK、IκBキナーゼ;TRAP、酒石酸耐性酸性ホスファターゼ;IκBα-DN、ドミナントネガティブIκBα変異体;EMSA、電気泳動移動度ゲルシフトアッセイ;JNK、c-JUN N末端キナーゼ;FBS、ウシ胎児血清;HRP、西洋ワサビペルオキシダーゼ;GS、ググルステロン;1'-アセトキシチャビコール(1'-アセトキシチャビコール)。
核転写因子NF-κBは、炎症、ウイルス複製、発癌、抗アポトーシス、浸潤、および転移を媒介することが示されている。したがって、この因子の特異的阻害剤は治療可能性を有する。
本発明は、破骨細胞または破骨細胞の前駆体を、ジフェルロイルメタン、ググルステロン、1'-アセトキシチャビコール、またはそれらの類似体を含む化合物の薬理学的有効量と接触させる段階を含む、核因子κB活性化受容体リガンド(RANKL)によって誘導される破骨細胞発達を低下させるまたは抑制する方法に関する。1つの局面において、化合物はRANKL媒介性NF-κB活性化を抑制する。好ましくは、RANKL媒介性NF-κB活性化の抑制は、IκBキナーゼ活性の抑制による。本発明のこの方法を実施するために、当業者は化合物の最適な投与量および投与経路を容易に決定することができると考えられ、例えば、一般的にジフェルロイルメタンは約0.01 mM〜約1000 mMの濃度であり;ググルステロンは約0.01 mM〜約1000 mMの濃度であり;1'-アセトキシチャビコールは約0.01 mM〜約1000 mMの濃度である。
本発明はさらに、ジフェルロイルメタン、ググルステロン、1'-アセトキシチャビコール、またはそれらの類似体を含む化合物の薬理学的有効量を個体に投与する段階を含む、そのような処置を必要とする個体において破骨細胞の形成を抑制する方法に関する。1つの局面において、化合物はRANKL媒介性NF-κB活性化を抑制する。さらに、RANKL媒介性NF-κB活性化の抑制は、IκBキナーゼ活性の抑制による。好ましくは、ジフェルロイルメタンは約0.01 mg/kg個体体重〜約100 mg/kg個体体重の濃度で投与され;ググルステロンは約0.01 mg/kg個体体重〜約100 mg/kg個体体重の濃度で投与され;1'-アセトキシチャビコールは約0.01 mg/kg個体体重〜約100 mg/kg個体体重の濃度で投与される。
本発明はさらに、ジフェルロイルメタン、ググルステロン、1'-アセトキシチャビコール、またはそれらの類似体を含む化合物の薬理学的有効量を個体に投与する段階を含む、そのような処置を必要とする個体において溶骨活性および骨減少を低下させる方法に関する。好ましくは、ジフェルロイルメタンは約0.01 mg/kg個体体重〜約100 mg/kg個体体重の濃度で投与され;ググルステロンは約0.01 mg/kg個体体重〜約100 mg/kg個体体重の濃度で投与され;1'-アセトキシチャビコールは約0.01 mg/kg個体体重〜約100 mg/kg個体体重の濃度で投与される。
本発明に記載する方法は、これらに限定されないが、乳癌、多発性骨髄腫、骨粗鬆症(例えば、閉経後骨粗鬆症)、パジェット病、関節リウマチ、および頭頸部扁平上皮癌を含む種々の疾患の1つに罹患している個体における、溶骨活性および骨減少の低下に有用であると考えられる。
以下の実施例は、本発明の種々の態様を説明する目的で提供するものであり、いかなる方法においても本発明を制限するものではない。本実施例は、本明細書に記載の方法、手順、処理、分子、および特定の化合物と共に、好ましい態様を現時点で代表するものである。当業者は、本発明が、言及した目的を達成し、言及した結果および利点を得るほかに、本明細書に固有の目的を達成し、固有の結果および利点を得るのにも好適であることを容易に理解するであろう。当業者は、特許請求の範囲によって規定される本発明の精神の範囲内に包含される、その中での変更および他の用途を思いつくであろう。
実施例1
材料
IκBα、p50、p65、サイクリンD1に対するウサギポリクローナル抗体は、Santa Cruz Biotechnology(カリフォルニア州、サンタクルーズ)から購入した。リン酸-IκBαに対する抗体およびポリヌクレオチドキナーゼキットは、Cell Signaling Technology(マサチューセッツ州、ベバリー)から購入した。抗IKKα抗体および抗IKKβ抗体は、Imgenex(カリフォルニア州、サンディエゴ)により分与された。ヤギ抗ウサギ-西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)コンジュゲートはBio-Rad Laboratories(カリフォルニア州、ハーキュリーズ)から、ヤギ抗マウス-HRPはTransduction Laboratories(ケンタッキー州、レキシントン)から、MTTはSigma-Aldrich Chemicalsから購入した。98%を超える純度のクルクミンはLKT laboratories, Inc.(ミネソタ州、セントポール)から購入し、ジメチルスルホキシド中の20 mM溶液として調製し、次いで細胞培養液でさらに希釈した。DMEM-F12、ウシ胎児血清(FBS)、0.4%トリパンブルー生体染色液、および抗菌-抗真菌混合液は、Life Technologies, Inc.(ニューヨーク州、グランドアイランド)から購入した。プロテインA/G-セファロースビーズはPierce(イリノイ州、ロックフォード)から購入した。[γ32P]ATPはICN Pharmaceuticals(カリフォルニア州、コスタメサ)から購入した。
実施例2
細胞
マウスマクロファージ細胞株RAW 264.7は、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクションから入手した。RAW 264.7細胞は、10%ウシ胎児血清および抗生物質を添加したDMEM-F12培地で培養した。この細胞株は、骨切片または可溶性RANKLと共培養した場合に、RANKを発現し、酒石酸耐性酸性ホスファターゼ(TRAP)陽性である機能的破骨細胞に分化することが示されている(Hsu et al., 1999)。さらに、RANKLは、これらの細胞においてNF-κBを活性化することが示されている(Wei et al., 2001)。TRAP染色は、Sigma(ミズーリ州、セントルイス)製の白血球産生ホスファターゼキット(387-A)を用いて行った。
