JP2007331320A - 2色成形用金型、2色成形部材、電子機器及び2色成形方法 - Google Patents

2色成形用金型、2色成形部材、電子機器及び2色成形方法 Download PDF

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Abstract

【課題】2次成形用金型による1色目の成形部材に対する傷付け及び1色目、2色目の成形部材に対する不要な痕跡の残存を軽減することができる2色成形用金型等を提供すること。
【解決手段】2次成形用金型230は、1色目の成形部材11と2色目の成形部材21の境界部分31を画成する金型部位先端233が、少なくとも鈍角を含む形状に形成されている。これにより、1色目の成形部材における2色目の成形部材との境界部分は、2次成形用金型の鈍角を含む形状を有する金型部位先端と当接するので、直角の角部を有する金型部位先端と当接した場合と比べて、1色目の成形部材に対する接触面積を小さくすることができ、傷付け及び不要な痕跡の残存を軽減することができる。
【選択図】図6

Description

本発明は、1色目の成形部材を成形する1次成形用金型と2色目の成形部材を成形する2次成形用金型を備えた2色成形用金型、その2色成形用金型により成形された2色成形部材、その2色成形部材を備えた電子機器及び2色成形方法に関する。
2種類の合成樹脂等を順次射出して一体の2色成形品を成形する2色成形が、種々の製品に適用されるようになってきている。この2色成形品は、可動成形用金型と固定成形用金型とを備えた2色成形用金型により成形される。一般に、固定成形用金型は、1色目の成形品を成形するキャビティが形成された1次成形用金型と、この1次成形用金型と可動成形用金型の回転軸を挟んで一体的に対称配置され、2色目の成形品を成形するキャビティが形成された2次成形用金型を有する。可動成形用金型は、固定成形用金型に対し対向配置され、1次成形用金型及び2次成形用金型の各キャビティに対応するキャビティが形成されている。
このような2色成形用金型による2色成形方法は、先ず、可動成形用金型を固定成形用金型に型閉じし、1次成形用金型側で1色目の成形品を成形する。そして、可動成形用金型を固定成形用金型から型開きし、1色目の成形品を可動成形用金型に付着させたまま、可動成形用金型を回転軸を中心に180°回転させる。次に、可動成形用金型を固定成形用金型に型閉じし、2次成形用金型側で2色目の成形品を成形する。そして、可動成形用金型を固定成形用金型から型開きし、一体化された2色成形品を可動成形用金型から取り出す。尚、実際の成形では、1次成形用金型側での射出と2次成形用金型側での射出は略同時に動作しており、可動成形用金型の半回転毎に1つの2色成形品が成形される。
上述したように、1次成形用金型により1色目の成形品を成形した後、可動成形用金型に付着させた状態の1色目の成形品を2次成形用金型で挟み込み、この2次成形用金型により2色目の成形品を成形する。このため、2次成形用金型の角部等により1色目の成形品に傷を付けてしまう場合があり、商品としての価値を低下させるおそれがある。そこで、2次成形用金型のキャビティの一部を成すブロックを新たに設け、2次成形用金型の角部等が1色目の成形品に接触しないようにして傷付けを防止した2色成形用金型が提案されている(特許文献1参照)。
また、1色目の成形品を挟み込む2次成形用金型のキャビティの幅方向の寸法を、1色目の成形品の挟み込まれる部分の幅方向の寸法よりも広くすると共に、その2次成形用金型のキャビティの深さ方向の寸法を、1色目の成形品の深さ方向の寸法よりも小さくすることにより、2次成形用金型の角部等が1色目の成形品に接触しないようにして傷付けを防止した2色成形用金型が提案されている(特許文献2参照)。
特開2002−11762号公報 特開平11−188740号公報
上述した特許文献1、2記載の従来技術によれば、2次成形用金型の角部等により1色目の成形品に傷を付けてしまうことを防止することはできる。ところが、特許文献1記載の従来技術では、2次成形用金型とブロックが2色目の成形用のキャビティ内で接触しているため、2色目の成形品に不要な痕跡が残存する場合がある。また、特許文献2記載の従来技術では、2次成形用金型により1色目の成形品を押し潰す必要があるため、1色目の成形品に不要な痕跡が残存する場合がある。
