JP2007329079A - パッケージ型燃料電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料電池の放熱による他の部品へ影響を、燃料電池などを断熱材で個別に被覆することなく防止すると共に、外部への放熱も遮断するようにしたパッケージ型燃料電池を提供する。
【解決手段】少なくとも燃料電池(12)を収容する高温室(84)と、および高温室に収容される部品以外の部品(例えば、インバータ68、加湿器32など)を収容する低温室(第1から第5の低温室82a〜82e)とを備えたパッケージ型燃料電池(10)において、高温室と低温室の壁面内部をそれぞれ断熱材(90,92)で被覆する。
【選択図】図2
【解決手段】少なくとも燃料電池(12)を収容する高温室(84)と、および高温室に収容される部品以外の部品(例えば、インバータ68、加湿器32など)を収容する低温室(第1から第5の低温室82a〜82e)とを備えたパッケージ型燃料電池(10)において、高温室と低温室の壁面内部をそれぞれ断熱材(90,92)で被覆する。
【選択図】図2
Description
この発明はパッケージ型燃料電池に関し、より具体的にはパッケージ型燃料電池の断熱構造に関する。
従来より、燃料電池と、燃料電池の発電に必要な部品(例えば、改質器や加湿器などの補機類)とを一体的に配置するようにした、いわゆるパッケージ型燃料電池が広く知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平5−290868号公報
ところで、燃料電池は、発電する際に比較的高温となる。そのため、パッケージ型燃料電池のように燃料電池と他の部品が近接して配置される場合、燃料電池の放熱による他の部品へ影響が問題となる。そこで、一般には、燃料電池を断熱材で被覆して放熱を防止すると共に、他の部品も断熱材で被覆して燃料電池からの熱を遮断するようにしている。
しかしながら、配管などが接続されてその形状が複雑になる燃料電池や他の部品を断熱材で個別に被覆すると、部品形状に即した断熱材の成型品を製作する必要が生じると共に、個々の部品も断熱材の分だけ占有スペースが増大し、結果としてパッケージ型燃料電池全体の大型化を招くという不具合があった。さらに、メンテナンスを行う場合、燃料電池などに被覆された断熱材をメンテナンス前に除去しなければならず、その作業が煩瑣であった。
また、特許文献1記載の技術にあっては、パッケージ型燃料電池の内部を、断熱隔壁によって燃料電池を収容する高温室と他の部品を収容する低温室とに画成することで、燃料電池の放熱による他の部品へ影響を防止するようにしているが、パッケージ型燃料電池から外部への放熱の防止については必ずしも十分とはいえず、改善の余地があった。
従って、この発明の目的は上記した課題を解決し、燃料電池の放熱による他の部品へ影響を、燃料電池などを断熱材で個別に被覆することなく防止すると共に、外部への放熱も遮断するようにしたパッケージ型燃料電池を提供することにある。
上記の目的を解決するために、請求項1にあっては、少なくとも燃料電池を収容する高温室と、および前記高温室に収容される部品以外の部品を収容する低温室とを備えたパッケージ型燃料電池において、前記高温室と低温室の壁面内部をそれぞれ断熱材で被覆するように構成した。
請求項2にあっては、前記高温室は、重力方向において前記低温室の上方に配置されるように構成した。
請求項3にあっては、前記高温室の断熱材は、その厚さが前記低温室のそれに比して大きくなるように構成した。
請求項4にあっては、前記低温室は、冷却風を導入する導入口を備えると共に、前記導入された冷却風は前記高温室に向けて流通させられるように構成した。
請求項5にあっては、前記冷却風は、前記低温室を出た後、前記燃料電池に供給されるべき反応空気と、前記燃料電池に供給されるべきガス燃料を生成する改質器の燃焼空気の内の少なくともいずれかに使用されるように構成した。
