JP2007501779A - グリコーゲンホスホリラーゼ阻害活性を有する複素環式アミド誘導体 - Google Patents

グリコーゲンホスホリラーゼ阻害活性を有する複素環式アミド誘導体 Download PDF

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Abstract

式(1){式中、例えば、Zは、CHまたは窒素であり、RおよびRは、一緒に、−S−C(R)=C(R)−かまたは−C(R)=C(R)−S−であり;RおよびRは、独立して、水素、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、カルボキシおよびカルバモイルより選択され;Aは、フェニレンまたはヘテロアリーレンであり;nは、0、1または2であり;rは、1または2であり;Rは、ハロ、シアノまたはカルボキシであり;Yは、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−(1−4C)アルキル[置換されていてよい]−(2−4C)アルケニル、−SONRおよび−S(O)(式中、cは、0、1または2である)より選択され;RおよびRは、独立して、水素、−O(1−4C)アルキル、−S(1−4C)アルキル、−N(1−4C)アルキル、ヘテロシクリル、アリールおよび(1−4C)アルキル[置換されていてよい]より選択される}を有する化合物、またはその薬学的に許容しうる塩またはプロドラッグは、グリコーゲンホスホリラーゼ阻害活性を有し、したがって、増加したグリコーゲンホスホリラーゼ活性に関連した疾患状態の処置に価値がある。化合物およびそれらを含有する医薬組成物の製造方法を記載する。

Description

発明の詳細な説明
本発明は、複素環式アミド誘導体、それらの薬学的に許容しうる塩およびin−vivo加水分解性エステルに関する。これら複素環式アミドは、グリコーゲンホスホリラーゼ阻害活性を有し、したがって、増加したグリコーゲンホスホリラーゼ活性に関連した疾患状態の処置に価値があるので、ヒトなどの温血動物の処置方法に潜在的に有用である。本発明は、更に、これら複素環式アミド誘導体の製造方法、それらを含有する医薬組成物、およびヒトなどの温血動物でグリコーゲンホスホリラーゼ活性を阻害する薬剤の製造におけるそれらの使用に関する。
肝臓は、吸収後状態で血糖を調節している主要器官である。更に、食後血中グルコースレベルへの寄与に僅かな役割を有するが、外因性の血漿グルコース源への肝臓の応答は、正常血糖を維持する能力に不可欠である。増加した肝グルコース生産量(HGO)は、2型糖尿病で認められる高い空腹時血漿グルコース(FPG)レベル、具体的には、FPG>140mg/dl(7.8mM)のレベルを維持するのに重要な役割を果たしていると考えられる。(Weyer et al, (1999), J Clin Invest 104: 787-794; Clore & Blackgard (1994), Diabetes 43: 256-262; De Fronzo, R. A., et al, (1992) Diabetes Care 15; 318-355; Reaven, G.M. (1995) Diabetologia 38; 3-13)。
現行の経口抗糖尿病療法は、FPGレベルを正常な非糖尿病範囲内にさせることができないので、しかも上昇したFPG(およびglycHbA1c)レベルは、大血管疾患(Charles, M.A. et al (1996) Lancet 348, 1657-1658; Coutinho, M. et al (1999) Diabetes Care 22; 233-240; Shaw, J.E. et al (2000) Diabetes Care 23, 34-39)および微小血管疾患(DCCT Research Group (1993) New. Eng. J. Med. 329; 977-986)双方の危険因子であるので、高FPGレベルの低減および正常化は、依然として2型DMの処置目標のままである。
一晩絶食後の74%のHGOは、糖新生前駆物質に由来する残余でのグリコーゲン分解に由来したと考えられている(Hellerstein et al (1997) Am J Physiol, 272: E163)。グリコーゲンホスホリラーゼは、グルコース−1−リン酸のグリコーゲン分解による生成に不可欠な酵素であるので、肝中の、そして更には、筋肉およびニューロン組織などの他の組織中のグルコースのグリコーゲン分解による生成に不可欠な酵素である。
肝グリコーゲンホスホリラーゼa活性は、db/dbマウスおよびfa/faラットを含めた糖尿病動物モデルにおいて高い(Aiston S et al (2000). Diabetalogia 43, 589-597)。
クロロインドール阻害剤(CP91149およびCP320626)での肝グリコーゲンホスホリラーゼの阻害は、グルカゴンに刺激されたグリコーゲン分解および肝細胞中のグルコース生産量の双方を減少させることが分かった(Hoover et al (1998) J Med Chem 41, 2934-8; Martin et al (1998) PNAS 95, 1776-81)。更に、血漿グルコース濃度は、これら化合物で処置後のdb/dbおよびob/obマウスにおいて用量関連態様で減少する。
意識のあるイヌにおける別のグリコーゲンホスホリラーゼ阻害剤BayK3401の存在下および非存在下のグルカゴンチャレンジでの研究は、更に、1型および2型双方の糖尿病の場合のように高い循環性グルカゴンレベルが存在する場合、このような薬剤の潜在的有用性を示している。BayR3401の存在下では、グルカゴンチャレンジ後の肝グルコース生産量および動脈血漿グルコースが、有意に減少した(Shiota et al, (1997), Am J Physiol, 273: E868)。
本発明の複素環式アミドは、グリコーゲンホスホリラーゼ阻害活性を有し、したがって、2型糖尿病、インスリン抵抗性、症候群X、高インスリン血症、高グルカゴン血症、心臓虚血および肥満症、特に、2型糖尿病の処置に有用であると考えられる。
本発明の一つの側面により、式(1)
Figure 2007501779
{式中、Zは、CHまたは窒素であり;
およびRは、一緒に、−S−C(R)=C(R)−かまたは−C(R)=C(R)−S−であり;
およびRは、独立して、水素、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、カルボキシ、カルバモイル、(1−4C)アルキル、(2−4C)アルケニル、(2−4C)アルキニル、(1−4C)アルコキシおよび(1−4C)アルカノイルより選択され;
Aは、フェニレンまたはヘテロアリーレンであり;
nは、0、1または2であり;
は、独立して、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、N−(1−4C)アルキルカルバモイル、N,N−((1−4C)アルキル)カルバモイル、スルファモイル、N−(1−4C)アルキルスルファモイル、N,N−((1−4C)アルキル)スルファモイル、−S(O)(1−4C)アルキル(式中、bは、0、1または2である)、−OS(O)(1−4C)アルキル、(1−4C)アルキル、(2−4C)アルケニル、(2−4C)アルキニル、(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アルカノイル、(1−4C)アルカノイルオキシ、ヒドロキシ(1−4C)アルキル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシおよび−NHSO(1−4C)アルキルより選択され;または
nが2である場合、二つのR基は、それらが結合しているAの炭素原子と一緒に、O、SおよびNより独立して選択される1個または2個のヘテロ原子を含有してよい且つ1個または2個のメチル基で置換されていてよい4〜7員の飽和環を形成してよく;
rは、1または2であり;そしてrが1である場合、基
Figure 2007501779
は、炭素(2)上の置換基であり、そしてrが2である(これによって6員環を形成する)場合、同基は、炭素(2)または炭素(3)上の置換基であり;
Yは、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−(1−4C)アルキル[ヒドロキシ、−C=NR、(1−4C)アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロシクリルオキシ、−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−O−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−NR、−N(OH)R、−NRC(=O)R、−NHOHC(=O)R、−SONR、−N(R)SO、アリールおよびヘテロシクリルより独立して選択される1個または2個の置換基で置換されていてよい]、−C(O)NOH、−C(O)NSH、−C(N)OH、−C(N)SH、−SOH、−SOH、−SON(OH)R、−(2−4C)アルケニル、−SONR、−(1−4C)アルキルC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)OR、−(1−4C)アルキルSC(O)R、−(1−4C)アルキルOC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)NR、−(1−4C)アルキルOC(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)NR、−(1−4C)アルキルOC(O)NR、(3−6C)シクロアルキル(1個または2個のRで置換されていてよい)、アリール、ヘテロシクリル(ここにおいて、この複素環式環は、環炭素原子によって連結している)、−(1−4C)アルキルSO(2−4C)アルケニルおよび−S(O)(式中、cは、0、1または2である)より選択され;
およびRは、独立して、水素、−O(1−4C)アルキル、−S(1−4C)アルキル、−N(1−4C)アルキル、ヘテロシクリル、アリールおよび(1−4C)アルキル[1個または2個のR基で置換されていてよい]より選択され;またはここにおいて、
NRは、N、OおよびSより独立して選択される1個、2個または3個の追加のヘテロ原子を含有してよい4〜7員の飽和、部分飽和または不飽和の環を形成してよく(但し、O−O結合、O−S結合またはS−S結合は存在しないという条件付きである)、ここにおいて、−CH−はいずれも、−C(=O)−で置き換えられていてもよく、そしていずれのN原子またはS原子も、それぞれ、N−オキシド基、またはSO基またはSO基を形成するように酸化されていてもよく、そしてここにおいて、この環は、ハロ、シアノ、(1−4C)アルキル、ヒドロキシ、(1−4C)アルコキシおよび(1−4C)アルキルS(O)−(式中、bは、0、1または2である)より独立して選択される1個または2個の置換基で置換されていてよく;
は、独立して、水素、ヒドロキシ、(1−4C)アルキル、(2−4C)アルケニル、(1−4C)アルコキシ、シアノ((1−4C))アルキル、アミノ((1−4C))アルキル[(1−4C)アルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシ((1−4C))アルキル、ジヒドロキシ((1−4C))アルキル、−CO(1−4C)アルキル、アリールおよびアリール((1−4C))アルキルより選択される1個または2個の基で窒素上に置換されていてよい]、ハロ((1−4C))アルキル、ジハロ((1−4C))アルキル、トリハロ((1−4C))アルキル、ヒドロキシ((1−4C))アルキル、ジヒドロキシ((1−4C))アルキル、(1−4C)アルコキシ(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アルコキシ(1−4C)アルキル、ヒドロキシ(1−4C)アルコキシ、5員および6員の環状アセタールおよびそれらのモノ−およびジメチル誘導体、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル(1−4C)アルキル、(3−7C)シクロアルキル(1個または2個のヒドロキシ基、(1−4C)アルキルまたは−CO(1−4C)アルキルで置換されていてよい)、(1−4C)アルカノイル、(1−4C)アルキルS(O)−(式中、bは、0、1または2である)、(3−6C)シクロアルキルS(O)−(式中、bは、0、1または2である)、アリールS(O)−(式中、bは、0、1または2である)、ヘテロシクリルS(O)−(式中、bは、0、1または2である)、ベンジルS(O)−(式中、bは、0、1または2である)、(1−4C)アルキルS(O)(1−4C)アルキル−(式中、cは、0、1または2である)、−N(OH)CHO、−C(=N−OH)NH、−C(=N−OH)NH(1−4C)アルキル、−C(=N−OH)N((1−4C)アルキル)、−C(=N−OH)NH(3−6C)シクロアルキル、−C(=N−OH)N((3−6C)シクロアルキル)、−COCOOR、−C(O)N(R)(R10)、−NHC(O)R、−C(O)NHSO((1−4C)アルキル)、−NHSO、(R)(R10)NSO−、−COCHOR11、−COCHOH、(R)(R10)N−、−COOR、−CHOR、−CHCOOR、−CHOCOR、−CHCH(CO)OH、−CHC(O)NR10、−(CHCH(NR10)CO9’(式中、wは、1、2または3である)および−(CHCH(NR10)CO(NR9’10’)(式中、wは、1、2または3である)より選択され;
、R9’、R10およびR10’は、独立して、水素、ヒドロキシ、(1−4C)アルキル(1個または2個のR11で置換されていてよい)、(2−4C)アルケニル、(3−7C)シクロアルキル(1個または2個のヒドロキシ基で置換されていてよい)、シアノ((1−4C))アルキル、トリハロ(1−4C)アルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル((1−4C)アルキル)、−CO(1−4C)アルキルより選択され;または
およびR10は、それらが結合している窒素と一緒に、および/またはR9’およびR10’は、それらが結合している窒素と一緒に、4〜6員環を形成するが、この環は、オキソ、ヒドロキシ、カルボキシ、ハロ、ニトロ、シアノ、カルボニル、(1−4C)アルコキシおよびヘテロシクリルより独立して選択される1個または2個の置換基で炭素上に置換されていてよく;またはこの環は、二つの隣接した炭素上に−O−CH−O−で置換されて、環状アセタールを形成していてもよく、ここにおいて、この−O−CH−O−基の水素の一方または両方は、メチルで置き換えられていてよく;
11は、独立して、(1−4C)アルキルおよびヒドロキシ(1−4C)アルキルより選択される}
を有する化合物;またはその薬学的に許容しうる塩またはプロドラッグを提供する。
本発明のもう一つの側面において、Yが、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−(1−4C)アルキル[ヒドロキシ、−C=NR、(1−4C)アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロシクリルオキシ、−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−O−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−NR、−N(OH)R、−NRC(=O)R、−NHOHC(=O)R、−SONR、−N(R)SO、アリールおよびヘテロシクリルより独立して選択される1個または2個の置換基で置換されていてよい]、−C(O)NOH、−C(O)NSH、−C(N)OH、−C(N)SH、−SOH、−SOH、−SON(OH)R、−(2−4C)アルケニル、−SONR、−(1−4C)アルキルC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)OR、−(1−4C)アルキルOC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)NR、−(1−4C)アルキルOC(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)NR、−(1−4C)アルキルOC(O)NR、(3−6C)シクロアルキル(1個または2個のRで置換されていてよい)、アリール、ヘテロシクリル(ここにおいて、この複素環式環は、環炭素原子によって連結している)および−S(O)(式中、cは、0、1または2である)より選択される、前記で定義した式(1)の化合物、またはその薬学的に許容しうる塩またはin−vivo加水分解性エステルを提供する。
Aがヘテロアリーレンである場合、環Aをその環に連結している橋頭原子は、ヘテロ原子であってよいということは理解されるはずである。したがって、例えば、Aがヘテロアリーレンである場合の
Figure 2007501779
の定義は、次の構造を包含する。
Figure 2007501779
Y、R、RおよびR10(本明細書中の前または以下に定義の通りである)中のアルキル基またはシクロアルキル基上の任意の置換基が、そのアルキル基またはシクロアルキル基上の2個のヒドロキシ置換基、または1個のヒドロキシ置換基とヘテロ原子によって連結したもう1個の置換基(例えば、アルコキシ)、を可能にする場合、これら二つの置換基は、そのアルキル基またはシクロアルキル基の同じ炭素原子上の置換基ではないということは理解されるはずである。
もう一つの側面において、本発明は、本明細書中の上に定義の式(1)の化合物またはそれらの薬学的に許容しうる塩に関する。
もう一つの側面において、本発明は、本明細書中の上に定義の式(1)の化合物またはそれらのプロドラッグに関する。式(1)の化合物のプロドラッグの適する例は、式(1)の化合物のin−vivo加水分解性エステルである。したがって、もう一つの側面において、本発明は、本明細書中の上に定義の式(1)の化合物またはそれらのin−vivo加水分解性エステルに関する。
本明細書中の上に定義のある一定の式(1)の化合物が、一つまたはそれを超える不斉炭素原子によって光学活性体またはラセミ体で存在しうる限りにおいて、本発明は、その定義中に、グリコーゲンホスホリラーゼ阻害活性を有するこのような光学活性体またはラセミ体を全て包含するということは理解されるはずである。光学活性体の合成は、当該技術分野において周知の有機化学の標準法によって、例えば、光学活性出発物質からの合成によってまたはラセミ体の分割によって行うことができる。同様に、上述の活性は、以下に論じられる標準的な実験室技法を用いて評価することができる。
本発明中において、式(1)の化合物またはその塩が、互変異性の現象を示してよいということ、および本明細書中の化学式が、可能性のある互変異性体の一つだけを示すことがありうるということは理解されるはずである。本発明が、グリコーゲンホスホリラーゼ阻害活性を有する互変異性体を全て包含し、化学式中に利用されたいずれか一つの互変異性体にだけ制限されるわけではないということは理解されるはずである。本明細書中の化学式は、可能性のある互変異性体の一つだけを示すことがありうるので、本明細書が、本明細書中に図示することが可能であった適切な形に描かれなかった化合物の可能性のある互変異性体を全て包含するということは理解されるはずである。
ある一定の式(1)の化合物またはそれらの塩が、溶媒和の形で、更には、例えば、水和した形などの非溶媒和の形で存在しうるということも理解されるはずである。本発明が、グリコーゲンホスホリラーゼ阻害活性を有するこのような溶媒和の形を全て包含するということは理解されるはずである。
ある一定の式(1)の化合物が、多形を示してよいということ、および本発明が、グリコーゲンホスホリラーゼ阻害活性を有するこのような形を全て包含するということも理解されるはずである。
本発明は、本明細書中の前に定義の式(1)の化合物並びにそれらの塩に関する。医薬組成物中で用いるための塩は、薬学的に許容しうる塩であろうが、その他の塩は、式(1)の化合物およびそれらの薬学的に許容しうる塩の製造において有用でありうる。本発明の薬学的に許容しうる塩には、例えば、そのような塩を形成するのに充分に塩基性である、本明細書中の前に定義の式(1)の化合物の酸付加塩が含まれうる。このような酸付加塩には、例えば、ハロゲン化水素(具体的には、塩酸または臭化水素酸、特に、塩酸が好適である)または硫酸若しくはリン酸、またはトリフルオロ酢酸、クエン酸若しくはマレイン酸のような、薬学的に許容しうる陰イオンを与える無機酸または有機酸との塩が含まれる。適する塩には、塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、アルキルスルホン酸塩、アリールスルホン酸塩、酢酸塩、安息香酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、乳酸塩および酒石酸塩が含まれる。更に、式(1)の化合物が充分に酸性である場合、薬学的に許容しうる塩は、薬学的に許容しうる陽イオンを与える無機塩基または有機塩基で形成されてよい。無機塩基または有機塩基とのこのような塩には、例えば、ナトリウム塩若しくはカリウム塩のようなアルカリ金属塩、カルシウム塩若しくはマグネシウム塩のようなアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、または例えば、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、ピペリジン、モルホリン若しくはトリス(2−ヒドロキシエチル)アミンとの塩が含まれる。
本発明の化合物は、ヒトまたは動物の体内で分解されて本発明の化合物を生じるプロドラッグの形で投与されてよい。プロドラッグは、親化合物の物理的および/または薬物動態学的プロフィールを変化させるまたは改善するのに用いられてよいが、その親化合物が、プロドラッグを形成するように誘導体化されうる適する基または置換基を含有する場合に形成されうる。プロドラッグの例には、本発明の化合物のin−vivo加水分解性エステルまたはそれらの薬学的に許容しうる塩が含まれる。
いろいろな形のプロドラッグが当該技術分野において知られており、例えば、次を参照されたい。
(a)Design of Prodrugs, edited by H. Bundgaard, (Elsevier, 1985) and Methods in Enzymology, Vol. 42, p. 309-396, edited by K. Widder, et al. (Academic Press, 1985);
(b)A Textbook of Drug Design and Development, edited by Krogsgaard-Larsen and H. Bundgaard, Chapter 5 “Design and Application of Prodrugs”, by H. Bundgaard p. 113-191 (1991);
(c)H. Bundgaard, Advanced Drug Delivery Reviews, 8, 1-38 (1992);
(d)H. Bundgaard, et al., Journal of Pharmaceutical Sciences, 77, 285 (1988);および
(e)N. Kakeya, et al., Chem Pharm Bull, 32, 692 (1984)。
カルボキシ基またはヒドロキシ基を含有する式(1)の化合物のin−vivo加水分解性エステルは、例えば、ヒトまたは動物の体内で切断されて親酸または親アルコールを生じる薬学的に許容しうるエステルである。
カルボキシに適する薬学的に許容しうるエステルには、(1−6C)アルコキシメチルエステル、例えば、メトキシメチル;(1−6C)アルカノイルオキシメチルエステル、例えば、ピバロイルオキシメチル;フタリジルエステル;(3−8C)シクロアルコキシカルボニルオキシ(1−6C)アルキルエステル、例えば、1−シクロヘキシルカルボニルオキシエチル;1,3−ジオキソレン−2−オニルメチルエステル、例えば、5−メチル−1,3−ジオキソレン−2−オニルメチル;および(1−6C)アルコキシカルボニルオキシエチルエステル、例えば、1−メトキシカルボニルオキシエチルが含まれ、これらは、本発明の化合物中のいずれのカルボキシ基において形成されてよい。
ヒドロキシに適する薬学的に許容しうるエステルには、(ホスホルアミド環状エステルを含めた)リン酸エステルのような無機エステル、およびエステル分解のin−vivo加水分解の結果として1個または複数の親ヒドロキシ基を生じるα−アシルオキシアルキルエーテルおよび関連化合物が含まれる。α−アシルオキシアルキルエーテルの例には、アセトキシメトキシおよび2,2−ジメチルプロピオニルオキシメトキシが含まれる。ヒドロキシについてのin−vivo加水分解性エステル形成性基の選択肢には、(1−10C)アルカノイル、例えば、アセチル;ベンゾイル;フェニルアセチル;置換されたベンゾイルおよびフェニルアセチル;(1−10C)アルコキシカルボニル(アルキル炭酸エステルを生じる)、例えば、エトキシカルボニル;ジ−((1−4C))アルキルカルバモイルおよびN−(ジ−((1−4C))アルキルアミノエチル)−N−((1−4C))アルキルカルバモイル(カルバメートを生じる);ジ−((1−4C))アルキルアミノアセチルおよびカルボキシアセチルが含まれる。フェニルアセチルおよびベンゾイル上の環置換基の例には、アミノメチル、((1−4C))アルキルアミノメチルおよびジ−(((1−4C))アルキル)アミノメチル、および環窒素原子からメチレン結合基によってベンゾイル環の3位または4位に連結したモルホリノまたはピペラジノが含まれる。他の興味深いin−vivo加水分解性エステルには、例えば、RC(O)O((1−6C))アルキル−CO−が含まれるが、ここにおいて、Rは、例えば、ベンジルオキシ−((1−4C))アルキルまたはフェニルである。このようなエステル中のフェニル基上の適する置換基には、例えば、4−((1−4C))ピペラジノ−((1−4C))アルキル、ピペラジノ−((1−4C))アルキルおよびモルホリノ−(1−4C)アルキルが含まれる。
本明細書中において、「アルキル」という包括的用語には、直鎖および分岐状鎖双方のアルキル基が含まれる。しかしながら、「プロピル」のような個々のアルキル基の意味は、直鎖型のみを特定し、そしてt−ブチルのような個々の分岐状鎖アルキル基の意味は、分岐状鎖型のみを特定している。例えば、「(1−4C)アルキル」には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルおよびt−ブチルが含まれ、「(1−6C)アルキル」の例には、「(1−4C)アルキル」の例、そして更に、ペンチル、2,3−ジメチルプロピル、3−メチルブチルおよびヘキシルが含まれる。同様の慣例が、他の包括的用語に当てはまり、例えば、「(2−4C)アルケニル」には、ビニル、アリルおよび1−プロペニルが含まれ、「(2−6C)アルケニル」の例には、「(2−4C)アルケニル」の例、そして更に、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、2−メチルブタ−2−エニル、3−メチルブタ−1−エニル、1−ペンテニル、3−ペンテニルおよび4−ヘキセニルが含まれる。「(2−4C)アルキニル」の例には、エチニル、1−プロピニルおよび2−プロピニルが含まれ、「(2−6C)アルキニル」の例には、「(2−4C)アルキニル」の例、そして更に、3−ブチニル、2−ペンチニルおよび1−メチルペンタ−2−イニルが含まれる。
「ヒドロキシ(1−4C)アルキル」という用語には、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシイソプロピルおよびヒドロキシブチルが含まれる。「ヒドロキシエチル」という用語には、1−ヒドロキシエチルおよび2−ヒドロキシエチルが含まれる。「ヒドロキシプロピル」という用語には、1−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシプロピルおよび3−ヒドロキシプロピルが含まれ、同様の慣例が、ヒドロキシブチルなどの用語に当てはまる。「ジヒドロキシ(1−4C)アルキル」という用語には、ジヒドロキシエチル、ジヒドロキシプロピル、ジヒドロキシイソプロピルおよびジヒドロキシブチルが含まれる。「ジヒドロキシプロピル」という用語には、1,2−ジヒドロキシプロピルおよび1,3−ジヒドロキシプロピルが含まれる。同様の慣例が、ジヒドロキシイソプロピルおよびジヒドロキシブチルなどの用語に当てはまる。
「ハロ」という用語は、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを意味する。「ジハロ(1−4C)アルキル」という用語には、ジフルオロメチルおよびジクロロメチルが含まれる。「トリハロ(1−4C)アルキル」という用語には、トリフルオロメチルが含まれる。
「5員および6員の環状アセタールおよびそれらのモノ−およびジメチル誘導体」の例は、1,3−ジオキソラン−4−イル、2−メチル−1,3−ジオキソラン−4−イル、2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル;2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−4−イル;2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−5−イル;1,3−ジオキサン−2−イルである。
「(1−4C)アルコキシ」および「−O(1−4C)アルキル」の例には、メトキシ、エトキシ、プロポキシおよびイソプロポキシが含まれる。「(1−6C)アルコキシ」の例には、「(1−4C)アルコキシ」の例、そして更に、ブチルオキシ、t−ブチルオキシ、ペントキシおよび1,2−(メチル)プロポキシが含まれる。「(1−4C)アルカノイル」の例には、ホルミル、アセチルおよびプロピオニルが含まれる。「(1−6C)アルカノイル」の例には、「(1−4C)アルカノイル」の例、そして更に、ブタノイル、ペンタノイル、ヘキサノイルおよび1,2−(メチル)プロピオニルが含まれる。「(1−4C)アルカノイルオキシ」および−CO(1−4C)アルキルの例には、ホルミルオキシ、アセトキシおよびプロピオノキシが含まれる。「(1−6C)アルカノイルオキシ」の例には、「(1−4C)アルカノイルオキシ」の例、そして更に、ブタノイルオキシ、ペンタノイルオキシ、ヘキサノイルオキシおよび1,2−(メチル)プロピオニルオキシが含まれる。「N−((1−4C)アルキル)アミノ」の例には、メチルアミノおよびエチルアミノが含まれる。「N−((1−6C)アルキル)アミノ」の例には、「N−((1−4C)アルキル)アミノ」の例、そして更に、ペンチルアミノ、ヘキシルアミノおよび3−メチルブチルアミノが含まれる。「N,N−((1−4C)アルキル)アミノ」の例には、N−N−(メチル)アミノ、N−N−(エチル)アミノおよびN−エチル−N−メチルアミノが含まれる。「N,N−((1−6C)アルキル)アミノ」の例には、「N,N−((1−4C)アルキル)アミノ」の例、そして更に、N−メチル−N−ペンチルアミノおよびN,N−(ペンチル)アミノが含まれる。「N−((1−4C)アルキル)カルバモイル」の例は、メチルカルバモイルおよびエチルカルバモイルである。「N−((1−6C)アルキル)カルバモイル」の例は、「N−((1−4C)アルキル)カルバモイル」の例、そして更に、ペンチルカルバモイル、ヘキシルカルバモイルおよび1,2−(メチル)プロピルカルバモイルである。「N,N−((1−4C)アルキル)カルバモイル」の例は、N,N−(メチル)カルバモイル、N,N−(エチル)カルバモイルおよびN−メチル−N−エチルカルバモイルである。「N,N−((1−6C)アルキル)カルバモイル」の例は、「N,N−((1−4C)アルキル)カルバモイル」の例、そして更に、N,N−(ペンチル)カルバモイル、N−メチル−N−ペンチルカルバモイルおよびN−エチル−N−ヘキシルカルバモイルである。「N−((1−4C)アルキル)スルファモイル」の例は、N−(メチル)スルファモイルおよびN−(エチル)スルファモイルである。「N−((1−6C)アルキル)スルファモイル」の例は、「N−((1−4C)アルキル)スルファモイル」の例、そして更に、N−ペンチルスルファモイル、N−ヘキシルスルファモイルおよび1,2−(メチル)プロピルスルファモイルである。「N,N−((1−4C)アルキル)スルファモイル」の例は、N,N−(メチル)スルファモイル、N,N−(エチル)スルファモイルおよびN−(メチル)−N−(エチル)スルファモイルである。「N,N−((1−6C)アルキル)スルファモイル」の例は、「N,N−((1−4C)アルキル)スルファモイル」の例、そして更に、N,N−(ペンチル)スルファモイル、N−メチル−N−ペンチルスルファモイルおよびN−エチル−N−ヘキシルスルファモイルである。−NHSO(1−4C)アルキルの例は、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ、プロピルスルホニルアミノ、イソプロピルスルホニルアミノおよび tert−ブチルスルホニルアミノである。
「シアノ((1−4C))アルキル」の例は、シアノメチル、シアノエチルおよびシアノプロピルである。
「(5−7C)シクロアルキル」の例は、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロヘプチルである。「(3−8C)シクロアルキル」および「(3−7C)シクロアルキル」の例には、「(5−7C)シクロアルキル」、シクロプロピル、シクロブチルおよびシクロオクチルが含まれる。「(3−6C)シクロアルキル」の例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルが含まれる。
「アミノ(1−4C)アルキル」という用語には、アミノメチル、アミノエチル、アミノプロピル、アミノイソプロピルおよびアミノブチルが含まれる。「アミノエチル」という用語には、1−アミノエチルおよび2−アミノエチルが含まれる。「アミノプロピル」という用語には、1−アミノプロピル、2−アミノプロピルおよび3−アミノプロピルが含まれ、同様の慣例が、アミノエチルおよびアミノブチルなどの用語に当てはまる。
「(1−4C)アルコキシ(1−4C)アルコキシ」の例は、メトキシメトキシ、エトキシメトキシ、エトキシエトキシおよびメトキシエトキシである。「ヒドロキシ(1−4C)アルコキシ」の例は、ヒドロキシエトキシおよびヒドロキシプロポキシである。「ヒドロキシプロポキシ」の例は、1−ヒドロキシプロポキシ、2−ヒドロキシプロポキシおよび3−ヒドロキシプロポキシである。「(1−4C)アルコキシ(1−4C)アルキル」の例には、メトキシメチル、エトキシメチル、メトキシエチル、イソプロポキシメチルおよび tert−ブトキシメチルが含まれる。
「(1−4C)アルキルS(O)(式中、bは、0、1または2である)」、「(1−4C)アルキルS(O)(式中、cは、0〜2である)」および「(1−4C)アルキルS(O)(式中、dは、0〜2である)」の例には、独立して、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、メタンスルフィニル、エタンスルフィニル、プロパンスルフィニル、メシル、エタンスルホニル、プロパンスルホニルおよびイソプロパンスルホニルが含まれる。「(1−4C)アルキルS(O)(1−4C)アルキル−(式中、bは、0、1または2である)」の例には、メチルスルホニルメチル、メチルスルフィニルメチル、メチルチオメチル、エチルスルホニルメチル、エチルスルフィニルメチルおよびエチルチオメチルが含まれる。
「−(1−4C)アルキルSO(2−4C)アルケニル」の例には、ビニルスルホニルメチル、ビニルスルホニルエチルおよびアリルスルホニルメチルが含まれる。
「(3−6C)シクロアルキルS(O)(式中、bは、0、1または2である)」の例には、シクロプロピルチオ、シクロプロピルスルフィニル、シクロプロピルスルホニル、シクロブチルチオ、シクロブチルスルフィニル、シクロブチルスルホニル、シクロペンチルチオ、シクロペンチルスルフィニルおよびシクロペンチルスルホニルが含まれる。
「アリールS(O)(式中、bは、0、1または2である)」の例には、フェニルチオ、フェニルスルフィニルおよびフェニルスルホニルが含まれる。「ベンジルS(O)(式中、bは、0、1または2である)」の例には、ベンジルチオ、ベンジルスルフィニルおよびベンジルスルホニルが含まれる。「ヘテロシクリルS(O)(式中、bは、0、1または2である)」の例には、ピリジルチオ、ピリジルスルフィニル、ピリジルスルホニル、イミダゾリルチオ、イミダゾリルスルフィニル、イミダゾリルスルホニル、ピリミジニルチオ、ピリミジニルスルフィニル、ピリミジニルスルホニル、ピペリジルチオ、ピペリジルスルフィニルおよびピペリジルスルホニルが含まれる。
「(1−6C)アルコキシカルボニル」の例には、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n−およびt−ブトキシカルボニルが含まれる。「(1−6C)アルコキシカルボニルアミノ」の例には、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、n−およびt−ブトキシカルボニルアミノが含まれる。「(1−6C)アルキルスルホニル−N−((1−6C)アルキル)アミノ」の例には、メチルスルホニル−N−メチルアミノ、エチルスルホニル−N−メチルアミノおよびプロピルスルホニル−N−エチルアミノが含まれる。「(1−6C)アルキルスルホニルアミノ」の例には、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノおよびプロピルスルホニルアミノが含まれる。「(1−6C)アルカノイルアミノ」の例には、ホルムアミド、アセトアミドおよびプロピオニルアミノが含まれる。
不確かさを免れるために、本明細書中において、ある基が、「本明細書中の前に定義の」または「以下に定義の」によって規定されている場合、この基は、最初に見出される且つ最も広範な定義、更には、その基について具体的な定義の各々および全てを包含するということは理解されるはずである。
置換基が、アルキル鎖上に二つの置換基を含有していて、その双方が、ヘテロ原子によって連結している場合(例えば、2個のアルコキシ置換基)、これら二つの置換基は、そのアルキル鎖の同じ炭素原子上の置換基ではないということは理解されるはずである。
いずれかの基上の任意の置換基は、特に断らない限り、それによって第四級化されないという条件ならば、適宜、ヘテロ原子を含めたいずれか利用可能な原子に結合していてよいということは理解されるはずである。
