以下、本発明をカラー画像形成装置に適用した場合の具体的な実施の形態につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、本発明は、カラー画像形成装置に限らず、白黒画像形成装置にも適用可能である。
図1は本発明が適用されるカラー画像形成装置の全体構成を示す概略図である。図示したカラー画像形成装置1は、電子写真方式で用紙に画像を形成するものであって、大きくは、画像読み取り装置2、画像形成部3及び用紙搬送装置4を備えた構成となっている。
画像読み取り装置2は、透明な原稿台(プラテンガラス)に置かれた原稿の画像を読み取るものである。この画像読み取り装置2は、例えばランプ、ミラー及びキャリッジ等からなる光学走査系と、この光学走査系で読み取り走査された光学像を結像されるレンズ系と、このレンズ系で結像された光学像を受光して電気信号に変換する画像読み取りセンサとを備えて構成されている。
画像形成部3は、K(ブラック)、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)の各色に対応する4つの感光体ドラム5,6,7,8と、各々の感光体ドラムに対応する4つの一次転写ロール9,10,11,12と、中間転写ベルト13と、二次転写ロール14と、バキューム搬送部15と、定着装置16とを備えた4連タンデム式の構成となっている。
各々の感光体ドラム5,6,7,8の周囲には、それぞれ帯電装置、画像書き込み装置、現像装置、クリーナー等が配置されている。帯電装置は感光体ドラムの表面を一様に帯電するもので、画像書き込み装置は帯電装置によって帯電された感光体ドラムの表面をレーザ光で走査することにより静電潜像を形成するものである。また、現像装置は現像剤としてのトナーを感光体ドラムの表面に供給することにより静電潜像を可視化(現像)してトナー画像を形成するもので、クリーナーは現像後に感光体ドラムに残留する不要なトナーを除去するものである。
これに対して、各々の一次転写ロール9,10,11,12は、それぞれに対応する感光体ドラム5,6,7,8の近傍に中間転写ベルト13を介して対向状態に配置されている。これらの一次転写ロール9,10,11,12は、上述のように感光体ドラム5,6,7,8上に形成されたトナー画像を中間転写ベルト13上に転写(一次転写)するものである。中間転写ベルト13は、複数(図例では5つ)のベルト支持ロールによってループ状に支持されている。
二次転写ロール14は、中間転写ベルト13と対向状態に配置されている。この二次転写ロール14は、上述のように中間転写ベルト13上に形成されたトナー画像を用紙(用紙)に転写(二次転写)するもので、このトナー画像の転写位置(二次転写位置)が画像形成部3における画像転写位置となる。バキューム搬送部15は、二次転写ロール14によってトナー画像が転写された用紙を定着装置16へと搬送するものである。定着装置16は、加熱加圧等によって用紙にトナー画像を定着させるものである。
一方、用紙搬送装置4は、第1の用紙収容部17、第2の用紙収容部18及び第3の用紙収容部19に収容された各々の用紙の中で、ユーザー操作により選択された用紙或いは自動用紙選択機能により選択された用紙を、それぞれ所定の経路で搬送するものである。各々の用紙収容部17,18,19の近傍には、それぞれに対応する送り出しロール20,21,22が配置されている。各々の送り出しロール20,21,22は、それぞれ対応する用紙収容部17,18,19から1枚ずつ分離して呼び出された用紙を挟み込んで用紙搬送路上に一時停止させるとともに、所定のスタート信号に基づくタイミングで用紙搬送方向の下流側に用紙を送り出すものである。また、画像読み取り装置2の近傍には、ユーザーによって操作される操作パネル23が設けられている。
ここで、各々の用紙収容部17,18,19を用紙搬送の始点とし、排出用紙積載収容部24を用紙搬送の終点とする用紙搬送路は、複数の用紙搬送路R1〜R5によって構成されている。用紙搬送路R1〜R5上には、それぞれ搬送ロールが所定の間隔で配置されている。第1の用紙収容部17に収容された用紙は、送り出しロール20により送り出された後、第1の用紙搬送路R1を経由して合流搬送部25へと送り込まれる。第2の用紙収容部18に収容された用紙は、送り出しロール21により送り出された後、第1の用紙搬送路R1を経由して合流搬送部25へと送り込まれる。一方、第3の用紙収容部19に収容された用紙は、送り出しロール22によって合流搬送部25へと直接送り込まれる。
合流搬送部25に送り込まれた用紙は、第2の用紙搬送路R2を通して画像形成部3における画像転写位置へと送り込まれる。さらに、画像転写位置を通過した用紙は、バキューム搬送部15により定着装置16に送り込まれた後、第3の用紙搬送路R3を経由して排出用紙積載収容部24へと排出される。これに対して、両面(第1面と第2面)に画像が形成される用紙は、定着装置16を通過した後、第4の用紙搬送路R4を経由して両面用反転部28に送り込まれ、そこで表裏反転された後、第5の用紙搬送路R5を経由して再び合流搬送部25へと送り込まれる。
