JP2007327521A - ハイポイド減速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】ヘリカルピニオン付モータを、軸部材を用いてハイポイドギアセットを有するギアドモータのモータとして使用可能とし、又、軸部材の軸方向の位置決めを軸受を介して行うことで、確実な位置決めを可能とする。
【解決手段】モータ軸120に一体形成された雄ヘリカルピニオン122と内接噛合して、該雄ヘリカルピニオン122と連結される雌ヘリカルピニオン124Hを一端に有し、他端に、ハイポイドピニオン128が形成されている継軸124と、ハイポイドピニオン128に噛合するハイポイドギア130と、継軸124が収容されるケーシング142と、このケーシング142に対して継軸124を回転可能に支持する軸受146、148とを備え、継軸124を軸受146、148の各内輪146B、148Bに圧入し、且つ、当該軸受146、148を軸方向に固定することにより継軸の軸方向位置が定まるようにハイポイド減速機を構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ハイポイド減速機、特に、ヘリカルピニオンが一体形成されたモータに連結されるハイポイド減速機に関する。
ハイポイドピニオン及びハイポイドギアからなるハイポイドギアセットは、回転軸の方向を直角に変えることができるため、いわゆる直交変換機構として知られている。ハイポイドギアセットによる直交変換機構は、装置のコンパクト化が可能であり、同様の機能を有するウォームギアセットに比べて効率が高く、また、ベベルギアセットに比べて低騒音、低振動の運転が可能であり、且つ一段で高い減速比を確保できる。そのためハイポイドギアセットによる直交変換機構を組みこんだ駆動装置は、特定の分野において強いニーズが存在する。例えば、ハイポイドギアセットによる直交変換機構を収容した歯車箱とハイポイドピニオンが形成されたモータとを一体的に組付け、単独で最適なトルク及び回転速度に調整された出力が得られるように構成した所謂「ハイポイドギアドモータ」は、その一例である(例えば特許文献1参照)。
ところで、ギアドモータとして用いられる歯車箱には、コストの関係上、数量ベースでは、平行軸歯車機構が圧倒的に多い。そのため、この現象に対応して、モータ軸にスパーピニオン(平歯車)、或いはヘリカルピニオン(斜歯歯車)を予め形成し、該モータ軸に減速機初段の入力軸の機能を兼用させるようにしたピニオン付モータも数多く出荷されている。
一方、近年の工場においては、少量多品種の製造を実現するために、工場内の機械設備や搬送設備を組み換えたり、より適切なトルクや搬送速度に変更したりする「改変」が頻繁に行われるようになってきている。このため、例えばこれまで平行軸歯車機構を使用していた機械において、その出力軸の回転方向を直角方向に変換したいというような要請が発生することも少なくない。
このような要請に対し、特許文献2においては、既存のピニオン付モータ部分を活かすべく、モータ軸に形成されているピニオンと噛合するギア(中間段)によって一度モータの回転を受けた後に、本来のハイポイドピニオンにその動力を伝達する構成が開示されている。
特開2001−74110号公報 特開2003−278846号公報
特許文献2に記載されたような技術を利用すれば、「モータの流用」ということ自体は可能となるが、一度、モータ軸に形成されているピニオンと噛合するギア(中間段)によって一度モータの回転を受けた後に、本来のハイポイドピニオンにその動力を伝達する構成であるため、ハイポイドギアセットを「初段」で使用することができなくなり、ハイポイドギアセットが大型化し、コストが上昇する可能性が高くなる。一方、これを嫌って中間段で減速せずこれをアイドル的に使用したのでは、該中間段が介在される分そっくりコストが高くなるだけでなく、スペース効率も悪化する。
