JP2007502900A - 新規な製品 - Google Patents

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Abstract

本発明は湿った条件にさらされると溶解される乳酸生成細菌を含むフィルム形状ポリマーマトリックスに関する。本発明によるフィルム形状ポリマーマトリックスは湿分から細菌細胞を保護し、それによって輸送及び貯蔵時の細菌生存性を向上する。フィルム形状ポリマーマトリックスはまた、対象者の皮膚への細菌細胞の高い移行を生じる。
【選択図】 なし

Description

本発明は使用者の皮膚及び粘膜に対して非毒性で非刺激性であるポリマーからなるフィルム形状マトリックスにおいて乳酸生成細菌を含むフィルム形状ポリマーマトリックスに関する。本発明はまた、かかるフィルム形状ポリマーマトリックスの製造方法、及びそれを含む製品に関する。
尿生殖器領域は50種以上の異なる細菌種を含む複雑な微生物環境系を宿している(Hillら、Scand.J.Urol.Nephrol.1984;86(suppl.)23−29)。この領域の繁殖力のある女性の優生な種はラクトバシルス(Lactobacillus)属に属する乳酸生成細菌である。これらの乳酸生成細菌はこれらの領域に健康な微生物叢を維持するのに重要であり、病原性微生物の種に対する拮抗効果を有するプロバイオティック細菌として作用する。乳酸生成細菌はコロニー形成のための好適なニッチを占めてバイオフィルムを形成して利用可能な栄養について競争することによって他の微生物の増殖及びコロニー形成を阻害し、その結果、有害な微生物によるコロニー形成を締め出す。また、過酸化水素、特殊な阻害物質(例えばバクテリオシン)及びpHを下げる有機酸(乳酸及び酢酸を含む)の生産は他の微生物のコロニー形成を阻害する。
健康な個体の微生物環境系は抗生物質の使用により、ホルモン変化中(例えば、妊娠中又はエストロゲンを含む避妊薬の使用中)、月経中、閉経後、糖尿病などを患っている人においてかき乱されることがあり得る。また、微生物は肛門から尿生殖器領域へと拡散することがあり、それにより感染を引き起こす。これは正常な微生物叢をかき乱し、膣炎、尿管感染及び普通の皮膚感染を生ずる微生物感染に対して個体を感受性にする。この種の感染に一般的に関連する微生物はエシェリキア、エンテロコックス、シュードモナス、プロテウス、クレブシエラ、ストレプトコックス、スタフィロコックス、ガルドネレラ及びカンジダ属に属する。女性は肛門と尿生殖器管の間の距離が短いので特に危険性が高い;危険性は尿生殖領域中に十分に発達した微生物叢をまだ有さない若い女性及び保護的な微生物叢をもはや有さない老年の女性で特に高い。
上述の種類の感染に関する問題を減少する一つの方法は良好な個人の衛生状態を持つことである。しかし、過剰の洗浄剤の使用は有害な微生物の量を減少させるのみならず、有用な微生物叢も害することがあり得、再び、病原性の種がコロニー形成して感染を生じることに対して感受性にする。代わりに、病原性の種と競争して尿生殖器領域及び皮膚における有用な微生物叢を再確立して維持することを容易にするために乳酸生成細菌をこれらの領域に投与することは、微生物感染を治療して予防するための成功的な手段であることが見出されている。
乳酸生成細菌は例えばWO 92/13577,WO 97/02846,WO 99/17813,WO 99/45099及びWO 00/35502に記載のように、おむつ、衛生ナプキン、失禁ガード、パンティライナー及びタンポンの如き吸収製品を介して送達されることができるということが示唆されている。
乳酸生成細菌の移行のために用いられることを意図される製品を与えることに関する主要な問題は、細菌が製品の輸送中及び貯蔵中、生存性を維持しなければならないということである。乳酸生成細菌は湿った条件下では迅速に生存性を失い、それゆえ細菌が湿分にさらされないことが重要である。乳酸生成細菌を与えられた吸収製品においてこの問題を部分的に克服する一つの方法は、製品に細菌を供給し、前記製品を乾燥して製品中の湿分のほとんどを除去し、製品を湿分不透過性パッケージ中に入れることであった(WO 99/17813)。
湿分に対して細菌を保護するための別の方法は細菌を疎水性物質中に分散することであり(例えばUS 4518696;WO 92/13577;WO 02/28446参照)、疎水性物質はその疎水性のため、埋め込まれた細菌細胞に湿分が到達することを防止するだろう。
