JP2007324317A - Emiシールド装置、emiシールドicパッケージおよび電子機器 - Google Patents

Emiシールド装置、emiシールドicパッケージおよび電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】従来よりも簡易な方法で、ICパッケージから放出される電磁波によるEMIの発生を防止または抑制する。
【解決手段】本発明に係るEMIシールド装置10は、シート状の複数の誘電体層21、26を積層したEMIシールド装置10であって、複数の誘電体層21、26の各比誘電率は少なくとも2つが異なっており、複数の誘電体層21、26の積層は、各比誘電率の大きさを基準に順次積層されていることを特徴とする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、電磁波等の屈折現象を利用したEMIシールド技術に係り、特に比誘電率の異なる誘電体を積層して電磁波を屈折させて垂直偏波を防止するEMIシールド装置、EMIシールドICパッケージおよび電子機器に関する。
プリント基板は、プリント配線板に、回路が形成されたりICパッケージ等の部品が実装されたりして作製される。ICパッケージは、高密度多層配線基板等の上にシリコンチップが搭載され、樹脂等で封止されたものである。
プリント基板に実装されたICパッケージは、動作させるとシリコンチップの表面から垂直方向に電磁波を放出する。
しかし、近年、電子機器から発せられる電磁波が人体や他の電子機器等に悪影響を与えるEMI(Electro Magnetic Interference:電磁波干渉)が問題になっており、プリント基板から発生するEMIを低減する要望が高まってきている。
EMIを低減する従来技術としては、たとえば、特許文献1(特開2000−261180号公報)に開示されている。特許文献1記載の電波吸収体は、3以下の比誘電率を有する整合層と、吸収層と、反射層とが順次積層された積層構造を有し、少なくとも2層の吸収層部分を備える積層構造の吸収層は、反射層側に位置する吸収層の比誘電率が、整合層または整合層側に位置する吸収層の比誘電率より高いがこの比誘電率の3倍以下になるように設定されるものである。
特開2000−261180号公報
特許文献1記載の電波吸収体は、電波の経路を長くとって電波の吸収効率を高め、入射した電波の吸収層同士の界面での反射を抑制することができるが、整合層や吸収層以外に、さらに金属板や金属膜等の反射層を設ける必要があるため、重量が大きくなったり製造コストが高くなったりするという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、従来よりも簡易な方法でEMIの発生の防止または抑制することができるEMIシールド装置、EMIシールドICパッケージおよび電子機器を提供することを目的とする。
本発明に係るEMIシールド装置は、上記課題を解決するものであり、シート状の複数の誘電体層を積層したEMIシールド装置であって、前記複数の誘電体層の各比誘電率は少なくとも2つが異なっており、前記複数の誘電体層の積層は、各比誘電率の大きさを基準に順次積層されていることを特徴とする。
また、本発明に係るEMIシールド装置は、上記課題を解決するものであり、ドーム状の誘電体層からなるEMIシールド装置であって、前記誘電体層は、比誘電率が20以上であることを特徴とする。
さらに、本発明に係るEMIシールド装置は、上記課題を解決するものであり、ドーム状の複数の誘電体層を積層したEMIシールド装置であって、前記複数の誘電体層の各比誘電率は少なくとも2つが異なっており、前記複数の誘電体層の積層は、各比誘電率の大きさを基準に順次積層されていることを特徴とする。
また、本発明に係るEMIシールド装置は、上記課題を解決するものであり、長球状の内側誘電体部の周囲を少なくとも1個の誘電体層で被覆して形成した長球状の多層誘電体と、絶縁体で形成され、前記多層誘電体を内包してシート状に形成する絶縁体層とからなり、この絶縁体層の一方の表面に、前記多層誘電体の内側誘電体に達する深さで、かつ内部に電子部品を収容可能なように凹設された収容凹部を備えたEMIシールド装置であって、前記多層誘電体の複数の誘電体層の各比誘電率は少なくとも2つが異なっており、前記複数の誘電体層の積層は、各比誘電率の大きさを基準に順次積層されていることを特徴とする。
さらに、本発明に係るEMIシールドICパッケージは、上記課題を解決するものであり、配線基板と、この配線基板上に搭載されたシリコンチップと、このシリコンチップを封止する封止部とを備えたEMIシールドICパッケージであって、この封止部のうち前記シリコンチップの表面を封止する部分は、複数の誘電体層を積層した多層誘電体構造を有し、前記多層誘電体構造における記複数の誘電体層の各比誘電率は少なくとも2つが異なっており、前記複数の誘電体層の積層は、各比誘電率の大きさを基準に順次積層されていることを特徴とする。
また、本発明に係る電子機器は、上記課題を解決するものであり、ICパッケージとEMIシールド装置とを備え、このEMIシールド装置は、シート状の複数の誘電体層を積層したEMIシールド装置であって、前記複数の誘電体層の各比誘電率は少なくとも2つが異なっており、前記複数の誘電体層の積層は、各比誘電率の大きさを基準に順次積層されているものであることを特徴とする。
さらに、本発明に係る電子機器は、上記課題を解決するものであり、ICパッケージとEMIシールド装置とを備え、このEMIシールド装置は、ドーム状の誘電体層からなるEMIシールド装置であって、前記誘電体層は、比誘電率が20以上であることを特徴とする。
また、本発明に係る電子機器は、上記課題を解決するものであり、ICパッケージとEMIシールド装置とを備え、このEMIシールド装置は、ドーム状の複数の誘電体層を積層したEMIシールド装置であって、前記複数の誘電体層の各比誘電率は少なくとも2つが異なっており、前記複数の誘電体層の積層は、各比誘電率の大きさを基準に順次積層されていることを特徴とする。
さらに、本発明に係る電子機器は、上記課題を解決するものであり、ICパッケージとEMIシールド装置とを備え、このEMIシールド装置は、長球状の内側誘電体部の周囲を少なくとも1個の誘電体層で被覆して形成した長球状の多層誘電体と、絶縁体で形成され、前記多層誘電体を内包してシート状に形成する絶縁体層とからなり、この絶縁体層の一方の表面に、前記多層誘電体の内側誘電体に達する深さで、かつ内部に電子部品を収容可能なように凹設された収容凹部を備えたEMIシールド装置であって、前記多層誘電体の複数の誘電体層の各比誘電率は少なくとも2つが異なっており、前記複数の誘電体層の積層は、各比誘電率の大きさを基準に順次積層されていることを特徴とする。
また、本発明に係る電子機器は、上記課題を解決するものであり、プリント配線板と、このプリント配線板に実装したEMIシールドICパッケージとを備え、前記EMIシールドICパッケージは、配線基板と、この配線基板上に搭載されたシリコンチップと、このシリコンチップを封止する封止部とを備えたEMIシールドICパッケージであって、この封止部のうち前記シリコンチップの表面を封止する部分は、複数の誘電体層を積層した多層誘電体構造を有し、前記多層誘電体構造における記複数の誘電体層の各比誘電率は少なくとも2つが異なっており、前記複数の誘電体層の積層は、各比誘電率の大きさを基準に順次積層されていることを特徴とする。
従来よりも簡易な方法で、ICパッケージから放出される電磁波によるEMIの発生を防止または抑制することができる。