このような用紙搬送路R1〜R5において、第2の用紙搬送路R2には姿勢矯正部26とレジストロール27が配置されている。姿勢矯正部26は、第2の用紙搬送路R2を搬送される用紙の姿勢を矯正(スキュー補正など)する部分である。レジストロール27は、所定の圧力で接触する一対のロールによって構成されたもので、当該一対のロールの間に用紙を挟み込みながら、当該一対のロールの回転によって画像転写位置に用紙を送り込むものである。
レジストロール27による用紙の送り込みに際しては、図示しないタイミング調整手段によって画像転写位置に対する用紙の到達タイミングが調整される。タイミング調整手段は、レジストロール27の上流側に設けられたレジセンサ(不図示)が用紙の通過を検知したタイミングに基づいて、例えばレジストロール27による用紙の搬送速度を可変(変速制御)することにより、画像転写位置へのトナー画像の到達タイミングに合わせて、当該画像転写位置に対する用紙の到達タイミングを調整する。
第3の用紙搬送路R3は、定着装置16から排出用紙積載収容部24に至る部分に形成された、画像形成済みの用紙を排出のための排出搬送路である。したがって、画像形成部3で画像が形成された用紙は、第3の用紙搬送路R3を通して排出用紙積載収容部24へと導かれる。第3の用紙搬送路R3上には分岐搬送部29が設けられている。また、第5の用紙搬送路R5上にはカール補正部30が設けられている。カール補正部30は、用紙のカールを補正するものである。
続いて、上記構成からなるカラー画像形成装置1の動作について説明する。先ず、画像読み取り装置2によって原稿の画像が読み取られると、これによって得られた画像信号を基に画像形成部3でトナー画像が形成される。この画像形成部3では、4つの感光体ドラム3,4,5,6を回転駆動しつつ、それぞれに対応する帯電装置、画像書き込み装置、現像装置によって各感光体ドラム5,6,7,8の表面にK,Y,M,Cのトナー画像が順に形成される。このように形成された各色のトナー画像は、一次転写ロール9,10,11,12によって順次、中間転写ベルト13の上に重ね転写される。これにより、中間転写ベルト13には、4色トナーを重ね合わせた多色(フルカラー)のトナー画像が形成される。このように中間転写ベルト13に形成されたトナー画像は、当該中間転写ベルト13に保持されて画像転写位置(二次転写位置)へと送り込まれる。
一方、操作パネル23を用いてユーザーにより選択された用紙収容部の用紙、又は自動選択機能によって選択された用紙収容部の用紙は、画像転写位置にトナー画像が到達するタイミングに合わせてレジロール27により送り込まれる。例えば、上述のように選択された用紙収容部が第1の用紙収容部17であるとすると、送り出しロール20によって送り出された用紙が第1の用紙搬送路R1を経由して合流搬送部25に送り込まれ、さらに第2の用紙搬送路R2を経由してレジストロール27により画像転写位置へと送り込まれる。
これにより、画像形成部3の画像転写位置では、中間転写ベルト13に保持されたトナー画像(カラー画像)が二次転写ロール14によって用紙に一括転写(二次転写)される。その後、用紙はバキューム搬送部15によって定着装置16に送られ、そこでトナー画像の定着処理が施された後、第3の用紙搬送路R3を経由して排出用紙積載収容部24に排出される。その際、用紙は第3の用紙搬送路R3上に設けられた分岐搬送部29を通して排出ロール32へと送り込まれ、この排出ロール32の回転によって排出用紙積載収容部24に排出される。また、排出ロール32によって排出される用紙は、排出用紙積載収容部24の上に順に積載して収容される。その際、排出用紙積載収容部24の位置は、当該排出用紙積載収容部24に収容された用紙の積載高さが高くなるにしたがって徐々に下方に移動するように制御される。
一方、両面に画像形成が行なわれる用紙は、定着装置16から第4の用紙搬送路R4を経由して両面用反転部28に送られ、そこで表裏反転されて第5の用紙搬送路R5に送られる。その後、用紙は第5の用紙搬送路R5に沿って搬送された後、当該用紙搬送路R5の終端近傍に設けられた送り出しロール31に突き当てられて一時停止する。そして、所定の再スタート信号に基づく送り出しロール31の回転により用紙が合流搬送部25に再度送り込まれる。以降は、上記同様の手順で用紙にトナー画像を転写、定着した後、第3の用紙搬送路R3を経由して用紙を排出用紙積載収容部24に排出する。また、画像形成済みの用紙を表裏反転して排出する場合は、定着装置16から第4の用紙搬送路R4に一旦、用紙を送り込んだ後、用紙反転部33の反転動作によって第3の用紙搬送路R3に用紙を送り込むことにより、第3の用紙搬送路R3を経由して用紙を排出用紙積載収容部24に排出する。その際、用紙は第3の用紙搬送路R3の途中に設けられた分岐搬送部29を通して排出ロール32へと送り込まれ、この排出ロール32の回転によって排出用紙積載収容部24に排出される。
[第1実施形態]
