JP2007333692A - オゾンスクラバ及びカルボニル化合物の捕集方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】カルボニル化合物の測定に影響を与えないオゾンスクラバを提供する。
【解決手段】従来のオゾンスクラバに使用されているヨウ化カリウムの代わりに硫酸塩類化合物を使用することで、特定の条件下でもカルボニル化合物の測定に影響を与えないオゾンスクラバを得た。これにより、気体試料中に含まれるカルボニル化合物の測定を精度良く行うことができる。
【選択図】図1
【解決手段】従来のオゾンスクラバに使用されているヨウ化カリウムの代わりに硫酸塩類化合物を使用することで、特定の条件下でもカルボニル化合物の測定に影響を与えないオゾンスクラバを得た。これにより、気体試料中に含まれるカルボニル化合物の測定を精度良く行うことができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、気体試料中に含まれるオゾンを除去するオゾンスクラバ、並びにそのようなオゾンスクラバを用いたカルボニル化合物の捕集方法に関する。
近年、大気中に排出される化学物質については、改正大気汚染防止法(環境省)で定められているように、人体に対して有害な化学物質を規定し、その環境中の濃度を測定することによって、大気中に排出される有害化学物質の量を規制或いは管理する方向にある。例えば、大気中の揮発性化学物質(VOC)については、光化学オキシダントの原因物質となり得ることから、その排出量の規制が始まている。したがって、種類及び量が著しく増加している化学物質に関して、その環境汚染状況の把握は急務であり、環境中の有害化学物質の迅速な測定方法の開発が待たれている。
また、近年はシックハウス症候群などのように、室内環境において化学物質が人体に与える影響についても大きく取り上げられるようになってきている。しかしながら、室内環境中の化学物質濃度が環境省の定める指針値を大きく下回るにも関わらず、シックハウス症候群などの症状を表す人もいる。したがって、室内空気の汚染状況を把握するためには、低濃度の化学物質を定量的に測定する方法も望まれている。
人体に対して有害な化学物質のうち、ホルムアルデヒドなどのアルデヒド類については、例えば排気ガスや室内空気中における濃度を測定したり、或いは建材などから放散される量を測定したりする種々の方法が提案されている(例えば、非特許文献1〜4、特許文献1を参照)。
このうち、非特許文献1には、排ガス中のホルムアルデヒドを分析する方法、具体的には下記(1)〜(3)に示す3種類の分析方法が開示されている。
(1)4−アミノ−3−ヒドラジノ−5−メルカプト−1,2,4−トリアゾール吸光光度法。
(2)2,4−ジニトロフェニルヒドラジン(DNPH)捕集−ガスクロマトグラフ法(吸収瓶捕集)及びDNPH捕集−高速液体クロマトグラフ法(吸収瓶抽集)。
(3)DNPH捕集−ガスクロマトグラフ法(カートリッジ捕集)及びDNPH捕集−高速液体クロマトグラフ法(カートリッジ捕集)。
これら(1)〜(3)の方法のうち、操作が簡便且つ容易な(3)のDNPH捕集−高速液体クロマトグラフ法(カートリッジ捕集)が主流の方法として採用されている。
(1)4−アミノ−3−ヒドラジノ−5−メルカプト−1,2,4−トリアゾール吸光光度法。
(2)2,4−ジニトロフェニルヒドラジン(DNPH)捕集−ガスクロマトグラフ法(吸収瓶捕集)及びDNPH捕集−高速液体クロマトグラフ法(吸収瓶抽集)。
(3)DNPH捕集−ガスクロマトグラフ法(カートリッジ捕集)及びDNPH捕集−高速液体クロマトグラフ法(カートリッジ捕集)。
これら(1)〜(3)の方法のうち、操作が簡便且つ容易な(3)のDNPH捕集−高速液体クロマトグラフ法(カートリッジ捕集)が主流の方法として採用されている。
一方、非特許文献2には、室内空気中のホルムアルデヒドの分析方法が開示されている。具体的には、非特許文献1に記載されている(3)のDNPH捕集−高速液体クロマトグラフ法(カートリッジ捕集)に若干の改良を加えたホルムアルデヒドの測定方法が開示されている。
一方、非特許文献3には、従来のカルボニル化合物捕集用カートリッジを用いたアルデヒド類の捕集について、定量下限値を下げる試みが開示されている。具体的には、ホルムアルデヒドの目標定量下限値である0.08μg/m3の濃度を測定可能とするための分析操作方法が開示されている。
一方、非特許文献4には、大気汚染防止法に定める有害大気汚染物質である、ホルムアルデヒドとアセトアルデヒドの大気中の濃度を測定する方法が開示されている。また、この非特許文献4には、固相捕集方法と溶液吸収方法が開示されているが、固相捕集方法においては、DNPH含浸シリカゲルとオゾンスクラバを使用する方法が開示されている。