本発明に係るEMIシールド装置、EMIシールドICパッケージおよび電子機器の実施の形態について添付図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明に係る電子機器1を示す斜視図である。
図1に示された電子機器1は、ノートパソコンの例であるが、携帯電話機等の他の電子機器であってもよい。
電子機器1は、偏平なボックス状の筐体2にヒンジ手段3を介して表示パネル等の表示手段4を備えた蓋体5が回動かつ開閉自在に支持される。ヒンジ手段3は、蓋体5を筐体2に電気的および機械的に接続している。また、電子機器1は、筐体2の上面にパソコン本体を操作する入力手段としてのキーボード6が備えられている。
電子機器1には、本発明に係るEMIシールド装置として図2に示すEMIシールドシート10が内蔵されている。
図2は、EMIシールドシート10の層構造を模式的に示す断面図である。
EMIシールドシート10は、シート状の内側誘電体層21とシート状の外側誘電体層26とが積層された2層構造を有する。ここで外側誘電体層26は、EMIシールドシート10を構成する誘電体層のうち、内側誘電体層21と反対側の表面を構成する誘電体層である。
内側誘電体層21は、低誘電体で形成される。ここで、低誘電体とは、比誘電率が10未満、好ましくは8未満、より好ましくは5未満の誘電体を意味する。低誘電体層21の比誘電率が小さくなるほど好ましいのは、以下の理由からである。即ち、比誘電率が小さくなるほどICパッケージから放出される電磁波をEMIシールドシート10内に吸収しやすくなるためであると推測される。そのため、EMIシールドシート10をICパッケージの表面に配置したときに、ICパッケージから放出される電磁波をEMIシールドシート10のシート層の垂直方向に放出させにくいからである。
内側誘電体層21に用いられる低誘電体としては、たとえば、KCl(比誘電率4.64)、KBr(比誘電率4.78)、SiO(比誘電率4.5〜4.6)、硬質塩化ビニル(比誘電率2.3〜3.1)、ポリエチレン(比誘電率2.2〜2.4)、ポリスチレン(比誘電率2.5〜2.7)、ナイロン(比誘電率4.0〜4.7)、4フッ化エチレン(比誘電率2.0)、エポキシ樹脂(比誘電率3.3〜4.0)および石英ガラス(比誘電率3.5〜4.0)等が挙げられる。
外側誘電体層26は、内側誘電体層21の低誘電体よりも比誘電率の高い誘電体で形成される。外側誘電体層26の誘電体は、比誘電率が、通常20以上、好ましくは40以上、より好ましくは80以上の高誘電体である。外側誘電体層26を構成する誘電体の比誘電率が高くなるほど好ましいのは以下の理由からである。即ち、比誘電率が大きくなるほど外側誘電体層26内の電磁波の伝播方向が屈折されて、外側誘電体層26内の平行方向に近づくためであると推測される。そのため、EMIシールドシート10をICパッケージの表面に配置したときに、ICパッケージから放出される電磁波をEMIシールドシート10の垂直方向に放出させにくいからである。
外側誘電体層26に用いられる誘電体は、たとえば、TiO(比誘電率85〜170)、SrTiO(比誘電率332)、BaTiO(比誘電率168〜2920)、NaKC・4HO(比誘電率200)、PbZrO(比誘電率100)およびCu(HCOO)・4HO(比誘電率400)等が挙げられる。
EMIシールドシート10は、比誘電率の大きさが異なるという基準で選ばれ、順次積層された、シート状の内側誘電体層21とシート状の外側誘電体層26とからなる2層構造を有する。
EMIシールドシート10は、内側誘電体層21から外側誘電体層26に向かって比誘電率の小さい順に積層されている。
換言すると、EMIシールドシート10は、外側誘電体層26から内側誘電体層21に向かって比誘電率の大きい順に積層されている。
図3は、EMIシールドシート10とICパッケージ60との断面の一部を模式的に示す断面図である。ICパッケージ60は、本体60aと、複数の電極60bとから構成されている。図3に示すように、EMIシールドシート10の内側誘電体層21が本体60aの一方の面対向するようにICパッケージ60上に配置される。
EMIシールドシート10のICパッケージ60上への配置方法は、本体60a上にEMIシールドシート10を直接載置してもよいし、本体60aから離間してEMIシールドシート10を配置してもよい。EMIシールドシート10をICパッケージ60から離間して配置する方法としては、たとえば、ICパッケージ60が電子機器1の筐体2内に配置される場合に、EMIシールドシート10を筐体2の内面に貼り付ける等により固定する方法が挙げられる。
次に、EMIシールドシート10の作用について説明する。
ICパッケージ60を動作させると、ICパッケージ60の表面から図3中の上方に電磁波が放出される。ICパッケージ60から放出された電磁波は、EMIシールドシート10の内側誘電体層21中に入ると屈折して吸収され、たとえば、図3中の矢印で示した電磁波E11に示すように内側誘電体層21中を伝播する。
内側誘電体層21中を伝播した電磁波E11は、内側誘電体層21よりも比誘電率の高い材料で形成された外側誘電体層26との界面で更に屈折され、伝播方向を外側誘電体層26との界面の水平方向に近づくように変える(図3中の矢印で示した電磁波E12)。
外側誘電体層26中の電磁波E12は、矢印の向きに伝播して外側誘電体層26の端部28に集約され、この端部28に設けた図示しないグランド接続手段でグランド接続される等の処理が行われ、EMIシールドシート10外への電磁波の放出が防止または抑制される。
内側誘電体層21中を伝播した電磁波E11が、内側誘電体層21よりも比誘電率の高い材料で形成された外側誘電体層26との界面で屈折されるメカニズムとしては、以下のメカニズムが考えられる。
図4は、比誘電率ε1の誘電体Aと、比誘電率ε2の誘電体Bとが接した配線基板の接合状態を示す概念図である。図4において、誘電体Aの電束密度がD1で電束の方向が境界の法線に対して角度θ1、誘電体Bの電束密度がD2で電束の方向が境界の法線に対して角度θ2としたとき、境界面で電荷が存在しないと仮定すると、誘電体Aの電束密度の法線成分D1nと誘電体Bの電束密度の法線成分D2nとの間には、
[数1]
D1n=D2n・・・(1)
の関係が成り立ち、電束密度の法線成分が連続となる。
一方、図示しない電場については接線成分が連続となり、誘電体Aの電界の接線成分E1tと誘電体Bの電界の接線成分E2tとの間には、
[数2]
E1t=E2t・・・(2)
の関係が成り立つ。
このため、電束密度D1、電束密度D2および電界E2の間には、以下の関係が成り立つ。
[数3]
D2=D1{cosθ1+(ε2/ε1)sinθ2}1/2 ・・・(3)
[数4]
E2=D1{cosθ1+(ε2/ε1)sinθ2}1/2/ε2・・・(4)
[数5]
θ2=tan−1{(ε2/ε1)tanθ1} ・・・(5)
そこで、誘電体Aを高誘電体、誘電体Bを低誘電体として、比誘電率ε1が比誘電率ε2よりも十分に大きいと仮定すると(ε1>>ε2)、以下の関係が成り立ち、配線基板から放射される電場を高誘電体層A内で閉じ込めることができるようになると考えられる。
[数6]
D2=D1cosθ1 ・・・(6)
[数7]
E2=D1cosθ1/ε2 ・・・(7)
[数8]
θ1≒90° ・・・(8)
[数9]
θ2=0° ・・・(9)
なお、電場と磁場は相互作用があるため、電場を外へ放出させないことにより、結果的に電磁場を配線基板の外へ放出する(EMI)ことを抑制することができると考えられる。
EMIシールドシート10の具体的な作用について、図5および図6を参照して説明する。
