JP2007330923A - 溶液の供給装置及び供給方法 - Google Patents
溶液の供給装置及び供給方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007330923A JP2007330923A JP2006167769A JP2006167769A JP2007330923A JP 2007330923 A JP2007330923 A JP 2007330923A JP 2006167769 A JP2006167769 A JP 2006167769A JP 2006167769 A JP2006167769 A JP 2006167769A JP 2007330923 A JP2007330923 A JP 2007330923A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- solution
- nozzles
- nozzle
- discharged
- flow rate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Coating Apparatus (AREA)
Abstract
【課題】塗布ヘッドのノズルから吐出される溶液の流量を精密に、しかも能率よく測定することのできる塗布装置を提供することにある。
【解決手段】複数のノズルを有し、これらのノズルから溶液をインクジェット方式によって吐出させる溶液の供給装置であって、
溶液を供給する溶液タンク31と、複数のノズルのうちから溶液を吐出させるノズルを選択制御するとともに、各ノズルからの溶液の吐出量を設定する制御装置と、制御装置によって選択された複数のノズルから吐出される溶液の流量を測定する流量計29を具備する。
【選択図】図1
【解決手段】複数のノズルを有し、これらのノズルから溶液をインクジェット方式によって吐出させる溶液の供給装置であって、
溶液を供給する溶液タンク31と、複数のノズルのうちから溶液を吐出させるノズルを選択制御するとともに、各ノズルからの溶液の吐出量を設定する制御装置と、制御装置によって選択された複数のノズルから吐出される溶液の流量を測定する流量計29を具備する。
【選択図】図1
Description
この発明はインクジェット方式によって溶液をノズルから液滴状に吐出させて基板に塗布する溶液の供給装置及び供給方法に関する。
一般に、液晶表示装置や半導体装置の製造工程においては、ガラス基板や半導体ウエハなどの基板に回路パターンを形成するための成膜プロセスがある。この成膜プロセスでは、基板の板面にたとえば配向膜やレジストなどの機能性薄膜が形成される。
基板に機能性薄膜を形成する場合、この機能性薄膜を形成する溶液をノズルから液滴状にして吐出させて基板の板面に供給塗布する、インクジェット方式による供給装置が用いられている。
この供給装置の一例としては、基板を搬送する搬送テーブルを有しており、この搬送テーブルの上方には、上記ノズルが複数穿設されたノズルプレートを有する複数の塗布ヘッドが基板の搬送方向に対して直交する方向に沿ってたとえば千鳥状に設けられている。それによって、搬送される基板の上面には複数のノズルから液滴状の溶液が搬送方向と交差する方向に所定間隔で噴射塗布される。
基板に溶液を噴射塗布する場合、基板に塗布される溶液の塗布パターンに応じてノズルからの溶液の噴射を制御するようにしている。ノズルからの溶液の噴射制御は、各塗布ヘッドのノズルに対向して設けられた圧電素子への通電を制御することで、行なわれる。
ノズルから溶液を吐出させて基板に所定の塗布パターンで機能性薄膜を塗布する場合、上記機能性薄膜を基板に均一の厚さで形成することが要求される。機能性薄膜の厚さを均一にするためには複数のノズル個々から吐出される溶液の吐出量が同じになるよう設定しなければならない。
ところで、各ノズルからの溶液の吐出量を設定するには、第1の手段として各ノズルから吐出される溶液の重量をノズル毎に電子天秤で測定し、その測定に基づいてそれぞれのノズルからの溶液の吐出量を設定するということが考えられる。また、第2の手段として各ノズルから吐出される溶液をカメラで撮像し、その撮像画面から溶液の液滴の大きさを測定して吐出量を算出するということも行われている。このような先行技術は特許文献1に示されている。
