JPH08307359A - 光送信回路 - Google Patents
光送信回路Info
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- JPH08307359A JPH08307359A JP7107685A JP10768595A JPH08307359A JP H08307359 A JPH08307359 A JP H08307359A JP 7107685 A JP7107685 A JP 7107685A JP 10768595 A JP10768595 A JP 10768595A JP H08307359 A JPH08307359 A JP H08307359A
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- optical modulator
- optical
- modulator
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 アナログ光送信回路に関し、光変調器の非線
形性により発生する歪み劣化の少ない光送信回路の実現
を目的とする。 【構成】 V−L特性が(1)式で表される半導体電界
吸収型光変調器を用いた光送信回路において(ただし、
V0 ,aは定数であり、a>1を満たす)、 Pout = P0 exp[−(V/V0 )a ] ……
(1) この(1)式を(2)式で表されるV=Vbの近傍でテ
イラー展開した場合、 Vb = [(a−1)/a]1/a V0 ……
(2) 2次の係数が0となることを利用して、光変調器のバイ
アス電圧をVb に設定することにより変調器の2次の非
線形性により発生する2次歪み量が最小となる構成とす
るとともに、変調信号中に予め逆位相の3次の非線形歪
み成分を加えて3次の非線形歪みを補償する。
形性により発生する歪み劣化の少ない光送信回路の実現
を目的とする。 【構成】 V−L特性が(1)式で表される半導体電界
吸収型光変調器を用いた光送信回路において(ただし、
V0 ,aは定数であり、a>1を満たす)、 Pout = P0 exp[−(V/V0 )a ] ……
(1) この(1)式を(2)式で表されるV=Vbの近傍でテ
イラー展開した場合、 Vb = [(a−1)/a]1/a V0 ……
(2) 2次の係数が0となることを利用して、光変調器のバイ
アス電圧をVb に設定することにより変調器の2次の非
線形性により発生する2次歪み量が最小となる構成とす
るとともに、変調信号中に予め逆位相の3次の非線形歪
み成分を加えて3次の非線形歪みを補償する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光変調器を用いた光送
信回路に関し、特に光映像分配システム等の低歪みが必
要とされるサブキャリア(副搬送波)光送信回路に関す
る。
信回路に関し、特に光映像分配システム等の低歪みが必
要とされるサブキャリア(副搬送波)光送信回路に関す
る。
【0002】
【従来の技術】光通信においては、ディジタル伝送方式
が広く採用されているが、特に映像信号を経済的に送る
方式としてアナログ伝送方式も使用されている。アナロ
グ伝送用光送信回路においては、光変調器の(印加電圧
(Voltage ))−(光出力(Light Power ))特性(以
下V−L特性と略記する)の線形性が重要であり、V−
L特性の非線形性による歪み劣化については補償する必
要がある。従来より、光変調器のV−L特性の非線形性
による歪み劣化を補償する手法としては、フィードフォ
ワード歪み補償法が知られている。同歪み補償法は、歪
み成分を検出してこれを逆位相で光変調器出力光に加え
ることによって、光変調器の非線形特性により発生する
歪みを補償するものである。
が広く採用されているが、特に映像信号を経済的に送る
方式としてアナログ伝送方式も使用されている。アナロ
グ伝送用光送信回路においては、光変調器の(印加電圧
(Voltage ))−(光出力(Light Power ))特性(以
下V−L特性と略記する)の線形性が重要であり、V−
L特性の非線形性による歪み劣化については補償する必
要がある。従来より、光変調器のV−L特性の非線形性
による歪み劣化を補償する手法としては、フィードフォ
ワード歪み補償法が知られている。同歪み補償法は、歪
み成分を検出してこれを逆位相で光変調器出力光に加え
ることによって、光変調器の非線形特性により発生する
歪みを補償するものである。
【0003】ここで、従来のフィードフォワード歪み補
償技術を適用した光送信回路の構成例を図5に示す。こ
の図において、太線は光路を、また、細線は電気経路を
表している。図に示される光送信回路においては、光源