図5は、EMIシールドシート10の外側誘電体層26(誘電体の比誘電率は50)のみをICパッケージ60上に配置した場合の電磁場解析結果の例を示す図である。図6は、EMIシールドシート10の内側誘電体層21(誘電体の比誘電率は3)のみをICパッケージ60上に配置した場合の電磁場解析結果の例を示す図である。
図5に示す電磁場解析結果は、以下のようにして得た。すなわち、初めに、ICパッケージ60上にEMIシールドシート10の外側誘電体層26を配置したものを2組用い、これらをICパッケージ60の背面同士で組み合わせて、上下方向に外側誘電体層26/ICパッケージ60/ICパッケージ60/外側誘電体層26の4層構造のテストピース(テストピースJ)を作成した。外側誘電体層26を形成する誘電体の比誘電率は50とした。
次に、テストピースJの2つのICパッケージ60、60を300MHzの条件で動作させて、ICパッケージ60、60から上下方向のそれぞれに電磁波を放出させ、電磁場を解析した。
図5中、大きな円の中心部にある符号Jで示される横長の長方形の模様は、テストピースJの影を示す。また、符号Jから左右に三方ずつおよび上下方向の計八方に延びたアスタリスク状の影は、所定の電界強度の及ぶ範囲を示す。
図6に示す電磁場解析結果は、以下のようにして得た。すなわち、初めに、図5のテストピースJの作成と同様にして、ICパッケージ60上にEMIシールドシート10の内側誘電体層21を配置したものを2組用い、上下方向に内側誘電体層21/ICパッケージ60/ICパッケージ60/内側誘電体層21の4層構造のテストピース(テストピースK)を作成した。内側誘電体層21を形成する誘電体の比誘電率は3とした。
次に、テストピースJと同じ条件でテストピースKの2つのICパッケージ60、60を動作させて、ICパッケージ60、60から上下方向のそれぞれに電磁波を放出させ、電磁場を解析した。
図6中、大きな円の中心部にある符号Kで示される横長の長方形の模様は、テストピースKの影を示す。また、符号Kから左右に三方ずつおよび上下方向の計八方に延びたアスタリスク状の影は、図5と同じ所定の電界強度の及ぶ範囲を示す。
図5および図6を比較すると、所定の電界強度のICパッケージ60の表面の垂直方向に及ぶ範囲の大きさは、図5に示すテストピースJの長さPのほうが、図6に示すテストピースKの長さQよりも短くなっており、外側誘電体層26を配置したテストピースJのほうが、ICパッケージ60の表面の垂直方向への電磁波の放出が抑制されていることが分かる。
また、所定の電界強度のICパッケージ60の表面の水平方向に及ぶ範囲の大きさは、図5に示すテストピースJの長さVのほうが、図6に示すテストピースKの長さWよりも長くなっており、外側誘電体層26を配置したテストピースJのほうが、ICパッケージ60の表面の水平方向への電磁波の放出が助長されていることが分かる。
EMIシールドシート10によれば、ICパッケージ60の表面の垂直方向に放出される電磁波の伝播方向を、ICパッケージ60の表面に対する水平方向に近づくように変え、電磁波を外側誘電体層26の端部28に集約させることができる。
これにより、EMIシールドシート10によれば、ICパッケージ60から放出される電磁波を、軽量かつ低コストで作製することができるEMIシールドシート10で遮蔽し、EMIの発生を防止または抑制することができる。
また、EMIシールドシート10によれば、電磁波を外側誘電体層26の端部28に集約させることができるため、EMIシールドシート10を屈曲自在な薄いフィルム状とすると、EMIシールドシート10内の電磁波の伝播方向の制御が可能になる。
EMIシールドシート10は、内側誘電体層21および外側誘電体層26の少なくともいずれかに、磁性体や導電材を含有させてもよい。
磁性体としては、たとえば、フェライト粉、酸化鉄粉、酸化クロム粉、およびコバルト粉等が用いられる。
また、導電材としては、たとえば、鉄粉、銀粉、およびニッケル粉等が用いられる。
磁性体や導電材を含有させると、内側誘電体層21や外側誘電体層26中を伝播する電磁波が、磁性体や導電材により熱に変換され、EMIシールドシート10中の電磁波の強度を減少または消失させることにより、グランド接続手段等を適宜省略することができるため好ましい。
磁性体や導電材は、内側誘電体層21や外側誘電体層26の層中に均等に分散するように含有させてもよいし、層中の一部に集中して含有させてもよい。集中して含有させる場合は、たとえば、内側誘電体層21や外側誘電体層26、特に外側誘電体層26の層の端部28に集中させて含有させると、図3中の矢印E12のように外側誘電体層26の層の端部28に集約された電磁波を効率よく熱に変換することができるため好ましい。
また、EMIシールドシート10は、内側誘電体層21がICパッケージ60側に対向するようにICパッケージ60上に配置して、EMIシールドシート10とICパッケージ60とからなる実装構造体を形成してもよい。EMIシールドシート10のICパッケージ60上への配置方法は、直接載置し固定する方法が挙げられる。
EMIシールドシート10を含む電子機器1によれば、EMIシールドシート10が、ICパッケージの表面の垂直方向に放出される電磁波の伝播方向を、ICパッケージの表面に対する水平方向に近づくように変え、電磁波を外側誘電体層26の端部28に集約させることができる。これにより、ICパッケージから放出される電磁波を、軽量かつ低コストで作製することができるEMIシールドシート10で遮蔽し、EMIの発生を防止または抑制することができる。
また、このEMIシールドシート10を含む電子機器1によれば、EMIシールドシート10が、電磁波を外側誘電体層26の端部28に集約させることができるため、EMIシールドシート10を屈曲自在な薄いフィルム状とすると、EMIシールドシート10内の電磁波の伝播方向の制御が可能になる。
[第2の実施形態]
次に本発明に係る電子機器の第2の実施形態について添付図面を参照して説明する。
第2の実施形態の電子機器1Aの外観構成は、図1に示された電子機器1と同様であるため説明を省略する。
電子機器1Aには、本発明に係るEMIシールド装置として図7に示すEMIシールドシート10Aが内蔵されている。
図7は、EMIシールドシート10Aの層構造を模式的に示す断面図である。
EMIシールドシート10Aは、EMIシールドシート10に対し、内側誘電体層21と外側誘電体層26との間にさらに誘電体層を2層積層して4層構造とした点で異なり、他の点の構成および作用は、EMIシールドシート10と同様であるため、同一部材には同一符号を付して説明を簡略化または省略する。
EMIシールドシート10Aは、内側誘電体層21と外側誘電体層26との間に、第2誘電体層22および第3誘電体層23が積層され、内側誘電体層21/第2誘電体層22/第3誘電体層23/外側誘電体層26の4層構造を有する。
EMIシールドシート10Aは、シート状の複数の誘電体層を積層したシート状構造になっている。
EMIシールドシート10Aは、比誘電率の大きさが異なるという基準で選ばれ、順次積層された、シート状の内側誘電体層21/シート状の第2誘電体層22/シート状の第3誘電体層23/シート状の外側誘電体層26の4層構造を有する。
EMIシールドシート10Aは、内側誘電体層21から外側誘電体層26に向かって、内側誘電体層21、第2誘電体層22、第3誘電体層23および外側誘電体層26の順番で、前者ほど比誘電率の小さくなるように積層されている。
換言すると、EMIシールドシート10Aは、外側誘電体層26から内側誘電体層21に向かって比誘電率の大きい順に積層されている。
