JP2007500098A - 重畳ステアリング装置を備えた車両のステアリング方法 - Google Patents

重畳ステアリング装置を備えた車両のステアリング方法 Download PDF

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Abstract

重畳ステアリングシステムを備えた車両のステアリング方法であって、ドライバーによって与えられるステアリング角及び追加の角度(付加ステアリング角)を算出するとともに、その結果として得られるステアリング角を設定するために、この与えられたステアリング角に対して、重畳アクチュエーターを用いて、特に電動モーターを用いて、かつ重畳伝動装置を介して、別の値、特に走行動特性に関する値に応じて、この付加ステアリング角を重畳することが可能である方法において、このステアリングシステムの結果として得られるステアリング角にもとづき、並びにこの付加ステアリング角に直接的に依存する、或いはこの付加ステアリング角を表す値にもとづき、この重畳伝動装置の伝動装置入力角
【数1】
Figure 2007500098

(53)に関する値を算出することを特徴とする方法。

Description

この発明は、ドライバーによって与えられるステアリング角及び追加の角度(付加ステアリング角)を算出するとともに、この与えられたステアリング角に対して、電動モーターを用いて、別の値、特に走行動特性に関する値に応じて、この付加ステアリング角を重畳することが可能である、重畳ステアリングシステムを用いた車両のステアリング方法に関する。
また、この発明は、コンピュータプログラム及びステアリングコラムに配置されたハンドルと、ステアリング伝動装置と、ステアリングコラムに配置された回転角センサーと、重畳伝動装置を介してステアリングコラムに作用する重畳モーターと、電動ステアリングアクチュエーターと、ステアリング制御された車輪の位置を測定するためのセンサーと、ステアリング制御器とを有する、車両用のステアリング装置に関する。
現代の自動車、特に乗用車は、通常ハンドルをステアリング可能な車両の車輪と機械的に強制的に連結させる油圧式又は電気油圧式パワーステアリングを備えている。このパワーステアリングによる支援装置は、ステアリングメカニズムの中心領域にアクチュエーター、例えば油圧シリンダーを配置した形に構成されている。アクチュエーターで生成した力により、ハンドルの回転に応じてステアリングメカニズムの動作を支援している。こうすることによって、ステアリングプロセスにおけるドライバーのエネルギー消費が低減される。
重畳ステアリング装置が知られている。これらは、必要な際に、アクチュエーターによって、ドライバーによって与えられるステアリング角に追加のステアリング角(付加ステアリング角)を重畳することができることを特徴としている。通常、重畳伝動装置に作用するとともに、ドライバーに大きく依存せずに付加ステアリング角を設定する電気アクチュエーターが使用されている。
この付加ステアリング角は、電子制御器によって制御されるとともに、例えば、車両の安定性と敏捷性を向上させる役割を有する。特許文献1に記載されている通り、周知の制御コンセプトでは、重畳されるステアリング角のステアリング成分は、互いに独立して生成されている。
ドイツ特許公開明細書第19751125A1号
この発明の課題は、安全かつ確実に動作する、重畳ステアリング装置を備えた車両のステアリング方法を提供することである。
この課題は、この発明にもとづき、重畳伝動装置の伝動装置入力角
Figure 2007500098
に関する値を、ステアリングシステムの結果として得られるステアリング角にもとづき、かつ付加ステアリング角に直接的に依存するか、或いは付加ステアリング角を表す値にもとづき算出することによって解決される。
この発明では、ステアリング角制御器のステアリング動作に対するドライバーの要求δCMD,DRV を、伝動装置入力角
Figure 2007500098
53に関する値と、可変ステアリング伝達装置によって得られる増幅率
Figure 2007500098
とを積算することによって生成するものと規定する。
この発明では、ステアリングシステムの結果として得られるステアリング角は、ラックピニオン式舵取り装置のピニオン角となる(δR =δSumme )。
この発明による方法の有利な実施形態は、付加ステアリング角に直接的に依存するか、或いは付加ステアリング角を表す値が、重畳アクチュエーターの状態又は位置を示すことである。
この発明では、重畳アクチュエーターの状態又は位置を示す値が、重畳電動モーターの角度(モーター角φMot )であるものと規定する。