本発明は、このような背景の下で、潜在的に存在していた課題に着目し、その上で新規な着想によってこの課題を解決したものであって、本来、平行軸用の歯車箱と組み合わせて使用されるべきヘリカルピニオン付モータを、ハイポイドギアセットを有するギアドモータのモータとして使用することを可能とした上で、ヘリカルピニオンとハイポイドピニオンとを連結するギアドモータ用軸部材の軸方向の位置決めを、軸受を介して行うことで、複雑な機構を用いることなく確実な位置決めを可能とすると共に、コンパクトで伝達力が高い減速機を提供することをその課題としている。
本発明は、モータ軸に一体形成されたヘリカルピニオンと内接噛合して、該ヘリカルピニオンと一体的に回転可能な雌ヘリカルピニオンを一端に有し、他端に、ハイポイドピニオンが形成されている軸部材と、該ハイポイドピニオンに噛合するハイポイドギアと、前記軸部材が収容されるケーシングと、該ケーシングに対して前記軸部材を回転可能に支持する軸受と、を備え、前記軸部材を前記軸受の内輪に圧入し、且つ、当該軸受を軸方向に固定することにより前記軸部材の軸方向位置が定まるように構成したことにより、上記課題を解決した。
本発明では、モータ軸に一体形成されたヘリカルピニオンと内接噛合して、該ヘリカルピニオンと一体的に回転可能な雌ヘリカルピニオンを一端に有し、他端に、ハイポイドピニオンが形成されている軸部材を用意する。そして、雌ヘリカルピニオンに、モータ軸に一体形成された(雄)ヘリカルピニオンを内接噛合させて連結し、一方、他端側においてこのハイポイドピニオンをハイポイドギアと噛合させ、ハイポイド減速機の減速機構を形成する。
これにより、平行軸系のヘリカルピニオン付モータを使用しながら、そのモータ軸の回転を、該モータ軸と直交する出力軸から減速して取り出すハイポイド減速機を形成できる。又、内接噛合構造により連結したことによって、連結部分をコンパクトに構成することができると共に、外接噛合に比べて多くの歯を噛合させることが可能となる。即ち、外接噛合による連結構造に比べて多くの歯面で動力を伝達することができるため、連結部分の占有するスペースを小さくしながら伝達容量(伝達トルク)を大きくすることが可能となる。又、ハイポイドピニオンを「モータ」側から切り離せることから、減速比の変更等の設計変更も容易化できる。又、本発明は、モータ軸のヘリカルピニオンを、例えば通常の平行軸歯車機構で受け、その後段にハイポイドギアセットを連結する構造に比べ、高コストなハイポイドギアセットをトルクの小さな「初段」で使うことができるという利点も得られる。更に、本発明では、モータ軸に「ヘリカルピニオン」が形成されているため、これをハイポイドギアセットによる減速部と組み合わせることで、ハイポイドギアセットで発生するスラスト力とヘリカルピニオン側で発生するスラスト力とを、用途或いは使用目的に合わせて合理的に処理することができる(後述)。これに関連し、本発明では、前記軸部材が収容されるケーシングに対して前記軸部材を回転可能に支持する軸受を備え、前記軸部材を前記軸受の内輪に圧入し、且つ、当該軸受を軸方向に固定することにより前記軸部材の軸方向位置が定まっているため、複雑な機構を用いることなく軸部材の軸方向の位置決めが可能となり、軸部材の円滑な回転支持とスラスト力の任意の処理とを合理的に達成できる。
又、モータ軸に一体形成されたヘリカルピニオンと内接噛合して、該ヘリカルピニオンと一体的に回転可能な雌ヘリカルピニオンを一端に有し、他端に、ハイポイドピニオンが形成されている軸部材と、該ハイポイドピニオンに噛合するハイポイドギアと、前記軸部材が収容されるケーシングと、該ケーシングに対して前記軸部材を回転可能に支持するために配置された1つの軸受を備え、前記軸受外輪の両側面が前記ケーシングに備わる突起部に当接し、且つ、前記軸受内輪の両側面が前記軸部材の外周面に備わる突起部に当接することにより前記軸部材の軸方向位置が定まるように構成すれば、コンパクトに構成することができると共に、軸受の内輪と継軸とを圧入しなくとも継軸の軸方向位置を定めることが可能となる。
本発明によれば、既存の工場等に多く使用されている(或いはギアドモータの市場に多く存在する)ヘリカルピニオン付モータをハイポイド減速機の動力源としてそのまま利用することができ、無駄を防止した有用且つ設計の自由度の高いハイポイドギアドモータ(モータ付ハイポイド減速機)を得ることができる。
