JP2007329955A - 誤差拡散処理方法及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】この発明は、画像が不安定であり、画像の濃度ムラによる粒状性の劣化やバンディングが発生しやすく、画質が良くないという課題を解決するものである。
【解決手段】この発明は、多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理方法において、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を、量子化する注目画素から位置が遠いほど大きくしたものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像形成装置や表示装置等で用いられ多階調画像データを量子化する誤差拡散処理方法、及び誤差拡散処理手段を有するレーザプレンタ、デジタル複写機、カラーレーザプリンタ、デジタルカラー複写機等の画像形成装置に関する。
従来、画像形成装置においては、多階調画像データの量子化にディザ法が一般的に用いられていた。ディザ法は、複数の画素で階調を表現し、カラー画像においてはその組み合わせにより色を表現する。一般的に画像形成装置で用いられているディザ法は、粒状性に優れ、中間調画像を滑らかに表現される。ディザ法に代表される、いわゆる面積階調法では、画像の階調性を得るために解像性が劣化する。また、網点のような画像形成装置による形成画像に対して周期性画像を発生させるディザ法では、モアレが発生しやすい。解像性を保ちながら階調を表現する方法としては、誤差拡散法(誤差拡散処理法)がある。
誤差拡散法による誤差拡散処理で用いる誤差拡散マトリクスの係数配置は、図6(a)及び図7(a)に示すように、注目画素*に対して放射状にほぼ均等な構成になっていることが一般的であり、注目画素*から離れるにつれて誤差拡散マトリクスの係数値が小さくなっている。これは、注目画素にドットが発生した場合、その周囲にドットを発生させないように画像データ量子化の誤差を拡散してドットを分散配置しようと作用するためである。従来からの書き込み密度600dpi程度の2値プリンタでは、そのドットサイズが50μm程度と大きく目立つため、特に画像のハイライト部ではできるだけドットを分散させる誤差拡散処理が好ましいとされていた。
特許文献1には、誤差拡散処理の2値化を注目画素の周辺の未処理画素に配分する配分係数を、予め定められた変更周期で、無作為に変更しながら発生させ、誤差拡散特有のテクスチャを防止するものが記載されている。
特開昭63−164570号公報には、画像のエッジ成分を検出し、その検出
結果に応じて誤差拡散処理の誤差拡散マトリクスサイズを変更し、エッジ部の白
抜けを防止し、中間調のテクスチャを防止するものが記載されている。
特許文献2には、誤差拡散処理の2値化処理により発生する誤差データを複数画素に対し重み係数に基づき重みを付けて配分する際に、画像のエッジ成分を検出し、その検出結果に応じて重み係数の複数画素に対する重みの割合を変化させることにより、画像のエッジ部をシャープに再現するとともに、縞パターン及び粒状性ノイズの発生を防止するものが記載されている。
特開昭63−102473号公報 特開昭63−164570号公報
誤差拡散法では、原画像に忠実な解像性を得ることができ、文字画像の再現には適するが、写真部などの中間調画像は孤立のドットが分散し、あるいは不規則に連結して配置され、粒状性が悪く、特異なテクスチャが発生する場合がある。また、特に電子写真方式のプリンタでは、孤立のドットが形成されるために画像が不安定であり、画像の濃度ムラによる粒状性の劣化やバンディングが発生しやすい。画像書き込み密度600dpi以上の電子写真方式のプリンタでは、そのドットサイズが50μm以下となり、誤差拡散処理により発生する孤立ドットの再現性が難しく、また不安定な画像形成状態となる。
誤差拡散処理は誤差を拡散して周辺画素に伝搬して行くため、一般に、誤差伝搬方向である画像右下方向、あるいは主走査方向、または副走査方向にドットが結合して、特にドット数が多くなる中濃度部ではドットがライン状に配置される傾向があり、場合によってはテクスチャとして見受けられ画像劣化となる。
誤差拡散処理は画像の濃度が増すにつれて、低濃度部の低周波数から中濃度部の高周波数へと画像空間周波数を変化させて階調表現をしている。プリンタの書き込み密度が上がると、誤差拡散で発生するドット配置による画像空間周波数は増すが、特に電子写真方式のプリンタでは画像形成を行える画像空間周波数に限界があり、高周波の画像が再現されずに潰れてしまう。
本発明は、安定かつ高画質な画像の形成が可能となる誤差拡散処理方法及び画像形成装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、安定かつ高画質な画像の形成が可能となるとともに、複雑かつ時間を要する誤差拡散演算処理を低減できる誤差拡散処理方法及び画像形成装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、濃度領域に応じて安定で高画質な画像の形成が可能となる誤差拡散処理方法及び画像形成装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、画像の種類に応じて安定で高画質な画像の形成が可能となる誤差拡散処理方法及び画像形成装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、目の特性に見合った実用性が高い誤差拡散処理方法及び画像形成装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、安定なカラー画質の画像の形成が可能となる誤差拡散処理方法及び画像形成装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、画像劣化が少なく安定なカラー画質の画像の形成が可能となる誤差拡散処理方法及び画像形成装置を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、色再現性の向上を図ることができる誤差拡散処理方法及び画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理方法において、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を、量子化する注目画素から位置が遠いほど大きくしたことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理手段を有する画像形成装置において、前記誤差拡散処理手段が、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を、量子化する注目画素から位置が遠いほど大きくした誤差拡散マトリクスを用いるものである。
請求項3に係る発明は、多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理方法において、量子化する注目画素の特定方向に対し、注目画素から位置が遠い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を、注目画素から位置が近い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値より大きくしたことを特徴とする。
請求項4に係る発明は、多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理手段を有する画像形成装置において、前記誤差拡散処理手段が、量子化する注目画素の特定方向に対し、注目画素から位置が遠い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を、注目画素から位置が近い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値より大きくした誤差拡散マトリクスを用いるものである。
請求項5に係る発明は、多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理方法において、量子化する注目画素の主走査方向に対し、注目画素から位置が遠い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を、注目画素から位置が近い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値より大きくしたことを特徴とする。
請求項6に係る発明は、多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理手段を有する画像形成装置において、前記誤差拡散処理手段が、量子化する注目画素の主走査方向に対し、注目画素から位置が遠い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を、注目画素から位置が近い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値より大きくした誤差拡散マトリクスを用いるものである。
請求項7に係る発明は、多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理方法において、量子化する注目画素の副走査方向に対し、注目画素から位置が遠い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を、注目画素から位置が近い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値より大きくしたことを特徴とする。
請求項8に係る発明は、多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理手段を有する画像形成装置において、前記誤差拡散処理手段が、量子化する注目画素の副走査方向に対し、注目画素から位置が遠い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を、注目画素から位置が近い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値より大きくした誤差拡散マトリクスを用いるものである。
請求項9に係る発明は、多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理方法において、量子化する注目画素に対して画像空間上の斜め方向における、注目画素から位置が遠い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を、注目画素から位置が近い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値より大きくしたことを特徴とする。
請求項10に係る発明は、多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理手段を有する画像形成装置において、前記誤差拡散処理手段が、量子化する注目画素に対して画像空間上の斜め方向における、注目画素から位置が遠い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を、注目画素から位置が近い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値より大きくした誤差拡散マトリクスを用いるものである。
請求項11に係る発明は、多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理方法において、誤差拡散処理により生成されるドット列の方向に対し、注目画素から位置が遠い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を、注目画素から位置が近い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値より大きくしたことを特徴とする。
請求項12に係る発明は、多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理手段を有する画像形成装置において、前記誤差拡散処理手段が、誤差拡散処理により生成されるドット列の方向に対し、注目画素から位置が遠い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を、注目画素から位置が近い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値より大きくした誤差拡散マトリクスを用いるものである。
請求項13に係る発明は、多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理方法において、誤差拡散処理により生成されるドット列の方向に垂直な方向に対し、注目画素から位置が遠い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を、注目画素から位置が近い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値より大きくしたことを特徴とする。
請求項14に係る発明は、多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理手段を有する画像形成装置において、前記誤差拡散処理手段が、誤差拡散処理により生成されるドット列の方向に垂直な方向に対し、注目画素から位置が遠い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を、注目画素から位置が近い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値より大きくした誤差拡散マトリクスを用いるものである。