一方、特許文献1には、DNPH以外の物質を充填剤担体にコーティングしてカルボニル化合物を捕集する方法が開示されている。具体的には、○−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンジル)ヒドロキシルアミンなどを用いることによって、カルボニル化合物を捕集する方法が開示されている。
JIS K0303:2004「排ガス中のホルムアルデヒド分析方法」 「シックハウス(室内空気汚染)問題に関する検討会 中間報告書−第6回〜第7回のまとめについて」厚生労働省 「アルデヒド類捕集及び誘導体化用カートリッジのブランク値測定方法について(2)ガラス器具の影響」和光純薬時報 73(2),10(2005) 「有害大気汚染物質測定の実際」有害大気汚染物質測定の実際編集委員会編 財団法人日本環境衛生センター 1997年6月25日発行 国際公開第00/02041号パンフレット
JIS K0303:2004「排ガス中のホルムアルデヒド分析方法」 「シックハウス(室内空気汚染)問題に関する検討会 中間報告書−第6回〜第7回のまとめについて」厚生労働省 「アルデヒド類捕集及び誘導体化用カートリッジのブランク値測定方法について(2)ガラス器具の影響」和光純薬時報 73(2),10(2005) 「有害大気汚染物質測定の実際」有害大気汚染物質測定の実際編集委員会編 財団法人日本環境衛生センター 1997年6月25日発行
ところで、気体試料中のカルボニル化合物を測定する際には、試料中にオゾンや二酸化窒素のような酸化性の化合物が存在すると、カルボニル化合物捕集剤や、このカルボニル化合物捕集剤とカルボニル化合物とが反応することにより生成された反応生成物を分解することが知られている。したがって、気体試料中に含まれるカルボニル化合物を捕集する際には、オゾンスクラバ等のオゾン除去装置を使用してオゾンによる影響を取り除く必要がある。
上述した非特許文献4には、オゾンスクラバを使用した場合と使用しない場合で、それぞれ測定したホルムアルデヒドとアセトアルデヒドの濃度測定値が開示されており、オゾンスクラバを使用しないとアルデヒドの濃度測定値が半分から6分の1程度に小さくなることが示されている。
また、非特許文献4には、特に夏季の測定において、湿気がアルデヒドの測定に与える影響に対処するため、アルデヒド捕集用カートリッジを加温しながら測定する方法が開示示されている。しかしながら、このようなカートリッジを加温する装置を用い、市販のオゾンスクラバを装着して、大気中のホルムアルデヒドとアセトアルデヒドの濃度を測定したところ、ホルムアルデヒドの濃度測定値の偏差が大きくなるという現象が観測された。したがって、このような特定の条件下で市販のオゾンスクラバを使用した場合、このオゾンスクラバが原因となってホルムアルデヒドの測定結果が不安定となることがわかった。
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、特定の条件下でもカルボニル化合物の測定に影響を与えないオゾンスクラバを提供することを目的とする。
また、本発明は、そのようなオゾンスクラバを用いることによって、特定の条件下でもカルボニル化合物の測定に影響を与えることなく、気体試料中に含まれるカルボニル化合物を適切に捕集することができるカルボニル化合物の捕集方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、そのようなオゾンスクラバを用いることによって、特定の条件下でもカルボニル化合物の測定に影響を与えることなく、気体試料中に含まれるカルボニル化合物を適切に捕集することができるカルボニル化合物の捕集方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、従来のオゾンスクラバに使用されているヨウ化カリウムの代わりに硫酸塩類化合物を使用することが非常に有効であることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、以下の手段を提供する。
(1)気体試料中に含まれるオゾンを除去するオゾンスクラバであって、少なくとも硫酸塩類化合物が充填されてなることを特徴とするオゾンスクラバ。
(2)前記硫酸塩類化合物が、硫酸塩、亜硫酸塩、チオ硫酸塩の中から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする前項(1)に記載のオゾンスクラバ。
(3)前記硫酸塩類化合物が、硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、二亜硫酸ナトリウム、ハイドロサルファイトナトリウムの中から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする前項(1)に記載のオゾンスクラバ。
