本発明の好適な実施例を以下詳細に説明する。その例は添付図面に示されている。本発明による区分化したコア屈折率プロファイルの実施例が各図面に示されている。
本発明の更なる特徴や利点は以下の詳細な説明に記載されており、かかる記載は当業者にとっては明らかであり、又はクレーム及び添付図面と共に以下の説明に記載されている本発明を行うことによって認識される。
屈折率プロファイル」は屈折率若しくは相対屈折率と導波路ファイバ半径との間の関係をいう。
「相対屈折率パーセント」はΔ% = 100 × (ni 2−nc 2) / 2ni 2として定義され、ここにおいてniは、他に定義されていなければ領域iにおける最大屈折率であり、ncはクラッド領域の平均屈折率である。環状領域すなわち1区分の屈折率がクラッド領域の平均屈折率よりも小さい場合は、相対屈折率パーセントは負になって落込んだ(depressed)領域若しくは落込んだインデックスを有すると称され、他に示されていなければ相対屈折率が最も負となる点で計算される。
「色分散」は他に示されていなければここでは「分散」と称され、導波路ファイバの色分散は材料分散、導波路分散、及び内部態様(inter-modal)分散の合計である。シングルモード導波路ファイバの場合は、内部態様分散はゼロである。ゼロ分散波長は分散が値ゼロ(0)を有する場所の波長に対応する。
「有効面積」は、Aeff = 2π ( ∫E2 r dr)2 / ( ∫E4 r dr)として定義され、ここにおいて積分範囲は0から∞であり、Eは導波路における光伝播に関連する電界である。
モードフィールド直径(MFD)はペータマン(Peterman)II方法を用いて測定され、ここで2w = MFDであり、w2 = (2∫E2 r dr / ∫[dE/dr]2 r dr)であり、積分範囲は0から∞である。
導波路ファイバの曲げ抵抗は、所定の試験条件下での誘導減衰によって測定される。
「ピンアレイ」曲げ試験が屈曲する導波路ファイバの相対抵抗を比較すべく用いられる。かかる試験を行う為には、実質的に誘発曲げロスのない導波路ファイバの減衰ロスが測定される。導波路ファイバはその後ピンアレイに張られて再度減衰が測定される。曲げによって誘発されるロスは測定された2つの減衰の差である。ピンアレイは単一の列に配置されて、平坦な表面上で固定垂直位置に保持された10個の円筒型ピンの組である。ピンの中心と中心の間隔は5 mmである。ピンの直径は0.67 mmである。試験の間、十分な張力が与えられ、よって導波路ファイバをピンの表面の一部分に従わせる。
理論ファイバカットオフ波長、すなわち「理論ファイバカットオフ」若しくは「理論カットオフ」は、所定のモードにおいて波長であり、それより上では導波された光はそのモードで伝播出来ない。数学的定義がニューヨーク州マルセルデッカー(Marcel Dekker)のジェウンホメ(Jeunhomme)著の1990年版「シングルモードファイバ光学(Single Mode Fiber Optics)」の第39乃至44頁に記載されており、そこには理論ファイバカットオフはモード伝搬定数が外側クラッドの平面波伝搬定数に等しくなる波長として記載されている。この理論波長は無限長であって 直径に変化のない完全に直線なファイバにおいては適切である。
効果的なファイバカットオフは曲げ及び/又は機械的圧力によって生じる損失に起因して理論カットオフよりも低い。これに関連して、カットオフはLP11及びLP02モードの高いほうを称する。LP11及びLP02は一般的に測定においては識別されないが、どちらもスペクトル測定の行程においては明確である。すなわち測定されたカットオフよりも長い波長におけるモードにおいてはパワーは測定されない。実際のファイバカットオフは標準的な2mファイバカットオフ試験のFOTP-80(EIA-TIA-455-80)によって測定することが可能であり、これによって「ファイバカットオフ波長」が得られる。これは「2mファイバカットオフ」若しくは「測定されたカットオフ」としても知られている。FOTP-80の標準的な試験は調整した量の曲げを用いて高次モードをストリッピングするか、若しくはファイバのスペクトル応答をマルチモードファイバのスペクトル応答に正規化することによって実施される。
ケーブル(cabled)カットオフ波長、若しくは「ケーブルカットオフ」は測定されたファイバカットオフよりも更に低い。これは、ケーブル環境においては曲げ及び機械的圧力の度合いがより高いことに起因している。実際のケーブル条件は、EIA-445ファイバ光学試験手順書(Fiber Optic Test Procedures)に記載されているケーブルカットオフ試験によって概算することが可能であり、これはEIA-TIAファイバ光学標準(Fiber Optics Standards)、すなわち電気産業同盟−電気通信産業協会ファイバ光学標準(Electronics Industry Alliance-Telecommunications Industry Association Fiber Optics Standards)の一部であり、より一般的にはFOTP'sとして知られている。ケーブルカットオフ測定は「EIA-455-170伝送されたパワーによるシングルモードファイバのケーブルカットオフ波長(Cable Cutoff Wavelength of Single-mode Fiber by Transmitted Power)」、すなわち「FOTP-170」に記載されている。
ここで使用する光導波路ファイバリンク又はラインは、単一又は複数の光ファイバ、若しくは単一又は複数の光ファイバケーブルからなる。単一の光ファイバケーブルは1以上の光ファイバからなる。光ファイバを通して伝送される光信号は関連する光ファイバ光路を経て伝わる。導波路ファイバの長さは複数の短い光路から形成されることが可能であり、 それらは末端同士をシリーズに配置することによって互いに接合すなわち接続される。リンクすなわちラインは、光増幅器、光減衰器、光アイソレータ、光スイッチ、光学フィルタ、若しくはマルチプレクサやデマルチプレクサ等の更なる光学要素を含むことが可能である。ここに開示されている好適な実施例においては、光ファイバリンク若しくは光ファイバラインは能動部品(たとえ能動部品が光ファイバラインに結合されているものであっても)を用いていない光ファイバ又は光ファイバケーブルからなり、それらの好適な実施例の光ファイバリンク若しくは光ファイバラインは能動部品のない光ファイバ又は光ファイバケーブルからなる。ここに記載していない限り、「能動部品」との語句は能動電子機器及び能動部品若しくは能動電子機器に付随する装置やデバイスを含んでいる。
ここで使用されている「光結合」は直接結合(他の要素が介在していない)か、若しくは間接結合(他の要素が介在している)のいずれかを意味している。かかる要素は非能動若しくは能動であり、それには光ファイバ、部品(component)、コネクタ、又は他のデバイス、装置、若しくは機器が含まれ得る。 例えば、光ファイバラインは送信器及び受信器を光結合しており、ここにおいて送信器は第1光ファイバ(例えばピグテール)によって増幅器に結合されても良く、増幅器は第2光ファイバによって可変光減衰器(VOA)に結合されても良く、VOAは光ファイバライン内で第3光ファイバに結合されても良く、第3光ファイバの他の末端は第4光ファイバ(例えばピグテール)に結合されても良く、第4光ファイバは受信器に結合されても良く、これによって光信号は光結合されている送信器と受信器との間で少なくとも1つの方向に運ばれ得る。
搬送対ノイズ比(CNR)はここではデシベル(dBc)で与えられており、搬送パワーの平均ノイズパワーに対する比であり、45乃至560 MHz範囲のチャネルに対して4 MHz帯域幅内で測定される。
複合2次歪(CSO)は、±0.75 MHz及び±1.25 MHzにおいて搬送周波数から見られる総歪み信号ピークパワーの±チャネル搬送パワーに対する比である。かかる歪みは送信システムにおける2次非線形現象によって生じる。しばしばこれは測定されたチャネル搬送(−dBc)より下のデシベルで搬送に対する歪みパワー複合として与えられ、この慣習をここにおいて用いる。
複合3次歪(CTB)は、搬送周波数において見られる総歪み信号のピークの搬送パワーに対する比(デシベルとしての)である。かかる歪みは送信システムにおける3次非線形性によって作られ、ここでは−dBcとして報告される。
ここにおいて他に記載のない限り、CNR、CSO、及びCTBは45乃至560 MHz範囲におけるチャネルに対して測定され、更に、ここにおいて他に記載のない限り、CNR、CSO、及びCTBは遠隔端末において測定され、特に遠隔端末への入口で測定される。
図1は通信ネットワーク10の概略図であり、光分配ネットワーク16を採用した通信システムにおいて使用され得る。好適な実施例においては、光分配ネットワーク16は非能動光ネットワーク(PON)である。PONは複数のエンドユーザーすなわち顧客にブロードバンドネットワークアクセスサービスを届けるために使用され得る。例えば、中央オフィス(又はヘッド末端又は中央端末又は中央スイッチ)から遠隔端末(エンドユーザーへの接続用)への非能動ネットワーク接続は能動部品や能動電子機器(例えば能動リピータ)を有していない。非能動ネットワーク接続は好適には能動部品(若しくは能動電子機器)を、例えかかる能動部品が光ファイバライン内で光接合されていても、採用していない。 好適には、光ファイバリンク又は光ファイバラインは光ファイバ又は光ファイバケーブルから構成される。図1に示される通信ネットワーク10は、中央オフィス(CO)に設置されている中央端末、又はヘッド末端、又は光ライン端末(OLT)12、及びいわゆる光ネットワーク端末(ONTs)14aから14dの複数の遠隔端末を有している。光信号源は中央オフィス内に位置しており、例えば、中央端末12に位置するレーザ送信器である。CO内の中央端末は更に光減衰器、例えば増幅器に光結合している可変光減衰器(VOA)を含んでも良い。中央端末は更に光信号を増幅する増幅器を含んでも良い。中央端末は複数の送信器及び/又は複数の増幅器からなり得る。光信号源はその放送信号又はサービスをCOの中若しくはCOの外のいずれかから例えば衛星、高速リンク、事前録音、オンサイト発生、若しくはインターネット接続サービスプロバイダ(ISP)を介して得ることが可能であり、ここにおいて光信号源は例えば変調ブロードバンド光搬送信号等の変調された光信号を出力する。光信号源はその放送信号若しくはサービスを電気接続、光接続、及び/又はワイヤレス通信によって得ることが可能である。1つの源の替わりに複数の源が信号を提供することが可能である。システムは更に複数の光分配ネットワークを備えても良い。図1に示す実施例においては、光分配ネットワーク16は幹線(trunk)光ファイバライン20を備え、ここにおいて、それは分配線(feeder line)としても称されるものであり、それは幹線光ファイバの第1光路を含んでおり、ここでは分配ファイバ(feeder fiber)と称され、それはOLT12を第1スプリッタ24(例えば1×8パワースプリッタ)に光結合し、それは有利には筐体若しくはハウジングである遠隔ノード25内に好適には配置されている。ネットワーク16はまた光ファイバの第2光路を含む分岐光ファイバリンクすなわち分配ライン(distribution line)26を含んでおり、ここでは分配ファイバとも称せられており、それは第1スプリッタ24を中間スプリッタ28に接続しており、中間スプリッタ28は好適には中間ノード29内に配置されており、中間ノード29は有利には筐体若しくはハウジングである。好適な実施例においては、遠隔ノード25には能動部品が使用されていない。好適な実施例においては、中間ノード29には能動部品が使用されていない。中間スプリッタ28(例えば1×16スプリッタ)は好適には中間ノード29内に含まれており、中間ノード29では能動部品が使用されていない。中間スプリッタ28は他の分岐光ファイバリンク若しくは分配ライン30を介してONT14a乃至14dに光結合されており、かかる分配ライン30は「ドロップライン」と称せられている。好適には、光ファイバリンク、すなわちライン、20、26及び30、スプリッタ24及び28、並びに付随するハードウェア(例えばノード、クランプ、コネクタ、その他同等物)は光分配ネットワーク16を構成する。ONT14a乃至14dは光ネットワーク16によってOLT12に接続している。OLT12は中央オフィスCOに位置しており、該中央オフィスCOは光分配ネットワーク16のいわゆる「ヘッド末端」としての役割を担い、更に光分配ネットワーク16を光通信システムの一部としてのコアネットワークに接続する役割を担っている。 顧客若しくは加入者はONT14a乃至dに接続し得る(光学的に及び/又は電気的に及び/又はワイヤレスで、好適には光学的に)。第1スプリッタ24は中央オフィスCOから間隔を経て位置しており、すなわち離間しており、一方分配線20はCOを第1スプリッタ24に光結合しており、ここにおいてファイバ長は離間距離Dと等しいか若しくは離間距離Dより長い。好適にはCOと遠隔ノード24との間の離間距離Dは500 mより長く、より好適には1 kmよりも長く、更により好適には2kmよりも長い。
