JP2007333287A - 誘導加熱式蒸気発生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】蒸気発生装置の加熱容器または加熱管内に納められた加熱体の角部の高温点が加熱容器および加熱管の内壁と接触することのないように構成した誘導加熱式蒸気発装置を提供する。
【解決手段】水の通流される耐熱性の非磁性でかつ非導電性の筒状の加熱容器の中に導電材で構成した加熱体を挿入し、この加熱体を前記加熱容器の外周に設けた加熱コイルにより加えられる高周波磁界により誘導加熱し、この誘導加熱された加熱体により加熱容器中の水を加熱して蒸気を発生するようにした誘導加熱式蒸気発生装置おいて、前記加熱体を細長い棒状の導電材で構成し、この加熱体を前記加熱容器内にその軸方向を前記高周波磁界の磁束の方向と同じ向きにして相互間に所要の間隙をおくとともに加熱体を加熱容器壁から所定の間隔離して複数分散して挿入配置する。
【選択図】図1

Description

この発明は、誘導加熱により発熱される加熱体により水を加熱して蒸気を発生するようにした誘導加熱式蒸気発生装置に関する。
誘導加熱により発熱される加熱体により水を加熱して蒸気を発生させるようにした誘導加熱式蒸気発生装置としては、すでに特許文献1に開示のものが知られている。この特許文献1に開示の貫流形の蒸気発生装置の構成を図7および図8に示す。図7はその縦断面図、図8は図7におけるVIII−VIII線の平面断面図である。
従来の誘導加熱式蒸気発生装置は、図7および図8から明らかなとおり、多数の大きさがせいぜい数cmの球または円柱状の磁性導電材の小片からなる加熱体13を充填した、複数のセラミックや耐熱ガラス等の非磁性でかつ非導電性の耐熱材の細管で構成された加熱管15を耐熱保護容器10内に収めて構成した加熱容器1の周囲に冷却水流通路22を有する導体で構成された加熱コイル2を配設し、この加熱コイル2の上下端部および中間の外周部に、加熱コイル2で発生された磁束の漏洩を防ぐために、それぞれ電気的に閉じられた複数の環状導体31〜34で構成されたシールドコイル3が設置される。このシールドコイル3の各導体は、電気的に閉じられ、内部に蒸気流通路を有する環状の導体で構成される。各環状導体の蒸気流通路は接続管35によって順次直列に接続されている。耐熱容器10と加熱管15との間の隙間には断熱材10aを充填して、加熱容器1から外部への放熱を低減するようにしている。
給水管41は、加熱コイル2の最下段のコイル導体21の冷却水通路22の入口管25に接続し、最上段のコイル導体21の冷却水流通路22の出口管26を接続管42により下部の給水ヘッダ部を構成する蓋体17に接続する。上部の蒸気ヘッダ部を構成する蓋体16から引出した蒸気取出管14は加熱容器1の外側に設置された気水ドラム5に接続する。
この気水ドラム5から給水管51を引出し、下部蓋体17に接続された接続管42に接続し、ドラム5から加熱容器1の給水ヘッダ部へ給水する。加熱容器1内の水量は、常に所定の水位Lを維持するように調整し、加熱体13が水から露出することがないようにする。さらに気水ドラム5から引出された蒸気管52をシールドコイル3の最上段の環状導体31の蒸気流通路の入口管3dに接続し、最下段の環状導体34の蒸気流通路の出口管3cに過熱蒸気供給管62を接続する。この過熱蒸気供給管62は、蒸気を必要とする負荷の設置場所まで延長され、負荷へ蒸気S´を供給する。
蒸気発生のために、図示しない高周波交流電源装置から加熱コイル2に10〜30kHz程度の高周波交流電力を供給する。そして、給水管41を介して貯水槽などの水源から加熱コイル2の導体21の内部に形成された冷却水流通路22の入口管25に水Wを供給する。この水は、加熱コイル2の冷却水流通路22を貫流して出口管26から接続管42を介して加熱容器1下部の蓋体17によって形成された給水ヘッダ部へ注入される。