図2は本発明の第1実施形態に係る分岐搬送部29の構成例を示す概略図である。分岐搬送部29には2つの分岐搬送路34,35が設けられている。2つの分岐搬送路34,35は、定着装置16から排出用紙積載収容部24に至る第3の用紙搬送路R3上に設けられている。排出ロール32は、用紙搬送方向で第3の用紙搬送路R3の終端部に配置されている。各々の分岐搬送路34,35は、第3の用紙搬送路R3上の第1の位置(以下、「分岐位置」)P1から分岐して、分岐位置P1よりも下流側の第2の位置(以下、「合流位置」)P2で合流している。分岐位置P1は、定着装置16よりも下流側で、かつ反転搬送部33から送り込まれる用紙の合流位置よりも下流側に設定されている。合流位置P2は、排出ロール32の上流側に設定されている。各々の分岐搬送路34,35の搬送路長さは、互いに同じ長さに設定されている。また、各々の分岐搬送路34,35の搬送路長さは、最大用紙長さ以上の長さに設定されている。最大用紙長さとは、カラー画像形成装置1で取り扱うことができる最大の用紙の長さをいう。また、用紙の長さとは、用紙搬送方向の用紙の寸法をいう。
一方の分岐搬送路(以下、「第1の分岐搬送路」と記す)34には、用紙搬送方向に所定の間隔をあけて2つの分岐搬送ロール36,37が配置されている。同様に、他方の分岐搬送路(以下、「第2の分岐搬送路」と記す)35には、用紙搬送方向に所定の間隔をあけて2つの分岐搬送ロール38,39が配置されている。分岐搬送ロール36,37は、第1の分岐搬送路34に沿って用紙を搬送するもので、分岐搬送ロール38,39は、第2の分岐搬送路35に沿って用紙を搬送するものである。第1の分岐搬送路34上において、分岐搬送ロール36(以下、「第1の分岐搬送ロール」と記す)は、分岐搬送ロール(以下、第2の分岐搬送ロール)と記す)37よりも上流側に配置されている。また、第2の分岐搬送路35上において、分岐搬送ロール(以下、「第3の分岐搬送ロール」と記す)38は、分岐搬送ロール(以下、第4の分岐搬送ロール)と記す)29よりも上流側に配置されている。
さらに、第3の用紙搬送路R3上には、分岐位置P1よりも上流側に位置して用紙通過センサ40が配置されている。用紙通過センサ40は、定着装置16又は用紙反転部33から第3の用紙搬送路R3を通して分岐搬送部29に送り込まれる用紙の通過を、分岐位置P1よりも上流側で検知するものである。
用紙通過センサ40は、例えば、発光素子と受光素子を有するフォトセンサを用いて構成されるもので、用紙の先端がセンサの検知位置(センサ光軸)を通過したときにセンサの出力信号がオン状態からオフ状態に切り替わり、用紙の後端がセンサの検知位置を通過したときにセンサの出力信号がオフ状態からオン状態に切り替わるようになっている。したがって、第3の用紙搬送路R3上で用紙の先端がセンサの検知位置を通過したかどうかは、センサの出力信号がオン状態からオフ状態に切り替わったかどうかで判断することができる。また、第3の用紙搬送路R3上で用紙の後端がセンサの検知位置を通過したかどうかは、センサの出力信号がオフ状態からオン状態に切り替わったかどうかで判断することができる。
また、第3の用紙搬送路R3上において、分岐位置P1には搬送路切り替え部材41が設けられている。搬送路切り替え部材41は、第3の用紙搬送路R3を通して分岐搬送部29へと送り込まれる用紙の進路を、第1の分岐搬送路34と第2の分岐搬送路35の間で、いずれか一方の分岐搬送路に切り替えるものである。このため、搬送路切り替え部材41が用紙の進路を第1の分岐搬送路34に切り替えた状態では、第3の用紙搬送路R3に送り込まれた用紙が分岐位置P1から第1の分岐搬送路34に導かれる。また、搬送路切り替え部材41が用紙の進路を第2の分岐搬送路35に切り替えた状態では、第3の用紙搬送路R3に送り込まれた用紙が分岐位置P1から第2の分岐搬送路35に導かれる。
第1の分岐搬送路34には用紙通過センサ42が設けられ、第2の分岐搬送路35には用紙通過センサ43が設けられている。用紙通過センサ42は、第1の分岐搬送路34上で第2の分岐搬送ロール37から合流位置P2に至る搬送路の途中に設けられている。用紙通過センサ43は、第2の分岐搬送路35上で第4の分岐搬送ロール39から合流位置P2に至る搬送路の途中に設けられている。各々の用紙通過センサ42,43は、例えば、上記用紙検知センサ40と同様にフォトセンサを用いて構成されるものである。
図3は本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の制御系の概略構成を示すブロック図である。主制御部50は、画像形成装置1全体の処理動作を統括的に制御するものである。主制御部50は、大きくは、画像形成制御部51と用紙搬送制御部52とを備えた構成となっている。画像形成制御部51は、主として、画像形成部3による画像の形成動作を制御するものである。用紙搬送制御部52は、主として、用紙搬送装置4による用紙の搬送動作を制御するものである。