請求項1に係るパッケージ型燃料電池にあっては、少なくとも燃料電池を収容する高温室と、高温室に収容される部品以外の部品を収容する低温室の壁面内部をそれぞれ断熱材で被覆するように構成したので、高温室に施された断熱材によって高温室からの放熱を防止できる一方、低温室に施された断熱材によって低温室への熱の伝達を遮断することができる。これにより、燃料電池の放熱による他の部品へ影響を防止することができると共に、外部への放熱も遮断することができる。また、燃料電池などを断熱材で個別に被覆することがないため、従来技術のような部品形状に即した断熱材の成型品を不要にすることができる、即ち、個々の部品の占有スペースが増大せず、パッケージ型燃料電池全体が大型化することもない。また、断熱材の施工面積および施工箇所を、燃料電池などを断熱材で個別に被覆する場合に比して減少させることも可能となり、施工が容易になると共に、コスト的にも有利である。さらに、メンテナンス作業においても、断熱材が燃料電池などに被覆されていないため、作業を容易に行うことができる。
請求項2に係るパッケージ型燃料電池にあっては、高温室は、重力方向において低温室の上方に配置されるように構成したので、上記した効果に加え、高温室の熱が自然対流によって低温室へ伝達されるのを防止でき、よって燃料電池の放熱による他の部品へ影響をより一層防止することができる。
請求項3に係るパッケージ型燃料電池にあっては、高温室の断熱材は、その厚さが低温室のそれに比して大きくなるように構成したので、上記した効果に加え、高温室の断熱材の厚さだけを高温室の放熱温度に応じた大きさにすることも可能となり、高温室から低温室への放熱を効果的に遮断することができる。
請求項4に係るパッケージ型燃料電池にあっては、低温室は、冷却風を導入する導入口を備えると共に、導入された冷却風は高温室に向けて流通させられるように構成したので、上記した効果に加え、低温室に導入された冷却風は、高温室からの熱によって昇温させられることなく、低温室の部品(具体的には、冷却が必要な部品(例えばインバータなど)を冷却させることができる、即ち、冷却効率を向上させることができる。
請求項5に係るパッケージ型燃料電池にあっては、冷却風は、低温室を出た後、燃料電池に供給されるべき反応空気と、燃料電池に供給されるべきガス燃料を生成する改質器の燃焼空気の内の少なくともいずれかに使用されるように構成したので、請求項4で述べた効果に加え、外気温が比較的低いときであっても、低温室の部品を冷却することによって昇温させられた冷却風が、燃料電池あるいは改質器に供給されることとなるため、燃料電池の発電効率、あるいは改質器の改質効率を向上させることができる。
以下、添付図面に即してこの発明に係るパッケージ型燃料電池の最良の実施の形態について説明する。
図1は、この発明の実施例に係るパッケージ型燃料電池を説明するための概略図である。
図1において、符号10は、出力1.0[kW]程度のパッケージ型燃料電池を示す。パッケージ型燃料電池10は、燃料電池12と、燃料電池12のカソード極(空気極)にカソードガス(反応空気)を供給するカソードガス供給系14と、アノード極(燃料極)にアノードガス(ガス燃料。水素ガス)を供給するアノードガス供給系16と、燃料電池12に冷却水を循環させて排熱を回収する冷却/熱出力系20と、燃料電池12で発生した電力を制御する電力制御系22とを備える。
燃料電池12は、電解質膜(固体高分子膜)と、それを挟持するカソード極とアノード極と、各電極の外側に配置されるセパレータとから構成される単電池(セル)を複数個積層して形成された、公知の固体高分子型燃料電池である。
カソードガス供給系14は、カソードガス流路24と、カソードガス流路24に配置されると共に、空気を吸引して燃料電池12に圧送するエアブロワ26と、エアブロワ26の上流側に配置されてカソードガス流路24を開閉する第1の開閉弁(遮断弁)30と、エアブロワ26の下流側に配置されると共に、カソードガスを燃料電池12から排出されるカソードガス(以下「カソードオフガス」という)によって加湿する加湿器32とを備える。尚、この明細書において「上流」「下流」とは、そこを流れるガス(カソードガスなど)の流れ方向における上流、下流を意味する。
カソードガス流路24の入口(吸気口)24aは、後述する低温室の内部空間に配置されて内部空間の空気と連通される一方、出口24bは燃料電池12のカソードガス導入口(図示せず)に接続される。
カソードガス供給系14はさらに、カソードオフガス流路34を備える。カソードオフガス流路34の一端は燃料電池12のカソードオフガス排出口(図示せず)に接続される一方、他端は大気に開放される。また、カソードオフガス流路34の途中には、前記した加湿器32が配置される。