加熱コイル2に高周波電力が供給されると、コイル導体21に流れる電流と抵抗によりジュール熱が発生し、また誘導加熱コイル2によって発生される高周波磁界により加熱容器1内の各加熱管15に充填された磁性導電材の小片からなる加熱体13にそれぞれ渦電流が生じ、この電流によるジュール熱が発生する。加熱容器1へ供給される水Wは、加熱コイル2内の冷却水流通路を貫流する過程で、コイル導体21を冷却することによって予備加熱され、温水となって加熱容器1の給水ヘッダ部へ供給される。ここから加熱管15に供給された水は、各加熱管においてその中に充填された多数の磁性導電材小片からなる加熱体13と接触し、この加熱体の発生する熱によって加熱されて蒸気Sとなって加熱管内を上昇して加熱容器1の上部の蓋体16によって形成された蒸気ヘッダ部に集まる。
加熱容器1の上部蒸気ヘッダ部内の蒸気は、蒸気取出管14を通して気水ドラム5に送られる。気水ドラム5へ送られた蒸気は水分を含んだ湿り蒸気であるので、この気水ドラム5において蒸気と水分(凝縮した液体分)が分離されこのドラム5内に貯えられる。そして水分の除かれた蒸気は、蒸気管52を通してシールドコイルの上端の環状導体31の蒸気流通路の入口管3dへ導かれ、4個の環状導体(31〜34)の蒸気流通路を貫流して下端の環状導体34の出口管3cに接続された過熱蒸気供給管62へ流れる。
シールドコイル3は、その各環状導体に加熱コイル2で発生される磁束により発生する循環電流によって自身が発生する磁束により、加熱コイル2の外部へ漏れる磁束を打ち消し、磁束の外部への漏洩を抑制する働きをする。各環状導体に流れる循環電流は当然のことながら導体自身の抵抗によってジュール熱を発生するが、この熱によってシールドコイル3内の蒸気流通路を流れる過程で蒸気Sが再加熱され、過熱蒸気S´となる。このようにして発生された過熱蒸気S´は、過熱蒸気供給管62によって蒸気を使用する負荷の設置場所まで運ばれる。
特開2006−064358号公報
このような従来装置は、非磁性でかつ非導電性の耐熱材で構成された加熱容器中に導電材の小片により構成した加熱体を充填し、この加熱体を電磁誘導により加熱し、加熱容器中に通水された水を前記加熱体の熱により加熱して蒸気を発生させるようにしているので、比較的効率よく蒸気を発生することができる利点を有する。
ところで、高周波磁界中に置かれた、導電材の柱状の小片からなる加熱体13に電磁誘導で流れる電流iは加わる磁束に対して直角方向に流れるため、全長に渡って一様な分布とはならず、特に、図4(b)に示すように、磁束Φに対して加熱体13の軸方向が傾斜している場合には、加熱体の磁界の磁束方向の両端部、特に両端の角部に電流iがより集中して流れる性質がある。このため、加熱体13の角部は温度が異常に高い高温点となる。
また、球状の小片からなる加熱体の場合も、図4(c)に示すように、電流iは、球状の加熱体13の中心部付近に集中して流れるため、中心部付近が高温点となる。
加熱体の長さが長くなってもこの現象は同じであるが、図4(a)に示すように、細長い加熱体13aの場合は、長さが長いため、加熱体のほぼ全長に亘って電流iが比較的均一に分布して流れ、加熱体13aの温度分布が小片の加熱体に比べて均一化する。
従来の装置においては、長さの短い小片からなる加熱体を加熱容器あるいは加熱管の中に多数充填していたので、加熱体の姿勢を一定に保つことができず、その角部の高温点が加熱容器または加熱管の内壁と接触する加熱体が多数生じるようになる。
このような発熱体の角部の高温点が加熱容器または加熱管の内壁に接触すると、この部分において加熱容器または加熱管の容器壁の温度が局部的に高くなり、容器壁の温度分布が不均一となって、加熱容器の容器壁に大きな熱応力ひずみが発生し、最悪の場合、耐熱材によって構成された加熱容器または加熱管が破損する危険がる。
この発明は、このような危険を解消するため、蒸気発生装置の加熱容器または加熱管内に納められた加熱体の角部の高温点が加熱容器および加熱管の内壁と接触することのないように構成した誘導加熱式蒸気発装置を提供することを課題とするものである。
このよう課題を解決するため、この発明は、水の通流される耐熱性の非磁性でかつ非導電性の筒状の加熱容器の中に導電材で構成した加熱体を挿入し、この加熱体を前記加熱容器の外周に設けた加熱コイルにより加えられる高周波磁界により誘導加熱し、この誘導加熱された加熱体により加熱容器中の水を加熱して蒸気を発生するようにした誘導加熱式蒸気発生装置おいて、前記加熱体を細長い棒状の導電材で構成し、この加熱体を前記加熱容器内にその軸方向を前記高周波磁界の磁束の方向と同じ向きにして相互間に通水路となる間隙を置いて複数分散して挿入配置することを特徴とするものである。