(4)前記硫酸塩類化合物が、不活性担体に担持されていることを特徴とする前項(1)〜(3)の何れか一項に記載のオゾンスクラバ。
(5)前記不活性担体が、シリカを主成分とする担体からなることを特徴とする前項(4)に記載のオゾンスクラバ。
(6)前項(1)〜(5)の何れか一項に記載のオゾンスクラバに、少なくともオゾンとカルボニル化合物とを含む気体試料を通気させた後に、この気体試料をカルボニル化合物捕集剤に接触させることを特徴とするカルボニル化合物の捕集方法。
(7)前記オゾンスクラバに前記気体試料を通気させた後に、この気体試料を前記カルボニル化合物捕集剤が充填されたカラムに通気させることを特徴とする前項(6)に記載のカルボニル化合物の捕集方法。
(8)前記カルボニル化合物捕集剤が、2,4−ジニトロフェニルヒドラジン、O−(4−シアノ−2−エトキシベンジル)ヒドロキシルアミン、トリフルオロメトキシベンジルヒドロキシルアミンの中から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする前項(6)又は(7)に記載のカルボニル化合物の捕集方法。
(9)前記カルボニル化合物捕集剤が、不活性担体に担持されていることを特徴とする前項(6)〜(8)の何れか一項に記載のカルボニル化合物の捕集方法。
(10)前記カルボニル化合物が、アルデヒド類又はケトン類であることを特徴とする前項(6)〜(9)の何れか一項に記載のカルボニル化合物の捕集方法。
(11)前記アルデヒド類が、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アクロレイン、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、クロトンアルデヒド、ベンズアルデヒド、又はp−トルアルデヒドの何れかであることを特徴とする前項(10)に記載のカルボニル化合物の捕集方法。
(12)前記気体試料が、大気、排気ガス、室内空気、若しくは固体又は液体から発生したガスの何れかであることを特徴とする前項(6)〜(11)の何れか一項に記載のカルボニル化合物の捕集方法。
(2)前記硫酸塩類化合物が、硫酸塩、亜硫酸塩、チオ硫酸塩の中から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする前項(1)に記載のオゾンスクラバ。
(3)前記硫酸塩類化合物が、硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、二亜硫酸ナトリウム、ハイドロサルファイトナトリウムの中から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする前項(1)に記載のオゾンスクラバ。
(4)前記硫酸塩類化合物が、不活性担体に担持されていることを特徴とする前項(1)〜(3)の何れか一項に記載のオゾンスクラバ。
(5)前記不活性担体が、シリカを主成分とする担体からなることを特徴とする前項(4)に記載のオゾンスクラバ。
(6)前項(1)〜(5)の何れか一項に記載のオゾンスクラバに、少なくともオゾンとカルボニル化合物とを含む気体試料を通気させた後に、この気体試料をカルボニル化合物捕集剤に接触させることを特徴とするカルボニル化合物の捕集方法。
(7)前記オゾンスクラバに前記気体試料を通気させた後に、この気体試料を前記カルボニル化合物捕集剤が充填されたカラムに通気させることを特徴とする前項(6)に記載のカルボニル化合物の捕集方法。
(8)前記カルボニル化合物捕集剤が、2,4−ジニトロフェニルヒドラジン、O−(4−シアノ−2−エトキシベンジル)ヒドロキシルアミン、トリフルオロメトキシベンジルヒドロキシルアミンの中から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする前項(6)又は(7)に記載のカルボニル化合物の捕集方法。
(9)前記カルボニル化合物捕集剤が、不活性担体に担持されていることを特徴とする前項(6)〜(8)の何れか一項に記載のカルボニル化合物の捕集方法。
(10)前記カルボニル化合物が、アルデヒド類又はケトン類であることを特徴とする前項(6)〜(9)の何れか一項に記載のカルボニル化合物の捕集方法。
(11)前記アルデヒド類が、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アクロレイン、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、クロトンアルデヒド、ベンズアルデヒド、又はp−トルアルデヒドの何れかであることを特徴とする前項(10)に記載のカルボニル化合物の捕集方法。