特開2005−40690号公報
溶液をインクジェット方式によって吐出するノズルの大きさは直径が0.1mm程度と非常に小さく、しかもそのノズルから1回当たりに吐出される溶液の重量は20ng程度と非常に少ない。
そのため、第1の手段の場合、電子天秤自体の測定精度は高精度であっても、1回あたりの吐出量が非常に少ないことによって測定誤差が生じ易いということがあったり、精密な測定が要求されるために、測定に時間が掛かるなどのことが懸念される。
第2の手段の場合、ノズルから吐出される溶液を撮像して吐出量を算出するため、比較的能率よく測定することが可能であるものの、溶液の画像から吐出量を推測するため、測定精度のさらなる向上が望まれる。
この発明は、ノズルから吐出される溶液の吐出量を精度よく、しかも能率よく測定することができる溶液の供給装置及び供給方法を提供することにある。
この発明は、複数のノズルを有し、これらのノズルから溶液をインクジェット方式によって吐出させる溶液の供給装置であって、
上記溶液の供給部と、
上記複数のノズルのうちから上記溶液を吐出させるノズルを選択制御するとともに、各ノズルからの溶液の吐出量を設定する制御手段と、
この制御手段によって選択された複数のノズルから吐出される溶液の流量を測定する流量計と
を具備したことを特徴とする溶液の供給装置にある。
上記溶液の供給部と、
上記複数のノズルのうちから上記溶液を吐出させるノズルを選択制御するとともに、各ノズルからの溶液の吐出量を設定する制御手段と、
この制御手段によって選択された複数のノズルから吐出される溶液の流量を測定する流量計と
を具備したことを特徴とする溶液の供給装置にある。
複数のノズルの数をn個としたとき、上記制御手段は、
n個のノズルから溶液を吐出させてから、異なる1つのノズルから溶液を吐出させずに(n−1)個のノズルからの溶液の吐出をn回繰り返さすとともに、上記流量計によって測定されたそれぞれの吐出ごとの溶液の流量から各ノズルから吐出される溶液の流量を求め、その流量に応じて各ノズルからの溶液の吐出量を設定することが好ましい。
n個のノズルから溶液を吐出させてから、異なる1つのノズルから溶液を吐出させずに(n−1)個のノズルからの溶液の吐出をn回繰り返さすとともに、上記流量計によって測定されたそれぞれの吐出ごとの溶液の流量から各ノズルから吐出される溶液の流量を求め、その流量に応じて各ノズルからの溶液の吐出量を設定することが好ましい。
上記複数のノズルが設けられた塗布ヘッドを備え、
この塗布ヘッドは、上記複数のノズルぞれぞれに対応する液室と、各液室に連通する給液孔とを有し、
上記供給部は、上記給液孔に管を介して接続されてなり、
上記流量計は、上記管に設けられることが好ましい。
この塗布ヘッドは、上記複数のノズルぞれぞれに対応する液室と、各液室に連通する給液孔とを有し、
上記供給部は、上記給液孔に管を介して接続されてなり、
上記流量計は、上記管に設けられることが好ましい。
この発明は、n個のノズルを有し、これらのノズルからインクジェット方式によって吐出させる溶液の吐出量を設定する溶液の供給方法であって、
n個のノズルから溶液を吐出させてそのときの溶液の吐出量を測定する工程と、
(n−1)個のノズルからの溶液の吐出を異なる1つのノズルから溶液を吐出させずにn回繰り返す工程と、
n個及び(n−1)個のノズルからの溶液の吐出量をそれぞれ測定する工程と、
n個及び(n−1)個のノズルからの溶液の吐出量からn個のノズルそれぞれからの溶液の吐出量を求める工程と
を具備したことを特徴とする溶液の供給方法にある。
n個のノズルから溶液を吐出させてそのときの溶液の吐出量を測定する工程と、
(n−1)個のノズルからの溶液の吐出を異なる1つのノズルから溶液を吐出させずにn回繰り返す工程と、
n個及び(n−1)個のノズルからの溶液の吐出量をそれぞれ測定する工程と、
n個及び(n−1)個のノズルからの溶液の吐出量からn個のノズルそれぞれからの溶液の吐出量を求める工程と
を具備したことを特徴とする溶液の供給方法にある。
n個のぞれぞれのノズルのからの溶液の吐出量が同じになるよう設定する工程を有することが好ましい。
この発明によれば、1つのノズルから吐出される溶液の量がわずかであっても、その量によらず、複数のノズルから吐出される溶液の流量によって各ノズルからの溶液の吐出量を測定できるから、その測定を精度よく、しかも能率よく測定することが可能となる。