本発明は、上記のような種々の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、2次成形用金型による1色目の成形部材に対する傷付け及び1色目、2色目の成形部材に対する不要な痕跡の残存を軽減することができる2色成形用金型、その2色成形用金型により成形された2色成形部材、その2色成形部材を備えた電子機器及び2色成形方法を提供することにある。
上記目的達成のため、本発明の2色成形用金型では、1色目の成形部材を成形する1次成形用金型と2色目の成形部材を成形する2次成形用金型を備えた2色成形用金型であって、前記2次成形用金型は、前記1色目の成形部材と前記2色目の成形部材の境界部分を画成する金型部位先端が、少なくとも鈍角を含む形状に形成されていることを特徴としている。これにより、1色目の成形部材における2色目の成形部材との境界部分は、2次成形用金型の鈍角を含む形状を有する金型部位先端と当接するので、直角の角部を有する金型部位先端と当接した場合と比べて、1色目の成形部材に対する接触面積を小さくすることができ、傷付け及び不要な痕跡の残存を軽減することができる。
また、前記2次成形用金型の前記金型部位先端の形状は、平坦部及びそれに続く面取り部を含むことを特徴としている。面取り部を可能な限り大きくして平坦部を可能な限り小さくすることにより、2次成形用金型の金型部位先端と当接する1色目の成形部材の部分を、2色目の成形部材との境界線に近付けてぼかすことができるので、例え2次成形用金型の金型部位先端により傷や不要な痕跡が付いたとしても、それらを目立たなくすることができる。
また、前記1次成形用金型は、前記2次成形用金型の前記金型部位先端が入り込むことが可能な凹部を、前記1色目の成形部材に成形可能なように形成されていることを特徴としている。これにより、2次成形用金型の金型部位先端と当接する1色目の成形部材の部分には凹部が形成されることになるので、例え2次成形用金型の金型部位先端により傷や不要な痕跡が付いたとしても、それらを目立たなくすることができる。
上記目的達成のため、本発明の2色成形部材では、1色目の成形部材を成形する1次成形用金型と2色目の成形部材を成形する2次成形用金型を備えた2色成形用金型により成形された2色成形部材であって、前記2次成形用金型は、前記1色目の成形部材と前記2色目の成形部材の境界部分を画成する金型部位先端が、少なくとも鈍角を含む形状に形成されており、当該2次成形用金型を用いて成形されたことを特徴としている。これにより、1色目の成形部材における2色目の成形部材との境界部分は、2次成形用金型の鈍角を含む形状を有する金型部位先端と当接するので、直角の角部を有する金型部位先端と当接した場合と比べて、1色目の成形部材に対する接触面積を小さくすることができ、傷付け及び不要な痕跡の残存を軽減した2色成形部材とすることができる。
また、前記2次成形用金型の前記金型部位先端の形状は、平坦部及びそれに続く面取り部を含み、当該2次成形用金型を用いて成形されたことを特徴としている。面取り部を可能な限り大きくして平坦部を可能な限り小さくすることにより、2次成形用金型の金型部位先端と当接する1色目の成形部材の部分を、2色目の成形部材との境界線に近付けてぼかすことができるので、例え2次成形用金型の金型部位先端により傷や不要な痕跡が付いたとしても、それらを目立たなくした2色成形部材とすることができる。
また、前記1次成形用金型は、前記2次成形用金型の前記金型部位先端が入り込むことが可能な凹部を、前記1色目の成形部材に成形可能なように形成されており、当該1次成形用金型を用いて成形されたことを特徴としている。これにより、2次成形用金型の金型部位先端と当接する1色目の成形部材の部分には凹部が形成されることになるので、例え2次成形用金型の金型部位先端により傷や不要な痕跡が付いたとしても、それらを目立たなくした2色成形部材とすることができる。
また、前記1色目の成形部材は、メッキが不可能な材料で成形され、前記2色目の成形部材は、メッキが可能な材料で成形されたことを特徴としている。これにより、部分メッキ時における非メッキ部分のマスキングを不要として部分メッキを低コストで処理することができると共に、不要な痕跡を目立たなくした2色成形部材を得ることができる。また、前記1色目の成形部材は、ボタン基体部を含み、前記2色目の成形部材は、前記ボタン基体部の周縁部を含むことを特徴としている。これにより、ボタン基体部の周縁部をメッキにより縁取りすることができるので、視認性とデザイン性を高めたボタンを得ることができる。上記目的達成のため、本発明の電子機器では、少なくとも上記ボタン基体部及び該ボタン基体部の周縁部を有するボタンを備えたことを特徴としている。これにより、上記各作用効果を奏する電子機器を提供することが可能である。