この発明においては、前記加熱体を前記加熱容器の内壁から1mm以上離して、加熱体と加熱容器とが接触しないようにすることが肝心である。そして、加熱体の外周面に軸方向に延びた条溝を複数均等に分散して設け、断面を凹凸にすることができる。
この発明によれば、水の通流される耐熱性の非磁性でかつ非導電性の筒状の加熱容器の中に導電材で構成した加熱体を挿入し、この加熱体を前記加熱容器の外周から加える高周波磁界により誘導加熱し、この加熱された加熱体により加熱容器中の水を加熱して蒸気を発生するようにした誘導加熱式蒸気発生装置おいて、前記加熱体を細長い棒状の導電材で構成し、この棒状の加熱体を前記加熱容器内に加熱体の軸方向を前記高周波磁界の磁束の方向と同じ向きにして複数分散して挿入配置するようにしているので、加熱容器内に収納される加熱体の温度分布が従来の小片の加熱体で構成された場合より均一化し、高温点の発生がなくなり、加熱容器が加熱体によって局部的に過熱されることがなくなるため、加熱容器の容器壁の温度分布が比較的均一化されることにより加熱容器の容器壁の局部的な熱応力ひずみが軽減され、破損の危険が低減される。
この場合、加熱体を加熱容器の内壁から1mm以上離して、加熱体が加熱容器内壁に接触しないようにすれば、加熱容器の容器壁が局部加熱されることがほぼ完全に防止できるので、加熱容器の熱応力による破損の危険をほぼ完全に回避することができる。
そして、前記棒状の加熱体の外周表面に軸方向に伸びた条溝を複数分散して設けることにより、加熱体の表面が凹凸状となり、加熱体の外周表面の周長を長くでき誘導電流の流れる経路の抵抗値を増やすことができることにより、加熱体の発熱量を増大できる。そして表面が凹凸状とすることにより、加熱体の表面積を拡大できるので、加熱体から加熱する水への熱伝達を高めることができる効果もある。
この発明の実施の形態を図に示す実施例に基づいて説明する。
図1および図2にこの発明の実施例による誘導加熱式蒸気発生装置を示す。図1はその縦断面図、図2は、図1のII−II線の平面断面図である。なお、図1は、装置の中心でなく図2のI−I線の位置で縦方向に切断した縦断面を示している。
この図1および図2に示すこの発明の実施例の主たる構成は、図7および図8に示した従来装置と同じであるので、従来装置と同一の構成要素は同一の符号で示して、その詳細な説明を省略する。
この実施例において、前記の従来装置と異なるのは、加熱容器の本体部分を構成する耐熱容器10内に納めた非磁性でかつ非導電性の耐熱ガラス管またはセラミックス管等で構成した加熱管15内に納めた加熱体13aが、小片の磁性導電材で構成したのではなく、細長い棒状の磁性導電材で構成した点である。
各加熱管15には複数の細長い棒状の加熱体13aが加熱管15の内壁に対しても接触しないように1mm以上の間隙をおいて分散して挿入される。加熱体13aは、軸方向を加えられる高周波磁界の磁束の方向と平行にして加熱管15内に挿入される。各加熱体13aは、上端がほぼ加熱コイル2の上端と同じ高さまで延ばされている。これにより、各加熱管15内に加熱管とその中に挿入された複数の棒状の加熱体13aとの間および加熱体相互間に加熱管15の軸方向に走る直線的な間隙が形成され、水の流通路15eとなる。
加熱体13aと加熱管15の一部を拡大して示す図3(a)から明らかなように、各加熱体13aの下端は、その位置関係を固定的に保持するために、加熱管15の下端に結合された取付板15aにそれぞれネジ15c等の固着手段により固着されている。取付板15aには、加熱管15内の水の流通路15eとそれぞれ加熱容器1の上下の蓋体16および17によって形成された蒸気および水のヘッダ部とを連通させるために多数の貫通孔15dが設けられている。
加熱体15aの上端は、図3(b)に示すように、連結板15bにネジ止めすることによって相互に連結されている。
このように構成されたこの発明の蒸気発生装置は、従来装置と同様に次のようにして蒸気を発生する。