請求項15に係る発明は、多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理方法において、量子化する注目画素から特定方向について、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を0としたことを特徴とする。
請求項16に係る発明は、多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理手段を有する画像形成装置において、前記誤差拡散処理手段が、量子化する注目画素から特定方向について、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を0とした誤差拡散マトリクスを用いるものである。
請求項17に係る発明は、多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理方法において、量子化する注目画素に隣接する少なくとも1つの、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を0としたことを特徴とする。
請求項18に係る発明は、多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理手段を有する画像形成装置において、前記誤差拡散処理手段が、量子化する注目画素に隣接する少なくとも1つの、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を0とした誤差拡散マトリクスを用いるものである。
請求項19に係る発明は、多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理方法において、量子化する注目画素に隣接する全ての方向の、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を0としたことを特徴とする。
請求項20に係る発明は、多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理手段を有する画像形成装置において、前記誤差拡散処理手段が、量子化する注目画素に隣接する全ての方向の、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を0とした誤差拡散マトリクスを用いるものである。
請求項21に係る発明は、多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理方法において、量子化する注目画素に隣接する全ての方向の、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を0としたことを特徴とする。
請求項22に係る発明は、多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理手段を有する画像形成装置において、前記誤差拡散処理手段が、量子化する注目画素に対する前ラインの全ての方向の、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を0とした誤差拡散マトリクスを用いるものである。
請求項23に係る発明は、多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理方法において、量子化する注目画素に対して誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の配置により、量子化した画像データで形成される画像の空間周波数を抑制することを特徴とする。
請求項24に係る発明は、多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理手段を有する画像形成装置において、量子化する注目画素に対して誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の配置により、量子化した画像データで形成される画像の空間周波数を抑制するものである。
請求項25に係る発明は、多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理方法において、量子化する注目画素から位置が遠いほど誤差拡散マトリクス係数の値を小さくした誤差拡散マトリクスを用いて多階調の画像データを量子化する第1の誤差拡散処理手段と、量子化する注目画素から位置が遠いほど誤差拡散マトリクス係数の値を大きくした誤差拡散マトリクスを用いて多階調の画像データを量子化する第2の誤差拡散処理手段とを入力された画像データの注目画素あるいはその周辺画素の濃度データに基づき切り換えることを特徴とする。
請求項26に係る発明は、多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理手段を有する画像形成装置において、量子化する注目画素から位置が遠いほど誤差拡散マトリクス係数の値を小さくした誤差拡散マトリクスを用いて多階調の画像データを量子化する第1の誤差拡散処理手段と、量子化する注目画素から位置が遠いほど誤差拡散マトリクス係数の値を大きくした誤差拡散マトリクスを用いて多階調の画像データを量子化する第2の誤差拡散処理手段とを備え、入力された画像データの注目画素あるいはその周辺画素の濃度データに基づき前記第1の誤差拡散処理手段と前記第2の誤差拡散処理手段とを切り換えるものである。
請求項27に係る発明は、請求項1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25のいずれか1つに記載の誤差拡散処理方法において、入力された画像データの注目画素あるいはその周辺画素の濃度データの中濃度領域以降で、注目画素から位置が遠い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を大きくした誤差拡散マトリクスを用いることを特徴とする。
請求項28に係る発明は、請求項2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26のいずれか1つに記載の画像形成装置において、前記誤差拡散処理手段が、入力された画像データの注目画素あるいはその周辺画素の濃度データの中濃度領域以降で、注目画素から位置が遠い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を大きくした誤差拡散マトリクスを用いるものである。
請求項29に係る発明は、請求項1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25のいずれか1つに記載の誤差拡散処理方法において、入力された画像データの注目画素あるいはその周辺画素の濃度データの低濃度領域で、注目画素から位置が遠い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を大きくした誤差拡散マトリクスを用いることを特徴とする。
請求項30に係る発明は、請求項2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26のいずれか1つに記載の画像形成装置において、前記誤差拡散処理手段が、入力された画像データの注目画素あるいはその周辺画素の濃度データの低濃度領域で、注目画素から位置が遠い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を大きくした誤差拡散マトリクスを用いるものである。
請求項31に係る発明は、多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理方法において、量子化する注目画素から位置が遠いほど誤差拡散マトリクス係数の値を小さくした誤差拡散マトリクスを用いて多階調の画像データを量子化する第1の誤差拡散処理手段と、量子化する注目画素から位置が遠いほど誤差拡散マトリクス係数の値を大きくした誤差拡散マトリクスを用いて多階調の画像データを量子化する第2の誤差拡散処理手段とを入力された画像データの特徴に基づき切り換えることを特徴とする。
請求項32に係る発明は、多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理手段を有する画像形成装置において、量子化する注目画素から位置が遠いほど誤差拡散マトリクス係数の値を小さくした誤差拡散マトリクスを用いて多階調の画像データを量子化する第1の誤差拡散処理手段と、量子化する注目画素から位置が遠いほど誤差拡散マトリクス係数の値を大きくした誤差拡散マトリクスを用いて多階調の画像データを量子化する第2の誤差拡散処理手段とを備え、入力された画像データの特徴に基づき前記第1の誤差拡散処理手段と前記第2の誤差拡散処理手段とを切り換えるものである。
請求項33に係る発明は、請求項1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、31のいずれか1つに記載の誤差拡散処理方法において、入力された画像データが絵柄画像の場合、注目画素から位置が遠い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を大きくした誤差拡散マトリクスを用いることを特徴とする。
請求項34に係る発明は、請求項2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、32のいずれか1つに記載の画像形成装置において、前記誤差拡散処理手段が、入力された画像データが絵柄画像の場合、注目画素から位置が遠い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を大きくした誤差拡散マトリクスを用いるものである。
請求項35に係る発明は、請求項1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、31のいずれか1つに記載の誤差拡散処理方法において、入力された画像データから画像のエッジ部あるいはエッジ度合を検出し、その検出結果が非エッジ部である画像部分に対し、注目画素から位置が遠い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を大きくした誤差拡散マトリクスを用いることを特徴とする。
請求項36に係る発明は、請求項2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、32のいずれか1つに記載の画像形成装置において、前記誤差拡散処理手段が、入力された画像データから画像のエッジ部あるいはエッジ度合を検出し、その検出結果が非エッジ部である画像部分に対し、注目画素から位置が遠い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を大きくした誤差拡散マトリクスを用いるものである。
請求項37に係る発明は、多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理方法において、量子化する注目画素に対して誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の配置により、量子化された画像データにより形成される画像の空間周波数のピークを略250line/inch以下若しくは略300line/inch以下とすることを特徴とする。
請求項38に係る発明は、多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理手段を有する画像形成装置において、量子化する注目画素に対して誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の配置により、量子化された画像データにより形成される画像の空間周波数のピークを略250line/inch以下若しくは略300line/inch以下とするものである。
請求項39に係る発明は、複数の多階調画像データをそれぞれ複数種類の誤差拡散処理手段により量子化して複数の画像形成手段の画像形成に用いさせる誤差拡散処理方法において、前記複数種類の誤差拡散処理手段のうちの少なくとも1種類の誤差拡散処理手段は量子化する注目画素から位置が遠いほど誤差拡散マトリクス係数の値を大きくした誤差拡散マトリクスを用いることを特徴とする。
請求項40に係る発明は、多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理手段を有する画像形成装置において、複数の多階調画像データをそれぞれ量子化する複数種類の誤差拡散処理手段と、この複数種類の誤差拡散処理手段により量子化された複数の画像データによりそれぞれ画像を形成する複数の画像形成手段とを有し、前記複数種類の誤差拡散処理手段のうちの少なくとも1種類の誤差拡散処理手段は量子化する注目画素から位置が遠いほど誤差拡散マトリクス係数の値を大きくした誤差拡散マトリクスを用いるものである。
請求項41に係る発明は、複数色の多階調画像データをそれぞれ複数種類の誤差拡散処理手段により量子化して多色の画像形成手段の画像形成に用いさせる誤差拡散処理方法において、前記複数種類の誤差拡散処理手段は色により誤差拡散マトリクス係数の値が異なる誤差拡散マトリクスを用いることを特徴とする。
請求項42に係る発明は、多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理手段を有する画像形成装置において、複数色の多階調画像データをそれぞれ量子化する複数種類の誤差拡散処理手段と、この複数種類の誤差拡散処理手段により量子化された複数色の画像データにより多色の画像を形成する多色画像形成手段とを有し、前記複数種類の誤差拡散処理手段は色により誤差拡散マトリクス係数の値が異なる誤差拡散マトリクスを用いるものである。
以上のように請求項1に係る発明によれば、画像形成に適正なドット配置と画像空間周波数を制御することにより高品位かつ安定した画像を形成することが可能となる。
請求項2に係る発明によれば、画像形成に適正なドット配置と画像空間周波数を制御することにより高品位かつ安定した画像を形成することが可能となる。
請求項3に係る発明によれば、ドットを特定方向に結合させて発生するように制御することにより、良好なドット配置を再現し、安定かつ高画質な画像を形成することが可能となる。