用紙搬送制御部52には、上述した用紙通過センサ40,42,43と、排出ロール32と、第1の分岐搬送ロール36と、第2の分岐搬送ロール37と、第3の分岐搬送ロール38と、第4の分岐搬送ロール39と、搬送路切り替え部材41とが接続されている。これにより、用紙通過センサ40,42,43の出力信号は、用紙搬送制御部52に個別に取り込まれる構成となっている。また、排出ロール32と各々の分岐搬送ロール36〜39の回転動作は、用紙搬送制御部52によって個別に制御され、搬送路切り替え部材41による搬送路の切り替え動作も用紙搬送制御部52によって制御される構成となっている。なお、図3においては、用紙搬送装置4の構成要素のうち、特に、第3の用紙搬送路R3上で用紙を搬送するための構成要素を抽出して表示し、それ以外の構成要素の表示は省略している。
本発明の第1実施形態に係る画像形成装置においては、画像形成処理に適用される画像形成条件が、予め設定された所定の条件を満たす場合と所定の条件を満たさない場合で、用紙搬送に適用される用紙搬送処理が変わる。画像形成条件が所定の条件を満たすかどうかは、例えば、図19に示すような手順にしたがって主制御部50が判断する。
判断の基準としては、用紙の種類がOHPシートであるか(ステップS101)、用紙の種類が厚紙であるか(ステップS102)、用紙の両面に画像を形成するジョブであるか(ステップS103)、画像の濃度が所定濃度以上であるか(ステップS104)、画像形成枚数が所定枚数以上であるか(ステップS105)、などの判断ステップを組み合わせている。そして、画像形成条件が所定の条件を満たす場合(ステップS105でYesの場合)は、第1の用紙搬送処理を適用して用紙搬送制御部52が用紙の搬送を制御し、画像形成条件が所定の条件を満たさない場合(ステップS103、ステップS104又はステップS105でNoの場合)は、第2のの用紙搬送処理を適用して用紙搬送制御部52が用紙の搬送を制御するものとなっている。
図4〜図6は、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置において、第3の用紙搬送路R3を通して分岐搬送部29に送り込まれる用紙を排出用紙積載収容部24に排出する際に、用紙搬送制御部52によって行なわれる第1の用紙搬送処理の手順を示すフローチャートである。なお、第2の用紙搬送処理の内容については、第1の用紙搬送処理の手順を説明した後に記述する。
まず、用紙搬送制御部52は、用紙通過センサ40の出力信号を監視しながら、用紙通過センサ40の検知位置を用紙の先端が通過したかどうかを判断する(ステップS1)。そして、用紙通過センサ40の検知位置を用紙の先端が通過したと判断すると、用紙搬送制御部52は、搬送路切り替え部材41の動作により用紙の進路を第1の分岐搬送路34に切り替えた後(ステップS2)、第1の分岐搬送ロール36と第2の分岐搬送ロール37の回転を開始する(ステップS3)。
次に、用紙搬送制御部52は、用紙通過センサ42の出力信号を監視しながら、用紙通過センサ42の検知位置を用紙の先端が通過したかどうかを判断する(ステップS4)。そして、用紙通過センサ42の検知位置を用紙の先端が通過したと判断すると、用紙搬送制御部52は、用紙の先端が合流位置P2に到達する前に第1の分岐搬送ロール36と第2の分岐搬送ロール37の回転を停止する(ステップS5)。これにより、図7(A)に示すように、1枚目の用紙46-1は、第1の分岐搬送路34に取り込まれた状態で停止する。
次に、用紙搬送制御部52は、用紙通過センサ40の出力信号を監視しながら、用紙通過センサ40の検知位置を用紙の先端が通過したかどうかを判断する(ステップS6)。そして、用紙通過センサ40の検知位置を用紙の先端が通過したと判断すると、用紙搬送制御部52は、搬送路切り替え部材41の動作により用紙の進路を第2の分岐搬送路34に切り替えた後(ステップS7)、第3の分岐搬送ロール38と第4の分岐搬送ロール39の回転を開始する(ステップS8)。
次に、用紙搬送制御部52は、用紙通過センサ43の出力信号を監視しながら、用紙通過センサ43の検知位置を用紙の先端が通過したかどうかを判断する(ステップS9)。そして、用紙通過センサ43の検知位置を用紙の先端が通過したと判断すると、用紙搬送制御部52は、用紙の先端が合流位置P2に到達する前に第3の分岐搬送ロール38と第4の分岐搬送ロール39の回転を停止する(ステップS10)。これにより、図7(B)に示すように、2枚目の用紙46-2は、第2の分岐搬送路35に取り込まれた状態で停止する。
次に、用紙搬送制御部52は、用紙通過センサ40の出力信号を監視しながら、用紙通過センサ40の検知位置を用紙の先端が通過したかどうかを判断する(ステップS11)。そして、用紙通過センサ40の検知位置を用紙の先端が通過したと判断すると、用紙搬送制御部52は、搬送路切り替え部材41の動作により用紙の進路を第1の分岐搬送路34に切り替えた後(ステップS12)、第1の分岐搬送ロール36、第2の分岐搬送ロール37及び排出ロール32の回転を開始する(ステップS13)。