まず、図示しない高周波交流電源装置から加熱コイル2に10〜30kHz程度の高周波交流電力を供給する。そして、給水管41を介して貯水槽などの水源から加熱コイル2の導体21の内部に形成された冷却水流通路22の入口25に水Wを供給する。この水は、加熱コイル2の冷却水流通路22を貫流して出口26から接続管42を介して加熱容器1下部の蓋体17によって形成された給水ヘッダ部から加熱管15内に注入される。加熱管15内の水量は、水の沸騰による飛び跳ねも考慮して飛び跳ねた水が加熱体13a全体を濡らす程度となるように、水面が加熱体13aの上端以下のほぼ一定の量に保たれる。なお、装置全体の高さ方向が大きくなるが、加熱管15内の水量を加熱体13a全体が浸漬するほぼ一定の量に保つようにしてもよい。
加熱コイル2に高周波電力が供給されると、コイル導体21に流れる電流と抵抗によりジュール熱が発生し、また誘導加熱コイル2によって発生される高周波磁界によって加熱容器1内の各加熱管15に挿入された細い棒状の磁性導電材の加熱体13aにそれぞれ渦電流が生じ、この電流によるジュール熱が発生する。加熱容器1へ供給される水Wは、加熱コイル2内の冷却水流通路を貫流する過程で、コイル導体21を冷却することによって予備加熱され、温水となって加熱容器1の給水ヘッダ部へ供給される。ここから加熱管15に供給された水は、加熱体13a相互間の間隙等に形成された流通路15eを流通する過程で多数の細長い棒状の磁性導電材からなる加熱体13aと接触し、この加熱体の発生する熱によって加熱され、蒸気Sとなって加熱管内を上昇して加熱容器1の上部の蓋体16によって形成された蒸気ヘッダ部に集まる。
加熱容器1の上部蒸気ヘッダ部内の蒸気は、蒸気取出管14を通して気水ドラム5に送られ、この気水ドラム5において水分を含む湿り蒸気から水分(凝縮した液体分)が分離されこのドラム5内に貯えられる。そして水分の除かれた蒸気は、蒸気管52を通してシールドコイル3の上端の環状導体31の蒸気流通路の入口管3dへ導かれ、接続管35を介して4個の環状導体(31〜34)の蒸気流通路を直列に貫流して下端の環状導体34の出口管3cに接続された過熱蒸気供給管62へ流れる。
シールドコイル3は、その各環状導体に加熱コイル2で発生される磁束により発生する循環電流によって自身が発生する磁束により、加熱コイル2の外部へ漏れる磁束を打ち消し、磁束の外部への漏洩を抑制する働きをする。各環状導体に流れる循環電流は当然のことながら導体自身の抵抗によってジュール熱を発生するが、この熱によってシールドコイル3内の蒸気流通路を流れる過程で蒸気Sが再加熱され、過熱蒸気S´となる。このようにして発生された過熱蒸気S´は、過熱蒸気供給管62によって蒸気を使用する負荷の設置場所まで運ばれる。
この発明においては、加熱管15内に納められる加熱体13aが、細長い棒状の磁性導電材で構成されているので、高周波磁界中において加熱体13aには、図4(a)に矢印iで示すような誘導電流が発生する。加熱体13aを流れる電流iは、上下両端の角部に集中する現象を伴うが、長さが長いため加熱体13aの中間部分に流れる電流は、ほぼ均等に分布するようになるため、集中する電流が低減される。このため、加熱管15内の各加熱体13aは異常に高い高温点の発生が抑制される。
従来の柱状の小片からなる加熱体13の高温点の温度は、発明者らが行った加熱実験によれば、340℃以上の高温度となることが確認されており、この発明で使用する細長い棒状の加熱体13aの場合は、このような高温度なる個所はなく、加熱体全体の温度がかなり均一に分布する。
この発明においては、細長い棒状の加熱体13aを加熱管15にその内壁に接触しないようにするために、1mm以上の間隙を設けて挿入する。このように間隔をおいて加熱体13aを加熱管15内に挿入すると、仮に加熱体13aに異常な高温点が生じても、加熱体13aと加熱管15との間に形成された流通路15e内を流通する水を介して加熱体13aの熱が加熱管15に伝達されることになる。このため、加熱管15の管壁は、この中で加熱される水の温度以上の温度となることはないので、局部的に著しい高い温度となることがなく、加熱管は全長に亘ってほぼ均等な温度となる。したがって、加熱管に加わる熱応力ひずみはほとんどなく、運転中に加熱管が破損される危険がなくなり、装置の安全性が向上する。
