JP2007332451A - 導電性基材上への金属酸化物微粒子層の形成方法 - Google Patents

導電性基材上への金属酸化物微粒子層の形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】従来のメッキ法、CVD法、塗布液法あるいは電着法等に比して、極めて容易に均一で密着性、耐摩耗性、強度等に優れた金属酸化物微粒子層の形成方法を提供する。
【解決手段】金属酸化物微粒子と繊維状微粒子との分散液に導電性基材を浸漬し、導電性基材と分散液に直流電圧を印加することを特徴とする導電性基材上への金属酸化物微粒子層の形成方法。前記繊維状微粒子の長さ(L)が50nm〜10μm、径(D)が10nm〜2μm、アスペクト比(L)/(D)が5〜1,000の範囲にある。前記分散液中の繊維状微粒子の含有量が、固形分として金属酸化物微粒子の0.1〜20重量%の範囲にある。前記分散液が、さらに平均粒子径が2〜300nmの範囲にあるコロイド粒子を含む。
【選択図】なし

Description

本発明は、導電性基材の表面に金属酸化物微粒子層を形成する方法に関する。
さらに詳しくは、従来のメッキ法、CVD法、塗布液法あるいは電着法等に比して、極めて容易に均一で密着性、耐摩耗性、強度等に優れた金属酸化物微粒子層の形成方法に関する。特に、従来の方法では困難であった微細な目開きの穴を多数有するハニカム基材等の複雑な形状の成形体表面に、均一で密着性、耐摩耗性、強度等に優れた金属酸化物微粒子層を形成しうる方法に関する。
従来、成型触媒としてハニカム型触媒が知られ、石炭、重油燃焼排ガス中の窒素酸化物除去触媒(脱硝触媒)、自動車排ガス中の窒素酸化物除去触媒、自動車排ガス中の粒子状物除去触媒(特開2002−147218号公報、特許文献1)、硫化物酸化触媒、燃料電池用燃料処理触媒(例:メタネーション触媒)、脱臭触媒(特開平1−299558号公報、特許文献2)等として用いられている。
ハニカム型触媒には主に、触媒成分を含む酸化物粉体を捏和し押し出し成型して得られるハニカム型触媒と、金属製またはセラミックス製ハニカム基材に担体層を形成しこれに触媒成分を担持したり、あるいはハニカム基材表面に触媒層を形成したりして得られるハニカム型触媒とがある。
前者は歪み、撓みが生じたり、乾燥、焼成時にクラックが入りやすく大きなハニカム触媒を得ることが困難であり、後者は金属製またはセラミックス製ハニカム基材表面に密着性に優れた担体層または/あるいは触媒層を形成することが困難であった。
このため、前者の酸化物粉体を使用する場合、ガラス繊維、有機繊維等の繊維状物質を使用することが行われている(特開昭59−213442号公報(特許文献3)、特開昭62−36080号公報(特許文献4))。しかしながら、かかる方法では、ある程度歪み、撓み、クラック等が減少するものの、完全になくすことは困難であり、生産性向上のためにさらなる改良が求められていた。
また、後者の担体層を形成する場合、ハニカム基材表面に突起を形成することが提案されている(特開2004−169111号公報(特許文献5))。しかしながら、この方法でも担体層または触媒層の密着性が不充分で、長期にわたって使用すると触媒性能が低下したり、担体層または触媒層の剥離を生ずるなどの問題があった。
また、一般的に平板状等の簡単な構造の基材上に微粒子層を形成する方法として、導電性支持体上に半導体微粒子を電気泳動法により積層させて得られる光電池用光電変換素子が開示されている(特開2002−100416号公報(特許文献6))。
また、基板に金属酸化物で被覆したダイヤモンド砥粒を電着させることにより高密度の砥粒層を有する電着砥石の製造方法が開示されている。(特開2000−254866号公報(特許文献7)
さらに、ガス拡散電極材料としてフッ素樹脂微粒子を電気泳動法によって導電性基材の表面に析出させたガス拡散電極用フッ素樹脂含有多孔質体が開示されている。(特開2002−121697号公報(特許文献8))
特開2002−147218号公報 特開平1−299558号公報 特開昭59−213442号公報 特開昭62−36080号公報 特開2004−169111号公報 特開2002−100416号公報 特開2002−254866号公報 特開2002−121697号公報
しかしながら、上記方法は用途が限定されているとともに微粒子層の基材への密着性や、耐摩耗性、強度等が不充分な場合があった。特に、ハミカム基材のような複雑な構造を有する基材には積層することが困難で、できたとしても密着性や、耐摩耗性、強度等に問題があった。
本発明者らは、上記問題点に鑑み、鋭意検討した結果、金属酸化物微粒子とともに、繊維状微粒子とを含む分散液に金属製ハニカム基材を浸漬し、基材と分散液に直流電圧を印加すると金属製ハニカム基材上に金属酸化物微粒子が均一に積層するとともに密着性に優れていることを見出して本発明を完成するに至った。