以下、この発明の一実施の形態を図面を参照しながら説明する。
図1と図2はこの発明を適用した溶液の塗布装置を示し、この塗布装置はベース1を有する。ベース1の上面には所定間隔で離間した一対のレール2がベース1の長手方向(X方向)に沿って設けられている。上記レール2にはテーブル3が走行可能に設けられ、図示しない駆動源によって走行駆動されるようになっている。テーブル3の上面には多数の支持ピン4が設けられ、これら支持ピン4にはたとえば液晶表示装置に用いられるガラス製の基板Wが供給支持される。
各支持ピン4には図示しない吸引孔が上端に開口して形成されている。これらの吸引孔には図示しない吸引ポンプが接続されている。したがって、基板Wは支持ピン4によって吸着保持されるようになっている。そして、支持ピン4に吸着保持ざれた基板Wは、テーブル3がレール2に沿って移動することにより、同方向に走行可能となっている。
なお、支持ピン4は基板Wとの接触面積を小さくし、支持ピン4によって基板Wの温度分布にばらつきが生じないようにするため、先端に行くにつれて細くなる形状、たとえば錐状が好ましい。
上記テーブル3とともに駆動される基板Wの上方には、上記基板Wに、たとえば配向膜やフォトレジストなどの機能性薄膜を形成するための溶液をインクジェット方式で噴射塗布する複数の塗布ヘッド、この実施の形態では3つの塗布ヘッド7A〜7Cが基板Wの走行方向(搬送方向)と交差する方向に沿って一列に配設されている。
各塗布ヘッド7A〜7Cは図3に示すようにヘッド本体8を備えている。ヘッド本体8は筒状に形成され、その下面開口は可撓板9によって閉塞されている。この可撓板9はノズルプレート11によって覆われており、このノズルプレート11と上記可撓板9との間に複数の液室12が形成されている。
各液室12は、ノズルプレート11内に形成された主管部11Aに不図示の枝管部を介してそれぞれ連通されていて、主管部11Aからこの枝管部を介して溶液が各液室12に供給される。主管部11Aは、一端が後述する給液孔13に接続され、他端が後述する回収孔17に接続される。
上記ヘッド本体8の長手方向一端部には上記液室12に連通する上記給液孔13が形成されている。この給液孔13から上記液室12にはたとえば配向膜やレジストなどの機能性薄膜を形成する溶液が供給される。それによって、上記液室12内は溶液で満たされるようになっている。
図4に示すように、上記ノズルプレート11には、基板Wの搬送方向に直交する方向に沿って複数、この実施の形態では37個のノズル14が千鳥状に穿設されている。図3に示すように、上記可撓板9の上面には上記各ノズル14にそれぞれ対向する複数の圧電素子15が設けられている。
各圧電素子15は上記ヘッド本体8内に設けられた駆動回路部16によって後述するように駆動電圧が供給される。それによって、圧電素子15は伸縮し、可撓板9を部分的に変形させるから、その圧電素子15に対向位置するノズル14から溶液が搬送される基板Wの上面に噴射塗付される。
なお、圧電素子15に印加する電圧の強さやパルス幅を変えて圧電素子15の作動量を制御すれば、各圧電素子15が対向するノズル14からの溶液の吐出量を変えることができる。
なお、圧電素子15に印加する電圧の強さやパルス幅を変えて圧電素子15の作動量を制御すれば、各圧電素子15が対向するノズル14からの溶液の吐出量を変えることができる。
図3に示すように、上記ヘッド本体8の長手方向他端部には上記液室12に連通する上記回収孔17が形成されている。上記給液孔13から液室12に供給された溶液は、上記回収孔17から回収することができるようになっている。すなわち、各塗布ヘッド7A〜7Cは上記液室12に供給された溶液をノズル14から噴射させるだけでなく、上記液室12を通じて上記回収孔17から回収することが可能となっている。
図1に示すように、各塗布ヘッド7A〜7Cの給液孔13には溶液供給管21から分岐された供給分岐管22が接続され、回収孔17には回収管23から分岐された回収分岐管24が接続されている。上記供給分岐管22には供給開閉弁25が設けられ、回収分岐管24には回収開閉弁26が設けられている。