本明細書中、複合体という用語は、−(1−6C)アルキルNHSO(1−6C)アルキルのような、2個以上の官能基を含む基を記載するのに用いられている。このような用語は、各々の成分部分について、当業者に理解される意味にしたがって解釈されるべきである。例えば、−(1−6)アルキルNHSO(1−6C)アルキルには、−メチルアミノスルホニルメチル、−メチルアミノスルホニルエチル、−エチルアミノスルホニルメチルおよび−プロピルアミノスルホニルブチルが含まれる。
任意の置換基が、「0、1個、2個または3個」の基より選択される場合、この定義には、規定の基の一つより選択される全ての置換基、または二つまたはそれを超える規定の基より選択される置換基が含まれるということは理解されるはずである。同様の慣例が、「0、1個または2個」の基および「1個または2個」の基より選択される置換基に当てはまる。
置換基は、例えば、アルキル基上のいずれか適する位置に存在してよい。したがって、ヒドロキシで置換された(1−6C)アルキルには、ヒドロキシメチル、1−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシエチルおよび3−ヒドロキシプロピルが含まれる。
「ヘテロシクリル」は、5〜7個の原子を含有する飽和、部分飽和または不飽和の置換されていてよい単環式環であって、その1個、2個、3個または4個の環原子が、窒素、硫黄または酸素より選択され、特に断らない限り、炭素または窒素連結していてよく、ここにおいて、−CH−基は、−C(O)−で置き換えられることもありうるし、環硫黄原子は、1個または複数のS−オキシドを形成するように酸化されていてもよい環である。「ヘテロシクリル」という用語の例および適する意味は、モルホリノ、モルホリニル、ピペリジノ、ピペリジル、ピリジル、ピラニル、ピロリル、イミダゾリル、チアゾリル、チエニル、ジオキソラニル、チアジアゾリル、ピペラジニル、イソチアゾリジニル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピロリジニル、2−オキサゾリジノニル、5−イソオキサゾロニル、チオモルホリノ、ピロリニル、ホモピペラジニル、3,5−ジオキサピペリジニル、3−オキソピラゾリン−5−イル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、1−オキソテトラヒドロチオピラニル、1,1−ジオキソテトラヒドロチオピラニル、ピリミジル、ピラジニル、ピリダジニル、ピラゾリル、ピラゾリニル、イソオキサゾリル、4−オキソピリジル、2−オキソピロリジル、4−オキソチアゾリジル、フリル、チエニル、オキサゾリルおよびオキサジアゾリルである。
好適には、「ヘテロシクリル」は、モルホリノ、モルホリニル、ピペリジノ、ピペリジル、ピリジル、ピラニル、ピロリル、イミダゾリル、チアゾリル、チエニル、チアジアゾリル、ピペラジニル、イソチアゾリジニル、1,3,4−トリアゾリル、テトラゾリル、ピロリジニル、チオモルホリノ、ピロリニル、ホモピペラジニル、3,5−ジオキサピペリジニル、ピリミジル、ピラジニル、ピリダジニル、ピラゾリル、ピラゾリニル、イソオキサゾリル、4−オキソピリジル、2−オキソピロリジル、4−オキソチアゾリジル、フリル、チエニル、オキサゾリル、1,3,4−オキサジアゾリルおよび1,2,4−オキサジアゾリルである。
好都合には、「ヘテロシクリル」は、オキサゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、テトラゾリル、チアゾリル(thizoyl)、チアジアゾリル、ピリジル、イミダゾリル、フリル、チエニル、モルホリン、ピリミジル、ピラジニル、ピリダジニル、ピラゾリル、ピラゾリニルおよびピペラジニルである。
飽和環または部分飽和環としての「ヘテロシクリル」に適する任意の置換基は、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、(1−4C)アルキル、(1−4C)アルコキシおよび(1−4C)アルキルS(O)(式中、bは、0、1または2である)より独立して選択される1個、2個または3個の置換基である。飽和環または部分飽和環としての「ヘテロシクリル」に更に適する置換基は、フルオロ、クロロ、シアノ、ヒドロキシ、メチル、エチル、メトキシ、メチルチオ、メチルスルフィニルおよびメチルスルホニルより独立して選択される1個、2個または3個の置換基である。
不飽和環としての「ヘテロシクリル」に適する任意の置換基は、ハロ、シアノ、ニトロ、アミノ、ヒドロキシ、(1−4C)アルキル、(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アルキルS(O)(式中、bは、0、1または2である)より独立して選択される1個、2個または3個の置換基である。不飽和環としての「ヘテロシクリル」に更に適する任意の置換基は、フルオロ、クロロ、シアノ、ニトロ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ヒドロキシ、メチル、エチル、メトキシ、メチルチオ、メチルスルフィニルおよびメチルスルホニルより独立して選択される1個、2個または3個の置換基である。
「ヘテロシクリル(1−4C)アルキル」の例は、モルホリノメチル、モルホリンエチル、モルホリニルメチル、モルホリニルエチル、ピペリジノメチル、ピペリジノエチル、ピペリジルメチル、ピペリジルエチル、イミダゾリルメチル、イミダゾリルエチル、オキサゾリルメチル、オキサゾリルエチル、1,3,4−オキサジアゾリルメチル、1,2,4−オキサジアゾリルメチル、1,2,4−オキサジアゾリルエチル、ピリジルメチル、ピリジルエチル、フリルメチル、フリルエチル、(チエニル)メチル、(チエニル)エチル、ピラジニルメチル、ピラジニルエチル、ピペラジニルメチルおよびピペラジニルエチルである。
「アリール」の例は、置換されていてよいフェニルおよびナフチルである。
「アリール(1−4C)アルキル」の例は、ベンジル、フェネチル、ナフチルメチルおよびナフチルエチルである。
「アリール」基に適する任意の置換基は、ハロ、シアノ、ニトロ、アミノ、ヒドロキシ、(1−4C)アルキル、(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アルキルS(O)(式中、bは、0、1または2である)、N−((1−4C)アルキル)アミノおよびN,N−((1−4C)アルキル)アミノより独立して選択される1個、2個または3個の置換基である。「アリール」基に更に適する任意の置換基は、フルオロ、クロロ、シアノ、ニトロ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ヒドロキシ、メチル、エチル、メトキシ、メチルチオ、メチルスルフィニルおよびメチルスルホニルより独立して選択される1個、2個または3個の置換基である。
「ヘテロアリーレン」は、ヘテロアリール基のジラジカルである。ヘテロアリール基は、5〜7個の原子を含有するアリール単環式環であって、その1個、2個、3個または4個の環原子が、窒素、硫黄または酸素より選択される環である。ヘテロアリーレンの例は、オキサゾリレン、オキサジアゾリレン、ピリジレン、ピリミジニレン、イミダゾリレン、トリアゾリレン、テトラゾリレン、ピラジニレン、ピリダジニレン、ピロリレン、チエニレンおよびフリレンである。
ヘテロアリール基に適する任意の置換基は、特に断らない限り、ハロ、シアノ、ニトロ、アミノ、ヒドロキシ、(1−4C)アルキル、(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アルキルS(O)(式中、bは、0、1または2である)、N−((1−4C)アルキル)アミノおよびN,N−((1−4C)アルキル)アミノより独立して選択される1個、2個または3個の置換基である。ヘテロアリール基に更に適する任意の置換基は、フルオロ、クロロ、シアノ、ニトロ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ヒドロキシ、メチル、エチル、メトキシ、メチルチオ、メチルスルフィニルおよびメチルスルホニルより独立して選択される1個、2個または3個の置換基である。
A、Y、Z、R〜R11、rおよびnの好適な意味は、次の通りである。このような意味は、本明細書中の前にまたは以下に定義される定義、クレイム、側面または態様のいずれかについて、適所で用いることができる。
本発明の一つの態様において、式(1)の化合物を提供し、別の態様において、式(1)の化合物の薬学的に許容しうる塩を提供し、もう一つ別の態様において、式(1)の化合物のin−vivo加水分解性エステルを提供し、そしてもう一つ別の態様において、式(1)の化合物のin−vivo加水分解性エステルの薬学的に許容しうる塩を提供する。もう一つ別の態様において、式(1)の化合物のプロドラッグを提供し、そして更にもう一つ別の態様において、式(1)の化合物のプロドラッグの薬学的に許容しうる塩を提供する。
式(1)の化合物のin−vivo加水分解性エステルの具体的な例は、Yが、カルボキシ基を含有する基を含む式(1)の化合物のこのようなエステルである。適するエステルは、カルボキシ基について本明細書中の前に記載のものである。
本発明の一つの側面において、ZがCHである上述の式(1)の化合物を提供する。
本発明の別の側面において、Zは窒素である。
本発明の一つの側面において、RおよびRが一緒に、−S−C(R)=C(R)−である上述の式(1)の化合物を提供する。
本発明の別の側面において、RおよびRは一緒に、−C(R)=C(R)−S−である。
本発明のもう一つの側面において、RおよびRは、独立して、水素、ハロまたは(1−6C)アルキルより選択される。
好ましくは、RおよびRは、独立して、水素、クロロ、ブロモまたはメチルより選択される。
具体的には、RおよびRは、独立して、水素またはクロロより選択される。
より具体的には、RおよびRの一方はクロロである。
一つの態様において、RおよびRの一方はクロロであり、そしてもう一方は水素である。
別の態様において、RおよびRは両方ともクロロである。
本発明の一つの側面において、Aはフェニレンである。
本発明の別の側面において、Aはヘテロアリーレンである。
好ましくは、Aは、フェニレン、ピリジレン、ピリミジニレン、ピロリレン、イミダゾリレン、トリアゾリレン、テトラゾリレン、オキサゾリレン、オキサジアゾリレン、チエニレンおよびフリレンより選択される。
一つの態様において、Aがヘテロアリーレンである場合、橋頭位置に窒素が存在する。別の態様において、Aがヘテロアリーレンである場合、ヘテロ原子は、橋頭位置にはない。好ましい(より安定な)橋頭位置は、下に示される通りであるということは理解されるであろう。
Figure 2007501779
本発明の一つの側面において、nは、0または1である。
一つの側面において、好ましくは、nは1である。
別の側面において、好ましくは、nは0である。
nが2であり、そして二つのR基が、それらが結合しているAの炭素原子と一緒に、O、SおよびNより独立して選択される1個または2個のヘテロ原子を含有してよい4〜7員の飽和環を形成する場合、好都合には、このような環は、5員環または6員環である。一つの態様において、このような5員環または6員環は、2個のO原子を含有する(すなわち、環状アセタール)。二つのR基が一緒に、このような環状アセタールを形成する場合、好ましくは、それは置換されていてない。最も好ましくは、二つのR基は一緒に、基−O−CH−O−である。
本発明の別の側面において、Rは、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチルおよび(1−4C)アルコキシより選択される。
もう一つの側面において、Rは、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、−S(O)(1−4C)アルキル(式中、bは、0、1または2である)、−OS(O)(1−4C)アルキル、(1−4C)アルキルおよび(1−4C)アルコキシより選択される。
もう一つの側面において、Rは、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、−S(O)Me(式中、bは、0、1または2である)、−OS(O)2Me、メチルおよびメトキシより選択される。
もう一つの側面において、Rは(1−4C)アルキルである。
好ましくは、Rは、ハロおよび(1−4C)アルコキシより選択される。
別の態様において、好ましくは、Rは、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、メトキシおよび−O−CH−O−より選択される。
本発明の一つの側面において、rは1であり、そしてrが1である場合、基
Figure 2007501779
は、炭素(2)上の置換基であり、rが1である場合の例が、
Figure 2007501779
であるようにある。
本発明の別の側面において、rは2であり、そしてrが2である場合、基
Figure 2007501779
は、炭素(2)上の置換基であり、rが2である場合の例が、
Figure 2007501779
であるようにある。
本発明の別の側面において、rは2であり、そしてrが2である場合、基
Figure 2007501779
は、炭素(3)上の置換基であり、rが2である場合の例が、
Figure 2007501779
であるようにある。
一つの側面において、Yは、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−C(O)NOH、−C(O)NSH、−C(N)OHおよび−C(N)SHより選択される。
別の側面において、Yは、−(1−4C)アルキル[ヒドロキシ、−C=NR、(1−4C)アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロシクリルオキシ、−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−O−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−NR、−N(OH)R、−NRC(=O)R、−NHOHC(=O)R、−SONR、−N(R)SO、アリールおよびヘテロシクリルより独立して選択される1個または2個の置換基で置換されていてよい]、−(2−4C)アルケニル、−(1−4C)アルキルC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)OR、−(1−4C)アルキルOC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)NR、−(1−4C)アルキルOC(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)NR、−(1−4C)アルキルOC(O)NR、(3−6C)シクロアルキル(1個または2個のRで置換されていてよい)、アリールおよびヘテロシクリル(ここにおいて、この複素環式環は、環炭素原子によって連結している)より選択される。
もう一つの側面において、Yは、−SOH、−SOH、−SON(OH)R、−SONRおよび−S(O)(式中、cは、0、1または2である)より選択される。
もう一つの側面において、Yは、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−(1−4C)アルキル[ヒドロキシ、−C=NR、(1−4C)アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロシクリルオキシ、−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−O−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−NR、−N(OH)R、−NRC(=O)R、−NHOHC(=O)R、−SONR、−N(R)SO、アリールおよびヘテロシクリルより選択される置換基で置換されていてよい]、−C(O)NOH、−C(O)NSH、−C(N)OH、−SOH、−SOH、−SONR、−(1−4C)アルキルC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)OR、−(1−4C)アルキルSC(O)R、−(1−4C)アルキルOC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)NR、−(1−4C)アルキルOC(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)NR、−(1−4C)アルキルOC(O)NR、−S(O)(式中、cは、0、1または2である)、アリール、ヘテロシクリル(ここにおいて、この複素環式環は、環炭素原子によって連結している)および−(1−4C)アルキルSO(2−4C)アルケニルより選択される。
もう一つの側面において、Yは、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−(1−4C)アルキル[ヒドロキシ、−C=NR、(1−4C)アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロシクリルオキシ、−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−O−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−NR、−N(OH)R、−NRC(=O)R、−NHOHC(=O)R、−SONR、−N(R)SO、アリールおよびヘテロシクリルより選択される置換基で置換されていてよい]、−C(O)NOH、−C(O)NSH、−C(N)OH、−SOH、−SOH、−SONR、−(1−4C)アルキルC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)OR、−(1−4C)アルキルOC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)NR、−(1−4C)アルキルOC(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)NR、−(1−4C)アルキルOC(O)NR、−S(O)(式中、cは、0、1または2である)、アリールおよびヘテロシクリル(ここにおいて、この複素環式環は、環炭素原子によって連結している)より選択される。
もう一つの側面において、Yは、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−(1−4C)アルキル[ヒドロキシ、−C=NR、(1−4C)アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロシクリルオキシ、−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−O−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−NR、−N(OH)R、−NRC(=O)R、−NHOHC(=O)R、−SONR、−N(R)SO、アリールおよびヘテロシクリルより選択される置換基で置換されていてよい]、−C(O)NOH、−C(O)NSH、−C(N)OH、−SOH、−SOH、−SONR、−(1−4C)アルキルC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)OR、−(1−4C)アルキルSC(O)R、−(1−4C)アルキルOC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)NR、−(1−4C)アルキルOC(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)NR、−(1−4C)アルキルOC(O)NR、−S(O)(式中、cは、0、1または2である)、アリール、ヘテロシクリル(ここにおいて、この複素環式環は、環炭素原子によって連結している)および−(1−4C)アルキルSO(2−4C)アルケニルより選択される。
もう一つの側面において、Yは、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−(1−4C)アルキル[ヒドロキシ、−C=NR、(1−4C)アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロシクリルオキシ、−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−O−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−NR、−N(OH)R、−NRC(=O)R、−NHOHC(=O)R、−SONR、−N(R)SO、アリールおよびヘテロシクリルより選択される置換基で置換されていてよい]、−C(O)NOH、−(1−4C)アルキルC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)OR、−(1−4C)アルキルOC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)NR、−(1−4C)アルキルOC(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)NR、−(1−4C)アルキルOC(O)NR、アリールおよびヘテロシクリル(ここにおいて、この複素環式環は、環炭素原子によって連結している)より選択される。
もう一つの側面において、Yは、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−(1−4C)アルキル[ヒドロキシ、−C=NR、(1−4C)アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロシクリルオキシ、−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−O−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−NR、−N(OH)R、−NRC(=O)R、−NHOHC(=O)R、−SONR、−N(R)SO、アリールおよびヘテロシクリルより選択される置換基で置換されていてよい]、−C(O)NOH、−(1−4C)アルキルC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)OR、−(1−4C)アルキルSC(O)R、−(1−4C)アルキルOC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)NR、−(1−4C)アルキルOC(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)NR、−(1−4C)アルキルOC(O)NR、アリールおよびヘテロシクリル(ここにおいて、この複素環式環は、環炭素原子によって連結している)および−(1−4C)アルキルSO(2−4C)アルケニルより選択される。
もう一つの側面において、Yは、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−(1−4C)アルキル[ヒドロキシ、(1−4C)アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロシクリルオキシ、−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−O−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−NR、−N(OH)R、−NRC(=O)R、アリールおよびヘテロシクリルより選択される置換基で置換されていてよい]、−C(O)NOH、−(1−4C)アルキルC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)OR、−(1−4C)アルキルOC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)NR、−(1−4C)アルキルOC(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)NR、−(1−4C)アルキルOC(O)NR、アリールおよびヘテロシクリル(ここにおいて、この複素環式環は、環炭素原子によって連結している)より選択される。
もう一つの側面において、Yは、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−(1−4C)アルキル[ヒドロキシ、(1−4C)アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロシクリルオキシ、−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−O−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−NR、−N(OH)R、−NRC(=O)R、アリールおよびヘテロシクリルより選択される置換基で置換されていてよい]、−C(O)NOH、−(1−4C)アルキルC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)OR、−(1−4C)アルキルSC(O)R、−(1−4C)アルキルOC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)NR、−(1−4C)アルキルOC(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)NR、−(1−4C)アルキルOC(O)NR、アリールおよびヘテロシクリル(ここにおいて、この複素環式環は、環炭素原子によって連結している)および−(1−4C)アルキルSO(2−4C)アルケニルより選択される。
もう一つの側面において、Yは、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−C(O)NOHおよび−(1−4C)アルキル[ヒドロキシ、−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−O−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、アリールオキシ、ヘテロシクリルオキシ、−NR、−N(OH)R、−NRC(=O)R、アリールおよびヘテロシクリルより選択される置換基で置換されていてよい]より選択される。
もう一つの側面において、Yは、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−C(O)NOHおよび−(1−4C)アルキル[ヒドロキシ、−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−O−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−NR、−N(OH)Rおよび−NRC(=O)Rより選択される置換基で置換されていてよい]より選択される。
もう一つの側面において、Yは、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−C(O)NOHおよび−(1−4C)アルキル[−NRC(=O)Rで置換されていてよい]、−(1−4C)アルキルC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)OR、−(1−4C)アルキルOC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)NR、−(1−4C)アルキルOC(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)NRおよび−(1−4C)アルキルOC(O)NRより選択される。
もう一つの側面において、Yは、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−C(O)NOHおよび−(1−4C)アルキル[−NRC(=O)Rで置換されていてよい]、−(1−4C)アルキルC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)OR、−(1−4C)アルキルSC(O)R、−(1−4C)アルキルOC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)NR、−(1−4C)アルキルOC(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)NR、−(1−4C)アルキルSO(2−4C)アルケニルおよび−(1−4C)アルキルOC(O)NRより選択される。
一つの側面において、RおよびRは、独立して、水素、−O(1−4C)アルキル、−S(1−4C)アルキルおよび−N(1−4C)アルキルより選択される。
一つの側面において、RおよびRは、独立して、水素、−O(1−4C)アルキルおよび−N(1−4C)アルキルより選択される。
別の側面において、RおよびRは、独立して、水素、ヘテロシクリル、アリールおよび(1−4C)アルキル[1個または2個のR基で置換されていてよい]より選択される。
もう一つの側面において、RおよびRは、独立して、水素および(1−4C)アルキル[1個または2個のR基で置換されていてよい]より選択される。
別の側面において、NR基は、N、OおよびSより独立して選択される1個、2個または3個の追加のヘテロ原子を含有してよい4〜7員の飽和、部分飽和または不飽和の環を形成するが、ここにおいて、−CH−はいずれも、−C(=O)−で置き換えられていてもよく、そしていずれのN原子またはS原子も、それぞれ、N−オキシド基、またはSO基またはSO基を形成するように酸化されていてもよく、そしてここにおいて、この環は、ハロ、シアノ、(1−4C)アルキル、ヒドロキシ、(1−4C)アルコキシおよび(1−4C)アルキルS(O)−(式中、bは、0、1または2である)より独立して選択される1個または2個の置換基で置換されていてよい。
別の側面において、NR基は、N、OおよびSより独立して選択される1個、2個または3個の追加のヘテロ原子を含有してよい5員または6員の飽和、部分飽和または不飽和の環を形成するが、ここにおいて、−CH−はいずれも、−C(=O)−で置き換えられていてもよく、そしていずれのN原子またはS原子も、それぞれ、N−オキシド基、またはSO基またはSO基を形成するように酸化されていてもよく、そしてここにおいて、この環は、ハロ、シアノ、(1−4C)アルキル、ヒドロキシ、(1−4C)アルコキシおよび(1−4C)アルキルS(O)−(式中、bは、0、1または2である)より独立して選択される1個または2個の置換基で置換されていてよい。好適には、このような環は、モルホリン、チオモルホリン(およびその酸化型)、ピロリジン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、ピペラジン、ピペリジンより選択される。
NRを含む環に適する任意の置換基は、ハロ、ヒドロキシおよび(1−4C)アルコキシより独立して選択される1個または2個の置換基である。一つの側面において、その環は、2個の置換基を有するが、それらは両方ともヒドロキシである。一つの側面において、その環は、2個の置換基を有するが、それらは両方ともハロであり、具体的には、両方ともフルオロである。
別の側面において、NRを含む環は、O、NおよびSより選択される追加の環原子を含有する。別の側面において、追加の硫黄原子は、S=O基またはSO基を形成するように酸化されている。
もう一つの側面において、RおよびRは、独立して、水素、−O(1−4C)アルキル、−N(1−4C)アルキル、(1−4C)アルキル[1個または2個のR基で置換されていてよい]より選択され;またはNR基は、N、OおよびSより独立して選択される1個、2個または3個の追加のヘテロ原子を含有してよい5員または6員の飽和、部分飽和または不飽和の環を形成するが、ここにおいて、−CH−はいずれも、−C(=O)−で置き換えられていてもよく、そしていずれのN原子またはS原子も、それぞれ、N−オキシド基、またはSO基またはSO基を形成するように酸化されていてもよく、そしてここにおいて、この環は、ハロ、シアノ、(1−4C)アルキル、ヒドロキシ、(1−4C)アルコキシおよび(1−4C)アルキルS(O)−(式中、bは、0、1または2である)より独立して選択される1個または2個の置換基で置換されていてよい。
もう一つの側面において、RおよびRは、独立して、水素、−O(1−4C)アルキル、−N(1−4C)アルキル、(1−4C)アルキル[1個または2個のR基で置換されていてよい]より選択され;またはNR基は、N、OおよびSより独立して選択される1個または2個の追加のヘテロ原子を含有してよい5員または6員の飽和、部分飽和または不飽和の環を形成するが、ここにおいて、−CH−はいずれも、−C(=O)−で置き換えられていてもよく、そしていずれのN原子またはS原子も、それぞれ、N−オキシド基、またはSO基またはSO基を形成するように酸化されていてもよく、そしてここにおいて、この環は、ハロ、ヒドロキシおよび(1−4C)アルコキシより独立して選択される1個または2個の置換基で置換されていてよい。
もう一つの側面において、RおよびRは、独立して、水素、−O(1−4C)アルキル、−N(1−4C)アルキル、(1−4C)アルキル[1個または2個のR基で置換されていてよい]より選択され;またはNR基は、モルホリン環、チオモルホリン環(およびその酸化型)、ピロリジン環、ジヒドロピリジン環、テトラヒドロピリジン環、ピペラジン環、ピペリジン環を形成し、そしてここにおいて、この環は、ハロ、ヒドロキシおよび(1−4C)アルコキシより独立して選択される1個または2個の置換基で置換されていてよい。
もう一つの側面において、RおよびRは、独立して、水素、−O(1−4C)アルキル、−N(1−4C)アルキル、(1−4C)アルキル[1個または2個のR基で置換されていてよい]より選択され;またはNR基は、モルホリン環、チオモルホリン環(およびその酸化型)、ピロリジン環またはピペリジン環を形成し、そしてここにおいて、この環は、クロロ、フルオロ、ヒドロキシおよびメトキシより独立して選択される1個または2個の置換基で置換されていてよい。
一つの側面において、Rは、独立して、水素、ヒドロキシ、(1−4C)アルキル、(1−4C)アルコキシ、シアノ(1−4C)アルキル、アミノ(1−4C)アルキル[(1−4C)アルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシ(1−4C)アルキル、ジヒドロキシ(1−4C)アルキル、−CO(1−4C)アルキル、アリールおよびアリール(1−4C)アルキルより選択される1個または2個の基で窒素上に置換されていてよい]、ハロ(1−4C)アルキル、ジハロ(1−4C)アルキル、トリハロ(1−4C)アルキル、ヒドロキシ(1−4C)アルキル、ジヒドロキシ((1−4C))アルキル、(1−4C)アルコキシ(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アルコキシ(1−4C)アルキル、ヒドロキシ(1−4C)アルコキシ、5員および6員の環状アセタールおよびそれらのモノ−およびジメチル誘導体、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル(1−4C)アルキル、(1−4C)アルカノイル、(1−4C)アルキルS(O)−(式中、bは、0、1または2である)、(1−4C)アルキルS(O)(1−4C)アルキル−(式中、cは、0、1または2である)、−N(OH)CHO、−COCOOR、−C(O)N(R)(R10)、−NHC(O)R、−C(O)NHSO(1−4C)アルキル、−NHSO、(R)(R10)NSO−、−COCHOR11、−COCHOH、(R)(R10)N−、−COOR、−CHOR、−CHCOOR、−CHOCOR、−CHCH(CO)OH、−CHC(O)NR10、−(CHCH(NR10)CO9’(式中、wは、1、2または3である)および−(CHCH(NR10)CO(NR9’10’)(式中、wは、1、2または3である)より選択される。
別の側面において、Rは、独立して、水素、ヒドロキシ、(1−4C)アルキル、(1−4C)アルコキシ、アミノ(1−4C)アルキル、ハロ(1−4C)アルキル、ジハロ(1−4C)アルキル、トリハロ(1−4C)アルキル、ヒドロキシ(1−4C)アルキル、ジヒドロキシ(1−4C)アルキル、(1−4C)アルコキシ(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アルコキシ(1−4C)アルキル、ヒドロキシ(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アルカノイル、(1−4C)アルキルS(O)−(式中、bは、0、1または2である)、(1−4C)アルキルS(O)(1−4C)アルキル−(式中、cは、0、1または2である)、−N(OH)CHO、−COCOOR、−C(O)N(R)(R10)、−NHC(O)R、−C(O)NHSO((1−4C)アルキル)、−NHSO、(R)(R10)NSO−、−COCHOR11、−COCHOH、(R)(R10)N−、−COOR、−CHOR、−CHCOORおよび−CHOCORより選択される。
別の側面において、Rは、独立して、水素、ヒドロキシ、(1−4C)アルキル、(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アルカノイル、−COCOOR、−C(O)N(R)(R10)、−NHC(O)R、−N(OH)CHO、−C(O)NHSO(1−4C)アルキル、−NHSO、(R)(R10)NSO−、−COCHOR11、−COCHOH、(R)(R10)N−、−COOR、−CHOR、−CHCOORおよび−CHOCORより選択される。
別の側面において、Rは、独立して、水素、ヒドロキシ、(1−4C)アルキル、(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アルカノイル、−COCOOR、−C(O)N(R)(R10)、−NHC(O)R、−N(OH)CHO、−COOR、−CHOR、−CHCOORおよび−CHOCORより選択される。
一つの側面において、RおよびR10は、独立して、水素、ヒドロキシおよび(1−4C)アルキル(1個または2個のR11で置換されていてよい)より選択される。
好適には、R11は(1−4C)アルキルである。
本発明の一つの側面において、
Aがフェニレンであり;
nが、0、1または2であり;
Zが窒素であり;
およびRが、一緒に、−S−C(R)=C(R)−または−C(R)=C(R)−S−であり;
およびRが、独立して、水素、クロロ、ブロモまたはメチルより選択され;
が、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、メトキシおよび−O−CH−O−より選択され;