上記目的達成のため、本発明の2色成形用金型では、1色目の成形部材を成形する1次成形用金型と2色目の成形部材を成形する2次成形用金型を備えた2色成形用金型を用いた2色成形方法であって、前記1色目の成形部材と前記2色目の成形部材の境界部分を成形する前記2次成形用金型の金型部位先端を、少なくとも鈍角を含む形状に形成し、前記1次成形用金型を用いて前記1色目の成形部材を成形した後、当該2次成形用金型を用いて前記2色目の成形部材を成形することを特徴としている。これにより、1色目の成形部材における2色目の成形部材との境界部分は、2次成形用金型の鈍角を含む形状を有する金型部位先端と当接するので、直角の角部を有する金型部位先端と当接した場合と比べて、1色目の成形部材に対する接触面積を小さくすることができ、傷付け及び不要な痕跡の残存を軽減することができる。
また、前記2次成形用金型の前記金型部位先端の形状は、平坦部及びそれに続く面取り部を含むことを特徴としている。面取り部を可能な限り大きくして平坦部を可能な限り小さくすることにより、2次成形用金型の金型部位先端と当接する1色目の成形部材の部分を、2色目の成形部材との境界線に近付けてぼかすことができるので、例え2次成形用金型の金型部位先端により傷や不要な痕跡が付いたとしても、それらを目立たなくすることができる。
また、前記2次成形用金型の前記金型部位先端が入り込むことが可能な凹部を、前記1色目の成形部材に成形可能となるように、前記1次成形用金型を形成し、当該1次成形用金型を用いて前記1色目の成形部材を成形した後、前記2次成形用金型を用いて前記2色目の成形部材を成形することを特徴としている。これにより、2次成形用金型の金型部位先端と当接する1色目の成形部材の部分には凹部が形成されることになるので、例え2次成形用金型の金型部位先端により傷や不要な痕跡が付いたとしても、それらを目立たなくすることができる。
本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。尚、以下に説明する実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本発明の実施の形態に係る2色成形用金型の断面図である。この2色成形用金型200は、図示しない射出成形機に装着されて2種類の合成樹脂等が順次射出されることにより一体の2色成形品(2色成形部材)を成形する金型であり、固定成形用金型210と、この固定成形用金型210に対向配置された可動成形用金型250を備えている。
固定成形用金型210は、射出成形機に固定配置されている。可動成形用金型250は、射出成形機に備えられている図示しない金型可動盤により中心軸C方向である図示矢印a方向に移動自在であって中心軸Cを中心に図示矢印b方向に回転自在に配置されている。即ち、可動成形用金型250は、固定成形用金型210に対して接触・離間可能であって固定成形用金型210と平行状態を保ったまま回転可能となっている。尚、金型可動盤は、例えば油圧シリンダと油圧モータを備えており、油圧シリンダにより可動成形用金型250を移動させ、油圧モータにより可動成形用金型250を回転させるように構成されている。
固定成形用金型210は、1色目の成形品(成形部材)を成形するキャビティ221が形成された1次成形用金型220と、2色目の成形品(成形部材)を成形するキャビティ231が形成された2次成形用金型230を備えている。1次成形用金型220と2次成形用金型230は、中心軸Cを挟んで対称配置され、かつ、1次成形用金型220のキャビティ形成面222と2次成形用金型230のキャビティ形成面232が面一となるように一体化されている。尚、この2次成形用金型230が本発明の特徴的な部分を含んでおり、詳細は後述する。
可動成形用金型250は、1次成形用金型220及び2次成形用金型230の各キャビティ221、231に対応する同一形状の2つのキャビティ251、251が、各キャビティ形成面222、232に対向するキャビティ形成面252に形成されている。次に、以上のような構成の2色成形用金型200による2色成形方法を図を参照して説明する。尚、以下では、2色成形品として記録装置等の電子機器に用いられるボタンを例にして説明する。
図2及び図3は、上記2色成形用金型200を用いた2色成形品であるボタンの成形工程の一例を示す断面図、図4は、1色目の成形品であるボタン基体部及び2色目の成形品であるボタン周縁部を分離した状態を示す斜視図、図5は、図4のボタン基体部とボタン周縁部を一体化した状態を示す斜視図である。尚、図2及び図3では1つの2色成形品の成形工程のみを示す。