上記供給管21と回収管23との先端は連通弁27を介して接続されている。回収管23には回収分岐管24よりも基端側の部分に主回収弁28が設けられている。さらに、各供給分岐管22にはそれぞれ各塗布ヘッド7A〜7Cの複数のノズル14から吐出される溶液の流量を測定する流量計29が設けられている。
上記溶液供給管21の基端は上記溶液Lが収容された溶液タンク31の底部に接続されている。上記回収管23の基端は上記溶液タンク31に供給する溶液Lを貯蔵した貯蔵タンク32に接続されている。回収管23の基端部からは供給弁33を有する供給分岐管34が分岐され、この供給分岐管34は上記溶液タンク31の底部に接続されている。
なお、上記流量計29による溶液Lの流量の測定は以下の原理で行なわれる。つまり、圧電素子15に電圧が印加されて収縮動し、その収縮動によって液室12の容積が拡大すると、液室12の拡大によって生じる負圧によってタンク31側から溶液Lが引き込まれるから、そのときの溶液Lの流量が上記流量計29によって測定される。
そして、電圧の印加が停止されて圧電素子15が復元(伸張)すると、液室12に吸引された溶液がノズル14から吐出されることになる。
上記溶液タンク31の上部には大気開放管35が接続されている。この大気開放管35には第1の開閉制御弁36が設けられている。第1の開閉制御弁36が開放されれば、上記溶液タンク31内が大気に連通される。なお、大気開放管35は、この大気開放管35から後述するように大気に放散される気体に含まれる気化溶媒を処理するための図示しない処理装置を介して大気に連通する。したがって、大気開放管35を流れる気体は抵抗を受けることになる。
上記溶液タンク31の上部には第2の開閉制御弁37が設けられたガス供給管38が接続されている。このガス供給管38には、図示しないガス供給源から窒素などの不活性ガスが供給されるようになっている。
上記ガス供給管38には、上記第2の開閉制御弁37よりも上流側にフィルタ39と第3の開閉制御弁40とが順次接続されている。第3の開閉制御弁40には流量絞り弁41が並列に設けられている。この流量絞り弁41と上記第3の開閉制御弁40とでガス流量制御手段を構成している。
上記貯蔵タンク32の上部には、上記溶液タンク31と同様、第4の開閉制御弁43を有する大気開放管44が接続されている。さらに、第5の開閉制御弁45を有するガス供給管46が接続されている。このガス供給管46にはフィルタ47及び第6の開閉制御弁48が順次接続されている。第6の開閉制御弁48には流量絞り弁49が並列に設けられている。なお、ガス供給管46には図示しないガス供給源から窒素などの不活性ガスが供給されるようになっている。
なお、上記供給開閉弁25、回収開閉弁26、主回収弁28、供給弁33、第1乃至第6の開閉制御弁36,37,40,43,45,48及び各塗布ヘッド7A〜7Cに設けられた圧電素子15は図5に示す制御装置71によって開閉及び供給電圧が制御されるようになっている。
さらに、溶液タンク31内の溶液Lの液面はレベルセンサ50によって検出される。溶液Lの液面が所定以下になったことがレベルセンサ50によって検出されると、その検出に基いて貯蔵タンク32から溶液Lが補給される。つまり、第4の開閉制御弁43を閉制御し、第6の開閉制御弁48を開制御し、貯蔵タンク32内の溶液Lが第5の開閉制御弁45を通じて供給される不活性ガスによって加圧されることで、上記溶液Lが上記溶液タンク31に補給され、これにより、溶液タンク31内の溶液Lの液面が一定高さになるよう制御される。
なお、この実施の形態においては、溶液タンク31内の溶液Lの液面は、塗布ヘッド7A〜7Cのノズル面よりも所定寸法低い位置に設定され、図1に示す水頭差hを維持するように制御される。
図2に示すように、上記テーブル3の一端面には側面形状がL字状の取付け部材51が垂直な一辺を上記テーブル3の端面に固定して設けられている。この取付け部材51の水平な他辺には上下シリンダ52が軸線を垂直にして設けられている。
上記上下シリンダ52のロッドには弾性部材53を介して載置板54が取付けられている。この載置板54の上面には各塗布ヘッド7A〜7Cに対応する長さのブレード状のゴムなどの弾性材からなる3つの押え部材55がそれぞれ保持部材56に上下方向に変位可能に保持されている。各押え部材55は上記保持部材56に設けられたばね57によって上昇方向に弾性的に付勢されている。
上記載置板54には上記押え部材55と並列にブレード状のゴムなどの弾性材によって形成されたワイピング部材58設けられている。このワイピング部材58は上記押え部材55よりも背が高く形成されている。
