JP2007324860A - 色変換定義作成装置および色変換定義作成プログラム - Google Patents

色変換定義作成装置および色変換定義作成プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】所定の基本色に非基本色を加えた色表現で使用される、色についての調整処理が容易な色変換定義を作成することができる色変換定義作成装置と色変換定義作成プログラムを提供する。
【解決手段】CMYKO色空間からLab色空間への色変換を定義したCMYKO−Lab色変換定義を取得する基準定義取得部310と、Lab色空間上で出発座標を決定し、K座標成分も決定する出発決定部320と、出発決定部320で決定された座標成分に制限された下で色変換によって出発座標に写像され得るO座標成分の最小値を求める非基本成分算出部330と、CMY3色それぞれの座標成分を、出発座標と、非基本成分算出部330で算出された座標成分と、基準定義取得部310で取得されたCMYKO−Lab色変換定義とに基いて算出することによって、出発座標に対応するCMYKO色空間の座標を得る対応算出部340とを備えた。
【選択図】 図6

Description

本発明は、3つの座標軸を有する第1色空間から4つ以上の座標軸を有する第2色空間への色変換を定義する色変換定義を作成する色変換定義作成装置と、コンピュータをそのような色変換定義作成装置として動作させる色変換定義作成プログラムとに関する。
例えば、記録された画像を読み取って画像データを得るカラースキャナや、固体撮像素子上に被写体の画像を結蔵して読み取ることにより画像データを得るDSC(デジタルスチルカメラ)等、何らかの原稿を入力して画像データを得る、様々なタイプの入力デバイスが知られている。これらの入力デバイスでは、例えばR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の3色の成分値の組合せで画像の色が表現された画像データが得られる。このとき、この画像データにおける成分値と色との対応関係を表す、各成分値に対応する座標軸を有する色空間(例えば、RGB色空間)は、その画像データを得た入力デバイスの装置特性に依存したものとなる。
また、画像データに基づいて画像を出力する出力デバイスについても、例えば、印画紙上をレーザ光で露光してその印画紙を現像することにより印画紙上に画像を記録する写真プリンタ、電子写真方式やインクジェット方式等の方式で用紙上に画像を記録するプリンタ、輪転機を回して多量の印刷物を作成する印刷機、画像データに基づいて表示画面上に画像を表示するCRTディスプレイやプラズマディスプレイ等の画像表示装置等、様々なタイプの出力デバイスが知られている。これらの出力デバイスは、例えばRGB3色の成分値の組合せや、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(墨)の4色の成分値の組合せで画像の色が表現された画像データに基づいて、画像が色を含めて出力される。この出力デバイスで扱われる画像データにおける成分値と色との対応関係を表す、各成分値に対応する座標軸を有する色空間(例えば、RGB色空間やCMYK色空間)は、その画像データに基いて画像を出力する出力デバイスの装置特性に依存したものとなる。
一般に、入力デバイスと出力デバイスとでは、取り扱われる画像データに対応する色空間が相互に異なっている。このため、例えば、入力デバイスと出力デバイスとの双方が、RGB3色の成分値の組合せで画像の色が表現された画像データを扱う装置であったとしても、入力デバイスで得られた画像データをそのまま用いて出力デバイスで画像を出力したときに、入力デバイスで入力される元になった画像の色と出力デバイスで出力された画像の色は一般には一致しない。従って、入力デバイスで原稿を読み取って画像データを得、その画像データを基にして、出力デバイスで原稿を再現しようとしたとき、入力デバイスで得られた画像データをそのまま出力デバイスに送るのではなく、その間で画像データを変換する必要がある。ここでは画像の色に着目した変換を行なっており、この画像データの変換を色変換と称する。また、この色変換前後の画像データの相互関係を定義するLUT(ルックアップテーブル)等のことを色変換定義と称する。
ところで、近年、印刷の分野では、プリンタや印刷機等といった出力デバイスにおいて、従来から画像の色の表現に用いられてきたCMYK4色(プロセス色)に加え、このようなプロセス色のみでは表現しきれない色を適切に表現するために、例えばR色やG色やB色等といった、プロセス色以外の色(特色)が用いられるようになってきている。そして、このような特色の使用に対応できるように、特色を含む複数の色要素で画像の色を表現する出力デバイス用の画像データへの色変換を定義する色変換定義も作成されるようになってきている(例えば、特許文献1および特許文献2参照。)。
特開平8−272081号公報 特開2001−136401号公報
印刷の分野では、印刷物の仕上りを事前に確認するために、印刷機で実際に印刷物を出力する前に、その印刷物を再現したプルーフ画像をプリンタ等で出力するというプルーフ処理が行なわれている。そして、例えばその出力されたプルーフ画像の色調が好ましいものではなかった場合等には、そのようなプルーフ結果に応じて、印刷用の画像データを得るための上記の色変換定義に対する調整処理や、印刷機自体におけるインクの出力量を変える等といったハードウェア的な調整処理や、上記の色変換前の画像データに対する画像処理等といった色についての様々な調整処理を施すことで、最終的に好ましい色調の印刷物が出力されるようにする等ということが行われる。
ここで、CMYK4色のプロセス色を使った印刷については歴史が古く、そのような印刷における色についての調整処理に対する多くのノウハウが培われている。