又、内接噛合構造によりモータと軸部材とを連結することによって、コンパクトで伝達力が高いハイポイド減速機を得ることができる。
又、メーカとしても、豊富な在庫が存在する平行軸系のヘリカルピニオンを備えたモータを直交軸系のモータとして利用できるようになり、更に、ハイポイドピニオンがモータとは切り離された「軸部材」側に存在することから減速比変更の自由度が高く、多数の減速比を網羅したハイポイドギアドモータの製品群を容易に構築できるという効果が得られる。
又、簡易な構造で軸部材の位置決めを可能としており、軸部材自身、更には装置全体が軽量となる効果も得られる。
以下、本発明の実施形態の例を図面に基づいて説明する。
図1及び図2は、それぞれ本発明の実施形態の第1例に係るハイポイド減速機G1を備えたハイポイドギアドモータ(以下単に「ギアドモータ」という。)GM1の正断面図及び展開平断面図である。
このギアドモータGM1のモータM1(フロントカバー118のみ図示)は、そのモータ軸120の先端に雄ヘリカルピニオン122を一体的に備える。一方、継軸124の一端には、凹部124Cが形成されており、該凹部124Cの内周に雌ヘリカルピニオン(係合部)124Hが形成されている。
雄ヘリカルピニオン122は、継軸(軸部材)124と連結されている。即ち、雄ヘリカルピニオン122が雌ヘリカルピニオン124H(継軸124の凹部124C)に挿入・螺合されて内接噛合することにより、両者122、124が一体的に(等速で)回転できるようになっている。ここで、雄ヘリカルピニオン122と雌ヘリカルピニオン124Hとは全ての歯で噛合しているために、大きな伝達トルクにも対応することが可能な構成とされている。又、内歯と外歯のヘリカルスプライン結合であり、外歯歯車同士の噛合に比べて運転時の噛合音の発生が少ないため、低騒音のギアドモータを実現している。又、継軸124の他端には、雌ヘリカルピニオン124Hと同一の軸心となるように、直交型の歯車であるハイポイドピニオン128が一体的に形成されている。ハイポイドピニオン128は、ハイポイドギア130と噛合し、該ハイポイドギア130と共にハイポイド減速機G1の初段に相当するハイポイド減速機構132を形成している。
ハイポイド減速機構132の後段には、第1、第2平行軸歯車減速機構134、136が配置され、最終的に出力軸140から取り出される構成とされている。
なお、図1での描写では恰もハイポイドギア130とピニオン133が噛合しているように見えるが、ハイポイドギア130とほぼ同径のスパー(又はヘリカル)ギア135が該ピニオン133と噛合することにより増速目的の第1平行軸歯車減速機構134を形成しているものである。
モータ軸120と出力軸140とは直交しており、ギアドモータGM1は「直交ギアドモータ」を構成している。なお、モータ軸120の軸心120Aと出力軸140の軸心140Aは、同一平面上では交差していないが、この明細書においては、このような交差をも含めて「直交」の用語を用いるものとする。
ハイポイド減速機G1のケーシング142には2重の円筒部142A、142Bが形成されている。外側円筒部142Aは、モータM1のフロントカバー118と連結固定されている。一方、内側円筒部142Bの更に内側には一対の軸受(第1軸受146、第2軸受148)が配置されており、当該第1、第2の軸受146、148が継軸124を回転自在に支持している。又、この内側円筒部142Bの内側基部には、第2軸受148の軸方向(図1における右方向、矢印A側)の移動規制を行うための段部(突起部)142Cが備わっている。この段部142Cには第2軸受外輪148Aの矢印A側側面が当接している。更に、内側円筒部142BのモータM1側には、止め輪(突起部)152が配置されており、当該止め輪152に第1軸受外輪146Aの矢印B側側面が当接することで、当該第1軸受146の軸方向(図1における左方向、矢印B側)の移動規制を行っている。これらの第1、第2軸受146、148は、軸方向に所定の間隔を空けて配置されている。両軸受146、148の内輪146B、148Bには継軸124が圧入されて固定されている。なお、矢示はしていないが、止め輪152と第1軸受146との間には、三者(第1軸受146、継軸124、第2軸受148)のケーシング142(の内側円筒部142B)に対する軸方向位置を微調整するためのシムが挿入される場合がある。