Yが、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−(1−4C)アルキル[ヒドロキシ、−C=NR、(1−4C)アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロシクリルオキシ、−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−O−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−NR、−N(OH)R、−NRC(=O)R、−NHOHC(=O)R、−SONR、−N(R)SO、アリールおよびヘテロシクリルより独立して選択される1個または2個の置換基で置換されていてよい]、−C(O)NOH、−C(O)NSH、−C(N)OH、−SOH、−SOH、−SONR、−(1−4C)アルキルC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)OR、−(1−4C)アルキルOC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)NR、−(1−4C)アルキルOC(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)NRおよび−(1−4C)アルキルOC(O)NR、−S(O)(式中、cは、0、1または2である)、アリールおよびヘテロシクリル(ここにおいて、この複素環式環は、環炭素原子によって連結している)より選択され;
およびRが、独立して、水素、−O(1−4C)アルキル、−N(1−4C)アルキル、(1−4C)アルキル[1個または2個のR基で置換されていてよい]より選択され;またはNR基が、N、OおよびSより独立して選択される1個、2個または3個の追加のヘテロ原子を含有してよい5員または6員の飽和、部分飽和または不飽和の環を形成するが、ここにおいて、−CH−はいずれも、−C(=O)−で置き換えられていてもよく、そしていずれのN原子またはS原子も、それぞれ、N−オキシド基、またはSO基またはSO基を形成するように酸化されていてもよく、そしてここにおいて、この環は、ハロ、シアノ、(1−4C)アルキル、ヒドロキシ、(1−4C)アルコキシおよび(1−4C)アルキルS(O)−(式中、bは、0、1または2である)より独立して選択される1個または2個の置換基で置換されていてよく;
が、独立して、水素、ヒドロキシ、(1−4C)アルキル、(1−4C)アルコキシ、アミノ(1−4C)アルキル、ハロ(1−4C)アルキル、ジハロ(1−4C)アルキル、トリハロ(1−4C)アルキル、ヒドロキシ(1−4C)アルキル、ジヒドロキシ(1−4C)アルキル、(1−4C)アルコキシ(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アルコキシ(1−4C)アルキル、ヒドロキシ(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アルカノイル、(1−4C)アルキルS(O)−(式中、bは、0、1または2である)、(1−4C)アルキルS(O)(1−4C)アルキル(式中、cは、0、1または2である)、−N(OH)CHO、−COCOOR、−C(O)N(R)(R10)、−NHC(O)R、−C(O)NHSO(1−4C)アルキル、−NHSO、(R)(R10)NSO−、−COCHOR11、−COCHOH、(R)(R10)N−、−COOR、−CHOR、−CHCOORおよび−CHOCORより選択され;
およびR10が、独立して、水素、ヒドロキシおよび(1−4C)アルキル(1個または2個のR11で置換されていてよい)より選択され;
11が(1−4C)アルキルである、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容しうる塩またはプロドラッグを提供する。
本発明のもう一つの側面において、
Aがフェニレンであり;
nが、0、1または2であり;
が、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、メトキシおよび−O−CH−O−より選択され;
Zが窒素であり;
およびRが、一緒に、−S−C(R)=C(R)−または−C(R)=C(R)−S−であり;
およびRが、独立して、水素、クロロ、ブロモまたはメチルより選択され;
Yが、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−(1−4C)アルキル[ヒドロキシ、(1−4C)アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロシクリルオキシ、−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−O−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−NR、−N(OH)R、−NRC(=O)R、アリールおよびヘテロシクリルより選択される置換基で置換されていてよい]、−C(O)NOH、−(1−4C)アルキルC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)OR、−(1−4C)アルキルOC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)NR、−(1−4C)アルキルOC(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)NRおよび−(1−4C)アルキルOC(O)NR、アリールおよびヘテロシクリル(ここにおいて、この複素環式環は、環炭素原子によって連結している)より選択され;
およびRが、独立して、水素、−O(1−4C)アルキル、−N(1−4C)アルキル、(1−4C)アルキル[1個または2個のR基で置換されていてよい]より選択され;またはNR基が、モルホリン環、チオモルホリン環(およびその酸化型)、ピロリジン環、ジヒドロピリジン環、テトラヒドロピリジン環、ピペラジン環またはピペリジン環を形成し、そしてここにおいて、この環は、ハロ、ヒドロキシおよび(1−4C)アルコキシより独立して選択される1個または2個の置換基で置換されていてよく;
が、独立して、水素、ヒドロキシ、(1−4C)アルキル、(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アルカノイル、−COCOOR、−C(O)N(R)(R10)、−NHC(O)R、−N(OH)CHO、−C(O)NHSO(1−4C)アルキル、−NHSO、(R)(R10)NSO−、−COCHOR11、−COCHOH、(R)(R10)N−、−COOR、−CHOR、−CHCOORおよび−CHOCORより選択され;
およびR10が、独立して、水素、ヒドロキシおよび(1−4C)アルキル(1個または2個のR11で置換されていてよい)より選択され;
11が(1−4C)アルキルである、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容しうる塩またはプロドラッグを提供する。
本発明のもう一つの側面において、
Aがフェニレンであり;
nが0であり;
Zが窒素であり;
およびRが、一緒に、−S−C(R)=C(R)−または−C(R)=C(R)−S−であり;
およびRが、独立して、水素およびクロロより選択され;
Yが、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−(1−4C)アルキル[ヒドロキシ、(1−4C)アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロシクリルオキシ、−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−O−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−NR、−N(OH)R、−NRC(=O)R、アリールおよびヘテロシクリルより選択される置換基で置換されていてよい]、−C(O)NOH、−(1−4C)アルキルC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)OR、−(1−4C)アルキルOC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)NR、−(1−4C)アルキルOC(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)NRおよび−(1−4C)アルキルOC(O)NR、アリールおよびヘテロシクリル(ここにおいて、この複素環式環は、環炭素原子によって連結している)より選択され;
およびRが、独立して、水素、−O(1−4C)アルキル、−N(1−4C)アルキル、(1−4C)アルキル[1個または2個のR基で置換されていてよい]より選択され;またはNR基が、モルホリン環、チオモルホリン環(およびその酸化型)、ピロリジン環またはピペリジン環を形成し、そしてここにおいて、この環は、クロロ、フルオロ、ヒドロキシおよびメトキシより独立して選択される1個または2個の置換基で置換されていてよく;
が、独立して、水素、ヒドロキシ、(1−4C)アルキル、(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アルカノイル、−COCOOR、−C(O)N(R)(R10)、−NHC(O)R、−N(OH)CHO、−C(O)NHSO(1−4C)アルキル、−NHSO、(R)(R10)NSO−、−COCHOR11、−COCHOH、(R)(R10)N−、−COOR、−CHOR、−CHCOORおよび−CHOCORより選択され;
およびR10が、独立して、水素、ヒドロキシおよび(1−4C)アルキル(1個または2個のR11で置換されていてよい)より選択され;
11が(1−4C)アルキルである、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容しうる塩またはプロドラッグを提供する。
本発明の一つの側面において、
Aがヘテロアリーレンであり;
nが、0、1または2であり;
が、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、メトキシおよび−O−CH−O−より選択され;
Zが窒素であり;
およびRが、一緒に、−S−C(R)=C(R)−または−C(R)=C(R)−S−であり;
およびRが、独立して、水素、クロロ、ブロモまたはメチルより選択され;
Yが、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−(1−4C)アルキル[ヒドロキシ、−C=NR、(1−4C)アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロシクリルオキシ、−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−O−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−NR、−N(OH)R、−NRC(=O)R、−NHOHC(=O)R、−SONR、−N(R)SO、アリールおよびヘテロシクリルより独立して選択される1個または2個の置換基で置換されていてよい]、−C(O)NOH、−C(O)NSH、−C(N)OH、−SOH、−SOH、−SONR、−(1−4C)アルキルC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)OR、−(1−4C)アルキルOC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)NR、−(1−4C)アルキルOC(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)NRおよび−(1−4C)アルキルOC(O)NR、−S(O)(式中、cは、0、1または2である)、アリールおよびヘテロシクリル(ここにおいて、この複素環式環は、環炭素原子によって連結している)より選択され;
およびRが、独立して、水素、−O(1−4C)アルキル、−N(1−4C)アルキル、(1−4C)アルキル[1個または2個のR基で置換されていてよい]より選択され;またはNR基が、N、OおよびSより独立して選択される1個、2個または3個の追加のヘテロ原子を含有してよい5員または6員の飽和、部分飽和または不飽和の環を形成するが、ここにおいて、−CH−はいずれも、−C(=O)−で置き換えられていてもよく、そしていずれのN原子またはS原子も、それぞれ、N−オキシド基、またはSO基またはSO基を形成するように酸化されていてもよく、そしてここにおいて、この環は、ハロ、シアノ、(1−4C)アルキル、ヒドロキシ、(1−4C)アルコキシおよび(1−4C)アルキルS(O)−(式中、bは、0、1または2である)より独立して選択される1個または2個の置換基で置換されていてよく;
が、独立して、水素、ヒドロキシ、(1−4C)アルキル、(1−4C)アルコキシ、アミノ(1−4C)アルキル、ハロ(1−4C)アルキル、ジハロ(1−4C)アルキル、トリハロ(1−4C)アルキル、ヒドロキシ(1−4C)アルキル、ジヒドロキシ(1−4C)アルキル、(1−4C)アルコキシ(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アルコキシ(1−4C)アルキル、ヒドロキシ(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アルカノイル、(1−4C)アルキルS(O)−(式中、bは、0、1または2である)、(1−4C)アルキルS(O)(1−4C)アルキル−(式中、cは、0、1または2である)、−N(OH)CHO、−COCOOR、−C(O)N(R)(R10)、−NHC(O)R、−C(O)NHSO(1−4C)アルキル、−NHSO、(R)(R10)NSO−、−COCHOR11、−COCHOH、(R)(R10)N−、−COOR、−CHOR、−CHCOORおよび−CHOCORより選択され;
およびR10が、独立して、水素、ヒドロキシおよび(1−4C)アルキルより選択され;
11が(1−4C)アルキルである、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容しうる塩またはプロドラッグを提供する。
本発明のもう一つの側面において、
Aがヘテロアリーレンであり;
nが、0、1または2であり;
が、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、メトキシおよび−O−CH−O−より選択され;
Zが窒素であり;
およびRが、一緒に、−S−C(R)=C(R)−または−C(R)=C(R)−S−であり;
およびRが、独立して、水素、クロロ、ブロモまたはメチルより選択され;
Yが、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−(1−4C)アルキル[ヒドロキシ、(1−4C)アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロシクリルオキシ、−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−O−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−NR、−N(OH)R、−NRC(=O)R、アリールおよびヘテロシクリルより選択される置換基で置換されていてよい]、−C(O)NOH、−(1−4C)アルキルC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)OR、−(1−4C)アルキルOC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)NR、−(1−4C)アルキルOC(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)NRおよび−(1−4C)アルキルOC(O)NR、アリールおよびヘテロシクリル(ここにおいて、この複素環式環は、環炭素原子によって連結している)より選択され;
およびRが、独立して、水素、−O(1−4C)アルキル、−N(1−4C)アルキル、(1−4C)アルキル[1個または2個のR基で置換されていてよい]より選択され;またはNR基が、モルホリン環、チオモルホリン環(およびその酸化型)、ピロリジン環、ジヒドロピリジン環、テトラヒドロピリジン環、ピペラジン環またはピペリジン環を形成し、そしてここにおいて、この環は、ハロ、ヒドロキシおよび(1−4C)アルコキシより独立して選択される1個または2個の置換基で置換されていてよく;
が、独立して、水素、ヒドロキシ、(1−4C)アルキル、(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アルカノイル、−COCOOR、−C(O)N(R)(R10)、−NHC(O)R、−N(OH)CHO、−C(O)NHSO(1−4C)アルキル、−NHSO、(R)(R10)NSO−、−COCHOR11、−COCHOH、(R)(R10)N−、−COOR、−CHOR、−CHCOORおよび−CHOCORより選択され;
およびR10が、独立して、水素、ヒドロキシおよび(1−4C)アルキルより選択され;
11が(1−4C)アルキルである、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容しうる塩またはプロドラッグを提供する。
本発明のもう一つの側面において、
Aがヘテロアリーレンであり;
nが0であり;
Zが窒素であり;
およびRが、一緒に、−S−C(R)=C(R)−または−C(R)=C(R)−S−であり;
およびRが、独立して、水素およびクロロより選択され;
Yが、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−(1−4C)アルキル[ヒドロキシ、(1−4C)アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロシクリルオキシ、−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−O−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−NR、−N(OH)R、−NRC(=O)R、アリールおよびヘテロシクリルより選択される置換基で置換されていてよい]、−C(O)NOH、−(1−4C)アルキルC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)OR、−(1−4C)アルキルOC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)NR、−(1−4C)アルキルOC(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)NRおよび−(1−4C)アルキルOC(O)NR、アリールおよびヘテロシクリル(ここにおいて、この複素環式環は、環炭素原子によって連結している)より選択され;
およびRが、独立して、水素、−O(1−4C)アルキル、−N(1−4C)アルキル、(1−4C)アルキル[1個または2個のR基で置換されていてよい]より選択され;またはNR基が、モルホリン環、チオモルホリン環(およびその酸化型)、ピロリジン環またはピペリジン環を形成し、そしてここにおいて、この環は、クロロ、フルオロ、ヒドロキシおよびメトキシより独立して選択される1個または2個の置換基で置換されていてよく;
が、独立して、水素、ヒドロキシ、(1−4C)アルキル、(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アルカノイル、−COCOOR、−C(O)N(R)(R10)、−NHC(O)R、−N(OH)CHO、−C(O)NHSO(1−4C)アルキル、−NHSO、(R)(R10)NSO−、−COCHOR11、−COCHOH、(R)(R10)N−、−COOR、−CHOR、−CHCOORおよび−CHOCORより選択され;
およびR10が、独立して、水素、ヒドロキシおよび(1−4C)アルキル(1個または2個のR11で置換されていてよい)より選択され;
11が(1−4C)アルキルである、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容しうる塩またはプロドラッグを提供する。
本発明の一つの側面において、
Aがフェニレンであり;
nが、0、1または2であり;
ZがCHであり;
およびRが、一緒に、−S−C(R)=C(R)−または−C(R)=C(R)−S−であり;
およびRが、独立して、水素、クロロ、ブロモまたはメチルより選択され;
が、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、メトキシおよび−O−CH−O−より選択され;
Yが、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−(1−4C)アルキル[ヒドロキシ、−C=NR、(1−4C)アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロシクリルオキシ、−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−O−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−NR、−N(OH)R、−NRC(=O)R、−NHOHC(=O)R、−SONR、−N(R)SO、アリールおよびヘテロシクリルより独立して選択される1個または2個の置換基で置換されていてよい]、−C(O)NOH、−C(O)NSH、−C(N)OH、−SOH、−SOH、−SONR、−(1−4C)アルキルC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)OR、−(1−4C)アルキルOC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)NR、−(1−4C)アルキルOC(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)NR、−(1−4C)アルキルOC(O)NR、−S(O)(式中、cは、0、1または2である)、−(1−4C)アルキルSC(O)R、−(1−4C)アルキルSO(2−4C)アルケニル、アリールおよびヘテロシクリル(ここにおいて、この複素環式環は、環炭素原子によって連結している)より選択され;
およびRが、独立して、水素、−O(1−4C)アルキル、−N(1−4C)アルキル、(1−4C)アルキル[1個または2個のR基で置換されていてよい]より選択され;またはNR基が、N、OおよびSより独立して選択される1個、2個または3個の追加のヘテロ原子を含有してよい5員または6員の飽和、部分飽和または不飽和の環を形成するが、ここにおいて、−CH−はいずれも、−C(=O)−で置き換えられていてもよく、そしていずれのN原子またはS原子も、それぞれ、N−オキシド基、またはSO基またはSO基を形成するように酸化されていてもよく、そしてここにおいて、この環は、ハロ、シアノ、(1−4C)アルキル、ヒドロキシ、(1−4C)アルコキシおよび(1−4C)アルキルS(O)−(式中、bは、0、1または2である)より独立して選択される1個または2個の置換基で置換されていてよく;
が、独立して、水素、ヒドロキシ、(1−4C)アルキル、(1−4C)アルコキシ、アミノ(1−4C)アルキル、ハロ(1−4C)アルキル、ジハロ(1−4C)アルキル、トリハロ(1−4C)アルキル、ヒドロキシ(1−4C)アルキル、ジヒドロキシ(1−4C)アルキル、(1−4C)アルコキシ(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アルコキシ(1−4C)アルキル、ヒドロキシ(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アルカノイル、(1−4C)アルキルS(O)−(式中、bは、0、1または2である)、(1−4C)アルキルS(O)(1−4C)アルキル−(式中、cは、0、1または2である)、−N(OH)CHO、−COCOOR、−C(O)N(R)(R10)、−NHC(O)R、−C(O)NHSO((1−4C)アルキル)、−NHSO、(R)(R10)NSO−、−COCHOR11、−COCHOH、(R)(R10)N−、−COOR、−CHOR、−CHCOORおよび−CHOCORより選択され;
およびR10が、独立して、水素、ヒドロキシおよび(1−4C)アルキル(1個または2個のR11で置換されていてよい)より選択され;
11が(1−4C)アルキルである、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容しうる塩またはプロドラッグを提供する。
本発明のもう一つの側面において、
Aがフェニレンであり;
nが、0、1または2であり;
が、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、メトキシおよび−O−CH−O−より選択され;
ZがCHであり;
およびRが、一緒に、−S−C(R)=C(R)−または−C(R)=C(R)−S−であり;
およびRが、独立して、水素、クロロ、ブロモまたはメチルより選択され;
Yが、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−(1−4C)アルキル[ヒドロキシ、(1−4C)アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロシクリルオキシ、−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−O−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−NR、−N(OH)R、−NRC(=O)R、アリールおよびヘテロシクリルより選択される置換基で置換されていてよい]、−C(O)NOH、−(1−4C)アルキルC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)OR、−(1−4C)アルキルOC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)NR、−(1−4C)アルキルOC(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)NR、−(1−4C)アルキルOC(O)NR、−(1−4C)アルキルSC(O)R、−(1−4C)アルキルSO(2−4C)アルケニル、アリールおよびヘテロシクリル(ここにおいて、この複素環式環は、環炭素原子によって連結している)より選択され;
およびRが、独立して、水素、−O(1−4C)アルキル、−N(1−4C)アルキル、(1−4C)アルキル[1個または2個のR基で置換されていてよい]より選択され;またはNR基が、モルホリン環、チオモルホリン環(およびその酸化型)、ピロリジン環、ジヒドロピリジン環、テトラヒドロピリジン環、ピペラジン環またはピペリジン環を形成し、そしてここにおいて、この環は、ハロ、ヒドロキシおよび(1−4C)アルコキシより独立して選択される1個または2個の置換基で置換されていてよく;
が、独立して、水素、ヒドロキシ、(1−4C)アルキル、(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アルカノイル、−COCOOR、−C(O)N(R)(R10)、−NHC(O)R、−N(OH)CHO、−C(O)NHSO(1−4C)アルキル、−NHSO、(R)(R10)NSO−、−COCHOR11、−COCHOH、(R)(R10)N−、−COOR、−CHOR、−CHCOORおよび−CHOCORより選択され;
およびR10が、独立して、水素、ヒドロキシおよび(1−4C)アルキル(1個または2個のR11で置換されていてよい)より選択され;
11が(1−4C)アルキルである、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容しうる塩またはプロドラッグを提供する。
本発明のもう一つの側面において、
Aがフェニレンであり;
nが0であり;
ZがCHであり;
およびRが、一緒に、−S−C(R)=C(R)−または−C(R)=C(R)−S−であり;
およびRが、独立して、水素およびクロロより選択され;
Yが、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−(1−4C)アルキル[ヒドロキシ、(1−4C)アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロシクリルオキシ、−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−O−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−NR、−N(OH)R、−NRC(=O)R、アリールおよびヘテロシクリルより選択される置換基で置換されていてよい]、−C(O)NOH、−(1−4C)アルキルC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)OR、−(1−4C)アルキルOC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)NR、−(1−4C)アルキルOC(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)NR、−(1−4C)アルキルSC(O)R、−(1−4C)アルキルOC(O)NR、−(1−4C)アルキルSO(2−4C)アルケニル、アリールおよびヘテロシクリル(ここにおいて、この複素環式環は、環炭素原子によって連結している)より選択され;
およびRが、独立して、水素、−O(1−4C)アルキル、−N(1−4C)アルキル、(1−4C)アルキル[1個または2個のR基で置換されていてよい]より選択され;またはNR基が、モルホリン環、チオモルホリン環(およびその酸化型)、ピロリジン環またはピペリジン環を形成し、そしてここにおいて、この環は、クロロ、フルオロ、ヒドロキシおよびメトキシより独立して選択される1個または2個の置換基で置換されていてよく;
が、独立して、水素、ヒドロキシ、(1−4C)アルキル、(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アルカノイル、−COCOOR、−C(O)N(R)(R10)、−NHC(O)R、−N(OH)CHO、−C(O)NHSO(1−4C)アルキル、−NHSO、(R)(R10)NSO−、−COCHOR11、−COCHOH、(R)(R10)N−、−COOR、−CHOR、−CHCOORおよび−CHOCORより選択され;
およびR10が、独立して、水素、ヒドロキシおよび(1−4C)アルキル(1個または2個のR11で置換されていてよい)より選択され;
11が(1−4C)アルキルである、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容しうる塩またはプロドラッグを提供する。
本発明のもう一つの側面において、
Aがフェニレンであり;
nが0であり;
ZがCHであり;
およびRが、一緒に、−S−C(R)=C(R)−または−C(R)=C(R)−S−であり;
およびRが、独立して、水素およびクロロより選択され;
Yが、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−(1−4C)アルキル[ヒドロキシ、(1−4C)アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロシクリルオキシ、−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−O−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−NR、−N(OH)R、−NRC(=O)R、−SONR、アリールおよびヘテロシクリルより選択される置換基で置換されていてよい]、−C(O)NOH、−(1−4C)アルキルC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)OR、−(1−4C)アルキルOC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)NR、−(1−4C)アルキルOC(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)NR、−(1−4C)アルキルSC(O)R、−(1−4C)アルキルOC(O)NR、−(1−4C)アルキルSO(2−4C)アルケニル、−SO(式中、cは、0、1または2である)、アリールおよびヘテロシクリル(ここにおいて、この複素環式環は、環炭素原子によって連結している)より選択され;
およびRが、独立して、水素、ヘテロシクリル、−O(1−4C)アルキル、−N(1−4C)アルキル、(1−4C)アルキル[1個または2個のR基で置換されていてよい]より選択され;またはNR基が、モルホリン環、チオモルホリン環(およびその酸化型)、ピロリジン環またはピペリジン環を形成し、そしてここにおいて、この環は、クロロ、フルオロ、ヒドロキシおよびメトキシより独立して選択される1個または2個の置換基で置換されていてよく;
が、独立して、水素、ヒドロキシ、(1−4C)アルキル、(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アルカノイル、−COCOOR、−C(O)N(R)(R10)、−NHC(O)R、−N(OH)CHO、−C(O)NHSO(1−4C)アルキル、−NHSO、(R)(R10)NSO−、−COCHOR11、−COCHOH、(R)(R10)N−、−COOR、−CHOR、−CHCOOR、−CHOCOR、アリール、ヘテロシクリル、および5員および6員の環状アセタールおよびそれらのモノ−およびジメチル誘導体より選択され;
およびR10が、独立して、水素、ヒドロキシおよび(1−4C)アルキル(1個または2個のR11で置換されていてよい)より選択され;または
およびR10が、それらが結合している窒素と一緒に、本明細書中の前に定義の4〜6員環を形成し;
11が(1−4C)アルキルである、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容しうる塩またはプロドラッグを提供する。
本発明のもう一つの側面において、
Aがフェニレンであり;
nが0であり;
ZがCHであり;
およびRが、一緒に、−S−C(R)=C(R)−または−C(R)=C(R)−S−であり;
およびRが、独立して、水素およびクロロより選択され;
Yが、−C(O)OR、−C(O)NR、−(1−4C)アルキル[ヒドロキシ、(1−4C)アルコキシ、−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−O−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−NR、−NRC(=O)Rおよび−SONRより選択される置換基で置換されていてよい]、−(1−4C)アルキルC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)OR、−(1−4C)アルキルOC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)NR、−(1−4C)アルキルOC(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)NR、−(1−4C)アルキルSC(O)R、−(1−4C)アルキルOC(O)NR、−(1−4C)アルキルSO(2−4C)アルケニル、−SO(式中、cは、0、1または2である)より選択され;
およびRが、独立して、水素、ヘテロシクリル、−O(1−4C)アルキル、−N(1−4C)アルキル、(1−4C)アルキル[1個または2個のR基で置換されていてよい]より選択され;またはNR基が、モルホリン環、チオモルホリン環(およびその酸化型)、ピロリジン環またはピペリジン環を形成し、そしてここにおいて、この環は、クロロ、フルオロ、ヒドロキシおよびメトキシより独立して選択される1個または2個の置換基で置換されていてよく;
が、独立して、水素、ヒドロキシ、−C(O)N(R)(R10)、−NHC(O)R、−COOR、−CHOR、−CHCOOR、−CHOCOR、アリール、ヘテロシクリル、および5員および6員の環状アセタールおよびそれらのモノ−およびジメチル誘導体より選択され;
およびR10が、独立して、水素、ヒドロキシおよび(1−4C)アルキルより選択され;またはRおよびR10が、それらが結合している窒素と一緒に、本明細書中の前に定義の4〜6員環を形成する、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容しうる塩またはプロドラッグを提供する。
本発明のもう一つの側面において、
Aがフェニレンであり;
nが0であり;
ZがCHであり;
およびRが、一緒に、−S−C(R)=C(R)−または−C(R)=C(R)−S−であり;
およびRが、独立して、水素およびクロロより選択され;
Yが、−C(O)OR、−C(O)NR、−(1−4C)アルキル[ヒドロキシ、(1−4C)アルコキシ、−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−O−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−NR、−NRC(=O)Rおよび−SONRより選択される置換基で置換されていてよい]、−(1−4C)アルキルC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)OR、−(1−4C)アルキルOC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)NR、−(1−4C)アルキルOC(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)NR、−(1−4C)アルキルSC(O)R、−(1−4C)アルキルOC(O)NR、−(1−4C)アルキルSO(2−4C)アルケニル、−SO(式中、cは、0、1または2である)より選択され;
およびRが、独立して、水素、ヘテロシクリル、−O(1−4C)アルキル、−N(1−4C)アルキル、(1−4C)アルキル[1個または2個のR基で置換されていてよい]より選択され;またはNR基が、モルホリン環、チオモルホリン環(およびその酸化型)、ピロリジン環またはピペリジン環を形成し、そしてここにおいて、この環は、クロロ、フルオロ、ヒドロキシおよびメトキシより独立して選択される1個または2個の置換基で置換されていてよく;