先ず、金型可動盤を作動させて可動成形用金型250を固定成形用金型210に向かって移動させ、図2に示すように、1次成形用金型220のキャビティ221に可動成形用金型250のキャビティ251を合わせて型閉じする。そして、キャビティ221、251内に1色目の合成樹脂を射出して、図4に示す1色目の成形品であるボタン基体部10を成形する。このボタン基体部10は、所謂丸ボタン付き方向キーの方向キー部分の基体部であり、略円筒状であって径方向に4分割された押圧部11と、これらの押圧部11の周りを囲む枠状の台座部12と、各押圧部11の外周下部と台座部12の内周部とをそれぞれ繋ぐ2本のアーム部13を備えている。
次に、金型可動盤を作動させて可動成形用金型250のキャビティ251を1次成形用金型220のキャビティ221から離して型開きし、可動成形用金型250を固定成形用金型210から移動させる。このとき、ボタン基体部10は、可動成形用金型250のキャビティ251に付着したままとなっている。そして、金型可動盤を作動させて可動成形用金型250を180°回転させ、1次成形用金型220を2次成形用金型230に切替える。
続いて、金型可動盤を作動させて可動成形用金型250を固定成形用金型210に向かって移動させ、図3に示すように、2次成形用金型230のキャビティ231にボタン基体部10が付着されている可動成形用金型250のキャビティ251を合わせて型閉じする。そして、キャビティ231、251内に2色目の合成樹脂を射出して、図4に示す2色目の成形品であるボタン周縁部20を1色目の成形品であるボタン基体部10と一体成形する。このボタン周縁部20は、ボタン基体部10の押圧部11の外周上縁部11aを縁取る周縁部であり、略円環状であって径方向に4分割された装飾部21と、これらの装飾部21の周りを囲む枠状の第1ランナー部22と、各装飾部21の外周下部とランナー部22の内周部とをそれぞれ繋ぐ第2ランナー部23を備えている。
最後に、金型可動盤を作動させて可動成形用金型250のキャビティ251を2次成形用金型230のキャビティ231から離して型開きし、可動成形用金型250を固定成形用金型210から移動させると共に、可動成形用金型250のキャビティ251から図5に示すような1色目と2色目の成形品が一体化されたボタン成形品30を取り出す。このボタン成形品30は、ボタン周縁部20の装飾部21が、ボタン基体部10の押圧部11の外周上縁部11aと一体化され、ボタン周縁部20の第1ランナー部22が、ボタン基体部10の台座部12の周りを囲むように配置され、ボタン周縁部20の第2ランナー部23が、ボタン基体部10の台座部12を横切る形で一体化されている。尚、可動成形用金型250を180°回転させたときの1次成形用金型220側では、上述した動作により1色目の成形品10が略同時成形されており、可動成形用金型250の半回転毎に1つのボタン成形品30が成形される。
ここで、背景技術でも述べたように、1次成形用金型により1色目の成形品を成形した後、可動成形用金型に付着させた状態の1色目の成形品を2次成形用金型で挟み込み、この2次成形用金型により2色目の成形品を成形すると、2次成形用金型の角部等により1色目の成形品に傷を付けたり、1色目、2色目の成形品に不要な痕跡が残存する場合があり、商品としての価値を低下させるおそれがある。本実施形態の図5に示すボタン成形品30においては、ボタン基体部10の押圧部11とボタン周縁部20の装飾部21との境界部分31が、2次成形用金型230の当接部分であり、上記傷付けや不要な痕跡の残存が発生する箇所である。そこで、本実施形態の2次成形用金型230は、以下に述べるような特徴を有している。
図6は、2次成形用金型230の主要部とその周辺部の拡大断面図である。2次成形用金型230の金型部位先端233は、ボタン基体部10の押圧部11とボタン周縁部20の装飾部21との境界部分31に当接し、ボタン基体部10の押圧部11の外周上縁部11aにボタン周縁部20の装飾部21を成形するためのキャビティ231を画成する部分である。この金型部位先端233は、平坦部233a及びそれに続くR面取り部233bの形状に形成されている。