これにより、図8(A)に示すように、1枚目の用紙46-1は、第1の分岐搬送路34から排出ロール32に向けて送り出された後、排出ロール32の回転によって排出用紙積載収容部24に排出される。また、第1の分岐搬送路34には、1枚目の用紙46-1と入れ替わるかたちで3枚目の用紙46-3が取り込まれる。その際、第1の分岐搬送路34と搬送ロール32との間で1枚目の用紙46-1の搬送速度を、3枚目の用紙46-3と接触しない速度まで遅くしてもよい。
次に、用紙搬送制御部52は、用紙通過センサ42の出力信号を監視しながら、用紙通過センサ42の検知位置を用紙の先端が通過したかどうかを判断する(ステップS14)。そして、用紙通過センサ42の検知位置を用紙の先端が通過したと判断すると、用紙搬送制御部52は、用紙の先端が合流位置P2に到達する前に第1の分岐搬送ロール36、第2の分岐搬送ロール37及び排出ロール32の回転を停止する(ステップS15)。これにより、3枚目の用紙46-3は第1の分岐搬送路34に取り込まれた状態で停止する。
次に、用紙搬送制御部52は、上記ステップS15で第1の分岐搬送路34に停止した用紙が最後の用紙であるかどうかを判断する(ステップS16)。最後の用紙とは、1回の画像形成処理(画像形成ジョブ)で画像形成される最後の用紙をいう。例えば、カラー画像形成装置1が1回の画像形成処理で100枚の用紙に画像形成を行なう場合は、100枚目の用紙が最後の用紙となる。
上記ステップS16で最後の用紙ではないと判断すると、用紙搬送制御部52は、用紙通過センサ40の出力信号を監視しながら、用紙通過センサ40の検知位置を用紙の先端が通過したかどうかを判断する(ステップS17)。そして、用紙通過センサ40の検知位置を用紙の先端が通過したと判断すると、用紙搬送制御部52は、搬送路切り替え部材41の動作により用紙の進路を第2の分岐搬送路35に切り替えた後(ステップS18)、第3の分岐搬送ロール38、第4の分岐搬送ロール39及び排出ロール32の回転を開始する(ステップS20)。
これにより、図8(B)に示すように、2枚目の用紙46-2は、第2の分岐搬送路35から排出ロール32に向けて送り出された後、排出ロール32の回転によって排出用紙積載収容部24に排出される。また、第2の分岐搬送路35には、2枚目の用紙46-2と入れ替わるかたちで4枚目の用紙46-4が取り込まれる。その際、第2の分岐搬送路35と搬送ロール32との間で2枚目の用紙46-2の搬送速度を、4枚目の用紙46-4と接触しない速度まで遅くしてもよい。
次に、用紙搬送制御部52は、用紙通過センサ43の出力信号を監視しながら、用紙通過センサ43の検知位置を用紙の先端が通過したかどうかを判断する(ステップS20)。そして、用紙通過センサ43の検知位置を用紙の先端が通過したと判断すると、用紙搬送制御部52は、用紙の先端が合流位置P2に到達する前に第3の分岐搬送ロール38、第4の分岐搬送ロール39及び排出ロール32の回転を停止する(ステップS21)。これにより、4枚目の用紙46-4は第2の分岐搬送路35に取り込まれた状態で停止する。
次に、用紙搬送制御部52は、上記ステップS21で第2の分岐搬送路35に停止した用紙が最後の用紙であるかどうかを判断する(ステップS22)。そして、ステップS22で最後の用紙ではないと判断すると、上記ステップS11に戻って5枚目以降の用紙の搬送を継続する。
一方、上記ステップS16で最後の用紙であると判断すると、用紙搬送制御部52は、第3の分岐搬送ロール38、第4の分岐搬送ロール39及び排出ロール32を回転させて第2の分岐搬送路35から排出用紙積載収容部24に用紙を排出した後(ステップS23)、第1の分岐搬送ロール36、第2の分岐搬送ロール37及び排出ロール32を回転させて第1の分岐搬送路34から排出用紙積載収容部24に用紙を排出し(ステップS24)、一連の処理を終える。
また、上記ステップS22で最後の用紙であると判断すると、用紙搬送制御部52は、第1の分岐搬送ロール36、第2の分岐搬送ロール37及び排出ロール32を回転させて第1の分岐搬送路34から排出用紙積載収容部24に用紙を排出した後(ステップS25)、第3の分岐搬送ロール38、第4の分岐搬送ロール39及び排出ロール32を回転させて第2の分岐搬送路35から排出用紙積載収容部24に用紙を排出し(ステップS26)、一連の処理を終える。
これに対して、用紙搬送制御部52が第2の用紙搬送処理を適用して用紙の搬送を制御する場合は、搬送路切り替え部材41によって用紙の進路を固定的に第1の分岐搬送路34に切り替えた状態に保持して、用紙検知センサ40の検知位置を通過した用紙を常に第1の分岐搬送路34に導くとともに、第1の分岐搬送路34で用紙を一時停止させることなく(換言すると、第1の分岐搬送ロール36、第2の分岐搬送ロール37及び排出ロール32を継続的に回転させて)、第1の分岐搬送路34から排出ロール32を経由して排出用紙積載収容部24に用紙を排出する。
[第2実施形態]