実施例3
プラスミド
プラスミドpCMV4-Flag-IκBα-DN(残基1〜36が欠損)は、Dean W. Ballard博士(バンダービルト大学医学部、テネシー州、ナッシュビル)より分与された(Brockman et al., 1995;Singh et al., 1996)。テトラサイクリン誘導性発現ベクターpEC 1214Aは、Hong-Ji-Xu博士(テキサス大学、M. D. Anderson癌センター、テキサス州、ヒューストン)より分与された(Haridas et al., 1998)。テトラサイクリン誘導性FLAGタグ化IκBα-DNは、pCW4-Flag-IκBα-DNのHindIII-BamHI断片をpEC 1214AのHindIII-BamHI部位に挿入することによって構築し、得られたプラスミドをpTet-Flag-IκBα-DNと命名した。全長マウスRANKLの発現ベクター(pcDNA3.1-TRANCE)は、Yongwon Choi氏(ロックフェラー大学、ニューヨーク州、ニューヨーク)より分与された。
RANKLの細菌発現ベクターを作製するため、それぞれHindIIIおよびNotI部位を有する特異的5'プライマーおよび3'プライマーを用いて、pcDNA3-TRANCE鋳型からRANKLの残基157〜316をコードするDNAを増幅した。PCR産物をHindIII-NotIで消化し、発現ベクターpHB6にHAタグ(N末端)およびヒスチジンタグ(C末端)とフレームが合うように連結した。可溶性RANKLは発現させた後、Ni-アガロースを用いて精製した。
実施例4
Flag-IκBα-DNを安定に発現するRAW264.7細胞
RAW264.7細胞を6ウェルプレートに0.5 x 106細胞/ウェルでプレーティングし、翌日、Fugene 9μlを用いてpTet-Flag-IκBα-DN(全DNA 2.5μg)をトランスフェクションした。48時間後、細胞をトリプシン処理し、G418(600μg/ml)およびテトラサイクリン(1μg/ml)の存在下で100-cmディッシュにプレーティングした。G418選択の2週間後に単一コロニーを単離し、拡大し、テトラサイクリンの非存在下でFlagタグ化IκBα-DNの発現について調べた。
実施例5
破骨細胞分化アッセイ
RAW264.7細胞を1 x 104細胞/ウェルの密度で24ウェルディッシュにて培養し、一晩かけて接着させた。次いで培地を交換し、細胞を100 ng/ml(約5 nM)RANKLで処理した。5日後、酸性ホスファターゼキットを使用して記載されている通りに(Shevde et al., 2000)培養物をTRAP発現に関して染色し、ウェル当たりのTRAP陽性多核破骨細胞(>核3個)の総数を計数した
実施例6
NF-κBアッセイ用の核抽出物の調製
核抽出物は以前に記載されている通りに調製した(Bharti et al., 2003)。簡潔に説明すると、2 x 106個のRAW264.7細胞を冷PBSで洗浄し、こすり剥がし、プロテアーゼ阻害剤を含む低張溶解緩衝液0.4 mlに懸濁して30分間置いた。次いで、細胞を10% Nonidet P-40 12.5μlで溶解した。ホモジネートを遠心分離し、細胞質抽出物を含む上清を-80℃で保存した。核ペレットを氷冷核抽出緩衝液25μlに再懸濁した。間欠的に30分間混合した後、抽出物を遠心分離し、核抽出物を含む上清を回収した。タンパク質含量は、Bradford法により測定した。すぐに抽出物を使用しない場合には、-80℃で保存した。
実施例7
NF-κBついての電気泳動移動度シフトアッセイ
NF-κB活性化は、電気泳動移動度ゲルシフトアッセイにより記載されている通りに解析した(Chaturvedi et al., 1994)。簡潔に説明すると、クルクミン処理細胞または非処理細胞から調製した核抽出物8μgを、ヒト免疫不全ウイルス-I末端反復配列に由来する32P末端標識45-mer二本鎖NF-κBオリゴヌクレオチド
Figure 2007503475
と共に37℃で15分間インキュベートし、DNA-タンパク質複合体を6.6%未変性ポリアクリルアミドゲルで分離した。乾燥ゲルからの放射性バンドを、ImageQuantソフトウェアを用いてPhosphorImager(Molecular Dynamics、カリフォルニア州、サニーベール)により可視化し定量化した。
実施例8
ウェスタンブロッティング
細胞質タンパク質抽出物30〜50μgを10%SDS-PAGEゲルで分離した。電気泳動後、タンパク質をニトロセルロース膜に転写し、5%ノンファットミルクでブロッキングし、IκBα、リン酸-IκBα、IKKα、IKKβ、またはβアクチンに対する抗体(1:3000)で1時間プロービングした。その後、ブロットを洗浄し、HRP結合二次抗体に1時間曝露し、最後に化学発光法(ECL、Amersham Pharmacia Biotech、イリノイ州、アーリントンハイツ)により検出した。
実施例9
IκBaキナーゼアッセイ
IκBキナーゼアッセイは、以前に記載された方法を一部変更して行った(Manna et al., 2000)。簡潔に説明すると、細胞質抽出物200μgを抗IKKα抗体1μgおよび抗IKKβ抗体1μgそれぞれで免疫沈降し、そのようにして形成された免疫複合体をプロテインA/G-セファロースビーズ0.01 mlを用いて2時間かけて沈降させた。ビーズをまず溶解緩衝液で洗浄し、次いでキナーゼアッセイ緩衝液(50 mM HEPES pH7.4、20 mM MgCl2、および2 mM DTT)で洗浄した。次に、20μCi [γ-32P]ATP、10μM非標識ATP、および2μg/試料のグルタチオンS-トランスフェラーゼ-IκBα(アミノ酸1〜54)を含むキナーゼアッセイ緩衝液を使用し、免疫複合体のキナーゼ活性についてアッセイした。30℃で30分間インキュベートした後、混合液を6 x SDS試料緩衝液と共に煮沸して反応を停止した。反応混合液を12% SDS-PAGEで分離した。乾燥ゲルの放射性バンドを、PhosphorImagerにより可視化して定量化した。各試料中のIKKαおよびIKKβの全量を決定するため、細胞質タンパク質60μgを7.5%アクリルアミドゲルで分離し、ウェスタンブロッティングを行った。