本実施形態の2次成形用金型230の金型部位先端233が、例えば従来のように平坦部のみの形状に形成されている場合は、直角の角部を有することになる。従って、その金型部位先端233がボタン基体部10の押圧部11とボタン周縁部20の装飾部21との境界部分31に当接すると、直角の角部がボタン基体部10の押圧部11を傷付けたり不要な痕跡を残存させる場合があった。しかし、本実施形態の2次成形用金型230の金型部位先端233は、R面取り部233bを可能な限り大きくして平坦部233aを可能な限り小さくすることにより、金型部位先端233と当接する境界部分31を、ボタン基体部10の押圧部11とボタン周縁部20の装飾部21との境界線に近付けることができる。更に、金型部位先端233の平坦部233aからR面取り部233bへ移行する部分は、平坦部のみのときのような明らかな線状とはならずにぼかすことができる。従って、金型部位先端233と当接する境界部分31においては、傷や不要な痕跡を目立たなくすることができる。
尚、金型部位先端233は、平坦部233a及びそれに続くR面取り部233bの形状に形成したが、金型部位先端233と当接する境界部分31の面積が小さくなる形状、即ち少なくとも鈍角を含む形状(例えばR面取りの代わりにC面取り)であれば、金型部位先端233と当接する境界部分31における傷付け及び不要な痕跡の残存を軽減することができる。尚、本実施形態の1次成形用金型220及び2次成形用金型230を、以下のように変更することによっても、上述した傷付け及び不要な痕跡の残存を軽減することができ、図を参照して説明する。
図7(A)、(B)は、1次成形用金型220の主要部とその周辺部の拡大断面図及び2次成形用金型230の主要部とその周辺部の拡大断面図である。2次成形用金型230の金型部位先端234は、図6に示す金型部位先端233と同様に、平坦部234a及びそれに続くR面取り部234bの形状に形成されているが、図6に示す金型部位先端233よりも突き出た形状に形成されている。そして、この金型部位先端234と同位置となる1次成形用金型220には、金型部位先端234が入り込むことが可能な凹部11bを、ボタン基体部10の押圧部11に成形可能にする段部223が形成されている。従って、2次成形用金型230の金型部位先端234と当接する境界部分32には、1次成形用金型220の段部223により凹部11bが既に形成されているので、境界部分32における傷や不要な痕跡を目立たなくすることができる。
図8は、図5に示すボタン成形品30から作成した2色成形品であるボタンを示す斜視図である。図5及び図8を参照してボタン成形品30からボタン40を作成する方法について説明する。図5に示すボタン成形品30は、上述したようにボタン周縁部20の装飾部21が、ボタン基体部10の押圧部11の外周上縁部11aと一体化され、ボタン周縁部20の第1ランナー部22が、ボタン基体部10の台座部12の周りを囲むように配置され、ボタン周縁部20の第2ランナー部23が、ボタン基体部10の台座部12を横切る形で一体化されている。
ここで、ボタン基体部10は、メッキが不可能な樹脂で成形され、ボタン周縁部20は、メッキが可能な樹脂で成形されている。このような構成のボタン成形品30のボタン周縁部20の装飾部21に部分メッキする場合は、第1ランナー部22にメッキ処理用フック等を係止し、ボタン成形品30全体をメッキ槽内のメッキ液に浸けてメッキ処理する。これにより、ボタン基体部10をマスキングする必要が無いので、ボタン成形品30の部分メッキを低コストで処理することができる。また、ボタン周縁部20の装飾部21に不要な痕跡が残存した場合であってもメッキにより目立たなくすることができる。
そして、ボタン周縁部20の第2ランナー部23における装飾部21の近傍部分23aとボタン基体部10の台座部12の両側部分23b、23cを切断することにより、図8に示すボタン40とすることができる。このボタン40は、丸ボタン付き方向キーの方向キー部分である。ユーザが押圧部11を押すことにより、アーム部13が台座部12を支点として上下に撓んで、押圧部11の下方に配置されているスイッチがオン・オフされるので、ユーザは上下左右の方向を選択することができる。このとき、押圧部11はメッキされた装飾部21により縁取りされているので、視認性を高めてユーザの誤操作を防止することができると共に、デザイン性を高めてボタン40の商品価値を高めることができる。
図9は、上記ボタン40を備えた電子機器の1つである記録装置の外観構成の全体を示す斜視図である。この記録装置は、インクジェット式プリンタ100であり、例えば名刺、カード、L判/2L判、ハガキ、六切やJIS規格のA6判からA4判までのサイズの単票紙に記録することができる機能を備えている。このインクジェット式プリンタ100は、全体が略直方体状のハウジング101で覆われている。そして、ハウジング101の上面における前面側には操作部110が配設され、前面における図示左側にはメモリカードスロット部120が配設され、上面における背面側には給紙部130が配設され、前面側には排紙部140が配設されている。