一実施例においては、光信号は一方向すなわち下流方向にのみ伝播し、例えばOLT12からONT14a乃至14dへである。他の実施例においては、光信号は両方向に伝播し(双方向)、すなわち下流方向、例えばOLT12からONT14a乃至14dと、上流方向、例えば少なくともONT14a乃至14dからOLT12への両方であり、すなわち、通信ネットワークは中央端末(又はヘッド末端)12と遠隔端末14a乃至14dとの間の双方向送信(上流方向及び下流方向)が可能である。双方向送信の一実施例においては、OLT12と個別のONT14との間の上流方向及び下流方向送信の両方が、OLT12と個別のONT14とを光結合している光ファイバリンク20、26、又は30の少なくとも1つにおいて同じ光ファイバにおいて生じる。好適な実施例においては、OLT12と個別のONT14との間の上流方向及び下流方向送信の両方がOLT12と個別のONT14とを光結合する全ての光ファイバリンクすなわちラインにおける同じ光ファイバにおいて生じる。ONTからOLTへの戻り光路は、例えば、光分配ネットワーク16において上流方向及び下流方向トラフィックを波長分岐多重することによって提供され得る。本実施例においては、スプリッタは分岐(下流方向光信号)及び併合(上流方向光信号)を行うことが可能である。
双方向性送信の他の実施例においては、光分配ネットワーク16は効果的な2つのパラレルな非能動光ネットワークである(OLT12をONT14a乃至14dに光結合する2組の光ファイバリンクであって、下流トラフィック用の一方及び上流トラフィック用の他方であり、OLT12と個別のONT14との間の上流方向及び下流方向送信が、OLT12及び個別のONT14を光結合する光ファイバリンクの少なくとも1つにおける異なる光ファイバにおいて生じる)。一実施例においては、OLT12と個別のONT14との間の上流方向及び下流方向送信は、OLT12及び個別ONT14を光結合する全ての光ファイバリンクにおける異なる光ファイバにおいて生じる。例えば、図1を参照すると、ライン20、26及び30の各々は各ライン内に少なくとも2つのパラレル光ファイバがあることを意味しており、その光ファイバの1方は上流方向送信に用いられ、他方の光ファイバは下流方向送信に用いられる。
従って、ここに開示されている光分配ネットワーク16は、好適には遠隔ノード25に配置されている第1スプリッタ24と、光信号源若しくは中央端末を複数の遠隔端末に光結合する複数の光ファイバライン20、26、30と、を備えている。好適には、光分配ネットワーク16は遠隔ノード25における第1スプリッタ24を含む複数のスプリッタと、少なくとも1つの中間ノード29に配置される少なくとも1つの中間スプリッタ28とを備えている。好適には、1以上のスプリッタ(24、28)は上流方向及び下流方向信号の両方を取り扱うために光信号の分岐及び併合を両方行う。
好適な実施例においては、幹線光ファイバリンク若しくは分配線20及び遠隔ノード24(第1スプリッタを含む)は能動部品を採用しておらず、好適には能動部品を含んでいない。 他の好適な実施例においては、全光分配ネットワーク16は能動部品を採用しておらず、好適には能動部品を有していない。通信ネットワーク、若しくは通信ネットワークの一部分は、従って好適には非能動光ネットワークを含んでおり、該非能動光ネットワークは能動部品及び/又は機器の出費、据付及び保全が不要である。他の実施例においては、通信ネットワーク、若しくは通信ネットワークの一部分は、能動部品及び/又は機器を備えた能動光ネットワークを含んでも良い。
ここに開示されており図1に説明用に示されている種々の実施例によれば、光信号は従ってCOにおける光信号源から(例えば中央端末すなわちOLT12から)、幹線光ファイバリンクすなわち分配線20を介して、遠隔ノード25内に含まれる第1スプリッタ24に送信されることが可能である。第1スプリッタ24はその後光信号を分岐する。遠隔端末14a乃至14d及び遠隔端末においてもし利用可能であれば対応する受信器は、分岐光ファイバリンク若しくは分配ライン(26及び/又は30)を介して第1スプリッタ24に光結合されることが可能である。好適な実施例においては、光分配ネットワーク16は更に、1以上の中間ノード29内に含まれる1以上の中間スプリッタ28を備えている。遠隔端末14a乃至14d及び遠隔端末においてもし利用可能であれば対応する受信器は、分岐光ファイバリンク若しくは分配ライン30を介して中間スプリッタ28に光結合され得る。
光分配ネットワーク16における誘導ブリュアン散乱が、米国特許第6,490,396号及び米国仮出願シリアル番号第60/467,676号、第60/507313号、及び第60/528953号に開示されているような光ファイバを用いることによって有利に抑制することが可能であり、それら全ては本発明の開示に組み入れられる。特に、幹線光ファイバリンクすなわち分配線20へのかかるファイバの導入はSBS抑制を促進する。好適な実施例においては、光分配ネットワーク16における全ての光ファイバ、すなわち、幹線光ファイバリンクすなわち分配線20及び分岐光ファイバリンクすなわち分配ライン26及び/又は30は、同じ光ファイバタイプである。使用可能な好適な光ファイバの相対屈折率の概略図が図2Aに示されており、これは米国特許第6,490,356号の図6(A-B-C-D)に対応している。使用可能な他の好適な光ファイバの相対屈折率が図2Bに示されている。かかる光ファイバを用いることによって、SBS信号の障害を被ることなく従来可能であると考えられていたものに比べて光分配ネットワーク16へのより高い光出射パワーが可能となり、及び/又は幹線光ファイバリンク20のより長い光学光路長が可能となる。光ファイバ光路長は、中央端末を含む中央オフィスCOと第1スプリッタ24とが分離されている実際の物理的距離とは異なっていても良い。例えば、分配線20の光ファイバもしくは光ケーブルが、源から末端において、例えば光信号が出射される末端から信号が届けられる反対側の末端まで少なくとも部分的に巻かれ又は巻き付けられ又は別の方法で直線ラインに十分に伸ばされていないときである。かかるファイバは少なくとも1つの光モード及びL01音響モード及びL02音響モードを含む複数の音響モードを導く。好適にはファイバは、シングルモードであって選択された操作波長範囲において光損失が低い。光ファイバは屈折率プロファイル及び中心線を有するコアと、コアの周囲に直接隣接しているクラッド層とを備えている。いくつかの好適な実施例においては、コア区分は半径に対して実質的に連続して減少する屈折率プロファイルを有するシングルコア区分を備えている。他の好適な実施例においては、コアは2以上の部分すなわち区分を有している。かかるファイバの1550 nmにおける光モードの有効面積は70μm2よりも大きく、より好適には80μm2よりも大きく、いくつかの好適な実施例においては90μm2より大きい。L01音響モードは光ファイバのブリユアン周波数において140 μm2以上の第1音響光学有効面積AOEAL01を有し、より好適には150 μm2以上であり、最も好適には160 μm2以上である。L02音響モードは光ファイバのブリユアン周波数において、140 μm2以上の、より好適には150 μm2以上の、更により好適には160 μm2以上の第2音響光学有効面積AOEAL02を有している。好適には、ファイバのL01及びL02音響有効面積の関係は0.4 < AOEAL01 / AOEAL02 < 2.5である。
いくつかの好適な実施例においては、コアの相対屈折率は好適には上部境界曲線と下部境界曲線との間にある。上部境界曲線は、半径0において0.6%のΔを有する第1上部点及び半径14.25 μmにおいて0%のΔを有する第2上部点を含む少なくとも2点によって定められる直線である。下部境界曲線は、半径0において0.25%のΔを有する第1下部点及び半径6 μmにおいて0%のΔを有する第2下部点を含む少なくとも2点によって定められる直線である。
更により好適には、AOEAL01及びAOEAL02は光ファイバのブリユアン周波数において180 μm2以上であり、更により好適には、AOEAL01及びAOEAL02は光ファイバのブリユアン周波数において190 μm2以上である。
光ファイバは、好適には1480 nmより低いゼロ分散(若しくは分散ゼロすなわちλ0)波長を呈し、より好適には1400 nmより低く、最も好適には1340 nmより低い。
他の好適な実施例においては、光ファイバは1320 nmより低い波長においてゼロ分散を有し、より好適には1290から1320 nmの間の範囲にある。
好適には、光ファイバは波長1550 nmにおいて15と21 ps/nm-kmとの間に分散を有している。いくつかの好適な実施例においては、光ファイバは波長1550 nmにおいて16と18 ps/nm-kmとの間に分散を有している。他の好適な実施例においては、光ファイバは波長1550 nmにおいて18と20 ps/nm-kmとの間に分散を有している。
いくつかの好適な実施例においては、光ファイバは1550 nmにおいて95 μm2より大きな光学有効面積を有している。他の好適な実施例においては、光ファイバは100 μm2より大きな光学有効面積を有している。
好適には光ファイバは1550 nmにおいて15 dBより低いピンアレイ曲げ損失を有し、より好適には10 dBより低い。
いくつかの好適な実施例においては、上部境界曲線は、半径0において0.5%のΔを有する第1上部点及び半径11.25 μmにおいて0%のΔを有する第2上部点を含んだ少なくとも2点によって定められる直線である。
好適な実施例においては、コアは中心線から半径1 μmに向けて伸長する第1部分を備え、第1部分は0.25%より大きく0.5%より小さな相対屈折率を有している。
いくつかの好適な実施例においては、r = 0からr = 1 μmにおける全ての半径においてdΔ/dR > −0.15 %/μmである。好適には、Δ(r = 0 μm)とΔ(r = 1 μm)との間の差異の絶対的な大きさは0.1%より低い。
更にコアは、好適には第1部分の周りに直接隣接する第2部分を備えており、第2部分は半径2.5 μmまで延びており、0.20%と0.45%との間のΔを有している。好適な実施例においては、第2部分は1と1.5 μmとの間の全ての半径において0.3%と0.45%との間のΔを有している。他の好適な実施例においては、第2部分は1.5と2.5 μmとの間の全ての半径において0.2%と0.35%との間のΔを有している。
更にコアは好適には第2部分の周りに直接隣接する第3部分を備えており、第3部分は半径4.5 μmまで延びており、0.15%と0.35%との間のΔを有している。好適な実施例においては、第3部分は2.5と4.5 μmとの間の全ての半径において0.2%と0.3%との間のΔを有している。
好適には、第3部分の任意の半径間のΔにおける差異の絶対的な大きさは0.1%より低い。
好適には、r = 2.5 μmとr = 4.5μmとの間の任意の半径間のΔにおける差異の絶対的な大きさは0.1%より低い。