この発明の別の実施形態では、この方法が、重畳アクチュエーターとしての電動モーターの電流又はモータートルク制御器を縦続接続したステアリング角制御器を使用し、その際ステアリング角の実際値とステアリング角の目標値との間の比較にもとづき、目標電流又は目標モータートルクを生成し、これらの目標の電流又は目標のモータートルクにもとづき、電動モーターが、付加ステアリング角に対応したステアリングシステムの設定を行うものと規定する。
この発明では、ドライバーのステアリング要求を、固定的又は可変に設定可能な伝動装置の伝達率にもとづき生成するとともに、この伝動装置の伝達率を、その時点における走行状態、特に検出した車両縦速度とハンドル舵取り角の両方又は一方に応じて選定するものと、並びにこのドライバーのステアリング要求にもとづき、ステアリング角の目標値を算出して、ステアリング制御器に供給するものと規定する。
この発明では、ドライバーによるステアリング角をステアリング伝動装置に直接作用させる場合の伝達率と組み合わせたドライバーのステアリング要求を、第二の伝達率と組み合わせた付加ステアリング角に追加して重畳させるものと、並びに重畳したステアリング角を算出して、実際値として、ステアリング制御器に供給するものと規定する。
この発明による方法の有利な実施形態は、走行動特性制御器(ESPシステム)が、ステアリング制御器と協働することと、走行動特性制御器が、安定化のための介入が必要であることを検知した場合に、走行動特性にもとづく追加のステアリング角を算出して、ドライバーのステアリング要求に追加して重畳することである。
この発明の別の実施形態では、利用可能なモータートルクを低下させることなくモーター回転数を高めるために、電動モーターを、別の値にもとづき、弱め界磁電流によって更に制御するものと規定する。
有利には、全く直接的なステアリング伝達と大きな目標速度の両方又は一方が要求又は必要とされている場合に、電動モーターを、弱め界磁電流によって更に制御する。
この発明の別の実施形態では、電動モーターの目標速度の事前制御を行うものと、並びにこの電動モーターの所望のモーター速度に応じて、この事前制御を重み付けするものと規定する。
この発明では、モーター回転数の設定値とモーター回転数の目標設定値とから算出する電動モーターの目標速度の事前制御を行い、その際このモーター回転数の目標設定値を、ステアリング角の目標値とステアリング角の算出した実際値との比較にもとづき算出するとともに、このモーター回転数の設定値を、ステアリング角の目標値の時間に関する微分から、ドライバーのステアリング要求及び要求されているESP補正角に応じて得られる信号成分にもとづき別々に算出するものと規定する。
同様に、この発明では、電動モーターの目標速度の事前制御を行うとともに、動特性及び快適性に関する要求にもとづき、ドライバーのステアリング要求及び要求されているESP補正角に応じて得られる信号成分を、互いに別々に重み付けするものと規定する。
この発明の課題は、この発明にもとづき、請求項1から14までのいずれか一つに記載の方法を実施するのに適したコンピュータプログラムによって解決される。
また、この発明の課題は、ステアリングコラムに配置されたハンドルと、ステアリング伝動装置と、ステアリングコラムに配置された回転角センサーと、重畳伝動装置を介してステアリングコラムに作用する重畳モーターと、ステアリング制御された車輪の位置を測定するためのセンサーと、ステアリング装置の制御器とを有する、車両用ステアリング装置において、このステアリング装置の制御器が、この発明による前述した方法を実施するための手段を有することによって解決される。
この発明による方法の実施例について、図面(図1〜図7)に図示するとともに、以下に記載する。
この発明による制御器を備えた重畳ステアリング装置(ESAS/電動ステアリング支援式ステアリング装置)の基本構造が、図1に模式的に図示されており、そこでは、電動モーターにより駆動される重畳伝動装置が、ステアリングバルブのねじり棒(トーションバー)とステアリン伝動装置又はラックピニオン式舵取り装置のピニオンとの間に配置されている。
この場合、重畳ステアリング装置2の重畳伝動装置1は、従来のパワーステアリング4のステアリングコラム3を分割した間に取り付けられている。モーター5を用いて、重畳伝動装置1は、前輪7に追加的な又は低減したステアリング角6を生成することができる(可変ステアリング伝達装置)。
この可変ステアリング伝達装置によって得られるステアリング角は、電動モーター5を制御する制御器8によって設定される。この制御器8には、回転角センサー9,10からの信号が供給されており、このセンサーを用いて、ステアリングバルブ14のねじり棒13(トーションバー)によるステアリングコラム3の回転角δH 11と重畳伝動装置1による回転角、ここではステアリング伝動装置31のピニオン32の回転角δR 15を検出している。