EMIシールドシート10Aの各誘電体層のうち、内側誘電体層21は低誘電体で形成され、外側誘電体層26は高誘電体で形成される。
EMIシールドシート10Aの各誘電体層のうち、第2誘電体層22、第3誘電体層23等の、内側誘電体層21および外側誘電体層26以外の中間誘電体層を形成する誘電体は、比誘電率が低誘電体と高誘電体との間の値を有する誘電体(以下、「中誘電体」と称する。)であってもよいが、低誘電体または高誘電体であってもよい。
たとえば、EMIシールドシート10Aの各誘電体層を構成する誘電体の比誘電率は、内側誘電体層21の比誘電率が3、第2誘電体層22の比誘電率が5、第3誘電体層23の比誘電率が10、および外側誘電体層26の比誘電率が20のように形成される。
図8は、EMIシールドシート10AとICパッケージ60との断面の一部を模式的に示す断面図である。図8に示すように、EMIシールドシート10Aは、内側誘電体層21がICパッケージ60側に対向するようにICパッケージ60上に配置される。
EMIシールドシート10AのICパッケージ60上への配置方法は、EMIシールドシート10のICパッケージ60上への配置方法と同様であるため説明を省略する。
EMIシールドシート10Aの作用について、図8を参照して説明する。
ICパッケージ60を動作させ、ICパッケージ60の表面から図8中の上方に放出された電磁波は、EMIシールドシート10Aの内側誘電体層21中に吸収され、たとえば、図8中の矢印E21に示すように内側誘電体層21中を伝播する。
内側誘電体層21中を伝播した電磁波E21は、誘電体の比誘電率が順次高くなる第2誘電体層22との界面、第3誘電体層23との界面、および外側誘電体層26との界面で伝播方向が、それぞれの界面の水平方向に近づくようにそれぞれ屈折される(図8中の矢印E22、E23、およびE24)。
外側誘電体層26中の電磁波は、矢印E24の向きに伝播して外側誘電体層26の端部28に集約され、この端部28に設けた図示しないグランド接続手段等で処理され、EMIシールドシート10A外への電磁波の放出が防止または抑制される。
EMIシールドシート10Aによれば、ICパッケージ60の表面の垂直方向に放出される電磁波の伝播方向を、ICパッケージ60の表面に対する水平方向に近づくように変え、電磁波を外側誘電体層26の端部28に集約させることができる。
また、EMIシールドシート10Aによれば、電磁波を外側誘電体層26の端部28に集約させることができるため、EMIシールドシート10Aを屈曲自在な薄いフィルム状とすると、EMIシールドシート10A内の電磁波の伝播方向の制御が可能になる。
さらに、EMIシールドシート10Aによれば、EMIシールドシート10よりも誘電体を多く積層し、EMIシールドシート10A内を伝播する電磁波の屈折を細分化しているため、比誘電率の差が大きい誘電体層間の界面で電磁波が過剰に屈折して反射してしまうおそれが少なくなる。
これにより、EMIシールドシート10Aによれば、EMIシールドシート10よりも確実に、ICパッケージ60から放出される電磁波を、軽量かつ低コストで作製することができるEMIシールドシート10Aで遮蔽し、EMIの発生を防止または抑制することができる。
また、EMIシールドシート10Aは、内側誘電体層21、第2誘電体層22、第3誘電体層23および外側誘電体層26の少なくともいずれかに、磁性体や導電材を含有させてもよい。
また、EMIシールドシート10Aは、内側誘電体層21がICパッケージ60側に対向するようにICパッケージ60上に配置して、EMIシールドシート10AとICパッケージ60とからなる実装構造体を形成してもよい。EMIシールドシート10AのICパッケージ60上への配置方法は、直接載置し固定する方法が挙げられる。
EMIシールドシート10Aを含む電子機器1Aによれば、EMIシールドシート10Aが、ICパッケージ60の表面の垂直方向に放出される電磁波の伝播方向を、ICパッケージ60の表面に対する水平方向に近づくように変え、電磁波を外側誘電体層26の端部28に集約させることができる。
また、EMIシールドシート10Aを含む電子機器1Aによれば、EMIシールドシート10Aが、電磁波を外側誘電体層26の端部28に集約させることができるため、EMIシールドシート10Aを屈曲自在な薄いフィルム状とすると、EMIシールドシート10A内の電磁波の伝播方向の制御が可能になる。
さらに、EMIシールドシート10Aを含む電子機器1Aによれば、EMIシールドシート10Aが、EMIシールドシート10よりも誘電体を多く積層し、EMIシールドシート10A内を伝播する電磁波の屈折を細分化しているため、比誘電率の差が大きい誘電体層間の界面で電磁波が過剰に屈折して反射してしまうおそれが少なくなる。
これにより、EMIシールドシート10Aを含む電子機器1Aによれば、EMIシールドシート10を含む電子機器1よりも確実に、ICパッケージ60から放出される電磁波を、軽量かつ低コストで作製することができるEMIシールドシート10Aで遮蔽し、EMIの発生を防止または抑制することができる。
[第3の実施形態]
次に本発明に係る電子機器の第3の実施形態について添付図面を参照して説明する。
第3の実施形態の電子機器1Bの外観構成は、図1に示された電子機器1と同様であるため説明を省略する。
電子機器1Bには、本発明に係るEMIシールド装置として図9に示すEMIシールドキャップ11が内蔵されている。
図9は、EMIシールドキャップ11の斜視図であり、図10は、EMIシールドキャップ11の層構造を模式的に示す断面図である。
EMIシールドキャップ11は、内部に電子部品を収容可能な収容空間16を有し、外形が略半球状に形成されたドーム状構造になっている。
収容空間16に収容される電子部品は、たとえば、ICパッケージ等である。
EMIシールドキャップ11は、ドーム状構造の壁面部分27が、比誘電率20以上、好ましくは40以上、より好ましくは80以上の高誘電体で形成された高誘電体層になっている。
図11は、EMIシールドキャップ11とICパッケージ60との断面の一部を模式的に示す断面図である。図11に示すように、EMIシールドキャップ11は、収容空間16内にICパッケージ60を収容するように配置される。
EMIシールドキャップ11の作用について、図11〜図13を参照して説明する。
ICパッケージ60を動作させると、ICパッケージ60の表面から図11中の上方に電磁波が放出される(図11中、E30)。ICパッケージ60から放出された電磁波は、EMIシールドキャップ11の高誘電体で形成されたドーム状構造の壁面部分27で大部分が反射され、EMIシールドキャップ11外には実質的に放出されない。
図12は、EMIシールドキャップ11(EMIシールドキャップ11L)のドーム状構造の壁面部分27を比誘電率50の高誘電体で形成した場合の電磁場解析結果の例を示す図である。図13は、EMIシールドキャップ11(EMIシールドキャップ11M)のドーム状構造の壁面部分27を比誘電率3の低誘電体で形成した場合の電磁場解析結果の例を示す図である。
図12に示す電磁場解析結果は、以下のようにして得た。すなわち、ドーム状構造の壁面部分27を比誘電率50の高誘電体で形成したEMIシールドキャップ11LとICパッケージ60とを図11に示すように配置し、ICパッケージ60を500MHzの条件で動作させて、ICパッケージ60から電磁波を放出させ、電磁場を解析した。
EMIシールドキャップ11MについてもEMIシールドキャップ11Lと同様に測定して、図13に示す電磁場解析結果を得た。