アノードガス供給系16は、アノードガス流路36と、アノードガス流路36に配置されると共に、都市ガスの付臭剤(有機硫黄化合物など)を除去する脱硫器38と、脱硫器38の上流側に配置されて通過する都市ガスの流量に応じた信号を出力する流量センサ40と、流量センサ40の上流側に配置されてアノードガス流路36を開閉する第2の開閉弁(遮断弁)42と、脱硫器38の下流側に配置されて燃料電池12に供給されるべきアノードガスを生成する改質器44などを備える。アノードガス流路36の一端は燃料電池12のアノードガス導入口(図示せず)に接続されると共に、他端は都市ガスの供給源(図示せず)に接続される。
改質器44には、上記したアノードガス流路36の他に、燃焼空気流路46と改質用水流路48が接続される。燃焼空気流路46には、空気を吸引して改質器44に圧送するエアブロワ50と、エアブロワ50の上流側に配置されて燃焼空気流路46を開閉する第3の開閉弁(遮断弁)52とが配置される。燃焼空気流路46の入口(吸気口)46aは、後述する低温室の内部空間に配置されて内部空間の空気と連通される一方、出口46bは改質器44の燃焼バーナ(図示せず)に接続される。
また、改質用水流路48には、水を吸引して改質器44に圧送する水ポンプ54と、水ポンプ54の上流側に配置されて改質用水流路48を開閉する電磁弁56とが配置される。改質用水流路48の一端は改質器44に接続される一方、他端は水源(図示せず)に接続される。
冷却/熱出力系20は、冷却水流路58と、冷却水流路58に配置されると共に、冷却水を燃料電池12に圧送する冷却水ポンプ60と、冷却水と熱負荷(例えば、温水器など)62と熱の交換(授受)を行う熱交換器64とからなる。冷却水ポンプ60は、その吐出口が燃料電池12の冷却水導入口(共に図示せず)に接続されると共に、吸入口が熱交換器64を介して燃料電池12の冷却水排出口(共に図示せず)に接続される。
電力制御系22は、マイクロ・コンピュータなどからなる電子制御ユニット(Electronic Control Unit。以下「ECU」という)66と、燃料電池12が発生した電力(直流電流)を所定の周波数の交流電流に変換するインバータ68と、電気負荷(例えば、各エアブロワ26,50、水ポンプ54、電磁バルブ56などの補機類、および外部に配置された交流電気機器)70が接続される電源部72などからなり、燃料電池12が発生した電力を出力する出力端子74に接続される。ECU66は、前記した電磁弁56やインバータ68などと信号線(図示せず)を介して接続され、それらの動作を制御する。
図2は、上記の如く構成されたパッケージ型燃料電池10を示す正面図である。また、図3は図2に示すパッケージ型燃料電池10の平面図であり、図4はパッケージ型燃料電池10の側面図である。尚、図2から図4においては、パッケージ型燃料電池10を構成する各要素がよく示されるように、外壁パネルを取り外した状態で示した。
図2から図4に示す如く、パッケージ型燃料電池10の内部空間は、区画壁80によって複数個(具体的には、6個)の空間に区画され、これによって第1から第5の低温室82a〜82eと、高温室84とが形成される。
具体的に説明すると、第1から第5の低温室82a〜82eおよび高温室84は、その大きさは相違するが、全て略直方体を呈する。第1の低温室82aは、パッケージ型燃料電池10の内部空間の内、図2において左側面に配置される。第1の低温室82aの下部には、前記したインバータ68が配置されると共に、インバータ68の上方にはECU66が配置される。このように、第1の低温室82aには、電装制御部(電力制御系22の一部)が配置される。また、第1の低温室82aの下部の適宜位置には、冷却風(後述)を導入する導入口が開口される(図2においては、導入口が開口される位置を符号86で示す)。尚、この明細書において、上側、下側、あるいは上部や下部などの上下関係を示す記載は、全て重力方向における上下関係を表すものとする。
第2の低温室82bは、図2によく示すように、パッケージ型燃料電池10の内部空間の下方であって、第1の低温室82aの右側に近接して配置される。第2の低温室82bには、電源部72(電力制御系22の一部)が配置される。
第3の低温室82cは、パッケージ型燃料電池10の内部空間の下方であって、第2低温室82bの右側に近接して配置される。第3の低温室82cには、エアブロワ50(図2で見えず)、水ポンプ54や電磁バルブ56などのいわゆる改質部補機(アノードガス供給系16の一部)が配置される。さらに、第3の低温室82cの適宜位置、より詳しくは第3の低温室82cの内部空間の内、前記した導入口86から比較的離間した位置には、燃焼空気流路46の入口(吸気口)46aが配置される。尚、図2においては、燃焼空気流路の入口が配置されるべき位置を円で示し、それを符号46aとして示す。