上記載置板54は回収槽61の内底部に設けられている。この回収槽61の一側にはガイド板62が設けられ、このガイド板62にはガイド部材63が設けられている。このガイド部材63は上記テーブル3の端面に上下方向に沿って設けられたガイドレール64にガイドされて上下動可能となっている。
それによって、上記上下シリンダ52が駆動されれば、上記載置板54が駆動されるとともに、ガイド板62がガイドレール64に沿って上下動するから、載置板54が前後左右方向に振れるのが規制されて上下動する。
上記回収槽61には図1に示す回収タンク65が接続されている。この回収タンク65は、上記塗布ヘッド7のノズル14の気泡抜きを行なう際、ノズル14から回収槽61に噴射される溶液を回収する。
上記載置板54を上昇させ、押え部材55によって各塗布ヘッド7A〜7Cのノズル14を閉塞すれば、溶液タンク31内の溶液Lを各塗布ヘッド7A〜7Cの給液孔13から液室12及び回収孔17を通して循環させることができる。それによって、供給管21、塗布ヘッド7A〜7C及び回収管23の気泡抜きを行うことができる。
基板Wへ溶液Lを塗布する際、ワイピング部材58を塗布ヘッド7A〜7Cのノズル14が開口したノズル面に接触する高さに設定しておけば、基板Wが塗布ヘッド7A〜7Cの下方を往復動する際にノズル面に付着残留する溶液Lを上記ワイピング部材58で拭き取ることができる。
図5は溶液の供給装置の制御回路図で、同図中71は上記制御装置である。この制御装置71はヘッドコントローラ72、ノズルコントローラ73を制御するとともに、上記流量計29によって後述するように測定される各塗布ヘッド7A〜7Cのノズル14の溶液の流量が電気信号に変換されて入力される。
上記コントローラ72,73は上記テーブル3のX、Y座標を検出する図示しないエンコーダからの検出信号に基づいて駆動信号をマスタユニット74に出力する。このマスタユニット74は、第1のCPU75、第1のトランシーバ76、24Vの直流電圧を供給する電源77を有し、複数の塗布ヘッド7A〜7Cのノズル34からの溶液Lの噴射を制御する。
各塗布ヘッド7A〜7Cには上述した駆動回路部16が設けられている。この駆動回路部16には第2のCPU82が設けられている。この第2のCPU82には上記第1のCPU75からの同期パルスが入力されるとともに、上記第1のトランシーバ76と通信する第2のトランシーバ83を介して上記ノズルコントローラ73から駆動信号が入力される。
上記第1のCPU75は、上記テーブル3のX方向の移動量に基づく図示しないXエンコーダからの複数のパルス信号に対し、上記制御装置71及び上記塗布ヘッドコントローラ72を介して1つの同期パルスを上記第2のCPU82に出力するようになっている。
第2のCPU82には塗布データが格納されたメモリ84が接続されている。この塗布データは、上記第1のCPU75からの同期パルス信号が駆動回路部16の第2のCPU82に入力されることで、この第2のCPU82に読み出される。第2のCPU82に読み出された塗布データはシリアル・パラレルデータ変換部85に出力される。
シリアル・パラレルデータ変換部85には第1の変圧部86が接続されている。この第1の変圧部86は、上記マスタユニット74の電源77からの24Vの電圧を、上記第2のCPU82からの電圧指令に応じて0〜90Vの電圧に変圧し、上記シリアル・パラレルデータ変換部85に出力する。このシリアル・パラレルデータ変換部85には上記各塗布ヘッド7A〜7Cに設けられた複数の圧電素子15が接続されている。
第1のCPU75から第2のCPU82に同期信号が入力されると、上記シリアル・パラレルデータ変換部85には上記第2のCPU82から発振信号が出力される。それによって、メモリ84からの塗布データに基づく所定の圧電素子15に第1の変圧部86からの電圧が印加されるから、その圧電素子15に対応するノズル14から溶液が噴射されることになる。
つぎに、上記構成の塗布装置の各塗布ヘッド7A〜7Cに設けられた各ノズル14からの溶液の吐出量を測定して設定する手順を説明する。
ここで、制御装置71は、ノズル14からの溶液の吐出量を測定するにあたり、供給開閉弁25、主回収弁28、開閉制御弁36,37,43,45を開制御し、回収開閉弁26、連通弁27、供給弁33、開閉制御弁40,48を閉制御する。