図12中、大きな円の中心部にある符号Lで示される半円形の模様は、EMIシールドキャップ11Lを側方から見た影を示す。また、符号Lの中心部から周囲に延びた略円状の影は、所定の電界強度の及ぶ範囲を示す。
図13中、大きな円の中心部から周囲に延びた略円状の影は、図12と同じ所定の電界強度の及ぶ範囲を示す。
図12および図13を比較すると、所定の電界強度のICパッケージ60の表面の垂直方向に及ぶ範囲の大きさは、図12に示すEMIシールドキャップ11Lの長さRのほうが、図13に示すEMIシールドキャップ11Mの長さSよりも短くなっている。
このため、比誘電率50の高誘電体で形成したEMIシールドキャップ11Lのほうが、比誘電率3の低誘電体で形成したEMIシールドキャップ11Mよりも、ICパッケージ60の表面の垂直方向への電磁波の放出が抑制されていることが分かる。
EMIシールドキャップ11によれば、ICパッケージ60の表面から放出される電磁波を、EMIシールドキャップ11内に封じ込めることができる。
これにより、EMIシールドキャップ11によれば、ICパッケージ60から放出される電磁波を、軽量かつ低コストで作製することができるEMIシールドキャップ11で遮蔽し、EMIの発生を防止または抑制することができる。
また、EMIシールドキャップ11は、内側誘電体層21に、磁性体や導電材を含有させてもよい。磁性体や導電材の種類および磁性体や導電材を含有させる効果は、EMIシールドシート10の場合と同じであるため説明を省略する。
図14は、EMIシールドキャップ11(EMIシールドキャップ11N)のドーム状構造の壁面部分27を、透磁率50の高磁性体と比誘電率50の高誘電体との混合物で形成した場合の電磁場解析結果の例を示す図である。EMIシールドキャップ11Nのドーム状構造の壁面部分27は、比誘電率50の高誘電体に対して透磁率50の高磁性体を少量含有させたもので形成した。
EMIシールドキャップ11Nについて、EMIシールドキャップ11Lと同様に測定して、図14に示す電磁場解析結果を得た。
図14中、大きな円の中心部にある符号Nで示される半円形の模様は、EMIシールドキャップ11Nを側方から見た影を示す。また、符号Nの中心部から周囲に延びた長さがTの略円状の影は、図12と同じ所定の電界強度の及ぶ範囲を示す。
図12および図14を比較すると、所定の電界強度の及ぶ範囲は、図12に示すEMIシールドキャップ11Lでは符号Lで示される半円形よりも大きい長さがRの略円形になっているが、図14に示すEMIシールドキャップ11Nでは符号Nで示される半円形の上方では半円形内に略収まり、半円形の下方にのみ少しはみ出した形状になっている。
すなわち、図14に示すEMIシールドキャップ11Nのほうが、図12に示すEMIシールドキャップ11Lよりも、ICパッケージ60の表面の垂直方向への電磁波の放出が抑制されており、特にEMIシールドキャップ11Nは、EMIシールドキャップ11N外に電磁波を放出しないようになっていることが分かる。
また、EMIシールドキャップ11は、収容空間16内にICパッケージ60を収容するように配置して、EMIシールドキャップ11とICパッケージ60とからなる実装構造体を形成してもよい。
EMIシールドキャップ11を含む電子機器1Bによれば、ICパッケージ60の表面から放出される電磁波を、EMIシールドキャップ11内に封じ込めることができる。
これにより、EMIシールドキャップ11を含む電子機器1Bによれば、ICパッケージ60から放出される電磁波を、軽量かつ低コストで作製することができるEMIシールドキャップ11で遮蔽し、EMIの発生を防止または抑制することができる。
[第4の実施形態]
次に本発明に係る電子機器の第4の実施形態について添付図面を参照して説明する。
第4の実施形態の電子機器1Cの外観構成は、図1に示された電子機器1と同様であるため説明を省略する。
電子機器1Cには、本発明に係るEMIシールド装置として図15に示すEMIシールドキャップ11Aが内蔵されている。
図15は、EMIシールドキャップ11Aの層構造とICパッケージ60との断面の一部を模式的に示す断面図である。
EMIシールドキャップ11Aは、EMIシールドキャップ11に対し、ドーム状構造の壁面部分27を内側誘電体層21と外側誘電体層26との2層構造とした点で異なり、他の点の構成および作用は、EMIシールドキャップ11と同様であるため、同一部材には同一符号を付して説明を簡略化または省略する。
EMIシールドキャップ11Aは、ドーム状構造の壁面部分27が、内面から外面に向けて比誘電率の異なる誘電体で形成された内側誘電体層21と外側誘電体層26とが積層された2層構造を有する。
内側誘電体層21および外側誘電体層26は、誘電体層を形成する誘電体がEMIシールドシート10で用いられるものと同じであるため説明を省略する。
EMIシールドキャップ11Aは、比誘電率の大きさが異なるという基準で選ばれ、順次積層された、ドーム状の内側誘電体層21/ドーム状の外側誘電体層26とからなる2層構造を有する。
EMIシールドキャップ11Aは、内側誘電体層21から外側誘電体層26に向かって内側誘電体層21および外側誘電体層26の順番で、前者の比誘電率が小さくなるように積層されている。
換言すると、EMIシールドキャップ11Aは、外側誘電体層26から内側誘電体層21に向かって比誘電率の大きい順に積層されている。
図15に示すように、EMIシールドキャップ11は、収容空間16内にICパッケージ60を収容するように配置される。
EMIシールドキャップ11Aの作用について、図15を参照して説明する。
ICパッケージ60を動作させると、ICパッケージ60の表面から図15中の上方に電磁波が放出される(図15中、E40)。ICパッケージ60から放出された電磁波は、EMIシールドキャップ11Aの内側誘電体層21中に吸収され、たとえば、図15中の矢印E41に示すように内側誘電体層21中を伝播する。
内側誘電体層21中を伝播した電磁波E41は、内側誘電体層21よりも比誘電率の高い材料で形成された外側誘電体層26との界面で屈折され、伝播方向を外側誘電体層26の局面の平行方向に近づくように変える(図15中の矢印E42)。
外側誘電体層26中の電磁波は、矢印E42の向きに伝播して外側誘電体層26の端部29に集約され、この端部29に設けた図示しないグランド接続手段等で処理され、EMIシールドキャップ11A外への電磁波の放出が防止または抑制される。
EMIシールドキャップ11Aによれば、ICパッケージ60の表面から放出される電磁波を、EMIシールドキャップ11A内に封じ込めるとともに、EMIシールドキャップ11Aの外側誘電体層26の端部29に集約させることができる。
これにより、EMIシールドキャップ11Aによれば、ICパッケージ60から放出される電磁波を、軽量かつ低コストで作製することができるEMIシールドキャップ11Aで遮蔽し、EMIの発生を防止または抑制することができる。
また、EMIシールドキャップ11Aによれば、電磁波を外側誘電体層26の端部29に集約させることができるため、EMIシールドキャップ11Aを屈曲自在な薄いフィルムで形成し、変形させると、EMIシールドキャップ11A内の電磁波の伝播方向の制御が可能になる。
EMIシールドキャップ11Aは、内側誘電体層21と外側誘電体層26との間にさらに誘電体層を設けてもよい。この場合、各誘電体は、内側誘電体層21から外面を構成する外側誘電体層26に向けて、誘電体の比誘電率が順次高くなるように形成される。
また、EMIシールドキャップ11Aは、内側誘電体層21に、磁性体や導電材を含有させてもよい。