請求項4に係る発明によれば、ドットを特定方向に結合させて発生するように制御することにより、良好なドット配置を再現し、安定かつ高画質な画像を形成することが可能となる。
請求項5に係る発明によれば、ドットを主走査方向に結合させて発生するように制御でき、書き込みのラスタ方向に連続的にドットを配置することができる。
これにより、さらに安定かつ高画質な画像を形成することが可能となる。
請求項6に係る発明によれば、ドットを主走査方向に結合させて発生するように制御でき、書き込みのラスタ方向に連続的にドットを配置することができる。これにより、さらに安定かつ高画質な画像を形成することが可能となる。
請求項7に係る発明によれば、ドットを副走査方向に結合させて発生するように制御でき、画像形成方向に連続的にドットを配置することができ、安定かつ高画質な画像を形成することが可能となる。また、副走査方向に続く縦ラインパターンにはバンディングの防止に有効である。
請求項8に係る発明によれば、ドットを副走査方向に結合させて発生するように制御でき、画像形成方向に連続的にドットを配置することができ、安定かつ高画質な画像を形成することが可能となる。また、副走査方向に続く縦ラインパターンにはバンディングの防止に有効である。
請求項9に係る発明によれば、ドットを斜め方向に結合させて発生するように制御でき、連続的なドット配置で、安定かつ高画質な画像を形成することが可能となる。
請求項10に係る発明によれば、ドットを斜め方向に結合させて発生するように制御でき、連続的なドット配置で、安定かつ高画質な画像を形成することが可能となる。
請求項11に係る発明によれば、誤差拡散処理によるドット配列傾向を保ち連続的にドットを配置した強い基調を得ることができ、安定かつ高画質な画像を形成することが可能となる。
請求項12に係る発明によれば、誤差拡散処理によるドット配列傾向を保ち連続的にドットを配置した強い基調を得ることができ、安定かつ高画質な画像を形成することが可能となる。
請求項13に係る発明によれば、誤差拡散処理特有の線を引くテクスチャを断つことができ、高画質な画像を形成することが可能となる。
請求項14に係る発明によれば、誤差拡散処理特有の線を引くテクスチャを断つことができ、高画質な画像を形成することが可能となる。
請求項15に係る発明によれば、特定方向にドットを結合させて発生するように抑制することができ、さらに安定で高画質な画像を形成することが可能となる。また、誤差拡散処理を低減することができ、誤差拡散処理をソフトウエアで実現した場合には処理時間を短縮することができる。
請求項16に係る発明によれば、特定方向にドットを結合させて発生するように抑制することができ、さらに安定で高画質な画像を形成することが可能となる。また、誤差拡散処理を低減することができ、誤差拡散処理をソフトウエアで実現した場合には処理時間を短縮することができる。
請求項17に係る発明によれば、ドットを結合させるように抑制することができ、安定で高画質な画像を形成することができるとともに、複雑かつ時間を要する誤差拡散演算処理を低減させることができる。
請求項18に係る発明によれば、ドットを結合させるように抑制することができ、安定で高画質な画像を形成することができるとともに、複雑かつ時間を要する誤差拡散演算処理を低減させることができる。
請求項19に係る発明によれば、ドットをより広い範囲で結合させて、さらに安定で高画質な画像を形成することができるとともに、複雑かつ時間を要する誤差拡散演算処理を低減させることができる。
請求項20に係る発明によれば、ドットをより広い範囲で結合させて、さらに安定で高画質な画像を形成することができるとともに、複雑かつ時間を要する誤差拡散演算処理を低減させることができる。
請求項21に係る発明によれば、数ドット毎に結合したブロックを分散的に配置することができ、安定で高画質な画像を形成することができるとともに、さらに誤差拡散演算処理を低減させることができる。
請求項22に係る発明によれば、数ドット毎に結合したブロックを分散的に配置することができ、安定で高画質な画像を形成することができるとともに、さらに誤差拡散演算処理を低減させることができる。
請求項23に係る発明によれば、形成する画像の空間周波数を抑制することができ、適合した安定で高画質な画像を形成することができる。また、濃度潰れに対する階調性の向上(階調数の確保)にも極めて効果がある。
請求項24に係る発明によれば、形成する画像の空間周波数を抑制することができ、安定で高画質な画像を形成することができる。また、濃度潰れに対する階調性の向上(階調数の確保)にも極めて効果がある。
請求項25に係る発明によれば、画像濃度に応じて最適な画像を形成することが可能となる。
請求項26に係る発明によれば、画像濃度に応じて最適な画像を形成することが可能となる。
請求項27に係る発明によれば、ドット密度の高い中濃度領域でも画像周波数を抑制することができ、安定で高画質な画像を形成することができる。特に高濃度部では、ドットゲインによる濃度飽和を抑制できるため、階調領域を増やすことができる。
請求項28に係る発明によれば、ドット密度の高い中濃度領域でも画像周波数を抑制することができ、安定で高画質な画像を形成することができる。特に高濃度部では、ドットゲインによる濃度飽和を抑制できるため、階調領域を増やすことができる。
請求項29に係る発明によれば、画像濃度データの低濃度領域で誤差拡散マトリクス係数の配置によってドットを適度に結合させて発生させることにより、再現性の悪い微小な孤立ドットを抑制することができ、安定なハイライト部の再現が可能となって安定で高画質な画像を形成することができる。
請求項30に係る発明によれば、画像濃度データの低濃度領域で誤差拡散マトリクス係数の配置によってドットを適度に結合させて発生させることにより、再現性の悪い微小な孤立ドットを抑制することができ、安定なハイライト部(低濃度部)の再現が可能となって画像形成装置に適合した安定で高画質な画像を形成することができる。
請求項31に係る発明によれば、様々な画像種あるいはその混在画像に対して最適な解像性、粒状性を実現できる。
請求項32に係る発明によれば、様々な画像種あるいはその混在画像に対して最適な解像性、粒状性を実現できる。
請求項33に係る発明によれば、画像が絵柄画像の場合、ドットを適度に結合させて発生させることにより、粒状性と階調性を向上させることができる。
請求項34に係る発明によれば、画像が絵柄画像の場合、ドットを適度に結合させて発生させることにより、粒状性と階調性を向上させることができる。
請求項35に係る発明によれば、画像の非エッジ部に対してドットを適度に結合させて発生させることにより、解像性が必要とされる画像部以外の箇所に安定で粒状性の良い配置とすることができ、高画質の画像を実現できる。
請求項36に係る発明によれば、画像の非エッジ部に対してドットを適度に結合させて発生させることにより、解像性が必要とされる画像部以外の箇所に安定で粒状性の良い配置とすることができ、高画質の画像を実現できる。
請求項37に係る発明によれば、目視特性と画像形成装置の特性から画像の空間周波数のピークを略250line/inch以下若しくは略300line/inch以下の範囲に抑制することにより、比較的一般的な画像形成装置において最適な画像形成を実現できる。
請求項38に係る発明によれば、目視特性と画像形成装置の特性から画像の空間周波数のピークを略250line/inch以下若しくは略300line/inch以下の範囲に抑制することにより、比較的一般的な画像形成装置において最適な画像形成を実現できる。
請求項39に係る発明によれば、少なくとも1種類の誤差拡散処理を施した画像はドットを集中して配置することができ、安定で高画質を実現できる。これは、ドット再現性など作像色により画像形成状態が異なる画像形成においてドットサイズを適応的に選ぶことに活用できる。また、色による感度特性が異なるため、特にハイライト領域では、目視によるドットの視認性を調整できる。
請求項40に係る発明によれば、その少なくとも1種類の誤差拡散処理を施した画像はドットを集中して配置することができ、安定で高画質を実現できる。これは、ドット再現性など作像色により画像形成状態が異なる画像形成装置においてドットサイズを適応的に選ぶことに活用できる。また、色による感度特性が異なるため、特にハイライト領域では、目視によるドットの視認性を調整できる。
請求項41に係る発明によれば、所定の色毎にドット配置による基調が変わるため、多色の版を合わせたカラー画像では、ドットの重なりを低減することができて色の濁りを少なくできる。また、多色の版の位置ずれによる色変わりや色モアレの低減にも効果がある。
請求項42に係る発明によれば、所定の色毎にドット配置による基調が変わるため、多色の版を合わせたカラー画像では、ドットの重なりを低減することができて色の濁りを少なくできる。また、多色の版の位置ずれによる色変わりや色モアレの低減にも効果がある。
図2は本発明の第1の実施形態の概略を示す。この第1の実施形態は、デジタル複写機からなる画像形成装置の一実施形態であり、画像読み取り装置としてのスキャナ1と、画像形成手段としてのレーザプリンタ2からなる画像記録装置と、後述する回路とを有する。スキャナ1は、平坦な原稿台3上に載置された原稿を照明ランプ4により照明し、その反射光像をミラー群5〜7及びレンズ8を介して読み取りセンサとしてのCCD9に結像するとともに、照明ランプ4及びミラー群5〜7の移動により原稿を走査して原稿の画像情報を読み取り、電気的な信号に変換する。CCD9から得られる画像信号は後述する回路を介してプリンタ2へ送られる。
プリンタ2においては、露光手段としての書き込み光学ユニット10からなる書き込み装置は、上記図示しない回路からの画像信号を光信号に変換して感光体からなる像担持体、例えば感光体ドラム11に露光して原稿画像に対応した光書き込みを行うことにより静電潜像を形成する。書き込み光学ユニット10は、光源としての半導体レーザ(以下LDという)を発光駆動制御部で上記画像信号により駆動して、画像信号で強度変調されたレーザ光を出射させ、このレーザ光を走査手段としての回転多面鏡12により偏向走査してf/θレンズ及び反射ミラー13を介して感光体ドラム11へ照射する。
感光体ドラム11は、図示しない駆動部により回転駆動されて矢印の如く時計方向に回転し、帯電手段としての帯電器14により一様に帯電された後に、書き込み光学ユニット10による露光で静電線像が形成される。この感光体ドラム11上の静電潜像は現像装置15により現像されてトナー像となり、また、転写材としての転写紙が複数の給紙部16〜20、手差し給紙部121のいずれかからレジストローラ21へ給紙される。
レジストローラ21は感光体ドラム11上のトナー像にタイミングを合わせて転写紙を送出する。転写手段を兼ねた転写ベルト22は、転写電源から転写バイアスが印加され、レジストローラ21から送出された転写紙を搬送するとともに、感光体ドラム11上のトナー像を転写紙へ静電的に転写させる。転写紙は、転写ベルト22により搬送されて定着部23によりトナー像が定着され、排紙トレイ24へ排出される。また、感光体ドラム11は、トナー像転写後にクリーニング装置25によりクリーニングされて除電器26により除電され、次の画像形成動作に備える。
図3は、本実施形態の画像処理と画像データの流れを示す。画像データの処理は、CCD9からの読み取り画像データをスキャナ系処理手段27により補正するスキャナ系処理と、スキャナ系処理で補正したデジタル画像データの加工、修正をデジタル画像処理手段28により行うデジタル画像処理と、このデジタル画像処理を行った画像データにより書き込み光学ユニット10のLD29を書込系処理手段30で変調する書込系処理とに大別される。
スキャナ系処理手段27は、CCD9で読み取った600dpiのアナログ画像データについて、AGCによりデータレベルの調整を行い、AD変換により画素毎のアナログデータを1画素当り8bitのデジタル値に変換し、シェーディング補正にてCCD9の画素及び照度のばらつきを補正する。
デジタル画像処理手段28は、スキャナ系処理手段27によるスキャナ系処理を行った画像データのフィルタ処理を行う。具体的には、デジタル画像処理手段28は、スキャナ系処理後の画像データについて、読み取りによって生じる画像情報の振幅を補正するMTF補正と、中間調画像を滑らかに表現するための平滑化処理を行う。次に、デジタル画像処理手段28は、フィルタ処理後の画像データについて、主走査方向の変倍処理を行い、書き込み濃度に変換するためのγ補正を行う。最後に、デジタル画像処理手段28は、γ補正後の画像データについて、中間調処理を行い、1ドット当り1bit又は2bitのデータに変換して書き込み光学ユニット10へ送出する。
書き込み光学ユニット10は、デジタル画像処理手段28によるデジタル画像処理後の画像データにより、通常600dpiで感光体ドラム11に画像書き込みを行うが、選択により1200dpiで感光体ドラム11に画像書き込みを行う。1200dpiで画像書き込みを行う場合には、スキャナ1の600dpiの入力画像に対してデジタル画像処理手段28などの変倍機能により中間調処理以前に主走査方向、副走査方向にそれぞれ2倍に密度変換を行う。画像データの処理は、その他、地肌除去処理、フレア除去処理、スキャナγ補正、画像編集などの処理がデジタル画像処理手段28により従来と同様に行われる。
デジタル画像処理手段28は、後述する画像特徴の検出の一例であるエッジ検出処理を上記フィルタ処理のところで行い、後述する画像データの量子化を行う誤差拡散処理を上記中間調処理のところで行う。
図1は、デジタル画像処理手段28による誤差拡散処理のブロックを示す。デジタル画像処理手段28は、誤差拡散処理では、量子化処理31で上記γ補正後の多階調画像データ(画素のデータ)を閾値と比較して出力値を決定し、誤差算出処理32でその出力値と多階調画像データ(画素のデータ)との差を求めてその画素の量子化誤差として誤差バッファ33に保存する。デジタル画像処理手段28は、次の画素のデータでは、誤差バッファ33内に保存されている注目画素の周辺画素の量子化誤差と誤差拡散マトリクス34におけるその周辺画素に対応する誤差拡散マトリクス係数との積を求めてこれを誤差拡散マトリクス係数値の総和で割って加算処理35で注目画素のデータに加え、その結果を量子化処理31で閾値と比較して出力値を決定し、誤差算出処理32でその出力値と画像データ(画素のデータ)との差を求めてその画素の量子化誤差として誤差バッファ33に保存する。デジタル画像処理手段28は、以上の処理を各画素毎に繰り返すことにより、画像の濃度を保存した誤差拡散処理を行う。
