JP2007336179A - 車載データベースシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】リソースの限られたECUを効率よく用いて、必要な更新データを高速に送受信し、送受信遅れによる遅延を起こしにくく、車載LANの通信負荷率を低減して、信頼性の高い車載データベースシステムを提供する。
【解決手段】各データベース分配ノードは、それぞれ、データベースを有する処理部と、該処理部と前記ECUとの間で更新データを送受信するECU側送受信手段と、前記伝送路を介してサーバとの間で更新データの送受信を行うサーバ側送受信手段とを備え、前記サーバは、各データベース分配ノードとの間で更新データを送受信するノード側送受信手段と、該ノード側送受信手段を介して各データベース分配ノードから受信する更新データがまとめて記録される統合データベースを有し該統合データベース内のデータを前記ノード側送受信手段を介して各データベース分配ノードに送信するデータベース統合処理部とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】各データベース分配ノードは、それぞれ、データベースを有する処理部と、該処理部と前記ECUとの間で更新データを送受信するECU側送受信手段と、前記伝送路を介してサーバとの間で更新データの送受信を行うサーバ側送受信手段とを備え、前記サーバは、各データベース分配ノードとの間で更新データを送受信するノード側送受信手段と、該ノード側送受信手段を介して各データベース分配ノードから受信する更新データがまとめて記録される統合データベースを有し該統合データベース内のデータを前記ノード側送受信手段を介して各データベース分配ノードに送信するデータベース統合処理部とを備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、車載データベースシステムに関するものであり、特に、車載LANによる通信を最適化して通信負荷率を下げ、各部のリソースの消費率を抑える車載データベースシステムに関する。
近年、自動車の機能増加に伴い、自動車に搭載される電子制御ユニット(ECU)の数が増加する傾向にある。また、各ECUを車両制御ネットワーク(以下、単に車載LANという)によって接続するように構成されている。ところで、パッシブなバス型および/またはスター型の伝送路(共有媒体)に接続されるECUの数には限界があり、また、単位時間内に送受信できるデータ量にも限界がある。このために、ECUの数や通信するデータ量が増加すると、ECUを接続する伝送路を分割して、各分割した各伝送路における通信負荷率を下げることが行われる。
例えば、図8に示す例では、複数のECU90a〜90c、ECU90d,90e……をそれぞれCAN(Controller Area Network)に準拠する車載LANの共有媒体からなる伝送路(以下、バスという)91a、91bを用いて接続している。また、両バス91a,91bはゲートウェイ92によって接続して、各ECU90a〜90e…間で各種データを通信できるように構成されている。つまり、一つのECU90aに接続されたセンサ93aで測定された測定値や状態などを示すデータDpaを、例えば10ms間隔でバス91aに出力すると、同じバス91a内に接続された各ECU90b、90cがこのデータDpaを10ms間隔で受信することができる。また、必要なときだけゲートウェイ92によってデータDpa…を中継することにより各バス91a,91bにおける通信負荷率を下げることが考えられている。
しかしながら、上記構成の車載LANでは、どのECU90a…をどのバス91a,91bに接続するかを適切に設定しなければ、各バス91a,91bにおける通信負荷率を引き下げることができないという問題がある。
また、近年ではFlexRay(登録商標)、MOST(Media Oriented Systems Transport)、D2B(Domestic Digital Bus)など、より高速に通信できる車載LANを幹線として用いることにより、通信量の増大に対応することが考えられる。
そして、特に図9に示す、FlexRayに準拠する車載LANでは、各ECU90a〜90cにおいて共有媒体のバスを用いた通信のタイミングを同期させることにより、データ量が増加してもデータの衝突が発生しないように管理している。ECU90a〜ECU90cはそれぞれFlexRay通信手段95a〜95cを備え、各FlexRay通信手段95a〜95cにはそれぞれ送信バッファ96a〜96cと受信バッファ97a〜97cとを備えている。各ECU90a〜90cはいずれも通信サイクル中の予め定められた時点m1〜m3において送信バッファ96a〜96c内のデータをFlexRayのバス(図示していない)に送信することにより、衝突することなくデータを送信することができる。
ところが、上記構成の車載LANでは、バスを使用できる時点m1〜m3が定められているので、車載LANの設計が煩雑になるという問題がある。また、特に近年のECU90a〜90cにおいては、通信手段95a〜95cを介するデータの送受信を行うためのタスク処理T11〜T34がそれぞれ実行される場合が多く、タスク処理T11〜T34を管理するタイマーに遅れが生じることにより、前記通信サイクル中の定められた時点m1,m2…に間に合わなくなり、データの送信に遅れが発生することがある。そして、これによって制御に遅れが生じ、各ECU90a〜90cにさらなるストレスを与える原因となる。このようなストレスの発生は、各ECU90a〜90c間の論理的な結合の数が増えれば増えるほど問題となり、自動車の性能増加に伴ってますます問題となることが懸念される。