(12)前記気体試料が、大気、排気ガス、室内空気、若しくは固体又は液体から発生したガスの何れかであることを特徴とする前項(6)〜(11)の何れか一項に記載のカルボニル化合物の捕集方法。
以上のように、本発明によれば、特定の条件下でもカルボニル化合物の測定に影響を与えないオゾンスクラバを提供することができる。したがって、本発明によれば、特定の条件下でもカルボニル化合物の測定にオゾンスクラバが影響を与えることなく、気体試料中に含まれるカルボニル化合物を適切に捕集することができる。
以下、本発明を適用したオゾンスクラバ及びカルボニル化合物の捕集方法について図面を参照しながら詳細に説明する。
(オゾンスクラバ)
本発明を適用したオゾンスクラバは、少なくとも硫酸塩類化合物が充填されてなることを特徴とするものである。
硫酸塩類化合物としては、硫酸塩、亜硫酸塩、チオ硫酸塩などを挙げることができる。具体的には、硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、二亜硫酸ナトリウム、ハイドロサルファイトナトリウムなどを挙げることができる。本発明を適用したオゾンスクラバには、これら硫酸塩類化合物の中から選ばれる少なくとも1種又は2種以上をカラムに充填したものを用いることができる。その中でも特に、硫酸塩や、亜硫酸塩、チオ硫酸塩を用いることが好ましい。また、これら硫酸塩類化合物は、常温で固体であれば、そのままカラムに充填剤として充填することができる。
(オゾンスクラバ)
本発明を適用したオゾンスクラバは、少なくとも硫酸塩類化合物が充填されてなることを特徴とするものである。
硫酸塩類化合物としては、硫酸塩、亜硫酸塩、チオ硫酸塩などを挙げることができる。具体的には、硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、二亜硫酸ナトリウム、ハイドロサルファイトナトリウムなどを挙げることができる。本発明を適用したオゾンスクラバには、これら硫酸塩類化合物の中から選ばれる少なくとも1種又は2種以上をカラムに充填したものを用いることができる。その中でも特に、硫酸塩や、亜硫酸塩、チオ硫酸塩を用いることが好ましい。また、これら硫酸塩類化合物は、常温で固体であれば、そのままカラムに充填剤として充填することができる。
また、本発明を適用したオゾンスクラバは、上述した硫酸塩類化合物を例えばシリカやアルミナなどを主成分とする不活性担体に担持したものを充填剤として用いてもよい。その中でもシリカを主成分とする不活性担体を用いることが好ましく、具体的には、アルゴノート社製のシリカ(LARGE PARTICLE SILICA)や、富士シリシア化学製のシリカ(CARiACT(登録商標):Q−10)などを用いることができる。また、このような不活性担体に硫酸塩類化合物を担持する方法としては、例えば硫酸塩類化合物を溶媒に溶解させたものに不活性担体を接触(浸漬)させた後、この不活性担体から溶媒を蒸発させて取り除く方法が好ましい。また、担持については、回分式や流通式などの通常の方法を用いることができる。
また、充填剤の形状については、例えば、ロッド状(充填剤が一つの塊としてカラムの内部とほぼ同じサイズとなっている)や、バルク状(1mm〜5cm程度の塊)、粒子状、粉体状などの何れの形状であってもよい。その中でも粒子状のものが好ましい。また、粒子状とする場合の数平均粒子径は、10μm以上5mm以下の範囲が好ましく、50μm以上2mm以下の範囲がより好ましく、100μm以上1mm以下の範囲が最も好ましい。平均粒子径が10μm未満になると、オゾンスクラバに流通させる気体試料の流速を上げた場合に、カラムの前後の静圧差(圧力損失)が大きくなり、高流速で気体試料を流すことが困難となる。また、平均粒子径が5mmを越えると、オゾンの吸着効率が悪くなるので好ましくない。なお、充填剤の平均粒子径は、JIS Z 8801に定める試験用ふるいを用いて、JIS Z 8815ふるいわけ試験方法通則に準拠して測定する。また、充填剤は、上記形状のものを複数組み合わせて使用することもでき、異なる平均粒子径の粒子を混合して使用することもできる。
上記充填剤が充填されるカラムについては、気体試料の流通作業中に充填剤が外部に漏れ出さないものであれば、例えば、カートリッジや、ディスク、フィルター、プレート、キャピラリーなどの何れの形態を有するものであってもよい。また、その形状や材質についても特に制限はなく、処理量に応じて適切な大きさのものを使用することができる。通常は、容積0.1〜100ml、好ましくは3〜6ml程度のものがハンドリングの面で好ましい。また、カラムの材質については、例えば、ガラス製や、ステンレス製、樹脂製(例えばポリプロピレンやポリエチレン等)のものを挙げることができる。