更にコアは好適には第3部分の周りに直接隣接する第4部分を備えており、第4部分は半径6 μmまで延びており、0.1%と0.3%との間のΔを有している。好適な実施例においては、第4部分は4.5 と5 μmとの間の全ての半径において0.2%と0.3%との間のΔを有している。他の好適な実施例においては、第4部分は5と6 μmとの間の全ての半径において0.15%と0.3%との間のΔを有している。いくつかの好適な実施例においては。
更にコア区分は好適には第4部分の周りに直接隣接する第5部分を備えており、第5部分は半径9 μmまで延びており、0.0%と0.15%との間のΔを有している。
好適な実施例においては、Δ(r = 5.5 μm)> 0.1%である。好適には、Δ(r = 6 μm)> 0%である。
好適な実施例においては、AL01及びAL02は400 μm2より小さい。
好適な実施例においては、0.5 < AOEAL01/AOEAL02 < 2であり、より好適には0.6 < AOEAL01/AOEAL02 < 1.5である。
好適には、コアの最外部半径rCOREは6 μmより大きく、より好適には6 μmより大きくて15μmより小さく、更により好適には6 μmより大きくて12 μmより小さい。好適な実施例においては、rCOREは6 μmと10 μmとの間にある。
他の好適な実施例においては、光ファイバは光路と、屈折率プロファイル及び中心線を有し、最大相対屈折率Δ1MAXを有する中央領域、該中央領域の周りに直接隣接する最小相対屈折率Δ2MINを有する中間領域、及び該中間領域の周りに直接隣接する最大相対屈折率Δ3MAXを有する外側領域からなり、Δ1MAX > Δ2MINであってΔ3MAX > Δ2MMであるコアと、コアの周囲に直接隣接するクラッド層と、を備えている。ここで光ファイバは1550nmにおいて減衰し、コアの屈折率は絶対SBS閾値が単位dBで約9.3 + log[(1−e-(0.19)(50)/4.343) / (1−e-(α)(L)/4.343)]より大きくなるように選択され、ここにおいてLは単位kmの長さであり(は1550 nmにおける単位dB/kmの減衰である。好適には、コアの屈折率は光学有効面積が1550 nmにおいて80 μm2より大きくなるように選択される。好適には、コアの屈折率はゼロ分散波長が1400 nmより低くなるように選択される。好適には、コアの屈折率は分散が波長1550nmにおいて15 ps/nm-kmより大きくなるように選択される。好適には、コアの屈折率は1550nmにおける分散勾配が0.07 ps/nm2-kmより小さくなるように選択される。好適な実施例においては、Δ1MAX > 0.4%である。好適には、単位dBにおける絶対SBS閾値は約9.5 + log[(1−e-(0.19)(50)/4.343)/(1−e-(α)(L)/4.343)]より大きい。好適には、1550 nmにおける減衰は0.23 dB/kmより小さく、より好適には0.22 dB/kmより小さく、更により好適には0.21 dB/kmより小さく、また更により好適には0.2 dB/kmより小さい。好適には、Δ1MAX > 0、 Δ3MAX > 0、及びΔ2MIN > 0である。好適には、クラッドに対する全コアの屈折率は0より大きい。好適には、|Δ1MAX−Δ2MIN| > 0.25%であり、より好適にはΔ1MAX−Δ2MIN > 0.25%である。好適には、Δ2MIN < 0.4%であり、より好適にはΔ2MINは0.1と0.4%との間である。いくつかの好適な実施例においては、Δ2MIN は0.1と0.3%との間である。他の好適な実施例においては、Δ2MINは0.2と0.3%との間である。好適には、|Δ3MAX−Δ2MIN| > 0.10%であり、より好適にはΔ3MAX−Δ2MIN > 0.10%である。好適な実施例においては、Δ1MAX > 0.4%であり、Δ1MAX−Δ2MIN > 0.25%であり、Δ2MINは0.1と0.4%との間であり、Δ3MAX−Δ2MIN > 0.10%である。
米国特許第6,490,356号及び米国仮出願シリアル番号第60/467,676号、第60/507,313号、及び第60/528953号のファイバが望ましいが、他のファイバも使用可能である。好適には、ファイバのSBS閾値が以下の不等式を満足するように幹線光ファイバリンク(その光路を含む)用の光ファイバが選択される。
ここにおいて、
であり、
は単位m/Wで測定されるブリユアンゲイン係数であり、1 ≦ K ≦ 2 は偏光(偏光)因子であり、Δν及びΔνBは各々レーザ源及びブリユアンゲインの半値全幅(FWHM)である。ここにおいてαはファイバ損失係数(減衰)であり、Aeff はファイバの有効面積であり、無次元パラメータγBは以下の式の解であることが判明した。
ここにおいてL はファイバ長であり、定数C は以下によって与えられる。
ここにおいてT はファイバの温度であり、k はボルツマン定数であり、νs は信号周波数であり、νa ≒ 11GHzはストークス波(Stokes wave)と信号波との間の周波数の差異である。2002年度版のジェイ・ライトウェイブ・テクノロジ(J.Lightwave Technol.)の第20巻の第1635乃至1643頁を参照されたい。
誘導ブリュアン散乱(SBS)は、入力パワーの定められた範囲に亘って入力パワーが変化するにつれて入力パワー(Pin)及び後方散乱パワー(Pbs)を記録する測定システムによって測定することが可能である。光ファイバのSBS閾値を決定する種々のシステム及び/又は方法がファイバを特徴付けるために使用され得る。1つの好適な方法及びシステムがここに開示されている。
ここに開示されている測定システムは光源と、エルビウム添加ファイバ増幅器(EDFA)と、可変光減衰器(VOA)と、偏光コントローラと、例えば2×2カプラ若しくは光サーキュレータ等の光パワールーティング装置と、いくつかの光パワー検出器及びパワーメータとを備えている。FC/APCコネクタを有したシングルモードパッチコードはこれらの要素をつなぎ合わせる。代表的な測定システムを図2Cに示す。
波長可変若しくは単一波長連続波レーザであり得る光源は、非常に狭い分光幅を有しており、約150 kHz以下である。波長は好適には1550 nmを中心としているが、EDFAのゲインバンドの中で可変である。EDFAは光信号を試験中のファイバにSBSを生じ得るパワーレベルに増幅するために用いられる。可変光減衰器(VOA)は試験中のファイバに出射される光パワーを変化させるために用いられる。VOAは十分に細かいステップサイズ及び十分な範囲が可能となるように選択され、これにより入力パワーの広い範囲に亘って入力パワー及び後方散乱パワーの測定が可能となる。偏光制御装置は、好適には度合い100%の偏光及び安定な偏光状態を確立するように用いられる。2×2方向カプラ若しくは光サーキュレータはパワーを試験中のファイバに差し向け、後方散乱パワー(ポートB)及び/又は入力パワー(ポートA)の監視を援助する。試験中のファイバ(FUT)は融着接続若しくは他の無反射接続装置又は方法によってカプラ若しくはサーキュレータに結合される。第3検出器をポートCにおける出力パワーを監視するために用いても良い。ここにおいて他に記載がなければ、ここに示されているSBS閾値は光ファイバに約150 kHz以下の非常に狭い分光幅を有する連続波レーザの出力を受けさせることに対応する。ディザされた(dithered)すなわちより広い分光幅を有する源の出力を受けた場合、同じファイバにおいてより高い閾値が得られる。ここにおいて示されているSBS閾値は他に記載がなければ約50 kmの長さを有する光ファイバに対応する。なお、SBS閾値測定は異なる長さのファイバに実施できる。
測定を実施するために、ファイバはシステムにつなぎ合わせられ、カプラタップは光パワー検出器に結合される。レーザが活性化され、EDFAは固定出力パワーを産出する。VOA減衰は選択された範囲に亘って小さな増加幅で高挿入損失値からゼロまで変化する。例えば、一実施例においては、ステップサイズは0.1 dBであり、スキャン範囲は20 dBである。
参照測定が実際の入力パワーを得るべく実施される。本行程の際、入力パワーが監視されるが、参照測定は偏光依存の損失(PDL)及び接合損失を計上することなく実際の入力パワーを測定することが可能となる。この測定は試験中のファイバの2メートルのサンプルにおいて行われる。ファイバは縮小されて(cutback)ポートCに結合される。VOAスキャンが同じ範囲に亘って繰り返され、参照入力パワーがポートCにおいて記録される。これらのパワーの値が記録される入力パワーとして用いられる。入力パワー及び後方散乱パワーレベルがステップ毎に記録される(図2Dの曲線Pを参照されたい)。
スキャンが完了すると、曲線の第1及び第2導関数が計算される。データセットは好適には第1及び第2導関数を計算する前に平滑化される。絶対SBS閾値は、ここにおいて第2導関数が最大となる点において定められ、かかる点は単位mWにおける後方散乱パワーの変化率が入力パワー(単位mW)の変化に対して最大となる点を表している。測定データ(曲線P)及び第1及び第2導関数(各々、曲線P'及びP")の実例のプロットが図2Dに示されている。曲線P'は、単位mWにおける入力パワーに対する後方散乱パワーの単位mWにおける第1導関数である。曲線P"は、単位mWにおける入力パワーに対する後方散乱パワーの単位mWにおける第2導関数である。図2Dにおいて、曲線P"の頂点P"PEAKの横軸は単位dBにおける絶対SBS閾値SBStである(例えば図2Dにおいて8.22 dB)。すなわち、第2導関数が最大となる入力パワーはファイバの絶対SBS閾値と定義される。
ここに示したように、SBS閾値は固定偏光状態を確立する偏光制御装置によって得られる。しかしながら、SBS閾値を測定する代替実施例のシステム及び/又は方法においては、SBS閾値は偏光無作為抽出装置(randomizer)若しくは周波数帯変換器(scrambler)によって測定することも可能である。偏光無作為抽出装置を使用することによって、所与の光ファイバの測定されたSBStの値は固定偏光状態(度合い100%の偏光及び一定状態の偏光)によって得られるSBStの値と比較して約1.5倍増加するであろう。
ここに示されている比較のSBS閾値、例えばコーニング社によって製造され、ここに開示した光ファイバの減衰と同様の減衰を有する代表的なSMF-28eTM光ファイバにおけるSBS閾値の改良は、同じ方法(すなわち同じ方法、及びもし測定されたデータが用いられるのであれば同じ測定システムによって)で測定された異なるファイバのSBS閾値に匹敵する。従って、種々のSBS閾値の測定方法(及びシステム)が存在するが、同じ方法によって2つの異なるファイバから得られた比較の値は、異なる方法を用いたそれらのファイバから得られた比較の値に実質的に等しい。
SBS閾値は試験中のファイバの長さ及び減衰によって変化する。一般的に、非常に短い光ファイバは、同じファイバの長いものに比べて高いSBS閾値を有する傾向がある。また、一般的に、高い減衰を有する1つの光ファイバの長さは、低い減衰を有する同じ長さの他の同様な光ファイバに比べて高いSBS 閾値を有する傾向にある。近似的な分析表現がG.H.ブアバド(G.H. BuAbbud)らによるECOCの2003年度版の「ブロードバンドWDMオーバーレイ単一PONsにおけるラマン及びブリユアン非線形性(Raman and Brillouin Non-Linearities in Broadband WDM-Overlay Single Fiber PONs)」に示されている。すなわち、
ここにおいてgeff B は効果的なブリユアンゲイン係数であり、αは減衰であり、Lはファイバ長であり、Aeffは光学有効面積である。この簡易な近似式においては、SBS閾値はファイバの効果的長さに反比例している。従って、長さL1における測定された閾値がP1であれば、長さL2における閾値は、
例えば、ここに示されたSBS閾値の値は、長さ(L1)が約50 km及び1550 nmにおける減衰が約0.19 dB/kmのファイバに相当する。従って、ここに開示した長さL2及び減衰α2のタイプの光ファイバのSBS閾値P2は以下から決定され得る。