しかしながら、対象への細菌の意図した投与のために好適であり、細菌細胞の生存性を失わずに長期間貯蔵でき、さらに使用者への乳酸生成細菌の十分な移行を可能にする、湿分から乳酸生成細菌を保護する代替法を開発することがなお必要である。さらに、効率的で安価なコストの製造方法を開発することがなお必要である。
本発明者は、湿分から乳酸生成細菌細胞を保護し、それによって輸送及び貯蔵時の細菌生存性を増大する代替法を驚くべきことに見出した。提示された解決策はまた、対象の皮膚への細菌細胞の高度な移行を生じる。本発明によれば、細菌細胞は湿分から細菌を保護するフィルム形状ポリマーマトリックスに埋め込まれ、それによってそれらの生存性を増大する。本発明はまた、乳酸生成細菌を含むかかるフィルム形状ポリマーマトリックスの製造方法、及び乳酸生成細菌を含むかかるフィルム形状ポリマーマトリックスを含む製品に関する。
図面の簡単な記述
図1は本発明によるフィルム形状ポリマーマトリックスを含む、衛生ナプキン、おむつ、パンティライナー、失禁ガードなどの吸収製品の図示例を描く。
図2は図1の線II−IIに沿った図1で描かれた吸収製品の横断面を示す。
図3は本発明によるフィルム形状ポリマーマトリックスを含むタンポンの概略図を描く。
図4は図3の線IV−IVに沿った図3に描かれた吸収製品の横断面を示す。
図5は長期間貯蔵時の本発明によるフィルム形状ポリマーマトリックスにおける乳酸生成細菌の生存性を示す。
本発明は、製品の製造時から使用時まで乳酸生成細菌を含む製品における細菌生存性を維持し、製品から使用者への細菌の満足のいく移行を得るという問題に関連する。貯蔵時の細菌生存性を増大するための主な重要な要因は細菌が湿分から保護されなければならないことである。本発明者はフィルム形状ポリマーマトリックスに乳酸生成細菌を埋め込むことによって貯蔵時の細菌細胞の生存性が大きく向上されることを驚くべきことに見出した。
フィルム形状ポリマーマトリックスのために好適なポリマーは貯蔵時の湿分から細菌細胞を保護するが、体液に溶解され、それゆえ湿った条件にさらされると細菌細胞を放出する。本発明による乳酸生成細菌を含むフィルム形状ポリマーマトリックスは使用者の皮膚及び粘膜に対して非毒性で非刺激性である少なくとも一つのポリマー及び少なくとも一つの乳酸生成細菌株から構成される。本発明のために好適なポリマーは天然の親水性ポリマー、例えば多糖及びその誘導体、例えばスターチ及びセルロース(それらの誘導体を含む)、蛋白質、親水性ポリマー、例えば合成親水性ポリマー、例えばアクリレートベースのポリマー、ポリエーテル、例えばポリエチレンオキサイド、ポリウレタン、ポリアミド、ポリアクリロニトリル、ビニルベースのポリマー、例えばポリビニルピロリドン及びポリビニルアルコールなどを含む。本発明のために好ましいポリマーは特に限定されないが、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン及びスターチを含む。ポリマーは、細菌を埋め込み、それによってそれらを湿分から保護するフィルム形状マトリックスを形成する。ポリマーは単独で又は異なる組み合わせで使用されることができる。
本発明による乳酸生成細菌を含むフィルム形状ポリマーマトリックスはまた、追加成分を含んでもよい。かかる成分の例は特に限定されないが、炭水化物、例えばマルトース、スクロース、トレハロース、ラクトース、グリコース及びフルクトース、蛋白質、例えば脱脂乳及びアルブミン、アミノ酸、例えばNa−グルタメート、ポリオール、例えばキシリトール、マンニトール及びソルビトール、及び酸化防止剤、例えばNa−アスコルベートのような、ポリマーフィルムの製造時に細菌を保護する薬剤を含む。これらの薬剤の大多数はまた、ポリマーフィルムがいったん溶解されると細菌増殖のための栄養素として作用しうる。追加成分はまた、多価アルコール、例えばグリセロール、ポリオール、ソルビトール及びポリビニルアルコール、スクロースエステル、例えばスクロースステアレート、脂肪酸、例えばパルミチン酸、エステル化脂肪酸に基づく脂質、例えばモノグリセライド、ジグリセライド及びトリグリセライド、ろう及びアミノアルコール、例えばトリエタノールアミン及びN−メチル−ジエタノールアミン、及び酵素、例えばアミラーゼのような、スターチを含むポリマーフィルムに添加されることができる可塑剤によって例示される。
ポリマー溶液の濃度は好ましくは0.1〜10(w/w)%、より好ましくは0.5〜7(w/w)%、最も好ましくは1〜2(w/w)%である。乳酸生成細菌を含むフィルム形状ポリマーマトリックスの厚さは好ましくは50μm〜5mm、より好ましくは100μm〜1mm、最も好ましくは500μm〜1mmである。
