JP2007500270A - イソブチレン型モノマーのエーテル化カルバメート官能性コポリマー - Google Patents

イソブチレン型モノマーのエーテル化カルバメート官能性コポリマー Download PDF

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Abstract

以下:a)交互構造単位−[DM−AM]−を有する少なくとも30モル%の残基を含む少なくとも1種のコポリマーであって、ここで、DMは、供与体モノマーに由来の残基を表し、AMは、受容体モノマーに由来の残基を表し、上記コポリマーは、カルバメート基へと転換され得るペンダントカルバメート基を含む、コポリマー;b)少なくとも1種のアルデヒド;およびc)少なくとも1種の1価アルコールを含有する反応物(ここで、上記コポリマー(a)がカルバメート基に転換できる基を含有するとき、上記反応物は、さらに、以下:d)上記基をカルバメート基に転換する少なくとも1種の物質を含有する)の反応生成物が提供されている。この反応生成物は、種々の硬化可能組成物で使用するのに適当であり、これらもまた、提供されている。

Description

(発明の分野)
本発明は、エーテル化カルバメート官能性を有する反応生成物およびこれらを含有する硬化可能組成物に関する。
(発明の背景)
塗装組成物で使用される機能性ポリマーは、典型的には、ランダムなコポリマーであり、これらは、官能基含有アクリルモノマーおよび/またはメタクリルモノマーを含む。このような機能性コポリマーは、個々の官能基の当量重量およびポリマー鎖の構造が変わるポリマー分子の混合物を含む。このようなポリマーでは、これらの官能基は、そのポリマー鎖に沿ってランダムに位置している。さらに、官能基の数は、これらのポリマー分子のうちで均等に割られておらず、その結果、一部のポリマー分子は、実際には、官能性を有し得ない。
熱硬化性組成物では、三次元架橋ネットワークの形成は、その官能基の当量重量だけでなく、それを含む個々のポリマー分子の構造にも依存している。殆どまたは全く反応性官能基を有しない(あるいはそれらの位置がポリマー鎖に沿っているために、架橋反応と関与しそうにない官能基を有する)ポリマー分子は、この三次元架橋ネットワークの形成に殆ど寄与しないかまたは全く寄与せず、その結果、架橋密度が低下し、また、最終的に形成された熱硬化塗装の物理的特性が最適とは言えなくなる。
多くの特許では、塗装組成物において、イソブチレン含有ポリマーを使用する可能性が述べられている。例えば、Vicariらの米国特許第6,114,489号は、以下:官能性アクリル樹脂結合剤;このアクリル結合剤の官能性と反応できる共反応剤;脱気剤;および超分枝ポリエステル流動レベリング剤(flow and leveling agent)を含有する塗装組成物を開示している。イソブチレンは、長いモノマーのリストの一部として、このアクリル結合剤中で使用できる可能性があるコモノマーとして、示唆されている。Clarkらの米国特許第5,552,487号は、粉体塗装組成物を開示しており、これらは、反応性官能基および適当な架橋剤を有するコポリマーを含有し、この架橋剤は、このコポリマーの反応性官能基と反応できる。このコポリマーは、官能性モノマーを他のモノマーと共重合することにより製造され、イソブチレンは、潜在的なコモノマーとして列挙された多くのもののうちの1つである。この特許では2つだけが論及されているものの、イソブチレン型コモノマーを使用する可能性を述べた多くの特許では、このようなコポリマーの作用した実施例を実際に示したり開示したりしているものはない。
塗装組成物においては、イソブチレン型モノマー含有コポリマーの例を見出すことができないという事実は、イソブチレンがアクリルモノマーおよびメタクリルモノマーと一般的に非反応性であることに最も原因がありそうである。モノマーの反応性比は、the Alfrey−Price Q−e値(Robert Z.Greenley,Polymer Handbook,Fourth Edition,Brandrup,Immergut and Gulke,editors,Wiley & Sons,New York,NY,pp.309−319(1999))を使用して計算できる。これらの計算は、式IおよびII:
I r=(Q/Q)exp{−e(e−e)}
II r=(Q/Q)exp{−e(e−e)}
を使用して実行され得、ここで、rおよびrは、モノマー1およびモノマー2の各反応性比であり、そしてeおよびeは、各モノマーの各反応性値および極性値である(Odian,Principals of Polymerization,第3版,Wiley−.Interscience,New York,NY,Chapter 6,pp.452−467 and 489−491(1991))。表1:
Figure 2007500270
は、イソブチレンを有する選択モノマーの算出反応性比を示す。ポリマー化学の当業者が理解できるように、rがほぼ0であり、そしてrが10以上の値を有するとき、モノマー2は、両方のモノマーに対して反応性であり、そしてモノマー1は、いずれのモノマーに対しても反応性ではない。つまり、相当な量の両モノマーを有するコポリマーを調製することは、非常に困難である。イソブチレン型モノマー含有コポリマーを含む塗装組成物の例は、これらのモノマーが共重合する傾向にないので、見出すことができないことは、驚くべきことではない。
ある場合には、容易に単独重合しないモノマーは、互いに急速な共重合反応を受けることができることが認められている。最も典型的な状況は、強力な電子供与性モノマーを強力な電子受容性モノマー(そこから、遊離ラジカル開始後、規則的な交互コポリマーが生じる)と混合するとき、起こる。無水マレイン酸は、強力な電子受容性モノマーの広く使用されている例である。スチレンおよびビニルエーテルは、電子供与性モノマーの典型的な例である。無水マレイン酸−スチレンのような系は、電子移動複合体を形成することが知られており、これらは、それらのモノマーを開始前に交互配列で配置する傾向にある。遊離ラジカル開始剤を適用すると、並べられたモノマーが共に「結合されて」、交互コポリマーを形成する(Cowie,Alternating Copolymers,Plenum,New York(1985))。
Hanfordの米国特許第2,378,629号およびSackmanらの米国特許第4,151,336号は、電子供与性が中程度のモノマー(例えば、ジイソブチレン)を強力な電子受容性モノマー(例えば、無水マレイン酸)と共重合したときでも、交互コポリマーが得られることを開示している。
電子供与性が中程度のモノマー(例えば、イソブチレン)を電子受容性が中程度のモノマー(例えば、アクリル酸エステル)と共重合したとき、その電子供与性モノマーの取り込みが乏しくなる。例えば、イソブチレン(IB)およびアクリルモノマーをフリーラジカル共重合することにより、IBの退化的連鎖移動が低下するために、20〜30%以下のIBを含有する低分子量のコポリマーが得られた。IBのこのような共重合の例は、Sparksらの米国特許第2,411,599号およびBrubakerらの米国特許第2,531,196号で開示されている。
共役モノマー(例えば、アクリルエステルおよびアクリロニトリル)は、ルイス酸(例えば、ハロゲン化アルキルアルミニウム)の存在下にて、プロピレン、イソブチレンおよびスチレンのようなモノマーと反応して、1:1の交互コポリマーを生じることが明らかとなっている。これらの交互コポリマーは、このルイス酸とアクリルエステルとの濃度比が0.9であり、IBの濃度がアクリルエステルの濃度よりも高いときに、得られた(Hirookaら、J.Polym.Sci.Polym.Chem.,11,1281(1973))。これらのハロゲン化金属は、これらのモノマーと錯化することにより、これらのモノマーの反応性を変える。その電子供与性モノマー−電子受容性モノマー−ハロゲン化金属錯体は、交互コポリマーを生じる(Mashitaら、Polymer,第36巻,No.15,pp.2973−2982,(1995))。
IBおよびアクリル酸メチル(MA)のコポリマーはまた、開始系としてエチルアルミニウムセスキクロライドおよび2−メチルペンタノイルペルオキシドを使用することにより、得られた。得られたコポリマーは、EtAlClの存在下(MAに対して10モル%)にて、低いアイソタクチシティー(Kuntzら、J.Polym.Sci.Polym.Chem.,16,1747(1978))または高いアイソタクチシティー(Florjanczykら、Makromol.Chem.,183,1081(1982))を有していた。
アクリルエステルとのIBコポリマーを製造する他の方法には、ハロゲン化アルキルホウ素が関与しており、これは、交互コポリマーを形成する際に、ハロゲン化アルキルアルミニウムよりもずっと活性が高いことが分かっている。得られるコポリマーは、エラストマーであり、これは、引っ張り強度および熱分解温度が高く、特に、高温において、オイル耐性が良好である(Mashitaら、Polymer,36,2983(1995))。
Matyjaszewskiらの米国特許第5,807,937号は、原子移動ラジカル重合(ATRP)プロセスを使用してイソブチレンおよびアクリル酸メチルの交互コポリマーを製造する方法を開示している。この方法には、その重合プロセスの錯体レドックス開始および生長段階を実行するために、配位子(例えば、2,2’−ビピリジル)と共に、適当なATRP開始剤(例えば、臭化1−フェニルエチル)および適当な遷移金属塩(例えば、CuBr)を使用する必要がある。
IBおよびアクリル酸エステルの量が比較的に高い(≧30モル%)コポリマーは、ルイス酸またはATRP開始系を使用するとき、遊離ラジカル重合によってのみ得られた。このようなプロセスから生じるポリマーには、その遷移金属塩および/またはルイス酸残渣を除去してポリマーを商業的に有用にするために、費用および時間のかかる洗浄が必要である。
そのコポリマーと混ぜられたルイス酸および/または遷移金属を含有するコポリマー組成物は、塗装組成物中にて商業的に使用するとき、多数の欠点を有し得る。第1に、一部のルイス酸および遷移金属は、毒性であり、このコポリマーから浸出して自然環境に入ると、自然環境に悪影響を及ぼす。第2に、塗装用途では、これらのルイス酸および遷移金属は、その塗装をUV光に晒したときに色安定性に乏しいか、または、単に、他の反応または相互作用によって、この塗装が脱色する。さらに、これらのルイス酸および遷移金属は、塗装処方中の他の成分と反応し得、所定塗装処方に対して、望ましくない特性(例えば、短い寿命)を生じる。
初期の自動車用機器の市場で使用されていた塗装組成物は、ますます厳しい性能要件を要求されている;自動車メーカーは、使用される塗装の性能要件が非常に厳しい。塗装システムは、優れた外観特性を維持しつつ、長持ちする耐候性、耐久性、酸エッチングおよびウォータースポッティングに対する耐性、および傷耐性を与えることが期待されている。
酸−エポキシ硬化機構によって硬化されたいくつかの塗装組成物は、優れた酸エッチ耐性を与えものの、最低限の傷耐性しかない。アミノプラスト架橋剤で硬化された従来の塗装組成物は、優れた耐久性があることが知られているが、酸エッチ耐性を与えるアミノプラスト硬化塗装が利用できるようになったのは、最近のことにすぎない。さらに、アミノプラスト硬化系は、典型的には、殆どのアミノプラスト樹脂に固有に見られるアミノトリアジン環の分解を原因とする高い光酸化速度を受ける。このような分解は、紫外線に長期間さらしたことが原因である。
自動車市場および産業市場において塗膜形成組成物として使用するのに適当な架橋剤および塗装組成物であって、従来技術の欠点を克服して自動車用途で現在必須であると考えられている外観および性能特性の両方を与えるものを提供することが望まれている。
(発明の要旨)
本発明は、以下:
a)以下の交互構造単位:
−[DM−AM]−
を有する少なくとも30モル%の残基を含む少なくとも1種のコポリマーであって、ここで、DMは、供与体モノマーに由来の残基を表し、AMは、受容体モノマーに由来の残基を表し、上記コポリマーの少なくとも15モル%は、以下の構造(I):
Figure 2007500270
を有する供与体モノマーを含み、ここで、Rは、直鎖または分枝のC〜Cアルキルであり、Rは、直鎖、環状または分枝のC〜C20アルキル、アルケニル、C〜C20アリール、アルカリールおよびアラルキルからなる群より選択され、上記コポリマーの少なくとも15モル%は、受容体モノマーとして、アクリルモノマーを含み;上記コポリマーは、ペンダントカルバメート基またはカルバメート基に転換できる基を含有する、コポリマー;
b)少なくとも1種のアルデヒド;ならびに
c)少なくとも1種の1価アルコール;
を含む反応物の反応生成物(ここで、上記コポリマー(a)がカルバメート基に転換できる基を含むとき、上記反応物が、さらに、以下:
d)上記基をカルバメート基に転換する少なくとも1種の物質
を含む)を提供する。
また、以下の交互構造単位:
−[DM−AM]−
を有する少なくとも30モル%の残基を含むコポリマーも提供され、ここで、DMは、供与体モノマーに由来の残基を表し、AMは、受容体モノマーに由来の残基を表し、上記コポリマーの少なくとも15モル%は、以下の構造(I):
Figure 2007500270
を有する供与体モノマーを含み、ここで、RおよびRは、上で定義した通りであり、上記コポリマーの少なくとも15モル%は、受容体モノマーとして、アクリルモノマーを含み;上記コポリマーは、以下の構造のペンダント基:
−OC(O)N(R”)CHOR’
を含み、ここで、R’は、1個〜8個の炭素原子を含むアルキルであり、そしてR”は、H、CHOR’、直鎖、環状または分枝のC〜C20アルキル、アルケニル、C〜C20アリール、アルカリールおよびアラルキルより選択される。この反応生成物およびコポリマーは、種々の硬化可能組成物で使用するのに適当であり、これらもまた、提供される。
(発明の詳細な説明)
