JP2007329288A - 露光装置及びデバイス製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】露光装置内の光学素子へのパーティクルの付着を抑制する新規技術を提供する。
【解決手段】レチクル等の光学素子2を使って基板を露光する露光装置が開示される。露光装置は、光学素子2の近傍に位置するパーティクルを帯電させる帯電ユニット72と、帯電したパーティクルを制御する電界を形成するための電極71とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、光学素子を使って基板を露光する露光装置及びそれを用いたデバイス製造方法に関する。
DRAM、MPU等の半導体デバイスの製造に関して、極端紫外域光(EUV;extreme ultraviolet)を用いた露光装置が有力視されている。
露光装置は、回路パターンが形成されたレチクル(原版)を照明光で照明し、投影光学系によって、感光体(レジスト)が塗布されたウエハに縮小投影する構成を有する。レチクルの回路パターン面にパーティクルが付着すると、各ショットの同一位置にパーティクル像が転写される。これにより、半導体デバイス製造の歩留まりや、半導体デバイス自体の信頼性が大幅に低下する。
従来のg線、i線、KrFレーザ光、ArFレーザ光等を使う露光装置では、レチクルの回路パターン面から数mm程度の位置にペリクルという透明保護膜を配置する方法が採用されている。ペリクルに付着したパーティクルは、回路パターン面である物体平面からかデフォーカスしているため、所定の大きさ以下のパーティクルであれば、ウエハ上に欠陥像として転写されることない。
しかし、EUV露光装置では、EUV光に対して透明なペリクルが存在しないことが問題となっている。要求される透過率を満たすためには、ペリクルの厚さを数10nm程度にせざるを得ない。このような厚さでは、レチクルを搬送する際における大気圧から真空環境下、及びその逆の圧力変化に対する機械的側面、及び、EUV露光光が吸収されて温度が上昇することによる熱的側面において十分な強度が得られない。
デザインルール35nmのデバイス製造を考える。仮に0.1μmのパーティクルがレチクル回路パターンに付着した場合、投影光学系の縮小倍率が4:1とすると、ウエハ上では25nmとなるため、デバイス製造は不可能になる。実際には、管理すべき粒径は更に小さくなり、数十nm以下の極めて微小なパーティクルを考慮する必要がある。
露光装置内で発生するナノメートルサイズのパーティクルは、その発生原因が十分解明されていないものの、レチクルステージ、ロボットハンド、ゲートバルブの動作など、摺動、摩擦を伴う動作が発生原因である可能性がある。光源側から僅かながら飛翔してくるデブリなどもパーティクルの原因であるかもしれない。
また、EUV露光装置では、真空中で露光を行うため、必然的にレチクルの搬入、搬出にはロードロックチャンバが使用され、ロードロックチャンバにおいてもレチクルにパーティクルが付着する可能性がある。例えば、ロードロックチャンバ内が真空排気される際に、気流の発生によって該チャンバ内に存在しているパーティクルが剥離してレチクルパターン面に付着する可能性がある。
真空中においては、ガス分子が殆ど存在しないため、発生したパーティクルは流体抵抗を受けず、これに対して作用する力は重力のみである。このような環境では、パーティクルがチャンバ内壁に対して弾性衝突に近い衝突を繰り返しながらチャンバ内を跳ね回るような挙動を示すという報告もある。摩擦によって生じたパーティクルは電荷をもっていると予測されるため、0Vに接地された部材に対しても、パーティクルと当該部材との間に電気映像効果とよばれる力が働くために、パーティクルが付着するかもしれない。いずれにせよ、パーティクルの発生原因、及びその真空中での挙動に対し十分解明されているとは言えず、それに対する対策手段も非常に困難なものとなっている。
特許文献1には、マスク表面を損傷させず、かつ、パーティクルを除去可能なパワー密度で、マスク表面にパルスレーザ光を照射することによってパーティクルを除去することが開示されている。
特許文献2には、100Pa程度の酸素が存在する状態で光学素子にパルスレーザ光を照射することによって該光学素子に付着している炭素を酸素と結合させて二酸化炭素として除去することが開示されている。
特公平6−95510号公報 特開2000−088999号公報