細菌生存性を増大するためには乳酸生成細菌を含むフィルム形状ポリマーマトリックスの水分活性は23℃及び50%相対湿度で少なくとも3ヶ月間貯蔵時で0.30以下、好ましくは0.25以下、最も好ましくは0.20以下である。
本発明によるフィルム形状ポリマーマトリックスにおける乳酸生成細菌の数は好ましくは10〜1014CFU/gフィルム、より好ましくは10〜1012CFU/gフィルムである。
フィルム形状ポリマーマトリックスが細菌の十分な移行を可能とするためにはフィルム形状ポリマーマトリックスは湿った条件にさらされたときにできるだけ迅速に溶解することが好ましく、いずれの場合でも6時間以内、好ましくは4時間以内である。
本発明のための乳酸生成細菌は皮膚及び尿生殖器領域における微生物感染を防止及び治療する際のそれらの積極的な効果によって選択される。細菌は健康な人の天然叢から、好ましくは健康な人の皮膚又は尿生殖器領域から単離されることが好ましい。本発明の目的のために好ましい「乳酸生成細菌」はラクトバシルス(Lactobacillus)、ラクトコックス(Lactococcus)及びペディオコックス(Pediococcus)属からの細菌を含む。好ましくは、細菌はラクトコックス・ラクティス(Lactococcus lactis)、ラクトバシルス・アシドフィルス(Lactobacillus acidophilus)、ラクトバシルス・クルバタス(Lactobacillus curvatus)又はラクトバシルス・プランタルム(Lactobacillus plantarum)種から選択される。より好ましくは、細菌はラクトバシルス・プランタルム株から選択される。さらにより好ましくは、乳酸生成細菌はラクトバシルス・プランタルム931(寄託番号(DSM):11918)である。乳酸生成細菌は単独で又は少なくとも二つの細菌株を含有する混合物で与えられることができる。
水蒸気が親水性フィルム形状ポリマーマトリックス中に浸透し、それによって貯蔵時の細菌生存性を妨げることを防止するために、乳酸生成細菌を含むフィルム形状ポリマーマトリックスは水蒸気バリヤー材料で積層されることが好ましい。それによって細菌細胞の生存性は貯蔵時にさらに向上される。本発明による乳酸生成細菌を含むフィルム形状ポリマーマトリックスの積層はまた、機械的に強いフィルムを与え、それは輸送及び貯蔵時の荒い取り扱いに耐えることができる。乳酸生成細菌を含むフィルム形状ポリマーマトリックスは片側又は両側上に積層されることができる。フィルム形状ポリマーマトリックスが両側上に積層される場合には、同じ積層体組成が両側上で使用される必要はない。積層体に使用するために好適な材料の例は特に限定されないが、ろう、ろう紙、アルミニウム箔、ポリエチレンフィルム、エチレンコポリマー、及び共押出フィルム、例えばSuranex(Dow Chemical Company,Reinmuenster、ドイツ)を含む。積層は共押出技術を使用して又はフィルム形状ポリマーマトリックスを回転するわずかに加熱されたシリンダーに通すことによって実施されることができる。所望によりフィルム形状ポリマーマトリックスと積層体を一緒に接着するために弱い接着剤を使用することができる。また、乳酸生成細菌を含むフィルム形状ポリマーマトリックスと積層体を一緒に接着するために超音波技術を使用することができる。好適な積層体材料は37.8℃(100°F)及び90%相対湿度(RH)でASTME 398−83に従って測定すると10g/m/24時間以下、より好ましくは5g/m/24時間以下、最も好ましくは2g/m/24時間以下の水蒸気透過率を有する。水蒸気バリヤー材料はフィルム形状ポリマーマトリックスを含む製品の使用前に除去されなければならない。
本発明による乳酸生成細菌を含むフィルム形状ポリマーマトリックスの製造方法は、ポリマーを水に溶解することによってポリマーの水溶液を調製し、ポリマーの水溶液に細菌を分散し、続いて50℃以下の温度で不活性表面上で溶解されたポリマー及び乳酸生成細菌の分散液を乾燥することを伴う。所望により、ポリマーの水溶液における細菌の分散前又は後に追加成分をポリマー溶液に添加することができる。ポリマーの水溶液は一種以上のポリマーを含むことができる。乳酸生成細菌を含むポリマー溶液は典型的には不活性表面(それは衛生製品の表面の如き積層材料又は他の不活性表面であることができる)上へドクターブレードセットを使用して所定の幅まで注がれる。注がれたフィルム形状ポリマーマトリックスは溶媒が迅速に蒸発されると凝固される。蒸発は周囲空気で、オーブンで、加熱ロールで、対流乾燥手段によって又は赤外放射線に露出された表面上で行なうことができる。加熱ロール又は対流乾燥法が使用されるときの蒸発時の好ましい温度範囲は5〜50℃、より好ましくは20〜40℃、最も好ましくは30〜37℃である。赤外放射線が乾燥のために使用されるとき要求される短い乾燥時間のため少し高い温度が細菌生存性に有害な作用なしに達成されることができる。典型的には、数秒〜数分程度の乾燥時間及び65℃以下の乾燥温度が赤外乾燥のために使用されることができる。その後、所望により、乳酸生成細菌を含むフィルム形状ポリマーマトリックスが上記のように積層されることができる。