ここに、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス34の係数値は図6に示すような単純な値で表わされる。誤差拡散処理は誤差拡散マトリクスの係数値によって画像のドット配置を異ならせることになる。誤差拡散処理には、複数階調の量子化データを出力する多値誤差拡散処理もあるが、説明を簡単にするために、以降、2値誤差拡散処理について説明する。
誤差拡散処理における誤差拡散マトリクスの係数配置は、図6及び図7に示すように、注目画素に対して放射状にほぼ均等な構成になっていることが一般的であり、注目画素から離れるにつれて誤差拡散マトリクスの係数の値が小さくなる。誤差拡散処理は、注目画素にドットが発生した場合、マイナスの誤差が発生してその周囲にはドットを発生させないように、すなわち、ドットを分散配置しようと作用する。
図6(a)及び図7(a)は従来より用いられている誤差拡散マトリクスの係数値の列を示し、図6(b)及び図7(b)に示すレベル16はそれぞれ入力画像データ(誤差拡散処理前の画像データ)が16/255のレベルである均一なハイライト部に該当する入力画像データに図6(a)及び図7(a)に示すような誤差拡散マトリクスの係数にて誤差拡散処理を施した時の画像形成のドット配置結果を示す。図6(c)及び図7(c)に示すレベル100はそれぞれ入力画像データ(誤差拡散処理前の画像データ)が100/255のレベルである均一な中濃度部に該当する入力画像データに図6(a)及び図7(a)に示すような誤差拡散マトリクスの係数にて誤差拡散処理を施した時の画像形成のドット配置結果を示す。
特に画像のハイライト部のレベル16では、誤差拡散処理によりドットが分散されている。中濃度部のレベル100では、ドットが分散されているが、ドットのオン/オフ周期が小さくなり、高周波の画像が形成される。
図7(a)に示す誤差拡散マトリクスは、3行で図6に示す2行の誤差拡散マトリクスに比べて大きく、誤差伝搬の範囲が大きいため、図7(a)に示す誤差拡散マトリクスを用いた場合には特に中濃度部では図7(c)に示すように高密度のドット配置でありながら、より均一に分散したドット配置となる。
誤差拡散処理を施した画像データによる形成画像は、そのドット発生周期によって階調を表現しており、画像低濃度部のドットが疎となる状態から、中濃度部のドットが密となる状態、高濃度部のドットの抜けが疎となる状態へと画像濃度に従って推移する。図17は一般的な誤差拡散処理における画像空間周波数によるパワースペクトルを示す。図17は2つの異なる階調部を表わしており、200line/inch付近にピークを持つ中濃度部と、それより低周波域にピークを持つ低濃度部のパワースペクトルを示す。
図17に示すように、誤差拡散処理は階調によりドット発生周期が変調され、画像空間周波数が最大となる中濃度部においては書き込み密度600dpiのプリンタでは200line/inch強の画像空間周波数となる。従って、書き込み密度1200dpiのプリンタでは、最大で400〜500line/inchの画像空間周波数となる。これは、一般的な電子写真方式のプリンタでは、解像できない周波数レベルである。
図18は電子写真方式のプリンタの一例における解像レベルを画像空間周波数に対するMTF特性で示す。このプリンタでは、画像空間周波数が200line/inch以上で急激にMTFが劣化し、300line/inchでは全く解像しないようになる。これは、電子写真方式のエンジン、具体的にはプリンタの書き込みビーム系、感光体、現像、転写、定着の特性によって起こっている。
上記のように書き込み密度1200dpiの一般的な電子写真方式のプリンタでは解像できない周波数レベルにおいては、誤差拡散処理では階調数が劣化し、画像が極めて不安定になって活用できない。逆に言えば、高い画像空間周波数の画像を再生するプリンタは、基本の解像度が高く、書き込みビーム径が小さく、かつ、微細な画像変化も忠実に再現する高精細、高精度のプリンタエンジンが必要となる。
誤差拡散処理は画像の濃度が増すにつれて低濃度部の低周波数から中濃度部の高周波数へと画像空間周波数を変化させて階調表現をしている。プリンタの書き込み密度が上がるにつれて、誤差拡散処理で発生するドット配置による画像空間周波数は増すが、特に電子写真方式のプリンタでは、画像を形成できる画像空間周波数に限界があり、高周波の画像が再現されずに潰れてしまう。本実施例では、後述のように、注目画素に対して誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の配置により、形成する画像の空間周波数を抑制する。
図19はVTFと呼ばれる人間の視覚特性を示す。これは、観察距離350mmにおける画像空間周波数に対する視覚感度を表わしている。画像が高周波になるにつれて視覚感度が低下し、8cycle/mm(200line/inch)以上ではかなり低いレベルとなり、250line/inchでは全く認知できない。
以上のことから、特に高密度書き込みのプリンタでは、目視で判別できる画像は250line/inch以下であり、その範囲で活用することが有効である。本実施形態は、量子化する注目画素に対して誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の配置により、量子化された画像データにより形成される画像の空間周波数のピークを250line/inch以下とするものであるが、量子化する注目画素に対して誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の配置により、量子化された画像データにより形成される画像の空間周波数のピークを250line/inch〜300line/inchの範囲内の所定値以下としてもよく、又は略250line/inch〜略300line/inchの範囲内の所定値以下としてもよい。
図8(a)〜図16(a)は誤差拡散マトリクスの各例を示す。デジタル画像処理手段28は、上記誤差拡散マトリクス34として図8(a)〜図16(a)に示す誤差拡散マトリクスのいずれか1つを用いて誤差拡散処理を行う。図8(b)(c)〜図14(b)(c)、図15(b)(c)(d)、図16(b)(c)はそれぞれ図8(a)〜図16(a)に示すような誤差拡散マトリクス係数を用いて入力画像データに誤差拡散処理を施した時の画像形成のドット配置結果を示し、図8〜図16に示すレベル16、64、100はそれぞれ入力画像データ(誤差拡散処理前の画像データ)が16/255、64/255、100/255の各レベルである均一な濃度部に該当する入力画像データに図8(a)〜図16(a)に示すような誤差拡散マトリクス係数にて誤差拡散処理を施した時の画像形成のドット配置結果を示す。
図16(a)は、注目画素*に隣接する画素よりも注目画素*から離れた画素に対応する係数の値を、注目画素*に隣接する画素に対応する係数の値より大きくした誤差拡散マトリクスの例を示す。この誤差拡散マトリクスを用いてデジタル画像処理手段28で誤差拡散処理を行った場合には、特にレベル100では図16(c)に示すようにドットを隣接して配置しやすくなり、図6及び図7に示す誤差拡散マトリクスを用いて誤差拡散処理を行った場合とは画像空間周波数が異なっている。
図8(a)は注目画素*の上方向の画素に対応する係数の配列を変えた誤差拡散マトリクスの例を示す。この誤差拡散マトリクスでは、注目画素*にその上側で隣接する画素に対応する係数の値を0とし、注目画素*にその上側で隣接する画素の上方の画素に対応する係数の値を4としたものである。この誤差拡散マトリクスを用いてデジタル画像処理手段28で誤差拡散処理を行った場合には、レベル16では図8(b)に示すように副走査方向に2ドットが結合した形態が多く発生し、孤立ドットに対して安定した画像が形成される。レベル100においても、図8(c)に示すようにドットの結合状態が存在し、図6及び図7に示す誤差拡散マトリクスを用いて誤差拡散処理を行った場合に比べて画像空間周波数が抑制されている。また、誤差拡散の演算は周辺画素の誤差の積和を繰返して求めるため、処理が複雑で時間を要するが、誤差拡散マトリクス係数が0である画素はその積を求める演算が不要となる。
図9(a)は注目画素*上方の画素に対応する係数の値を0とした誤差拡散マトリクスの例を示す。この誤差拡散マトリクスは、注目画素*より上側の2行分の画素に対応する係数の値を0としている。この誤差拡散マトリクスを用いてデジタル画像処理手段28で誤差拡散処理を行った場合には、図9(b)に示すようにレベル16では図6及び図7に示す誤差拡散マトリクスを用いて誤差拡散処理を行った場合と同様に孤立ドットが分散して配置される。また、濃度の上昇、つまりドット数の増加とともに、誤差拡散マトリクスの係数が0である方向とは逆方向にドットが発生しやすく制御されて、レベル100においては図9(c)に示すように縦方向にドット結合配置が起こる。これは、画像形成方向のピッチムラによって発生するバンディングの低減に有効な画像の基調方向である。
図10(a)は、注目画素*横方向の画素に対応する係数の配置を変えた誤差拡散マトリクスの例を示す。この誤差拡散マトリクスは、図8(a)に示す誤差拡散マトリクスとは逆に注目画素*にその横側で隣接する画素に対応する係数の値を0とし、注目画素*にその横側で隣接する画素の上方の画素に対応する係数の値を4としている。この誤差拡散マトリクスを用いてデジタル画像処理手段28で誤差拡散処理を行った場合には、レベル16では図10(b)に示すように主走査方向に2ドットが結合した形態が多く発生し、孤立ドットに対して安定した画像が形成される。レベル100においても、図10(c)に示すように比較的主走査方向にドットの結合状態が存在する。
図11(a)は、注目画素*の斜め方向の画素に対応する係数を0とした誤差拡散マトリクスの例を示す。この誤差拡散マトリクスは、注目画素*の左上方向の画素に対応する係数の値を0としている。この誤差拡散マトリクスを用いてデジタル画像処理手段28で誤差拡散処理を行った場合には、図11(b)に示すようにレベル16では図6及び図7に示す誤差拡散マトリクスを用いて誤差拡散処理を行った場合と同様に孤立ドットが分散して配置される。ドットの増加とともに、誤差拡散マトリクスの係数が0となる方向とは逆方向にドットが発生しやすく制御され、レベル100においては図11(c)に示すように右下方向に流れるようにドット結合配置が起こり、斜め方向のライン状基調を形成する。誤差拡散処理は未処理画素に誤差を伝搬して行くため、右下方向にドットが連続的に形成される場合が多く、特に図7に示す誤差拡散マトリクスの係数では、形成画像は斜め線状の基調となり、比較的粒状性が良好である。図11(a)に示す誤差拡散マトリクスの係数では、図11(c)に示すように更に右下方向への方向性を強くすることにより、その基調を強め、より安定した画像が形成される。
図12(a)及び図13(a)は注目画素*の周囲の画素に対応する係数の値を0とした誤差拡散マトリクスの例を示す。この誤差拡散マトリクスを用いてデジタル画像処理手段28で誤差拡散処理を行った場合には、図12(b)及び図13(b)に示すようにレベル16でも2ドットが結合した形態が多く発生し、レベル100では図12(b)及び図13(b)に示すように数ドット毎に結合したブロックが離散的に配置されており、さらに画像空間周波数が抑制される。これは、書き込み密度1200dpi以上の電子写真方式プリンタにおいて特に有効である。
図14(a)は注目画素*の前段の画素に対応する係数を0とした誤差拡散マトリクスの例を示す。この誤差拡散マトリクスを用いてデジタル画像処理手段28で誤差拡散処理を行った場合には、図14(b)に示すようにレベル16では4ドットが結合した形態が発生し、これは書き込み密度1200dpiのプリンタにおいては書き込み密度600dpiの1ドットのサイズに相当する。また、レベル100でも、図14(c)に示すようにドットが結合し、低周波に抑制された画像となる。
図15(a)は図14(a)に示す誤差拡散マトリクスと同様に注目画素*の前段の画素に対応する係数を0とした誤差拡散マトリクスの例を示す。この誤差拡散マトリクスでは、主走査方向と1行目との係数値の違いにより、図14(a)に示す誤差拡散マトリクスに比べて、画像は高周波の傾向を示す。図14(a)及び図15(a)に示すように注目画素*の前段の画素に対応する係数を0とした誤差拡散マトリクスでは、誤差拡散演算において注目画素の前ラインの画素の誤差の積和を求める演算が不要となる。
誤差拡散マトリクス係数の総和は、本実施形態では16であるが、それ以外であっても構わない。本実施形態の誤差拡散マトリクス係数により誤差拡散処理を施した画像は、ドットを結合しやすく、均一な濃度部では低周波になるように抑制しているが、誤差拡散処理により、画像のコントラストの高い部分、例えば文字部や絵柄部の境界部分はドットが発生して解像性も良好である。
本実施形態によれば、多階調の画像データを誤差拡散処理方法により誤差拡散マトリクス34を用いて量子化する誤差拡散処理手段としてのデジタル画像処理手段28を有する画像形成装置において、デジタル画像処理手段28が、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を、量子化する注目画素から位置が遠いほど大きくした図8〜図16に示すような誤差拡散マトリクスのいずれかを用いるので、特に1200dpi以上の高密度書き込み系を有する電子写真方式のプリンタにおいて、画像形成に適正なドット配置と画像空間周波数を制御することにより高品位かつ安定した画像を形成することが可能となる。