プロセス色に特色を加えた印刷の場合にも、上記のようなプルーフ処理とプルーフ結果に応じた調整処理が行われることが望ましい。このような特色を使用した印刷では、印刷用の画像データの作成に、例えば上記の特許文献1や特許文献2に示されている方法等で作成される色変換定義が使われる。ここで、このような特色に対応した色変換定義の多くは、従来から使われている、CMYK4色のプロセス色に対応した色変換定義とは、定義している色変換の内容があまりにも異なっている。このため、上記のような色についての調整処理を行おうとしても、CMYK4色のプロセス色を使った印刷において培われた過去のノウハウが殆ど適用できず、その調整処理が非常に困難なものとなっている。
尚、上記では、CMYK4色のプロセス色に特色を加えた印刷で使用される色変換定義を例に挙げ、そのような色変換定義を使った印刷における色についての調整処理の困難さという問題を説明したが、このような問題は、例えばRGB3色の基本色に何らかの非基本色を加えて色を表示するカラーモニタ用の色変換定義等というように、所定の基本色に非基本色を加えた色表現で使用される色変換定義を使った色表現において一般的に生じる問題である。
本発明は、上記事情に鑑み、所定の基本色に非基本色を加えた色表現で使用される、色についての調整処理が容易な色変換定義を作成することができる色変換定義作成装置と、コンピュータをそのような色変換定義作成装置として動作させる色変換定義作成プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の色変換定義作成装置は、3つの座標軸を有する第1色空間から、3つの所定座標軸を含む3つ以上の基本座標軸と1つ以上の非基本座標軸とを有する第2色空間への色変換を定義する色変換定義を作成する色変換定義作成装置において、
上記第2色空間から上記第1色空間への色変換を定義した基準定義を取得する基準定義取得部と、
上記第1色空間上で出発座標を決定し、上記基本座標軸が上記所定座標軸以外の座標軸を含む場合には、その座標軸の座標成分も決定する出発決定部と、
上記出発決定部で決定された座標成分に制限された下で上記基準定義に従った色変換によって上記出発座標に写像され得る上記第2色空間の非基本座標軸の座標成分の最小値を求める非基本成分算出部と、
上記3つの所定座標軸それぞれの座標成分を、上記出発座標と、上記非基本成分算出部で算出された座標成分と、上記基準定義取得部で取得された基準定義とに基いて算出することによって、その出発座標に対応する上記第2色空間の座標を得る対応算出部とを備えたことを特徴とする。
本発明の色変換定義作成装置によれば、上記非基本座標軸の座標成分が、上記第1色空間上の出発座標に写像され得る最小値に決定される。つまり、上記色変換定義では、上記第1色空間上の各座標には、基本的には、上記第2色空間の基本座標軸の座標成分が対応付けられ、上記非基本座標軸の座標成分の値は必要最小限の値に抑えられる。これにより、例えば、上記基本座標軸を印刷で使用されるプロセス色に対応した座標軸とし、上記非基本座標軸を特色に対応した座標軸とすると、上記色変換定義で定義される色変換は、特色の使用が必要最小限に抑えられた色変換となる。このため、このような色変換定義の使用を前提とした印刷における色についての調整処理に対して、プロセス色を使った印刷において培われた過去のノウハウを適用して簡単化を図ることが可能となる。このように、本発明の色変換定義作成装置によれば、所定の基本色に非基本色を加えた色表現で使用される、色についての調整処理が容易な色変換定義を作成することができる。
ここで、本発明の色変換定義作成装置において、「上記出発決定部が、
上記基本座標軸のうち上記所定座標軸以外の座標軸について、上記基準定義に従った色変換によって上記出発座標に写像され得る成分範囲を算出する範囲算出部と、
上記成分範囲内における座標成分の相対位置を上記第1色空間上の各座標に対応付けた対応関数を取得する対応関数取得部と、
上記範囲算出部で算出された成分範囲と、上記対応関数取得部で取得された対応関数とに従って、上記出発座標に対応する座標成分を算出する成分算出部とを備えたものである」という形態も好ましい形態である。
この好ましい形態の色変換定義作成装置によれば、上記所定座標軸以外の座標軸の座標成分が、上記出発座標に写像され得る成分範囲が算出され、その算出された成分範囲内の値に決定される。このため、この座標成分については、色変換の精度を下げるような値が求められる等といった不具合が回避される。また、この座標成分は、上記対応関数に従って決定される。このため、例えば上記相対位置を上記第1色空間上の各座標に連続的に対応付けるような対応関数を用意しておくことで、色変換における不自然な色の飛びやトーンジャンプ等といった不具合を回避することができる。
また、本発明の色変換定義作成装置において、「上記第1色空間が、測色値で色を表した色空間である」という形態も好ましい形態である。
この好ましい形態によれば、例えばLab色空間やXYZ色空間等といった測色値で色を表した共通色空間からの色変換を定義する色変換定義を容易に作成することができる。
また、本発明の色変換定義作成装置において、「上記第2色空間が、CMY3色に対応する3つの所定座標軸を含む、CMYK4色に対応する4つの基本座標軸と、1つ以上の特色それぞれに対応した非基本座標軸とを有する色空間である」という形態も好ましい。
この好ましい形態の色変換定義作成装置によれば、まず、人間の目に認識されやすいK色に対応する座標軸について座標成分の決定が行われるので、精度の高い色変換定義を作成することができる。
また、上記目的を達成する本発明の色変換定義作成プログラムは、コンピュータに組み込まれ、そのコンピュータに、3つの座標軸を有する第1色空間から、3つの所定座標軸を含む3つ以上の基本座標軸と1つ以上の非基本座標軸とを有する第2色空間への色変換を定義する色変換定義を作成させる色変換定義作成プログラムにおいて、
そのコンピュータ上に、
上記第2色空間から上記第1色空間への色変換を定義した基準定義を取得する基準定義取得部と、
上記第1色空間上で出発座標を決定し、上記基本座標軸が上記所定座標軸以外の座標軸を含む場合には、その座標軸の座標成分も決定する出発決定部と、