乳酸生成細菌のための特定の増殖条件、採取条件及び好適な追加成分はフィルム形状ポリマーマトリックスの製造及び貯蔵時の細菌の高い生存性を確保するために各特定の株に対して最適化されなければならない。当業者はかかる最適化を熟知している。ポリマー溶液に添加された乳酸生成細菌は新しく調製されるか又は凍結もしくは乾燥された調製物であることができる。本発明のためには新しく調製された細菌調製物が好ましく使用される。
本発明によるフィルム形状ポリマーマトリックスを製造するために使用されることができるポリマー及び乳酸生成細菌の分散液はまた、材料上に直接注がれるかもしくは噴射されることができ、または材料はポリマー及び乳酸生成細菌の分散液に浸漬され、それは乾燥後に衛生製品の如き製品の一部になることができる。
細菌のために有害でない温度で操作する限りカレンダー及び押出などの乳酸生成細菌を含むフィルム形状ポリマーマトリックスの形成のために利用可能な他の方法がある。
スターチがフィルム形状ポリマーマトリックスの製造のために使用されるときスターチは使用前にゼラチン化されなければならない。これを行なう一つの方法は約90〜100℃の温度で30〜60分間、スターチ(粒子又は顆粒)の懸濁水を加熱することによる。ゼラチン化されたスターチへの細菌の添加前、懸濁水は37℃以下に冷却される。
本発明による乳酸生成細菌を含むフィルム形状ポリマーマトリックスは衛生ティッシュ、失禁ガード、おむつ、パンティライナー、タンポン、衛生ナプキンなどの衛生製品に添加されることが好ましく、そこでは乳酸生成細菌を含むフィルム形状ポリマーマトリックスは、湿った条件にさらされると、フィルム形状ポリマーマトリックスの溶解及び皮膚及び/又は尿生殖器領域への乳酸生成細菌の移行を生じる。
「衛生ティッシュ」は例えばふきん、布片、小さなペーパータオル、ナプキン、ウェットワイプなどの皮膚をふくためのいかなる手段も意味する。与えられた衛生ティッシュはレーヨン、セルロース、再生セルロース、ポリエステル、ポリオレフィン繊維、織物等、又はフォーム、不織布、フェルト又は綿芯、又はそれらの組み合わせの如き天然又は合成繊維を含むマトリックスから構成されることができる。乳酸生成細菌を含むフィルム形状ポリマーマトリックスは衛生ティッシュの乾燥前にフィルム形状ポリマーマトリックスを製造するために使用されることができる乳酸生成細菌及びポリマーの分散液にティッシュを浸漬することによって衛生ティッシュに適用される。
本発明による乳酸生成細菌を含むフィルム形状ポリマーマトリックスは上述のように衛生ナプキン、パンティライナー、おむつ、タンポン、失禁ガードなどの吸収製品への適用のために特に好適である。なぜならばこれらの製品は尿生殖器領域への乳酸生成細菌の運搬のための便利な手段を与えるからである。本発明による吸収製品は液体透過性ケーシングシート、液体不透過性下部シート、前記ケーシングシートと前記下部シートの間に位置される一以上の層からなる吸収層、及び所望により接着のための手段からなることが好ましい。本発明によるフィルム形状ポリマーマトリックスは液体透過性ケーシングシート上に位置されることが好ましいが、この内側に位置されることもできる。あるいは、本発明による乳酸生成細菌を含むフィルム形状ポリマーマトリックスは別々に与えられ、使用前に使用者によって吸収製品上に位置されることができる。本発明による吸収製品におけるプロバイオティック細菌の数は10〜1014CFU、好ましくは10〜1011CFU、最も好ましくは10〜1010CFUである。
以下に衛生ナプキン、パンティライナー、おむつ又は失禁ガードの如き吸収製品のより詳細な説明が与えられる。図1及び図2(図1の線II−IIに沿った図1の吸収製品の横断面)に示された吸収製品1は使用時に装着者の近くにあることを意図される吸収製品の側上に配置される液体透過性ケーシングシート又は上部シート2を含む。液体透過性ケーシングシート2は少し柔らかい皮膚に優しい材料からなることが好ましいだろう。様々なタイプの不織材料が好適な液体透過性材料の例である。使用可能な他のケーシングシート材料は有孔プラスチックフィルム、ネット、編まれた、かぎ針編みされた又は織られた繊維、及び前記タイプの材料の組み合わせ及び積層体である。