1からの出力光は多チャネル信号多重化装置2からの電
気信号により光変調器4において光変調され、分岐器5
で分岐される。分岐器5から出力される一方の分岐光で
ある誤差信号検出用光7は、光電気変換器8において光
電気変換され、増幅器9において振幅調整される。
償技術を適用した光送信回路の構成例を図5に示す。こ
の図において、太線は光路を、また、細線は電気経路を
表している。図に示される光送信回路においては、光源
1からの出力光は多チャネル信号多重化装置2からの電
気信号により光変調器4において光変調され、分岐器5
で分岐される。分岐器5から出力される一方の分岐光で
ある誤差信号検出用光7は、光電気変換器8において光
電気変換され、増幅器9において振幅調整される。
【0004】また、光変調器4の入力変調電気信号(F
DM多チャネル信号多重化装置2から出力される)は分
岐器3において分岐され、分岐された一方の電気信号が
遅延調整管10において遅延調整される。そして、減算
器11において、増幅器9の出力電気信号と遅延調整管
10の出力電気信号との減算が行われ、両者の差を表す
電気信号、すなわち誤差信号のみが出力される。
DM多チャネル信号多重化装置2から出力される)は分
岐器3において分岐され、分岐された一方の電気信号が
遅延調整管10において遅延調整される。そして、減算
器11において、増幅器9の出力電気信号と遅延調整管
10の出力電気信号との減算が行われ、両者の差を表す
電気信号、すなわち誤差信号のみが出力される。
【0005】さらに、上記誤差信号は、増幅器11にお
いて振幅調整された後、遅延調整管13において遅延調
整を施され、さらに、レーザダイオード14へ入力され
る。これにより、レーザダイオードは上記誤差信号に基
づいて光変調を行い、変調信号光を出射する。この変調
信号光は、可変光強度減衰器15において、主信号光に
含まれる歪み成分と同強度になるまで振幅調整された
後、光結合器16において、分岐器5の他方の分岐光で
ある主信号光6に逆位相で加え合わされる。これによ
り、光変調器に含まれる歪み成分を除去しようとするの
がフィードフォワード歪み補償法である。
いて振幅調整された後、遅延調整管13において遅延調
整を施され、さらに、レーザダイオード14へ入力され
る。これにより、レーザダイオードは上記誤差信号に基
づいて光変調を行い、変調信号光を出射する。この変調
信号光は、可変光強度減衰器15において、主信号光に
含まれる歪み成分と同強度になるまで振幅調整された
後、光結合器16において、分岐器5の他方の分岐光で
ある主信号光6に逆位相で加え合わされる。これによ
り、光変調器に含まれる歪み成分を除去しようとするの
がフィードフォワード歪み補償法である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、光変
調器として、半導体の電界吸収効果を用いた半導体電界
吸収型光変調器(参考文献としては、“小高勇他、電子
情報通信学会論文誌C-IVol. J74-C-I, No. 11, pp. 414
-420 ”等がある)の研究が活発に行われている。半導
体電界吸収型光変調器は印加電圧変化時の光吸収量変化
を利用した光変調器であるが、従来のDFB−LD(分
布帰還型半導体レーザ)に比較して高周波変調時の波長
チャーピング量が少なく、波長チャーピングと光ファイ
バの波長分散との相互作用により生ずるファイバ伝送後
の波長分散歪み劣化を抑制することが可能であるとして
注目されている。
調器として、半導体の電界吸収効果を用いた半導体電界
吸収型光変調器(参考文献としては、“小高勇他、電子
情報通信学会論文誌C-IVol. J74-C-I, No. 11, pp. 414
-420 ”等がある)の研究が活発に行われている。半導
体電界吸収型光変調器は印加電圧変化時の光吸収量変化
を利用した光変調器であるが、従来のDFB−LD(分
布帰還型半導体レーザ)に比較して高周波変調時の波長
チャーピング量が少なく、波長チャーピングと光ファイ
バの波長分散との相互作用により生ずるファイバ伝送後
の波長分散歪み劣化を抑制することが可能であるとして
注目されている。
【0007】しかしながら、同光変調器の使用時には、
同光変調器のV−L特性の非線形性により発生する非線
形歪みが大きな問題となり、この非線形歪み劣化を補償
する非線形補償回路を設ける必要がある。すなわち、光
送信回路の歪み特性は−60dBc程度以下必要である
のに対し、高々−50dBcの歪み特性しか得ることが
できない。したがって、同光変調器に関しては、低歪み
が要求される光送信回路に適用することができるよう
な、すなわちV−L特性の非線形性による歪み劣化が最
小となる構成の実現が課題となっている。