本発明を適用したオゾンスクラバでは、従来使用されているヨウ化カリウムの代わりに、上述した硫酸塩類化合物を使用することで、気体試料を通気させた際に、この気体試料中に含まれるオゾンを適切に除去することができる。また、後述する特定の条件下であってもカルボニル化合物の測定に影響を与えないオゾンスクラバとすることができる。
(カルボニル化合物の捕集方法)
本発明を適用したカルボニル化合物の捕集方法は、上述した本発明を適用したオゾンスクラバに、少なくともオゾンとカルボニル化合物とを含む気体試料を通気させた後に、この気体試料をカルボニル化合物捕集剤に接触させることを特徴とする。
本発明を適用したカルボニル化合物の捕集方法は、上述した本発明を適用したオゾンスクラバに、少なくともオゾンとカルボニル化合物とを含む気体試料を通気させた後に、この気体試料をカルボニル化合物捕集剤に接触させることを特徴とする。
具体的に、カルボニル化合物については、カルボニル基(−(C=O)−)を有する有機化合物、すなわちアルデヒド類やケトン類などを挙げることができる。さらに、アルデヒド類については、例えば、ホルムアルデヒドや、アセトアルデヒド、アセトン、アクロレイン、イソバレルアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、クロトンアルデヒド、ベンズアルデヒド、o−トルアルデヒド、m−トルアルデヒド、p−トルアルデヒド、バレルアルデヒド、ベンズアルデヒド、2,5−ジメチルベンズアルデヒド、ヘキサナール、ノナナールなどを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
このようなカルボニル化合物を含む気体試料については、例えば、大気や、排気ガス、室内空気、固体又は液体から発生したガスなどを挙げることができる。具体的には、焼却炉や各種製造設備からの排気ガス、幹線道路の上空で捕集される大気、室内空気、自動車内の空気などといった環境大気中に含まれるカルボニル化合物、或いは、建材や塗膜、成形品などから発散されるガス中に含まれるカルボニル化合物の濃度や量を測定(定量・分析)するための気体試料を挙げることができる。また、これらの気体試料の中には、オゾンを含むものがある。したがって、上述した気体試料中に含まれるカルボニル化合物を捕集する際には、上述したオゾンスクラバを用いてオゾンによる影響を取り除く必要がある。
上述した気体試料中に含まれるカルボニル化合物を捕集する際には、カルボニル化合物捕集剤として、例えば、2,4−ジニトロフェニルヒドラジン(DNPH)、O−(4−シアノ−2−エトキシベンジル)ヒドロキシルアミン、トリフルオロメトキシベンジルヒドロキシルアミンなどを用いることができる。また、これらカルボニル化合物捕集剤は、例えばシリカやアルミナなどを主成分とする不活性担体に担持されたものであってもよい。
本発明を適用したカルボニル化合物の捕集方法は、上述した本発明を適用したオゾンスクラバに上記気体試料を通気させた後に、この気体試料を上記カルボニル化合物捕集剤又は上記カルボニル化合物捕集剤が担持された不活性担体が充填されたカラムに通気させることによって、特定の条件下でもカルボニル化合物の測定に影響を与えないように、気体試料中に含まれるカルボニル化合物を適切に捕集することができる。
具体的に、本発明を適用したカルボニル化合物の捕集方法では、図1に示すようなカルボニル化合物の捕集装置を用いてカルボニル化合物の捕集を行うことができる。この捕集装置は、本発明を適用したオゾンスクラバ10と、このオゾンスクラバ10に連結されたカルボニル化合物捕集用カラム20と、このカルボニル化合物捕集用カラム20に連結されたガスポンプ30とを備えている。また、オゾンスクラバ10の前段には、ガス流量計40が配置されており、このガス流量計40を見ながらガスポンプ30の吸引速度を調整することが可能となっている。なお、このガス流量計40は、カルボニル化合物捕集用カラム20の後段に配置することも可能である。また、オゾンスクラバ10及びカルボニル化合物捕集用カラム20は、加温装置50内に加温可能な状態で配置されている。
オゾンスクラバ10は、例えば図2に示すように、全体が略円筒状に形成されたカートリッジ本体10aを備えている。カートリッジ本体10aの長さ方向の両端部には、それぞれノズル10b,10cが設けられている。オゾンスクラバ10は、このようなカートリッジ本体10aの内部に、上述した硫酸塩類化合物又は硫酸塩類化合物が担持された不活性担体からなる充填剤11と、この充填剤11がノズル10b,10cから外部に漏れ出ないように、充填剤11を長さ方向の両側から挟み込む一対のフィルタ12a,12bとを備えている。また、カートリッジ本体10aは、ノズル10cが設けられた容器部と、ノズル10bが設けられた蓋部とに分割可能な構成となっている。そして、このカートリッジ本体10aを分割した容器部内に、フィルタ12bを配置し、その中にオゾン除去用充填剤11を充填し、この上にフィルタ12aを配置し、最後に蓋部を容器部に嵌着することによって、このようなオゾンスクラバ10を作製することができる。