上記出発決定部で決定された座標成分に制限された下で上記基準定義に従った色変換によって上記出発座標に写像され得る上記第2色空間の非基本座標軸の座標成分の最小値を求める非基本成分算出部と、
上記3つの所定座標軸それぞれの座標成分を、上記出発座標と、上記非基本成分算出部で算出された座標成分と、上記基準定義取得部で取得された基準定義とに基いて算出することによって、その出発座標に対応する上記第2色空間の座標を得る対応算出部とを構築することを特徴とする。
この本発明の色変換定義作成プログラムによれば、所定の基本色に非基本色を加えた色表現で使用される、調整処理が容易な色変換定義を作成する上述の色変換定義作成装置を容易に実現することができる。
なお、本発明にいう色変換定義作成プログラムについては、ここではその基本形態のみを示すのにとどめるが、これは単に重複を避けるためであり、本発明にいう色変換定義作成プログラムには、上記の基本形態のみではなく、前述した色変換定義作成装置の各形態に対応する各種の形態が含まれる。
さらに、本発明の色変換定義作成プログラムがコンピュータ上に構築する基準定義取得部などといった要素は、1つの要素が1つのプログラム部品によって構築されるものであってもよく、1つの要素が複数のプログラム部品によって構築されるものであってもよく、複数の要素が1つのプログラム部品によって構築されるものであってもよい。また、これらの要素は、そのような作用を自分自身で実行するものとして構築されてもよく、あるいは、コンピュータに組み込まれている他のプログラムやプログラム部品に指示を与えて実行するものとして構築されてもよい。
以上、説明したように、本発明によれば、所定の基本色に非基本色を加えた色表現で使用される、調整処理が容易な色変換定義を作成することができる色変換定義作成装置と、コンピュータをそのような色変換定義作成装置として動作させる色変換定義作成プログラムを得ることができる。
以下図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態が適用される印刷システムの全体構成図である。
この図1に示す印刷−プルーフシステム1は、CMYK4色のプロセス色のインク、およびプロセス色以外の1色の特色のインクとが使用できる印刷機30を備えており、原稿画像11を元に編集された印刷用の画像を印刷機30で用紙上に印刷して印刷物31を作成するものである。
ここで、この印刷−プルーフシステム1では、印刷機30における特色のインクについては、所定の複数色のインクのうちの1色のインクが選択できるようになっており、さらに、特色のインクを使用するか否かについても選択できるようになっている。
尚、以下では、説明を簡単なものとするために、印刷機30においてO(オレンジ)色の特色を使用することを前提として説明する。
カラースキャナ10では、原稿画像11が読み取られて、その読み取られた原稿画像11を表わすRGB3色の色分解画像データが生成される。このRGBの画像データは、パーソナルコンピュータ100に入力される。パーソナルコンピュータ100では、入力された画像データに基づく電子的な集版がユーザによって行なわれ、RGB3色で色が表現された印刷用の画像を表わす画像データ(以下、RGB画像データと呼ぶ)が生成される。
ここで、このパーソナルコンピュータ100は、上記のRGB画像データを、そのRGB画像データが表わす画像の色をCMYKO5色で表現した画像データ(以下、CMYKO画像データと呼ぶ)に変換する色変換装置として動作する機能を有している。パーソナルコンピュータ100におけるこの機能により、元画像を表わすRGB画像データはCMYKO画像データに変換される。
さらに、このパーソナルコンピュータ100は、いわゆるRIP(Raster Image Processor)として動作する機能も備えており、この機能により、CMYKO画像データが、網点で画像を構成した網点画像を表した網点画像データに変換される。この網点画像データへの変換は、CMYKO5色それぞれについて行なわれ、これら各色の版の網点画像データが作成される。
これらの網点画像データはフィルムプリンタ20に入力され、そのフィルムプリンタ20では、入力された網点画像データに対応した各版の印刷用フィルム原版が作成される。この印刷用フィルム原版からは各版の刷版が作成され、それらの刷版が印刷機30に装着される。そして、各版の刷版にその版に対応した色のインクが塗布され、その塗布されたインクが印刷用の用紙上に転移される。その転移が、各版について行なわれて印刷物31が形成される。
ここで、上記のRGB画像データからCMYKO画像データへの色変換では、RGB3色で色を表現するRGB色空間から、CMYKO5色で色表現するCMYKO色空間への色変換を定義した色変換定義が用いられる。パーソナルコンピュータ100は、このような色変換定義を作成する、本発明の色変換定義作成装置として動作する機能も有している。本実施形態では、色変換定義作成装置で作成された色変換定義が、上記の色変換装置において使用されて色変換が実行される。
ここで、フィルムプリンタ20によって印刷用フィルム原版を作成し、さらに刷版を作成して印刷機30に装着し、その刷版にインクを塗布して用紙上に印刷を行なうという一連の作業は、大掛かりな作業でありコストもかかる。このため、この印刷−プルーフシステム1には、実際の印刷作業を行なう前に印刷物31の仕上がりを事前確認できるように、印刷物31を再現したプルーフ画像41を簡易的に出力するプルーフ処理を行う、プルーファ40というプルーフ処理専用のプリンタが備えられている。
また、この印刷−プルーフシステム1では、例えばプルーフ処理で出力されたプルーフ画像41の色調が好ましい色調ではなかった場合等に、印刷物31が好ましい色調で出力されるようにするための色についての調整処理が、上記の色変換定義に対する調整処理で行われる。そして、パーソナルコンピュータ100が、色変換定義に対する調整処理を行う色変換定義調整装置として動作する機能も有している。
図2は、色変換装置、色変換定義作成装置、および色変換定義調整装置の関係を示すブロック図である。