図9は本発明の第2実施形態に係る分岐搬送部29の構成例を示す概略図である。また、図10は本発明の第2実施形態に係る画像形成装置の制御系の概略構成を示すブロック図である。本発明の第2実施形態においては、上記第1実施形態と比較して、第1の分岐搬送路34に用紙通過センサ42とは別に用紙通過センサ44を追加で設けて、当該用紙通過センサ44を搬送制御部52に接続した点と、第2の分岐搬送路35に用紙通過センサ43とは別に用紙通過センサ45を追加で設けて、当該用紙通過センサ45を搬送制御部52に接続した点が異なる。
用紙通過センサ42は、第1の分岐搬送路34上で分岐搬送ロール37から合流位置P2に至る搬送路の途中に設けられ、用紙通過センサ44は、第1の分岐搬送路34上で用紙通過センサ42よりも上流側でかつ分岐搬送ロール36から分岐搬送ロール37に至る搬送路の途中に設けられている。また、用紙通過センサ42は、用紙搬送方向で合流位置P2よりも上流側に配置され、用紙通過センサ44は、用紙搬送方向で第1の分岐搬送路34の中間点よりも上流側に配置されている。
一方、用紙通過センサ43は、第2の分岐搬送路35上で分岐搬送ロール39から合流位置P2に至る搬送路の途中に設けられ、用紙通過センサ45は、第2の分岐搬送路35上で用紙通過センサ43よりも上流側でかつ分岐搬送ロール38から分岐搬送ロール39に至る搬送路の途中に設けられている。また、用紙通過センサ43は、用紙搬送方向で合流位置P2よりも上流側に配置され、用紙通過センサ45は、用紙搬送方向で第2の分岐搬送路35の中間点よりも上流側に配置されている。
本発明の第2実施形態に係る画像形成装置においては、上記第1実施形態と同様に、画像形成処理に適用される画像形成条件が、予め設定された所定の条件を満たす場合と所定の条件を満たさない場合で、用紙搬送に適用される用紙搬送処理が変わる。さらに、画像形成条件が所定の条件を満たす場合において、画像形成の対象(給紙対象)となる用紙の長さが、最大用紙長さの半分を超える場合は、上記第1実施形態で記述した第1の用紙搬送処理を適用して用紙搬送制御部52が用紙の搬送を制御するが、画像形成の対象となる用紙の長さが、最大用紙長さの半分以下である場合は、上記第1の用紙搬送処理と異なる第3の用紙搬送処理を適用して用紙搬送制御部52が用紙の搬送を制御する。
ちなみに、画像形成の対象となる用紙の長さが最大用紙長さの半分を超える場合とは、例えば、最大用紙長さがA3長手寸法相当=420mmで、画像形成の対象となる用紙の長さがA4長手寸法相当=297mmである場合をいう。また、画像形成の対象となる用紙の長さが最大用紙長さの半分を超える場合とは、例えば、最大用紙長さがA3長手寸法相当=420mmで、画像形成の対象となる用紙の長さがA4短手寸法相当=210mmである場合をいう。
また、画像形成の対象となる用紙の長さは、例えば、画像転写位置よりも上流側の第2の用紙搬送路R2上に用紙通過センサを設け、この用紙通過センサが用紙の先端通過を検知してから後端通過を検知するまでの時間を計測することで検知してもよいし、画像形成に使用される用紙を収容する用紙収容部17,18,19に個別に設定される用紙の属性情報(用紙サイズ情報)に基づいて検知してもよい。
図11〜図14は、本発明の第2実施形態に係る画像形成装置において、第3の用紙搬送路R3を通して分岐搬送部29に送り込まれる用紙を排出用紙積載収容部24に排出する際に、用紙搬送制御部52によって行なわれる第3の用紙搬送処理の手順を示すフローチャートである。
まず、用紙搬送制御部52は、用紙通過センサ40の出力信号を監視しながら、用紙通過センサ40の検知位置を用紙の先端が通過したかどうかを判断する(ステップS31)。そして、用紙通過センサ40の検知位置を用紙の先端が通過したと判断すると、用紙搬送制御部52は、搬送路切り替え部材41の動作により用紙の進路を第1の分岐搬送路34に切り替えた後(ステップS32)、第1の分岐搬送ロール36と第2の分岐搬送ロール37の回転を開始する(ステップS33)。
次に、用紙搬送制御部52は、用紙通過センサ42の出力信号を監視しながら、用紙通過センサ42の検知位置を用紙の先端が通過したかどうかを判断する(ステップS34)。そして、用紙通過センサ42の検知位置を用紙の先端が通過したと判断すると、用紙搬送制御部52は、T1(sec)後に第2の分岐搬送ロール37の回転を停止する(ステップS35)。T1(sec)は、用紙通過センサ42の検知位置を通過した用紙の先端が合流位置P2よりも僅かに上流側の位置で停止するように予め設定された時間である。これにより、図15(A)に示すように、1枚目の用紙46-1は、第1の分岐搬送路34の下流側に取り込まれた状態で停止する。
次に、用紙搬送制御部52は、用紙通過センサ44の出力信号を監視しながら、用紙通過センサ44の検知位置を用紙の先端が通過したかどうかを判断する(ステップS36)。そして、用紙通過センサ44の検知位置を用紙の先端が通過したと判断すると、用紙搬送制御部52は、T2(sec)後に第1の分岐搬送ロール36の回転を停止する(ステップS37)。T2(sec)は、用紙通過センサ44の検知位置を通過した用紙の先端が第1の分岐搬送路34の中間点よりも僅かに上流側の位置で停止するように予め設定された時間である。これにより、図15(B)に示すように、2枚目の用紙46-2は、第1の分岐搬送路34の上流側に取り込まれた状態で停止する。したがって、第1の分岐搬送路34には、1枚目の用紙46-1と2枚目の用紙46-2が縦列に並んで取り込まれた状態となる。