が、独立して、水素、ヒドロキシ、−C(O)N(R)(R10)、−NHC(O)R、−COOR、−CHOR、−CHCOOR、−CHOCOR、アリール、ヘテロシクリル、および5員および6員の環状アセタールおよびそれらのモノ−およびジメチル誘導体より選択され;
およびR10が、独立して、水素、ヒドロキシおよび(1−4C)アルキルより選択され;またはRおよびR10が、それらが結合している窒素と一緒に、モルホリン環、チオモルホリン環(およびその酸化型)、ピロリジン環またはピペリジン環を形成する、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容しうる塩またはプロドラッグを提供する。
本発明のもう一つの側面において、
Aがフェニレンであり;
nが0であり;
ZがCHであり;
およびRが、一緒に、−S−C(R)=C(R)−または−C(R)=C(R)−S−であり;
およびRが、独立して、水素およびクロロより選択され;
Yが、−C(O)OR、−C(O)NR、−(1−4C)アルキル[−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−O−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−NR、−NRC(=O)Rおよび−SONRより選択される置換基で置換されていてよい]、−(1−4C)アルキルC(O)OR、−(1−4C)アルキルOC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)NR、−(1−4C)アルキルSC(O)R、−(1−4C)アルキルSO(2−4C)アルケニルおよび−SO(式中、cは、0、1または2である)より選択され;
およびRが、独立して、水素、ヘテロシクリルおよび(1−4C)アルキル[1個または2個のR基で置換されていてよい]より選択され;またはNR基が、モルホリン環、チオモルホリン環(およびその酸化型)、ピロリジン環またはピペリジン環を形成し、そしてここにおいて、この環は、クロロ、フルオロ、ヒドロキシおよびメトキシより独立して選択される1個または2個の置換基で置換されていてよく;
が、独立して、水素、ヒドロキシ、−C(O)N(R)(R10)、−NHC(O)R、−COOR、アリール、ヘテロシクリル、および5員および6員の環状アセタールおよびそれらのモノ−およびジメチル誘導体より選択され;
およびR10が、独立して、水素、ヒドロキシおよび(1−4C)アルキルより選択され;またはRおよびR10が、それらが結合している窒素と一緒に、モルホリン環を形成する、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容しうる塩またはプロドラッグを提供する。
本発明のもう一つの側面において、
Aがヘテロアリーレンであり;
nが、0、1または2であり;
が、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、メトキシおよび−O−CH−O−より選択され;
ZがCHであり;
およびRが、一緒に、−S−C(R)=C(R)−または−C(R)=C(R)−S−であり;
およびRが、独立して、水素、クロロ、ブロモまたはメチルより選択され;
Yが、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−(1−4C)アルキル[ヒドロキシ、(1−4C)アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロシクリルオキシ、−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−O−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−NR、−N(OH)R、−NRC(=O)R、アリールおよびヘテロシクリルより選択される置換基で置換されていてよい]、−C(O)NOH、−(1−4C)アルキルC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)OR、−(1−4C)アルキルOC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)NR、−(1−4C)アルキルOC(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)NR、−(1−4C)アルキルOC(O)NR、−(1−4C)アルキルSC(O)R、−(1−4C)アルキルSO(2−4C)アルケニル、アリールおよびヘテロシクリル(ここにおいて、この複素環式環は、環炭素原子によって連結している)より選択され;
およびRが、独立して、水素、−O(1−4C)アルキル、−N(1−4C)アルキル、(1−4C)アルキル[1個または2個のR基で置換されていてよい]より選択され;またはNR基が、モルホリン環、チオモルホリン環(およびその酸化型)、ピロリジン環、ジヒドロピリジン環、テトラヒドロピリジン環、ピペラジン環またはピペリジン環を形成し、そしてここにおいて、この環は、ハロ、ヒドロキシおよび(1−4C)アルコキシより独立して選択される1個または2個の置換基で置換されていてよく;
が、独立して、水素、ヒドロキシ、(1−4C)アルキル、(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アルカノイル、−COCOOR、−C(O)N(R)(R10)、−NHC(O)R、−N(OH)CHO、−C(O)NHSO(1−4C)アルキル、−NHSO、(R)(R10)NSO−、−COCHOR11、−COCHOH、(R)(R10)N−、−COOR、−CHOR、−CHCOORおよび−CHOCORより選択され;
およびR10が、独立して、水素、ヒドロキシおよび(1−4C)アルキルより選択され;
11が(1−4C)アルキルである、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容しうる塩またはプロドラッグを提供する。
本発明のもう一つの側面において、
Aがヘテロアリーレンであり;
nが0であり;
ZがCHであり;
およびRが、一緒に、−S−C(R)=C(R)−または−C(R)=C(R)−S−であり;
およびRが、独立して、水素およびクロロより選択され;
Yが、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−(1−4C)アルキル[ヒドロキシ、(1−4C)アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロシクリルオキシ、−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−O−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−NR、−N(OH)R、−NRC(=O)R、アリールおよびヘテロシクリルより選択される置換基で置換されていてよい]、−C(O)NOH、−(1−4C)アルキルC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)OR、−(1−4C)アルキルOC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)NR、−(1−4C)アルキルOC(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)NR、−(1−4C)アルキルOC(O)NR、−(1−4C)アルキルSC(O)R、−(1−4C)アルキルSO(2−4C)アルケニル、アリールおよびヘテロシクリル(ここにおいて、この複素環式環は、環炭素原子によって連結している)より選択され;
およびRが、独立して、水素、−O(1−4C)アルキル、−N(1−4C)アルキル、(1−4C)アルキル[1個または2個のR基で置換されていてよい]より選択され;またはNR基が、モルホリン環、チオモルホリン環(およびその酸化型)、ピロリジン環またはピペリジン環を形成し、そしてここにおいて、この環は、クロロ、フルオロ、ヒドロキシおよびメトキシより独立して選択される1個または2個の置換基で置換されていてよく;
が、独立して、水素、ヒドロキシ、(1−4C)アルキル、(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アルカノイル、−COCOOR、−C(O)N(R)(R10)、−NHC(O)R、−N(OH)CHO、−C(O)NHSO(1−4C)アルキル、−NHSO、(R)(R10)NSO−、−COCHOR11、−COCHOH、(R)(R10)N−、−COOR、−CHOR、−CHCOORおよび−CHOCORより選択され;
およびR10が、独立して、水素、ヒドロキシおよび(1−4C)アルキル(1個または2個のR11で置換されていてよい)より選択され;
11が(1−4C)アルキルである、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容しうる塩またはプロドラッグを提供する。
本発明の具体的な化合物は、各々の実施例またはそれらの薬学的に許容しうる塩またはプロドラッグであり、それらは各々、本発明のもう一つの独立した側面を提供する。本発明のもう一つの側面において、いずれか二つまたはそれを超える実施例またはそれらの薬学的に許容しうる塩またはプロドラッグを提供する。
本発明の好ましい化合物は、式(1A)
Figure 2007501779
(式中、Y、R〜Rおよびnは、本明細書中の前にまたは以下に記載のいずれかの側面または態様に定義の通りである)
を有するものである。
本発明の別の側面は、式(1)の化合物、またはその薬学的に許容しうる塩またはin−vivo加水分解性エステルを製造する方法であって、
(a)式(2)
Figure 2007501779
を有する酸またはその活性型誘導体と、式(3)
Figure 2007501779
(式中、A、Y、R、R、R、rおよびnは、特に断らない限り、式(1)に定義の通りである)
を有するアミンとを反応させ、そしてその後、必要ならば、
(i)式(1)の化合物を、式(1)の別の化合物へと変換すること;
(ii)保護基を全て除去すること;
(iii)薬学的に許容しうる塩またはin−vivo加水分解性エステルを形成すること、
を含む方法を提供する。
上の反応に具体的な反応条件は、次の通りである。
方法(a) 式(2)の酸および式(3)のアミンは、適するカップリング試薬の存在下で互いにカップリングさせることができる。適するカップリング試薬としては、当該技術分野において知られている標準的なペプチドカップリング試薬を用いることができるし、または例えば、カルボニルジイミダゾール、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDCI)およびジシクロヘキシルカルボジイミド(DCCI)を、場合により、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、ジメチルアミノピリジンまたは4−ピロリジノピリジンなどの触媒の存在下で、場合により、塩基、例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、または2,6−ルチジンまたは2,6−ジ−tert−ブチルピリジンなどの2,6−ジアルキルピリジンの存在下で用いることができる。適する溶媒には、ジメチルアセトアミド、ジクロロメタン、ベンゼン、テトラヒドロフランおよびジメチルホルムアミドが含まれる。そのカップリング反応は、好都合には、−40〜40℃の範囲内の温度で行うことができる。
適する活性型酸誘導体には、酸ハロゲン化物、例えば、酸塩化物、および活性エステル、例えば、ペンタフルオロフェニルエステルが含まれる。これらタイプの化合物とアミンとの反応は、当該技術分野において周知であり、例えば、それらは、上記のものなどの塩基の存在下において、上記のものなどの適する溶媒中で反応させることができる。その反応は、好都合には、−40〜40℃の範囲内の温度で行うことができる。
ZがCHである場合の式(2)の化合物は、スキーム1:
Figure 2007501779
によって製造することができる。
式(2a)の化合物は、商業的に入手可能であり、またはそれらは、既知の化合物であり、またはそれらは、当該技術分野において知られている方法によって製造される。
Xが窒素である式(2)の化合物は、式(4):
Figure 2007501779
を有する化合物から、最初に、POClまたはPOBrなどのハロゲン化剤で、ジクロロメタンなどの不活性有機溶媒中、周囲温度〜還流温度の温度範囲において、オキソ基を塩素または臭素に変換し(例えば、Nucleic Acid Chem. 1991, 4, 24-6 を参照されたい)、次に、その塩素基または臭素基を、シアン化カリウムなどのシアニド塩を用いて、トルエン、ベンゼンまたはキシレンなどの不活性有機溶媒中、場合により、18−クラウン−6などの触媒の存在下において、シアニドで置き換え(例えば、J. Heterocycl. Chem 2000, 37(1), 119-126 を参照されたい)、そして最後に、例えば、水性塩化水素などの水性酸で、シアノ基をカルボキシ基へと加水分解すること(例えば、Chem. Pharm. Bull. 1986, 34(9), 3635-43 を参照されたい)によって製造することができる。
或いは、Xが窒素である式(2)の化合物は、式(4)の化合物と、(ClCCO)OおよびClCCOHとを、塩化マグネシウムの存在下においてClCCOHを溶媒として用いて反応させて、式(5):
Figure 2007501779
を有する化合物を形成後、その式(5)の化合物を、例えば、水性水酸化ナトリウムを用いて、周囲温度〜還流温度の温度範囲で加水分解することによって形成することができる(例えば、J Heterocycl. Chem. 1980, 17(2), 381-2 を参照されたい)。
式(4)の化合物は、式(6)および式(7)
Figure 2007501779
を有する化合物から、クルチウス転位について知られている条件を用いて製造することができる(Tetrahedron 1999, 55, 6167)。式(8)および式(9):
Figure 2007501779
を有する化合物は、それぞれ、式(6)および式(7)の化合物へと変換する。この変換は、自発的に起こるかまたは、酸または塩基で誘導することができる。
式(8)および式(9)の化合物は、式(10)または式(11):
Figure 2007501779
(式中、P’は、ブトキシカルボニルなどのアミノ保護基である)
を有する化合物中にカルボキシ基を導入することによって製造することができる。
カルボキシ基は、n−ブチルリチウムなどのアルキルリチウム試薬を、THFなどの不活性有機溶媒中において低温で、例えば、−10℃〜−78℃の範囲内で反応させた後、適宜、
(a)得られた化合物と二酸化炭素とを反応させる;かまたは
(b)−10℃〜周囲温度の温度範囲でDMFと反応させて、該当するアルデヒドを形成し、そのアルデヒドを、標準的な試薬でカルボキシへと酸化して、式(8)または式(9)の化合物を生じること
によって式(8)または式(9)の化合物を形成することにより、式(10)または式(11)の化合物中に導入される。
式(10)および式(11)の化合物は、式(12)および式(13):
Figure 2007501779
を有する化合物から、クルチウス反応について知られている条件を用いて製造することができる。
式(12)および式(13)の化合物は、該当するアルデヒドを、マンガン酸カリウムまたは過ヨウ素酸ナトリウムなどの標準的な酸化試薬を用いて酸化することによって製造することができる。
式(12)または式(13)の化合物のアルデヒド前駆体は、当該技術分野において知られている標準的な技法を用いて製造することができる。例えば、式(12)または式(13)を有する多数の化合物は、適当なRおよびRを、適宜、式(14)または式(15)
Figure 2007501779
を有する化合物中に導入することによって製造することができる。例えば、RおよびRが両方ともクロロである場合、式(14)または式(15)の化合物は、塩化アルミニウムまたは塩化鉄(III)の存在下の塩素のような塩素化剤で、ジクロロメタンまたは1,2−ジクロロエタンなどの不活性有機塩素化溶媒中において塩素化後、水性水酸化ナトリウムなどの水性塩基での処理を行うことができる。一塩素化化合物は、同様に形成することができる。
式(2b)の化合物は、スキーム2:
Figure 2007501779
に示されるように製造することもできる。式(10)の化合物の式(16)の化合物への変換は、指向性オルトリチオ化反応(directed ortho lithiation reactions)(J. Org. Chem, 2001, volume 66, 3662-3670)によって、例えば、n−ブチルリチウムおよび(CHO)N(アルキル)で行うことができる。式(10)の化合物中の保護基P’は、この反応に適する指向性基(directing group)であるべきであり、例えば、−COtBuであってよい。式(16)の化合物と、Lが脱離基であるLCHCORとの反応、そして標準法による保護基P’の別のP”(例えば、−COアルキル)での置換は、式(17)の化合物を生じる。これは、塩基、例えば、炭酸カリウムまたはナトリウムメトキシドを用いて環化することができる。
Yが−C(O)R-である場合の式(3)の化合物は、既知の化合物であり、またはそれらは、当該技術分野において知られている方法によって製造される。Yが−C(O)OR-である場合、式(3)のアミンは、スキーム3:
Figure 2007501779
によって製造することができる。
式(3a)の化合物は、商業的に入手可能であり、またはそれらは、既知の化合物であり、またはそれらは、当該技術分野において知られている方法によって製造される。例えば、Rが、Hまたは適する保護基である式(18)の第一級アミンから出発して、Rおよび/またはRの一方または双方を、アシル化(例えば、アセトキシ酢酸および1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDAC)と反応させること)、アルキル化、還元的アルキル化、スルホン化または関連方法の後、適当な時点でO−脱保護を行うことによって導入することができる。或いは、RおよびRの一方または双方は、予めこのように導入された基中の官能基の修飾、還元、酸化、加水分解(例えば、アセトキシ基のヒドロキシ基への変換)、求核置換、アミド化または関連方法、またはこれら方法の組合せの後、適当な時点でO−脱保護を行うことによって得ることができる。このような修飾には、式(1)の一つの化合物を式(1)の別の化合物へと変換する修飾が含まれうるということは理解されるであろう。
Figure 2007501779
或いは、式(3)のアミンは、式(3a)の化合物の製造について記載された方法を、式(19)
Figure 2007501779
(式中、Wは、NH、または1個または2個の適する保護基を含む窒素である)
を有する化合物に適用することによって得ることができる。
式(3)の化合物は、式(C)の化合物の脱保護によって製造することができるが、それらは、商業的に入手可能であり、既知の化合物であり、当該技術分野において知られている方法によって製造されるし、またはスキーム3A
Figure 2007501779
[式中、Yは、−SRまたは−CH(COR’)である(ここにおいて、Rは、本明細書中の前に定義のR、または標準的な化学を用いて基Rに変換することができる基であり;そしてR’は(1−6C)アルキルである)]
に示される新規な経路によって製造することができる。
化合物A(式中、r=1;A=フェニル;R--=H)は、商業的に入手可能である[(1R,2R)−(−)−trans−1−アミノ−2−インダノール,Cas. Reg. No.:163061-73-2 または(1S,2S)−(−)−trans−1−アミノ−2−インダノール,Cas. Reg. No.:13286-59-4]。Bタイプの化合物は、上のスキーム3Aに示された方法のような、文献で知られている方法によって製造することができる。BタイプからCタイプへの化合物の変換は、新規であり、本発明のもう一つの独立した側面を形成する。スキーム3Aに示された方法は、化合物A、BおよびCの示されたものと反対の鏡像異性体に等しく当てはまるということは理解されるであろう。化合物(C)(式中、Y=−CH(COR’))の場合、マロン酸エステルは、当該技術分野において知られている標準法によって種々の官能基へと変換することができる。当該技術分野において知られているいずれか適する方法によるBoc基の除去による式(C)の化合物の脱保護は、式(3)の化合物を生じる。
上の方法に適する条件は、中間体24および25(式(B)の化合物)および中間体26、27および31(式(C)の化合物)に例示される。中間体32は、Yが−CH(COR’)である式(C)の化合物を、式(3)の化合物のN−保護された誘導体へと変換する一例である。
式(B)の化合物は、新規であり、本発明のもう一つの独立した側面を提供する。式(B)の具体的な化合物は、r=1であるものである。式(B)の更に具体的な化合物は、Aがフェニレンであるものである。式(B)のまた更に具体的な化合物は、n=0であるものである。
式(3)(式中、r=1であり、Aはヘテロアリーレンである)を有する化合物は、好適に官能化されたシクロアルキル縮合複素環から製造することができる。例えば、Aがピリジンである場合、式(3b)および式(3c)
Figure 2007501779
を有する化合物は、該当するピリンジノン(pyrindinone)レギオ異性体から、スキーム4:
Figure 2007501779
にしたがって製造することができる。
工程1は、文献(Ger. Offen. 1997, 78)で知られている化合物で行われる。工程2、工程3、工程4および工程5は、当該技術分野において知られている標準法を用いて行われる。
β−ケトエステルのレギオ異性体(スキーム5)は、β−アミノエステルの4種類の可能なピリジルレギオ異性体の製造をもたらすであろうと理解されるであろう。
同様に、Aが、橋頭窒素を含有するヘテロアリーレンである式(3)の化合物は、適当な好適に官能化されたシクロアルキル縮合複素環から製造することができるということは理解されるであろう。
Figure 2007501779
CH--NRとしてのYの形成および修飾について上に記載された方法は、式(2)の酸へのカップリング前に式(3)の化合物を製造するのに同様に適用することができるということは理解されるであろうし、、またはこのようなカップリングの生成物に同様に適用することができるということは理解されるであろう。
本発明の化合物中の種々の環置換基のあるもの、例えば、Rは、上述の方法の前かまたは直後に、標準的な芳香族置換反応によって導入することができるし、または慣用的な官能基修飾によって生じることができるということは理解されるであろうし、そしてそれ自体、本発明の方法の側面に包含される。このような反応は、式(1)の一つの化合物を式(1)の別の化合物へと変換することができる。このような反応および修飾には、例えば、芳香族置換反応による置換基の導入、置換基の還元、置換基のアルキル化および置換基の酸化が含まれる。このような手順のための試薬および反応条件は、当化学技術分野において周知である。芳香族置換反応の具体例には、濃硝酸を用いたニトロ基の導入;フリーデル・クラフツ条件下で、例えば、アシルハライドおよびルイス酸(三塩化アルミニウムなど)を用いたアシル基の導入;フリーデル・クラフツ条件下でアルキルハライドおよびルイス酸(三塩化アルミニウムなど)を用いたアルキル基の導入;およびハロゲン基の導入が含まれる。修飾の具体例には、例えば、ニッケル触媒での接触水素添加、または塩酸の存在下における加熱を伴う鉄での処理によるニトロ基のアミノ基への還元;アルキルチオのアルキルスルフィニルまたはアルキルスルホニルへの酸化が含まれる。
本明細書中に述べられた若干の反応において、化合物中のいずれかの感受性基を保護することが必要でありうる/望まれることがありうるということも理解されるであろう。保護が必要であるまたは望まれる状況および適する保護方法は、当業者に知られている。慣用的な保護基は、標準的な慣例によって用いることができる(詳しい説明については、T.W. Green, Protective Groups in Organic Synthesis, John Wiley and Sons, 1991 を参照されたい)。したがって、反応物が、アミノ、カルボキシまたはヒドロキシなどの基を含む場合、本明細書中に述べられた若干の反応において、その基を保護することは望まれることがありうる。
アミノ基またはアルキルアミノ基に適する保護基は、例えば、アシル基、例えば、アセチルなどのアルカノイル基;アルコキシカルボニル基、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基またはt−ブトキシカルボニル基;アリールメトキシカルボニル基、例えば、ベンジルオキシカルボニル;またはアロイル基、例えば、ベンゾイルである。上の保護基の脱保護条件は、必然的に、保護基の選択で異なる。したがって、例えば、アルカノイル基またはアルコキシカルボニル基またはアロイル基のようなアシル基は、例えば、アルカリ金属水酸化物のような適する塩基、例えば、水酸化リチウムまたは水酸化ナトリウムでの加水分解によって除去することができる。或いは、t−ブトキシカルボニル基のようなアシル基は、例えば、塩酸、硫酸またはリン酸、またはトリフルオロ酢酸のような適する酸での処理によって除去することができるし、そしてベンジルオキシカルボニル基のようなアリールメトキシカルボニル基は、例えば、炭素上パラジウムのような触媒上での水素化によって、またはルイス酸、例えば、トリス(トリフルオロ酢酸)ホウ素での処理によって除去することができる。第一級アミノ基に適する別の保護基は、例えば、アルキルアミン、例えば、ジメチルアミノプロピルアミンでのまたはヒドラジンでの処理によって除去することができるフタロイル基である。
ヒドロキシ基に適する保護基は、例えば、アシル基、例えば、アセチルなどのアルカノイル基;アロイル基、例えば、ベンゾイル;またはアリールメチル基、例えば、ベンジルである。上の保護基の脱保護条件は、必然的に、保護基の選択で異なるであろう。したがって、例えば、アルカノイル基またはアロイル基のようなアシル基は、例えば、アルカリ金属水酸化物などの適する塩基、例えば、水酸化リチウムまたは水酸化ナトリウムでの加水分解によって除去することができる。或いは、ベンジル基などのアリールメチル基は、例えば、炭素上パラジウムなどの触媒上での水素化によって除去することができる。
カルボキシ基に適する保護基は、例えば、エステル生成性基、例えば、水酸化ナトリウムのような塩基での加水分解によって除去することができる、例えば、メチル基またはエチル基;または例えば、酸、例えば、トリフルオロ酢酸のような有機酸での処理によって除去することができる、例えば、t−ブチル基;または例えば、炭素上パラジウムのような触媒上での水素化によって除去することができる、例えば、ベンジル基である。
それら保護基は、合成中のいずれか好都合な段階で、当化学技術分野において周知の慣用的な技法を用いて除去することができる。
式(1)の化合物の製造におけるある種の中間体は、新規であり、本発明の別の側面を形成する。
本明細書中の前に述べられたように、本発明に定義された化合物は、グリコーゲンホスホリラーゼ阻害活性を有する。この性質は、例えば、下記の手順を用いて評価することができる。
検定
それら化合物の活性を、グリコーゲン分解への化合物の阻害作用を測定することによって決定し、グリコーゲンからのグルコース−1−リン酸の生成は、Pesce et al(Pesce, M A, Bodourian, S H, Harris, R C, and Nicholson, J F (1977) Clinical Chemistry 23, 1171 - 1717)の一般的な方法である、EP0846464A2号に記載の多酵素カップリング検定によって監視する。それら反応は、384ウェルマイクロプレートフォーマットにおいて50μl容量中であった。補因子NADのNADHへの変換による蛍光の変化を、Tecan Ultra Multifunctional Microplate Reader において、340nM励起、465nm発光で測定する。その反応は、検定緩衝溶液である、0.5mMジチオトレイトールを含有する50mM HEPES、3.5mM KHPO、2.5mM MgCl、2.5mMエチレングリコールビス(b−アミノエチルエーテル)N,N,N’,N’−四酢酸、100mM KCl、8mM D−(+)−グルコースpH7.2中である。ヒトリコンビナント肝グリコーゲンホスホリラーゼa(hrl GPa)20nMを、検定緩衝溶液中において、6.25mM NAD、1.25mgのIII型グリコーゲンと一緒に1.25mg ml−1試薬緩衝液で30分間プレインキュベートする。カップリング酵素であるホスホグルコムターゼおよびグルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ(Sigma)を、試薬緩衝液中において、0.25単位/ウェルの最終濃度に調製する。20μlのhrl GPa溶液を、10μlの化合物溶液に加え、そして20μlのカップリング用酵素溶液の添加で反応を開始する。試験される化合物を、10μlの検定緩衝溶液中5%DMSO中において、1%DMSOの検定の最終濃度で調製する。GPaの非阻害活性を、10μlの検定緩衝溶液中5%DMSOの存在下で測定し、そして最大阻害を、5mg ml−1のN−エチルマレイミドの存在下で測定する。30℃で6時間後、相対蛍光単位(Relative Fluoresence Units)(RFU)を、340nM励起、465nm発光で測定する。
検定は、10μMまたは100μMの試験濃度の阻害剤で行う。これら濃度の一方または双方で有意の阻害を示す化合物を、一定範囲の試験濃度の阻害剤を用いて更に評価して、酵素反応を50%阻害すると予測される濃度であるIC50を決定することができる。
活性は、次のように計算する。
阻害%=(1−(化合物RFU−完全阻害RFU)/(非阻害率RFU−完全阻害RFU))100
上の検定で試験された場合の本発明の化合物の典型的なIC50値は、100μM〜1nMの範囲内である。例えば、実施例5は、493nmのIC50を有することが判明した。
化合物の阻害活性を、ラット一次肝細胞中で更に調べた。ラット肝細胞を、Seglen(P.O. Seglen, Methods Cell Biology (1976) 13 29-83)の一般的な方法であるコラゲナーゼ灌流技術によって単離した。細胞を、Nunclon 6ウェル培養プレート上において、10%ウシ胎児血清、NEAA(非必須アミノ酸)、グルタミン、ペニシリン/ストレプトマイシン((100単位/100ug)/ml)を含有する、高レベルのグルコースを含むDMEM(Dulbeco's Modified Eagle's Medium)中で4〜6時間培養した。次に、それら肝細胞を、ウシ胎児血清不含で且つ10nMインスリンおよび10nMデキサメタゾンを含むDMEM溶液中で培養した。実験は、18〜20時間培養後に、細胞を洗浄し、そして2.5mM CaClおよび1%ゼラチンを含有するKrebs-Henseleit重炭酸緩衝液を加えることによって開始した。試験化合物を加え、5分後に、それら細胞に、25nMグルカゴンを投与した。37℃、95%O/5%COで60分間インキュベーション後、Krebs-Henseleit溶液を取り出し、そのKrebs-Henseleit溶液のグルコース濃度を測定した。
本発明のもう一つの側面により、医薬組成物であって、本明細書中の前に定義の式(1)の化合物、またはその薬学的に許容しうる塩またはin−vivo加水分解性エステルを、薬学的に許容しうる希釈剤または担体と一緒に含む医薬組成物を提供する。
本発明の組成物は、経口使用に(例えば、錠剤、トローチ剤、硬カプセル剤または軟カプセル剤、水性または油状懸濁剤、乳剤、分散性散剤または顆粒剤、シロップ剤またはエリキシル剤として)、局所使用に(例えば、クリーム剤、軟膏剤、ゲル剤、または水性または油状液剤または懸濁剤として)、吸入による投与に(例えば、微粉散剤または液状エアロゾル剤として)、吹入による投与に(例えば、微粉散剤として)または非経口投与に(例えば、静脈内、皮下、筋肉内または筋肉内投与用の滅菌水性または油状液剤として、または直腸投与用の坐剤として)適する形態であってよい。
本発明の組成物は、当該技術分野において周知の慣用的な医薬賦形剤を用いて慣用法によって得ることができる。したがって、経口使用の予定の組成物は、例えば、一つまたはそれを超える着色剤、甘味剤、着香剤および/または保存剤を含有してよい。一つの側面において、本発明の組成物は、経口に適する剤形である。
錠剤製剤に適する薬学的に許容しうる賦形剤には、例えば、ラクトース、炭酸ナトリウム、リン酸カルシウムまたは炭酸カルシウムなどの不活性希釈剤;トウモロコシデンプンまたはアルギン酸(algenic acid)などの造粒剤および崩壊剤;デンプンなどの結合剤;ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクなどの滑沢剤;p−ヒドロキシ安息香酸エチルまたはプロピルなどの保存剤;およびアスコルビン酸などの酸化防止剤が含まれる。錠剤製剤は、コーティングされていなくてよいし、またはそれらの崩壊およびその後の胃腸管内での活性成分の吸収を変更するようにかまたはそれらの安定性および/または外観を改善するように、どちらの場合も当該技術分野において周知の慣用的なコーティング剤および手順を用いてコーティングされていてよい。
経口使用の組成物は、その活性成分が、不活性固体希釈剤、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウムまたはカオリンと混合されているゼラチン硬カプセル剤の形であってよいし、または活性成分が、ラッカセイ油、流動パラフィンまたはオリーブ油などの油または水と混合されているゼラチン軟カプセル剤としてあってよい。
水性懸濁剤は、概して、微粉の形の活性成分を、一つまたはそれを超える、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴムおよびアラビアゴムなどの懸濁化剤;レシチン、またはアルキレンオキシドと脂肪酸との縮合生成物(例えば、ポリオキシエチレンステアラート)、またはエチレンオキシドと長鎖脂肪アルコールとの縮合生成物、例えば、ヘプタデカエチレンオキシセタノール、またはポリオキシエチレンソルビトールモノオレアートのような、エチレンオキシドと、脂肪酸およびヘキシトールから誘導される部分エステルとの縮合生成物、またはエチレンオキシドと、脂肪酸および無水ヘキシトールから誘導される部分エステルとの縮合生成物、例えば、ポリエチレンソルビタンモノオレアートなどの分散助剤または湿潤剤と一緒に含有する。それら水性懸濁剤は、一つまたはそれを超える保存剤(p−ヒドロキシ安息香酸エチルまたはプロピルなど)、酸化防止剤(アスコルビン酸など)、着色剤、着香剤および/または甘味剤(スクロース、サッカリンまたはアスパルテームなど)も含有してよい。
油状懸濁剤は、活性成分を植物油(ラッカセイ油、オリーブ油、ゴマ油またはヤシ油など)中にまたは鉱油(流動パラフィンなど)中に懸濁させることによって製剤化することができる。それら油状懸濁剤は、蜜蝋、硬質パラフィンまたはセチルアルコールなどの増粘剤も含有してよい。上記のものなどの甘味剤、および着香剤を加えて、風味のよい経口製剤を与えることができる。これら組成物は、アスコルビン酸などの酸化防止剤の添加によって保存することができる。
水の添加による水性懸濁剤の製造に適する分散性散剤および顆粒剤は、概して、活性成分を、分散助剤または湿潤剤、懸濁化剤および一つまたはこれを超える保存剤と一緒に含有する。適する分散助剤または湿潤剤および懸濁化剤は、上に既に述べられたものによって代表される。甘味剤、着香剤および着色剤などの追加の賦形剤も存在してよい。
本発明の医薬組成物は、水中油エマルジョンの形であってもよい。その油状相は、オリーブ油またはラッカセイ油などの植物油、または例えば、流動パラフィンなどの鉱油、またはいずれかこれらの混合物であってよい。適する乳化剤は、例えば、アラビアゴムまたはトラガカントゴムなどの天然に存在するガム;ダイズレシチンなどの天然に存在するホスファチド;脂肪酸および無水ヘキシトールから誘導されるエステルまたは部分エステル(例えば、ソルビタンモノオレアート);およびポリオキシエチレンソルビタンモノオレアートのような、それら部分エステルとエチレンオキシドとの縮合生成物であってよい。それらエマルジョンは、甘味剤、着香剤および保存剤を含有してもよい。
シロップ剤およびエリキシル剤は、グリセロール、プロピレングリコール、ソルビトール、アスパルテームまたはスクロースなどの甘味剤と一緒に製剤化することができるし、粘滑剤、保存剤、着香剤および/または着色剤を含有してもよい。
それら医薬組成物は、滅菌注射可能水性または油状懸濁剤の形であってもよく、それらは、既知の手順にしたがって、上に述べられた一つまたはそれを超える適当な分散助剤または湿潤剤および懸濁化剤を用いて製剤化することができる。滅菌注射可能製剤は、無毒性の非経口的に許容しうる希釈剤または溶媒中の滅菌注射可能液剤または懸濁剤、例えば、1,3−ブタンジオール中の液剤であってもよい。
吸入による投与用の組成物は、微粉固体を含有するエアロゾルかまたは液体粒子として活性成分を分配するように用意された慣用的な加圧エアロゾルの形であってよい。揮発性フッ素化炭化水素または炭化水素などの慣用的なエアロゾル噴射剤を用いることができ、エアロゾル装置は、一定計量の活性成分を分配するように好都合に用意される。
製剤に関する追加の情報について、読者は、Chapter 25.2 in Volume 5 of Comprehensive Medicinal Chemistry (Corwin Hansch; Chairman of Editorial Board), Pergamon Press 1990 を参照する。
一つまたはそれを超える賦形剤と混合されて単一剤形を生じる活性成分の量は、必然的に、処置される宿主および具体的な投与経路に依って異なるであろう。例えば、ヒトへの経口投与が予定される製剤は、概して、全組成物の約5〜約98重量%であってよい適当且つ好都合な量の賦形剤と配合された、例えば、0.5mg〜2gの活性剤を含有するであろう。投薬単位剤形は、概して、約1mg〜約500mgの活性成分を含有するであろう。投与経路および投薬計画に関する追加の情報について、読者は、Chapter 25.3 in Volume 5 of Comprehensive Medicinal Chemistry (Corwin Hansch; Chairman of Editorial Board), Pergamon Press 1990 を参照する。