そこで、図10に示すように、Flex−Rayなどの比較的高速にデータ通信を行うことができる伝送路98を幹線として用いて車載ハブ99a〜99cを接続し、この車載ハブ99a〜99cに対して例えばCAN等の比較的低速な伝送路を介してECU90a…を接続することにより、各部の通信負荷率を下げながら増大するデータを送受信可能とすると共に各ECUが必要とするデータDpa…を容易に送受信できるようにすることも考えられている。
ところが、この構成を用いたとしても各ECU90a…が通信される不必要なデータDpa…を一旦受信する処理を行う必要が生じ、そのリソースを無駄に消費するという問題が生じることがある。つまり、データDpa…を必要とするECU90a…が接続された車載ハブは必要が見込まれる全てのデータDpa…を中継するので、大半のECU90a…にとって不要なデータDpa…を中継するために、各ECU90a…のリソースを無駄に消費することがあった。また、受信側のECUにおいて必要としているデータDpaの受信間隔が例えば1秒といった長い間隔で十分あったとしても、送信側のECU90aが短い(例えば10ms)間隔でデータDpaを送信する場合は、関係する全てのECU90a…この短い間隔でデータを受信することになり、これによってバスの通信負荷率が引き上げられる原因となる。そして、通信負荷率が上がれば上がるほど、衝突の発生に伴ってデータ送信に遅延が生じる可能性が高くなるという問題がある。
一方、特開2005−159568号公報(特許文献1)では、各データに優先順位を定めて、送信エラーなどによって送信タイミングが遅れたときに、優先順位の高いデータから送信することにより、優先順位の高いデータに関しては通信負荷率が上がった状態でも大きく遅れることがないようにする構成も提案されている。
しかしながら、データ量が増大したために、通信負荷率がさらに引き上げられたバスにおいては、優先順位の設定をしても遅れが生じることがある。さらに、優先順位の高いメッセージが優先されればされるほど優先順位の低いデータは遅れるという問題も生じる。
また、近年の車載LANには信頼性も求められているが、車載LANの規模が大きくなればなるほど、また、車載LANの構成が複雑になればなるほど、通信不良などの問題が発生する可能性が高くなるという問題がある。加えて、車載LANに接続されるECUの数が多くなると、各ECUがデータを送受信する対象となるECUの数が多くなり、それだけ、車載LAN全体の設計が複雑になったり、各ECU内で行う処理が複雑になるので、車載LANのスケーラビリティが悪くなるという問題も生じている。
本発明は、前記問題を考慮に入れてなされたものであって、リソースの限られたECUを効率よく用いて、必要な更新データを高速に送受信し、送受信遅れによる遅延を起こしにくく、車載LANの通信負荷率を低減して、信頼性の高い車載データベースシステムを提供することを課題としている。
前記課題を解決するため、本発明は、
複数の群に分けられると共に各群毎に1以上設けられるECUと、
前記各群内のECUに接続されて各群毎に1個設けられるデータベース分配ノードと、
前記データベース分配ノードにそれぞれ接続される伝送路と、
前記伝送路を介して各データベース分配ノードに接続されるサーバとを有する車載LANを備え、
前記各データベース分配ノードは、それぞれ、データベースを有する処理部と、該処理部と前記ECUとの間で更新データを送受信するECU側送受信手段と、前記伝送路を介してサーバとの間で更新データの送受信を行うサーバ側送受信手段とを備え、
前記サーバは、各データベース分配ノードとの間で更新データを送受信するノード側送受信手段と、該ノード側送受信手段を介して各データベース分配ノードから受信する更新データがまとめて記録される統合データベースを有し該統合データベース内のデータを前記ノード側送受信手段を介して各データベース分配ノードに送信するデータベース統合処理部とを備えることを特徴とする車載データベースシステム
を提供している。
複数の群に分けられると共に各群毎に1以上設けられるECUと、
前記各群内のECUに接続されて各群毎に1個設けられるデータベース分配ノードと、
前記データベース分配ノードにそれぞれ接続される伝送路と、
前記伝送路を介して各データベース分配ノードに接続されるサーバとを有する車載LANを備え、
前記各データベース分配ノードは、それぞれ、データベースを有する処理部と、該処理部と前記ECUとの間で更新データを送受信するECU側送受信手段と、前記伝送路を介してサーバとの間で更新データの送受信を行うサーバ側送受信手段とを備え、
前記サーバは、各データベース分配ノードとの間で更新データを送受信するノード側送受信手段と、該ノード側送受信手段を介して各データベース分配ノードから受信する更新データがまとめて記録される統合データベースを有し該統合データベース内のデータを前記ノード側送受信手段を介して各データベース分配ノードに送信するデータベース統合処理部とを備えることを特徴とする車載データベースシステム
を提供している。
前記ECUの群分けは、機能毎の群分けとしていることが好ましいが、近接位置に配置されるECUをまとめて群分けしてもよい。伝送路はデータベース分配ノードとサーバとの間で高速にデータを送受信できる媒体であればよく、1対1の高速シリアル通信を行うことができる低電圧差動伝送方式(LVDS:Low Voltage Differential Signaling)の通信線であることが好ましいが、そのほかの通信方式によるデータの送受信を行う通信線や、CAN、Flex−Rayなどの車載LANの通信線であってもよい。いずれにしても、各データベース分配ノードはサーバに対して1対1の関係で接続されるので、伝送路を用いて行われる更新データの送受信は極めて安定した状態で行うことができ、その転送速度を容易に引き上げることができる。