なお、雄ヘリカルピニオン122と雌ヘリカルピニオン124Hとの連結によって継軸124に発生するスラスト力の方向と、ハイポイドピニオン128とハイポイドギア130との噛合によって継軸124に発生するスラスト力の方向は、これを一致させることも可能であるし、又、逆にすることも可能である。これは、雄ヘリカルピニオン122とハイポイドピニオン128の歯切り方向を適宜に選定或いは設計することで実現できる。図示の例では、スラスト力が一致する方向に歯切り形成がなされている。
次に、ギアドモータGM1の作用を説明する。
モータ軸120の雄ヘリカルピニオン122が特定方向に回転すると、該雄ヘリカルピニオン122とヘリカルスプライン連結されている雌ヘリカルピニオン124Hを介して継軸124が一体的に(等速で)回転する。この結果、該継軸124の他端側に形成されているハイポイドピニオン128が回転し、該ハイポイドピニオン128と噛合しているハイポイドギア130を回転させる。ハイポイドギア130の回転は、同じ回転軸131に組み込まれている第1平行軸歯車減速機構134のスパーギア135からピニオン133に増速伝達された後、第2平行軸歯車減速機構136を介して再び減速され、出力軸140から取り出される。なお、動力伝達経路の途中で一度増速しているのは、種々の減速比(低減速比から高減速比まで)を同一段数で実現しようとしたためである。増速段を挿入することにより、低減速比(例えば総減速比5)を実現することができる。
出力軸140の軸心140Aは、モータ軸120の軸心120Aに対して直交(広義)しており、モータ軸120の回転は、その軸心120Aが90度回転された状態で出力軸140から取り出されることになる。
ここでスラスト方向の選定に関する作用について説明する。
前述したように、この実施形態においては、モータ軸120の雄ヘリカルピニオン122の歯切り方向、及びハイポイドピニオン128の歯切り方向を適宜に選定することにより、雄ヘリカルピニオン122と雌ヘリカルピニオン124Hとの連結によって継軸124に発生するスラスト力の方向と、ハイポイドピニオン128とハイポイドギア130との噛合によって継軸124に発生するスラスト力の方向とを一致させる構成とすることもできるし、逆にする構成とすることもできる。それぞれに長所があるため、用途や使用目的に応じて適宜に選定、或いは設計すればよい。
スラスト力の方向を一致させた場合に、モータ軸120が回転すると、継軸124には、モータ軸120側から特定方向(例えば矢印A方向)にスラスト力が掛かると共に、ハイポイドギア130側からは該ハイポイド側に引き込まれるような(同じ矢印A方向の)スラスト力が掛かる。そのため、モータ軸120が回転するときには、結果として継軸124には特定方向(矢印A方向)のみに強めのスラスト力が掛かる。なお、モータ軸120が逆の方向に回転するときには、矢印Aと反対の方向(この場合矢印B方向)に強めのスラスト力が掛かる。
そのため、継軸124は常にいずれかの方向に移動をしようとするような強めのスラスト力が掛かった状態で回転することになり、軽負荷時においてもトルクの変動に伴う歯打音が発生し難く、静音化が実現できる。
継軸124がいずれの方向にスラスト力を受ける場合であっても、矢印A方向にかかるスラスト力は、圧入により固定された第2軸受148の内輪148B及び第2軸受外輪148Aを介して段部(突起部)142Cに受け止められる。一方、矢印B方向のスラスト力は、圧入により固定された第1軸受146の内輪146B及び第1軸受外輪146Aを介して止め輪152に受け止められる。即ち、継軸124を軸支する軸受146、148をケーシング142に対して軸方向に位置決めすることによって、結果的に継軸124の軸方向位置を定めている。そのため、モータ軸120、或いは回転軸131を支持している軸受は、それぞれの側にもともと発生する噛合反力分のみを受け持つだけでよく、モータ軸120の側、ハイポイドギア130の側とも既存の(あるいは標準の)モータ、あるいは歯車箱をそのまま使用することができ、特に設計変更の必要はない。