吸収製品1はまた、使用時に装着者から遠いナプキン1の側上に配置される液体不透過性ケーシングシート又は下部シート3を含む。液体不透過性ケーシングシート3は薄いプラスチックフィルムからなることが好ましい。あるいは、何らかの方法で液体不透過性にさせた液体透過性材料を使用してもよい。例えば、液体透過性材料は液体不透過性の接着剤で被覆されてもよく、液体透過性材料は液体不透過性材料で積層されてもよく、又は最初液体透過性の材料を熱カレンダー処理し、例えば材料の表面を溶融して、それによって液体不透過性層を得てもよい。あるいは、疎水性繊維からなり、液体バリヤー層として使用できるように不透過性にされた他の編織物を使用してもよい。液体不透過性ケーシングシート3は蒸気透過性であることが有利でありうる。
二つのケーシングシート2,3はナプキン輪郭線のまわりで外側に突出する接合縁4を形成し、この縁で相互に接合される。シートは接着、溶接又は縫製の如き適当な従来技術によって一緒に接合されてもよい。
ケーシングシート2,3の間に挟まれた吸収芯5は装着者によって放出された本質的に全ての液体を受容及び貯蔵できる層を構成する。吸収芯5は例えばセルロースパルプから製造されてもよい。このパルプはロール、ベール又はシートで存在してもよく、それは乾燥離解され毛羽立った状態でパルプマットに加工され、超吸収材を添加混合される場合がある。超吸収材は自重の数倍の水又は体液(流体)を吸収しうるポリマーである。他の使用可能な材料の例は例えばSE 9903070−2から知られた様々なタイプのフォーム材料、綿繊維の如き天然繊維、泥炭などである。もちろん吸収合成繊維、又は天然繊維と合成繊維の混合物を使用することもできる。特許出願SE 9903070−2は再生セルロース、例えばビスコースの圧縮されたフォーム材料を記載する。かかるフォーム材料は0.1〜2.0g/cmの密度を有することが好ましいだろう。吸収材料はまた、フォーム安定手段、液体分配手段、又は結合剤(例えば短繊維及び粒子を一緒に保持するように熱処理されて一体的なユニットを形成した熱可塑性繊維)の如き他の構成要素を含んでもよい。
自己接着剤の細長い矩形領域の形の固定手段6は使用時に装着者から遠くにある液体不透過性ケーシングシート3の表面上に与えられる。固定手段6は液体不透過性ケーシングシート3の主要部上に延びる。本発明は固定手段6の範囲に制限されず、前記手段は細長いストライプ、横断領域、ドット、円、又は他のパターン及び構成の形を持ってもよい。本発明は単なる接着剤固定手段の使用に制限されない。なぜならば摩擦固定手段を使用してもよく、プレスボタン、クリップ、ガードル、パンツなどの他のタイプの機械的固定手段もそうするために好適であると見出すなら使用してもよいからである。接着剤固定手段が使用されるとき、これは使用前に他の表面に接着して固定手段を破壊することから保護層9によって保護されることが一般的である。
本発明による乳酸生成細菌を含むフィルム形状ポリマーマトリックスは、吸収製品に使用されるとき、液体透過性ケーシングシート2上に又はその真下に配置される。好ましくは乳酸生成細菌を含むフィルム形状ポリマーマトリックスは、フィルム形状ポリマーマトリックスが吸収製品の全表面をカバーしないように配置される。この方法では乳酸生成細菌を含むフィルム形状ポリマーマトリックスは吸収製品によって体液(例えば血液、尿、分泌物など)の吸収を妨げられない。たとえ乳酸生成細菌を含むフィルム形状ポリマーマトリックスが体液によって溶解したとしても、吸収製品による最初の吸収は吸収製品の全体がフィルム形状ポリマーマトリックスによってカバーされるならフィルム形状ポリマーマトリックスが溶解される前に損なわれうる。これを解決するための一つの方法は、本発明による乳酸生成細菌を含むフィルム形状ポリマーマトリックスに孔をあけて少なくとも一つの開口を形成し、それを通して体液を輸送できるようにしたフィルム形状ポリマーマトリックスを吸収物品に供給することである。より好ましくは、本発明によるフィルム形状ポリマーマトリックスを製造するために使用されることができる乳酸生成細菌及びポリマーの分散液に浸漬されたネット又は緩い不織布シートの形のキャリアを液体透過性ケーシングシート上に又はその真下に配置してもよい。図1及び2では乳酸生成細菌を含むフィルム形状ポリマーマトリックスを配置するための一つの方法が例示され、そこではフィルム形状ポリマーマトリックスは紐8で配置される。