式(1)の化合物は、通常は、温血動物に、その動物の平方メートル体表面積につき5〜5000mg、すなわち、約0.1〜100mg/kgの範囲内の単位用量で投与されるであろうが、これは、通常、治療的有効量を与える。錠剤またはカプセル剤などの単位剤形は、通常は、例えば、1〜250mgの活性成分を含有するであろう。好ましくは、1〜50mg/kgの範囲内の1日用量を用いる。しかしながら、その1日用量は、必然的に、処置される宿主、具体的な投与経路、および処置されている疾患の重症度に依って異なるであろう。したがって、最適投薬量は、いずれか特定の患者を処置している医療の実務家が決定してよい。
本明細書中に記載のグリコーゲンホスホリラーゼ活性の阻害は、単独療法として適用することができるし、または本発明の主題に加えて、一つまたはそれを超える他の物質および/または処置を伴うことができる。このような共同処置は、その処置の個々の成分の同時の、逐次的または個別の投与によって達成することができる。同時処置は、単一錠剤であってよいしまたは個別の錠剤であってよい。例えば、2型糖尿病を予防する、遅延させるまたは処置するために、本発明の化合物またはそれらの薬学的に許容しうる塩は、次の一つまたはそれを超える薬剤との組合せで投与することができる。
(1)インスリンおよびインスリン類似体;
(2)インスリン分泌促進薬であって、スルホニル尿素(例えば、グリベンクラミド、グリピジド)、食事グルコース調節薬(例えば、レパグリニド(repaglinide)、ナテグリニド(nateglinide))およびグルコキナーゼアクチベーターを含めたもの;
(3)インクレチン作用を改善する薬剤(例えば、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤、GLP−1アゴニスト);
(4)インスリン増感性薬であって、PPARγアゴニスト(例えば、ピオグリタゾン(pioglitazone)およびロシグリタゾン(rosiglitazone))を含めたもの;および組合せのPPARαおよびγ活性を有する薬剤;
(5)肝グルコース平衡をモジュレーションする薬剤(例えば、メトホルミン、フルクトース1,6−ビスホスファターゼ阻害剤、グリコーゲンシンターゼキナーゼ阻害剤、グルコキナーゼアクチベーター);
(6)腸からのグルコース吸収を減少させるように設計された薬剤(例えば、アカルボース(acarbose));
(7)腎によるグルコースの再吸収を妨げる薬剤(SGLT阻害剤);
(8)持続性高血糖症の合併症を処置するように設計された薬剤(例えば、アルドースレダクターゼ阻害剤);
(9)抗肥満薬(例えば、シブトラミン(sibutramine)およびオルリスタト(orlistat));
(10)抗異常脂肪血症薬であって、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤(スタチン、例えば、プラバスタチン);PPARαアゴニスト(フィブラート(fibrates)、例えば、ゲムフィブロジル);胆汁酸抑制剤(コレスチラミン);コレステロール吸収阻害剤(植物スタノール(stanols)、合成阻害剤);胆汁酸吸収阻害剤(IBATi)およびニコチン酸および類似体(ナイアシンおよび徐放性製剤)のようなもの;
(11)抗高血圧薬であって、β遮断薬(例えば、アテノロール、インデラル);ACE阻害剤(例えば、リシノプリル);カルシウムアンタゴニスト(例えば、ニフェジピン);アンギオテンシン受容体アンタゴニスト(例えば、カンデサルタン(candesartan));αアンタゴニストおよび利尿薬(例えば、フロセミド、ベンズチアジド)のようなもの;
(12)止血調節薬であって、抗血栓薬、フィブリン溶解の活性化剤および抗血小板薬;トロンビンアンタゴニスト;第Xa因子阻害剤;第VIIa因子阻害剤;抗血小板薬(例えば、アスピリン、クロピドグレル(clopidogrel));抗凝固薬(ヘパリンおよび低分子量類似体、ヒルジン)およびワルファリンのようなもの;
(13)グルカゴンの作用に拮抗する薬剤;および
(14)抗炎症薬であって、非ステロイド性抗炎症薬(例えば、アスピリン)およびステロイド性抗炎症薬(例えば、コルチゾン)のようなもの。
本発明のもう一つの側面により、ヒトなどの温血動物の療法による処置方法で用いるための、本明細書中の前に定義の式(1)の化合物、またはその薬学的に許容しうる塩またはin−vivo加水分解性エステルを提供する。
本発明のもう一つの側面により、薬剤として用いるための、本明細書中の前に定義の式(1)の化合物、またはその薬学的に許容しうる塩またはin−vivo加水分解性エステルを提供する。
本発明のもう一つの側面により、ヒトなどの温血動物の2型糖尿病、インスリン抵抗性、X症候群、高インスリン血症、高グルカゴン血症、心臓虚血または肥満症の処置に薬剤として用いるための、本明細書中の前に定義の式(1)の化合物、またはその薬学的に許容しうる塩またはin−vivo加水分解性エステルを提供する。
本発明のこの別の側面により、ヒトなどの温血動物の2型糖尿病、インスリン抵抗性、X症候群、高インスリン血症、高グルカゴン血症、心臓虚血または肥満症の処置に用いるための薬剤の製造における、本明細書中の前に定義の式(1)の化合物、またはその薬学的に許容しうる塩またはin−vivo加水分解性エステルの使用を提供する。
本発明のこの別の側面により、ヒトなどの温血動物の2型糖尿病の処置に用いるための薬剤の製造における、本明細書中の前に定義の式(1)の化合物、またはその薬学的に許容しうる塩またはin−vivo加水分解性エステルの使用を提供する。
本発明のこの側面のもう一つの特徴により、グリコーゲンホスホリラーゼ阻害作用を生じる処置を必要としているヒトなどの温血動物においてグリコーゲンホスホリラーゼ阻害作用を生じる方法であって、この動物に、有効量の式(1)の化合物を投与することを含む方法を提供する。
本発明のこの側面のこの更に別の特徴により、ヒトなどの温血動物の2型糖尿病、インスリン抵抗性、X症候群、高インスリン血症、高グルカゴン血症、心臓虚血または肥満症を処置する方法であって、このような処置を必要としている動物に、有効量の式(1)の化合物を投与することを含む方法を提供する。
本発明のこの側面のこの更に別の特徴により、ヒトなどの温血動物の2型糖尿病を処置する方法であって、このような処置を必要としている動物に、有効量の式(1)の化合物を投与することを含む方法を提供する。
上述のように、特定の細胞増殖疾患の治療的または予防的処置に必要な用量サイズは、必然的に、処置される宿主、投与経路および処置されている疾患の重症度に依って異なるであろう。例えば、1〜100mg/kg、好ましくは、1〜50mg/kgの範囲内の単位用量が考えられる。
治療薬でのそれらの使用に加えて、式(1)の化合物およびそれらの薬学的に許容しうる塩は、新しい治療薬の探求の一部分として、ネコ、イヌ、ウサギ、サル、ラットおよびマウスなどの実験動物で細胞周期活性の阻害剤の作用を評価するためのin−vivoおよびin−vivo試験システムの開発および規格化における薬理学的手段としても有用である。
上の他の医薬組成物、処理、方法、使用および薬剤製造の特徴において、本明細書中に記載の本発明の化合物の別のおよび好ましい態様も当てはまる。
実施例
本発明を、ここで、次の実施例によって詳しく説明するが、ここにおいて、特に断らない限り、
(i)温度は、摂氏度(℃)で与えられている;操作は、室温または周囲温度で、すなわち、18〜25℃の範囲内の温度で、アルゴンなどの不活性ガスの雰囲気下において行った;
(ii)有機溶液は、無水硫酸マグネシウム上で乾燥させた;溶媒の蒸発は、ロータリーエバポレーターを用いて、減圧下(600〜4000パスカル;4.5〜30mmHg)において60℃までの浴温度で行った;
(iii)クロマトグラフィーとは、シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーを意味する;薄層クロマトグラフィー(TLC)は、シリカゲルプレート上で行った;Bond Elut カラムが論じられている場合、これは、10gまたは20gまたは50gの40ミクロン粒度のシリカが入っているカラムを意味し、このシリカは、60ml使い捨てシリンジ中に入っていて且つ多孔性ディスクで支持されていて、「Mega Bond Elut SI」という名称で、Varian, Harbor City, California, USA より入手される;「Mega Bond Elut」は商標である;Biotage カートリッジが論じられている場合、これは、Biotage, a division of Dyax Corp., 1500 Avon Street Extended, Charlottesville, VA 22902, USA によって供給される、KP-SILTMシリカ、60μ、32〜63mM粒度が入っているカートリッジを意味する;
(iv)概して、反応経過はTLCによって追跡したが、反応時間は、単に例示のために与えられている;
(v)収率は、単に例示のために与えられ、高度な処理開発によって得ることができるものでは必ずしもない;より多くの材料が必要な場合、製造を繰り返した;
(vi)与えられている場合のNMRデータは、特に断らない限り、溶媒としてペルジュウテリオジメチルスルホキシド(DMSO−δ)を用いて300MHzで決定される、内部標準としてのテトラメチルシラン(TMS)に相対する百万分率(ppm)で与えられる主な診断用プロトンのδ値の形であり、他の溶媒(本文中に示された場合)には、重水素化クロロホルムCDClが含まれる;
(vii)化学記号は、それらの通常の意味を有する;SI単位および記号が用いられている;
(viii)減圧は、絶対圧としてパスカル(Pa)で与えられている;高圧は、ゲージ圧としてバールで与えられている;
(ix)溶媒比は、容量:容量(v/v)という用語で与えられている;
(x)質量スペクトル(MS)は、化学イオン化(CI)法において70電子ボルトの電子エネルギーで直接暴露プローブを用いて実験した;指示された場合、イオン化は、電子衝撃(EI)、高速原子衝撃(FAB)またはエレクトロスプレー(ESP)によって行った;m/zの値が与えられている;概して、親質量を示すイオンだけが報告されていて、特に断らない限り、引用された値は(M−H)である;
(xi)次の略語が用いられている。
SM 出発物質;
EtOAc 酢酸エチル;
MeOH メタノール;
EtOH エタノール;
DCM ジクロロメタン;
HOBT 1−ヒドロキシベンゾトリアゾール;
DIPEA ジイソプロピルエチルアミン;
EDCI 1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩;
EtO ジエチルエーテル;
THF テトラヒドロフラン;
DMF N,N−ジメチルホルムアミド;
HATU O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸塩
EDAC 1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩;
TFA トリフルオロ酢酸;
DMTMM 4−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−4−メチルモルホリニウムクロリド;
DMA N,N−ジメチルアセトアミド;
NaHCO 炭酸水素ナトリウム;
mCPBA メタクロロ過安息香酸;
RT 保持時間。
本発明の範囲内にある、以下に記載のある種の中間体も、有用な活性を有することがありうるので、本発明のもう一つの特徴として提供する。このような中間体の具体的な例は、中間体52および53であり、それらを各々、本発明のもう一つ独立した側面として提供する。
実施例1:(1R,2R)−2−{[(2,3−ジクロロ−4H−チエノ[3,2−b]ピロール−5−イル)カルボニル]アミノ}インダン−1−カルボン酸メチル
Figure 2007501779
(1R,2R)−2−アミノインダン−1−カルボン酸メチルトリフルオロ酢酸塩(中間体5;1.8g,5.9mmol)、2,3−ジクロロ−4H−チエノ[3,2−b]ピロール−5−カルボン酸(中間体3;1.4g,5.9mmol)およびDIPEA(2.0mL,11.8mmol)を、DCM(25mL)中に溶解した。HOBT(796mg,5.9mmol)およびEDCI(1.4g,7.4mmol)を加え、その混合物を周囲温度で2時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、そして残留物を、酢酸エチル(50mL)中に溶解させ、水(2x25mL)、ブライン(25mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして揮発物を減圧下で除去した。粗製残留物を、シリカゲルクロマトグラフィー(3:1,イソヘキサン:酢酸エチル)によって精製して、標題化合物(1.7g,71%)を淡黄色泡状物として得た。
1 H NMR (CDCl 3 ) δ: 2.98 (dd, 1H), 3.62 (dd, 1H), 4.15 (d, 1H), 5.2 (m, 1H), 6.36 (d, 1H), 6.65 (s, 1H), 7.3 (m, 4H), 10.02 (s, 1H); MS m/z 407/409 (M-H)
実施例2:(1R,2R)−2−{[(2,3−ジクロロ−4H−チエノ[3,2−b]ピロール−5−イル)カルボニル]アミノ}インダン−1−カルボン酸
Figure 2007501779
(1R,2R)−2−{[(2,3−ジクロロ−4H−チエノ[3,2−b]ピロール−5−イル)カルボニル]アミノ}インダン−1−カルボン酸メチル(実施例1;1.0g,3.18mmol)を、THF(10mL)中に溶解させ、塩酸(2.0mL,6M水溶液)を加え、その混合物を60℃で30時間撹拌した。減圧下での揮発物の蒸発は、標題化合物(1.1g,88%)を淡褐色泡状物として生じた。
1 H NMR δ: 2.95 (dd, 1H), 3.38 (dd, 1H), 4.08 (d, 1H), 4.95 (m, 1H), 7.1 (s, 1H), 7.25 (m, 4H), 8.57 (d, 1H), 12.35 (s, 1H), 12.56 (s, 1H); MS m/z 395, 397, 399
実施例3:N−[(1R,2R)−1−(アミノカルボニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル]−2,3−ジクロロ−4H−チエノ[3,2−b]ピロール−5−カルボキサミド
Figure 2007501779
[(1R,2R)−1−(アミノカルボニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル]カルバミン酸 tert−ブチル(中間体15;75mg,0.27mmol)を、TFA(2mL)中に溶解させ、周囲温度で2時間撹拌し、揮発物を減圧下での蒸発によって除去し、粗製残留物をCHCl(2x2mL)と共蒸発させた。その残留物を、DCM(5mL)中に溶解させ、2,3−ジクロロ−4H−チエノ[3,2−b]ピロール−5−カルボン酸(中間体3;63.0mg,0.27mmol)、DIPEA(94μl,0.54mmol)、HOBT(36mg,0.27mmol)およびEDCI(65mg,0.34mmol)を加え、その混合物を周囲温度で20時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、残留物を酢酸エチル(10mL)中に溶解させ、水(2x5mL)、ブライン(5mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、揮発物を減圧下で除去した。粗製残留物を、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(2:1,酢酸エチル:イソヘキサン)によって精製して、標題化合物(50mg,47%)を淡黄色固体として得た。
1 H NMR δ: 2.95 (dd, 1H), 3.38 (dd, 1H), 3.6 (m, 2H), 3.98 (d, 1H), 4.93 (m, 1H), 7.1 (s, 1H), 7.24 (m, 4H), 7.63 (s, 1H), 8.5 (d, 1H); MS m/z 394, 396, 398
実施例4:2,3−ジクロロ−N−[(1R,2R)−1−(ヒドロキシメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル]−4H−チエノ[3,2−b]ピロール−5−カルボキサミド
Figure 2007501779
N−[(1R,2R)−1−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル]−2,3−ジクロロ−4H−チエノ[3,2−b]ピロール−5−カルボキサミド(中間体16;286mg,0.56mmol)を、THF(5mL)中に溶解させ、テトラブチルアンモニウムフルオリド(2mL,THF中1M,2.0mmol)を加え、その混合物を周囲温度で2時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、残留物を酢酸エチル(15mL)中に溶解させ、水(2x5mL)、ブライン(5mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、溶媒を減圧下で除去した。粗製残留物を結晶化させ(酢酸エチル)、標題化合物(120mg,57%)を無色固体として得た。
1 H NMR δ: 2.9 (dd, 1H), 3.3 (m, 1H), 3.68 (m, 2H), 4.55 (m, 1H), 4.75 (t, 1H), 7.2 (m, 4H), 7.39 (m, 1H), 8.5 (d, 1H), 12.35 (s, 1H); MS m/z 381, 383, 385
実施例5:2−クロロ−N−[(1R,2R)−1−(ヒドロキシメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル]−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−カルボキサミド
Figure 2007501779
N−[(1R,2R)−1−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル]−2−クロロ−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−カルボキサミド(中間体17;320mg,0.7mmol)を、THF(10mL)中に溶解させ、テトラブチルアンモニウムフルオリド(5mL,THF中1M,5.0mmol)を加え、その混合物を周囲温度で4時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、残留物を酢酸エチル(15mL)中に溶解させ、水(2x5mL)、ブライン(5mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、溶媒を減圧下で除去した。粗製残留物を結晶化させ(酢酸エチル:イソヘキサン,1:1)、標題化合物(160mg,66%)を無色固体として得た。
1 H NMR δ: 2.93 (dd, 1H), 3.32 (m, 1H), 3.73 (m, 2H), 4.55 (m, 1H), 4.8 (t, 1H), 7.1 (s, 1H), 7.22 (m, 4H), 7.4 (m, 1H), 8.45 (d, 1H), 11.9 (s, 1H); MS m/z 345, 347
実施例6:2,3−ジクロロ−N−((1R,2R)−1−{[(3R,4S)−3,4−ジヒドロキシピロリジン−1−イル]カルボニル}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−4H−チエノ[3,2−b]ピロール−5−カルボキサミド
Figure 2007501779
(1R,2R)−2−{[(2,3−ジクロロ−4H−チエノ[3,2−b]ピロール−5−イル)カルボニル]アミノ}インダン−1−カルボン酸(実施例2;99mg,0.25mmol)、(3aR,6aS)−2,2−ジメチルテトラヒドロ−3aH−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピロール(36mg,0.25mmol)およびDIPEA(44μl,0.25mmol)を、DCM(5mL)中に溶解した。HOBT(34mg,0.25mmol)およびEDCI(60mg,0.313mmol)を加え、その混合物を周囲温度で6時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、残留物を酢酸エチル(15mL)中に溶解させ、水(2x5mL)、ブライン(5mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、溶媒を減圧下で除去した。残留物をエタノール(3mL)中に溶解させ、塩酸(0.2mL,2M水溶液)を加え、その溶液を周囲温度で4時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去して、標題化合物(70mg,58%)を淡黄色泡状物として得た。
1 H NMR δ: 2.95 (dd, 1H), 3.4 (m, 4H), 3.83 (m, 1H), 4.1 (m, 4H), 4.42 (m, 1H), 4.9 (m, 1H), 7.17 (m, 5H), 8.6 (m, 1H), 12.4 (m, 1H); MS m/z 480, 482
次の実施例を、実施例6と同様の方法により、(1R,2R)−2−{[(2,3−ジクロロ−4H−チエノ[3,2−b]ピロール−5−イル)カルボニル]アミノ}インダン−1−カルボン酸(実施例2)および適当な商業的に入手可能なアミンを用いて製造した。
実施例7:2,3−ジクロロ−N−((1R,2R)−1−{[(2,3−ジヒドロキシプロピル)アミノ]カルボニル}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−4H−チエノ[3,2−b]ピロール−5−カルボキサミド
実施例8:2,3−ジクロロ−N−((1R,2R)−1−{[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]カルボニル}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−4H−チエノ[3,2−b]ピロール−5−カルボキサミド
実施例9:2,3−ジクロロ−N−((1R,2R)−1−{[(グリシンアミド]カルボニル}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−4H−チエノ[3,2−b]ピロール−5−カルボキサミド
Figure 2007501779
Figure 2007501779
実施例10:((1R,2R)−2−{[(2,3−ジクロロ−4H−チエノ[3,2−b]ピロール−5−イル)カルボニル]アミノ}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)メチルメタンスルホネート
Figure 2007501779
2,3−ジクロロ−N−[(1R,2R)−1−(ヒドロキシメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル]−4H−チエノ[3,2−b]ピロール−5−カルボキサミド(実施例4;1.2g,3.15mmol)およびトリエチルアミン(658μl,4.73mmol)を、THF(20mL)中に溶解した。THF(5mL)中のメタンスルホニルクロリド(397mg,3.47mmol)を加え、その混合物を周囲温度で3時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、残留物を酢酸エチル(50mL)中に溶解させ、水(2x10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO)、溶媒を減圧下で除去して、標題化合物(1.45g,100%)を淡褐色泡状物として得た。
1 H NMR (CDCl 3 ) δ: 2.95 (dd, 1H), 3.5 (dd, 1H), 3.62 (m, 1H), 4.45 (dd, 1H), 4.65 (dd, 1H), 4.8 (m, 1H), 6.4 (d, 1H), 6.75 (s, 1H), 7.25 (m, 4H), 9.8 (s, 1H); MS m/z 481, 483 (M+Na)
実施例11:N−{(1S,2R)−1−[(アセチルアミノ)メチル]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル}−2,3−ジクロロ−4H−チエノ[3,2−b]ピロール−5−カルボキサミド
Figure 2007501779
N−[(1S,2R)−1−(アミノメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル]−2,3−ジクロロ−4H−チエノ[3,2−b]ピロール−5−カルボキサミド(中間体18;115mg,0.3mmol)、酢酸(36μl,0.6mmol)およびDIPEA(52μl,0.3mmol)を、DCM(2.5mL)中に溶解させた。HOBT(41mg,0.3mmol)およびEDCI(72mg,0.375mmol)を加え、その混合物を周囲温度で24時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、残留物を酢酸エチル(25mL)中に溶解させ、水(2x10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、溶媒を減圧下で除去した。粗製残留物を、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(2:1,酢酸エチル:イソヘキサン)によって精製して、標題化合物(1.45g,100%)を淡褐色泡状物として得た。
1 H NMR δ: 1.8 (s, 3H), 2.9 (dd, 1H), 3.3 (m, 4H), 4.45 (m, 1H), 7.1 (s, 1H), 7.22 (m, 4H), 7.94 (m, 1H), 8.43 (d, 1H), 12.31 (s, 1H); MS m/z 422, 424, 426
実施例12:2,3−ジクロロ−N−{(1S,2R)−1−[(ホルミルアミノ)メチル]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル}−4H−チエノ[3,2−b]ピロール−5−カルボキサミド
Figure 2007501779
N−[(1S,2R)−1−(アミノメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル]−2,3−ジクロロ−4H−チエノ[3,2−b]ピロール−5−カルボキサミド(中間体18;115mg,0.3mmol)、ギ酸(14mg,0.3mmol)およびDIPEA(52μl,0.3mmol)を、DCM(2.5mL)中に溶解した。HOBT(41mg,0.3mmol)およびEDCI(72mg,0.375mmol)を加え、その混合物を周囲温度で24時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、残留物を酢酸エチル(25mL)中に溶解させ、水(2x10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、溶媒を減圧下で除去した。粗製残留物を、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(1:1,酢酸エチル:イソヘキサン)によって精製して、標題化合物(95mg,77%)を無色泡状物として得た。
1 H NMR δ: 2.9 (dd, 1H), 3.4 (m, 4H), 4.5 (m, 1H), 7.15 (s, 1H), 7.25 (m, 4H), 8.05 (s, 1H), 8.12 (s, 1H), 8.48 (d, 1H), 12.35 (s, 1H); MS m/z 408, 410, 412
実施例13:2,3−ジクロロ−N−{(1S,2R)−1−[(グリコロイルアミノ)メチル]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル}−4H−チエノ[3,2−b]ピロール−5−カルボキサミド
Figure 2007501779
N−[(1S,2R)−1−(アミノメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル]−2,3−ジクロロ−4H−チエノ[3,2−b]ピロール−5−カルボキサミド(中間体18;1.2g,3.2mmol)、アセトキシ酢酸(373mg,3.2mmol)およびHOBT(432mg,3.2mmol)を、DCM(20mL)中に溶解した。EDCI(767mg,4.0mmol)を加え、その混合物を周囲温度で3時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、残留物を酢酸エチル(50mL)中に溶解させ、水(2x20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、溶媒を減圧下で除去した。その残留物を、THF:MeOH(1:1,30mL)中に溶解させ、KCO(1.0g)を加え、混合物を周囲温度で1時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、残留物を酢酸エチル(50mL)中に溶解させ、水(3x20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、溶媒を減圧下で除去した。得られた残留物を、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル)によって精製して、標題化合物(1.05g,75%)をクリーム色粉末として得た。
1 H NMR δ: 2.9 (dd, 1H), 3.25 (dd, 1H), 3.38 (m, 1H), 3.45 (m, 2H), 3.78 (s, 2H), 4.48 (m, 1H), 5.4 (s, 1H), 7.13 (s, 1H), 7.2 (m, 4H), 7.8 (m, 1H), 8.45 (d, 1H), 12.32 (s, 1H); MS m/z 438, 440, 442
実施例14:2,3−ジクロロ−N−((1S,2R)−1−{[(メチルチオ)アミノ]メチル}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−4H−チエノ[3,2−b]ピロール−5−カルボキサミド
Figure 2007501779
((1R,2R)−2−{[(2−クロロ−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−イル)カルボニル]アミノ}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)メチルメタンスルホネート(中間体19;800mg,1.9mmol)を、無水ジメチルアセトアミド(10mL)中に溶解させ、ナトリウムメタンチオラート(147mg,2.1mmol)を加え、その混合物を周囲温度で24時間撹拌した。クエン酸(10mL,2M水溶液)を加え、その混合物を酢酸エチル(30mL)で抽出し、水(2x10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、そして揮発物を減圧下で除去した。粗製残留物を、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(4:1,イソヘキサン:酢酸エチル)によって精製して、標題化合物(560mg,78%)を淡黄色固体として得た。
1 H NMR (CDCl 3 ) δ: 2.18 (s, 3H), 2.95 (m, 3H), 3.4 (m, 1H), 3.58 (dd, 1H), 4.75 (m, 1H), 6.35 (d, 1H), 6.62 (s, 1H), 7.25 (m, 3H), 7.38 (m, 1H), 10.79 (s, 1H); MS m/z 375, 377 (M-H)
実施例15:2−クロロ−N−{(1R,2R)−1−[(メチルスルフィニル)メチル]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル}−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−カルボキサミド
Figure 2007501779
2,3−ジクロロ−N−((1S,2R)−1−{[(メチルチオ)アミノ]メチル}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−4H−チエノ[3,2−b]ピロール−5−カルボキサミド(実施例14;1.0g,2.65mmol)を、メタノール:THF(1:1,10mL)中に溶解させ、オキソン(205mg,0.33mmol)を加え、その混合物を周囲温度で3時間撹拌した。混合物を水(25mL)中に注ぎ、酢酸エチル(2x20mL)で抽出した。有機抽出物を、水(20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、揮発物を減圧下で除去した。粗製残留物を、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(19:1,酢酸エチル:メタノール)によって精製して、標題化合物(250mg,24%)を無色固体として得た。
1 H NMR δ: 2.58 (s, 1.5H), 2.62 (s, 1.5H), 3.1 (m, 3H), 3.65 (m, 1H), 4.55 (m, 1H), 7.02 (m, 1H), 7.15 (s, 1H), 7.22 (m, 3H), 7.37 (m, 1H), 8.48 (m, 1H), 11.83 (s, 1H); MS m/z 391, 393
実施例16:2−クロロ−N−{(1R,2R)−1−[(メチルスルホニル)メチル]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル}−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−カルボキサミド
Figure 2007501779
2,3−ジクロロ−N−((1S,2R)−1−{[(メチルチオ)アミノ]メチル}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−4H−チエノ[3,2−b]ピロール−5−カルボキサミド(実施例14;250mg,0.663mmol)を、メタノール:THF(1:1,10mL)中に溶解させ、オキソン(410mg,0.663mmol)を加え、その混合物を周囲温度で24時間撹拌した。混合物を水(25mL)中に注ぎ、酢酸エチル(2x20mL)で抽出した。有機抽出物を、水(20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、揮発物を減圧下で除去した。粗製残留物を、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(1:1,酢酸エチル:イソヘキサン)によって精製して、標題化合物(200mg,74%)を無色固体として得た。
1 H NMR δ: 2.94 (dd, 1H), 3.06 (s, 3H), 3.25 (m, 1H), 3.55 (m, 2H), 4.75 (m, 1H), 4.59 (m, 1H), 7.0 (s, 1H), 7.15 (s, 1H), 7.22 (m, 3H), 7.48 (m, 1H), 8.44 (d, 1H), 11.84 (s, 1H); MS m/z 407/409
実施例17:2−クロロ−N−[(1S,2R)−1−(チオモルホリン−4−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル]−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−カルボキサミド
Figure 2007501779
アセトニトリル(20mL)中の((1R,2R)−2−{[(2−クロロ−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−イル)カルボニル]アミノ}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)メチルメタンスルホネート(中間体19;800mg,1.92mmol)、チオモルホリン(1.98g,19.2mmol)およびDIPEA(1.36g,8.0mmol)を、マイクロ波反応器中において150℃で5分間加熱した。揮発物を減圧下で除去し、残留物を酢酸エチル(35mL)中に溶解させ、水(2x20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、溶媒を減圧下で除去した。粗製残留物を、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(2:1,イソヘキサン:酢酸エチル)によって精製して、標題化合物(440mg,53%)を淡黄色固体として得た。
1 H NMR δ: 2.57 (m, 4H), 2.7 (m, 4H), 2.83 (dd, 1H), 3.22 (m, 3H), 3.41 (m, 1H), 4.43 (m, 1H), 7.2 (s, 1H), 7.17 (m, 4H), 7.4 (m, 1H), 8.28 (d, 1H), 11.81 (s, 1H); MS m/z 432, 434
実施例18:2−クロロ−N−{(1S,2R)−1−[(1−オキシドチオモルホリン−4−イル)メチル]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル}−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−カルボキサミド
Figure 2007501779
2−クロロ−N−[(1S,2R)−1−(チオモルホリン−4−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル]−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−カルボキサミド(実施例17;180mg,0.417mmol)を、1:1のメタノール:THF(5mL)中に溶解させ、オキソン(127.5mg,0.21mmol)を加え、その混合物を周囲温度で24時間撹拌した。混合物を水(10mL)中に注ぎ、酢酸エチル(2x10mL)で抽出した。有機抽出物を、水(10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、揮発物を減圧下で除去した。粗製残留物を、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(19:1,酢酸エチル:メタノール)によって精製して、標題化合物(85mg,46%)を無色固体として得た。