操作実施例(operating example)以外、または特に明記しない限り、本明細書および請求の範囲で使用される成分の量、反応条件などを示す全ての数値は、いずれの場合にも、用語「約」により修飾されることが理解できるはずである。従って、以下の明細書および添付の請求の範囲で述べた数値パラメータは、他にそうでないことが示されていない限り、近似値であり、これは、本発明で得られる所望の特性に依存して、変動し得る。少なくとも、この請求の範囲の均等物の原則の適用に限定しようとするのではなく、各数値パラメータは、少なくとも、報告された有効数字の数に照らして、通常の端数計算技術を適用することにより、解釈すべきである。
本発明の広い範囲を示す数値範囲およびバラメータは近似値であるにもかかわらず、特定の実施例で述べた数値は、可能な限り正確に報告されている。しかしながら、任意の数値は、本質的に、それらの各個の試験測定で見られる標準偏差から必然的に生じる一定の誤差を含む。
また、本明細書中で列挙した任意の数値範囲は、その中に取り込まれる全ての副次範囲を包含すると解釈されることが理解できるはずである。例えば、「1〜10」の範囲は、列挙した最小数である1と列挙した最大数である10との間の全ての副次範囲(これらの数を含む)を含むと解釈され、すなわち、1以上の最小数および10以下の最大数を有する。
本発明の反応生成物は、典型的には、以下:
a)以下の交互構造単位:
−[DM−AM]−
を有する少なくとも30モル%の残基を含む少なくとも1種のコポリマーであって、ここで、DMは、供与体モノマーに由来の残基を表し、AMは、受容体モノマーに由来の残基を表し、上記コポリマーの少なくとも15モル%は、以下の構造(I):
Figure 2007500270
を有する供与体モノマーを含み、ここで、Rは、直鎖または分枝のC〜Cアルキルであり、Rは、直鎖、環状または分枝のC〜C20アルキル、アルケニル、C〜C20アリール、アルカリールおよびアラルキルからなる群より選択され、上記コポリマーの少なくとも15モル%は、受容体モノマーとして、アクリルモノマーを含み;上記コポリマーは、ペンダントカルバメート基またはカルバメート基に転換できる基を含む、コポリマー;
b)少なくとも1種のアルデヒド;ならびに
c)少なくとも1種の1価アルコール;
(ここで、上記コポリマー(a)がカルバメート基に転換できる基を含むとき、上記反応物は、さらに、以下:
d)上記基をカルバメート基に転換する少なくとも1種の物質
を含む)
を共に反応させることにより、調製される。
用語「供与体モノマー」および用語「受容体モノマー」は、本願全体にわたって使用される。本発明に関して、用語「供与体モノマー」とは、エチレン性二重結合における電子密度が比較的に高い重合可能エチレン性不飽和基を有するモノマーをいい、また、用語「受容体モノマー」とは、エチレン性二重結合における電子密度が比較的に低い重合可能エチレン性不飽和基を有するモノマーをいう。この概念は、the Alfrey−Price Q−eスキームにより、ある程度数量化されている(Robert Z.Greenley,Polymer Handbook,第4版,Brandrup,Immergut and Gulke,editors,Wiley Sons,New.York,NY,pp.309−319(1999))。本明細書中で列挙した全てのe値は、特に明記しない限り、Polymer Handbookで見られるものである。
このQ−eスキームでは、Qは、モノマーの反応性を示し、そしてeは、モノマーの極性(これは、所定モノマーの重合可能エチレン性不飽和基の電子密度を意味する)を示す。正のe値は、あるモノマーが、無水マレイン酸(これは、3.69のe値を有する)の場合のように、比較的に電子密度が低く、受容体モノマーであることを意味する。低いe値または負のe値は、ビニルエチルエーテル(これは、−1.80のe値を有する)の場合のように、比較的に電子密度が高く、供与体モノマーであることを意味する。
本明細書中で言及する強力な受容体モノマーとは、2.0より高いe値を備えたモノマーを含むことを意味する。用語「中程度の供与体モノマー」は、0.5より高いe値を備えたモノマーから2.0のe値を備えたモノマーまで(それらのモノマーを含む)を含むことを意味する。逆に、「強力な供与体モノマー」とは、−1.5より低いe値を備えたモノマーを含むことを意味し、また、「中程度の供与体モノマー」とは、0.5未満のe値を備えたモノマーから−1.5のe値を備えたモノマーまでを含むことを意味する。
本発明の反応生成物を調製するのに使用されるコポリマーは、以下の構造:
−[DM−AM]−
の交互モノマー残基単位を有する供与体モノマー−受容体モノマー対の交互配列から誘導されたコポリマーの残基を、少なくとも30モル%、多くの場合、少なくとも40モル%、典型的には、少なくとも50モル%、ある場合には、少なくとも60モル%、他の場合には、少なくとも75モル%で含有し、ここで、DMは、供与体モノマーに由来の残基を示し、そしてAMは、受容体モノマーに由来の残基を示す。このコポリマーは、DMおよびAMの100%交互コポリマーであり得る。さらに特定すると、このコポリマーの少なくとも15モル%は、供与体モノマーを含み、これは、以下の構造:
Figure 2007500270
を有するイソブチレン型モノマーであり、ここで、RおよびRは、上で定義した通りである。特定の実施形態では、このコポリマーの少なくとも15モル%は、受容体モノマーとして、少なくとも1種のアクリルモノマーを含む。R基は、典型的には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチルおよびシクロヘキシルの少なくとも1種より選択される。R基には、ヒドロキシ、エポキシ、カルボン酸、エーテル、カルバメートおよびアミドより選択される1個以上の官能基が挙げられ得る。R基は、最も多くの場合、ヒドロキシル基を含有する。
このコポリマーは、構造Iで記載された中程度の供与体モノマーおよび中程度の受容体モノマー(これは、しばしば、アクリルモノマーである)の交互残基の相当部分を取り込む。本発明の構造Iで記載されたモノマーとして含まれ得るモノマーおよび本発明のアクリルモノマーの公開e値の非限定的なリストを、表2に示す。
(表2)
選択モノマーのAlfrey−Price e値
モノマー e値
構造1のモノマー
イソブチレン −1.20
ジイソブチレン 0.49
アクリルモノマー
アクリル酸 0.88
アクリルアミド 0.54
アクリロニトリル 1.23
アクリル酸メチル 0.64
アクリル酸エチル 0.55
アクリル酸ブチル 0.85
アクリル酸ベンジル 1.13
アクリル酸グリシジル 1.28

Polymer Handbook,第4版(1999)
Rzaevら、Eur.Polym.J.,第24巻,No.7,pp.981−985(1998)。
典型的には、本発明の反応生成物の調製で反応物(a)として使用されるコポリマーは、マレエートモノマー残基およびフマレートモノマー残基(これらは、通常、2.0より高いe値を有する)を実質的に含まない。これらの種類の多官能性モノマーは、そのコポリマーに対して提供する官能基が多すぎる。これは、例えば、このコポリマーの過度な官能性が原因で熱硬化性組成物の寿命が短い場合、問題を引き起こし得る。
さらに、コポリマー(a)は、遷移金属ならびにルイス酸(これらは、中程度の供与体モノマーおよび中程度の受容体モノマーの交互コポリマーを製造するために、従来技術で使用されている)を実質的に含まない。コポリマー(a)を調製する際に、遷移金属またはルイス酸の補助剤は使用されず、従って、重合後にそれらを除去する必要がなく、得られた反応生成物は、遷移金属またはルイス酸を含有するものに固有の欠点がない。
コポリマー(a)の調製では、任意の適当な供与体モノマーが使用され得る。使用され得る適当な供与体モノマーには、強力な供与体モノマーおよび中程度の供与体モノマーが挙げられる。中程度の供与体モノマーは、交互コポリマーを調製するのに特に有用である。これらのコポリマーは、構造Iで記載された中程度の供与体モノマー(例えば、イソブチレンおよびジイソブチレン、ジペンテンおよびイソプレノール)を含み、さらに、他の適当な中程度の供与体モノマーを含み得る。構造Iの中程度の供与体モノマーは、コポリマー(a)中にて、少なくとも15モル%、ある場合には、少なくとも25モル%、典型的には、少なくとも30モル%、ある場合には、少なくとも35モル%のレベルで存在している。構造Iの中程度の供与体モノマーは、コポリマー(a)中にて、50モル%までのレベル、ある場合には、47.5モル%までのレベル、典型的には、45モル%までのレベル、ある場合には、40モル%までのレベルで、存在している。構造Iの中程度の供与体モノマーに由来の残基は、コポリマー(a)中にて、上で述べた値を含めた任意の範囲の値で、存在し得る。
このコポリマーの調製で使用され得る他の適当な供与体モノマーとしては、エチレン、ブテン、スチレン、置換スチレン、メチルスチレン、置換メチルスチレン、ビニルエーテル、ビニルエステル、ビニルピリジン、ジビニルベンゼン、ビニルナフタレンおよびジビニルナフタレンが挙げられるが、これらに限定されない。ビニルエステルとしては、カルボン酸のビニルエステルが挙げられ、カルボン酸のビニルエステルとしては、酢酸ビニル、酪酸ビニル、3,4−ジメトキシ安息香酸ビニルおよび安息香酸ビニルが挙げられるが、これらに限定されない。他の供与体モノマーの使用は任意である。他の供与体モノマーが存在しているとき、それらは、このコポリマー組成物の少なくとも0.01モル%、しばしば、少なくとも0.1モル%、典型的には、少なくとも1モル%、ある場合には、少なくとも2モル%のレベルで存在している。これらの他の供与体モノマーは、25モル%まで、ある場合には、20モル%まで、典型的には、10モル%まで、ある場合には、5モル%までで存在し得る。他の供与体モノマーに由来の残基は、コポリマー(a)中にて、上で述べた値を含めた任意の範囲の値で、存在し得る。
コポリマー(a)は、そのコポリマー鎖に沿った交互供与体モノマー−受容体モノマー単位の一部として、受容体モノマーを含有する。このコポリマーの調製で使用される受容体モノマーは、ルイス酸として解釈される訳ではなく、それらの触媒としての使用は、上述のように、本発明では望ましくないことが理解できるはずである。任意の適当な受容体モノマーが使用され得る。適当な受容体モノマーとしては、強力な受容体モノマーおよび中程度の受容体モノマーが挙げられる。適当な受容体モノマーの非限定的な種類には、構造(II):
Figure 2007500270
で記載されたものがあり、ここで、Wは、直鎖または分枝のC〜C20アルキルおよびアルキロール、−CN、−Xおよび−C(=O)−Yからなる群より選択され、ここで、Yは、−NR 、−O−R−O−C(=O)−NR および−ORからなる群より選択される。各Rは、同一であっても異なっていてもよく、そしてH、直鎖もしくは分枝のC〜C20アルキル、および直鎖もしくは分枝のC〜C20アルキロールからなる群より選択される。Rは、H、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(プロピレンオキシド)、直鎖または分枝のC〜C20アルキル(カルバモイルアルキルを含む)、アルキロール、C〜C20アリールおよびアラルキル、直鎖または分枝のC〜C20フルオロアルキル、フルオロアリールおよびフルオロアラルキル、ならびにポリシロキサンラジカルからなる群より選択される。Rは、二価の直鎖または分枝のC〜C20アルキル連結基であり、そしてXは、ハロゲン化物である。Wは、最も多くの場合、直鎖または分枝のC〜C20アルキルまたはアルキロールである。
本発明のコポリマー組成物に含有され得る種類の中程度の受容体モノマーは、アクリル受容体モノマーである。適当なアクリル受容体モノマーとしては、構造(III):
Figure 2007500270
で記載されたものが挙げられ、ここで、Yは、上で定義した通りである。Yは、最も多くの場合、−ORであり、そしてRは、典型的には、直鎖または分枝の、C〜C20アルキルまたはアルキロールである。
適当な受容体モノマーの例としては、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル(これが好ましい)、アクリル酸2−カルバモイルエチル、アクリル酸2−カルバモイルオキシプロピル、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸イソボルニル(bornyl)、アクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリルアミド、アクリル酸パーフルオロメチルエチル、アクリル酸パーフルオロエチルエチル、アクリル酸パーフルオロブチルエチル、アクリル酸トリフルオロメチルベンジル、パーフルオロアルキルエチル、アクリロイルオキシアルキル末端ポリジメチルシロキサン、アクリロイルオキシアルキルトリス(トリメチルシロキシシラン)およびアクリロイルアルキルトリメチルシロキシ末端ポリエチレンオキシド、クロロトリフルオロエチレン、アクリル酸グリシジル、アクリル酸2−エチルヘキシル、およびn−ブトキシメチルアクリルアミドが挙げられるが、これらに限定されない。
構造IIIのアクリル受容体モノマーは、コポリマー(a)中にて、少なくとも15モル%のレベル、ある場合には、少なくとも25モル%のレベル、典型的には、少なくとも30モル%のレベル、ある場合には、少なくとも35モル%のレベルで存在し得る。構造IIIのアクリル受容体モノマーは、コポリマー(a)中にて、50モル%までのレベル、ある場合には、47.5モル%までのレベル、典型的には、45モル%までのレベル、ある場合には、40モル%までのレベルで、存在し得る。使用される構造IIIのアクリル受容体モノマーのレベルは、このコポリマー組成物内に取り込まれる特性により、決定される。構造IIIのアクリル受容体モノマーに由来の残基は、コポリマー(a)中にて、上で述べた値を含めた任意の範囲の値で、存在し得る。