上で記載したものと同様の方法で、フィルム形状ポリマーマトリックスを含むタンポンを製造することができる。図3及び図4(線IV−IVに沿った図3のタンポンの横断面)は本発明によるフィルム形状ポリマーマトリックス13を含むタンポン10の概略図を描き、そこではフィルム形状ポリマーマトリックス13はケーシングシート11上に配置される。吸収芯12もまた描かれている。
当業者は本発明によるフィルム形状ポリマーマトリックスを含む衛生製品を製造するために本発明によるフィルム形状ポリマーマトリックスを含む衛生製品の上の具体的な説明を容易に使用することができるだろう。それゆえ、衛生ナプキン、失禁ガード、パンティライナー、おむつ、タンポン、衛生ティッシュなどの代替デザインもまた本発明に含まれる。
本発明によるフィルム形状ポリマーマトリックスにおける乳酸生成細菌の埋め込みはまた、薬学的調製物及び食品産業において細菌の生存性を向上するために好適である。
本発明による乳酸生成細菌を含むフィルム形状ポリマーマトリックスは幾つかの利点を有する。凍結乾燥された細菌又は細菌の懸濁物が衛生製品に直接添加されるとき、製品は製品中の固有の水分含有が細菌生存性に悪影響しないように乾燥されなければならない。これはともに複雑なプロセスである。なぜならば製品全体を乾燥しなければならないが、衛生製品の乾燥はある程度の残留湿分が最初の吸収を促進するので体液の最初の吸収の低下を生じうるからである。さらに、水不透過性包装による輸送及び貯蔵時の湿分からのさらなる保護はこの場合の細菌生存性を維持するために必要である。この湿分不透過性包装ユニット中に衛生製品全体を配置する必要性はより高い製造コストを生じる。対照的に、本発明によるフィルム形状ポリマーマトリックスに細菌を埋め込むことによって長期の貯蔵後であっても、細菌細胞の高い生存性をなお有しながら、衛生製品の乾燥の必要性及び湿分不透過性包装ユニットの使用を避ける。本発明によるフィルム形状ポリマーマトリックスの使用は凍結乾燥された細菌調製物の使用を緩和する。凍結乾燥された細菌調製物は衛生製品に使用する細菌のための最も一般的な調製物の形であるが、調製するにはコストがかかりかつ複雑である。代わりに乳酸生成細菌の懸濁物は、より安くてより実際的である乳酸生成細菌を含むフィルム形状ポリマーマトリックスを調製するときに直接使用されることができる。
乳酸生成細菌を含むフィルム形状ポリマーマトリックスはまた、前もって作られ、様々な製品のために特別な適応なしで、衛生製品の如き多くの様々な製品上に後で配置されることができる。また、細菌を多く含む製品の製造は製造工場で特別な衛生条件を要求する。それゆえ乳酸生成細菌を含むフィルム形状ポリマーマトリックスを別の場所で製造することによってコストを低下することができる。
乳酸生成細菌を湿分から保護するためにフィルム形状ポリマーマトリックスを使用することは、フィルム構造自体が温度変化に対して極めて鈍感であるので、輸送及び貯蔵時の一般的な温度での高い安定性に導く。また、乾燥フィルム形状ポリマーマトリックスにおける細菌細胞の乾燥は細菌の熱許容性を高くする。
さらに、フィルム形状ポリマーマトリックスの製造は例えば細菌が疎水性物質と混合されるときにしばしば使用される押出又は噴射と比較すると乳酸生成細菌に対してより優しい。
乳酸生成細菌を含むフィルム形状ポリマーマトリックスの使用はまた、皮膚への細菌の移行の効率性に関して有利である。乳酸生成細菌を含むフィルム形状ポリマーマトリックスが溶解するとき、フィルム形状ポリマーマトリックスの部分が皮膚に移行され、そこでそれらはさらに溶解する。それによってフィルムの部分は細菌の移行のための乗物として作用する。また、フィルム形状ポリマーマトリックスの使用は、細菌が衛生製品の外部層に保持されることを確実にし、それによって高い移行率を確保する。乳酸生成細菌を含むフィルム形状ポリマーマトリックスが衛生製品に適用されるとき、一般に使用される表面材料の選択によって移行率を最適化することもできる。
それゆえ本発明は乳酸生成細菌を含む製品を提供することと関連した多くの問題を解決する。以下で本発明は限定されない実施例によってさらに説明されるだろう。
実施例1
乳酸生成細菌を含むフィルム形状ポリマーマトリックスの製造
ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール又はスターチを水に溶解することによって0.1〜10重量%の濃度を有するポリマー水溶液を調製する。