まず、3つの塗布ヘッド7A〜7Cのうち、塗布ヘッド7Aに設けられた37個の各ノズル14からの溶液Lの吐出量を測定する場合、最初にこの塗布ヘッド7Aに設けられた37個の全てのノズル14から溶液Lを1滴ずつ吐出させる。そして、第1の塗布ヘッド7Aに供給された溶液Lの流量を流量計29によって測定する。そのとき流量計29が測定した流量をQ00とする。
つぎに37個のノズル14をn1 〜n37とし、n1 以外の36個のノズル14から溶液Lを1滴ずつ吐出させる。そのとき流量計29が測定した流量をQ1 とする。つぎに、n2 以外の36個のノズル14から溶液Lを吐出させて流量を測定する。そのとき流量計29が測定した流量をQ2 とする。
以下、同様に残りの35個のノズル14について、異なる1つのノズル14から溶液Lを吐出させず、他の36個のノズル14から溶液を1滴ずつ吐出させてそのときの流量を順次測定するという作業を繰り返して行う。それによって、そのとき流量計29が測定した流量をQ3 〜Q37とする。そして、流量計29によって測定された流量Q1 〜Q37は制御装置71に入力されて記憶される。
なお、37個の全てのノズル14及び36個のノズル14から吐出される溶液Lの流量Q00、及び、Q1 〜Q37を測定する場合、各ノズル14から溶液Lを1滴づつ吐出させるようにしたが、各ノズル14から複数回にわたって複数滴の溶液Lを吐出させ、そのときの積算値を吐出回収で除して1回当たりの溶液Lの流量Q00、及び、Q1 〜Q37を求めるようにしてもよい。
このようにして流量Q1 〜Q37が測定されると、制御装置71は37個の全てのノズル14から溶液Lを吐出させたときの流量Q00と、異なる1つのノズル14から溶液Lを吐出させずに、残りの36個のノズル14から溶液Lを吐出させたときの流量Q1 、Q02、…Q37との差を求める。
それによって、n1 〜n37のそれぞれのノズル14から吐出される溶液Lの流量が求められる。たとえば、n1 のノズル14から吐出される溶液Lの流量Qn1 は、Q00−Q1 によって求めることができ、n2 のノズル14から吐出される溶液Lの流量Qn2 は、Q00−Q2 によって求めることができる。同様に、n3 〜n37のノズル14から吐出される溶液Lの流量Qn3 〜Qn37を求めることができる。
すなわち、塗布ヘッド7Aに形成された37個のノズル14のうち、36個のノズル14から吐出される溶液の流量を流量計29によって順次測定することで、37個のノズル14それぞれから吐出される溶液の流量を求めることができる。
したがって、1つのノズル14から吐出される溶液Lの流量が微小であっても、その量に影響されることなく、各ノズル14から吐出される溶液Lの流量を精度よく測定することが可能となる。
しかも、流量計29による応答速度は、それぞれの機種によって多少のばらつきがあるものの、通常は5秒程度である。そのため、塗布ヘッド7Aに37個のノズル14があるならば、1つの塗布ヘッド7Aの36個のノズル14からの流量を、5×36=180秒で測定することができるから、測定速度も向上させることができる。
以下、同様にして他の2つの塗布ヘッド7B,7Cのそれぞれ37個のノズル14から吐出される溶液Lの流量を測定する。
上述したように、3つの塗布ヘッド7A〜7Cのノズル14から吐出される溶液Lの流量をそれぞれ測定したならば、各ノズル14からの溶液Lの流量のばらつきを補正する。すなわち、ノズル14からの溶液Lの流量は、それぞれのノズル14に対向して配置された圧電素子15に印加するパルス電圧の強度或いはパルス幅によって設定することができる。
したがって、各圧電素子15に第1の変圧部86を介して印加される電圧を、各ノズル14からの溶液Lの流量のばらつきに応じて第2のCPU82を介して制御装置71によって制御すれば、各ノズル14から吐出される溶液Lの流量が同じになるよう設定することができる。
すなわち、ノズルプレート11に形成されるノズル14の形状にばらつきがあったり、ノズル14のノズルプレート11に形成される位置が異なるなどのことで、各ノズル14から吐出される溶液Lの流量に差が生じることがあっても、各ノズル14から吐出される溶液Lの流量を同じにすることができる。それによって、ノズル14から基板Wに吐出される溶液Lによって形成される機能性薄膜の厚さを均一にすることが可能となる。