コポリマー(a)で使用され得る他の適当な中程度の受容体モノマーとしては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ハロゲン化ビニル、クロトン酸、スルホン酸ビニルアルキルおよびアクロレインが挙げられるが、これらに限定されない。ハロゲン化ビニルとしては、塩化ビニルおよびフッ化ビニリデンが挙げられるが、これらに限定されない。他の中程度の受容体モノマーの使用は任意であり、他の中程度の受容体モノマーが存在しているとき、それらは、コポリマー(a)の少なくとも0.01モル%のレベル、しばしば、少なくとも0.1モル%のレベル、典型的には、少なくとも1モル%のレベル、ある場合には、少なくとも2モル%のレベルで存在している。これらの他の受容体モノマーは、35モル%まで、ある場合には、25モル%まで、典型的には、15モル%まで、ある場合には、10モル%までで存在し得る。使用される他の受容体モノマーのレベルは、このコポリマー組成物に取り込まれる特性により、決定される。他の受容体モノマーに由来の残基は、コポリマー(a)中にて、上で述べた値を含めた任意の範囲の値で、存在し得る。
コポリマー(a)は、少なくとも250、多くの場合、少なくとも500、典型的には、少なくとも1,000、ある場合には、少なくとも2,000の分子量を有する。本発明のコポリマーは、1,000,000までの分子量、多くの場合、500,000までの分子量、典型的には、100,000までの分子量、ある場合には、50,000までの分子量を有し得る。特定の用途には、コポリマー(a)の分子量が30,000を超えないこと、ある場合には、25,000を超えないこと、他の場合には、20,000を超えないこと、特定の場合には、16,000を超えないことが必要である。コポリマー(a)の分子量は、その反応生成物に取り込まれる特性に基づいて、選択される。このコポリマーの分子量は、上で述べた値を含めた任意の範囲の値で変動し得る。
コポリマー(a)の多分散指数(PDI)は、常に重要である訳ではない。このコポリマーの多分散指数は、通常、4未満、多くの場合、3.5未満、典型的には、3.0未満、ある場合には、2.5未満である。本明細書中および請求の範囲で使用する「多分散指数」は、以下の等式:(重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn))から決定される。単分散ポリマーは、1.0のPDIを有する。さらに、本明細書中で使用するMnおよびMwは、ポリスチレン標準を使用するゲルパーミエーションクロマトグラフィーから測定される。
本発明の1実施形態では、コポリマー(a)において、供与体モノマー−受容体モノマー対の交互配列は、残基が交互構造IV:
Figure 2007500270
を有し、ここで、R、RおよびWは、上で定義した通りである。特に好ましい実施形態は、W基を含むモノマー残基が、1種以上のアクリルモノマーから誘導され、そしてR基およびR基を含むモノマー残基が、ジイソブチレン、イソブチレン、ジペンテンおよびイソプレノールの1種または組合せから誘導される実施形態である。本発明のコポリマー組成物はまた、他の重合可能なエチレン性不飽和モノマーを含み得る。
コポリマー(a)は、組み込んだモノマー残基の全てを交互構造で有し得る。ジイソブチレン(DIIB)およびアクリルモノマー(Ac)の100%交互構造を有するコポリマーの非限定的な例は、構造V:
Figure 2007500270
に示される。
しかしながら、大ていの場合、このコポリマーは、構造VIで示すように、交互セグメントおよびランダムセグメントを含み、DIIB、Acおよび他のモノマーMのコポリマー:
Figure 2007500270
である。
構造VIは、本発明の1実施形態を示し、ここで、このコポリマーは、囲みで示した交互セグメントおよび下線で示したランダムセグメントを含み得る。
このコポリマーのランダムセグメントは、交互構造によってこのコポリマー組成物に取り込まれていない供与体モノマー残基または受容体モノマー残基を含み得る。このコポリマー組成物のランダムセグメントは、さらに、他のエチレン性不飽和モノマーに由来の残基を含み得る。本明細書中で列挙したように、供与体モノマー−受容体モノマー対の交互配列から誘導されたポリマーセグメントの全ての言及は、構造VIの囲みで示したもののようなモノマー残基のセグメントを含むことを意味している。
他のエチレン性不飽和モノマーとしては、受容体モノマーまたは供与体モノマーには伝統的に分類されない任意の適当なモノマーが挙げられる。
他のエチレン性不飽和モノマー、すなわち、構造VIの残基Mは、少なくとも1種のエチレン性不飽和ラジカル重合可能モノマーから誘導される。本明細書中および請求の範囲で使用する「エチレン性不飽和ラジカル重合可能モノマー」および類似の用語は、ビニルモノマー、(メタ)アクリルモノマー、アリルモノマー、オレフィン、およびラジカル重合可能で供与体モノマーまたは受容体モノマーには分類されない他のエチレン性不飽和モノマーを包含することを意味する。
Mが誘導され得る種類のビニルモノマーとしては、一般式VII:
Figure 2007500270
のモノマーから誘導されたモノマー残基が挙げられるが、これらに限定されず、ここで、R、RおよびRは、別個に、H、CF、1個〜20個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル、アリール、2個〜10個の炭素原子を有する不飽和直鎖または不飽和分枝の、アルケニルまたはアルキニル、2個〜6個の炭素原子を有する不飽和直鎖または不飽和分枝のアルケニル(これは、ハロゲン、C〜Cシクロアルキル、ヘテロシクリルおよびフェニルで置換されている)からなる群より選択され;Rは、H、C〜Cアルキル、ならびにCOOR10(ここで、R10は、H、アルカリ金属、C〜Cアルキル基、グリシジルおよびアリールからなる群より選択される)からなる群より選択される。
本発明で使用され得る他のモノマーMの特定の例としては、メタクリルモノマーおよびアリルモノマーが挙げられる。残基Mは、そのアルキル基内に1個〜20個の炭素原子を有するメタクリル酸アルキルの少なくとも1種から誘導され得る。残基Mが誘導され得るアルキル基内に1個〜20個の炭素原子を有するメタクリル酸アルキルの特定の例としては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸第三級ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸イソボルニル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸3,3,5−トリメチルシクロヘキシルだけでなく、官能性メタクリレート(例えば、メタクリル酸ヒドロキシアルキル、オキシラン官能性メタクリレートおよびカルボン酸官能性メタクリレート)が挙げられるが、これらに限定されない。カルバメート官能性メタクリレートモノマーもまた、適当であり、これには、例えば、メタクリル酸2−カルバモイルオキシエチル、メタクリル酸2−カルバモイルオキシプロピル、およびメタクリル酸ヒドロキシエチルとイソホロンジイソシアネートとカルバミン酸ヒドロキシプロピルとの反応生成物がある。さらに他のカルバメート官能性エチレン性不飽和モノマーが使用され得、これには、例えば、m−TMIとカルバミン酸ヒドロキシアルキルとの反応生成物がある。
残基Mはまた、1個より多いメタクリレート基を有するモノマー(例えば、無水メタクリル酸およびジエチレングリコールビス(メタクリレート))より選択され得る。
本明細書中および請求の範囲で使用される「アリルモノマー」とは、置換および/または非置換のアリル官能性、すなわち、以下の一般式VIII:
(VIII) HC=C(R11)−CH
により表される1個以上のラジカルを含むモノマーを意味し、ここで、R11は、水素、ハロゲン、またはC〜Cアルキル基である。最も一般的には、R11は、水素またはメチルであり、結果的に、一般式VIIIは、非置換(メタ)アリルラジカルを表し、これは、アリルラジカルおよびメタリルラジカルの両方を包含する。アリルモノマーの例としては、(メタ)アリルアルコール;(メタ)アリルエーテル(例えば、メチル(メタ)アリルエーテル);カルボン酸のアリルエステル(例えば、酢酸(メタ)アリル、酪酸(メタ)アリル、3,4−ジメトキシ安息香酸(メタ)アリルおよび安息香酸(メタ)アリル)が挙げられるが、これらに限定されない。
このコポリマーは、以下の工程:(a)構造Iの供与体モノマーの1種以上を含有する供与体モノマー組成物を提供する工程;(b)1種以上の受容体モノマーを含有するエチレン性不飽和モノマー組成物を(a)と混合して、マレエート型モノマーおよびフマレート型モノマーを実質的に含まない全モノマー組成物を形成する工程;ならびに(c)遊離ラジカル開始剤の存在下にて、遷移金属およびルイス酸の実質的な非存在下で、上記全モノマー組成物を重合させる工程、を包含する方法により、調製される。本発明の実施形態では、このエチレン性不飽和モノマー組成物としては、構造IIIのモノマーが挙げられる。
本発明の実施形態では、構造Iのモノマーは、アクリル受容体モノマーの量に基づいて、モル過剰で存在している。所望の交互構造の形成を促すために、このコポリマーを製造する際には、構造Iの過剰モノマーの任意の量が使用され得る。構造Iのモノマーの過剰量は、アクリル受容体モノマーの量に基づいて、少なくとも10モル%、ある場合には、25モル%まで、典型的には、50モル%まで、ある場合には、100モル%までであり得る。構造Iのモノマーのモル過剰が高すぎるとき、そのプロセスは、商業規模では、経済的ではあり得ない。
本発明のさらに他の実施形態では、このアクリル受容体モノマーは、コポリマー(a)中にて、その全モノマー組成の少なくとも15モル%、ある場合には、17.5モル%、典型的には、少なくとも20モル%、ある場合には、25モル%の量で存在している。このアクリル受容体モノマーは、さらに、その全モノマー組成の50モル%まで、ある場合には、47.5モル%まで、典型的には、45モル%まで、ある場合には、40モル%までの量で、存在し得る。使用されるアクリル受容体モノマーのレベルは、その最終反応生成物内に取り込まれる特性により、決定される。これらのアクリル受容体モノマーは、このモノマー組成物中にて、上で述べた値を含めた任意の範囲の値で、存在し得る。
このエチレン性不飽和モノマー組成物は、Mと表記された他のモノマーおよび上に記載した他のモノマーだけでなく、上記のような他の供与体モノマーを含有し得る。他の中程度の受容体モノマーの使用は任意である。他の中程度の受容体モノマーがコポリマー(a)中に存在しているとき、それらは、その全モノマー組成の少なくとも0.01モル%のレベル、しばしば、少なくとも0.1モル%のレベル、典型的には、少なくとも1モル%のレベル、ある場合には、少なくとも2モル%のレベルで存在している。これらの他の受容体モノマーは、その全モノマー組成の35モル%まで、ある場合には、25モル%まで、典型的には、15モル%まで、ある場合には、10モル%までで存在し得る。使用される他の受容体モノマーのレベルは、その最終反応生成物に取り込まれる特性により、決定される。他の受容体モノマーに由来の残基は、コポリマー(a)中にて、上で述べた値を含めた任意の範囲の値で、存在し得る。
本発明の実施形態では、コポリマー(a)の調製において、構造Iのモノマーの過剰量が使用され、構造Iの未反応モノマーは、蒸発により、得られたコポリマー組成物から除去される。未反応モノマーの除去は、典型的には、反応容器に真空を適用することにより、促進される。
コポリマー(a)を製造する際には、任意の適当な遊離ラジカル開始剤が使用され得る。適当な遊離ラジカル開始剤の例としては、熱遊離ラジカル開始剤、光開始剤およびレドックス開始剤が挙げられるが、これらに限定されない。適当な熱ラジカル開始剤の例としては、過酸化物化合物、アゾ化合物および過硫酸塩化合物が挙げられるが、これらに限定されない。
適当な過酸化物化合物開始剤の例としては、過酸化水素、過酸化メチルエチルケトン、過酸化ベンゾイル、過酸化ジ−t−ブチル、過酸化ジ−t−アミル、過酸化ジクミル、過酸化ジアシル、過酸化デカノイル、過酸化ラウロイル、ペルオキシジカーボネート、ペルオキシエステル、過酸化ジアルキル、ヒドロペルオキシド、ペルオキシケタールおよびそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
適当なアゾ化合物の例としては、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、1,1’−アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(プロピオニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(バレロニトリル)、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタン酸)、2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチルアミジン)、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチルアミジン)二塩酸塩および2−(カルバモイルアゾ)−イソブチロニトリルが挙げられるが、これらに限定されない。
コポリマー(a)を調製するためには、このエチレン性不飽和モノマー組成物および遊離ラジカル重合開始剤は、別々および同時に加えられ得、そして供与体モノマー組成物と混合され得る。このエチレン性不飽和モノマー組成物および遊離ラジカル重合開始剤は、少なくとも15分間、ある場合には、少なくとも20分間、典型的には、少なくとも30分間、ある場合には、少なくとも1時間の時間にわたって、この供与体モノマー組成物に加えられ得る。このエチレン性不飽和モノマー組成物および遊離ラジカル重合開始剤は、24時間まで、ある場合には、18時間まで、典型的には、12時間まで、ある場合には、8時間までの時間にわたって、この供与体モノマー組成物にさらに加えられ得る。このエチレン性不飽和モノマーを加える時間は、未反応アクリル受容体モノマーよりも適当に過剰な構造Iの供与体モノマーを維持して供与体モノマー−受容体モノマー交互セグメントの形成を促すのに十分でなければならない。この添加時間は、そのプロセスを商業規模で経済的に実行できなくするほどには長くない。この添加時間は、上で述べたものを含めた任意の範囲の値で、変動し得る。