カルボニル化合物捕集用カラム20には、カルボニル化合物の捕集に一般的に使用される固相抽出カートリッジを用いることができ、そのような固相抽出カートリッジとしては、例えば、DNPH@Gas(昭和電工製)やSep−Pak DNPH(ウオーターズ社製)などを挙げることができる。
以上のようなカルボニル化合物の捕集装置では、ガスポンプ30で吸引しながら、上述した気体試料をオゾンスクラバ10に通気させる。これにより、気体試料中に含まれるオゾンが除去される。そして、このオゾンが除去された気体試料をカルボニル化合物捕集用カラム20に通気させる。このとき、気体試料中に含まれるカルボニル化合物は、カラム内のカルボニル化合物捕集剤と反応して吸着し、このカルボニル化合物捕集用カラム20に捕集されることになる。そして、カルボニル化合物捕集用カラム20を通過した気体試料は、ガスポンプ30を通じて排気される。
なお、気体試料に含まれるカルボニル化合物とカルボニル化合物捕集剤との反応が速やかに進行するためには、気体試料の温度を10℃〜80℃の範囲に設定することが好ましく、より好ましくは20℃〜40℃の範囲とする。また、気体試料中に湿気が多く含まれている場合には、この湿気の影響を取り除くために、加温装置50内でオゾンスクラバ10及びカルボニル化合物捕集用カラム20を加温しながら、気体試料の温度よりも10〜15℃程度高くすることが好ましい。
カルボニル化合物捕集用カラム20は、カルボニル化合物を捕集した後に、溶媒(例えばアセトニトリル)を通液することによって、カルボニル化合物が溶出された溶出液を回収(分取)することができる。なお、このとき回収されるカルボニル化合物は、厳密にはカルボニル化合物とカルボニル化合物捕集剤(ヒドラジン化合物)との反応生成物(ヒドラゾン化合物)である。
また、回収された溶出液については、例えば高速液体クロマトグラフィー(HPLC:High Performance Liquid Chromatography)などの測定装置を用いた分析工程(クロマトグラムの測定)へと回される。そして、その測定結果から、試料気体中に含まれるカルボニル化合物の濃度や量を測定(定量・分析)することができる。
本発明を適用したカルボニル化合物の捕集方法では、上述したように、湿気がカルボニル化合物の測定に与える影響に対処するため、オゾンスクラバ10及びカルボニル化合物捕集用カラム20を加温装置50で加温しながら高温状態とした場合でも、本発明のオゾンスクラバ10を使用することにより、このような高温条件下であっても、気体試料中に含まれるカルボニル化合物の測定に影響を与えることなく、気体試料中に含まれるカルボニル化合物をカルボニル化合物捕集用カラム20により適切に捕集することができる。したがって、本発明によれば、上述した気体試料中に含まれるカルボニル化合物の測定を精度良く行うことができる。
以下、実施例により本発明の効果をより明らかなものとする。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することができる。
(実施例1〜5)
<オゾンスクラバの製造>
内径11mm、長さ25mmのカートリッジ本体の容器部内にフィルタを配置し、その中に亜硫酸ナトリウム(Na2S2O3)の粉体(純正化学製、試薬特級)を1.0g充填しし、この上にフィルタを配置し、最後に蓋部を嵌着することにより実施例1のオゾンスクラバを製造した。また、表1に示す硫酸塩類化合物を使用した以外は実施例1と同様に、実施例2〜5のオゾンスクラバを製造した。
<オゾンスクラバの製造>
内径11mm、長さ25mmのカートリッジ本体の容器部内にフィルタを配置し、その中に亜硫酸ナトリウム(Na2S2O3)の粉体(純正化学製、試薬特級)を1.0g充填しし、この上にフィルタを配置し、最後に蓋部を嵌着することにより実施例1のオゾンスクラバを製造した。また、表1に示す硫酸塩類化合物を使用した以外は実施例1と同様に、実施例2〜5のオゾンスクラバを製造した。
<オゾン含有空気中に含まれるカルボニル化合物の測定>
そして、これら実施例1〜5のオゾンスクラバについて、図3に示す実験装置を用いて、オゾン含有空気中に含まれるカルボニル化合物の測定を行った。