また、EMIシールドキャップ11Aは、収容空間16内にICパッケージ60を収容するように配置して、EMIシールドキャップ11AとICパッケージ60とからなる実装構造体を形成してもよい。
また、EMIシールドキャップ11Aを含む実装構造体によれば、電磁波を外側誘電体層26の端部29に集約させることができるため、EMIシールドキャップ11Aを屈曲自在な薄いフィルムで形成し、変形させると、EMIシールドキャップ11A内の電磁波の伝播方向の制御が可能になる。
EMIシールドキャップ11を含む電子機器1Bによれば、ICパッケージ60の表面から放出される電磁波を、EMIシールドキャップ11A内に封じ込めるとともに、EMIシールドキャップ11Aの外側誘電体層26の端部29に集約させることができる。
これにより、EMIシールドキャップ11Aを含む電子機器1Bによれば、ICパッケージ60から放出される電磁波を、軽量かつ低コストで作製することができるEMIシールドキャップ11Aで遮蔽し、EMIの発生を防止または抑制することができる。
また、EMIシールドキャップ11Aを含む電子機器1Bによれば、電磁波を外側誘電体層26の端部29に集約させることができるため、EMIシールドキャップ11Aを屈曲自在な薄いフィルムで形成し、変形させると、EMIシールドキャップ11A内の電磁波の伝播方向の制御が可能になる。
[第5の実施形態]
次に本発明に係る電子機器の第5の実施形態について添付図面を参照して説明する。
第5の実施形態の電子機器1Dの外観構成は、図1に示された電子機器1と同様であるため説明を省略する。
電子機器1Dには、本発明に係るEMIシールド装置として図16に示すEMIシールドシート12が内蔵されている。
図16は、EMIシールドシート12を正面37側から見て模式的に示す斜視図である。図17は、図16を背面38側から見た斜視図である。
図18は、図17のA−A線に沿って見た断面図である。図19は、図17のB−B線に沿って見た断面図である。図20は、図17のC−C線に沿って見た断面図である。
EMIシールドシート12は、長球状の一形態である扁平な長球状の多層誘電体33と、多層誘電体33を内包してシート状に形成する絶縁体層34とからなる。
多層誘電体33は、扁平な長球状の内側誘電体部41の周囲を、第2誘電体層42、第3誘電体層43、外側誘電体層46の順番で被覆し、扁平な長球状に形成される。
扁平な長球状とは、ラグビーボールのような長球を、長軸方向の長さを維持したまま、短軸方向に圧縮した形状を意味する。EMIシールドシート12は、内側誘電体部41および多層誘電体33が扁平な長球状に形成されているため、多層誘電体33内の電磁波の伝播方向が扁平な長球状の長軸方向に向くようになっている。
内側誘電体部41は低誘電体で形成される。ここで用いられる低誘電体は、EMIシールドシート10を構成する内側誘電体層21を形成する誘電体と同じであるため説明を省略する。
外側誘電体層46は内側誘電体部41を構成する低誘電体よりも比誘電率の高い誘電体で形成される。外側誘電体層46とは、多層誘電体33の外面を構成する誘電体層を意味する。外側誘電体層46を形成する誘電体は、EMIシールドシート10を構成する外側誘電体層26を形成する誘電体と同じであるため説明を省略する。
多層誘電体33を構成する内側誘電体部41、第2誘電体層42、第3誘電体層43、および外側誘電体層46は、誘電体の比誘電率が順次高くなるように形成される。
たとえば、多層誘電体33の各誘電体層を構成する誘電体の比誘電率は、内側誘電体部41の比誘電率が3、第2誘電体層42の比誘電率が5、第3誘電体層43の比誘電率が10、および外側誘電体層46の比誘電率が20のように形成される。
多層誘電体33の各誘電体層は、比誘電率の大きさが異なるという基準で選ばれ、順次積層された、内側誘電体部41/第2誘電体層42/第3誘電体層43/外側誘電体層46の4層構造を有する。
多層誘電体33は、内側誘電体部41から外側誘電体層46に向かって、内側誘電体部41、第2誘電体層42、第3誘電体層43および外側誘電体層46の順番で、前者ほど比誘電率の小さくなるように積層されている。
換言すると、多層誘電体33は、外側誘電体層46から内側誘電体部41に向かって比誘電率の大きい順に積層されている。
絶縁体層34は、絶縁体で形成され、多層誘電体33を内包してシート状に形成する。絶縁体層34に用いられる絶縁体としては、たとえば、エポキシ樹脂、ポリ酢酸ビニル、クロロプレンゴム、および尿素樹脂等が挙げられる。
図19および図20に示すように、EMIシールドシート12は、絶縁体層34の一方の表面37は平坦な形状になっているが、絶縁体層34の他方の表面38に収容凹部35が形成される。
収容凹部35は、絶縁体層34の他方の表面38に、多層誘電体33の内側誘電体41に達する深さで、かつ内部に電子部品を収容可能なように凹設される。
収容凹部35に収容される電子部品としては、たとえば、ICパッケージ等が挙げられる。
図21は、EMIシールドシート12とICパッケージ60との断面の一部を模式的に示す断面図である。図21に示すように、EMIシールドシート12は、収容空間35内にICパッケージ60を収容するように配置される。
EMIシールドシート12は、たとえば、ICパッケージ60が電子機器1の筐体2内に配置される場合に、EMIシールドシート12を筐体2の内面に貼り付ける等により固定し、EMIシールドシート12の収容空間35内にICパッケージ60を収容するようにしてもよい。
EMIシールドシート12の作用について、図21および図22を参照して説明する。
図22は、EMIシールドシート12をICパッケージ60上に配置し、EMIシールドシート12の表面37側から見た場合の電磁場の伝播方向を模式的に示す図である。
ICパッケージ60を動作させると、ICパッケージ60の表面から図21中の上方に電磁波が放出され、電磁波はEMIシールドシート12の内側誘電体部41中に吸収され伝播する(図21および図22中、矢印E50)。
内側誘電体部41中を伝播した電磁波E51は、誘電体の比誘電率が順次高くなる第2誘電体層42との界面、第3誘電体層43との界面、および外側誘電体層46との界面で伝播方向が、それぞれの界面の水平方向に近づくようにそれぞれ屈折される(図21および図22中の矢印E52、E53、およびE54)。
外側誘電体層46中の電磁波は、矢印E52の向きに伝播して外側誘電体層46の端部39bに集約され、この端部39bに設けた図示しないグランド接続手段等で処理され、EMIシールドシート12外への電磁波の放出が防止または抑制される。
EMIシールドシート12によれば、ICパッケージ60の表面の垂直方向に放出される電磁波の伝播方向を、ICパッケージ60の表面に対する水平方向に近づくように変え、電磁波を多層誘電体33の外側誘電体層26の端部39aや39bに集約させることができる。
EMIシールドシート12によれば、電磁波の集約が多層誘電体33の外側誘電体層26の端部39aおよび39bの2箇所だけであるため、電磁波の集約が外側誘電体層26の端部29全体に広がりやすいEMIシールドシート10に比べて、電磁波の遮蔽がより容易になる。
たとえば、EMIシールドシート12は、多層誘電体33の外側誘電体層26の端部39aおよび39bの2箇所だけに磁性体や導電材を含有させるだけで、電磁波を効率よく熱に変換して消失させることができる。
また、EMIシールドシート12によれば、電磁波を外側誘電体層26の端部39aや39bに集約させることができるため、EMIシールドシート12を屈曲自在な薄いフィルム状とすると、EMIシールドシート12内の電磁波の伝播方向の制御が可能になる。