混合後、または添加中および混合後にて、これらのモノマーの重合が起こる。本発明の重合方法は、任意の適当な温度で実行できる。本発明の方法に適当な温度は、室温、少なくとも50℃、多くの場合、少なくとも60℃、典型的には、少なくとも75℃、そしてある場合には、少なくとも100℃であり得る。本発明の方法に適当な温度は、300℃まで、多くの場合、275℃まで、典型的には、250℃まで、そしてある場合には、225℃までとして、さらに記述され得る。この温度は、典型的には、使用するモノマーおよび開始剤から良好な反応性を引き出すのに十分に高い。しかしながら、これらのモノマーの揮発性および対応する分圧により、温度の実際的な上限が生じ、これは、その反応容器の圧力評点により、決定される。その重合温度は、上で述べたものを含めた任意の範囲の値で、変わり得る。
この重合は、任意の適当な圧力で、実行できる。本発明の方法に適当な圧力は、常圧、少なくとも1 psi、多くの場合、少なくとも5 psi、典型的には、少なくとも15 psi、そしてある場合には、少なくとも20 psiであり得る。本発明の方法に適当な圧力は、さらに、1000 psiまで、多くの場合、600 psiまで、典型的には、200 psiまで、そしてある場合には、175 psiまでであると記載され得る。この圧力は、典型的には、これらのモノマーおよび開始剤を液相で維持するのに十分に高い。使用する圧力は、使用する反応容器の圧力評点に基づいた実際的な上限を有する。重合中の圧力は、上で述べた値を含めた任意の範囲の値で、変わり得る。
コポリマー(a)には、ヒドロキシ官能性モノマー(例えば、このコポリマー中のアクリル酸ヒドロキシエチル)を直接的に使用して、または官能基転換により、ヒドロキシル基が導入できる。カルボキシ官能性コポリマーをエポキシで処理することにより、ヒドロキシル官能性ポリマーが生成できる。適当なエポキシドとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドおよびグリシジルネオデカノエートが挙げられるが、これらに限定されない。
このコポリマーがペンダントカルバメート基を含むとき、例えば、(メタ)アクリル酸2−カルバモイルオキシエチルまたは(メタ)アクリル酸2−カルバモイルオキシプロピルのような受容体モノマーを使用するとき、このカルバメート基含有コポリマーは、このアルデヒドおよび1価アルコールと直接反応できる。
最も頻繁に本発明の反応生成物の調製において使用されるアルデヒドb)は、ホルムアルデヒドである。他のアルデヒド(例えば、アセトアルデヒド、プロパンアルデヒド、ブチルアルデヒド、フルフラール、ベンズアルデヒド、アクロレイン、メタクロレインおよびグリオキサール)もまた、適当である。アルデヒドb)は、この反応生成物を調製するのに使用される反応物の全重量に基づいて、1〜60重量%の量で、使用される。アルキロール化は、水性媒体またはアルコール性媒体中にて、当業者に公知の技術を使用して、例えば、水性媒体中にて、約10〜約100℃、および有機媒体中にて、約10〜約170℃の温度で、実行され得る。
a)とb)との反応中に形成されるアルキロール基は、少なくとも1種の1価アルコールc)との反応により、少なくとも部分的にエーテル化される。この目的のために、任意の1価アルコールが使用できる。特に適当なアルコールは、12個までの炭素原子、最も典型的には、1個〜6個の炭素原子を有し得、これとしては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノールなどだけでなく、ベンジルアルコールおよび他の芳香族アルコール、環状アルコール(例えば、シクロヘキサノール)、グリコールのモノエーテル、ならびにハロゲン置換アルコールまたは他の置換アルコール(例えば、3−クロロプロパノールおよびブトキシエタノール)が挙げられる。最も一般的には、メタノール、イソブタノールおよび/またはn−ブタノールが使用される。
本発明の反応生成物の調製では、1価アルコールc)は、この反応生成物を調製するために使用される反応物の全重量に基づいて、1〜70重量%の量で、使用される。
コポリマーa)がカルバメート基に転換できる基を含むとき、ポリマーにカルバメート官能性を取り込む任意の公知の方法を使用して、カルバメート官能基がコポリマーa)内に取り込まれ得る。例えば、カルバメート官能基は、トランスカルバモイレーション反応によってコポリマーa)上の末端官能基をカルバメート官能性物質d)と反応させることにより、このコポリマー内に取り込まれる。この反応では、アルコールまたはグリコールエーテルから誘導された低分子量カルバメート官能性物質がコポリマーa)の官能基と反応し、カルバメート官能性コポリマーおよび最初のアルコールまたはグリコールエーテルが得られる。アルコールまたはグリコールエーテルから誘導された低分子量カルバメート官能性物質は、まず、このアルコールまたはグリコールエーテルを触媒の存在下にて尿素と反応させることにより、調製できる。適当なアルコールとしては、低分子量脂肪族アルコール、環状脂肪族アルコールならびに芳香族アルコール(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、シクロヘキサノール、2−エチルヘキサノールおよび3−メチルブタノール)が挙げられる。適当なグリコールエーテルとしては、エチレングリコールメチルエーテルおよびプロピレングリコールメチルエーテルが挙げられる。反応物d)は、この反応生成物を調製するのに使用される反応物の全重量に基づいて、1〜60重量%の量で、使用される。
このコポリマー上の官能基をカルバメート基に転換するために、他のカルバメート官能性物質が使用され得る。例えば、カルバミン酸ヒドロキシアルキル(カルバミン酸ヒドロキシエチル、カルバミン酸ヒドロキシプロピル、カルバミン酸ヒドロキシブチルなどを含む)もまた、このコポリマーに沿ったエーテル基をエーテル交換するのに使用され得る。アンモニア官能性カーボネートおよびヒドロキシ官能性カーボネート(例えば、グリセリンカーボネートまたは他の環状カーボネート)との反応生成物もまた、適当である。
このカルバメート官能性コポリマーのアルキロール化およびエーテル化は、酸性アルコール媒体中にて、化学量論的に過剰なアルコール溶媒が反応物で沈殿するように、カルバメート官能性ポリマーまたはオリゴマーをアルデヒドと反応させることにより、1段階で行われ得る。あるいは、このアルキロール化は、まず、塩基性水性媒体中またはアルコール媒体中で、実行され得る。このアルキロール化反応が完了した後、その反応混合物は、この塩基を中和して酸性pHを達成するために、酸で処理される。この反応が水性条件下にて進行する場合、エーテル化するアルコールは、酸性化の前に、この反応混合物に添加され得る。次いで、このエーテル化反応を達成するために、この反応混合物は、典型的には、加熱される。
上で概説した筋書きのいずれかでは、エーテル化するアルコールが水と非混和性である場合、その平衡をエーテル化反応に好ましくするために、この反応は、還流状態まで加熱でき、そして共沸蒸留により、水が除去できる。一旦、所望のエーテル化の程度に対応する量の水が除去されると、この反応を停止することにより、部分エーテル化が可能である。このアルコールが水と混和性である場合(例えば、メタノール)、その反応混合物は、単に加熱され、そして所望程度のエーテル化または系の平衡に達するまで、保持される。望ましい場合には、一旦、この反応が中性または僅かに塩基性のpHで完結すると、その反応生成物のゲル化を防止するために、この反応混合物から、このアルコールと共に水がストリッピングされ得る。
本発明の特定の実施形態では、上記反応生成物は、以下の交互構造単位:
−[DM−AM]−
を有する少なくとも30モル%の残基を含むコポリマーであり、ここで、DMは、供与体モノマーに由来の残基を表し、AMは、受容体モノマーに由来の残基を表し、上記コポリマーの少なくとも15モル%は、以下の構造(I):
Figure 2007500270
を有する供与体モノマーを含み、ここで、RおよびRは、上で定義した通りであり、そして上記コポリマーは、以下の構造のペンダント基:
−OC(O)N(R”)CHOR’
を有し、ここで、R’は、1個〜8個の炭素原子を含むアルキルであり、そしてR”は、H、CHOR’、直鎖、環状または分枝のC〜C20アルキル、アルケニル、C〜C20アリール、アルカリールおよびアラルキルより選択される。
このエステル化カルバメート基含有コポリマーは、典型的には、エーテル化カルバメート基に基づいて、125〜3000の範囲内の当量重量を有し、通常は、150〜600の範囲内の当量重量を有し、そしてしばしば、200〜400の範囲内の当量重量を有する。
本発明の個々の実施形態では、上記反応生成物またはコポリマーを含有する硬化可能組成物が提供される。この反応生成物は、自己架橋でき、塗装のような硬化製品が形成される。あるいは、上記反応生成物またはコポリマーは、以下:
a)上記反応生成物であって、これは、典型的には、この硬化可能組成物中の樹脂固形分の全重量に基づいて、1〜99重量%、しばしば、1〜50重量%の量で、存在している、反応性生物;および
b)a)の反応生成物と反応性である官能基を有する少なくとも1種の物質であって、これは、典型的には、この硬化可能組成物中の樹脂固形分の全重量に基づいて、1〜99重量%、しばしば、20〜85重量%の量で、存在している、少なくとも1種の物質
を含有する硬化可能組成物の1成分として、存在している。この実施形態の組成物は、硬化可能な塗膜形成組成物として使用するのに適当である。
物質(b)は、ヒドロキシル、メチロール、メチロールエーテル、カルボン酸、アミド、チオール、尿素、カルバメート、チオカルバメートおよびそれらの混合物より選択される反応性官能基を含み得る。本発明の1実施形態では、物質(b)は、以下の構造:
Figure 2007500270
のカルバメート官能基を含み、ここで、Zは、H、または1個〜12個の炭素原子を含有するアルキル基もしくはアリール基であり、そして直鎖または分枝、環状のアルカリールまたはアラルキルであり得、そしてヘテロ原子置換基を含み得る。
本発明の硬化可能組成物中で成分(b)として使用するのに適当な官能性物質としては、ビニルポリマー、アクリルポリマー、ポリエステル(アルキドを含む)、ポリウレタン、ポリエーテルならびにそれらのコポリマーおよび混合物が挙げられ得る。本明細書中で使用される場合、用語「ポリマー」は、オリゴマーならびにホモポリマーおよびコポリマーの両方を意味する。他に明記しない限り、本明細書および請求の範囲で使用する分子量は、ポリマー物質の数平均分子量であり、これは、「M」で示され、そして当上記技術分野で認められた様式で、ポリスチレン標準を使用して、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより得られる。
本発明の硬化可能組成物中で成分(b)として使用するのに適当な官能性ポリマーとしては、必要に応じて、他の重合可能なエチレン性不飽和モノマーと共に、アクリルポリマー(例えば、アクリル酸またはメタクリル酸の、1種以上のアルキルエステルのコポリマー)が挙げられる。アクリル酸またはメタクリル酸の有用なアルキルエステルとしては、そのアルキル基内に1個〜30個の炭素原子、しばしば、4個〜18個の炭素原子を含む脂肪族アルキルエステルが挙げられる。非限定的な例としては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチルおよびアクリル酸2−エチルヘキシルが挙げられる。適当な他の共重合可能なエチレン性不飽和モノマーとしては、ビニル芳香族化合物(例えば、スチレンおよびビニルトルエン);ニトリル(例えば、アクリロニトリルおよびメタクリロニトリル);ハロゲン化ビニルならびにハロゲン化ビニリデン(例えば、塩化ビニルおよびフッ化ビニリデン)ならびにビニルエステル(例えば、酢酸ビニル)が挙げられる。
このアクリルポリマーは、ヒドロキシル官能基を含み得、これらは、しばしば、そのコポリマーを生成するのに使用される反応物中に1個以上のヒドロキシル官能基を含有させることにより、そのポリマーに取り込まれる。有用なヒドロキシル官能性モノマーとしては、アクリル酸ヒドロキシアルキルならびにメタクリル酸ヒドロキシアルキル(これらは、典型的には、そのヒドロキシアルキル基中に、2個〜4個の炭素原子を有する)(例えば、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、カプロラクトンのヒドロキシ官能付加物およびアクリル酸ヒドロキシアルキル、ならびに対応するメタクリレート)が挙げられる。このアクリルポリマーは、N−(アルコキシメチル)アクリルアミドおよびN−(アルコキシメチル)メタクリルアミドを使って調製でき、自己架橋性アクリルポリマーが得られる。
ヒドロキシル官能基は、1種以上のエチレン性不飽和β−ヒドロキシエステル官能性モノマーを使用することにより、このアクリルポリマーに取り込まれ得る。このようなモノマーは、約1個〜約20個の炭素原子、しばしば、約13個〜約20個の炭素原子を有するカルボン酸と反応したエチレン性不飽和エポキシ官能性モノマーから、またはこのエチレン性不飽和酸官能性モノマーと重合可能ではない少なくとも4個の炭素原子を含有するエチレン性不飽和酸官能性モノマーから調製され得る。
有用なエチレン性不飽和エポキシ官能性モノマーとしては、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、アリルグリシジルエーテル、メタリルグリシジルエーテル、エチレン性不飽和モノイソシアネート(例えば、メタ−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート)とヒドロキシ官能性モノエポキシド(例えば、グリシドール、ならびに重合可能ポリカルボン酸(例えば、マレイン酸、フマル酸およびクロトン酸)のグリシジルエステルとの1:1(モル)付加物が挙げられる。最も多くの場合、エポキシ官能性アクリレート(アクリル酸グリシジル)、エポキシ官能性メタクリレート(例えば、メタクリル酸グリシジル)、またはそれらの混合物が使用される。アクリル酸グリシジルおよびメタクリル酸グリシジルが、最も多くの場合、使用される。