この図2には、RGB画像データからCMYKO画像データへの色変換を実行する色変換装置200と、その色変換で使用される色変換定義250を作成する色変換定義作成装置300と、その色変換定義を調整する色変換定義調整装置400とが模式的に示されている。
ここで、上記のRGB色空間は、図1のカラースキャナ10の装置特性に依存しており、またCMYKO色空間は、フィルムプリンタ20の装置特性および印刷機30の装置特性の双方に依存している。このため、色変換装置200では、カラースキャナ10、フィルムプリンタ20、および印刷機30に依存しない共通色空間の一例であるLab色空間を介した色変換が行われる。この色変換では、RGB画像データは、概念的には、一旦、Lab色空間で色が表現されたLab画像データに変換され、その後に、CMYKO画像データに変換される。このため、色変換装置200で色変換に使われる色変換定義250も、概念的には、図2に示すように、入力デバイスであるカラースキャナ10に依存したRGB色空間からLab色空間への色変換を定義した入力プロファイル251と、Lab色空間から出力デバイスであるフィルムプリンタ20および印刷機30に依存したCMYKO色空間への色変換を定義した出力プロファイル252との両方を使った色変換を行うものとなっている。
色変換定義作成装置300では、入力プロファイル251と出力プロファイル252との双方が作成される。ここで、入力プロファイル251は、RGB色空間とLab色空間という共に3次元の色空間どうしの間での色変換を定義するものであり、既知の方法によって一意的に作成される。一方、出力プロファイル252は、Lab色空間という3次元の色空間からCMYKO色空間という5次元の色空間への色変換を定義するものであり、色変換定義作成装置300では、3次元から5次元へという本来は一意的には求まらない変換関係を後述の手法によって求めることでこの出力プロファイル252が作成される。
ここで、Lab色空間は、本発明にいう第1色空間の一例に相当し、CMYKO色空間は、本発明にいう第2色空間の一例に相当し、出力プロファイル252は、本発明にいう色変換定義の一例に相当する。また、CMYKO色空間におけるCMYK4色それぞれに対応する座標軸は、本発明にいう基本座標軸の一例に相当し、O色に対応する座標軸は、本発明にいう非基本座標軸の一例に相当する。
色変換定義調整装置400では、色変換定義250に対する調整処理が、不図示の操作画面に対するユーザの操作に応じて行われる。本実施形態では、色変換定義250の出力側、概念的には出力プロファイル252の出力側に、CMYKO各色の階調カーブを表す1次元テーブルが設けられている。初期状態では、この1次元テーブルは、入力と出力とが互いに等しくなる初期カーブを表している。操作画面には、まずCMYKO各色の初期カーブが表示される。そして、ユーザが上記のプルーフ画像41(図1参照)の色調を見ながら、各色の初期カーブを望ましい形の階調カーブに調整することで、色変換定義250が調整される。そして、色変換装置200で、調整済みの色変換定義250による色変換が行われると、上記の調整内容が反映されたCMYKO画像データが作成されることとなる。
ここで、このような色変換定義250の調整処理は、従来から、CMYK4色のプロセス色のみを用いた印刷では行なわれており、調整処理についての多くのノウハウが培われている。本実施形態では、色変換定義作成装置300において、後述するようにプロセス色のみによる色表現がなるべく生かされた出力プロファイル252を作成することで、色変換定義250に、過去のノウハウがなるべく適用された容易な調整処理を施せるようになっている。
以下、この出力プロファイル252の作成に特化して、色変換定義作成装置300についての説明を行う。
この色変換定義作成装置300は、図1に示すパーソナルコンピュータ100が、後述する本発明の色変換定義作成プログラムの一実施形態に従って動作することによって実現される。
図3は、図1のパーソナルコンピュータ100の外観斜視図、図4はそのハードウェア構成図である。
このパーソナルコンピュータ100は、外観構成上、本体装置110、その本体装置110からの指示に応じて表示画面121上に画像を表示する画像表示装置120、本体装置110に、キー操作に応じた各種の情報を入力するキーボード130、および、表示画面121上の任意の位置を指定することにより、その位置に表示された、例えばアイコンなどに応じた指示を入力するマウス140を備えている。この本体装置110は、外観上、フレキシブルディスク(以下、FDと省略する)を装填するためのFD装填口111、およびCD−ROMを装填するためのCD−ROM装填口112を有する。
本体装置110の内部には、図4に示すように、各種プログラムを実行するCPU113、ハードディスク装置115に格納されたプログラムが読み出されCPU113での実行のために展開される主メモリ114、各種プログラムやデータなどが保存されたハードディスク装置115、FD510をアクセスするFDドライバ116、CD−ROM520が装填され、その装填されたCD−ROM520をアクセスするCD−ROMドライバ117、図1のカラースキャナ10やフィルムプリンタ20に接続されこれらの機器とデータのやり取りを行なうI/Oインタフェース118が内蔵されており、これらの各種要素と、さらに図3にも示す画像表示装置120、キーボード130、マウス140は、バス150を介して相互に接続されている。
本実施形態では、図3に示すCD−ROM520に、このパーソナルコンピュータ100を、本発明の色変換定義作成装置の一実施形態である色変換定義作成装置300として動作させる、本発明の色変換定義作成プログラムの一実施形態が記憶される。そして、そのCD−ROM520がCD−ROMドライバ117に装填されると、そのCD−ROM520に記憶されたプログラムがこのパーソナルコンピュータ100にアップロードされてハードディスク装置115に書き込まれる。これにより、パーソナルコンピュータ100は色変換定義作成装置として動作する。