好適には、ここに開示した光ファイバはシリカベースのコア及びクラッドを有する。好適な実施例においては、クラッドは約125 μmの外径を有する。好適には、クラッドの外径は光ファイバの長さに沿って一定の直径を有している。 好適な実施例においては、光ファイバの屈折率はラジアル対称である。好適には、コアは光ファイバの長さに沿って一定の直径を有している。
図3は異なる固有SBS閾値を有する光ファイバの計算したSBS閾値を光ファイバ光路長に対してプロットしたものを示している。アナログ源のSBS抑制能力が標準的なシングルモードファイバ、例えばコーニングSMF-28e(登録商標)ファイバの50 kmサンプルにおいて一般的に提示される。それらのファイバは典型的には、代表的なファイバ長50 km及び1550 nmにおける減衰約0.19 dB/kmにおいて、CW狭線幅源の約7 dBmから強くディザされた源の約17 dBmまでの範囲のSBS閾値を有する。
図4は約50 kmの長さの3つの光ファイバの入力パワーの関数としての測定された反射パワーを示す。曲線5は標準的なシングルモードファイバに相当する。曲線6及び7は標準的なシングルモードファイバより上に各々2.5及び3.9 dBm増加しているSBS閾値を示すファイバに対応し、例えば米国特許第6,490,356号及び米国仮出願シリアル番号第60/467,676号、第60/507,313号、及び第60/528,953号に開示されている。
好適には、幹線光ファイバリンク20の光ファイバは標準的なシングルモードファイバよりも少なくとも1 dB高いSBS閾値を有しており、より好適には少なくとも2 dB高く、更により好適には少なくとも3 dB高い。アクセス/CATVネットワークの適用には、好適な光ファイバは標準的なシングルモードファイバのSBS閾値よりも少なくとも2 dB高いSBS閾値を有している。
図3の曲線0は標準的なシングルモードファイバに対応し、特にコーニング社のSMF-28eTMである。図3の曲線1、2及び3はファイバのSBS閾値において標準的なシングルモードファイバから各々1 dB、2 dB及び3 dB増加したファイバに対応する。図3は光ファイバのSBS閾値における1 dBの増加は結果的に幹線光ファイバリンク若しくは分配線20の利用可能な光ファイバ光路長が、22 dBmの同じSBS閾値パワーにおいて各々10 km、14 km及び18 kmとなることを示している。
幹線ライン若しくは分配線20における光ファイバのSBS閾値より下での運転が好ましい。好適には、幹線ライン若しくは分配線20における光ファイバに入射すなわち入る光信号の最大光出射パワーは、幹線リンク若しくは分配線20における光ファイバの実際のSBS閾値よりも少なくとも1 dB下である。より好適には、最大光出射パワーは幹線リンク若しくは分配線20における光ファイバの実際のSBS閾値よりも少なくとも2 dB下である。更により好適には、最大光出射パワーは、幹線リンク若しくは分配線20における光ファイバの実際のSBS 閾値よりも少なくとも3 dB下である。
例えば、好適な一実施例においては、少なくとも20 dBmのSBS閾値を有するファイバには18 dBm源が好適には用いられる。図3を参照すると、標準的なシングルモードファイバを介して送信される18 dBm源では、幹線リンク若しくは分配線20の光ファイバ光路長は約13kmより短く制限されるが、幹線リンク若しくは分配線20のより長い光ファイバ光路長が、ここに開示されているシステム若しくはネットワークにおいて達成可能である。具体的には、曲線1、2及び3のファイバは各々18、28まで及び80 kmより長い光ファイバ光路長が可能である。従って、ネットワーク16の到達距離は、例えば、分配線にコーニング社のSMF-28(登録商標)若しくはSMF-28eTM光ファイバ等の標準的なシングルモードファイバを使用するネットワークを越えて増加することが可能である。
再度図3を参照すると、SBS閾値が少なくとも21 dBmであるファイバに19 dBm源が好適に用いられている。標準的なシングルモードファイバを介して送信する19dBm源には幹線リンク若しくは分配線20の光ファイバ光路長は、約10 kmより短く制限されているが、幹線リンク若しくは分配線20のより長い光ファイバ光路長がここに開示されているシステム若しくはネットワークにおいて達成可能である。具体的には、曲線1、2及び3のファイバは各々13、18 及び24 kmまでの光ファイバ光路長が可能である。
更なる例として再度図3を参照すると、SBS閾値が少なくとも22 dBmであるファイバに20 dBm源が好適に用いられている。標準的なシングルモードファイバを介して送信する20 dBm源用の幹線リンク若しくは分配線20の光ファイバ光路長は約7.5 kmより短く制限されているが、ここに開示されているシステム若しくはネットワークにおいては幹線リンク20のより長い光ファイバ光路長が達成可能である。具体的には、曲線1、2及び3のファイバは各々10、13及び18 kmまでの光ファイバ光路長が可能である。
第1組の好適な実施例においては、ここに開示されている光通信システムは、17 dBmより大きな出力パワーにおいて光信号を提供することが可能な光信号源(中央端末若しくはヘッド末端における中央オフィスCOに設置されている)12と、少なくとも1つが受信器を有する複数の遠隔端末と、光信号源を受信器に結合する光信号分配ネットワークと、を有している。光信号分配ネットワークは幹線光ファイバリンク若しくは分配線によって光信号源に光結合されている第1スプリッタを有し、第1スプリッタは光信号を少なくとも2本の下流光路に分岐することが可能である。好適な実施例においては、第1スプリッタは中央オフィスから離間、すなわち、物理的に離れており、 好適には500メートルを越えている。分配線は5 kmより長い光ファイバ光路長(中央オフィスと関連する第1スプリッタとの間に延びている物理的距離以上であっても良い)を有しており、光信号は17 dBmより大きな出射パワーにおいて分配線に入射することが可能であり、分配線に入る光信号の出射パワーが17 dBmより大きい場合、分配線において出力パワーより30 dB低い最大反射パワーを光信号が生じるようにシステムパラメータが選択される。
システムパラメータは光信号源の出力パワーと、信号位相変調と、信号ディザリングと、ビットレートと、長さ、減衰、及びSBS閾値等の光ファイバ特性とを含む。
第1組の好適な実施例の好適な一実施例においては、光信号源を出る光信号の出力パワーは18 dBmより大きい。好適な他の実施例においては、出力パワーは19 dBmより大きい。更に他の好適な実施例においては、出力パワーは20 dBmより大きい。また他の好適な実施例においては、出力パワーは21 dBmより大きい。好適な他の実施例においては、出力パワーは23 dBmより大きい。
いくつかの好適な実施例においては、光信号源と光信号源から光信号が入射される分配線への入口との間に構成要素が光結合されていない。他の好適な実施例においては、光信号源と光信号源からの光信号が入射される分配線の入口との間には非能動構成要素が光結合されていない。更に好適な実施例においては、1以上の構成要素、例えばマルチプレクサ/デマルチプレクサ等が、光信号源と光信号源からの光信号が入射される分配線への入口との間に光結合されている。
第1組の好適な実施例の好適な一実施例においては、分配線に入るすなわち入射される光信号の出射パワーは、18 dBmより大きい。好適な他の実施例においては、分配線に入るすなわち入射される光信号の出射パワーは19 dBmより大きい。更に他の好適な実施例においては、分配線に入るすなわち入射される光信号の出射パワーは20 dBmより大きい。また他の好適な実施例においては、分配線に入るすなわち入射される光信号の出射パワーは21 dBmより大きい。好適な他の実施例においては、出射パワーは23 dBmより大きい。
第1組の好適な実施例の好適な一実施例においては、分配線は7 kmより長い光ファイバ光路長を有している。好適な他の実施例においては、分配線は10 kmより長い光ファイバ光路長を有している。更に他の好適な実施例においては、分配線は15 kmより長い光ファイバ光路長を有している。
第1組の好適な実施例の好適な一実施例においては、分配線に入る光信号の出射パワーは19 dBmより大きく、第1スプリッタは光信号を少なくとも4本の下流光路に分岐することが可能である。好適な他の実施例においては、出射パワー20 dBmより大きく、第1スプリッタは光信号を少なくとも4本の下流光路に分岐することが可能である。
第2組の好適な実施例においては、ここに開示されている光通信システムは、17 dBmよりも大きな光信号の出力パワーにおいて光信号源を出る光信号を提供することが可能な中央オフィス内の光信号源と、少なくとも1つが受信器を有する複数の遠隔端末と、光信号源を受信器に結合する光信号分配ネットワークと、を有している。光信号分配ネットワークは分配線によって光信号源に光結合されている第1スプリッタを有し、分配線に入る光信号の出射パワーは17 dBmより大きく、分配線は5kmよりも長い光ファイバ光路長を有し、第1スプリッタは光信号を少なくとも4本の下流光路に分岐することが可能である。光信号分配ネットワークは更に個別の分配ラインによって第1スプリッタに光結合されている複数の中間スプリッタを有し、少なくとも1つの中間スプリッタは光信号を少なくとも2本の下流光路に分岐することが可能である。出射パワーが17 dBmより大きいとき、分配線に入る光信号の出射出力パワーより30 dB低い最大反射パワーを光信号が生じるようにシステムパラメータが選択される。
好適な実施例の第2組の好適な一実施例においては、光信号源を出る光信号の出力パワーは18 dBmより大きく、分配線に入る光信号の出射パワーは18 dBmより大きい。好適な他の実施例においては、出力パワーは19 dBmより大きく、分配線に入る光信号の出射パワーは19 dBmより大きい。更に他の好適な実施例においては、出力パワーは20 dBmより大きく、分配線に入る光信号の出射パワーは20 dBmより大きい。また他の好適な実施例においては、出力パワー21 dBmより大きく、分配線に入る光信号の出射パワーは21 dBmより大きい。好適な他の実施例においては、出力パワー23 dBmより大きく、分配線に入る光信号の出射パワーは23 dBmより大きい。
第2組の好適な実施例の好適な一実施例においては、分配線は7 kmより長い光ファイバ光路長を有する。好適な他の実施例においては、分配線は10 kmより長い光ファイバ光路長を有する。また他の好適な実施例においては、分配線は15 kmより長い光ファイバ光路長を有する。
第2組の好適な実施例の好適な実施例においては、光信号源を出る光信号の出力パワーは19 dBmより大きく、分配線に入る光信号の出射パワーは19 dBmであり、第1スプリッタは光信号を少なくとも4本の下流光路に分岐することが可能である。好適な他の実施例においては、出力パワーは20 dBmより大きく、分配線に入る光信号の出射パワーは20 dBmであり、第1スプリッタは光信号を少なくとも4本の下流光路に分岐することが可能である。
第2組の好適な実施例の好適な実施例においては、少なくとも1つの中間スプリッタは光信号を少なくとも4本の下流光路に分岐することが可能である。好適な他の実施例においては、少なくとも1つの中間スプリッタは光信号を少なくとも8本の下流光路に分岐することが可能である。
第2組の好適な実施例の好適な実施例においては、光信号は中央オフィスと複数の遠隔端末との間で2度のみ分岐される。好適な他の実施例においては、光信号は中央オフィスと複数の遠隔端末との間で3度だけ分岐される。