次に、用紙搬送制御部52は、用紙通過センサ40の出力信号を監視しながら、用紙通過センサ40の検知位置を用紙の先端が通過したかどうかを判断する(ステップS38)。そして、用紙通過センサ40の検知位置を用紙の先端が通過したと判断すると、用紙搬送制御部52は、搬送路切り替え部材41の動作により用紙の進路を第2の分岐搬送路35に切り替えた後(ステップS39)、第3の分岐搬送ロール38と第4の分岐搬送ロール39の回転を開始する(ステップS40)。
次に、用紙搬送制御部52は、用紙通過センサ43の出力信号を監視しながら、用紙通過センサ43の検知位置を用紙の先端が通過したかどうかを判断する(ステップS41)。そして、用紙通過センサ43の検知位置を用紙の先端が通過したと判断すると、用紙搬送制御部52は、T3(sec)後に第4の分岐搬送ロール39の回転を停止する(ステップS42)。T3(sec)は、用紙通過センサ43の検知位置を通過した用紙の先端が合流位置P2よりも僅かに上流側の位置で停止するように予め設定された時間である。これにより、図16(A)に示すように、3枚目の用紙46-3は、第2の分岐搬送路35の下流側に取り込まれた状態で停止する。
次に、用紙搬送制御部52は、用紙通過センサ45の出力信号を監視しながら、用紙通過センサ45の検知位置を用紙の先端が通過したかどうかを判断する(ステップS43)。そして、用紙通過センサ45の検知位置を用紙の先端が通過したと判断すると、用紙搬送制御部52は、T4(sec)後に第3の分岐搬送ロール38の回転を停止する(ステップS44)。T4(sec)は、用紙通過センサ45の検知位置を通過した用紙の先端が第2の分岐搬送路35の中間点よりも僅かに上流側の位置で停止するように予め設定された時間である。これにより、図16(B)に示すように、4枚目の用紙46-4は、第2の分岐搬送路35の上流側に取り込まれた状態で停止する。したがって、第2の分岐搬送路35には、3枚目の用紙46-3と4枚目の用紙46-4が縦列に並んで取り込まれた状態となる。
次に、用紙搬送制御部52は、用紙通過センサ40の出力信号を監視しながら、用紙通過センサ40の検知位置を用紙の先端が通過したかどうかを判断する(ステップS45)。そして、用紙通過センサ40の検知位置を用紙の先端が通過したと判断すると、用紙搬送制御部52は、搬送路切り替え部材41の動作により用紙の進路を第1の分岐搬送路34に切り替えた後(ステップS46)、第1の分岐搬送ロール36、第2の分岐搬送ロール37及び排出ロール32の回転を開始する(ステップS47)。
これにより、図17(A)に示すように、1枚目の用紙46-1と2枚目の用紙46-2は、第1の分岐搬送路34から排出ロール32に向けて送り出された後、排出ロール32の回転によって排出用紙積載収容部24に順に排出される。また、第1の分岐搬送路34には、1枚目の用紙46-1と2枚目の用紙46-2に入れ替わるかたちで5枚目の用紙46-5が取り込まれる。その際、第1の分岐搬送路34と搬送ロール32との間で1枚目の用紙46-1と2枚目の用紙46-2の搬送速度を、5枚目の用紙46-5と接触しない速度まで遅くしてもよい。
次に、用紙搬送制御部52は、用紙通過センサ42の出力信号を監視しながら、用紙通過センサ42の検知位置を次用紙の先端が通過したかどうかを判断する(ステップS48)。そして、用紙通過センサ42の検知位置を次用紙の先端が通過したと判断すると、用紙搬送制御部52は、T1(sec)後に第2の分岐搬送ロール37の回転を停止する(ステップS49)。ここで記述する「次用紙」とは、上記ステップS47で第1の分岐搬送ロール36、第2の分岐搬送ロール37及び排出ロール32の回転を開始した際に、第1の分岐搬送路34から排出ロール32へと送り出される2枚の用紙の後に続いて、分岐位置P1から第1の分岐搬送路34へと送り込まれる用紙をいう。これにより、5枚目の用紙46-5は第1の分岐搬送路34の下流側に取り込まれた状態で停止する。
次に、用紙搬送制御部52は、上記ステップS49で第1の分岐搬送路34に停止した用紙が最後の用紙であるかどうかを判断する(ステップS50)。ステップS50で最後の用紙ではないと判断すると、用紙搬送制御部52は、用紙通過センサ44の出力信号を監視しながら、用紙通過センサ44の検知位置を用紙の先端が通過したかどうかを判断する(ステップS51)。そして、用紙通過センサ44の検知位置を用紙の先端が通過したと判断すると、用紙搬送制御部52は、T2(sec)後に第1の分岐搬送ロール36の回転を停止する(ステップS52)。これにより、図17(B)に示すように、6枚目の用紙46-6は、第1の分岐搬送路34の上流側に取り込まれた状態で停止する。したがって、第1の分岐搬送路34には、5枚目の用紙46-5と6枚目の用紙46-6が縦列に並んで取り込まれた状態となる。