各ヘッド7A〜7Cには、溶液Lを供給する供給分岐管22に流量計29を設け、1つの流量計29が測定する流量によって1つのヘッドの複数のノズル14から吐出される溶液Lの流量を求めることができるようにした。
そのため、ノズル14ごとに流量計を設けてそれぞれのノズル14から吐出される溶液の流量を測定する場合に比べ、流量計の数を少なくすることができるばかりか、各ヘッド7A〜7Cの構成を簡単にすることができるということもある。
また、図3に示すような、単一の主管路11Aから複数の液室12に溶液Lが分配される構造の塗布ヘッド7A〜7Cによれば、37個あるノズル14のうちの1つのノズル14のみから溶液Lを吐出させたときと、全てのノズル14から溶液Lを同時に吐出させたときとでは、隣接する液室12間での溶液Lの引き合いによる、所謂クロストークの影響を受けて、圧電素子15に与える電圧が同じであっても、同じノズル14から吐出される溶液Lの吐出量が後者で少なくなる現象を生じることがある。
そして、この吐出量の差は、同時に溶液Lを吐出させるノズル14の数が少ないほど大きくなる傾向にある。そこで、1つのノズル14からのみ溶液Lを吐出させて必要量の吐出量に調整した場合、実際に基板Wに溶液Lを吐出させることになるので、実際に基板Wに溶液Lを塗布する際、各ノズル14からの溶液Lの吐出量が必要量よりも少なくなるということが生じる。
上記実施例によれば、全て(n個)のノズル14或いは(n−1)個のノズル14から溶液Lを同時に吐出させながら、各ノズル14からの溶液Lの流量を測定する。そのため、各ノズル14からの溶液Lの吐出量を測定するときと、実際に基板Wに溶液を塗布するときとで、溶液Lが吐出されるノズル14の数の差をなくす、或いは極力小さくすることができるので、実際に基板Wに溶液を塗布するときと近い条件で溶液Lの吐出量を設定することができる。
7A〜7C…塗布ヘッド、8…ヘッド本体、9…可撓板、14…ノズル、15…圧電素子、16…駆動回路部、29…流量計、71…制御装置(制御手段)。
Claims (5)
- 複数のノズルを有し、これらのノズルから溶液をインクジェット方式によって吐出させる溶液の供給装置であって、
上記溶液の供給部と、
上記複数のノズルのうちから上記溶液を吐出させるノズルを選択制御するとともに、各ノズルからの溶液の吐出量を設定する制御手段と、
この制御手段によって選択された複数のノズルから吐出される溶液の流量を測定する流量計と
を具備したことを特徴とする溶液の供給装置。 - 複数のノズルの数をn個としたとき、上記制御手段は、
n個のノズルから溶液を吐出させてから、異なる1つのノズルから溶液を吐出させずに(n−1)個のノズルからの溶液の吐出をn回繰り返さすとともに、上記流量計によって測定されたそれぞれの吐出ごとの溶液の流量から各ノズルから吐出される溶液の流量を求め、その流量に応じて各ノズルからの溶液の吐出量を設定することを特徴とする請求項1記載の溶液の供給装置。 - 上記複数のノズルが設けられた塗布ヘッドを備え、
この塗布ヘッドは、上記複数のノズルぞれぞれに対応する液室と、各液室に連通する給液孔とを有し、
上記供給部は、上記給液孔に管を介して接続されてなり、
上記流量計は、上記管に設けられることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の溶液の塗布装置。 - n個のノズルを有し、これらのノズルからインクジェット方式によって吐出させる溶液の吐出量を設定する溶液の供給方法であって、
n個のノズルから溶液を吐出させてそのときの溶液の吐出量を測定する工程と、
(n−1)個のノズルからの溶液の吐出を異なる1つのノズルから溶液を吐出させずにn回繰り返す工程と、
n個及び(n−1)個のノズルからの溶液の吐出量をそれぞれ測定する工程と、
n個及び(n−1)個のノズルからの溶液の吐出量からn個のノズルそれぞれからの溶液の吐出量を求める工程と