実施例10
クルクミンはRANKL誘導性NF-κB活性化を抑制する
RAW 264.7細胞においてクルクミンがRANKL誘導性NF-κB活性化に及ぼす効果を決定するため、この細胞をまずクルクミンと共に2時間インキュベートし、その後RANKLで処理し、各抽出物を調製して、EMSAによりNF-κB活性化についてアッセイした。RANKLは15分以内にNF-κBを最大限に活性化し、クルクミンはRANKL誘導性NF-κB活性化を完全に抑制した(図1A)。
クルクミンによるNF-κBの抑制は、クルクミンの用量の増加につれて増大した。完全な抑制は、クルクミン濃度50μMで認められた(図1B)。NF-κB/DNAプローブ結合のスーパーシフトアッセイから、RANKL活性化NF-κBがp65サブユニットとp50サブユニットからなることが示された(図1C)。p50またはp65に対する抗体を含む反応混合液から、(抗p50を用いた場合に)NF-κB/DNA複合体がより小さいこと、または(抗p65を用いた場合に)NF-κB/DNA複合体バンドがさらにシフトすることが示された。RANKL誘導性NF-κB/DNA複合体の特異性は、無関係の抗体(抗サイクリンD1)によって結合が影響を受けないこと、および100倍過剰量の非標識κB-オリゴヌクレオチドの存在により結合が消失することによって、さらに確認された。
実施例11
クルクミンはIκBキナーゼ(IKK)活性の抑制を介してRANKL誘導性IκBαリン酸化および分解を抑制する
大部分の薬剤によるNF-κBの活性化は、その抑制サブユニットIκBαのリン酸化および分解を必要とする。クルクミンによるNF-κB活性化の抑制に関与する機構について調べるため、まずIκBαのレベルに及ぼすクルクミン処理の影響をウェスタンブロッティングにより調べた。
RANKLで処理した細胞では10分以内にIκBαレベルが減少し、処理から60分以内に正常に戻った(図2A、左パネル)。一方、クルクミンで前処理した細胞では、RANKL誘導性IκBαレベルの減少を示さなかった(図2A、右パネル)。
次に、IκBαの解離、ユビキチン化、および分解に先立って起こるIκBαのRANKL誘導性リン酸化(Rothwarf & Karin, 1999)に及ぼすクルクミンの影響を調べた。図2Bのリン酸-IκBαに関するウェスタンブロットから、RANKLがRAW細胞においてIκBαリン酸化を誘導すること、およびクルクミンがRANKL誘導性リン酸化を排除することが明らかに示された。クルクミン単独で細胞を処理しても、IκBαのリン酸化は起こらなかった。
IKKはIκBαをリン酸化するため(DiDonato et al., 1997)、次にクルクミンがIKKの活性またはレベルを変化させるかどうかを判定した。インビトロIκBキナーゼアッセイにおいて、RANKLで処理した細胞は、5分以内にググルステロンT-IκBαのリン酸化によって示されるIKK活性の急激な上昇を示した。一方、クルクミンで前処理した細胞は、RANKL処理に際してググルステロンT-IκBαをリン酸化できなかった(図2C、上パネル)。
IKK活性の明らかな消失がIKKタンパク質発現の消失に起因するかどうかを判定するため、IKKサブユニットIKKαおよびIKKβの発現レベルをウェスタンブロッティングにより調べた。図2C(中段パネルおよび下パネル)の結果から、クルクミン処理がIKKαおよびIKKβの発現に変化を与えないことが明らかに示された。
実施例12
クルクミンはRAW 264.7細胞においてRANKL誘導性破骨細胞形成を抑制する
次にクルクミンが破骨細胞形成に及ぼす影響を調べた。RAW 264.7細胞をRANKLの存在下で種々の濃度のクルクミンと共にインキュベートし、増殖させ、破骨細胞に分化させた。図3Aから、RANKLがクルクミンの存在下および非存在下において破骨細胞を誘導することが示される。しかし、破骨細胞の数は、クルクミンの濃度の上昇に伴って減少した(図3B)。
実施例13
クルクミンはRANKL誘導性破骨細胞形成に通じる経路の初期に作用する
RAW細胞がRANKLに応答して破骨細胞に分化するには、通常、最長で5日間を要する。この経路のどの時点でクルクミンが作用するのかを決定するため、RAW 264.7細胞をRANKLで処理し、様々な日数が経過した時点でクルクミンを添加し、次いで破骨細胞形成に及ぼすその影響を調べた。
図4に示すように、RANKL処理から24時間後に細胞を曝露した場合でさえも、クルクミンは破骨細胞形成を抑制した(図4)。しかし、RANKL処理から2日後に細胞をクルクミンで処理した場合には、抑制効果は有意に減少した。
実施例14
NF-κBの活性化はRANKL誘導性破骨細胞形成に不可欠である
RANKLは、細胞において、NF-κB活性化のほかにもいくつかの他のシグナルを活性化することが知られている。クルクミンがNF-κB以外のシグナルを抑制することによってRANKL誘導性破骨細胞形成を抑制する可能性も考えられる。クルクミンがNF-κB活性化を抑制することによって破骨細胞形成を抑制することを確証するため、ドミナントネガティブIκBα(IκBα-DN)を含むプラスミド構築物を安定にトランスフェクションしたRAW 264.7細胞を作製した。
RANKLは野生型細胞ではNF-κBを活性化したが、IκBα-DN発現細胞ではNF-κBを活性化しなかった(図5A)。RANKLはまた、IκBα-DN発現RAW細胞、すなわちNF-κB活性化に応答しない細胞では、破骨細胞形成を誘導することができなかった(図5B)。これらの結果から、RANKL誘導性破骨細胞形成におけるNF-κB活性化の重要な役割が示唆される。
本研究では、マウス単球細胞RAW 264.7細胞の均一なクローン集団を用いて、RANKLによって誘導される破骨細胞発達に及ぼすクルクミンの直接的影響を規定した。この系の利点は、骨芽細胞/骨髄間質細胞もMCSFのようなサイトカインも含まないため、全破骨細胞におけるRANKシグナル伝達に焦点を置くことができる点にある。