なお、特許文献8には電極補強のために、繊維状物質を密着させて電着させることが開示されているものの、どのような繊維状物資を用いるかのついては、記載されていない。
すなわち、本発明に係る構成要件は以下の通りである。
[1]金属酸化物微粒子と繊維状微粒子との分散液に導電性基材を浸漬し、導電性基材と分
散液に直流電圧を印加することを特徴とする導電性基材上への金属酸化物微粒子層の形成方法。
[2]前記繊維状微粒子の長さ(L)が50nm〜10μm、径(D)が10nm〜2μm、アスペク
ト比(L)/(D)が5〜1,000の範囲にある[1]の金属酸化物微粒子層の形成方法。
[3]前記分散液中の繊維状微粒子の含有量が、固形分として金属酸化物微粒子の0.1〜
20重量%の範囲にある[1]または[2]の金属酸化物微粒子層の形成方法。
[4]前記分散液が、さらに平均粒子径が2〜300nmの範囲にあるコロイド粒子を含む[1]〜[3]の金属酸化物微粒子層の形成方法。
[5]前記コロイド粒子の含有量が、固形分として金属酸化物微粒子の0.1〜20重量%
の範囲にある[4]の金属酸化物微粒子層の形成方法。
[6]前記金属酸化物微粒子がMg、Ca、Ba、La、Ce、Ti、Zr、V、Cr、Mo、W、Mn、Zn、Al、Si、P、Sbからなる群から選ばれる1種以上の金属の酸化物からなり、該金属酸化物微粒子
の平均粒子径が10nm〜5μmの範囲にある[1]〜[5]の金属酸化物微粒子層の形成方法。[7]前記微粒子層の厚さが10nm〜1mmの範囲にある[1]〜[6]の金属酸化物微粒子層の形
成方法。
[8]前記分散液の分散媒が、水、アルコール類、ケトン類、グリコール類、有機酸から選
ばれる1種以上である[1]〜[7]のいずれかに記載の金属酸化物微粒子層の形成方法。
[9]前記分散液の固形分濃度が1〜30重量%の範囲にある[1]〜[8]の金属酸化物。
本発明によれば、導電性基材の表面に金属微粒子または金属酸化物微粒子からなる微粒子層を極めて容易に形成する方法を提供することができる。
形成された微粒子層は導電性基材への密着性がよく、耐摩耗性、強度等に優れており、吸着材、触媒さらには誘電体膜付基材、絶縁膜付基材、導電膜付基材、電極膜、電解質膜、等の膜材等として好適に用いることができる。
以下、本発明に係る導電性基材上への金属酸化物微粒子層の形成方法について具体的に説明する。
本発明に係る導電性基材上への金属酸化物微粒子層の形成方法は、金属酸化物微粒子と繊維状微粒子との分散液に導電性基材を浸漬し、導電性基材と分散液に直流電圧を印加することを特徴としている。
導電性基材
本発明に用いる基材としては導電性を有していれば特に制限はなく従来公知の基材を用いることができる。
具体的にはアルミニウム、錫、各種ステンレス等の金属製ものが使用され、その形状は、平板、波板、管やハニカム等が挙げられる。また、金属単独からなるもの以外に、硝子、酸化チタン、コージライト、炭化ケイ素、窒化ケイ素等からなるセラミックス製の絶縁性基材上に、導電膜を形成した導電性の基材等も用いることができる。絶縁性基材上の導電膜としてはアルミニウム、錫、金、銀、銅等の金属膜の他、錫ドープ酸化インジウム(ITO)、アンチモンドープ酸化錫(ATO)等の導電性を有する金属酸化物からなる膜が挙げられる。
なかでも、ハニカム型導電性基材を用いると、従来公知の成型法によるハニカム型触媒等に比して、極めて容易に、クラック等を生じることなく、強度、耐摩耗性等に優れた微粒子層を形成したハニカム型触媒等を得ることができる。
本発明に用いる導電性ハニカム型基材は外径が20〜200mmの範囲にある断面を有し、目開きが1〜30mmの範囲にあり、壁厚が0.01〜5mmの範囲にあり、長さが30〜1000mmの範囲にあることが好ましい。
外径が小さいものは、セル数も少なく、使用法に制限がある。外径が大きすぎると金属酸化物微粒子層の形成が不均一となる場合があり。なお、外径を大きくするのであれば、外径が適当な大きさのものを積層して用いることが有利な場合がある。
また、目開きが小さすぎると、金属酸化物微粒子層を形成した場合に目詰まりを起こすことがあり、また、空塔速度が大きい反応には不向きでハニカム触媒を用いる効果が充分得られないことがある。
目開きが大きすぎると、触媒等として用いた場合に反応ガスの吹き抜けがおこり、充分な触媒性能が得られないことがある。
なお、本発明の目開きは形状を特に限定するものではないが、目開きとは、円形、楕円形、四角形等で一般的に採用されるセルの径をいい、円形では直径、楕円形では長径と短径何れかまたは平均値、正方形では1辺の長さ、長方形では縦または横の長さの何れかまたはその平均値をいう。