1 H NMR δ: 2.56 (m, 1H), 2.7 (m, 5H), 2.9 (m, 5H), 3.25 (m, 1H), 3.41 (m, 1H), 4.27 (m, 1H), 7.01 (s, 1H), 7.17 (m, 4H), 7.4 (m, 1H), 8.3 (d, 1H), 11.82 (s, 1H); MS m/z 448, 450
実施例19:2−クロロ−N−{(1S,2R)−1−[(1,1−ジオキシドチオモルホリン−4−イル)メチル]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル}−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−カルボキサミド
Figure 2007501779
2−クロロ−N−[(1S,2R)−1−(チオモルホリン−4−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル]−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−カルボキサミド(実施例17;280mg,0.65mmol)を、無水THF(10mL)中に溶解させ、m−クロロ過安息香酸(373mg,1.3mmol)を加え、その混合物を周囲温度で24時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、残留物を酢酸エチル(20mL)中に溶解させ、水(2x5mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、溶媒を減圧下で除去した。粗製残留物を、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(9:1,DCM:メタノール)によって精製して、標題化合物(190mg,63%)を無色固体として得た。
1 H NMR δ: 2.95 (m, 9H), 3.17 (d, 2H), 3.35 (m, 1H), 3.55 (m, 1H), 4.05 (m, 1H), 7.05 (s, 1H), 7.14 (s, 1H), 7.27 (m, 3H), 7.58 (m, 1H), 8.54 (d, 1H), 11.87 (s, 1H); MS m/z 464, 466
実施例20:(+/−)−trans−2−クロロ−N−[1−(メチルチオ)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル]−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−カルボキサミド
Figure 2007501779
エチレングリコール(4mL)、水(3mL)および8M水酸化カリウム(1mL)を、(+/−)−trans−[1−(メチルチオ)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル]カルバミン酸エチル(中間体20,200mg,0.80mmol)に加え、その反応を、100℃に1時間、次に110℃で16時間加熱した。残留物を、エーテル(30mL)および水(10mL)中に入れ、有機層を乾燥させ(MgSO)、濾過し、蒸発させ、それを、更に精製することなく、その後のカップリングに用いた。2−クロロ−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−カルボン酸(中間体4,113mg,0.56mmol)、DCM(10mL)、HOBt(86mg,0.56mmol)、DIPEA(0.12mL,0.70mmol)およびEDCI(134mg,0.70mmol)を、最初の工程より得られた残留物に加え、反応を周囲温度で16時間撹拌した。その反応を、DCM(50mL)で希釈し、1M HCl(水溶液)(15mL)で、次に飽和NaHCO水溶液(20mL)で抽出し、有機層を乾燥させ(MgSO)、濾過し、蒸発させた。カラムクロマトグラフィー(溶離剤:1:4〜1:2のEtOAc:ヘキサン)による精製は、標題化合物(120mg,2工程にわたり59%)を白色固体として与えた。
1H NMR (DMSO) δ: 2.95 (dd, 1H), 3.39 (dd, 1H), 4.31 (d, 1H), 4.68 (m, 1H), 7.01 (s, 1H), 7.16 (s, 1H), 7.28 (m, 3H), 7.33 (m, 1H), 8.50 (d, 1H), 11.88 (s, 1H); MS m/z 361, 363 [M-H]-
次の実施例を、実施例20と同じ2工程法により、2−クロロ−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−カルボン酸(中間体4)および該当するアミン(中間体21または中間体22)を用いて製造した。
実施例21:(+/−)−trans−2,3−ジクロロ−N−[1−(1H−イミダゾール−2−イルチオ)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル]−4H−チエノ[3,2−b]ピロール−5−カルボキサミド
実施例22:(+/−)−trans−2,3−ジクロロ−N−{1−[(4−メチル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)チオ]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル}−4H−チエノ[3,2−b]ピロール−5−カルボキサミド
Figure 2007501779
Figure 2007501779
実施例23:[((1R,2R)−2−{[(2,3−ジクロロ−4H−チエノ[3,2−b]ピロール−5−イル)カルボニル]アミノ}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)チオ]酢酸
Figure 2007501779
水酸化リチウム(300mg,7.16mmol)を、THF:水(4:1,50mL)中の[((1R,2R)−2−{[(2,3−ジクロロ−4H−チエノ[3,2−b]ピロール−5−イル)カルボニル]アミノ}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)チオ]酢酸メチル(中間体29,1.63g,3.58mmol)に加え、周囲温度で2.5時間撹拌した。その反応を、1M HCl(水溶液)で酸性にし(pH=1)、EtOAc(2x30mL)で抽出し、有機層を乾燥させ(MgSO)、濾過し、蒸発させて、標題化合物(1.60g,100%)を泡状固体として与えた。
1H NMR (DMSO) δ: 2.93 (dd, 1H), 3.41 (m, 2H), 3.62 (d, 1H), 4.45 (m, 1H), 4.63 (m, 1H), 7.10 (s, 1H), 7.30 (m, 4H), 8.58 (d, 1H), 12.35 (s, 1H). MS m/z 463, 465 [M + Na]+
実施例24:2,3−ジクロロ−N−((1R,2R)−1−{[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]チオ}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−4H−チエノ[3,2−b]ピロール−5−カルボキサミド
Figure 2007501779
ジメチルアミン(0.68mL,THF中2.0M,1.36mmol)、DIPEA(0.16mL,0.91mmol)およびHBTU(378mg,0.10mmol)を、DCM(10mL)中の[((1R,2R)−2−{[(2,3−ジクロロ−4H−チエノ[3,2−b]ピロール−5−イル)カルボニル]アミノ}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)チオ]酢酸(実施例23;400mg,0.91mmol)の撹拌溶液に加え、反応を周囲温度で2時間撹拌した。その反応を、飽和NaHCO水溶液(20mL)の添加によってクエンチ(quenched)し、DCM(20mL)で希釈した。有機層を分離し、1M HCl(水溶液)(15mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、そして揮発物を真空中で除去した。カラムクロマトグラフィー(溶離剤勾配:1:1のEtOAc:ヘキサン〜EtOAc)による精製は、標題化合物(349mg,82%)を白色泡状物として与えた。
1H NMR (DMSO) δ: 2.78 (s, 3H), 2.91 (dd, 1H), 2.95 (s, 3H), 3.38 (m, 1H), 3.63 (s, 2H), 4.44 (d, 1H), 4.64 (m, 1H), 7.10 (s, 1H), 7.24 (m, 3H), 7.36 (m, 1H), 8.58 (d, 1H), 12.36 (s, 1H); MS m/z 490, 492 [M + Na]+
実施例25:2,3−ジクロロ−N−((1R,2R)−1−{[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]スルホニル}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−4H−チエノ[3,2−b]ピロール−5−カルボキサミド
Figure 2007501779
m−CPBA(70〜75%,150mg,0.61mmol)を、DCM(7mL)中の2,3−ジクロロ−N−((1R,2R)−1−{[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]チオ}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−4H−チエノ[3,2−b]ピロール−5−カルボキサミド(実施例24;285mg,0.61mmol)の溶液に加え、反応を周囲温度で30分間撹拌した。追加部分のm−CPBA(75mg,0.30mmol)を加え、反応を周囲温度で更に1時間撹拌した。その反応を、飽和NaHCO水溶液(20mL)の添加によってクエンチし、DCM(20mL)で希釈した。有機層を分離し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、そして揮発物を真空中で除去した。カラムクロマトグラフィー(溶離剤勾配:1:2のEtOAc:ヘキサン〜EtOAc)による精製は、標題化合物(150mg,49%)を白色泡状物として与えた。
1H NMR (DMSO) δ: 2.77 (s, 3H), 3.05 (m, 4 H), 3.31 (s, 3H), 3.52 (dd, 1H), 4.64 (d, 1H), 4.75 (d, 1H), 5.22 (m, 1H), 5.28 (s, 1H), 7.13 (s, 1H), 7.31 (m, 1H), 7.38 (m, 2H), 7.57 (d, 1H), 8.83 (d, 1H), 12.40 (s, 1H), MS m/z 522, 524 [M+Na]+
次の実施例を、実施例23の方法により、(+/−)−trans−[(2−{[(2−クロロ−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−イル)カルボニル]アミノ}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)チオ]酢酸メチル(中間体30)をメチルエステルとして用いて製造した。
実施例26:(+/−)−trans−(2−{[(2−クロロ−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−イル)カルボニル]アミノ}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)チオ]酢酸
Figure 2007501779
1H NMR δ: 3.00 (dd, 1H), 3.40 (m, 4H), 3.59 (d, 1H), 4.51 (s, 1H), 4.68 (m, 1H), 7.08 (s, 1H), 7.20 (s, 1H), 7.35 (m, 4H), 8.57 (d, 1H), 11.95 (s, 1H); MS m/z 429, 431 [M+Na]+
実施例27:(+/−)−trans−2−クロロ−N−((1R,2R)−1−{[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]チオ}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−カルボキサミド
Figure 2007501779
EDCI(32mg,0.169mmol)、HOBT(26mg,0.169mmol)およびジメチルアミン(0.135mL,THF中2.0M,0.270mmol)を、THF(5mL)中の(+/−)−trans−(2−{[(2−クロロ−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−イル)カルボニル]アミノ}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)チオ]酢酸(実施例26;755mg,0.135mmol)の溶液に加え、その混合物を周囲温度で2時間撹拌した。反応をEtOAc(50mL)で希釈後、1M HCl(水溶液)(15mL)で、次に飽和NaHCO水溶液(20mL)で抽出し、有機層を乾燥させ(MgSO)、濾過し、そして揮発物を真空中で除去した。カラムクロマトグラフィー(溶離剤勾配:1:1のEtOAc:ヘキサン〜EtOAc)による精製は、標題化合物(25mg,43%)を白色固体として与えた。
1H NMR δ: 2.80 (s, 3H), 2.95 (dd, 1H), 3.01 (s, 3H), 3.38 (dd, 1H), 2.67 (m, 2H), 4.43 (s, 1H), 4.68 (m, 1H), 7.02 (s, 1H), 7.15 (s, 1H), 7.28 (m, 3H), 7.34 (m, 1H), 8.53 (d, 1H), 11.87 (s, 1H); MS m/z 456, 458 [M+Na]+
次の実施例を、中間体29の方法により、{(1R,2R)−1−[(2−ヒドロキシエチル)チオ]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル}カルバミン酸 tert−ブチル(中間体28)かまたは(+/−)−trans−{2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル}酢酸メチル(中間体32)をカルバメートとして、そして2−クロロ−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−カルボン酸(中間体4)または5−カルボキシ−2,3−ジクロロ−4H−チエノ[3,2−b]ピロール(中間体3)をカルボン酸として用いて製造した。
実施例28:2,3−ジクロロ−N−{(1R,2R)−1−[(2−ヒドロキシエチル)チオ]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル}−4H−チエノ[3,2−b]ピロール−5−カルボキサミド
Figure 2007501779
1H NMR δ: 2.85 (m, 3H), 3.12 (m, 1H), 3.68 (dd, 1H), 3.90 (m, 2H), 4.45 (m, 1H), 4.86 (m, 1H), 6.30 (d, 1H), 6.62 (s, 1H), 7.27 (m, 3H), 7.38 (m, 1H), 9.52 (s, 1H); MS m/z 425, 427 [M + Na]+
実施例29:(+/−)−trans−(2−{[(2−クロロ−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−イル)カルボニル]アミノ}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)酢酸メチル
Figure 2007501779
1H NMR (DMSO) δ: 2.70 (d, 2H), 2.87 (dd, 1H), 3.20 (dd, 1H), 3.57 (s, 3H), 3.58 (m, 1H), 4.42 (quin, 1H), 7.00 (s, 1H), 7.17 (m, 4H), 8.39 (d, 1H), 11.81 (s, 1H); MS m/z 389, 391 [M]+
次の実施例を、実施例23の方法により、(+/−)−trans−(2−{[(2−クロロ−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−イル)カルボニル]アミノ}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)酢酸メチル(実施例29)をエステルとして用いて製造した。
実施例30:(+/−)−trans−(2−{[(2−クロロ−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−イル)カルボニル]アミノ}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)酢酸
Figure 2007501779
1H NMR (DMSO) δ: 2.60 (m, 2H), 2.87 (dd, 1H), 3.20 (dd, 1H), 3.57 (m, 1H), 4.41 (quin, 1H), 7.02 (d, 1H), 7.18 (m, 4H), 8.40 (d, 1H), 11.81 (s, 1H); MS m/z 375, 377 [M]+
実施例31:(+/−)−trans−2−クロロ−N−{1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル}−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−カルボキサミド
Figure 2007501779
EDCI(64mg,0.33mmol)、HOBT(41mg,0.27mmol)およびジメチルアミン(THF中2.0M,0.20mL,0.40mmol)を、THF(6mL)中の(+/−)−trans−(2−{[(2−クロロ−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−イル)カルボニル]アミノ}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)酢酸(実施例30;100mg,0.27mmol)の溶液に加え、混合物を周囲温度で2時間撹拌した。その反応を、EtOAc(50mL)で希釈後、1M HCl(水溶液)(15mL)で、次に飽和NaHCO水溶液(20mL)で抽出し、有機層を乾燥させ(MgSO)、濾過し、そして揮発物を真空中で除去した。カラムクロマトグラフィー(溶離剤:1:1,EtOAc:ヘキサン)による精製は、標題化合物(69mg,64%)を白色固体として与えた。
1H NMR (DMSO) δ: 2.71 (m, 2H), 2.86 (s, 3H), 2.87 (m, 1H), 2.95 (s, 3H), 3.68 (m, 1H), 4.46 (quin, 1H), 7.03 (s, 1H), 7.18 (m, 5H), 8.45 (d, 1H), 11.81 (s, 1H); MS m/z 424, 426 [M + Na]+
次の実施例を、実施例31の方法により、カルボン酸としての(+/−)−trans−(2−{[(2−クロロ−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−イル)カルボニル]アミノ}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)酢酸(実施例30)と、適当な商業的に入手可能なアミンを用いて製造した。
実施例32:(+/−)−trans−2−クロロ−N−[1−(2−モルホリン−4−イル−2−オキソエチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル]−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−カルボキサミド
実施例33:(+/−)−trans−2−クロロ−N−(1−{2−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−2−オキソエチル}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−カルボキサミド
Figure 2007501779
Figure 2007501779
実施例34:2−クロロ−N−((1R,2R)−1−{[(2−ヒドロキシエチル)チオ]メチル}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−カルボキサミド
Figure 2007501779
DMF(2mL)中の((1R,2R)−2−{[(2−クロロ−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−イル)カルボニル]アミノ}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)メチルメタンスルホネート(中間体19;424.5mg,1mmol)を、60℃で10分間加熱したDMF(4mL)中のメルカプトエタノール(0.42mL,6mmol)およびDBU(0.38mL,2.5mmol)の溶液に加え、加熱を60℃で5時間続け、その反応混合物を冷却し、飽和NaHCO中に注ぎ、そして沈殿を濾過によって単離した。得られた固体を、EtOAc(30mL)および水(15mL)中に入れ、有機層を分離し、水(15mL)およびブライン(15mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、蒸発させた。残留物を、カラムクロマトグラフィー(1:9のEtOAc:ヘキサン)によって精製して、標題化合物(170mg,42%)を得た。
1H NMR δ: 2.6 (t, 2H), 2.9 (m, 2H), 3.0 (dd, 1H), 3.3 (m, 1H), 3.4 (m, 1H), 3.5 (m, 2H), 4.5 (m, 1H), 4.7 (m, 1H), 7.0 (s, 1H), 7.1 (s, 1H), 7.2 (m, 3H), 7.4 (m, 1H), 8.4 (d, 1H), 11.8 (s, 1H); MS m/z 407
次の実施例を、実施例34の方法により、メシラートとしての((1R,2R)−2−{[(2−クロロ−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−イル)カルボニル]アミノ}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)メチルメタンスルホネート(中間体19)と、適当な商業的に知られているチオールを用いて製造した。
実施例35:2−クロロ−N−((1R,2R)−1−{[(3−ヒドロキシプロピル)チオ]メチル}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−カルボキサミド
実施例36:2−クロロ−N−((1R,2R)−1−{[(2,3−ジヒドロキシプロピル)チオ]メチル}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−カルボキサミド
実施例37:N−[(1R,2R)−1−({[2−(アセチルアミノ)エチル]チオ}メチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル]−2−クロロ−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−カルボキサミド
実施例38:{[((1R,2R)−2−{[(2−クロロ−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−イル)カルボニル]アミノ}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)メチル]チオ}酢酸メチル
実施例39:2−クロロ−N−{(1R,2R)−1−[({[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}チオ)メチル]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル}−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−カルボキサミド
Figure 2007501779
Figure 2007501779
実施例40:S−[((1R,2R)−2−{[(2−クロロ−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−イル)カルボニル]アミノ}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)メチル]エタンチオエート
Figure 2007501779
DMF(2mL)中の((1R,2R)−2−{[(2−クロロ−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−イル)カルボニル]アミノ}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)メチルメタンスルホネート(中間体19;424.5mg,1mmol)を、DMF(10mL)中のチオ酢酸(91.2mg,1.2mmol)および炭酸セシウム(220mg,0.65mmol)の溶液に加えた。その溶液を周囲温度で16時間撹拌後、濾過した。水(15mL)およびEtOAc(50mL)を加え、有機層を分離し、水(2x20mL)およびブライン(20mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、蒸発させた。残留物を、カラムクロマトグラフィー(EtOAc/CHCl,0〜1%)によって精製して、標題化合物(200mg,50%)を与えた。
1H NMR (CDCl3, 300MHz) δ: 2.3 (s, 3H), 2.9 (dd, 1H), 3.2 (m, 2H), 3.3 (m, 1H), 3.5(dd, 1H), 4.5(m, 1H), 6.5 (d, 1H), 6.7 (s, 1H), 6.9 (s, 1H), 7.2 (m, 3H), 7.3 (m, 1H), 10.2(s, 1H); MS m/z 404
実施例41:2−クロロ−N−((1R,2R)−1−{[(2−ヒドロキシエチル)スルホニル]メチル}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−カルボキサミド
Figure 2007501779
THF(11mL)中の2−クロロ−N−((1R,2R)−1−{[(2−ヒドロキシエチル)チオ]メチル}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−カルボキサミド(実施例34;574mg,1.41mmol)を、m−CPBA(694mg,70〜75%,2.82mmol)で処理し、混合物を周囲温度で16時間撹拌後、蒸発乾固させた。飽和NaHCO(20mL)およびEtOAc(40mL)を加え、有機層を分離し、飽和NaHCO(20mL)、水(20mL)およびブライン(20mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、蒸発させて、標題化合物(473mg,76%)を固体として与えた。
1H NMR δ: 2.9 (dd, 1H), 3.2-3.4 (m, 3H), 3.6 (d, 2H), 3.8 (m, 3H), 4.6 (m, 1H), 5.2 (m, 1H), 7.0 (s, 1H), 7.1 (s, 1H), 7.2 (m, 3H), 7.5 (m, 1H), 8.4 (d, 1H), 11.8 (s, 1H); MS m/z 439 (M+H)
次の実施例を、実施例41の方法により、適当なチオエーテル(実施例35、実施例36または実施例37)を用いて製造した。
実施例42:2−クロロ−N−((1R,2R)−1−{[(3−ヒドロキシプロピル)スルホニル]メチル}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−カルボキサミド
実施例43:2−クロロ−N−((1R,2R)−1−{[(2,3−ジヒドロキシプロピル)スルホニル]メチル}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−カルボキサミド
実施例44:N−[(1R,2R)−1−({[2−(アセチルアミノ)エチル]スルホニル}メチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル]−2−クロロ−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−カルボキサミド
Figure 2007501779
Figure 2007501779
実施例45:2−クロロ−N−{(1R,2R)−1−[({[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}スルフィニル)メチル]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル}−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−カルボキサミドおよび実施例46:2−クロロ−N−{(1R,2R)−1−[({[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}スルホニル)メチル]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル}−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−カルボキサミド
Figure 2007501779
DCM(20mL)中の2−クロロ−N−{(1R,2R)−1−[({[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}チオ)メチル]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル}−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−カルボキサミド(実施例39;517mg,1.09mmol)を、DCM(10mL)中のm−CPBA(496mg,70〜75%,1.6mmol)で処理し、混合物を0℃で1時間撹拌し、飽和NaHCO(10mL)および飽和亜硫酸水素ナトリウム(10mL)を加え、混合物を10分間撹拌した。有機層を分離し、水(10mL)およびブライン(10mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、蒸発させた。残留物を、カラムクロマトグラフィー(溶離剤勾配:DCM中30〜100%EtOAc)によって精製して、2−クロロ−N−{(1R,2R)−1−[({[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}スルホニル)メチル]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル}−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−カルボキサミド(271mg);
1H NMR (CDCl3) δ: 1.3 (s, 3H), 1.4 (s, 3H), 2.9 (dd, 1H), 3.0 (dd, 1H), 3.4-3.7 (m, 3H), 3.75 (dd, 1H), 3.8-4.0 (m, 2H), 4.2 (m, 1H), 4.7 (m, 2H), 6.7 (s,1H), 6.9 (m, 2H), 7.2 (m, 4H), 10.1 (s, 1H); MS m/z: 509 (M+H)
および2−クロロ−N−{(1R,2R)−1−[({[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}スルフィニル)メチル]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル}−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−カルボキサミド(131mg);HPLC RT 2.31分(HPLC規格:Waters 2790 Separations モジュール,カラム:Phenomenex Synergi 4u MAX−RP 8A(50x2mm),移動相:49.5:49.5:1のアセトニトリル:水:ギ酸,流速/作業圧:200psiで1.1ml/分);MS m/z:493(M+H)、を与えた。
実施例47:2−クロロ−N−[(1R,2R)−1−({[(2S)−2,3−ジヒドロキシプロピル]スルホニル}メチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル]−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−カルボキサミド
Figure 2007501779
2−クロロ−N−{(1R,2R)−1−[({[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}スルホニル)メチル]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル}−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−カルボキサミド(実施例46;271mg,0.53mmol)を、酢酸(5mL)および水(1mL)の混合物と一緒に60℃で2時間撹拌した。溶媒を蒸発させて、標題化合物を白色固体(222mg,89%)として与えた。
1H NMR δ: 2.9 (dd, 1H), 3.1-3.4 (m, 5H), 3.6 (d, 2H), 3.8 (m, 1H), 4.0 (m, 1H), 4.6 (m, 1H), 4.8 (m, 1H), 5.3 (m, 1H), 7.0 (s, 1H), 7.1 (s, 1H), 7.2 (m, 3H), 7.5(m, 1H), 8.4(d, 1H), 11.8 (s, 1H); MS m/z 469
実施例48:2−クロロ−N−[(1R,2R)−1−({[(2S)−2,3−ジヒドロキシプロピル]スルフィニル}メチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル]−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−カルボキサミド
Figure 2007501779
2−クロロ−N−{(1R,2R)−1−[({[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}スルフィニル)メチル]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル}−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−カルボキサミド(実施例45;131mg,0.27mmol)を、酢酸(5mL)および水(1mL)の混合物と一緒に60で2時間撹拌した。溶媒を蒸発させて、標題化合物を白色固体(80mg,67%)として与えた。
1H NMR δ: 3.0 (m, 5H), 3.3-3.4 (m, 3H), 3.7 (m, 1H), 3.9 (m, 1H), 4.5 (m, 1H), 4.7 (m, 1H), 5.1 (m, 1H), 7.0 (s, 1H), 7.1 (s, 1H), 7.2 (m, 3H), 7.4(m, 1H), 8.5(m, 1H), 11.8 (s, 1H); MS m/z 453
実施例49:2−クロロ−N−[(1R,2R)−1−[(エテニルスルホニル)メチル]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル]−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−カルボキサミド
Figure 2007501779
THF(7mL)中の2−クロロ−N−((1R,2R)−1−{[(2−ヒドロキシエチル)スルホニル]メチル}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−カルボキサミド(実施例41;385mg,0.879mmol)を、最初にトリエチルアミン(0.257mL,1.87mmol)で、次に、メシルクロリド(0.071mL,0.923mmol)の0℃での滴下によって処理し、得られた溶液を、周囲温度に暖め且つ16時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を蒸発乾固させた。水(15mL)およびEtOAc(30mL)を加え、有機層を分離し、水(15mL)およびブライン(15mL)で洗浄し、有機層を乾燥させ(MgSO)、濾過し、蒸発させた。残留物を、カラムクロマトグラフィー(EtOAc:トルエン,1:9)によって精製して、標題化合物(175mg,45%)を得た。
1H NMR (CDCl3) δ: 3.0 (dd, 1H), 3.4(dd, 1H), 3.5 (d, 1H), 3.6(d, 1H), 3.9 (m, 1H), 4.6 (m, 1H), 6.2 (1H, d), 6.5 (d, 1H), 6.7-6.9 (m, 4H), 7.2 (m, 3H), 7.3 (m, 1H), 10.2 (s, 1H); MS m/z 421
実施例50:2−クロロ−N−[(1R,2R)−1−({[2−(1H−イミダゾール−1−イル)エチル]スルホニル}メチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル]−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−カルボキサミド
Figure 2007501779
2−クロロ−N−[(1R,2R)−1−[(エテニルスルホニル)メチル]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル]−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−カルボキサミド(実施例49;80mg,0.19mmol)を、メタノール(5mL)中に溶解し、イミダゾール(129mg,1.9mmol)と一緒に周囲温度で24時間撹拌した。得られた白色固体を、濾過によって単離し、EtOAcと一緒に15分間撹拌し、濾過によって単離し、そして五酸化リン(P)上において真空下で乾燥させて、標題化合物(70mg,75%)を固体として得た。