飽和カルボン酸の例としては、飽和モノカルボン酸(例えば、室温で非結晶性であるもの、特に、分枝構造を有するもの)が挙げられる。イソステアリン酸は、最も多くの場合、使用される。本明細書中で使用される場合、語句「飽和モノカルボン酸」のように、用語「飽和」は、エチレン性不飽和が存在しないことを示すと解釈されるが、例えば、ベンゼン環で見られる芳香族性不飽和を除外するとは解釈されない。
有用なエチレン性不飽和酸官能性モノマーとしては、モノカルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸);ジカルボン酸(例えば、イタコン酸、マレイン酸およびフマル酸);ならびにジカルボン酸のモノエステル(例えば、マレイン酸モノブチルおよびイタコン酸モノブチル)が挙げられる。このエチレン性不飽和酸官能性モノマーおよびエポキシ化合物は、典型的には、1:1の当量比で、反応する。このエポキシ化合物は、この不飽和酸モノマーとの遊離ラジカル開始重合に関与するエチレン性不飽和を含有しない。有用なエポキシ化合物としては、1,2−ペンテンオキシド、スチレンオキシドならびにグリシジルエステルまたはエーテル(これは、典型的には、8個〜30個の炭素原子を含み、例えば、ブチルグリシジルエーテル、オクチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテルおよびパラ−(第三級ブチル)フェニルグリシジルエーテル)が挙げられる。最も多くの場合に使用されるグリシジルエステルとしては、以下の構造:
Figure 2007500270
のものが挙げられ、ここで、Rは、約4個〜約26個の炭素原子を含む炭化水素ラジカルである。典型的には、Rは、約8個〜約10個の炭素原子を有する分枝炭化水素基(例えば、ネオペンタノエート、ネオヘプタノエートまたはネオデカノエート)である。カルボン酸の適当なグリシジルエステルとしては、CARDURA(登録商標)Eの商品名でShell Chemical Companyから市販されているもの;およびGLYDEXX(登録商標)−10の商品名でExxon Chemical Companyから市販されているものが挙げられる。
カルバメート官能基は、これらのアクリルモノマーをカルバメート官能性ビニルモノマー(例えば、メタクリル酸のカルバメート官能性アルキルエステル)と共重合することにより、またはトランスカルバモイレーション反応によりヒドロキシル官能性アクリルポリマーを低分子量カルバメート官能性物質(例えば、アルコールまたはグリコールエーテルから誘導できるもの)と反応させることにより、このアクリルポリマーに含み得る。他の有用なカルバメート官能性モノマーは、米国特許第5,098,947号で開示されており、その内容は、本明細書中で参考として援用されている。
このアクリルポリマーには、そのポリマーの調製において適当な官能性モノマーを使用することにより、または当業者に公知の技術を使用して他の官能基をアミド基に転換することにより、アミド官能性が導入され得る。同様に、他の官能基は、利用可能である場合に適当な官能基を使用して、または必要なら転換反応を使用して、望ましいように取り込まれ得る。
このアクリルポリマーは、溶液重合技術により、調製できる。この反応を行う際には、それらのモノマーは、典型的には、遊離ラジカル開始剤(例えば、有機過酸化物またはアゾ化合物(例えば、過酸化ベンゾイルもしくはN,N−アゾビス(イソブチロニトリル)))および必要に応じて、連鎖移動剤の存在下にて、それらの成分だけでなく得られるポリマー生成物が相溶性である有機溶媒中で、加熱される。典型的には、この有機溶媒は、反応容器に充填され、そして必要に応じて、不活性雰囲気下にて、還流状態まで加熱される。これらのモノマーおよび他の遊離ラジカル開始剤は、還流している反応混合物にゆっくりと加えられる。この添加が完了した後、一部のさらなる開始剤が追加され得、その反応混合物は、高温で保持されて、この反応が完結する。
このアクリルポリマーは、典型的には、ポリスチレン標準を使用するゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定されるように、約900〜13,000の数平均分子量を有し、そして約1000〜5000の数平均分子量を有することがしばしばである。これらのアクリルポリマーは、反応性官能基の当量重量に基づいて、約5000未満、しばしば、約140〜2500の範囲内の官能基当量重量を有する。用語「当量重量(equivalent weight)」は、特定の物質を製造する際に使用される種々の成分の相対量に基づいて計算され、そして特定の物質の固形分に基づいている。これらの相対量は、この物質(例えば、これらの成分から生成されたポリマー)の理論重量(グラム)を生じる量、および得られたポリマー中に存在している特定の官能基の理論数を生じる量である。この理論ポリマー重量を理論数で割って、この当量重量が得られる。例えば、ヒドロキシル当量重量は、ヒドロキシル含有ポリマー中の反応性ペンダントおよび/または末端ヒドロキシル基の当量に基づいている。
上述のように、本発明の硬化可能組成物で使用される官能性ポリマーは、代替的に、アルキド樹脂またはポリエステルであり得る。このようなポリマーは、多価アルコールとポリカルボン酸とを縮合することにより、公知の様式で調製され得る。適当な多価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、1,6−ヘキシレングリコール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、グリセロール、トリメチロールプロパン、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピル−2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピオネート、ペンタエリスリトールなどが挙げられるが、これらに限定されない。適当なポリカルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸およびトリメリト酸が挙げられるが、これらに限定されない。上で述べたポリカルボン酸以外に、これらの酸の機能性等価物(例えば、無水物(存在する場合)またはこれらの酸の低級アルキルエステル(例えば、メチルエステル))が使用され得る。当業者に公知のポリカルボン酸およびエポキシドまたはポリエポキシドから調製されるポリエステルもまた、使用され得る。空気乾燥アルキド樹脂を生成するのが望ましい場合、適当な乾性油脂肪酸が使用でき、これとしては、あまに油、大豆油、トール油、脱水ひまし油、またはキリ油から誘導されるものが挙げられる。これらのポリエステルおよびアルキド樹脂は、そのポリエステルまたはアルキドを調製するのに使用される反応物の化学量論を調節することにより、さらなる架橋反応に利用できるヒドロキシル基および/またはカルボキシル基の一部を含み得る。
カルバメート官能基は、まず、このポリエステルを形成する際に使用されるポリ酸およびポリオールと反応できるカルバミン酸ヒドロキシアルキルを形成することにより、このポリエステルに取り込まれ得る。このカルバミン酸ヒドロキシアルキルは、このポリエステル上の酸官能性と縮合されて、末端カルバメート官能性が生じる。カルバメート官能基はまた、アクリルポリマー内へのカルバメート基の取り込みに関連して上で記述した方法と類似のトランスカルバモイレーション方法により、このポリエステル上の末端ヒドロキシル基を低分子量カルバメート官能性物質と反応させることにより、このポリエステルに取り込まれ得る。
他の官能基(例えば、アミド、チオール、尿素およびチオカルバメート)は、もし利用可能であるなら適当な官能性反応物を使用して、または必要なら転換反応を使用して、このポリエステルまたはアルキド樹脂に取り込まれ得、所望の官能基が得られる。このような技術は、当業者に公知である。
このポリエステルポリマーは、典型的には、ポリスチレン標準を使用するゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定されるように、約600〜3000の数平均分子量を有し、しばしば、約800〜1500の数平均分子量を有し、そして反応性ペンダントまたは末端官能基の当量に基づいて、約200〜1500の範囲内の官能基当量重量、しばしば、約300〜400の範囲内の官能基当量重量を有する。
この硬化可能組成物中の官能性化合物として、ポリウレタンもまた、使用できる。有用なポリウレタンとしては、ポリマーポリオールが挙げられ、これらは、多価アルコール、ポリエステルポリオールまたはアクリルポリオール(例えば、上述のもの)またはポリエーテルポリオール(例えば、以下で述べるもの)とポリイソシアネートとを、その生成物中に遊離ヒドロキシル基が存在するようにOH/NCO当量比を1:1より大きくするように反応させることにより、調製される。代替的には、イソシアネート官能性ポリウレタンは、そのOH/NCO当量比が1:1未満となるような相対量で類似の反応物を使用して調製され得、これらのイソシアネート官能性ポリウレタンは、a)の反応生成物または組成物と反応性である官能基を含むように、変性され得る。
このポリウレタンポリマーを調製するのに使用される有機ポリイソシアネートは、脂肪族ポリイソシアネートもしくは芳香族ポリイソシアネートまたはそれらの混合物であり得る。最も多くの場合、ジイソシアネートが使用されるが、ジイソシアネートに代えてまたはそれと併用して、それより高級なポリイソシアネートが使用できる。適当な芳香族ジイソシアネートの例としては、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートおよびトルエンジイソシアネートが挙げられる。適当な脂肪族ジイソシアネートの例としては、直鎖脂肪族ジイソシアネート(例えば、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート)が挙げられる。また、環状脂肪族ジイソシアネート(例えば、イソホロンジイソシアネートおよび4,4’−メチレン−ビス−(シクロヘキシルイソシアネート)も使用できる。適当でより高級なポリイソシアネートの例としては、1,2,4−ベンゼントリイソシアネートおよびポリメチレンポリフェニルイソシアネートが挙げられる。さらなるポリイソシアネート(例えば、本発明の反応生成物の調製において上述のもの)もまた、使用され得る。
ポリイソシアネートと末端/ペンダントカルバメート基を含むポリマーポリオールとを反応させることにより、このポリウレタンには、末端および/またはペンダントカルバメート官能基を取り込むことができる。あるいは、ポリイソシアネートとポリオールおよびカルバミン酸ヒドロキシアルキルまたはイソシアン酸とを別個の反応物として反応させることにより、このポリウレタンには、カルバメート官能基を取り込むことができる。カルバメート官能基はまた、アクリルポリマー内へのカルバメート基の取り込みに関連して上で記述した方法と類似のトランスカルバモイレーション方法によって、このヒドロキシル官能性ポリウレタンを低分子量カルバメート官能性物質と反応させることにより、このポリエステルに取り込まれ得る。
他の官能基(例えば、アミド、チオール、尿素およびチオカルバメート)は、利用可能である場合、適当な官能性反応物を使用して、または必要なら転換反応を使用して、このポリウレタンに取り込まれ得、所望の官能基が得られる。このような技術は、当業者に公知である。
このポリウレタンは、典型的には、ポリスチレン標準を使用するゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定されるように、約600〜3000の数平均分子量を有し、そしてしばしば、約800〜1500の数平均分子量を有する。これらのポリウレタンは、典型的には、反応性末端官能基の当量に基づいて、約200〜1500の範囲内の官能基当量重量を有する。
本発明の硬化可能組成物で有用なポリエーテルポリマーの例には、ポリアルキレンエーテルポリオールがあり、これとしては、以下の構造式:
Figure 2007500270
を有するものが挙げられ、ここで、置換基R12は、水素、または1個〜5個の炭素原子を含有する低級アルキル(混合置換基を含む)であり、nは、典型的には、2〜6であり、そしてmは、8〜100またはそれより大きい。ポリ(オキシテトラメチレン)グリコール、ポリ(オキシテトラエチレン)グリコール、ポリ(オキシ−1,2−プロピレン)グリコールおよびポリ(オキシ−1,2−ブチレン)グリコールが挙げられる。
また、種々のポリオール(例えば、ジオール(例えば、エチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ビスフェノールAなど)または他のそれより高級なポリオール(例えば、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなど)のオキシアルキル化から形成されるポリエーテルポリオールも有用である。指示したように使用できる高級な官能性のポリオールは、例えば、スクロースまたはソルビトールのような化合物のオキシアルキル化により、製造できる。1つの通例使用されるオキシアルキル化方法は、酸性触媒または塩基性触媒の存在下でのポリオールとアルキレンオキシド(例えば、プロピレンオキシドもしくはエチレンオキシド)または他の環状エーテル(例えば、テトラヒドロフラン)との反応である。最も多くの場合に使用されるポリエーテルとしては、PLURACOL、TERATHANEおよびTERACOL(これらは、それぞれ、BASF、およびE.I.Du Pont de Nemours and Company,Inc.から入手できる)およびPOLYMEG(これは、Q O Chemicals,Inc.(Great Lakes Chemical Corpの子会社)から入手できる)の名称で販売されているものが挙げられる。
最も多くの場合、ペンダントまたは末端カルバメート官能基は、上記トランスカルバモイレーション反応により、このポリエーテルに取り込まれ得る。
他の官能基(例えば、アミド、チオール、尿素およびチオカルバメート)は、利用可能である場合に適当な官能性反応物を利用して、または必要なら転換反応を使用して、このポリエーテルに取り込まれ得、所望の官能基が得られる。このポリエーテルポリマーは、典型的には、ポリスチレン標準を使用するゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定されるように、約500〜5000の数平均分子量、さらに典型的には、約900〜3200の数平均分子量を有し、そして反応性のペンダント基または末端官能基の当量に基づいて、140〜2500の範囲内の官能基当量重量、しばしば、約500の官能基当量重量を有する。