同光変調器のV−L特性の非線形性により発生する非線
形歪みが大きな問題となり、この非線形歪み劣化を補償
する非線形補償回路を設ける必要がある。すなわち、光
送信回路の歪み特性は−60dBc程度以下必要である
のに対し、高々−50dBcの歪み特性しか得ることが
できない。したがって、同光変調器に関しては、低歪み
が要求される光送信回路に適用することができるよう
な、すなわちV−L特性の非線形性による歪み劣化が最
小となる構成の実現が課題となっている。
【0008】しかしながら、前述したフィードフォワー
ド歪み補償法を適用した場合、光送信回路の構成が複雑
になるという欠点と、以下に述べるような好ましくない
問題があった。前述したフィードフォワード歪み補償法
では、光送信回路の出力光が光変調器の出力光および誤
差信号光の2信号光となり、これら2信号光の波長差に
よって伝送距離に比例した遅延差が生じ、光ファイバに
よる長距離伝送後には歪み除去が十分に行われなくなる
という問題がある。
ド歪み補償法を適用した場合、光送信回路の構成が複雑
になるという欠点と、以下に述べるような好ましくない
問題があった。前述したフィードフォワード歪み補償法
では、光送信回路の出力光が光変調器の出力光および誤
差信号光の2信号光となり、これら2信号光の波長差に
よって伝送距離に比例した遅延差が生じ、光ファイバに
よる長距離伝送後には歪み除去が十分に行われなくなる
という問題がある。
【0009】さらに、光映像分配システムにおいては光
ファイバ増幅技術が必須であるが、その利得は増幅され
る信号光の波長に依存して偏差を持つため、光変調器の
出力光に含まれる歪み成分の強度と誤差信号光中の歪み
成分の強度とが光増幅後に一致しなくなり、歪み成分の
除去が十分に行われないという問題が生ずる。また、上
記2信号光の波長を等しくすると、これらの間のビート
雑音の影響が無視できなくなり、信号光の雑音劣化が大
きな問題となる。本発明は上述した事情に鑑みて為され
たものであり、簡素な構成であるとともに、半導体電界
吸収型光変調器のV−L特性の非線形性による非線形歪
みを最小にすることができる光送信回路を提供すること
を目的としている。
ファイバ増幅技術が必須であるが、その利得は増幅され
る信号光の波長に依存して偏差を持つため、光変調器の
出力光に含まれる歪み成分の強度と誤差信号光中の歪み
成分の強度とが光増幅後に一致しなくなり、歪み成分の
除去が十分に行われないという問題が生ずる。また、上
記2信号光の波長を等しくすると、これらの間のビート
雑音の影響が無視できなくなり、信号光の雑音劣化が大
きな問題となる。本発明は上述した事情に鑑みて為され
たものであり、簡素な構成であるとともに、半導体電界
吸収型光変調器のV−L特性の非線形性による非線形歪
みを最小にすることができる光送信回路を提供すること
を目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、光源からの出
力光を半導体電界吸収型光変調器によって変調して送信
する光送信回路において、前記半導体電界吸収型光変調
器のバイアス電圧を、該半導体電界吸収型光変調器の電
圧−光出力特性に基づいて、該電圧−光出力特性の非線
形性を要因として発生する2次の歪みが最小となるよう
設定するとともに、該半導体電界吸収型光変調器に入力
しようとする変調信号に、該変調信号に基づいた該半導
体電界吸収光変調器による変調で発生する3次歪みと逆
位相の3次歪みを加えて出力するプリディストーション
電気回路を備え、該プリディストーション電気回路の出
力を該半導体電界吸収型光変調器の変調信号とすること
を特徴とするものである。
力光を半導体電界吸収型光変調器によって変調して送信
する光送信回路において、前記半導体電界吸収型光変調
器のバイアス電圧を、該半導体電界吸収型光変調器の電
圧−光出力特性に基づいて、該電圧−光出力特性の非線
形性を要因として発生する2次の歪みが最小となるよう
設定するとともに、該半導体電界吸収型光変調器に入力
しようとする変調信号に、該変調信号に基づいた該半導
体電界吸収光変調器による変調で発生する3次歪みと逆
位相の3次歪みを加えて出力するプリディストーション
電気回路を備え、該プリディストーション電気回路の出
力を該半導体電界吸収型光変調器の変調信号とすること
を特徴とするものである。
【0011】
【作用】上記構成によれば、半導体電界吸収型光変調器
のバイアス電圧が、該半導体電界吸収型光変調器の電圧
−光出力特性に基づいて、該電圧−光出力特性の非線形
性を要因として発生する2次の歪みが最小となるよう設
定される。また、該半導体電界吸収型光変調器に入力し
ようとする変調信号に、該変調信号に基づいた該半導体