具体的には、オゾン発生器(増田研究所製のOH−FRESH)を容積200mlのセパラブルフラスコに入れ、このオゾン発生器の空気取込み口とオゾン含有ガス流出口以外を密閉した。このオゾン発生器は、毎時0.8mgのオゾンを発生することを予め測定した。また、加温装置(ガステック社製の捕集管加温装置GTH−1)内に、オゾンスクラバと2本のアルデヒド捕集用のカラム1,2(昭和電工製のDNPH@Gas)を連結して配置した。さらに、この加温装置をカラムオーブン(昭和電工製のAO−50)に入れ、このオーブンを50℃に設定することにより、夏季の外気温度に近い温度に設定した。また、オゾン発生器のオゾン含有ガス流出口とカラムオーブン内にある加温装置のガス流入口とをテフロン(登録商標)製の配管で接続し、加温装置のガス流出口と大気捕集用のガスポンプ(柴田科学製MP−Σ300)とをシリコンゴム製の配管で接続した。
そして、これら実施例1〜5のオゾンスクラバについて、図3に示す実験装置を用いて、オゾン含有空気中に含まれるカルボニル化合物の測定を行った。
具体的には、オゾン発生器(増田研究所製のOH−FRESH)を容積200mlのセパラブルフラスコに入れ、このオゾン発生器の空気取込み口とオゾン含有ガス流出口以外を密閉した。このオゾン発生器は、毎時0.8mgのオゾンを発生することを予め測定した。また、加温装置(ガステック社製の捕集管加温装置GTH−1)内に、オゾンスクラバと2本のアルデヒド捕集用のカラム1,2(昭和電工製のDNPH@Gas)を連結して配置した。さらに、この加温装置をカラムオーブン(昭和電工製のAO−50)に入れ、このオーブンを50℃に設定することにより、夏季の外気温度に近い温度に設定した。また、オゾン発生器のオゾン含有ガス流出口とカラムオーブン内にある加温装置のガス流入口とをテフロン(登録商標)製の配管で接続し、加温装置のガス流出口と大気捕集用のガスポンプ(柴田科学製MP−Σ300)とをシリコンゴム製の配管で接続した。
そして、ガスポンプにより毎分1リットルの速度で室内空気を30分間捕集した。すなわち、室内空気を空気取込み口からオゾン発生器に導入し、オゾン発生器で発生したオゾンと共にカラムオーブン内の加温装置に導入した。そして、このオゾンを含む室内空気をガスポンプで吸引しながら、オゾンスクラバに通気させた後に、カラム1,2に通気させることによって、室内空気中に含まれるカルボニル化合物の捕集を行った。
また、各実施例1〜5のオゾンスクラバを用いた通気後のカラム1,2に、それぞれ5mlのアセトニトリル(和光純薬製、アルデヒド分析用)を通液し、カルボニル化合物とDNPHとの反応生成物を溶出させた。この溶出液をアセトニトリルで5mlにメスアップし、反応生成物の高速液体クロマトグラフ分析(下記条件参照)を行った。そして、これら反応生成物をカルボニル化合物に換算したところ、表1に示すような結果が得られた。
<高速液体クロマトグラフの分析条件>
本実施例では、下記の高速液体クロマトグラフ分析条件でホルムアルデヒドの定量を行った。
(1)カラム:ShodexTM C18M−4E 4.6×250mm
(2)温 度:40℃
(3)溶離液:アセトニトリル:水=55:45(体積比)
(4)検出器:UV360nm
(5)流 速:1ml/min
本実施例では、下記の高速液体クロマトグラフ分析条件でホルムアルデヒドの定量を行った。
(1)カラム:ShodexTM C18M−4E 4.6×250mm
(2)温 度:40℃
(3)溶離液:アセトニトリル:水=55:45(体積比)
(4)検出器:UV360nm
(5)流 速:1ml/min
(実施例6)
実施例6では、オゾン発生器を作動させなかった以外は、実施例3と同様のカルボニル化合物の測定を行った。その測定結果を表1に示す。
実施例6では、オゾン発生器を作動させなかった以外は、実施例3と同様のカルボニル化合物の測定を行った。その測定結果を表1に示す。
(比較例1)
<市販のオゾンスクラバを用いたカルボニル化合物の測定>
比較例1では、オゾンスクラバとして、ウオーターズ社製のオゾンスクラバ(ヨウ化カリウムを充填したもの)を使用した以外は、実施例1と同様のカルボニル化合物の測定を行った。その測定結果を表1に示す。
<市販のオゾンスクラバを用いたカルボニル化合物の測定>
比較例1では、オゾンスクラバとして、ウオーターズ社製のオゾンスクラバ(ヨウ化カリウムを充填したもの)を使用した以外は、実施例1と同様のカルボニル化合物の測定を行った。その測定結果を表1に示す。
(比較例2)
<室内空気中のカルボニル化合物の測定>
比較例2では、オゾン発生器を作動させない以外は、比較例1と同様のカルボニル化合物の測定を行った。その測定結果を表1に示す。
<室内空気中のカルボニル化合物の測定>
比較例2では、オゾン発生器を作動させない以外は、比較例1と同様のカルボニル化合物の測定を行った。その測定結果を表1に示す。
(比較例3)
<オゾンスクラバの効果の確認>
比較例3では、オゾンスクラバを装着しない以外は、実施例1と同様のカルボニル化合物の測定を行った。その測定結果を表1に示す。