EUV露光装置では、前述のようにペリクルのような保護膜を使用することができないので、パルスレーザ光の照射等によってレチクルのパーティクルを除去したとしても、レチクルにパーティクルが再付着する可能性がある。
特許文献1には、マスク表面にパルスレーザ光を照射することによってパーティクルを除去することが開示されているが、同文献は、除去されたパーティクルがマスク表面に再付着しうる問題とは無関係である。
特許文献2には、光学素子に付着している炭素を酸素と結合させて二酸化炭素として除去することが開示されているが、同文献に記載された技術は、100Pa程度の酸素の存在を前提とするものである。100Pa程度の酸素は、EUV光等のような短波長の光を吸収してしまうので、クリーニングを露光と並行して実施することを妨げる。また、このような方法では、クリーニングの終了後に露光チャンバ内の空間を減圧する工程が不可欠であるので、スループットの低下が避けられない。また、このような方法では、露光装置が露光のための環境に維持されている状態では、光学素子をクリーニングすることも、光学素子の再汚染を防止することもできない。
本発明は、上記の背景に鑑みてなされたものであり、例えば、露光装置内の光学素子へのパーティクルの付着を抑制する新規技術を提供することを目的とする。
本発明の第1の側面は、光学素子を使って基板を露光する露光装置を対象とし、前記露光装置は、前記光学素子の近傍に位置するパーティクルを帯電させる帯電ユニットと、帯電したパーティクルを制御する電界を形成するための電極とを備える。
本発明の好適な実施形態によれば、前記帯電ユニットは、電子を放出する電子放出ユニットを含みうる。前記電子放出ユニットは、例えば、光源と、前記光源からの光を受けて光電子を放出する金属部材とを含みうる。ここで、前記電極と前記金属部材との間に前記電界が形成されうる。
本発明の好適な実施形態によれば、前記帯電ユニットは、前記光学素子の近傍の空間に光を照射する光源を含みうる。前記電極は、例えば、前記空間を挟むように配置された一対の電極を含みうる。
本発明の好適な実施形態によれば、前記露光装置は、前記光学素子にビームを照射して前記光学素子からパーティクルを離脱させるビーム照射ユニットを更に備えることができる。前記帯電ユニット及び前記電極は、前記光学素子から離脱したパーティクルを制御するように配置されうる。
本発明の第2の側面は、光学素子を使って基板を露光する露光装置を対象とし、前記露光装置は、前記光学素子の近傍に配置された冷却部と、前記光学素子の近傍の空間の圧力を10Pa以下の圧力に調整するための圧力調整部とを備え、前記冷却部によって、前記光学素子から前記冷却部に向かって温度が低下する温度勾配が形成される。
本発明の好適な実施形態によれば、前記第1、第2の側面において、前記光学素子は、露光によって基板に転写すべきパターンが形成された原版を含みうる。
本発明の第3の側面は、デバイス製造方法であって、前記第1、第2の側面に係る露光装置を使って基板を露光する工程と、前記基板を現像処理する工程とを含む。
本発明によれば、例えば、露光装置内の光学素子へのパーティクルの付着を抑制する新規技術を提供することができる。
この技術は、例えば、EUV露光装置等のように減圧環境下で露光を行う露光装置への応用に好適であり、より具体的には、減圧環境下において光学素子へのパーティクルの付着を抑制することに好適である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態を説明する。
図3は、本発明の好適な実施形態のEUV露光装置の概略構成を示す図である。回路パターンが形成された反射型レチクル(原版)2は、レチクルチャック7によって保持される。レチクル2を保持したレチクルチャック7は、スキャン方向に粗動、微動が可能なレチクルステージ3に搭載されている。投影光学系5は、レチクル2から反射されたEUV露光光をウエハ(基板)1に投影し基板1を露光する。
ウエハ1は、ウエハチャック6上に保持される。ウエハチャック6は、6軸方向に粗動、微動が可能なウエハステージ27上に搭載されている。ウエハステージ27のxy方向の位置は、不図示のレーザ干渉計によって常にモニターされうる。ここで、投影光学系5の縮小倍率を1/β、レチクルステージ3の走査速度をVr、ウエハステージ27の走査速度をVwとする。レチクルステージ3とウエハステージ27のスキャン動作は、Vr/Vw=βの関係が成立するように同期制御される。