操作部110は、略矩形状の操作パネル111を備え、この操作パネル111の略中央部に操作状態等を表示する液晶パネル112が配設され、この液晶パネル112の両側に上記ボタン40を有する丸ボタン付き方向キーや、パワーをオン・オフするパワー系、用紙の頭出し等を操作したりインクのフラッシング等を操作する操作系、画像処理等を行う処理系等のボタン113が配設されている。ユーザは、液晶パネル112を見て確認しながらボタン113を操作することができるので、誤操作を防止することができる。
メモリカードスロット部120は、図示矢印a方向に開閉自在なカバー121で覆われている。このメモリカードスロット部120は、複数のスロットが形成され、複数種類のメモリカードに対応可能に構成されている。ユーザは、インクジェット式プリンタ100をパーソナルコンピュータに接続しなくても、インクジェット式プリンタ100単独の状態でメモリカードスロット部120にメモリカードを差し込むのみで、メモリカードに格納されている画像等を記録することができる。
給紙部130は、上方に向かって矩形状に開口した給紙口131を開閉する機能と、給紙する用紙を1枚もしくは複数枚サポートする機能を併せ持ったペーパーサポート132を備えている。このペーパーサポート132は、後端の回転軸を中心に図示矢印b方向に回動可能に取り付けられている。ユーザは、インクジェット式プリンタ100を使用又は不使用のときは、ペーパーサポート132の両側に指を掛けてペーパーサポート132を開閉することができるので、用紙の差し入れを容易に行うことができ、また給紙口131内への埃の侵入を防止することができる。
排紙部140は、前方に向かって矩形状に開口した排紙口141を開閉する機能と、排紙される用紙を1枚もしくは複数枚スタックする機能を併せ持ったスタッカ142を備えている。このスタッカ142は、下端の回転軸を中心に図示矢印c方向に回動可能に取り付けられている。ユーザは、インクジェット式プリンタ100を使用又は不使用のときは、スタッカ142の上部に指を掛けてスタッカ142を開閉することができるので、セッティングを容易に行うことができ、また排紙口141内への埃の侵入を防止することができる。更に、記録後の用紙は常に前面側から排紙されるので、ユーザは用紙を容易に取り出すことができる。
以上のように、本実施形態の2色成形用金型200によれば、ボタン基体部10の押圧部11とボタン周縁部20の装飾部21との境界部分31は、2次成形用金型230の鈍角を含む形状を有する金型部位先端233と当接するので、直角の角部を有する金型部位先端と当接した場合と比べて、ボタン基体部10の押圧部11に対する接触面積を小さくすることができ、傷付け及び不要な痕跡の残存を軽減することができる。
また、2次成形用金型230の金型部位先端233の形状は、平坦部233a及びそれに続く面取り部233bを含んでいるので、面取り部233bを可能な限り大きくして平坦部233aを可能な限り小さくすることにより、金型部位先端233と当接するボタン基体部10の押圧部11とボタン周縁部20の装飾部21との境界部分31を境界線に近付けてぼかすことができるので、例え金型部位先端233により傷や不要な痕跡が付いたとしても、それらを目立たなくすることができる。
また、1次成形用金型220は、2次成形用金型230の金型部位先端234が入り込むことが可能な凹部11bを、ボタン基体部10の押圧部11に成形可能なように形成されているので、金型部位先端234と当接するボタン基体部10の押圧部11とボタン周縁部20の装飾部21との境界部分32に傷や不要な痕跡が付いたとしても、それらを目立たなくすることができる。
射出成形用の金型のみならず圧縮成形用や押出成形用等の金型であっても同様に適用可能である。また、ボタンに限らず、電子機器に備えられる部品であれば同様に適用可能である。また、2色成形に限らず、多色成形であっても同様に適用可能である。
本発明の実施の形態に係る2色成形用金型の断面図である。 図1の2色成形用金型を用いた2色成形品であるボタンの成形工程の一例を示す第1の断面図である。 図1の2色成形用金型を用いた2色成形品であるボタンの成形工程の一例を示す第2の断面図である。 1色目の成形品であるボタン基体部及び2色目の成形品であるボタン周縁部を分離した状態を示す斜視図である。 図4のボタン基体部とボタン周縁部を一体化した状態を示す斜視図である。 2次成形用金型の主要部とその周辺部の拡大断面図である。 1次成形用金型の主要部とその周辺部の拡大断面図及び2次成形用金型の主要部とその周辺部の拡大断面図である。 図5に示すボタン成形品から作成した2色成形品であるボタンを示す斜視図である。 図8のボタンを備えた電子機器の1つである記録装置の外観構成の全体を示す斜視図である。