また、壁厚が薄すぎると基材の材質にもよるが、ハニカム基材の強度が弱くなり、ハニカム触媒の製造工程、搬送、充填あるいは使用中等に変形を起こすことがある。壁厚が厚すぎると、非常に重量が嵩んだり、経済性の低下に加えてセル数が少なくなる欠点がある。
また、ハニカム基材の長さは短いものは使用が不便であり、長いものは均一な微粒子層の形成が困難となったり、このため性能が充分発揮できない場合がある。
なお、本発明に用いる導電性ハニカム基材の形状は、立方体、円柱状、コルゲート等所
望の形状を採用することができ、また、目開きの形状も円形、三角形、四角形他種々の形状を採用することができる。
本発明では、表面に凹凸を有する導電性基材を用いることができるが、本発明では金属酸化物微粒子に後述する繊維状微粒子を配合して用いるので密着性に優れ、このため必ずしも表面に凹凸を有する導電性基材を用いる必要はなく、むしろその必要がないので経済性に優れている。
分散液
本発明では、金属酸化物微粒子と繊維状微粒子との分散液が使用される。
金属酸化物微粒子
本発明に用いる金属酸化物微粒子としては吸着性能、触媒性能、導電性、導電性能等を有する有用な金属酸化物微粒子を用いることができる。なかでもIIA族、IIIA族、IVA族、VA族、VIA族、VIIA族、IIB族、IIIB族、IVB族、VB族元素の金属酸化物微粒子が好適に用
いられる。具体的にはMg、Ca、Ba、La、Ce、Ti、Zr、V、Cr、Mo、W、Mn、Zn、Al、Si、P、Sbから選ばれる1種または2種以上の元素の金属酸化物からなる金属酸化物粒子(複合酸化物微粒子を含む)は好適に用いることができる。
金属酸化物微粒子の平均粒子径は10nm〜5μm、さらには20nm〜1μmの範囲にあることが好ましい。平均粒子径が小さすぎる場合は、微粒子層を形成した後、乾燥あるいは焼成した際に微粒子層の収縮が激しく、微粒子層にクラックが生じることがある。平均粒子径が大きすぎると、導電性基材上への積層が不充分になったり、積層しても基材との密着性が不充分となることがある。
繊維状微粒子
本発明に用いる繊維状微粒子としては粒子の形状を除いて前記したと同様の成分の繊維状金属酸化物微粒子を用いることができる。このとき、繊維状微粒子と金属酸化物微粒子とは同一成分であっても異なる成分であってもよい。
繊維状微粒子を上記金属酸化物微粒子とともに使用することで、密着性、強度、耐摩耗性が向上する。その理由は明確ではないものの、繊維状微粒子は、基材と線または面で接触するのに対し、金属酸化物微粒子は点で接触する。そして繊維状微粒子は、金属酸化物微粒子よりも大きく、このような場合、小さい微粒子は大きい微粒子に引力で引き寄せられ、比較的強く付着する。繊維状微粒子が基材に付着した状態では、筋状の溝(凹凸)が形成され、この場合、金属酸化物微粒子が平坦な基材に直接層を形成するより密着性が向上するものと考えられる。
繊維状微粒子としては繊維状シリカ、繊維状アルミナ、繊維状酸化チタン等が挙げられる。繊維状微粒子は長さが50nm〜10μm、好ましくは100〜5μmの範囲にあり、径が10nm〜2μm、好ましくは20nm〜2μmの範囲にあり、アスペクト比(長さ/径)が5〜1,000、好ましくは10〜500の範囲である。繊維状微粒子の大きさが上記範囲にあると形成される金属酸化物微粒子層と基材との密着性が高いだけでなく、金属酸化物微粒子層は強度、耐摩耗性にも優れている。
繊維状微粒子の長さが短いものは、繊維状微粒子の径の大きさにもよるが繊維状であっても形成される金属酸化物微粒子層と基材との密着性が不充分となることがある。繊維状微粒子の長さが長すぎると、繊維状微粒子同士が顕著に交絡するようになるためか形成される金属酸化物微粒子層と基材との密着性が不充分となることがある。
繊維状微粒子の径が小さいものは自体が基材との密着性が不充分であり、また基材上への繊維状微粒子による凹凸形成効果が小さいためか形成される金属酸化物微粒子層と基材との密着性が不充分となることがある。径が大きいものでは、繊維状微粒子自体が基材と
の密着性が不充分となり、形成される金属酸化物微粒子層と基材との密着性が不充分となることがある。
また、アスペクト比が小さいものは、繊維状微粒子を使用することによる凹凸形成効果が小さいためか形成される金属酸化物微粒子層と基材との密着性が不充分となることがある。アスペクト比が大きすぎると、繊維状微粒子同士が交絡するようになるために、形成される金属酸化物微粒子層と基材との密着性が不充分となることがある。
繊維状微粒子の使用量は、前期金属酸化物微粒子の重量に対して、0.1〜20重量%、さらには0.5〜10重量%の範囲にあることが好ましい。