ラクトバシルス・プランタルム931(寄託番号(DSM):11918)を含む細菌懸濁物(約1010CFU/ml,BioNativ AB,Box 7979,90719,Umea,スウェーデン)の1部をポリマー溶液の9部と5分間混合する。その混合物は約10cfu/フィルム形状ポリマーマトリックスの細菌の量及び正しい厚さを確保する量で小さなペトリ皿中に注がれる。生じた乳酸生成細菌を含むフィルム形状ポリマーマトリックスは好ましくは50μm〜5mm、より好ましくは100μm〜1mm、最も好ましくは500μm〜1mmの厚さを有する。
ペトリ皿は37℃の温度でできるだけ低い相対湿度(10%以下)の気候室中に置かれ、それによって水は蒸発し、フィルム形状ポリマーマトリックスは凝固し、細菌はフィルム形状ポリマーマトリックスに固定される。
乳酸生成細菌を含むフィルム形状ポリマーマトリックスの水分活性はa−装置;DD 401102 Aqualab Serie 3TE(ADAB Analytical Devices AB,Stockholm、スウェーデン)を使用して測定される。
フィルム形状ポリマーマトリックスの製造後1〜2週間以内に本発明によるフィルム形状ポリマーマトリックスを含む吸収製品から皮膚への移行試験が実施される(以下参照)。
実施例2
本発明によるフィルム形状ポリマーマトリックスにおけるラクトバシルス・プランタルム931の生存性
フィルム形状ポリマーマトリックスは23℃で50%相対湿度の気候室に置かれる。細菌の生存性はCaremelt(ろうの混合物、Cognis,Henkel KgaA,Dusseldorf、ドイツ)でさらに被覆された実施例1によるフィルム形状ポリマーマトリックスにおいて試験される。フィルム形状ポリマーマトリックスにおける細菌の生存性は数ヶ月間の予め決められた間隔で試験される。
フィルム形状ポリマーマトリックスにおける乳酸生成細菌の生存性を試験するために、フィルムを、ペトリ皿中に置き、20mlのNaCl(0.85%)に浸漬し、振盪機上に置いた。40分後にフィルム形状ポリマーマトリックスは溶解され、細菌の生存性は標準的なプレートに広げる技術及びMRS寒天上の培養(37℃で2日間のインキュベーション)によってコロニー形成単位(CFU)の数を数えることによって決定される。結果は図5に与えられ、そこではPVPはポリビニルピロリドンである。
実施例3
フィルム形状ポリマーマトリックスを与えたパンティライナーからのラクトバシルス・プランタルム931の移行
乳酸生成細菌を含むフィルム形状ポリマーマトリックスは実施例1に記載のように製造される。約1cmのフィルム形状ポリマーマトリックスが切断され、秤量され、パンティライナー試験片(吸収製品から打ち抜いた直径2.5cmの円)の不織布上部層上に置かれる。
細菌を有するフィルム形状ポリマーマトリックスを含む吸収製品にピペットで100μlのNaClを添加し、試験片を続いてボランティアの前腕上に一定圧力(弾性テープ及び弾性包帯)で装着する。2時間後に製品を除去し、皮膚上に移行された乳酸生成細菌の数を測定する。滅菌ステンレス鋼シリンダー(直径2.6cm、高さ2cm)を(試験片でカバーされた)皮膚にしっかりと保持し、1mlの燐酸緩衝液(0.1M,pH7.2)をシリンダー中に注ぐ。滑らかなガラス棒を用いて皮膚を1分間優しく「もみこむ」。その後、緩衝液をピペットで収集し、CFUを標準的なプレートに広げる技術でMRS寒天上で測定する。
移行された乳酸生成細菌の百分率は試験片によってカバーされる皮膚領域から収集されたCFUの数を試験片上のフィルム形状ポリマーマトリックスにおけるCFUの総数で割ることによって計算される。試料部位の皮膚に元々存在する乳酸生成細菌の数は特に皮膚に移行したラクトバシルス・プランタルム931の数に関して極めて少ない。それゆえ移行試験後に皮膚上に検出される乳酸生成細菌の数はラクトバシルス・プランタルム931を含む試験片からの移行の結果であると考えられる。比較として、乾燥細菌調製物がフィルム形状ポリマーマトリックスに埋め込まれていないパンティライナーを使用した。表1でわかるように吸収製品から皮膚へ移行された細菌の百分率は本発明によるフィルム形状ポリマーマトリックスを使用して増大された。
Figure 2007502900
本発明によるフィルム形状ポリマーマトリックスを含む、衛生ナプキン、おむつ、パンティライナー、失禁ガードなどの吸収製品の図示例を描く。 図1の線II−IIに沿った図1で描かれた吸収製品の横断面を示す。 本発明によるフィルム形状ポリマーマトリックスを含むタンポンの概略図を描く。 図3の線IV−IVに沿った図3に描かれた吸収製品の横断面を示す。 長期間貯蔵時の本発明によるフィルム形状ポリマーマトリックスにおける乳酸生成細菌の生存性を示す。