本研究において、クルクミンは、IκBキナーゼ活性を抑制することによりRANKL媒介性NF-κB活性化を抑制し、また破骨細胞形成を妨げた。クルクミンはまた、細胞融合および多核細胞の形成に必要なRANKLによる細胞増殖の初期段階を抑制した。RANKL誘導性破骨細胞形成におけるNF-κBの重要な役割は、ドミナントネガティブIκBαを使用することでさらに確認された。
これらの結果から、RANKLは破骨細胞前駆細胞において、IKKの活性化ならびにそれに続くIκBαのリン酸化および分解を介してNF-κBを活性化することが示される。これらの結果はWeiら(Wei et al., 2001)の結果と一致する。クルクミンはまた、RANKL誘導性IKK活性を抑制し、NF-κB活性化の抑制をもたらす。RANKLによって誘導されるNF-κB活性化の機構は、TNFの機構とは異なる。例えば、NIKはRANKL誘導性NF-κB活性化には必要であるが(Uhlik et al., 1998)、TNF誘導性NF-κB活性化には必要ではない(Russo et al., 2002)。クルクミンはTNF誘導性IKK活性化を抑制することが示されているが(Jobin et al., 1999;Plummer et al., 1999)、これはクルクミンがRANKL誘導性NF-κB活性化も抑制し得ることを示唆する初めての報告である。このことは、クルクミンがIKKの上流キナーゼを抑制するのではなくIKKを直接抑制することによってNF-κB活性化を抑制するという最近の結果と一致する(Bharti et al., 2003)。
クルクミンによるNF-κB活性化の抑制が破骨細胞形成の抑制と関連することもまた認められた。NF-κB活性化が破骨細胞形成に必要であるかどうかは議論の余地がある。NF-κBを活性化するすべてのサイトカインが破骨細胞形成を誘導するわけではないが、他の証拠からNF-κBの活性化が破骨細胞の発達に必須であることが示唆されている(Boyce et al., 1999;Franzoso et al., 1997;Iotsova et al., 1997;Jimi et al., 1998;Kanegae et al., 1998;Wei et al., 2001)。P50およびP52ダブルノックアウトマウスは、破骨細胞形成の欠陥および重篤な大理石骨病を示した(Iotsova et al., 1997)。本明細書に示した結果は、NF-κB活性化がRANKL誘導性破骨細胞形成に不可欠であることを示す。クルクミンが破骨細胞形成に及ぼす抑制効果は、NF-κBの抑制を介していない可能性もある。しかし、ドミナントネガティブ型のIκBαをトランスフェクションした、結果としてRANKLに応答してNF-κBを活性化し得ないRAW 264.7細胞が、多核破骨細胞に分化しなかったため、この可能性は考えにくい。
本発明は、クルクミンが破骨細胞形成を抑制し得ることを実証する。クルクミンは、破骨細胞においてアポトーシスを誘導することが示されている(Ozaki et al., 2000)。クルクミンのアポトーシス効果が破骨細胞形成の抑制に関与している可能性もある。しかし、クルクミンの増殖抑制効果はRANKLによって覆されるため、このことは考えにくい。さらに、NF-κBを活性化することができないRAW細胞は、RANKLに応答して破骨細胞に分化することもできない。
RANKの刺激により、NF-κBと共にc-Jun N末端キナーゼ(JNK)活性も活性化される(Darnay et al., 1998)。最近になって、JNKもまた破骨細胞形成と結びつけられた(David et al., 2002)。クルクミンはJNK活性を効果的に抑制することができ(Chen & Tan, 1998)、そのため破骨細胞前駆体においてJNK活性もまたクルクミンによって影響を受け、これがNF-κB活性化の抑制と共に相乗作用を与える可能性も考えられる。RANKL誘導性NF-κB活性化が欠如したRAW細胞が破骨細胞に分化できないことから、NF-κBが主要な役割を果たしていることが示唆される。
最近、いくつかのサイトカインがRANKL誘導性破骨細胞形成を抑制し得ることが示された。これらには、IFN-β、IFN-γ、およびIL-4が含まれる(Abu-Amer, 2001;Hayashi et al., 2002;Takayanagi et al., 2002;Takayanagi et al., 2000;Wei et al., 2001)。これらのサイトカインはすべて異なる機構を介してその効果を媒介し、例えばIFN-γはユビキチン化依存的経路を介してTRAF6の分解を誘導し;IFN-βはc-fos発現を下方制御し;IL-4はSTAT6依存的機構(Abu-Amer, 2001)を介してNF-κB活性化を下方制御する(Manna & Aggarwal, 1998)。これらの結果から、クルクミンがNF-κBの抑制を介して破骨細胞形成を抑制することが示される。
疫学的証拠およびいくつかの臨床試験第一相によって示されるように、クルクミンはヒトにおいて薬理学的に安全である。クルクミンは、乳癌および多発性骨髄腫における抗癌活性に関して試験がなされており、インビトロおよびインビボの両方で有望な結果を提供している(Bharti et al., 2003;Shao et al., 2002;Singletary et al., 1996)。クルクミンが乳癌および多発性骨髄腫に伴う二次骨病変、および重篤な溶骨活性が認められる閉経後骨粗鬆症、パジェット病、および関節リウマチのような非悪性疾患に関連する二次骨病変の治療において用いられ得ることは、将来性がある。
実施例15
ググルステロン(ググルステロン)はNF-κBの抑制を介してRANKL誘導性破骨細胞形成を抑制する