レチクルステージ3はレチクルステージ空間4a、投影光学系5は投影光学系空間4b、ウエハステージ27はウエハステージ空間4cに配置されている。空間4a、4b、4cは、遮断バルブ16a、16bにより空間的に仕切ることができる。空間4a、4b、4cは、それぞれ真空排気装置10a、10b、10cによって独立して圧力制御されうる。
レチクルステージ空間4aには、レチクルロードロック室23を介してレチクル交換室19が接続されている。レチクルステージ空間4aに配置された搬送ロボット22は、レチクルステージ3(レチクルチャック7)とレチクルロードロックチャンバ23との間でレチクルを搬送する。レチクルロードロック室23には、真空排気装置10dが設けられている。レチクルステージ空間4aとレチクルロードロック室23との間には、ゲートバルブ12aが設けられている。レチクルロードロック室23とレチクル交換室19との間には、ゲートバルブ12bが設けられている。レチクル交換室19は、大気圧下でレチクル2を一時的に保管する。レチクル交換室19に配置された搬送ロボット18は、レチクル交換室19とレチクルロードロック室23との間でレチクルを搬送する。
ウエハステージ空間4cには、ウエハロードロック室15を介してウエハ交換室14が接続されている。ウエハステージ空間4cに配置された搬送ロボット8は、ウエハステージ27(ウエハチャック6)とウエハロードロック室15との間でウエハ1を搬送する。ウエハロードロック室15には、真空排気装置10eが設けられている。ウエハステージ空間4cとウエハロードロック室15との間には、ゲートバルブ11aが設けられている。ウエハロードロック室15とウエハ交換室14との間には、ゲートバルブ11bが設けられている。ウエハ交換室14は、大気圧下でウエハ1を一時的に保管する。ウエハ交換室14に配置された搬送ロボット13は、ウエハ交換室14とウエハロードロック室15との間でウエハ1を搬送する。
ウエハ1の露光時は、不図示のEUV光源から提供されるEUV露光光29がレチクルチャック7に保持された反射型レチクル2に照射される。レチクル2で反射したレチクル2のパターン情報を含むEUV露光光は、投影光学系5によってウエハチャック6上のウエハ1に投影され、これによってウエハ1が露光される。
パルスレーザ光源21は、レチクル2に付着しているパーティクルを離脱させる(除去する)ためのパルスレーザ光を発生する。パルスレーザ光源21としては、例えば、KrFレーザ(波長248nm)、YAGレーザ(例えば、波長266nm)等が好適である。パルスレーザ光源21が発生するレーザ光は、レチクルステージ空間4aを画定する真空チャンバの隔壁に設けられた導入窓20を通してレチクルステージ空間4aに導入される。レーザ光は、例えば、不図示の光学系により整形された後に、角度可変の反射ミラー23により、レチクルチャック7に保持されたレチクル2に向けて反射されて、レチクル2に照射される。
レチクルチャック7の近傍には、レチクルチャック7に付着したレチクル2へのパーティクルの付着を抑制するためのパーティクル付着抑制ユニット17(17a、17b)が配置されている。
以下、パーティクル付着抑制ユニットのいくつかの実施形態を説明する。図1、図2は、本発明の第1実施形態のパーティクル付着抑制ユニットの概略構成を示す図である。レチクルチャック7に保持されたレチクル2は、接地され、或いは、適当な電位が印加される。レチクル2は、その母材がゼロデュア(登録商標)等の絶縁物であるため、レチクルチャック2に対する着脱を繰り返すと帯電して電場を形成し、パーティクルが付着しやすくなる。そこで、レチクル2に溜まった電荷を取り除くか、パーティクルと同一極性の電位をレチクル2に印加することが好ましい。
ウエハ1の露光用のEUV光は、下方からレチクル2に入射し、レチクル2の回路パターン面で反射して投影光学系5に入射する。ウエハ1の露光中は、レチクルステージ3は、Y軸方向に加速、等速、減速を繰り返し、スキャン運動をする。
レチクル2からのパーティクルの除去は、例えば、ウエハ1の露光動作と並行してなされてもよいし、ウエハ1の交換時等の非露光動作時になされてもよい。
パーティクル除去用のパルスレーザ光源21が発生するパルスレーザ光は、ビームエクスパンダ等の整形光学系70、真空チャンバの隔壁に設けられた導入窓20を通してレチクルステージ空間4aに導入される。導入窓20は、例えば、パルスレーザ光源21が発生するパルスレーザ光の吸収が少ない材料、例えば、石英ガラス等で構成されうる。レチクルステージ空間4aに導入されたパルスレーザ光は、光学系26によって整形され、ミラー23で反射されてレチクル2に照射される。パルスレーザ光は、光学系26によって、例えば、レチクル2のスキャン方向(Y方向)と直行する方向(X方向)に長い帯状のビームに整形されうる。