1H NMR δ: 2.9 (dd, 1H), 3.3(dd, 1H), 3.5 (m, 2H), 3.8(m, 3H), 4.4(m, 2H), 4.6 (m, 1H), 6.8 (s, 1H), 6.9 (m, 4H), 7.0 (s, 1H), 7.15 (s, 1H), 7.2 (m, 3H), 7.4 (m, 1H), 7.7(s, 1H), 8.4 (d, 1H), 11.8 (s, 1H); MS m/z 489
実施例51:2−クロロ−N−[(1R,2R)−1−({[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]スルホニル}メチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル]−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−カルボキサミド
Figure 2007501779
トリエチルアミン(0.12mL,0.87mmol)、HOBT(30mg,0.22mmol)、1−[(1R,2R)−2−アミノ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]−N−(2−ヒドロキシエチル)メタンスルホンアミド塩酸塩(中間体33,61mg,0.20mmol)およびEDCI(42mg,0.22mmol)を、DMF(5mL)中の2−クロロ−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−カルボン酸(中間体4;32mg,0.16mmol)の懸濁液に加えた。その反応を、周囲温度で約16時間撹拌した。反応混合物を水(10mL)で希釈し、EtOAc(20mL)で洗浄した。有機層を、水(2x10mL)、1Mクエン酸(10mL)、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(10mL)で洗浄し、蒸発させて、標題化合物(38mg,42%)をクリーム色固体として得た。
1H NMR δ: 2.96 (m, 3H), 3.33 (m, 5H), 3.63 (m, 1H), 4.56 (m, 1H), 4.71 (t, 1H), 7.03 (s, 1H), 7.14 (s, 1H), 7.21 (m, 4H), 7.51 (m, 1H), 8.46 (d, 1H), 11.86 (s, 1H); MS m/z 454.1
次の実施例を、実施例51に用いられた方法により、2−クロロ−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−カルボン酸(中間体4)をカルボン酸として、およびN−({[(1R,2R)−2−アミノ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]メチル}スルホニル)グリシン酸メチル(中間体34)をアミンとして用いて製造した。
実施例52:N−{[((1R,2R)−2−{[1−(2−クロロ−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−イル)ビニル]アミノ}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)メチル]スルホニル}グリシン酸メチル
Figure 2007501779
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.9 (dd, 1H), 3.4 (m, 2H), 3.6 (dd, 1H), 3.8 (s, 3H), 3.9 (m, 1H), 4.1 (s, 2H), 5.1 (m, 1H), 6.5 (d, 1H), 6.6 (s, 1H), 6.8 (s, 1H), 7.2 (m, 3H), 7.3(m, 1H), 9.0-10.0 (br, 1H); MS m/z 482
実施例53:N−{[((1R,2R)−2−{[1−(2−クロロ−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−イル)ビニル]アミノ}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)メチル]スルホニル}グリシン
Figure 2007501779
THF:MeOH(3:1,0.4mL)中のN−{[((1R,2R)−2−{[1−(2−クロロ−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−イル)ビニル]アミノ}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)メチル]スルホニル}グリシン酸メチル(実施例52;10mg,0.02mmol)を、1N水酸化リチウム(0.04mL,0.04mmol)で処理し、その溶液を周囲温度で2時間撹拌後、蒸発乾固させ、1N塩酸で酸性にした。得られた固体を、濾過によって単離し、水で洗浄し、五酸化リン(P)上で乾燥させて、標題化合物(8.3mg,86%)を白色固体として得た。
1H NMR δ: 2.9 (dd, 1H), 3.3 (dd, 1H), 3.5 (m, 2H), 3.7 (m, 1H), 3.8 (s, 2H), 4.6 (m, 1H), 7.0 (s, 1H), 7.1 (s, 1H), 7.2 (m, 4H), 7.7(m, 2H), 8.7 (m, 2H), 11.5-13.0 (br, 1H); MS m/z 468 (M+H)
次の実施例を、実施例52について用いられた方法により、酸としての2,3−ジクロロ−4H−チエノ[3,2−b]ピロール−5−カルボン酸(中間体3)、および適当なアミン(中間体35〜38)を用いて製造した。
実施例54:2,3−ジクロロ−N−[(1R,2R)−1−({[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]スルホニル}メチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル]−4H−チエノ[3,2−b]ピロール−5−カルボキサミド
実施例55:2,3−ジクロロ−N−((1R,2R)−1−{[(プロピルアミノ)スルホニル]メチル}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−4H−チエノ[3,2−b]ピロール−5−カルボキサミド
実施例56:2,3−ジクロロ−N−{(1R,2R)−1−[(モルホリン−4−イルスルホニル)メチル]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル}−4H−チエノ[3,2−b]ピロール−5−カルボキサミド
実施例57:2,3−ジクロロ−N−[(1R,2R)−1−({[(2,3−ジヒドロキシプロピル)アミノ]スルホニル}メチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル]−4H−チエノ[3,2−b]ピロール−5−カルボキサミド
Figure 2007501779
Figure 2007501779
実施例58:(2R/S)−[((1R,2R)−2−{[(2,3−ジクロロ−4H−チエノ[3,2−b]ピロール−5−イル)カルボニル]アミノ}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)チオ]プロパン酸
Figure 2007501779
この実施例を、中間体52から、実施例23について用いられたのと同様の方法によって製造した。
1H NMR δ: 1.39 (dd, 3H), 2.94 (dt, 1H), 3.43 (m, 1H), 3.85 (m, 1H), 4.58 (m, 2H), 7.12 (s, 1H), 7.26 (m, 4H), 8.57 (dd, 1H), 12.38 (s, 1H), 12.52 (s, 1H); MS m/z 455.1
実施例59:(2R/S)−[((1R,2R)−2−{[(2−クロロ−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−イル)カルボニル]アミノ}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)チオ]プロパン酸
Figure 2007501779
この実施例を、中間体53から、実施例23について用いられたのと同様の方法によって製造した。
1H NMR δ: 1.39 (dd, 3H), 2.94 (dt, 1H), 3.43 (m, 1H), 3.85 (m, 1H), 4.58 (m, 2H), 7.01 (s, 1H), 7.12 (s, 1H), 7.26 (m, 4H), 8.51 (dd, 1H), 11.90 (s, 1H), 12.53 (s, 1H); MS m/z 421.2
中間体1:2,3−ジクロロ−5−メトキシカルボニル−4H−チエノ[3,2−b]ピロール
Figure 2007501779
メタノール性ナトリウムメトキシド溶液(5mL,28%w/v溶液,25.9mmol)を、MeOH(10mL)で希釈し、窒素下において−25℃に冷却した。MeOH(15mL)中の3,4−ジクロロ−5−カルボニル−4H−チエノ[3,2,b]ピロール(DE2814798号;1.2g,6.63mmol)およびアジド酢酸メチル(3.0g,26.09mmol)の溶液を、−25℃で温度を維持しながら滴下した。添加完了時に、溶液を、約16時間にわたって5℃に暖めた。その溶液を、飽和塩化アンモニウム水溶液(250mL)に加え、混合物を、ジクロロメタンを用いて抽出した。合わせた有機層を周囲温度で濃縮した。残留物をキシレン(30mL)に溶解し、この溶液を、キシレン(120mL)に還流下で滴下した。溶液を還流下で30分間加熱後、冷却し、濃縮した。標題化合物を、結晶化(EtOAc/イソヘキサン)によって精製して、標題化合物(1.08g,65%)を固体として得た。
1 H NMR (CDCl 3 ) δ: 9.2 (1H, br), 7.0 (1H, s), 3.9 (3H, s); m/z 248.2
中間体2:2−クロロ−5−メトキシカルボニル−6H−チエノ[2,3−b]ピロール
Figure 2007501779
これは、中間体1と同様の手順を用いて、該当するアルデヒドから出発して製造した(Gronowitz et al. Tetrahedron, Vol.32, 1976, p.1403)。
1 H NMR (CDCl 3 ) δ: 9.4-9.2 (1H, br), 7.0 (1H, s), 6.9(1H, s), 3.9 (3H, s); m/z 214
中間体3:5−カルボキシ−2,3−ジクロロ−4H−チエノ[3,2−b]ピロール
Figure 2007501779
2,3−ジクロロ−5−メトキシカルボニル−4H−チエノ[3,2−b]ピロール(中間体1;1.22g,5.66mmol)を、MeOH(10mL)に入れ、還流下で加熱した。水酸化リチウム水溶液(3.0mL,2.0M,6.0mmol)を、45分間にわたって少量ずつ加えた。その混合物を、還流下で1時間加熱後、冷却し、濃縮した。水(15mL)を加え、その溶液を、水性塩酸(5.66mL,2.0M,3.0mL)を用いて中和した。EtOAcを用いて溶液を抽出し、合わせた有機層を濃縮して、標題化合物(1.18g,100%)を黄色固体として与えた。
1 H NMR (CDCl 3 ) δ: 7.0 (1H, s); m/z 234.2
中間体4:5−カルボキシ−2−クロロ−6H−チエノ[2,3−b]ピロール
Figure 2007501779
これは、中間体3と同様の方法を用い、2−クロロ−5−メトキシカルボニル−6H−チエノ[2,3−b]ピロール(中間体2)を出発物質として用いて製造した。
1 H NMR (CDCl 3 ) δ: 12.6-12.7 (1H, b), 12.0-12.1 (1H, b), 7.15 (1H, s), 6.9 (1H, s); m/z 183
中間体5:(1R,2R)−2−アミノインダン−1−カルボン酸メチルトリフルオロ酢酸塩
Figure 2007501779
(1R,2R)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]インダン−1−カルボン酸メチル(中間体6;1.3g,4.43mmol)を、DCM(5mL)中に溶解させ、TFA(5mL)を加え、その混合物を周囲温度で4時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去して、標題化合物(1.35g,100%)を泡状物として得た。
1 H NMR (CDCl 3 ) δ: 3.1(dd, 1H), 3.45(dd, 1H), 3.74(s, 3H), 4.27(d, 1H), 4.4(m, 1H), 7.3(m, 1H)
中間体6:(1R,2R)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]インダン−1−カルボン酸メチル
Figure 2007501779
(1R,2R)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]インダン−1−カルボン酸(中間体7;1.85g,6.65mmol)を、メタノール(25mL)およびイソ-ヘキサン(25mL)中に溶解させ、トリメチルシリルジアゾメタン(7.0mL,ヘキサン中2.0M,1.4mmol)を加え、その混合物を周囲温度で24時間撹拌した。揮発物を蒸発によって除去し、そして粗製残留物を、シリカゲルクロマトグラフィー(8:1,イソヘキサン:酢酸エチル)によって精製して、標題化合物(1.3g,68%)を泡状物として得た。
1 H NMR (CDCl 3 ) δ: 1.42(s, 9H), 2.81(dd, 1H), 3.48(dd, 1H), 3.75(s, 3H), 3.97(d, 1H), 4.75(m, 2H), 7.25(m, 4H)
中間体7:(1R,2R)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]インダン−1−カルボン酸
Figure 2007501779
CCl(20mL)およびCHCN(20mL)中の[(1R,2R)−1−(ヒドロキシメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル]カルバミン酸 tert−ブチル(中間体8;1.75g,6.65mmol)の溶液に、水(30mL)中のメタ過ヨウ素酸ナトリウム(5.7g,26.6mmol)と、三塩化ルテニウム水和物(138mg,0.665mmol)を加え、その混合物を周囲温度で3時間撹拌した。酢酸エチル(100mL)を加え、有機相を分離し、水(2x10mL)、ブライン(25mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、そして揮発物を減圧下で除去して、標題化合物(1.9g,100%)を褐色泡状物として得た。
1 H NMR δ: 1.39 (s, 9H), 2.78 (dd, 1H), 3.02 (dd, 1H), 3.85 (d, 1H), 4.5 (m, 1H), 7.2 (m, 4H)
中間体8:[(1R,2R)−1−(ヒドロキシメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル]カルバミン酸 tert−ブチル
Figure 2007501779
テトラブチルアンモニウムフルオリド(10.0mL,THF中2.0M,20.0mmol)を、THF(50mL)中の[(1R,2R)−1−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル]カルバミン酸 tert−ブチル(中間体9;4.1g,10.9mmol)の溶液に加え、周囲温度で4時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、残留物を酢酸エチル(100mL)中に溶解させ、水(2x50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして揮発物を減圧下で除去した。粗製残留物を摩砕し(4:1,イソヘキサン:酢酸エチル)、濾過し、乾燥させて、標題化合物(1.5g,54%)を白色固体として得た。
1 H NMR δ: 1.44 (s, 9H), 2.78 (dd, 1H), 3.15 (m, 2H), 3.61 (m, 1H), 3.75 (m, 1H), 4.07 (m, 1H), 4.7 (m, 1H), 7.19 (m, 4H), 7.37 (m, 1H)
中間体9:[(1R,2R)−1−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル]カルバミン酸 tert−ブチル
Figure 2007501779
(1R,2R)−1−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル]アミン(中間体10;3.1g,11.2mmol)およびトリエチルアミン(3.1mL,22.4mmol)を、DCM(40mL)中に溶解させた。DCM(10mL)中の二炭酸ジ−tert−ブチル(2.9g,13.4mmol)を加え、その混合物を周囲温度で24時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、残留物を酢酸エチル(75mL)中に溶解させ、水(2x50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして揮発物を減圧下で除去した。粗製残留物を、シリカゲルクロマトグラフィー(16:1,イソヘキサン:酢酸エチル)によって精製して、標題化合物(4.2g,100%)を無色油状物として得た。
1 H NMR δ: 0.3 (d, 6H), 0.85 (s, 9H), 1.42 (s, 9H), 2.75 (dd, 1H), 3.15 (m, 2H), 3.79 (m, 1H), 3.95 (m, 1H), 4.05 (m, 1H), 7.15 (m, 4H), 7.3 (m, 1H)
中間体10:[(1R,2R)−1−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル]アミン
Figure 2007501779
(1S,2S)−1−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イルメタンスルホネート(中間体11;7.2g,20.2mmol)を、DMA(50mL)中に溶解させ、アジ化ナトリウム(3.94g,60.6mmol)を加え、混合物を60℃で7時間撹拌した。その混合物を、酢酸エチル(250mL)中に注ぎ、水(6x75mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、乾燥させた(MgSO)。炭素上パラジウム(500mg,10%w/w)を加え、その混合物を、水素雰囲気下で6時間撹拌し、セライトを介して濾過し、そして揮発物を減圧下で除去して、標題化合物(5.2g,93%)を淡褐色油状物として得た。
1 H NMR δ: 0.07 (d, 6H), 0.9 (s, 9H), 2.58 (dd, 1H), 2.89 (m, 1H), 3.1 (dd, 1H), 3.3 (broad s, 2H), 3.41 (m, 1H), 3.85 (m, 2H), 7.2 (m, 4H)
中間体11:(1S,2S)−1−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イルメタンスルホネート
Figure 2007501779
(1S,2S)−1−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)インダン−2−オール(中間体12;6.3g,22.65mmol)およびトリエチルアミン(4.7mL,34.0mmol)を、DCM(90mL)中に5℃で溶解させた。DCM(10mL)中のメタンスルホニルクロリド(2.86g,24.9mmol)を加え、混合物を周囲温度で2時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、残留物を酢酸エチル(150mL)中に溶解させ、水(2x50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして揮発物を減圧下で除去した。粗製残留物を、シリカゲルクロマトグラフィー(6:1,イソヘキサン:酢酸エチル)によって精製して、標題化合物(7.2g,89%)を無色油状物として得た。
1 H NMR δ: 0.03 (d, 6H), 0.85 (s, 9H), 3.19 (s, 3H), 3.21 (m, 2H), 3.45 (m, 1H), 3.95 (m, 2H), 5.45 (m, 1H), 7.22 (m, 4H)
中間体12:(1S,2S)−1−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)インダン−2−オール
Figure 2007501779
(1R,2S)−1−(ヒドロキシメチル)−1,3−ジヒドロ−2H−インデン−2−オン(中間体13;9.0g,54.8mmol)およびイミダゾール(4.5g,65.8mmol)を、DCM(75mL)中に10℃で溶解させた。DCM(25mL)中の tert−ブチルジメチルクロロシラン(9.1g,60.3mmol)を加え、その混合物を周囲温度に暖めそして2時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、残留物を酢酸エチル(150mL)中に溶解させ、水(2x50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして揮発物を減圧下で除去した。粗製残留物を、シリカゲルクロマトグラフィー(16:1,イソヘキサン:酢酸エチル)によって精製して、標題化合物(9.5g,62%)を無色油状物として得た。
1 H NMR δ: 0.03(d, 6H), 0.9(s, 9H), 2.78(dd, 1H), 3.0(dd, 1H), 3.1(m, 1H), 3.9(m, 2H), 4.54(m, 1H), 4.68(d, 1H), 7.2(m, 4H)
中間体13:(1R,2S)−1−(ヒドロキシメチル)−1,3−ジヒドロ−2H−インデン−2−オン
Figure 2007501779
(1R,2S)−2−ヒドロキシインダン−1−カルボン酸メチル(中間体14;10.56g,55.0mmol)を、乾燥THF(100mL)中に窒素雰囲気下において0℃で溶解させた。LiBH(55.0mL,THF中2.0M,110.0mmol)を加え、その反応を、0〜5℃で0.5時間撹拌し、周囲温度に暖め、更に2時間撹拌した。その混合物を、飽和NaHCO中に注ぎ、酢酸エチル(200mL)で抽出し、そして有機相を、水(2x50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、乾燥させた(MgSO)。揮発物を、減圧下での蒸発によって除去して、標題化合物(9.1g,93%)を無色油状物として得た。
1 H NMR δ: 2.7 (m, 1H), 2.95 (m, 1H), 3.05 (m, 1H), 3.55 (m, 1H), 3.8 (m, 1H), 4.55 (m, 3H), 7.2 (m, 4H)
中間体14:(1R,2S)−2−ヒドロキシインダン−1−カルボン酸メチル
Figure 2007501779
(参考文献:Didier, E et al Tetrahedron 47(27), 4941-4958, 1991)
脱イオン水(20L)を34℃に加温し、パン酵母(3Kg)を加え、その混合物を0.5時間撹拌した。2−オキソインダン−1−カルボン酸メチル(40g,0.21mmol)を加え、その懸濁液を3日間撹拌し、セライトを介して濾過した。水性濾液を、酢酸エチル(4x2.5L)で抽出し、有機抽出物を乾燥させ(MgSO)、濾過し、そして揮発物を減圧下での蒸発によって除去した。粗製残留物を、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(4:1のイソヘキサン:酢酸エチル)によって精製し、溶媒を蒸発させ、得られた固体をイソヘキサン/酢酸エチルから再結晶させて、標題化合物(10.8g,27%)を無色針状結晶として得た。
Mp=72.5〜73.5℃(文献値=73.2℃)
[α]=+48.7°(C=1.0,CHCl)(文献値=+48.3°)
1 H NMR δ: 2.85 (dd, 1H), 3.04 (dd, 1H), 3.61 (s, 3H), 4.1 (d, 1H), 4.76 (m, 1H), 5.2 (d, 1H), 7.2 (m, 4H)
中間体15:[(1R,2R)−1−(アミノカルボニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル]カルバミン酸 tert−ブチル
Figure 2007501779
(1R,2R)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]インダン−1−カルボン酸(中間体7,1.35g,4.87mmol)、2−エトキシ−1−エトキシカルボニル−1,2−ジヒドロキノリン(1.32g,5.36mmol)および炭酸アンモニウム(1.16g,14.61mmol)を、CHCl(25mL)中に溶解させ、その混合物を周囲温度で24時間撹拌した。その反応を濾過し、揮発物を減圧下で除去した。粗製残留物を、酢酸エチル中に溶解させ、0.5M塩酸(10mL)、水(10mL)、飽和NaHCO(10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、そして揮発物を減圧下での蒸発によって除去した。残留物を、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(1:1のイソヘキサン:酢酸エチル)によって精製して、標題化合物(750mg,56%)を無色固体として得た。
1 H NMR (CDCl 3 ) δ: 1.43(s, 9H), 2.78(dd, 1H), 3.46(dd, 1H), 3.9(m, 1H), 4.58(m, 1H), 4.95(m, 1H), 7.22(m, 4H), 7.38(m, 1H); MS m/z 299 (M+Na)
中間体16:N−[(1R,2R)−1−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル]−2,3−ジクロロ−4H−チエノ[3,2−b]ピロール−5−カルボキサミド
Figure 2007501779
[(1R,2R)−1−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル]アミン(中間体10;277.0mg,1.0mmol)、2,3−ジクロロ−4H−チエノ[3,2−b]ピロール−5−カルボン酸(中間体3;236mg,1.0mmol)およびDIPEA(174μl,1.0mmol)を、DCM(10mL)中に溶解させた。HOBT(135mg,1mmol)およびEDCI(240mg,1.25mmol)を加え、その混合物を周囲温度で2時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、そして残留物を酢酸エチル(25mL)中に溶解させ、水(2x10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、溶媒を減圧下で除去した。粗製残留物を、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(6:1,イソヘキサン:酢酸エチル)によって精製して、標題化合物(286mg,56%)を橙色泡状物として得た。
1 H NMR δ: 0.03 (d, 6H), 0.85 (s, 9H), 2.9 (dd, 1H), 3.35 (m, 1H), 4.93 (m, 1H), 7.17 (s, 1H), 7.23 (m, 4H), 7.38 (m, 1H), 8.5 (d, 1H), 12.37 (s, 1H)
中間体17:N−[(1R,2R)−1−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル]−2−クロロ−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−カルボキサミド
Figure 2007501779
[(1R,2R)−1−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル]アミン(中間体10;277mg,1.0mmol)、2−クロロ−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−カルボン酸(201mg,1.0mmol)およびDIPEA(174μl,1.0mmol)を、DCM(10mL)中に溶解させた。HOBT(135mg,1mmol)およびEDCI(240mg,1.25mmol)を加え、その混合物を周囲温度で2時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、残留物を酢酸エチル(25mL)中に溶解させ、水(2x10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、溶媒を減圧下で除去した。粗製残留物を、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(6:1のイソヘキサン:酢酸エチル)によって精製して、標題化合物(320mg,70%)を黄色泡状物として得た。
1 H NMR δ: 0.03(d, 6H), 0.85(s, 9H), 2.9(dd, 1H), 3.35(m, 1H), 3.9(m, 2H), 4.58(m, 1H), 7.05(s, 1H), 7.2(m, 4H), 7.38(m, 1H), 8.4(d, 1H), 11.87(s, 1H)
中間体18:N−[(1S,2R)−1−(アミノメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル]−2,3−ジクロロ−4H−チエノ[3,2−b]ピロール−5−カルボキサミド
Figure 2007501779
ジメチルアセトアミド(10mL)中の((1R,2R)−2−{[(2,3−ジクロロ−4H−チエノ[3,2−b]ピロール−5−イル)カルボニル]アミノ}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)メチルメタンスルホネート(実施例10;920mg,2.0mmol)およびアジ化ナトリウム(260mg,4.0mmol)を、60℃に10時間加熱し、冷却し、酢酸エチル(50mL)中に注ぎ、水(6x20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、蒸発させた。残留物をTHF中に溶解させ、トリフェニルホスフィン(1.05g,4.0mmol)を加え、60℃で24時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、そして粗製残留物を、イオン交換クロマトグラフィー(Dowex 50W X2,H型;6:1のTHF:水の後、6:1のTHF:水中2%アンモニア)によって精製して、標題化合物(600mg,79%)を淡褐色固体として得た。
1 H NMR δ: 2.9 (d, 2H), 2.92 (dd, 1H), 3.15 (m, 1H), 3.3 (dd, 1H), 4.6 (m, 1H), 7.15 (s, 1H), 7.2 (m, 3H), 7.3 (m, 1H), 8.48 (d, 1H), 11.8 (s, 1H); MS m/z 378, 380, 382
中間体19:((1R,2R)−2−{[(2−クロロ−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−イル)カルボニル]アミノ}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)メチルメタンスルホネート
Figure 2007501779
2−クロロ−N−[(1R,2R)−1−(ヒドロキシメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル]−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−カルボキサミド(実施例5;347mg,1.0mmol)およびトリエチルアミン(350μl,2.5mmol)を、THF(10mL)中に溶解した。THF(5mL)中のメタンスルホニルクロリド(126mg,1.1mmol)を加え、その混合物を周囲温度で24時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、残留物を酢酸エチル(25mL)中に溶解させ、水(2x10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして溶媒を減圧下で除去して、標題化合物(370g,87%)を淡褐色泡状物として得た。
1 H NMR δ: 2.95 (dd, 1H), 3.18 (s, 3H), 3.3 (dd, 1H), 3.58 (m, 1H), 4.45 (m, 1H), 4.58 (m, 2H), 7.02 (s, 1H), 7.15 (s, 1H), 7.23 (m, 3H), 7.35 (m, 1H), 8.48 (d, 1H), 11.86 (s, 1H); MS m/z 425.1/427.1
中間体20:(+/−)−trans−[1−(メチルチオ)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル]カルバミン酸エチル
Figure 2007501779
水素化ナトリウム(92mg,油中60%,2.30mmol)を、DMF(7.5mL)中の trans−(1−クロロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)カルバミン酸エチル(Bioorg.Med.Chem.Lett. 1657-1662, 1999;500mg,2.09mmol)の溶液に周囲温度で加えた。その反応を40℃に2時間加熱後、周囲温度に冷却した。ナトリウムチオメトキシド(161mg,2.30mmol)を加え、周囲温度で30分間撹拌した。その反応を、エーテル(50mL)および1M HCl(20mL)で希釈し、有機層を飽和NaHCO水溶液(20mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、そして揮発物を真空中で除去した。カラムクロマトグラフィー(溶離剤勾配:1:4〜1:2のEtOAc:ヘキサン)による精製は、標題化合物(200mg,38%)を与え、それは、放置すると凝固した。
1H NMR δ: 1.24 (m, 3H), 2.17 (s, 3H), 2.77 (dd, 1H), 3.50 (dd, 1H), 4.10 (m, 3H), 4.40 (m, 1H), 4.89 (br. s, 1H), 7.22 (m, 3H), 7.38 (m, 1H); MS m/z 204 [M - SMe]+
中間体21:(+/−)−trans−[1−(1H−イミダゾール−2−イルチオ)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル]カルバミン酸エチル
Figure 2007501779
水素化ナトリウム(油中60%,84mg,2.08mmol)を、THF(7.5mL)中の trans−(1−クロロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)カルバミン酸エチル(Bioorg.Med.Chem.Lett. 1657-1662, 1999;250mg,1.04mmol)の溶液に周囲温度で加え、更に1時間撹拌した。次に、2−チオイミダゾール(104mg,1.04mmol)を加え、周囲温度で更に1時間撹拌した。その反応を、エーテル(50mL)および水(20mL)で希釈し、有機層を乾燥させ(MgSO)、濾過し、そして揮発物を真空中で除去した。カラムクロマトグラフィー(溶離剤勾配:1:2〜1:1のEtOAc:ヘキサン)による精製は、標題化合物(170mg,54%)を無色油状物として与えた。
1H NMR δ: 1.17 (t, 3H), 2.78 (dd, 1H), 3.27 (dd, 1H), 3.98 (m, 2H), 4.28 (m, 1H), 4.75 (d, 1H), 6.95 (s, 1H), 7.60 (s, 1H), 12.35 (s, 1H); MS m/z 304 [M]+
次の中間体を、中間体21の方法により、trans−(1−クロロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)カルバミン酸エチル(Bioorg.Med.Chem.Lett. 1657-1662, 1999)および1,2,4−トリアゾール−3−チオールを用いて製造した。
中間体22:(+/−)−trans−{1−[(4−メチル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)チオ]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル}カルバミン酸エチル
Figure 2007501779
1H NMR δ: 1.23 (t, 3H), 2.82 (dd, 1H), 3.59 (m, 4H), 4.10 (m, 2H), 4.45 (m, 1H), 5.12 (m, 1H), 5.97 (br. s, 1H), 7.25 (m, 4H), 8.17 (s, 1H); MS m/z 319 [M]+
中間体23:[(1S,2S)−2−ヒドロキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]カルバミン酸 tert−ブチル
Figure 2007501779
THF(100mL)の後、1M水酸化ナトリウムを、(1S,2S)(+)−trans−1−アミノ−2−インダノール(CAS Reg. No. 163061-74-3,5.00g,33.55mmol)に加えた。次に、二炭酸ジ−tert−ブチル(7.30g,33.55mmol)を加え、16時間撹拌した。THFを真空中で除去し、残りの水性層を、クエン酸(5%w/v水溶液)でpH2へと酸性にし、EtOAc(150mL)で希釈した。有機層を乾燥させ(MgSO)、濾過し、そして揮発物を真空中で除去した。粗製物を、熱エーテル:ヘキサン(1:1,40mL)で摩砕し、懸濁液を冷却し、濾過して、標題化合物(6.80g,81%)を白色固体として得た。