本発明では、まず、ECUを群分けし、これら群毎にデータベースを備えたデータベース分配ノードを設けている。各群内のECUの更新データをデータベースに記録し、該データベースに記録した更新データを、サーバを介して他のデータベース分配ノードに送信して、他のデータベース分配ノードにおいても必要な更新データをそのデータベースに記録させて、更新データを共有できる構成としている。
このように、ECUを群分けし、ECUが1つのデータベース分配ノードとの間でデータの送受信をするように構成された車載LANは、全てのECUを共有媒体からなる伝送路に直接的に接続するように構成された車載LANに比べて、各ECUが送受信するデータの量を少なくすることができる。また、各部において送受信されるデータ量を削減できるのでECUとデータベース分配ノードとの間を接続する通信線路の通信負荷率を下げることができ、それだけ更新データの送信時の衝突を回避できる。
このように、ECUを群分けし、ECUが1つのデータベース分配ノードとの間でデータの送受信をするように構成された車載LANは、全てのECUを共有媒体からなる伝送路に直接的に接続するように構成された車載LANに比べて、各ECUが送受信するデータの量を少なくすることができる。また、各部において送受信されるデータ量を削減できるのでECUとデータベース分配ノードとの間を接続する通信線路の通信負荷率を下げることができ、それだけ更新データの送信時の衝突を回避できる。
加えて、ECUがデータを送受信する相手がデータベース分配ノードだけであるからECUの増減に伴って車載LANの全体の通信タイミングを調節する等の煩雑な処理を一切不要とすることができ、きわめて容易に新しいECUを車載LANに接続することができる。つまり、車載LANのスケーラビリティを引き上げることができる。また、低い処理能力を有するECUであっても複雑な車載LANに接続して必要なデータの送受信を行うことができる。
さらに、各群に夫々1つ設けたデータベース分配ノードは、それぞれのデータベースに記録される更新データをサーバを介して他のデータベース分配ノードに送信するので、各データベース分配ノードが更新データを共有することができる。また、サーバ内の統合データベースにおいて更新された更新データはサーバによって各データベース分配ノードに送信され、全てのデータベース分配ノードがほぼ同時に受信できるので、データベース分配ノード間における時間的なずれを可及的に小さくすることができる。
前記各データベース分配ノードに対し、複数の伝送路を介して複数のサーバを並列に接続してあることが好ましい。このような構成によれば、1つの伝送路に通信エラーが発生しても他の伝送路によって更新データの送受信を行うことができるので、車載データベースシステムの信頼性が向上する。なお、複数の伝送路を用いに同じ更新データを同時に送受信する場合には、正常に受信が行えたことを複数の伝送路を用いて受信した更新データの比較によって行うことができる。あるいは、複数の伝送路を利用して異なる更新データを並列に送受信する場合には、更新データの送受信にかかる時間を短縮することができる。つまり、更新データの転送速度を引き上げることができる。
すなわち、各データベース分配ノードに設けたデータベースの共有化を高い信頼性をもって確実に行うことにより、データベース分配ノードに接続されるECUはデータベースとの間で必要なデータの送受信さえできれば、車載LAN全体の通信状況の影響を受けることなく適切な制御を行うことができる。つまり、車載LANの構成が複雑になっても高い信頼性を保つことができる。
前記サーバは前記各データベース分配ノードに対してデータ送信要求を定期的に送信し、各データベース分配ノードはサーバからのデータ送信要求に合わせて同時に前記更新データを送受信して前記データベースを一斉に更新するものであることが好ましい。このように構成すれば、サーバからのデータ送信要求に合わせて各データベース分配ノードがデータベースを一斉に更新することができるので、それだけ各データベース間の時間的なずれを小さくすることができる。
前記サーバは、前記各データベース分配ノードに対する正常な送受信を監視する再送タイマーを備え、前記データベース統合処理部は、該再送タイマーがタイムアップするまでに前記各データベース分配ノードとの間で正常な送受信が完了しないときに再び前記送受信をやり直すものであることが好ましい。
前記構成によれば、通信エラーが発生するなどして、再送タイマーがタイムアップするまでの所定時間内にサーバとデータベース分配ノードとの間で正常な送受信が完了しないときには、送受信をやり直すことができるので、それだけ、信頼性が向上する。なお、通信エラーを確認するためには、サーバから更新データを受信したデータベース分配ノードがサーバに対して受信完了を示す受信情報(ACK)を返信する受信通知手段を設けることが好ましい。また、サーバは、再送タイマーがタイムアップするまでに前記各データベース分配ノードから受信エラーを示す受信情報(NACK)が返信されたときは受信エラーのあったデータを再送するデータ再送手段を有することが好ましい。
前記データベース分配ノードは、各ECUに接続されるセンサからの更新データを前記データベース分配ノードに送信すると共に前記データベースに記録する一方、該データベース分配ノードのデータベースに記録された他のデータベース分配ノードからの更新データを、ECUによって設定されたタイミングあるいはECU側からの送信要求に応じてECUへ送信するものであることが好ましい。
前記構成によれば、ECUに接続されるセンサからの更新データが早い周期でデータベースに登録されて、その都度データベースが共有化させられる場合にも、ECUによって設定されたタイミングあるいはECU側からの送信要求に応じてECUへ送信することができる。