また、本実施形態によれば、誤差拡散処理手段としてのデジタル画像処理手段28が、量子化する注目画素の特定方向に対し、注目画素から位置が遠い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を、注目画素から位置が近い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値より大きくした図8〜図11に示すような誤差拡散マトリクスを用いるので、ドットを特定方向に結合させて発生するように制御することにより、良好なドット配置を再現し、安定かつ高画質な画像を形成することが可能となる。
また、本実施形態によれば、誤差拡散処理手段としてのデジタル画像処理手段28が、量子化する注目画素の主走査方向に対し、注目画素から位置が遠い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を、注目画素から位置が近い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値より大きくした図10、図12〜図14、図16にしめすような誤差拡散マトリクスのいずれかを用いるので、ドットを主走査方向に結合させて発生するように制御でき、書き込みのラスタ方向に連続的にドットを配置することができる。これにより、書き込み主走査方向に光源としてのLDが連続的に点灯し、さらに安定かつ高画質な画像を形成することが可能となる。
また、本実施形態によれば、誤差拡散処理手段としてのデジタル画像処理手段28が、量子化する注目画素の副走査方向に対し、注目画素から位置が遠い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を、注目画素から位置が近い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値より大きくした図8、図9、図12〜図16に示すような誤差拡散マトリクスのいずれかを用いるので、ドットを副走査方向に結合させて発生するように制御でき、画像形成方向に連続的にドットを配置することができ、安定かつ高画質な画像を形成することが可能となる。また、副走査方向に続く縦ラインパターンにはバンディングの防止に有効である。
また、本実施形態によれば、誤差拡散処理手段としてのデジタル画像処理手段28が、量子化する注目画素に対して画像空間上の斜め方向における、注目画素から位置が遠い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を、注目画素から位置が近い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値より大きくした図11〜図15に示すような誤差拡散マトリクスのいずれかを用いるので、ドットを斜め方向に結合させて発生するように制御でき、連続的なドット配置で、安定かつ高画質な画像を形成することが可能となる。また、斜め線の画像基調は比較的認識されにくい基調である。
また、本実施形態によれば、誤差拡散処理手段としてのデジタル画像処理手段28が、誤差拡散処理により生成されるドット列の方向に対し、注目画素から位置が遠い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を、注目画素から位置が近い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値より大きくした図11に示すような誤差拡散マトリクスを用いるので、誤差拡散処理によるドット配列傾向を保ち連続的にドットを配置した強い基調を得ることができ、安定かつ高画質な画像を形成することが可能となる。
また、本実施形態によれば、誤差拡散処理手段としてのデジタル画像処理手段28が、量子化する注目画素から特定方向について、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を0とした図9、図11に示すような誤差拡散マトリクスのいずれかを用いるので、その特定方向にドットを結合させて発生するように抑制することができ、さらに安定で高画質な画像を形成することが可能となる。また、誤差拡散の演算は周辺画素の誤差の積和を繰返して行うため、処理が複雑で時間を要するが、誤差拡散マトリクス係数が0となる画素はその積和の演算が不要となるので、誤差拡散処理を低減することができ、誤差拡散処理をソフトウエアで実現した場合には処理時間を短縮することができる。
また、本実施形態によれば、誤差拡散処理手段としてのデジタル画像処理手段28が、量子化する注目画素に隣接する少なくとも1つの、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を0とした図8〜図15に示すような誤差拡散マトリクスのいずれかを用いるので、ドットを結合させるように抑制することができ、プリンタに適合した安定で高画質な画像を形成することができるとともに、複雑かつ時間を要する誤差拡散演算処理を低減させることができる。
また、本実施形態によれば、誤差拡散処理手段としてのデジタル画像処理手段28が、量子化する注目画素に隣接する全ての方向の、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を0とした図12〜図14誤差拡散マトリクスを用いるので、ドットをより広い範囲で結合させて、さらに安定で高画質な画像を形成することができるとともに、複雑かつ時間を要する誤差拡散演算処理を低減させることができる。
また、本実施形態によれば、誤差拡散処理手段としてのデジタル画像処理手段28が、量子化する注目画素に対する前ラインの全ての方向の、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を0とした図14、図15に示すような誤差拡散マトリクスのいずれかを用いるので、数ドット毎に結合したブロックを分散的に配置することができ、プリンタに適合した安定で高画質な画像を形成することができるとともに、さらに誤差拡散演算処理を低減させることができる。
また、本実施形態によれば、量子化する注目画素に対して誤差を拡散する図8〜図16に示すような誤差拡散マトリクス係数の配置により、量子化した画像データで形成される画像の空間周波数を抑制するので、形成する画像の空間周波数を抑制することができ、プリンタに適合した安定で高画質な画像を形成することができる。また、濃度潰れに対する階調性の向上(階調数の確保)にも極めて効果がある。
また、本実施形態によれば、量子化する注目画素に対して誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の配置により、量子化された画像データにより形成される画像の空間周波数のピークを略250line/inch以下若しくは略300line/inch以下としたので、目視特性とプリンタの特性から画像の空間周波数のピークを略250line/inch以下若しくは略300line/inch以下の範囲に抑制することにより、比較的一般的なプリンタにおいて最適な画像形成を実現できる。
本発明の第2の実施形態は、上記第1の実施形態において、誤差拡散マトリクス34として、図11に示すような誤差拡散処理により生成されるドット列の方向(ドットの流れ方向である右下方向)に対し、注目画素*から位置が遠い画素に対応する、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を、注目画素から位置が近い画素に対応する、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値より大きくした誤差拡散マトリクスとは逆に、誤差拡散処理により生成されるドット列の方向(ドットの流れ方向である右下方向)に垂直な方向に対し、注目画素から位置が遠い画素に対応する、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を、注目画素から位置が近い画素に対応する、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値より大きくした誤差拡散マトリクスを用いるようにしたものである。
この第2の実施形態によれば、誤差拡散処理手段としてのデジタル画像処理手段28が、誤差拡散処理により生成されるドット列の方向に垂直な方向に対し、注目画素から位置が遠い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を、注目画素から位置が近い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値より大きくした誤差拡散マトリクスを用いるので、誤差拡散処理特有の線を引くテクスチャを断つことができ、高画質な画像を形成することが可能となる。
図4は本発明の第3の実施形態における誤差拡散処理のブロックを示す。この第3の実施形態では、上記第1の実施形態において、デジタル画像処理手段28は、図6〜図16に示すような複数の誤差拡散マトリクスを予め記憶手段に格納しており、画像判定処理36で入力画像データ(入力された画像データの注目画素の濃度データあるいは注目画素の周辺画素の濃度データの平均値)に基づき画像を判定し、切り換え処理37でその判定結果により図6〜図16に示すような複数の誤差拡散マトリクスを切り換えて誤差拡散マトリクス34として用いて誤差拡散処理を行う。この場合、誤差拡散マトリクスの切り換えは画素毎に行っても、ブロック単位で行っても構わない。
ここに、注目画素の濃度データにより誤差拡散マトリクスを切り換えれば、画像の低濃度部、中濃度部、高濃度部でそれぞれ最適なドットの結合度合、画像空間周波数が得られ、対象とするプリンタに適合した画像を選択できる。また、注目画素の周辺の画像の濃度データの平均値を算出し、これにより誤差拡散マトリクスを切り換えれば、網点画像のように振幅のある画像に対しても切り換えを抑制できて有効である。
本発明の第1の実施例では、第3の実施形態において、入力画像の濃度によって誤差拡散マトリクスの切り換えを行う。デジタル画像処理手段28は、画像判定処理36で入力画像データ(入力された画像データの注目画素の濃度データあるいはその周辺画素の濃度データの平均値)に基づき画像の濃度を判定し、切り換え処理37でその判定結果により画像濃度に応じて図6〜図16に示すような複数の誤差拡散マトリクスのうちの画像濃度に最適な誤差拡散マトリクスを切り換えて誤差拡散処理に用いる。例えば、デジタル画像処理手段28は、量子化する注目画素から位置が遠い画素に対応する誤差拡散マトリクス係数の値ほど小さ
くした誤差拡散マトリクスと、量子化する注目画素から位置が遠い画素に対応する誤差拡散マトリクス係数の値ほどを大きくした誤差拡散マトリクスとを上記判定結果により切り換えて誤差拡散処理に用いる。
この第1の実施例によれば、量子化する注目画素から位置が遠いほど誤差拡散マトリクス係数の値を小さくした誤差拡散マトリクスを用いて多階調の画像データを量子化する第1の誤差拡散処理手段としてのデジタル画像処理手段28と、量子化する注目画素から位置が遠いほど誤差拡散マトリクス係数の値を大きくした誤差拡散マトリクスを用いて多階調の画像データを量子化する第2の誤差拡散処理手段としてのデジタル画像処理手段28とを備え、入力された画像データの注目画素あるいはその周辺画素の濃度データに基づき前記第1の誤差拡散処理手段と前記第2の誤差拡散処理手段とを切り換えるので、画像濃度に応じて最適な画像を形成することが可能となる。
本発明の第2の実施例では、上記第3の実施形態において、デジタル画像処理手段28は、画像判定処理36で、入力された画像データ(注目画素あるいはその周辺画素の濃度データ)に基づき注目画素あるいはその周辺画素の濃度データの濃度が低濃度部と、中濃度部以上のいずれであるかを判定し、切り換え処理37でその判定結果により図6〜図16に示すような複数の誤差拡散マトリクスのうちの画像濃度に最適な誤差拡散マトリクスを切り換えて誤差拡散処理に用いる。この場合、デジタル画像処理手段28は、注目画素あるいはその周辺画素の濃度データの濃度が低濃度部である時には注目画素から位置が遠い画素に対応する、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を大きくした誤差拡散マトリクスを切り換えて誤差拡散処理に用い、注目画素あるいはその周辺画素の濃度データの濃度が中濃度部以上である時には注目画素から位置が遠い画素に対応する、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を大きくした誤差拡散マトリクスを切り換えて誤差拡散処理に用いる。
この第2の実施例によれば、誤差拡散処理手段としてのデジタル画像処理手段28が、入力された画像データの注目画素あるいはその周辺画素の濃度データの中濃度領域以降で、注目画素から位置が遠い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を大きくした誤差拡散マトリクスを用いるので、ドット密度の高い中濃度領域でも画像周波数を抑制することができ、安定で高画質な画像を形成することができる。特に高濃度部では、ドットゲインよる濃度飽和を抑制できるため、階調領域を増やすことができる。
また、第2の実施例によれば、誤差拡散処理手段としてのデジタル画像処理手段28が、入力された画像データの注目画素あるいはその周辺画素の濃度データの低濃度領域で、注目画素から位置が遠い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を大きくした誤差拡散マトリクスを用いるので、画像濃度データの低濃度領域で誤差拡散マトリクス係数の配置によってドットを適度に結合させて発生させることにより、再現性の悪い微小な孤立ドットを抑制することができ、安定なハイライト部(低濃度部)の再現が可能となってプリンタに適合した安定で高画質な画像を形成することができる。
本発明の第3の実施例では、上記第3の実施形態において、デジタル画像処理手段28は、画像の種類によって誤差拡散マトリクスの切り換えを行う。絵柄画像では文字や線画に比べて粒状性や均一性といった画像安定性が重要であり、解像性は比較的高くなくても良い。デジタル画像処理手段28は、画像判定処理36で、入力された画像データ(注目画素あるいはその周辺画素の濃度データ)に基づき画像内で絵柄部、文字部といった画像の特徴を判定し、切り換え処理37でその判定結果により絵柄部では上記第1の実施形態における図8〜図16に示すような誤差拡散マトリクスのいずれかを切り換えて誤差拡散処理に用い、文字部では従来型の図6及び図7に示すような誤差拡散マトリクスのいずれかを切り換えて誤差拡散処理に用いる。なお、デジタル画像処理手段28は、絵柄部と文字部とを周知の方法にて分離して判定する。また、文字モード、写真モードのような画質モードを設定するモード設定機能を備える場合には、デジタル画像処理手段28は、そのモード設定情報により図8〜図16に示すような誤差拡散マトリクスのうちから各画質モードに最適な誤差拡散マトリクスを切り換えて誤差拡散処理に用いる。