1H NMR δ: 1.54 (s, 9H), 2.92 (dd, 1H), 3.28 (dd, 1H), 4.23 (s, 1H), 4.42 (m, 1H), 4.93 (t, 1H), 5.03 (s, 1H), 7.22 (m, 4 H); MS m/z 313 [M+Na+MeCN]+
中間体24:(1S,2S)−1−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イルメタンスルホネート
Figure 2007501779
メシルクロリド(2.24mL,30.03mmol)を、DCM(100mL)中の[(1S,2S)−2−ヒドロキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]カルバミン酸 tert−ブチル(中間体23,6.80g,27.3mmol)およびトリエチルアミン(4.01mL,30.03mmol)の冷却(0℃)溶液に加え、0℃で1時間撹拌した。その反応を、飽和水性NaHCO(100mL)の添加によってクエンチし、有機層を乾燥させ(MgSO)、濾過し、そして揮発物を真空中で除去した。粗生成物を、熱エーテル(40mL)で摩砕し、冷却し、濾過して、標題化合物(8.11g,91%)を白色固体として得た。
1H NMR δ: 1.45 (s, 9H), 3.18 (m, 4H), 3.47 (dd, 1H), 4.78 (s, 1H) 5.19 (m, 2H), 7.28 (m, 4H); MS m/z 350 [M + Na]+
次の中間体を、中間体23および24について用いられた方法により、(+/−)−trans−1−アミノ−2−インダノールをアミノアルコールとして用いて製造した。
中間体25:(+/−)−trans−1−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イルメタンスルホネート
Figure 2007501779
1H NMR δ: 1.45 (s, 9H), 3.18 (m, 4H), 3.47 (dd, 1H), 4.78 (s, 1H) 5.19 (m, 2H), 7.28 (m, 4 H); MS m/z 350 [M + Na]+
中間体26:({(1R,2R)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル}チオ)酢酸メチル
Figure 2007501779
ナトリウムヘキサメチルジシラジド(NaHMDS,10mL,THF中1.0M,10.00mmol)を、THF(40mL)中の(1S,2S)−1−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イルメタンスルホネート(中間体24,3.00g,9.17mmol)の溶液に内部温度を<20℃に保ちながら徐々に加えた。30分後、メチルチオグリコラート(0.90mL,10.00mmol)、NaHMDS(THF中1.0M,5mL,5.00mmol)およびDMF(10mL)を加え、反応を周囲温度で3時間撹拌した。その反応を、水(100mL)およびエーテル(100mL)の添加によってクエンチし、有機層を乾燥させ(MgSO)、濾過し、そして揮発物を真空中で除去した。カラムクロマトグラフィー(溶離剤勾配:1:4〜1:2のEtOAc:ヘキサン)による精製は、標題化合物(1.73g,55%)を褐色油状物として与えた。
1H NMR δ: 1.43 (s, 9H), 2.75 (dd, 1H), 3.40 (d, 1H), 3.55 (m, 2H), 3.73 (s, 3H), 4.36 (m, 2H), 4.84 (s, 1H), 7.22 (m, 3H), 7.39 (m, 1H); MS m/z 360 [M + Na]+
次の中間体を、(中間体26)の方法により、(+/−)−trans−1−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イルメタンスルホネート(中間体25)をカルバメートとして用いて製造した。
中間体27:(+/−)−trans−({(2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)チオ}酢酸メチル
Figure 2007501779
1H NMR δ: 1.43 (s, 9H), 2.75 (dd, 1H), 3.40 (d, 1H), 3.55 (m, 2H), 3.73 (s, 3H), 4.36 (m, 2H), 4.84 (s, 1H), 7.22 (m, 3H), 7.39 (m, 1H)
中間体28:{(1R,2R)−1−[(2−ヒドロキシエチル)チオ]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル}カルバミン酸 tert−ブチル
Figure 2007501779
水素化ホウ素リチウム(28mg,1.28mmol)を、THF(5mL)中の({(1R,2R)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル}チオ)酢酸メチル(中間体26,216mg,0.64mmol)の溶液に加え、その反応を、アルゴン雰囲気下において周囲温度で5時間撹拌した。追加部分のLiBH(28mg,1.28mmol)を加え、反応を周囲温度で16時間撹拌した。その反応を、塩化アンモニウム水溶液(20mL)およびエーテル(40mL)でクエンチシ、有機層を乾燥させ(MgSO)、濾過し、そして揮発物を真空中で除去して、標題化合物(196mg,99%)を無色油状物として与えた。
1H NMR δ: 1.43 (s, 9H), 2.75 (m, 2H), 3.03 (m, 1H), 3.55 (dd, 1H), 3.86 (m, 2H), 4.30 (s, 1H), 4.40 (m, 1H), 4.81 (s, 1H), 7.21 (m, 3H), 7.38 (m, 1H); MS m/z 332 [M + Na]+
中間体29:[((1R,2R)−2−{[(2,3−ジクロロ−4H−チエノ[3,2−b]ピロール−5−イル)カルボニル]アミノ}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)チオ]酢酸メチル
Figure 2007501779
トリフルオロ酢酸(15mL)を、DCM中の{(1R,2R)−1−[(2−ヒドロキシエチル)チオ]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル}カルバミン酸 tert−ブチル(中間体26,1.50g,4.45mmol)の溶液に加えた後、周囲温度で30分間撹拌した。次に、溶媒を真空中で除去後、トルエン(2x15mL)からの再蒸発の後、高真空下において2時間の蒸発を行った。5−カルボキシ−2,3−ジクロロ−4H−チエノ[3,2−b]ピロール(中間体3;1.05g,4.45mmol)、DCM(40mL)、HOBT(681mg,4.45mmol)、DIPEA(2.32mL,13.35mmol)、そして最後にEDCI(1.07g,5.50mmol)を、最初の工程より得られた残留物に加え、反応を周囲温度で16時間撹拌した。その反応を、DCM(50mL)で希釈後、飽和NaHCO水溶液(40mL)で、次に1M HClで抽出し、有機層を乾燥させ(MgSO)、濾過し、そして揮発物を真空中で除去した。カラムクロマトグラフィー(溶離剤勾配:1:4〜1:1のEtOAc:ヘキサン)による精製は、標題化合物(1.63g,2工程にわたり80%)を白色固体として与えた。
1H NMR δ: 2.84 (dd, 1H), 3.45 (d, 1H), 3.63 (d, 1H), 3.72 (m, 1H), 3.78 (s, 3H), 4.70 (d, 1H), 4.77 (m, 1H), 6.77 (d, 1H), 6.84 (d, 1H), 7.27 (m, 2H), 7.40 (m, 1H), 9.78 (s, 1H); MS m/z 477, 479 [M + Na]+
次の中間体を、中間体29の方法により、(+/−)−trans−1−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イルメタンスルホネート(中間体27)をカルバメートとして、そして2−クロロ−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−カルボン酸(中間体4)を酸として用いて製造した。
中間体30:(+/−)−trans−[(2−{[(2−クロロ−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−イル)カルボニル]アミノ}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)チオ]酢酸メチル
Figure 2007501779
1H NMR δ: 2.93 (dd, 1H), 3.35 (m, 1H), 3.55 (d, 1H), 3.58 (s, 3H), 3.70 (d, 1H), 4.43 (d, 1H), 4.62 (m, 1H), 6.98 (s, 1H), 7.13 (s, 1H), 7.25 (m, 4H), 8.50 (d, 1H), 11.88 (s, 1H); MS m/z 443, 445 [M + Na]+
中間体31:(+/−)−trans−{2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル}マロン酸ジメチル
Figure 2007501779
ナトリウムヘキサメチルジシラジド(THF中1.0M,6mL,6.00mmol)を、THF(24mL)中の(+/−)−trans−1−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イルメタンスルホネート(中間体25,1.79g,5.46mmol)の撹拌溶液に、内部温度を<20℃に保持しながら加えた。30分後、マロン酸ジメチル(0.69mL,6.00mmol)を加えた後、NaHMDS(THF中1.0M,6mL,6.00mmol)を加え、反応を50℃で16時間加熱した。その反応を冷却後、飽和塩化アンモニウム水溶液(50mL)およびエーテル(100mL)でクエンチし、水性層をエーテル(50mL)で再抽出し、合わせた有機層を乾燥させ(MgSO)、濾過し、そして揮発物を真空中で除去した。カラムクロマトグラフィー(溶離剤勾配:1:3〜1:2のEtOAc:ヘキサン)による精製は、放置後に、標題化合物(1.00g,50%)を白色固体として与えた。
1H NMR δ: 1.45 (s, 9H), 2.78 (dd, 1H), 3.37 (dd, 1H), 3.72 (m, 8H), 4.40 (m, 1H), 4.78 (br. s, 1H), 7.20 (m, 4H); MS m/z 386 [M + Na]
中間体32:(+/−)−trans−{2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル}酢酸メチル
Figure 2007501779
塩化ナトリウム(535mg,9.16mmol)を、4滴の水を含有するDMSO(8mL)中の(+/−)−trans−{2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル}マロン酸ジメチル(中間体31;830mg,2.29mmol)の溶液に加え、反応を160℃に5時間加熱した。溶媒を、Genevac EZ−2遠心エバポレーターで除去し、そして残留物を、水(5mL)およびEtOAc(20mL)中に入れた。有機層を乾燥させ(MgSO)、濾過し、蒸発させた。1:2のEtOAc:ヘキサンでのカラムクロマトグラフィーによる精製は、標題化合物(500mg,72%)を無色油状物として与えた。
1H NMR (DMSO) δ: 1.45 (s, 9H), 2.78 (m, “H), 3.38 (m, 2H), 3.75 (s, 3H), 4.13 (m, 1H), 4.87 (br. s, 1H), 7.17 (m, 4H); MS m/z 386 [M + Na + MeCN]+
中間体33:1−[(1R,2R)−2−アミノ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]−N−(2−ヒドロキシエチル)メタンスルホンアミド塩酸塩
Figure 2007501779
[(1R,2R)−1−({[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]スルホニル}メチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル]カルバミン酸 tert−ブチル(中間体44,1.25g,4.1mmol)を、DCM(20mL)中に溶解させ、HCl(ジオキサン中4M,20mL)を加え、その溶液を1時間撹拌した。揮発物を真空中で除去し、粗製固体をエーテル(40mL)中で摩砕し、濾過して、標題化合物(314mg,89%)を白色固体として与えた。
1H NMR δ: 2.94 (d, 1H), 3.11 (m, 2H), 3.47 (m, 5H), 3.75 (m, 1H), 4.07 (m, 1H), 4.88 (m, 1H), 7.26 (m, 3H), 7.45 (m, 2H), 8.30 (bs, 3H); MS m/z 271.3
次の中間体(34〜38)を、中間体33の方法により、中間体39〜43をカルバメートとして用いて製造した。
中間体34:N−({[(1R,2R)−2−アミノ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]メチル}スルホニル)グリシンメチルエステル
中間体35:1−[(1R,2R)−2−アミノ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]−N−(2−ヒドロキシエチル)メタンスルホンアミド
中間体36:1−[(1R,2R)−2−アミノ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]−N−プロピルメタンスルホンアミド
中間体37:{(1R,2R)−1−[(モルホリン−4−イルスルホニル)メチル]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル}アミン
中間体38:1−[(1R,2R)−2−アミノ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]−N−(2,3−ジヒドロキシプロピル)メタンスルホンアミド
Figure 2007501779
Figure 2007501779
中間体44:[(1R,2R)−1−({[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]スルホニル}メチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル]カルバミン酸 tert−ブチル
Figure 2007501779
[(1R,2R)−1−({[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]スルフィニル}メチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル]カルバミン酸 tert−ブチル(中間体50,729mg,2.1mmol)を、DCM(30mL)中に溶解させ、これに、m−CPBA(558mg,2.3mmol)を加え、その溶液を16時間撹拌した。その溶液を、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(4x15mL)で洗浄し、蒸発させて、白色固体を得た。その粗製物質を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO,溶離剤:0〜100%のEtOAc/イソヘキサン)によって精製して、標題化合物(436mg,57%)を白色固体として生じた。
1H NMR δ: 1.40 (s, 9H), 2.78 (m, 1H), 3.05 (m, 3H), 3.35 (m, 5H), 4.05 (m, 1H), 4.72 (t, 1H), 7.16 (m, 5H), 7.48 (m, 1H); MS m/z 369.1
中間体39〜43を、中間体44について用いられた方法により、中間体45〜49をスルフィンアミド出発物質として用いて製造した。
中間体39:N−[({(1R,2R)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル}メチル)スルホニル]グリシンメチルエステル
中間体40:[(1R,2R)−1−({[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]スルホニル}メチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル]カルバミン酸 tert−ブチル
中間体41:((1R,2R)−1−{[(プロピルアミノ)スルホニル]メチル}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)カルバミン酸 tert−ブチル
中間体42:{(1R,2R)−1−[(モルホリン−4−イルスルホニル)メチル]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル}カルバミン酸 tert−ブチル
中間体43:{(1R,2R)−1−[({[(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル]アミノ}スルホニル)メチル]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル}カルバミン酸 tert−ブチル
Figure 2007501779
Figure 2007501779
中間体50:[(1R,2R)−1−({[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−(R/S)−スルフィニル}メチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル]カルバミン酸 tert−ブチル
Figure 2007501779
S−({(1R,2R)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル}メチル)エタンチオエート(中間体51,1.19g,3.7mmol)を、DCM(20mL)中に溶解させ、−10℃に冷却後、無水酢酸(0.35mL,3.7mmol)および塩化チオニル(SOCl)(0.60mL,7.4mmol)を加えた。その溶液を1時間撹拌し、溶媒を蒸発によって除去後、得られた固体をDCM(20mL)中に溶解させた後、エタノールアミン(0.45mL,7.4mmol)を加えた。反応を16時間撹拌後、その上澄みを、シリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離剤:DCM中0〜10%MeOH)によって精製して、標題化合物(739mg,56%)を白色固体として得た。
1H NMR δ: 1.40 (s, 9H), 2.75 (m, 1H), 3.05 (m, 5H), 3.48 (m, 2H), 4.06 (m, 1H), 4.64 (m, 1H), 6.07 (m, 1H), 7.22 (m, 6H); MS m/z 355.1
中間体45〜49を、中間体50の方法により、チオエステルとしての中間体51と、適当な商業的に入手可能なアミンを用いて製造した。
中間体45:N−[({(1R,2R)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル}メチル)スルフィニル]グリシンメチルエステル
中間体46:[(1R,2R)−1−({[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]スルフィニル}メチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル]カルバミン酸 tert−ブチル
中間体47:((1R,2R)−1−{[(プロピルアミノ)スルフィニル]メチル}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)カルバミン酸 tert−ブチル
中間体48:{(1R,2R)−1−[(モルホリン−4−イルスルフィニル)メチル]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル}カルバミン酸 tert−ブチル
中間体49:{(1R,2R)−1−[({[(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル]アミノ}スルフィニル)メチル]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル}カルバミン酸 tert−ブチル
Figure 2007501779
Figure 2007501779
中間体51:S−({(1R,2R)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル}メチル)エタンチオエート
Figure 2007501779
DMF(10mL)中の{(1R,2R)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル}メチルメタンスルホネート(1.314g,3.85mmol)を、DMF(30mL)中のチオ酢酸(351mg,4.62mmol)および炭酸セシウム(813mg,2.5mmol)の溶液に加えた。その溶液を、周囲温度で16時間撹拌後、濾過した。水(20mL)および酢酸エチル(100mL)を加え、有機層を分離し、水(20mL)およびブライン(20mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、蒸発させた。残留物を、カラムクロマトグラフィー(溶離剤:EtOAc:トルエン,1:19)によって精製して、標題化合物(919mg,75%)を油状物として生じ、それは、放置すると結晶化した。
1H NMR (CDCl3) δ: 1.4 (s, 9H), 2.4 (s, 3H), 2.8 (dd, 1H), 3.2 (m, 3H), 3.3 (dd, 1H), 4.1 (m, 1H), 4.8 (m, 1H), 7.2 (m, 3H), 7.3 (m, 1H)
中間体52:(2R/S)−[((1R,2R)−2−{[(2,3−ジクロロ−4H−チエノ[3,2−b]ピロール−5−イル)カルボニル]アミノ}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)チオ]プロパン酸エチル
Figure 2007501779
この中間体は、中間体29について用いられたのと同様の方法によって製造した。
1 H NMR δ: 1.12 (t, 3H), 1.39 (dd, 3H), 2.94 (dt, 1H), 3.39 (m, 1H), 4.00 (m, 3H), 4.52 (dd, 1H), 4.69 (m, 1H), 7.12 (s, 1H), 7.26 (m, 4H), 8.59 (dd, 1H); MS m/z 483.1
中間体53:(2R/S)−[((1R,2R)−2−{[(2−クロロ−6H−チエノ[2,3−b]ピロール−5−イル)カルボニル]アミノ}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)チオ]プロパン酸エチル
Figure 2007501779
この中間体は、中間体29について用いられたのと同様の方法によって製造した。
1H NMR δ: 1.12 (t, 3H), 1.39 (dd, 3H), 2.94 (dt, 1H), 3.39 (m, 1H), 4.00 (m, 3H), 4.52 (dd, 1H), 4.66 (m, 1H), 7.01 (s, 1H), 7.12 (s, 1H), 7.26 (m, 4H), 8.50(dd, 1H); MS m/z 449.2

Claims (16)

  1. 式(1)
    Figure 2007501779
    {式中、Zは、CHまたは窒素であり;
    およびRは、一緒に、−S−C(R)=C(R)−かまたは−C(R)=C(R)−S−であり;
    およびRは、独立して、水素、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、カルボキシ、カルバモイル、(1−4C)アルキル、(2−4C)アルケニル、(2−4C)アルキニル、(1−4C)アルコキシおよび(1−4C)アルカノイルより選択され;
    Aは、フェニレンまたはヘテロアリーレンであり;
    nは、0、1または2であり;
    は、独立して、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、N−(1−4C)アルキルカルバモイル、N,N−((1−4C)アルキル)カルバモイル、スルファモイル、N−(1−4C)アルキルスルファモイル、N,N−((1−4C)アルキル)スルファモイル、−S(O)(1−4C)アルキル(式中、bは、0、1または2である)、−OS(O)(1−4C)アルキル、(1−4C)アルキル、(2−4C)アルケニル、(2−4C)アルキニル、(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アルカノイル、(1−4C)アルカノイルオキシ、ヒドロキシ(1−4C)アルキル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシおよび−NHSO(1−4C)アルキルより選択され;または
    nが2である場合、二つのR基は、それらが結合しているAの炭素原子と一緒に、O、SおよびNより独立して選択される1個または2個のヘテロ原子を含有してよい且つ1個または2個のメチル基で置換されていてよい4〜7員の飽和環を形成してよく;
    rは、1または2であり;そしてrが1である場合、基
    Figure 2007501779
    は、炭素(2)上の置換基であり、そしてrが2である(これによって6員環を形成する)場合、同基は、炭素(2)または炭素(3)上の置換基であり;
    Yは、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−(1−4C)アルキル[ヒドロキシ、−C=NR、(1−4C)アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロシクリルオキシ、−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−O−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−NR、−N(OH)R、−NRC(=O)R、−NHOHC(=O)R、−SONR、−N(R)SO、アリールおよびヘテロシクリルより独立して選択される1個または2個の置換基で置換されていてよい]、−C(O)NOH、−C(O)NSH、−C(N)OH、−C(N)SH、−SOH、−SOH、−SON(OH)R、−(2−4C)アルケニル、−SONR、−(1−4C)アルキルC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)OR、−(1−4C)アルキルSC(O)R、−(1−4C)アルキルOC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)NR、−(1−4C)アルキルOC(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)NR、−(1−4C)アルキルOC(O)NR、(3−6C)シクロアルキル(1個または2個のRで置換されていてよい)、アリール、ヘテロシクリル(ここにおいて、この複素環式環は、環炭素原子によって連結している)、−(1−4C)アルキルSO(2−4C)アルケニルおよび−S(O)(式中、cは、0、1または2である)より選択され;
    およびRは、独立して、水素、−O(1−4C)アルキル、−S(1−4C)アルキル、−N(1−4C)アルキル、ヘテロシクリル、アリールおよび(1−4C)アルキル[1個または2個のR基で置換されていてよい]より選択され;またはここにおいて、
    NRは、N、OおよびSより独立して選択される1個、2個または3個の追加のヘテロ原子を含有してよい4〜7員の飽和、部分飽和または不飽和の環を形成してよく(但し、O−O結合、O−S結合またはS−S結合は存在しないという条件付きである)、ここにおいて、−CH−はいずれも、−C(=O)−で置き換えられていてもよく、そしていずれのN原子またはS原子も、それぞれ、N−オキシド基、またはSO基またはSO基を形成するように酸化されていてもよく、そしてここにおいて、この環は、ハロ、シアノ、(1−4C)アルキル、ヒドロキシ、(1−4C)アルコキシおよび(1−4C)アルキルS(O)−(式中、bは、0、1または2である)より独立して選択される1個または2個の置換基で置換されていてよく;
    は、独立して、水素、ヒドロキシ、(1−4C)アルキル、(2−4C)アルケニル、(1−4C)アルコキシ、シアノ((1−4C))アルキル、アミノ((1−4C))アルキル[(1−4C)アルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシ((1−4C))アルキル、ジヒドロキシ((1−4C))アルキル、−CO(1−4C)アルキル、アリールおよびアリール((1−4C))アルキルより選択される1個または2個の基で窒素上に置換されていてよい]、ハロ((1−4C))アルキル、ジハロ((1−4C))アルキル、トリハロ((1−4C))アルキル、ヒドロキシ((1−4C))アルキル、ジヒドロキシ((1−4C))アルキル、(1−4C)アルコキシ(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アルコキシ(1−4C)アルキル、ヒドロキシ(1−4C)アルコキシ、5員および6員の環状アセタールおよびそれらのモノ−およびジメチル誘導体、アリール、ヘテロシクリル、(ヘテロシクリル)(1−4C)アルキル、(3−7C)シクロアルキル(1個または2個のヒドロキシ基、(1−4C)アルキルまたは−CO(1−4C)アルキルで置換されていてよい)、(1−4C)アルカノイル、(1−4C)アルキルS(O)−(式中、bは、0、1または2である)、(3−6C)シクロアルキルS(O)−(式中、bは、0、1または2である)、アリールS(O)−(式中、bは、0、1または2である)、ヘテロシクリルS(O)−(式中、bは、0、1または2である)、ベンジルS(O)−(式中、bは、0、1または2である)、(1−4C)アルキルS(O)(1−4C)アルキル−(式中、cは、0、1または2である)、−N(OH)CHO、−C(=N−OH)NH、−C(=N−OH)NH(1−4C)アルキル、−C(=N−OH)N((1−4C)アルキル)、−C(=N−OH)NH(3−6C)シクロアルキル、−C(=N−OH)N((3−6C)シクロアルキル)、−COCOOR、−C(O)N(R)(R10)、−NHC(O)R、−C(O)NHSO((1−4C)アルキル)、−NHSO、(R)(R10)NSO−、−COCHOR11、−COCHOH、(R)(R10)N−、−COOR、−CHOR、−CHCOOR、−CHOCOR、−CHCH(CO)OH、−CHC(O)NR10、−(CHCH(NR10)CO9’(式中、wは、1、2または3である)および−(CHCH(NR10)CO(NR9’10’)(式中、wは、1、2または3である)より選択され;
    、R9’、R10およびR10’は、独立して、水素、ヒドロキシ、(1−4C)アルキル(1個または2個のR11で置換されていてよい)、(2−4C)アルケニル、(3−7C)シクロアルキル(1個または2個のヒドロキシ基で置換されていてよい)、シアノ((1−4C))アルキル、トリハロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル((1−4C)アルキル)、−CO(1−4C)アルキルより選択され;または
    およびR10は、それらが結合している窒素と一緒に、および/またはR9’およびR10’は、それらが結合している窒素と一緒に、4〜6員環を形成するが、この環は、オキソ、ヒドロキシ、カルボキシ、ハロ、ニトロ、シアノ、カルボニル、(1−4C)アルコキシおよびヘテロシクリルより独立して選択される1個または2個の置換基で炭素上に置換されていてよく;またはこの環は、二つの隣接した炭素上に−O−CH−O−で置換されて、環状アセタールを形成していてもよく、ここにおいて、この−O−CH−O−基の水素の一方または両方は、メチルで置き換えられていてよく;
    11は、独立して、(1−4C)アルキルおよびヒドロキシ(1−4C)アルキルより選択される}
    を有する化合物;またはその薬学的に許容しうる塩またはプロドラッグ。
  2. Aがフェニレンである、請求項1に記載の式(1)の化合物、またはその薬学的に許容しうる塩またはプロドラッグ。
  3. nが0である、請求項1または請求項2に記載の式(1)の化合物、またはその薬学的に許容しうる塩またはin−vivo加水分解性エステル。
  4. rが1である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の式(1)の化合物、またはその薬学的に許容しうる塩またはin−vivo加水分解性エステル。
  5. およびRが、独立して、水素またはハロである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の式(1)の化合物、またはその薬学的に許容しうる塩またはin−vivo加水分解性エステル。
  6. Yが、−C(O)OR、−C(O)NR、−(1−4C)アルキル[ヒドロキシ、(1−4C)アルコキシ、−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−O−S(O)(式中、bは、0、1または2である)、−NR、−NRC(=O)Rおよび−SONRより選択される置換基で置換されていてよい]、−(1−4C)アルキルC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)OR、−(1−4C)アルキルOC(O)R、−(1−4C)アルキルC(O)NR、−(1−4C)アルキルOC(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)OR、−(1−4C)アルキルN(R)C(O)NR、−(1−4C)アルキルSC(O)R、−(1−4C)アルキルOC(O)NR、−(1−4C)アルキルSO(2−4C)アルケニルおよび−SO(式中、cは、0、1または2である)より選択される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の式(1)の化合物、またはその薬学的に許容しうる塩またはin−vivo加水分解性エステル。
  7. およびRが、独立して、水素、ヘテロシクリル、−O(1−4C)アルキル、−N(1−4C)アルキル、(1−4C)アルキル[1個または2個のR基で置換されていてよい]より選択され;またはNR基が、モルホリン環、チオモルホリン環(およびその酸化型)、ピロリジン環またはピペリジン環を形成し、そしてここにおいて、この環が、クロロ、フルオロ、ヒドロキシおよびメトキシより独立して選択される1個または2個の置換基で置換されていてよい、請求項1〜6のいずれか1項に記載の式(1)の化合物、またはその薬学的に許容しうる塩またはin−vivo加水分解性エステル。
  8. が、独立して、水素、ヒドロキシ、−C(O)N(R)(R10)、−NHC(O)R、−COOR、−CHOR、−CHCOOR、−CHOCOR、アリール、ヘテロシクリル、および5員および6員の環状アセタールおよびそのモノ−およびジメチル誘導体より選択される、請求項1〜7のいずれか1項に記載の式(1)の化合物、またはその薬学的に許容しうる塩またはin−vivo加水分解性エステル。
  9. およびR10が、独立して、水素、ヒドロキシおよび(1−4C)アルキルより選択され、またはRおよびR10が、それらが結合している窒素と一緒に、モルホリン環、チオモルホリン環(およびその酸化型)、ピロリジン環またはピペリジン環を形成する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の式(1)の化合物、またはその薬学的に許容しうる塩またはin−vivo加水分解性エステル。
  10. 医薬組成物であって、請求項1に記載の式(1)の化合物、またはその薬学的に許容しうる塩またはin−vivo加水分解性エステルを、薬学的に許容しうる希釈剤または担体と一緒に含む医薬組成物。
  11. ヒトなどの温血動物の療法による処置方法で用いるための、請求項1に記載の式(1)の化合物、またはその薬学的に許容しうる塩またはin−vivo加水分解性エステル。
  12. 薬剤として用いるための、請求項1に記載の式(1)の化合物、またはその薬学的に許容しうる塩またはin−vivo加水分解性エステル。
  13. ヒトなどの温血動物の2型糖尿病、インスリン抵抗性、症候群X、高インスリン血症、高グルカゴン血症、心臓虚血または肥満症の処置に薬剤として用いるための、請求項1に記載の式(1)の化合物、またはその薬学的に許容しうる塩またはin−vivo加水分解性エステル。
  14. ヒトなどの温血動物の2型糖尿病、インスリン抵抗性、症候群X、高インスリン血症、高グルカゴン血症、心臓虚血または肥満症の処置に用いるための薬剤の製造における、請求項1に記載の式(1)の化合物、またはその薬学的に許容しうる塩またはin−vivo加水分解性エステルの使用。
  15. ヒトなどの温血動物の2型糖尿病の処置に用いるための薬剤の製造における、請求項1に記載の式(1)の化合物、またはその薬学的に許容しうる塩またはin−vivo加水分解性エステルの使用。
  16. 請求項1に記載の式(1)の化合物の製造方法であって、
    式(2)
    Figure 2007501779
    を有する酸またはその活性型誘導体と、式(3)
    Figure 2007501779
    を有するアミンとを反応させ、そしてその後、必要ならば、
    (i)式(1)の化合物を、式(1)の別の化合物へと変換すること;
    (ii)保護基を全て除去すること;
    (iii)薬学的に許容しうる塩またはin−vivo加水分解性エステルを形成すること、を含む方法。
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