本研究はまた、ググルステロンがRANKL誘導性破骨細胞形成に及ぼす影響についても実証した。ググルステロンがRANKL誘導性NF-κB活性化に影響を及ぼすかどうかを判定するため、RAW264.7細胞を種々の濃度のググルステロンと共に4時間インキュベートし、その後RANKLで25分間処理してNF-κBを活性化した。次いで、ググルステロン単独で処理した試料ならびにRANKLおよびググルステロンで処理した試料中のNF-κBのレベルをEMSAにより決定した(図6A)。RANKLの非存在下では、NF-κBの活性化は認められなかった。RANKLはNF-κBを活性化したが、この活性の抑制はググルステロンの濃度の上昇につれて増大した。最大抑制は、50μM濃度のググルステロンで認められた。さらに、ググルステロンがIKK活性化に及ぼす影響を決定するため、RAW264.7細胞をググルステロンと共に4時間インキュベートし、その後RANKLで様々な時間処理した。RANKL単独でならびにRANKLおよびググルステロンの両方で処理した試料中のIKK活性を、免疫複合体キナーゼアッセイを実施して決定した(図6B)。RANKLで処理した細胞は、10分以内にIKK活性の上昇を示した。一方、ググルステロンで前処理した細胞では、RANKL処理に際してIKK活性を示さなかった。
次に、ググルステロンがRANKL誘導性破骨細胞形成を抑制する能力をTRAPアッセイにより調べた。RAW264.7細胞をググルステロンおよびRANKLと共に様々な日数インキュベートした。次いで、ググルステロンのみ、RANKLのみ、ならびにRANKLおよびググルステロンの両方と共にインキュベートした試料中の破骨細胞形成を、TRAPアッセイにより決定した。図7Aに示すように、ググルステロンはRANKL誘導性破骨細胞形成を抑制した。図7Bに示すように、RANKL誘導性TRAP陽性細胞の数は、ググルステロンの濃度の上昇と共に減少した。
ググルステロンがRANKL誘導性破骨細胞形成を抑制し得る最も早い時点を決定するため、RAW264.7細胞をRANKLと共にインキュベートし、様々な日数が経過した時点でググルステロンを添加した。次いで、培地のみ、ググルステロンのみ、ならびにRANKLおよびググルステロンの両方と共にインキュベートした試料中の破骨細胞形成を、TRAPアッセイにより解析した。図8Aに示すように、ググルステロンは、RANKLと共に添加した場合にのみRANKL誘導性破骨細胞形成を抑制した。この知見はまた、図8Bに示すように、ググルステロンを添加したそれぞれの日ごとのTRAP陽性細胞の数を比較することでも確認された。
実施例16
1'-アセトキシチャビコールはNF-κBの抑制を介してRANKL誘導性破骨細胞形成を抑制する
本研究はまた、1'-アセトキシチャビコールがRANKL誘導性破骨細胞形成に及ぼす影響を、時間依存的様式および用量依存的様式で実証した。これを達成するため、RAW264.7細胞を1'-アセトキシチャビコールおよびRANKLと共に様々な時間インキュベートするか(時間依存的、図9A)、または様々な濃度の1'-アセトキシチャビコールおよび一定濃度のRANKLと共に一定時間インキュベートした(用量依存的、図9B)。いずれの場合の試料も、EMSAによってNF-κBについて解析した。
図9Aに示すように、RANKLと共にインキュベートした試料では、5〜15分という早さでNF-κBの上昇を示した。しかし、1'-アセトキシチャビコールは、時間依存的様式でRANKL誘導性NF-κB活性化を抑制した。同様に、図9Bに示すように、1'-アセトキシチャビコールは用量依存的様式でRANKL誘導性NF-κB活性化を抑制し、最大抑制は50μM 1'-アセトキシチャビコールで認められた。
さらに、1'-アセトキシチャビコールがRANKL誘導性のIκBαの分解およびリン酸化を抑制する能力についても調べた。1'-アセトキシチャビコールがIκBα分解に及ぼす影響を決定するため、RAW264.7細胞を1'-アセトキシチャビコールおよびRANKLと共に様々な時間インキュベートした。図10Aに示すように、RANKLのみとインキュベートした試料ならびにRANKLおよび1'-アセトキシチャビコールと共にインキュベートした試料を、ウェスタンブロットによりIκBαについて解析した。RANKLのみで処理した細胞では、IκBαレベルは15分以内に減少したが、そのレベルは処理して60分以内に正常に戻った(図10A、左パネル)。対照的に、1'-アセトキシチャビコールおよびRANKLの両方で処理した細胞では、RANKL誘導性IκBαレベルの減少は認められなかった(図10B、右パネル)。さらに、1'-アセトキシチャビコールがRANKL誘導性IκBαリン酸化に及ぼす影響についても調べた。図10Bに示すように、1'-アセトキシチャビコールはIκBαのRANKL誘導性リン酸化を抑制した。
次に、1'-アセトキシチャビコールがRANKL誘導性破骨細胞形成に及ぼす影響についても調べた。これを達成するため、RAW264.7細胞を1'-アセトキシチャビコールおよびRANKLと共に様々な日数インキュベートした。次いで、何も添加せず、RANKLのみを添加して、ならびにRANKLおよび1'-アセトキシチャビコールの両方を添加して様々な日数インキュベートした細胞における破骨細胞形成を、TRAPアッセイにより解析した。図11Aに示すように、RANKLは3日という早さで試料における破骨細胞形成を誘導した。一方、1'-アセトキシチャビコールは、3日間インキュベートした試料においてRANKL誘導性破骨細胞形成を抑制し得た。しかし、1'-アセトキシチャビコールの存在下でさえ、より長い時間インキュベートした試料では破骨細胞が認められた。さらに、RANKL誘導性TRAP陽性細胞に及ぼす1'-アセトキシチャビコールの様々な濃度の影響もまた評価した。図11Bに示すように、RANKL誘導性破骨細胞の数は、1'-アセトキシチャビコールの濃度の上昇に伴って減少した。
RANKL誘導性破骨細胞形成を抑制するために1'-アセトキシチャビコールを添加する正確な時点を決定するため、RAW264.7細胞をRANKLと共にインキュベートし、様々な日数が経過した時点で1'-アセトキシチャビコールを添加した。培地のみを添加して、様々な日数が経過した時点で1'-アセトキシチャビコールのみを添加して、ならびに様々な日数が経過した時点でRANKLおよび1'-アセトキシチャビコールを添加してインキュベートした試料における破骨細胞形成を、TRAPアッセイにより解析した。図12Aに示すように、1'-アセトキシチャビコールは、RANKLと共に添加した場合にのみRANKL誘導性破骨細胞を抑制した。この知見はまた、図12Bに示すように、1'-アセトキシチャビコールを添加したそれぞれの日ごとのRANKL誘導性TRAP陽性細胞の数を比較することでも確認された。
実施例17
腫瘍細胞はRANKLの発現を介して破骨細胞形成を誘導する