上記した第2および第3の低温室82b,82cの上方には、第4の低温室82dが配置される。第4の低温室82dには、エアブロワ26や加湿器32などのいわゆる発電部補機(カソードガス供給系14の一部)が配置される。さらに、第4の低温室82dの適宜位置、より詳しくは第4の低温室82dの内部空間の内、前記した導入口86から比較的離間した位置には、カソードガス流路24の入口(吸気口)24aが配置される。尚、図2においては、カソードガス流路の入口が配置されるべき位置を円で示し、それを符号24aとして示す。
第5の低温室82eは、パッケージ型燃料電池10の内部空間の内、図2において右側面に配置される。第5の低温室82eには、第1から第3の遮断弁30,42,52、流量センサ40や改質器44などが配置され、さらに改質器44の下部付近には、脱硫器38が配置される。このように、第5の低温室82eには、燃料改質部(アノードガス供給系16の一部)とカソード供給系14の一部が配置される。
パッケージ型燃料電池10の内部空間の上部、具体的には、低温室の上方(より具体的には、第2から4の低温室82b,82c,82dの上方)には、高温室84が配置される。高温室84には、運転時に比較的高温となる部品、具体的には、燃料電池12や熱交換器64などの発電部や冷却/熱出力系20の一部が配置される。
このように、パッケージ型燃料電池10は、燃料電池12と、燃料電池12の発電に必要な部品(例えば、改質器44や加湿器32などの補機類)が一体的に配置されると共に、運転時において比較的低温の部品は第1から第5の低温室82a〜82eに、高温となる部品は高温室84に配置される。
第1から第5の低温室82a〜82eと高温室84の壁面内部、具体的には、各室の上下面と側面の六面、より具体的には、第1から第5の低温室82a〜82eと高温室84における各室の間、および各室の側面に配置されて比較的平滑な外壁パネルの内側は、それぞれ断熱材(例えば、グラスウールマットなど)で被覆される。尚、図2から図4において、第1から第5の低温室82a〜82eの壁面内部を被覆する断熱材90を一点鎖線で示すと共に、高温室84の壁面内部を被覆する断熱材92を二点鎖線で示す。
高温室84の断熱材92は、その厚さが第1から第5の低温室82a〜82eの断熱材90のそれに比して大きくなるように設定される。具体的には、高温室84の断熱材92の厚さは、例えば40[mm]とされる一方、第1から第5の低温室82a〜82eの断熱材90の厚さは、例えば20[mm]とされる。
次いで、図1および図2を参照してパッケージ型燃料電池10の動作あるいは作用について説明する。
先ずエアブロワ26が作動させられると、カソードガス流路24の吸気口24aから、空気が吸引される。前述した如く、カソードガス流路24の吸気口24aは、第4の低温室82dに配置されるため、第4の低温室82dは負圧となり、よって導入口86から冷却風(図において符号94で示す)が導入させられる。
冷却風94は、図2に示すように、第1の低温室82aの上方に向けて流通させられた後、図示しない通気孔を介して第4の低温室82dへと流れ、カソードガス流路24の吸気口24aから、カソードガス(反応空気)として吸引される。吸引されたカソードガスは、図示しないエアクリーナで粉塵が除去された後、第1の遮断弁30、エアブロワ26を通過して加湿器32に流入させられる。カソードガスは、そこで燃料電池12から排出されたカソードオフガスに含まれた水分の供給を受けて所望の湿度となるまで加湿された後、燃料電池12のカソード極に供給される。
また、アノードガス流路36において、都市ガスの供給源から供給される都市ガスは、第2の遮断弁42と流量センサ40を介して脱硫器38に流入させられ、脱硫器38で付臭剤が除去された後、改質器44に流入させられる。また、改質用水流路48において、水源から供給される水は、電磁弁56を介して改質器44に流入させられる。
改質器44は、流入させられた都市ガスと水とを改質触媒(図示せず)で反応させてアノードガス(ガス燃焼)を生成するが、その際、改質触媒や水などを加熱する必要がある。そこで、改質器44は、改質触媒などを加熱するための燃焼バーナを備えると共に、その燃焼バーナには燃焼空気が燃焼空気流路46によって供給される。