以下、この本発明の色変換定義作成プログラムの一実施形態について説明する。
図5は、本発明の色変換定義作成プログラムの一実施形態である色変換定義作成プログラムを示す模式図である。
この図5には、本発明の色変換定義作成プログラムの一実施形態である色変換定義作成プログラム600が記憶されたCD−ROM520が模式的に示されている。
この色変換定義作成プログラム600は、コンピュータ100を本発明の色変換定義作成装置の一実施形態として動作させるものであり、基準定義取得部610と、出発決定部620と、非基本成分算出部630と、対応算出部640とを有する。また、出発決定部620は、範囲算出部621と、対応関数取得部622と、成分算出部623とを有している。この色変換定義作成プログラム600の各要素の詳細については後述する。
図6は、図2に1つのブロックで示した、本発明の色変換定義作成装置の一実施形態を示すブロック図である。
この図6に示す、本発明の色変換定義作成装置の一実施形態である色変換定義作成装置300は、図5の色変換定義作成プログラム600が図1のコンピュータ100にインストールされて実行されることによって構成されるものであり、基準定義取得部310と、出発決定部320と、非基本成分算出部330と、対応算出部340とを備えている。また、出発決定部320は、範囲算出部321と、対応関数取得部322と、成分算出部323とを備えている。
図5の色変換定義作成プログラム600が、図1のコンピュータ100にインストールされると、その色変換定義作成プログラム600の基準定義取得部610と、出発決定部620と、非基本成分算出部630と、および対応算出部640は、それぞれ図6に示す色変換定義作成装置300の基準定義取得部310と、出発決定部320と、非基本成分算出部330と、対応算出部340を構築する。また、色変換定義作成プログラム600の出発決定部620における範囲算出部621、対応関数取得部622、および成分算出部623は、それぞれ色変換定義作成装置300の出発決定部320における、範囲算出部321、対応関数取得部322、および成分算出部323を構築する。ここで、これら色変換定義作成装置300の各要素は、コンピュータのハードウェアとそのコンピュータで実行されるOSやアプリケーションプログラムとの組合せで構成されているのに対し、図5の色変換定義作成プログラム600の各要素は、アプリケーションプログラムのみによって構成されている。
また、この色変換定義作成装置300における基準定義取得部310、出発決定部320、範囲算出部321、対応関数取得部322、成分算出部323、非基本成分算出部330、および対応算出部340は、それぞれ本発明の色変換定義作成装置における基準定義取得部、出発決定部、範囲算出部、対応関数取得部、成分算出部、非基本成分算出部、および対応算出部の各一例に相当する。
以下、この図6に示す色変換定義作成装置300の各要素を説明することによって、図5に示す色変換定義作成プログラム600の各要素も併せて説明する。
基準定義取得部310は、CMYKO色空間からLab色空間への色変換を定義したCMYKO−Lab色変換定義を取得する。
このCMYKO−Lab色変換定義は、CMYKO色空間上に規則的に並んだ複数の格子点と、Lab色空間上の複数点との1対1の対応関係がテーブル形式で記述されたものであり、その記述によってCMYKO色空間からLab色空間への色変換を定義している。本実施形態では、このCMYKO−Lab色変換定義は、次のような手順で作成されたものである。まず、CMYKO色空間上の複数の格子点のうちの所定の複数の代表点に対応する色を有する複数のカラーパッチを、図1に示す印刷機30に出力させる。ここで、このカラーパッチの出力は、各カラーパッチの色をCMYKO色空間の各代表点の座標(C値、M値、Y値、K値、O値:CMYKO各色の網パーセント値)で表すパッチデータ基いて実行される。そして、出力された各カラーパッチの色を測色して、各カラーパッチの色の測色値(Lab値)を得る。次に、CMYKO色空間上における上記の代表点以外の格子点について、測色値を用いた補間処理によって対応するLab値を算出し、最後に、全格子点のCMYKO値とLab値とを互いに対応付けるテーブルを作成することで、CMYKO−Lab色変換定義を完成させる。このCMYKO−Lab色変換定義は、本発明にいう基準定義の一例に相当する。
本実施形態では、この基準定義取得部310で取得されたCMYKO−Lab色変換定義に基いて、このCMYKO−Lab色変換定義が定義する色変換とは逆向きの、Lab色空間からCMYKO色空間への色変換を定義した出力プロファイル252(図2参照)が作成される。この出力プロファイル252は、Lab色空間上に規則的に並んだ複数の格子点と、CMYKO色空間上の複数点との1対1の対応関係がテーブル形式で記述されたものである。このようなLab色空間上の各格子点とCMYKO色空間上の各点との対応関係は、一見、上記のCMYKO−Lab色変換定義を単純に逆参照することで算出できるように思われる。しかしながら、3次元空間の座標に対応する5次元空間の座標は数学的には一意的に求まらないため、本実施形態では、このCMYKO−Lab色変換定義を参照しつつも、Lab色空間上の各格子点とCMYKO色空間上の各点との対応関係が以下に説明するように求められることとなる。
まず、出発決定部320において、Lab色空間上の各格子点について、CMYKO色空間におけるK値が決定される。このように、本実施形態では、まず人間の目に認識され易く色変換の精度に与える影響が大きいK値が先に決定される。これにより、色変換定義の精度の向上が図られる。
以下、K値の決定について説明する。
範囲算出部321は、Lab色空間上の複数の格子点のうちの1つを、所定の優先順位に則って出発座標に決定する。そして、範囲算出部321は、K値について、CMYKO−Lab色変換定義に従った色変換によってその出発座標に写像され得る成分範囲を算出する。
図7は、ある出発座標に写像され得るK値の成分範囲が算出される様子を示す図である。