次に、用紙搬送制御部52は、上記ステップS52で第1の分岐搬送路34に停止した用紙が最後の用紙であるかどうかを判断する(ステップS53)。ステップS53で最後の用紙ではないと判断すると、用紙搬送制御部52は、用紙通過センサ40の出力信号を監視しながら、用紙通過センサ40の検知位置を用紙の先端が通過したかどうかを判断する(ステップS54)。そして、用紙通過センサ40の検知位置を用紙の先端が通過したと判断すると、用紙搬送制御部52は、搬送路切り替え部材41の動作により用紙の進路を第2の分岐搬送路35に切り替えた後(ステップS55)、第3の分岐搬送ロール38、第4の分岐搬送ロール39及び排出ロール32の回転を開始する(ステップS56)。
これにより、図18(A)に示すように、3枚目の用紙46-3と4枚目の用紙46-4は、第2の分岐搬送路35から排出ロール32に向けて送り出された後、排出ロール32の回転によって排出用紙積載収容部24に順に排出される。また、第2の分岐搬送路35には、3枚目の用紙46-3と4枚目の用紙46-4に入れ替わるかたちで7枚目の用紙46-7が取り込まれる。その際、第2の分岐搬送路35と搬送ロール32との間で3枚目の用紙46-3と4枚目の用紙46-4の搬送速度を、7枚目の用紙46-7と接触しない速度まで遅くしてもよい。
次に、用紙搬送制御部52は、用紙通過センサ43の出力信号を監視しながら、用紙通過センサ43の検知位置を次用紙の先端が通過したかどうかを判断する(ステップS57)。そして、用紙通過センサ43の検知位置を次用紙の先端が通過したと判断すると、用紙搬送制御部52は、T3(sec)後に第4の分岐搬送ロール39の回転を停止する(ステップS58)。ここで記述する「次用紙」とは、上記ステップS56で第3の分岐搬送ロール38、第4の分岐搬送ロール39及び排出ロール32の回転を開始した際に、第2の分岐搬送路35から排出ロール32へと送り出される2枚の用紙の後に続いて、分岐位置P1から第2の分岐搬送路35へと送り込まれる用紙をいう。これにより、7枚目の用紙46-7は、第2の分岐搬送路35の下流側に取り込まれた状態で停止する。
次に、用紙搬送制御部52は、上記ステップS58で第2の分岐搬送路35に停止した用紙が最後の用紙であるかどうかを判断する(ステップS59)。ステップS59で最後の用紙ではないと判断すると、用紙搬送制御部52は、用紙通過センサ45の出力信号を監視しながら、用紙通過センサ45の検知位置を用紙の先端が通過したかどうかを判断する(ステップS60)。そして、用紙通過センサ45の検知位置を用紙の先端が通過したと判断すると、用紙搬送制御部52は、T4(sec)後に第3の分岐搬送ロール38の回転を停止する(ステップS61)。これにより、図18(B)に示すように、8枚目の用紙46-8は、第2の分岐搬送路35の上流側に取り込まれた状態で停止する。したがって、第2の分岐搬送路35には、7枚目の用紙46-7と8枚目の用紙46-8が縦列に並んで取り込まれた状態となる。
次に、用紙搬送制御部52は、上記ステップS61で第2の分岐搬送路35に停止した用紙が最後の用紙であるかどうかを判断する(ステップS62)。そして、ステップS62で最後の用紙ではないと判断すると、上記ステップS45に戻って9枚目以降の用紙の搬送を継続する。
一方、上記ステップS50又はステップS53で最後の用紙であると判断すると、用紙搬送制御部52は、第3の分岐搬送ロール38、第4の分岐搬送ロール39及び排出ロール32を回転させて第2の分岐搬送路35から排出用紙積載収容部24に用紙を排出した後(ステップS63)、第1の分岐搬送ロール36、第2の分岐搬送ロール37及び排出ロール32を回転させて第1の分岐搬送路34から排出用紙積載収容部24に用紙を排出し(ステップS64)、一連の処理を終える。
また、上記ステップS59又はステップS62で最後の用紙であると判断すると、用紙搬送制御部52は、第1の分岐搬送ロール36、第2の分岐搬送ロール37及び排出ロール32を回転させて第1の分岐搬送路34から排出用紙積載収容部24に用紙を排出した後(ステップS65)、第3の分岐搬送ロール38、第4の分岐搬送ロール39及び排出ロール32を回転させて第2の分岐搬送路35から排出用紙積載収容部24に用紙を排出し(ステップS66)、一連の処理を終える。
なお、上記第1実施形態及び第2実施形態においては、第3の用紙搬送路R3の途中に2つの分岐搬送路34,35を設けたが、3つ以上の分岐搬送路を設けてもよい。また、各々の分岐搬送路に取り込んだ用紙を冷却する冷却手段(例えば、送風ファンなど)を設けてもよい。
1…カラー画像形成装置、3…画像形成部、4…用紙搬送装置、16…定着装置、24…排出用紙積載収容部、29…分岐搬送部、32…排出ロール、34,35…分岐搬送路、36〜39…分岐搬送ロール、40,42,43,44,45…用紙通過センサ、41…搬送路切り替え部材、52…用紙搬送制御部、R1〜R5…用紙搬送路