具体的には、先ずエアブロワ50が作動させられると、燃焼空気流路46の吸気口46aから、空気が吸引される。上記した如く、燃焼空気流路46の吸気口46aは、第3の低温室82cに配置されるため、第3の低温室82cは負圧となり、よって導入口86から冷却風94が導入させられる。
冷却風94は、図示しない通気孔を介して第1の低温室82a、第2の低温室82bを通過して第3の低温室82cに流通させられた後、燃焼空気流路46の吸気口46aから、燃焼空気として吸引される。尚、前記した第3の低温室82cを流れる冷却風94の内、吸気口46aへ吸引されなかった冷却風は、第3の低温室82cから第4の低温室82dへと流通させられて、吸気口24aから吸引される。
このように、カソードガス流路24の吸気口24aや燃焼空気流路46の吸気口46aが、導入口86から比較的離間した位置であると共に、高温室84の近傍に配置されるため、導入口86から導入された冷却風94は、図2に示す如く、高温室84に向けて流通させられることとなる。
燃焼空気流路46の吸気口46aから吸引された燃焼空気は、図示しないエアクリーナで粉塵が除去された後、第3の遮断弁52、エアブロワ50を介して改質器44、正確には、改質器44の燃焼バーナに流入させられる。次いで、燃焼空気は、燃焼バーナにおいて加熱用燃料と混合されて燃焼し、改質触媒などを加熱する。これにより、改質器44ではアノードガスが生成される。
生成されたアノードガスは、アノードガス流路36を介して燃料電池12のアノード極に供給され、カソード極に供給されたカソードガスと電気化学反応を生じる。電気化学反応によって燃料電池12が発生した電力(直流電流)は、出力端子74から取り出され、インバータ68、電源部72を介して電気負荷70に供給される。
燃料電池12で発電が行われると、燃料電池12は比較的高温(具体的には、70[℃])となるが、燃料電池12などを収容する高温室84の壁面内部は、断熱材92で被覆されるため、その熱は第1から第5の低温室82a〜82eおよび外部へ伝達され難い。
また、燃料電池12の発電に伴って、第1から第4の低温室82a〜82dに収納される部品(例えば、インバータ68、ECU66などの電装制御部や電源部72など(電力制御系22))も発熱するが、それらは、導入口86からの冷却風94によって冷却させられる。そして、インバータ68などを冷却することによって昇温させられた冷却風94は、カソードガス流路24の吸気口24aや燃焼空気流路46の吸気口46aに吸入される。即ち、昇温させられた冷却風94は、低温室、具体的には、第3の低温室82cあるいは第4の低温室82dを出た後、燃料電池12に供給されるべきカソードガスと、改質器44の燃焼空気の内の少なくともいずれかに使用される。
図1の説明を続けると、燃料電池12から排出されたカソードオフガスは、加湿器32を通過してカソードガスを加湿させた後、カソードオフガス流路34を介して大気中に排出される。また、燃料電池12のアノードガス排出口(図1で図示せず)から排出されたアノードガス(未反応ガス)は、アノードオフガス流路96を介してアノードガス流路36に還流されて燃料電池12に供給され、再利用される。
冷却水ポンプ60から吐出された冷却水は、高温となった燃料電池12の内部を通過して燃料電池12を冷却する。燃料電池12を冷却することによって昇温させられた冷却水は、熱交換器64に供給され、そこで温水器などの熱負荷62と熱の授受が行われる。熱交換器64を通過した冷却水は、冷却水ポンプ60に吸入され、上記した経路を再度循環する。
以上のように、この発明の実施例にあっては、少なくとも燃料電池12を収容する高温室84と、および前記高温室84に収容される部品以外の部品(例えば、インバータ68、加湿器32など)を収容する低温室(第1から第5の低温室82a〜82e)とを備えたパッケージ型燃料電池10において、前記高温室と低温室の壁面内部をそれぞれ断熱材90,92で被覆するように構成したので、高温室84に施された断熱材92によって高温室84からの放熱を防止できる一方、低温室(82a〜82e)に施された断熱材90によって低温室(82a〜82e)への熱の伝達を遮断することができる。これにより、燃料電池12の放熱による他の部品へ影響を防止することができると共に、外部への放熱も遮断することができる。