を具備したことを特徴とする溶液の供給方法。 - n個のぞれぞれのノズルのからの溶液の吐出量が同じになるよう設定する工程を有することを特徴とする請求項4記載の溶液の供給方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006167769A JP2007330923A (ja) | 2006-06-16 | 2006-06-16 | 溶液の供給装置及び供給方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006167769A JP2007330923A (ja) | 2006-06-16 | 2006-06-16 | 溶液の供給装置及び供給方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007330923A true JP2007330923A (ja) | 2007-12-27 |
Family
ID=38930903
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006167769A Withdrawn JP2007330923A (ja) | 2006-06-16 | 2006-06-16 | 溶液の供給装置及び供給方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007330923A (ja) |
-
2006
- 2006-06-16 JP JP2006167769A patent/JP2007330923A/ja not_active Withdrawn
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100912008B1 (ko) | 미세증착 장치 | |
JP4869155B2 (ja) | 物品の製造方法 | |
JP4220234B2 (ja) | 粘性媒質を噴射する方法 | |
KR102635289B1 (ko) | 잉크젯 헤드의 클리닝 장치, 클리닝 방법, 및, 인자 장치 | |
CN106903996B (zh) | 打印设备 | |
JP4863999B2 (ja) | 塗布装置及び塗布方法 | |
TWI311500B (en) | Apparatus for applying solution and method of measuring quantity of solution | |
JP2007136450A (ja) | 溶液の塗布装置及び溶液供給量の計測方法 | |
JP2007330923A (ja) | 溶液の供給装置及び供給方法 | |
JP2005238787A (ja) | インク吐出量測定方法と、これを用いたインク吐出量制御方法及びインクジェット装置 | |
JP2009095725A (ja) | パターン形成装置に備えた液滴吐出ヘッドの液滴吐出量調整方法及びパターン形成装置 | |
JP2011206739A (ja) | インクジェット式塗布装置 | |
JP4887076B2 (ja) | 溶液の供給装置及び供給方法 | |
JP3898526B2 (ja) | スポッティングノズル | |
JP7357110B2 (ja) | 基板処理制御方法、基板処理装置、基板処理方法、及びコンピュータ読出し媒体に格納されたコンピュータプログラム | |
JP2004314012A (ja) | 塗布装置 | |
KR102663111B1 (ko) | 기판 처리 장치, 그리고 기판 처리 장치를 제어하는 방법 | |
JP2005103453A (ja) | 溶液の塗布装置及び塗布装置の脱気方法 | |
JP2009166002A (ja) | 溶液の塗布装置及び塗布方法 | |
JP2005066377A (ja) | 液体貯留装置、液体貯留方法及び液体供給装置 | |
JP2006175425A (ja) | 塗布方法及び装置 | |
JP2009045547A (ja) | 吐出重量測定方法、液滴吐出ヘッドの保守方法、液滴吐出装置、及び液滴吐出方法 | |
JP4537657B2 (ja) | 溶液の塗布装置及び塗布装置の気泡抜き方法 | |
JP2004223356A (ja) | 溶液の塗布装置及び塗布方法 | |
JP2013202609A (ja) | 塗布液塗布装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090615 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20110321 |