本研究では、腫瘍細胞が破骨細胞形成を誘導する能力についても調べた。この目的のためには、頭頸部扁平上皮癌および乳腺腺癌に由来する細胞を使用した。簡潔に説明すると、RAW264.7細胞を様々な数の頭頸部扁平上皮癌(HN5、Fadu)または乳腺腺癌(MDA-MB-468、MCF-7)の細胞と共にインキュベートし、TRAPアッセイにより破骨細胞形成について解析した。
HN5細胞(図13Aおよび13B)またはFadu細胞(図13Cおよび13D)の数を増加させると、破骨細胞形成およびTRAP陽性細胞の数が増大することが認められた。このことから、頭頸部扁平上皮癌細胞が破骨細胞形成を誘導する能力が実証された。同様に、MDA-MB-468細胞(図14Aおよび14B)またはMCF-7細胞(図14Cおよび14D)またはMDA-MB-LV細胞(図14Eおよび14F)の数を増加させても、破骨細胞形成およびTRAP陽性細胞の数は増大した。このことから、乳腺腺癌細胞が破骨細胞形成を誘導する能力が実証された。
本研究ではこれよりも前に1'-アセトキシチャビコールがRANKL誘導性破骨細胞形成を抑制することを示していることから、1'-アセトキシチャビコールが乳腺腺癌細胞によって誘導される破骨細胞形成を抑制する能力についても調べた。簡潔に説明すると、RAW264.7細胞を種々の濃度の1'-アセトキシチャビコールの存在下で、MDA-MB-468細胞またはMCF-7細胞と共にインキュベートした。1'-アセトキシチャビコールは、MDA-MB-468細胞(図15Aおよび15B)またはMCF-7細胞(図15Cおよび15D)によって誘導される破骨細胞形成を抑制した。さらに、MDA-MB-468細胞(図15B)またはMCF-7細胞(図15D)と共にインキュベートした細胞において、TRAP陽性細胞の数もまた1'-アセトキシチャビコールの濃度の上昇につれて減少した。これらの知見から、1'-アセトキシチャビコールが乳腺腺癌細胞によって誘導される破骨細胞形成を抑制することが実証された。
さらに、本研究ではこれよりも前にググルステロンがRANKL誘導性破骨細胞形成を抑制することを示していることから、ググルステロンが乳腺腺癌細胞によって誘導される破骨細胞形成を抑制する能力についても調べた。RAW264.7細胞を種々の濃度のググルステロンの存在下で、MDA-MB-468細胞またはMCF-7細胞と共にインキュベートした。ググルステロンは、MDA-MB-468細胞(図16Aおよび16B)またはMCF-7細胞(図16Cおよび16D)によって誘導される破骨細胞形成を抑制した。さらに、MDA-MB-468細胞(図16B)またはMCF-7細胞(図16D)と共にインキュベートした細胞において、TRAP陽性細胞の数もまたググルステロンの濃度の上昇につれて減少した。これらの知見から、ググルステロンが乳腺腺癌細胞によって誘導される破骨細胞形成を抑制することが実証された。
本研究の初期にRANKL誘導性破骨細胞形成を抑制することが示された1'-アセトキシチャビコールおよびググルステロンがいずれも、腫瘍細胞によって誘導される破骨細胞形成をも抑制したため、MCF-7細胞においてRANKおよびRANKLの発現をRT-PCRにより調べた。MCF-7細胞はRANKおよびRANKLの両方を発現した(図17)。これらの知見から、腫瘍細胞はRANKLの発現を介して破骨細胞形成を誘導し、ググルステロンおよび1'-アセトキシチャビコールによってその破骨細胞形成が抑制されたことが示唆される。
本明細書では以下の参考文献を引用した:
Figure 2007503475
Figure 2007503475
本明細書において言及した特許または出版物はいずれも、本発明が属する分野の当業者のレベルを示す。さらに、これらの特許および出版物は、個々の出版物が詳細にかつ個別に参照により組み入れられることが示されるのと同程度に、参照により本明細書に組み入れられる。
図1A〜Cは、RANKLがNF-κB活性化を誘導し、クルクミンが用量依存的および時間依存的様式でそれを抑制することを示す。図1Aは、単独でまたはクルクミン(50μM)の存在下で2時間インキュベートし、その後RANKL(10 nM)で表示した時間処理したRAW264.7細胞(1 x 106 細胞)における、クルクミンがRANKL誘導性NF-κB活性化に及ぼす影響を示す。図1Bは、表示した濃度のクルクミンを含めないかまたは含めて2時間インキュベートし、その後RANKL(10 nM)で処理し、EMSAによって記載の通りに核NF-κBについて試験したRAW264.7細胞(1 x 106 細胞)における、種々の濃度のクルクミンがRANKL誘導性NF-κB活性化に及ぼす影響を示す。図1Cは、NF-κBの結合が特異的であり、p50サブユニットとp65サブユニットからなることを示す。未処理のRAW264.7細胞またはRANKLで処理した細胞から核抽出物を調製し、種々の抗体または非標識オリゴヌクレオチドプローブと共に15分間インキュベートし、次いで5%ゲルでEMSAによりNF-κBについてアッセイした。 図2A〜Cは、クルクミンが、IκBキナーゼ活性の抑制を介してRANKL誘導性のIκBαのリン酸化および分解を抑制することを示す。RAW 264.7細胞(1 x 106 細胞)を単独でまたはクルクミン(50μM)の存在下で2時間インキュベートし、その後RANKL(10 nM)で表示した時間処理し;細胞質抽出物を調製して以下について試験した:図2AではIκBαのレベルを比較する;図2BではウェスタンブロッティングによりIκBαのリン酸化のレベルを比較する;図2Cでは、細胞質抽出物中のIKK活性を比較し(上パネル:IKKを免疫沈降し、キナーゼアッセイを実施)、またウェスタンブロッティングにより細胞質抽出物中の全IKKαおよびIKKβタンパク質を比較する(中段および下パネル)。 図3A〜Bは、クルクミンがRANKL誘導性破骨細胞形成を抑制することを示す。RAW 264.7細胞(1 x 104 細胞)を単独で、またはクルクミンを含めないかもしくは含めてRANKL(5 nM)の存在下で5日間インキュベートし、TRAP発現について染色した。図3AはTRAP+ 細胞の撮影写真を示し(元の倍率、100×)、図3Bは多核(>核3個)破骨細胞の計数値を示す(エラーバーはs.d.