繊維状微粒子の使用量が少ない場合、ハニカム基材との密着性が不充分となることがある。繊維状微粒子の使用量が多すぎても、繊維状微粒子が単に過剰の繊維状微粒子となるだけで、このため基材との密着性や強度がさらに向上することもなく、かえって金属酸化物微粒子の割合が少なくなるために金属酸化物微粒子層の機能あるいは性能が不充分となることがある。
分散液成分
さらに、分散液中に、平均粒子径が2〜300nm、好ましくは5〜100nmの範囲にあるコロイド粒子を用いることができる。コロイド粒子としては粒子表面に帯電した粒子であれば特に制限はないが酸化チタン、アルミナ、シリカ、シリカ・アルミナ、ジルコニア等のコロイド粒子が挙げられる。
このようなコロイド粒子を含んでいると直流電圧を印加して金属酸化物微粒子を積層させる際に金属酸化物微粒子の積層が促進される傾向があり、また形成された金属酸化物微粒子層の強度、耐摩耗性を向上させることができる。
なお、コロイド粒子は前記金属酸化物微粒子と同一の粒子となる場合であっても好適に用いることができる。
コロイド粒子の平均粒子径が小さいものは、用いる金属酸化物微粒子の種類によっては分散液が不安定になり、平均粒子径が大きすぎるとコロイド粒子表面の帯電量が少なくなり、いずれも金属酸化物微粒子に付着して積層を促進する効果、金属酸化物微粒子同士を結合することによる金属酸化物微粒子層の強度、耐摩耗性を向上する効果が不充分となる場合がある。
コロイド粒子の使用量は固形分として金属酸化物微粒子、繊維状微粒子の合計重量の0.1〜20重量%、さらには0.5〜15重量%の範囲にあることが好ましい。このような範囲にあれば、コロイド粒子を使用する効果がコロイド粒子の使用量が固形分として金属酸化物微粒子、繊維状微粒子の合計重量の0.1重量%未満の場合は、前記積層を促進する効果が不充分であり、かつ形成された金属酸化物微粒子層の強度、耐摩耗性を向上させる効果が不充分である。
コロイド粒子の使用量が固形分として金属酸化物微粒子、繊維状微粒子の合計重量の20重量%を超えると、前記積層を促進する効果、金属酸化物微粒子層の強度、耐摩耗性を向上させる効果がさらに向上することもなく、かえって金属酸化物微粒子の割合が少なくなることに加えて金属酸化物微粒子を被覆するようになるためか機能あるいは性能が不充分となることがある。
分散媒
本発明に用いる金属酸化物微粒子と繊維状微粒子と必要に応じて用いるコロイド粒子との混合分散液の分散媒としては水、アルコール類、ケトン類、グリコール類から選ばれる1種以上が用いられる。具体的には、アルコール類としてはメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール等、ケトン類としてはアセトンなどグリコール類とし
てエチレングリコール、プロピレングリコール等が挙げられる。
なかでも、水とメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール等の比較的低沸点のアルコール類を含む水性分散媒は前記微粒子、バインダー成分、積層促進成分等を均一に分散できるとともに、基材に微粒子層を形成する際に分散媒が蒸発しやすいので好適に用いることができる。
分散液組成
金属酸化物微粒子と繊維状微粒子と必要に応じて用いるコロイド粒子との混合分散液の固形分濃度は1〜30重量%、さらには2〜20重量%の範囲にあることが好ましい。
前記濃度が1重量%未満の場合は、積層させる基材表面の面積にもよるが濃度が薄すぎて1回の操作で所望の厚さに積層できない場合があり、繰り返し積層操作を必要となる。
前記濃度が30重量%を超えると分散液の粘度が高くなり、積層した微粒子層の緻密度が低下し、強度、耐摩耗性が不充分となることがある。
微粒子層の形成
本発明の微粒子層の形成方法では、金属酸化物微粒子と繊維状微粒子と必要に応じて用いるコロイド粒子との混合分散液に導電性基材を浸漬し、導電性基材と分散液に直流電圧を印加する。
印加電圧は金属酸化物微粒子の種類、導電性基材の種類等によって異なるが0.5〜100V(DC)、さらには1〜50V(DC)の範囲にあることが好ましい。
印加電圧が0.5V(DC)未満の場合は、微粒子の積層が不充分となり、微粒子が斑に積層したり、積層に長時間を要することがある。
印加電圧が100V(DC)を超えると、積層速度は速いものの、得られる微粒子層の緻密度が低下し、強度、耐摩耗性が不充分となることがある。
印加する時間は金属酸化物微粒子の種類および量等によって異なるが、概ね1〜60分程度である。
微粒子を積層させた後、積層させた基材を取り出し、乾燥し、必要に応じて加熱処理する。
乾燥方法は従来公知の方法を採用することができ、風乾することも可能であるが、通常50〜200℃で0.2〜5時間程度乾燥する。