この硬化可能組成物は、1種以上の架橋助剤(例えば、遊離および/またはキャップ化ポリイソシアネート;式C(NHCOXR13のトリアジン化合物(ここで、Xは、窒素、酸素、イオウ、リンもしくは炭素であり、そしてR13は、1個〜12個の炭素原子を有する低級アルキル基であるか、または低級アルキル基の混合物である);および通常のアミノプラスト架橋剤をさらに含み得る。
適当なポリイソシアネートとしては、上で開示したもののいずれかが挙げられる。このポリイソシアネート用のキャップ化剤として、任意の適当な脂肪族、環状脂肪族もしくは芳香族のアルキルモノアルコールまたはフェノール性化合物が使用され得る。例としては、低級脂肪族アルコール(例えば、メタノール、エタノールおよびn−ブタノール);環状脂肪族アルコール(例えば、シクロヘキサノール);芳香族−アルキルアルコール(例えば、フェニルカルビノールおよびメチルフェニルカルビノール);ならびにフェノール性化合物(例えば、フェノールそれ自体および置換フェノール(ここで、この置換基は、塗装操作に影響を与えない)(例えば、クレゾールおよびニトロフェノール))が挙げられる。グリコールエーテルもまた、キャップ化剤として、使用され得る。適当なグリコールエーテルとしては、エチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテルおよびプロピレングリコールメチルエーテルが挙げられる。
他の適当なキャップ化剤としては、ピラゾール(例えば、3,5−ジメチルピラゾール)、オキシム(例えば、メチルエチルケトキシム、アセトンオキシムおよびシクロヘキサノンオキシム)、ラクタム(例えば、ε−カプロラクタム)ならびに第二級アミン(例えば、ジブチルアミン)が挙げられる。
言及した類型のトリアジン化合物は、米国特許第4,939,213号(その内容は、本明細書中で参考として援用されている)に記載されている。
通常のアミノプラスト架橋助剤は、当上記技術分野で周知であり、そして米国特許第5,256,452号;9欄、10〜28行で記述されている。有用なアミノプラスト樹脂は、ホルムアルデヒドとアミノ基保持物質またはアミド基保持物質との付加生成物に基づいている。アルコールおよびホルムアルデヒドとメラミン、尿素またはベンゾグアナミンとの反応により得られる縮合生成物は、最も一般的であり、最も多くの場合、ここで使用される。使用されるアルデヒドは、最も多くの場合、ホルムアルデヒドであるものの、他のアルデヒド(例えば、アセトアルデヒド、クロトンアルデヒド、アクロレイン、ベンズアルデヒド、フルフラール、グリオキサールなど)から、他の類似の縮合生成物が製造できる。
他のアミンならびにアミドの縮合生成物(例えば、このような化合物のトリアジン、ジアジン、トリアゾール、グアナジン、グアナミンならびにアルキル置換誘導体およびアリール置換誘導体のアルデヒド縮合物(アルキル置換尿素およびアリール置換尿素ならびにアルキル置換メラミンおよびアリール置換メラミンを含む))もまた、使用できる。このような化合物の非限定的な例としては、N,N’−ジメチル尿素、ベンゾ尿素、ジシアンジアミド、ホルムグアナミン、アセトグアナミン、グリコールウリル、アメリン(ammeline)、3,5−ジアミノトリアゾール、トリアミノピリミジンおよび2−メルカプト−4,6−ジアミノピリミジンが挙げられる。このアミノプラスト架橋剤は、モノマー状またはポリマー状であり得、そして部分的にかまたは完全にアルキル化され得る。
一般に、この架橋助剤は、本発明の硬化可能組成物中にて、この硬化可能組成物の全樹脂固形分に基づいて、約0〜約50重量%の範囲の量で、しばしば、約5〜約40重量%の範囲の量で、存在している。
本発明の各実施形態では、これらの硬化可能組成物は、必要に応じて、この反応生成物および任意の架橋助剤と反応性である官能基含有化合物とは別のまたはそれに加えた少なくとも1種の他のポリマーを含有し得る。この追加のポリマーは、官能基を含んでいても含まなくてもよく、そしてアクリルポリマー、ポリエステルポリマー(これは、最も多くの場合、使用される)、ポリウレタンポリマー、ポリエーテルポリマー、ポリシロキサンポリマー、ポリオレフィンおよびそれらの混合物より選択され得る。これらのポリマーは、しばしば、ヒドロキシル官能性またはカルバメート官能性であり、そして上述のように調製され得る。他の官能基としては、エポキシド、シラン、カルボン酸、無水物などが挙げられる。
本発明の硬化可能組成物が追加官能基含有ポリマーを含有するとき、これらの追加のポリマーは、この硬化可能組成物中の樹脂固形分の全重量に基づいて、50重量%まで、しばしば、約5〜35重量%、さらに多くの場合、5〜20重量%の全量で、存在している。
本発明の各実施形態では、この硬化可能組成物は、上で開示した1種以上の架橋助剤(例えば、遊離ポリイソシアネートおよび/またはキャップ化ポリイソシアネート;式C(NHCOXR)のトリアジン化合物(ここで、Xは、窒素、酸素、イオウ、リンもしくは炭素であり、そしてRは、1個〜12個の炭素原子を有する低級アルキル基、もしくは低級アルキル基の混合物である);ならびに通常のアミノプラスト架橋剤をさらに含有し得る。
本発明の硬化可能組成物には、他の任意の成分(例えば、触媒、可塑剤、酸化防止剤、チキソトロープ剤、ヒンダードアミン光安定剤、UV光吸収剤および安定剤)が調合され得る。これらの成分は、この硬化可能組成物中の樹脂固形分の全重量に基づいて、10重量%の量まで、しばしば、約0.1〜5重量%の量で、(個々の基準で)、存在している。適当な触媒としては、アミノプラスト硬化組成物中で有用であることが当業者に公知の酸官能性触媒(例えば、フェニル酸ホスフェート、パラトルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸など)が挙げられる。
本発明の硬化可能組成物は、硬化可能塗膜形成組成物として使用され得、着色顔料(これは、通常、表面塗装で使用される)を含有し得、そして高光沢モノコート(すなわち、高光沢顔料化塗装)として使用され得る。「高光沢」とは、硬化した塗装が20°の光沢および/または少なくとも約80のDOI(「画像の明瞭さ」)測定値(これらは、当業者に公知の標準的な技術により、測定した)を有することを意味する。このような標準的な技術としては、光沢測定のためのASTM D523およびDOI測定のためのASTM E430が挙げられる。
本発明の硬化可能組成物は、しばしば、多成分複合材料塗装組成物(例えば、カラープラスクリア複合材料塗装組成物)として、使用される。カラープラスクリア組成物は、典型的には、顔料化または着色塗膜形成組成物から堆積されるベースコート、およびベースコートの上に塗布される透明トップコート(クリアコート)を含有する。
この多成分複合材料塗装組成物は、それらが付着する種々の基板(木材、金属、ガラス、布、ポリマー基板など)に塗布できる。この多成分複合材料塗装組成物は、金属およびエラストマー基板(これらは、自動車で見られる)を塗装するのに、特に有用である。これらの組成物は、通常の手段(はけ塗り、浸漬、流し塗り、噴霧などを含む)で塗布できるが、最も多くの場合、噴霧により塗布される。空気噴霧および静電噴霧用の、通常の噴霧技術および装置、ならびに手動方法または自動方法のいずれかかが使用できる。
まず、塗装する基板の表面には、ベースコート組成物が塗布される。このベースコート組成物は、水媒介、溶媒媒介または粉末化でき、典型的には、塗膜形成樹脂、架橋材料(例えば、上述のもの)および顔料を含有する。適当なベースコート組成物の非限定的な例には、カラープラスクリア複合材料用の水媒介ベースコート(例えば、米国特許第4,403,003号;同第4,147,679号;および同第5,071,904号(それらの各々は、本明細書中で参考として援用されている)で開示されたもの)が挙げられる。
この基板にベースコートを塗布した後、典型的には、このクリアコートを塗布する前に、乾燥期間またはフラッシュ−オフ(flash−off)期間が設けられる。この期間の目的は、そのベースコート塗膜からの溶媒または水の少なくとも一部を蒸発させることにある。そのフラッシュ−オフ条件は、特定のベースコート組成物、最終塗膜の所望の外観および特性に依存して、時間、温度および/または湿度により変動し得る。典型的な時間は、70°Fと250°Fとの間(21.1℃と121.1℃の間)の温度で、1〜15分間である。最適な外観を生じるために、この基板には、1層より多くのベースコート層および多数のトップコート層が塗布され得る。典型的には、このベースコートの厚さは、約0.1〜約5ミル(約2.54〜約127ミクロン)の範囲、しばしば、約0.4〜約1.5ミル(約10.16〜約38.1ミクロン)の範囲である。
このベースコートを塗布した後、上で詳述したトップコートが塗布される。このトップコート塗装組成物は、この基板にベースコート塗装組成物を塗布するために上で述べた塗装工程のいずれかにより、このベースコートの表面に塗布できる。次いで、塗装した基板は、加熱されて、その塗装層が硬化される。この硬化操作では、溶媒が追い出され、このクリアコートおよびベースコートの塗膜形成物質が、それぞれ、架橋される。この加熱操作または硬化操作は、通常、160〜350°F(71〜177℃)の範囲の温度で実行されるが、もし必要なら、必要に応じて、架橋機構を活性化するために、それより高い温度または低い温度が使用され得る。このクリアコートの厚さは、通常、約0.5〜約5ミル(約12.7〜約127ミクロン)、しばしば、約1.0〜約3ミル(約25.4〜約76.2ミクロン)の範囲である。
組成物と関連して本明細書中で使用する用語「硬化」(例えば、「硬化可能組成物」)とは、その組成物の任意の架橋可能成分が少なくとも部分的に硬化されることを意味する。本発明の特定の実施形態では、それらの架橋可能成分の架橋密度(すなわち、架橋度)は、完全な架橋の5%〜100%の範囲である。他の実施形態では、この架橋密度は、完全な架橋の35%〜85%の範囲である。他の実施形態では、この架橋密度は、完全な架橋の50%〜85%の範囲である。当業者は、架橋の存在および架橋度(すなわち、架橋密度)が、窒素下で行われPolymer Laboratories MK III DMTA分析機器を使用する種々の方法(例えば、動的機械熱分析(DMTA))により測定できることを理解する。この方法は、塗布されていない(free)塗膜の塗装またはポリマーの、ガラス転移温度および架橋密度を測定する。架橋の存在を決定するための他の通例の試験には、例えば、メチルエチルケトンを使う溶媒ダブルラブ(double−rubs)がある。硬化した材料のこれらの物理的特性は、架橋したネットワークの構造と関連している。
このDMTA方法によれば、分析する試料の長さ、幅および厚さがまず測定され、この試料は、Polymer Laboratories MK III装置にしっかりと搭載され、この装置が寸法測定に入る。熱走査は、3℃/分の加熱速度、1Hzの周波数、120%のひずみ、および0.01Nの静止力で実行され、2秒ごとに、試料の測定が行われる。この試料の変形様式、ガラス転移温度および架橋密度は、この方法に従って、測定できる。高い架橋密度値は、その塗装における架橋の程度が高いことを示す。
本発明は、さらに、以下の実施例を参照して記載されている。以下の実施例は、本発明の例示にすぎず、限定であるとは解釈されない。特に明記しない限り、全ての部は、重量基準である。
(実施例A)
以下の手順に従って、ジイソブチレン/アクリル酸4−ヒドロキシブチル/アクリル酸ブチルコポリマーを調製した:
Figure 2007500270
反応フラスコ(これには、かき混ぜ機、熱電対およびN入口を備え付けた)に、仕込み1を加え、Nのブランケット下に置き、そして103℃まで加熱した。この反応器に、3.5時間にわたって、仕込み2を加えた。15分後、この反応器に、3時間にわたって、仕込み3を加えた。このモノマーの添加中にて、その温度を103℃で維持した。この反応器に仕込み2および3を入れた後、その反応混合物を2時間保持した。次いで、この反応器を25℃まで冷却した。この反応混合物のGC分析により、全てのアクリレートが反応したことが明らかとなった。次いで、この反応フラスコに、簡単に真空蒸留するのに必要なものを備え付け、この反応混合物を80℃まで加熱して、未反応ジイソブチレンおよび溶媒を除去した。得られたポリマーの固形分含量は、94.22%(110℃で1時間)であると判明した。このコポリマーは、1710の数平均分子量(M)および1.9の多分散性M/M(これは、ポリスチレン標準を使用するゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより、測定した)を有していた。そのNMRスペクトルは、42.60%ジイソブチレン、28.70%アクリル酸4−ヒドロキシブチルおよび28.70%アクリル酸ブチルのコポリマー組成と一致している。
(実施例B)
以下の手順に従って、ジイソブチレン/アクリル酸4−ヒドロキシブチル/アクリル酸ブチルコポリマーをカルバモイル化した:
Figure 2007500270
反応フラスコ(これには、熱電対、オーバーヘッド攪拌機、N入口、短い分留カラム(それには、セラミックサドルを詰めた)、蒸留ヘッド(それには、熱電対、冷却器および留出物レシーバーを取り付けた)を備え付けた)に、仕込み1を加えた。その反応混合物を143℃と154℃の間で加熱し、その間、このレシーバーには、69gの留出物を集めた。この蒸留中にて、この蒸留ヘッドの温度を70℃未満で保持するように注意した。154℃になって蒸留を停止したとき、この反応混合物を140℃まで冷却し、このフラスコに、真空蒸留に必要なものを備え付けた。この温度では、フラスコの圧力は、留出物の除去と共に徐々に減少した。60mmHgの圧力に達したとき、この反応混合物の温度を150℃にまで上げ、もはや留出物が出てこなくなるまで、保持した。真空を遮断し、この反応混合物を試料採取し、この反応フラスコに仕込み2を加えた。仕込み2を加える前、その反応生成物は、21.7のOH価を有することが分かった。得られたポリマー溶液は、72.3%(110℃、1hr)の測定固形分、UのGardner−Holt気泡管粘度、3048のMおよび1385のM(これは、ポリスチレン標準に対するゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより、測定した)を有していた。