第1実施形態のパーティクル付着抑制ユニットは、帯電ユニットとしての電子放出ユニット72と、捕集電極71とを含む。電子放出ユニット72は、例えば、250nm以下の波長を発するUVランプと、該UVランプの表面に導電性膜(例えば、ITO)と光電子放出膜(例えば、金)を蒸着して構成されうる。ITO膜は、光の透過率が高く導電性を持つため、透明電極として使うことができる。光電子放出膜は、金属部材を含んで構成され、UV光を受けると光電子を放出する。
捕集電極71と電子放出ユニット72の光電子放出膜(金属膜)との間には電位差が与えられている。捕集電極71には、電子放出ユニット72の光電子放出膜に対して正の電位が印加される。
一般に、光電効果では、1個の光電子を金属から取り出すために必要なエネルギー(仕事関数Φ)と照射する波長λには次式の関係がある。
λ=hc/Φ
ここで、hはプランク定数、cは光速である。光電子を放出するための金属(光電子放出膜の材料)としては、仕事関数が貴金属の中では比較的小さく、表面状態が酸化せず安定した状態を維持することができる金が好適である。上式より、金の仕事関数は5.1eVであるため、光電子を放出する限界波長としてはλ=240nmとなる。よって、UVランプが発生する光の波長は、250nm以下であることが好ましい。
パルスレーザ光源21から提供されるパルスレーザ光によってレチクル2から除去されたパーティクル或いはレチクル2の近傍のパーティクルは、光電子放出膜から電子が放出されることによって帯電する。帯電のメカニズムは明らかではないが、光電子放出膜から放出された電子がパーティクルと衝突し付着することで該パーティクルがマイナスに帯電すると考えることができる。或いは、光電子放出膜から電子が放出される空間内にガス分子が存在する場合、電子がガス分子と衝突・付着しガス分子をイオン化すると考えることができる。イオン化したガス分子は、熱運動している途中でパーティクルと衝突すると、パーティクルがマイナスに帯電しうる。
q価に帯電したパーティクルは、光電子放出ユニット72と捕集電極71の間に形成される電界Eの方向とは逆方向、つまり、捕集電極71に向かってF=qEの大きさの力を受ける。これによって、該パーティクルは、捕集電極71に捕集され、もしくは軌道が変更されて、レチクル2への付着が抑制される。つまり、捕集電極7は、帯電したパーティクルを制御する電界を形成する。
光電子放出ユニット72の光電子放出膜には、負に帯電したパーティクルがレチクル2に向かって力を受けないように、レチクル2と等電位かレチクル2によりも高い電位が印加されることが好ましい。
図2に例示的に示すように、レチクル2の回路パターン領域30は、レチクルステージ3が走査駆動されることによって露光用のEUV光32で走査される。EUV光32は、図2に例示的に示すように長方形に整形されてもよいし、例えば、円弧形状等の他の形状に整形されてもよい。EUV光32は、レチクル2で反射されて投影光学系5を介してウエハ1に投影される。
パルスレーザ光源21から提供されるパーティクル除去用のパルスレーザ光31は、レチクル2の回路パターン領域30の幅(走査方向に直交するX方向の長さ)を十分にカバーする幅を有する。レチクル2の回路パターン領域30は、レチクルステージ3が走査駆動されることによってパルスレーザ光31によってパーティクルが除去される。この明細書では、パーティクルの除去をクリーニングともいう。パルスレーザ光によるレチクル2のクリーニングは、ウエハ1の露光動作と並行してなされてもよいし、複数のウエハからなるロットの処理前、途中、処理後等の任意のタイミングで実行されてもよい。
露光用のEUV光32の照射領域及びクリーニング用のパルスレーザ光31の照射領域を挟むように、捕集電極71及び光電子放出ユニット72が配置されうる。捕集電極71及び光電子放出ユニット72は、例えば、パルスレーザ光31によるレチクルのクリーニング時、又は、エハ1の露光時、又は、レチクルステージ3の走査駆動時に動作するように制御される。