加熱処理は、通常、200〜800℃、さらには300〜600℃で概ね1〜48時間処理する。加熱処理する際の雰囲気は用いる微粒子層の種類、用途等によって異なり、酸化ガス雰囲気、還元ガス雰囲気あるいは不活性ガス雰囲気を適宜選択することができる。
さらに、上記のようにして得られた微粒子層を形成した基材に、乾燥後あるいは加熱処理後、新たな成分を担持することができる。
新たな成分としては、用途によって異なるが、従来公知の金属成分、酸化物成分、金属錯体成分、金属成分、複合酸化物成分、希土類成分等が挙げられる。
例えば、金属成分を担持する場合は、微粒子層を形成した基材に金属塩水溶液を含浸し、乾燥し、還元雰囲気下で加熱処理することに得ることができ、また予め調製した金属コロイド粒子分散液を用いて含浸し、乾燥し、必要に応じて還元雰囲気下、あるいは不活性雰囲気下で加熱処理することによって得ることができ、さらには、微粒子層を形成した基材を金属塩水溶液に浸漬し、還元剤を加えて金属成分を析出させ、乾燥し、必要に応じて還元雰囲気下、あるいは不活性雰囲気下で加熱処理することによって得ることができる。
また、酸化物成分を担持する場合は、微粒子層を形成した基材に金属塩水溶液を含浸し、乾燥し、酸化雰囲気下で加熱処理することに得ることができ、また予め調製した金属酸化物コロイド粒子分散液を用いて含浸し、乾燥し、必要に応じて酸化雰囲気下で加熱処理することによって得ることができ、さらには、微粒子層を形成した基材を金属塩水溶液に浸漬し、金属塩の加水分解剤を加えて金属水酸化物を析出させ、乾燥し、酸化雰囲気下で加熱処理することによって得ることができる。
このようにして形成された微粒子層は、粒子の大きさにもよるが、厚さが10nm〜1mm、さらには20nm〜0.5mmの範囲にあることが好ましい。なお、微粒子層の厚さは微粒子の平均粒子径を下回ることはない。
微粒子層の厚さが小さいものは、微粒子の特性(吸着性能、触媒性能、導電性、抗菌性能等)が充分発揮されず、厚すぎると、微粒子層の形成自体困難であったり、形成しても基材への密着性が不充分であったり、さらには微粒子層の強度、耐摩耗性等が不充分となったりすることがある。
[実施例]
以下、実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
[実施例1]
繊維状微粒子(1)の調製
ルチルチタン粉末(商品名CR-EL、石原産業(株)製)60gを濃度40重量%のNaO
H水溶液10Lに混合した。この酸化チタン粉末混合アルカリ水溶液をオートクレーブに
充填し、150℃で25時間撹拌しながら水熱処理した。その後、室温までに冷却し、濾過分離し、1Nの塩酸20Lを掛けて洗浄し、ついで、120℃で16時間乾燥し、50
0℃で焼成して酸化チタンの繊維状微粒子(1)を調製した。
繊維状微粒子(1)の長さ(L)、径(D)、アスペクト比(L/D)を測定し、結果を
表1に示した。
金属酸化物微粒子(1)の調製
塩化ジルコニウム水溶液(第1稀元素化学工業(株)製:ジルコンゾール、ZrO2
度25.1重量%)329.5gと硝酸コバルト(関西化学(株)製:CoO濃度25.7
7重量%)260.6gとを純水3630gに溶解した混合水溶液を調製した。
水酸化ナトリウム(関東化学(株)製)129.9gを純水11000gに溶解したアルカリ水溶液を室温で撹拌しながら、これに上記混合水溶液を10分で添加して水酸化ジルコニウム、水酸化コバルトの混合ヒドロゲルを調製した。
ついで、70℃で2時間熟成した後、濃度63重量%の硝酸を用いてヒドロゲルのpHを7.5〜8になるように調整した。その後、ヒドロゲルを濾過し、洗浄し、120℃で乾燥し、ついで、500℃で2時間焼成してZrO2・CoO複合酸化物を得た。
ZrO2・CoO複合酸化物100gを粉砕して平均粒子径1.4μmの粒子とした。
この粉体に、塩化ルテニウム(小島化学(株)製)3.4gを水12.5gに溶解したRuO2として濃度5重量%の塩化ルテニウム水溶液を吸収させ、ついで、120℃で16時間乾燥した。その後、乾燥粉体100gを濃度5重量%のアンモニア水1666gに分散させ、1時間撹拌した後、濾過し、洗浄して塩素を除去し、再び、120℃で16時間乾燥してメタネーション用触媒成分である金属酸化物微粒子(1)を調製した。金属酸化物微
粒子(1)の組成を表1に示した。
金属酸化物微粒子分散液(1)の調製
金属酸化物微粒子(1)80gを純水500gに分散させ、撹拌しながらコロイド粒子と
してチタニアゾル(触媒化成工業(株)製:HPW-18NR、平均粒子径18nm、TiO2濃度10重量%、分散媒:水)250gおよび繊維状微粒子(1)20gを加えた。ついで、3
0分撹拌した後、20分間超音波を照射して金属酸化物微粒子分散液(1)を調製した。
金属酸化物微粒子層付基材(1)の調製
500mlのガラスビーカーに金属酸化物微粒子分散液(1)400gを入れ、この分散