この第3の実施例によれば、量子化する注目画素から位置が遠いほど誤差拡散マトリクス係数の値を小さくした誤差拡散マトリクスを用いて多階調の画像データを量子化する第1の誤差拡散処理手段としてのデジタル画像処理手段28と、量子化する注目画素から位置が遠いほど誤差拡散マトリクス係数の値を大きくした誤差拡散マトリクスを用いて多階調の画像データを量子化する第2の誤差拡散処理手段としてのデジタル画像処理手段28とを備え、入力された画像データの特徴に基づき前記第1の誤差拡散処理手段と前記第2の誤差拡散処理手段とを切り換えるので、様々な画像種あるいはその混在画像に対して最適な解像性、粒状性を実現できる。
また、第3の実施例によれば、誤差拡散処理手段としてのデジタル画像処理手段28が、入力された画像データが絵柄画像の場合、注目画素から位置が遠い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を大きくした誤差拡散マトリクスを用いるので、画像が絵柄画像の場合、ドットを適度に結合させて発生させることにより、粒状性と階調性を向上させることができる。
本発明の第4の実施例では、上記第3の実施形態において、デジタル画像処理手段28は、画像の変化によって誤差拡散マトリクスの切り換えを行う。デジタル画像処理手段28は、画像判定処理36で、入力された画像データ(注目画素あるいはその周辺画素の濃度データ)に基づき画像の変化からエッジ部あるいはエッジ度合を検出し、切り換え処理37でその検出結果によりエッジ部では従来型の図6及び図7に示すような誤差拡散マトリクスのいずれかを切り換えて誤差拡散処理に用いるが、非エッジ部では粒状性の良好な図8〜図16に示すような誤差拡散マトリクスのいずれかを切り換えて誤差拡散処理に用いる。これにより、文字や線画、網点の原稿はより解像性の高い誤差拡散マトリクスを用いる。
ここで、デジタル画像処理手段28は、画像特徴検出の一例であるエッジ検出処理では、図5(a)〜(d)に示すような4つの5*5マトリクスの微分フィルタを用いて、所定方向の画像データの変化を抽出する。すなわち、デジタル画像処理手段28は、図5(a)に示す微分フィルタを用いて入力画像データ(注目画素あるいはその周辺画素の濃度データ)から主走査方向の画像エッジを検出し、図5(b)に示す微分フィルタを用いて入力画像データ(注目画素あるいはその周辺画素の濃度データ)から副走査方向の画像エッジを検出し、図5(c)(d)に示す微分フィルタを用いて入力画像データ(注目画素あるいはその周辺画素の濃度データ)から斜め45°方向の画像エッジを検出する。
次に、デジタル画像処理手段28は、検出した4方向の画像エッジ信号に対し、その画素の最も大きな値、すなわち、エッジが最も大きい方向の値を画素毎に抽出する。続いて、デジタル画像処理手段28は、その抽出結果をレベル毎に2bitのデータに短縮し、これを画像のエッジ、非エッジの判別信号として用いる。
この第4の実施例によれば、誤差拡散処理手段としてのデジタル画像処理手段28が、入力された画像データから画像のエッジ部あるいはエッジ度合を検出し、その検出結果が非エッジ部である画像部分に対し、注目画素から位置が遠い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を大きくした誤差拡散マトリクスを用いるので、画像の非エッジ部に対してドットを適度に結合させて発生させることにより、解像性が必要とされる画像部以外の箇所に安定で粒状性の良い配置とすることができ、高画質の画像を実現できる。
図20は本発明の第4の実施形態の概略を示す。この実施形態は、カラープリンタからなる画像形成装置の一形態である。このカラープリンタは、イエロー(以下Yという)、マゼンタ(以下Mという)、シアン(以下Cという)、ブラック(以下Kという)の4色の画像を独立の画像形成手段としての作像系38Y、38M、38C、38Kにより形成して合成する4ドラムタンデムエンジンタイプの画像形成装置である。
各作像系38Y、38M、38C、38Kは、そりぞれ、像担持体としての小径のドラム状感光体39Y、39M、39C、39Kを有し、この感光体39Y、39M、39C、39Kを取り囲むように作像工程の上流側から帯電手段としての帯電ローラ40Y、40M、40C、40K、現像装置41Y、41M、41C、41K、クリーニング装置42Y、42M、42C、42K、除電装置が配置されてこれらがブロックを形成している。帯電ローラ40Y、40M、40C、40Kは図示しない電源から帯電バイアスが印加される。
これらのブロックの脇には、Yトナー、Mトナー、Cトナー、Kトナーを現像装置41Y、41M、41C、41Kにそれぞれ供給するトナーボトルユニット43Y、43M、43C、43Kと、各々独立した露光手段としての光書き込み装置44Y、44M、44C、44Kが配置されている。各光書き込み装置44Y、44M、44C、44Kは、光源としてのLDや、コリメートレンズ、fθレンズといった光学部品、走査手段としてのポリゴンミラー45Y、45M、45C、45K、折り返しミラーなどを有する。
また、本実施形態内の右側には転写ベルト46を有する転写ベルトユニットが配置され、転写ベルト46は感光体39Y、39M、39C、39Kに接する形で配置されて図示しない回転駆動源により回転駆動される。本実施形態内の下側には転写材としての転写紙が収納された給紙トレイ47が配置され、本実施形態の上部に排紙トレイ48が設けられている。
各作像系38Y、38M、38C、38Kにおいては、感光体39Y、39M、39C、39Kが図示しない回転駆動源により回転駆動されて帯電ローラ40Y、40M、40C、40Kにより一様に帯電され、光書き込み装置44Y、44M、44C、44Kにより感光体39Y、39M、39C、39Kに対してY、M、C、K各色の画像データに基づいて光書き込みが行われて静電潜像が形成される。この感光体39Y、39M、39C、39K上の静電潜像は現像装置41Y、41M、41C、41Kにより現像されてYトナー像、Mトナー像、Cトナー像、Kトナー像となる。
一方、転写紙が給紙トレイ47から水平方向に給紙されて垂直に搬送され、この転写紙は転写ベルト46により静電的に保持されて搬送されながら図示しない転写手段により感光体39Y、39M、39C、39K上のYトナー像、Mトナー像、Cトナー像、Kトナー像が順次に重ねて転写されることでフルカラー画像が形成される。このフルカラー画像が形成された転写紙は、上側へ搬送されて定着装置49により熱と圧力でトナー像が定着され、排紙ローラ50により排紙
トレイ48へ画像面を下側にして排出される。また、感光体39Y、39M、39C、39Kは、トナー像転写後にクリーニング装置42Y、42M、42C、42Kにより残留トナーが除去されて除電装置により除電され、次の画像形成が可能となる。
各光書き込み装置44Y、44M、44C、44Kにおいては、LDがLD駆動部にてY、M、C、K各色の画像データに基づいて駆動されることで、各色の画像データで変調された光ビームを出射する。この光ビームは、コリメートレンズにより略平行光とされてポリゴンミラー45Y、45M、45C、45Kにより主走査方向に繰り返して走査され、fθレンズ、折り返しミラーなどを介して感光体39Y、39M、39C、39Kへ照射される。
本実施形態は、4ドラムタンデムエンジンタイプのカラー画像形成装置であるが、作像エンジンが一系統で4色の画像を順次に形成して転写ドラム上、あるいは転写紙上で合成するカラー画像形成装置にも本発明を同様に適用することができる。
本発明の第5の実施形態は、スキャナの読み取り画像を転写紙上に形成するカラー複写機形態の画像形成装置であり、上記第4の実施形態のプリンタに画像処理手段を介して上記第1の実施形態のスキャナと同様なスキャナを接続して原稿画像を複写する。このスキャナはカラースキャナで構成され、原稿を各画素毎にカラーCCDで赤、緑、青の各色成分に分解して読み取り、画像処理手段でY、M、C、K各色の画像データに変換してプリンタで上述のようにY、M、C、K各色のトナーにより作像する。
次に、上記第4の実施形態および第5の実施形態における誤差拡散マトリクスの適応例について説明する。上記第4の実施形態においては、各光書き込み装置44Y、44M、44C、44Kの前段に誤差拡散処理手段がそれぞれ設けられ、Y、M、C、K各色の画像データはそれぞれそれらの4種類の誤差拡散処理手段により上記第1の実施形態と同様に誤差拡散処理が施されて各光書き込み装置44Y、44M、44C、44Kに入力される。また、上記第5の実施形態においては、Y、M、C、K各色の画像データの各誤差拡散処理を上記第1の実施形態と同様に行う誤差拡散処理手段が上記中間処理手段の後段に設けられている。
上記第4の実施形態の誤差拡散処理手段及び上記第5の実施形態の誤差拡散処理手段においては、Y、M、C、K4色の画像データの誤差拡散処理を行う4種類の誤差拡散処理手段のうち、少なくとも1つの誤差拡散処理手段は、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を、量子化する注目画素から位置が遠い画素に対応する誤差拡散マトリクス係数の値ほど大きくした誤差拡散マトリクスを用いる。
例えば、K、Cの各画像データの誤差拡散処理をそれぞれ行う2つの誤差拡散処理手段は、図7に示すような従来形の誤差拡散マトリクスを用いてK、Cの各画像データの誤差拡散処理をそれぞれ行い、これにより画像データに忠実で解像性が高くなる。また、ハイライト部はドット配置が分散され、明度振幅が大きく目立ちやすいKのドットは視認され難い。これに対し、Y、Mの各画像データの誤差拡散処理をそれぞれ行う2つの誤差拡散処理手段は、図8に示すような誤差拡散マトリクスを用いてY、Mの各画像データの誤差拡散処理をそれぞれ行い、これにより、ドットが集中的に配置され、画像のハイライト部から安定した粒状性の良好な画像が形成される。Y、Mの誤差拡散処理に適した本実施形態では、肌色の滑らかな再現などに特に有効となる。
この第4の実施形態および第5の実施形態によれば、複数の多階調画像データをそれぞれ量子化する複数種類の誤差拡散処理手段と、この複数種類の誤差拡散処理手段により量子化された複数の画像データによりそれぞれ画像を形成する複数の画像形成手段とを有し、前記複数種類の誤差拡散処理手段のうちの少なくとも1種類の誤差拡散処理手段は量子化する注目画素から位置が遠いほど誤差拡散マトリクス係数の値を大きくした誤差拡散マトリクスを用いるので、その少なくとも1種類の誤差拡散処理を施した画像はドットを集中して配置することができ、安定で高画質を実現できる。これは、ドット再現性など作像色により画像形成状態が異なるプリンタにおいてドットサイズを適応的に選ぶことに活用できる。また、色による感度特性が異なるため、特にハイライト領域では、目視によるドットの視認性を調整できる。
本発明の第6の実施形態および第7の実施形態では、上記第4の実施形態および第5の実施形態において、それぞれ、Y、M、C、K4色の画像データの誤差拡散処理を行う4種類の誤差拡散処理手段のうち、有彩色のY、M、Cの各画像データの誤差拡散処理を行う3種類の誤差拡散処理手段は、量子化する注目画素から位置が遠い画素に対応する、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を大きくした誤差拡散マトリクスを用いる。
例えば、Kの画像データの誤差拡散処理を行う誤差拡散処理手段は、図7に示すような従来形の誤差拡散マトリクスを用いてKの各画像データの誤差拡散処理をそれぞれ行い、これにより画像データに忠実で解像性が高くなる。また、ハイライト部はドット配置が分散され、明度振幅が大きく目立ちやすいKのドットは視認され難い。これに対し、有彩色のY、M、Cの各画像データの誤差拡散処理をそれぞれ行う3種類の誤差拡散処理手段は、図15に示すような誤差拡散マトリクスを用いてY、M、Cの各画像データの誤差拡散処理をそれぞれ行い、これにより、ドットが集中的に配置され、画像のハイライト部から安定した粒状性の良好な画像が形成される。これは、有彩色の合成で形成されるカラーの絵柄画像に対して有効であり、解像性が必要とされる黒文字との両立も行われる。
この第6の実施形態および第7の実施形態によれば、複数色の多階調画像データをそれぞれ量子化する複数種類の誤差拡散処理手段と、この複数種類の誤差拡散処理手段により量子化された複数色の画像データにより多色の画像を形成する多色画像形成手段とを有し、前記複数種類の誤差拡散処理手段のうち有彩色の多階調画像データを量子化する誤差拡散処理手段は量子化する注目画素から位置が遠い誤差拡散マトリクス係数の値を大きくした誤差拡散マトリクスを用いるので、カラーの色のドットを集中して配置することができ、安定で高画質を実現できる。また、無彩色のドットは画像データに忠実に再現でき、誤差拡散処理特有の解像性を保つことがでくる。
本発明の第8の実施形態および第9の実施形態では、上記第4の実施形態および第5の実施形態において、それぞれ、Y、M、C、K4色の画像データの誤差拡散処理を行う4種類の誤差拡散処理手段のうち、Yの画像データの誤差拡散処理を行う誤差拡散処理手段は、量子化する注目画素から位置が遠い画素に対応する、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を大きくした誤差拡散マトリクスを用いる。カラー画像を形成するY、M、C、Kの中で、Yは明度の振幅が小さく解像が視認され難いが、混色時の色再現には階調性が重要な要素となる。