この場合、ドライバーがハンドル29により設定したハンドル角δH 11は、有利には、走行動特性制御器(ESPシステム)を備えた車両において、直列に組み込まれているハンドル角センサー9を用いて検出される。ハンドル角δH 11と重畳伝動装置1の入力角δT 12との間には、ステアリングバルブ14のねじり棒(トーションバー)13及びドライバーによって加えられるステアリングトルクの剛性に応じて、差分の角度が生じる。
ステアリング伝動装置31のピニオン32の回転角、「ピニオン角」δR 15に他に、第三のセンサー33を用いて、モーター5のモーター角δMot 34も検出する。ピニオン33の回転角δR とモーター角δMot 34を検出する際のセンサー10,33の精度と分解能に関する要求条件は、ハンドル角センサー9の場合よりも高い。
従来のパワーステアリング4に関する油圧は、ここでは駆動装置17を介して車両の駆動モーター18と連結されたポンプ16によって生成される。有利には、これに代わって、電気的に制御されるモーター(電動モーター)によって、ポンプ16を必要に応じて駆動するものと規定する。
ドライバーの力の支援は、油圧シリンダー19によって行っており、このシリンダーは、二つの部屋20,21を有し、これらの部屋は、ステアリング装置のラック23と連結された油圧ピストン22によって区分されている。圧力制御のための油圧室20,21の吸入と排出用に、油圧パイプ24,25,26,27と圧力媒体貯蔵タンク28が配備されている。
ステアリング装置の重畳機能では、ステアリング制御器8の所望の基本ステアリング機能(基本的にはステアリングの伝達)に対応して、ねじり棒13と伝動装置1を介して伝達率ν1 でステアリング伝動装置31に直接作用する、ドライバーによるステアリング角δH 11に、伝動装置36を介して第二の伝達率ν2 37でステアリング伝動装置31に作用する追加のステアリング角(モーター角φMot )35が重畳される。この重畳により、合算した角として、ステアリング伝動装置31のピニオン32の所定の回転角、即ち、「ピニオン角」δR 15が得られる。
図2は、ここで考察した重畳ステアリング装置に関するステアリング角制御器の制御コンセプト全体及びステアリング制御器8の上位の走行動特性制御システム38とのやり取りの全体像を図示している。
走行動特性制御システム(ESP)38の所望の付加ステアリング角ΔδESP 39の他に、走行動特性にもとづくステアリング角介入が有ることを示すESP要求(ESPリクエストビット、ESP−Requ)40が伝送される。ステアリング制御器8は、走行動特性制御器38に対して、ドライバーによるステアリング角11と所望のステアリング伝達率
Figure 2007500098
52(図3参照)から得られるドライバー要求δCMD,DRV 42と、合計ステアリング角と称される測定されたピニオン角δR 15と、ESPステアリング介入に関して利用可能な動力学的な余裕度DR(例えば、DR_pos又はDR_neg)43に関する情報とを伝送している。
走行動特性制御器38には、ステアリング制御器8と同様に、車両速度45,46が、走行動特性制御器には、走行動特性値47が、そしてステアリング制御器には、燃焼エンジンの回転数NEngine44と重畳モーター5のモータートルクMMot 48とが、入力値として供給される。
車輪7が真っ直ぐであること示しており、追加のステアリングトルクを伝達しない「オープンセンター」タイプのステアリングの場合には、燃焼エンジンの回転数NEngine44にもとづき、パワーステアリングによるステアリング支援が利用可能であるか否かを決定する。そのような状態ではない場合、重畳ステアリング装置は停止されたままであるか、或いは停止されて、ドライバーのステアリング伝動装置への直接的な支配だけが作用することとなる(伝達率ν1 )。
ESASステアリング制御器8は、これらの入力値から、重畳モーター5に関する相応の制御信号66を算出する。
図3には、走行動特性制御器の介入に関する制御コンセプトのブロック接続図が図示されている。
走行動特性制御器38の走行動特性にもとづくステアリング介入は、付加ステアリング角ΔδESP 39として反映され、この角度は、補正の形でシステムに設定される。この場合、ドライバーによるステアリング角11と所望のステアリング伝達率iESASにもとづき、増幅率
Figure 2007500098