液に負極としてハニカム基材(新日本製鉄(株)製:外径30mm、長さ50mm、壁厚30μm、目開き600cpsi、SUS製)を、正極としてSUS製(ハニカム基材と同材質)の5cm×5cmの平板を挿入した。金属酸化物微粒子分散液(1)をマグネチックス
ターラーで攪拌しながら、1mmφのSUS線で直流電源として直流電圧装置(菊水電気(株)型式PAD35―10L)と正極および負極を接続し、15V(DC)の電圧を2分
間印加した。微粒子層を形成したハニカム基材を取り出し、ついで、120℃で3時間乾燥し、500℃で2時間焼成して金属酸化物微粒子層付基材(1)を調製した。
得られた金属酸化物微粒子層付基材(1)について、微粒子層の厚さ、密着性、微粒子層
の均一性を評価し、結果を評に示した。
なお、微粒子層の厚さ、密着性、微粒子層の均一性は下記の方法および評価基準で評価した。
微粒子層の厚さ
電着されたハニカム基材試料(1)をエポキシ樹脂で固め、金きり鋸で輪切りに切断し、
断面を研磨し、この断面を走査型電子顕微鏡(SEM:日立製作所(株)製)で撮影し、写真上でノギスにより膜厚を測定し、結果を表1に示した。
密着性
ハニカム基材外表面に電着した触媒層を親指の腹で擦り、
親指に触媒粉が全然付かない ◎
親指に触媒分が多少付く ○
親指で擦ると触媒分が剥離する ×
微粒子層の均一性
SEM写真より目視で膜の均一性を判断した。
ハニカム基材に触媒が均一な膜を形成していた。 ◎
ハニカム基材に触媒が一部不均一に電着されていた。 ○
ハニカム基材に触媒がマダラに電着されていた。 △
ハニカム基材に触媒が電着されていなかった。 ×
性能評価
金属酸化物微粒子層付基材(1)については下記の方法でCOのメタネーション反応を行
い、触媒性能を評価した。
触媒性能
固定床焼流通式反応装置の反応管に金属酸化物微粒子層付基材(1)を装填後、水素ガス
(窒素50Vol%混合ガス)を流しながら、500℃で1時間で還元した。ついで、160℃まで降温し、反応ガス(組成CO:5vol%、CO2:20vol%、CH4:2vol%、H2:バランス)をSV:2000hr-1になるように流通させ、約1時間後
の定常状態での生成ガスをガスクロマトグラーフイーおよび赤外分光型ガス濃度計で分析した。CO濃度は10ppmと良好な結果を得た。
[実施例2]
金属酸化物微粒子層付基材(8)の調製
実施例1において、5V(DC)の電圧を2分間印加した以外は同様にして金属酸化物微粒子層付基材(2)を調製した。
得られた金属酸化物微粒子層付基材(2)について、微粒子層の厚さ、密着性、微粒子層の均一性を評価し、結果を表1に示した。
性能評価
実施例1と同様にして金属酸化物微粒子層付基材(2)についてCOのメタネーション反応を行った。CO濃度は30ppmと良好な結果を得た。
[実施例3]
金属酸化物微粒子層付基材(3)の調製
実施例1において、20V(DC)の電圧を2分間印加した以外は同様にして金属酸化物微粒子層付基材(3)を調製した。
得られた金属酸化物微粒子層付基材(3)について、微粒子層の厚さ、密着性、微粒子層の均一性を評価し、結果を表1に示した。
性能評価
実施例1と同様にして金属酸化物微粒子層付基材(3)についてCOのメタネーション反応を行った。CO濃度は5ppmと良好な結果を得た。
[実施例4]
繊維状微粒子(4)の調製
ルチルチタン粉末(商品名CR-EL、石原産業(株)製)60gを濃度40重量%のNaO
H水溶液10Lに混合した。この酸化チタン粉末混合アルカリ水溶液をオートクレーブに
充填し、140℃で20時間撹拌しながら水熱処理した。その後、室温までに冷却し、濾過分離し、1Nの塩酸20Lを掛けて洗浄し、ついで、120℃で16時間乾燥し、つい
で500℃で焼成して酸化チタンの繊維状微粒子(4)を調製した。繊維状微粒子(4)の長さ(L)、径(D)、アスペクト比(L/D)を測定し、結果を表1に示した。
金属酸化物微粒子分散液(4)の調製
実施例1において繊維状微粒子(4)20gを用いた以外は同様にして金属酸化物微粒子分散液(4)を調製した。
金属酸化物微粒子層付基材(4)の調製
実施例1において、金属酸化物微粒子分散液(4)を用いた以外は同様にして金属酸化物
微粒子層付基材(4)を調製した。
得られた金属酸化物微粒子層付基材(4)について、微粒子層の厚さ、密着性、微粒子層
の均一性を評価し、結果を表1に示した。
性能評価
実施例1と同様にして金属酸化物微粒子層付基材(4)についてCOのメタネーション反
応を行った。CO濃度は12ppmと良好な結果を得た。
[実施例5]
繊維状微粒子(5)の調製
ルチルチタン粉末(商品名CR-EL、石原産業(株)製)60gを濃度40重量%のNaO
H水溶液10Lに混合した。この酸化チタン粉末混合アルカリ水溶液をオートクレーブに