電界吸収光変調器による変調で発生する3次歪みと逆位
相の3次歪みを加えてなる信号が、プリディストーショ
ン電気回路から該半導体電界吸収型光変調器へ変調信号
として入力される。
のバイアス電圧が、該半導体電界吸収型光変調器の電圧
−光出力特性に基づいて、該電圧−光出力特性の非線形
性を要因として発生する2次の歪みが最小となるよう設
定される。また、該半導体電界吸収型光変調器に入力し
ようとする変調信号に、該変調信号に基づいた該半導体
電界吸収光変調器による変調で発生する3次歪みと逆位
相の3次歪みを加えてなる信号が、プリディストーショ
ン電気回路から該半導体電界吸収型光変調器へ変調信号
として入力される。
【0012】
【実施例】以下、本発明の動作原理、および本発明の一
実施例による光送信回路について図面を参照して説明す
る。 (α)動作原理 ここでは、まず、本発明が基づく動作原理について説明
する。半導体電界吸収型光変調器においては、変調器印
加電圧をV、変調器出力光強度をPout 、および印加電
圧0[V]での光出力をP0 とすると、そのV−L特性
を以下の(1)式で近似することができる。
実施例による光送信回路について図面を参照して説明す
る。 (α)動作原理 ここでは、まず、本発明が基づく動作原理について説明
する。半導体電界吸収型光変調器においては、変調器印
加電圧をV、変調器出力光強度をPout 、および印加電
圧0[V]での光出力をP0 とすると、そのV−L特性
を以下の(1)式で近似することができる。
【数1】 ただし、(1)式において、V0 ,aは定数であり、a
>1を満たす。ここで、上記(1)式で表されるV−L
特性を図1に示す。
>1を満たす。ここで、上記(1)式で表されるV−L
特性を図1に示す。
【0013】本発明は、上記(1)式を印加電圧Vにお
いてテイラー展開した場合、以下の(2)式で表される
印加電圧Vb に対して、テイラー級数の2次の係数が0
となることを利用している。
いてテイラー展開した場合、以下の(2)式で表される
印加電圧Vb に対して、テイラー級数の2次の係数が0
となることを利用している。
【数2】 テイラー級数の2次の係数が0となることを利用すれ
ば、光変調器の非線形性によって生ずる2次の非線形歪
み劣化が最小となるよう、光変調器駆動バイアスをVb
に設定することが可能になり、光変調器の2次の非線形
性による歪み劣化を減少させることができるのである。
ば、光変調器の非線形性によって生ずる2次の非線形歪
み劣化が最小となるよう、光変調器駆動バイアスをVb
に設定することが可能になり、光変調器の2次の非線形
性による歪み劣化を減少させることができるのである。
【0014】図2は、半導体電界吸収型光変調器につい
て、2周波法による光変調器の2次歪み量(相互変調2
次歪み、IMD2)のバイアス電圧依存性の実験結果を
示す図である。また、図2には、図1に示す近似曲線を
展開した2次の係数からIMD2を計算して得られる計
算結果も示されている。図2により、実験結果と計算結
果は概ね一致しており、前述した(2)式で表される、
2次歪みを最小にするバイアス電圧が存在することがわ
かる。
て、2周波法による光変調器の2次歪み量(相互変調2
次歪み、IMD2)のバイアス電圧依存性の実験結果を
示す図である。また、図2には、図1に示す近似曲線を
展開した2次の係数からIMD2を計算して得られる計
算結果も示されている。図2により、実験結果と計算結
果は概ね一致しており、前述した(2)式で表される、
2次歪みを最小にするバイアス電圧が存在することがわ
かる。
【0015】さらに、光変調器の非線形性により発生す
る3次の歪みに関しては、例えば、“M.Nazarathy 他、
Journal of Lightwave Technology, Vol.11, pp.82-10
5, (1993年)”等の論文で用いられている3次の非線
形性を補償するプリディストーション歪み補償回路を付
加することにより、光変調器の非線形性による歪み劣化
を減少させることができる。すなわち、光変調器の非線
形歪み劣化が問題となるのは2次と3次の歪みであるか
ら、2次の非線形歪みが最小となるようバイアス電圧を
(2)式で表される電圧に設定し、さらに3次の非線形
歪みを補償するプリディストーション歪み補償回路を構
成することにより、低歪みな光送信回路を構成すること
ができる。
る3次の歪みに関しては、例えば、“M.Nazarathy 他、
Journal of Lightwave Technology, Vol.11, pp.82-10
5, (1993年)”等の論文で用いられている3次の非線
形性を補償するプリディストーション歪み補償回路を付
加することにより、光変調器の非線形性による歪み劣化