(実施例C)
以下の手順に従って、カルバモイル化DIB/アクリル酸4−ヒドロキシブチル/アクリル酸ブチルコポリマーをベースにしたアミノプラストを調製した:
Figure 2007500270
反応フラスコ(これには、熱電対、オーバーヘッド攪拌機、N入口、冷却器およびディーン−スタークトラップを備え付け、2−メチル−1−プロパノールを詰め込んだ)に、仕込み1を加えた。その反応混合物を還流状態(102℃)まで加熱し、その時点で、このティーン−スタークトラップの底部にて、HOを集め始めた。4gのHOを除去した後、この反応混合物に、2.52gの亜リン酸を追加した。この反応混合物の温度を徐々に113℃まで上げ、その時点で、さらにHOが発生しなくなった。集めたHOの全量は、14gであった。得られたポリマー溶液は、53.1%(110℃、1hr)の測定固形分、BのGardner−Holt気泡管粘度、12の酸価、5272のMおよび1712のM(これは、ポリスチレン標準に対するゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより、測定した)を有していた。
(実施例D)
以下の手順に従って、ジイソブチレン/アクリル酸ヒドロキシプロピルコポリマーを調製した:
Figure 2007500270
適当な反応器に仕込み1を加え、そしてNでパージした。この反応器に、5 psigのパッドを残した。その反応混合物を150.9℃まで加熱した。この時点で、この反応器の圧力は、101.4 psigであった。2.5時間にわたって、80g/時間の速度で、仕込み2を開始した。仕込み2の開始の15分後、2時間にわたって、仕込み3を開始した。仕込み2が完了した後、この反応混合物をその温度で2時間保持し、30℃未満まで冷却し、そして適当な5L容器(これには、常圧蒸留に必要なものを備え付けた)に移した。次いで、125℃の温度で、この反応混合物から、イソプロパノールおよび過剰のジイソブチレンを除去した。1684gの留出物を集めた。次いで、この容器を、140℃の最高温度で、真空蒸留に切り換えた;210gの追加留出物を集めた。この反応混合物を、140℃で、さらに30分間保持した後、冷却し、取り出した。得られたポリマーは、92.9%(110℃/1時間)の測定固形分、<0.01%含有量の残留イソプロパノール(ガスクロマトグラフィーによる);307.4のOH価、1519の重量平均分子量および916の数平均分子量(これは、ポリスチレン標準に対するゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより、測定した)を有していた。
(実施例E)
以下の手順に従って、アクリル酸ジイソブチレン/ヒドロキシプロピルコポリマーをカルバモイル化した:
Figure 2007500270
反応容器(これには、熱電対、オーバーヘッド攪拌機、N入口および還流冷却器を備え付けた)に、仕込み1を加えた。その反応混合物を加熱還流し(137℃)、そして1時間保持した。次いで、この反応混合物を還流温度より僅かに低い温度まで冷却し、この還流冷却器を取り外し、この容器に、分別常圧蒸留に必要なもの(短い分留カラム(それには、セラミックサドルを詰めた)、蒸留ヘッド(それには、熱電対、冷却器および留出物レシーバーを取り付けた))を備え付けた。この反応混合物を150℃の最高温度まで再加熱し、そして391gの留出物を集めた。次いで、この反応容器に、真空蒸留に必要なものを備え付けた。140℃の温度で、このフラスコの圧力を徐々に低下させた;達成できる最大の真空で、この温度を159℃まで上げて、この蒸留を完結した。得られたポリマー溶液は、93.0%(110℃、1時間)の測定固形分および71のOH価を有していた。
(実施例F)
以下の手順に従って、部分的にカルバモイル化したジイソブチレン/アクリル酸ヒドロキシプロピルコポリマーを、さらにカルバモイル化した:
Figure 2007500270
反応容器(これには、熱電対、オーバーヘッド攪拌機、N入口および還流冷却器を備え付けた)に、仕込み1を加えた。その反応混合物を還流し(149℃)、そして1時間保持した。次いで、この反応混合物を還流温度より僅かに低い温度まで冷却し、この還流冷却器を取り外し、この容器に、分別常圧蒸留に必要なもの(短い分留カラム(それには、セラミックサドルを詰めた)、蒸留ヘッド(それには、熱電対、冷却器および留出物レシーバーを取り付けた))を備え付けた。この反応混合物を170℃の最高温度まで再加熱し、そして留出物が出てこなくなるまで保持した。次いで、この反応容器に、真空蒸留に必要なものを備え付けた。140℃の温度で、このフラスコの圧力を徐々に低下させた;達成できる最大の真空で、この温度を143℃まで上げて、この蒸留を完結した。次いで、この反応混合物を、仕込み2で希釈した。仕込み2の添加前のポリマーは、49.5のOH価を有していることが分かった。希薄化後、このポリマー溶液は、48.7%(110℃/1時間)の測定固形分、2333の重量平均分子量および1022の数平均分子量(これは、ポリスチレン標準に対するゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより、測定した)を有していた。
(実施例G)
以下の手順に従って、カルバモイル化DIB/アクリル酸ヒドロキシプロピルコポリマーをベースにしたアミノプラストを調製した:
Figure 2007500270
反応フラスコ(これには、熱電対、オーバーヘッド攪拌機、N入口、冷却器およびディーン−スタークトラップを備え付け、2−メチル−1−プロパノールを詰め込んだ)に、仕込み1を加えた。その反応混合物を還流状態(102℃)まで加熱し、その時点で、このティーン−スタークトラップの底部にて、HOを集め始めた。14gのHOを除去した後、この反応混合物に、2.5gのさらなる亜リン酸を追加した。この反応混合物の温度を徐々に108℃まで上げ、その時点で、もはやHOが発生しなくなった。集めたHOの全量は、17gであった。得られたポリマー溶液は、31%(110℃、1hr)の測定固形分、2873のMおよび1178のM(これらは、ポリスチレン標準に対するゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより、測定した)を有していた。
(実施例H)
以下の手順に従って、イソブチレン/アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリル酸メチルコポリマーを調製した:
Figure 2007500270
反応フラスコ(これには、かき混ぜ機、熱電対およびN入口を備え付け、5psigのNパッド下に置き、そして500rpmの撹拌速度で157℃まで加熱した)に、仕込み1を加えた。仕込み2を開始し、そして2.5時間にわたって、反応器に加えた。仕込み2の開始の15分後、仕込み3および仕込み4を開始し、そして2時間にわたって、反応器に添加した;この添加の開始時点での反応器の温度は、164℃であった。これらの仕込みの終わりに、この反応器の温度は、169℃であった。次いで、この反応混合物を2時間保持した。次いで、この反応混合物を40℃まで冷却し、フラスコに移し、全蒸留に必要なものを備え付け、そして155℃まで加熱した。次いで、その温度で、この系に、30分間にわたって、全真空を適用した。次いで、このバッチを125℃まで冷却し、そして仕込み5を加えた。得られた重合溶液は、177.1のOH価、78.4%(110℃、1時間)の測定固形分、ならびに2558のMおよび1170のM(これらは、ポリスチレン標準に対するゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより、測定した)を有していた。
(実施例I)
以下の手順に従って、イソブチレン/アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリル酸メチルコポリマーをカルバモイル化した:
Figure 2007500270
反応フラスコ(これには、熱電対、オーバーヘッド攪拌機、N入口、蒸留ヘッド(それには、熱電対、真空入口、冷却器および留出物レシーバーを取り付けた)を備え付けた)に、仕込み1を加えた。その反応器の内容物を165℃まで加熱し、その反応混合物から留出物を除去した。この蒸留が遅くなるにつけて、この反応器に真空を加えて、蒸留を完結させた。次いで、この反応器に、還流に必要なものを備え付け、そして仕込み2を加え、続いて、仕込み3を加えた。この反応混合物を還流状態まで加熱し、そして90分間保持し、次いで、還流温度未満まで冷却した。次いで、この反応器に、短い分留カラム、スチルヘッド、熱電対およびレシーバーを備え付けた。次いで、この反応混合物を、留出物が出てくる温度(133℃)まで加熱した。この蒸留中にて、この蒸留ヘッドの温度が70℃未満となるように注意した。155℃で留出物が出てこなくなると、このフラスコに、真空蒸留に必要なものを備え付けた。この温度で、留出物を除去しつつ、このフラスコの圧力を徐々に低下させた。真空を遮断し、この反応混合物を試料採取し、この反応フラスコに仕込み4を加えた。仕込み4を加える前、その反応生成物は、67.7のOH価を有することが分かった。得られたポリマー溶液は、54.0%(110℃、1hr)の測定固形分、U+のGardner−Holt気泡管粘度、10743のMおよび2164のM(これらは、ポリスチレン標準に対するゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより、測定した)を有していた。
(実施例J)
以下の手順に従って、カルバモイル化IB/アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリル酸メチルコポリマーをベースにしたアミノプラストを調製した:
Figure 2007500270
反応フラスコ(これには、熱電対、オーバーヘッド攪拌機、N入口、冷却器およびディーン−スタークトラップを備え付け、2−メチル−1−プロパノールを詰め込んだ)に、仕込み1を加えた。その反応混合物を還流状態(104℃)まで加熱し、その時点で、このディーン−スタークトラップの底部にて、HOを集め始めた。1gのHOを除去した後、この反応混合物に、2gの亜リン酸を追加した。1gのHOを除去した後、この反応混合物に、3gの亜リン酸を追加した。この反応混合物の温度を徐々に110℃まで上げ、その時点で、さらにHOが発生しなくなった。集めたHOの全量は、37gであった。得られたポリマー溶液は、35.5%(110℃、1hr)の測定固形分、A未満のGardner−Holt気泡管粘度、9447のMおよび2007のM(これらは、ポリスチレン標準に対するゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより、測定した)を有していた。
(調合物実施例1〜5)
以下の塗装組成物を調製した:
Figure 2007500270
これらの塗装組成物を、電着プライマーを塗装した鋼鉄製パネルに引き下ろし、10分間フラッシュし、そしてオーブンにて、140℃で、30分間焼き付けた。その硬化応答をメチルエチルケトン(MEK)ダブルラブで評価した。それらの結果を以下の表で要約する:
Figure 2007500270
上記データから、アミノプラスト変性カルバメート樹脂が未変性コントロールと比較して架橋を示すことが明らかである。
(調合物実施例6〜10)
以下の塗装組成物を調製した:
Figure 2007500270
これらの塗装組成物を、電着プライマーで塗装した鋼鉄製パネルに引き下ろし、10分間フラッシュし、そしてオーブンにて、140℃で、30分間焼き付けた。その硬化応答をメチルエチルケトン(MEK)ダブルラブで評価した。それらの結果を以下の表に要約する:
Figure 2007500270
これらの実施例は、全ての塗膜が硬化していること示している。この塗装組成物に少量のメラミンを加えると、その硬化応答が改善される。
上記実施形態には、その広範な本発明の概念から逸脱することなく、変更を行うことができることは、当業者が認めるところである。従って、本発明は、開示された特定の実施形態には限定されず、添付の請求の範囲で規定されるように、本発明の精神および範囲内にある改変を網羅すると解釈されることが分かる。

Claims (67)

  1. 反応物の反応生成物であって、ここで、該反応物は、以下:
    a)以下の交互構造単位を有する少なくとも30モル%の残基を含む少なくとも1種のコポリマー:
    −[DM−AM]−
    であって、ここで、DMは、供与体モノマーに由来の残基を表し、AMは、受容体モノマーに由来の残基を表し、該コポリマーの少なくとも15モル%は、以下の構造(I):
    Figure 2007500270
    を有する供与体モノマーを含み、ここで、Rは、直鎖または分枝のC〜Cアルキルであり、Rは、直鎖、環状または分枝のC〜C20アルキル、アルケニル、C〜C20アリール、アルカリールおよびアラルキルからなる群より選択され、該コポリマーの少なくとも15モル%は、受容体モノマーとして、アクリルモノマーを含む;該コポリマーは、ペンダントカルバメート基またはカルバメート基に転換できる基を含有する;
    b)少なくとも1種のアルデヒド;ならびに
    c)少なくとも1種の1価アルコール;
    を含有する反応生成物であって、ここで、該コポリマー(a)がカルバメート基に転換できる基を含有するとき、該反応物が、さらに、以下:
    d)該基をカルバメート基に転換する少なくとも1種の物質
    を含有する、反応生成物。
  2. 前記供与体モノマーが、必要に応じて、スチレン、置換スチレン、メチルスチレン、置換メチルスチレン、ビニルエーテル、ビニルエーテルおよびビニルピリジンと併用して、イソブチレン、ジイソブチレン、ジペンテンおよびイソプレノールからなる群より選択される1種以上である、請求項1に記載の反応生成物。