真空環境下では、レチクル2から除去されたパーティクルはガスの流体抵抗をほとんど受けず鉛直可能に落下して下方の光学部材(例えば、投影光学系5の構成要素)に付着しうる。或いは、パーティクルは、真空チャンバ内で跳ね回ってレチクル2に再付着する可能性もある。そこで、捕集電極71及び光電子放出ユニット72を含んで構成されるようなパーティクル付着抑制ユニットをレチクルチャック7の近傍に配置することが好ましい。このようなパーティクル付着抑制ユニットは、露光光源方向から飛翔してくるデブリ、その他の要因で発生するパーティクルがレチクル2に付着することも抑制する。
図4、図5は、本発明の第2実施形態のパーティクル付着抑制ユニットの概略構成を示す図である。第2実施形態のパーティクル付着抑制ユニットは、パーティクルを帯電させる帯電ユニットとして、UV光を発生するUVランプ75、76を備え、帯電したパーティクルを捕集或いは制御する手段として捕集電極73、74を備える。
UV光としては、パーティクルをより効果的に帯電させるために、UV光の波長域の中でも、短波長のUV光、例えば波長が180nm以下のUV光を使用することが好ましい。
図5に例示的に示すように、レチクル2の回路パターン領域30は、レチクルステージ3が走査駆動されることによって露光用のEUV光32で走査される。露光用のEUV光32の照射領域及びクリーニング用のパルスレーザ光31の照射領域を挟むように、一対の電極として、プラス捕集電極73、マイナス捕集電極74が配置される。UVランプ75、76は、捕集電極73、74の間の空間或いは領域にUV光を提供するように配置されうる。
パーティクルの帯電及び捕集のプロセスとしては、次の2つのプロセスが考えられる。第1のプロセスは、レチクル2の周辺にわずかに残存しているガス分子をUV光により両極にイオン化し、イオン化されたガス分子がパーティクルと付着、結合することにより、パーティクルが両極に帯電する。プラスに帯電したパーティクルは、マイナス捕集電極74に引き寄せられ、マイナスに帯電したパーティクルは、プラス捕集電極73に引き寄せられる。ガス分子のイオン化は、ガス分子が2光子を時間差を持って吸収することにより起こる。
第2のプロセスは、パーティクルが光電子を放出しやすい物質で構成されている場合に起こる。パーティクルに入射するUV光の光子エネルギーがパーティクルを構成する物質の仕事関数より大きいと、パーティクルから光電子が放出される。電子が放出されたパーティクルは孤立導体で、どこからも電荷が供給されないため、正に帯電することになる。放出された光電子は、移動度が大きいため、すぐさまプラス捕集電極73の方向に移動し、プラスに帯電したパーティクルは、反対方向のマイナス捕集電極74の方向に移動する。
第2のプロセスは、いわゆる直接荷電プロセスであり、特に数十nm以下の超微粒子に対して荷電効果が高いと考えられる。ガスイオン又は光電子がパーティクルと付着する確率は、パーティクルとイオン又は光電子との衝突断面積に大きく依存するため、粒径が小さくなればなるほどガスイオン又は光電子がパーティクルと付着する確率が低下する。しかし、直接荷電プロセスによれば、パーティクルがUV光によって直接荷電される。
第2実施形態のパーティクル捕集ユニットでは、パルスレーザ光によってレチクル2から除去されたパーティクルは、UV光によって帯電されて捕集電極73、74によって捕集される。このようなパーティクル付着抑制ユニットは、露光光源方向から飛翔してくるデブリ、その他の要因で発生するパーティクルがレチクル2に付着することも抑制する。
次に、本発明の第3実施形態のパーティクル付着抑制ユニットを説明する。第3実施形態では、パーティクルの付着抑制力として熱泳動力を利用する。熱泳動力は、ガス分子が存在する空間に温度勾配をつけると、高温領域のガス分子は激しく熱運動し、低温領域のガス分子は、それよりも熱運動が小さくなる。その空間内にパーティクルが存在すると、パーティクルは、高温領域から低温領域へ向かう力が作用し、高温領域側にはパーティクルは近寄れない。
図6は、本発明の第3実施形態のパーティクル付着抑制ユニットの概略構成を示す図である。本発明の第3実施形態のパーティクル付着抑制ユニットは、ペルチェ素子(電子冷却素子)等の冷却部60a、60bと、冷却部60a、60bにそれぞれ接続された伝熱板61a、61bとを含んで構成される。
伝熱板61a、61bは、冷却部60a、60bにより露光装置の基準温度よりも低い温度に制御される。伝熱板61a、61bは、レチクル2の全面を覆う大きさを有することが好ましい。伝熱板61a、61bには、図6に模式的に示すように、露光用のEUV光及びクリーニング用のパルスレーザ光の通過を許す開口が設けられ、レチクル近傍に近接して配置されうる。レチクル2は、例えば、露光装置の基準温度(例えば、23℃)に保持されうる。これにより、レチクル2と伝熱板61a、61bとの間に温度勾配が形成される。伝熱板61a、61bは、熱伝導率の高く、輻射率が1に近い大きい材料で構成されることが好ましい。