EMIシールドシート12は、内側誘電体部41、第2誘電体層42、第3誘電体層43および外側誘電体層46の少なくともいずれかに、磁性体や導電材を含有させてもよい。磁性体や導電材の種類および磁性体や導電材を含有させる効果は、EMIシールドシート10の場合と同じであるため説明を省略する。
磁性体や導電材は、外側誘電体層26の端部39aおよび39bの両方または一方に含有させると、外側誘電体層26の端部39aまたは39bに集約された電磁波を少ない量の磁性体や導電材で効率よく熱変換することができるため好ましい。
また、EMIシールドシート12は、収容空間35内にICパッケージ60を収容するように配置して、EMIシールドシート12とICパッケージ60とからなる実装構造体を形成してもよい。
EMIシールドシート12を含む電子機器1Dによれば、ICパッケージ60の表面の垂直方向に放出される電磁波の伝播方向を、ICパッケージ60の表面に対する水平方向に近づくように変え、電磁波を多層誘電体33の外側誘電体層26の端部39aや39bに集約させることができる。
EMIシールドシート12を含む電子機器1Dによれば、電磁波の集約が多層誘電体33の外側誘電体層26の端部39aおよび39bの2箇所だけであるため、電磁波の集約が外側誘電体層26の端部29全体に広がりやすいEMIシールドシート10を含む電子機器1Dに比べて、電磁波の遮蔽がより容易になる。
たとえば、EMIシールドシート12を含む電子機器1Dは、EMIシールドシート12の多層誘電体33の外側誘電体層26の端部39aおよび39bの2箇所だけに磁性体や導電材を含有させるだけで、電磁波を効率よく熱に変換して消失させることができる。
また、EMIシールドシート12を含む電子機器1Dによれば、電磁波を外側誘電体層26の端部39aや39bに集約させることができるため、EMIシールドシート12を屈曲自在な薄いフィルム状とすると、EMIシールドシート12内の電磁波の伝播方向の制御が可能になる。
[第6の実施形態]
次に本発明に係る電子機器の第6の実施形態について添付図面を参照して説明する。
第6の実施形態の電子機器1Eの外観構成は、図1に示された電子機器1と同様であるため説明を省略する。
電子機器1Eには、本発明に係るEMIシールドICパッケージ50が内蔵されている。
図23は、EMIシールドICパッケージ50の層構造を模式的に示す断面図である。
EMIシールドICパッケージ50は、リード55を備えた配線基板51と、配線基板51上に搭載されたシリコンチップ52と、シリコンチップ52を封止する封止部53とを備える。
封止部53のうちシリコンチップ52の表面を封止する部分54は、内側誘電体層21および外側誘電体層26がこの順番に積層された2層構造を有し、比誘電率の異なる誘電体で形成された誘電体層が複数層積層された多層誘電体構造になっている。
シリコンチップ52の表面を封止する部分54を構成する内側誘電体層21および外側誘電体層26は、EMIシールドシート10と同じであるため説明を省略する。
EMIシールドICパッケージ50は、たとえば、図示しないプリント配線板に実装して用いられる。
EMIシールドICパッケージ50の作用は、EMIシールドICパッケージ50中のシリコンチップ52の表面を封止する部分54が、EMIシールドシート10と同じ作用を行うため説明を省略する。
EMIシールドICパッケージ50によれば、シリコンチップ52の表面の垂直方向に放出される電磁波の伝播方向を、シリコンチップ52の表面に対する水平方向に近づくように変え、電磁波を外側誘電体層26の端部28に集約させることができる。これにより、シリコンチップ52から放出される電磁波を、軽量かつ低コストで作製することができる封止部で遮蔽し、EMIの発生を防止または抑制することができる。
また、EMIシールドICパッケージ50によれば、シリコンチップ52の表面を封止する部分54がEMIシールドシート10と同様の誘電体の層構成になっているため、ICパッケージ50とEMIシールドシート10とを組み合わせて用いる場合に比べて省スペース化が可能になる。
EMIシールドICパッケージ50は、内側誘電体部21および外側誘電体層26の少なくともいずれかに、磁性体や導電材を含有させてもよい。磁性体や導電材の種類および磁性体や導電材を含有させる効果は、EMIシールドシート10の場合と同じであるため説明を省略する。
EMIシールドICパッケージ50は、シリコンチップ52の表面を封止する部分54を、内側誘電体層21と外側誘電体層26との間にさらに1層以上の誘電体層を形成した構成としてもよい。
内側誘電体層21と外側誘電体層26との間にさらに1層以上の誘電体層を形成する場合、シリコンチップ52の表面を封止する部分54の各誘電体層は、内側誘電体層21からシリコンチップ52と逆側の表面を構成する外側誘電体層26に向けて、誘電体の比誘電率が順次高くなるように形成される。
また、EMIシールドICパッケージ50は、図示しないプリント配線板に実装して、図示しないプリント配線板とEMIシールドICパッケージ50とからなる実装構造体を形成してもよい。
EMIシールドICパッケージ50を含む電子機器1Eによれば、EMIシールドICパッケージ50が、シリコンチップ52の表面の垂直方向に放出される電磁波の伝播方向を、シリコンチップ52の表面に対する水平方向に近づくように変え、電磁波を外側誘電体層26の端部28に集約させることができる。これにより、プリント配線板に実装されたシリコンチップ52から放出される電磁波を、軽量かつ低コストで作製することができる封止部で遮蔽し、EMIの発生を防止または抑制することができる。
また、EMIシールドICパッケージ50を含む電子機器1Eによれば、EMIシールドICパッケージ50のシリコンチップ52の表面を封止する部分54がEMIシールドシート10と同様の誘電体の層構成になっているため、ICパッケージ50とEMIシールドシート10とを組み合わせてプリント配線板に実装する場合に比べて、電子機器1E内の省スペース化が可能になる。
本発明に係る電子機器を示す斜視図。 第1の実施形態に示された電子機器に内蔵されたEMIシールドシートの第1の実施形態の層構造を模式的に示す断面図。 EMIシールドシートの第1の実施形態とICパッケージとの断面の一部を模式的に示す断面図。 比誘電率の異なる誘電体が接した状態を示す概念図。 EMIシールドシートの第1の実施形態の外側誘電体層のみをICパッケージ上に配置した場合の電磁場解析結果の例を示す図。 EMIシールドシートの第1の実施形態の内側誘電体層のみをICパッケージ上に配置した場合の電磁場解析結果の例を示す図。 EMIシールドシートの第2の実施形態の層構造を模式的に示す断面図。 EMIシールドシートの第2の実施形態とICパッケージとの断面の一部を模式的に示す断面図。 EMIシールドキャップの第1の実施形態の斜視図。 EMIシールドキャップの第1の実施形態の層構造を模式的に示す断面図。 EMIシールドキャップの第1の実施形態とICパッケージとの断面の一部を模式的に示す断面図。 EMIシールドキャップの第1の実施形態をICパッケージ上に配置した場合の電磁場解析結果の例を示す図。 異なる材料で作成したEMIシールドキャップをICパッケージ上に配置した場合の電磁場解析結果の例を示す図。 異なる材料で作成したEMIシールドキャップをICパッケージ上に配置した場合の電磁場解析結果の例を示す図。 EMIシールドキャップの第2の実施形態の層構造とICパッケージとの断面の一部を模式的に示す断面図。 EMIシールドシートの第3の実施形態を模式的に示す斜視図。 図16を背面側から見た斜視図。 図17のA−A線に沿って見た断面図。 図17のB−B線に沿って見た断面図。 図17のC−C線に沿って見た断面図。 EMIシールドシートの第3の実施形態とICパッケージとの断面の一部を模式的に示す断面図。 EMIシールドシートの第3の実施形態をICパッケージ上に配置し、EMIシールドシート側から見た場合の電磁場の伝播方向を模式的に示す図。 EMIシールドICパッケージの第1の実施形態を示す断面図。