例えば、ブレーキ制御用ECUでは、接続する車輪速センサが検出する車輪速の検出値(rpm)をデータベース分配ノードに送信し、更新データをその都度データベースに記録し、各データベース分配ノード間でデータベースの共有化が行われる。そして、他のデータベース分配ノードが車輪速度の検出値データが必要な場合には、その更新データを取得し、そのデータベースに記録する。この記録した更新データは、該データベース分配ノードに接続したECUへ予め設定したタイミングあるいはECU側からの要求に応じて送信する。ECUにデータを送信するタイミングは、例えば、前記車輪速センサで車輪速を検出するタイミングよりも長く設定することにより、ECUとデータベース分配ノードとの間で無駄なデータの送受信を防止して、この部分の通信負荷率を低く抑えることができる。
なお、前記データベースの共有化を行うタイミングも前記センサからのデータの受信が要求されているタイミングに合わせて行うことにより、データベース分配ノード間を接続する伝送路における通信負荷率を低く抑えることも考えられる。
前述したように、本発明によれば、まず、多数のECUを複数に群分けし、これら群毎に記録手段を備えたデータベース分配ノードを設け、各群内のECUの更新データはデータベースに記録し、必要に応じて所要のECUへ記録した更新データを送信しており、ECUは伝送路に対して直接的にデータの送受信を行う必要がないので、ECU数やメッセージ数などの車載LANの設計変更を容易に行うことができる。また、データベース分配ノードと各ECUとの間で送受信されるデータの量を削減でき、この部分における通信負荷率を下げて衝突を回避することができる。
さらに、各群に夫々1つ設けたデータベース分配ノードとサーバとの間は1対1の関係で接続されており、更新データを伝送路を通して送信し、サーバ内の統合データベースにまとめると共に、各データベース分配ノードからの更新データをまとめて他のデータベース分配ノードに送信して各データベース分配ノード間で更新データを共有する構成としているので、効率の良い通信を行うことができ通信負荷率を下げて、衝突の発生による送信遅れを防止できる。
また、各データベース分配ノードとの間にサーバが介在し、該サーバが更新データをアクティブに中継するので、極めて安定した更新データの送受信を行うことができ、その通信速度を引き上げることができる。さらに、サーバは多数のデータベース分配ノードは同時に更新データを送信することがでるので、全てのデータベース分配ノードにおいてデータベースの共有化を速やかに行うことができる。
図1〜図7は本発明の実施形態に係り、図1は車載データベースシステム1の構成を示す図である。図2はデータベースの一例を示す図、図3,4はデータベースの共有化を行う手順を説明する図、図5,6はデータベースの共有化の時間的な流れを説明する図、図7はデータベース分配ノードからECUに出力するタイミングの設定テーブルの例を示す図である。
図1において、2a,2b…は車両の各部に配置されたECU(以下、各ECU2a,2b…を区別する必要がないときは単にECU2という)で、2a〜2cが第1群A、2d〜2fが第2群Bとして、群分けしており、第3群以降については図示および詳細な説明を省略する。
前記各群A,B…にはぞれぞれ1つのデータベース分配ノード4a,4b…(以下、各データベース分配ノード4a,4b…を区別する必要がない場合には単にデータベース分配ノード4という)を設けている。前記データベース分配ノード4aはECU2a〜2cと夫々、CANに準拠する車載LANのバス(以下、CANバスという)8によって接続している。同様にデータベース分配ノード4bはECU2d〜2fと夫々CANバス8を介して接続している。
前記データベース分配ノード4a,4b…は伝送路5a,5b(以下、まとめて伝送路5という)を介して、それぞれサーバSa,Sb(以下、区別が不要のときはサーバSという)に直接的に接続されている。なお、本実施形態において、データベース分配ノード4a,4bがそれぞれ複数の伝送路5a,5bを用いて、それぞれサーバSa,Sbに接続されているので、これらの伝送路5a,5bを用いて送受信されるデータの伝送エラー率は伝送路5の数(本実施形態では2)の二乗に反比例するように下げることができる。したがって、伝送路5の数を3以上設けて信頼性をさらに向上することも可能である。
前記各ECU2a,2b…には、車両状態や各種物理量の測定値などの更新データDa,Db…を検出してECUへ出力するセンサ6a,6b…を接続している。(以下、区別する必要がない場合には、単にセンサ6、更新データDという。)
前記各データベース分配ノード4はそれぞれサーバSに接続されることにより、前記伝送路5およびサーバSを介して他のデータベース分配ノード4に接続し、データベース分配ノード4間およびECU2a,2b…との間で各種更新データを高速に送受信するハブの役割を果たすと共に、前記更新データDを記録するデータベース7を有するものである。
各データベース分配ノード4は、図1に示すように、処理部13と、この処理部13と前記ECU2の間で更新データを送受信するECU側送受信手段を構成するCAN通信手段11と、前記処理部13とサーバSとの間で前記伝送路5を介してLVDSに準拠する通信方式によって更新データを送受信するノード間送受信手段を構成するLVDS通信手段12を備え、前記処理部13は、データベース7を備える記録手段21と、出力タイミング設定手段22と、データ出力手段23と、データベース更新手段24を備えている。
前記伝送路5a,5bはそれぞれLVDS用の例えばツイストペアケーブルなどの通信線からなり、サーバSと各データベース分配ノード4を1対1の関係で接続することにより更新データを高速に送受信できるように構成している。しかしながら、本発明は伝送線5の構成をLVDS用の通信線に限定するものではなく、光通信を利用したMOST,D2B、IDB1394やIEEE1394(登録商標)などに準拠して通信を行うもの、さらには、工業用LAN、FlexRay(登録商標)、イーサネット(登録商標)などを用いたものであってもよい。