第3組の好適な実施例においては、ここに開示されている光通信システムは、光信号源を出る光信号の出力パワーにおいて17 dBmより大きい光信号を提供することが可能な中央オフィスにおける光信号源と、少なくとも1つが受信器を有する複数の遠隔端末と、光信号源を受信器に接続する光信号分配ネットワークと、を有しており、光信号分配ネットワークは分配線によって光信号源に光結合されている第1スプリッタを有し、分配線に入る光信号の出射パワーは17 dBmより大きく、分配線は5 kmより長い光ファイバ光路長を有しており、第1スプリッタは光信号を少なくとも4本の下流光路に分岐することが可能である。光信号は中央オフィスと複数の遠隔端末との間で一度だけ分岐され、出射パワーが17 dBmより大きいとき、分配線に入る光信号の出射パワーより30 dB低い最大反射パワーを光信号が生じるようにシステムパラメータが選択される。
第3組の好適な実施例の好適な実施例においては、第1スプリッタは光信号を少なくとも32本の下流光路に分岐することが可能である。
第3組の好適な実施例の好適な一実施例においては、光信号源を出る光信号の出力パワーは18 dBmより大きく、分配線に入る光信号の出射パワーは18 dBmより大きい。好適な他の実施例においては、出力パワーは19 dBmより大きく、分配線に入る光信号の出射パワーは19 dBmより大きい。更に他の好適な実施例においては、出力パワーは20 dBmより大きく、分配線に入る光信号の出射パワーは20 dBmより大きい。また他の好適な実施例においては、出力パワーは21 dBmより大きく、分配線に入る光信号の出射パワーは21 dBmより大きい。好適な他の実施例においては、出力パワーは23 dBmより大きく、分配線に入る光信号の出射パワーは23 dBmより大きい。
第3組の好適な実施例の好適な一実施例においては、分配線は7 kmより長い光ファイバ光路長を有している。好適な他の実施例においては、分配線は10 kmより長い光ファイバ光路長を有している。更に他の好適な実施例においては、分配線は15 kmより長い光ファイバ光路長を有している。
第3組の好適な実施例の好適な一実施例においては、光信号源を出る光信号の出力パワーは19 dBmより大きく、分配線に入る光信号の出射パワーは19 dBmより大きく、第1スプリッタは光信号を少なくとも4本の下流光路に分岐することが可能である。好適な他の実施例においては、出力パワーは20 dBmより大きく、分配線に入る光信号の出射パワーは20 dBmより大きく、第1スプリッタは光信号を少なくとも4本の下流光路に分岐することが可能である。
第4組の好適な実施例においては、ここに開示されている光通信システムは、光信号源を出る光信号の出力パワーにおいて20 dBmより大きい光信号を提供することが可能な中央オフィスにおける光信号源と、少なくとも1つが受信器を有する複数の遠隔端末と、光信号源を受信器に接続する光信号分配ネットワークと、を有し、光信号分配ネットワークは分配線によって光信号源に光結合されている第1スプリッタを有し、分配線は5 kmよりも長い光ファイバ光路長を有し、分配線に入る光信号の出射パワーは20 dBmより大きく、第1スプリッタは光信号を少なくとも4本の下流光路に分岐することが可能である。光信号は中央オフィスと複数の遠隔端末との間で一度だけ分岐され、光信号の出射パワーが20 dBmより大きいとき、分配線に入る光信号の出射パワーより30 dB低い最大反射パワーを光信号が生じるようにシステムパラメータが選択される。
第4組の好適な実施例の好適な一実施例においては、光信号源を出る光信号の出力パワーは21 dBmより大きく、分配線への出射パワーは21 dBmより大きい。好適な他の実施例においては、出力パワー23 dBmより大きく、分配線への出射パワーは23 dBmより大きい。
第4組の好適な実施例の好適な一実施例においては、幹線光ファイバリンクは7kmより長い光ファイバ光路長を有している。好適な他の実施例においては、幹線光ファイバリンクは10kmより長い光ファイバ光路長を有している。更に他の好適な実施例においては、幹線光ファイバリンク15 kmより長い光ファイバ光路長を有している。
第5組の好適な実施例においては、ここに開示されている光通信システムは、光信号源を出る光信号の出力パワーにおいて20 dBmより大きい光信号を提供することが可能な中央オフィスにおける光信号源と、少なくとも1つが受信器を有する複数の遠隔端末と、光信号源を受信器に接続する光信号分配ネットワークと、を有し、光信号分配ネットワークは分配線によって光信号源に光結合されている第1スプリッタを有し、分配線は20 kmより長い光ファイバ光路長を有し、分配線に入る光信号の出射パワーは20 dBmより大きく、第1スプリッタは光信号を少なくとも32本の下流光路に分岐することが可能である。光信号は中央オフィスと複数の遠隔端末との間で一度だけ分岐され、出射パワーが20 dBmより大きいとき、分配線に入る光信号の出射パワーより30 dB低い最大反射パワーを光信号が生じるようにシステムパラメータが選択される。
第5組の好適な実施例の好適な一実施例においては、光信号源を出る光信号の出力パワーは21 dBmより大きく、分配線に入る光信号の出射パワーは21 dBmより大きい。好適な他の実施例においては、出力パワー23 dBmより大きく、分配線に入る光信号の出射パワーは23 dBmより大きい。
第6組の好適な実施例においては、ここに開示されている光通信システムは、光信号源を出る光信号の出力パワーにおいて17 dBmより大きい光信号を提供することが可能な中央オフィスにおける光信号源と、分配線によって光信号源に光結合されている第1スプリッタを備えた光信号分配ネットワークと、からなり、第1スプリッタは光信号を少なくとも2本の下流光路に分岐することが可能である。出射パワーが17 dBmより大きく、光信号がディザされないときに、光信号源を出る光信号の出力パワーより30 dB低い最大反射パワーを光信号が生じるようにシステムパラメータが選択される。
第6組の好適な実施例の好適な一実施例においては、分配線は5 kmより長い光ファイバ光路長を有している。
第6組の好適な実施例の好適な一実施例においては、光信号源を出る光信号の出力パワーは18 dBmより大きく、分配線に入る光信号の出射パワーは18 dBmより大きい。 好適な他の実施例においては、出力パワーは19 dBmより大きく、分配線に入る光信号の出射パワーは19 dBmより大きい。 更に他の好適な実施例においては、出力パワーは20 dBmより大きく、分配線に入る光信号の出射パワーは20 dBmより大きい。また他の好適な実施例においては、出力パワー21 dBmより大きく、分配線に入る光信号の出射パワーは21 dBmより大きい。好適な他の実施例においては、出力パワー23 dBmより大きく、分配線に入る光信号の出射パワーは23 dBmより大きい。
第6組の好適な実施例の好適な一実施例においては、幹線光ファイバリンクは7 kmより長い光ファイバ光路長を有している。好適な他の実施例においては、幹線光ファイバリンクは10 kmより長い光ファイバ光路長を有している。更に他の好適な実施例においては、幹線光ファイバ リンク15 kmより長い光ファイバ光路長を有している。
第6組の好適な実施例の好適な一実施例においては、光信号源を出る光信号の出力パワーは19 dBmより大きく、分配線に入る光信号の出射パワーは19 dBmより大きく、第1スプリッタ光信号を少なくとも4本の下流光路に分岐することが可能である。好適な他の実施例においては、出力パワーは20 dBmより大きく、分配線に入る光信号の出射パワーは20 dBmより大きく、第1スプリッタは光信号を少なくとも4本の下流光路に分岐することが可能である。
第7組の好適な実施例においては、ここに開示されている通信ネットワークは、操作波長範囲内の波長において少なくとも20 dBmの出力パワーを有する光信号を提供することが可能であり、光信号を生じる送信器を備えた中央オフィスにおける中央端末と、少なくとも1つが光信号を受信する受信器を有する複数の遠隔端末と、中央端末を複数の遠隔端末に光結合する光ネットワークと、を備える。光ネットワークは第1スプリッタを含んだ遠隔ノードと中央オフィスを第1スプリッタに結合する分配線を含んだ複数の光ファイバリンクとを有し、幹線光ファイバリンクは5 kmより長い光ファイバ長さを有し、光信号の出射パワーは20 dBmより大きく、第1スプリッタは光信号を少なくとも2本の下流光路に分岐することが可能であり、受信器は少なくとも2本の下流光路の少なくとも1つに光結合されている。分配線に入る光信号の出射パワーが20 dBmより大きいとき、45乃至560 MHz範囲の周波数の実質的に全チャネルで操作波長範囲において50 dBcより大きいCNRを提供するように通信ネットワークパラメータが選択される。
第7組の好適な実施例の好適な一実施例においては、幹線光ファイバリンク若しくは分配線は複数の光ファイバを有している。好適な他の実施例においては、幹線光ファイバリンクは光ファイバケーブルを有している。好適には、幹線光ファイバリンクは単一ファイバタイプからなる。
第7組の好適な実施例の好適な他の実施例においては、光ネットワークは更に複数の第1スプリッタ及び複数の分配線を備え、第1スプリッタは、各々、第1スプリッタを中央オフィスに接続する個別の幹線光ファイバリンク若しくは分配線を有している。好適な一実施例においては、操作波長は約1530 nmから約1570 nmの間である。好適な他の実施例においては、操作波長範囲は約1545 nmから約1555 nmまで広がっている。
好適な一実施例においては、中央端末を出る光信号の出力パワーは21 dBmより大きく、分配線に入る光信号の出射パワーは21 dBmより大きい。好適な他の実施例においては、出力パワーは23 dBmより大きく、分配線に入る光信号の出射パワーは23 dBmより大きい。
好適な一実施例においては、幹線光ファイバリンクは7 kmより長い光ファイバ光路長を有している。好適な他の実施例においては、幹線光ファイバリンクは10 kmより長い光ファイバ光路長を有している。更に他の好適な実施例においては、幹線光ファイバリンクは15 kmより長い光ファイバ光路長を有している。
第8組の好適な実施例においては、ここに開示されている通信ネットワークは、操作波長範囲内の波長において少なくとも19 dBm出力パワーを有する光信号を提供することが可能であり、光信号を生じる送信器を備えた中央オフィスにおける中央端末と、少なくとも1つが光信号を受け取る受信器を有している複数の遠隔端末と、中央端末を複数の遠隔端末に光結合する光ネットワークと、を備えており、光ネットワークは第1スプリッタ及び中央端末を第1スプリッタに接続する分配線を含んだ複数の光ファイバリンクを備えており、幹線光ファイバリンクは10 kmより長い光ファイバを有しており、分配線に入る光信号の出射パワーは19 dBmより大きく、第1スプリッタは光信号を少なくとも2本の下流光路に分岐することが可能であり、受信器は少なくとも2本の下流光路の少なくとも1つに光結合されている。出射パワーが19 dBmより大きいとき45乃至560 MHz範囲の周波数の実質的に全チャネルで操作波長範囲内において50 dBcより大きなCNRを提供するように通信ネットワークパラメータが選択される。
第8組の好適な実施例の好適な一実施例においては、幹線光ファイバリンク若しくは分配線は15 kmよりも長い光ファイバ光路長を有している。
第8組の好適な実施例の好適な他の実施例においては、出力パワーは20 dBmより大きく、分配線に入る光信号の出射パワーは20 dBmより大きく、第1スプリッタは光信号を少なくとも4本の下流光路に分岐することが可能である。
第9組の好適な実施例においては、光信号を送信する方法がここに開示されており、 該方法は、中央オフィスにおける中央端末を少なくとも1つが受信器を有している複数の遠隔端末に、第1スプリッタと、中央オフィスを遠隔ノードに結合して中央端末を遠隔ノードに光結合する分配線を含む複数の光ファイバリンクと、遠隔ノードとを備えた非能動光ネットワークを介して光結合する行程と、第1スプリッタを受信器に光結合する行程と、操作波長範囲内の波長において少なくとも20 dBmの出力パワーで中央端末において光信号を生じる行程と、を含み、分配線に入る光信号の出射パワーは少なくとも20 dBmであり、45乃至560 MHz範囲の周波数の実質的に全チャネルで50 dBcより大きなCNRを提供するようにシステムパラメータが選択される。