符号の説明
10 ボタン基体部、11 押圧部、12 台座部、13 アーム部、20 ボタン周縁部、21 装飾部、22 第1ランナー部、23 第2ランナー部、30 ボタン成形品、31、32 境界部分、100 インクジェット式プリンタ、101 ハウジング、110 操作部、111 操作パネル、113 ボタン、120 メモリカードスロット部、130 給紙部、140 排紙部、200 2色成形用金型、210 固定成形用金型、220 1次成形用金型、230 2次成形用金型、233、234 金型部位先端、233a、234a 平坦部、233b、234b R面取り部、250 可動成形用金型

Claims (12)

  1. 1色目の成形部材を成形する1次成形用金型と2色目の成形部材を成形する2次成形用金型を備えた2色成形用金型であって、
    前記2次成形用金型は、前記1色目の成形部材と前記2色目の成形部材の境界部分を画成する金型部位先端が、少なくとも鈍角を含む形状に形成されていることを特徴とする2色成形用金型。
  2. 前記2次成形用金型の前記金型部位先端の形状は、平坦部及びそれに続く面取り部を含むことを特徴とする請求項1に記載の2色成形用金型。
  3. 前記1次成形用金型は、前記2次成形用金型の前記金型部位先端が入り込むことが可能な凹部を、前記1色目の成形部材に成形可能なように形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の2色成形用金型。
  4. 1色目の成形部材を成形する1次成形用金型と2色目の成形部材を成形する2次成形用金型を備えた2色成形用金型により成形された2色成形部材であって、
    前記2次成形用金型は、前記1色目の成形部材と前記2色目の成形部材の境界部分を画成する金型部位先端が、少なくとも鈍角を含む形状に形成されており、当該2次成形用金型を用いて成形されたことを特徴とする2色成形部材。
  5. 前記2次成形用金型の前記金型部位先端の形状は、平坦部及びそれに続く面取り部を含み、当該2次成形用金型を用いて成形されたことを特徴とする請求項4に記載の2色成形部材。
  6. 前記1次成形用金型は、前記2次成形用金型の前記金型部位先端が入り込むことが可能な凹部を、前記1色目の成形部材に成形可能なように形成されており、当該1次成形用金型を用いて成形されたことを特徴とする請求項4又は5に記載の2色成形部材。
  7. 前記1色目の成形部材は、メッキが不可能な材料で成形され、前記2色目の成形部材は、メッキが可能な材料で成形されたことを特徴とする請求項4〜6の何れか1項に記載の2色成形部材。
  8. 前記1色目の成形部材は、ボタン基体部を含み、前記2色目の成形部材は、前記ボタン基体部の周縁部を含むことを特徴とする請求項4〜7の何れか1項に記載の2色成形部材。
  9. 少なくとも請求項8に記載のボタン基体部及び該ボタン基体部の周縁部を有するボタンを備えたことを特徴とする電子機器。
  10. 1色目の成形部材を成形する1次成形用金型と2色目の成形部材を成形する2次成形用金型を備えた2色成形用金型を用いた2色成形方法であって、
    前記1色目の成形部材と前記2色目の成形部材の境界部分を画成する前記2次成形用金型の金型部位先端を、少なくとも鈍角を含む形状に形成し、
    前記1次成形用金型を用いて前記1色目の成形部材を成形した後、
    当該2次成形用金型を用いて前記2色目の成形部材を成形することを特徴とする2色成形方法。
  11. 前記2次成形用金型の前記金型部位先端の形状は、平坦部及びそれに続く面取り部を含むことを特徴とする請求項10に記載の2色成形方法。
  12. 前記2次成形用金型の前記金型部位先端が入り込むことが可能な凹部を、前記1色目の成形部材に成形可能となるように、前記1次成形用金型を形成し、
    当該1次成形用金型を用いて前記1色目の成形部材を成形した後、
    前記2次成形用金型を用いて前記2色目の成形部材を成形することを特徴とする請求項10又は11に記載の2色成形方法。
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