を減少させることができる。すなわち、光変調器の非線
形歪み劣化が問題となるのは2次と3次の歪みであるか
ら、2次の非線形歪みが最小となるようバイアス電圧を
(2)式で表される電圧に設定し、さらに3次の非線形
歪みを補償するプリディストーション歪み補償回路を構
成することにより、低歪みな光送信回路を構成すること
ができる。
【0016】(β)物理構成 次に、上述した動作原理に基づいた本発明の一実施例に
よる光送信回路について図面を参照して説明する。図3
は本発明の一実施例による光送信回路の概略構成を示す
ブロック図であり、図5と共通する部分には同一の符号
を付し、その説明を省略する。
よる光送信回路について図面を参照して説明する。図3
は本発明の一実施例による光送信回路の概略構成を示す
ブロック図であり、図5と共通する部分には同一の符号
を付し、その説明を省略する。
【0017】図3において、17は3次歪み補償回路
(プリディストーション歪み補償回路)、18は半導体
電界吸収型光変調器(以後、光変調器18と略記する)
であり、3次歪み補償回路17は、多チャネル信号多重
化装置2からの電気信号から、光変調器18において発
生する3次の非線形歪みと逆相となる3次歪みを発生さ
せる。また、光変調器18のバイアス電圧を、光変調器
18で発生する2次歪みが最小となる電圧値((2)式
で表される)に設定する。光変調器18について、
(2)式中のaの値は2,3であり、2次歪みが最小と
なるようバイアス電圧を設定すると、バイアス点での光
出力Pout は0.6P0 〜0.5P0 となる。
(プリディストーション歪み補償回路)、18は半導体
電界吸収型光変調器(以後、光変調器18と略記する)
であり、3次歪み補償回路17は、多チャネル信号多重
化装置2からの電気信号から、光変調器18において発
生する3次の非線形歪みと逆相となる3次歪みを発生さ
せる。また、光変調器18のバイアス電圧を、光変調器
18で発生する2次歪みが最小となる電圧値((2)式
で表される)に設定する。光変調器18について、
(2)式中のaの値は2,3であり、2次歪みが最小と
なるようバイアス電圧を設定すると、バイアス点での光
出力Pout は0.6P0 〜0.5P0 となる。
【0018】このように構成することにより、光変調器
18に入力される電気信号中に含まれる、3次歪み補償
回路17で発生された3次歪みと、光変調器18で発生
された3次歪みとが互いに打ち消されることになる。し
たがって、3次歪みが最小になるとともに、光変調器1
8で発生する2次歪みが最小となる。ここで、図4を参
照して、光送信回路全体としての特性について考察す
る。
18に入力される電気信号中に含まれる、3次歪み補償
回路17で発生された3次歪みと、光変調器18で発生
された3次歪みとが互いに打ち消されることになる。し
たがって、3次歪みが最小になるとともに、光変調器1
8で発生する2次歪みが最小となる。ここで、図4を参
照して、光送信回路全体としての特性について考察す
る。
【0019】図4において、‘○’は光出力が0.5P
0 となるよう印加電圧を設定した場合の相互変調複合2
次歪み(CSO)の測定結果、‘□’は同場合の相互変
調複合3次歪み(CTB)の測定結果、‘●’は多チャ
ネルの周波数多重されたAM−VSBキャリア信号に対
する本実施例の光送信回路による相互変調複合2次歪み
の測定結果、および‘■’は同光送信回路による相互変
調複合3次歪みの測定結果を表す。図4から明らかなよ
うに、約100MHz〜約400MHzの周波数帯域に
おいては、10dB以上の歪み改善が実現されている。
0 となるよう印加電圧を設定した場合の相互変調複合2
次歪み(CSO)の測定結果、‘□’は同場合の相互変
調複合3次歪み(CTB)の測定結果、‘●’は多チャ
ネルの周波数多重されたAM−VSBキャリア信号に対
する本実施例の光送信回路による相互変調複合2次歪み
の測定結果、および‘■’は同光送信回路による相互変
調複合3次歪みの測定結果を表す。図4から明らかなよ
うに、約100MHz〜約400MHzの周波数帯域に
おいては、10dB以上の歪み改善が実現されている。
【0020】(γ)まとめ 以上説明したように、本発明の一実施例によれば、光変
調器のV−L特性が(1)式で表される半導体電界吸収
型光変調器18について、2次及び3次の次数の非線形
性により発生する非線形歪みを最小にすることができ
る。また、バイアス点での光出力Pout は0.6P0 〜
0.5P0 となるため、0.5P0 で駆動するのが最適
であるアナログ伝送に対し、最適点に近いバイアス点で
光変調器を駆動できる。
調器のV−L特性が(1)式で表される半導体電界吸収
型光変調器18について、2次及び3次の次数の非線形