符号の説明
1、1A、1B、1C 電子機器
2 筐体
3 ヒンジ手段
4 表示手段
5 蓋体
6 入力手段
10、10A、12 EMIシールドシート(EMIシールド装置)
11、11A、11L、11M、11N EMIシールドキャップ(EMIシールド装置)
13 EMIシールドICパッケージ
16 収容空間
21 内側誘電体層
22、42 第2誘電体層
23、43 第3誘電体層
24、44 第4誘電体層
26 外側誘電体層
27 ドーム状構造の壁面部分
28、29、39 端部
32 多層誘電体シート
33 多層誘電体
34 絶縁体層
35 収容凹部
37 外側誘電体層側の表面
38 収容凹部側の表面
50 ICパッケージ
51 ICパッケージの配線基板
52 シリコンチップ
53 封止部
54 シリコンチップの表面を封止する部分
55 リード
60 ICパッケージ
60a ICパッケージの本体
60b ICパッケージの電極

Claims (16)

  1. シート状の複数の誘電体層を積層したEMIシールド装置であって、
    前記複数の誘電体層の各比誘電率は少なくとも2つが異なっており、
    前記複数の誘電体層の積層は、各比誘電率の大きさを基準に順次積層されていることを特徴とするEMIシールド装置。
  2. 前記基準は、比誘電率の大きい順あるいは比誘電率の小さい順であることを特徴とする請求項1に記載のEMIシールド装置。
  3. 前記複数の誘電体層は少なくともその比誘電率が10未満の比誘電率を有する誘電体層を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のEMIシールド装置。
  4. ドーム状の誘電体層からなるEMIシールド装置であって、
    前記誘電体層は、比誘電率が20以上であることを特徴とするEMIシールド装置。
  5. ドーム状の複数の誘電体層を積層したEMIシールド装置であって、
    前記複数の誘電体層の各比誘電率は少なくとも2つが異なっており、
    前記複数の誘電体層の積層は、各比誘電率の大きさを基準に順次積層されていることを特徴とするEMIシールド装置。
  6. 長球状の内側誘電体部の周囲を少なくとも1個の誘電体層で被覆して形成した長球状の多層誘電体と、絶縁体で形成され、前記多層誘電体を内包してシート状に形成する絶縁体層とからなり、
    この絶縁体層の一方の表面に、前記多層誘電体の内側誘電体に達する深さで、かつ内部に電子部品を収容可能なように凹設された収容凹部を備えたEMIシールド装置であって、
    前記多層誘電体の複数の誘電体層の各比誘電率は少なくとも2つが異なっており、
    前記複数の誘電体層の積層は、各比誘電率の大きさを基準に順次積層されていることを特徴とするEMIシールド装置。
  7. 前記基準は、比誘電率の大きい順あるいは比誘電率の小さい順であることを特徴とする請求項6に記載のEMIシールド装置。
  8. 前記複数の誘電体層は少なくともその比誘電率が10未満の比誘電率を有する誘電体層を含むことを特徴とする請求項6または請求項7に記載のEMIシールド装置。
  9. 配線基板と、この配線基板上に搭載されたシリコンチップと、このシリコンチップを封止する封止部とを備えたEMIシールドICパッケージであって、
    この封止部のうち前記シリコンチップの表面を封止する部分は、複数の誘電体層を積層した多層誘電体構造を有し、
    前記多層誘電体構造における記複数の誘電体層の各比誘電率は少なくとも2つが異なっており、
    前記複数の誘電体層の積層は、各比誘電率の大きさを基準に順次積層されていることを特徴とするEMIシールドICパッケージ。
  10. 前記基準は、比誘電率の大きい順あるいは比誘電率の小さい順であることを特徴とする請求項9に記載のEMIシールドICパッケージ。
  11. 前記複数の誘電体層は少なくともその比誘電率が10未満の比誘電率を有する誘電体層を含むことを特徴とする請求項9または請求項10に記載のEMIシールドICパッケージ。
  12. ICパッケージとEMIシールド装置とを備え、
    このEMIシールド装置は、シート状の複数の誘電体層を積層したEMIシールド装置であって、
    前記複数の誘電体層の各比誘電率は少なくとも2つが異なっており、
    前記複数の誘電体層の積層は、各比誘電率の大きさを基準に順次積層されているものであることを特徴とする電子機器。
  13. ICパッケージとEMIシールド装置とを備え、
    このEMIシールド装置は、ドーム状の誘電体層からなるEMIシールド装置であって、
    前記誘電体層は、比誘電率が20以上であることを特徴とする電子機器。
  14. ICパッケージとEMIシールド装置とを備え、
    このEMIシールド装置は、ドーム状の複数の誘電体層を積層したEMIシールド装置であって、
    前記複数の誘電体層の各比誘電率は少なくとも2つが異なっており、
    前記複数の誘電体層の積層は、各比誘電率の大きさを基準に順次積層されていることを特徴とする電子機器。
  15. ICパッケージとEMIシールド装置とを備え、
    このEMIシールド装置は、長球状の内側誘電体部の周囲を少なくとも1個の誘電体層で被覆して形成した長球状の多層誘電体と、絶縁体で形成され、前記多層誘電体を内包してシート状に形成する絶縁体層とからなり、
    この絶縁体層の一方の表面に、前記多層誘電体の内側誘電体に達する深さで、かつ内部に電子部品を収容可能なように凹設された収容凹部を備えたEMIシールド装置であって、
    前記多層誘電体の複数の誘電体層の各比誘電率は少なくとも2つが異なっており、
    前記複数の誘電体層の積層は、各比誘電率の大きさを基準に順次積層されていることを特徴とする電子機器。
  16. プリント配線板と、このプリント配線板に実装したEMIシールドICパッケージとを備え、
    前記EMIシールドICパッケージは、配線基板と、この配線基板上に搭載されたシリコンチップと、このシリコンチップを封止する封止部とを備えたEMIシールドICパッケージであって、
    この封止部のうち前記シリコンチップの表面を封止する部分は、複数の誘電体層を積層した多層誘電体構造を有し、
    前記多層誘電体構造における記複数の誘電体層の各比誘電率は少なくとも2つが異なっており、
    前記複数の誘電体層の積層は、各比誘電率の大きさを基準に順次積層されていることを特徴とする電子機器。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2010116463A1 (ja) * 2009-03-30 2010-10-14 富士通株式会社 通信モジュール
WO2021199929A1 (ja) * 2020-03-31 2021-10-07 日東電工株式会社 誘電性部材、車両用バンパー、レーダーシステム、電波反射防止部材、及び電波反射防止ユニット
WO2023033011A1 (ja) * 2021-09-03 2023-03-09 日東電工株式会社 電磁波シールド

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