52を算出し、それから、ドライバー要求δCMD,DRV 42が得られる。このドライバー要求は、走行動特性制御器38から結果として得られる付加ステアリング角ΔδESP 39に重畳される。それによって得られるステアリング角に関する目標値δR,CMD 49は、重畳ステアリング装置用の制御回路50に供給される。このようにして、結果として得られるステアリング角δR =δSumme 15が設定され、その際この結果として得られるステアリング角15が、制御回路50への入力値としてフィードバックされる。
この重畳により、検知した走行状態に対応して、走行挙動及び車両の動特性に積極的に影響を与えることができ、それによって、一方における走行安定性と車両の敏捷性の両方を向上させることができる。特に、走行動特性にもとづくステアリング介入を実現して、ドライバーのステアリング操作を支援するものである。
図4は、ステアリング角制御器の制御コンセプトの全体像を図示している。この場合、ドライバー要求を求めるために、先ずは重畳ステアリング装置のステアリング角制御器への伝動装置入力角
Figure 2007500098
53に関する値を、結果として得られるステアリング角δR =δSumme 15(ピニオン角)とモーター角φMot 35にもとづき算出することが基本的なことである(図7とも比較)。
この場合、伝動装置入力角
Figure 2007500098
53の値は、重畳ステアリング装置に関する設計上確定する伝動装置の特性式54にもとづき算出される(図7と比較)。
こうすることによって、ステアリング角制御器の目標値の一部としてのドライバー要求を、基本的により高い分解能で求めることができ、このことは、ステアリングのフィーリングに非常に有利な効果を示すものである。
重畳伝動装置の入力側において、前述した形で計算したステアリング角
Figure 2007500098
53を、可変ステアリング伝達装置65によって得られる増幅率
Figure 2007500098
52と乗算55する。その結果、ステアリング角制御器に対するドライバー要求δCMD,DRV 42が得られる。
このようにして、従来直列に用いられていた(ESPシステムの)ハンドル角センサー9を用いて、重畳ステアリング装置を動作させることが可能となる。
走行動特性制御器38から得られる付加ステアリング角ΔδESP 39の値は、補間と増分制限59によって、その結果として得られる補正された付加ステアリング角ΔδESP,IPO 60に変換される。
増分制限の値は、制御技術的な観点にもとづき選定され、場合によっては、利用可能なアクチュエーター設定速度に対応して変更することができる。
ステアリング角制御器に対する、その結果として得られる目標値δR,CMD 49は、付加ステアリング角ΔδESP,IPO 60とドライバー要求を表すステアリング角δCMD,DRV 42とを加算することによって得られる。
更に、補正した付加ステアリング角ΔδESP,IPO 60にもとづき、ステアリング装置のモーター5の回転数を事前制御するための目標値ωCMD,Vor 62を算出61して、同じく結果として得られるモータートルクMMot,Cmd 64を調節するステアリング角制御器63に供給する。
また、モータートルクMMot 48、結果として得られる増幅率
Figure 2007500098
52、ステアリングコラム3の回転角δH 11にもとづき、動力学的な余裕度を計算67する。正の信号DR_pos68又は負の信号DR_neg69が生成される。
図5は、ステアリング角の目標値を計算するための要素としての、その結果として得られる増幅率
Figure 2007500098
52を求める方法を図示している。その結果として得られるステアリング伝達率
Figure 2007500098
52は、回転角δH 11と車両速度VKfz 46により算出される増幅率K1 70とK2 71にもとづき得られる。これらの増幅率K1 70とK2 71は、乗算した形で直列ステアリング伝達率iL,Serie と組み合わされる。以下の式が成り立つ。
Figure 2007500098
増幅率K1 (ハンドル角に依存する成分)とK2 (車両の速度に依存する成分)は、走行動特性による観点にもとづき、或いはドライバーの設定にもとづき自由に選定することができる。
図6は、ここで考察したステアリング制御器63の構成要素を図示している。モータートルクMMot 又はトルクを生成するモーター電流Iq の制御及びモーター5の整流(電気的に整流する場合)は、モーター5に組み込まれている。
この場合、ステアリング制御器63の制御値は、結果として得られる重畳されたステアリング角(ピニオン角)δR 15であり、この角度は、直接測定される。内部制御値として、モーター回転数ωMot 73を使用しており、これは、測定したモーター角φMot 35から微分74により計算することができる。