記録手段21とCAN通信手段11とは、データ出力手段23と出力タイミング設定手段22を介して接続している。また、記録手段21とイーサネット通信手段12とはデータベース更新手段24を介して接続している。
なお、図1中では、データベース分配ノード4aのみに、前記記録手段21等を記載しているが、他のデータベース分配ノード4b…にも備えられている。
なお、図1中では、データベース分配ノード4aのみに、前記記録手段21等を記載しているが、他のデータベース分配ノード4b…にも備えられている。
前記LVDS通信手段12は前記伝送路5a,5bに対応して、高速通信が可能なLVDSの規格に準拠する一対のポート12a,12bを備えるものである。また、LVDS通信手段12は各ポート12a,12bを介して受信するデータの正確性を確認するデータ確認手段31と、伝送路5から受信するデータDの受信状況を受信情報として返信する受信通知手段32と、伝送路5にデータDを送信した後に受信完了を示す受信情報を受信できなかった場合にデータDを再送するデータ再送手段33とを備えている。
また、前記ポート12a、ポート12bにより伝送路5a,5bと接続され、両伝送路5a,5bを用いて同じ更新データDの送受信を並行して行うものである。ポート12a、ポート12bはそれぞれ送信部と受信部があり、例えば半二重の通信を可能とするものである。なお、伝送路5が光通信を行うものである場合に、車載LAN通信手段として光送受信ユニットを設けるなど、適宜に変形される。
データベース分配ノード4に設けるECU側接続手段となる前記CAN通信手段11は、前記CANバス8を介してECU2と接続して各種更新データの入出力を行うことができるように、CANトランシーバやCANコントローラを有するものであるが、ECU2とデータベース分配ノード4との接続部にLINなどの車載LANを用いる場合には、CAN通信手段11としてLINに準拠する通信手段と通信コントローラが必要である。また、ECU2とデータベース分配ノード4との接続部に車載LANを用いない場合には、通信手段としてのインターフェイスを形成することができる。この場合、ECU2はセンサ6側に設けられた更新データDの出力手段を構成する制御部である。
また、データベース分配ノード4の記録手段12に設けたデータベース7では、該データベース分配ノード4に接続したECUを介してセンサ6から得られる更新データDを加工する事なく、そのまま記録している。
前記サーバSは、前記伝送路5によって複数のデータベース分配ノード4にそれぞれ直接的に接続されて、各データベース分配ノード4との間で前記更新データD(以下、区別が必要なときは、アップロード用の更新データDupという)を受信し、各データベース分配ノード4から受信した更新データDを統合して形成する統合データベース7’を有し、この統合データベース7’内の更新データD(以下、区別が必要なときは、ダウンロード用の更新データDdwという)を各データベース分配ノード4に送信することにより、各データベース分配ノード4内のデータベース7を更新するものである。
サーバSは、前記伝送路5を介して各データベース分配ノード4a,4b…とそれぞれ1対1の関係で接続され、LVDSに準拠する通信方式によって更新データDを送受信するノード側送受信手段を構成するLVDS通信手段40a,40b…(以下、区別が不要の場合は単にLVDS通信手段40という)と、このLVDS通信手段40を介して各データベース分配ノード4から受信する更新データDupを前記統合データベース7’としてまとめると共に、この統合データベース7’に基づいて各データベース分配ノード4内のデータベース7を更新させる更新データDdwを送信する一連の処理を行うデータベース統合処理部41とを備えている。
また、本実施形態において、前記データベース統合処理部41は、その内部の記録手段(図外)に前記データベース7’を記憶しており、かつ、この統合データベース7’の管理を行う統合データベース管理プログラムを実行することにより形成される統合データベース管理手段42と、各データベース分配ノード4に対する正常な送受信を監視する監視プログラムを実行することにより形成される再送タイマー43とを備える。また、図1にはサーバSaのみに前記部材40〜43を図示しており、同様の構成であるサーバSbの詳細な構成の図示を省略している。
図2に示すように、データベース7,7’には、少なくとも前記更新データDの識別情報ID(IDa,IDb…)と、これに対応する属性値データV(VDa,VDb…)とが記録される。かつ、前記LAN9を介して受信する他のデータベース分配ノード4の記録手段21に記録される更新データDのうち、当該データベース分配ノード4において、必要な更新データも記録されるようにしている。
なお、図2では、識別情報IDとして理解しやすいように「車輪速」などを示しているが、実際には決まったビット数の値からなる識別情報IDである。同様に、属性値データVとして単位付きの数値を属性値データVDa…を例示しているが、データベース7に記録される属性値データVDa…に単位の情報が必ず含ませなければならないことを意味しているのではない。
前記記録手段21として、データ出力手段23によって読み書き可能に構成されたRAMを用い、バックアップ電源などを用いて電源供給が途絶えた状態でも記憶内容を保持できるものとしている。なお、フラッシュメモリのように不揮発性を備えた書き換え可能な記録手段を用いてもよい。また、記録手段21内には、出力タイミング設定手段22によって設定され、データ出力手段23によって用いられる出力タイミング設定テーブルTが記録されている。