この図7のパート(a)には、K値の成分範囲における下限(Kの下限値Kmin)が算出される様子が示され、パート(b)には、その成分範囲における上限(Kの上限値Kmax)が算出される様子が示されている。
以下、Kの下限値Kminの算出について説明する。この算出では、範囲算出部321は、まず、K値を0%に固定した状態で、図1に示す印刷システム1において出力可能な色の範囲(ガマット)GKをLab色空間上で次のように算出する。即ち、K値を0%に固定した状態で、C値、M値、Y値、O値それぞれを0%から100%の間で所定刻みで変化させて得られる複数の座標に1対1に対応するLab色空間上の座標をCMYKO−Lab色変換定義に基いて算出し、それら算出された座標のうち、Lab色空間上で最外縁に位置する座標で囲まれた範囲をK値=0%に対応するガマットGKとする。図7のパート(a)には、このガマットGKが、L軸に平行な平面でそのガマットGKが切断されたときの断面で示されている。また、この図7のパート(a)には、L軸も示されているが、この図中では、図を見易くするために、本来はL軸上に位置しているガマットGKが、L軸の右側に示されている。このようにK値=0%に対応するガマットGKが求められると、範囲算出部321は、次に、そのガマットGK内に、Lab色空間上の格子点のうちの1つである出発座標Pが含まれるか否かを判定する。そして、そのガマットGK内に出発座標Pが含まれると判定された場合には、0%という値をKの下限値Kminに決定する。一方、ガマットGK内に出発座標Pが含まれないと判定された場合には、K値を所定量だけ増やし、その増やしたK値について上述したガマットの算出と、出発座標Pについての判定が行われる。このようにK値が増加すると、図7のパート(a)に示すように、ガマットは、K値=0%のガマットGKからK値=100%のガマットGK100に向かって、L軸に沿って降下するとともに広さが狭まるように変化する。範囲算出部321は、このようなガマットの算出と判定処理とを、図中の矢印Dが示すように、K値を0%から100%に向かって増加させながら実行する。そして、図中でハッチングされたガマットGKminのように、ガマット内に出発座標Pが含まれると判定した時点でK値の変化を止め、その時点のK値を、その出発座標Pに対するKの下限値Kminに決定する。
次に、Kの上限値Kmaxの算出について説明する。この算出では、範囲算出部321は、上述したようなガマットの算出と判定処理とを、図中の矢印Dが示すように、K値を100%から0%に向かって減少させながら実行する。このようにK値が減少すると、図7のパート(b)に示すように、ガマットは、K値=100%のガマットGK100からK値=0%のガマットGKに向かって、L軸に沿って上昇するとともに広さが広がるように変化する。そして、図中でハッチングされたガマットGKmaxのように、ガマット内に出発座標Pが含まれると判定した時点でK値の変化を止め、その時点のK値を、その出発座標Pに対するKの上限値Kmaxに決定する。
このように、ある出発座標Pに写像され得るK値の成分範囲が決定されると、次に、図6に示す成分算出部323が、その出発座標Pに対応するK値をこの成分範囲内の座標成分に次式によって算出する。
K値=W×Kの上限値Kmax+(1−W)×Kの下限値Kmin
ここで、この式における「W」は、K値が、上記のKの上限値KmaxとKの下限値Kminとの間でどれだけKの上限値Kmax側に偏っているかを示す係数(重み)であり、出発座標Pを表すLab値のうち明度に相当するL値を変数とする重み関数WKLと、(a+b1/2で表される彩度Cを変数とする重み関数WKCとの積で表される。
本実施形態では、この2種類の重み関数の積からなる重みWの式が予めユーザによって作られ不図示のメモリ内に格納されている。そして、図6に示す対応関数取得部322によって、この重みWの式が不図示のメモリから読み出される。ここで、この重みWの式が、本発明にいう対応関数の一例に相当する。
図8は、L値の重み関数WKLの一例と、彩度Cの重み関数WKCの一例とを示す図である。
この図8のパート(a)にはL値の重み関数WKLを表すラインL1が示され、パート(b)には彩度Cの重み関数WKCを表すラインL2が示されている。
この図8の例では、L値の重み関数WKLは、パート(a)のラインL1から分かるように、明度が高まるにつれ重みが低下するという関数になっており、彩度Cの重み関数WKCは、パート(b)のラインL2から分かるように、所定の低彩度領域では「1.0」の重みとなり高彩度側では彩度が高まるにつれ重みが低下するという関数になっている。
これら2種類の重み関数WKL,WKCの積で表される重みWによって、例えば明度と彩度が低いシャドウ側の格子点についてはK値が上記の範囲中の上限値Kmaxに近い多めの座標成分に決定され、明るく鮮やかな色の格子点についてはK値が上記の範囲中の下限値Kminに近い少なめの座標成分に決定されることとなる。
以上、図7および図8を参照して説明した手順により、ある出発座標についてのK値が決定されると、次に、特色に対応するO値の決定が、非基本成分算出部330によって以下に説明するように求められる。
このO値は、出発座標に写像され得る成分範囲のうちの下限値(Oの下限値Omin)に決定される。
図9は、Oの下限値OminがO値として算出される様子を示す図である。
このOの下限値Ominの算出では、非基本成分算出部330は、K値を固定した状態で、上述したようなガマットの算出と判定処理とを、図9中の矢印Dが示すように、O値を0%から100%に向かって増加させながら実行する。ガマットは、このようなO値の増加につれて、a=b=0の座標から遠ざかるとともに広さが狭まるように変化する。図9では、このようなガマットの変化が、a平面に平行な平面でガマットが切断されたときの断面で示されている。そして、非基本成分算出部330は、O値=0%のガマットGOから、O値=100%のガマットGO100に向かう変化を、図中でハッチングされたガマットGOminのように、ガマット内に出発座標Pが含まれると判定された時点で止め、その時点のO値を、その出発座標Pに対するOの下限値Omin即ち出発座標に対応するO値に決定する。