図6に図示したステアリング角制御器は、その基本構造から縦続接続型制御器である。制御回路の動特性を向上させるために、モーター5の回転数制御に対する目標値ωCMD,Vor 62を事前制御する。特にステアリング動作が遅い場合に、ステアリングの快適性が、この事前制御によって損なわれることがないようにするために、所望のモーター速度に依存した事前制御値の重み付けを行っている。この場合、図4に図示した事前制御値ωCMD,Vor 62の計算を、ドライバーの介入(速度事前制御値であるドライバーによるステアリング角60)により、並びに要求されているESP補正角(速度事前制御値であるESP補正角49)により得られる信号成分にもとづき、別々に実施するのが有利である。そして、動特性及び快適性に関する要求に応じて、これら両方の成分を互いに別々に重み付けすることができる。
結果として得られるモータートルクMMot,cmd 64の信号を生成するために、ステアリング角制御器63によって算出された値は、モーター回転数ωMot 73と事前制御値ωCMD,Vor 62を考慮75して、回転数制御器76に供給される。
図7には、ステアリング角制御器に対するドライバー要求δCMD,DRV 42を求めるためのベースとしての伝動装置入力信号
Figure 2007500098
53の算出方法が図示されている。この発明では、ESPによるステアリング角の介入が無い場合、設計上確定する伝達率ν1 とν2 にもとづき、結果として得られるステアリング角δR =δSumme (ピニオン角)15とモーター角φMot 35に応じて、この値を算出する。
所定の動作状態で、利用可能な回転数よりも大きなモーター回転数が必要となる可能性がある。この場合、モーター5の弱め界磁制御を採用することによって、利用可能なモータートルクを低下させることなく、モーター回転数の必要に応じた短時間の増大を実現することができる。しかしながら、これは、全体的なエネルギー消費を短時間増大させることにも関連する。
特に全く直接的なステアリングの伝達が存在する場合、及びドライバー又は走行動特性制御システムの側からの大きな目標速度の場合が、そのようなことが必要な場合と看做すことができる。
その時点におけるステアリング装置の実際の状態にもとづき、即ち、その時点のモーターの実際の速度とその時点のステアリング角の値が、並びに所望の目標の状態にもとづき、即ち、モーター回転数の設定値とステアリング角の目標値が、ステアリング伝達装置の増幅率にもとづき、弱め界磁制御の採用と弱め界磁電流の大きさが決定される。
モーター5の弱め界磁制御が必要でない場合、結果として得られる弱め界磁電流Id,Sollは零である(Id,Soll=0A)。
そして、電気整流式モーターのトルク制御器は、トルク生成用の電流Iq の他に、更に弱め界磁制御用の電流値Id を調節しなければならない。
この発明による制御器を備えた重畳ステアリング装置の模式図 重畳ステアリング装置の制御コンセプト全体のブロック接続図 走行動特性制御器の介入に関する制御コンセプトのブロック接続図 ステアリング角制御器の全体像のブロック接続図 増幅率を算出するためのブロック接続図 個々のステアリング制御器のブロック接続図 伝動装置の入力信号を算出するためのブロック接続図

Claims (16)

  1. 重畳ステアリングシステムを備えた車両のステアリング方法であって、ドライバーによって与えられるステアリング角及び追加の角度(付加ステアリング角)を算出するとともに、その結果として得られるステアリング角を設定するために、この与えられたステアリング角に対して、重畳アクチュエーターを用いて、特に電動モーターを用いて、かつ重畳伝動装置を介して、別の値、特に走行動特性に関する値に応じて、この付加ステアリング角を重畳することが可能である方法において、
    このステアリングシステムの結果として得られるステアリング角にもとづき、並びにこの付加ステアリング角に直接的に依存する、或いはこの付加ステアリング角を表す値にもとづき、この重畳伝動装置の伝動装置入力角
    Figure 2007500098
    (53)に関する値を算出することを特徴とする方法。
  2. 当該の伝動装置入力角
    Figure 2007500098
    (53)に関する値と可変ステアリング伝達装置によって得られる増幅率
    Figure 2007500098
    とを乗算することによって、当該のステアリング角制御器のステアリング動作に対するドライバー要求δCMD,DRV を生成することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. ラックピニオン式舵取り装置のピニオン角δR =δSumme (15)に該当する、ステアリングシステムの結果として得られるステアリング角を生成することを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