を示す)。 図4A〜Bは、クルクミンが刺激の24時間後にRANKL誘導性破骨細胞形成を効果的に抑制することを示す。RAW 264.7細胞(1 x 104 細胞)を単独でまたはRANKL(5 nM)の存在下で培養し、クルクミン(10μM)を同時にまたは表示した時間の後に添加した。RANKL処理してから5日間細胞を培養し、TRAP発現について染色した。図4Aは細胞の写真を示す(元の倍率、100×)。図4Bは計数した多核(>核3個)破骨細胞を示す。値は、三つ組培養物中の全破骨細胞の平均値を示す(エラーバーはs.d.を示す)。 図5A〜Bは、RANKL誘導性NF-κB活性化がRANKL誘導性破骨細胞形成に必須であることを示す。RAW 264.7野生型細胞(WT)またはIκBαドミナントネガティブを安定にトランスフェクションした細胞(IκBα-DN)。図5Aは、1 x 106 個の細胞を単独でまたはRANKL(10 nM)もしくはTNF(1 nM)の存在下で30分間インキュベートし、EMSAにより記載の通りに核NF-κBについて試験したことを示す。図5Bは、1 x 104 個の細胞をRANKL(5 nM)の非存在下または存在下で5日間処理し、TRAP染色し、破骨細胞形成について試験したことを示す。 図6A〜Bは、ググルステロンがRANKL誘導性NF-κB活性化およびIKK活性化を抑制することを示す。図6Aは、ググルステロンがRANKL誘導性NF-κB活性化に及ぼす影響を示す。RAW264.7細胞(1 x 106 細胞)を様々な濃度のググルステロンと共に4時間インキュベートし、その後細胞をRANKL(10 nM)で25分間処理した。次いで、試料をEMSAによりNF-κBについて解析した。図6Bは、ググルステロンがRANKL誘導性IKK活性化に及ぼす影響を示す。RAW264.7細胞(5 x 106 細胞)をググルステロン(50μM)と共に4時間インキュベートし、その後細胞をRANKL(10 nM)で様々な時間処理した。次いで、試料を免疫複合体キナーゼアッセイによりIKKについて解析した。 図7A〜Bは、ググルステロンがRANKL誘導性破骨細胞形成を抑制すること示す。RAW264.7細胞(1 x 104 細胞)をググルステロン(5μM)およびRANKL(5 nM)と共に様々な日数インキュベートした。次いで、試料をTRAPアッセイにより破骨細胞形成について解析した。図7Aは細胞の写真を示す。図7Bは、ググルステロンがRANKL誘導性TRAP陽性細胞に及ぼす影響を示す。 図8A〜Bは、ググルステロンが、共に添加した場合にのみRANKL誘導性破骨細胞形成を抑制することを示す。RAW264.7細胞(1 x 104 細胞)をRANKL(5 nM)と共にインキュベートし、様々な日数が経過した時点でググルステロン(5μM)を添加した。次いで、試料をTRAPアッセイにより破骨細胞形成について解析した。図8Aは細胞の写真を示す。図8Bは、ググルステロンがRANKL誘導性TRAP陽性細胞に及ぼす影響を示す。 図9A〜Bは、1'-アセトキシチャビコールが、時間依存的様式および用量依存的様式で、RANKL誘導性NF-κB活性化を抑制することを示す。図9Aは、様々な時点での、1'-アセトキシチャビコールがRANKL誘導性NF-κB活性化に及ぼす影響を示す。RAW264.7細胞(1 x 106 細胞)を1'-アセトキシチャビコール(50μM)およびRANKl(10 nm)と共に様々な時間インキュベートした。次いで、試料をEMSAによりNF-κBについて解析した。図9Bは、様々な濃度の1'-アセトキシチャビコールがRANKL誘導性NF-κB活性化に及ぼす影響を示す。RAW264.7細胞(1 x 106 細胞)を様々な濃度の1'-アセトキシチャビコールおよびRANKL(10 nM)と共に25分間インキュベートした。次いで、試料をEMSAによりNF-κBについて解析した。 図10A〜Bは、1'-アセトキシチャビコールが、RANKL誘導性のIκBαの分解およびリン酸化を抑制することを示す。図10Aは、1'-アセトキシチャビコールがRANKL誘導性IκBα分解に及ぼす影響を示す。RAW264.7細胞(1 x 106 細胞)を1'-アセトキシチャビコール(50μM)およびRANKL(10 nM)と共に様々な時間インキュベートした。次いで、ウェスタンブロットにより試料をIκBαについて解析した。図10Bは、1'-アセトキシチャビコールがIκBαのRANKL誘導性リン酸化に及ぼす影響を示す。RAW264.7細胞(1 x 106 細胞)を、1'-アセトキシチャビコール(50μM)、RANKL(10 nM)、アセチル-ロイシル-ロイシル-ノルロイシナール(ALLN、50μg/ml)の様々な組み合わせと共に25分間インキュベートした。ウェスタンブロットにより、試料をリン酸化IκBαについて解析した。 図11A〜Bは、1'-アセトキシチャビコールがRANKL誘導性破骨細胞形成を抑制することを示す。RAW264.7細胞(1 x 104 細胞)を1'-アセトキシチャビコール(0.5μM)およびRANKL(5 nM)と共に様々な日数インキュベートした。次いで、試料をTRAPアッセイにより破骨細胞形成について解析した。図11Aは細胞の写真を示す。図11Bは、1'-アセトキシチャビコールがRANKL誘導性TRAP陽性細胞に及ぼす影響を示す。バーの上の数字は細胞生存度を示す。 図12A〜Bは、1'-アセトキシチャビコールが、共に添加した場合にのみRANKL誘導性破骨細胞形成を抑制することを示す。RAW264.7細胞(1 x 104 細胞)をRANKL(5 nM)と共にインキュベートし、様々な日数が経過した時点で1'-アセトキシチャビコール(0.5μM)を添加した。次いで、試料をTRAPアッセイにより破骨細胞形成について解析した。図12Aは細胞の写真を示す。図12Bは、1'-アセトキシチャビコールがRANKL誘導性TRAP陽性細胞に及ぼす影響を示す。 図13A〜Dは、頭頸部扁平上皮癌細胞が破骨細胞形成を誘導することを示す。RAW264.7細胞(1 x 104 細胞)を、様々な数のHN5細胞またはFadu細胞と共に5日間培養した、次いで、TRAPアッセイにより、これらの試料における破骨細胞形成を解析した。図13Aは、様々な数のHN5細胞と共にインキュベートした細胞の写真を示す。