<オゾンスクラバの効果の確認>
比較例3では、オゾンスクラバを装着しない以外は、実施例1と同様のカルボニル化合物の測定を行った。その測定結果を表1に示す。
表1に示す測定結果から、比較例1では、ホルムアルデヒドが2.2μg検出された。これは、実施例1〜6の測定結果と比較すると極端に多く、オゾンスクラバから発生した物質がホルムアルデヒドの測定値を高くしたものと考えられる。一方、比較例2では、ホルムアルデヒドが0.2μg検出された。この比較例2の測定結果が実施例1〜6の測定結果と大差なかったことから、実施例1〜6では室内空気中のホルムアルデヒドを精度よく測定できたことがわかる。なお、比較例3では、カラム1,2内のDNPHがオゾンにより分解されたため、カルボニル化合物を検出することができなかった。以上のことから、本発明のオゾンスクラバを用いた場合には、40〜50℃の高温条件や、オゾンが多い条件でも、カルボニル化合物の測定を安定的に行うことが可能である。
10…オゾンスクラバ 20…カルボニル化合物捕集用カラム 30…ガスポンプ 40…ガス流量計 50…加温装置
Claims (12)
- 気体試料中に含まれるオゾンを除去するオゾンスクラバであって、少なくとも硫酸塩類化合物が充填されてなることを特徴とするオゾンスクラバ。
- 前記硫酸塩類化合物が、硫酸塩、亜硫酸塩、チオ硫酸塩の中から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載のオゾンスクラバ。
- 前記硫酸塩類化合物が、硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、二亜硫酸ナトリウム、ハイドロサルファイトナトリウムの中から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載のオゾンスクラバ。
- 前記硫酸塩類化合物が、不活性担体に担持されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のオゾンスクラバ。
- 前記不活性担体が、シリカを主成分とする担体からなることを特徴とする請求項4に記載のオゾンスクラバ。
- 請求項1〜5の何れか一項に記載のオゾンスクラバに、少なくともオゾンとカルボニル化合物とを含む気体試料を通気させた後に、この気体試料をカルボニル化合物捕集剤に接触させることを特徴とするカルボニル化合物の捕集方法。
- 前記オゾンスクラバに前記気体試料を通気させた後に、この気体試料を前記カルボニル化合物捕集剤が充填されたカラムに通気させることを特徴とする請求項6に記載のカルボニル化合物の捕集方法。
- 前記カルボニル化合物捕集剤が、2,4−ジニトロフェニルヒドラジン、O−(4−シアノ−2−エトキシベンジル)ヒドロキシルアミン、トリフルオロメトキシベンジルヒドロキシルアミンの中から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項6又は7に記載のカルボニル化合物の捕集方法。
- 前記カルボニル化合物捕集剤が、不活性担体に担持されていることを特徴とする請求項6〜8の何れか一項に記載のカルボニル化合物の捕集方法。
- 前記カルボニル化合物が、アルデヒド類又はケトン類であることを特徴とする請求項6〜9の何れか一項に記載のカルボニル化合物の捕集方法。
- 前記アルデヒド類が、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アクロレイン、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、クロトンアルデヒド、ベンズアルデヒド、又はp−トルアルデヒドの何れかであることを特徴とする請求項10に記載のカルボニル化合物の捕集方法。
- 前記気体試料が、大気、排気ガス、室内空気、若しくは固体又は液体から発生したガスの何れかであることを特徴とする請求項6〜11の何れか一項に記載のカルボニル化合物の捕集方法。
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JP2017173204A (ja) * | 2016-03-25 | 2017-09-28 | シグマアルドリッチジャパン合同会社 | サンプル中の目的成分の存在を検知するための装置 |
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-
2006
- 2006-06-19 JP JP2006169103A patent/JP2007333692A/ja not_active Withdrawn
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