  4. 当該の付加ステアリング角に直接的に依存する、或いは付加ステアリング角を表す値が、重畳アクチュエーターの状態又は位置を示すものであることを特徴とする請求項1から3までのいずれか一つに記載の方法。
  5. 当該の重畳アクチュエーターの状態又は位置を示す値が、重畳電動モーターの角度(モーター角φMot (35))であることを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. 当該の方法が、重畳アクチュエーターとしての電動モーターの電流又はモータートルク制御器を縦続接続したステアリング角制御器を使用し、その際ステアリング角の実際値とステアリング角の目標値との比較にもとづき、目標の電流又は目標のモータートルクを生成し、この目標の電流又は目標のモータートルクにもとづき、電動モーターが、当該の付加ステアリング角に対応したステアリングシステムの設定を行うことを特徴とする請求項1から5までのいずれか一つに記載の方法。
  7. 当該のドライバーのステアリング要求を、固定的又は可変に設定可能な伝動装置の伝達率にもとづき生成するとともに、この伝動装置の伝達率を、その時点における走行状態、特に検出した車両縦速度とハンドル舵取り角の両方又は一方に応じて選定することと、このドライバーのステアリング要求にもとづき、ステアリング角の目標値を算出して、ステアリング制御器に供給することを特徴とする請求項1から6までのいずれか一つに記載の方法。
  8. ドライバーによるステアリング角をステアリング伝動装置に直接作用させる場合の伝達率と組み合わせた、当該のドライバーのステアリング要求を、第二の伝達率と組み合わせた付加ステアリング角に追加して重畳させることと、重畳したステアリング角を算出して、実際値として、ステアリング制御器に供給することを特徴とする請求項1から7までのいずれか一つに記載の方法。
  9. 走行動特性制御器(ESPシステム)が、当該のステアリング制御器と協働することと、走行動特性制御器が、安定化のための介入が必要であることを検知した場合に、走行動特性にもとづく追加のステアリング角を算出して、ドライバーのステアリング要求に追加して重畳することを特徴とする請求項1から8までのいずれか一つに記載の方法。
  10. 利用可能なモータートルクを低下させることなくモーター回転数を高めるために、当該の電動モーターを、別の値にもとづき、弱め界磁電流によって更に制御することを特徴とする請求項1から9までのいずれか一つに記載の方法。
  11. 全く直接的なステアリング伝達と大きな目標速度の両方又は一方が要求又は必要とされている場合に、当該の電動モーターを、弱め界磁電流によって更に制御することを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. 当該の電動モーターの目標速度の事前制御を行うことと、この電動モーターの所望のモーター速度に応じて、この事前制御を重み付けすることを特徴とする請求項1から11までのいずれか一つに記載の方法。
  13. モーター回転数の設定値とモーター回転数の目標設定値とから算出する電動モーターの目標速度の事前制御を行い、その際このモーター回転数の目標設定値を、ステアリング角の目標値とステアリング角の算出した実際値との比較にもとづき算出するとともに、このモーター回転数の設定値を、ステアリング角の目標値の時間に関する微分から、ドライバーのステアリング要求及び要求されているESP補正角に応じて得られる信号成分にもとづき、別々に算出することを特徴とする請求項12に記載の方法。
  14. 電動モーターの目標速度の事前制御を行うとともに、動特性及び快適性に関する要求にもとづき、ドライバーのステアリング要求及び要求されているESP補正角に応じて得られる信号成分を、互いに別々に重み付けすることを特徴とする請求項1から13までのいずれか一つに記載の方法。
  15. 請求項1から14までのいずれか一つに記載の方法を実施するために適していることを特徴とするコンピュータプログラム。
  16. ステアリングコラムに配置されたハンドルと、ステアリング伝動装置と、ステアリングコラムに配置された回転角センサーと、重畳伝動装置を介してステアリングコラムに作用する重畳モーターと、ステアリング制御された車輪の位置を測定するためのセンサーと、ステアリング装置の制御器とを有する、車両用ステアリング装置において、
    このステアリング装置の制御器は、請求項1から14までのいずれか一つに記載の方法を実施するための手段を有することを特徴とするステアリング装置。
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