図13Bは、これらの試料におけるTRAP陽性細胞の数を示す。図13Cは、様々な数のFadu細胞と共にインキュベートした細胞の写真を示す。図13Dは、これらの試料におけるTRAP陽性細胞の数を示す。 図14A〜Fは、乳腺腺癌細胞が破骨細胞形成を誘導することを示す。RAW264.7細胞(1 x 104 細胞)を、様々な数のMDA-MB-468細胞またはMCF-7細胞またはMDA-MB-LV細胞と共に5日間培養した、次いで、TRAPアッセイにより、これらの試料における破骨細胞形成を解析した。図14Aは、様々な数のMDA-MB-468細胞と共にインキュベートした細胞の写真を示す。図14Bは、これらの試料におけるTRAP陽性細胞の数を示す。図14Cは、様々な数のMCF-7細胞と共にインキュベートした細胞の写真を示す。図14Dは、これらの試料におけるTRAP陽性細胞の数を示す。図14Eは、様々な数のMDA-MB-LV細胞と共にインキュベートした細胞の写真を示す。図14Fは、これらの試料におけるTRAP陽性細胞の数を示す。 図15A〜Dは、1'-アセトキシチャビコールが、乳腺腺癌細胞によって誘導される破骨細胞形成を抑制することを示す。RAW264.7細胞(1 x 104 細胞)を様々な濃度の1'-アセトキシチャビコールの存在下で、MDA-MB-468細胞(1 x 103 細胞)またはMCF-7細胞(1 x 103 細胞)と共に5日間インキュベートし、次いでTRAPアッセイにより破骨細胞形成について解析した。図15Aは、様々な条件下でMDA-MB-468細胞と共にインキュベートした細胞の写真である。図15Bは、MDA-MB-468細胞および様々な濃度の1'-アセトキシチャビコールと共にインキュベートした試料における、TRAP陽性細胞の数を示す。図15Cは、様々な条件下でMCF-7細胞と共にインキュベートした細胞の写真である。図15Dは、MCF-7細胞および様々な濃度の1'-アセトキシチャビコールと共にインキュベートした試料における、TRAP陽性細胞の数を示す。 図16A〜Dは、ググルステロンが、乳腺腺癌細胞によって誘導される破骨細胞形成を抑制することを示す。RAW264.7細胞(1 x 104 細胞)を様々な濃度のググルステロンの存在下で、MDA-MB-468細胞(1 x 103 細胞)またはMCF-7細胞(1 x 103 細胞)と共に5日間インキュベートし、次いでTRAPアッセイにより破骨細胞形成について解析した。図16Aは、様々な条件下でMDA-MB-468細胞と共にインキュベートした細胞の写真である。図16Bは、MDA-MB-468細胞および様々な濃度のググルステロンと共にインキュベートした試料における、TRAP陽性細胞の数を示す。図16Cは、様々な条件下でMCF-7細胞と共にインキュベートした細胞の写真である。図16Dは、MCF-7細胞および様々な濃度のググルステロンと共にインキュベートした試料における、TRAP陽性細胞の数を示す。 RT-PCRにより、MCF-7乳癌細胞がRANKおよびRANKLの両方を発現することを示す。

Claims (22)

  1. 破骨細胞または該破骨細胞の前駆体を、ジフェルロイルメタン、ググルステロン、1'-アセトキシチャビコール、またはそれらの類似体を含む化合物の薬理学的有効量と接触させる段階を含む、核因子κB活性化受容体リガンド(RANKL)によって誘導される破骨細胞発達を低下させるまたは抑制する方法。
  2. 化合物がRANKL媒介性NF-κB活性化を抑制する、実施例1記載の方法。
  3. RANKL媒介性NF-κB活性化の抑制がIκBキナーゼ活性の抑制による、請求項2記載の方法。
  4. ジフェルロイルメタンが約0.01 mM〜約1000 mMの濃度である、請求項1記載の方法。
  5. ググルステロンが約0.01 mM〜約1000 mMの濃度である、請求項1記載の方法。
  6. 1'-アセトキシチャビコールが約0.01 mM〜約1000 mMの濃度である、請求項1記載の方法。
  7. ジフェルロイルメタン、ググルステロン、1'-アセトキシチャビコール、またはそれらの類似体を含む化合物の薬理学的有効量を個体に投与する段階を含む、そのような処置を必要とする個体において破骨細胞の形成を抑制する方法。
  8. 化合物がRANKL媒介性NF-κB活性化を抑制する、実施例7記載の方法。
  9. RANKL媒介性NF-κB活性化の抑制がIκBキナーゼ活性の抑制による、請求項8記載の方法。
  10. ジフェルロイルメタンが約0.01 mg/kg個体体重〜約100 mg/kg個体体重の濃度で投与される、請求項7記載の方法。
  11. ググルステロンが約0.01 mg/kg個体体重〜約100 mg/kg個体体重の濃度で投与される、請求項7記載の方法。
  12. 1'-アセトキシチャビコールが約0.01 mg/kg個体体重〜約100 mg/kg個体体重の濃度で投与される、請求項7記載の方法。
  13. ジフェルロイルメタン、ググルステロン、1'-アセトキシチャビコール、またはそれらの類似体を含む化合物の薬理学的有効量を個体に投与する段階を含む、そのような処置を必要とする個体において溶骨活性および骨減少を低下させる方法。
  14. ジフェルロイルメタンが約0.01 mg/kg個体体重〜約100 mg/kg個体体重の濃度で投与される、請求項13記載の方法。
  15. ググルステロンが約0.01 mg/kg個体体重〜約100 mg/kg個体体重の濃度で投与される、請求項13記載の方法。
  16. 1'-アセトキシチャビコールが約0.01 mg/kg個体体重〜約100 mg/kg個体体重の濃度で投与される、請求項13記載の方法。
  17. 個体が乳癌を有する、請求項13記載の方法。
  18. 個体が多発性骨髄腫を有する、請求項13記載の方法。
  19. 個体が閉経後骨粗鬆症を有する、請求項13記載の方法。
  20. 個体がパジェット病を有する、請求項13記載の方法。
  21. 個体が関節リウマチを有する、請求項13記載の方法。
  22. 個体が頭頸部扁平上皮癌を有する、請求項13記載の方法。
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