また、この発明においては、加熱体13aの実効的な電気抵抗を高めて、発熱量を上げるとともに、加熱体から加熱する水への熱伝達効率を上げて加熱効率を高めるために、図5に示すように、加熱体13aの外周に軸方向に走る条溝13gを複数周方向に均等に分散して設け、加熱体13a外周表面を凹凸状にすることができる。そして、この場合、加熱体13aを磁性の導電材で構成するのがよい。
棒状の導体に、磁束の方向が導体の軸方向と同じとなる高周波磁界を加えた場合、表皮効果により導体に流れる電流は、導体の表面付近を流れる。この現象は、導体が磁性を有するとより顕著になる。例えば、比透磁率が500、抵抗率が60e−8Ωmの磁性ステンレス鋼の棒材に20kHzの高周波磁界を加えた場合、これに流れる電流iは、棒材の表面から0.12mmの深さにかけて流れる。このため、前記の加熱体13aの外周に設けた条溝13gの深さを0.12mm以上の深さにすると、図6に点線矢印で示すように、加熱体13の表面付近を流れる電流の経路がこの溝によってジグザグ状に曲げられるため、電流の流れる距離が長くなって、実質的な抵抗が増大することにより、発熱体の発熱量を大きくすることができる。すなわち、加熱体13aの条溝13gの深さは、少なくとも印加される高周波磁界の周波数と棒材の物性値で決まる浸透深さ以上の深さにすることにより、発熱量を大きくすることができる。溝の断面形状は、三角形でも四角形でもよく、溝の形状、深さを適宜に選択することにより抵抗値を変えることができるので、設計の自由度が高くなる。
それと同時に外周に条溝を設けて外周面を凹凸状にした棒状の加熱体13aを用いることによって、この加熱体とこれによって加熱される水との接触面積が増大し、加熱体から水への熱伝達が高められるので、このように外周に多数の条溝13gを設けた加熱体13aを用いることにより、蒸気発生装置における水の加熱効率を向上させることができるようになる。
この発明の実施例の誘導加熱式蒸気発生装置の構成を示す縦断面図である。 図1のII−II線の平面断面図である。 (a)は、この発明の実施例における加熱体の下端の結合部分を拡大して示す部分断面図、(b)は、加熱体の上端の結合部分を拡大して示す部分斜視図である。 この発明の作用説明図であり、(a)は、この発明における加熱体の電流分布図、(b)従来装置における加熱体の電流分布図である。 (a)は、この発明に用いる加熱体を示す平面図、(b)は、この発明に用いる加熱体を示す斜視図である。 この発明の作用説明図である。 従来の誘導加熱式蒸気発生装置の構成を示す縦断面図である。 図8におけるVIII−VIII線の平面断面図である。
符号の説明
1:加熱容器、13a:加熱体、13g:条溝、15:加熱管、2:加熱コイル、3:シールドコイル、W:水、S:蒸気、S´:過熱蒸気。

Claims (3)

  1. 水の通流される耐熱性の非磁性でかつ非導電性の筒状の加熱容器の中に導電材で構成した加熱体を挿入し、この加熱体を前記加熱容器の外周に設けた加熱コイルにより加えられる高周波磁界により誘導加熱し、この誘導加熱された加熱体により加熱容器中の水を加熱して蒸気を発生するようにした誘導加熱式蒸気発生装置おいて、前記加熱体を細長い棒状の導電材で構成し、この加熱体を前記加熱容器内にその軸方向を前記高周波磁界の磁束の方向と同じ向きにして複数分散して挿入配置することを特徴とする誘導加熱式蒸気発生装置。
  2. 前記加熱容器内に挿入された前記加熱体を加熱容器の容器壁から1mm以上離して、加熱体が加熱容器の容器壁に接触しないようにしたことを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱式蒸気発生装置。
  3. 前記加熱体の外周面に軸方向に延びた条溝を複数分散して設け、加熱体の断面を凹凸に状にしたことを特徴とする請求項1または2に記載の誘導加熱式蒸気発生装置。

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