好適には、第9組の好適な実施例の分配線は5 kmより長い光ファイバ光路長を有している。
第9組の好適な一実施例の好適な実施例においては、中央端末を第1スプリッタに接続する光ファイバは、出射パワーが少なくとも20 dBmのときの波長において分配線に入る光信号の出射パワーよりも20 dBm小さい最大反射パワーを呈するように選択される。 好適な他の実施例においては、送信器を第1スプリッタに接続する光ファイバは、出射パワーが少なくとも20 dBmのときの波長において出射パワーよりも23 dBm低い最大反射パワーを呈するように選択される。好適な他の実施例においては、中央端末を第1スプリッタに接続している光ファイバは、出射パワーが少なくとも20 dBmのときの波長において出射パワーよりも30 dBm低い最大反射パワーを呈するように選択される。
第9組の好適な実施例の好適な一実施例においては、中央オフィスを出る光信号の出力パワーは21 dBmより大きい。好適な他の実施例においては、出力パワーは23 dBmより大きい。
第9組の好適な実施例の好適な一実施例においては、分配線は7 kmより長い光ファイバ光路長を有している。好適な他の実施例においては、幹線光ファイバリンクは10 kmより長い光ファイバ光路長を有している。更に他の好適な実施例においては、幹線光ファイバリンクは15 kmより長い光ファイバ光路長を有している。
第10組の好適な実施例においては、ここに開示されている光通信システムは、操作波長範囲内の選択波長において18 dBmより大きな出力パワーで光信号を提供可能な中央オフィスにおける光信号源と、分配線によって光信号源に光結合されている第1スプリッタを有する光信号分配ネットワークを、を備えており、第1スプリッタは光信号を少なくとも2本の下流光路に分岐することが可能であり、分配線に入る光信号の出射パワーは18 dBmより大きく、出射パワーが18 dBmより大きいときの選択波長において、幹線光ファイバリンクのSBS閾値パワーは(αAeff)γB/gB より大きい。
好適には、第9組の好適な実施例における分配線は5 kmより長い光ファイバ光路長を有している。好適な実施例においては、幹線光ファイバリンクは7 kmより長い光ファイバ光路長を有している。
第9組の好適な実施例の好適な一実施例においては、光信号源を出る光信号の出力パワーは19 dBmより大きく、分配線に入る光信号の出射パワーは19 dBmより大きい。好適な他の実施例においては、出力パワー20 dBmより大きく、分配線に入る光信号の出射パワーは20 dBmより大きい。更に他の好適な実施例においては、出力パワー21 dBmより大きく、分配線に入る光信号の出射パワーは21 dBmより大きい。また他の好適な実施例においては、出力パワーは23 dBmより大きく、分配線に入る光信号の出射パワーは23 dBmより大きい。
第10組の好適な実施例の好適な一実施例においては、分配線は10 kmより長い光ファイバ光路長を有している。好適な他の実施例においては、幹線光ファイバリンクは15 kmより長い光ファイバ光路長を有している。
第10組の好適な実施例の好適な一実施例においては、光信号源を出る光信号の出力パワーは19 dBmより大きく、分配線に入る光信号の出射パワーは19 dBmより大きく、第1スプリッタは光信号を少なくとも4本の下流光路に分岐することが可能である。好適な他の実施例においては、出力パワー20 dBmより大きく、分配線に入る光信号の出射パワーは20 dBmより大きく、第1スプリッタは光信号を少なくとも4本の下流光路に分岐することが可能である。
第11組の好適な実施例においては、ここに開示されている光通信システムは、出力パワーにおける光信号を提供する中央オフィスにおける光信号源と、少なくとも1つが受信器を有する複数の遠隔端末と、光信号源を受信器に接続する光信号分配ネットワークと、を有し、光信号分配ネットワークは分配線によって光信号源に光結合されている第1スプリッタを有し、第1スプリッタは光信号を少なくとも2本の下流光路に分岐することが可能である。分配線は5 kmより長い光ファイバ光路長を有しており、分配線に入る光信号の出射パワーが20 dBmより大きいとき、45乃至560 MHz範囲の周波数の実質的に全チャネルで、操作波長範囲内において、CNRが43 dBcより大きく、又はCSOが−58 dBcより小さく、又はCTBが−58 dBcより小さくなるようにシステムパラメータが選択される。好適には、分配線に入る光信号の出射パワーが20 dBmより大きいとき、45乃至560 MHz範囲の周波数の実質的に全チャネルでCNRは43 dBcより大きく、CSOは−58 dBcより小さく、CTBは−58 dBcより小さい。
好適な一実施例においては、 分配線に入る光信号の出射パワーは21 dBmより大きく(及び、光信号源を出る光信号の出力パワーが21 dBmより大きいときの45乃至560 MHz範囲の周波数の実質的に全チャネルでCNRは43 dBcより大きく、又はCSOは−58 dBcより小さく、又はCTBは−58 dBcより小さい)。より好適には、分配線に入る光信号の出射パワーが21 dBmより大きいとき、45乃至560 MHz範囲の周波数の実質的に全チャネルでCNRは43 dBcより大きく、CSOは−58 dBcより小さく、CTBは−58 dBcより小さい。 好適な他の実施例においては、出射パワーは23dBmより大きく(及び、光信号源を出る光信号の出力パワーが23 dBmより大きいときの45乃至560 MHz範囲の周波数の実質的に全チャネルでCNRは43 dBcより大きく、又はCSOは−58 dBcより小さく、又はCTBは−58 dBcより小さい)。より好適には、分配線に入る光信号の出射パワーが23 dBmより大きいとき、45乃至560 MHz範囲の周波数の実質的に全チャネルでCNRは43 dBcより大きく、CSOは−58 dBcより小さく、CTBは−58 dBcより小さい。
好適な実施例においては、分配線は7 kmより長い光ファイバ光路長を有している。 好適な他の実施例においては、幹線光ファイバリンクは10 kmより長い光ファイバ光路長を有している。更に他の好適な実施例においては、幹線光ファイバリンクは15 kmより長い光ファイバ光路長を有している。
好適な一実施例においては、分配線に入る光信号の出射パワーは21 dBm より大きく、第1スプリッタは光信号を少なくとも4本の下流光路に分岐することが可能である。
好適な実施例においては、光信号分配ネットワークは更に個別の分岐光ファイバリンク若しくは分配ラインによって第1スプリッタに光結合されている少なくとも1つの中間スプリッタを備えている。
好適な一実施例においては、第1スプリッタは光信号を少なくとも4本の下流光路に分岐することが可能であり、光信号分配ネットワークは更に個別の分岐光ファイバリンク若しくは分配ラインによって第1スプリッタに光結合されている少なくとも1つの中間スプリッタを備えており、少なくとも1つの中間スプリッタは光信号を少なくとも2本の下流光路に分岐することが可能である。 好適な他の実施例においては、第1スプリッタは光信号を少なくとも4本の下流光路に分岐することが可能であり、光信号は中央オフィスと複数の遠隔端末との間で一度だけ分岐される。更に他の好適な実施例においては、第1スプリッタは光信号を少なくとも32本の下流光路に分岐することが可能である。また他の好適な実施例においては、第1スプリッタは光信号を少なくとも4本の下流光路に分岐することが可能であり、光信号は中央オフィスと複数の遠隔端末との間で一度だけ分岐され、分配線に入る光信号の出射パワーが20 dBmより大きいとき、45乃至560 MHz範囲の周波数の実質的に全チャネルで、操作波長範囲内において、CNRが43 dBcより大きく、CSOが−58 dBcより小さく、CTBが−58dBcより小さくなるようにシステムパラメータが選択される。
好適な他の実施例においては、幹線光ファイバリンク若しくは分配線は20kmより長い光ファイバ光路長を有しており、第1スプリッタ光信号を少なくとも32本の下流光路に分岐することが可能であり、光信号は中央オフィスと複数の遠隔端末との間で一度だけ分岐される。
第12組の好適な実施例においては、ここに開示されている通信ネットワークは、操作波長範囲内の波長において出力パワーを伴って中央端末から出射する光信号を生じる送信器を備えた中央オフィスにおける中央端末と、少なくとも1つが光信号を受け取る受信器を有している複数の遠隔端末と、中央端末を複数の遠隔端末に光結合する光ネットワークと、を備え、光ネットワークは第1スプリッタと中央端末を第1スプリッタに接続する分配線を含んだ複数の光ファイバリンクとを有しており、分配線は5 kmより長い光ファイバ長を有しており、第1スプリッタは光信号を少なくとも2本の下流光路に分岐することが可能であり、受信器は少なくとも2本の下流光路の少なくとも1つに光結合されており、が分配線に入る光信号の出射パワーが23 dBm以上のとき、45乃至560 MHz範囲の周波数の実質的に全チャネルで、操作波長範囲内において50 dBcより大きなCNRを提供するように通信ネットワークパラメータ選択されている。
第13組の好適な実施例においては、ここに開示されている通信ネットワークは、操作波長範囲内の波長において出力パワーで光信号を出力する中央オフィスにおける中央端末と、少なくとも1つが光信号を受け取る受信器を有している複数の遠隔端末と、中央端末を複数の遠隔端末に光結合する光ネットワークと、を備えており、光ネットワークは第1スプリッタと中央端末を第1スプリッタに接続する幹線光ファイバリンクを含んだ複数の光ファイバリンクとを備え、幹線光ファイバリンクは10 kmより長い光ファイバ長を有し、第1スプリッタは光信号を少なくとも2本の下流光路に分岐することが可能であり、受信器は少なくとも2本の下流光路の少なくとも1つに光結合し、中央端末を出る光信号の出力パワーが19 dBm以上のとき、45乃至560 MHz範囲の周波数の実質的に全チャネルで、操作波長範囲内において50 dBcより大きなCNRを提供するように通信ネットワークパラメータが選択されている。
第13組の好適な実施例の好適な一実施例においては、中央端末は光信号を生じる送信器を備えている。好適な実施例の第13組の好適な他の実施例においては、幹線光ファイバリンクは15 kmより長い光ファイバ光路長を有している。
第14組の好適な実施例においては、光信号を送信する方法がここに開示されており、該方法は、中央オフィスにおける中央端末を少なくとも1つが受信器を有する複数の遠隔端末に、第1スプリッタと、中央オフィスを遠隔ノードに接続して中央端末を第1スプリッタに光結合する分配線を含んだ複数の光ファイバリンクと、を備えた非能動光ネットワークを介して光結合する行程と、第1スプリッタを受信器に光結合する行程と、操作波長範囲内の波長において少なくとも20 dBmの出力パワーの光信号を中央端末において生じる行程と、を含み、分配線に入る光信号の出射パワーが20 dBmより大きいとき、45乃至560 MHz範囲の周波数の実質的に全チャネルで、操作波長範囲内において、CNRが43 dBcより大きく、又はCSOが−58 dBcより小さく、又はCTBが−58 dBcより小さくなるようにシステムパラメータが選択される。
第14組の好適な実施例の好適な一実施例においては、分配線は5 kmより長い光ファイバ光路長を有している。第14組の好適な実施例の好適な他の実施例においては、中央端末を第1スプリッタに接続する光ファイバは、分配線への出射パワーが少なくとも20 dBmのときの波長において出力パワーより20 dBm低い最大反射パワーを呈するように選択される。
第15組の好適な実施例においては、ここに開示されている光通信システムは操作波長範囲内の波長における出力パワーの光信号を提供する中央オフィスにおける光信号源と、分配線によって光信号源に光結合されている第1スプリッタを有する光信号分配ネットワークと、を備え、第1スプリッタは光信号を少なくとも2本の下流光路に分岐することが可能であり、分配線に入る光信号の出射パワーが18 dBmより大きいときの波長において幹線光ファイバリンクのSBS閾値パワーは(αAeff)γB/gB より大きい。好適な実施例においては、幹線光ファイバリンク若しくは分配線は5 kmより長い光ファイバ光路長を有している。