  3. 構造Iの前記供与体モノマーが、イソブチレン、ジイソブチレン、ジペンテン、イソプレノールおよびそれらの混合物からなる群より選択される、請求項1に記載の反応生成物。
  4. 構造Iの前記供与体モノマーのR基が、ヒドロキシル官能性を含む、請求項1に記載の反応生成物。
  5. 前記受容体モノマーが、構造(II):
    Figure 2007500270
    で記載される1種以上を含む反応生成物であって、ここで、Wは、直鎖または分枝のC〜C20アルキルおよびアルキロールからなる群より選択される、請求項1に記載の反応生成物。
  6. 前記アクリルモノマーが、構造(III):
    Figure 2007500270
    により記載される1種以上である、反応生成物であって、ここで、Yは、−ORであり、そしてRは、直鎖または分枝のC〜C20アルキル、アルキロールまたはカルバモイルアルキルである、請求項1に記載の反応生成物。
  7. Yが、少なくとも1種のヒドロキシル基またはカルバメート基を含む、請求項6に記載の反応生成物。
  8. 前記コポリマーが、250〜100,000の分子量を有する、請求項1に記載の反応生成物。
  9. 前記コポリマーが、4未満の多分散指数を有する、請求項1に記載の反応生成物。
  10. 前記交互構造単位が、前記コポリマーの少なくとも50モル%を占める、請求項1に記載の反応生成物。
  11. 前記受容体モノマーが、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、アクリル酸2−カルバモイルオキシエチルおよびアクリル酸2−カルバモイルオキシプロピルからなる群より選択される1種以上である、請求項1に記載の反応生成物。
  12. 前記受容体モノマーが、アクリル酸4−ヒドロキシブチルである、請求項11に記載の反応生成物。
  13. 前記コポリマーが、一般式VII:
    Figure 2007500270
    の他のエチレン性不飽和モノマーから誘導された1個以上の残基を含む、反応生成物であって、ここで、R、RおよびRは、別個に、H、CF、1個〜20個の炭素原子を有する直鎖もしくは分枝のアルキル、アリール、2個〜10個の炭素原子を有する不飽和直鎖もしくは不飽和分枝のアルケニルもしくはアルキニル、2個〜6個の炭素原子を有する不飽和直鎖もしくは不飽和分枝の置換アルケニルからなる群より選択され、該置換アルケニルは、ハロゲン、C〜Cシクロアルキル、ヘテロシクリルおよびフェニルで置換され;Rは、H、C〜CアルキルおよびCOOR10からなる群より選択され、ここで、R10は、H、アルカリ金属、C〜Cアルキル基およびC〜C20アリールからなる群より選択される、請求項1に記載の反応生成物。
  14. 前記他のエチレン性不飽和モノマーが、(メタ)アクリルモノマーおよびアリルモノマーからなる群より選択される1種以上である、請求項13に記載の反応生成物。
  15. 前記カルバメート基に転換できる基が、ヒドロキシル基であり、そして(d)が、該ヒドロキシル基と反応性であるカルバメート含有物質である、請求項1に記載の反応生成物。
  16. (d)が、メチルカルバメートである、請求項15に記載の反応生成物。
  17. 前記アルデヒドが、ホルムアルデヒドである、請求項1に記載の反応生成物。
  18. 前記1価アルコールが、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノールおよびシクロヘキサノールの少なくとも1種より選択される、請求項1に記載の反応生成物。
  19. 前記コポリマーが、実質的に、マレエートモノマーセグメントおよびフマレートモノマーセグメントを含まない、請求項1に記載の反応生成物。
  20. 前記コポリマーが、ルイス酸および遷移金属の非存在下にて調製される、請求項1に記載の反応生成物。
  21. 前記反応生成物が、エーテル化カルバメート官能基に基づいて、125〜3000の当量重量を有する、請求項1に記載の反応生成物。
  22. 請求項1に記載の前記反応生成物を含有する、硬化可能組成物。
  23. 以下:
    a)請求項1に記載の前記反応生成物、および
    b)a)の該反応生成物と反応性である官能基を有する少なくとも1種の物質
    を含有する、硬化可能組成物。
  24. 前記反応生成物a)が、前記硬化可能組成物中の樹脂固形分の全重量に基づいて、1〜99重量%の量で存在している、請求項23に記載の硬化可能組成物。
  25. 前記物質b)が、前記硬化可能組成物中の樹脂固形分の全重量に基づいて、1〜99重量%の量で存在している、請求項23に記載の硬化可能組成物。
  26. 前記物質b)が、ヒドロキシル、メチロール、メチロールエーテル、カルボン酸、アミド、チオール、尿素、カルバメート、チオカルバメートおよびこれらの混合物からなる群より選択される官能基を有する、請求項23に記載の硬化可能組成物。
  27. 前記物質b)が、アクリルポリマー、ポリエステルポリマー、ポリエーテルポリマーおよびポリウレタンポリマーからなる群であって、これらの混合物を含む群より選択されるポリマーである、請求項26に記載の硬化可能組成物。
  28. 前記物質b)が、アミノプラストである、請求項23に記載の硬化可能組成物。
  29. a)およびb)とは異なる少なくとも1種の架橋助剤をさらに含有し、該架橋助剤が、前記硬化可能組成物中の樹脂固形分の全重量に基づいて、1〜50重量%の量で、存在している、請求項27に記載の硬化可能組成物。
  30. 前記架橋助剤が、ポリイソシアネート;式C(NHCOXR)のトリアジン化合物;およびアミノプラストの少なくとも1種より選択され、ここで、Xが、窒素、酸素、イオウ、リンまたは炭素であり、そしてRが、1個〜12個の炭素原子を有する低級アルキル基、または低級アルキル基の混合物である;そして前記物質b)が、該架橋助剤と反応性である官能基を有する、請求項29に記載の硬化可能組成物。
  31. 前記架橋助剤が、ポリイソシアネートであり、ここで、該イソシアネート基の少なくとも一部が、キャップ化されている、請求項30に記載の硬化可能組成物。
  32. 前記物質b)が、アクリルポリマーである、請求項27に記載の硬化可能組成物。
  33. 前記物質b)が、前記硬化可能組成物中の樹脂固形分の全重量に基づいて、1〜50重量%の量で存在している、請求項27に記載の硬化可能組成物。
  34. 前記物質b)が、前記硬化可能組成物中の樹脂固形分の全重量に基づいて、1〜35重量%の量で存在している、請求項33に記載の硬化可能組成物。
  35. 前記アクリルポリマーが、前記硬化可能組成物中の樹脂固形分の全重量に基づいて、20〜85重量%の量で存在している、請求項32に記載の硬化可能組成物。
  36. 前記アクリルポリマーが、ヒドロキシル官能基を有する、請求項32に記載の硬化可能組成物。
  37. 前記物質b)とは異なる追加のポリマーをさらに含有し、該追加のポリマーが、アクリルポリマー、ポリエステルポリマー、ポリウレタンポリマーおよびこれらの混合物より選択される、請求項26に記載の硬化可能組成物。
  38. 前記追加のポリマーが、前記硬化可能組成物中の樹脂固形分の全重量に基づいて、30重量%までの量で存在している、請求項37に記載の硬化可能組成物。
  39. 前記追加のポリマーが、ポリエステルポリマーである、請求項38に記載の硬化可能組成物。
  40. 以下の交互構造単位:
    −[DM−AM]−
    を有する少なくとも30モル%の残基を含むコポリマーであって、ここで、DMは、供与体モノマーに由来の残基を表し、AMは、受容体モノマーに由来の残基を表し、該コポリマーの少なくとも15モル%は、以下の構造(I):
    Figure 2007500270
    を有する供与体モノマーを含し、ここで、Rは、直鎖または分枝のC〜Cアルキルであり、Rは、直鎖、環状または分枝のC〜C20アルキル、アルケニル、C〜C20アリール、アルカリールおよびアラルキルからなる群より選択され、該コポリマーの少なくとも15モル%は、受容体モノマーとして、アクリルモノマーを含み;該コポリマーは、以下の構造:
    −OC(O)N(R”)CHOR’
    のペンダント基を含み、ここで、R’は、1個〜8個の炭素原子を含むアルキルであり、そしてR”は、H、CHOR’、直鎖、環状または分枝のC〜C20アルキル、アルケニル、C〜C20アリール、アルカリールおよびアラルキルより選択される、コポリマー。
  41. 前記供与体モノマーが、必要に応じて、スチレン、置換スチレン、メチルスチレン、置換スチレン、ビニルエーテル、ビニルエステルおよびビニルピリジンと併用して、イソブチレン、ジイソブチレン、ジペンテンおよびイソプレノールからなる群より選択される1種以上である、請求項40に記載のコポリマー。
  42. 構造Iの前記供与体モノマーが、イソブチレン、ジイソブチレン、ジペンテン、イソプレノールおよびこれらの混合物からなる群より選択される、請求項40に記載のコポリマー。
  43. 前記コポリマーが、250〜100,000の分子量を有する、請求項40に記載のコポリマー。
  44. 前記コポリマーが、4未満の多分散指数を有する、請求項40に記載のコポリマー。
  45. 前記交互構造単位が、前記コポリマーの少なくとも50モル%を占める、請求項40に記載のコポリマー。
  46. 前記コポリマーが、一般式VII:
    Figure 2007500270
    の他のエチレン性不飽和モノマーから誘導された1個以上の残基を含む、コポリマーであって、ここで、R、RおよびRは、別個に、H、CF、1個〜20個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル、アリール、2個〜10個の炭素原子を有する不飽和の直鎖または分枝の、アルケニルまたはアルキニル、2個〜6個の炭素原子を有する不飽和の直鎖または分枝のアルケニルからなる群より選択され、該アルケニルは、ハロゲン、C〜Cシクロアルキル、ヘテロシクリルおよびフェニルで置換されており;Rは、H、C〜CアルキルおよびCOOR10からなる群より選択され、ここで、R10は、H、アルカリ金属、C〜Cアルキル基およびC〜C20アリールからなる群より選択される、請求項40に記載のコポリマー。
  47. 前記他のエチレン性不飽和モノマーが、メタクリルモノマーおよびアリルモノマーからなる群より選択される、1種以上であり、請求項46に記載のコポリマー。
  48. が、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチルおよびシクロヘキシルの少なくとも1種より選択される、請求項40に記載のコポリマー。
  49. 前記コポリマーが、実質的に、マレエートモノマーセグメントおよびフマレートモノマーセグメントを含まない、請求項40に記載のコポリマー。
  50. 前記コポリマーが、エーテル化カルバメート官能基に基づいて、125〜3000の当量重量を有する、請求項40に記載のコポリマー。
  51. 請求項39に記載の前記コポリマーを含有する、硬化可能組成物。
  52. 以下:
    a)請求項39に記載の前記コポリマー、および
    b)a)の該コポリマーと反応性である官能基を有する少なくとも1種の物質
    を含有する、硬化可能組成物。
  53. 前記コポリマー(a)が、前記硬化可能組成物中の樹脂固形分の全重量に基づいて、1〜99重量%の量で存在している、請求項52に記載の硬化可能組成物。
  54. 前記物質(b)が、前記硬化可能組成物中の樹脂固形分の全重量に基づいて、1〜99重量%の量で存在している、請求項52に記載の硬化可能組成物。
  55. 前記物質(b)が、ヒドロキシル、メチロール、メチロールエーテル、カルボン酸、アミド、チオール、尿素、カルバメート、チオカルバメートおよびこれらの混合物からなる群より選択される官能基を有する、請求項52に記載の硬化可能組成物。
  56. 前記物質(b)が、アクリルポリマー、ポリエステルポリマー、ポリエーテルポリマーおよびポリウレタンポリマーからなる群であって、これらの混合物を含む群より選択されるポリマーである、請求項55に記載の硬化可能組成物。
  57. 前記物質(b)が、アミノプラストである、請求項55に記載の硬化可能組成物。
  58. a)およびb)とは異なる少なくとも1種の架橋助剤をさらに含有し、該架橋助剤が、前記硬化可能組成物中の樹脂固形分の全重量に基づいて、1〜50重量%の量で、存在している、請求項52に記載の硬化可能組成物。
  59. 前記架橋助剤が、ポリイソシアネートであり、そして前記ポリマーが、該ポリイソシアネートと反応性である官能基を有する、請求項58に記載の硬化可能組成物。
  60. 前記架橋助剤が、ポリイソシアネートであり、ここで、該イソシアネート基の少なくとも一部が、キャップ化されている、請求項59に記載の硬化可能組成物。
  61. 前記ポリマーが、アクリルポリマーである、請求項56に記載の硬化可能組成物。
  62. 前記ポリマーが、前記硬化可能組成物中の樹脂固形分の全重量に基づいて、1〜50重量%の量で存在している、請求項56に記載の硬化可能組成物。
  63. 前記ポリマーが、前記硬化可能組成物中の樹脂固形分の全重量に基づいて、1〜35重量%の量で存在している、請求項62に記載の硬化可能組成物。
  64. 前記アクリルポリマーが、前記硬化可能組成物中の樹脂固形分の全重量に基づいて、20〜85重量%の量で存在している、請求項61に記載の硬化可能組成物。
  65. 前記アクリルポリマーが、ヒドロキシル官能基を有する、請求項62に記載の硬化可能組成物。
  66. 前記ポリマーb)とは異なる少なくとも1種の追加のポリマーをさらに含有し、該追加のポリマーが、アクリルポリマー、ポリエステルポリマー、ポリウレタンポリマーおよびこれらの混合物より選択される、請求項56に記載の硬化可能組成物。
  67. 前記追加のポリマーが、前記硬化可能組成物中の樹脂固形分の全重量に基づいて、30重量%までの量で存在している、請求項66に記載の硬化可能組成物。
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