以上、図7から図9までを参照して説明した方法により、ある出発座標についてのK値とO値とが決定される。
次に、図6に示す対応算出部350は、出発座標についての、CMYKO色空間における残りの3成分であるC値、M値、およびY値を決定する。これら3つの座標成分は、K値とO値とをそれぞれ決定された座標成分に固定することで上記のCMYKO−Lab色変換定義から数学的に一意的に算出される。この算出方法については既知であり、ここでは詳細な説明を省略する。
このように、Lab色空間上の複数の格子点のうちの1つを出発座標として、その格子点に対応するCMYKO色空間の座標が算出されると、出発決定部320の範囲算出部320は、所定の優先順位に従って次の格子点を出発座標に決定する。そして、上述した手順が繰り返されて、その格子点に対応するCMYKO色空間の座標が算出される。本実施形態では、このような処理が、複数の格子点それぞれについて実行されることで、Lab色空間上の複数の格子点と、CMYKO色空間上の複数の座標との1対1の対応関係が求められ、それら求められた対応関係がテーブル形式で記述されることで出力プロファイル252が作成される。
このように作成された出力プロファイル252は、Lab色空間上の各格子点について、CMYKO色空間上の、特色であるO色の座標成分が最小となる座標が対応付けられたものとなっている。その結果、この出力プロファイル252を使って定義される色変換は、特色であるO色の使用が必要最小限に抑えられた色変換となる。このため、上述したような出力プロファイル252に対して、プロセス色を使った印刷において培われた過去のノウハウを適用した簡単な調整処理を行うことが可能となる。このように、本実施形態の色変換定義作成装置300によれば、色についての調整処理が容易な出力プロファイル252を作成することができる。
尚、上記では、本発明の色変換定義作成装置の一実施形態として、Lab色空間からCMYKO色空間への色変換を定義した色変換定義を作成する色変換定義作成装置300を例示した。この実施形態は、CMYK4色のプロセス色のインクと1色の特色のインクとが使用できる印刷機30(図1参照)に対応した形態である。ここで、本発明の色変換定義作成装置はこのような印刷機30に対応した形態に限るものではなく、例えば、RGB3色という基準色と、その基準色以外の非基準色とで色を表示するカラーモニタに対応した形態であっても良い。
以下、このようなカラーモニタに対応した形態について、その形態における特徴部分に特化して説明する。尚、ここでは、上記のカラーモニタにおいて非基準色としてC色が用いられることを前提とする。
この形態の色変換定義作成装置では、Lab色空間からRGBC色空間への色変換を定義した出力プロファイルが作成されることとなる。その作成の際には、まず、RGBC色空間からLab色空間への色変換を定義したRGBC−Lab色変換定義(本発明にいう基準定義の一例に相当)が用意される。そして、Lab色空間上に規則的に並ぶ複数の格子点のうちの1つが、所定の優先順位に則って出発座標に決定され、まず、C値が、RGBC−Lab色変換定義に従った色変換によってその出発座標に写像され得る最小値に決定される。
図10は、Cの下限値CminがC値として算出される様子を示す図である。
このCの下限値Cminの算出では、0%から100%に向かってC値が順次に増やされ、各C値に対応するガマットの算出と、算出されたガマットに出発座標Pが含まれるか否かの判定処理とが実行される。ガマットは、このようなC値の増加につれて、a=b=0の座標から遠ざかるとともに広さが狭まるように変化する。図10では、このようなガマットの変化が、a平面に平行な平面でガマットが切断されたときの断面で示されている。そして、C値=0%のガマットGCから、C値=100%のガマットGC100に向かう変化が、図中でハッチングされたガマットGCminのように、ガマット内に出発座標Pが含まれると判定された時点で停止され、その時点でのC値が、その出発座標Pに対するCの下限値Cminに決定される。
このように、C値の座標成分が決定されると、その決定されたC値と上記のRGBC−Lab色変換定義とに基いて、出発座標に対応するRGB3色の座標成分が算出される。そして、このような算出が、Lab色空間上の複数の格子点それぞれについて実行され、Lab色空間からRGBC色空間への色変換を定義した出力プロファイルが作成される。
このようなカラーモニタに対応した形態の色変換定義作成装置によっても、色についての調整処理が容易な色変換定義を作成することができるのは、上述した印刷機30(図1参照)に対応した形態の色変換定義作成装置300(図6参照)と同様である。
尚、上記では、本発明の色変換定義作成装置の一実施形態として、3次元の色空間から4次元の色空間への色変換定義を作成する色変換定義作成装置や、3次元の色空間から5次元の色空間への色変換定義を作成する色変換定義作成装置を例示したが、本発明はこれに限るものではなく、本発明の色変換定義作成装置は、例えば、3次元の色空間から6次元以上の色空間への色変換定義を作成する色変換定義作成装置等であっても良い。
また、上記では、共通色空間としてLab色空間を例示したが、本発明はこれに限るものではなく、例えば、共通色空間がXYZ色空間やsRGB色空間等であっても良い。
また、上記では、本発明にいう色変換定義の一例として、デバイス非依存な共通色空間を出発側の色空間とした出力プロファイル252を例示したが、本発明はこれに限るものではなく、本発明の色変換定義は、例えば、デバイス依存のRGB色空間やCMY空間等を出発側の色空間としたもの等であっても良い。
また、上記では、本発明にいう出発決定部の一例として、K値の値を、出発座標に写像され得る成分範囲内の値に決定する出発決定部320を例示したが、本発明はこれに限るものではない。本発明の出発決定部は、例えば、K値とLab色空間上の明度との対応関係を予め決めておき、その対応関係に従って出発座標に対応するK値を決定するもの等であっても良い。