なお、本実施形態では出力タイミング設定テーブルTが出力タイミング設定手段22によって動的に設定されるものであるから、この出力タイミング設定テーブルTを記録する記録手段21も書き換え可能である必要がある。しかしながら、この出力タイミング設定テーブルTは固定的に設定してあってもよい。この場合、テーブルTが記録される部分の記録手段21をROMにしてもよい。
前記データ出力手段23は、データベース7内の更新データDを読み出し、各ECU2が必要とする更新データDa,Db…を前記出力タイミング設定手段22に設定されたタイミングで各ECU2に出力するものである。
前記データベース更新手段24はECU2から更新データDa,Db…を受信するときに、これらの更新データDa,Db…を記録手段21のデータベース7に登録すると共に、サーバSからのデータ送信要求に応じて、更新データDa,Db…をまとめ、他のデータベース分配ノード4のデータベース7,7’をアップロードするための更新データDupを生成し、この更新データDupをサーバSに送信し、逆にサーバSから更新データDdwを受信するときには、データベース7内の各更新データをダウンロードした更新データDdwに基づいて最新状態に更新するものである。
なお、本実施形態において、前記データベース7、7’の更新のために前記データベース更新手段24によって送信される更新データDupは、このデータベース分配ノード4a、4b…と同じ群内に配置されたECU2a〜2c、2d〜2f…からの更新データDa〜Dc、Dd〜Df…の全てを含むデータであり、データベース更新手段24がサーバSから受信する更新データDdwは更新された統合データベース7’内の全てのデータである。しかしながら、各データベース分配ノード4される更新データDdwはデータベース7’内の更新データから当該データベース分配ノード4から受信した前記更新データDupを除いたものであってもよい。さらに、データベース更新手段24によって送受信される更新データDup,Ddwは前回の更新時点から今回の更新時点までの間に変化のあった更新データDだけを含むものとして、より高速に更新データDを共有化することも可能である。
前記サーバSに設けた統合データベース管理手段42は、各前記データベース分配ノード4に対してデータ送信要求Rqを定期的に送信すると共に、各データベース分配ノード4から受信する更新データDupをまとめて統合データベース7’に記録し、統合データベース7’内の更新データDをまとめた更新データDdwを各データベース分配ノード4に送信する統合データベース7’の管理を行うものである。
以下、図1,2に加えて図3〜5を用いて、前記構成からなる本発明の車載データベースシステム1における動作について説明する。
まず、各ECU2はセンサ6から検出値を入力し、入力した検出値を用いて更新データDを作成しこれをデータベース分配ノード4に送信する。各データベース分配ノード4は更新データDを自ノードのデータベース7に記録する。
まず、各ECU2はセンサ6から検出値を入力し、入力した検出値を用いて更新データDを作成しこれをデータベース分配ノード4に送信する。各データベース分配ノード4は更新データDを自ノードのデータベース7に記録する。
図3に示すように、時点t0(図5参照)において、サーバSの統合データベース管理手段42は例えば所定の周期(例えばΔT=1ms)毎に各データベース分配ノード4にデータ送信要求Rqを同時に送信し、各データベース分配ノード4は、データ送信要求Rqを受信すると、自ノード内のデータベース7においてECU2から受信して更新される更新データDをまとめた更新データDup(図3には各データベース分配ノード4a〜4dから送信される更新データDupを区別するために符号Dupa〜Dupdを用いている)を生成し、時点t1において前記更新データDupのデータフレームが各データベース分配ノード4からサーバSに送信する。
このとき、各データベース分配ノード4とサーバSの間は1対1の通信を行う伝送路5によって接続されているので、複数のデータベース分配ノード4が一斉に前記更新データDupを送信し、サーバSは複数の更新データDup…を並行して同時に受信する。次いで、サーバSの統合データベース管理手段42は、各データベース分配ノード4から受信した更新データDup…をまとめて1つのデータとして、前記統合データベース7’を最新の状態に更新する。
そして、図4に示すように、サーバSは時点t2(図2参照)において更新された統合データベース7’にしたがって各データベース分配ノード4に対して更新データDdwを送信する。このとき、サーバSから各データベース分配ノード4に送信する更新データDdwは統合データベース7’に含まれる全ての更新データDである。これによって、統合データベース管理手段42における処理を簡単にすることができる。しかしながら、前記更新データDdwは、更新後の統合データベース7’の内容から当該データベース分配ノード4から受信した更新データDupに対応する部分を除いたものであってもよい。これによって、無駄な更新データDの送受信を少なくすることができる。
前記更新データDdwを受信した各データベース分配ノード4は、時点t3において更新データDdwが正確に受信できたかどうかを示す受信情報(ACK/NACK)を送信する。ここで全てのデータベース分配ノード4から受信した受信情報が、更新データDdwを正常に受信できたことを示す受信情報(ACK)である場合には、データベース7’を共有化するための一連の送受信は完了する。
つまり、前記周期ΔTはサーバSが前記データ送信要求Rqを送信する時点t0から受信情報(ACK/NACK)の受信が完了する時点t4までを最小とする長さである。本実施形態に示すように、各データベース分配ノード4がサーバSからデータ送信要求Rqをトリガーとして更新データDup,Ddwの送受信を行うように構成された場合には、サーバSの内部処理に合わせて前記周期ΔTを必要最小限の時間とすることができる。また、各更新データDup,Ddwとして、前回の更新時点から更新されたものだけを送信することにより、前記データベース7,7’の共有化に必要な時間および周期ΔTを可及的に短くすることができる。