例えば、Y以外のM、C、Kの各画像データの誤差拡散処理をそれぞれ行う3種類の誤差拡散処理手段は、図7に示すような従来形の誤差拡散マトリクスを用いてM、C、Kの各画像データの誤差拡散処理をそれぞれ行い、これにより画像データに忠実で解像性を高くする。これに対し、Yの画像データの誤差拡散処理を行う誤差拡散処理手段は、図12に示すような誤差拡散マトリクスを用いてYの画像データの誤差拡散処理を行い、これにより、ドットが集中的に配置され、画像のハイライト部から安定した粒状性の良好な画像が形成される。
この第8の実施形態および第9の実施形態によれば、Y、M、C、Kの多階調画像データをそれぞれ量子化する複数種類の誤差拡散処理手段と、この複数種類の誤差拡散処理手段により量子化されたY、M、C、Kの画像データによりY、M、C、Kの画像を形成する多色の画像形成手段とを有し、前記複数種類の誤差拡散処理手段のうちYの多階調画像データを量子化する誤差拡散処理手段は量子化する注目画素から位置が遠い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を大きくした誤差拡散マトリクスを用いるので、Yの色のドットを集中して配置することができ、安定で高画質を実現できる。
本発明の第10の実施形態および第11の実施形態では、上記第4の実施形態および第5の実施形態において、それぞれ、Y、M、C、K4色の画像データの誤差拡散処理を行う4種類の誤差拡散処理手段のうち、Yの画像データの誤差拡散処理を行う誤差拡散処理手段は、Y以外のM、C、Kの各画像データの誤差拡散処理をそれぞれ行う3種類の誤差拡散処理手段に比べ、量子化する注目画素から位置が遠い画素に対応する、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を大きくした誤差拡散マトリクスを用いる。
例えば、Yの画像データの誤差拡散処理を行う誤差拡散処理手段は、図14に示すようなドット結合性の高くなる誤差拡散マトリクスを用いてYの画像データの誤差拡散処理を行い、Y以外のM、C、Kの各画像データの誤差拡散処理をそれぞれ行う3種類の誤差拡散処理手段は、図13に示すような誤差拡散マトリクスを用いてM、K、Cの各画像データの誤差拡散処理をそれぞれ行う。従って、M、C、Kの画像はYの画像に対してドットの結合サイズが小さいドット配置となり、画像バランスのとれた画像となる。
この第10の実施形態および第11の実施形態によれば、Y、M、C、Kの多階調画像データをそれぞれ量子化する複数種類の誤差拡散処理手段と、この複数種類の誤差拡散処理手段により量子化されたY、M、C、Kの画像データによりY、M、C、Kの画像をそれぞれ形成する多色画像形成手段とを有し、前記複数種類の誤差拡散処理手段のうちYの多階調画像データを量子化する誤差拡散処理手段は、Y以外の多階調画像データを量子化する誤差拡散処理手段に比べ、量子化する注目画素から位置が遠い、誤差を拡張する拡散マトリクス係数の値を大きくした誤差拡散マトリクスを用いるので、Yの色のドットを集中して配置することができ、安定で高画質を実現できる。
また、上記第4の実施形態乃至第11の実施形態によれば、複数色の多階調画像データをそれぞれ量子化する複数種類の誤差拡散処理手段と、この複数種類の誤差拡散処理手段により量子化された複数色の画像データにより多色の画像を形成する多色画像形成手段とを有し、前記複数種類の誤差拡散処理手段は所定の色毎に誤差拡散マトリクス係数の値が異なる誤差拡散マトリクスを用いるので、所定の色毎にドット配置による基調が変わるため、多色の版を合わせたカラー画像では、ドットの重なりを低減することができて色の濁りを少なくできる。また、多色の版の位置ずれによる色変わりや色モアレの低減にも効果がある。
以上、本発明は2値誤差拡散処理を行う実施形態、実施例について説明したが、複数階調の量子化データを得る多値誤差拡散処理、例えば4値データを得る2bit誤差拡散処理でも、各ドットを分散あるいは結合させて配置する傾向は2値誤差拡散処理と同じであり、本発明を適用することができる。
上記実施形態及び実施例では、注目画素を量子化する際に、注目画素データに量子化済み画像の誤差と誤差拡張マトリクス係数の積を加算し、その結果を閾値と比較して注目画素を量子化する誤差拡散処理方法を採用したが、本発明は量子化誤差を誤差拡散マトリクス係数によって周辺画素に配分して行く誤差拡散処理方法でも採用できる。この場合、誤差を分散する誤差拡散マトリクスを注目画素に対して点対象に配置したものと等価となる。また、上記実施形態及び実施例以外の誤差拡散マトリクス係数であっても、上記実施形態及び実施例の誤差拡散マトリクス係数と同じ特性を有する誤差拡散マトリクス係数を用いる誤差拡散方法、あるいは上記実施形態及び実施例の誤差拡散マトリクス係数と同じ特性を有する誤差拡散マトリクス係数を用いて誤差拡散処理を行うことによりドットを結合し、画像空間周波数を制御する画像形成装置は本発明に含まれる。
本発明の第1の実施形態におけるデジタル画像処理手段による誤差拡散処理のブロックを示す図である。 同第1の実施形態の概略を示す図である。 同実施形態の画像処理と画像データの流れを示す図である。 本発明の第3の実施形態における誤差拡散処理のブロックを示すブロック図である。 本発明の第4の実施例で用いた5*5マトリクスの微分フィルタを示す図である。 従来型の誤差拡散マトリクスの一例を示す図である。 従来型の誤差拡散マトリクスの他の例を示す図である。 上記第1の実施形態で用いた誤差拡散マトリクスの一例を示す図である。 上記第1の実施形態で用いた誤差拡散マトリクスの他の例を示す図である。 上記第1の実施形態で用いた誤差拡散マトリクスの他の例を示す図である。 上記第1の実施形態で用いた誤差拡散マトリクスの他の例を示す図である。 上記第1の実施形態で用いた誤差拡散マトリクスの他の例を示す図である。 上記第1の実施形態で用いた誤差拡散マトリクスの他の例を示す図である。 上記第1の実施形態で用いた誤差拡散マトリクスの他の例を示す図である。 上記第1の実施形態で用いた誤差拡散マトリクスの他の例を示す図である。 上記第1の実施形態で用いた誤差拡散マトリクスの他の例を示す図である。 一般的な誤差拡散処理における画像空間周波数によるパワースペクトルを示す特性図である。 電子写真方式のプリンタの一例における解像レベルを画像空間周波数に対するMTF特性で示す特性図である。 VTFと呼ばれる人間の視覚特性を示す特性図である。 本発明の第4の実施形態の概略を示す断面図である。
符号の説明
28 デジタル画像処理手段

Claims (42)

  1. 多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理方法において、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を、量子化する注目画素から位置が遠いほど大きくしたことを特徴とする誤差拡散処理方法。
  2. 多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理手段を有する画像形成装置において、前記誤差拡散処理手段が、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を、量子化する注目画素から位置が遠いほど大きくした誤差拡散マトリクスを用いることを特徴とする画像形成装置。
  3. 多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理方法において、量子化する注目画素の特定方向に対し、注目画素から位置が遠い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を、注目画素から位置が近い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値より大きくしたことを特徴とする誤差拡散処理方法。
  4. 多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理手段を有する画像形成装置において、前記誤差拡散処理手段が、量子化する注目画素の特定方向に対し、注目画素から位置が遠い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を、注目画素から位置が近い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値より大きくした誤差拡散マトリクスを用いることを特徴とする画像形成装置。
  5. 多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理方法において、量子化する注目画素の主走査方向に対し、注目画素から位置が遠い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を、注目画素から位置が近い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値より大きくしたことを特徴とする誤差拡散処理方法。
  6. 多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理手段を有する画像形成装置において、前記誤差拡散処理手段が、量子化する注目画素の主走査方向に対し、注目画素から位置が遠い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を、注目画素から位置が近い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値より大きくした誤差拡散マトリクスを用いることを特徴とする画像形成装置。
  7. 多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理方法において、量子化する注目画素の副走査方向に対し、注目画素から位置が遠い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を、注目画素から位置が近い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値より大きくしたことを特徴とする誤差拡散処理方法。
  8. 多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理手段を有する画像形成装置において、前記誤差拡散処理手段が、量子化する注目画素の副走査方向に対し、注目画素から位置が遠い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を、注目画素から位置が近い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値より大きくした誤差拡散マトリクスを用いることを特徴とする画像形成装置。
  9. 多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理方法において、量子化する注目画素に対して画像空間上の斜め方向における、注目画素から位置が遠い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を、注目画素から位置が近い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値より大きくしたことを特徴とする誤差拡散処理方法。
  10. 多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理手段を有する画像形成装置において、前記誤差拡散処理手段が、量子化する注目画素に対して画像空間上の斜め方向における、注目画素から位置が遠い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を、注目画素から位置が近い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値より大きくした誤差拡散マトリクスを用いることを特徴とする画像形成装置。
  11. 多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理方法において、誤差拡散処理により生成されるドット列の方向に対し、注目画素から位置が遠い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を、注目画素から位置が近い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値より大きくしたことを特徴とする誤差拡散処理方法。
  12. 多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理手段を有する画像形成装置において、前記誤差拡散処理手段が、誤差拡散処理により生成されるドット列の方向に対し、注目画素から位置が遠い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を、注目画素から位置が近い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値より大きくした誤差拡散マトリクスを用いることを特徴とする画像形成装置。
  13. 多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理方法において、誤差拡散処理により生成されるドット列の方向に垂直な方向に対し、注目画素から位置が遠い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を、注目画素から位置が近い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値より大きくしたことを特徴とする誤差拡散処理方法。
  14. 多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理手段を有する画像形成装置において、前記誤差拡散処理手段が、誤差拡散処理により生成されるドット列の方向に垂直な方向に対し、注目画素から位置が遠い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を、注目画素から位置が近い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値より大きくした誤差拡散マトリクスを用いることを特徴とする画像形成装置。