Claims (15)

  1. 薬学的に許容可能なポリマーに乳酸生成細菌を含む単一層ポリマーマトリックスフィルムであって、その薬学的に許容可能なポリマーが貯蔵時の湿分から細菌細胞を保護することができるが、体液に溶解されることができることを特徴とする単一層ポリマーマトリックスフィルム。
  2. 乳酸生成細菌株が健康な人の皮膚又は尿生殖器領域から単離されることを特徴とする請求項1に記載の単一層ポリマーマトリックスフィルム。
  3. 乳酸生成細菌株がペディオコックス属、ラクトコックス属、ラクトバシルス属又はそれらの混合物から選択されることを特徴とする請求項1又は2に記載の単一層ポリマーマトリックスフィルム。
  4. 乳酸生成細菌株が少なくともラクトバシルス・プランタルムから選択されることを特徴とする請求項3に記載の単一層ポリマーマトリックスフィルム。
  5. 乳酸生成細菌株が少なくともラクトバシルス・プランタルム931(寄託番号(DSM):11918)から選択されることを特徴とする請求項4に記載の単一層ポリマーマトリックスフィルム。
  6. ポリマーが多糖及びその誘導体及び合成親水性ポリマー及びその誘導体からなる群から選択されることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の単一層ポリマーマトリックスフィルム。
  7. ポリマーがポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、及びスターチからなる群から選択されることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の単一層ポリマーマトリックスフィルム。
  8. 追加成分をさらに含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の単一層ポリマーマトリックスフィルム。
  9. 単一層ポリマーマトリックスフィルムが好ましくは50μm〜5mm、より好ましくは100μm〜1mm、最も好ましくは500μm〜1mmの厚さを有することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の単一層ポリマーマトリックスフィルム。
  10. 単一層ポリマーマトリックスフィルムの水分活性が0.30以下、好ましくは0.25以下、最も好ましくは0.20以下であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の単一層ポリマーマトリックスフィルム。
  11. 細菌濃度が10〜1014CFU/gフィルム、より好ましくは10〜1012CFU/gフィルムであることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の単一層ポリマーマトリックスフィルム。
  12. 単一層ポリマーマトリックスフィルムが単一層ポリマーマトリックスフィルムの少なくとも一つの側上に位置される積層体層をさらに含むことを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の単一層ポリマーマトリックスフィルム。
  13. 請求項1〜12のいずれかに記載の乳酸生成細菌を含む単一層ポリマーマトリックスフィルムを含むことを特徴とする、衛生ナプキン、パンティライナー、おむつ、失禁ガード、タンポン、衛生ティッシュの如き衛生製品。
  14. 乳酸生成細菌を含む請求項1〜11のいずれかに記載の単一層ポリマーマトリックスフィルムの製造方法であって、下記工程を含むことを特徴とする方法:
    a)使用者の皮膚及び粘膜に対して非毒性で非刺激性であるポリマーの水溶液を調製する;
    b)前記ポリマーの水溶液に乳酸生成細菌を分散する;
    c)所望によりその分散液に追加成分を添加する;
    d)50℃以下の温度で不活性表面上で乳酸生成細菌を含む前述の生じた分散液を乾燥し、それによって単一層ポリマーマトリックスフィルムを生成する;
    e)所望により、生じた単一層ポリマーマトリックスフィルムを積層する;
    但し、工程b)及びc)はいずれの順序でも実施できる。
  15. 下記のものを含むことを特徴とするキット:
    a)衛生ナプキン、パンティライナー、おむつ、失禁ガード、タンポン、衛生ティッシュの如き衛生製品;及び
    b)請求項1〜12のいずれかに記載の単一層ポリマーマトリックスフィルム。
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