一方、前記受信情報が受信エラーを示す受信情報(NACK)である場合には、更新データDdwの再送を行う。図6は前記更新データDup,Ddwの送受信において異常が発生した場合の時間的な流れを説明する図である。
図6に示すように、サーバSが各データベース分配ノード4にデータ送信要求Rqを送信する時点t0においてサーバS内では再送タイマー43が起動され、時間幅T1を計測する。この再送タイマー43は各データベース分配ノード4から正常に更新データDupを受信できたときに停止させられるが、データベース分配ノード4から正常に更新データDupを受信できなかった場合は、再送タイマー43がタイムアップした時点t0’において当該データベース分配ノード4にのみ再びデータ送信要求Rqを再び送信して再送タイマー43を起動する。
同様に、サーバSが各データベース分配ノード4に更新データDdwを送信する時点t2においてサーバS内では再送タイマー43が起動され、時間幅T2を計測する。この再送タイマー43は各データベース分配ノード4から正常に受信完了したことを示す受信情報(ACK)を受信した時点t4で停止させられるが、データベース分配ノード4から受信エラーを示す受信情報(NACK)を受信するか、あるいは、データベース分配ノード4から受信情報(ACK)を受信できないまま再送タイマー43がタイムアップした時点t2’において、通信エラーのあるノードに対してのみ再び更新データDdwを再び送信して再送タイマー43を起動する。なお、前記再送タイマー43に設定する時間幅T1,T2はサーバSから各データベース分配ノード4に送信されるデータの長さに合わせて調整可能であることも可能である。
また、前記データ送信要求Rqまたは更新データDdwの再送および再送タイマー43の起動回数には所定の回数の制限を加えてもよい。つまり、最大再送回数だけ再送を試みた後にも通信エラーが生じるなどして通信できない場合は、その回の更新データDの共有化を部分的に行わないことも可能である。
上述のように構成された車載データベースシステム1によれば、データベース分配ノード4とサーバSが直接的に接続されており、更新データDの送受信を安定して行うことができるので信頼性が高い。また、サーバS内の再送タイマー43がタイムアップするまでに正確な通信が行えない場合には再送を行うように構成されているので、さらに高い信頼性を保つことができる。
なお、本発明の車載データベースシステム1では各データベース分配ノード4とサーバSが1対1の関係で直接的に接続されているので、伝送路5がバスなどの共有メディア型である場合に比べて通信が安定するので、前記通信エラーが発生しにくいので、物理層の通信エラーレートが十分に低い場合には、前記通信情報(ACK/NACK)を用いた通信状況の確認を省略して、より短い周期ΔTで各データベース7,7’の共有化を図ることも可能である。
上記構成の車載データベースシステム1において、前記データベース分配ノード4のノード数をN、伝送線Rの通信速度をR、各データベース分配ノード4が送信する更新データDupのデータフレーム長をDl、前記通信情報(ACK/NACK)のフレーム長をC、前記再送処理の最大回数をTmとすると、サーバSが各データベース分配ノード4に送信する更新データDdwのデータフレーム長はN×Dlとなり、前記1周期ΔTの最大値ΔTmaxは下記の式(1)のようになる。
ΔTmax=((2×C+(N+1)×Dl)×(T+1))/R … 式(1)
ΔTmax=((2×C+(N+1)×Dl)×(T+1))/R … 式(1)
したがって、N=4、R=10[Mbps]、Dl=2000、C=100,T=1とすると、周期ΔTの最大値ΔTmaxは約2[ms]とすることができる。
さらに、上述した実施形態において、前記LVDS通信手段12,40によるサーバSと各データベース分配ノード4の間の通信を行う通信プロトコルにおいて、送受信できるデータフレームの最大長さが限定されており、前記更新データDup,Ddwの長さがデータフレームの最大長さを超える長さである場合には、前記1周期ΔT内に前記更新データDup,Ddwを分割した複数のデータフレームを送受信することができる。
図7は図1に示す車載データベースシステム1において、例えばデータベース分配ノード4b内に記録される前記出力タイミング設定テーブルTの例を示しており、この出力タイミング設定テーブルTは、更新データDの識別情報ID(個々の識別情報IDを符号IDa,IDb…を用いて表す)と、これらに対応する更新データDの出力タイミングTi(それぞれ、個々のタイミング設定値を符号Tia,Tib…を用いて表す)と、各更新データDの送信タイミングのパラメータPar(各パラメータをそれぞれ符号Para,Parb…を用いて表す)とを記録したものである。
図7に示す例では、識別情報IDaが「車輪速」である属性値データIDaについて、出力タイミングTiaが「変化時出力」に設定されて、パラメータParaは「間引きなし」に設定されている。従って、前記処理手段13が前記データ出力手段23により前記出力タイミング設定テーブルTcに従ったタイミングで更新データD…を出力することにより、更新データDをECU2dが必要とするタイミングでCANバス8に出力することができる。すなわち、データベース7内の更新データDにアップデートがあった時点で、ECU2d,2e…(図1,2参照)側のCANバス8に出力することができる。
本例のように、出力タイミング設定テーブルTにおいて、間引きなしで変化時出力の設定を行う設定を行う場合には、ECU2iはECU2aからの更新データDを、データベース8の更新にかかる僅かな遅延を除いて、リアルタイムに受け取ることができる。しかも、車輪速の測定値に変化がないときには、その更新データDをCANバス8に出力しないことによって、意味のない更新データDの出力を抑えることができる。