また、燃料電池12などを断熱材で個別に被覆することがないため、従来技術のような部品形状に即した断熱材の成型品を不要にすることができる、即ち、個々の部品の占有スペースが増大せず、パッケージ型燃料電池全体が大型化することもない。また、断熱材の施工面積および施工箇所を、燃料電池などを断熱材で個別に被覆する場合に比して減少させることも可能となり、施工が容易になると共に、コスト的にも有利である。さらに、メンテナンス作業においても、断熱材が燃料電池などに被覆されていないため、作業を容易に行うことができる。
また、前記高温室84は、重力方向において前記低温室、正確には、第2から4の低温室82b,82c,82dの上方に配置されるように構成したので、高温室84の熱が自然対流によって下方の低温室(82b,82c,82d)へ伝達されるのを防止でき、よって燃料電池12の放熱による他の部品へ影響をより一層防止することができる。
また、前記高温室84の断熱材92は、その厚さが前記低温室(82a〜82e)のそれに比して大きくなるように構成したので、高温室84の断熱材の厚さだけを高温室84の放熱温度に応じた大きさにすることも可能となり、高温室84から低温室(82a〜82e)への放熱を効果的に遮断することができる。
また、前記低温室、正確には、第1の低温室82aは、冷却風94を導入する導入口86を備えると共に、前記導入された冷却風94は前記高温室84に向けて流通させられるように構成したので、導入された冷却風94は、高温室84からの熱によって昇温させられることなく、低温室の部品(具体的には、冷却が必要な部品(例えば、インバータ68)を冷却させることができる、即ち、冷却効率を向上させることができる。
また、前記冷却風94は、前記低温室、正確には、第3あるいは第4の低温室82c,82dを出た後、前記燃料電池12に供給されるべき反応空気と、前記燃料電池12に供給されるべきガス燃料を生成する改質器44の燃焼空気の内の少なくともいずれかに使用されるように構成したので、外気温が比較的低いときであっても、第1から第4の低温室82a〜82dの部品を冷却することによって昇温させられた冷却風94が、燃料電池12あるいは改質器44に供給されることとなるため、燃料電池12の発電効率、あるいは改質器44の改質効率を向上させることができる。
尚、上記において、燃料電池12を固体高分子型としたが、それに限られるものではなく、他の形式であってもよい。
また、改質用燃料として都市ガスを使用するよう構成したが、LPガスなどであってもよい。
10 パッケージ型燃料電池、12 燃料電池、44 改質器、82a 第1の低温室(低温室)、82b 第2の低温室(低温室)、82c 第3の低温室(低温室)、82d 第4の低温室(低温室)、82e 第5の低温室(低温室)、84 高温室、86 導入口、90,92 断熱材、94 冷却風
Claims (5)
- 少なくとも燃料電池を収容する高温室と、および前記高温室に収容される部品以外の部品を収容する低温室とを備えたパッケージ型燃料電池において、前記高温室と低温室の壁面内部をそれぞれ断熱材で被覆することを特徴とするパッケージ型燃料電池。
- 前記高温室は、重力方向において前記低温室の上方に配置されることを特徴とする請求項1記載のパッケージ型燃料電池。
- 前記高温室の断熱材は、その厚さが前記低温室のそれに比して大きいことを特徴とする請求項1または2記載のパッケージ型燃料電池。
- 前記低温室は、冷却風を導入する導入口を備えると共に、前記導入された冷却風は前記高温室に向けて流通させられることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のパッケージ型燃料電池。
- 前記冷却風は、前記低温室を出た後、前記燃料電池に供給されるべき反応空気と、前記燃料電池に供給されるべきガス燃料を生成する改質器の燃焼空気の内の少なくともいずれかに使用されることを特徴とする請求項4記載のパッケージ型燃料電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006160999A JP2007329079A (ja) | 2006-06-09 | 2006-06-09 | パッケージ型燃料電池 |
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