第16組の好適な実施例においては、ここに開示されている光通信システムは、出力パワーにおける光信号を提供する中央オフィスにおける光信号源と、少なくとも1つが受信器を有する複数の遠隔端末と、光信号源を受信器に光結合する光信号分配ネットワークと、を有し、光信号分配ネットワークは幹線光ファイバリンク若しくは分配線によって光信号源に光結合されている第1スプリッタを有し、分配線は中央オフィスを遠隔ノードに結合し、第1スプリッタは光信号を少なくとも2本の下流光路に分岐することが可能であり、幹線光ファイバリンクは5 kmより長い光ファイバ光路長、及び1400 nmより小さなゼロ分散波長を有し、分配線に入る光信号の出射パワーが18 dBmより大きいとき、45乃至560 MHz範囲の周波数の実質的に全チャネルで、操作波長範囲内において、CNRが43 dBcより大きく、又はCSOが−58 dBcより小さく、又はCTB−58 dBcより小さくなるようにシステムパラメータが選択される。
好適な一実施例においては、分配線に入る光信号の出射パワーが19 dBmより大きいとき、45乃至560 MHz範囲の周波数の実質的に全チャネルで、操作波長範囲内において、CNRが43 dBcより大きく、又はCSOが−58 dBcより小さく、又はCTBが−58 dBcより小さくなるようにシステムパラメータが選択される。好適な他の実施例においては、出射パワーが20 dBmより大きいとき、45乃至560 MHz範囲の周波数の実質的に全チャネルで、操作波長範囲内において、CNRが43 dBcより大きく、又はCSOが−58 dBcより小さく、又はCTBが−58 dBc より小さくなるようにシステムパラメータが選択される。更に他の好適な実施例においては、出射パワーが20 dBmより大きいとき、45乃至560 MHz範囲の周波数の実質的に全チャネルで、操作波長範囲内において、CNRが43 dBcより大きく、CSOが−58dBcより小さくなるようにシステムパラメータが選択される。好適な他の実施例においては、出射パワーが20 dBmより大きいとき、45乃至560 MHz範囲の周波数の実質的に全チャネルで、操作波長範囲内において、CNRが43dBcより大きく、CTBが−58 dBcより小さくなるようにシステムパラメータが選択される。また他の好適な実施例においては、出射パワーが20 dBmより大きいとき、45乃至560 MHz範囲の周波数の実質的に全チャネルで、操作波長範囲内において、CSOが−58 dBcより小さく、CTBが−58 dBcより小さくなるようにシステムパラメータが選択される。好適な他の実施例においては、出射パワーが20 dBmより大きいとき、45乃至560 MHz範囲の周波数の実質的に全チャネルで、操作波長範囲内において、CNRが43 dBcより大きく、CSOが−58 dBcより小さく、CTBが−58 dBcより小さくなるようにシステムパラメータが選択される。
好適な他の実施例においては、分配線は10 kmより長い光ファイバ光路長を有している。更に他の好適な実施例においては、幹線光ファイバリンクは12 kmより長い光ファイバ光路長を有している。また他の好適な実施例においては、幹線光ファイバリンクは13 kmより長い光ファイバ光路長を有している。
好適な他の実施例においては、幹線光ファイバリンク若しくは分配線は10 kmより長い光ファイバ光路長を有しており、分配線に入る光信号の出射パワーが19 dBm以上のとき、45乃至560 MHz範囲の周波数の実質的に全チャネルで、操作波長範囲内において、CNRが43 dBcより大きく、又はCSOが−58 dBcより小さく、又はCTBが−58 dBcより小さくなるようにシステムパラメータが選択される。
更に他の好適な実施例においては、幹線光ファイバリンク若しくは分配線は8 kmより長い光ファイバ光路長を有しており、分配線に入る光信号の出射パワーが20 dBm以上のとき、45乃至560 MHz範囲の周波数の実質的に全チャネルで、操作波長範囲内において、CNRが43 dBcより大きく、又はCSOが−58 dBcより小さく、又はCTBが−58 dBcより小さくなるようにシステムパラメータが選択される。
また他の好適な実施例においては、分配線は6 kmより長い光ファイバ光路長を有しており、分配線に入る光信号の出射パワーが21 dBm以上のとき、45乃至560 MHz範囲の周波数の実質的に全チャネルで、操作波長範囲内において、CNRが43 dBcより大きく、又はCSOが−58 dBcより小さく、又はCTBが−58 dBcより小さくなるようにシステムパラメータが選択される。
好適な他の実施例においては、分配線に入る光信号の出射パワーが23 dBm以上のとき、45乃至560 MHz範囲の周波数の実質的に全チャネルで、操作波長範囲内において、CNRが43 dBcより大きく、又はCSOが−58 dBcより小さく、又はCTBが−58 dBcより小さくなるようにシステムパラメータが選択される。
再度図1を参照すると、好適な一実施例においては、光通信システムは中央オフィス(CO)と非能動光ネットワーク16とを有している。PONヘッド末端端末装置を含むOLT 12がCOに位置している。分配線20は第1スプリッタ24をCOに接続する。第1スプリッタ24が局所収束ポイント(LCP)すなわち遠隔ノード25に含まれている。分配線20はOLT12 を第1スプリッタ24に光結合する。分配ライン26は遠隔ノード25を中間ノード29に結合し、 第1スプリッタ24を中間スプリッタ28に光結合する。 中間スプリッタ28はネットワークアクセスポイント(NAP)に位置している。ドロップライン30はONTにおけるエンドユーザー若しくは加入者を結合する。ドロップライン30は好適には3 dB/kmより低いマクロ屈曲(macrobending)損失を有し、それはピンアレイ曲げ試験若しくは20 mmマンドレル試験によって測定され、好適には両方の試験によって測定される。好適にはマクロ屈曲損失は、ドロップライン30のファイバ光路長の少なくとも最後の100メートルで3 dB/kmよりも低い。遠隔ノード及びONTはCOから離間している。
図5は光通信システムの他の好適な実施例を示しており、COと非能動光ネットワーク16とを有している。分配線20は、第1スプリッタ24をONT14xに光結合することによってCOにおけるOLT12を遠隔ノード25における第1スプリッタ24及びドロップラインの役割を担う分配ライン26に接続する。第1スプリッタ24及び遠隔ノード25はCOから離間している。
図6は光通信システムの他の好適な実施例を示し、中央オフィス(CO)とそれに結合している複数の非能動光ネットワークを備えている。COはハブとしての役割を担い、PONが、音声、データ及び/又は高速双方向ビデオ等の一組のサービス及び他のサービスを加入者にONT14a乃至h等を介して届けるために設けられている。届けられるサービスには全加入者が同じ信号や情報を受け得るような放送サービス、又は各加入者が個別に選択したテレフォニーや音声サービス等の信号や情報を受け取る交換(switched)サービスやナローキャストサービスがある。放送信号若しくはサービスの源300は、例えば、衛星、高速リンク、事前録音、オンサイト生成、又はインターネット接続サービスプロバイダ(ISP)によって提供されることが可能であり、源は変調ブロードバンド光搬送信号等の変調された光信号をライン302に出力する。複数の放送源300が単一源の替わりに提供され得る。
変調されたブロードバンド光信号は増幅器304によって増幅され、その後スプリッタ306によって分岐される。その後、信号は更に光増幅器308及び310によって増幅され、スプリッタ314及び316によって更に分岐される。スプリッタ306、314及び316は好適にはパワースプリッタであり、各パワースプリッタ306、314及び316は入力信号を1以上の出力信号に再現すなわち複製する。例えば、出力信号の各々は入力信号と同一の変調情報及び周波数内容を有しているが、出力信号の各々は一般的に入力信号よりもパワーが低い。
ここにおける全ての実施例において、他に記載がなければ、全スプリッタは有利にはパワースプリッタ(例えばスプリッタ306)である。1以上のWDMスプリッタを使用することが可能であり、単独若しくは1以上のパワースプリッタの連動がある。パワースプリッタ及びWDMスプリッタの両方を同じノード内に配置しても良い。好適には、全第1スプリッタがパワースプリッタである。
スプリッタ314及び316は各々マルチ出力を含み、個別の光ファイバライン318に放送信号を提供する。
システムは更に複数の光カプラ319を含んでも良く、それは、例えば、個別のライン318に結合されるWDM装置であり、放送ブロードバンド信号を個別の分配線(例えば320a)に光結合する。該分配線は、個別のPONデータ送信及び受信装置(例えば312a)を個別の第1スプリッタ(例えば324a)に光結合する。
好適には各遠隔ノード325は光信号を1以上の分配ライン326に分岐する構成要素を含んでいる。 好適には各遠隔ノード(例えば325a)は、信号のパワーの一部をその遠隔ノードに結合しているN分配ラインの各々に送る第1パワースプリッタ(例えば324a)を含んでいる。代替案として、若しくは追加的に、1以上の遠隔ノード(例えば325a)はWDMスプリッタを含んでおり、それは1以上の波長を選択された分配ライン326に差し向ける。遠隔ノードの各々はCOから空間的に離間している。
図7は図6の拡大図の概要図であり、PONデータ送信及び受信装置(例えば312a)の代表的な実施例を示しており、それは好適には入力ライン313によって音声、データ及び/又はビデオ信号等を好適には受け取り、分配線(例えば320a)によって第1スプリッタ(例えば324a)に届けられて、最終的に1以上の加入者に届けられる。PONデータ送信及び受信装置(例えば312a)は好適には例えばレーザ、LED又は他の光サービス等の光送信器330、光受信器332及び光カプラ334を含んでいる。送信器330及び受信器332は好適には各々電光信号変換及び光電信号変換を行うことが可能である。送信器330は入力ライン313によって提供された信号に基づいて変調された光信号を生じてサービスを加入者に提供する。
受信器332はデータ等のデジタル信号を受信し、出力ライン333によって信号を戻す。PONデータ送信及び受信装置(例えば312a)は例えばフィルタ、アイソレータ、及び/又はマルチプレクサ等の追加の光学要素を含むことが可能である。
図8は光通信システムの他の好適な実施例を示し、中央オフィスCOと、少なくとも1つの非能動光ネットワーク16と、少なくとも1つのONT14aとを備えている。COはアナログ送信器400を有し、それは好適にはおよそ1550 nm、例えば、1530と1565 nmとの間の操作波長範囲における1以上のアナログ光信号を送信する。信号は光ファイバライン402によってスプリッタ404に移され、該スプリッタ404は信号を光ファイバライン406を含むマルチ出力光路に分岐することが可能であり、該光ファイバライン406はスプリッタ410に入る前の信号を増幅する増幅器408を含んでいる。信号はその後分岐されて増幅器 414を含む光ファイバライン412によってスプリッタ416に運ばれる。信号はその後光ファイバライン418を介して波長分岐マルチプレクサ(WDM MUX)419に進む。COは更にデジタル送信器431を含み、該デジタル送信器431は好適にはおよそ1490 nmの操作波長範囲内で1以上のデジタル信号を送信する。送信器431によって生成された光信号は光ファイバライン432によってWDM MUX419に運ばれる。COは更にデジタル受信器440を含み、該デジタル受信器440は好適にはおよそ1310 nmの操作波長範囲においてWDM MUX419から光ファイバライン442を介して光信号を受信する。