充填し、150℃で50時間撹拌しながら水熱処理した。その後、室温までに冷却し、濾過分離し、1Nの塩酸20Lを掛けて洗浄し、ついで、120℃で16時間乾燥し、つい
で500℃で焼成して酸化チタンの繊維状微粒子(5)を調製した。繊維状微粒子(5)の長さ(L)、径(D)、アスペクト比(L/D)を測定し、結果を表1に示した。
金属酸化物微粒子分散液(5)の調製
実施例1において繊維状微粒子(5)20gを用いた以外は同様にして金属酸化物微粒子
分散液(5)を調製した。
金属酸化物微粒子層付基材(5)の調製
実施例1において、金属酸化物微粒子分散液(5)を用いた以外は同様にして金属酸化物
微粒子層付基材(5)を調製した。
得られた金属酸化物微粒子層付基材(5)について、微粒子層の厚さ、密着性、微粒子層
の均一性を評価し、結果を表1に示した。
性能評価
実施例1と同様にして金属酸化物微粒子層付基材(5)についてCOのメタネーション反
応を行った。CO濃度は8ppmと良好な結果を得た。
[実施例6]
金属酸化物微粒子分散液(6)の調製
実施例1において、純水500gの代わりにイソプロピルアルコール500gに金属酸化物微粒子(1)80gを分散させた以外は同様にして金属酸化物微粒子分散液(6)を調製
した。
金属酸化物微粒子層付基材(6)の調製
実施例1において、金属酸化物微粒子分散液(6)を用いた以外は同様にして金属酸化物微粒子層付基材(5)を調製した。
得られた金属酸化物微粒子層付基材(6)について、微粒子層の厚さ、密着性、微粒子層の均一性を評価し、結果を表1に示した。
性能評価
実施例1と同様にして金属酸化物微粒子層付基材(6)についてCOのメタネーション反応を行った。CO濃度は17ppmと良好な結果を得た。
[実施例7]
金属酸化物微粒子分散液(7)の調製
実施例1において、コロイド粒子としてチタニアゾル100gを用いた以外は同様にして金属酸化物微粒子分散液(7)を調製した。
金属酸化物微粒子層付基材(7)の調製
実施例1において、金属酸化物微粒子分散液(7)を用いた以外は同様にして金属酸化物微粒子層付基材(7)を調製した。
得られた金属酸化物微粒子層付基材(7)について、微粒子層の厚さ、密着性、微粒子層の均一性を評価し、結果を表1に示した。
性能評価
実施例1と同様にして金属酸化物微粒子層付基材(7)についてCOのメタネーション反応を行った。CO濃度は10ppmと良好な結果を得た。
[実施例8]
金属酸化物微粒子分散液(8)の調製
実施例1において、コロイド粒子としてチタニアゾル600gを用いた以外は同様にして金属酸化物微粒子分散液(8)を調製した。
金属酸化物微粒子層付基材(8)の調製
実施例1において、金属酸化物微粒子分散液(8)を用いた以外は同様にして金属酸化物微粒子層付基材(7)を調製した。
得られた金属酸化物微粒子層付基材(8)について、微粒子層の厚さ、密着性、微粒子層の均一性を評価し、結果を表1に示した。
性能評価
実施例1と同様にして金属酸化物微粒子層付基材(8)についてCOのメタネーション反応を行った。CO濃度は8ppmと良好な結果を得た。
[実施例9]
金属酸化物微粒子(9)の調製
水素化処理触媒(触媒化成工業(株)製:CDS−R2、MoO3:11.8重量%、C
oO:2.9重量%、Al23:85.3重量%、径3mm、長さ5mmのペレット)を
粉砕して平均粒子径1.4μmの金属酸化物微粒子(9)を調製した。
金属酸化物微粒子分散液(9)の調製
実施例1において、金属酸化物微粒子(9)を用いた以外は同様にして金属酸化物微粒子分散液(9)を調製した。
金属酸化物微粒子層付基材(9)の調製
実施例1において、金属酸化物微粒子分散液(9)を用いた以外は同様にして金属酸化物微粒子層付基材(9)を調製した。
得られた金属酸化物微粒子層付基材(9)について、微粒子層の厚さ、密着性、微粒子層の均一性を評価し、結果を評に示した。
[比較例1]
金属酸化物微粒子分散液(R1)の調製
金属酸化物微粒子(1)80gを純水500gに分散させ、ついで、30分撹拌した後、
20分間超音波を照射して金属酸化物微粒子分散液(R1)を調製した。
金属酸化物微粒子層付基材(R1)の調製
実施例1において、金属酸化物微粒子分散液(R1)を用いた以外は同様にして金属酸化物微粒子層付基材(R1)を調製した。
得られた金属酸化物微粒子層付基材(R1)について、微粒子層の厚さ、密着性、微粒子層の均一性を評価し、結果を表1に示した。
性能評価
実施例1と同様にして金属酸化物微粒子層付基材(R1)についてCOのメタネーション反応を行った。CO濃度は200ppmであった。
[比較例2]
金属酸化物微粒子分散液(R2)の調製
金属酸化物微粒子(1)80gを純水500gに分散させ、撹拌しながらコロイド粒子と