一方、発生するスラスト力の方向を逆に設定した場合に、モータ軸120が回転すると、継軸124には、モータ軸120側から特定方向(例えば矢印A方向)にスラスト力が掛かると共に、ハイポイドギア130側からは逆方向(この場合は矢印B方向)のスラスト力が掛かる。そのため、スラスト力が継軸124内で相互に対向・相殺され、継軸124に発生するスラスト力は、ハイポイドギア130側、或いはモータ軸120側からのみスラスト力を受ける場合よりも小さくなる。また、モータ軸120が逆の方向に回転するときも、今度はスラスト力が継軸124内で相互に離反・相殺され、やはり継軸124に発生するスラスト力は、ハイポイドギア130側、或いはモータ軸120側からのみスラスト力を受ける場合よりも小さくなる。したがって、継軸124を支持する第1、第2軸受146、148のスラスト負荷が激減することから、第1、第2軸受146、148を小型化でき、或いは低コスト化、高寿命化が図れる。
又、この場合(各スラスト力の方向を逆に設定した場合)も、モータ軸120、或いは回転軸131を支持している軸受は、それぞれの側にもともと発生する噛合反力分のみを受け持つだけでよく、モータ軸120の側、ハイポイドギア130の側とも既存の(あるいは標準の)モータ、あるいは歯車箱をそのまま使用することができ、特に設計変更の必要はない。
この実施形態では、継軸124を、第1、第2軸受146、148の各内輪146B、148Bに圧入し、且つ、当該軸受の各外輪146A、148Aを(ケーシングに対して)軸方向に固定することにより継軸124の軸方向位置が定まるように構成したため、複雑な機構を用いることなく簡易な構成で継軸124の軸方向位置を定めると共に、円滑な回転支持を達成できる。又、継軸124自身を複雑な形状に形成する必要もなく、継軸の製造コストを抑えることが出切ると共に、継軸自身の軽量化に寄与している。
続いて、図3乃至図12に、本発明の他の実施形態の例を示す。なお、上述したギアドモータGM1と同一又は類似する部分については、数字下2桁が同一の符号を付するに留め、重複した構成及び作用の説明については省略することとし、相違する部分についてのみ説明を加える。
図3及び図4に示すように、第2例に係るハイポイド減速機G2では、所定の間隔で配置された第1、第2軸受246、248の間に、スペーサ(間隔保持部材)260が、第1、第2軸受246、248の内輪側面に当接して配置されている。これにより、両軸受246、248を継軸224に圧入するに際して両軸受246、248の間隔調整が容易となる。又、組み付け後において変化するスラスト力が繰り返し与えられても、両軸受の間隔が狭まることはない。なお、当該スペーサ260は継軸224と別の部材として構成しているが、継軸224と一体的に構成することも可能である。このとき例えば、スペーサ(間隔保持部材)260を、リングの少なくとも一部を切り欠いた形状(例えばCリング等)で構成すれば、継軸224自体の重量の増加を少なく抑えることが可能となる。
又、図5及び図6に示すように、第3例に係るハイポイド減速機G3では、所定の間隔で配置された第1、第2軸受346、348の間に、スペーサ(間隔保持部材)360が、第1、第2軸受346、348の外輪側面に当接して配置されている。これにより、両軸受346、348を継軸324に圧入するに際して両軸受346、348の間隔調整が容易となる。又、組み付け後において変化するスラスト力が繰り返し与えられても、両軸受の間隔が狭まることはない。
又、図7及び図8に示すように、第4例に係るハイポイド減速機G4では、所定の間隔で配置された第1、第2軸受446、448の間に、当該間隔を保持するためのピン部材(間隔保持部材)460が、第1、第2軸受446、448の内輪側面に当接して配置されている。ここでは、継軸424の外周面にピン460が嵌合(又は螺合)可能なピン孔424Dを設け、当該ピン孔424Dに嵌合(又は螺合)したピン460の突出部分に各軸受446、448の内輪を当接させている。これにより、両軸受446、448を継軸424に圧入するに際して両軸受446、448の間隔調整が容易となる。又、組み付け後において変化するスラスト力が繰り返し与えられても、両軸受の間隔が狭まることはない。