この実施形態では、レチクル2へのパーティクルの付着を抑制する手段として熱泳動力を利用する。したがって、レチクルステージ空間4a、特にレチクルチェック7に保持されたレチクル2の近傍の空間に相応のガス分子が存在することが要求される。
一方で、ガス圧を高くするに従ってガスによるEUV露光光の吸収量が大きくなるので、ウエハの露光が困難になる。例えば、ガス圧が10Paを超えると、ガスによるEUV光の吸収量が大きすぎてウエハの露光は不可能になる。この場合には、露光を開始する前に、パーティクル付着抑制ユニットの動作を停止させてレチクルステージ空間4aを真空排気装置10aによって減圧する必要がある。つまり、ガス圧が高くなるとスループットが低下するとともに、パーティクル付着抑制ユニットの停止のためにレチクルへのパーティクルの付着の可能性が高くなる。
そこで、レチクルステージ空間4a、特にレチクルチェック7に保持されたレチクル2の近傍の空間は、数Pa以上10Pa以下の圧力に調整されるべきである。これにより、露光動作と並行してパーティクル付着抑制ユニットによってレチクルへのパーティイクル付着を抑制することができる。レチクルステージ空間4aの減圧は、前述の真空排気装置10aによって制御することができ、加圧は、レチクルステージ空間4aに接続されたガス供給部10fによって制御することができる。つまり、真空排気装置10a及びガス供給部10fによって、レチクルステージ空間4aの圧力を調整するための圧力調整部を構成することができる。
以上のように、レチクル近傍に伝熱板等の伝熱部材を配置して、レチクルから伝熱部材に向かって温度が低下する温度勾配を形成する方法によれば、極めて単純な構成でレチクルへのパーティクルの付着を抑制することができる。
伝熱板の冷却には、ペルチェ素子等の電子冷却素子のほかに、種々の方法を採用しうる。例えば、伝熱板を冷媒によって冷却してもよい。
以上の実施形態では、パーティクルを除去する対象及び/又はパーティクルの付着を防止する対象の光学素子がレチクル(原版)である例を挙げたが、当該対象は、例えば、露光光又は計測光等の光を反射、透過、回折させるような光学素子とすることもできる。
本発明の露光装置は、LSI等の半導体デバイス、液晶パネル等の表示デバイス、磁気ヘッドなどの検出デバイス、CCDなどの撮像デバイスといった各種デバイス、マイクロメカニクスで用いる微細パターンの製造に好適である。
次に本発明の露光装置を利用したデバイスの製造方法を説明する。ここでは、一例として半導体デバイスの製造方法を説明する。図7は、半導体デバイスの全体的な製造方法のフローを示す図である。ステップ1(回路設計)では半導体デバイスの回路設計を行う。ステップ2(レチクル作製)では設計した回路パターンに基づいてレチクル(原版またはマスクともいう)を作製する。一方、ステップ3(ウエハ製造)ではシリコン等の材料を用いてウエハ(基板ともいう)を製造する。ステップ4(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、上記のレチクルとウエハを用いて、リソグラフィー技術によってウエハ上に実際の回路を形成する。次のステップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ4によって作製されたウエハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の組み立て工程を含む。ステップ6(検査)ではステップ5で作製された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これを出荷(ステップ7)する。
図8は、上記ウエハプロセスの詳細なフローを示す図である。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶縁膜を成膜する。ステップ13(電極形成)ではウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオン打込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では上記の露光装置を用いて、回路パターンが形成されたマスクを介し感光剤が塗布されたウエハを露光してレジストに潜像パターンを形成する。ステップ17(現像)ではウエハに転写されたレジストを現像してレジストパターンを形成する。ステップ18(エッチング)ではレジストパターンが開口した部分を通してレジストパターンの下にある層又は基板をエッチングする。ステップ19(レジスト剥離)ではエッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行うことによって、ウエハ上に多重に回路パターンを形成する。