また、上記では、本発明にいう対応関数取得部の一例として、2種類の重み関数の積を不図示のメモリから読み出す対応関数取得部330を例示したが、本発明はこれに限るものではない。本発明の対応関数取得部は、例えば、上記の重み関数の積等をユーザからの操作等によって取得するもの等であっても良い。
また、上記では、本発明にいう対応関数の一例として、2種類の重み関数の積を例示したが、本発明はこれに限るものではなく、本発明の対応関数は、例えば1種類の重み関数や、3種類以上の重み関数の積等であっても良い。
本発明の一実施形態が適用される印刷システムの全体構成図である。 色変換装置、色変換定義作成装置、および色変換定義調整装置の関係を示すブロック図である。 図1のパーソナルコンピュータ100の外観斜視図である。 図1のパーソナルコンピュータ100のハードウェア構成図である。 本発明の色変換定義作成プログラムの一実施形態である色変換定義作成プログラムを示す模式図である。 図2に1つのブロックで示した、本発明の色変換定義作成装置の一実施形態を示すブロック図である。 ある出発座標に写像され得るK値の成分範囲が算出される様子を示す図である。 値の重み関数WKLの一例と、彩度Cの重み関数WKCの一例とを示す図である。 Oの下限値OminがO値として算出される様子を示す図である。 Cの下限値CminがC値として算出される様子を示す図である。
符号の説明
1 印刷−プルーフシステム
10 カラースキャナ
11 原稿画像
20 フィルムプリンタ
30 印刷機
31 印刷物
40 プルーファ
41 プルーフ画像
100 パーソナルコンピュータ
110 本体装置
111 FD装填口
112 CD−ROM装填口
113 CPU
114 主メモリ
115 ハードディスク装置
116 FDドライバ
117 CD−ROMドライバ
118 I/Oインタフェース
120 画像表示装置
121 表示画面
130 キーボード
140 マウス
150 バス
200 色変換装置
250 色変換定義
251 入力プロファイル
252 出力プロファイル
300 色変換定義作成装置
310 基準定義取得部
320 出発決定部
321 範囲算出部
322 対応関数取得部
323 成分算出部
330 非基本成分算出部
340 対応算出部
400 色変換定義調整装置
510 FD
520 CD−ROM
600 色変換定義作成プログラム
610 基準定義取得部
620 出発決定部
621 範囲算出部
622 対応関数取得部
623 成分算出部
630 非基本成分算出部
640 対応算出部

Claims (5)

  1. 3つの座標軸を有する第1色空間から、3つの所定座標軸を含む3つ以上の基本座標軸と1つ以上の非基本座標軸とを有する第2色空間への色変換を定義する色変換定義を作成する色変換定義作成装置において、
    前記第2色空間から前記第1色空間への色変換を定義した基準定義を取得する基準定義取得部と、
    前記第1色空間上で出発座標を決定し、前記基本座標軸が前記所定座標軸以外の座標軸を含む場合には、その座標軸の座標成分も決定する出発決定部と、
    前記出発決定部で決定された座標成分に制限された下で前記基準定義に従った色変換によって前記出発座標に写像され得る前記第2色空間の非基本座標軸の座標成分の最小値を求める非基本成分算出部と、
    前記3つの所定座標軸それぞれの座標成分を、前記出発座標と、前記非基本成分算出部で算出された座標成分と、前記基準定義取得部で取得された基準定義とに基いて算出することによって、該出発座標に対応する前記第2色空間の座標を得る対応算出部とを備えたことを特徴とする色変換定義作成装置。
  2. 前記出発決定部が、
    前記基本座標軸のうち前記所定座標軸以外の座標軸について、前記基準定義に従った色変換によって前記出発座標に写像され得る成分範囲を算出する範囲算出部と、
    前記成分範囲内における座標成分の相対位置を前記第1色空間上の各座標に対応付けた対応関数を取得する対応関数取得部と、
    前記範囲算出部で算出された成分範囲と、前記対応関数取得部で取得された対応関数とに従って、前記出発座標に対応する座標成分を算出する成分算出部とを備えたものであることを特徴とする請求項1記載の色変換定義作成装置。
  3. 前記第1色空間が、測色値で色を表した色空間であることを特徴とする請求項1記載の色変換定義作成装置。
  4. 前記第2色空間が、CMY3色に対応する3つの所定座標軸を含む、CMYK4色に対応する4つの基本座標軸と、1つ以上の特色それぞれに対応した非基本座標軸とを有する色空間であることを特徴とする請求項1記載の色変換定義作成装置。
  5. コンピュータに組み込まれ、該コンピュータに、3つの座標軸を有する第1色空間から、3つの所定座標軸を含む3つ以上の基本座標軸と1つ以上の非基本座標軸とを有する第2色空間への色変換を定義する色変換定義を作成させる色変換定義作成プログラムにおいて、
    該コンピュータ上に、
    前記第2色空間から前記第1色空間への色変換を定義した基準定義を取得する基準定義取得部と、
    前記第1色空間上で出発座標を決定し、前記基本座標軸が前記所定座標軸以外の座標軸を含む場合には、その座標軸の座標成分も決定する出発決定部と、
    前記出発決定部で決定された座標成分に制限された下で前記基準定義に従った色変換によって前記出発座標に写像され得る前記第2色空間の非基本座標軸の座標成分の最小値を求める非基本成分算出部と、
    前記3つの所定座標軸それぞれの座標成分を、前記出発座標と、前記非基本成分算出部で算出された座標成分と、前記基準定義取得部で取得された基準定義とに基いて算出することによって、該出発座標に対応する前記第2色空間の座標を得る対応算出部とを構築することを特徴とする色変換定義作成プログラム。
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