又、図9及び図10に示すように、第5例に係るハイポイド減速機G5では、継軸524が収容されるケーシング542(の内側円筒部542B)に対して当該継軸524を回転可能に支持するための軸受546を1つとしている。又、当該軸受546の内輪と継軸524とはこの第5例においては圧入されておらず、軸受546の内輪両側面に止め輪(突起部)553を当接させることによって、軸受546を継軸524に固定している。更に、当該軸受546の外輪の一方側面が止め輪552に当接し、他方側面がスペーサ560を介して間接的に突起部である段部542Cに当接することによって、継軸524のケーシング542に対する軸方向位置が定まっている。なおここでは、スペーサ(間隔保持部材)560が独立した部材として構成されているが、予めスペーサ560を含めた形状にケーシング542(の内側円筒部542B)の形状を設計してもよい。このように軸受を1つとして構成すれば、軸受を配置するために必要となるスペースを少なく出来るため、装置をコンパクトに設計できると共に、コストを抑えることが可能となる。なお、軸受546の内輪と継軸524とを圧入する構成としてもよいが、その場合には前述した止め輪553の存在は必須とはならず、例えば、図11及び図12に示す第6例に係るハイポイド減速機G6のように、軸受646の内輪を継軸624に圧入した上で、軸受646の内輪側面の一方を継軸624の凸部624Tに当接させるような構成とすることも可能である。このような構成は、例えば噛合によるスラスト力の合力が矢印B方向に大きく作用するような場合に、軸受646の内輪と継軸624とのずれ防止の観点からも有効である。
なお、上記説明した軸受の内輪側面又は外輪側面の突起部への「当接」は、その全部又は一部がシムやスペーサ等を介した間接的な当接(間接当接)であってもよい。そのように構成すれば設計自由度を高めることができる。
次に、図13及び図14を用いて、継軸に備わる雌ヘリカルピニオンの他の構成例を示す。この構成は、上述した全ての継軸に適用することが可能である。
ここでは、雄ヘリカルピニオン722と継軸724との係合を、雄ヘリカルピニオン122の軸方向のほぼ全体に亘って雌ヘリカルピニオンで係合させるのではなく、2枚のプレート770を介して行わせるようにしたものである。ここでは、継軸724が一対の軸受746、748の内輪に圧入され、且つ、両軸受746、748の外輪側面が止め輪752及びケーシングの段部に当接することで、継軸724のケーシングに対する軸方向の位置が定まっている。
各プレート770は、図14に示されるように、雄ヘリカルピニオン722の歯と係合可能な内歯形状の貫通孔774を有しており、互いに重ねられた状態で継軸724の一端にボルト778を介して固定されている。なお、図示はされていないが、各プレート770の貫通孔774の円周方向の位相は、雄ヘリカルピニオン722の歯に合致するように、僅かだけずれている。
この構成は、先の実施形態における雌ヘリカルピニオンの軸方向の一部のみを2カ所だけを輪切りにして切り取ったものに相当している。プレート770は、1枚だけでも、或いはさらに位相を若干ずらせて3枚、4枚…と重ねても、同様な動力伝達機能を得ることができる。複数枚配置すると伝達容量的に余裕が生まれる。なお、複数枚配置する場合には、雄ヘリカルピニオン722の歯に沿った位相の管理さえ適正に行うならば、各プレート770の間に「間隔」が存在していても構わない。位相の管理は、例えば、各プレート770の貫通孔774に対するボルト孔776の円周方向の相対位置で管理できる。あるいはより高精度の専用のピン孔を形成するようにしても良い。この実施形態に係る構成は、特に、低コスト性や軸方向のコンパクト性が要求される用途において有効である。
本発明は、様々な場面において適用することができる。特に、内歯と外歯とのヘリカルスプライン結合によりモータ軸の回転をハイポイド減速部へと伝達するため、伝達トルクの大きな装置への適用が好適である。