本発明の第1実施形態のパーティクル付着抑制ユニットの概略構成を示す図である。 本発明の第1実施形態のパーティクル付着抑制ユニットの概略構成を示す図である。 本発明の好適な実施形態のEUV露光装置の概略構成を示す図である。 本発明の第2実施形態のパーティクル付着抑制ユニットの概略構成を示す図である。 本発明の第2実施形態のパーティクル付着抑制ユニットの概略構成を示す図である。 本発明の第3実施形態のパーティクル付着抑制ユニットの概略構成を示す図である。 半導体デバイスの全体的な製造方法のフローを示す図である。 ウエハプロセスの詳細なフローを示す図である。
符号の説明
1 ウエハ
2 レチクル
3 レチクルステージ
27 ウエハステージ
7 レチクルチャック
6 ウエハチャック
4a レチクルステージ空間
4b 投影光学系空間
4c ウエハステージ空間
5 投影光学系
8、13、18、22 搬送ロボット
10a、10b、10c、10d、10e 真空排気装置
10f ガス供給部
16a、16b 遮断バルブ
17a、17b パーティクル付着抑制ユニット
20 レーザ入射窓
21 パルスレーザ光源
23 レーザ跳ね上げミラー
11a、11b、12a、12b ゲートバルブ
14 ウエハ交換室
19 レチクル交換室
26、70 パルスレーザ光学系
71 捕集電極
72 電子放出ユニット
29 EUV露光光
31 パルスレーザ光
32 EUV露光光
30 回路パターン領域
73 捕集電極
74 捕集電極
75、76 UVランプ
60a、60b 冷却部
61a、61b 伝熱板

Claims (10)

  1. 光学素子を使って基板を露光する露光装置であって、
    前記光学素子の近傍に位置するパーティクルを帯電させる帯電ユニットと、
    帯電したパーティクルを制御する電界を形成するための電極と、
    を備えることを特徴とする露光装置。
  2. 前記帯電ユニットは、電子を放出する電子放出ユニットを含むことを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  3. 前記電子放出ユニットは、光源と、前記光源からの光を受けて光電子を放出する金属部材とを含むことを特徴とする請求項2に記載の露光装置。
  4. 前記電極と前記金属部材との間に前記電界が形成されることを特徴とする請求項3に記載の露光装置。
  5. 前記帯電ユニットは、前記光学素子の近傍の空間に光を照射する光源を含むことを特徴とする請求項1に記載の記載の露光装置。
  6. 前記電極は、前記空間を挟むように配置された一対の電極を含むことを特徴とする請求項5に記載の露光装置。
  7. 前記光学素子にビームを照射して前記光学素子からパーティクルを離脱させるビーム照射ユニットを更に備え、
    前記帯電ユニット及び前記電極は、前記光学素子から離脱したパーティクルを制御するように配置されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の露光装置。
  8. 光学素子を使って基板を露光する露光装置であって、
    前記光学素子の近傍に配置された冷却部と、
    前記光学素子の近傍の空間の圧力を10Pa以下の圧力に調整するための圧力調整部とを備え、
    前記冷却部によって、前記光学素子から前記冷却部に向かって温度が低下する温度勾配が形成されることを特徴とする露光装置。
  9. 前記光学素子は、露光によって基板に転写すべきパターンが形成された原版を含むことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の露光装置。
  10. デバイス製造方法であって、
    請求項1乃至9のいずれか1項に記載の露光装置を使って基板を露光する工程と、
    前記基板を現像する工程と、
    を含むことを特徴とするデバイス製造方法。
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