性により発生する非線形歪みを最小にすることができ
る。また、バイアス点での光出力Pout は0.6P0 〜
0.5P0 となるため、0.5P0 で駆動するのが最適
であるアナログ伝送に対し、最適点に近いバイアス点で
光変調器を駆動できる。
【0021】さらに、光送信回路が複雑になるという従
来のフィードフォワード歪み補償法を用いた場合の問題
点が存在せず、また、光ファイバ伝送される光送信回路
の出力光は光変調出力光のみとなるため、従来のフィー
ドフォワード歪み補償回路を適用した光送信回路におい
て問題となる前述した各問題および欠点を解決すること
ができる。
来のフィードフォワード歪み補償法を用いた場合の問題
点が存在せず、また、光ファイバ伝送される光送信回路
の出力光は光変調出力光のみとなるため、従来のフィー
ドフォワード歪み補償回路を適用した光送信回路におい
て問題となる前述した各問題および欠点を解決すること
ができる。
【0022】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、半
導体電界吸収型光変調器のバイアス電圧が、該半導体電
界吸収型光変調器の電圧−光出力特性に基づいて、該電
圧−光出力特性の非線形性を要因として発生する2次の
歪みが最小となるよう設定され、さらに、該半導体電界
吸収型光変調器に入力しようとする変調信号に、該変調
信号に基づいた該半導体電界吸収光変調器による変調で
発生する3次歪みと逆位相の3次歪みを加えてなる信号
が、プリディストーション電気回路から該半導体電界吸
収型光変調器へ変調信号として入力される。したがっ
て、2次の非線形歪みを最小にすることができるととも
に、プリディストーション歪み補償法による3次歪みの
補償が可能になる。このため、低歪みな光送信回路を構
成することができる。
導体電界吸収型光変調器のバイアス電圧が、該半導体電
界吸収型光変調器の電圧−光出力特性に基づいて、該電
圧−光出力特性の非線形性を要因として発生する2次の
歪みが最小となるよう設定され、さらに、該半導体電界
吸収型光変調器に入力しようとする変調信号に、該変調
信号に基づいた該半導体電界吸収光変調器による変調で
発生する3次歪みと逆位相の3次歪みを加えてなる信号
が、プリディストーション電気回路から該半導体電界吸
収型光変調器へ変調信号として入力される。したがっ
て、2次の非線形歪みを最小にすることができるととも
に、プリディストーション歪み補償法による3次歪みの
補償が可能になる。このため、低歪みな光送信回路を構
成することができる。
【0023】また、従来のフィードフォワード歪み補償
法を適用したものに比較して、構成が単純となるという
利点がある。さらに、上述した歪み成分除去効果は光フ
ァイバ伝送距離に関係なく発揮され、また、光ファイバ
増幅技術との併用も可能であるから、特に低歪みが要求
される光映像分配システムにおいて、その特性を十分に
生かすことができる。
法を適用したものに比較して、構成が単純となるという
利点がある。さらに、上述した歪み成分除去効果は光フ
ァイバ伝送距離に関係なく発揮され、また、光ファイバ
増幅技術との併用も可能であるから、特に低歪みが要求
される光映像分配システムにおいて、その特性を十分に
生かすことができる。
【図1】半導体電界吸収型光変調器の近似式によるV−
L特性を表す図である。
L特性を表す図である。
【図2】同光変調器の非線形性による2次歪み量の測定
結果と、図1に示される特性の近似式による2次歪み量
の計算結果とを示す図である。
結果と、図1に示される特性の近似式による2次歪み量
の計算結果とを示す図である。
【図3】本発明の一実施例による光送信回路の概略構成
を示すブロック図である。
を示すブロック図である。
【図4】光出力が0.5P0 となるよう印加電圧を設定
した場合の相互変調複合2次歪み(CSO)および相互
変調複合3次歪み(CTB)の測定結果と、多チャネル
の周波数多重されたAM−VSBキャリア信号に対する
本実施例の光送信回路による相互変調複合2次歪みおよ
び相互変調複合3次歪みの測定結果を表す図である。
した場合の相互変調複合2次歪み(CSO)および相互
変調複合3次歪み(CTB)の測定結果と、多チャネル
の周波数多重されたAM−VSBキャリア信号に対する
本実施例の光送信回路による相互変調複合2次歪みおよ
び相互変調複合3次歪みの測定結果を表す図である。
【図5】従来のフィードフォワード歪み補償技術を適用
した光送信回路の構成例を示す図である。
した光送信回路の構成例を示す図である。
1…光源、2…FDM多チャネル信号多重化装置、3…
分岐器、4…光変調器、5…分岐器、6…主信号光、7
…誤差信号検出用光、8…光電気変換器、9…増幅器、
10…遅延調整管、11…減算器、12…増幅器、13