  15. 多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理方法において、量子化する注目画素から特定方向について、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を0としたことを特徴とする誤差拡散処理方法。
  16. 多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理手段を有する画像形成装置において、前記誤差拡散処理手段が、量子化する注目画素から特定方向について、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を0とした誤差拡散マトリクスを用いることを特徴とする画像形成装置。
  17. 多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理方法において、量子化する注目画素に隣接する少なくとも1つの、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を0としたことを特徴とする誤差拡散処理方法。
  18. 多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理手段を有する画像形成装置において、前記誤差拡散処理手段が、量子化する注目画素に隣接する少なくとも1つの、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を0とした誤差拡散マトリクスを用いることを特徴とする画像形成装置。
  19. 多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理方法において、量子化する注目画素に隣接する全ての方向の、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を0としたことを特徴とする誤差拡散処理方法。
  20. 多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理手段を有する画像形成装置において、前記誤差拡散処理手段が、量子化する注目画素に隣接する全ての方向の、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を0とした誤差拡散マトリクスを用いることを特徴とする画像形成装置。
  21. 多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理方法において、量子化する注目画素に対する前ラインの全ての方向の、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を0としたことを特徴とする誤差拡散処理方法。
  22. 多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理手段を有する画像形成装置において、前記誤差拡散処理手段が、量子化する注目画素に対する前ラインの全ての方向の、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を0とした誤差拡散マトリクスを用いることを特徴とする画像形成装置。
  23. 多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理方法において、量子化する注目画素に対して誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の配置により、量子化した画像データで形成される画像の空間周波数を抑制することを特徴とする誤差拡散処理方法。
  24. 多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理手段を有する画像形成装置において、量子化する注目画素に対して誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の配置により、量子化した画像データで形成される画像の空間周波数を抑制することを特徴とする画像形成装置。
  25. 多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理方法において、量子化する注目画素から位置が遠いほど誤差拡散マトリクス係数の値を小さくした誤差拡散マトリクスを用いて多階調の画像データを量子化する第1の誤差拡散処理手段と、量子化する注目画素から位置が遠いほど誤差拡散マトリクス係数の値を大きくした誤差拡散マトリクスを用いて多階調の画像データを量子化する第2の誤差拡散処理手段とを入力された画像データの注目画素あるいはその周辺画素の濃度データに基づき切り換えることを特徴とする誤差拡散処理方法。
  26. 多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理手段を有する画像形成装置において、量子化する注目画素から位置が遠いほど誤差拡散マトリクス係数の値を小さくした誤差拡散マトリクスを用いて多階調の画像データを量子化する第1の誤差拡散処理手段と、量子化する注目画素から位置が遠いほど誤差拡散マトリクス係数の値を大きくした誤差拡散マトリクスを用いて多階調の画像データを量子化する第2の誤差拡散処理手段とを備え、入力された画像データの注目画素あるいはその周辺画素の濃度データに基づき前記第1の誤差拡散処理手段と前記第2の誤差拡散処理手段とを切り換えることを特徴とする画像形成装置。
  27. 請求項1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25のいずれか1つに記載の誤差拡散処理方法において、入力された画像データの注目画素あるいはその周辺画素の濃度データの中濃度領域以降で、注目画素から位置が遠い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を大きくした誤差拡散マトリクスを用いることを特徴とする誤差拡散処理方法。
  28. 請求項2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26のいずれか1つに記載の画像形成装置において、前記誤差拡散処理手段が、入力された画像データの注目画素あるいはその周辺画素の濃度データの中濃度領域以降で、注目画素から位置が遠い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を大きくした誤差拡散マトリクスを用いることを特徴とする画像形成装置。
  29. 請求項1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25のいずれか1つに記載の誤差拡散処理方法において、入力された画像データの注目画素あるいはその周辺画素の濃度データの低濃度領域で、注目画素から位置が遠い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を大きくした誤差拡散マトリクスを用いることを特徴とする誤差拡散処理方法。
  30. 請求項2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26のいずれか1つに記載の画像形成装置において、前記誤差拡散処理手段が、入力された画像データの注目画素あるいはその周辺画素の濃度データの低濃度領域で、注目画素から位置が遠い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を大きくした誤差拡散マトリクスを用いることを特徴とする画像形成装置。
  31. 多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理方法において、量子化する注目画素から位置が遠いほど誤差拡散マトリクス係数の値を小さくした誤差拡散マトリクスを用いて多階調の画像データを量子化する第1の誤差拡散処理手段と、量子化する注目画素から位置が遠いほど誤差拡散マトリクス係数の値を大きくした誤差拡散マトリクスを用いて多階調の画像データを量子化する第2の誤差拡散処理手段とを入力された画像データの特徴に基づき切り換えることを特徴とする誤差拡散処理方法。
  32. 多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理手段を有する画像形成装置において、量子化する注目画素から位置が遠いほど誤差拡散マトリクス係数の値を小さくした誤差拡散マトリクスを用いて多階調の画像データを量子化する第1の誤差拡散処理手段と、量子化する注目画素から位置が遠いほど誤差拡散マトリクス係数の値を大きくした誤差拡散マトリクスを用いて多階調の画像データを量子化する第2の誤差拡散処理手段とを備え、入力された画像データの特徴に基づき前記第1の誤差拡散処理手段と前記第2の誤差拡散処理手段とを切り換えることを特徴とする画像形成装置。
  33. 請求項1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、31のいずれか1つに記載の誤差拡散処理方法において、入力された画像データが絵柄画像の場合、注目画素から位置が遠い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を大きくした誤差拡散マトリクスを用いることを特徴とする誤差拡散処理方法。
  34. 請求項2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、32のいずれか1つに記載の画像形成装置において、前記誤差拡散処理手段が、入力された画像データが絵柄画像の場合、注目画素から位置が遠い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を大きくした誤差拡散マトリクスを用いることを特徴とする画像形成装置。
  35. 請求項1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、31のいずれか1つに記載の誤差拡散処理方法において、入力された画像データから画像のエッジ部あるいはエッジ度合を検出し、その検出結果が非エッジ部である画像部分に対し、注目画素から位置が遠い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を大きくした誤差拡散マトリクスを用いることを特徴とする誤差拡散処理方法。
  36. 請求項2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、32のいずれか1つに記載の画像形成装置において、前記誤差拡散処理手段が、入力された画像データから画像のエッジ部あるいはエッジ度合を検出し、その検出結果が非エッジ部である画像部分に対し、注目画素から位置が遠い、誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の値を大きくした誤差拡散マトリクスを用いることを特徴とする画像形成装置。
  37. 多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理方法において、量子化する注目画素に対して誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の配置により、量子化された画像データにより形成される画像の空間周波数のピークを略250line/inch以下若しくは略300line/inch以下とすることを特徴とする誤差拡散処理方法。
  38. 多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理手段を有する画像形成装置において、量子化する注目画素に対して誤差を拡散する誤差拡散マトリクス係数の配置により、量子化された画像データにより形成される画像の空間周波数のピークを略250line/inch以下若しくは略300line/inch以下とすることを特徴とする画像形成装置。
  39. 複数の多階調画像データをそれぞれ複数種類の誤差拡散処理手段により量子化して複数の画像形成手段の画像形成に用いさせる誤差拡散処理方法において、前記複数種類の誤差拡散処理手段のうちの少なくとも1種類の誤差拡散処理手段は量子化する注目画素から位置が遠いほど誤差拡散マトリクス係数の値を大きくした誤差拡散マトリクスを用いることを特徴とする誤差拡散処理方法。
  40. 多階調の画像データを誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理手段を有する画像形成装置において、複数の多階調画像データをそれぞれ量子化する複数種類の誤差拡散処理手段と、この複数種類の誤差拡散処理手段により量子化された複数の画像データによりそれぞれ画像を形成する複数の画像形成手段とを有し、前記複数種類の誤差拡散処理手段のうちの少なくとも1種類の誤差拡散処理手段は量子化する注目画素から位置が遠いほど誤差拡散マトリクス係数の値を大きくした誤差拡散マトリクスを用いることを特徴とする画像形成装置。
  41. 複数色の多階調画像データをそれぞれ複数種類の誤差拡散処理手段により量子化して多色の画像形成手段の画像形成に用いさせる誤差拡散処理方法において、前記複数種類の誤差拡散処理手段は色により誤差拡散マトリクス係数の値が異なる誤差拡散マトリクスを用いることを特徴とする誤差拡散処理方法。
  42. 多階調の画像データを誤差拡散方法により誤差拡散マトリクスを用いて量子化する誤差拡散処理手段を有する画像形成装置において、複数色の多階調画像データをそれぞれ量子化する複数種類の誤差拡散処理手段と、この複数種類の誤差拡散処理手段により量子化された複数色の画像データにより多色の画像を形成する多色画像形成手段とを有し、前記複数種類の誤差拡散処理手段は色により誤差拡散マトリクス係数の値が異なる誤差拡散マトリクスを用いることを特徴とする画像形成装置。
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