WDM MUX419はスプリッタ424に光ファイバライン若しくは分配線420を介して光結合している。スプリッタ424はCOの外側の第1スプリッタであり、COから離間して設置されており、好適には500メートルより長く離間している。スプリッタ424はよって「第1スプリッタ」であり、好適にはパワースプリッタである。スプリッタ424はスプリッタ428に光ファイバライン若しくは分配ライン426を介して光結合されている。スプリッタ428は好適にはパワースプリッタである。スプリッタ428はONT14a に光ファイバライン若しくはドロップライン430を介して光結合されている。
WDM MUX500はONT14a内に位置しており、受信器 504に光路502を介して光結合され、受信器508に光路506を介して光結合され、そして送信器512に光路510を介して光結合されている。 好適な実施例においては、WDM MUX500はトリプレクサ(triplexer)である。
受信器504は、送信器400によって送信されるアナログ光信号(およそ1550 nmの操作波長範囲において)を受信する。受信器508は送信器430によって送信されるデジタル光信号(およそ1490 nmの操作波長範囲において)を受信する。 送信器512はおよそ1310 nmの操作波長範囲において受信器440の受信用の1以上の光信号を送信する。ライン420、426、及び430は少なくとも3つの波長までにおいて光信号を同時に移送することが可能である。
好適にはWDM MUX419、ライン420、426及び430、スプリッタ424及び428、並びにWDM MUX500は能動部品を使用していない非能動光ネットワークを構成し、より好適には能動部品を含んでいない。
図8はONT14aからの上流へ戻す信号用のオプションの第2ファイバ光路を示しており、送信器512は光ファイバライン530を介してスプリッタ528に光結合されている。スプリッタ528は戻り信号が遭遇するONTの外側の第1スプリッタである。スプリッタ524はスプリッタ528に光ファイバライン526を介して光結合されている。スプリッタ524は受信器440に光ファイバライン520を介して光結合されている。送信器512からの信号はライン510、ライン530、若しくはそれらの両方によって運ばれる。
いくつかの実施例においては、スプリッタ424からの1以上の出力光路が1以上のONTに個別の光ファイバラインによって光結合されている。
システムは複数のPONからなり、それはスプリッタ416、及び/又はスプリッタ410、及び/又はスプリッタ404の個別の出力光路に光結合されている。
オプションとして、ONTは受信器504を含み、受信器508及び/又は送信器512を除外しても良い。もし、例えば、受信器508及び送信器512の両方が特定のONTから欠けていれば、WDM MUX 500もまた除外されていてライン430は受信器504に直接接続する。
中央オフィスCOは1以上の信号源を収容する建物、他の構造体、ハウジング、又は筐体であり、少なくとも1つの信号源は光信号源である。例えば、図9を参照すると、中央オフィスは、インターネットプロトコール(IP)ルーター、データセンタ(Data)、音声端末(Voice)、長距離通信信号を送信及び/又は受信する長距離通信機器(LD)、都市通信信号を送信及び/又は受信する都市通信機器(Metro)、ヘッド末端から信号を受信するケーブルテレビ(CATV)端末等の中央オフィス機器を収納しており、これによってCATV端末は衛星(SAT)を介したヘッド末端との衛星リンクを確立する衛星機器を備え得る。中央オフィスは有利には電子スイッチ、若しくは中央オフィススイッチ、若しくは複数のスイッチ(図9において一般的に「Switch」と示されている)を備えており、それは1以上の音声端末を中央オフィス機器の1以上の部品に接続可能であって、よって中央オフィス内での信号の一方向若しくは双方向送信を可能にする。有利には、1以上のOLTが1以上のPON(PON1、PON2、PON3等)に接続されている。OLTはまた1以上の音声端末、IPルーター及びインターネットセンタ、並びにCATV端末(放送ビデオ)に接続されている。都市通信機器又は長距離通信機器等の中央オフィス機器は、好適にはPONを介して信号を送ることなく中央オフィスから又は中央オフィスへ信号を送受信する能力を有しており、COから外に延びる都市及び長距離ラインは好適には1以上の他のCOに光結合されている。データセンタ(DATA)は好適にはCOの外部のインターネット接続サービスプロバイダ(ISP)と通信する。中央オフィス内の音声端末は、信号をPONを介して送ることなく1以上の加入者に接続しても良い。
上記の任意の組の好適な実施例に関して、更なる好適な実施例は、光信号を少なくとも4本、16本、32本、64本、又は128本の下流光路に分岐することが可能な第1スプリッタを各々有している。
上記の任意の組の好適な実施例に関して、更なる好適な実施例は、光信号を少なくとも32本の下流光路に分岐可能な第1スプリッタ及び20km以上の光ファイバ光路長を有した幹線光ファイバリンク若しくは分配線、光信号を少なくとも32本の下流光路に分岐可能な第1スプリッタ及び25 kmより短くない光ファイバ光路長を有した幹線光ファイバリンク、並びに光信号を少なくとも32本の下流光路に分岐可能な第1スプリッタ及び30kmより短くない光ファイバ光路長を有した幹線光ファイバリンクを備えている。
1以上の中間スプリッタを明確に記載していない上記の任意の組の好適な実施例に関して、更なる好適な実施例は、中央オフィスと複数の遠隔端末との間で一度だけ分岐される光信号と、更に光信号を少なくとも16本の下流光路に分岐可能な第1スプリッタと、更に5 kmより長い光路長を有する幹線光ファイバリンクと、を各々有している。
上記の任意の組の好適な実施例に関して、更なる好適な実施例は光信号を少なくとも32本の下流光路に分岐可能な第1スプリッタを含んでいる。更に、他の各々の好適な実施例においては、幹線光ファイバリンク若しくは分配線は7 km、又は10 km、又は15 kmより長い光路長を有している。
上記の任意の組の好適な実施例に関して、更なる好適な実施例は光信号を少なくとも64本の下流光路に分岐可能な第1スプリッタを含んでいる。更に、他の各々の好適な実施例においては、幹線光ファイバリンク若しくは分配線は7 km、又は10 km、又は15 kmより長い光路長を有している。
上記の任意の組の好適な実施例に関して、更なる好適な実施例は非能動光ネットワークである光ネットワークを含んでいる。
上記の任意の組の好適な実施例に関して、更なる好適な実施例は送信器及び送信器によって生成された光信号を増幅する増幅器を備えた中央端末若しくは光信号源を含んでいる。
上記の任意の組の好適な実施例に関して、光信号サービスを出る光信号の出力パワーは分配線に入るその信号の出射パワー以上である。
上記の任意の組の好適な実施例に関して、更なる好適な実施例は1以上の操作波長範囲内の複数の波長において信号を生成することが可能な光信号源を含んでおり、光信号源は複数の送信器からなり、各送信器は各々の波長で光信号を生じることが可能である。好適な一実施例においては、複数の波長は約1460 nmと約1625 nmとの間に波長を含んでいる。好適な他の実施例においては、光信号源は複数の操作波長範囲内で光信号を生成する。好適な他の実施例においては、光信号源は第1操作波長範囲内の第1波長において第1光信号を生じ、第2操作波長範囲内の第2波長において第2光信号を生じる。第1波長又は第2波長のいずれかが約1300nmと約1320 nmとの間にあり、若しくは第1波長又は第2波長のいずれかが約1460 mと約1520 nmとの間にあり、若しくは第1波長又は第2波長のいずれかが約1530 nmと約1570 nmとの間にある。好適な一実施例においては、送信器はファブリー・ペロー(Fabry-Perot)レーザを備える。好適な他の実施例においては、送信器はVCSELレーザを備える。更に他の好適な実施例においては、光信号源若しくは中央端末は、以下の操作波長範囲の1以上において1以上の波長の各々を有する1以上の光信号を出すことが可能である、すなわち操作波長範囲は、1260から1360 nm、1360から1480 nm、1480から1500 nm、1539から1565 nm、及び/又は1550から1560 nmである。1360から1480 nmの範囲での操作は低水酸基(OH-)濃度の光ファイバ(いわゆる低水分光ファイバ)を用いることによって促進することが可能である。
いくつかの好適な実施例においては、光信号分配ネットワークは各々分岐光ファイバリンク若しくは分配ラインによって第1スプリッタに光結合されている複数の中間スプリッタを更に備え、各中間スプリッタは光信号を少なくとも2本の下流光路に分岐することが可能である。他の好適な実施例においては、中間スプリッタは光信号を少なくとも4本の下流光路に分岐することが可能である。また他の好適な実施例においては、中間スプリッタは光信号を少なくとも8本下流光路に分岐することが可能である。更に他の好適な実施例においては、中間スプリッタは光信号を少なくとも16本の下流光路に分岐することが可能である。他の好適な実施例においては、中間スプリッタは光信号を少なくとも32本の下流光路に分岐することが可能である。更に他の好適な実施例においては、中間スプリッタは光信号を少なくとも64本の下流光路に分岐することが可能である。他の好適な実施例においては、中間スプリッタは光信号を少なくとも128本の下流光路に分岐することが可能である。
好適には、中央オフィス(中央端末若しくは光信号源を含む)と複数の遠隔端末との間の総分岐比は少なくとも1:32である。好適な実施例においては、中央オフィスと複数の遠隔ユーザとの間の総分岐比は少なくとも 1:64である。
好適には、1530 nmと1565 nmと間の波長範囲内の波長において少なくとも1つの光信号が送信される。好適な実施例においては、光信号は約1550 nmの波長において送信される。好適な他の実施例においては、 少なくとも1つの光信号が1460 nmと1520 nmとの間の波長範囲内の波長において送信される。好適な一実施例においては、光信号は約1490 nmの波長において送信される。
好適には、光信号源は第1及び第2光信号を同時に届けることが可能である。
好適には、中央端末(若しくは光信号源)は第1スプリッタを経て上流へ送信する第3光信号を受信することが可能な光信号受信器を更に含む。好適な実施例においては、第1光信号は1530 nmと1565 nmとの間の波長範囲内での波長において送信され、第2光信号は1460 nmと1520 nmとの間の波長範囲内での波長において送信される。好適な他の実施例においては、第3光信号は1290 nmと1320 nmとの間の波長範囲内での波長において送信される。
好適な実施例においては、幹線光ファイバリンク若しくは分配線は波長において出力パワーより20 dBm低い最大反射パワーを呈し、好適には分配線へは出射パワーより20 dBm低い。好適な他の実施例においては、幹線光ファイバリンクは波長において出力パワーより25 dBm低い最大反射パワーを呈し、好適には分配線へは出射パワーより25 dBm低い。また他の好適な実施例においては、幹線光ファイバリンクは波長において出力パワーより30 dBm低い最大反射パワーを呈し、好適には分配線へは出射パワーより30 dBm低い。
好適な一実施例においては、システムは約500 Mbit/s以下で操作される。好適な他の実施例においては、システムは約650 Gbit/s以下で操作される。更に他の好適な実施例においては、システムは約1 Gbit/s以下で操作される。また他の好適な実施例においては、システムは約2 Gbit/s以下で操作される。
上記説明は本発明の単なる例示であって請求項に定義されている本発明の性質及び特徴の理解のための概要の提示が企図されていると理解すべきである。添付図面は本発明の更なる理解のために含まれて組み入れられており、本明細書の一部を構成している。かかる図面は本発明の種々の特徴及び実施例を示しており、それらは詳細な説明と併せて本発明の原理及び操作の説明の役割を担う。ここに開示されている本発明の好適な実施例に、添付した請求項に定義されている本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく種々の変形例を作り得るのは当業者にとっては自明である。