…遅延調整管、14…レーザダイオード、15…可変光
強度減衰器、16…光結合器、17…3次歪み補償電気
回路、18…半導体電界吸収型光変調器。
分岐器、4…光変調器、5…分岐器、6…主信号光、7
…誤差信号検出用光、8…光電気変換器、9…増幅器、
10…遅延調整管、11…減算器、12…増幅器、13
…遅延調整管、14…レーザダイオード、15…可変光
強度減衰器、16…光結合器、17…3次歪み補償電気
回路、18…半導体電界吸収型光変調器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04B 10/18 10/28 10/26 10/14
Claims (1)
- 【請求項1】 光源からの出力光を半導体電界吸収型光
変調器によって変調して送信する光送信回路において、 前記半導体電界吸収型光変調器のバイアス電圧を、該半
導体電界吸収型光変調器の電圧−光出力特性に基づい
て、該電圧−光出力特性の非線形性を要因として発生す
る2次の歪みが最小となるよう設定するとともに、 該半導体電界吸収型光変調器に入力しようとする変調信
号に、該変調信号に基づいた該半導体電界吸収光変調器
による変調で発生する3次歪みと逆位相の3次歪みを加
えて出力するプリディストーション電気回路を備え、 該プリディストーション電気回路の出力を該半導体電界
吸収型光変調器の変調信号とすることを特徴とする光送
信回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7107685A JPH08307359A (ja) | 1995-05-01 | 1995-05-01 | 光送信回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7107685A JPH08307359A (ja) | 1995-05-01 | 1995-05-01 | 光送信回路 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08307359A true JPH08307359A (ja) | 1996-11-22 |
Family
ID=14465378
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7107685A Pending JPH08307359A (ja) | 1995-05-01 | 1995-05-01 | 光送信回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08307359A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6002510A (en) * | 1997-04-18 | 1999-12-14 | Nec Corporation | Driving apparatus for optical modulator and driving apparatus for modulator integrated light source |
JP2007502596A (ja) * | 2003-06-09 | 2007-02-08 | コーニング・インコーポレーテッド | Sbsが抑制された光通信システム |
JP2010068027A (ja) * | 2008-09-08 | 2010-03-25 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 光送信器 |
-
1995
- 1995-05-01 JP JP7107685A patent/JPH08307359A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6002510A (en) * | 1997-04-18 | 1999-12-14 | Nec Corporation | Driving apparatus for optical modulator and driving apparatus for modulator integrated light source |
JP2007502596A (ja) * | 2003-06-09 | 2007-02-08 | コーニング・インコーポレーテッド | Sbsが抑制された光通信システム |
JP2010068027A (ja) * | 2008-09-08 | 2010-03-25 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 光送信器 |
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