してチタニアゾル(触媒化成工業(株)製:HPW-18NR、平均粒子径18nm、TiO2濃度10重量%、分散媒:水)250gを加えた。ついで、30分撹拌した後、20分間超音波を照射して金属酸化物微粒子分散液(R2)を調製した。
金属酸化物微粒子層付基材(R2)の調製
実施例1において、金属酸化物微粒子分散液(R2)を用いた以外は同様にして金属酸化物微粒子層付基材(R2)を調製した。
得られた金属酸化物微粒子層付基材(R2)について、微粒子層の厚さ、密着性、微粒子層の均一性を評価し、結果を表1に示した。
性能評価
実施例1と同様にして金属酸化物微粒子層付基材(R2)についてCOのメタネーション反応を行った。CO濃度は120ppmであった。
[参考例1]
繊維状微粒子(S1)の調製
ルチルチタン粉末(商品名CR-EL、石原産業(株)製)60gを濃度40重量%のNaO
H水溶液10Lに混合した。この酸化チタン粉末混合アルカリ水溶液をオートクレーブに
充填し、180℃で50時間撹拌しながら水熱処理した。その後、室温までに冷却し、濾過分離し、1Nの塩酸20Lを掛けて洗浄し、ついで、120℃で16時間乾燥し、つい
で500℃で焼成して酸化チタンの繊維状微粒子(S1)を調製した。繊維状微粒子(S1)の長さ(L)、径(D)、アスペクト比(L/D)を測定し、結果を表に示した。
金属酸化物微粒子分散液(S1)の調製
金属酸化物微粒子(1)80gを純水500gに分散させ、撹拌しながらコロイド粒子と
してチタニアゾル(触媒化成工業(株)製:HPW-18NR、平均粒子径18nm、TiO2濃度10重量%、分散媒:水)250gおよび繊維状微粒子(S1)20gを加えた。ついで、3
0分撹拌した後、20分間超音波を照射して金属酸化物微粒子分散液(S1)を調製した。
金属酸化物微粒子層付基材(S1)の調製
実施例1において、金属酸化物微粒子分散液(S1)を用いた以外は同様にして金属酸化物微粒子層付基材(S1)を調製した。
得られた金属酸化物微粒子層付基材(S1)について、微粒子層の厚さ、密着性、微粒子層の均一性を評価し、結果を表1に示した。
性能評価
実施例1と同様にして金属酸化物微粒子層付基材(S1)についてCOのメタネーション反応を行った。CO濃度は50ppmであった。
Figure 2007332451

Claims (9)

  1. 金属酸化物微粒子と繊維状微粒子との分散液に導電性基材を浸漬し、導電性基材と分散液に直流電圧を印加することを特徴とする導電性基材上への金属酸化物微粒子層の形成方法。
  2. 前記繊維状微粒子の長さ(L)が50nm〜10μm、径(D)が10nm〜2μm、アスペクト比(L)/(D)が5〜1,000の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の金属酸化物微粒子層の形成方法。
  3. 前記分散液中の繊維状微粒子の含有量が、固形分として金属酸化物微粒子の0.1〜20重量%の範囲にあることを特徴とする請求項1または2に記載の金属酸化物微粒子層の形成方法。
  4. 前記分散液が、さらに平均粒子径が2〜300nmの範囲にあるコロイド粒子を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の金属酸化物微粒子層の形成方法。
  5. 前記コロイド粒子の含有量が、固形分として金属酸化物微粒子の0.1〜20重量%の範囲にあることを特徴とする請求項4に記載の金属酸化物微粒子層の形成方法。
  6. 前記金属酸化物微粒子がMg、Ca、Ba、La、Ce、Ti、Zr、V、Cr、Mo、W、Mn、Zn、Al、Si、P、Sbからなる群から選ばれる1種以上の金属の酸化物からなり、該金属酸化物微粒子の平均粒子径が10nm〜5μmの範囲にあることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の金属酸化物微粒子層の形成方法。
  7. 前記微粒子層の厚さが10nm〜1mmの範囲にあることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の金属酸化物微粒子層の形成方法。
  8. 前記分散液の分散媒が、水、アルコール類、ケトン類、グリコール類、有機酸から選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の金属酸化物微粒子層の形成方法。
  9. 前記分散液の固形分濃度が1〜30重量%の範囲にあることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の金属酸化物微粒子層の形成方法。
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