なお、前記出力タイミングTiとして「リアルタイム出力」を設定し、更新データDの値に変化がなくてもECU2から入力された更新データがある毎に、更新データDをCANバス8に出力するようにしてもよい。これによって、更新データDの供給側と受取側のECU2はデータベース7を間に介していることを意識することなく、直結的な感覚で更新データDの受け渡しを行うことができる。
逆に、前記タイミングTiとして「所定間隔出力」を設定し、各供給側ECU2からアップデートされる更新データDを幾らか間引いて、受取側ECU2に出力するようにしてもよい。この場合、前記パラメータParとして受取側ECU2が必要とする更新データDの受取時間間隔を設定することにより、受取側ECU2にとって必要な間隔(例えばパラメータParcに示すように1秒ごとなど)で更新データDを受けとることができる。これによって、CANバス8を用いた無駄な通信を激減させることができる。
また、図7の例に示すように、出力タイミングTibとして「閾超過時出力」が設定されていてもよい。本例の場合、識別情報IDbが「操舵角」である更新データDについて、閾超過時出力が設定されており、閾値はパラメータParbにおいて「±5deg 毎」に設定されている。すなわち、前記データ出力手段23が前記出力タイミング設定テーブルTcを参照することにより、更新データDを例えば操舵角が5°間隔でCANバス8に出力することができる。これがECU2iにより必要とされているタイミングである。
なお、図7に示す出力タイミング設定テーブルTcには出力タイミングTiとして、「変化時出力」「閾値超過時出力」「所定間隔出力」を開示し、上記説明において「リアルタイム出力」の設定が可能であることを説明しているが、これらの文言は本発明を分かりやすく示すものであり、本発明はこれらの設定値に限定されるものではなく、実際には出力タイミングの設定値は数値や記号であることが好ましい。同様にパラメータParも上述した記述が重要な要素ではないことはいうまでもない。
また、自ノードに接続されたECU2に送信する更新データは、他ノードに接続されたECU2の更新データだけでなく、自ノードに接続されたECU2の更新データでもよい。
また、自ノードに接続されたECU2に送信する更新データは、他ノードに接続されたECU2の更新データだけでなく、自ノードに接続されたECU2の更新データでもよい。
なお、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の特許請求の範囲内の種々の形態が含まれるものである。
1 車載データベースシステム
2 ECU
4 データベース分配ノード
5a,5b 伝送路
7 データベース
11 ECU側送受信手段
12 サーバ側送受信手段
41 データベース統合処理部
43 再送タイマー
D 更新データ
S サーバ
2 ECU
4 データベース分配ノード
5a,5b 伝送路
7 データベース
11 ECU側送受信手段
12 サーバ側送受信手段
41 データベース統合処理部
43 再送タイマー
D 更新データ
S サーバ
Claims (5)
- 複数の群に分けられると共に各群毎に1以上設けられるECUと、
前記各群内のECUに接続されて各群毎に1個設けられるデータベース分配ノードと、
前記データベース分配ノードにそれぞれ接続される伝送路と、
前記伝送路を介して各データベース分配ノードに接続されるサーバとを有する車載LANを備え、
前記各データベース分配ノードは、それぞれ、データベースを有する処理部と、該処理部と前記ECUとの間で更新データを送受信するECU側送受信手段と、前記伝送路を介してサーバとの間で更新データの送受信を行うサーバ側送受信手段とを備え、
前記サーバは、各データベース分配ノードとの間で更新データを送受信するノード側送受信手段と、該ノード側送受信手段を介して各データベース分配ノードから受信する更新データがまとめて記録される統合データベースを有し該統合データベース内のデータを前記ノード側送受信手段を介して各データベース分配ノードに送信するデータベース統合処理部とを備えることを特徴とする車載データベースシステム。 - 前記各データベース分配ノードに対し、複数の伝送路を介して複数のサーバを並列に接続してある請求項1に記載の車載データベースシステム。
- 前記サーバは前記各データベース分配ノードに対してデータ送信要求を定期的に送信し、各データベース分配ノードはサーバからのデータ送信要求に合わせて同時に前記更新データを送受信して前記データベースを一斉に更新するものである請求項1または請求項2に記載の車載データベースシステム。
- 前記サーバは、前記各データベース分配ノードに対する正常な送受信を監視する再送タイマーを備え、前記データベース統合処理部は、該再送タイマーがタイムアップするまでに前記各データベース分配ノードとの間で正常な送受信が完了しないときに再び前記送受信をやり直すものである請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の車載データベースシステム。
- 前記データベース分配ノードは、各ECUに接続されるセンサからの更新データを前記データベース分配ノードに送信すると共に前記データベースに記録する一方、該データベース分配ノードのデータベースに記録された他のデータベース分配ノードからの更新データを、ECUによって設定されたタイミングあるいはECU側からの送信要求に応じてECUへ送信するものである請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の車載データベースシステム。
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