本発明の実施形態の第1例に係るハイポイドギアドモータの正断面図 同、展開平断面図 本発明の実施形態の第2例に係るハイポイドギアドモータの正断面図 同、展開平断面図 本発明の実施形態の第3例に係るハイポイドギアドモータの正断面図 同、展開平断面図 本発明の実施形態の第4例に係るハイポイドギアドモータの正断面図 同、展開平断面図 本発明の実施形態の第5例に係るハイポイドギアドモータの正断面図 同、展開平断面図 本発明の実施形態の第6例に係るハイポイドギアドモータの正断面図 同、展開平断面図 継軸(軸部材)におけるヘリカルピニオン係合部としてプレートを使用した例 図13におけるプレートの正面図
符号の説明
GM1…ハイポイドギアドモータ
G1…ハイポイド減速機
M1…モータ
120…モータ軸
122…雄ヘリカルピニオン
124…継軸
124H…雌ヘリカルピニオン(係合部)
128…ハイポイドピニオン
130…ハイポイドギア
134、136…第1、第2平行軸歯車減速機構
140…出力軸
142…ケーシング
142A…外側円筒部
142B…内側円筒部
142C…段部(突起部)
146…第1軸受
146A…第1軸受外輪
146B…第1軸受内輪
148…第2軸受
148A…第1軸受外輪
148B…第2軸受内輪
152…止め輪(突起部)

Claims (7)

  1. モータ軸に一体形成されたヘリカルピニオンと内接噛合して、該ヘリカルピニオンと一体的に回転可能な雌ヘリカルピニオンを一端に有し、他端に、ハイポイドピニオンが形成されている軸部材と、
    該ハイポイドピニオンに噛合するハイポイドギアと、
    前記軸部材が収容されるケーシングと、
    該ケーシングに対して前記軸部材を回転可能に支持する軸受と、を備え、
    前記軸部材を前記軸受の内輪に圧入し、且つ、当該軸受を軸方向に固定することにより前記軸部材の軸方向位置が定まる
    ことを特徴とするハイポイド減速機。
  2. 請求項1において、
    前記軸受が、第1、第2の軸受からなる一対の軸受として構成され、
    第1の軸受外輪の一方側面及び第2の軸受外輪の他方側面が、前記ケーシングに備わる突起部に当接することにより軸方向の位置が定まる
    ことを特徴とするハイポイド減速機。
  3. 請求項2において、
    前記一対の軸受が、軸方向に所定の間隔を空けて配置されており、
    該間隔を保持するための間隔保持部材が、前記一対の軸受の内輪側面に当接して配置される
    ことを特徴とするハイポイド減速機。
  4. 請求項2において、
    前記一対の軸受が、軸方向に所定の間隔を空けて配置されており、
    該間隔を保持するための間隔保持部材が、前記一対の軸受の外輪側面に当接して配置される
    ことを特徴とするハイポイド減速機。
  5. 請求項1において、
    前記軸受が1つの軸受で構成され、
    前記1つの軸受の外輪両側面が、前記ケーシングに備わる突起部に当接することにより軸方向の位置が定まる
    ことを特徴とするハイポイド減速機。
  6. モータ軸に一体形成されたヘリカルピニオンと内接噛合して、該ヘリカルピニオンと一体的に回転可能な雌ヘリカルピニオンを一端に有し、他端に、ハイポイドピニオンが形成されている軸部材と、
    該ハイポイドピニオンに噛合するハイポイドギアと、
    前記軸部材が収容されるケーシングと、
    該ケーシングに対して前記軸部材を回転可能に支持するために配置された1つの軸受を備え、
    前記軸受外輪の両側面が前記ケーシングに備わる突起部に当接し、且つ、前記軸受内輪の両側面が前記軸部材の外周面に備わる突起部に当接することにより前記軸部材の軸方向位置が定まる
    ことを特徴とするハイポイド減速機。
  7. 請求項2乃至6のいずれかにおいて、
    前記当接の全部又は一部が間接当接とされている
    ことを特徴とするハイポイド減速機。
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